令和三年東京都議会会議録第六号

   午後三時四十五分開議
○議長(石川良一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。
 百二十六番大山とも子さん。
〔百二十六番大山とも子君登壇〕

○百二十六番(大山とも子君) 日本共産党都議団を代表して質問します。
 本日から解除される予定だった緊急事態宣言が二週間延長されました。菅政権の対応も極めて問題がありますが、小池知事の責任も厳しく問われます。
 知事に自粛や時短営業を要請され、都民も事業者も、この一年、最大限努力をしています。菅首相は、宣言を解除することができなかったことは大変申しわけない思いであり、心よりおわび申し上げると、国政の責任者として謝罪しています。ところが、小池知事は、三月五日の記者会見で、一言の謝罪もありませんでした。
 知事は、都政の責任者として、緊急事態宣言を再び延長することになったことについて、率直におわびすべきではありませんか。
 知事は、五日の会見で都民に対し、緊急事態宣言中であること、認識されているのかなどと発言しています。つまり、新規感染者数の下げどまりの原因は都民にあるといいたいのですか。
 延長した二週間で何をするのかが知事に問われています。
 緊急事態宣言を延長することを決めた三月五日に知事が出した、東京都における緊急事態措置等によると、都民には日中も含めた不要不急の外出自粛をお願いし、事業者には営業時間の短縮と催し物の開催制限という、今までどおりのものです。都として行う新たな対策はほとんどありません。補正予算も、九九%は国庫支出金です。
 新型コロナウイルスの感染拡大は自己責任で終息するようなものではありません。東京都が責任を果たすことが求められているのです。
 知事、緊急事態宣言の再延長を余儀なくされたということは、従来の延長線上での対策では、新型コロナウイルスの感染拡大を抑え込むことはできないということではありませんか。知事、いかがですか。
 日本共産党は、検査の抜本的拡充、医療機関の減収補填、事業者への十分な補償という三点の対策が必要だと、この間も指摘してきましたが、とりわけ無症状感染者に対する大規模検査で感染を封じ込める戦略がいよいよ必要になっています。
 基本的対処方針等諮問委員会の尾身茂会長は五日、首都圏一都三県の知事に対し、リバウンド防止の対策強化を求める七項目の見解を発表しました。
 そのうち五項目は、感染リスクが高い集団や場所を特定し、軽症者や無症状者に焦点を当てた検査、情報の集約や分析を強化し、大都市では見えにくいクラスターを捉えるための調査、変異ウイルスの検査、感染が再拡大する予兆が見られた場合の対策、高齢者施設の職員に対する定期的な検査など、検査の拡充に関するものです。
 改定された国の基本的対処方針では、再度の感染拡大の予兆や感染源を早期に探知するための幅広いPCR検査が位置づけられました。
 三月四日の東京都モニタリング会議のコメントでは、濃厚接触者等の積極的疫学調査の充実、陽性率の高い特定の地域や対象におけるPCR検査等の受検促進を検討する必要がある、感染の再拡大の端緒を早期に把握できるよう、優先順位をつけながら、定期的なスクリーニングの実施、無症状者も含めた集中的なPCR検査等の戦略を検討していく必要があると指摘しています。
 都は、適切に実施しているといい続けてきましたが、新規感染者数をさらに徹底して減少させていくためには、従来の延長線上ではない検査の拡充に踏み出すべきです。知事、いかがですか。
 今回、知事が緊急事態措置等とあわせて発表した対策で唯一検査にかかわるのは、高齢者施設等でのPCR検査の拡充です。
 高齢者施設等でのPCR検査を千五百カ所、約五万人を増やすとし、日本財団の協力を得て検査を実施するとしています。東京都は何をするのですか。
 変異株についても、早急な対応の拡充が求められています。尾身会長の七項目の見解でも、変異ウイルスの検査を迅速に行い、感染が見つかった場合には集中的に調査を行うこととなっています。
 世界各地で確認されている変異株は、感染力が増していることが懸念されたり、免疫やワクチンの効果を低下させる可能性が指摘されるなど、大きな脅威となっています。
 神戸市では、独自に、陽性者の約六割を対象に変異株の検査を実施しています。市長は、変異株の状況を把握することはリバウンドを防ぐために大変重要だと指摘しています。
 東京のどこにどれぐらい変異株が分布しているのか、現状を把握することが重要ですが、知事、どう認識していますか。
 変異株の流行状況を確実に把握するために、陽性となった方について、変異株かどうかの調査をできるだけ多く行う必要がありますが、そのための課題をどう考えていて、どう取り組むのですか。
 事業者が安心して時間短縮や休業ができるようにするための支援についてです。
 協力金については、三月八日から三月二十一日までの緊急事態宣言中と、その後の二十二日から三十一日までの期間を通して一日も欠かさず時短に協力したら、百二十四万円となっています。
 知事は、中小企業や小規模企業がコロナ禍の厳しい状況を乗り越えられますよう、適切に支援をしてまいりますと答弁しました。今こそ実践するべきです。
 営業時間短縮に係る感染拡大防止協力金も大事な支援策ですが、抜本的な拡充、改善が必要です。都は、今回も飲食店等に対し、一日六万円を、国制度どおりに支給するだけです。
 例年なら月に売り上げは三百万円前後という会員制クラブの経営者は、家賃、リース代、人件費で一カ月百二十万から百三十万円はかかると話していました。事業の規模などにより必要な固定費は大きく変わるのに、一律の協力金とされたことで、不満や分断が起きています。
 コロナの影響による事業者の逼迫は自己責任ではありません。従業員数や事業の規模などに応じた協力金とすることが求められています。知事、いかがですか。
 安心して営業時間短縮に応じることができるよう、国とともに、きちんと補償を行うことです。知事、いかがですか。
 協力金の対象は飲食店だけですが、長引く自粛、時短営業で、多くの業者は既に疲弊しています。
