午後六時四十五分開議
○副議長(菅野弘一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
質問を続行いたします。
百八番東村邦浩君。
〔百八番東村邦浩君登壇〕
○百八番(東村邦浩君) 都議会公明党を代表して質問します。
まず、令和八年度予算に対する都議会公明党の最重点要望のほか、都政の喫緊の課題について十一点伺います。
初めに、教育について三点質問します。
都議会公明党は、教育費の負担のかからない東京を目指しており、基本的な費用を所得制限なく無償化する子供ベーシックサービスの導入を提案しています。
まず、一点目は、学生パスの早期導入についてです。
都議会公明党は、昨年の第二回定例会、さらには第三回定例会においても、安心して教育を受けることができるよう、鉄道に比べて割高なバスの通学定期代の実態を踏まえ、今よりも低い金額で利用できる学生パスの導入を提案し、導入実現を求めてきました。これに対し、知事からは、様々な観点から調査をしていくとの答弁がありましたが、都は、来年度予算案にようやく学生等の通学実態に関する調査費を盛り込んだばかりです。
学生パスについては、都民からは大きな反響があり、一日も早い学生パスの導入を求める声が都議会公明党に届いています。
そこで、知事がリーダーシップを発揮し、学生パスの早期導入に向けて取り組むべきだと考えますが、知事の見解を求めます。
二点目には、教材費の無償化についてです。
学校教材費について、無償化を進めるに当たり、ただ単にご家庭に費用負担軽減の補助を行うという考え方だけではなく、SDGsの観点からも、学校に教材や学用品を備え付け、児童生徒の皆さんが共同で使うという方法など、様々な方策を検討するよう都に求めてきました。
都立高校の取組については、第三回定例会において、海外の事例調査等を行い、よい事例については都立高校での教育に役立てていくとの前向きな答弁がありました。
そこで、公立の小中学校においても、教材や学用品の購入の負担が軽減する取組を子供政策連携室が中心となり調査検討を行い、実現すべきと考えますが、知事の見解を求めます。
三点目に、私立小中学校の給食費の無償化の実現について質問します。
昨年、都議会公明党の強い要望と都が財政支援したことにより、遅れていた多摩地域の公立小中学校の給食費の無償化が実現しました。
他方、私立中学校に通っている都内生徒は、中学生全体の約二五%であるにもかかわらず、学校給食費が無償になっていません。そのため、保護者からは、私立小中学校に通っている都内児童生徒についても、給食費の無償化を実現してほしいという強い要望が都議会公明党に届けられました。
現在、墨田区、江戸川区、新宿区、杉並区、中野区など九つの自治体が独自に年間給食費に係る金額を保護者に助成しており、給食がある場合も、お弁当の場合でも、一律に支給しています。
都議会公明党は、この制度が、都の財政支援により、他の自治体にも普及するよう令和八年度の予算要望の最重点項目に入れました。
都は、令和八年度の予算案で、区市町村が補助を実施した場合、その二分の一を助成する予算を計上したことを評価します。ただし、予算規模は十五の自治体分しかありません。
そこで、この制度が、希望する全ての自治体で活用できるように、柔軟な対応をすべきと考えますが、都の見解を求めます。
次に、東京アプリに関連して二点質問します。
一点目は、生活応援事業の代理申請についてです。
都議会公明党が要望し、都が七〇〇〇ポイントを一万一〇〇〇ポイントにアップして実施する東京アプリ生活応援事業については、十二月に行った最終検証を踏まえ、二月二日から開始されました。
東京アプリ生活応援事業は、都民生活の一層の応援とアプリのさらなる普及促進を目的とするものであることから、多くの都民の方が円滑に参加し、アプリの利便性を享受してもらえるようにしていくことが何よりも重要であります。
障害のある方の中には、スマホの操作が十分にできない方もおり、こうした方々やそのご家族からは、代理申請を認めてほしいといった声もあり、都議会公明党は要望を重ねてきました。スマホを使うことが困難な障害がある方や認知症の方なども、代理申請などを通じて、生活応援事業に漏れなく参加できるように支援すべきと考えますが、都の見解を求めます。
二点目に、スマホ購入補助等の支援についてです。
都議会公明党はかねてより、スマートフォンをお持ちでない方や操作に不慣れな方も生活応援事業に参加できるよう繰り返し対応を求めてきました。
都が今年度から、東京アプリに対応したスマホを初めて購入する高齢者を対象に、購入費を助成する区市町村への支援を行い、来年度は、人口規模に応じて補助上限を引き上げるなど、制度の充実を行っていることを評価します。
その上で、高齢者だけではなく、低所得者層も含めた一人でも多くの都民が生活応援事業に参加できるよう、支援策の充実を図るべきと考えますが、都の見解を求めます。
次に、夏の暑さ対策について質問します。
都はこれまで、都議会公明党の要望を受け、熱中症リスクの高い六十五歳以上の高齢者と障害のある方のエアコン購入支援について、東京ゼロエミポイントで八万円分の支援をしてきました。
さらに、都議会公明党は、低所得世帯のエアコン設置促進に向けて、区市町村が支援する場合の助成制度の創設を提案してきました。その結果、令和七年度最終補正予算案に助成制度が盛り込まれたことを評価するものです。
そこで、制度の内容を明らかにするとともに、全ての区市町村が実施できるよう都が積極的に働きかけ、区市町村に対して周知徹底すべきと考えます。都の見解を求めます。
次に、宿泊税の改正に伴う都民割の導入について質問します。
都は、今定例会に宿泊税の改正条例を提出しました。具体的には、課税対象を一人一泊一万円から一万三千円に引き上げ、かつ簡易宿泊所や民泊の利用も対象としました。また、課税方式を定額課税から三%の定率課税に変更しました。
今回の宿泊税の見直しによって、約百二十億円の増収が見込まれます。都議会公明党は、その財源を活用し、東京の高い宿泊代や飲食代などを安くして、都民に東京の観光をもっと利用していただこうという観点から、ホテル、飲食店などの都民割をさきの定例会で提案しました。
都は、都内観光をする都民の数はコロナ禍以前の水準まで回復しておらず、外国人旅行者の誘致とともに、都民に都内観光を促す視点も必要となるとし、今後、東京の観光を取り巻く様々な状況を踏まえ、お話の点なども含め、都民を含む幅広い誘客の方策を検討していくと答弁しました。
そこで、改めて、宿泊税改正に伴うホテルや飲食店などの都民割の導入に向けた都の取組について見解を求めます。
次に、動物愛護相談センターについて質問します。
