平成二十九年東京都議会会議録第四号

○議長(川井しげお君) 九十八番古賀俊昭君。
〔九十八番古賀俊昭君登壇〕

○九十八番(古賀俊昭君) まず、都内墨田区に所在する東京都立横網町公園に建つ朝鮮人犠牲者追悼碑などの問題について質問を行います。
 本年は、十万人余が犠牲となった大正十二年の関東大震災から九十四年になります。この震災の混乱の中での不幸な事件により生じたのが、朝鮮人犠牲者であります。
 横網町公園内に朝鮮人犠牲者を追悼する施設を設けることに、もとより異論はありませんが、そこに事実に反する一方的な政治的主張と文言を刻むことは、むしろ日本及び日本人に対する主権及び人権侵害が生じる可能性があり、今日的に表現すれば、ヘイトスピーチであって、到底容認できるものではありません。
 追悼碑には、誤った策動と流言飛語のため六千余名に上る朝鮮人がとうとい生命を奪われましたと記されています。この碑は、昭和四十八年、共産党の美濃部都知事時代に、関東大震災朝鮮人犠牲者追悼行事実行委員会が建てて、東京都に寄附したものでありますから、現在、碑文については東京都に全責任があります。
 本来は、当時、都が受領に際し、六千余名、あるいは流言飛語などの表記、主張に対しては、公的資料などによる根拠を求めるべきでありましたが、何せ共産党を中核とする革新都政でありましたから、相手のいうがままであったと思われます。
 私は、小池知事にぜひ目を通してほしい本があります。ノンフィクション作家の工藤美代子さんの「関東大震災 朝鮮人虐殺の真実」であります。工藤さんは、警察、消防、公的機関に保管されている資料を詳細に調べ、震災での死者、行方不明者は二千七百人、そのうち不法行為を働いた朝鮮独立運動家と、彼らに扇動されて追従したために殺害されたと思われる朝鮮人は約八百人、また、過剰防衛により誤って殺害されたと考えられている朝鮮人は二百三十三人だと調べ上げています。
 この書籍は「SAPIO」に連載され、現在、産経新聞から単行本として出版されています。
 六千余名が根拠が希薄な数であることは、国勢調査からもわかります。日本で初めての国勢調査が、関東大震災の三年前、大正九年に実施されていますが、その中の国籍民籍別人口では、朝鮮人の人口は、埼玉県、千葉県、東京府、神奈川県全てを合わせて三千三百八十五人なのであります。
 流言飛語に関しても、当時の我が国の治安状況を知るべきであり、震災の四年前に朝鮮半島で勃発した三・一独立運動に関与した朝鮮人活動家が多数日本に来て、ソビエトや日本人無政府主義者の支援を受けて頻繁に事件を起こしていたことは、現存する当時の新聞記事からも確認できるのであります。
 また、彼らは、当時皇太子殿下であった後の昭和天皇のご成婚に合わせての危害行動を準備していました。そのほか、現に震災に乗じて凶悪犯罪が引き起こされたことは、具体的に事件としてたくさん報道されています。
 こうした世相と治安状況の中で、日本人自警団が過敏になり、無関係の朝鮮人まで巻き添えになって殺害された旨の文言こそ、公平、中立な立場を保つべき東京都の姿勢ではないでしょうか。
 ところで、六年後の平成三十五年は、関東大震災百周年に当たります。朝日新聞や詐話師であった吉田清治が捏造し、世界中に垂れ流し続けた慰安婦強制連行が完全な虚構であったことが判明した今、次に関東大震災百年を捉えて、朝鮮人犠牲者への我が国の謝罪と補償をいい募ってくる可能性があることは否定できません。だからこそ、知事の判断は国益にもかかわることであり、重かつ大であるといわなければならないのです。
 都立横網町公園には、平成三十二年東京五輪に向けて多くの外国人が訪れます。また、公園施設を管理運営する公益財団法人東京都慰霊協会が発行している子供向けの冊子、「たんけん!都立横網町公園」は、今はやりのポケモンが表紙を飾り、全てにルビが振られ、わかりやすく解説が加えられているのはよいのでありますが、当該追悼碑の写真と「誤った流言飛語」と表記されており、さらに、聞き覚えのない「アジア・太平洋戦争」なる左翼用語が使われています。これは見直すべきでしょう。
 歴史の事実と異なる数字や記述を東京都の公共施設に設置、展示すべきではなく、撤去を含む改善策を講ずるべきと考えますが、知事の所見を伺います。
 また、小池知事は、昨年九月一日、同公園で行われた日朝協会が事務局を務める関東大震災犠牲者追悼式典に追悼の辞を寄せています。当組織の案内状には、六千余名、虐殺の文言があります。
