令和元年東京都議会会議録第十二号

令和元年六月十九日(水曜日)
 出席議員 百二十三名
一番古城まさお君
二番けいの信一君
三番成清梨沙子君
四番鈴木 邦和君
五番西郷あゆ美君
六番滝田やすひこ君
七番藤井あきら君
九番上田 令子君
十番山内れい子君
十一番伊藤しょうこう君
十二番田村 利光君
十三番菅野 弘一君
十四番藤井とものり君
十五番池川 友一君
十六番細田いさむ君
十七番うすい浩一君
十八番小林 健二君
十九番加藤 雅之君
二十番森口つかさ君
二十一番内山 真吾君
二十二番もり  愛君
二十四番あかねがくぼかよ子君
二十五番保坂まさひろ君
二十六番森澤 恭子君
二十七番斉藤れいな君
二十八番川松真一朗君
二十九番小松 大祐君
三十番柴崎 幹男君
三十一番舟坂ちかお君
三十二番宮瀬 英治君
三十三番原田あきら君
三十四番斉藤まりこ君
三十五番藤田りょうこ君
三十六番斉藤やすひろ君
三十七番栗林のり子君
三十八番伊藤こういち君
三十九番大松あきら君
四十番関野たかなり君
四十一番福島りえこ君
四十二番つじの栄作君
四十三番米川大二郎君
四十四番清水やすこ君
四十五番白戸 太朗君
四十六番増田 一郎君
四十七番佐野いくお君
四十八番奥澤 高広君
五十番清水 孝治君
五十一番大場やすのぶ君
五十二番小宮あんり君
五十三番鈴木 章浩君
五十四番西沢けいた君
五十六番原 のり子君
五十七番星見てい子君
五十八番とや英津子君
五十九番遠藤  守君
六十番まつば多美子君
六十一番高倉 良生君
六十二番上野 和彦君
六十三番細谷しょうこ君
六十四番両角みのる君
六十五番石川 良一君
六十六番後藤 なみ君
六十七番平  慶翔君
六十八番鳥居こうすけ君
六十九番菅原 直志君
七十番木下ふみこ君
七十一番ひぐちたかあき君
七十二番入江のぶこ君
七十三番森村 隆行君
七十四番早坂 義弘君
七十五番高橋 信博君
七十六番古賀 俊昭君
七十七番秋田 一郎君
七十八番山口  拓君
七十九番河野ゆりえ君
八十番米倉 春奈君
八十一番白石たみお君
八十二番里吉 ゆみ君
八十三番のがみ純子君
八十四番中山 信行君
八十五番谷村 孝彦君
八十六番小磯 善彦君
八十七番藤井  一君
八十八番村松 一希君
八十九番栗下 善行君
九十番中山ひろゆき君
九十一番桐山ひとみ君
九十二番本橋ひろたか君
九十三番田の上いくこ君
九十四番おじま紘平君
九十五番馬場 信男君
九十六番山田ひろし君
九十七番岡本こうき君
九十八番中屋 文孝君
九十九番宇田川聡史君
百番神林  茂君
百一番三宅 茂樹君
百二番中村ひろし君
百三番とくとめ道信君
百四番尾崎あや子君
百五番和泉なおみ君
百六番長橋 桂一君
百七番橘  正剛君
百八番東村 邦浩君
百九番中嶋 義雄君
百十番山内  晃君
百十一番たきぐち学君
百十二番伊藤 ゆう君
百十三番木村 基成君
百十四番荒木ちはる君
百十五番小山くにひこ君
百十六番増子ひろき君
百十七番石毛しげる君
百十八番大津ひろ子君
百十九番尾崎 大介君
百二十番三宅 正彦君
百二十一番山崎 一輝君
百二十二番吉原  修君
百二十三番高島なおき君
百二十四番あぜ上三和子君
百二十五番清水ひで子君
百二十六番大山とも子君
百二十七番曽根はじめ君
 欠席議員 一名
二十三番  龍円あいり君
 欠員
    八番  四十九番  五十五番
 出席説明員
知事小池百合子君
副知事長谷川 明君
副知事猪熊 純子君
副知事多羅尾光睦君
教育長中井 敬三君
東京都技監都市整備局長兼務佐藤 伸朗君
政策企画局長梶原  洋君
総務局長遠藤 雅彦君
財務局長武市  敬君
主税局長塩見 清仁君
警視総監三浦 正充君
生活文化局長浜 佳葉子君
オリンピック・パラリンピック準備局長潮田  勉君
環境局長吉村 憲彦君
福祉保健局長内藤  淳君
産業労働局長藤田 裕司君
建設局長三浦  隆君
港湾局長斎藤 真人君
会計管理局長土渕  裕君
交通局長山手  斉君
消防総監安藤 俊雄君
水道局長中嶋 正宏君
下水道局長和賀井克夫君
都民安全推進本部長大澤 裕之君
戦略政策情報推進本部長松下 隆弘君
住宅政策本部長榎本 雅人君
病院経営本部長堤  雅史君
中央卸売市場長村松 明典君
選挙管理委員会事務局長黒田 祥之君
人事委員会事務局長小泉  健君
監査事務局長岡崎 義隆君
労働委員会事務局長松山 英幸君
収用委員会事務局長佐藤  敦君

六月十九日議事日程第四号
第一 第百四号議案
東京都都税条例等の一部を改正する条例
第二 第百五号議案
東京都都税総合事務センター設置条例の一部を改正する条例
第三 第百六号議案
東京都都税証紙代金収納計器条例の一部を改正する条例
第四 第百二十五号議案
有明アリーナの公共施設等運営権の設定について
第五 第百八号議案
東京都駐車場条例の一部を改正する条例
第六 第百十三号議案
東京都中央卸売市場条例の一部を改正する条例
第七 第百十四号議案
東京都立芝浦屠場条例の一部を改正する条例
第八 第百十五号議案
東京都港湾管理条例の一部を改正する条例
第九 第百一号議案
東京都知事の給料等の特例に関する条例の一部を改正する条例
第十 第百二号議案
特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
第十一 第百三号議案
都と特別区及び特別区相互間の財政調整に関する条例の一部を改正する条例
第十二 第百十八号議案
警視庁丸の内警察署庁舎(三十一)改築工事請負契約
第十三 第百十九号議案
東京都渋谷合同庁舎(三十一)新築工事請負契約
第十四 第百二十号議案
都立豊島高等学校(三十一)改築工事請負契約
第十五 第百二十一号議案
都立光明学園(三十一)北棟改築工事請負契約
第十六 第百二十二号議案
都営住宅三十一H─一〇九東(江東区辰巳一丁目)工事請負契約
第十七 第百二十三号議案
警視庁単身者待機寮王子警察署王子寮(三十一)改築工事請負契約
第十八 第百二十四号議案
青梅畜産センター(三十一)改築工事請負契約
第十九 第百七号議案
都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
第二十 第百九号議案
東京都受動喫煙防止条例の一部を改正する条例
第二十一 第百十号議案
東京都母子及び父子福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
第二十二 第百十一号議案
東京都女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
第二十三 第百十二号議案
東京都指定障害児通所支援の事業等の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
第二十四 第百二十六号議案
土地の買入れについて
第二十五 第百十六号議案
東京都暴力団排除条例の一部を改正する条例
第二十六 第百十七号議案
東京消防庁の設置等に関する条例の一部を改正する条例
第二十七 第百二十七号議案
特種用途自動車(普通ポンプ車)の買入れ(その一)について
第二十八 第百二十八号議案
特種用途自動車(普通ポンプ車)の買入れ(その二)について
第二十九 第百二十九号議案
特種用途自動車(普通ポンプ車)の買入れ(その三)について
第三十 第百三十号議案
特種用途自動車(水槽付ポンプ車)の買入れについて
第三十一 第百三十一号議案
特種用途自動車(小型ポンプ車)の買入れについて
第三十二 第百三十二号議案
特種用途自動車(化学車)の買入れについて
第三十三 第百三十三号議案
特種用途自動車(はしご車)の買入れ(その一)について
第三十四 第百三十四号議案
特種用途自動車(はしご車)の買入れ(その二)について
第三十五 第百三十五号議案
特種用途自動車(救急車)の買入れ(その二)について
第三十六 第百三十六号議案
特種用途自動車(救急車)の買入れ(その三)について
第三十七 第百三十七号議案
特種用途自動車(救急車)の買入れ(その四)について
第三十八 第百三十八号議案
自動追尾装置外六点の買入れについて
第三十九 諮問第三号
地方自治法第二百三十八条の七の規定に基づく審査請求に関する諮問について
第四十 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した東京都都税条例の一部を改正する条例の報告及び承認について
議事日程第四号追加の一
第一 東京都副知事の選任の同意について(三一財主議第一八七号)
第二 東京都教育委員会教育長の任命の同意について(三一財主議第一八八号)
議事日程第四号追加の二
第三
三一第三号
選択的夫婦別姓制度の法制化を求める意見書の提出に関する請願
第四
三一第一八号
東京二〇二〇大会公式チケットの無償配布を求めることに関する陳情
第五
三一第四号
豊洲市場内の黒い粉じんについての早急な調査及び対策に関する請願
第六
三一第六号
旧築地市場の跡地利用に関する陳情
三一第七号
日米地位協定の見直しを国に求める意見書の提出に関する陳情
三一第一七号
原発事故による避難者の住まいの確保に関する陳情
三〇第一一三号
主要農作物種子法の廃止に関する陳情
三一第五号
主要農作物種子法の廃止に関する陳情
第七
三一第九号
森林環境譲与税の使い方に関する陳情
第八
三一第二号
都の各機関における行政書士制度への理解及び行政書士法等の遵守徹底に関する請願
第九
三一第一九号
「歴史と文化の散歩道」の整備事業における成果の活用に関する陳情
三一第一五号
都立学校におけるPTAの運営に関する手引書の発行及び指導に関する陳情
三一第一二号
特別養子縁組制度利用者の監護期間についての意見書の提出に関する陳情
議事日程第四号追加の三
第十 議員提出議案第七号
交通不便地域における高齢者等の移動支援の充実に関する意見書

