令和五年東京都議会会議録第五号

令和五年三月二日(木曜日)
 出席議員 百二十二名
一番北口つよし君
二番かまた悦子君
三番石島 秀起君
四番吉住はるお君
六番上田 令子君
七番漢人あきこ君
八番岩永やす代君
九番桐山ひとみ君
十二番平けいしょう君
十三番山田ひろし君
十四番関口健太郎君
十五番清水とし子君
十六番玉川ひでとし君
十七番竹平ちはる君
十八番かつまたさとし君
十九番たかく則男君
二十番鈴木  純君
二十一番土屋 みわ君
二十二番平田みつよし君
二十三番星  大輔君
二十四番磯山  亮君
二十六番米川大二郎君
二十八番森口つかさ君
二十九番もり  愛君
三十番龍円あいり君
三十一番中田たかし君
三十二番斉藤 りえ君
三十三番アオヤギ有希子君
三十四番原  純子君
三十五番福手ゆう子君
三十六番古城まさお君
三十七番慶野 信一君
三十八番細田いさむ君
三十九番うすい浩一君
四十番浜中のりかた君
四十一番渋谷のぶゆき君
四十二番やまだ加奈子君
四十三番林あきひろ君
四十四番松田 康将君
四十五番ほっち易隆君
四十六番鈴木 錦治君
四十七番田の上いくこ君
四十八番保坂まさひろ君
四十九番清水やすこ君
五十番入江のぶこ君
五十一番あかねがくぼかよ子君
五十二番五十嵐えり君
五十三番西崎つばさ君
五十四番須山たかし君
五十五番原 のり子君
五十六番斉藤まりこ君
五十七番藤田りょうこ君
五十八番原田あきら君
五十九番小林 健二君
六十番加藤 雅之君
六十一番斉藤やすひろ君
六十二番大松あきら君
六十三番伊藤こういち君
六十四番小松 大祐君
六十五番柴崎 幹男君
六十六番早坂 義弘君
六十七番本橋たくみ君
六十八番山加 朱美君
六十九番鈴木あきまさ君
七十番菅原 直志君
七十一番関野たかなり君
七十二番白戸 太朗君
七十三番おじま紘平君
七十四番成清梨沙子君
七十五番福島りえこ君
七十六番風間ゆたか君
七十七番竹井ようこ君
七十八番阿部祐美子君
七十九番曽根はじめ君
八十番とくとめ道信君
八十一番池川 友一君
八十二番米倉 春奈君
八十三番中山 信行君
八十四番谷村 孝彦君
八十五番長橋 桂一君
八十六番小磯 善彦君
八十七番こいそ 明君
八十八番小宮あんり君
八十九番田村 利光君
九十番伊藤しょうこう君
九十一番川松真一朗君
九十二番山崎 一輝君
九十三番藤井あきら君
九十四番内山 真吾君
九十五番石川 良一君
九十六番伊藤 ゆう君
九十七番森村 隆行君
九十八番本橋ひろたか君
九十九番宮瀬 英治君
百番藤井とものり君
百一番山口  拓君
百二番とや英津子君
百三番尾崎あや子君
百四番里吉 ゆみ君
百五番あぜ上三和子君
百六番高倉 良生君
百七番まつば多美子君
百八番東村 邦浩君
百九番中嶋 義雄君
百十番宇田川聡史君
百十一番清水 孝治君
百十二番菅野 弘一君
百十三番三宅 正彦君
百十四番三宅しげき君
百十五番高島なおき君
百十六番尾崎 大介君
百十七番村松 一希君
百十八番後藤 なみ君
百十九番たきぐち学君
百二十番小山くにひこ君
百二十一番増子ひろき君
百二十二番酒井 大史君
百二十三番西沢けいた君
百二十四番中村ひろし君
百二十五番白石たみお君
百二十六番大山とも子君
百二十七番和泉なおみ君

 欠席議員 一名
五番  松田りゅうすけ君
 欠員
    十番 十一番 二十五番
    二十七番

 出席説明員
知事小池百合子君
副知事武市  敬君
副知事黒沼  靖君
副知事潮田  勉君
副知事宮坂  学君
教育長浜 佳葉子君
東京都技監建設局長兼務中島 高志君
政策企画局長中村 倫治君
総務局長野間 達也君
財務局長吉村 憲彦君
警視総監小島 裕史君
政策企画局スタートアップ戦略担当局長吉村 恵一君
政策企画局国際金融都市戦略担当局長児玉英一郎君
子供政策連携室長山下  聡君
デジタルサービス局長久我 英男君
主税局長小池  潔君
生活文化スポーツ局長横山 英樹君
生活文化スポーツ局生活安全担当局長小西 康弘君
都市整備局長福田  至君
環境局長栗岡 祥一君
消防総監清水 洋文君
福祉保健局長西山 智之君
福祉保健局健康危機管理担当局長佐藤 智秀君
産業労働局長坂本 雅彦君
港湾局長矢岡 俊樹君
会計管理局長須藤  栄君
交通局長武市 玲子君
水道局長古谷ひろみ君
下水道局長奥山 宏二君
住宅政策本部長山口  真君
中央卸売市場長河内  豊君
選挙管理委員会事務局長松永 竜太君
人事委員会事務局長初宿 和夫君
監査事務局長小室 一人君
労働委員会事務局長桜井 政人君
収用委員会事務局長杉崎智恵子君

