○副議長(菅野弘一君) 百五番米倉春奈さん。
〔百五番米倉春奈君登壇〕
〔副議長退席、議長着席〕
○百五番(米倉春奈君) 日本共産党都議団を代表して質問します。
日本は今、歴史的な分かれ道に立っています。総選挙の結果を受け、高市総理は憲法に自衛隊を明記する憲法改悪に強い意欲を示しました。
選挙中、新潟県では、憲法になぜ自衛隊を書いてはいけないのか、実力組織として位置づけるためにも当たり前の憲法改正もやらせてくださいと演説しました。そして、開票翌日の記者会見では、憲法改正案の是非を問う国民投票の実施にまで踏み込む発言をしました。
憲法に自衛隊を明記したら、戦力保持を禁止した九条二項の空文化、死文化に道を開き、海外での武力行使が無制限にできるようになってしまいます。知事はどう認識していますか。
その狙いは、日本を守るためではありません。アメリカが日本の周辺地域で軍事介入する戦争に日本が全面的に協力できるようにすることにあります。
実際にトランプ大統領は、日本に対し防衛費を今の二倍、二十一兆円まで増やすよう求めています。米軍を支援する自衛隊を強化するためです。高市総理は全面的に応じる姿勢です。自民党は大軍拡の財源をつくるため、所得税を一%増税しようとしています。知事、こんなことをしたら、物価高騰に苦しむ都民の手取りが減り、暮らしを押し潰すことは明らかではありませんか。
戦争できる国づくりや大軍拡は、軍事対軍事の悪循環を招きます。知事は、米軍赤坂プレスセンター基地に近い都営地下鉄麻布十番駅に弾道ミサイル用シェルターをつくっています。
しかし、都民の命を守る責務を持つ政治家としてやるべきは、ミサイルが飛んでくるような事態が絶対起きないよう、対話によって平和を守り、外交の努力を尽くすことではありませんか。知事の見解を伺います。
日本共産党都議団は、県知事直轄の平和地域外交課を設置している沖縄県を訪ねて話を伺いました。担当者の方は、県の持続可能な発展を果たすためには、地域が平和であることが大前提という考えの下、近隣諸国とのかけ橋の役割を果たしていると熱く語ってくれました。北東アジア地域自治体連合にも加入して交流しています。東京都も平和を中心に据えた都市外交を行うことが重要です。知事、いかがですか。
東南アジア諸国連合、ASEANは、徹底した話合いで意見の違いを解決し、戦争にしない努力を進めています。日本共産党は、こうした平和の共同体を北東アジアにも広げていく野党外交に取り組んでいます。国民、都民は、総選挙で高市総理が進めようとする改憲に信任を与えたわけではありません。日本共産党は、憲法改悪を止める世論と運動を大きく広げることを呼びかけるものです。
政治が今全力で取り組むべきは、物価高騰から暮らしを守り抜くことです。総選挙では、消費税減税が争点になりました。世論は大きく広がり、ついに自民党も消費税の減税をいうようになり、高市総理は悲願とまでいいました。知事は、消費税減税をめぐるこの大きな変化をどう受け止めていますか。
都が行っている都民生活に関する世論調査で、暮らし向きが苦しくなったと答えた都民は四年前から急増し、今年度は五割を超えました。五割を超えたのは、一九七六年以来五十年ぶりです。この調査結果を知事はどう受け止めますか。
知事の新年度予算編成方針は、冒頭で雇用、所得環境が改善したと述べています。物価高騰が続き、実質賃金は四年連続マイナスとなり、暮らし向きが苦しくなっている都民の実態とかけ離れています。
一方で、富裕層や大企業は空前の利益を上げ、格差が広がっています。消費税減税は、暮らし向きが苦しい所得の少ない世帯に対して大きな恩恵を及ぼします。
日本共産党は、タックス・ザ・リッチ、大もうけしている富裕層や大企業への課税を強化し、その財源を消費税減税に充てることを提案しています。それにより、貧困の打開と格差是正の効果があり、家計を温めることで内需が拡大して、疲弊している地域経済を立て直すことができます。都民、国民の皆さん、この道をぜひ進めようではありませんか。
日本共産党は、生活できる東京を目指し、都民の暮らしを守り抜くために全力を尽くします。
物価高騰を上回る賃上げが切実に求められているのに、都の予算案では見るべき前進がありません。都民の暮らしの支援より、国際競争力強化に軸足を置いているからです。
賃上げ支援のメニューがある魅力ある職場づくり推進奨励金は、申請から支給まで平均一年七か月もかかります。第四回定例会では、速やかな支給の方策を検討しているとの答弁がありました。