   午後一時開議

○議長(尾崎大介君) これより本日の会議を開きます。

○議長(尾崎大介君) まず、議事部長をして諸般の報告をいたさせます。

○議事部長(櫻井和博君) 知事より、東京都が出資または債務保証等をしている法人の経営状況について、公益財団法人暴力団追放運動推進都民センターの説明書類の提出がありました。
 また、都有地の信託に係る事務の処理状況について、新宿副都心三号地の二土地信託外四件の説明書類の提出がありました。
 次に、監査委員より、住民監査請求について、地方自治法等の一部を改正する法律附則第二条第三項の規定により通知がありました。
(別冊参照)

○議長(尾崎大介君) 次に、日程の追加について申し上げます。
 議員より、議員提出議案第七号、交通不便地域における高齢者等の移動支援の充実に関する意見書、知事より、東京都副知事の選任の同意について外人事案件一件、委員会より、選択的夫婦別姓制度の法制化を求める意見書の提出に関する請願外請願二件、陳情十件の委員会審査報告書がそれぞれ提出をされました。
 これらを本日の日程に追加いたします。

○議長(尾崎大介君) 次に、文書質問について申し上げます。
 お手元配布の文書質問事項表のとおり、質問の通告がありました。
 本件は、直ちに執行機関に送付をいたしておきました。
 なお、本件答弁書は速やかに提出をされるよう希望いたしておきます。

文書質問事項表
氏名件名
上田令子君子ども・若者政策について ほか
山内れい子君教科書等教材におけるユニバーサルデザイン化について ほか
森澤恭子君保育施策について ほか
宮瀬英治君児童虐待について ほか
原田あきら君多摩川のアユの遡上について
藤田りょうこ君妊婦の医療費の負担軽減について
奥澤高広君自動車運転免許証の自主返納について ほか
西沢けいた君屋上緑化施策の推進について
原のり子君東京都の人権施策について
星見てい子君東京都でのストリートファニチャーの導入状況について
とや英津子君東京における人権侵害、ヘイトスピーチについて
中村ひろし君就職氷河期世代への対応について ほか
尾崎あや子君コンビニエンスストアの本部と加盟店の不公平な取引問題について ほか
和泉なおみ君中川左岸における国の高規格堤防整備事業について

○議長(尾崎大介君) これより日程に入ります。
 日程第一から第四十まで、第百四号議案、東京都都税条例等の一部を改正する条例外議案三十七件、諮問一件、専決一件を一括議題といたします。
 本案に関する委員会審査報告書は、お手元に配布をいたしてあります。
 朗読は省略をいたします。

財政委員会議案審査報告書
 第百四号議案
東京都都税条例等の一部を改正する条例
 第百五号議案
東京都都税総合事務センター設置条例の一部を改正する条例
 第百六号議案
東京都都税証紙代金収納計器条例の一部を改正する条例
 第百二十五号議案
有明アリーナの公共施設等運営権の設定について
 本委員会は、六月十二日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  令和元年六月十七日
財政委員長 大松あきら
 東京都議会議長 尾崎 大介殿

都市整備委員会議案審査報告書
 第百八号議案
東京都駐車場条例の一部を改正する条例
 本委員会は、六月十二日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  令和元年六月十七日
都市整備委員長 本橋ひろたか
 東京都議会議長 尾崎 大介殿

経済・港湾委員会議案審査報告書
 第百十三号議案
東京都中央卸売市場条例の一部を改正する条例
 第百十四号議案
東京都立芝浦屠場条例の一部を改正する条例
 第百十五号議案
東京都港湾管理条例の一部を改正する条例
 本委員会は、六月十二日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  令和元年六月十四日
経済・港湾委員長 中山ひろゆき
 東京都議会議長 尾崎 大介殿

総務委員会議案審査報告書
 第百一号議案
東京都知事の給料等の特例に関する条例の一部を改正する条例
 第百二号議案
特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
 第百三号議案
都と特別区及び特別区相互間の財政調整に関する条例の一部を改正する条例
 本委員会は、六月十二日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  令和元年六月十七日
総務委員長 小松 大祐
 東京都議会議長 尾崎 大介殿

財政委員会議案審査報告書
 第百十八号議案
警視庁丸の内警察署庁舎(三十一)改築工事請負契約
 第百十九号議案
東京都渋谷合同庁舎(三十一)新築工事請負契約
 第百二十号議案
都立豊島高等学校(三十一)改築工事請負契約
 第百二十一号議案
都立光明学園(三十一)北棟改築工事請負契約
 第百二十二号議案
都営住宅三十一H─一〇九東(江東区辰巳一丁目)工事請負契約
 第百二十三号議案
警視庁単身者待機寮王子警察署王子寮(三十一)改築工事請負契約
 第百二十四号議案
青梅畜産センター(三十一)改築工事請負契約
 本委員会は、六月十二日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  令和元年六月十七日
財政委員長 大松あきら
 東京都議会議長 尾崎 大介殿

文教委員会議案審査報告書
 第百七号議案
都立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
 本委員会は、六月十二日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  令和元年六月十四日
文教委員長 とや英津子
 東京都議会議長 尾崎 大介殿

厚生委員会議案審査報告書
 第百九号議案
東京都受動喫煙防止条例の一部を改正する条例
 第百十号議案
東京都母子及び父子福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
 第百十一号議案
東京都女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
 第百十二号議案
東京都指定障害児通所支援の事業等の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
 本委員会は、六月十二日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  令和元年六月十七日
厚生委員長 栗林のり子
 東京都議会議長 尾崎 大介殿

環境・建設委員会議案審査報告書
 第百二十六号議案
土地の買入れについて
 本委員会は、六月十二日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  令和元年六月十七日
環境・建設委員長 栗下 善行
 東京都議会議長 尾崎 大介殿

警察・消防委員会議案審査報告書
 第百十六号議案
東京都暴力団排除条例の一部を改正する条例
 第百十七号議案
東京消防庁の設置等に関する条例の一部を改正する条例
 第百二十七号議案
特種用途自動車(普通ポンプ車)の買入れ(その一)について
 第百二十八号議案
特種用途自動車(普通ポンプ車)の買入れ(その二)について
 第百二十九号議案
特種用途自動車(普通ポンプ車)の買入れ(その三)について
 第百三十号議案
特種用途自動車(水槽付ポンプ車)の買入れについて
 第百三十一号議案
特種用途自動車(小型ポンプ車)の買入れについて
 第百三十二号議案
特種用途自動車(化学車)の買入れについて
 第百三十三号議案
特種用途自動車(はしご車)の買入れ(その一)について
 第百三十四号議案
特種用途自動車(はしご車)の買入れ(その二)について
 第百三十五号議案
特種用途自動車(救急車)の買入れ(その二)について
 第百三十六号議案
特種用途自動車(救急車)の買入れ(その三)について
 第百三十七号議案
特種用途自動車(救急車)の買入れ(その四)について
 第百三十八号議案
自動追尾装置外六点の買入れについて
 本委員会は、六月十二日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  令和元年六月十四日
警察・消防委員長 石毛しげる
 東京都議会議長 尾崎 大介殿

環境・建設委員会諮問審査報告書
 諮問第三号
地方自治法第二百三十八条の七の規定に基づく審査請求に関する諮問について
 本委員会は、六月十二日付託された右諮問を審査の結果、左記のとおり答申すべきものと決定したので報告します。
  令和元年六月十七日
環境・建設委員長 栗下 善行
 東京都議会議長 尾崎 大介殿
       記
 本件は、これを棄却すべきである。

財政委員会専決処分審査報告書
 地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した東京都都税条例の一部を改正する条例の報告及び承認について
 本委員会は、六月十二日付託された右専決処分を審査の結果、承認すべきものと決定したので報告します。
  令和元年六月十七日
財政委員長 大松あきら
 東京都議会議長 尾崎 大介殿