都議会公明党は、二〇二一年に掲げたチャレンジエイトにおいて、動物愛護相談センターの新規開設を提案し、質疑を繰り返してきました。
都は、現在、新たな動物愛護相談センターの整備に向けた基本計画を今年度末策定に向け検討をしており、知事の施政方針表明においても言及があったところです。
新たな動物愛護相談センターは、動物の保護機能を高めるとともに、さらに、都議会公明党が提案している多くの都民が訪れるアミューズメント性を持たせた施設とし、早期に整備を進めるべきと考えます。見解を求めます。
次に、首都圏の高速道路の本線料金所の撤廃について質問します。
長年にわたって、都議会公明党は、渋滞の要因となっている高速道路の本線料金所撤廃を実現するため、料金所のETC専用化を強く求めてきました。
昨年の第一回定例会における都議会公明党の質問に対して、知事は、首都高における都内のETC専用化の整備率を向上させるとともに、本線料金所撤廃の取組を開始すると答弁しました。本年一月には、首都高において、ETC専用化の進展を踏まえ、永福本線料金所を撤廃していく計画が発表されました。都議会公明党が掲げてきた公約、チャレンジエイトの施策が着実に進められていることを評価します。
そこで、この機会を捉え、都としても、最も朝夕の渋滞が激しい永福本線料金所を撤廃する取組を加速化していくべきと考えますが、知事の見解を求めます。
最重点要望の最後に、羽田空港アクセス線西山手ルートの早期実現について質問します。
現在、JR東日本は、二〇三一年の完成を目指し、羽田空港と東京駅を結ぶ羽田空港アクセス線東山手ルートの整備を行っています。その上で、羽田空港と新宿を結ぶ西山手ルートを整備していくことにより、中央線沿線及び青梅線沿線の住民、さらには埼京線沿線の住民も、乗換えなしで羽田空港まで行けるようになります。
しかし、西山手ルートについては、いまだ事業スキームが決まっていない状況です。
そこで、昨年八月に、私は太田昭宏元国土交通大臣と共に国土交通省及びJR東日本を訪問し、西山手ルートの事業化に向けて、適用可能な事業スキームを構築するよう強く申入れを行いました。その際、国土交通省からは、国、東京都、JR東日本が事業費を負担する都市鉄道利便増進事業を活用するのが望ましいとし、東京都の協力が不可欠であるとの話がありました。
都民の利便性向上に寄与する路線として、本路線の早期実現に向けて、都が積極的に関係者との協議を加速化していくべきです。知事の見解を求めます。
次に、渇水時の対応について質問します。
昨年末から太平洋側を中心に雨が少ない状況が続き、西日本では給水制限が実施され、市民生活に影響が出る地域も出てきています。
東京都も、多摩川水系では小河内ダムの貯水量が平成に入って最低、過去五十年間を見ても、異例の約四割を割り込む事態となっております。このまま雨が降らず、川の水も少ない状況が続けば、いつか断水になるのではないかといった不安の声もいただいております。
一方、東京の水源の八割を占める利根川、荒川水系では都議会公明党が一日も早い完成を求めて建設を推進してきた八ッ場ダムの効果もあり、現在、流域全体の貯水量は低下しているものの、取水制限には至っておりません。
都は、これまで確保してきた水源や水運用のノウハウを最大限に生かしていくべきと考えますが、水不足が深刻化し、渇水となった場合の対応について見解を求めます。
次に、令和八年度制度融資について質問します。
令和八年度予算における制度融資の目標額は一兆九千億円と前年度に比べて一千億円の減となっています。そのような中、社会情勢の急激な変化に対応した緊急融資については、コロナ禍からの回復が進み、利用が減少傾向にある一方で、債務残高は高い水準にあります。このような資金繰りに不安のある事業者に対しては、経営の下支えとして、金融支援だけでなく、経営に対する専門的な支援を積極的に行っていく必要があります。
他方、構造改革によって、付加価値の高い事業への進出や女性活躍推進、人材確保など、成長促進や社会課題の解決につながる新たなメニューを制度化していく必要もあります。
そこで、二極化する課題に対する令和八年度制度融資における都の取組について見解を求めます。
次に、環境物品の活用について質問します。
都は、二〇三〇年のカーボンハーフを目指し、エネルギー消費量、温室効果ガス排出量の削減対策を促進しています。また、建設資源のリサイクルなどを進めながら、環境負荷の低減を図り、脱炭素化や循環型社会の実現につなげていくことは極めて重要です。
その一つとして、都は、公共工事における環境物品等調達方針を策定しました。例えば、ヒートアイランド対策としての高反射率塗料の基準や、コンクリート塊の有効利用を図る再生骨材コンクリートなどの環境負荷を低減する資材を定めて、温室効果ガスの削減や資源循環により、都民の健康で安全な生活の確保に取り組んでいます。
しかし、調達方針に位置づけている環境物品の中には、世の中に存在しているにもかかわらず、需要が少ないため、市場に出回っていないという課題があります。
そこで、今後、環境に配慮して持続可能な都市づくりを推進していくためには、環境物品の一層の活用に取り組むべきと考えます。見解を求めます。
次に、災害対策について二点質問します。
初めに、聴覚障害者など要配慮者に対する防災対策の強化です。
東京二〇二五デフリンピックを機に、デジタル技術を活用したユニバーサルコミュニケーションの促進が推進され、インクルーシブなまち東京の実現に向けた取組が加速しています。
しかしながら、聴覚に障害のある方から、地域の防災訓練に参加したいが、内容が分からないので参加したことがないとの声をいただいています。東京デフリンピックが成功した今こそ、聴覚障害者を含めた要配慮者への防災対策を進めるべきです。
そこで、東京都の総合防災訓練において、聴覚障害者などの要配慮者が参加できる機会を増やすなど、支援を強化するべきと考えますが、都の見解を求めます。
二点目に、大規模水害対策についてです。
荒川の氾濫などを想定し、国と東京都は、首都圏大規模水害広域避難計画の策定に向けて作業を進めています。それによれば、洪水や高潮などの大規模水害が発生した場合、東部低地帯を中心に約二百七十万人の避難が想定され、そのうち、約七十四万人が自身の自治体の区域外に確保された広域避難先に移動することになっています。そのため、広域避難先の確保が大きな課題であり、公明党は、国立オリンピック記念青少年総合センターや都内の各大学の協力が得られるように取組を推進してきましたが、目標の達成にはまだ遠い道のりになっています。
今後、都は七十四万人分の避難先を着実に確保し、発災時に円滑に活用できるよう取組を強化していくべきです。都の見解を求めます。