三月二日議事日程第五号
第一 第百三号議案
  令和四年度東京都一般会計補正予算(第七号)
第二 第三十八号議案
  東京二〇二〇大会レガシー基金条例
第三 第四十号議案
  東京都人に優しく快適な街づくり基金条例を廃止する条例
第四 第四十二号議案
  東京都芸術文化振興基金条例を廃止する条例
第五 第四十三号議案
  東京都障害者スポーツ振興基金条例を廃止する条例
第六 第六十号議案
  東京都おもてなし・観光基金条例を廃止する条例
第七 第百六号議案
  令和四年度東京都国民健康保険事業会計補正予算(第一号)
第八 第六十三号議案
  東京都新築建築物再生可能エネルギー設備設置等推進基金条例
第九 第百七号議案
  令和四年度東京都地方独立行政法人東京都立病院機構貸付等事業会計補正予算(第一号)
第十 第三十七号議案
  東京都防災街づくり基金条例を廃止する条例
第十一 第百四号議案
  令和四年度東京都特別区財政調整会計補正予算(第一号)
第十二 第百九号議案
  令和四年度分の都及び特別区並びに特別区相互間の財政調整の特例に関する条例
第十三 第三十六号議案
  東京強靱(じん)化推進基金条例
第十四 第三十九号議案
  東京オリンピック・パラリンピック開催準備基金条例を廃止する条例
第十五 第七十四号議案
  都立中野工業高等学校(四)改築工事請負契約
第十六 第七十五号議案
  社会福祉施設建替え促進用仮移転施設(仮称)(四)新築工事請負契約
第十七 第七十六号議案
  都営住宅四H―一〇五西(村山)工事請負契約
第十八 第七十七号議案
  都営住宅四H―一〇一東(江東区南砂三丁目)工事請負契約
第十九 第七十八号議案
  都営住宅四H―一〇九西(多摩市諏訪四丁目)工事請負契約
第二十 第七十九号議案
  都営住宅四H―一〇四西(日野市新井)工事請負契約
第二十一 第八十号議案
  都営住宅四H―一〇三東(江東区南砂五丁目)工事請負契約
第二十二 第八十一号議案
  都営住宅四H―一一〇東(足立区谷在家三丁目)工事請負契約
第二十三 第八十二号議案
  都営住宅四H―一二七東(北区桐ケ丘二丁目GN十二街区)工事請負契約
第二十四 第八十三号議案
  都営住宅四H―一二二東(足立区東保木間一丁目第二)工事請負契約
第二十五 第八十四号議案
  都営住宅四H―一一一西(多摩市諏訪四丁目)工事請負契約
第二十六 第八十五号議案
  都営住宅四H―一二三東(足立区東保木間一丁目第二)工事請負契約
第二十七 第八十六号議案
  東京都江戸東京博物館(四)改修空調設備工事その二請負契約
第二十八 第八十七号議案
  谷沢川分水路放流施設工事請負契約
第二十九 第八十八号議案
  箱根ケ崎陸橋(四)鋼けた製作・架設工事その二請負契約
第三十 第八十九号議案
  稲城多摩トンネル(仮称)(四)擁壁築造工事請負契約
第三十一 第九十号議案
  古川整備工事(その二十四)請負契約
第三十二 第百五号議案
  令和四年度東京都地方消費税清算会計補正予算(第一号)
第三十三 第百八号議案
  令和四年度東京都用地会計補正予算(第一号)
第三十四 第六十八号議案
  東京都無電柱化推進基金条例を廃止する条例
第三十五 第九十七号議案
  令和四年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係市の負担の変更について
議事日程第五号追加の一
第一 議員提出議案第六号
  東京都議会議員の議員報酬等の特例に関する条例の一部を改正する条例

   午後一時開議

○議長(三宅しげき君) これより本日の会議を開きます。

○議長(三宅しげき君) 謹んでご報告申し上げます。
 名誉都民北浦雅子氏は、去る二月十六日、逝去されました。誠に哀悼痛惜の念に堪えません。
 ここに生前のご功績をたたえるとともに、故人のご冥福をお祈りし、議会として深甚なる弔意を表します。

○議長(三宅しげき君) 次に、日程の追加について申し上げます。
 議員より、議員提出議案第六号、東京都議会議員の議員報酬等の特例に関する条例の一部を改正する条例が提出されました。
 これを本日の日程に追加いたします。

○議長(三宅しげき君) これより日程に入ります。
 日程第一から第三十五まで、第百三号議案、令和四年度東京都一般会計補正予算(第七号)外議案三十四件を一括議題といたします。
 本案に関する委員会審査報告書は、お手元に配布いたしてあります。
 朗読は省略いたします。

   総務委員会議案審査報告書
 第百三号議案
  令和四年度東京都一般会計補正予算(第七号)中
   歳出
   繰越明許費
 本委員会は、二月二十四日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  令和五年二月二十七日
総務委員長 松田 康将
 東京都議会議長 三宅しげき殿

   財政委員会議案審査報告書
 第百三号議案
  令和四年度東京都一般会計補正予算(第七号)中
   予算総則
   歳入
   歳出―財政委員会所管分
   都債
 本委員会は、二月二十四日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  令和五年二月二十八日
財政委員長 ほっち易隆
 東京都議会議長 三宅しげき殿

   文教委員会議案審査報告書
 第百三号議案
  令和四年度東京都一般会計補正予算(第七号)中
   歳出―文教委員会所管分
 本委員会は、二月二十四日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  令和五年二月二十七日
文教委員長 入江のぶこ
 東京都議会議長 三宅しげき殿