○議長(尾崎大介君) これより討論に入ります。
 討論の通告がありますので、順次発言を許します。
 三十五番藤田りょうこさん。
〔三十五番藤田りょうこ君登壇〕

○三十五番(藤田りょうこ君) 討論に先立ち、山形県沖を震源とする地震の被害に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げます。
 それでは、日本共産党都議団を代表して、知事提出の第百四号議案外八議案に反対し、その他の議案に賛成する立場から討論を行います。
 まず、百四号議案から百六号議案及び専決処分は、都税条例にかかわるものです。また、百十三号、百十四号議案は、中央卸売市場及びと場の使用料改定です。これらの議案は消費税増税を前提としたものであり、反対です。
 消費も投資も輸出もマイナスになるなど、景気は悪化しており、こんな中で消費税増税をしたら、日本経済も都民の暮らしも大変なことになります。だからこそ、世論調査では過半数が増税に反対しています。東京都から国に対して、消費税増税の中止を求めるべきであることを厳しく求めておきます。
 また、百四号議案には、都議会を挙げて反対してきた地方法人課税の偏在是正措置が含まれています。新たに三千八百億円もの都税を国税化して、国に吸い上げるものであり、この点でも百四号議案には反対です。
 次に、東京オリ・パラ大会にかかわる問題です。
 オリンピック憲章は、人間の尊厳に重きを置く社会の実現を目指しています。また、国連が進める持続可能な開発目標、SDGsは、誰ひとり取り残さないを合い言葉に、貧困の打開、不平等の是正などの目標を掲げています。
 我が党は、東京オリ・パラ大会をオリンピック憲章とSDGs実現への跳躍台として成功させることを提案しましたが、都の対応の問題点が浮き彫りになりました。
 その一つが選手村です。都は、都民の貴重な財産である都有地を、選手村用地として周辺公示価格に比べ一千二百億円も値引きして、大手デベロッパーに売り渡しました。大会後のマンションとしての売り出しが始まりましたが、六千万円から一億円以上と高額で、大多数の都民には手が出ません。一方、都営住宅はもとより、低家賃、低価格の住宅はつくられません。
 SDGsが、住宅の分野でも誰ひとり取り残さないことを目指し、安価な住宅の確保を掲げていることを示し、高級マンションしかつくらない選手村計画の是正を求めましたが、都は応えようとしませんでした。
 都営住宅の新規建設は、二十年間凍結されています。知事が主催して取りまとめ、サインした世界主要都市サミットの提言書には、公営住宅を整備するための財源を増加させると明記されています。都としてこの提言を具体化し、東京オリ・パラ大会を機に新規建設に踏み出すことを強く求めるものです。
 選手村についても、賃貸部分の借り上げなどにより、都営住宅、低家賃の住宅、障害者グループホームなどを整備することが必要です。
 選手村用地の売却価格について、土地を買ったデベロッパーの収益が都に提出した当初の資金計画より一%以上増額となった場合は、売却価格について協議するという答弁があったことは前進です。今回の分譲分だけでも、デベロッパーの収益は、当初の計画より三百億円以上の増額になっていると推定されます。
 選手村については、ほかにも開発手法の問題も含め、不透明な問題が数多く残されています。都民に対し全面的に情報公開することを厳しく求めておきます。
 第百二十五号議案は、五輪のバレーボール会場として整備した有明アリーナをコンセッション方式で運営し、五輪後二十五年間の運営権を、電通を代表とするグループ会社に九十四億円で売却するものです。五百二十億円もの都の財源を投じてつくった施設にもかかわらず、都立施設の位置づけがなく、スポーツ振興の目的も明記されず、都として利用料金の上限の設定もなく、今後二十五年間、運営内容などが議会にかかる仕組みもありません。
 今の計画では、メーンアリーナのスポーツ利用は年間わずか六十日で、電通グループは、コンサートを初めとしたイベント誘致等で大きな利益を得ることが可能となります。そして、二十五年の契約期間終了後、大規模修繕は都の責任、都の財源で行うことになります。
 有明アリーナは、都が運営しても年間三・五億円、二十五年で九十億円の黒字になるとされており、民間企業に運営権を売却する理由はありません。
 黒字が見込めるおいしいところは民間事業者に提供し、大規模修繕などは都の負担、こんな都民にとって割の合わない話はありません。民間事業者の利益優先の百二十五号議案には反対するものです。
 また、都民の暮らし、福祉充実の中で東京オリ・パラ大会を迎えることを重ねて強く求めておきます。
 我が党は代表質問で、私立高校の授業料の負担軽減に向け、都独自の授業料補助の所得制限を現在の七百六十万円未満から九百十万円まで引き上げるよう求めました。これに都が、子供たちの学びたいという気持ちに応えていくと答弁したことは重要です。教育に関する経済的負担軽減は都議会の多数の意見であり、直ちに具体化に踏み出すことが必要です。
 第百二十号議案は、都立豊島高校の改築工事請負契約であり、賛成です。しかし、設計が、併置する定時制課程の給食用厨房をなくすものとなっていることは重大です。厨房を整備することを強く求めるものです。
 子供の権利について、あらゆる場面で子供は権利の主体であるという答弁がありました。さらに、学校における校則の変更は、生徒の意見を聞くことも大切だとの答弁も重要です。都として、子供の権利条例の制定に踏み出すことを重ねて提案しておきます。
 高齢者の聞こえのバリアフリーについて、我が党は、五百四人から回答が寄せられた難聴と補聴器に関するアンケートの結果を踏まえて提案しました。
 これに知事が、多くの高齢者にとり難聴は身近な問題、高齢者の聞こえの支援を推進すると答弁し、都として、早期からの補聴器使用や、適切に調整された補聴器を使用することの重要性、そのための補聴器相談医や認定補聴器技能者に関する情報発信について答弁があったことは、重要な前進です。
 補聴器購入費補助の拡充などに踏み出すことを改めて強く要望するものです。
 高齢運転者の自動車事故の防止に向け、アクセルとブレーキの踏み間違い防止装置について、一割程度の自己負担で装着できるよう、今年度の予備費での対応も含め検討するとの答弁がありました。
 補助単価、対象人数、補助要件、必要な予算の推計を早急に明らかにするとともに、補正予算を組んで、議会で予算審議することを求めておきます。
 最後に、築地まちづくり方針についてです。
 小池知事は、一昨年の都議選三日前に、築地は守る、市場機能を確保するという方針を発表しましたが、今回の築地まちづくり方針では、その約束が消えています。それどころか、築地に都として卸売市場を整備することはないと明記され、知事の公約違反が一層明確になりました。そこに示されているのは、国際会議場を中心とした都心の一等地の再開発にすぎません。
 我が党は、築地まちづくり方針素案に寄せられたパブリックコメント二百二件のうち、実に七十件以上が、知事の公約違反への批判や築地への市場機能整備を求めるものであったことを明らかにし、方針の見直しを求めました。しかし、知事は、都民の声を受けとめる姿勢を示しませんでした。
 一方で、まちづくり方針を策定する際、ゼネコンやデベロッパーなど、築地の開発に参入が見込まれる民間事業者の声は、各社四十分ずつ二十一社を呼び、丁寧に聞いています。
 民間企業の利益優先の再開発ではなく、築地市場の歴史をしっかり引き継ぎ、都民と市場関係者、場外市場の皆さんから歓迎されるまちづくりを進めるよう、改めて知事に強く求めて、討論を終わります。(拍手)

○議長(尾崎大介君) 四十一番福島りえこさん。
〔四十一番福島りえこ君登壇〕

○四十一番(福島りえこ君) 私は、都民ファーストの会東京都議団を代表し、小池知事提出の全議案に賛成する立場から討論を行います。
 まず、昨日発生しました新潟県、山形県等における地震災害について、災害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復旧と復興を願い、私たちも災害対策に引き続き取り組んでまいります。
 本定例会では、私たちは、多様性、そしてそこから生まれる創造性こそが、新時代における都市の成長の源泉と捉え、国が対応できていない課題に真正面から取り組み、東京の改革を日本全体の改革につなげるべきという観点から検討を行ってまいりました。
 新たな長期計画について申し上げます。
 東京は、全世界から注目が集まる東京二〇二〇大会を契機に、世界の諸都市より先に突入する超高齢社会、人生百年時代を、危機ではなく、東京の次なる成長に向き合うきっかけとする取り組みを進めなければなりません。
 長期計画の内容に関し、今後も私たちは積極的に提言をしてまいりますが、引き続き、二〇四〇年代の将来の東京の姿を描き、多様な課題の解決に向けて東京の英知を結集し、きょうよりあすがよくなるという希望を都民に示す長期計画としていくことを求めます。
 子育て支援について申し上げます。
 本年四月一日現在の都内の待機児童数は、昨年に比べて保育所等の利用申し込み数が大きく増加したにもかかわらず、四半世紀ぶりの水準となる約三千七百人となる見込みと公表されました。これは、小池都知事就任直後の二〇一七年四月の八千五百八十六人と比較すると、約五七%の減少となります。
 このような待機児童数の大幅減少は、小池都政の非常に大きな成果ですが、待機児童はいまだ約三千七百人存在しており、今後も、待機児童解消に向け、施策をさらに加速していくことを求めます。
 さらに、国の幼児教育無償化の実施に合わせて、私たちが強く求めてきた多子世帯支援など、都独自の支援策も準備されています。今後も引き続き、都民が安心して育児と仕事を両立できる環境整備の推進を求めます。
 女性活躍のさらなる推進のため、男性の意識改革や育休取得、時短勤務などの推進を、テレワークの導入促進等と一体的に取り組むことを求めます。
 また、私たちの提案を受け実現した都営地下鉄の子育て応援スペースなどの公共の場における子育ての見守りの機運醸成、妊娠適齢期等の普及啓発の強化、子供の通学の安全確保を一層加速させていくことを求めます。
 さらに今後は、私たちの提案を受け現在実施している児童虐待、いじめに関するLINE相談の受け付け時間の拡大に加え、恋人、配偶者からの暴力、思いがけない妊娠などについても、都民に身近なコミュニケーションツールによる相談窓口の設置推進を求めます。
 また、親による子に対する性的虐待が無罪とされた判決に対する批判の声が高まるなど、性犯罪に関する法律も男女平等社会の実現に資する内容に見直す時期に来ており、都として、国との間で積極的な協議、検討を求めます。
 超高齢社会対策について申し上げます。
 平均寿命が今より短い時代に形成された現在の社会システムは、健康で活力あふれるシニアがふえている現状には適合していません。人生百年時代を東京の次なる成長に向き合うきっかけとするためには、これまでのシニア像を大きく転換し、シニア期を、これまでの経験を生かし、独自の価値を持つ新たな黄金時代として楽しむことができる環境の整備が重要です。
 高齢運転者の交通事故が相次ぐ中、私たちは、本年四月の池袋の事故の直後に、小池都知事に緊急要望を提出しました。私たちの代表質問に対し、小池知事からは、緊急対策として、アクセルとブレーキの踏み間違いによる急発進の防止装置に対して補助を実施し、補助の受け付け開始後一年間は、費用の一割程度の自己負担で装着できるよう支援を行っていく考えが示されました。これは、私たちの要望を踏まえた迅速かつ実効的な対応であり、高く評価をいたします。
 今後も、プロジェクトチームにおける検討を迅速に進め、運転免許を自主返納された方々への特典の拡充など、対策をさらに強化していくことを求めます。
 さらに、高齢者や就労困難者への就労支援、健康増進のための受動喫煙対策、ひきこもり支援など、人生百年時代を東京の成長につなげていく取り組みの強化を求めます。
 都市力の強化について申し上げます。
 伝統的な各種インフラの整備に加え、新しいインフラといえるテクノロジーを積極的に活用していかなければなりません。安全性、信頼性の確保や、都庁の組織横断的な連携の強化、先進的専門性の確保といった課題を克服しながら、都民サービス向上のため、ICTやデータの利活用を一層推進することを求めます。
 さらに、私たちの代表質問を受けて都が検討を表明しましたウエルネス分野におけるデータプラットホーム、5G対応についても積極的な検討を求めます。
 築地まちづくりについては、私たちの代表質問における提案のとおり、収益性、公益性を踏まえたまちづくりの実現のために創造性あふれる民間提案を引き出せるよう、外部の有識者への意見聴取を交えながら、具体化に向けて検討するよう求めます。
 また、臨海部においては、我が会派が従来より求めている舟運の交通手段としての活用を求めます。
 住宅政策については、本年四月より新たに設置された住宅政策本部の英知を結集し、今後の人口減少、少子高齢化やテクノロジーの進展などを踏まえながら、時代の先を見据えた住宅政策の中で、都営住宅のあり方について高い視座を持って検討することを求めます。
 自転車の損害賠償保険については、今後、自転車の活用がより進むことが予想される中、不測の事態に備え、損害賠償保険の加入を促進することは、都民が安全に自転車を利用していく上で必要不可欠であり、積極的な検討を求めます。
 悪質クレーム対策については、都道府県としては初めてとなるクレーム対応に特化した都の実態調査の結果を踏まえ、新たに配置されたクレーム対応の専門家などによる相談窓口のPRに努めるとともに、さらなる対策の強化を求めます。
 プラスチック対策については、国の動きや廃プラスチックの輸出入規制の状況を踏まえながら、都内の事業者や家庭など、それぞれの取り組みの方向性を可及的速やかに示すことを求めます。
 東京都暴力団排除条例の一部改正については、他の自治体でも同趣旨の取り組みが行われる中、首都東京における取り組みの強化は必須であり、繁華街における都民の安全・安心を強化する観点から賛成します。
 市場について申し上げます。
 引き続き、豊洲市場の利便性の向上に関する改善策を、利用者の声を聞きながら講じることを求めます。
 また、十一ある中央卸売市場について、法改正を踏まえた条例改正が検討されている中、それぞれの地域性やこれまでの課題を整理し、施設の整備や市場の活性化、広域的な市場間ネットワークなど、新しい卸売市場のあり方を積極的に検討していくことを求めます。
 さらに、食品等の安全供給という市場の重要な役割を担い続けるために、専門家の知見を生かしながら、実効性のある経営計画を策定することが極めて重要です。加えて、定期的に外部専門家による監査を導入するなど、策定された経営計画に沿って実際に市場経営が行われていくことの担保も極めて重要であり、その双方について積極的な検討を求めます。
 ラグビーワールドカップ、そして東京二〇二〇大会について申し上げます。
 全世界から東京に注目が集まるこれらの世界的なスポーツイベントを、東京の次なる成長のきっかけとする取り組みを加速させていかなければなりません。
 ラグビーワールドカップについては、大会に向けた準備の総仕上げを行い、成功におさめるとともに、訪問客がスタジアムやファンゾーンのみならず、そこから都内全域を訪れるための仕掛けなど、大会を東京の発展につなげるための取り組みを求めます。
 東京二〇二〇大会の成功のためには、円滑な大会輸送の実現と安定的な都民生活の確保が不可欠です。先日、小池知事に要望を提出しましたとおり、もし国から追加対策の検討結果が示された場合には、都としても大会の成功に向け、都民生活、企業への影響を必要最小限に抑えながら、実施への理解と協力を得ることを求めます。
 オリンピック・パラリンピックの聖火リレーについては、都民参加の機会確保に向けた一層の取り組みとともに、私たちの代表質問を受けて知事から示されたとおり、区市町村が独自に行う大会の盛り上げの取り組みなどに対する財政支援を行うことを求めます。
 また、東京二〇二〇大会の新規恒久施設については、収益性確保に取り組むとの文教委員会での局長答弁のとおり、公益性の利用に加え、収益性確保にも最大限対応した運営を行うことを強く求めます。
 最後に、私たち都民ファーストの会東京都議団は、激化する世界の都市間競争の中で東京の持続的成長を実現し、都民一人一人の人が、その人らしく活躍できる都市東京の実現に向けて全力で取り組んでいくことを改めて申し上げ、討論を終わります。(拍手)