大規模水害から住民の命を守るためには、いつ、誰が、何をするかを事前に決めておく、防災行動計画であるタイムラインにのっとり、洪水や高潮が発生する前に、安全な高台などに避難していただくことが重要です。特に、高齢者や障害のある方々など、避難行動要支援者には、発災が想定される数日前から優先して避難していただくことが不可欠です。
例えば、北区では、要支援者をスムーズに避難させるために、自宅周辺の町会会館などの一時避難所から役所などの二次避難所まではタクシーで搬送し、二次避難所から広域避難所まではバスで移動する体制が整備され、官民連携で定期的に避難訓練が行われています。バスが入れない木造密集地域が多い北区では、バスとタクシーを組み合わせた避難が効率がよく、三時間で千人の搬送が可能です。
そこで、バスやタクシーの活用を含めた広域避難の移動手段の確保に取り組むべきと考えます。都の見解を求めます。
次に、地域の防犯対策について伺います。
初めに、ふれあいポリス制度について質問します。
現在、地域の防犯は、所轄の警察署と防犯協会などの地域住民による防犯パトロールなどの協力により実施されています。
しかし、地域住民によるパトロールは、警察職員でないため、パトロールにおける様々な事案を直接警察に届けることができません。
そのため、警視庁は、所轄の警察職員が、地域住民の防犯パトロールと一緒に活動するふれあいポリス制度を実施しましたが、現在、多くの地域でふれあいポリスが配置されておらず、防犯パトロールを実施する地域住民からは、配置を求める声が上がっています。
そこで、地域の安全・安心を確保するため、ふれあいポリスの運用を拡充すべきと考えますが、警視総監の見解を求めます。
次に、空き交番対策について質問します。
都内には、多数の交番がある中、一部には警察官が長時間にわたり不在となっている、いわゆる空き交番が散見されます。地域住民にとって身近にある交番は、地域の治安を守る象徴的な存在であり、すぐに相談ができる頼れる場所でもあります。その交番が空き交番の場合、治安の低下につながるとともに、不測の事態が発生した場合、すぐに助けを得られないのではと不安が生じます。
そこで、地域の安全・安心を確保するためにも、空き交番の解消に向けた対策を講じていくべきと考えますが、警視総監の見解を求めます。
次に、医療福祉について二点質問します。
初めに、小児インフルエンザワクチン補助についてです。
都は、都議会公明党の要望に応じ、昨年度から実施している小児インフルエンザワクチンの補助を今年度も継続していることを評価します。
昨年の第一回定例会、第二回定例会と、鼻の中に吹きつける経鼻ワクチンの流通が新たに始まったことを取り上げ、接種回数が一回で済む上、注射に比べて身体的負担も軽いことから、この経鼻ワクチンも補助対象にすべきと重ねて求めました。
都は、この求めに応じ、昨年十月からのインフルエンザ流行シーズンにおいて、経鼻ワクチンを補助対象に追加しました。その結果、今年度は三十五の自治体で都の補助を活用した小児インフルエンザ経鼻ワクチンの補助を開始しており、現場では大変に喜ばれております。
一方で、小児インフルエンザワクチンの補助や経鼻ワクチンの補助を活用していない自治体もあります。毎年、インフルエンザが大流行していることも鑑み、全ての子供が平等に接種機会を得られることが大切です。
都は、補助を実施していない区市町村の状況を確認し、さらなる利用を促していくべきと考えますが、都の見解を求めます。
二点目に、補装具支給制度についてです。
障害などで失われた身体機能を補完する用具を購入するための補装具支給制度があります。例えば、大型の電動車椅子の場合、六十六万三千円の補助があるものの、重度の知的障害者や肢体不自由な方は、自身での電動コントロールも一人での移動も行うことはできません。そのため、介助者用の取っ手部分に電動コントロールのためのジョイスティックレバーの設置により、高額な改造費用が必要となります。先日ご相談を受けた方は、補装具としての支給が認められなかったということであります。
本制度の対象は、基本的に補装具を必要とする障害児者、難病患者等に限定されておりますが、こうした介助者用の装置は、真に必要と認められる場合に、特例補装具として支給することができることを令和六年第一回定例会の都議会公明党の質問で明らかにしました。
申請を受け付け、支給決定する区市町村に対し、障害児の特例補装具の支給について、適切に対応できるように支援するべきと考えますが、都の見解を求めます。
次に、教育施策について三点伺います。
初めに、児童生徒へのネーティブ人材を活用した英語教育について二問質問します。
都議会公明党は、令和七年の第一回、第二回、そして第三回定例会の代表質問で、ネーティブ人材の活用やオンライン英会話などのデジタル技術の活用を提案し、積極的な施策展開を図ることを求めてまいりました。
この提案を受け、都教育委員会は、区市町村立小中学校におけるネーティブ人材の活用状況などを調査したところ、授業の中でネーティブと会話する機会の一層の確保などへのニーズが明らかになったと聞いています。
一方で、財政力などの課題から、有効性を認識しながら、英会話授業でのオンラインによるネーティブ人材の活用に踏み出せない自治体もあります。
そこで、都は、調査の結果を踏まえ、児童生徒に英語が身につく機会をさらに増やす後押しを図るべきと考えますが、来年度の都教育委員会の取組について見解を求めます。
都立高校では、授業の中で、AIを活用して英作文の添削をモデル的に行っています。
今後は、話す力をしっかりと伸ばす視点から、AIなどの最新技術を活用した都立高校の英語授業力の向上を図るべきです。都教育委員会の見解を求めます。
次に、教員の海外派遣研修についてです。
都教育委員会は、教員を海外の大学に派遣し、授業力向上など教員のスキルアップを支援しています。派遣先では、教員は大学だけではなく、滞在先の地域にある学校も訪問し、海外の教育実践を学ぶなど、質の高い研修が行われています。
教員の海外派遣研修は、十五年前、ごく少人数の英語科教員を派遣するところから始まりました。その後、都議会公明党の度重なる要望に応え、全ての英語科教員を派遣することになり、現在は、小学校、特別支援学校などの教員にも対象を広げ、年間百七十名を派遣しています。
帰国後は、海外の教育関係者を交えたシンポジウム形式の報告会が開催され、昨年は、国連大学と連携し、多文化共生教育をテーマに報告会が行われ、百五十人以上の教員が参加し、教育力向上に向けて着実な取組が進められています。
そこで、今後は、教員の教育力の高度化を図るとともに、教育施設の立案や学校運営についても知見を深められるよう、海外派遣研修の内容を拡充していくべきと考えます。都教育委員会の見解を求めます。
次に、住宅政策について四点伺います。
まず、子育てに関連して三点質問します。
初めに、子育て住宅へのソフト面の支援についてです。