予算案ではどれぐらいスピードアップするのですか。経営改善などのメニューとセットにするのをやめて、賃上げのみを要件とするシンプルな制度にすれば、約一か月で支給できるのではありませんか。
私の地元豊島区では、中小企業の賃上げ支援、賃上げのみを要件とする事業を都内で初めて実施します。一月に公表された東京商工リサーチ調査で人手不足倒産が過去最多となったことや、区内の中小企業が賃上げできないことを実施の理由としています。支給までの期間は一、二か月と想定しており、早く支援を届ける、スピードを重視しています。
知事、大事な取組だと思いませんか。こうした中小企業の賃上げ支援を都が実施すること、また、踏み出した区市町村に財政支援することを求めます。いかがですか。
自治体独自に賃上げを後押しする公契約条例も都内で広がっています。賃金条項がある条例を持つ世田谷区では、公契約における最低賃金を時給千六百十円に引き上げます。こうした賃金条項を持つ公契約条例の都内自治体での制定状況、その目的や効果について、都はどう把握していますか。都として調査すべきですが、いかがですか。
家賃、住宅費の負担軽減も急務です。二十三区内の新築マンション一戸当たりの平均価格は一億三千九百三十八万円に跳ね上がっています。家賃の高騰も続いています。
ところが、小池知事の政策は問題の深刻さに見合っていません。予算案では、都営住宅の新規建設は石原都政以来二十七年連続ゼロです。家賃助成にも背を向けています。低家賃で、住宅に最も困っている人の願いに応える都営住宅の新規建設を再開し、住宅供給公社やURの空家などを活用する借り上げ都営住宅も実施して都営住宅の供給戸数を大幅に増やすべきです。また、都として入居要件を緩和して、若者も含め、あらゆる年代の人が入居できるようにすることが必要です。見解を伺います。
杉並区は、今年度から、区営住宅を申し込んでも入居できなかったひとり親家庭や多子世帯に対し、月二万五千円の家賃補助を始めました。区民から喜ばれ、区の職員もやりがいを感じると語っています。都内の自治体が実施している家賃助成の実績、その効果や課題について都として調査すべきですが、いかがですか。
知事が進めるアフォーダブル住宅の整備について、予算案には、都市づくりにおける誘導や都市開発諸制度の活用を検討する、また、都営住宅の建て替えなどで生まれた都有地を活用するとしています。民間事業者によるマンションの建設に都有地を提供し、容積率緩和などの優遇をして、都市開発と一体でアフォーダブル住宅を進めるということですか。知事の答弁を求めます。
これでは住宅に困っている都民の願いに応えるものにはなりません。都民の皆さん、住まいは人権です。家賃、住宅費の負担軽減へ声を上げ、行動することを日本共産党都議団は呼びかけます。
教育費の無償化、負担軽減も、学ぶ権利を保障するために重要です。日野市が修学旅行や学用品費など就学に要する年間経費を試算したところ、小学生で約二万三千円、中学生で約九万円でした。給食費が無償になった下でも、複数の子供を持つ世帯や低所得世帯にとって家計への負担になっています。
また、武蔵村山市では、学校外行事の費用が上昇した影響で、二〇二四年度、経済的な理由など家庭の事情で、修学旅行や移動教室、スキー教室を欠席した児童生徒は合わせて二十名を超えています。経済的格差により教育格差が生じることや教育の機会が損なわれることはあってはならないと考えますが、知事の認識を伺います。
修学旅行や学用品費の無償化に踏み出す自治体が二十三区では広がっています。しかし、財政力の弱い多摩地域では進んでいません。自治体間格差が生じないよう、義務教育の完全無償化に必要な公費負担を国に求めるとともに、都として負担すべきと考えますが、いかがですか。
高校や私立学校の負担軽減も重要です。高校の教材費無償化、私立高校の入学金や施設費の保護者負担軽減、私立小中学校の授業料補助や給食無償化などを実施、拡充することを求めます。見解を伺います。
新年度から国が都立と私立高校の授業料無償化を拡充することによって、都の一般財源による負担は約四百二十六億円軽減されると見込まれます。この財源を使い、一層の負担軽減や教育環境を充実することを要望します。
高市政権の金融政策の影響で、奨学金の利率が急上昇しています。今春卒業する学生に適用される有利子の奨学金の利率は、四年前の約六倍に上昇しています。奨学金の平均額である三百三十六万円借りた場合の返済額は、四年前は利子を入れて三百四十九万円でしたが、今では四百二十七万円にもなります。入学時には思いもしなかった高金利により、社会に出る第一歩から想定を超える借金を抱えます。