○議長(尾崎大介君) 十七番うすい浩一君。
〔十七番うすい浩一君登壇〕

○十七番(うすい浩一君) 初めに、六月十八日に、山形県沖を震源とする震度六強の地震により、被害に遭われた皆様に心からお見舞いを申し上げますとともに、また、被害の全容は明らかになっておりませんが、一日も早い復興、復旧をご祈念申し上げます。
 それでは、都議会公明党を代表し、知事提出の全議案に賛成する立場から討論を行います。
 初めに、第百九号議案、東京都受動喫煙防止条例の一部を改正する条例について申し上げます。
 来年四月に同条例が全面施行されます。条例制定の効果が十分に発揮されるためには、都民を初め、都内事業所や飲食店等の理解と協力が不可欠です。
 都は、市区町村や民間の関係団体等との連携を図り、都民に対して、さまざまな機会を捉えて受動喫煙防止対策の普及啓発をより一層推進していくべきです。全面施行までに十分準備が整うよう、都は都内事業者等に対する相談体制の充実を図るとともに、支援にきめ細かく取り組むよう求めます。
 続いて、本会議や委員会での質疑の成果について申し上げます。
 まず、新たな長期計画についてであります。
 我が党は、代表質問において、経験値だけでは対処できない未知の課題に対しては、既存政策の延長ではなく、骨格となる構想を固め直すことから始めるべきと指摘しました。
 これに対し、知事からは、年末を目途に、将来に向けた政策目標と具体的な政策を長期計画の戦略ビジョンとして示すとの方針を明らかにしました。今後は、SDGsの視点に立った都事業のブラッシュアップや、PDCAサイクルを生かして予算の編成や執行との見える化を図り、都民の理解と賛同を得られる長期計画としていくことを期待いたします。
 次に、報告事項について申し上げます。
 まず、東京都住宅政策審議会の答申に基づく、都営住宅の管理制度の見直しについてです。
 我が党は、期限つき入居制度での子育て期間、具体的には、高校卒業期までの入居期間の延長や、ひとり親世帯への対応、就労支援との連動の拡大など、答申内容に沿った具体的な制度構築を急ぐよう求めました。
 知事からは、詳細な制度設計を早急に検討し、条例改正も視野に入れて速やかに施策を推進していくとの答弁があり、制度の改善が進む見通しとなりました。
 加えて我が党は、かねてから指摘してきた都営住宅の浴室設備にかかわる入居者間の負担の不公平の改善を重ねて求めました。住宅政策本部長からは、仮移転を挟まずに居住しながら効率的に工事を行える方法の検証など、効果的な進め方をさらに検討していくと具体的に答弁がありました。
 新たに住宅政策本部を設置した趣旨を十分に生かし、迅速かつ確実な実行を強く求めるものであります。
 次いで、築地まちづくり方針についてです。
 我が党は、地元区との連携を重視しつつ、世界の主要都市に類のないロケーションを生かしたまちづくりとするべきと提案しました。
 知事からは、文化の創造拠点を象徴するすぐれたデザイン、景観の形成も図りながら、先進性と国際性を兼ね備えた海外都市にない、これからの東京の新たな顔をつくる旨の答弁がありました。
 築地のまちづくりについては、隣接する築地場外市場のにぎわいにマイナスの影響を与えない工事を工夫しつつ、多くの都民から末永く次世代に引き継ぎたいと共感していただけるまちづくりとするよう、改めて強く求めておきます。
 次に、交通安全対策について申し上げます。
 運転者の高齢化などに端を発する痛ましい交通事故から都民の命を守るために、我が党は、散歩や通園のルートの総点検などのソフト、ハードにわたる対策、チャイルドビジョンの活用、所信表明で表明のあった事故防止装置への補助や全庁的プロジェクトチームの早期かつ具体的な推進、さらにはコミュニティバスやオンデマンドバスの運行拡充支援、買い物弱者支援の拡充、先端技術の活用などを提案しました。
 あわせて、我が党が昨今の自転車事故の増加や賠償金の高額化などを踏まえ、自転車損害賠償保険の加入義務化と条例化を提案したのに対し、前向きな答弁を得ました。
 今後は、警視庁や都民安全推進本部や都庁各局、そして、市区町村や都内子育て施設との協働による連携の強化、自動ブレーキなどの総合的に安全をサポートする車両の推進、高齢者の免許返納や買い物などの不便解消を図るための施策を講じていくことを求めるものであります。
 次に、都の犯罪被害者支援体制の強化に向けた条例の制定などについて申し上げます。
 公明党はこれまでも、犯罪被害者等給付金支給法の制定など、犯罪被害者への支援に先進的に取り組んできました。
 その上で、改めて都として、犯罪被害者とその家族の人権を守ることを自治体の責務とする条項の明記や、介護や子育て、就労や居住の安定にも影響を及ぼす被害への具体的な支援の充実を図る条項整備と、次期の支援計画で具体的な取り組みの明記などを求めました。
 さらに、先行事例の積極的な導入を図った上で、その先を行く東京にふさわしい支援制度の構築を求めました。
 知事からは、被害者や被害者団体等への調査を行い、被害の実態と支援に係るさまざまなニーズを把握し、被害者の切実な思いに寄り添った条例案の策定に向け、有識者懇談会の議論を踏まえながら、令和二年第一回定例会への条例の提案を目指すとの答弁がありました。確実な履行を求めるものであります。
 また、我が党は、障害者の交通運賃の割引をプリペイドのICカードを用いて実現するよう、関西地域での先行事例を引いて取り組みを求めました。
 ICTの活用は、既に重要な都政課題になっています。障害者福祉の向上にこそ、ICTの活用が図られるべきであります。
 都が率先して都内交通機関を取りまとめ、ICカードによる運賃割引を早急に実現するよう、改めて強く求めます。
 このほか、我が党は、気候変動適応計画の策定や、地域気候変動適応センターの新設、気候変動による深刻な影響から都民生活を守る施策の強化、食品ロスの削減に向けた期限間近の食材に関するマッチングシステムの構築や推進計画の策定などの成果を得ました。
 さらに、ラグビーワールドカップ並びに東京オリ・パラ大会に向け、被災地と都内のジュニアラガーを結ぶ大会への招待と交流、福島第一原発事故の収束の対応拠点となっていたJヴィレッジのスポーツイベント事業での活用、オリ・パラ大会の会場アクセス路などでの都内美化の推進でも、前向きな答弁を得ております。
 また、SNSを活用した若者向けの相談事業でのスキルアップと相談時間の延長、ひきこもり支援の充実、薬物乱用防止策の強化などの点でも具体的な成果を上げました。
 いずれも、今後の着実で迅速な推進を強く求めます。
 最後に、教育負担の軽減について申し上げます。
 公明党の強力な推進によって、国は、本年十月から幼児教育、保育の無償化を図り、都もそれを補う独自策を実行します。加えて国は、来年四月から、年収五百九十万円未満の世帯を対象にした私立高校授業料の無償化を開始します。
 そこで、こうした国が財源補填を行う機を捉えて、都は私立高校授業料の無償化の対象を、年収九百十万円未満まで拡充するべきと改めて申し上げておきます。
 一方、日本共産党は、教育費負担の緩和を今定例会でも求めておきながら、もともと肝心の財源に充てられる消費税に反対をしているほか、都の補助事業を含む多くの予算案に反対するなど、その行動は矛盾だらけです。本気で実現を図る気がない、単なるパフォーマンスであり、無責任きわまりないと断じておくものであります。
 都議会公明党は、小さな声にしっかりと耳を傾け、都民の願いが政治の力で実現されていくことを最優先とする現場第一主義に徹し、都政の前進に全力を尽くすことを改めてお誓いをし、討論を終わります。(拍手)