   都市整備委員会議案審査報告書
 第百三号議案
  令和四年度東京都一般会計補正予算(第七号)中
   歳出―都市整備委員会所管分
 本委員会は、二月二十四日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  令和五年二月二十七日
都市整備委員長 藤井とものり
 東京都議会議長 三宅しげき殿

   厚生委員会議案審査報告書
 第百三号議案
  令和四年度東京都一般会計補正予算(第七号)中
   歳出
   繰越明許費
 本委員会は、二月二十四日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  令和五年二月二十七日
厚生委員長 内山 真吾
 東京都議会議長 三宅しげき殿

   経済・港湾委員会議案審査報告書
 第百三号議案
  令和四年度東京都一般会計補正予算(第七号)中
   歳出―経済・港湾委員会所管分
 本委員会は、二月二十四日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  令和五年二月二十七日
経済・港湾委員長 慶野 信一
 東京都議会議長 三宅しげき殿

   環境・建設委員会議案審査報告書
 第百三号議案
  令和四年度東京都一般会計補正予算(第七号)中
   歳出
   繰越明許費
 本委員会は、二月二十四日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  令和五年二月二十七日
環境・建設委員長 里吉 ゆみ
 東京都議会議長 三宅しげき殿

   警察・消防委員会議案審査報告書
 第百三号議案
  令和四年度東京都一般会計補正予算(第七号)中
   歳出
   繰越明許費
 本委員会は、二月二十四日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  令和五年二月二十七日
警察・消防委員長 高倉 良生
 東京都議会議長 三宅しげき殿

   財政委員会議案審査報告書
 第三十八号議案
  東京二〇二〇大会レガシー基金条例
 第四十号議案
  東京都人に優しく快適な街づくり基金条例を廃止する条例
 本委員会は、二月二十四日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  令和五年二月二十八日
財政委員長 ほっち易隆
 東京都議会議長 三宅しげき殿

   文教委員会議案審査報告書
 第四十二号議案
  東京都芸術文化振興基金条例を廃止する条例
 第四十三号議案
  東京都障害者スポーツ振興基金条例を廃止する条例
 本委員会は、二月二十四日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  令和五年二月二十七日
文教委員長 入江のぶこ
 東京都議会議長 三宅しげき殿

   経済・港湾委員会議案審査報告書
 第六十号議案
  東京都おもてなし・観光基金条例を廃止する条例
 本委員会は、二月二十四日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  令和五年二月二十七日
経済・港湾委員長 慶野 信一
 東京都議会議長 三宅しげき殿

   厚生委員会議案審査報告書
 第百六号議案
  令和四年度東京都国民健康保険事業会計補正予算(第一号)
 本委員会は、二月二十四日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  令和五年二月二十七日
厚生委員長 内山 真吾
 東京都議会議長 三宅しげき殿

   環境・建設委員会議案審査報告書
 第六十三号議案
  東京都新築建築物再生可能エネルギー設備設置等推進基金条例
 第六十八号議案
  東京都無電柱化推進基金条例を廃止する条例
 第九十七号議案
  令和四年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係市の負担の変更について
 本委員会は、二月二十四日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  令和五年二月二十七日
環境・建設委員長 里吉 ゆみ
 東京都議会議長 三宅しげき殿

   厚生委員会議案審査報告書
 第百七号議案
  令和四年度東京都地方独立行政法人東京都立病院機構貸付等事業会計補正予算(第一号)
 本委員会は、二月二十四日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  令和五年二月二十七日
厚生委員長 内山 真吾
 東京都議会議長 三宅しげき殿

   財政委員会議案審査報告書
 第三十六号議案
  東京強靱(じん)化推進基金条例
 第三十七号議案
  東京都防災街づくり基金条例を廃止する条例
 第三十九号議案
  東京オリンピック・パラリンピック開催準備基金条例を廃止する条例
 第七十四号議案
  都立中野工業高等学校(四)改築工事請負契約
 第七十五号議案
  社会福祉施設建替え促進用仮移転施設(仮称)(四)新築工事請負契約
 第七十六号議案
  都営住宅四H―一〇五西(村山)工事請負契約
 第七十七号議案
  都営住宅四H―一〇一東(江東区南砂三丁目)工事請負契約
 第七十八号議案
  都営住宅四H―一〇九西(多摩市諏訪四丁目)工事請負契約
 第七十九号議案
  都営住宅四H―一〇四西(日野市新井)工事請負契約
 第八十号議案
  都営住宅四H―一〇三東(江東区南砂五丁目)工事請負契約
 第八十一号議案
  都営住宅四H―一一〇東(足立区谷在家三丁目)工事請負契約
 第八十二号議案
  都営住宅四H―一二七東(北区桐ケ丘二丁目GN十二街区)工事請負契約
 第八十三号議案
  都営住宅四H―一二二東(足立区東保木間一丁目第二)工事請負契約
 第八十四号議案
  都営住宅四H―一一一西(多摩市諏訪四丁目)工事請負契約
 第八十五号議案
  都営住宅四H―一二三東(足立区東保木間一丁目第二)工事請負契約
 第八十六号議案
  東京都江戸東京博物館(四)改修空調設備工事その二請負契約
 第八十七号議案
  谷沢川分水路放流施設工事請負契約
 第八十八号議案
  箱根ケ崎陸橋(四)鋼けた製作・架設工事その二請負契約
 第八十九号議案
  稲城多摩トンネル(仮称)(四)擁壁築造工事請負契約
 第九十号議案
  古川整備工事(その二十四)請負契約
 第百五号議案
  令和四年度東京都地方消費税清算会計補正予算(第一号)
 第百八号議案
  令和四年度東京都用地会計補正予算(第一号)
 本委員会は、二月二十四日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決
定したので報告します。
  令和五年二月二十八日
財政委員長 ほっち易隆
 東京都議会議長 三宅しげき殿