知事、こうした状況をどう認識していますか。未来への投資が大事だというなら、都として利子分を支援するなど緊急対策が必要ではありませんか。また、知事の公約である返済不要の奨学金の実施を求めます。いかがですか。
水道基本料金を今年の夏も無償化することは、日本共産党都議団が繰り返し求めてきたことであり、重要です。
水道局が行った無償化に関するアンケートへの回答を、我が党は情報公開請求で入手しました。無償化に感謝する声と併せて、物価高騰なのに賃金が上がらずぎりぎりな生活なので、水道料金無償化が続けばいい、電気代が高かったり物価高の世の中なので、生活は苦しいなど、暮らしの切実な声も寄せられています。
東京都は、水道基本料金の無償化について、都民生活の応援に資するものとして実施するとしていますが、それならなぜ夏に限定するのですか。無償化事業を所管する財務局の見解を伺います。
大阪府寝屋川市は、一般家庭の水道基本料金十七か月分に当たる約一万八千円を給水契約者に給付し、昭島市は上下水道の基本料金を来年一月まで減免します。どちらも多くの人に早く確実に支援が行き渡ることを重視しています。物価高から暮らしを守る支援として、水道基本料金の無償化、さらに生活保護世帯なども対象になる上下水道料金一〇%の負担軽減を、当面の間、年間を通して一般会計繰入れで実施することを求めます。
都内の国民健康保険料は、区市町村独自の負担軽減がない場合、加入者一人当たり十八万八千円を超え、二〇一八年度に比べて約四万円もの値上げになります。後期高齢者医療保険料も一人当たり約一万六千円、一四%もの値上げが予定されています。物価高騰の中、都民の暮らしはますます追い詰められます。
国政では、手取りを増やすため、社会保険料の負担軽減が議論されています。しかし、国保や後期高齢者医療の保険料は、同じ所得の世帯で、社会保険料に比べてはるかに重い負担です。国保も後期高齢者医療も国の制度ですが、保険料軽減のために都が財政支援をすることは、法的に何ら問題がありません。都はどう認識していますか。
都税収入は過去最高です。保険料を値上げせず引き下げるため、都として財政支援を行うことを求めます。見解を伺います。
立川市は未就学児の国保料の均等割を無料にしています。多摩市も新年度から未就学児の均等割額を無料にする予定です。都として、区市町村に支援し、子供の均等割をゼロ円にすべきです。いかがですか。
高齢者の生活の質を充実させるために加齢性難聴への対策は重要です。東海大学などによる研究で、日本において認知症の約四割は予防可能であること、改善可能な要因で最大のものは難聴であることが明らかになりました。この研究結果も示している難聴対策の重要性を都はどう認識していますか。
日本で聞こえに不自由を感じている人の耳鼻科の受診率は四割で、先進国の中でかなり低いと指摘されています。港区は難聴を早期発見、早期対応するため、六十歳から七十五歳まで五歳刻みで聴力検査を無料で受けられるようにしています。こうした区市町村の聴力検査への取組への支援を拡充すべきです。いかがですか。
八十代では半数が中等度の難聴となることを打開するため、八十歳で三十デシベル、ささやき声が聞こえる聴力を保つ啓発運動、聴こえ八〇三〇を専門家の皆さんは呼びかけています。都としても取り組むことを提案します。いかがですか。
都が加齢性難聴対策として実施している補聴器購入費補助制度を、新年度、都の目標である都内の全区市町村で実施すること、補助内容を拡充することが重要です。認識と対応を伺います。
暮らしを支える公共サービスを後退させる政策から抜け出し、公共を取り戻すことが求められています。
まず、介護崩壊の打開です。ヘルパーなど介護の担い手は、高齢者と家族を支えるためになくてはならないエッセンシャルワーカーです。ところが、国が定める基本報酬はあまりにも低く、安価な人件費に依存してきました。その結果、介護ニーズは増えているのに、介護職員はピーク時より減少しています。とりわけ訪問介護は、二〇二四年度に政府が行った基本報酬大幅引下げで大きな影響を受けています。こうした介護崩壊というべき深刻な実態を知事はどう認識していますか、どう打開するのですか。
品川区は、国の基本報酬引下げへの減収補填を行っています。豊島区も、訪問介護報酬引下げの影響を緩和するための上乗せ支援を実施する方針です。大事な取組だと思いますが、知事、いかがですか。