○議長(尾崎大介君) 十三番菅野弘一君。
〔十三番菅野弘一君登壇〕

○十三番(菅野弘一君) 私は、東京都議会自由民主党を代表して、今定例会に付託された知事提案の議案に賛成する立場から討論を行います。
 まず、昨夜発生した山形県沖を震源とする最大震度六強の強い地震により被災をされた多くの方々に、心よりお見舞いを申し上げます。
 さて、令和の時代が幕あけしました。我が党は、令和の時代が平和と希望に満ちたものとなるよう、これからも都民生活の安全・安心を守り、都政運営の安定と発展に向けて、全精力を傾注していく所存であることをまずもって表明いたします。
 初めに、築地まちづくり方針について申し述べます。
 第一回定例会が閉会したまさにその翌日、都議会への説明も一切ないまま、突如築地まちづくり方針が発表されました。あたかも閉会を見計らったかのようなタイミングで素案の書きかえを行い、築地に市場を整備しないという文言を明文化し、食のテーマパークのかわりに食文化という文言を使用するなど、これまでの知事の変節と矛盾の既成事実化を図るための方針そのものであります。
 さらに、東京の将来に大きな影響を与える再開発事業でありながら、財政的裏づけもなく、埋蔵物調査や土壌汚染対策に要する年月も未確定であり、整備計画も第ゼロ段階から第四段階という曖昧なイメージしか示されておりません。
 都は、今後、再開発を具体的に進めていくとのことですが、余りにも全てが漠然とした方針のまま、五年以内に着手するという知事の発言につじつまを合わせるだけの場当たり的な対応に終始することとなれば、将来に大きな禍根を残すものとなります。築地再開発をどのように進めていくのか、早急に具体案を示すことを強く求めます。
 また、豊洲市場開場のおくれは、ほかの市場の施設整備に大きな影響をもたらせています。
 都は、開設者の責任として市場施設の整備、更新を遅滞なく進め、市場の活性化を図っていくことを強く要望します。
 次に、大会時輸送について申し上げます。
 我が党は、以前より、大会成功の鍵は円滑な輸送の実現にあると繰り返し問題提起を行ってきました。
 大会時の交通量の削減には、企業や都民の理解と協力が不可欠となりますが、大会時の交通規制がどうなるのか、詳細な内容がいまだ明らかとなっていません。企業や団体の対策と取り組みを後押しするためにも、早急に具体的な輸送運営計画を示すことを強く求めます。
 また、大会の一年前となる今年の夏は、大会本番を見据えたさまざまな試行や検証が行える最初で最後の機会となります。
 この貴重な機会を捉えて、安全な観客誘導や円滑な大会輸送の実現に向けて、関係機関や企業などとも連携しながら、万全の準備を進めていくよう強く求めます。
 次に、働き方改革について申し上げます。
 働き方改革関連法が施行され、来年度から中小企業にも適用されますが、人手不足が深刻化している中小企業にとっては簡単に進められるものではなく、多くの課題があります。
 二〇二〇大会時の輸送の問題や労働時間など、経済界や業界団体から不安や懸念の声が届いている今、中小企業の働き方改革が円滑に進むよう、国と連携し、支援できるよう強く求めます。
 次に、ラグビーワールドカップについて申し上げます。
 九月二十日の開幕戦がいよいよ間近に迫ってまいりました。試合会場となる東京スタジアムを初め全国十二会場のチケットの売れ行きは大変好調だと聞いておりますが、大会の盛り上がりを高めていくためにも重要となるのが、パブリックビューイングなどのラグビーイベントが楽しめるファンゾーンです。
 特に、東京のファンゾーンとして決まった区部会場は、東京の中心というだけではなく、全国の十二会場をつなぐ結節点でもあり、日本全体のファンゾーンとして大きな期待が寄せられています。
 十二会場のライブ中継や物産イベントなどの開催を通じて、約七週間にわたるワールドカップをさらに盛り上げるための取り組みとなるよう強く求めます。
 次に、犯罪被害者の支援について申し上げます。
 先月末、大変痛ましい殺傷事件が川崎市で発生しました。事件の再発防止に取り組むことはいうまでもありませんが、我々は同時に、こうした犯罪被害に苦しむ被害者やそのご家族に対する支援や救済など、施策の充実を図っていくべきであります。
 本定例会において、知事は犯罪被害者支援条例の制定を目指すとの意向を示されましたが、なぜ今となって条例なのか、知事は説明を尽くすべきであります。
 我々は、条例を制定する意義そのものは否定をしませんが、条例がどのような影響をもたらすのか、都からの説明も情報もなく、実際に支援を行う区市町村からは困惑の声も聞こえてきております。
 支援の最前線に立つ区市町村の不満や不信を招かぬよう、丁寧に情報提供を行い、区市町村の意向や要望を十分に聞きながら、慎重に取り組むことを強く求めます。
 次に、高齢者の運転免許証の自主返納について申し上げます。
 高齢運転者による交通事故がたび重なる中、高齢運転者の交通事故防止対策が急務となっていますが、その効果的な対策の一つが運転免許証の自主返納であります。
 運転能力や体力の低下など、高齢運転者の方々が自分自身の限界を感じた際には、運転免許証を返納することこそが、事故の防止につながるだけでなく、返納者やその家族が事故の当事者になるかもしれないという懸念を払拭できる最善の策であります。
 高齢運転者に対する運転免許証の自主返納を一層働きかけるとともに、返納後の支援やサポートの充実を強く求めます。
 次に、島しょ地域の振興について申し上げます。
 昨年、小笠原諸島は日本に返還されて五十周年を迎えましたが、村民生活の安定と村の自立的発展の観点から、航空路の開設は返還以来長年の悲願となっております。
 自然環境と両立する航空路の開設に向けて、都はこれまでも、さまざまな調査検討を実施してきましたが、一刻も早く具体的な航空路案を示すことを強く求めます。
 また、同じ小笠原村の硫黄島では、都が毎年実施する戦没者追悼式には希望する多くのご遺族が参列できず、また、強制疎開後ふるさとに帰島できない旧島民の方々を対象とした慰霊墓参も、定員が限られている状況です。
 希望者の願いや思いに寄り添い、参列者や参加者の拡充を図ることを強く求めます。
 次に、環境施策について申し上げます。
 知事は先月、国際会議の場で、二〇五〇年までにゼロエミッションを実現すると宣言をし、本定例会でも東京から世界を変えていくと表明をされましたが、重要なのはパフォーマンスではなく具体策であります。
 都庁推進会議を立ち上げ、全庁一丸となって率先して推進するといいながら、RE一〇〇では、都庁の全庁舎ではなく第一本庁舎のみにとどまるような中途半端な取り組みでは、実現に向けた道筋も全く見えてきません。
 高い目標を掲げるだけではなく、実効性ある具体的な取り組みを示すことを強く求めます。
 また、地球規模の重要課題である廃プラスチック処理は、今後国内処理が一層求められる状況にあります。
 廃プラスチックの発生抑制に努めるとともに、健全なリサイクルビジネスの振興や再生利用など、業界団体や区市町村と十分に連携を図りながら、短期、中長期両面にわたる具体的な取り組みの促進を強く求めます。
 最後に、新たな長期計画の策定について申し上げます。
 我が党は、東京を世界で一番の希望と活力あふれる成熟した都市へと発展させていかなければならないと一貫して主張してまいりました。
 そのためには、都の行政施策を総合的に推進させていく骨太の中長期計画こそが重要であり、こうした観点から、昨年の第三回定例会の代表質問において、直ちに長期計画の策定に着手すべきとの提言を小池知事にしたものであります。
 東京の将来を見据えた計画的な都政運営に努めることは知事の責務です。にもかかわらず、当時の知事の答弁は、策定済みの実行プランの政策をブラッシュアップしていくとしただけでありました。
 あれから一年近くもの時間を浪費し、みずからの任期が終盤になったこの期に及び、まさに遅きに失する形でようやく長期計画の策定を表明された、このたびの知事の責任は非常に重いといわざるを得ません。
 我が党は、この失われた時間を取り戻し、都民の皆様が東京の未来に夢を託せる長期計画となるよう、全力で取り組むことをお約束申し上げます。
 以上、都政には多岐にわたり解決すべき重要課題が山積をしております。
 我が都議会自民党は、令和の時代も都民の与党として、これからも二元代表制のもとで、知事と本質的な議論をしっかりと行いながら、真の都民のための都政の実現を図るべく全力を傾けていくことをお約束申し上げまして、討論を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)

