令和六年東京都議会会議録第十号

令和六年六月十二日(水曜日)
 出席議員 百十八名
一番北口つよし君
二番かまた悦子君
三番石島 秀起君
四番吉住はるお君
五番松田りゅうすけ君
六番上田 令子君
七番漢人あきこ君
八番岩永やす代君
十番伊藤 大輔君
十一番青木 英太君
十二番もり  愛君
十三番桐山ひとみ君
十四番関口健太郎君
十五番清水とし子君
十六番玉川ひでとし君
十七番竹平ちはる君
十八番かつまたさとし君
十九番たかく則男君
二十番土屋 みわ君
二十一番平田みつよし君
二十二番星  大輔君
二十三番磯山  亮君
二十六番おじま紘平君
二十七番山田ひろし君
二十八番龍円あいり君
二十九番田の上いくこ君
三十番米川大二郎君
三十一番中田たかし君
三十二番斉藤 りえ君
三十三番アオヤギ有希子君
三十四番原  純子君
三十五番福手ゆう子君
三十六番古城まさお君
三十七番慶野 信一君
三十八番細田いさむ君
三十九番うすい浩一君
四十一番浜中のりかた君
四十二番本橋たくみ君
四十三番渋谷のぶゆき君
四十四番伊藤しょうこう君
四十八番関野たかなり君
四十九番白戸 太朗君
五十番入江のぶこ君
五十一番保坂まさひろ君
五十二番五十嵐えり君
五十三番西崎つばさ君
五十四番須山たかし君
五十五番原 のり子君
五十六番斉藤まりこ君
五十七番藤田りょうこ君
五十八番原田あきら君
五十九番小林 健二君
六十番加藤 雅之君
六十一番斉藤やすひろ君
六十二番大松あきら君
六十三番伊藤こういち君
六十四番松田 康将君
六十五番柴崎 幹男君
六十六番早坂 義弘君
六十七番鈴木  純君
六十八番山加 朱美君
七十番平けいしょう君
七十一番あかねがくぼかよ子君
七十二番森口つかさ君
七十三番清水やすこ君
七十四番成清梨沙子君
七十五番福島りえこ君
七十六番鈴木  烈君
七十七番風間ゆたか君
七十八番竹井ようこ君
七十九番曽根はじめ君
八十番とくとめ道信君
八十一番池川 友一君
八十二番米倉 春奈君
八十三番中山 信行君
八十四番谷村 孝彦君
八十五番長橋 桂一君
八十六番小磯 善彦君
八十七番こいそ 明君
八十八番三宅 正彦君
八十九番林あきひろ君
九十番田村 利光君
九十一番小松 大祐君
九十二番小宮あんり君
九十三番藤井あきら君
九十四番菅原 直志君
九十五番内山 真吾君
九十六番本橋ひろたか君
九十八番増子ひろき君
九十九番阿部祐美子君
百番宮瀬 英治君
百一番藤井とものり君
百二番とや英津子君
百三番尾崎あや子君
百四番里吉 ゆみ君
百五番あぜ上三和子君
百六番高倉 良生君
百七番まつば多美子君
百八番東村 邦浩君
百九番中嶋 義雄君
百十番鈴木 章浩君
百十一番ほっち易隆君
百十二番川松真一朗君
百十三番菅野 弘一君
百十四番宇田川聡史君
百十五番三宅しげき君
百十六番尾崎 大介君
百十七番村松 一希君
百十八番後藤 なみ君
百十九番たきぐち学君
百二十番小山くにひこ君
百二十一番森村 隆行君
百二十二番山口  拓君
百二十三番西沢けいた君
百二十四番中村ひろし君
百二十五番白石たみお君
百二十六番大山とも子君
百二十七番和泉なおみ君

 欠席議員 一名
 九十七番 石川 良一君
 欠員
    九番   二十四番 二十五番
    四十番  四十五番 四十六番
    四十七番 六十九番

 出席説明員
知事小池百合子君
副知事潮田  勉君
副知事宮坂  学君
副知事中村 倫治君
副知事栗岡 祥一君
教育長浜 佳葉子君
東京都技監都市整備局長兼務谷崎 馨一君
政策企画局長坂本 雅彦君
総務局長佐藤 智秀君
財務局長山下  聡君
警視総監緒方 禎己君
子供政策連携室長田中 愛子君
スタートアップ・国際金融都市戦略室長吉村 恵一君
デジタルサービス局長山田 忠輝君
主税局長佐藤  章君
生活文化スポーツ局長古屋 留美君
生活文化スポーツ局生活安全担当局長竹迫 宜哉君
環境局長松本 明子君
福祉局長山口  真君
保健医療局長雲田 孝司君
消防総監吉田 義実君
産業労働局長田中 慎一君
建設局長花井 徹夫君
港湾局長松川 桂子君
会計管理局長須藤  栄君
交通局長久我 英男君
水道局長西山 智之君
下水道局長佐々木 健君
住宅政策本部長小笠原雄一君
中央卸売市場長早川 剛生君
選挙管理委員会事務局長川上 秀一君
人事委員会事務局長田中  彰君
監査事務局長小林 忠雄君
労働委員会事務局長堀越弥栄子君
収用委員会事務局長有金 浩一君

六月十二日議事日程第四号
第一 議員提出議案第四号
東京都立職業能力開発センター条例の一部を改正する条例
第二 第百六十五号議案
広尾病院及び広尾看護専門学校整備等事業契約の締結について
第三 第百四十六号議案
東京都都税条例の一部を改正する条例
第四 第百六十六号議案
区分建物の買入れについて
第五 第百五十五号議案
東京国際展示場(六)東展示棟改修工事請負契約
第六 第百五十六号議案
東京都青山葬儀所(六)改築工事請負契約
第七 第百五十七号議案
都営住宅六H─一三四東(葛飾区新宿四丁目)工事請負契約
第八 第百五十八号議案
都営住宅六H─一〇四西(清瀬市野塩二丁目)工事請負契約
第九 第百五十九号議案
都営住宅六H─一〇三西及び六M─一〇三西(練馬区田柄二丁目)工事請負契約
第十 第百六十号議案
東京国際展示場(六)東展示棟改修電気設備工事請負契約
第十一 第百六十一号議案
新海面処分場(六)Dブロック西側及び南側護岸遮水・裏埋工事請負契約
第十二 第百六十二号議案
新海面処分場(六)Dブロック南側護岸遮水・裏埋工事(その一)請負契約
第十三 第百六十三号議案
新海面処分場(六)Dブロック南側護岸遮水・裏埋工事(その二)請負契約
第十四 第百四十七号議案
東京都安全安心まちづくり条例の一部を改正する条例
第十五 第百四十八号議案
都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
第十六 第百四十九号議案
東京都児童相談所条例の一部を改正する条例
第十七 第百五十号議案
東京都母子及び父子福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
第十八 第百五十一号議案
東京都女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
第十九 第百五十二号議案
東京都保健医療局関係手数料条例の一部を改正する条例
第二十 第百五十三号議案
東京都立看護専門学校条例の一部を改正する条例
第二十一 第百五十四号議案
東京都薬物の濫用防止に関する条例の一部を改正する条例
第二十二 第百六十四号議案
東京都PCR等検査無料化事業に係る補助金返還等請求に関する民事訴訟の提起について
第二十三 第百六十七号議案
品川区の児童自立支援施設に係る事務の受託について
第二十四 第百六十九号議案
建物収去土地明渡等の請求に関する民事訴訟の提起について
第二十五 第百六十八号議案
無線機(移動用)(救急)外四点の買入れについて
第二十六 第百七十号議案
特種用途自動車(水槽付ポンプ車)の買入れ(その二)について
第二十七 第百七十一号議案
特種用途自動車(はしご車)の買入れ(その一)について
第二十八 第百七十二号議案
特種用途自動車(はしご車)の買入れ(その二)について
第二十九 第百七十三号議案
特種用途自動車(救急車)の買入れ(その一)について
第三十 第百七十四号議案
特種用途自動車(救急車)の買入れ(その二)について
第三十一 第百七十五号議案
特種用途自動車(救急車)の買入れ(その三)について
第三十二 第百七十六号議案
特種用途自動車(交通情報提供車)の買入れについて
第三十三 諮問第三号
地方自治法第二百二十九条の規定に基づく審査請求に関する諮問について
第三十四 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した東京都都税条例の一部を改正する条例の報告及び承認について
議事日程第四号追加の一
第一
六第一号
東京都議会本会議における不適切答弁に関する請願
第二
六第一二号の一
GLP昭島プロジェクトについて適切な審議・対応を求めることに関する陳情
第三
六第一〇号
都立立川高等学校定時制課程の募集停止の予告を取り消すことに関する陳情
六第九号の二
地球温暖化対策を加速することを求める意見書の提出に関する陳情
六第九号の一
地球温暖化対策を加速することを求める意見書の提出に関する陳情
第四
六第一一号
自然を破壊している葛西臨海水族園の建て替え計画の見直しに関する陳情
第五
六第二号
晴海選手村用地の不当に廉価な譲渡価格の是正を求めることに関する請願
第六
六第二号
都営住宅への優先入居の特例に関する陳情
六第三号
都営辰巳一丁目アパート内の診療所・郵便局・歯科医院の早期移設に関する陳情
第七
六第八号
家庭ごみの処理の負担額における多摩格差の解消に関する陳情
第八
六第三号
新築物件への太陽光パネル等の設置義務化に関する請願
第九
六第七号
西武新宿線(野方駅から井荻駅付近)連続立体交差の複線シールド工法検討に関する陳情
六第一二号の二
GLP昭島プロジェクトについて適切な審議・対応を求めることに関する陳情
議事日程第四号追加の二
第十 議員提出議案第五号
亜鉛の排水基準への対応に関する意見書
議事日程第四号追加の三
第十一 議員提出議案第六号
小池百合子東京都知事の不信任決議

   午後一時開議

○議長(宇田川聡史君) これより本日の会議を開きます。

○議長(宇田川聡史君) まず、議事部長をして諸般の報告をいたさせます。

○議事部長(小河原靜子君) 知事より、都有地の信託に係る事務の処理状況について、新宿副都心三号地の二土地信託外三件の説明書類の提出がありました。
 次に、監査委員より、住民監査請求について、地方自治法第二百四十二条第三項の規定により通知がありました。
(別冊参照)

○議長(宇田川聡史君) 次に、日程の追加について申し上げます。
 議員より、議員提出議案第五号、亜鉛の排水基準への対応に関する意見書、委員会より、東京都議会本会議における不適切答弁に関する請願外請願二件、陳情十件の委員会審査報告書がそれぞれ提出されました。
 これらを本日の日程に追加いたします。

○議長(宇田川聡史君) 次に、文書質問について申し上げます。
 お手元配布の文書質問事項表のとおり、質問の通告がありました。
 本件は、直ちに執行機関に送付いたしておきました。
 なお、本件答弁書は、速やかに提出されるよう希望いたしておきます。