都が国を動かすためにも、訪問介護の基本報酬引下げヘの減収補填の支援を東京都として行うべきではありませんか。また、国に訪問介護をはじめとした基本報酬の抜本的引上げを強く求めることが必要ですが、いかがですか。
知事が公約した東京都版介護職員昇給制度は、来年度も引き続き検討となっていますが、深刻な介護職員不足を打開する対策は待ったなしです。介護職員の給与はそもそも全体が低過ぎることが問題です。給与全体の底上げにつながる新たな支援を早急に具体化することを求めます。知事、いかがですか。
東京都が介護職員などに居住支援特別手当を支給する支援を行っているのは重要です。しかし、手当が勤続五年目までの二万円から六年目以降は一万円に下がるため、勤続年数が長い職員の方が給与が低くなるという問題が生じています。杉並区、渋谷区は新年度、六年目以降の人へ一万円などの上乗せを行う予定です。都はどう受け止めていますか。都として実施すべきではありませんか。
都立瑞江葬儀所の火葬料は、石原都政の下で受益者負担の考え方が強化されて以降、二〇〇四年度の約一万円から二年ごとに大幅値上げが繰り返され、二〇一四年度には約五万八千円まで跳ね上がりました。大幅値上げ以前はどういう考え方で火葬料を設定していたのですか。
火葬料の高騰が二十三区で社会問題になる中、予算案に検討委員会の設置が盛り込まれたのは重要です。どういう目的で、どういう委員構成で設置し、どういう検討をするのか伺います。
次に、全ての人の人権を尊重する課題です。
都の結婚支援予算は、小池知事になってから二十九倍に増えています。ブライダル業界団体などの利権構造も指摘されています。
知事は、末広がりを連想する令和八年度を結婚のきっかけにしたい特別な一年として結婚応援キャンペーンを展開し、ムーブメントを起こしたいと表明しました。予算案には七億円を計上しています。さらに、都内の出生数や婚姻数が増えたことを挙げ、この流れを力強く確かなものにしていきたいと述べました。
しかし、行政が結婚応援のムーブメントを起こし、出生数や婚姻数を増やす政策を行うことは、人口減少の責任を女性に押しつけ、リプロダクティブ・ヘルス・アンド・ライツの権利を侵害し、特定の生き方だけを応援するというメッセージになるのではありませんか。ダイバーシティにも逆行します。結婚するかしないか、子供を産むかどうか、同性パートナーと共に生きたり結婚しない生き方も尊重される。自分の人生を大切に生きることのできる社会こそ、都として目指すべきではありませんか。知事の答弁を求めます。
公務員の定数抑制政策の下、住民を支える大事な仕事をしながら、一年契約で昇給もなく契約更新は四回までなどと不当な扱いを受けているのが自治体の非正規職員である会計年度任用職員です。しかし、要求実現と権利拡大を掲げる労働組合の粘り強い奮闘により、改善が広がっています。
都内では、会計年度任用職員の雇用年限を撤廃する自治体が十七区十三市まで広がり、更新四回までに固執する東京都は取り残されつつあります。
知事は女性の自己実現を全力で応援していきたいと述べました。それなら、現役世代では女性が七割を占める都の会計年度任用職員を正当に評価し、処遇改善すべきです。東京都も雇用年限の撤廃や経験年数に応じた昇給をはじめとする均等待遇、さらに制度そのものを廃止し、正規雇用するとともに、任期の定めのない短時間勤務公務員制度を実現することを求めます。知事、いかがですか。
最後に、都市政策の転換を求めます。
ニューヨーク市は、東京都と同様、容積率を緩和し、アセスを緩め、公有地を提供し、補助金を出して富裕層のための巨大再開発を進めてきました。その結果、家賃が高騰し、小規模店舗や低所得者がまちを追われました。そのことへの市民の怒りが、家賃凍結など生活できるニューヨークを掲げた民主的社会主義者の市長の誕生につながりました。
知事は、今年度中に都市づくりのグランドデザインの改定に向けた中間まとめを公表するといいました。都のグランドデザインは、国際競争力を最優先課題とし、グローバル企業や投資家、富裕層のための都市改造を進めるものです。建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞を受賞した山本理顕氏は、都が進める富裕層のための都市開発を批判し、コミュニティを重視したまちづくりへの転換が必要だと訴えています。知事はどう受け止めますか。
