平成二十九年東京都議会会議録第十四号

平成二十九年九月二十日(水曜日)
 出席議員 百二十七名
一番古城まさお君
二番けいの信一君
三番成清梨沙子君
四番鈴木 邦和君
五番おじま紘平君
六番平  慶翔君
七番後藤 なみ君
八番西郷あゆ美君
九番やながせ裕文君
十番大場やすのぶ君
十一番山内れい子君
十二番伊藤しょうこう君
十三番田村 利光君
十四番藤井とものり君
十五番池川 友一君
十六番細田いさむ君
十七番うすい浩一君
十八番小林 健二君
十九番加藤 雅之君
二十番滝田やすひこ君
二十一番藤井あきら君
二十二番奥澤 高広君
二十三番森口つかさ君
二十四番村松 一希君
二十五番内山 真吾君
二十六番森澤 恭子君
二十七番もり  愛君
二十八番菅野 弘一君
二十九番川松真一朗君
三十番小松 大祐君
三十一番柴崎 幹男君
三十二番宮瀬 英治君
三十三番原田あきら君
三十四番斉藤まりこ君
三十五番藤田りょうこ君
三十六番斉藤やすひろ君
三十七番栗林のり子君
三十八番遠藤  守君
三十九番伊藤こういち君
四十番龍円あいり君
四十一番あかねがくぼかよ子君
四十二番保坂まさひろ君
四十三番関野たかなり君
四十四番森村 隆行君
四十五番福島りえこ君
四十六番鳥居こうすけ君
四十七番つじの栄作君
四十八番菅原 直志君
四十九番清水やすこ君
五十番舟坂ちかお君
五十一番清水 孝治君
五十二番三宅 正彦君
五十三番神林  茂君
五十四番西沢けいた君
五十五番いび 匡利君
五十六番原 のり子君
五十七番星見てい子君
五十八番とや英津子君
五十九番大松あきら君
六十番まつば多美子君
六十一番高倉 良生君
六十二番上野 和彦君
六十三番白戸 太朗君
六十四番木下ふみこ君
六十五番増田 一郎君
六十六番入江のぶこ君
六十七番斉藤れいな君
六十八番佐野いくお君
六十九番細谷しょうこ君
七十番おときた駿君
七十一番上田 令子君
七十二番両角みのる君
七十三番ひぐちたかあき君
七十四番高橋 信博君
七十五番中屋 文孝君
七十六番古賀 俊昭君
七十七番宇田川聡史君
七十八番山口  拓君
七十九番河野ゆりえ君
八十番米倉 春奈君
八十一番白石たみお君
八十二番里吉 ゆみ君
八十三番のがみ純子君
八十四番中山 信行君
八十五番谷村 孝彦君
八十六番小磯 善彦君
八十七番藤井  一君
八十八番馬場 信男君
八十九番本橋ひろたか君
九十番田の上いくこ君
九十一番桐山ひとみ君
九十二番たきぐち学君
九十三番米川大二郎君
九十四番石川 良一君
九十五番中山ひろゆき君
九十六番山田ひろし君
九十七番岡本こうき君
九十八番小宮あんり君
九十九番山崎 一輝君
百番吉原  修君
百一番三宅 茂樹君
百二番中村ひろし君
百三番とくとめ道信君
百四番尾崎あや子君
百五番和泉なおみ君
百六番長橋 桂一君
百七番橘  正剛君
百八番東村 邦浩君
百九番中嶋 義雄君
百十番大津ひろ子君
百十一番栗下 善行君
百十二番木村 基成君
百十三番伊藤 ゆう君
百十四番小山くにひこ君
百十五番荒木ちはる君
百十六番山内  晃君
百十七番増子ひろき君
百十八番石毛しげる君
百十九番尾崎 大介君
百二十番早坂 義弘君
百二十一番鈴木 章浩君
百二十二番秋田 一郎君
百二十三番高島なおき君
百二十四番あぜ上三和子君
百二十五番清水ひで子君
百二十六番大山とも子君
百二十七番曽根はじめ君
 欠席議員 なし
 出席説明員
知事小池百合子君
副知事安藤 立美君
副知事川澄 俊文君
副知事中西  充君
副知事山本  隆君
教育長中井 敬三君
東京都技監都市整備局長兼務邊見 隆士君
政策企画局長長谷川 明君
総務局長多羅尾光睦君
財務局長武市  敬君
警視総監吉田 尚正君
主税局長目黒 克昭君
生活文化局長塩見 清仁君
オリンピック・パラリンピック準備局長潮田  勉君
環境局長遠藤 雅彦君
福祉保健局長梶原  洋君
産業労働局長藤田 裕司君
建設局長西倉 鉄也君
港湾局長斎藤 真人君
会計管理局長猪熊 純子君
消防総監村上 研一君
交通局長山手  斉君
水道局長中嶋 正宏君
下水道局長渡辺志津男君
青少年・治安対策本部長大澤 裕之君
病院経営本部長内藤  淳君
中央卸売市場長村松 明典君
選挙管理委員会事務局長浜 佳葉子君
人事委員会事務局長松山 英幸君
労働委員会事務局長土渕  裕君
監査事務局長岡崎 義隆君
収用委員会事務局長砥出 欣典君

九月二十日議事日程第一号
第一 第百三十二号議案
行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用並びに特定個人情報の利用及び提供に関する条例の一部を改正する条例
第二 第百三十三号議案
東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例
第三 第百三十四号議案
宅地建物取引業法等関係手数料条例の一部を改正する条例
第四 第百三十五号議案
東京における住宅の賃貸借に係る紛争の防止に関する条例の一部を改正する条例
第五 第百三十六号議案
通訳案内士法関係手数料条例の一部を改正する条例
第六 第百三十七号議案
旅行業法関係手数料条例の一部を改正する条例
第七 第百三十八号議案
東京都海上公園条例の一部を改正する条例
第八 第百三十九号議案
東京都営空港条例の一部を改正する条例
第九 第百四十号議案
東京消防庁の設置等に関する条例の一部を改正する条例
第十 第百四十一号議案
有明テニスの森公園及び有明コロシアム(二十九)改築及び改修その他工事請負契約
第十一 第百四十二号議案
都立八王子地区第二特別支援学校(仮称)(二十九)新築工事請負契約
第十二 第百四十三号議案
都立光明学園(二十九)西棟新築工事請負契約
第十三 第百四十四号議案
民間社会福祉施設建替促進施設(二十九)新築工事請負契約
第十四 第百四十五号議案
東京都清瀬喜望園・清瀬療護園(二十九)解体工事請負契約
第十五 第百四十六号議案
東京消防庁赤羽消防署庁舎(二十九)改築工事請負契約
第十六 第百四十七号議案
東京消防庁三鷹消防署庁舎(二十九)改築工事請負契約
第十七 第百四十八号議案
有明テニスの森公園及び有明コロシアム(二十九)改築及び改修その他電気設備工事請負契約
第十八 第百四十九号議案
有明テニスの森公園及び有明コロシアム(二十九)改築及び改修その他空調設備工事請負契約
第十九 第百五十号議案
有明テニスの森公園及び有明コロシアム(二十九)改築及び改修その他給水衛生設備工事請負契約
第二十 第百五十一号議案
夢の島公園西地区護岸改修工事(その四)請負契約
第二十一 第百五十二号議案
夢の島公園東地区護岸改修工事(その三)請負契約
第二十二 第百五十三号議案
有明テニスの森公園(二十九)施設改修その他工事請負契約
第二十三 第百五十四号議案
善福寺川整備工事(その百四)請負契約
第二十四 第百五十五号議案
外濠(市谷濠、新見附濠、牛込濠)しゅんせつ工事請負契約
第二十五 第百五十六号議案
建物収去土地明渡等請求事件に関する和解について
第二十六 第百五十七号議案
武蔵野の森総合スポーツプラザの指定管理者の指定について
第二十七 第百五十八号議案
地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター中期目標について
第二十八 第百五十九号議案
備蓄用抗インフルエンザウイルス薬の買入れについて
第二十九 第百六十号議案
備蓄用抗インフルエンザウイルス薬の売払いについて
第三十 第百六十一号議案
中央防波堤外側ふ頭桟橋(Y1)の指定管理者の指定について
第三十一 第百六十二号議案
ヘリコプターの買入れについて
議事日程第一号追加の一
第一 東京都名誉都民の選定の同意について(二九財主議第三五二号)
第二 東京都名誉都民の選定の同意について(二九財主議第三五三号)
第三 東京都名誉都民の選定の同意について(二九財主議第三五四号)
第四 東京都名誉都民の選定の同意について(二九財主議第三五五号)
第五 議員提出議案第十五号
東京二十三区の大学における定員抑制等に関する意見書