文書質問事項表
氏名件名
上田令子君五輪選手村事業について ほか
岩永やす代君GLP昭島プロジェクトをめぐる問題について ほか
関口健太郎君高校生の修学旅行について
清水とし子君「学校スタンダード」について ほか
米川大二郎君神宮外苑再開発について
アオヤギ有希子君公立中高一貫校について ほか
原純子君会計年度任用職員の採用、契約更新、再度採用選考において、妊娠・出産または育児休業による差別的取り扱いの禁止を徹底すべき件について
福手ゆう子君熱中症対策について
五十嵐えり君石神井川上流地下調節池整備事業について ほか
西崎つばさ君北千束五差路交差点付近の交通規制について
原のり子君子ども食堂支援について ほか
斉藤まりこ君革靴履物産業の振興対策について
藤田りょうこ君中小・零細企業で物価高騰を上回る賃上げが実現できる環境づくりについて
風間ゆたか君私立幼稚園特別支援教育補助について ほか
池川友一君能登半島地震への支援について
阿部祐美子君都立高校について ほか
宮瀬英治君救急車の到着について ほか
とや英津子君都立石神井公園三宝寺池の沼沢群落保全と井戸ポンプについて
尾崎あや子君第一種動物取扱業の登録について
里吉ゆみ君都立松沢病院における行政的医療の推進・拡充について
あぜ上三和子君越中島川の耐震護岸整備について
中村ひろし君防災・災害対策について ほか

○議長(宇田川聡史君) これより日程に入ります。
 日程第一から第三十四まで、議員提出議案第四号、東京都立職業能力開発センター条例の一部を改正する条例外議案三十一件、諮問一件、専決一件を一括議題といたします。
 本案に関する委員会審査報告書は、お手元に配布いたしてあります。
 朗読は省略いたします。

経済・港湾委員会議案審査報告書
議員提出議案第四号
東京都立職業能力開発センター条例の一部を改正する条例
 本委員会は、六月五日付託された右議案を審査の結果、原案を否決すべきものと決定したので報告します。
  令和六年六月七日
経済・港湾委員長 古城まさお
 東京都議会議長 宇田川聡史殿

財政委員会議案審査報告書
第百四十六号議案
東京都都税条例の一部を改正する条例
第百六十五号議案
広尾病院及び広尾看護専門学校整備等事業契約の締結について
第百六十六号議案
区分建物の買入れについて
 本委員会は、六月五日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  令和六年六月十日
財政委員長 林あきひろ
 東京都議会議長 宇田川聡史殿

財政委員会議案審査報告書
第百五十五号議案
東京国際展示場(六)東展示棟改修工事請負契約
第百五十六号議案
東京都青山葬儀所(六)改築工事請負契約
第百五十七号議案
都営住宅六H─一三四東(葛飾区新宿四丁目)工事請負契約
第百五十八号議案
都営住宅六H─一〇四西(清瀬市野塩二丁目)工事請負契約
第百五十九号議案
都営住宅六H─一〇三西及び六M─一〇三西(練馬区田柄二丁目)工事請負契約
第百六十号議案
東京国際展示場(六)東展示棟改修電気設備工事請負契約
第百六十一号議案
新海面処分場(六)Dブロック西側及び南側護岸遮水・裏埋工事請負契約
第百六十二号議案
新海面処分場(六)Dブロック南側護岸遮水・裏埋工事(その一)請負契約
第百六十三号議案
新海面処分場(六)Dブロック南側護岸遮水・裏埋工事(その二)請負契約
 本委員会は、六月五日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  令和六年六月十日
財政委員長 林あきひろ
 東京都議会議長 宇田川聡史殿

文教委員会議案審査報告書
第百四十七号議案
東京都安全安心まちづくり条例の一部を改正する条例
第百四十八号議案
都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
 本委員会は、六月五日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  令和六年六月十日
文教委員長 藤井あきら
 東京都議会議長 宇田川聡史殿

厚生委員会議案審査報告書
第百四十九号議案
東京都児童相談所条例の一部を改正する条例
第百五十号議案
東京都母子及び父子福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
第百五十一号議案
東京都女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
第百五十二号議案
東京都保健医療局関係手数料条例の一部を改正する条例
第百五十三号議案
東京都立看護専門学校条例の一部を改正する条例
第百五十四号議案
東京都薬物の濫用防止に関する条例の一部を改正する条例
第百六十四号議案
東京都PCR等検査無料化事業に係る補助金返還等請求に関する民事訴訟の提起について
第百六十七号議案
品川区の児童自立支援施設に係る事務の受託について
 本委員会は、六月五日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  令和六年六月七日
厚生委員長 あかねがくぼかよ子
 東京都議会議長 宇田川聡史殿

環境・建設委員会議案審査報告書
第百六十九号議案
建物収去土地明渡等の請求に関する民事訴訟の提起について
 本委員会は、六月五日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  令和六年六月十日
環境・建設委員長 曽根はじめ
 東京都議会議長 宇田川聡史殿

警察・消防委員会議案審査報告書
第百六十八号議案
無線機(移動用)(救急)外四点の買入れについて
第百七十号議案
特種用途自動車(水槽付ポンプ車)の買入れ(その二)について
第百七十一号議案
特種用途自動車(はしご車)の買入れ(その一)について
第百七十二号議案
特種用途自動車(はしご車)の買入れ(その二)について
第百七十三号議案
特種用途自動車(救急車)の買入れ(その一)について
第百七十四号議案
特種用途自動車(救急車)の買入れ(その二)について
第百七十五号議案
特種用途自動車(救急車)の買入れ(その三)について
第百七十六号議案
特種用途自動車(交通情報提供車)の買入れについて
 本委員会は、六月五日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  令和六年六月六日
警察・消防委員長 谷村 孝彦
 東京都議会議長 宇田川聡史殿

公営企業委員会諮問審査報告書
諮問第三号
地方自治法第二百二十九条の規定に基づく審査請求に関する諮問について
 本委員会は、六月五日付託された右諮問を審査の結果、左記のとおり答申すべきものと決定したので報告します。
  令和六年六月七日
公営企業委員長 あぜ上三和子
 東京都議会議長 宇田川聡史殿
       記
 本件は、これを棄却すべきである。

財政委員会専決処分審査報告書
 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した東京都都税条例の一部を改正する条例の報告及び承認について
 本委員会は、六月五日付託された右専決処分を審査の結果、承認すべきものと決定したので報告します。
  令和六年六月十日
財政委員長 林あきひろ
 東京都議会議長 宇田川聡史殿

○議長(宇田川聡史君) これより討論に入ります。
 討論の通告がありますので、順次発言を許します。
 二十番土屋みわさん。
   〔二十番土屋みわ君登壇〕

○二十番(土屋みわ君) 東京都議会自由民主党を代表し、本定例会に付託された議案について討論を行います。
 最初に、築地まちづくりについて申し上げます。
 四月十九日、築地まちづくり事業の事業予定者と事業者提案が発表されました。
 知事は、築地を守る、豊洲は生かすと都民に約束し、築地地区まちづくり方針において、食文化など歴史的、文化的ストックを生かし、築地が育んできた活気とにぎわい、場外市場とのつながりに配慮し、築地にふさわしいにぎわいを創出するとしていました。
 我が会派が、代表質問において、開発に先立つ土壌汚染対策にどのように取り組み、区や地元との連携を含め、築地は守るとした都民への約束をどのように実現していくのかとただしたのに対し、都は、土壌汚染対策については、基準値を超えている区域で、今後、土地の改変を行う際には、法令に基づき事業者と協議の上、適切に対応を実施していく、食文化については、フードホールやフードイノベーション拠点の整備のほか、場外市場と連携したにぎわいを形成することが事業案に示されており、今後、地元区、事業予定者、都が連携し、地元の意向の把握に努め、事業の具体化を図っていくと答弁されました。
 その後の委員会質疑において、基準以上の土壌汚染対策を行った豊洲との違い、そして築地を守るというフレーズが、食のテーマパーク、そして食文化へと変容していく中、具体的にどのように築地を守っていくのか、さらに、提案のような開発が進み、いわゆる囲い込みが行われると、場外市場の勢いが失われてしまうのではないかという懸念や、そもそも都議会の意見を事業内容にどのように反映できるのかなど、様々な観点から質疑を行いましたが、明確な答弁はいただけませんでした。
 今後は、場外市場の皆様の意見を丁寧に吸い上げて、地域協議会の要望を反映させることを強く求めます。
 五千四百億円を投じ、七十年に及ぶ定期借地権を設定して取り組む東京の発展に大きな影響を及ぼす事業です。議会との議論を深め、都民への説明責任を果たし、将来に禍根を残さぬよう、丁寧に事業を進めていくことを強く要望しておきます。
 防災対策では、能登半島地震の教訓を踏まえ、障害者世帯の耐震化支援など、発災直後の障害者の安全・安心の確保に取り組むとともに、区市町村と連携した防災訓練や、とどまるマンションの防災備蓄資器材補助を受けた町会との合同防災訓練など、訓練を通して相互協力体制を構築し、地域防災力の向上に取り組むべきです。
 能登半島地震では、水道施設のバックアップ機能の重要性が指摘されています。
 多摩地域では、市町営水道時代に浄水場など小規模な施設が点在して整備され、それぞれの地域内で配水区域が構築されています。
 断水が発生したときに備え、市や町の地域を超えたバックアップ体制の整備や広域的ネットワークの構築、管路の二系統化など、多摩地区水道の強靱化を強く要望しておきます。
 東京の発展に向けては、SusHi Tech Tokyo 二〇二四での成果を踏まえ、海外諸都市との連携を深め、世界をリードする取組を進め、スタートアップのグローバルな交流を通じてアジア市場を取り込むとともに、国家戦略特別区域諮問会議において、東京都が金融・資産運用特区に指定されたことを踏まえ、資産運用立国の取組をさらに進めていくべきです。
 官民が連携して東京のDX推進に取り組むことも重要です。そして、区市町村DXの推進においては、専門人材の確保、経費負担などが課題になっています。GovTech東京の技術力を生かし、人材や調達の共同化の推進など、区市町村の課題解決を後押ししていくべきです。
 観光振興については、好調なインバウンドを東京に呼び込むに当たり、外国人旅行者が東京の観光を楽しみ、経済効果をさらに高めるよう、プロジェクションマッピングなどの施策を展開するとともに、観光客と地域に暮らす方が、共に快適に過ごせるよう、例えば、ごみ箱五倍、多言語の案内表記五倍などの取組も検討すべきです。
 来年開催される世界陸上やデフリンピックでは、大会開催の機運醸成に努めるとともに、大会への参画を促し、東京の魅力発信を進めていくことを要望します。
 環境対策においては、事業系の冷凍冷蔵設備のフロン排出削減や、国や周辺県と連携した再生砕石や再生骨材の有効活用、そして燃料電池ごみ収集車の早期普及など、各種対策を着実に進めていくことを求めます。
 農業における脱炭素化推進も重要です。温室効果ガスを発生し、価格高止まりによって、農業経営に影響を与えている化学肥料の使用削減は、持続可能な食料システムの構築にとっても有効であり、都内農家と林業者と連携したカーボンクレジットの取組と併せ、推進していくべきです。
 また、ツキノワグマによる人的被害防止に向けて、くまっぷの認知度向上など、都民の命を守る取組に積極的に取り組むとともに、今年も暑い夏になることが予想される中、屋外作業など冷房が効かない状況で仕事をせざるを得ないエッセンシャルワーカーの方に対する熱中症予防対策に万全を期していくよう強く要望しておきます。
 物流業界における二〇二四年問題に対応するため、荷さばきスペースの確保など、効率的配送を支援するとともに、商慣行の見直し、消費者の行動変容、トラック事業者への支援など、多角的視点から取組を進めるべきです。
 医師の働き方改革も重要です。医療ニーズの変化や高度化、少子化に伴う医療の担い手不足が進む中、地域医療を支える大学病院の機能の低下や派遣医師の引揚げといった地域医療の崩壊を防止するため、各種対策を積極的に進めることを強く要望しておきます。
 東京都は、子供・子育て支援総合計画、社会的養育推進計画、ひとり親家庭自立支援計画の策定に取り組むとしています。
 東京での妊娠、出産、子育て、そして様々な課題を抱えるお子さんや、厳しい経済状況にあるひとり親家庭への支援の基本となる計画です。実態に即した計画を策定し、実効性のある施策を進めていく必要があります。
 また、認知症施策推進計画については、家族介護者の支援や行方不明者対策などの課題も踏まえて検討を進めるとともに、認知症の抗体医薬に関しては、適切に対応していくことを求めます。
 一人暮らしの高齢者が増加しています。親族などの支援者がいることを前提としたこれまでの仕組みを見直し、居住支援はもとより、亡くなった後の対応も含めた居住支援法人の活用など、高齢者が安心して暮らせるよう、実態に即した施策を進めていくべきです。
 カスタマーハラスメントの防止対策については、条例化の検討と併せ、共通の約款やガイドラインなど、業界の接客方針の作成や掲示に加え、対策に必要な資器材整備への支援など、実効性のある対策を進めることで、現場を抱える中小企業を支援していくことを要望しておきます。
 本年十月、品川区が児童相談所の開設を予定していることを受け、東京都児童相談所条例の一部を改正する条例とともに、区が早急に設置することが困難な自立支援施設に関する事務を都が受託する事件案が提案されています。特別区における児童相談業務の円滑な執行に向けて、区の取組をしっかりと支援していくことを要望しておきます。
 このほか、本定例会には、都立広尾看護専門学校が新校舎建設のために仮校舎に移転することに伴う条例改正、東京国際展示場東棟の改修工事と電気設備工事及び青山葬儀所の改築工事に係る契約案件や葛飾区、練馬区、清瀬市における都営住宅の工事請負契約などが提案されています。
 いずれも必要な条例改正、契約案件であり、迅速に事業を進めていくよう要望しておきます。
 我々都議会自民党は、都民の声を受け止め、二元代表制の下、知事と議論を尽くし、都民の期待に応える都政の実現に向けて全力を尽くしていくことを申し上げ、知事提出の全ての議案に賛成、そして議員提出議案には反対をして、討論を終えます。(拍手)