そのニューヨークでさえ、セントラルパークの土地を削ってデベロッパーに提供し、高層ビルを建てることなどあり得ません。それを進めているのが神宮外苑再開発です。十月末の公聴会は公述人の反発で中断する事態になりましたが、十二月には最終手続の権利変換が終わりました。日本共産党都議団は、引き続き、神宮外苑の歴史、文化、緑を守るために全力を尽くします。
再開発とセットで進められているのが都市計画道路です。第五次事業化計画案がパブコメに付されましたが、都内各地から優先整備路線から外してほしいという声が上がっています。現行の都市計画道路の整備方針では、優先整備路線が何キロ着手されたのですか。廃止したのは何路線何キロですか。また、整備方針に基づき、都が事業に着手した路線の事業費は総額幾らで、延長は何キロですか。
文京区内の環状三号線、野川の自然を壊す小金井三・四・一一号線など、第四次事業化計画で優先整備路線になった道路の多くが住民の批判を受けて進んでいません。
私の地元池袋本町では、都の機動取得推進課が投入され、強制収用をちらつかせた強引な用地取得が行われています。第四次計画から十年経過し、進まない道路は期間を延長したところで進むものではありません。住民の納得を得られていない道路計画は、第五次事業化計画では抜本的に見直し、廃止すべきです。答弁を求め、再質問を留保して質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕
○知事(小池百合子君) 米倉春奈議員の代表質問にお答えいたします。
我が国の安全保障に関して、二点のご質問がございました。まとめてお答えいたします。
日本の平和と安全を維持し、国民の生命と財産を守る安全保障は、国家の要諦でございます。お尋ねの件につきましては、まさに我が国の安全保障に直結する問題でございます。
今、国際社会は転換点を迎えており、東アジアの情勢も厳しゅうございます。リアルな世界の動きを見定めながら、戦略的な行動が求められております。
先を見通すことが難しい不確実な時代だからこそ、都民、国民の命と暮らしを守るため、国においてしっかり対応がなされるように期待をいたしております。
平和に関しても、二つの質問ございました。まとめてお答えいたします。
戦争はあってはならないことであり、平和の尊さについて常に胸に刻んでおります。先ほども申し上げましたとおり、日本の平和と安全を維持し、国民の命と財産を守る安全保障は国家の要諦でございます。国においてしっかりとご対応いただきたいと考えております。
消費税の在り方でございますが、消費税については、これも国においてスケジュールや財源の在り方などの諸課題に関して検討するとされております。
都としては、その動向を注視していきます。
都民の暮らしについてでございます。
都民の暮らし向きは様々であり、暮らしに余裕がないと感じておられる方がおられることは認識をいたしております。
都は、都民の生活を守るため、経済的に厳しい環境に置かれた方への支援に取り組んでおります。
小中学校における教育の機会についてのお尋ねがございました。
教育は、子供の健全な育ちを支える基盤であり、そのための学びの環境の確保は重要でございます。全ての子供が将来への希望を持って自ら伸び、育つ教育を進めてまいります。
結婚支援等についてでございます。
結婚に関するイベントでは、毎回定員をオーバーするなど、大変ご好評をいただいております。令和八年は、結婚を希望する方々をさらに後押しするため、結婚応援キャンペーンTOKYO八結びを展開してまいります。
なお、人権尊重条例におきましては、誰もが認め合う共生社会を実現し、多様性を尊重する都市をつくり上げることを定めており、施策を推進いたしております。
最後に、都市づくりについてでございます。
東京をあらゆる人が多様な暮らし方や働き方などを選択できる都市とするため、様々な観点から総合的に考えることが必要でございます。
都は、これまでも都市づくりに関する長期計画におきまして目指すべき都市像を示し、その実現に向け、適切に都市づくりを進めてまいりました。
今後とも、地元自治体と連携し、民間活力等も活用しながら、持続可能なまちづくりを推進してまいります。
なお、その他の質問につきましては、教育長、都技監及び関係局長が答弁をいたします。
〔教育長坂本雅彦君登壇〕
○教育長(坂本雅彦君) 二点のご質問にお答えいたします。
まず、義務教育の無償化についてでございますが、保護者の負担する教育費に対する支援は、設置者がそれぞれの判断で対応するものでございます。