核家族化やマンションのコミュニティの希薄化による育児の孤立は深刻化しております。
都では、ママパパ応援事業など孤立解消の支援をしてきておりますが、生活をする居住環境での人によるケアも、さらなる取組として検討していく段階に入ったと考えます。
現在、賃貸マンションにおいて、キッズスペースを設置し、保育士の常駐による親子支援や託児支援などを行っている先進事例も出てきております。こうした事例を参考に、新たな仕組みを住宅施策と福祉施策で連携し、構築すべきと考えます。
そこで、東京こどもすくすく住宅において、子育てサービスを提供する事業者への支援を充実すべきと考えますが、見解を求めます。
また、都内の子育て世代の方からは、住宅取得価格や家賃が高騰し、やむなく都外へ転出せざるを得ないとの声を多く伺っています。
都議会公明党は、こうした問題に対し、子育て世帯などへのアフォーダブル住宅の供給を都に提案してきました。今後一層、ファミリータイプの住宅を増やしていくためには、まちづくりを進める中で、既存建物の改修による供給を促すべきです。
また、容積率の緩和を行って、採算性を確保しつつ、広めの住宅を供給できる環境を整えることが必要と考えます。
こうしたまちづくりに合わせた民間開発等におけるアフォーダブル住宅の供給について、都の見解を求めます。
さらには、公的ストックを活用した子育て世帯に対する住宅支援も重要です。公社住宅を活用したアフォーダブル住宅の供給については、既に二割程度低廉な家賃とすることが明らかとなっていますが、それに加え、子育て世帯の様々なニーズにも応えられる視点も重要です。
また、都有地における検討調査についても、このたび予算案に盛り込まれましたが、同様の視点で取り組むべきと考えます。
公的ストックを活用したアフォーダブル住宅の今後の取組について、併せて見解を求めます。
次に、都営住宅の建て替えと今後の住宅政策について質問します。
我が国では、団塊の世代、そして現在五十代の団塊ジュニア世代が高齢期を迎え、本格的な超高齢社会へと進みます。東京都においても、高齢単身世帯や高齢夫婦のみの世帯の増加が見込まれており、来年度改定予定の東京都住宅マスタープランにおいて、長期的視点に立った戦略的な住宅政策が必要と考えます。
都営住宅の建て替え着工戸数は、住宅マスタープランで年間おおむね四千戸を目標としながら、近年は二千戸にも届いておらず、供給は伸び悩んでいます。
一方、UR住宅や民間賃貸に住む高齢者の中には、年金生活による家賃負担、建物の老朽化、バリアフリー未対応などの課題から、将来の住まいに不安を抱える方が少なくありません。
こうした状況を踏まえ、当面の高齢化に対応するため、既存ストックを有効に活用しながら、人口動向に応じ、都営住宅の建て替えによる供給を積極的に推進していくべきです。都の見解を求めます。
次に、まちづくりに関連して三点伺います。
一点目に、地域公共交通の支援について質問します。
昨今の区市町村における地域公共交通は、減便や廃止が進んでおり、地域公共交通の確保は喫緊の課題となっています。
昨年の第四回定例会において、都議会公明党は、地域公共交通への都の支援拡充を要望したことに対し、都は、住民等で構成する、地域が主体となった移動手段の導入を促す方策を検討していると答弁しました。
現場からは、物価高騰などへの対応のほか、交通空白地を対象要件とした補助制度の見直し、地域が運営する取組に対する燃料費など、運行経費を含めた支援を求める声も少なくありません。
都が一月に公表した、東京における地域公共交通の基本方針の改定に向けた中間まとめでは、この答弁を受けて、持続可能な地域公共交通の構築に向けた取組の方向性が示されました。
そこで、地域公共交通の充実を図るため、基本方針の改定に向けた中間まとめで示された取組の方向性を踏まえた具体的な支援策の拡充について答弁を求めます。
二点目に、宅地開発における無電柱化推進条例について質問します。
都議会公明党は、昨年の第三回定例会代表質問で、同条例の制定により宅地開発における無電柱化を進めるに当たり、不動産取引価格への転嫁が行われ、都民負担が増すことを問題視し、無電柱化費用助成額の引上げを求めました。
今定例会で、都は、パブリックコメントを終えて同条例案を議会に提出しましたが、コスト縮減を図り、都民負担の軽減に努め、無電柱化の一層の推進に取り組むべきと考えます。都の見解を求めます。
三点目に、まちづくり人材の確保に向けた取組について質問します。
現在、まちづくりを主体的に担う地元自治体の人材不足は、真に必要な事業の推進やまちの維持形成に深刻な影響を生じさせるおそれがあります。
これまで都市づくり公社は、地元自治体と共にまちづくりを進めてきていることから、人材確保の点からも、地元に精通した都市づくり公社に期待するものです。
そこで、公社の強みを生かしながら、さらに地元自治体のまちづくりに貢献していくためには、組織機能を強化する必要があると考えます。都の見解を求めます。
次に、パラスポーツ、デフスポーツのアスリート支援について質問します。
パラリンピックやデフリンピックを契機に、障害者への理解が広く都民に広がっています。一流のアスリートが躍動する姿は、障害のあるなしに関係なく感動を呼び、多くの都民の心を動かしました。
これまで、パラアスリートやデフアスリートについては、健常者のアスリートと違い、スポンサーなどの獲得が難しく、競技を継続することに苦労していると聞いています。
一方で、今回のデフリンピックでは、多くの企業から東京大会の様々な取組に協賛をいただくなど、企業の協力が大会の成功に寄与しました。こうした企業からは、障害に対する都民理解が大きく進んだことで、障害者アスリートを雇用したいとの声も聞いています。
このような中、都は今年度、パラの競技団体のニーズと企業のノウハウ等をマッチングする仕組みを構築し、運用を開始しています。
そこで、こうした仕組みを有効に活用し、デフリンピックの協賛企業をはじめ、より多くの企業と連携して、パラスポーツ、デフスポーツの一層の振興を図り、アスリートの新たな道を切り開くべきと考えます。都の見解を求めます。
次に、犯罪被害者支援について質問します。
都議会公明党は、かねてより一貫して犯罪被害者支援の充実に取り組み、東京都犯罪被害者等支援条例の制定に当たって、犯罪被害者や遺族への転居費用の助成制度や当面必要となる経費を給付する見舞金制度の支援策を実現してまいりました。
昨年三月の予算特別委員会では、犯罪被害者等の生活再建を支えるため経済的支援を拡充すべきと提案し、知事より、国の動向等を踏まえながら、より効果的な支援の在り方について検討していくとの答弁があったところであります。
先般、第五期東京都犯罪被害者等支援計画素案が公表され、現在、パブリックコメントが行われています。