   総務委員会議案審査報告書
 第百四号議案
  令和四年度東京都特別区財政調整会計補正予算(第一号)
 第百九号議案
  令和四年度分の都及び特別区並びに特別区相互間の財政調整の特例に関する条例
 本委員会は、二月二十四日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  令和五年二月二十七日
総務委員長 松田 康将
 東京都議会議長 三宅しげき殿

○議長(三宅しげき君) これより討論に入ります。
 討論の通告がありますので、順次発言を許します。
 八十番とくとめ道信君。
   〔八十番とくとめ道信君登壇〕

○八十番(とくとめ道信君) 日本共産党都議団を代表して、第三十八号議案外六議案に反対、その他の議案に賛成の立場から討論を行います。
 第三十八号議案は、オリ・パラ準備、障害者スポーツ、芸術文化振興など五つの基金を廃止、統合して、東京二〇二〇大会レガシー基金を設置するものです。
 三つの問題点があります。
 第一に、東京二〇二〇大会のレガシーを名目にする基金は、使途が極めて広く、特定目的基金とはとてもいえないことです。
 来年度予算では、約百五十事業に五百十四億円を使う予定ですが、これがレガシーなのかという事業が幾つもあります。一方、障害者スポーツ、芸術文化振興など廃止が提案されている四つの基金は、目的や使途が明確であり、存続させて目的どおり活用することこそ必要です。
 第二に、オリ・パラ準備基金の廃止には賛成ですが、五輪が終わった下で、残高の一千三百四十三億円についてはレガシー基金に統合するのではなく、都民の暮らしを守るために使うべきです。
 第三に、レガシーというのであれば、大問題となっている汚職や談合など、五輪の負のレガシーを徹底的に検証することが必要です。第三者委員会の設置など、疑惑の徹底解明と検証を行うことを重ねて求めるものです。
 よって、レガシー基金の設置及び障害者スポーツなど四つの基金の廃止には反対です。
 あわせて、最終補正予算案は、レガシー基金一千四百八十五億円の積立てが含まれているため反対です。
 次に、国民健康保険事業会計の補正予算案は、保険料の負担増につながるものであり反対します。
 想定よりも増加した医療給付費を補正する予算措置は必要ですが、物価高騰の下、保険料の負担増につながらないよう、不足分は国保財政安定化基金を取り崩して充てるのではなく、一般会計で負担すべきです。そもそも過大な負担になっている国保料、国保税の負担軽減に取り組むことを強く求めるものです。
 歴史認識に関わる知事の答弁について申し上げます。
 東京都が著作、発行した東京百年史では、第一に、関東大震災のときに多くの朝鮮人が惨殺されたことを史実として認めています。第二に、震災ではなく、人災による犠牲者であると明記しています。第三に、東京の歴史の汚点であると記録をしています。
 我が党は代表質問で、この三つの点を認めるのか否か、知事にただしました。これに対して知事が、この東京都公式の歴史書の内容が明白な事実かどうか分からないという立場を取り、何が明白な事実かについては歴史家がひもとくものだ、つまり、後世の歴史家が隠れた事実を明らかにするだろうという答弁をしたことは極めて重大です。
 小池知事が、このような認識に基づいて朝鮮人犠牲者への追悼文を拒否し続けていることは、歴史的研究、知見の積み上げに基づいて証明されてきた歴史を否定する、歴史修正主義を助長するものといわなければなりません。
 都知事として、東京百年史の記録を史実として認め、関東大震災百年を機に追悼文を再開することを改めて厳しく求めるものです。
 さらに、再質問において、ナチスによるホロコーストについての認識を問いましたが、知事は答弁に立たず、局長が代わって答弁しました。あり得ないことです。
 ホロコーストへの認識を表明できないような政治家は、国際政治の舞台では通用しないことも併せて厳しく指摘をしておきます。
 最後に、朝鮮学校への補助金が停止されている問題について、日本共産党都議団は、補助金の復活を強く求めるものです。
 東京都は、私立外国人学校に対して教育運営費補助金を出していますが、都内に十校ある朝鮮学校だけ、十三年前に不当にも補助を打ち切りました。多くの方々がこの差別的扱いに抗議をし、復活を求める取組が粘り強く続いてきました。
 二〇二一年三月には、誰一人取り残さないこと、子供は権利の主体であることや、学ぶ権利、差別禁止を明記した東京都こども基本条例が議員提案で成立しました。この条例に基づき、朝鮮学校に通う千百人の子供たちを権利の主体として尊重し、その声を聞き、学ぶ権利を保障することが都の責務であるとして、補助金の復活を求める声が今大きく広がっています。
 都議会でも、自民党、公明党、日本共産党、立憲民主党など超党派の議員が参加する勉強会が行われています。
 都民の皆さんの東京都に対する要請行動では、都は、補助金の対象から朝鮮学校だけ排除していることについて正当な理由を説明できませんでした。にもかかわらず、東京都が本会議で、子供たちを傷つける従来の答弁を繰り返してきたことは許されません。訂正し、補助金を復活すべきです。
 東京都が差別的補助金停止を続けていることがヘイトを助長しています。心ないツイートも見られます。私たち都議会議員一人一人も問われています。
 こども基本条例を全会一致で成立させた都議会として、子供たちの学ぶ権利を守る、ヘイトクライムは許さないことを改めて確認し合い、補助金復活へ一致して取り組むことを呼びかけて、討論を終わります。(拍手)