次に、都立高校の教材費の無償化についてでございますが、都立高校の教材費について、都独自の給付型奨学金等により低所得世帯への支援を実施しております。
〔東京都技監谷崎馨一君登壇〕
○東京都技監(谷崎馨一君) 三点のご質問にお答えいたします。
まず、アフォーダブル住宅の供給についてでございます。
子育て世代等が手頃な価格で安心して住むことができる住宅を供給するためには、民間活力や既存ストックを活用することが必要でございます。
このため、都市開発諸制度を改正し、アフォーダブル住宅の供給を公共貢献として適切に評価することで、開発に合わせて誘導してまいります。
次に、現行の都市計画道路の整備方針についてでございます。
昨年度末時点で着手した路線は約七十五キロメートルであり、廃止は十二路線、約八キロメートルでございます。
最後に、改定する整備方針についてでございます。
区市町と検討会議等で議論するとともに、昨年七月には中間のまとめを、十二月には整備方針案をそれぞれ公表し、パブリックコメント等を実施しております。
引き続き、都市計画道路の必要性を検証し、優先的に整備すべき路線などを選定してまいります。
〔産業労働局長田中慎一君登壇〕
○産業労働局長(田中慎一君) 三点のご質問にお答えいたします。
まず、魅力ある職場づくりへの奨励金についてでございます。
中小企業が労働生産性の向上や労働者の処遇改善等に迅速に取り組むことは重要でございます。
都は来年度、企業の課題の速やかな把握や企業の取組に合わせた専門家による助言を行い、持続的な賃上げの円滑な実施につなげてまいります。
これらによりまして、賃上げの実効性の確保と奨励金の速やかな支給の両立を図ることとしてございます。
次に、賃上げについてでございます。
働く方が安心して生活できる環境を整えるため、物価上昇を上回る賃上げの流れを確かなものとする必要がございます。
都は、従業員の賃金の持続的な引上げができますよう、魅力ある職場づくりを奨励する事業では、専門家が課題の把握や目指したい方向性などについて助言を行いまして、それを踏まえて企業が行った多様な勤務制度の導入や、継続的な賃上げなどを確認した上で奨励金を支給する仕組みとしてございます。
最後に、賃上げ支援についてでございます。
都は、中小企業が従業員の賃金の持続的な引上げができますよう、生産性向上等による経営力の強化や労働者の処遇改善等に係る企業の取組と区市町村の計画的な取組への支援を行っており、引き続き、中小企業の様々な取組を後押しいたします。
〔財務局長山下聡君登壇〕
○財務局長(山下聡君) 二点のご質問にお答えいたします。
まず、公契約条例についてでございますが、都内自治体における条例の制定状況や目的につきましては把握をしております。条例による労働環境への効果や影響につきましても、都内の公契約条例制定自治体が事業者等に行ったアンケートにおきまして、様々な意見があるものと認識しております。
次に、水道の基本料金を無償とする取組についてでございますが、今年の夏に予想される暑さに備え、都民がエアコンなどの利用を控えることのないよう、光熱水費の負担軽減を図るため、都民生活の応援にも資する暑さ対策として、今年の夏に限り臨時的な特別措置として実施するものでございます。
〔住宅政策本部長山崎弘人君登壇〕
○住宅政策本部長(山崎弘人君) 三点のご質問にお答えいたします。
まず、都営住宅の供給等についてでございますが、住宅ストック全体が量的に充足している中、都営住宅は現在のストックを最大限に活用し、真に住宅に困窮する低額所得者に供給することで、引き続き住宅セーフティーネットの中核としての機能を果たしてまいります。
次に、家賃助成についてでございますが、都内の一部の区市町村が家賃助成制度を実施していることは承知しており、それぞれが地域の実情を踏まえて対応しているものと考えております。
最後に、アフォーダブル住宅についてでございますが、都は、子育て世帯等が手頃な家賃で住むことができるアフォーダブル住宅の供給の誘導を図る取組の一つとして、都営住宅の創出用地を活用し、まちづくりとも連携したアフォーダブル住宅の供給に向けて検討することとしております。
〔生活文化局長古屋留美君登壇〕
○生活文化局長(古屋留美君) 私立学校等の保護者負担軽減についてお答えいたします。
都は、奨学給付金、育英資金、入学支度金貸付等の制度を設け、負担軽減を図っております。
来年度は、私立中学校の保護者への負担軽減や、私立小中学校等の給食費相当額の補助を行う区市町村支援を実施することとしております。