第五期計画の策定に当たっては、一層の経済的支援に取り組むべきと考えます。見解を求めます。
また、都内における犯罪等の現状において、刑法犯、性犯罪の認知件数が近年増加している中、警察庁の犯罪統計資料によると、全国では、男性と子供の性被害の認知件数の増加傾向が報告されています。
こうした実態を鑑み、都としても、子供や男性の性犯罪等被害者への適切な相談体制をつくり、支援の充実強化に取り組むべきと考えます。見解を求めます。
最後に、東京空襲関連資料の活用について質問します。
都議会公明党は、さきの第三回定例会代表質問で、リニューアルオープン後の江戸東京博物館において、東京空襲関連資料の常設コーナーを設けるよう都に求めました。これに対し、都からは、東京空襲証言映像の常時視聴と資料活用の検討について答弁を得たところです。
世界では、力による現状変更や核使用のおそれ、AI兵器利用のリスク増大を理由として、終末時計が過去最短の八十五秒となりました。
国内では、核兵器を持たず、つくらず、持ち込ませずという国是である非核三原則がないがしろにされかねないとの危惧があります。戦後八十年を経て、戦争を知る世代が少なくなり、将来を担う若者が空襲資料に触れる機会を増やすことは大切です。江戸博を含めた若者対象の都施設共通入場割引券を発行するなどの工夫が効果的であると考えます。
そこで、リニューアルオープンする江戸東京博物館において、空襲関連資料の活用内容を示すとともに、若者を対象に、都有施設に招待する特別キャンペーンであるWelcome Youthを江戸東京博物館で再開するなど、より多くの若者が来館して、戦争の悲惨さ、戦争の残酷さを認識してもらえるよう、工夫を凝らした広報を行うべきと考えます。都の見解を求め、質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕
○知事(小池百合子君) 東村邦浩議員の代表質問にお答えいたします。
学生等の通学費についてのお尋ねでございます。
国による子供の学習費調査報告書では、各家庭が負担する通学費の平均額が示されておりますものの、都道府県ごとの状況は明らかではございません。
特に、バス利用に係ります通学費に関しましては、事業者による通学定期の割引や学生等の通学環境に応じて負担が異なる状況があると認識をいたしております。
学生等が安心して学ぶことができる環境は重要であり、来年度、小学生から大学生までを対象に調査を行いまして、通学手段をはじめ、地域や家庭ごとの通学でのバス利用に係る負担の状況など、学生等の通学実態等を様々な観点から分析してまいります。
次に、教材や学用品購入の負担軽減についてでございます。
区市町村立の小中学校等で使用する教材や学用品等は、習字道具や楽器類など、長期間使用できるものから、クレヨンや絵の具など、使用頻度が高く消耗が早いものまで多種多様でございます。
また、これらの教材や学用品等につきましては、各学校等で選定されております。
今後、義務教育における教材や学用品等の在り方につきまして、共同利用の方法も含め、様々な観点から海外の事例を調査し、その結果を検討の基礎資料として取りまとめ、教育委員会とも共有してまいります。
次に、高速道路の本線料金所の撤廃についてのお尋ねでございます。
ETC専用化及び本線料金所の撤廃は、交通の円滑化や事故の低減につながるため、早期に実現することが重要でございます。
都と首都高はこれまで、ETC専用化を推進するとともに、昨年四月から本線料金所の撤廃に向けました技術的検討を開始いたしました。
その結果、本年一月に、首都高は、都内において約八割のETC専用化を今年度末までに完了するとともに、永福本線料金所を撤廃する計画を公表いたしました。
都といたしましては、本計画の検討を加速させるため、予算を拡充し、来年度より首都高による設計を開始するなど、本線料金所撤廃の早期実現に向けた取組を強力に推進してまいります。
羽田空港アクセス線西山手ルートについてであります。
羽田空港の機能を最大限に発揮するためには、鉄道アクセスの充実を図ることが重要です。
西山手ルートは、中央線や埼京線等との接続によりまして、多摩方面も含めた広範囲にわたる空港アクセス利便性の向上が期待されております。
都は、昨年度開始しました国やJR東日本との協議調整におきまして、ルートや構造など事業計画の具体化や事業費の精査等を行うとともに、都市鉄道利便増進事業など、国の補助制度の活用について検討を進めております。
あわせまして、昨年十一月の政府提案要求において、西山手ルートの事業スキームの具体化や財源の確保など、必要な措置を講ずるよう、国に対し、新たに要請をいたしました。
引き続き、東山手ルートの進捗状況を勘案しながら、西山手ルートの早期実現を目指し、関係者との協議調整を進めるなど、空港アクセスの利便性向上に取り組んでまいります。
なお、その他の質問につきましては、警視総監、教育長、都技監及び関係局長が答弁をいたします。
〔警視総監筒井洋樹君登壇〕
○警視総監(筒井洋樹君) 二点のご質問にお答えをいたします。
初めに、ふれあいポリスの運用拡充についてであります。
ふれあいポリスは、警察と地域住民等とのパイプ役として、地域の実情や住民の要望の把握、地域安全情報の発信等を行うことにより、安全・安心なまちづくりに寄与する重要な制度であると認識をしております。
ふれあいポリスには、人格識見と渉外能力に優れた警察官を充てることとしており、現在、百二署中、五十五署で六十三名の警察官を配置しております。
今後は、地域の実態や警察署の実情等を考慮しつつ、ふれあいポリスの配置の必要性の高い警察署には、真にその適性を有する警察官の配置に努めるとともに、会計年度任用職員のさらなる活用も含め、必要な検討を進めてまいります。
次に、警察官が不在となる交番の解消に向けた対策についてであります。
警視庁では、地域住民の皆様の安心感の醸成のため、昼間帯については、交番相談員等を活用して可能な限り多くの交番を開所しているほか、夜間帯に勤務員が不在となる場合には、パトカーによる立ち寄り警戒を実施するなどしているところであります。
また、交番を訪れた住民の皆様が専用マイクとスピーカーにより警察署と相互に通話が可能なシステムを、来年度中に全ての交番及び駐在所へ整備するとともに、交番相談員につきましては、より積極的な活用のため、人員の拡充に向けた施策を推進することとしており、引き続き、都民の皆様の安全・安心の確保に万全を期してまいります。
〔教育長坂本雅彦君登壇〕
○教育長(坂本雅彦君) 三点のご質問にお答えいたします。
まず、ネーティブの英語に触れる取組についてでございますが、東京の子供たちが、ネーティブと英語で会話をする機会を増やすことで、将来、世界の様々な分野で活躍できるよう後押しをすることは重要でございます。