   午後一時開会・開議

○議長(尾崎大介君) ただいまから平成二十九年第三回東京都議会定例会を開会いたします。
 これより本日の会議を開きます。

○議長(尾崎大介君) まず、会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第百二十四条の規定により、議長において
   三番   成清梨沙子さん 及び
   六十六番 入江のぶこさん
を指名いたします。

○議長(尾崎大介君) 次に、議事部長をして諸般の報告をいたさせます。

○議事部長(松丸俊之君) 平成二十九年九月十三日付東京都告示第千三百八十六号をもって、知事より、本定例会を招集したとの通知がありました。
 また、本定例会に提出するため、議案三十一件の送付がありました。
 次に、本定例会に提出するため送付された議案について、平成二十九年九月十四日付で、一部訂正の通知がありました。
 次に、公安委員会委員長より、先般の人事異動に伴う東京都議会説明員の委任変更について、地方自治法第百二十一条及び会議規則第四十二条の規定に基づき通知がありました。
 次に、知事より、地方公共団体の財政の健全化に関する法律の規定により、健全化判断比率及び資金不足比率について、それぞれ報告がありました。
 また、東京都債権管理条例に基づく私債権放棄について報告がありました。
 次に、地方自治法第百八十条第一項の規定による議会の指定議決に基づく専決処分について、報告が二件ありました。
 内容は、警視庁の設置に関する条例の一部を改正する条例外一件の報告について並びに訴えの提起、損害賠償額の決定及び和解に関する報告についてであります。
 次に、教育委員会教育長より、平成二十九年度東京都教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価、平成二十八年度分について報告がありました。
 次に、監査委員より、例月出納検査の結果について報告がありました。
 また、平成二十九年定例監査、平成二十八年度執行分の結果について報告がありました。
 次に、平成二十九年工事監査、前期局・島しょの結果について報告がありました。
(別冊参照)

○議長(尾崎大介君) 次に、警視総監沖田芳樹君の退任に伴い、新たに吉田尚正君が警視総監に就任いたしましたので、ご紹介をいたします。
 警視総監吉田尚正君。
〔警視総監吉田尚正君登壇〕

○警視総監(吉田尚正君) 去る九月十五日付で警視総監を命ぜられました吉田でございます。
 東京都議会の皆様方には、平素から警視庁の運営につきまして格別のご理解、ご高配を賜っております。心から厚く御礼を申し上げます。
 現下の情勢でございますけれども、依然として厳しい状況が続いております振り込め詐欺などの特殊詐欺への対策、ストーカー、DVを初めといたします人身安全関連事案への迅速的確な対応のほか、サイバー空間の脅威への対処、大規模災害への対応、さらには、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会を見据えましたテロ対策や円滑な輸送の確保など重要課題が山積をいたしております。
 警視庁といたしましては、こうした重要課題に的確に対応し、都民の皆様の安全・安心を守るため、関係機関の皆様方と連携を図りながら、組織力を最大限に発揮して、各種対策を推進してまいります。
 都議会の皆様方におかれましては、今後とも一層のご支援、ご指導を賜りますようお願い申し上げまして、挨拶とさせていただきます。

○議長(尾崎大介君) 以上をもって紹介は終わりました。

○議長(尾崎大介君) 次に、日程の追加について申し上げます。
 議員より、議員提出議案第十五号、東京二十三区の大学における定員抑制等に関する意見書及び知事より、東京都名誉都民の選定の同意について四件がそれぞれ提出をされました。
 これらを本日の日程に追加いたします。

○議長(尾崎大介君) 会期についてお諮りいたします。
 今回の定例会の会期は、本日から十月五日までの十六日間といたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(尾崎大介君) ご異議なしと認めます。よって、会期は十六日間と決定をいたしました。