○議長(尾崎大介君) 十四番藤井とものり君。
〔十四番藤井とものり君登壇〕

○十四番(藤井とものり君) 討論に先立ち、昨晩、新潟県で震度六強の地震がありました。被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
 私は、都議会立憲民主党・民主クラブを代表して、知事提出の全議案に賛成の立場から討論を行います。
 初めに、第百十六号議案、東京都暴力団排除条例の一部を改正する条例について申し上げます。
 この条例案は、暴力団排除活動を特に強力に推進する必要がある地域を選定し、その地域内で、居酒屋、一般飲食店などを含む特定営業者が、暴力団員から用心棒の役務の提供を受けること、あるいは営業を営むことを容認する対償として利益供与をすることなどを禁止するものであります。一年以下の懲役または五十万円以下の罰金という罰則も設けられます。
 もちろん、暴力団員が営業を営むことを容認する対償として利益供与を受けた場合などにおいては、厳しく取り締まるべきでありますけれども、一方で、特定営業者が、相手が暴力団員とは知らず、物品やサービスを購入してしまうことも想定されます。そしてまた、暴力団のやり方は、ますます巧妙になることも想定されます。
 暴力団排除活動の一層の推進は当然のことでありますが、居酒屋や一般飲食店などの特定営業者に対する罰則の適用については、慎重かつ適正な対応を求めたいと思います。
 この間、高齢ドライバーによる重大事故が多数報じられたこともあり、今定例会では、交通事故ゼロ社会の実現に向けた多くの提案がなされました。
 私たちの代表質問では、この問題で三問、警視総監に伺いましたが、このような事故を繰り返さないために、まず必要なことは、運転機能の低下が疑われる年齢に達したら、みずからが運転免許証の返納を考え、周囲も返納を促し、説得することを常識にすることにほかなりません。
 警視総監からは、今後も、高齢運転者ご自身に、加齢に伴う認知機能の変化等を自覚してもらうための取り組みのほか、関係機関と連携して、高齢運転者の運転免許自主返納のさらなる促進を図っていくとの答弁があり、また、最先端技術の活用を検討しながら、より効果的な交通安全対策を推進し、交通事故の減少に努めていくとの答弁もございました。そして、保育施設等における園外活動に伴う移動経路等の安全点検については、今後、改善した箇所について十分な効果が得られているか確認するなど、子供を交通事故から守るための対策を継続的に推進していくとの答弁がありましたので、これらについて、引き続き積極的な取り組みを求めておきたいと思います。
 また、この問題で、知事は、アクセルとブレーキの踏み間違いによる急発進を防ぐなど、事故の防止に効果的な装置の取りつけに対する補助として、費用の一割程度の自己負担で装着できるように支援すると述べられております。
 速やかな対応は評価いたしますが、私たちは、補助対象を装置に限定することなく、同じ上限額を設定するなどして、いわゆるサポカーについても補助の対象とし、利用者が、さまざまな選択肢の中で、一日でも早く安全性能の高い車に移行できるよう支援していくべきであると改めて申し上げます。
 また、本会議、常任委員会を通じて、築地まちづくり方針についても議論がなされました。
 私たちは、素案の発表を受けた今年二月の代表質問において、食文化の拠点継承という視点を明確に位置づけるべきと訴えてまいりましたので、これらの文言が本案に盛り込まれたことは当然であると考えております。
 問題でありますのは、都議会の付帯決議でも付されております食文化の拠点継承について、素案で十分盛り込まれていなかったということであり、知事においては、付帯決議を初めとする都議会の意思について十分配慮されますよう、改めて申し上げたいと思います。
 また、委員会の質疑を通じて明らかになりましたことは、築地まちづくり方針の戦略が明確ではなく、国際競争力をうたいながらも、その方向性がはっきりしていないということであります。
 国際会議場をコア施設にするとしても、競争相手をどの都市に定めるのか。シンガポールや韓国だけを見るのではなく、中国の各都市を含めた国際競争の中で、築地の特性や強みを生かし、目標数値、KPIをもって取り組んでいただきたいと思います。
 さらに、今後公表される築地まちづくりの事業実施方針や事業者募集要項などについては、可能なものは公表前に議会に報告するなど、手続の透明化についても要望したいと思います。
 あわせて、中央卸売市場の経営計画に関しまして、都は、七月を目途に有識者会議を立ち上げ、来年度末までに実効ある経営計画の策定と着実な実施に向けて検討を進めていく旨答弁いたしましたが、私も、一般会計から五千四百億円余の都税が市場会計に投入される中で、市場の経営のあり方については、大きな危機感を持っております。
 水産物に限らず、市場全体の取引量が大きく減る中で、そのツケを都民に転嫁することは決して許されません。市場関係者とも十分協議しながら、効率的で合理的な市場経営を求めたいと思います。
 以上で都議会立憲民主党・民主クラブを代表しての討論を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)

○議長(尾崎大介君) 四十八番奥澤高広君。
〔四十八番奥澤高広君登壇〕

○四十八番(奥澤高広君) 無所属東京みらいを代表して、知事提出の全議案に賛成の立場から討論を行います。
 私たち第二十期東京都議会の任期も間もなく折り返しを迎えようとしています。知事の所信表明において、日本が置かれている危機的な現状と、厳しい状況を打破するための牽引役として、東京が果たすべき役割が述べられたこともあり、これまでの取り組みの成果に加え、より長期的な視点での議論が求められる定例会となりました。
 まずは、新たな長期計画について申し上げます。
 二〇四〇年代という、まだ見ぬ社会を思い描いた上で、今なすべき政策を練り上げるバックキャスティングの手法がとられるとのことです。時代に左右されない揺るぎない将来像と社会の変化に柔軟に対応できる計画の策定により、その実効性を高めていく必要があります。年末を目途に、まずは戦略ビジョンを示すという考えが示されました。
 先日視察したシンガポールでは、多くの人が行き交うオフィス街に、都市の将来像と計画が、模型やパネル、映像などを通じて、一般の方々にもわかりやすく示されるとともに、テル・アス・ホワット・ユー・シンク、あなたの考えを教えてくださいと大きく掲げられていました。
 こうした行政の考え方を住民にわかりやすく示し、積極的に意見を聞こうとする姿勢も参考に、千三百七十万人を超える都民一人一人が、課題認識と目指すべき将来像を一つにし、その英知を結集すべく、新たな都民参加の形を模索していただきたいと思います。
 全国各地で、高齢ドライバーによる思いもよらぬ交通事故が起こっています。この現象は、偶然ではなく必然、つまり、超高齢社会の到来により起こり得る課題が顕在化した一つの事例であると考えます。
 私たちの一般質問において、地域の足といえるコミュニティバス制度のあり方をただす中で、今後の交通政策に問題提起をさせていただきました。交通安全対策のプロジェクトチームにおける今後の議論では、今の組織体制や仕組みにとらわれることなく、超高齢社会を支える新たな地域交通のあり方を見据えた議論を重ねていただきたいと思います。
 ここで、選択的夫婦別姓制度の法制化を求める意見書の提出に関する請願について、一言申し上げます。
 姓名とは、その人の人生そのものであり、結婚によって姓の変更を強いられることは、それまでの人生で築き上げてきたさまざまなつながりや信用、キャリアなどを途切れさせることにつながりかねません。その影響を受けるのは圧倒的に女性であることが多く、その心理的、社会的な負担を取り除くべきであると考えます。
 住民票や運転免許証への旧姓併記の方向性が示されていますが、決してそこにとどまることなく、国による本質的な議論を加速させ、選択的夫婦別姓制度の法制化を進める一助となるよう、本請願に賛成をいたします。
 次に、都庁グループの機能強化に向けた改革の一つである、政策連携団体活用戦略について申し上げます。
 これまで天下りの温床とやゆされることもあった監理団体の体質改善を図り、戦略的に活用しようとする取り組みを歓迎する一方で、本当に変わるのかという指摘もあります。そのような懸念を払拭するには、他の団体の模範となる好事例を生み出し、改革の底上げを図ることが肝要です。
 そのような意味から、これまで安定して安全な水を都民の皆様に提供してきた一方で、昨今不祥事が相次ぐ東京水道サービス株式会社の改革は、一つの試金石といえます。
 先般、二〇一九年度経営方針が示され、ガバナンスの強化とともに世界と戦うことのできる和製水メジャーを目指す姿勢が示されました。トップのリーダーシップが求められるのと同時に、何をどのように変えるのかという視点が重要であり、成果に着目して、今後の取り組みを注視してまいります。
 最後に、待機児童の解消に向けた取り組みについて申し上げます。
 都有地活用事業や多様な保育所の整備費補助、保育士のキャリアアップ補助など、小池知事が就任以来、複合的な対策を進めてきた結果、待機児童数は大幅に減少しました。
 その一方で、対策を講じるほどに、決して小さくはない公費が恒常的に投入され続けてしまうという課題を抱える現在の保育行政そのものについて、今後、持続可能性や税負担の公平性という観点から、抜本的な改革をする必要があると考えます。
 また、点数によって優先順位が決まる認可保育所においては、比較的入りやすいゼロ歳のときに預けなければならないと考え、やむを得ず職場に復帰する方がふえてしまうという現実もあるとのことです。
 保護者の望む子育てや働き方を実現するには、直接契約の認証保育所を初め、多様な受け皿を社会全体で支援していく必要があります。待機児童ゼロをゴールと捉えるのではなく、保護者と児童にとっての満足度や幸福度の向上に資する保育サービスが行き渡るように、今後もさらなる議論、検討、取り組みを重ねていただきますよう要望いたします。
 ラグビーワールドカップまで百日を切り、来年はいよいよ二〇二〇オリンピック・パラリンピック大会を迎えます。私たち無所属東京みらいは、そのレガシーが息づく明るい未来を思い描き、チーム東京の一員として、前向きで未来志向の提案を心がけていきますことをお誓い申し上げ、討論を終わります。(拍手)

○議長(尾崎大介君) 以上をもって討論を終了いたします。

○議長(尾崎大介君) これより採決に入ります。
 まず、日程第一から第八まで、第百四号議案、東京都都税条例等の一部を改正する条例外議案七件を一括して採決をいたします。
 本案に関する委員会の報告は、いずれも可決であります。
 本案は、起立により採決をいたします。
 本案は、委員会の報告のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕

○議長(尾崎大介君) 起立多数と認めます。よって、本案は、いずれも委員会の報告のとおり決定をいたしました。

○議長(尾崎大介君) 次に、日程第九から第三十八まで、第百一号議案、東京都知事の給料等の特例に関する条例の一部を改正する条例外議案二十九件を一括して採決いたします。
 本案に関する委員会の報告は、いずれも可決であります。
 お諮りいたします。
 本案は、委員会の報告のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(尾崎大介君) ご異議なしと認めます。よって、本案は、いずれも委員会の報告のとおり決定いたしました。