○議長(三宅しげき君) 四十番浜中のりかた君。
   〔四十番浜中のりかた君登壇〕

○四十番(浜中のりかた君) 社会福祉法人全国重症心身障害児(者)を守る会を結成し、重症心身障害児者の支援に長年にわたってご尽力をいただいた、東京都名誉都民北浦雅子様が二月十六日にご逝去されました。謹んで哀悼の意を表し、ご冥福をお祈りいたします。
 東京都議会自由民主党を代表いたしまして、第百三号議案をはじめ、本日の本会議において議決する知事提案の全議案に賛成の立場で討論を行います。
 最初に、第百三号議案、令和四年度東京都一般会計の最終補正予算案について申し上げます。
 今回の補正予算は、一般会計、特別会計合わせて八千百二十八億円の規模となっておりますが、その主な内容は、東京強靱化推進基金(仮称)三千億円の創設、新築建築物再生可能エネルギー設備設置等推進基金(仮称)千五百億円の創設、東京二〇二〇大会レガシー基金(仮称)千四百八十五億円の創設、そして、福祉先進都市実現基金への積立て一千億円、合計で六千九百八十五億円の基金の創設、積立てを行うというものです。
 三つの新しい基金を創設する一方で、防災街づくり、無電柱化推進、芸術文化振興、障害者スポーツ振興などの七つの基金が廃止され、総額で三千二百十一億円が取り崩されます。
 廃止され、統合された七つの基金にはそれぞれ設置目的があり、それらの目的が全部達成されたので廃止をするというものではないと理解をしております。
 都はこれまで、今回廃止された基金を活用して各種事業を実施してきましたが、創設、統合された基金の下で、今後もしっかり事業を継続、推進していくことを要望しておきます。
 次に、第百四号議案、令和四年度東京都特別区財政調整会計の補正予算及び第百九号議案、令和四年度分の都及び特別区並びに特別区相互間の財政調整の特例に関する条例ですが、いずれも、税収動向を踏まえ、都区財政調整制度を適正に運用していくために必要な予算及び条例です。
 第七十四号議案から第九十号議案までの議案は、都立中野工業高校の改築工事、都営住宅の工事請負契約から世田谷区の谷沢川分水路放流施設工事、稲城市の稲城多摩トンネル(仮称)擁壁築造工事など、教育環境の整備、都営住宅の改築、各種インフラ整備を進めるものであり、迅速かつ適切に事業を推進していくよう要望しておきます。
 コロナの五類変更を見据え、都民生活、そして都内事業者の事業活動がようやくコロナ後に向かって立ち直りつつある中、物価、燃料価格の高騰など、経済状況は厳しさを増しています。
 こうした状況の中で、コロナ感染再拡大への警戒を怠ることなく、マスク着用ルールも含め、対策全般を見直していくと同時に、中小企業の経営回復に向けた人材確保、情報化への支援、そして、少子高齢化対策、環境対策、防災対策など、東京の発展に向けた取組を着実に推進することが求められています。
 様々な課題がありますが、最も大事なのは、都民、そして都内事業者の声に耳を傾けることです。
 知事は所信表明の中で、少子化対策に関して、一つ手だてを講じれば万事が解決するものではありませんと発言をされていますが、このことは、少子化対策だけではなく、都政運営全般にいえることだと思います。
 多くの課題が互いに絡み合い、対策も様々です。こうしたときこそ、都内の実態に目を配り、都内区市町村と意見交換を行いながら、一つ一つ着実に施策を構築していくことが必要であると考えます。
 このような観点から、令和四年度の最終補正予算において新設される、新築建築物再生可能エネルギー設備設置等推進基金(仮称)について申し上げます。
 二月二十七日の環境・建設委員会で我が会派の質問に対して、基金創設については昨年九月の条例制度改正の基本方針公表後に財源確保に向けた検討を開始し、十二月中旬の最終補正予算編成指示を受け、局として予算要求をし、年明けの知事査定を経て提案したものであるとの答弁がありました。
 昨年十二月、環境・建設委員会で、再三、事業の全体規模、概要をお示しいただくように要望いたしましたが、全体の規模感の説明もありませんでした。
 今回の基金新設は、現行条例の下での予算措置と理解しておりますが、財源確保は重要な課題です。より都民に開かれた形で進めていくよう要望しておきます。
 また、二十七日の環境・建設委員会では、新設される基金千五百億円と、代表質問でのご答弁がありました発電コスト低減の経済効果や直接投資額の都内投資効果の具体的な内容や内訳が明らかになりました。
 環境対策として将来を見据えた全体の効果を把握しておくことも大事ですが、今後も、太陽光パネル事業の費用対効果について、より具体的に説明していただくことも必要であると申し上げておきます。
 今回、七つの基金を廃止し、三つに統合し、都民の皆様の間に様々なご意見のある太陽光パネル事業について千五百億円の基金が新設されます。
 基金の大幅な廃止と統合、都民の間で意見が分かれている事業に関する基金の創設です。より丁寧な説明と審議時間の確保が必要だったのではないでしょうか。この点を改めて指摘しておきます。
 さきの代表質問における都の財政運営に関する我が会派の質問に対して、知事は、基金残高を確保し、都債の発行抑制を継続し、将来に備えた財政対応力を培うことで、健全な財政基盤を維持しながら戦略的な施策展開を図っていくと答弁されました。
 来週から始まる予算特別委員会において、コロナ対策と都民生活、そして、都内経済を両立させ、東京の未来に向けた歩みをしっかりと進めていくための予算編成について、知事、理事者の皆様と議論をさせていただくことを申し上げ、中途議決案件に関しましては知事提案の全議案に賛成し、討論を終わります。(拍手)