○議長(尾崎大介君) この際、知事より発言の申し出がありますので、これを許します。
 知事小池百合子さん。
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 平成二十九年第三回都議会定例会の開会に当たりまして、都政運営に対する所信の一端を述べさせていただきます。
 戦後の復興、高度経済成長を経て、世界有数の大都市へと発展した東京には、今、かつてない二つのうねりが押し寄せようとしております。人口が減少に転じることが見込まれ、かつ団塊の世代の皆様が七十五歳以上となる二〇二五年、この大きな転換点を見据え、これからの東京、日本の持続的な成長をいかにして実現していくのか。そして安心できる医療、福祉、介護の体制をどう充実させていくのか。私たちの目の前には、これまでの延長線上の政策では太刀打ちできない課題が山積をしております。
 危機感を持って捉えるべきこの難局を打開する鍵は人にあります。都民一人一人へのきめ細かな目配りと旧来の発想から抜け出す大胆な取り組みを織りまぜながら、女性も男性も、高齢者も若人も、障害のある方も、誰もがその力を存分に発揮できる社会をつくり上げる。そこから生み出される大いなる活力こそ、迫りくるうねりを乗り越え、明るい未来に向かって成長を続けていくための原動力となるのであります。
 人口減少というピンチを誰もが生き生きと活躍できる東京を実現するチャンスへと変えていかなければなりません。そこで、これまで以上に人に焦点を当てた大義と共感あふれる政策を重点的に進めるべく、七月には重点政策方針二〇一七を策定いたしました。東京が持つ資源を最大限に活用しながら、保育サービスの魅力と質の向上、誰もが元気に支え合う社会、未来の東京、日本を支える人づくりなど、人が生きる、人が輝く東京を実現するための八つの戦略を展開してまいります。
 未来へのスプリングボード、跳躍台であり、二〇二五年への備えを加速させる契機ともなるオリンピック・パラリンピックに向けて、東京の活力の源である都民一人一人をもっと輝かせ、持続的に成長する東京の礎を築いていく。そのために、重点政策方針に基づき、実行プランに掲げる二〇二〇年に向けた政策を一層磨き上げ、前へと進めてまいります。
 そして、五十年、百年先も世界の中で輝き続ける、さらなる高みの成熟都市東京を必ずやつくり上げる。知事就任二年目を迎え、改めて深く決意し、さらにスピードを上げてなすべきことをなしてまいります。
 人口減少と超高齢化という二つのうねりを前に、首都東京は何をなすべきでありましょうか。私は、これからも活力を生み続ける東京を実現するためには、やはり人への投資が欠かせないと考えております。これより、その実現に向けたチャレンジを述べてまいります。
 世界に例を見ない速度で超高齢化が進む中、住みなれた地域で、医療、介護、住まいなどが一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築は喫緊の課題であります。あわせて、これまで東京、日本の成長を牽引し、まだまだ意欲旺盛な高齢者の方々が、学び続けられる、働き続けられる、生涯現役を合い言葉に、いつまでも生きがいを持って活躍できる社会を実現したいと思います。そのことが一人一人の心身の健康を支え、地域社会が活力を生み続けることにもつながると考えるからであります。
 例えば、空き家を活用し地域や世代間の交流を促進する社会、あるいは、人生の経験を重ねた中でのさらなる学びの欲求に応える環境、これまでの発想にとどまらず、幅広い観点で新たな知恵を絞りながら、超高齢社会のあり方を模索していきたいと思います。
 その一方で、目前の課題にしっかりと手を打つべく、来年度からの三年間を計画期間とする第七期高齢者保健福祉計画の策定を進めております。地域で支え合いながら、誰もが安心して暮らし続けられる東京へ。介護サービス基盤の整備、高齢者向け住まいの充実、介護人材対策の推進などに向けた具体的な施策を示し、超高齢社会への対応に力を入れて取り組んでまいります。
 女性の力をもっと引き出すとともに、明るい未来を切り開く新たな世代をしっかりと育てるため、就任から一年間、待機児童対策に最も力を注いでまいりました。保育所等の保育サービスを利用する児童数は、昨年度から一万六千三名増加しており、引き続き平成三十一年度末の待機児童解消に向け、大胆に予算を配分した重層的な対策を確実に推進いたします。
 加えて、今般、現場の状況に機動的に対応するため、追加対策を取りまとめました。保育所等の建物賃借料の補助については、国が創設した新たな補助も活用し、上限額を引き上げます。業務効率化に向けた保育所のICT化もさらに加速するとともに、重大事故を防ぐベビーセンサーの導入支援など、保育の質を高める対策も怠ることなく進めてまいります。
 社会における女性の活躍も力強く支援してまいります。事業の発展が期待でき、多くの女性の目標ともなり得る女性起業家に対し、さらなるスキルアップを目指すプログラムや、海外で研さんを積む機会を提供いたします。託児スペースを備えた女性向け創業支援施設の整備促進とあわせ、女性起業家の活躍を後押ししてまいります。
 また、特に若い女性に長期的なキャリアデザインを描くきっかけとしてもらえるよう、第一線で活躍する女性を迎えて、女性が輝くTOKYO懇話会を年内にも開催し、その発信や提言を具体的な取り組みにつなげていきたいと思います。
 未来の活力を支える人づくりにも積極的に投資してまいります。時事問題などを英語で話し合うなど、学校生活全体で英語の使用機会をふやす、東京イングリッシュ・エンパワーメント・プロジェクトを、今月から都立高校二十校において展開をしております。英語による実践的なコミュニケーションを体験的に学習するTOKYO GLOBAL GATEWAYについては、一年後の開業に向け、先日、都内の学校からの予約受け付けを開始いたしました。
 また、生産年齢人口が減少していく中、AIを活用する新たな時代にふさわしい教育の充実も求められます。プログラミング教育のあり方や、我が国のIT産業を担う人材の育成などについて、今後、教育委員会と連携しながら具体的な検討を進めてまいります。
 そして、よりよい教育を実現するためには、何よりも学校現場の課題に向き合うことが不可欠であります。特に小学校では、授業時数が増加傾向にあり、この先、新たな学習指導要領に移行すると、その状況は一層顕著となります。教育の質や教員の長時間労働への影響も懸念されるこうした現状を踏まえ、先月開催した総合教育会議では、現場の教員も交えて小学校教育の現状と今後のあり方について議論をいたしました。未来を担う人材の育成に向けて、その礎ともいえる小学校教育の課題に、教育委員会と力を合わせてしっかりと取り組んでまいります。
 都民の皆様が安心して生活するためには備えが欠かせません。いつ発生してもおかしくない首都直下地震、猛威を振るう自然災害や脅威を増す国際テロ、さらには我が国の平和に深刻な影響を与える暴挙を繰り返し、核実験を強行する北朝鮮の動向、こうした現状を踏まえ、安全・安心の確立に向けて政府とも連携しながら、備えよ常にの精神で不断の取り組みを進めてまいります。
 都民の理解と共感に基づく自助、共助の取り組みと、都による公助の取り組みをともに推進するべく、よりわかりやすい事業計画として、セーフシティー東京防災プランを策定いたします。防災対策の効果の見える化、女性視点の対策の推進、熊本地震の経験の反映といった新たな視点を加え、年度末には公表してまいります。
 首都直下地震発生時には五百十七万人もの発生が見込まれる帰宅困難者について、都はこれまで、発災時の一斉帰宅抑制の呼びかけや、一時滞在施設の確保などに取り組んでまいりました。さらなる対策の推進に向け、昨日、有識者等による検討会議を設置したところであり、社会全体の助け合いの機運を高めるなど、取り組みの強化を目指した議論を進めてまいります。
 加えて、全国的に大規模な水害や土砂災害の発生が見られる中、先月視察した環状七号線地下広域調節池の整備や、都内約一万五千カ所に及ぶ土砂災害警戒区域等の指定を着実に推進いたします。ハード、ソフトの両面から災害対策を展開し、都民の命を守るセーフシティーの実現を加速してまいります。
 二〇二〇年のさらにその先の持続可能な東京を目指し、今こそ確固たる成長の基盤を築いていかねばなりません。
 経済の血液たる金融と都内の産業を支える中小企業の活性化こそ、東京の成長戦略の中核であります。金融の活性化に向けては、先日、国家戦略特区の区域会議において、設立五年未満の一定の法人に適用される税負担軽減の対象に、資産運用業とフィンテック企業を追加することを提案いたしました。また、来月からは、秋にまとめる国際金融都市東京の新たな構想につながる取り組みの一つとして、都内でのフィンテック産業の育成を目指し、海外企業による先進的ビジネスの開発を支援してまいります。
 こうした取り組みを通じて、海外のフィンテック企業の誘致やビジネス展開を加速し、革新的な金融イノベーションにつなげることで、アジアナンバーワンの国際金融都市への歩みをまた一歩進めたいと思います。