○議長(宇田川聡史君) 百二十三番西沢けいた君。
   〔百二十三番西沢けいた君登壇〕

○百二十三番(西沢けいた君) 私は、東京都議会立憲民主党を代表して、知事提出の全議案に賛成、日本共産党都議団ほか東京生活者ネットワーク、グリーンな東京の三会派と共同提案となっている議員提出議案第四号に賛成する立場から討論を行います。
 初めに、第百四十九号議案、東京都児童相談所条例の一部を改正する条例について申し上げます。
 本条例案は、品川区を都の児童相談所の所管区域から除外することに伴うものであり、今後も区における児童相談所の設置が進むことが見込まれますが、かといって東京都の体制強化に向けた取組を怠ってはなりません。
 そもそも東京都の児童相談所には、政令で定められた基準に見合う人員さえ確保されておりません。一時保護施設での正規職員の確保をはじめ、児童相談所の体制強化をこの際強く求めます。
 また、都の児童相談所では、子供家庭支援センターなどの関係機関との連携強化に向けても、引き続き積極的な取組を要望するものです。
 次に、第百六十四号議案、東京都PCR等検査無料化事業に係る補助金返還等請求に関する民事訴訟の提起について申し上げます。
 PCR検査の水増し請求は、まさに火事場泥棒であり、断じて許すことができません。今回、返還命令を受けた十八事業者のうち、一事業者に対する民事訴訟の提訴ですが、都においては、水増し請求された全ての補助金の返還が確実になされるよう取り組むとともに、再び水増し請求、不正請求という事態を招くことのないよう、何が課題であったのかを検証し、今後の制度構築に生かすことを求めておきます。
 続いて、知事の基本姿勢について申し上げます。
 東京都議会立憲民主党は、都議会立憲東京ビジョンを策定し、東京都の子育て支援に数多く設けられている所得制限の撤廃、給食無償化、学校教育の無償化、家賃補助、カスハラ対策条例、また、神宮外苑の再開発事業の見直しなど、最重要事項を厳選して知事に提案をしてきました。
 この中には、一部実現するものや、カスタマーハラスメント対策条例のように、私たちの提案を大きな契機として動き出したものもあります。
 一方、残念ながら、私たちが知事に求めてきた全ての自治体での給食無償化、学校教育の無償化、家賃補助、格差解消、多様性のある東京について、十分な予算は措置されていません。
 さらに、物価高を上回る賃上げやコロナ検証など、知事が答えるべき質問に知事自身が答えない答弁拒否を繰り返す、都民への説明責任を果たさない大きな問題も明らかになりました。
 今回、第二回定例会の代表質問の十五問中七問に対して、知事は答弁拒否をしました。さらに、知事が答弁した学歴詐称とその隠蔽工作に関する質問の答えは、極めて不誠実な内容です。再質問への答弁に至っては、先ほど述べたとおりという答弁拒否以下。答弁拒否といわれたくないから答弁席に立っただけです。
 学歴詐称の隠蔽工作について、エジプト並びにカイロ大学関係者に働きかけをしたのかどうかの質問に対しても、声明は大学当局の意思の下に発出されたと述べ、働きかけの有無については答えませんでした。そのため、再質問をいたしましたが、知事は、先ほど述べたとおりといったのみで、答弁のていをなしていません。
 中田たかし議員が指摘したとおり、答弁の繰り返しは再質問の形骸化を生んでおり、また、質問への答弁をしないのに自席からやじを飛ばすなど、知事の姿に驚いた都民も多いと思います。
 また、知事は、卒業証書などをプレスに見せたことをもって、既に公開していると答弁しましたが、私たちは議会に提出すべきと聞いたのであって、プレスに見せて公にしたかどうかは聞いていません。カイロ大学の卒業証書、卒業証明書、そしてカイロ大学で学んだ事実を示す成績証明を、まずは議会に提出するべきです。
 議会からの質問に対し、記者会見で答えたとおりという答弁は、極めて議会を冒瀆するものです。都民の代表である議会からの質問には答えず、自ら指名した記者の質問に答える。知事は、議会を軽視し、二元代表制の仕組みをご存じないのだといわざるを得ません。
 議決機関である我々議会は、それぞれ地域の住民代表として、執行機関である知事に質問を行い、答弁を得て議決を行うのです。議会からの質問に答弁拒否を繰り返し、議案審査のために質問を行う議会側に対して、知事席からやじを飛ばすなど言語道断です。議会の質問に答えないのに、この後、自分から発言を求められると。ご都合主義にも程があるのではないでしょうか。
 八年前に小池知事が就任した直後のこの都議会では、通告がほとんど行われなかった多くの質問に対し、知事はそのほとんどに自ら答弁していた姿を思い出します。私は、そのときはすごく格好いいなと思いましたし、都政が変わるなと思いましたし、すごいなと思いました。この場で、ほとんど通告がない質問に対して、隣に当時の安藤副知事がいて、自ら四苦八苦しながらも、自分の声で答えると。これをほとんどの質問を答えていた姿、あのときの姿勢もパフォーマンスだったのではないかというふうにいわれますが、私はそうは思いません。ぜひあのときのことを思い出していただきたいと強く申し上げておきたいと思います。
 次に、都内自治体の首長に対する小池知事の選挙応援、出馬要請の賛同圧力についてです。
 この件が世論の反発を招いているのは、そのやり方自体が恐ろしく古い政治そのものだからです。都から区市町への莫大な補助金、すなわち知事の強大な予算編成権を背景にした選挙を利するための圧力はあってはならない大問題です。
 私たちは、知事サイドから働きかけがあったのかを問いました。ポイントは、知事サイドです。
 この質問に知事は、定例会見で答えたとおり、そのような事実はないと主語を抜いて答えました。定例会見では、私からはしていないと答えているのであり、知事サイドからあったのかという問いの答えになっておらず、議会軽視だけではなく、詭弁を弄し、答弁をごまかしたといわれても仕方のない内容です。
 六月七日の定例記者会見でも、七つのゼロ公約について聞かれた際には、公約はゼロへであって、ゼロではない、ネガティブキャンペーンだという旨の答えをされておりました。この発言は本気なのでしょうか。ゼロであるべきだと考えたなら、ゼロに向けてどう努力したのか、何が課題で、今後どうするのか、真面目に取り組んでいないことが問題であって、ゼロがどうなったのかという真っ当な質問にネガティブキャンペーンだと反論するなど言語道断です。知事には、自らの公約をごまかすのではなく、真摯に説明することを求めます。
 今定例会で報告事項として審査された築地市場跡地のまちづくり事業についても同様です。
 二〇一七年六月二十日、小池知事は緊急記者会見を開き、築地は守る、豊洲は生かすとの基本方針を示しました。築地の将来のイメージとして、食のワンダーランドということも掲げていました。これがなぜ五万人収容のスタジアムを中心としたまちづくりになるのか理解に苦しみます。
 当時の知事の緊急記者会見を聞いて、五年我慢すれば築地に戻れると期待していた仲卸の人たちは、口をそろえて小池知事に裏切られたと怨嗟の声を上げています。
 築地市場移転問題は、小池知事のうそ、ごまかしの最たるものです。また、ブラックボックスを声高に主張していた小池知事ですが、事業者の選定過程などは、まさにブラックボックスです。
 細かい内容についても、あえて指摘させていただいたのは、一見小さなうそやごまかしが数限りなく積み重ねられてきたからであります。小さなうそが積み重なって大きな山となり、これ以上放置はできません。
 私たちは、うそやごまかしのない新しい都政を実現するために挑戦していくことを申し上げ、以上で東京都議会立憲民主党を代表しての討論を終わります。(拍手)