〔子供政策連携室長田中愛子君登壇〕
○子供政策連携室長(田中愛子君) 学生への支援についてでございますが、高等教育機関に通う学生への支援は、本来国の責任で行うべきものであり、都は国に対し、高等教育の授業料無償化の実現を要望しております。
都は、既に今年度から東京の教育や都市の強靱化を支える人材を確保することを政策の目的として、奨学金返還支援を開始しております。
〔保健医療局長山田忠輝君登壇〕
○保健医療局長(山田忠輝君) 三点のご質問にお答えいたします。
初めに、保険料の負担軽減についてでございますが、国民健康保険及び後期高齢者医療は、法に基づく全国統一の制度であり、保険料や公費等により運営されております。
都は、法令等に基づき、国や区市町村と共に応分の負担をしております。
また、国民健康保険制度において、医療費が高い高齢者や失業者などの低所得者の占める割合が高く、保険料の確保が困難であるなどの構造的な問題や、後期高齢者医療制度における低所得者への配慮につきましては、国に責任を持って対応するよう求めているところでございます。
次に、国民健康保険の子供の均等割についてでございますが、国民健康保険は全国統一の制度であり、子供に係る均等割保険料の軽減措置を含め、その制度上の課題は国が責任を持って対応すべきものでございます。
都は国に対し、未就学児を対象としている均等割保険料の軽減措置の対象拡大を図るとともに、必要な費用を全額措置するよう提案要求をしております。
最後に、火葬に関する検討会についてでございますが、安定的な火葬体制を確保するため、都内自治体や外部有識者等で構成する検討会を設置し、実態調査の検討も含め、火葬場の適切な運営や火葬能力の確保について検討してまいります。
〔福祉局長高崎秀之君登壇〕
○福祉局長(高崎秀之君) 八点のご質問にお答えいたします。
まず、高齢者の難聴対策についてでございますが、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会によると、加齢に伴う難聴は、治療が困難な反面、補聴器で聞こえを補うことにより生活の質の改善が可能とされております。加齢性難聴は、早期発見、早期対応が重要であり、都は昨年度から、高齢者聞こえのコミュニケーション支援事業を実施しまして、高齢者への補聴器支給などに取り組む区市町村を支援しております。
次に、高齢者の難聴の早期発見についてでございますが、高齢者聞こえのコミュニケーション支援事業では、加齢性難聴に早期に気づき耳鼻咽喉科医を受診するなど、適切に対応することの必要性を周知する費用のほか、補聴器相談医が在籍する医療機関がない区市町村を対象として、適正な補聴器を支給するために行う聴覚検診費用を補助しております。
次に、加齢性難聴の普及啓発についてでございますが、高齢者聞こえのコミュニケーション支援事業では、加齢性難聴や補聴器に関する正しい知識や、加齢性難聴に早期に気づき、適切に対応することの必要性を普及啓発するための経費についても支援の対象としております。
次に、補聴器購入に係る支援についてでございますが、都は、より多くの自治体で高齢者への補聴器支給などの取組が進むよう、昨年度から高齢者聞こえのコミュニケーション支援事業を実施しておりまして、今年度は四十五の区市町村に補助を行っております。引き続き、地域の実情に応じた活用が進むよう取り組んでまいります。
次に、介護サービスについてでございますが、高齢者が、介護が必要になっても住み慣れた地域で安心して暮らし続けるためには、訪問介護等の介護サービスの安定的な提供が重要でございます。
介護サービス事業は、介護報酬等により運営されることが基本でありまして、都は、事業者が事業運営を安定的に行うことができる報酬とするよう、国に対して繰り返し提案要求しております。
次に、訪問介護についてでございますが、訪問介護をはじめとした介護サービス事業は、介護報酬等により運営されることが基本でございます。
都は国に対しまして、事業者が事業運営を安定的に行うことができる報酬とするよう、繰り返し提案要求をしております。昨年十一月には、適切な基本報酬単価の設定や小規模事業者の経営力強化などについて緊急提言を行いました。
次に、介護職員の処遇改善についてでございますが、介護サービス事業は介護報酬等により運営されることが基本でありまして、都は国に対し、事業者が事業運営を安定的に行うことができる報酬とするよう繰り返し提案要求をしております。