 中小企業の発展にもしっかりと目配りしてまいります。官民の入札、調達情報を集約したビジネスチャンス・ナビ二〇二〇では、今年度から新たに組織委員会や都の監理団体等が電子入札を実施できる仕組みを取り入れ、中小企業の受注機会の拡大を図っております。あわせて、コーディネーターの増員や商談会の開催を通じ、受発注取引のマッチングも強化してまいります。
 東京の老舗企業が誇る多彩なわざやノウハウも、東京の大きな可能性であります。これに光を当て、東京ブランドとして磨き上げていく江戸東京きらりプロジェクトでは、先日、ブランドを牽引するモデルとなる取り組みを五件決定いたしました。
 今後、マーケティングなどの手法を駆使してこれらを研ぎ澄ましながら、伝統に根差したものづくりのわざと精神を世界に発信し、新たな市場獲得にもつなげたいと思います。
 CO2を出さないゼロエミッション東京を目指し、地球環境との調和を図ることは、持続的な発展を実現する上で重要な課題であります。
 フランスとイギリスが二〇四〇年までにガソリン車、ディーゼル車の新車販売を禁止する方針を相次いで発表するなど、世界では、今、CO2を排出しない自動車への転換に向けた動きがあらわれ始めております。世界をリードする環境先進都市を目指す都としましても、電気自動車や燃料電池自動車などのさらなる普及のため、取り組みを進めてまいります。
 例えば、電気自動車については、地理的に自動車での移動距離が短い島しょ地域において、普及を目指したモデル事業を実施しております。電気自動車の使い勝手や経済性を体感していただくことで、利用の拡大につなげてまいります。
 今後、次世代自動車の利用を一層進めるためには、マンションなどにおける充電設備や水素ステーションなど、インフラのさらなる整備も必要であります。ガソリン車、ディーゼル車にかわる人々の足として、環境に優しい次世代自動車が当たり前となる未来に向け、果敢に取り組んでいきたいと思います。
 水素エネルギーの活用に向けましては、官民両輪によるムーブメントを醸成すべく、この秋、民間団体や都内自治体とともにTokyoスイソ推進チームを発足いたします。先進事例の情報共有、共通の情報発信など、志を同じくする官民の多くの団体とともに、水素普及のための取り組みを広く展開してまいります。
 二〇二〇年大会の選手村地区においては、実用段階としては日本初となる住宅棟への水素供給の実施など、水素社会のモデルを目指したまちづくりを進めてまいります。昨日、この地区でエネルギー事業を手がける民間事業者が決定し、年度内には水素パイプラインの敷設工事に着手いたします。大会時には水素供給システムの一部を稼働するなど、先進的な日本の環境技術を世界にアピールしていきたいと思います。
 エネルギーの大消費地である東京は、世界が直面する気候変動問題に積極的に対応していかなければなりません。都は、世界大都市気候先導グループC40に参加しており、十月下旬にパリで開催される会合に私も出席することを予定しております。気候変動対策の推進に向け、世界の各都市との連携を深めてまいります。
 今後、都としてCO2削減対策をさらに加速すべく、キャップ・アンド・トレード制度の一層の推進を初め、エネルギー効率の強化を図ってまいります。あわせて、他の自治体や民間事業者とも連携しつつ、再生可能エネルギーの利用拡大についても検討を進めてまいります。
 金融と環境の両面で世界をリードするスマートシティーの実現に向け、環境、社会、ガバナンスの三つをベースにしたESG投資を活発にしたいと思います。都はこの秋、国内の自治体としては初めて環境事業に要する資金を調達する債券である東京グリーンボンドを発行いたします。
 先日、世界的な権威のあるドイツのESG調査機関から、東京グリーンボンドの対象事業は、社会面、環境面で価値があり、持続可能性も良好との評価を受けました。グリーンボンドの発行に当たりまして、この機関による評価を取得した自治体は、東京都が世界で初めてであります。まさに世界基準といえる東京グリーンボンドを総額二百億円の規模で発行し、都の環境施策に対する都民の皆様の理解や共感をさらに育むとともに、金融や投資の活性化にもつなげていきたいと存じます。
 オリンピック・パラリンピックを契機に、さまざまな観点から東京の成熟度を高め、その先の持続的な成長へとつなげてまいります。
 知事就任以来、大会経費の妥当性、準備体制の透明性を総点検してまいりました。都の施設の整備費用削減などを通じて、大会の成功だけでなく、そのレガシーを東京の持続的な発展に最大限活用していく視点が広く共有されたことは大きな成果であったと考えます。
 五月には、大会の役割分担及び経費分担に対する基本的な方向につきまして、都、組織委員会、国、関係自治体の間で合意をいたしました。組織委員会には一層の増収努力をお願いするとともに、財源確保の一つの手段として、今般、関係自治体と共同で宝くじによる追加支援等の要望を行ったところであります。あわせて、組織委員会及び国とともに大会運営経費の削減を初め、コスト管理と執行統制の強化を図るための共同実施事業管理委員会を設立するなど、オールジャパンの体制が整う中、大会成功に向けた具体の準備を加速してまいります。
 バドミントン、車椅子バスケットボール等の会場となる武蔵野の森総合スポーツプラザは、十一月に開業を迎えます。世界一流の力とわざがぶつかり合い、人々の記憶に刻まれる場となることを期待するとともに、隣接する東京スタジアムとあわせ、スポーツ振興や地域のにぎわいに貢献する多摩の一大拠点として発展させてまいります。
 本定例会には、指定管理者の指定のための議案を提案いたしております。よろしくご審議のほどお願いいたします。
 また、この夏の東京は一時期、天候不順が続きましたが、大会期間中の暑さ対策は大きな課題であります。マラソン、競歩などの競技コースにおける遮熱性舗装の整備を初め、厳しい暑さを緩和する対策を進めてまいります。その他、世界各地で多発し、決して人ごとではないテロへの備えの強化や、まち中のさまざまな場面での多言語対応など、大会まで三年を切った今、さらなるスピード感を持って一つ一つの取り組みを着実に推進してまいります。
 大会に向けたオールジャパンの一体感もさらに高めてまいります。特に、一昨日、私も車椅子バドミントンなどを体験したチャレスポTOKYOなど、パラスポーツの楽しさを広める取り組みに一層力を入れてまいります。
 被災地を含む全国との連帯も欠かせません。都内、被災地、競技会場所在都市をめぐってきたフラッグツアーは、今後、南北二ルートにて全国を巡回いたします。先日の三年前イベントに続き、十月、十一月に行う千日前カウントダウンイベントなど、節目を捉えた機運向上も進めてまいります。
 なお、本日は、ラグビーワールドカップ二〇一九が開幕するちょうど二年前に当たります。ワールドカップの熱狂が翌年のオリンピック・パラリンピックにおけるさらなる興奮と感動につながるよう、両大会の一体的な盛り上げも図っていきたいと思います。
 さらに、東京文化プログラムの展開、被災地支援や復興の発信、先端技術の活用など、大会の成功と東京、日本のさらなる成長を目指すホストシティTokyoプロジェクトを全庁一丸で推し進め、都民、国民の皆様とともに、二〇二〇年とその先の未来に向かって力強く歩んでまいります。
 大会のホストシティーとしての責務を果たすとともに、何よりも都民の健康を確保する観点から、受動喫煙防止対策をより一層推進していかなくてはなりません。法制化に向けた国の動向が、いまだ見通せない中、都は先日、条例の制定に当たっての基本的な考え方を示しました。
 多数の人が利用する施設は、一定の小規模飲食店に配慮をしつつ、原則屋内禁煙とする。自治体、都民、保護者、施設管理者がそれぞれ担うべき役割を明確にする。違反した喫煙者や施設管理者に対しては罰則を適用する。人を守るとの信念のもと、こうした方向性で条例化する内容の精査を重ね、広く都民の意見も伺いながら、ラグビーワールドカップまでの施行を目指して検討を進めてまいります。
 一九六四年の東京大会は、新幹線や首都高速道路など、高度経済成長を牽引するレガシーを生み出しました。二〇二〇年大会では、都市としての成熟を示すレガシーを残していきたいと思います。
 そのために取り組むべきことは、第一に、インフラの見えない化であります。道路の無電柱化については、さきの定例会で可決いただいた無電柱化推進条例が今月施行となり、都道全線において電柱新設が禁止となりました。この条例をてことして、区市町村の取り組みの支援やコスト縮減につながる技術開発のほか、十一月十日の無電柱化の日に合わせた啓発など、官民一体で無電柱化を推し進めてまいります。
 同じく、見えない化により東京の価値を高める取り組みとして、日本橋周辺の首都高の地下化を進めてまいります。さきの東京オリンピックの際、日本橋上空にかけられた首都高を、快適、ゆとりの高度成熟都市を目指す中でつくりかえていくことは、東京の進化をあらわす一つの象徴となると思います。老朽化に伴う更新の機会を捉え、国や首都高速道路株式会社と共同で、日本橋周辺のまちづくりと連携して取り組み、品格ある景観を未来に残したいと思います。