○議長(宇田川聡史君) 十番伊藤大輔君。
   〔十番伊藤大輔君登壇〕

○十番(伊藤大輔君) 私は、都民ファーストの会東京都議団を代表し、本定例会に付託された知事提出の全議案に賛成、議員提出議案第四号に反対する立場から討論を行います。
 知事は、所信表明において、新型コロナウイルスとの千二百日に及ぶ闘いは、都民の命と健康を守り抜くために、全身全霊を傾けた日々だったと述べられました。
 コロナ五類移行から一年が経過をしましたが、この間、小池知事のリーダーシップの下、医療従事者、都庁職員、都民、事業者、全ての皆様との連携が実現し、未知なる感染症に対して、総力を挙げてこられました。これからも新型コロナ対策で培った経験を風化させず、将来必ず発生するといわれる未知なる感染症に対しての備えを平時から強化することを求めて討論に入ります。
 まず、災害対策について申し上げます。
 年初に発生した能登半島地震では、復興の妨げになっている倒壊家屋の公費解体が進み出す中、私たちのボランティア活動支援強化の求めに対して、宿泊拠点を整備することにより、復旧、復興の後押しをするとの答弁がありました。
 また、中小河川における洪水対策としてグリーンインフラの導入を図ることや、ペット同行避難訓練を試行すること、プッシュ型の防火防災訓練を始めることなどの答弁がありました。
 大規模災害に備え、ハード、ソフト両面からのさらなる防災対策の強化に取り組むことを求めます。
 子供政策について申し上げます。
 今月五日に厚生労働省が発表した二〇二三年の合計特殊出生率は、八年連続減少の一・二〇、東京都では〇・九九となり、初めて一を下回りました。
 都はこれまで、〇一八サポートのほか、所得制限なしでの都立、私立高校の授業料の実質無償化、都立大学の無償化、私立中学校等特別奨学金補助を実現し、子育てに係る経済的負担の軽減に取り組んできました。
 また、赤ちゃんファースト事業など、妊娠、出産、子育ての切れ目ない支援の仕組みづくりに取り組んでいます。
 少子化には、経済的、社会的な様々な要因が複雑に絡み合うとともに、一人一人の価値観も反映されることから、多面的で地道な対策が必要です。
 出生率の分母は十五から四十九歳の女性の人数であり、若年人口の割合が高い東京では、合計特殊出生率が低くなりがちではありますが、だからこそ表面的な数字に踊らされることなく、継続的で的確な支援が求められます。
 都の子育て支援事業に感謝しているという子育て世代の声を忘れずに、引き続き安心して子供を産み育てられる東京の実現に向けて、国をも牽引する取組の加速を要望します。
 次に、経済対策について申し上げます。
 五日に日本商工会議所が公表した四月時点における中小企業の賃上げ調査では、一年前に比べて、正社員の加重平均で三・六二%と賃上げの動きが広がっている結果となっています。しかし、企業規模による差はなおあるとされており、引き続き強力な中小企業支援が必要です。今定例会では、中小企業の価格転嫁に向けた支援策や新札切替えに対する支援に関する前向きな答弁がありました。
 東京の経済成長のためには、都内企業の約九九%を占める中小企業の経営へのサポートが欠かせません。物価上昇が続く中、実質賃金のプラスへの転換や価格転嫁できる取引適正化が図られるよう、継続的な支援を求めます。
 私たちが会派で視察したSusHi Tech Tokyoは、四月二十七日から開催された約一か月間で延べ六十万人の来場、四百三十社以上、四万人を超えるスタートアップ関係者が参加したと報告があり、私たちの代表質問に対して、太陽光や水素のエネルギー利用に向けた実装を進め、空飛ぶ車や自動運転の実用に向けて、民間と協力して取組を加速すると答弁がありました。イベントで生まれたイノベーションの種を大きく育てる実践の場として、今後、TIBを結節点としたさらなる取組を求めておきます。
 世界の激しい都市間競争の中、誰一人取り残さない東京の実現のためには、稼げる東京を実現し、財源を確保していくことが必要です。
 私たちは、二・一兆円から三・七兆円の市場規模を有し、雇用創出にも寄与しているニューヨークやロンドンのナイトタイムエコノミーの取組を参考に、都におけるナイトタイムの価値向上に向けた具体な取組を求めたことに対して、都庁舎でのプロジェクションマッピングを活用した観光事業者の取組など経済面での効果が見られること、今後、クリエーターを目指す学生が制作した作品を投影するなど、若手人材の育成の場としても活用する旨の答弁がありました。
 今後、民間とも連携したさらなる経済波及効果の創出に期待します。
 次に、カスタマーハラスメントに関してです。
 カスタマーハラスメント防止のための条例検討を都が打ち出し、報道等でいわゆるカスハラについて取り上げられることが増え、社会的な関心が高まっています。
 本会議では、条例の適用範囲を行政やボランティアなども含む広いものとすることや、カスハラについて正しい理解の下、条例が運用されるよう取り組むとの答弁がありました。
 働く全ての人をハラスメントから守る効果的な条例とガイドラインの検討を進めるよう求めるとともに、適用対象となる私たち議員一人一人も襟を正す必要があることを指摘しておきます。
 次に、まちづくりに関して申し上げます。
 築地市場跡地の再開発では、事業予定者が決まったことで、本定例会中に様々な議論が行われました。水や緑、歴史などの築地の資源を生かし、築地から日本の食の魅力を世界に発信していくために、事業に対する幅広い都民の理解と共感を得ていくための取組を求めます。
 第百五十五号議案から百六十三号議案では、工事請負契約が提案されています。住宅環境の整備、長期的な廃棄物処分場の整備など、重要な事業であり、着実に進めていただくことを求めておきます。
 第百六十八号議案から百七十六号議案、特種用途自動車などの買入れについては、老朽化した消防車や救急車を更新することで、都民の安心・安全を守るセーフシティの実現に向けて一層取り組まれることを求めます。
 GLP昭島プロジェクトに関する陳情について申し上げます。
 本件は、民間の開発であること、必要な手続を踏まえて進められていることは理解するものの、建設地である昭島市と車両が通行する立川市の両市から、事業による交通渋滞や子供の安全、騒音、振動、自然環境への影響に対する懸念の声が上がっています。
 こうした声を受け止め、都民、市民生活に与える影響を最小限に抑えるべく、適切に対応することを要望します。
 本定例会では、小笠原諸島振興開発計画(素案)についての報告もありました。
 私たちは、四月に会派として小笠原を訪問しましたが、産業、とりわけ建設業の持続可能性や移住者向けの住宅確保、介護の専門性を有する人材の不足、災害対策などの課題がある中で、村と連携して、一層の小笠原の振興に取り組むことを求めます。
 東京都建築安全条例の見直しについて申し上げます。
 七十四年前に制定された同条例は、当時は合理性があった規定も、社会情勢の変化によって見直しが必要なものが見られます。都民の安全確保は極めて重要であり、建築技術の革新や防災、消火技術の進展とともに、実効性ある安全の取組や社会的要請を捉えた形での見直しを求めておきます。
 本日、定例会が閉会した後、都知事選挙が告示されます。これまで、子育て、女性、シニア活躍に加えて、働き方改革、グローバル人材育成、DX、災害への備えなど、東京の未来を見据えた幾多の実績は、小池知事のリーダーシップなくしてはなし得なかったものです。
 さらに、ダイバーシティの実現にとって重要なキーワードがインクルーシブです。小池知事の下、東京都人権尊重条例やソーシャルファーム条例、パートナーシップ宣誓制度、インクルーシブ公園の整備やインクルーシブ教育の推進など、誰一人取り残さない東京都の実現のための施策が大きく進んできました。
 また、国に先駆けたDX推進専門組織であるデジタルサービス局を設置し、デジタルファースト条例を制定、都議会公明党の皆さんと共同で実現した子どもを受動喫煙から守る条例、さらには受動喫煙防止条例の制定など、全国自治体の先頭に立ち、国に先んじた取組を進めてきました。
 東京大改革を掲げ、小池知事が誕生したこの八年間で、間違いなく東京都政は大きく前に進んできました。この歩みを決して止めるわけにはいきません。国政の政局に引きずられ、何が都民の利益になるのか、都政の課題の本質を論じることなく、単なる批判、無責任な揚げ足取りに終始することを都民は望んでいません。未来の東京に向けた建設的な政策が論じられることを望みます。
 私たちは、引き続き小池知事と車の両輪である責任ある都議会の立場として、都民ファーストの都政に邁進していくことをお誓い申し上げ、討論を終わります。(拍手)