都教育委員会は、公立の小中学校での英語教育に関する調査を行い、ネーティブ人材による指導の重要性を確認したところでございます。このため、来年度、五人で一組のネーティブが訪れ、英語を使い交流する小学校の数を五百三十八に増やします。また、五つの自治体の中学校で、海外の講師とオンラインによる会話を行い、英語力を伸ばす取組をモデル的に実施をいたします。さらに、小中学生が夏休み等に、保護者とともにTOKYO GLOBAL GATEWAY、TGGを訪れ、ネーティブと交流する機会を設けます。
次に、英会話の指導に係るAI活用についてでございますが、都立高校の英語教育において、会話の力を伸ばすため、最先端のAIのツールの活用を図ることは効果的でございます。
これまで都教育委員会は、全ての都立高校でオンラインにより海外の講師から英会話の指導を受ける機会を設けてまいりました。
また、授業の中でAIを活用し、英作文の添削を行う取組をモデル的に実施をしているところでございます。
来年度は、自宅で英会話の学習を数多く効率的に行うことができるよう、AIを活用したデジタルのシステムで練習を行う仕組みを導入いたします。
最後に、公立学校の教員の海外での研修についてでございますが、公立学校の教員が、海外の大学院において最新の高度な知識やスキルを習得し、現場で生じる多様な課題の解決に役立てる取組は効果的でございます。
このため、都教育委員会は、教員が海外の大学院に進学し、優れた知識等を学び、学位を取得する機会を設ける後押しを開始します。
今年度は、そうした大学院に進む候補者を選び、具体的な進学先を取り決めました。来年度は、教員の現地での入学前の語学の研修や学習に係る準備のほか、夏からの大学院での授業等の経費を負担し、海外での研究の支援を行います。これによりまして、教員の力の向上を適切に図ってまいります。
〔東京都技監谷崎馨一君登壇〕
○東京都技監(谷崎馨一君) 五点のご質問にお答えいたします。
まず、環境物品の活用についてでございます。
持続可能な都市づくりのためには、環境物品等調達方針に基づき、環境への負荷の少ない建設資材等を使用していくことが重要でございます。
このため、都は、令和六年度に完了した都発注工事における二百十八品目全ての環境物品の使用実績を今年度末に公表するとともに、建設副産物対策協議会で公共工事などでの使用を促してまいります。
あわせて、庁内関係局と連携し、各局で実施する研修を充実させることで、脱炭素化や建設資源循環に寄与する環境物品等の一層の活用を推進いたします。
こうした取組を通じて、環境負荷の少ない持続可能な都市の実現に取り組んでまいります。
次に、アフォーダブル住宅の供給についてでございます。
東京が持続可能な都市として成長していくためには、民間活力や既存ストックを活用し、子育て世帯等が手頃な価格で安心して住むことができる住宅を供給することが重要でございます。
このため、民間のリノベーション事業を公募して、一棟当たり最大二千万円を補助し、事例を発信するとともに、得られた知見を今後の取組に生かしてまいります。
また、開発区域外も含めて、アフォーダブル住宅の供給を公共貢献として評価できるよう、都市開発諸制度を改正し、民間の取組を誘導いたします。
これらにより、まちづくりに合わせたアフォーダブル住宅の供給促進を図ってまいります。
次に、地域公共交通の取組についてでございます。
都は、コミュニティバスの導入に対し補助するなど、区市町村の主体的な取組を支援してまいりました。
地域公共交通のさらなる充実を図るには、物価高騰への対応や多様な主体の活用、交通サービスの持続性に配慮した取組を促進する必要がございます。
このため、コミュニティバス運行への補助限度額を引き上げ、月約七十万円とし、ルート等を見直す場合の支援を二年から五年に延長いたします。地域住民が運営するグリーンスローモビリティーやワゴン車両等の購入費を八百九十万円を限度に支援いたします。
引き続き、誰もが移動しやすい都市の実現に向け、区市町村の取組を後押ししてまいります。
次に、宅地開発における無電柱化についてでございます。
東京の防災機能を強化するため、道路に加え、まちづくりにおける無電柱化の推進が必要であり、都は、宅地開発で無電柱化を行う事業者を支援するとともに、都民等の理解促進に努めてまいりました。
今般、環状八号線内側等を規制区域とする条例案を提案するとともに、規制区域外も含めて三千平米未満の開発では、補助上限額を千六百万円から二千四百万円に引き上げてまいります。さらに、施工コスト縮減に向け、都内で実施された低コストの取組を共有するなど、国等と連携して検討を進めております。
事業者への支援の強化と条例による規制の両輪により、宅地開発における無電柱化を推進してまいります。
最後に、都市づくり公社の組織力強化についてでございます。
都市づくり公社は、長年にわたり地元自治体とともにまちづくりを手がけ、良好な関係を確立するとともに、技術的知見を蓄積してまいりました。
社会状況の変化に伴うまちづくりの課題や多様化するニーズに対応するため、公社の体制や技術力を強化していく必要がございます。
このため、地元自治体のまちづくりを支える人材確保に向けて、新規に人材バンクを設置するとともに、都が人的、技術的支援を行い、公社の技術、ノウハウを継承、強化いたします。
今後、都市づくり公社との連携をより一層深め、地元自治体のまちづくりを促進してまいります。
〔生活文化局長古屋留美君登壇〕
○生活文化局長(古屋留美君) 二点のご質問にお答えいたします。
初めに、私立小中学校の給食費負担軽減についてでございますが、物価上昇が長引く中、既に給食費の負担が軽減されている公立学校に通う世帯との均衡という観点から、区市によっては私立小中学校などに通う世帯への補助を実施しております。
区市町村が私立の小中学校等に通う児童生徒の保護者に給食費相当額の補助を行う場合、都は公立学校における補助単価の二分の一を限度に、その取組を支援いたします。
今後、丁寧な制度の周知を行い、給食費の助成を行おうとする区市町村が円滑に事業を実施できるよう、子供の健やかな育ちを支える環境づくりを支援してまいります。
次に、東京空襲関連資料についてでございますが、戦争の記憶を風化させないため、空襲関連資料の活用を図ることは重要でございます。
リニューアルオープン後の江戸東京博物館では、常設展示室内の空襲と都民コーナーにおきまして、空襲関連資料を江戸博の資料と併せまして順次展示いたします。また、映像ライブラリーには、専用の席を設置いたしまして、証言映像を常時視聴できるようにいたします。これらの取組は、都内で開催する空襲資料展などでもご案内いたします。