 第二に、障害者や高齢者に優しい社会、まちづくりであります。パラリンピックは、障害者や高齢者が生き生きと生活していく社会づくり、まちづくりにつながります。まちの段差の解消に加え、都営バスでは、車内の通路段差を解消し、誰もが車内後方までスムーズに移動できるフルフラットバスを日本で初めて導入いたします。来年には営業運行を開始し、新たな路線バスのモデルとして全国にも発信してまいります。
 第三は、仕事の生産性を高めるための働き方改革であります。世界中から人々を迎える二〇二〇年大会を控え、鉄道の混雑緩和を進めなくてはなりません。七月に行った時差ビズでは、約三百二十社もの企業に共感をいただき、時差出勤やテレワークが一斉に実施されました。
 鉄道各社には、オフピーク時間帯における特典付与や列車増発の協力をいただくなど、快適通勤のムーブメントは確実に広がっております。この秋には、積極的に取り組まれた企業、団体を時差ビズ推進賞として表彰し、その取り組みを広く紹介するなど、引き続き生産性を高めるための時差ビズを新たな常識として定着させていきたいと思います。
 通勤混雑の緩和にも有効なテレワークについては、特に中小企業への普及を目的に、体験セミナーやモデル事業を実施してまいります。都においても、今月から毎月、テレワークデーを設定するほか、フレックスタイムの試行を踏まえ、より柔軟な勤務時間制度の構築を進めます。都が多様な働き方を先導することで、誰もが働きやすく、生産性の高い労働環境を広げていきたいと思います。
 二〇二〇年大会の大いなるレガシーのもとで成長を続け、その先に目指す都市像はどうあるべきなのか。東京の未来をつくろうをキャッチフレーズに策定した都市づくりのグランドデザインでは、二〇四〇年代の東京の新しい姿と、その実現のための方策を打ち出しました。
 セーフシティー、ダイバーシティー、スマートシティーの礎となる都市づくりに向けて、分野横断的な視点から定めた七つの戦略と三十の政策方針に基づき、具体的な取り組みを進めてまいります。積極果敢に都市づくりを進める姿勢を明確にするため、震災時の燃え広がりゼロ、緑の総量を減らさないなど、取り組むべき挑戦も掲げました。都民、民間事業者、区市町村など多様な主体と連携しながら、新たな価値を生み続ける高度成熟都市を築き上げ、未来を担う子供たちに、よりよい東京を引き継いでいきたいと思います。
 東京の未来像を考える上で、研究開発型の企業や大学の集積、豊かな自然、多彩な観光資源などのポテンシャルを有する多摩地域をいかに発展させていくかは、重要な視点であります。グランドデザインと同じく二〇四〇年代を見据え、多摩の目指す地域像とそのための施策の方向性を示す多摩の振興プランを先週公表いたしました。道路交通ネットワークが充実し、産業振興により地域活性化が図られ、豊かな自然と共生する。こうした将来像に向けた施策を、多摩の各地域の特性や課題も踏まえながら、より効果的、重層的に展開をしてまいります。
 島しょ地域のさらなる活性化も進めてまいります。島々の隠れた魅力を再発見し、付加価値をつけて広く発信することを目指す東京宝島推進委員会においては、現地の視察等を踏まえ、課題の洗い出しが行われております。新鮮な魚介類や温泉など、強みとなる特産品や観光資源は数多く、それらを生かした島しょ地域のブランド化に向け、有識者とともに多様な観点から検討してまいります。
 船舶で島々を訪れる婚活ツアーは、今月の大島を皮切りに、他の島でも順次開催されます。また、食を通じて伊豆諸島の歴史と文化を学ぶツアーなど、多摩・島しょ地域の自然を生かした新たな余暇を体験できる取り組みも展開をいたします。さらにこの秋には、島しょ地域での宿泊や買い物等の際、スマートフォンで利用できる特典つき旅行商品券を発行するなど、多くの人々が宝島の魅力に触れるきっかけづくりを幅広く行い、島々の一層のにぎわいを創出していきたいと思います。
 次に、築地市場の豊洲への移転について申し上げます。
 さきの都議会臨時会では、熱心なご議論をいただき、豊洲移転への道筋をつける補正予算を可決いただきました。今後、安全・安心を確保するための追加対策工事や、施設の使い勝手の向上を初め、豊洲市場への早期移転に向けた取り組みを加速いたします。あわせて、正確な情報をわかりやすく発信するなど、都民の皆様、市場業者の皆様の理解と安心を得るための努力を重ねてまいります。その一環として、先日、地元住民の皆様とともに、豊洲市場を視察いたしました。
 追加対策工事の完了後は、専門家会議によりその有効性を確認し、農林水産大臣に対して認可申請を行うなど、移転に向けたステップを着実に踏んでまいります。正確な情報をお伝えしながら、豊洲市場の安全・安心の確保に必要な全ての手続を完了することで、業者の皆様、地元の皆様にご納得いただける環境が整うものと考えております。
 なお、具体的な移転の時期につきましては、業者の皆様の意向も尊重しながら、真摯かつ丁寧に協議を重ね、早期に決定したいと思います。
 一方、市場移転後の築地においては、まずはオリンピック・パラリンピックに向け、環状第二号線の地上部道路や輸送拠点の整備を進めます。これと並行して、大会後の築地再開発について、築地再開発検討会議での議論を来月から開始いたします。再開発の具体的な姿は段階的に検討を進め、民間の力を最大限活用しつつ、今後五年以内のできるだけ早い時期に着工できるよう努めてまいります。
 これらにより、基本方針を具体化し、東京の持続的な成長につなげていく取り組みを着実に前へと進めてまいります。
 知事就任以来、私が推し進めてきた東京大改革の要諦は、都政を透明化し、都民とともに進める都政を実現することであります。そのことが、都民一人一人が輝き、活力を生み続ける東京を実現するために不可欠と考えるからであります。
 そのために、私みずからを本部長とする都政改革本部を設置し、知事選の公約にも掲げたオリンピック開催費用の見直し、情報公開制度や入札制度の改革などを進めてまいりました。また、予算編成の透明化に向けて、都独自の手順であった、いわゆる政党復活予算の廃止などにも切り込んでまいりました。
 そして、ことしの春からは、これらの活動をバージョンアップさせた二〇二〇改革を開始いたしました。仕事改革、見える化改革、仕組み改革の三点セットで、都政改革を意識と制度の両面から推進しております。特に、監理団体及び報告団体については、各局の政策の執行機関としての機能強化や団体のあり方など、抜本的な見直しを進めてまいります。
 これらの改革の進捗状況は、都政改革本部会議において都民の皆様に公開をいたします。そして、今年度末には、都政改革本部を司令塔に、数年にわたり改革を推し進めるための二〇二〇改革プランを策定してまいります。
 また、幅広い意見を都政の施策形成に生かす試みとして、予算編成過程に都民、職員の声を直接反映させる手法を導入いたします。子育て支援や高齢化対策など、喫緊の課題の解決に向けた事業を都民の皆さんからご提案いただき、行政にはない新たな発想の活用を目指してまいります。あわせて、職員が、担当分野にかかわらず事業を提案できる制度も実施をし、一人一人の経験や知識を生かした実効性の高い施策を立案するとともに、職員の改革マインドのさらなる向上にもつなげてまいります。
 さて、このたび名誉都民の候補者として、有馬朗人さん、猪谷千春さん、草間彌生さん、黒柳徹子さんの四名の方々を選定させていただきました。
 有馬朗人さんは、物理学の研究ですぐれた業績を残すとともに、俳人、東京大学総長、文部大臣など多方面において活躍してこられました。
 猪谷千春さんは、日本人初の冬季オリンピックメダリストとなり、長きにわたりIOC委員としてスポーツ振興に寄与してこられました。
 草間彌生さんは、水玉や網目模様などによる独創的かつ個性的な作品を次々と発表し、前衛芸術家として時代の最先端で活躍されておられます。
 黒柳徹子さんは、テレビ草創期から第一線で活躍され、ユニセフ親善大使を務めるなど、社会貢献活動にも精力的に取り組んでおられます。
 四名の皆様は、多くの都民が敬愛し、誇りとするにふさわしい方々であります。都議会の皆様のご同意をいただき、来月、名誉都民として顕彰したいと考えております。よろしくお願いいたします。
 家庭の問題を理解できる女性ならば、国家を運営する問題をより理解できる。こう述べたのは、イギリス初の女性首相であるマーガレット・サッチャー氏であります。家庭も国家も人から成り、それぞれの問題を理解するための鍵も人にある。その意味で、この夏、過去最高の三十六名の女性議員の皆様が誕生したことは心強く感じるところであります。都においても、女性幹部の登用をさらに進めてまいりました。これまで以上に女性の目線が生かされ、人に焦点を当てた都政を展開していく環境が一層整ったと感じております。
 人口減少、超高齢化という時代の節目を迎える今、議会と執行機関が競い合うかのように、処方箋を次々とつくり上げていくことが肝要であると思います。これからも東京の持続的な成長を実現するチャンスを皆様と生かしていきたいと切に願っております。
 なお、本定例会には、これまで申し上げたものを含めまして、条例案九件、契約案十五件など、合わせて三十一件の議案を提案しております。よろしくご審議のほどお願いを申し上げます。
 以上をもちまして私の所信表明を終わりとさせていただきます。
 ご清聴まことにありがとうございました。(拍手)