○議長(宇田川聡史君) 三十七番慶野信一君。
   〔三十七番慶野信一君登壇〕

○三十七番(慶野信一君) 都議会公明党を代表し、知事提出の全議案に賛成、議員提出議案第四号に反対の立場から討論を行います。
 初めに、子育て世帯への住宅支援についてです。
 子育て世代にとって、住まいの問題は深刻です。近年の住宅価格の上昇を背景に、子育て世代や子供たちが、都内から首都圏近郊に転出する動きが続いています。
 都議会公明党は、空き家のほか、社宅やホテルの空室など、既存ストックを活用することで、子育て世代向けの住宅として供給することが有効であると主張しました。
 知事は、都内には空き家などの様々な社会ストックがあり、今後それらを有効活用し、子供を持つ世帯が安心して住めるよう、子育て支援と連携したまちづくりを進めていくことは重要であるとの認識を示しました。子育て世代にとって、住まいの問題は深刻であり、支援を着実に進めていくよう求めます。
 次に、子供・若者計画についてです。
 東京都子供・若者計画が今後改定されることを踏まえ、計画の改定に当たっては、若者の意見を聞き、反映させることを都議会公明党は都に求めてきました。
 これに対し、都は、計画改定を議論する協議会において、ひきこもり等の当事者から意見を聞くほか、若者部会を新たに設置することを明らかにし、若者から意見を聞く機会の拡大について検討を進めていく考えを示しました。当事者の意見は重要です。若者の意見を反映させ、取組の強化へとつなげていくことを強く求めます。
 次に、加齢性難聴支援についてです。
 都議会公明党の求めを受け、都は今年度から、補聴器購入に係る区市町村補助を開始したところですが、加齢性難聴者の中には、一般的な従来の気導型の補聴器がなじまない方もいることから、新たな技術を用いた軟骨伝導イヤホンを、都民サービスを提供する窓口に設置することを都に求めました。
 これに対し、都は、高齢者等が訪れることが多い都の福祉関係窓口に軟骨伝導イヤホンを試行的に設置するとともに、既にこのイヤホン設置している都内自治体の利用状況を把握し、情報を提供していくことを明らかにしました。軟骨伝導イヤホンの利用を促進し、難聴者への一層の支援を図るよう求めます。
 次に、高齢者施策についてです。
 シルバーパスの一斉更新について、夏の更新時期の熱中症予防から会場方式に戻すことなく、今後も郵送方式を継続することを都に求めました。
 これに対し、都は、今年度も郵送による一斉更新を継続するとともに、円滑な手続のためにコールセンターを設置することを明らかにしました。
 都議会公明党は、度重ねて主張してきましたが、今後も利用者に寄り添った対応がなされることを改めて求めます。
 次に、防災対策についてです。
 静岡県熱海市での土石流被害を踏まえ、都議会公明党は盛土による土砂災害の未然防止を求め、都は盛土総点検や関係局による盛土のあり方検討会議の設置などの取組を図ってきました。
 昨年、盛土規制法が施行され、制度強化のため、都は、中間検査の対象規模拡大などを定めた条例を制定したことから、これらの新しい法律と条例を的確に運用し、既存、新設の盛土の安全性を確保することを知事に求めました。
 これに対し、知事は、都内のほぼ全域を規制区域とし、法の規定を強化した条例を運用するとともに、全庁的な体制を構築し、指導監督を強化していく考えを示しました。激甚化する豪雨など、対策は待ったなしです。都民の生命と財産を守るべく、迅速な対策に取り組むことを強く求めます。
 次に、中小企業支援についてです。
 中小飲食店などでデジタル化への対応や人手不足など、事業環境の変化に対応するために導入した自動券売機について、七月からの新紙幣発行への対応が課題となっていることから、新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業を活用した中小企業支援を求めました。
 これに対し、都は、事業者の経営課題に対して相談対応を行うほか、省力化や売上げ向上に資する券売機の導入経費に助成する考えを示しました。原材料価格の高騰や人材不足など、厳しい事業環境に直面する中小企業に対する着実な後押しを求めます。
 次に、建設資材のリサイクルについてです。
 都内の工事現場では、解体作業に伴うコンクリート殻が大量に発生し、リサイクルした再生砕石や骨材は供給過多となり、都内で行き場のない状態になっています。再生砕石、骨材の利用拡大に向けた関係部局での検討を都に求め、都は、検討に先駆けて、民間工事発注者へヒアリングを実施するほか、大規模開発の事前協議を通した事業者への働きかけを強化する考えが示されました。
 このままではコンクリート殻を都外に運搬せざるを得ず、運搬コストの上昇などの影響が考えられます。今後、災害時の有効利用を含め、都有地を活用した一時保管所の確保を都に強く求めます。
 次に、都営住宅の維持管理についてです。
 都営住宅共用部の排水管清掃や共益費の徴収など、自治会の負担が大きく、共用部の維持管理には多くの課題があります。自治会等の意見を聞き、抜本的に検討していくことを知事に求めました。
 それに対し、知事は、高齢化のさらなる進行を見据え、自治会等の意見を幅広く聞き、今後の在り方を検討していく考えを示しました。都営住宅利用者の多くが高齢者であることを踏まえた負担軽減を確実に実施していくことを求めます。
 次に、カスハラ防止条例について申し上げます。
 都議会公明党がカスタマーハラスメント防止への条例化を求めたことを受け、都において条例化への動きが着実に進められていることを評価いたします。
 カスハラ課題の一つに、迷惑動画の拡散や誹謗中傷の書き込みなどのSNSを使った行為があり、加害者の特定が難しいケースに幅広く効果が及ぶ内容を検討するとともに、現場ごとの効果的な対策を示すことを知事に求めました。
 それに対し、知事は、あらゆるカスタマーハラスメントの禁止を社会全体に強く働きかけるための議論を踏まえた条例と、その実効性を高めるガイドライン等の検討に着手する考えを明らかにしました。こうした取組を進めるとともに、証拠保全や抑止のために、事業者がカメラで録画や通話の録音ができるよう、機器類の補助を行うことを都に強く求めます。
 次に、新銀行東京についてです。
 二〇〇八年度に実施された四百億円の追加融資については、当時、赤字や債務超過の中小零細企業五千六百社が新銀行東京から借入れをしている実態を踏まえ、これらの会社や家族を守るためにも新銀行東京を破綻させないよう、都議会公明党は追加出資に苦渋の決断をし賛成しました。
 共産党が税金をどぶに捨てるようなものといい放ち、当時の民主党は四百億円は泡となって消えると喧伝したこの追加出資により、どれだけの会社が守られたのかとの問いに対して、都は、債務超過に陥っていた中小零細企業のおおむね八割が融資の完済や事業継続になったことを初めて明かしました。
 また、東京TYフィナンシャルグループと経営統合後のきらぼし銀行は順調に業績を伸ばしていることから、今回、この四百億円の回収を強く求めたことに対して、都は、令和八年度、令和十年度に償還し、償還完了を目指すとしていると答弁しました。今後、都は、確実に償還されるよう経営状況を注視していくことを求めておきます。
 次に、議員提出議案、都立職業能力開発センター条例の一部を改正する条例についてです。
 職業能力開発センターの授業料は、国の通知により、官民の役割分担の観点から、平成十九年度より、訓練期間が一年以上にわたる科目について有料化しました。
 一方、受講生には、国からの失業給付や職業訓練給付金の支給を受けている方も一定数存在している上、住民税非課税世帯の方や生活困窮者、障害者の方の授業料を既に免除するなど、様々な支援が行われております。
 受講生それぞれの課題に合った就労支援が重要であり、本条例改正案には反対です。
 最後に、小池知事の二期八年の都政運営についてです。
 都議会公明党は、都民の声に耳を傾け寄り添いながら、小池知事に対し都政課題の提案を重ねてまいりました。
 都議会公明党の提案で実現した私立高校授業料実質無償化や高校三年生世代までの医療費無償化、保育料の第二子無償化など、チルドレンファーストの施策展開を共に進めてまいりました。
 とりわけ千二百日にわたる新型コロナウイルス対策では、六十五回、五百二項目の緊急要望を行う中で、大規模接種会場や宿泊療養施設の整備、医療従事者の方への支援、後遺症支援など、様々な施策を展開しました。
 大きく前進してきた女性活躍のさらなる推進をはじめ、がん治療への粒子線導入、動物愛護センター新設、高速道路上の料金所撤廃、切迫する首都直下地震対策や激甚化する風水害対策など、多くの都政課題は、いや増して継続した取組が求められております。
 小池都政の継続により、こうした政策を確実に前進させていかなければなりません。東京をもっとよくするために、小池知事の東京都知事選挙への三期目の出馬を求め、討論を終わります。(拍手)

○議長(宇田川聡史君) 三十四番原純子さん。
   〔三十四番原純子君登壇〕

○三十四番(原純子君) 日本共産党都議団を代表して、討論を行います。
 二期八年の小池都政を終わらせる必要性が、今定例会を通して、いよいよ明らかになりました。
 第一に、都民の暮らし、健康と命に無関心な小池知事の姿勢が改めて浮き彫りになりました。
 都庁などに映像を映すプロジェクションマッピングに、知事は二年間で四十八億円もの税金を使っています。片や、都庁の足元で行われている食料支援に、毎週八百人もの方が列をなしている現場を知事は一度も訪ねていないことが明らかになりました。都民の暮らしの実態を見ようとしない知事の冷たい姿勢が表れています。
 国民健康保険料の大幅値上げが都民の生活を追い詰めている中、知事は、国保料、国保税の負担軽減に背を向けました。
 立川市では、市長が国保料の検討を諮問する際、市民の生活は大変苦しい状況なので考慮してほしいという旨の発言をし、据え置くことになりました。自治体の長として大事な姿勢だと思いませんかと知事にただしましたが、小池知事は、大事だと決して答弁しませんでした。
 高過ぎる家賃に苦しむ都民への家賃助成や都営住宅の新規建設、高齢者、ひとり親家庭、障害者への経済的支援の拡充にも、知事は応えようとしませんでした。
 所信表明で知事は、都民の健康と命を守り抜くために、新型コロナウイルスとの闘いに全身全霊を傾けたと述べました。
 しかし、小池知事は、新型コロナの感染拡大のさなかに、都民の命と健康を守る都立病院の地方独立行政法人化を強行しました。その結果、休止病床が六百二十九床に上り、行政的医療は大後退しています。
 多摩格差解消に向けた保健所の増設にも背を向けています。PFAS汚染は、都民の健康と命に関わる重大問題なのに、知事は都議会で一度も答弁したことがありません。
 小池知事には、都民に寄り添う姿勢がありません。スウェーデンの国家予算に匹敵する都の財政力を都民のために使うなら、巨大な変化が生まれます。
 都が区市町村に九百億円の財政支援をすれば、国保料を一人当たり三万円引き下げた上、子供の均等割保険料をゼロ円にすることができます。
 七十五歳以上の低所得者の医療費無料化は四百九十一億円、シルバーパスを二万五百十円パスを含めて無料にし、多摩都市モノレールや都県境のバスでも使えるようにするのは、三百五億円で実現をできます。
 補聴器購入費助成を都が全額補助して、全区市町村が実施し、充実するのに必要な予算は百二億円です。
 都民の皆さん、こうした施策に踏み出す都政に変えていこうではありませんか。
 都民の暮らしを守り、経済の好循環を生み出す鍵は抜本的な賃上げです。多くの団体が求め、都としてできるのは公契約条例ですが、小池知事は後ろ向きです。
 我が党の質問に、都が発注する契約は年間約九万件、金額だと一・七兆円に上り、入札参加資格を持つ業者の約九割が中小企業という答弁がありました。波及効果が非常に大きいことは明らかです。
 最低生計費を上回る賃金を保障する仕組みを持つ公契約条例の制定に踏み出す都政に変えようではありませんか。
 また、事業所の九割、雇用の七割を担う中小企業、町工場や商店街が地域の中で豊かに発展していける経済政策への転換が必要です。
 都立職業能力開発センターの授業料を無料にする条例案を我が党と立憲民主党、グリーンな東京、生活者ネットの四会派共同で提出をしております。
 我が党の調査では、全国五つの県が無料です。福井県は、開発校に通う方は社会的弱者の方が多く、授業料を取るのは適切ではないとしています。都のセンターも無料とすべきです。皆様のご賛同を心から呼びかけます。
 第二に、財界ファーストの大型開発推進の姿勢も改めて鮮明になりました。
 神宮外苑再開発の中止、見直しを求める都民の声、国際社会の声に対し、知事は、またしても答弁に立たず、あくまで計画を進める立場が明らかになりました。
 国連ビジネスと人権作業部会の報告書は、市民の声を広く踏まえることの不十分さなどを理由に、神宮外苑再開発が人権に悪影響を及ぼす可能性があるとの懸念を表明しています。
 国は、その全面削除を要請しましたが、その国の意見を検討、作成したのは東京都であることが、我が党の国会質疑で明らかになりました。
 都民が決める、都民と進めるという小池知事の公約は、ほごにされました。都民の声を聞かず、国際社会の指摘に背を向ける小池都政を続けるわけにはいきません。
 築地再開発では、築地を守るという知事の公約は影も形もありません。公約違反の責任を政治家としてどう考えていますかという質問に、知事は答えませんでした。
 築地再開発の検討は非公開で進められました。これも情報公開を進めるという知事の公約違反です。審査や計画の情報を全て明らかにするよう求めましたが、知事は答弁しませんでした。
 三井不動産やトヨタなど大企業の目先の利益のための計画は白紙撤回し、都民参加で再検討をすべきです。
 知事は、多摩格差ゼロの公約もいわなくなりました。公約を実現するため、誠実に努力する姿勢がない小池知事に、これ以上、都政を任せることはできません。
 大型道路推進の自民党政治への先祖返りも重大です。
 知事は、予算を増やし、新たに機動取得推進課を創設しました。さらに、土地収用の運用を改悪して、任意折衝による円満解決を原則とするの文言を削除し、用地買収を強引に進めるものであることが我が党の質問で明らかになりました。この実動部隊が、知事の地元豊島区の補助八二号線に集中的に投入されることも分かりました。強権的に進めることは断じて許されません。
 小池知事は環境に熱心というのは虚像であることがはっきりしました。知事は、所信表明で、東京は緑豊かな都市として進化していると述べましたが、外苑、葛西、日比谷公園などで実際にやっていることは、樹木の伐採をはじめ真逆であり、グリーンウオッシュです。
 小池知事は二〇三〇年までにカーボンハーフを実現するとしていますが、現状は二〇〇〇年比で二・三%しか進んでいないことが明らかになりました。
 石炭火力廃止を目指す必要があるという姿勢も示さず、原発ゼロの公約も投げ捨てました。小池都政の下で、二〇三〇年カーボンハーフなど実現不可能です。再エネ、省エネに本気で取り組み、樹冠被覆率の目標を持ち、樹木を増やす都政への転換が必要です。
 第三に、人権や平和を大事にしない小池知事の姿勢も鮮明になりました。
 知事就任後の八年間で、小中学生の不登校は二倍以上に激増するなど、東京の子供たちの人権は重大事態です。ところが、知事が唯一答弁したのは、少人数学級は国の責任で行われるべき、つまり国任せにする宣言です。
 英語スピーキングテストに至っては、教育長が、音漏れがあっても適切に実施されているとあり得ない答弁をしました。六年間で二百十億円も投じ、周りの生徒の解答が聞こえるテストは、どこから見ても不適切です。
 少人数学級を拡大し、英語スピーキングテストをやめ、全ての子供の給食費無償化ができるよう区市町村に全額補助する都政への転換が必要です。
 知事が、人口は国力そのものといって進める婚活支援、少子化対策には、大きな問題があります。大切なのは、女性が自己決定でき、人々の生活の質が向上しているかどうかです。国力のために子供を産んでもらうための対策ではなく、ジェンダー不平等をなくすために力を尽くす都政への転換が必要です。
 既に四十二道府県が行っている非核平和都市宣言に知事は背を向けました。また、米軍横田基地が戦時の司令基地、特殊作戦部隊の基地に変質しているという大問題に、答弁すらしませんでした。
 知事の学歴詐称疑惑については、知事自ら都民に対し、きちんと説明することが必要です。そのために、カイロ大学の卒業証書及び卒業証明書を提出すべきです。
 以上見てきたように、小池都政の行き詰まりは明確です。新しい都知事を誕生させて、暮らしやすい温かな東京をつくるために力を合わせることを都民の皆さんに心から呼びかけて、討論を終わります。(拍手)