○議長(三宅しげき君) 二十八番森口つかさ君。
   〔二十八番森口つかさ君登壇〕

○二十八番(森口つかさ君) 討論に先立ち、二月十六日に名誉都民である北浦雅子さんが逝去されました。心よりご冥福をお祈りいたします。
 また、トルコ・シリア地震では、多くの人命が失われました。ここに謹んでお悔やみ申し上げます。
 私は、都民ファーストの会東京都議団を代表し、令和四年度東京都一般会計補正予算をはじめ、知事提出の全議案に賛成する立場から討論を行います。
 初めに、令和四年度東京都最終補正予算案について申し上げます。
 長引く新型コロナウイルス感染症の影響、また、物価の高騰等に対して、都民生活や事業者の皆様を力強く支えていくための取組を、私たちは様々な形で求めてまいりました。かつ、ポストコロナを見据えた産業構造の転換、再生エネルギーの利活用など中長期目線の対応も同時に推し進めてまいりました。
 そうした中、今回の最終補正予算案は、五千二百十五億円の一般会計の減額が行われました。また、令和四年度の都税収入に関しては、四千九百三十七億円の収入増となっています。
 しかしながら、都は、都道府県で唯一の地方交付税不交付団体であり、浮き沈みの激しい税収を考慮すれば、ほかの道府県よりも常に中長期的な視点で財政運営を行っていく必要があります。
 令和元年度に発表した財政収支の長期収支によれば、二〇四〇年度には、社会福祉費や老人福祉費の大幅な増加、インフラ整備等にも増加が見込まれ、財政収支が赤字になる推計も可能性として示されており、ワイズスペンディングの手を緩めることはできません。
 今後も、マイナスシーリングや事業評価、政策評価の取組など、ワイズスペンディングの取組を一層強化していくことを要望いたします。
 また、五月には感染症法上の位置づけの五類移行が見込まれておりますが、東京モデルによって命と健康を守る取組を丁寧かつ継続的に推し進めていくとともに、ポストコロナに向けた前向きな機運を後退させることのないよう、今後審議される令和五年度予算等において、都民や事業者を後押しする施策の実施を求めます。
 次に、今般提出されている十一件の条例案について申し上げます。
 今般の条例案は、三つの基金を新設するとともに、これまで運用されてきた七つの基金を再編するものです。
 新設される基金のうち、東京強靱(じん)化推進基金に関しては、先般発表されたTOKYO強靱化プロジェクトにおいて、首都東京の機能や経済を守り、災害に対する各種の施策をレベルアップするための予算として、今後の十年間で六兆円を想定しています。
 先日の代表質問における知事の答弁において、都民の生命と首都機能を守る応急体制の強化、家庭や地域における防災、減災対策の推進、全ての被災者の安全で質の高い生活環境と早期の日常生活の回復の三つの視点について言及がありました。いずれも都民の命と暮らしを守る上で極めて重要な観点です。
 こうした未来への投資を財政面から支え、統合のメリットをしっかりと発揮し、施策の実効性が高まるように運用されることを望みます。
 東京都新築建築物再生可能エネルギー設備設置等推進基金については、二〇五〇年ゼロエミッション東京、二〇三〇年カーボンハーフの実現に向けて、昨年の第四回定例会で環境確保条例が改正され、令和七年四月から新築中小建築物への太陽光発電設備の設置義務化が始まります。
 設置等の支援を継続的に推進するため、執行状況を明確にしながら基金を活用していくことが重要です。二年後の新制度施行を見据え、安定的な財源を確保することで、気候変動という世界規模の危機に対して、都が先頭に立って取り組んでいくことを求めます。
 また、都営住宅を中心とした十七件の契約案件については、改めて適正に契約をし、早期に整備効果を発揮できるよう求めておきます。
 以上、都民ファーストの会東京都議団は、引き続き、私たちの原点たる都民ファーストの視点に立った施策を提案し、実効性を高めていくべく全力で取り組んでいく決意を示し、討論を終わります。(拍手)