○議長(尾崎大介君) 以上をもって知事の発言は終わりました。

○六十七番(斉藤れいな君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 本日は、質問に先立ち議事に入り、日程の順序を変更し、追加日程第一から第五までを先議されることを望みます。

○議長(尾崎大介君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(尾崎大介君) ご異議なしと認めます。よって、質問に先立ち議事に入り、日程の順序を変更し、追加日程第一から第五までを先議することに決定いたしました。

○議長(尾崎大介君) 追加日程第一、東京都名誉都民の選定の同意についてを議題といたします。
〔松丸議事部長朗読〕
一、東京都名誉都民の選定の同意について一件

二九財主議第三五二号
平成二十九年九月二十日
東京都知事 小池百合子
 東京都議会議長 尾崎 大介殿
東京都名誉都民の選定の同意について
 このことについて、左記の者を東京都名誉都民に選定いたしたいので、東京都名誉都民条例第三条の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお取り計らい願います。
       記
     有馬 朗人

      略歴
現住所 東京都世田谷区
有馬 朗人
昭和五年九月十三日生
昭和五年   大阪府生まれ
昭和二十八年 東京大学理学部物理学科卒業
昭和五十年  東京大学理学部教授
平成元年   東京大学総長
平成二年   天為俳句会主宰
平成五年   特殊法人理化学研究所理事長
平成十年   参議院議員、文部大臣
平成十一年  科学技術庁長官兼務
平成十二年  財団法人日本科学技術振興財団会長
平成十六年  旭日大綬章
平成二十二年 文化勲章
平成二十九年 一般社団法人東京都俳句連盟会長

      事績
有馬 朗人
昭和五年九月十三日生
 昭和五年九月十三日、大阪府に生まれる。
 昭和二十八年、東京大学理学部物理学科卒業後、同大学大学院に入学し、昭和三十一年、同大学原子核研究所助手となる。
 昭和五十年、東京大学理学部教授、平成元年、同大学総長に就任する。
 平成二年、天為俳句会を主宰し、俳誌「天為」を創刊する。平成八年から国際俳句交流協会会長を務める。
 平成五年、「原子核の力学的模型と電磁相互作用の理論的研究」により日本学士院賞を受賞する。
 同年、特殊法人理化学研究所(現国立研究開発法人理化学研究所)の理事長に就任する。
 平成十年、参議院議員に当選、小渕内閣で文部大臣に就任し、翌十一年には科学技術庁長官を兼務する。
 平成十二年、財団法人日本科学技術振興財団(現公益財団法人日本科学技術振興財団)の会長に就任する。
 平成十六年、旭日大綬章を受章する。
 平成二十二年、文化勲章を受章する。
 平成二十九年、一般社団法人東京都俳句連盟会長に就任する。
 氏は、長年にわたる原子核物理学の研究で優れた業績を残すとともに、俳人としても活躍し、都民・国民はもとより、世界の人々に日本人の感性や文化の魅力を伝えている。また、東京大学総長を務め、国政においては文部大臣として日本の教育振興に貢献した。
 「ともかく努力せよ」をモットーとして、多方面にわたり活躍した氏の功績は多大であり、公共の福祉を増進し、学術の進展に寄与する姿は、広く都民が敬愛し、誇りとするところである。