○議長(宇田川聡史君) 十三番桐山ひとみさん。
   〔十三番桐山ひとみ君登壇〕

○十三番(桐山ひとみ君) ミライ会議を代表し、知事提出の全議案に賛成、議員提出議案第四号に反対の立場から討論を行います。
 六月二十日は都知事選挙の告示です。小池知事は二〇一六年、初めて都知事選挙に臨んだときは、都民が決める、都民と進めるとおっしゃいました。
 しかし、二〇一七年の希望の党の挫折、二〇二〇年の都知事選挙以降は、古い都政、古い議会へと逆戻りし、今や情報公開は黒塗り、国際機関の警告を無視するなど、都民との対話を軸とする東京大改革は跡形もありません。
 今定例都議会で、ミライ会議は、小池知事に対して知事にしか答えられない経歴に関する質問をすることにより、知事の資質を確かめました。これに対し、都庁官僚が、調査、確認もせず、知事本人が説明もしていない事項について、様々な場面でなどと答弁し続けています。
 有識者によると、公職選挙法の虚偽事項公表罪は、公職の候補者もしくは公職の候補者となろうとする者の身分、職業もしくは経歴などに関し虚偽の事項を公にするということであって、学歴に限られないということです。
 また、選挙公報に記載されていなくても、選挙に際し、大学を卒業していないのに卒業したかのように詐称すること、首席で卒業したかのように詐称すること、アラビア語が堪能でないのにアラビア語での通訳をしていたと詐称することは、実際の自分よりも経歴において自己を過大に表現し、より有利な評価を得て投票を集めようとするものであって、虚偽事項公表罪の可能性も指摘をされています。
 知事は、一九七六年十月にカイロから日本に一時帰国し、日本の新聞にカイロ大学卒業、日本人で二番目、それも首席でと持ち上げられてから、その経歴を様々な場面で語ってきました。これは、自己経歴が選挙のために広く使われていることを十分認識し、より有利な評価を得て投票を集めようとしていると受け取られかねません。自らの経歴に対する説明責任を果たさない限り、経歴への疑惑は未来永劫ついて回り続けます。
 知事は、いまだに東京大改革と述べています。そもそも改革とは、情報公開によって、都民が決める、都民と進める都政にすることだったはずです。子育て支援の政策などは、どこの自治体でも重要課題としていますが、いつの間に子供政策や教育無償化などの政策が東京大改革になったのでしょうか。
 都の政策の進め方は、都民の意見を聞かない、行政が決定するまで徹底的に情報を隠す、神宮外苑再開発では、決定してから都民が異議を申し立てても、法令どおりやっている、文句があるなら事業者にいえ、晴海フラッグでは、マンションが投機目的で売り買いされているのは事業者の責任、都には何の責任もないというものです。この行政の進め方を改めるべきです。
 神宮外苑は、二〇二三年九月十五日の記者会見で、外苑と内苑の護持、これを進めるということを、事業者の一番大きなところ、内苑と外苑の両目で見ていただいて、ご判断が必要と述べています。
 宗教法人の内苑護持のための資金捻出に、都や国の法人であるJSCが三井不動産らと協議を重ねて進めてきた神宮外苑まちづくりは、憲法の政教分離規定違反だとの指摘があり、都市計画審議会で議論をやり直すべきです。
 築地市場跡地についても同様です。
 知事は、二〇一七年六月二十日の記者会見で、築地の再開発、そして豊洲市場を活用する具体案を、事業者、そして都民の皆様方とのオープンな対話の場を設けまして、広く情報公開しながら検討していきたいと述べました。
 しかし、日建設計に委託された築地再開発の検討に関わる業務委託の報告書の核心部分は非公開、業者の募集要項作成に至る過程も非公開、応募した業者や内容、審査する者も決定まで非公開でした。
 神宮外苑や築地跡地の再開発を含め、三井不動産と東京都の関係の全容解明が必要です。
 知事は、折に触れ、江戸の伝統などと言葉にしますが、小池都政によって江戸の伝統が破壊されています。
 江戸は、江戸城を中心にして大名屋敷、大名庭園、社寺が配置されて形成をされてきました。紀州藩庭園は赤坂御所、井伊家下屋敷と青山下野守屋敷が神宮内苑と外苑になっており、これが江戸という庭園都市をつくり上げています。
 これらの樹木を伐採し、高層ビルを建て、屋上や壁面、空地に芝生を植えてSDGsだといい放ち、中身のない都市開発で東京を壊しているのが小池知事の東京大改革です。
 東京が背負っているものは、一都道府県にとどまりません。次の百年は神宮外苑が建設をされたときの人口に戻っていく百年です。東京の地歴を踏まえつつ、時代にふさわしい都市開発のモデルを全国に示すべきです。
 少子化対策は、日本が直面する大問題です。
 国の人口推計では、二〇五〇年は九千五百五十一万人、高齢化率三九・六%、二一〇〇年には四千七百七十一万人、高齢化率四〇%となっています。その中で東京への人口集中は、二〇二〇年の一一・一四%から、二〇五〇年は一二・九二%、二〇六五年は一三・四一%と加速度的に進むと推計されています。
 厚生労働省が六月五日に公表した二〇二三年人口動態統計では、合計特殊出生率は全国で一・二〇、東京都は〇・九九で一を切りました。
 他方、東京都の収入額は、地方消費税は全国の一一%から一二%で人口比率を反映していますが、法人事業税と法人住民税の法人二税の算定根拠は本社の所在地であり、東京は全国の四〇%を占めています。この豊富な税収によって、都は、国と協議をすることなく自前で政策を講じることができる唯一の都道府県となっています。
 ビジョンに基づいた子供政策を策定しなければなりません。
 また、生産労働人口が増える人口ボーナス期の発想から、生産労働人口が減少する人口オーナス期に応じた考えに改めるべきです。その上で、結婚できる収入の確保、同一労働同一賃金、諸制度の公平な適用を都庁の非正規雇用者から始めるべきです。
 次に、東京への人口集中について申し上げます。
 東京だけがよければよい、発展すればよいというのではなく、国や他の地方自治体、民間団体と協力をして、地方との共栄共存する政策が今求められています。
 特に首都圏への流入が著しく、子供の出生数が五〇%となった東北地方や北関東を中心に、東京で使う電力の再生可能エネルギー拠点をこれらの地方に置き、送電網の問題の解決にも共に当たる積極的な政策を講じるべきです。
 明治維新以来続けてきた型にはめる教育や偏差値で評価する教育で、子供たちは先行きが不確実な時代を生き抜いていけるのでしょうか。
 都立高校に多様なコースを設け、専門家を講師として招聘し、社会での実務研修を行うなど、生きる力を育む複線的教育への転換が必要です。国際化する社会においては、日本を知り、考えを整理し、自分の意見を述べることができる国語の能力を身につけることが重要です。また、中学校英語スピーキングテストは、公平、公正が確保されないままであり、入試への活用は直ちにやめるべきです。
 さらに、学校運営は専門スタッフや事務職員等の多様な人材が校務運営に参画し、教職員の労働条件の改善など、開かれた学校運営へと改革しなければなりません。
 最後に、都民への情報公開、都民との対話を実現する東京大改革は、知事一人では困難を伴います。都政運営を知事一人ではなく、チームで行うよう改めるべきです。
 四年間の任期期間を限って外部人材を登用し、都議会の本会議や委員会では、政治任用された局長が答弁するよう、都庁と都議会を大改革すべきであると申し上げ、討論を終わります。(拍手)

○議長(宇田川聡史君) 以上をもって討論を終了いたします。

○議長(宇田川聡史君) これより採決に入ります。
 まず、日程第一、議員提出議案第四号、東京都立職業能力開発センター条例の一部を改正する条例を採決いたします。
 本案に関する委員会の報告は否決でありますので、原案について起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

○議長(宇田川聡史君) 起立少数と認めます。よって、本案は否決されました。

○議長(宇田川聡史君) 次に、日程第二、第百六十五号議案、広尾病院及び広尾看護専門学校整備等事業契約の締結についてを採決いたします。
 本案に関する委員会の報告は、可決であります。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、委員会の報告のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

○議長(宇田川聡史君) 起立多数と認めます。よって、本案は、委員会の報告のとおり決定いたしました。

○議長(宇田川聡史君) 次に、日程第三及び第四、第百四十六号議案、東京都都税条例の一部を改正する条例外議案一件を一括して採決いたします。
 本案に関する委員会の報告は、いずれも可決であります。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、委員会の報告のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