○議長(三宅しげき君) 十七番竹平ちはるさん。
   〔十七番竹平ちはる君登壇〕

○十七番(竹平ちはる君) 都議会公明党を代表し、令和四年度一般会計補正予算をはじめ、知事提出の全議案に賛成する立場から討論を行います。
 まず、第百三号議案、令和四年度東京都一般会計補正予算(第七号)について申し上げます。
 令和四年度最終補正予算では、税収増や歳出精査などにより生み出された財源を活用し、財政調整基金に一千六百三十七億円、福祉先進都市実現基金に一千億円の積立てを行うとともに、都市の強靱化や脱炭素社会の実現などを図るため、新たに三つの基金を創設し、総額五千九百八十五億円を積み立てるなど、財政基盤の強化を図っております。
 しかし、財政調整基金は、コロナ禍において都独自の対策を迅速に講じ、都民生活と都内経済を支えるための財源として活用するなど、都の財政運営において重要な役割を果たしております。
 コロナ初年度において、都独自で一兆円近い支出をしていることを考えると、都民が安心して暮らせるよう、さらなる財政調整基金の積み増しを要望します。
 次に、東京強靱(じん)化推進基金、東京二〇二〇大会レガシー基金、東京都新築建築物再生可能エネルギー設備設置等推進基金の創設について申し上げます。
 初めに、東京強靱(じん)化推進基金についてであります。
 都議会公明党は、さきの委員会質疑において、防災、減災対策は都民の命と暮らしを守るための最優先課題であると訴え、さらなる取組の強化はもとより、積極的な施策展開を財政面から支えるため、東京都防災街づくり基金へのさらなる積立ての必要性を指摘しました。今回の東京強靱(じん)化推進基金の創設、そして三千億円の積立ては、こうした指摘に応えるものであり、都の対応を評価します。
 次に、東京二〇二〇大会レガシー基金についてであります。
 この基金は、障害者スポーツ振興基金、芸術文化振興基金、人に優しく快適な街づくり基金、おもてなし・観光基金を統合して新たに創設されるとのことです。
 東京二〇二〇大会レガシー基金の創設に当たっては、四つの基金が廃止され統合しても、それぞれの基金の目的はしっかりと生かし、バリアフリーの推進、スポーツや芸術文化の振興、観光施策など、引き続き目的に即した適切な事業に対し、計画的な活用を図っていくことを改めて求めます。
 次に、東京都新築建築物再生可能エネルギー設備設置等推進基金についてであります。
 本基金は、二〇三〇年カーボンハーフの実現に向け、太陽光発電設備だけでなく、太陽熱や地中熱、蓄電池など幅広い再エネ関連機器の設置を支援するためのものであり、来年度以降の事業実施に必要な財源をあらかじめ確保するため、基金の設置は重要であります。現段階において、必要と想定される金額が措置されているものと考えます。
 一方、再エネ技術は年々進化していきます。今後の開発動向や価格変動、事業の実績などを踏まえ、対象機器や事業の内容について、適宜バージョンアップを図りながら取組を進めることを要望します。
 次に、第七十四号議案から第九十号議案までの工事請負契約案件について申し上げます。
 これらは、都立高校の改築工事や都営住宅工事、トンネルの擁壁築造工事など、都民生活を守るセーフティーネットの維持、防災対策の推進の観点から必要不可欠な工事であり、着実な実施を強く求めます。
 最後に、五輪談合事件について申し上げます。
 都議会公明党は、五輪談合事件について、談合が認定された場合は企業に対し損害賠償請求を行うよう清算法人に求め、都としても公費の返還を求めるべきと主張。知事は、談合による排除措置命令などに基づき、清算法人に対して損害賠償請求等の適切な対応を行うよう強く働きかけ、対象となる公費について返還を求めていくと答弁しました。今後、実効性ある取組を強く求めます。
 今後とも、都民の安全・安心を確保し、都民の暮らしを守り、都民への質の高い行政サービスの提供を行っていくため、財政当局として強固な財政基盤を堅持し、持続可能な財政運営に向けた取組を着実に進めるよう要望します。
 都議会公明党は、今後の予算審議等を通じ、都民の命や生活、安全・安心を守る政策の実現に向けて全力を尽くしていくことをお誓いし、討論を終わります。(拍手)