また、若者向けの来館促進キャンペーンを活用するほか、SNS広告などの若者に向けた発信を強化しまして、平和の大切さを多くの方々に伝えてまいります。
〔デジタルサービス局長高野克己君登壇〕
○デジタルサービス局長(高野克己君) 二点のご質問にお答えいたします。
まず、東京アプリの代理申請についてでございます。
東京アプリは、都民と行政がつながることで利便性を実感いただくことを目指しており、障害や認知症等を抱え自ら操作することが困難な方も含め、東京アプリ生活応援事業に参加できるよう取り組むことが重要でございます。
都は来年度、代理申請の仕組みを導入いたします。具体的には、障害の程度など代理申請が可能な対象者や本人との関係性を踏まえた代理人の範囲、運用方法等の検討を速やかに進めてまいります。その際、なりすましや不正利用防止等の課題も含め、代理関係等の確認手順を確立してまいります。
操作に困難を抱える方も含め多くの方にアプリからサービスを届けられるよう、全力で取り組んでまいります。
次に、スマホ購入補助等の支援策についてでございます。
東京アプリ生活応援事業に広く都民が参加できるよう、様々な手だてを講じることは重要でございます。
都はこれまで、高齢者のスマホの購入費を助成する区市町村へ支援を行っており、来年度は人口規模に応じて補助上限額を設定することで、多くの方が利用できる制度へと充実を図っております。
また、低所得者層への対応については、生活保護など既存制度における課題等を踏まえつつ、どのような対応が可能か検討を行ってまいります。
きめ細かな取組により東京アプリの利用を拡大することで、より多くの都民の生活応援事業への参加につなげてまいります。
〔福祉局長高崎秀之君登壇〕
○福祉局長(高崎秀之君) 二点のご質問にお答えいたします。
まず、低所得世帯向けエアコン設置支援についてでございますが、昨今の災害級とも呼べる夏の暑さから都民の命を守る対策は急務でございます。
都は来年度、低所得世帯に十万円を上限としてエアコン設置費用を助成する区市町村へ支援を行います。様々な支援を行っている区市町村が広く本事業を活用できるよう、地域の実情に応じて対象となる低所得世帯を設定できるほか、新規購入に限らず買換えも対象と認めるなど、柔軟な補助制度といたします。
現在、説明会などで区市町村へ予算案の情報提供を行っておりまして、今後さらに、各区市町村の事業実施の意向を確認し個別に働きかけるなど、積極的な取組が進むよう強力に後押ししてまいります。
次に、障害児の特例補装具についてでございますが、補装具は、国の基準に基づき区市町村が判定、支給することを基本としておりますが、障害の状況など、真にやむを得ない事情があると判定した場合、特例補装具として支給することができます。
都では、特例補装具の相談があった際、区市町村が適切に対応できるよう、心身障害者福祉センターで技術的助言を行うとともに、介助用電動装置など、対象となる補装具の例示や判定手続を掲載した資料を区市町村向け講習会にて示してきました。
今後、各区市町村が必要な特例補装具を確実に支給できるよう、具体的な判定事例などを新たに収集しまして、区市町村へ周知徹底してまいります。
〔産業労働局長田中慎一君登壇〕
○産業労働局長(田中慎一君) 二点のご質問にお答えいたします。
初めに、都民による都内観光の促進についてでございます。
国内外から多くの旅行者を誘致し、観光の持続的な成長を図ることは、東京の経済を活性化させる上で重要でございます。
都では、観光施策の立案に係る基礎資料とするため、旅行者の訪問場所や消費行動などに関する調査を実施しておりまして、その結果については、効果的な施策の展開に活用し、新たな観光の魅力創出につなげております。
来年度は、都民による都内観光の現状を踏まえ、国内外の観光施策の事例調査等を新たに実施し、その結果を参考にしながら、都民を含む誘客の方策を検討いたします。
次に、中小企業制度融資についてでございますが、経済環境の変化に応じて見直すことは重要でございます。
これまで都は、コロナ禍による緊急的な資金繰り支援に重点的に取り組んでまいりました。
来年度は、減少傾向の緊急融資を減額し、それを原資に、経営の下支えや成長促進、社会課題に関するメニューを充実させます。具体的には、コロナ関連融資の残債がある事業者が、専門家の支援を受け、経営改善等を図る際に保証料補助を拡充いたします。
さらに、設備投資により構造改革を進める企業への融資限度額を引き上げるほか、都の女性活躍推進度診断ツールにより、具体的取組を計画する事業者等を融資対象に加えます。
これらによりまして、事業者の経営安定と成長を支援してまいります。
〔保健医療局長山田忠輝君登壇〕
○保健医療局長(山田忠輝君) 二点のご質問にお答えいたします。
初めに、動物愛護相談センターの整備についてでございますが、都内に三か所あるセンターは、都の動物愛護管理施策の中核を担う施設として、普及啓発、動物譲渡、事業者の監視指導等を行っております。
都は、人と動物との共生社会の実現に向け、センターの機能を一層強化するため、世田谷区にある施設を板橋区内に移転整備いたします。
新たなセンターは、飼養環境の充実を図るとともに、明るく開かれた多くの都民が訪れる施設を目指しており、具体的な整備方針を示した基本計画を今年度末に策定する予定であります。
今後、地域の方々や関係者の意見も丁寧に聞きながら、開設に向けた取組を進めてまいります。
次に、小児インフルエンザ任意接種補助についてでございますが、都は、令和六年度から子育て支援の一環として、小児インフルエンザワクチンの補助を開始しており、今年度、従来の注射によるワクチン接種に加えて、特に小さなお子様の負担が軽い経鼻ワクチンを補助対象に追加いたしました。
現在、都内四十六の自治体が本事業を活用しており、そのうち三十五の自治体が経鼻ワクチンを対象としております。
都は、今年度の区市町村における実施状況をきめ細かく把握するとともに、本事業の趣旨について様々な機会を捉えて説明し、支援をしてまいります。
〔水道局長山口真君登壇〕
○水道局長(山口真君) 渇水時の対応に関するご質問にお答えいたします。
水道局では、安定給水の継続に向けまして、八ッ場ダムなどの水源を確保するとともに、利根川水系と多摩川水系の原水を相互融通する連絡管の二重化、送水管ネットワークの強化などに取り組んできました。
これらによりまして、ダム等の貯水率が大きく低下する中でも、都民生活への影響は生じておりません。
引き続き、降水量や積雪深の状況を注視するとともに、都民への節水の呼びかけを行ってまいります。
また、今後状況が悪化し渇水となった場合にも、これまで整備してきた施設や管路を最大限に活用しまして、より広域的な水運用を図ることで、都民生活への影響を可能な限り抑えてまいります。
