○議長(増子ひろき君) 十三番桐山ひとみさん。
〔十三番桐山ひとみ君登壇〕
○十三番(桐山ひとみ君) 二元代表制では、知事も議員も直接都民に責任を持ちます。古い議会を新しく、情報公開、都民と進める、都民が決める都政。私たちが小池都政に関わったときのスローガンであり、現在も変わらない私たちの基本姿勢です。
五月二十八日、東京高等裁判所は大川原化工機冤罪事件について、警視庁公安部と検察の捜査の違法性を認め、東京都と国に対して一億六千六百万円余りの賠償を命じる判決をいい渡しました。
最高裁への上告期限は二週間。都議会は今、開会中です。上告、控訴するかどうかの権限は知事にありますが、上告には地方自治法により議会の議決が必要で、議会報告があってしかるべきです。
他方で、今年四月二十一日の東京地裁の六十七年前の都立墨田産院赤ちゃん取り違え事件判決では、知事は、二週間の控訴期限が来る前の二十五日に、控訴しない政治決断をし、原告に陳謝をしました。私たちは、この政治判断を高く評価をしています。
最高裁への上告は訴えの提起に該当し、議会の議決を必要としていると考えますが、いかがでしょうか。
大川原化工機冤罪事件についても、知事は上告せず、原告に対して控訴して苦しみを長引かせたことを含めて陳謝すべきだと考えますが、併せて知事の見解を伺います。
物価高騰が続いています。都は、本定例会に四か月間の水道基本料金を無料とする補正予算案が上程され、家計への負担軽減策として評価をしますが、一方で、都民が生活苦にあえいでいる中で、都庁のプロジェクションマッピング、お台場の巨大噴水事業などの政策を進めていますが、これらの事業はやめて、都民生活を支える事業に振り替えるべきです。都の見解を伺います。
子供たちが未来を切り開く力をつけるため、教育は重要です。公教育への信頼を回復すべきです。
中学校英語スピーキングテストの結果を都立高校入試での活用を開始して三年が経過をしました。この間ミライ会議は、一貫して中止を求めています。
都教委の姿勢は、受験した生徒の声をかたくなに聞かず、改善もしないことは大きな問題です。適切に対応できているかどうかの検証も必要です。
スピーキングテストの不受験者に対する仮想得点を付与する措置がどのように行われたのかを含めて実態を検証し、公表すべきです。見解を伺います。
また、その上で、不公平、不公正な中学校英語スピーキングテストの都立高校入試への活用をやめ、必要な分野を精査し、人材や財源を振り替えるべきですが、教育長の見解を伺います。
八年前、私が積極的支援を求めたフレイル予防は、今や都のアクティブChoju社会の肝となりました。その上で、健康づくりと予防対策は、自らの健康状態を把握し、気づきが重要です。
スマートウオッチ等デジタル機器活用事業として三か年データを蓄積し、アプリを開発をしましたが、今年度スマートウオッチを配布し、アプリを活用する区市町村へさらなる研究を進めていくこととなりました。健康状態の可視化から行動変容に移るまでの行政介入は不可欠です。今年度どのような取組を行うのか伺います。
健康事業にアプリを活用する実装は効果が出るのは当然であり、それ以外のアプローチを都としてどのように実用化するのか、安価なスマートウオッチにすることや誰もが使えるようになるまでの課題はありますが、今後のフレイル対策に期待しております。
最後に、国会議員だけでなく、都議会議員にも、政治資金パーティーにまつわる政治と金の問題が起こりました。政治倫理条例検討委員会が開催され、条例案が出される見込みです。
問題の根を断つため、私たちミライ会議は政治資金パーティーを自主的に禁止する条文を盛り込むべきであると主張し、質問を終わります。(拍手)
〔教育長坂本雅彦君登壇〕
○教育長(坂本雅彦君) 桐山ひとみ議員の一般質問にお答えをいたします。
まず、スピーキングテストの不受験者の措置についてでございますが、不受験者の措置は事前に要綱に定め、公表したルールにのっとり適切に実施をしております。
次に、スピーキングテストの結果の活用についてでございますが、スピーキングテストは適切に実施をされており、引き続きその結果を都立高校入試において活用をしてまいります。
〔総務局長佐藤智秀君登壇〕
○総務局長(佐藤智秀君) 訴訟への対応についてのご質問にお答えをいたします。
上告を含む訴えの提起の手続につきましては、地方自治法にのっとって対応することとなっております。
また、控訴につきましては、警視庁からの依頼に基づき行ったものであり、控訴審判決への対応につきましては、現在、警視庁において慎重に検討しております。
〔傍聴席にて発言する者あり〕
○議長(増子ひろき君) 傍聴人はご静粛に願います。
〔財務局長山下聡君登壇〕
○財務局長(山下聡君) 物価高騰対策に関するご質問にお答えいたします。
都はこれまでも、都民生活を守るため必要な取組を行っており、令和六年度最終補正予算では、国の交付金を活用した支援を実施しているほか、令和七年度当初予算におきましても、セーフティーネット支援などの重層的な対策を講じております。
〔福祉局長高崎秀之君登壇〕
○福祉局長(高崎秀之君) アプリを活用した高齢者の健康づくりに関するご質問にお答えいたします。
都は昨年度、健康長寿医療センターの知見を活用しまして、バイタル情報や身体活動量から健康状態を把握するアプリを開発いたしました。
今年度は、区市町村のフレイル予防事業などに参加する高齢者に、本アプリと連携したスマートウオッチを配布しまして、高齢者の健康の維持増進に取り組むこととしております。
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