 野菜の仲卸業者は、取引先のレストランやバーなど飲食関係の二割が休店し、売り上げは七割減と大変厳しい。花屋さんは、イベントはないしコンサートもないし学校行事もないので、本当に売り上げが減っています。商店街の洋服屋さんは、夕方、私が行ったら、きょう初めてのお客さんよ、本当にお客さんが来ないと嘆いていました。
 事業者にとって大きな負担となっている家賃への支援は大事な施策です。ところが、国は家賃支援を打ち切ってしまいました。
 どの業種もコロナ禍による打撃が深刻で、コロナの終息の展望が見えない中で、新たに家賃補助を国に求めるとともに、都として実施することが必要です。知事、いかがですか。
 国の緊急事態宣言の影響の緩和に係る一時支援金が始まります。直接、間接にコロナの影響を受ける多くの事業者が求めてきたものであり、前進です。
 しかし、不十分といわざるを得ません。売り上げが五〇%以上減少しなければ対象になりません。利幅が小さい業種は、五〇%も売り上げが減ったらとてもやっていけないと話します。支援金額は、桁が違うというほど少ないとの声が寄せられています。
 緊急事態宣言が長く続いている東京だからこそ、対象を広げ、額も増やすことを国に求めるとともに、都としても上乗せ、横出しをして実施すべきです。知事、いかがですか。
 コロナ対策をめぐって罰則の話が出たとき、歌舞伎町の皆さんに私は話を伺いました。クラブの店主は、良心的に頑張っている人が多い、安心して飲める歌舞伎町をみんなでつくってきたのに、いがみ合ったり、監視し合ったりするようになってしまうのではと心配していました。地域のコミュニティに対立や分断を持ち込むことなど、やってはなりません。
 小池知事が、二月二十六日と三月三日、五日に、営業時間短縮要請に応じていないとして、合わせて百十三の飲食店等に対し、コロナ対策の特別措置法四十五条に基づく協力要請を文書で行ったことは重大です。応じない場合、店名の公表や営業時間短縮命令も可能となり、それでも従わないと、法改正で導入された罰則、三十万円以下の過料が科されることになります。そもそも、協力要請を出した百十三事業所をどのような基準で選んだのですか。
 都は、書面による弁明の機会を設けた上で、なお従わなければ、より重い措置の命令を出すことを検討している旨の報道もあります。事実であれば重大です。命令を出し、従わなければ過料を科すなど、絶対にやってはならないことであることを厳しく指摘しておきます。
 四十代の男性は、コロナの影響で仕事が減り、解雇され、社宅を出ざるを得ず、ネットカフェで寝泊まりをしていましたが、お金も底をつき、二日前から公園での寝泊まりとなり、所持金は四百円でした。
 また、新宿で七年間、困窮者への支援活動を行っている団体の食料支援と相談活動を利用する方が、ことし一月に初めて二百人を超え、その後も増え続け、先週はついに三百人を超えました。寄せられる相談も切実さを増しています。
 民間の支援活動は重要ですが、東京都を初め公の責任と役割を発揮することが求められています。
 都がこの間、ビジネスホテルを確保し、住まいを失った方々に提供してきたことは重要です。ところが、緊急事態措置等とあわせて出した対策で、ビジネスホテルの受け付け期間は緊急事態宣言期間中として、三月二十一日までにしています。
 知事、住まいを失った方々へのビジネスホテルの提供は、三月二十一日以降も現在の対応を継続すべきです。いかがですか。
 長引くコロナ禍で雇用も破壊され、都民の暮らしの困難はまだまだ続くことが予想されています。
 誰もが人間らしく生きていけるようにするために、東京都の役割はますます重要です。コロナ対策で始まった制度ですが、コロナ終息後も通常の制度としていくことが必要です。知事、いかがですか。
 追加の補正予算に続き、今回の補正予算も財源の実に九九%が国庫支出金で、東京都独自の施策は全くありません。
 知事、深刻なコロナ禍に対応するために、積極的な都独自施策が必要ではありませんか。
 新型コロナウイルス感染を本気で終息させる責任、都民の暮らしを守る責任が知事にあることを自覚し、実践することを厳しく求め、再質問を留保して質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 大山とも子議員の質問にお答えいたします。
 まず、都民への呼びかけについてご質問がございました。
 今月五日の記者会見におきましては、都民の命を守り、医療従事者への負担を緩和するために、都民の心を一つにして感染を抑えていきたい、そういう思いから、現在、緊急事態宣言中であることを改めて認識していただくように、明確なメッセージとして発信をしたものでございます。
 次に、新型コロナウイルスの変異株についてでございます。
 変異株につきましては、従来のウイルスよりも感染力が強いとされております。他の県におきましては、クラスターが発生するなど、最大限の警戒が必要でございます。
 都におきましては、昨年十二月から、変異株の有無を確認する検査をいち早く行っておりまして、これまでのところ、都内で変異株が広がっていることにつきましては確認はされておりません。
 医療提供体制が逼迫したままでは、変異株が広がった場合、迅速な対応がとれない可能性もございます。そのことから、変異株の発生状況を把握するため、監視体制を強化することといたしております。
 次に、財政運営についてのご質問がございました。
 コロナ対策について、これまで新型コロナウイルス感染症対策として、現在提案中のこの補正予算も含めまして、これまで総額で二兆九千億円を超える対策、切れ目なく講じてきておりまして、そのうち約一兆三千億円に財政調整基金、そして都債などの財源を活用いたしまして、感染拡大を阻止する対策、そしてセーフティーネット対策のさらなる強化など、都独自のさまざまな施策に積極的に取り組んでまいりました。
 今後とも、都民生活、そして経済活動を守るため、新型コロナウイルスの感染症対策にしっかりと取り組んでまいります。
 残余のご質問は、関係局長からのご答弁とさせていただきます。
〔総務局長山手斉君登壇〕