〔総務局長佐藤智秀君登壇〕
○総務局長(佐藤智秀君) 五点のご質問にお答えをいたします。
まず、要配慮者の方の訓練参加についてのご質問でございます。
災害時に要配慮者の方が円滑に避難するためには、日頃から訓練に参加し、避難行動を確認することが重要でございます。そのため、都は、総合防災訓練で要配慮者の方が福祉避難所など防災上重要な拠点の位置や危険箇所の確認を行うまち歩きなどを実施しております。
今後、訓練内容を具体的に記載したパンフレットを作成し、区市町村や関係団体を通じ、要配慮者の方に情報が確実に届くよう、広報を強化いたします。
また、安心して訓練できるよう、会場内に手話通訳者の配置や多目的トイレの設置を増やします。
こうした取組を通じ、より多くの要配慮者の方が訓練に参加できる環境を整えてまいります。
続いて、広域避難先施設の確保についてのご質問でございます。
都は、現在、大規模水害時の広域避難先として都有施設に加え、国や大学等の二十一団体と施設利用の協定を締結しています。
今年度は、大規模な複合商業施設と協定を初めて締結し、広域避難先として施設を開設する際の受付の設置、駅からの避難者誘導等を定めた手順書を都が主体となり作成をいたしました。
今後は、こうした大規模な複合商業施設やイベントホールにも積極的に働きかけ、広域避難先の確保をさらに進めるとともに、施設の開設運営に係る手順書を区が自ら作成できるよう支援するなど、広域避難の実効性を一層高めてまいります。
続いて、広域避難の際の移動手段についてのご質問でございます。
都は、昨年度、関係区が広域避難計画を策定できるよう、国と共同で計画モデルを作成いたしました。広域避難時の移動手段は、輸送力の大きい鉄道に加え、避難先に直接向かうことができる貸切バスも活用することとしております。
今年度は、関係区と新たな検討会を設置し、バス協会等の協力を得ながら、具体的な貸切バスの確保の方法や運用について検討をしております。その中では、高齢者等の短距離の移動手段として、タクシーを活用した事例紹介やタクシー協会からのヒアリング等も実施しております。
こうした取組により、大規模水害時の移動手段を確保してまいります。
続いて、犯罪被害者等への支援についてのご質問でございます。
犯罪被害者の家族は、今後の生活への不安に加え、特に犯罪で親を亡くした子供は深刻な精神的被害を受けております。また、都の調査では、約三割の被害者等がSNSでの誹謗中傷等の二次的被害で精神的に傷ついていると回答をしております。
そのため、都は、来年度から、親等を犯罪で亡くした十八歳以下の遺児一人につき三十万円の見舞金を給付いたします。また、被害者等に対し、二次的被害の防止、軽減に対応する弁護士費用について、上限二十三万円を支援いたします。
こうした取組により、犯罪被害者等の早期回復、生活再建を支援してまいります。
最後に、子供と男性の性犯罪被害者支援についてのご質問にお答えをいたします。
都は、子供の被害者に対して、性犯罪等被害者ワンストップ支援センターのホットライン等で相談支援を行っております。
来年度からは、子供の性被害について支援員が専門的助言を受けられるよう、小児科医や児童精神科医等を配置し、センターの相談対応力を強化いたします。また、男性がより相談しやすい環境を整備するため、男性の支援員を配置した新たな相談窓口を開設いたします。
さらに、子供や男性が迅速に医療的支援を受けられるよう、小児科や泌尿器科などの協力医療機関を確保いたします。
これらの取組を通じ、子供や男性の性犯罪等被害者への支援を一層充実させてまいります。
〔住宅政策本部長山崎弘人君登壇〕
○住宅政策本部長(山崎弘人君) 三点のご質問にお答えいたします。
まず、東京こどもすくすく住宅についてでございますが、子育て世帯が住まいに求める機能として、ハード面のみならず、ソフト面の充実も重要でございます。
都は、東京こどもすくすく住宅の認定制度におきまして、設備等の充実に加え、コミュニティ形成等のソフト面も重視した認定モデルを設けており、入居者の交流イベントや子供の預かりサービスの提供など、事業者の様々な取組が行われております。
来年度は、こうした好事例を事業者向け説明会や民間の貸主向けイベントで紹介することに加え、子育て世帯へ訴求力のある情報サイトで発信してまいります。
区市町村の福祉部門等とも連携して、様々な事業者の創意工夫を凝らした取組を後押しし、認定住宅の子育て支援サービス等の充実を図ってまいります。
次に、アフォーダブル住宅についてでございますが、安心して子育てをするためには、手頃な家賃に加え、安全で快適な住環境が必要でございます。
東京都住宅供給公社と連携した供給では、子育て世帯等の住み替えニーズに柔軟に対応するため、今年六月頃から毎月募集を実施し、子育てに適した周辺環境や間取りなどを有する住宅を、毎年度二百戸、六年間で累計千二百戸供給してまいります。
また、都営住宅の創出用地を活用した供給に向けては、手頃な家賃で良質な住宅が供給されるよう、事業者からの創意工夫を引き出すことができる事業スキームを検討してまいります。
こうした取組を通じて、子育て世帯が住みやすい環境を整備してまいります。
最後に、都営住宅の建て替えについてでございますが、住宅は生活の基盤であり、単身高齢者の増加などの課題が顕在化する中、都民の居住の安定を確保していくことは重要でございます。
現在、建設業界では工事費高騰や人材不足などに直面しており、都は、都営住宅の建て替えに当たって、事業者が受注しやすい工事規模や発注時期とするほか、工事現場における働き方改革を推進するなどの工夫を図ってまいります。
これらにより、年間三千八百戸を目標に着実に建て替えを進め、真に住宅に困窮する都民に対し、的確な供給に努めてまいります。将来にわたって都営住宅がその役割を果たせるよう取り組んでまいります。
〔スポーツ推進本部長渡邉知秀君登壇〕
○スポーツ推進本部長(渡邉知秀君) パラスポーツ振興と企業連携についてのご質問にお答えいたします。
デフリンピックでは、企業等に対し、共生社会の実現という大会の意義などを丁寧に伝えることで多くの協賛を得ることができました。
都は、こうした経験も踏まえまして、協賛企業等にデフスポーツをはじめパラスポーツを広く支援いただくため、競技団体と企業をつなぐプラットフォームへの登録を働きかけております。
今後、企業の意向を丁寧に伺いながらマッチングを進め、大会への協力や競技の普及啓発などにつなげてまいります。
こうした取組を通じまして、競技団体の基盤強化を図るとともに、障害のあるアスリートの競技活動や社会での活躍を後押ししてまいります。
Copyright © 1999
Tokyo Metropolitan Assembly All Rights Reserved.