○議長(尾崎大介君) 次に、日程第三十九、諮問第三号、地方自治法第二百三十八条の七の規定に基づく審査請求に関する諮問についてを採決いたします。
 本件に関する委員会の報告は、棄却することであります。
 お諮りいたします。
 本件は、委員会の報告のとおり答申することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(尾崎大介君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、委員会の報告のとおり答申することに決定をいたしました。

○議長(尾崎大介君) 次に、日程第四十、地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した東京都都税条例の一部を改正する条例の報告及び承認についてを採決いたします。
 本件に関する委員会の報告は、承認をすることであります。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、委員会の報告のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕

○議長(尾崎大介君) 起立多数と認めます。よって、本件は、委員会の報告のとおり承認することに決定をいたしました。

○議長(尾崎大介君) これより追加日程に入ります。
 追加日程第一、東京都副知事の選任の同意についてを議題といたします。
〔櫻井議事部長朗読〕
一、東京都副知事の選任の同意について一件

三一財主議第一八七号
令和元年六月十九日
東京都知事 小池百合子
 東京都議会議長 尾崎 大介殿
東京都副知事の選任の同意について(依頼)
 東京都副知事に左記の者を選任したいので、地方自治法第百六十二条の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     梶原  洋

      略歴
梶原  洋
昭和三十四年一月十七日生
昭和五十七年三月 東京大学文学部卒業
平成八年三月   東京大学大学院法学政治学研究科修了
昭和五十七年四月 入都
平成八年四月   品川区教育委員会生涯学習部品川図書館長
平成十年四月   品川区企画部情報処理課長
平成十一年四月  総務局行政部副参事(地方分権推進担当)
平成十一年六月  総務局行政部副参事(市町村調整担当)
平成十三年四月  福祉局総務部福祉改革推進課長
平成十五年六月  福祉局総務部計画調整課長(統括課長)
平成十六年八月  福祉保健局総務部企画課長(統括課長)
平成十七年四月  児童相談センター次長
平成十八年十月  東京オリンピック招致本部参事(計画調整担当)
平成十九年四月  東京オリンピック招致本部参事(連絡調整担当)
平成二十年七月  福祉保健局健康安全部長
平成二十一年七月 知事本局計画調整部長
平成二十二年七月 福祉保健局総務部長
平成二十四年七月 福祉保健局次長
平成二十六年七月 福祉保健局長
平成三十年七月  政策企画局長

○議長(尾崎大介君) お諮りいたします。
 本件は、知事の選任に同意することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(尾崎大介君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、知事の選任に同意することに決定をいたしました。

○議長(尾崎大介君) 追加日程第二、東京都教育委員会教育長の任命の同意についてを議題といたします。
〔櫻井議事部長朗読〕
一、東京都教育委員会教育長の任命の同意について一件

三一財主議第一八八号
令和元年六月十九日
東京都知事 小池百合子
 東京都議会議長 尾崎 大介殿
東京都教育委員会教育長の任命の同意について(依頼)
 東京都教育委員会教育長に左記の者を任命したいので、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第四条第一項の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお願いします。
       記
     藤田 裕司

      略歴
藤田 裕司
昭和三十六年三月六日生
昭和五十八年三月 中央大学法学部卒業
昭和五十八年四月 入都
平成七年六月   産業貿易センター振興課長
平成九年四月   府中病院事務局庶務課長
平成十年七月   衛生局総務部副参事(区市町村連絡調整担当)
平成十一年六月  政策報道室政策調整部副参事(政策調整・基地対策担当)
平成十三年四月  知事本部企画調整部調整担当課長
平成十四年四月  産業労働局観光部振興課長
平成十五年四月  健康局総務部総務課長(統括課長)
平成十八年四月  生活文化局参事〔(財)東京都交響楽団派遣〕
平成十九年四月  生活文化スポーツ局参事〔(財)東京都交響楽団派遣〕
平成二十二年七月 福祉保健局生活福祉部長
平成二十三年八月 病院経営本部経営企画部長
平成二十四年七月 知事本局総務部長
平成二十五年七月 福祉保健局理事(少子高齢化対策・特命担当)
平成二十六年七月 産業労働局次長(政策企画局理事(知事補佐担当)兼務)
平成二十七年七月 人事委員会事務局長
平成二十八年七月 産業労働局長

○議長(尾崎大介君) 本件は、起立により採決をいたします。
 本件は、知事の任命に同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕

○議長(尾崎大介君) 起立多数と認めます。よって、本件は、知事の任命に同意することに決定いたしました。

○議長(尾崎大介君) 追加日程第三及び第四、三一第三号、選択的夫婦別姓制度の法制化を求める意見書の提出に関する請願外陳情一件を一括議題といたします。
 委員会審査報告書は、お手元に配布をいたしてあります。
 朗読は省略いたします。

文教委員会請願審査報告書
三一第三号
選択的夫婦別姓制度の法制化を求める意見書の提出に関する請願
(平成三十一年三月二十八日付託)
  請願者 中野区
選択的夫婦別姓・全国陳情アクション
事務局長 井田 奈穂
 本委員会は、右請願審査の結果、採択すべきものと決定したので報告します。
令和元年六月三日
文教委員長 とや英津子
東京都議会議長 尾崎 大介殿

文教委員会陳情審査報告書
三一第一八号
東京二〇二〇大会公式チケットの無償配布を求めることに関する陳情
(平成三十一年三月二十八日付託)
  陳情者  あきる野市
鈴木  剛
 本委員会は、右陳情審査の結果、左記意見を付して採択の上執行機関に送付し、その処理の経過及び結果の報告を請求すべきものと決定したので報告します。
令和元年六月三日
文教委員長 とや英津子
東京都議会議長 尾崎 大介殿
       記
 (意見)
   趣旨にそうよう努力されたい。

○議長(尾崎大介君) 本件は、起立により採決をいたします。
 本件は、いずれも委員会の報告のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕

○議長(尾崎大介君) 起立多数と認めます。よって、本件は、いずれも委員会の報告のとおり決定いたしました。

○議長(尾崎大介君) 追加日程第五及び第六、三一第四号、豊洲市場内の黒い粉じんについての早急な調査及び対策に関する請願外陳情五件を一括議題といたします。
 委員会審査報告書は、お手元に配布をいたしてあります。
 朗読は省略いたします。

経済・港湾委員会請願審査報告書
三一第四号
豊洲市場内の黒い粉じんについての早急な調査及び対策に関する請願
(平成三十一年三月二十八日付託)
  請願者 豊島区
新日本婦人の会東京都本部
会長 佐久間千絵
 本委員会は、右請願審査の結果、不採択とすべきものと決定したので報告します。
令和元年五月三十一日
経済・港湾委員長 中山ひろゆき
東京都議会議長 尾崎 大介殿

都市整備委員会陳情審査報告書
三一第六号
旧築地市場の跡地利用に関する陳情
(平成三十一年二月二十八日付託)
  陳情者 中央区
東京会計税理士法人
税理士 渡邊 一樹
三一第七号
日米地位協定の見直しを国に求める意見書の提出に関する陳情
(平成三十一年二月二十八日付託)
  陳情者 大阪府豊能郡
日米地位協定を見直す会
共同代表 難波希美子
三一第一七号
原発事故による避難者の住まいの確保に関する陳情
(平成三十一年三月二十八日付託)
  陳情者 江東区
原発事故避難者の住宅確保を支援する江東の会
小林 和博
 本委員会は、右陳情審査の結果、不採択とすべきものと決定したので報告します。
令和元年五月三十日
都市整備委員長 本橋ひろたか
東京都議会議長 尾崎 大介殿

経済・港湾委員会陳情審査報告書
三〇第一一三号
主要農作物種子法の廃止に関する陳情
(平成三十一年二月二十八日付託)
  陳情者 大田区
諏佐 明久
三一第五号
主要農作物種子法の廃止に関する陳情
(平成三十一年二月二十八日付託)
  陳情者 練馬区
吉澤 廣晃
 本委員会は、右陳情審査の結果、不採択とすべきものと決定したので報告します。
令和元年五月三十一日
経済・港湾委員長 中山ひろゆき
東京都議会議長 尾崎 大介殿

○議長(尾崎大介君) 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、いずれも委員会の報告のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕

○議長(尾崎大介君) 起立多数と認めます。よって、本件は、いずれも委員会の報告のとおり決定をいたしました。

○議長(尾崎大介君) 追加日程第七、三一第九号、森林環境譲与税の使い方に関する陳情を議題といたします。
 委員会審査報告書は、お手元に配布をいたしてあります。
 朗読は省略いたします。

環境・建設委員会陳情審査報告書
三一第九号
森林環境譲与税の使い方に関する陳情
(平成三十一年二月二十八日付託)
  陳情者 兵庫県西宮市
一般財団法人 日本熊森協会
会長 室谷 悠子
 本委員会は、右陳情審査の結果、不採択とすべきものと決定したので報告します。
令和元年五月三十日
環境・建設委員長 栗下 善行
東京都議会議長 尾崎 大介殿

○議長(尾崎大介君) 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、委員会の報告のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕

○議長(尾崎大介君) 起立多数と認めます。よって、本件は、委員会の報告のとおり決定いたしました。

○議長(尾崎大介君) 追加日程第八及び第九、三一第二号、都の各機関における行政書士制度への理解及び行政書士法等の遵守徹底に関する請願外陳情三件を一括議題といたします。
 委員会審査報告書は、お手元に配布をいたしてあります。
 朗読は省略をいたします。

総務委員会請願審査報告書
三一第二号
都の各機関における行政書士制度への理解及び行政書士法等の遵守徹底に関する請願
(平成三十一年三月二十八日付託)
  請願者 目黒区
東京都行政書士会
会長 常住  豊
 本委員会は、右請願審査の結果、採択の上執行機関に送付し、その処理の経過及び結果の報告を請求すべきものと決定したので報告します。
令和元年六月三日
総務委員長 小松 大祐
東京都議会議長 尾崎 大介殿

文教委員会陳情審査報告書
三一第一九号
「歴史と文化の散歩道」の整備事業における成果の活用に関する陳情
(平成三十一年三月二十八日付託)
  陳情者 大田区
東京遊学散歩
主宰 古屋 伸樹 外一一三人
 本委員会は、右陳情審査の結果、左記のとおり決定したので報告します。
令和元年六月三日
文教委員長 とや英津子
東京都議会議長 尾崎 大介殿
       記
◎ 意見を付して採択の上執行機関に送付し、その処理の経過及び結果の報告を請求すべき分
第三項
 (意見)
   趣旨にそうよう努力されたい。