○総務局長(山手斉君) 三点のご質問にお答えいたします。
 初めに、緊急事態宣言の延長についてでございますが、これまで都民、事業者、行政が一体となって感染防止対策に取り組んでまいりましたが、現在の都内の新規陽性者数は下げどまりが継続し、現状は依然として非常に厳しく、緊急事態宣言が延長されたことは大変重く受けとめてございます。
 次に、緊急事態宣言の延長期間中の対策についてでございますが、何よりも大事なことは、感染の再拡大を招かないよう、今ここで新規陽性者数をしっかりと減少させ、感染を徹底的に抑え込むことでございます。
 今後、不要不急の外出自粛、営業時間短縮の要請やテレワークの徹底等に加えまして、変異株の監視体制の強化、高齢者施設等における検査拡大など、万全の対策を講じてまいります。
 最後に、営業時間短縮の要請についてでございますが、都は、協力状況の調査によりまして、開店が確認された店舗に職員が訪問し、協力依頼を行ってございます。
 その後、電話や文書等で改めて協力依頼を行い、その上で現地を確認し、協力が得られなかった店舗を対象に、順次、特措法第四十五条第二項の要請を行ってございます。
〔福祉保健局健康危機管理担当局長初宿和夫君登壇〕

○福祉保健局健康危機管理担当局長(初宿和夫君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、新型コロナウイルス感染症の検査についてでございます。
 都は、特別養護老人ホームなどの高齢者施設や障害者入所施設での検査を支援するほか、グループホームや通所施設等の検査を区市町村を通じて支援してございます。
 また、先月二十六日に変更されました国の新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針では、感染拡大の予兆や感染源を早期に探知するため、感染リスクの高い場所を中心に、無症状者に焦点を当てた幅広いPCR検査等を実施することを重要事項の一つとして掲げてございます。
 東京iCDCでは、感染拡大の予兆を探知する方策を検討しており、その議論を踏まえ、検査に関する対応策を検討してまいります。
 次に、新型コロナウイルスの変異株についてでございます。
 都は、変異株の感染状況を把握するため、東京iCDCで検討チームを立ち上げ、健康安全研究センターに加え、民間検査機関でも変異株の有無を確認するスクリーニング検査を実施してございます。
 今後、変異株の急速な拡大も懸念されることから、監視体制のさらなる強化のため、スクリーニング検査を実施していない民間検査機関に働きかけ、規模の拡大を図ってまいります。
〔福祉保健局長吉村憲彦君登壇〕