○議長(尾崎大介君) 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、知事の選定に同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕

○議長(尾崎大介君) 起立多数と認めます。よって、本件は、知事の選定に同意することに決定をいたしました。

○議長(尾崎大介君) 追加日程第二から第四まで、東京都名誉都民の選定の同意について三件を一括して議題といたします。
〔松丸議事部長朗読〕
一、東京都名誉都民の選定の同意について三件

二九財主議第三五三号
平成二十九年九月二十日
東京都知事 小池百合子
 東京都議会議長 尾崎 大介殿
東京都名誉都民の選定の同意について
 このことについて、左記の者を東京都名誉都民に選定いたしたいので、東京都名誉都民条例第三条の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお取り計らい願います。
       記
     猪谷 千春

      略歴
現住所 東京都中央区
猪谷 千春
昭和六年五月二十日生
昭和六年   北海道生まれ
昭和三十一年 第七回オリンピック冬季競技大会(コルチナ・ダンペッツオ)スキー回転競技銀メダル
昭和三十四年 AIU保険会社入社
昭和五十七年 国際オリンピック委員会委員
昭和六十三年 紫綬褒章
平成十三年  AIU保険会社名誉会長
平成十七年  国際オリンピック委員会副会長
平成二十四年 国際オリンピック委員会名誉委員
同年     一般財団法人東京都スキー連盟会長
平成二十六年 一般財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会顧問
同年     特定非営利活動法人日本障害者スキー連盟会長

      事績
猪谷 千春
昭和六年五月二十日生
 昭和六年五月二十日、北海道に生まれ、二歳からスキーを始める。
 昭和三十一年、第七回オリンピック冬季競技大会(コルチナ・ダンペッツオ)スキー回転競技で銀メダルを獲得し、日本人初の冬季オリンピックのメダリストとなる。
 昭和三十四年、AIU保険会社に入社し、平成十三年から平成二十年まで名誉会長を務める。
 昭和五十七年、国際オリンピック委員会委員に就任、平成十七年に副会長、平成二十四年から名誉委員を務める。
 昭和六十三年、紫綬褒章を受章する。
 平成二十四年、一般財団法人東京都スキー連盟会長に就任し、平成二十九年から名誉会長を務める。
 平成二十六年、一般財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(現公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会)顧問に就任する。
 同年、特定非営利活動法人日本障害者スキー連盟会長に就任する。
 氏は、第七回オリンピック冬季競技大会(コルチナ・ダンペッツオ)で銀メダルを獲得し、日本のスキー界の発展に尽力してきた。引退後は、民間企業に勤める傍ら、長きにわたり国際オリンピック委員会委員としてスポーツ振興に寄与した。
 常に夢と目標を持ち、スポーツ界、ビジネス界いずれにおいても、自身の立てた目標をたゆまぬ努力によって実現させてきた氏の姿は、広く都民が敬愛し、誇りとするところである。

二九財主議第三五四号
平成二十九年九月二十日
東京都知事 小池百合子
 東京都議会議長 尾崎 大介殿
東京都名誉都民の選定の同意について
 このことについて、左記の者を東京都名誉都民に選定いたしたいので、東京都名誉都民条例第三条の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお取り計らい願います。
       記
     草間 彌生

      略歴
現住所 東京都新宿区
草間 彌生
昭和四年三月二十二日生
昭和四年   長野県生まれ
昭和二十七年 初個展「草間彌生 個展」
昭和三十二年 単身渡米、前衛芸術家として注目を集める
昭和四十八年 帰国、東京を拠点として活動する
平成五年   第四十五回ヴェネツィア・ビエンナーレに日本代表として参加
平成十一年  東京都現代美術館で回顧展「草間彌生 ニューヨーク/東京」
平成十八年  第十八回高松宮殿下記念世界文化賞(絵画部門)
平成二十三年 二年にわたり欧米四都市を巡回する回顧展を開始
平成二十八年 文化勲章
平成二十九年 国立新美術館で個展「草間彌生 わが永遠の魂」

      事績
草間 彌生
昭和四年三月二十二日生
 昭和四年三月二十二日、長野県に生まれる。十歳の頃から水玉と網目模様を用いた幻想的な絵を描き始める。
 昭和二十七年、初個展「草間彌生 個展」を松本市で開催する。
 昭和三十二年、単身渡米。翌年、シアトルからニューヨークへ活動の拠点を移し、巨大な平面作品や、ソフトスカルプチャー、鏡や電飾を使った作品を発表する。
 昭和四十八年、帰国。以後、東京にスタジオを構え、美術作品の制作発表を続けながら、小説、詩集も多数発表する。
 平成五年、第四十五回ヴェネツィア・ビエンナーレ日本代表に選出され、日本館で初めての個展形式の展示を行う。
 平成十一年、東京都現代美術館で、ニューヨーク滞在時代の作品に日本での初期と帰国後の作品を加え、回顧展「草間彌生 ニューヨーク/東京」を開催する。
 平成十八年、第十八回高松宮殿下記念世界文化賞(絵画部門)を日本人として初めて受賞する。
 平成二十三年から平成二十四年にかけて、欧米四都市を巡回する回顧展を開催する。
 平成二十八年、文化勲章を受章する。
 平成二十九年、国立新美術館で個展「草間彌生 わが永遠の魂」を開催、五十二万人が入場する。
 氏は、水玉や網目模様などを用いた独創的かつ個性的な作品を次々と発表し、世界中で大規模な個展を開催するなど、前衛芸術家として長年にわたって活躍している。
 現在も革新的な芸術表現を求め、時代の最先端を走り続けている姿は、多くの人々を魅了するとともに、広く都民が敬愛し、誇りとするところである。

二九財主議第三五五号
平成二十九年九月二十日
東京都知事 小池百合子
 東京都議会議長 尾崎 大介殿
東京都名誉都民の選定の同意について
 このことについて、左記の者を東京都名誉都民に選定いたしたいので、東京都名誉都民条例第三条の規定により、東京都議会の同意についてよろしくお取り計らい願います。
       記
     黒柳 徹子

      略歴

現住所 東京都港区
      黒柳 徹子
昭和八年八月九日生
昭和八年   東京府(現東京都)生まれ
昭和二十八年 東洋音楽学校卒業
同年     NHK放送劇団に入団
昭和五十一年 「徹子の部屋」放送開始
昭和五十六年 「窓ぎわのトットちゃん」刊行
同年     「社会福祉法人トット基金」を設立、同理事長
昭和五十九年 ユニセフ(国際連合児童基金)親善大使
平成三年   東京都文化賞
平成十四年  日本パンダ保護協会名誉会長
平成二十三年 「徹子の部屋」が「同一司会者によるトーク番組の最多放送」回数記録で、ギネス世界記録
平成二十七年 「徹子の部屋」がギネス世界記録更新
同年     文化功労者