文教委員会陳情審査報告書
三一第一五号
都立学校におけるPTAの運営に関する手引書の発行及び指導に関する陳情
(平成三十一年三月二十八日付託)
  陳情者 練馬区
PTA基本法を制定する会
代表 大森 香里
 本委員会は、右陳情審査の結果、不採択とすべきものと決定したので報告します。
令和元年六月三日
文教委員長 とや英津子
東京都議会議長 尾崎 大介殿

厚生委員会陳情審査報告書
三一第一二号
特別養子縁組制度利用者の監護期間についての意見書の提出に関する陳情
(平成三十一年二月二十八日付託)
  陳情者 茨城県土浦市
特定非営利活動法人 NPO Babyぽけっと
代表 岡田 卓子
 本委員会は、右陳情審査の結果、左記意見を付して採択すべきものと決定したので報告します。
令和元年五月三十日
厚生委員長 栗林のり子
東京都議会議長 尾崎 大介殿
       記
 (意見)
   趣旨にそうよう努力する。

○議長(尾崎大介君) お諮りいたします。
 本件は、いずれも委員会の報告のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(尾崎大介君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、いずれも委員会の報告のとおり決定をいたしました。

○議長(尾崎大介君) 追加日程第十、議員提出議案第七号、交通不便地域における高齢者等の移動支援の充実に関する意見書を議題といたします。
 案文は、お手元に配布をいたしてあります。
 朗読は省略いたします。

議員提出議案第七号
交通不便地域における高齢者等の移動支援の充実に関する意見書
 右の議案を別紙のとおり東京都議会会議規則第十二条第一項の規定により提出します。
  令和元年六月十九日
(提出者)
古城まさお  けいの信一  成清梨沙子
鈴木 邦和  西郷あゆ美  滝田やすひこ
藤井あきら  山内れい子  伊藤しょうこう
田村 利光  菅野 弘一  藤井とものり
細田いさむ  うすい浩一  小林 健二
加藤 雅之  森口つかさ  内山 真吾
もり  愛  龍円あいり  あかねがくぼかよ子
保坂まさひろ 森澤 恭子  斉藤れいな
川松真一朗  小松 大祐  柴崎 幹男
舟坂ちかお  宮瀬 英治  斉藤やすひろ
栗林のり子  伊藤こういち 大松あきら
関野たかなり 福島りえこ  つじの栄作
米川大二郎  清水やすこ  白戸 太朗
増田 一郎  佐野いくお  奥澤 高広
清水 孝治  大場やすのぶ 小宮あんり
鈴木 章浩  西沢けいた  遠藤  守
まつば多美子 高倉 良生  上野 和彦
細谷しょうこ 両角みのる  石川 良一
後藤 なみ  平  慶翔  鳥居こうすけ
菅原 直志  木下ふみこ  ひぐちたかあき
入江のぶこ  森村 隆行  早坂 義弘
高橋 信博  古賀 俊昭  秋田 一郎
山口  拓  のがみ純子  中山 信行
谷村 孝彦  小磯 善彦  藤井  一
村松 一希  栗下 善行  中山ひろゆき
桐山ひとみ  本橋ひろたか 田の上いくこ
おじま紘平  馬場 信男  山田ひろし
岡本こうき  中屋 文孝  宇田川聡史
神林  茂  三宅 茂樹  中村ひろし
長橋 桂一  橘  正剛  東村 邦浩
中嶋 義雄  山内  晃  たきぐち学
伊藤 ゆう  木村 基成  荒木ちはる
小山くにひこ 増子ひろき  石毛しげる
大津ひろ子  尾崎 大介  三宅 正彦
山崎 一輝  吉原  修  高島なおき
東京都議会議長 尾崎 大介殿

交通不便地域における高齢者等の移動支援の充実に関する意見書
 七十五歳以上の運転者による死亡事故件数は、全国的に十年間ほぼ横ばいで推移しているものの、死亡事故全体に対する構成比は上昇傾向にあり、平成三十年は全体の一四・八%を占め、また、七十五歳未満の運転者による場合と比較すると、免許人口十万人当たりで二倍以上多く発生している。
 高齢運転者による交通事故が相次ぐ中、高齢者の運転免許の自主返納への理解を促進する視点を含めた、公共交通施策の充実が必要である。
 東京都市圏パーソントリップ調査によると、都内において、公共交通と徒歩を手段とする合計割合が七割以上を占める区市町村は、十一区にすぎない。
 地域における広域的な移動を担うバス路線を維持するためには、地域公共交通確保維持改善事業により、引き続き必要な財源を確保する必要がある。
 また、交通不便地域を抱える一部の自治体では、買物難民などの課題の解消を図るため、コミュニティバスやオンデマンドバス等を運行しているものの、財政支援は限定的なものとなっている。
 高齢運転者の交通事故対策は、超高齢社会を迎えた我が国の重要な課題であり、高齢者等の移動手段の確保という観点も含め、関係機関が連携し、迅速にその解決の道筋を付けるべきである。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、地域社会のつながりを維持し、高齢者等が生き生きと暮らすことができる持続可能な社会を形成していくため、交通不便地域における移動支援を充実させるよう強く要請する。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  令和元年六月十九日
東京都議会議長 尾崎 大介

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
国土交通大臣 宛て

○六十七番(平慶翔君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 ただいま議題となっております議員提出議案第七号については、原案のとおり決定されることを望みます。

○議長(尾崎大介君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(尾崎大介君) ご異議なしと認めます。よって、議員提出議案第七号は、原案のとおり可決されました。

○議長(尾崎大介君) この際、継続調査について申し上げます。
 オリンピック・パラリンピック及びラグビーワールドカップ推進対策特別委員長より、委員会において調査中の案件について、会議規則第六十六条の規定により、閉会中の継続調査の申し出があります。
 申出書の朗読は省略をいたします。

令和元年六月十二日
オリンピック・パラリンピック及びラグビーワールドカップ推進対策特別委員長
小山くにひこ
 東京都議会議長 尾崎 大介殿
オリンピック・パラリンピック及びラグビーワールドカップ推進対策特別委員会継続調査申出書
 本委員会は、平成二十九年八月八日付託された左記事件を調査中であるが、今会期中に調査を結了することが困難であるため、閉会中もなお継続調査を要するものと決定したので、会議規則第六十六条の規定により申し出ます。
       記
 二〇二〇年に開催される第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会並びに二〇一九年に開催される第九回ラグビーワールドカップ二〇一九™の開催に向けた調査・検討及び必要な活動を行う。

○議長(尾崎大介君) お諮りいたします。
 本件は、申し出のとおり、閉会中の継続調査に付することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(尾崎大介君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、申し出のとおり、閉会中の継続調査に付することに決定をいたしました。

○議長(尾崎大介君) 請願及び陳情の付託について申し上げます。
 本日までに受理いたしました請願二件及び陳情四件は、お手元配布の請願・陳情付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託をいたします。
(別冊参照)

○議長(尾崎大介君) お諮りいたします。
 ただいま常任委員会に付託いたしました請願及び陳情は、お手元に配布をいたしました委員会から申し出の請願・陳情継続審査件名表の分とあわせて、閉会中の継続審査に付したいと思います。これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(尾崎大介君) ご異議なしと認めます。よって、本件請願及び陳情は、いずれも閉会中の継続審査に付することに決定をいたしました。
(別冊参照)

○議長(尾崎大介君) 次に、各常任委員会及び議会運営委員会の所管事務について、閉会中の継続調査の申し出があります。
 本件は、お手元に配布の特定事件継続調査事項表のとおり、閉会中の継続調査に付したいと思います。これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(尾崎大介君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、閉会中の継続調査に付することに決定をいたしました。
(別冊参照)

○議長(尾崎大介君) この際、副知事の職を退任されることになりました猪熊純子さん並びに教育長の職を退任されることになりました中井敬三君より挨拶があります。
 猪熊純子さん。
〔副知事猪熊純子君登壇〕

○副知事(猪熊純子君) 退任に当たりまして、一言ご挨拶を申し上げます。
 都議会の皆様方には、多年にわたりご指導、ご鞭撻を賜り、心から感謝を申し上げます。
 入都いたしまして以来、社会に役立つ仕事をしているか常に自問しながらの日々でしたが、皆様を初め多くの方に支えていただき、都政の一端を担い、本日を迎えることができましたことは、まことにありがたいことと感じております。深く御礼申し上げます。
 東京二〇二〇大会の成功と、それを契機に東京をよりすばらしい都市としていく今後の都政の発展を心より祈念申し上げます。
 改めまして、皆様方に心から感謝申し上げ、退任のご挨拶とさせていただきます。
 長い間まことにありがとうございました。(拍手)

○議長(尾崎大介君) 中井敬三君。
〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 退任に当たりまして、一言ご挨拶申し上げます。
 尾崎議長、長橋副議長を初め都議会の先生方には、長年にわたり温かいご指導、ご鞭撻を賜りましたことに、まずもって厚く御礼申し上げます。
 私は、都議会のご同意をいただき、四年三カ月にわたり教育長の職につかせていただきました。もとより浅学非才のため、今改めて振り返りますと、じくじたる思いもいたしております。にもかかわらず、きょうを迎えることができましたのは、ひとえに諸先生方のご厚情のたまものであり、深く感謝申し上げる次第でございます。
 先生方におかれましては、今後もご健勝にて、都政発展のため、さらなるご活躍をなさいますようご祈念申し上げますとともに、東京の未来を担う子供たちの教育の充実に引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げ、退任に当たりましての私の挨拶とさせていただきます。
 長い間本当にありがとうございました。(拍手)

○議長(尾崎大介君) 以上をもって挨拶は終わりました。
 長い間ご苦労さまでございました。

○議長(尾崎大介君) 以上をもって本日の日程は全部議了いたしました。
 会議を閉じます。
 これをもって令和元年第二回東京都議会定例会を閉会いたします。
   午後二時十三分閉議・閉会

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