○福祉保健局長(吉村憲彦君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、高齢者施設でのPCR検査についてでございますが、都は、昨年十月から、感染者が発生した場合に影響の大きい高齢者施設等の入所者や職員への定期的な検査費用等の補助を実施しております。
 また、先月二日に変更された国の基本的対処方針を踏まえ、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設等の従事者等を対象に集中的検査を実施しております。
 さらに、先月二十四日から高齢者施設の職員向けにPCR検査事業を開始した公益財団法人日本財団の協力を得られたことから、都では、有料老人ホーム等でも積極的に検査を行っていただけるよう、今後、関係団体等を通じて日本財団が実施する検査の周知を図ってまいります。
 次に、一時的な宿泊場所の提供についてでございますが、都は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により住まいを失った方に対し、昨年四月から、TOKYOチャレンジネットにおいて、一時的な宿泊場所としてビジネスホテルを提供しております。
 これに加え、年末年始及び引き続く緊急事態宣言期間中、区市と連携した一時的な宿泊場所の提供を行っております。
 最後に、住まいを失った方への支援についてでございますが、TOKYOチャレンジネットにおきまして、引き続き、利用実績や感染状況等を踏まえて対応してまいります。
〔産業労働局長村松明典君登壇〕

○産業労働局長(村松明典君) 四点のご質問にお答えいたします。
 まず、事業規模に応じた協力金についてですが、感染拡大防止協力金は、飲食業等の店舗に対する営業時間の短縮要請の実効性の確保を図るために支給を行っております。
 この協力金に関し、事業の大きさに応じ支給額に差を設ける場合、その規模をあらわす指標を決めることが必要となります。こうした指標が自治体ごとに異なると、新たな不公平感を生むおそれがございます。
 このため、事業規模に応じた協力金制度の構築については、一都三県で連携し、引き続き国に要望を行ってまいります。
 次に、営業時間短縮への対応についてですが、今回の協力金は、飲食店等が営業時間短縮の要請に応じていただいたことに対して支払うものでございまして、いわゆる損失補償ではございません。
 なお、先般、特措法が改正され、事業者を支援するために必要な財政上の措置等を講ずる旨の規定が整備されたところであり、法の趣旨にのっとり、適切に対応してまいります。
 次に、国の家賃支援についてですが、都は国に対し、一都三県で連携して、家賃支援給付金の再度給付を初めとする各種支援策の拡充を要望しております。
 また、都の家賃等支援給付金につきましては、国の給付金の申請受け付け期限の延長等を踏まえ、四月三十日まで申請を受け付けることとしております。
 最後に、国の一時支援金についてですが、一時支援金について、都は一都三県で連携して、支給額の増加や申請要件の緩和などの制度拡充を図るよう、国に改めて要望いたします。
 都といたしましては、今後とも、中小企業の資金繰りや経営を支える施策を適切に実施してまいります。
〔百二十六番大山とも子君登壇〕

○百二十六番(大山とも子君) 知事に再質問をします。
 知事は、感染抑止の戦略を示すことなく、ひたすら都民への協力を求めてきました。それだけでは感染の抑え込みはできず、緊急事態宣言は再々延長されました。
 私は、知事みずからの政治責任について質問しましたが、知事は答弁しませんでした。
 都政の責任者である知事が、政治家として責任を認めておわびし、今度こそコロナを抑え込むために都が何をするのかを示すことが必要です。
 知事、知事、みずからの政治責任への認識をお答えください。これは、知事みずからの政治責任の認識ですから、知事しか答えることはできない質問です。知事、しっかり答弁をしてください。
 以上です。(拍手)
〔総務局長山手斉君登壇〕

○総務局長(山手斉君) 再質問にお答えいたします。
 緊急事態宣言の延長についてでございますが、これまで都民、事業者、行政が一体となって感染防止対策に取り組んでまいりましたが、現在の都内の新規陽性者数は下げどまりが継続し、現状は依然として非常に厳しく、緊急事態宣言が延長されたことは大変重く受けとめてございます。

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