○議長(宇田川聡史君) 起立多数と認めます。よって、本案は、いずれも委員会の報告のとおり決定いたしました。

○議長(宇田川聡史君) 次に、日程第五から第三十二まで、第百五十五号議案、東京国際展示場(六)東展示棟改修工事請負契約外議案二十七件を一括して採決いたします。
 本案に関する委員会の報告は、いずれも可決であります。
 お諮りいたします。
 本案は、委員会の報告のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(宇田川聡史君) ご異議なしと認めます。よって、本案は、いずれも委員会の報告のとおり決定いたしました。

○議長(宇田川聡史君) 次に、日程第三十三、諮問第三号、地方自治法第二百二十九条の規定に基づく審査請求に関する諮問についてを採決いたします。
 本件に関する委員会の報告は、棄却することであります。
 お諮りいたします。
 本件は、委員会の報告のとおり答申することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(宇田川聡史君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、委員会の報告のとおり答申することに決定いたしました。

○議長(宇田川聡史君) 次に、日程第三十四、地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した東京都都税条例の一部を改正する条例の報告及び承認についてを採決いたします。
 本件に関する委員会の報告は、承認することであります。
 お諮りいたします。
 本件は、委員会の報告のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(宇田川聡史君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、委員会の報告のとおり承認することに決定いたしました。

○議長(宇田川聡史君) これより追加日程に入ります。
 追加日程第一、六第一号、東京都議会本会議における不適切答弁に関する請願を議題といたします。
 委員会審査報告書は、お手元に配布いたしてあります。
 朗読は省略いたします。

議会運営委員会請願審査報告書
六第一号
東京都議会本会議における不適切答弁に関する請願
(令和六年三月二十八日付託)
  請願者 小金井市
地域政党自由を守る会
幹事長 渡辺 大三
 本委員会は、右請願審査の結果、不採択とすべきものと決定したので報告します。
  令和六年五月二十二日
議会運営委員長 菅野 弘一
 東京都議会議長 宇田川聡史殿

○議長(宇田川聡史君) 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、委員会の報告のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

○議長(宇田川聡史君) 起立多数と認めます。よって、本件は、委員会の報告のとおり決定いたしました。

○議長(宇田川聡史君) 追加日程第二、六第一二号の一、GLP昭島プロジェクトについて適切な審議・対応を求めることに関する陳情を議題といたします。
 委員会審査報告書は、お手元に配布いたしてあります。
 朗読は省略いたします。

環境・建設委員会陳情審査報告書
六第一二号の一
GLP昭島プロジェクトについて適切な審議・対応を求めることに関する陳情
(令和六年三月二十八日付託)
  陳情者 昭島市
前田 健喜 外一人
 本委員会は、右陳情審査の結果、不採択とすべきものと決定したので報告します。
  令和六年五月二十三日
環境・建設委員長 曽根はじめ
 東京都議会議長 宇田川聡史殿

○議長(宇田川聡史君) 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、委員会の報告のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

○議長(宇田川聡史君) 起立多数と認めます。よって、本件は、委員会の報告のとおり決定いたしました。

○議長(宇田川聡史君) 追加日程第三、六第一〇号、都立立川高等学校定時制課程の募集停止の予告を取り消すことに関する陳情外陳情二件を議題といたします。
 委員会審査報告書は、お手元に配布いたしてあります。
 朗読は省略いたします。

文教委員会陳情審査報告書
六第一〇号
都立立川高等学校定時制課程の募集停止の予告を取り消すことに関する陳情
(令和六年三月二十八日付託)
  陳情者 国分寺市
東京都立立川高等学校芙蓉会(定時制同窓会)
代表 椎野 彰夫
 本委員会は、右陳情審査の結果、不採択とすべきものと決定したので報告します。
  令和六年五月二十八日
文教委員長 藤井あきら
 東京都議会議長 宇田川聡史殿

経済・港湾委員会陳情審査報告書
六第九号の二
地球温暖化対策を加速することを求める意見書の提出に関する陳情
(令和六年三月二十八日付託)
  陳情者 文京区
NPO法人太陽光発電所ネットワーク
代表理事 都筑  建 外一三七人
 本委員会は、右陳情審査の結果、不採択とすべきものと決定したので報告します。
  令和六年五月二十四日
経済・港湾委員長 古城まさお
 東京都議会議長 宇田川聡史殿

環境・建設委員会陳情審査報告書
六第九号の一
地球温暖化対策を加速することを求める意見書の提出に関する陳情
(令和六年三月二十八日付託)
  陳情者 文京区
NPO法人太陽光発電所ネットワーク
代表理事 都筑  建 外一三七人
 本委員会は、右陳情審査の結果、不採択とすべきものと決定したので報告します。
  令和六年五月二十三日
環境・建設委員長 曽根はじめ
 東京都議会議長 宇田川聡史殿

○議長(宇田川聡史君) 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、委員会の報告のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

○議長(宇田川聡史君) 起立多数と認めます。よって、本件は、委員会の報告のとおり決定いたしました。

○議長(宇田川聡史君) 追加日程第四、六第一一号、自然を破壊している葛西臨海水族園の建て替え計画の見直しに関する陳情を議題といたします。
 委員会審査報告書は、お手元に配布いたしてあります。
 朗読は省略いたします。

環境・建設委員会陳情審査報告書
六第一一号
自然を破壊している葛西臨海水族園の建て替え計画の見直しに関する陳情
(令和六年三月二十八日付託)
  陳情者 葛飾区
葛西の自然を守る会
代表 服部 至道 外五四六人
 本委員会は、右陳情審査の結果、不採択とすべきものと決定したので報告します。
  令和六年五月二十三日
環境・建設委員長 曽根はじめ
 東京都議会議長 宇田川聡史殿

○議長(宇田川聡史君) 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、委員会の報告のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

○議長(宇田川聡史君) 起立多数と認めます。よって、本件は、委員会の報告のとおり決定いたしました。

○議長(宇田川聡史君) 追加日程第五、六第二号、晴海選手村用地の不当に廉価な譲渡価格の是正を求めることに関する請願を議題といたします。
 委員会審査報告書は、お手元に配布いたしてあります。
 朗読は省略いたします。

都市整備委員会請願審査報告書
六第二号
晴海選手村用地の不当に廉価な譲渡価格の是正を求めることに関する請願
(令和六年三月二十八日付託)
  請願者 江東区
晴海選手村土地投げ売りを正す会
代表 中野 幸則
 本委員会は、右請願審査の結果、不採択とすべきものと決定したので報告します。
  令和六年五月二十八日
都市整備委員長 竹井ようこ
 東京都議会議長 宇田川聡史殿

○議長(宇田川聡史君) 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、委員会の報告のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

○議長(宇田川聡史君) 起立多数と認めます。よって、本件は、委員会の報告のとおり決定いたしました。

○議長(宇田川聡史君) 追加日程第六、六第二号、都営住宅への優先入居の特例に関する陳情外陳情一件を議題といたします。
 委員会審査報告書は、お手元に配布いたしてあります。
 朗読は省略いたします。

都市整備委員会陳情審査報告書
六第二号
都営住宅への優先入居の特例に関する陳情
(令和六年二月二十九日付託)
  陳情者 足立区
平林  薫
六第三号
都営辰巳一丁目アパート内の診療所・郵便局・歯科医院の早期移設に関する陳情
(令和六年二月二十九日付託)
  陳情者 江東区
辰巳中央診療所等を新設促進の会
代表 堀  禎子 外四八〇人
 本委員会は、右陳情審査の結果、不採択とすべきものと決定したので報告します。
  令和六年五月二十八日
都市整備委員長 竹井ようこ
 東京都議会議長 宇田川聡史殿

○議長(宇田川聡史君) 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、委員会の報告のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

○議長(宇田川聡史君) 起立多数と認めます。よって、本件は、委員会の報告のとおり決定いたしました。

○議長(宇田川聡史君) 追加日程第七、六第八号、家庭ごみの処理の負担額における多摩格差の解消に関する陳情を議題といたします。
 委員会審査報告書は、お手元に配布いたしてあります。
 朗読は省略いたします。

環境・建設委員会陳情審査報告書
六第八号
家庭ごみの処理の負担額における多摩格差の解消に関する陳情
(令和六年三月二十八日付託)
  陳情者 西東京市
自由三多摩の会 西東京支部
代表 丹治日子太
 本委員会は、右陳情審査の結果、不採択とすべきものと決定したので報告します。
  令和六年五月二十三日
環境・建設委員長 曽根はじめ
 東京都議会議長 宇田川聡史殿

○議長(宇田川聡史君) 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、委員会の報告のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

○議長(宇田川聡史君) 起立多数と認めます。よって、本件は、委員会の報告のとおり決定いたしました。

○議長(宇田川聡史君) 追加日程第八、六第三号、新築物件への太陽光パネル等の設置義務化に関する請願を議題といたします。
 委員会審査報告書は、お手元に配布いたしてあります。
 朗読は省略いたします。

環境・建設委員会請願審査報告書
六第三号
新築物件への太陽光パネル等の設置義務化に関する請願
(令和六年三月二十八日付託)
  請願者 世田谷区
杉山 大志
 本委員会は、右請願審査の結果、不採択とすべきものと決定したので報告します。
  令和六年五月二十三日
環境・建設委員長 曽根はじめ
 東京都議会議長 宇田川聡史殿

○議長(宇田川聡史君) 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、委員会の報告のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

○議長(宇田川聡史君) 起立多数と認めます。よって、本件は、委員会の報告のとおり決定いたしました。

○議長(宇田川聡史君) 追加日程第九、六第七号、西武新宿線(野方駅から井荻駅付近)連続立体交差の複線シールド工法検討に関する陳情外陳情一件を議題といたします。
 委員会審査報告書は、お手元に配布いたしてあります。
 朗読は省略いたします。

環境・建設委員会陳情審査報告書
六第七号
西武新宿線(野方駅から井荻駅付近)連続立体交差の複線シールド工法検討に関する陳情
(令和六年三月二十八日付託)
  陳情者 杉並区
豊田  浩 外三人
 本委員会は、右陳情審査の結果、左記意見を付して採択の上執行機関に送付し、その処理の経過及び結果の報告を請求すべきものと決定したので報告します。
  令和六年五月二十三日
環境・建設委員長 曽根はじめ
 東京都議会議長 宇田川聡史殿
       記
 (意見)
趣旨にそうよう努力されたい。

警察・消防委員会陳情審査報告書
六第一二号の二
GLP昭島プロジェクトについて適切な審議・対応を求めることに関する陳情
(令和六年三月二十八日付託)
  陳情者 昭島市
前田 健喜 外一人
 本委員会は、右陳情審査の結果、左記意見を付して採択の上執行機関に送付し、その処理の経過及び結果の報告を請求すべきものと決定したので報告します。
  令和六年五月二十八日
警察・消防委員長 谷村 孝彦
 東京都議会議長 宇田川聡史殿
       記
 (意見)
趣旨にそうよう努力されたい。

○議長(宇田川聡史君) お諮りいたします。
 本件は、委員会の報告のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(宇田川聡史君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、委員会の報告のとおり決定いたしました。

○議長(宇田川聡史君) 追加日程第十、議員提出議案第五号、亜鉛の排水基準への対応に関する意見書を議題といたします。
 案文は、お手元に配布いたしてあります。
 朗読は省略いたします。