また、国が介護報酬等について必要な見直しを講じるまでの間、介護職員などを対象に、居住支援特別手当を支給する事業者を支援しております。
最後に、居住支援特別手当の支給額についてでございますが、都は、国が介護報酬等について必要な見直しを講じるまでの間、介護職員などを対象に月額一万円の居住支援特別手当を支給する事業者を支援しておりまして、人材確保の観点から、勤続五年目までの介護職員には一万円を加算し月額二万円としております。
〔建設局長花井徹夫君登壇〕
○建設局長(花井徹夫君) 二点のご質問にお答えいたします。
まず、都立瑞江葬儀所の火葬料についてでございますが、固定資産税評価額、施設管理費及び人件費等の上昇により原価との乖離が大きくなってきたことから、平成七年度より料額の改定を行ったものでございます。
なお、急激な負担増とならないよう考慮し、料額を設定しております。
次に、都市計画道路の事業費等についてでございますが、現行の整備方針に基づきまして、都が事業に着手した路線の事業費は約五千九百億円で、延長は約五十キロメートルでございます。
〔総務局長佐藤智秀君登壇〕
○総務局長(佐藤智秀君) 会計年度任用職員についてのご質問にお答えをいたします。
会計年度任用職員は、法律上、任期が一会計年度内であり、任用に当たっては原則公募とされておりますが、都は、能力本位の任用と人材確保の両立の観点から、四回までは再度任用を可能としております。
また、都においては、常勤職員及び会計年度任用職員ともに性別によらない公平、公正な任用を実施しており、報酬の額は、職務の複雑性、困難性などに応じ、適切に定めております。
なお、常勤の職とするか否かについては、専門性の有無や業務量等を総合的に勘案し、判断をしております。
〔百五番米倉春奈君登壇〕
○百五番(米倉春奈君) 再質問をします。
知事と私の地元豊島区は、賃上げのみを要件とする、中小企業の賃上げ支援を都内で初めて実施します。支給までの期間は一、二か月と想定し、早く支援を届ける、スピードを重視しています。
一方、都の制度は、申請から支給まで一年七か月もかかります。ところが、答弁では、新年度予算案ではスピードアップできないことを認めるものでした。産労局長は、中小企業が労働者の処遇改善などに迅速に取り組むことが重要だと答弁しましたが、迅速に取り組むべくは、都の賃上げ支援のスピードアップではありませんか。
消費税減税の質問に、知事は財源の在り方などの動向を注視すると答えました。しかし、議論の場が国会の場ではなく、超党派といいながら、消費税を温存する政党だけを集めた国民会議の場であることに批判の声が上がっています。
知事は政治家として、一部の政党を排除して議論するやり方に賛成ですか、反対ですか。答弁を求め、これで終わります。(拍手)
〔産業労働局長田中慎一君登壇〕
○産業労働局長(田中慎一君) 賃上げ支援についての再質問にお答えいたします。
都は、中小企業が従業員の賃金の持続的な引上げができますよう、生産性向上等による経営力の強化や、労働者の処遇改善等に係る企業の取組への支援を行っております。
こうした取組を速やかに実現するため、中小企業が労働生産性の向上や労働者の処遇改善等に迅速に取り組むことが重要でございます。
都は来年度、企業の課題の速やかな把握や企業の取組に合わせた専門家による助言を行いまして、持続的な賃上げの円滑な実施につなげてまいります。
これらによりまして、賃上げの実効性の確保と奨励金の速やかな支給の両立を図ることとしてございます。
〔主税局長武田康弘君登壇〕
○主税局長(武田康弘君) 消費税についての再質問にお答えをいたします。
消費税は、国において議論されるものであり、スケジュールや財源の在り方など、諸課題に関して検討されることとされております。都といたしましては、その動向を注視してまいります。
○七十三番(伊藤大輔君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
本日の会議はこれをもって散会されることを望みます。
○議長(増子博樹君) お諮りいたします。
ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(増子博樹君) ご異議なしと認め、さよう決定いたします。
明日は、午後一時より会議を開きます。
本日はこれをもって散会いたします。
午後八時四十八分散会
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