      事績
黒柳 徹子
昭和八年八月九日生
 昭和八年八月九日、東京府(現東京都)に生まれる。
 昭和二十八年、東洋音楽学校(現東京音楽大学)を卒業し、NHK専属のテレビ女優第一号として、NHK放送劇団に入団する。
 昭和五十一年、「徹子の部屋」の放送を開始する。平成二十三年、「同一司会者によるトーク番組最多放送」回数記録としてギネス世界記録に認定され、平成二十七年には放送回数が一万回を超え、ギネス世界記録を更新する。
 昭和五十六年、自らの幼少時代を描いた自伝的小説「窓ぎわのトットちゃん」を刊行。空前のベストセラーを記録(八百万部)し、世界三十五か国で翻訳される。
 この著書の印税を基に、「社会福祉法人トット基金」を設立し、理事長として、社会福祉活動と聴覚障害者の劇団の育成、支援に意欲を燃やし、手話の普及にも努めている。
 昭和五十九年、ユニセフ(国際連合児童基金)親善大使に就任する。アジアやアフリカなどを訪問し、メディアを通して子供たちの困難な状況を伝え、世界に救済を訴える。
 平成三年、東京都文化賞を受賞する。
 平成十四年、日中国交正常化三十年に当たり、希少動物であるジャイアントパンダの保護を目的として設立された日本パンダ保護協会の名誉会長に就任する。
 平成二十七年、文化功労者に選定される。
 氏は、テレビ草創期から第一線で活躍し、人間的な魅力と類いまれな話術で幅広い世代に親しまれ、都民はもとより多くの国民に愛されている。
 また、「社会福祉法人トット基金」を設立するとともに、ユニセフ親善大使を務めるなど、福祉活動や社会貢献活動にも精力的に取り組んでいる。
 長きにわたり、幅広い分野で活躍する姿は、人々に希望や活力を与え、広く都民が敬愛し、誇りとするところである。

○議長(尾崎大介君) お諮りいたします。
 本件は、いずれも知事の選定に同意することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(尾崎大介君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、いずれも知事の選定に同意することに決定をいたしました。

○議長(尾崎大介君) 追加日程第五、議員提出議案第十五号、東京二十三区の大学における定員抑制等に関する意見書を議題といたします。
 案文は、お手元に配布いたしてあります。
 朗読は省略いたします。

議員提出議案第十五号
東京二十三区の大学における定員抑制等に関する意見書
 右の議案を別紙のとおり東京都議会会議規則第十二条第一項の規定により提出します。
  平成二十九年九月二十日
(提出者)
古城まさお   けいの信一  成清梨沙子
鈴木 邦和   おじま紘平  平  慶翔
後藤 なみ   西郷あゆ美  やながせ裕文
大場やすのぶ  山内れい子  伊藤しょうこう
田村 利光   藤井とものり 池川 友一
細田いさむ   うすい浩一  小林 健二
加藤 雅之   滝田やすひこ 藤井あきら
奥澤 高広   森口つかさ  村松 一希
内山 真吾   森澤 恭子  もり  愛
菅野 弘一   川松真一朗  小松 大祐
柴崎 幹男   宮瀬 英治  原田あきら
斉藤まりこ   藤田りょうこ 斉藤やすひろ
栗林のり子   遠藤  守  伊藤こういち
龍円あいり   あかねがくぼかよ子 保坂まさひろ
関野たかなり  森村 隆行  福島りえこ
鳥居こうすけ  つじの栄作  菅原 直志
清水やすこ   舟坂ちかお  清水 孝治
三宅 正彦   神林  茂  西沢けいた
いび 匡利   原 のり子  星見てい子
とや英津子   大松あきら  まつば多美子
高倉 良生   上野 和彦  白戸 太朗
木下ふみこ   増田 一郎  入江のぶこ
斉藤れいな   佐野いくお  細谷しょうこ
おときた駿   上田 令子  両角みのる
ひぐちたかあき 高橋 信博  中屋 文孝
古賀 俊昭   宇田川聡史  山口  拓
河野ゆりえ   米倉 春奈  白石たみお
里吉 ゆみ   のがみ純子  中山 信行
谷村 孝彦   小磯 善彦  藤井  一
馬場 信男   本橋ひろたか 田の上いくこ
桐山ひとみ   たきぐち学  米川大二郎
石川 良一   中山ひろゆき 山田ひろし
岡本こうき   小宮あんり  山崎 一輝
吉原  修   三宅 茂樹  中村ひろし
とくとめ道信  尾崎あや子  和泉なおみ
長橋 桂一   橘  正剛  東村 邦浩
中嶋 義雄   大津ひろ子  栗下 善行
木村 基成   伊藤 ゆう  小山くにひこ
荒木ちはる   山内  晃  増子ひろき
石毛しげる   尾崎 大介  早坂 義弘
鈴木 章浩   秋田 一郎  高島なおき
あぜ上三和子  清水ひで子  大山とも子
曽根はじめ
東京都議会議長 尾崎 大介殿

東京二十三区の大学における定員抑制等に関する意見書
 平成二十九年六月、「まち・ひと・しごと創生基本方針二〇一七」において、地方創生に資する大学改革として、「東京二十三区の大学の学部・学科の新増設、定員増の抑制」が決定された。現在は、地方大学の振興及び若者雇用等に関する有識者会議において、地方大学の振興策等について検討が行われており、年内に最終報告案が取りまとめられる予定である。
 日本が将来にわたって成長力を確保していくためには地方創生が重要であり、地方大学の振興等に取り組んでいくことに異論はないが、地方創生は、「東京対地方」という構図ではなく、東京と地方が共存共栄し、日本の発展に寄与する日本全体の創生を目指すべきである。
 国際競争が激しさを増し、我が国の成長をけん引するグローバル人材の育成が急がれる中、大学は知の拠点として、次代を担う人材の育成、イノベーションの創出等、極めて重要な役割を担っている。
 今般の「東京二十三区の大学の学部・学科の新増設、定員増の抑制」は、大学の教育・研究体制の改革・革新を滞らせ、大学の国際競争力を低下させることにとどまらず、人こそ資源の我が国の国益を損なうことになりかねない。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、東京二十三区の大学の定員抑制等の実施には、明確に反対を表明し、次の事項を実現するよう強く要請する。
一 地方創生の推進に当たっては、東京と地方が共存共栄し、日本全体の発展に寄与する取組を支援していくこと。
二 東京二十三区の大学における学部・学科の新増設及び定員増の抑制に係る立法措置、告示改正等は行わないこと。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成二十九年九月二十日
東京都議会議長 尾崎 大介
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
文部科学大臣
まち・ひと・しごと創生担当大臣 宛て

○六十七番(斉藤れいな君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 ただいま議題となっております議員提出議案第十五号については、原案のとおり決定されることを望みます。

○議長(尾崎大介君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(尾崎大介君) ご異議なしと認めます。よって、議員提出議案第十五号は、原案のとおり可決されました。

○六十七番(斉藤れいな君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 本日の会議はこれをもって散会し、明二十一日から二十五日まで五日間、議案調査のため休会されることを望みます。

○議長(尾崎大介君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(尾崎大介君) ご異議なしと認めます。よって、本日の会議はこれをもって散会し、明二十一日から二十五日まで五日間、議案調査のため休会することに決定いたしました。
 なお、次回の会議は、九月二十六日午後一時に開きます。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後一時四十五分散会

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