議員提出議案第五号
亜鉛の排水基準への対応に関する意見書
 右の議案を別紙のとおり東京都議会会議規則第十二条第一項の規定により提出します。
  令和六年六月十二日
(提出者)
北口つよし  かまた悦子  石島 秀起
吉住はるお  松田りゅうすけ 上田 令子
岩永やす代  伊藤 大輔  青木 英太
もり  愛  桐山ひとみ  関口健太郎
清水とし子  玉川ひでとし 竹平ちはる
かつまたさとし たかく則男 土屋 みわ
平田みつよし 星  大輔  磯山  亮
おじま紘平  山田ひろし  龍円あいり
田の上いくこ 米川大二郎  中田たかし
斉藤 りえ  アオヤギ有希子 原  純子
福手ゆう子  古城まさお  慶野 信一
細田いさむ  うすい浩一  浜中のりかた
本橋たくみ  渋谷のぶゆき 伊藤しょうこう
関野たかなり 白戸 太朗  入江のぶこ
保坂まさひろ 五十嵐えり  西崎つばさ
須山たかし  原 のり子  斉藤まりこ
藤田りょうこ 原田あきら  小林 健二
加藤 雅之  斉藤やすひろ 大松あきら
伊藤こういち 松田 康将  柴崎 幹男
早坂 義弘  鈴木  純  山加 朱美
平けいしょう あかねがくぼかよ子 森口つかさ
清水やすこ  成清梨沙子  福島りえこ
鈴木  烈  風間ゆたか  竹井ようこ
曽根はじめ  とくとめ道信 池川 友一
米倉 春奈  中山 信行  谷村 孝彦
長橋 桂一  小磯 善彦  こいそ 明
三宅 正彦  林あきひろ  田村 利光
小松 大祐  小宮あんり  藤井あきら
菅原 直志  内山 真吾  本橋ひろたか
石川 良一  増子ひろき  阿部祐美子
宮瀬 英治  藤井とものり とや英津子
尾崎あや子  里吉 ゆみ  あぜ上三和子
高倉 良生  まつば多美子 東村 邦浩
中嶋 義雄  鈴木 章浩  ほっち易隆
川松真一朗  菅野 弘一  宇田川聡史
三宅しげき  尾崎 大介  村松 一希
後藤 なみ  たきぐち学  小山くにひこ
森村 隆行  山口  拓  西沢けいた
中村ひろし  白石たみお  大山とも子
和泉なおみ
東京都議会議長 宇田川聡史殿

亜鉛の排水基準への対応に関する意見書
 水質汚濁防止法に基づく排水基準のうち、亜鉛については平成十八年十二月に一律の排水基準が設定されたが、一部の業種の排水処理技術が開発途上にあることから暫定の排水基準が設定され、これまで暫定基準の適用期限が延長されてきた。この間に、製造工程の見直し等により対応が可能となった業種については、順次、基準値の強化や一律の排水基準への移行が行われてきたが、その一方でいまだ技術的な対応の難しい業種も存在する。
 暫定排水基準が適用されている電気めっき業は、都内二十三区に約二百七十の事業場が集積しているが、節水型の施設が多いため、排水濃度が高くなる傾向にある。また、これらの事業場の多くは市街地に立地し、狭あいな敷地で事業を営んでいることから、排水処理施設の設置スペースを確保しにくい実情がある。
 加えて、亜鉛の処理においては、他の金属成分が含有されている場合、亜鉛の除去のみに目的を置いた排水処理が一層困難となり、高度な処理装置を導入する必要性から多額な設備投資が必要になる。
 今般、現行の亜鉛の暫定排水基準が、本年十二月十日をもって適用期限を迎えるが、先般の暫定排水基準の強化及び適用期限の延長から今日までに、こうした事業場が導入できる安価で実用的な排水処理技術の開発に関し、特段の進歩があったとは言い難い。
 このような状況の下、仮に厳しい一律の排水基準が適用されることになれば、都内における多数の中小零細企業の事業場では、その対応に苦慮することが予測される。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、大都市に立地する中小零細企業の現状を勘案の上、次の事項を実現するよう強く要請する。
一 中小零細企業が導入可能な排水処理技術が開発されていない状況に鑑み、暫定排水基準の適用期限を再度延長するとともに、その基準については、中小零細企業でも対応可能なものとすること。
二 国が主体となって、排水処理技術の調査、研究・開発を早期に推進し、その普及・実用化に努めること。
三 中小零細企業が新たな排水処理技術の導入を図る場合には、財政援助を行うこと。
四 地方自治体が行っている排水処理技術の研究・開発等に対し、必要な財政措置等を講ずること。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  令和六年六月十二日
東京都議会議長 宇田川聡史
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
経済産業大臣
環境大臣 宛て

○六十七番(鈴木純君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 ただいま議題となっております議員提出議案第五号については、原案のとおり決定されることを望みます。

○議長(宇田川聡史君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(宇田川聡史君) ご異議なしと認めます。よって、議員提出議案第五号は、原案のとおり可決されました。

○議長(宇田川聡史君) ただいま六番上田令子さんより、議員提出議案第六号、小池百合子東京都知事の不信任決議が提出されました。
 これを本日の日程に追加し、追加日程第十一として直ちに議題といたします。
 案文は、お手元に配布いたしてあります。
 朗読は省略いたします。

議員提出議案第六号
小池百合子東京都知事の不信任決議
 右の議案を別紙のとおり東京都議会会議規則第十二条第一項の規定により提出します。
  令和六年六月十二日
(提出者)
上田 令子
東京都議会議長 宇田川聡史殿

小池百合子東京都知事の不信任決議
 東京都議会は、小池百合子東京都知事を信任しない。
  令和六年六月十二日
東京都議会

(提案理由)
 小池百合子東京都知事は、日本国憲法第九十三条に定める二元代表制に反して、議会において答弁拒否に等しい不誠実な答弁を再三行い、都民及び都議会への説明責任を放棄した上、神宮外苑地区の再開発及び都立公園における樹木の伐採、〇一八サポート、東京おこめクーポン事業、プロジェクションマッピング事業、私立高校等の授業料実質無償化、物価高騰対策臨時くらし応援事業、新築住宅等への太陽光パネルの設置を義務化する条例改正などを所管局はもとより国や区市町村への事前調整もなく独断専行で強行し、国、区市町村及び都庁職員に多大な迷惑をかけ続けてきた。こうした都政運営において、都の財政基盤を毀損し、都政を混乱させ、都民の信託と期待を裏切った。この責任は極めて重大であり、誠に遺憾の極みである。
 よって、小池百合子東京都知事の不信任を決議するものである。

○六十七番(鈴木純君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 ただいま議題となっております議員提出議案第六号については、趣旨説明を省略し、直ちに採決されることを望みます。

○議長(宇田川聡史君) ただいまの動議は、起立により採決いたします。
 ただいまの動議のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

○議長(宇田川聡史君) 起立多数と認めます。よって、議員提出議案第六号は、趣旨説明を省略し、直ちに採決することに決定いたしました。

○議長(宇田川聡史君) この際、念のため申し上げておきます。
 本案の表決は、地方自治法第百七十八条の規定に基づき、議員数の三分の二以上の出席を必要とし、その四分の三以上の同意を要する案件であります。
 これより採決に入ります。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

○議長(宇田川聡史君) 起立四分の三未満と認めます。よって、本案は否決されました。

○議長(宇田川聡史君) 請願及び陳情の付託について申し上げます。
 本日までに受理いたしました請願一件及び陳情八件は、お手元に配布の請願・陳情付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託をいたします。
(別冊参照)

○議長(宇田川聡史君) お諮りいたします。
 ただいま常任委員会に付託いたしました請願及び陳情は、お手元に配布いたしました委員会から申出の請願・陳情継続審査件名表の分と併せて、閉会中の継続審査に付したいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(宇田川聡史君) ご異議なしと認めます。よって、本件請願及び陳情は、いずれも閉会中の継続審査に付することに決定いたしました。
(別冊参照)

○議長(宇田川聡史君) 次に、各常任委員会及び議会運営委員会の所管事務について、閉会中の継続調査の申出があります。
 本件は、お手元に配布の特定事件継続調査事項表のとおり、閉会中の継続調査に付したいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(宇田川聡史君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、閉会中の継続調査に付することに決定いたしました。
(別冊参照)

○議長(宇田川聡史君) この際、知事より発言の申出がありますので、これを許します。
 知事小池百合子さん。
   〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 定例議会の閉会に際しまして、議長のお許しを得て、一言申し上げます。
 東京都知事を務めまして二期八年、世界の動きを止めた新型コロナウイルスとの闘い、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会の開催など、歴史に残る数々の都政に、文字どおり全身全霊をかけて取り組み続けた日々でございました。
 志を同じくする仲間に恵まれ、都議会の皆様のご理解、ご協力を賜りながら、都庁職員と共に駆け抜けたこの八年、様々な分野で東京に確実な変化をもたらしております。
 激動の時代にありまして、広い世界の中で、この我が国の現在地を俯瞰いたしますと、少子高齢化、人口減少、自然災害、世界的に大きく後れを取る女性活躍やデジタル化など、総力を挙げて取り組むべき課題がいまだ山積をいたしております。
 だからこそ、様々な課題が顕在化、そして先鋭化するこの東京都政におきまして、先駆的な政策を行ってまいりました。所得制限を設けない〇一八サポートなど、一連のチルドレンファーストの子育て施策は、これまでの在り方に一石を投じ、国をも動かしております。
 百年先も全ての人が輝く明るい東京の未来をつくることを大義といたしまして、都民の皆様の共感を得て、確かな道筋を紡いできた東京大改革。大胆な構造改革を成し遂げてこそ達することのできる持続可能な社会の力強い歩みを、今ここで止めてはなりません。
 都民が第一、都民のため、もっと東京をよくしてまいりたい。この私の思いに共鳴する多くの方々からの……
   〔傍聴席にて発言する者あり〕

○議長(宇田川聡史君) 傍聴人は静粛に願います。退場を命じます。

○知事(小池百合子君) 要請も踏まえまして、もっとバージョンアップさせた東京大改革三・〇を進めていく。その覚悟を持って、七月の東京都知事選挙への出馬を決意いたしました。
   〔傍聴席にて発言する者あり〕

○議長(宇田川聡史君) 傍聴人は……。

○知事(小池百合子君) これからも都民のために、都民と共に、もっともっと都政の発展へと全力を尽くしてまいります。
 改めて、これまで都民の皆様、そして、都民の代表であられる都議会の皆様のご理解、ご協力を賜りましたことに改めて御礼を申し上げます。
 誠にありがとうございました。(拍手)
   〔傍聴席にて発言する者あり〕

○議長(宇田川聡史君) その真ん中のブルーのシャツの方、退場を命じます。
 以上をもって知事の発言は終わりました。

○議長(宇田川聡史君) 以上をもって本日の日程は全部議了いたしました。
 会議を閉じます。
 これをもって令和六年第二回東京都議会定例会を閉会いたします。
   午後二時二十三分閉議・閉会