○議長(三宅しげき君) 三十一番中田たかし君。
   〔三十一番中田たかし君登壇〕

○三十一番(中田たかし君) 私は、東京都議会立憲民主党を代表して、第百三号議案、令和四年度東京都一般会計補正予算(第七号)外知事提出の全議案に賛成の立場から討論を行います。
 一昨日の二月二十八日、東京二〇二〇大会をめぐる談合事件で、東京地検特捜部は、電通グループや博報堂など六社と各社の幹部六人並びに大会組織委員会運営局元次長の計七人を独占禁止法違反で起訴しました。
 大会に参加した選手、関係者のみならず、都民、国民に対する背信行為であり、到底許されることではありません。談合によって大会経費がどれほど膨らんだのか、容疑者の刑事責任とともに徹底究明が求められます。
 私たちの代表質問に対して、小池知事は、談合事件を受け速やかに調査チームを設置した、現在、外部有識者の下で、第三者の専門的見地から調査を進めている旨の答弁をしていますが、調査チームのリーダーが組織委員会にいたことのある副知事であっては、都民の理解も共感も得られないということは、何度も述べてきました。
 改めて、第三者による調査機関を設置するなど、賄賂や談合を含む不正事件について真相を解明すべきことを強く求めておきます。
 各社の受注規模は総額約四百三十七億円です。私たちは代表質問で、談合によって経費が過大に支出されたのであれば、関係企業に対して返還を求めるべきだと主張し、これに対して小池知事は、事業者に対する損害賠償請求を行うなど清算法人に求めていく旨答弁しました。
 都民の税金がどのように使われたのか、緊張感を持って、自ら率先して調査、検証に取り組み、都民への説明責任を果たされることを強く求めておきます。
 次に、第三十八号議案、東京二〇二〇大会レガシー基金条例についてです。
 本議案は、障害者スポーツ振興基金、芸術文化振興基金などと東京オリンピック・パラリンピック開催準備基金を一つにまとめて、新しく東京二〇二〇大会レガシー基金を設置する条例案が提案されています。
 レガシーは、IOCによれば、長期に及ぶ特にポジティブな影響とされ、非常に広範囲なものです。レガシー基金にまとめることで使途が広がり、結果として、障害者スポーツなど、もともとの基金条例の目的が希薄化してしまうことがないように求めておきます。
 基金の使途をいたずらに広げることなく、障害者スポーツの振興、バリアフリー化推進などの財源として、しっかりと有効活用していただくことを求めておきます。
 次に、第四十三号議案、東京都障害者スポーツ振興基金条例を廃止する条例についてです。
 代表質問でも述べましたが、一月二十七日に発表された都民のスポーツ活動等に関する調査結果の速報では、パラスポーツに関心のある都民の割合が、前年比マイナス九・八ポイントの四三・二%と、二〇一五年の調査開始以来、最低を記録しました。
 この理由について文教委員会では、東京二〇二〇パラリンピック競技大会の閉会による露出の機会の減少が影響しているとの答弁もありましたが、大会以前の数字以下になっていることは残念でなりません。
 一方で、障害者スポーツ振興基金については、令和三年度、基金の取崩しがなくとも事業は着実に実施できたとの答弁もあり、基金の廃止、統合に賛成するものですが、今後とも、障害者スポーツの認知度の向上に取り組むとともに、より多くの障害のある人たちがスポーツに取り組める環境を整備するなど、障害者スポーツの振興に取り組まれることを求めておきます。
 以上で、東京都議会立憲民主党を代表しての討論を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)

○議長(三宅しげき君) 以上をもって討論を終了いたします。

○議長(三宅しげき君) これより採決に入ります。
 まず、日程第一、第百三号議案、令和四年度東京都一般会計補正予算(第七号)を採決いたします。
 本案に関する委員会の報告は、可決であります。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、委員会の報告のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

○議長(三宅しげき君) 起立多数と認めます。よって、本案は、委員会の報告のとおり決定いたしました。

○議長(三宅しげき君) 次に、日程第二から第六まで、第三十八号議案、東京二〇二〇大会レガシー基金条例外議案四件を一括して採決いたします。
 本案に関する委員会の報告は、いずれも可決であります。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、委員会の報告のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

○議長(三宅しげき君) 起立多数と認めます。よって、本案は、いずれも委員会の報告のとおり決定いたしました。

○議長(三宅しげき君) 次に、日程第七、第百六号議案、令和四年度東京都国民健康保険事業会計補正予算(第一号)を採決いたします。
 本案に関する委員会の報告は、可決であります。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、委員会の報告のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

○議長(三宅しげき君) 起立多数と認めます。よって、本案は、委員会の報告のとおり決定いたしました。

○議長(三宅しげき君) 次に、日程第八、第六十三号議案、東京都新築建築物再生可能エネルギー設備設置等推進基金条例を採決いたします。
 本案に関する委員会の報告は、可決であります。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、委員会の報告のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

○議長(三宅しげき君) 起立多数と認めます。よって、本案は、委員会の報告のとおり決定いたしました。

○議長(三宅しげき君) 次に、日程第九、第百七号議案、令和四年度東京都地方独立行政法人東京都立病院機構貸付等事業会計補正予算(第一号)を採決いたします。
 本案に関する委員会の報告は、可決であります。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、委員会の報告のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

○議長(三宅しげき君) 起立多数と認めます。よって、本案は、委員会の報告のとおり決定いたしました。

○議長(三宅しげき君) 次に、日程第十、第三十七号議案、東京都防災街づくり基金条例を廃止する条例を採決いたします。
 本案に関する委員会の報告は、可決であります。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、委員会の報告のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

○議長(三宅しげき君) 起立多数と認めます。よって、本案は、委員会の報告のとおり決定いたしました。

○議長(三宅しげき君) 次に、日程第十一から第三十五まで、第百四号議案、令和四年度東京都特別区財政調整会計補正予算(第一号)外議案二十四件を一括して採決いたします。
 本案に関する委員会の報告は、いずれも可決であります。
 お諮りいたします。
 本案は、委員会の報告のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(三宅しげき君) ご異議なしと認めます。よって、本案は、いずれも委員会の報告のとおり決定いたしました。

○議長(三宅しげき君) これより追加日程に入ります。
 追加日程第一、議員提出議案第六号、東京都議会議員の議員報酬等の特例に関する条例の一部を改正する条例を議題といたします。
 案文は、お手元に配布いたしてあります。
(議案の部参照)

○六十七番(本橋たくみ君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 ただいま議題となっております議員提出議案第六号については、趣旨説明並びに委員会付託を省略し、原案のとおり決定されることを望みます。

○議長(三宅しげき君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(三宅しげき君) ご異議なしと認めます。よって、議員提出議案第六号は、原案のとおり可決されました。

○議長(三宅しげき君) お諮りいたします。
 明三日から二十三日まで二十一日間、委員会審査のため休会いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(三宅しげき君) ご異議なしと認めます。よって、明三日から二十三日まで二十一日間、委員会審査のため休会することに決定いたしました。
 なお、次回の会議は、三月二十四日午後一時に開きます。
 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後一時四十二分散会

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