 なお、この団体は、昨年は申請したようでありますけれども、過去、公園占用許可申請書を一度も提出することもなく公園を使用していたほか、都立公園条例で行為の制限条項により、改めて知事の許可を必要とする広告宣伝、物品販売を堂々と行っていました。
 東京都を代表する知事が歴史をゆがめる行為に加担することになりかねず、今後は追悼の辞の発信を再考すべきと考えますが、所見を伺います。
 次に、戦没者慰霊について知事に質問いたします。
 毎年めぐり来る八月十五日は、昭和五十七年、戦没者を追悼し、平和を祈念する日として閣議決定され、国民が戦争と平和について思いを深める象徴的な日であります。祖国日本の危難に際し、国安かれと一死をもって戦陣に倒れた英霊をお祭りする靖国神社参拝は、ご遺族、戦友が年ごとに減少をたどる中、知事の大きな責務の一つとして重みを増しつつあると考えます。
 靖国神社は、二年後、平成三十一年に、ご創立百五十年の節目の年を迎えることから、昨年より記念事業として、本殿などの改修工事や境内の整備工事等が進められています。広範な国民の賛同も当然必要となりますが、東京都においては、知事の八月十五日の参拝が何よりの奉賛となり、記念事業成功への弾みをつけるものとなると思うのです。
 かつて石原元知事は、知事就任の翌年の平成十二年から毎年、五輪招致活動で海外出張の年を除き、八月十五日の参拝を任期中行いましたが、後に続く二人の知事は、八月十五日の靖国神社参拝を見送り、なぜか任期半ばで退陣に追い込まれました。
 ちなみに、歴代総理のサンフランシスコ講和条約調印後の靖国神社参拝状況を見ますと、不参拝の総理の内閣は短命であったり、任期途中で退陣を余儀なくされていることの事実は偶然でしょうが、何か暗示的であります。
 知事、中韓の内政干渉は歯牙にもかけず、神霊とご遺族の心情に応えられてはいかがかと思います。
 東京五輪への支障など全くありません。否、むしろ逆でありましょう。所懐を伺います。
 アジア大都市交流について、次に質問いたします。
 平成十三年に設立されたアジア大都市ネットワーク21は、現在、総会が休止状態にあるわけですが、環境、交通、治安、感染症対策など、アジア主要都市の首脳が一堂に会する意義は大変大きいと思います。
 日本、東京への期待も大きいものがあります。北朝鮮の核実験、ミサイル発射、中共の南シナ海での埋め立てや軍事基地の建設など、アジアには大きな危機が存在しています。ぜひ日本、東京への期待を考えれば、再開に向けた検討を加えるべきだと考えますが、いかがでしょうか。
 道路、橋梁の整備について、次に伺います。
 多摩川にかかる日野市と立川市を結ぶ日野橋のかけかえに向けての手続が、今、進められています。大正十五年にかけられたこの橋は九十一年を迎え、歩道も一・五メートルと狭く、建てかえへの期待は大きく高まっています。
 日野橋は、今年度の取り組み状況、予算上での状況は把握はしておりますけれども、改めて、今日までの取り組み状況と、平成二十九年度の事業計画の内容を伺います。
 次に、JR日野駅から北に延びる日野都市計画道路三・四・一七号立川日野線の多摩川にかかる仮称富士見橋の計画について、現在、整備効果が期待をされ、これまた市民の期待は高まっています。渋滞解消、防災基地との接続、いろいろあります。当事業の進捗状況と今後の見通しについて伺います。
 最後に、五輪憲章について伺います。
 五輪憲章を読みますと、オリンピック憲章の定める権利及び自由は人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治またはその他の意見、国あるいは社会のルーツ、財産、出自、その他の身分などの理由による、いかなる種類の差別も受けることなく、確実に享受されなければならないと書かれています。この憲章に照らして、平成三十二年、東京五輪ゴルフ会場となる霞ヶ関カンツリー倶楽部が、女性を正会員と認めていないことが、五輪憲章に反するとして問題になっているわけです。
 五輪憲章に反するという指摘は当然だと思いますけれども、しかし、考えてみますと、東京都の交通局が運行する、あるいはその他の民間鉄道もそうでありますけれども、Women Onlyと表示した車両が東京都中を走り回っています。これも開催都市として再考するのも一案かと私は考えるわけでありますけれども、本件については、知事は違和感を全く感じないのか。この五輪憲章との兼ね合いでお答えいただければと思います。
 一般質問を終わります。(拍手)
〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 古賀俊昭議員の一般質問にお答えを申し上げます。
 まず、都立横網町公園におけます関東大震災朝鮮人犠牲者追悼碑についてのご質問でございます。
 この追悼碑は、ご指摘のように、昭和四十八年、民間の団体が資金を募集し、作成したものを受け入れる形で、犠牲者の追悼を目的に設置したものと聞いております。
 大震災の際に、大きな混乱の中で犠牲者が出たことは、大変不幸な出来事でございます。そして、追悼碑にある犠牲者数などについては、さまざまなご意見があることも承知はいたしております。
 都政におけますこれまでの経緯なども踏まえて、適切に対応したいと考えます。
 そして、この追悼文についてでありますけれども、これまで毎年、慣例的に送付してきたものであり、昨年も事務方において、例に従って送付したとの報告を受けております。
 今後につきましては、私自身がよく目を通した上で、適切に判断をいたします。
 靖国神社への参拝についてのご質問でございます。
 私は常に、そしてどこであっても、戦火の中で亡くなられた諸先輩方々への崇敬の念を心に抱いている一人でございます。それは、今日、私たちが享受している平和と繁栄が、まさしく戦没者の方々の祖国発展に対する強い願い、そしてとうとい犠牲の上に築かれているものとの思いからでございます。
 終戦の日、八月十五日に靖国神社を参拝することの重要性につきましても、異論はございません。
 一方で、都といたしましても、毎年この日に戦没者追悼式を開催していることはご指摘のとおりでございまして、指摘はされませんでしたかね、されましたかね──はい。私はその主催者の一人といたしまして、昨年もご遺族の皆様に直接寄り添いまして、皆様とともに、全てのみたまに対する深い追悼の意を表したところでございます。
 今後とも、戦没された方々の思いを受け継ぎまして、首都のかじ取りを担う都知事として、東京ひいては日本を希望にあふれた平和な都市国家として発展させていきたいと考えております。
 次に、都営地下鉄の女性専用車両についてのお尋ねがございました。
 首都圏では、鉄道の車内におけます痴漢、そして迷惑行為を未然に防止するためということで、現在、都営地下鉄を含めまして、十七の鉄道事業者において、路線の実情に応じて、利用者の協力のもとに、一部の車両を女性専用車両として運用していることは、ご指摘のとおりでございます。
 これは、混雑時間帯に女性が安心して鉄道を利用できる取り組みとして、利用者には定着しているものと存じております。
 また、男性でも小学生以下、お体のご不自由な方々、その介護者も利用できることとなっているわけでございまして、これらのことから、女性専用車両というのは、人権の尊重に重きを置き、オリンピック憲章のそのものを反映するものではないか、逆に趣旨に反するものではないと、このように考えております。
〔政策企画局長長谷川明君登壇〕

○政策企画局長(長谷川明君) アジア大都市ネットワーク21についてでございますが、同ネットワークは、平成十三年に設立して以降、総会及び共同事業の実施を通じて、会員都市間の協力関係の強化や各都市の施策の向上に寄与してまいりました。
 しかしながら、各都市のトップでございます首長がほとんど参加しないなど、総会が形骸化しましたことから、平成二十六年のトムスク総会において、抜本的見直しを行うことで合意をいたしました。その後、会員都市からの意見を踏まえまして、総会については休止をしております。
 一方、共同事業につきましては、感染症対策や危機管理などの分野で着実に成果を上げてまいりましたことから、引き続き、都において、多都市間の実務的協力事業として実施をしております。
 今後も、こうした実務的な交流を進め、海外諸都市との連携を深めてまいります。
〔建設局長西倉鉄也君登壇〕

○建設局長(西倉鉄也君) 二点のご質問にお答えいたします。
 初めに、日野橋のかけかえについてでございますが、日野橋は、多摩川を渡る甲州街道の要衝として、防災上、重要な役割を担っております。本橋は老朽化が進み、歩道も狭く、また耐震性の向上を図る必要があることから、かけかえることといたしまして、具体的な検討を進めております。
 今年度は、河川内の動植物につきまして現地調査を行うとともに、橋脚の配置等の検討に必要な条件につきまして、河川管理者と協議を進めております。
 平成二十九年度は、動植物の保全対策につきまして、各分野の有識者等を交え、検討を始めるとともに、橋梁形式の選定に向け、比較案を作成してまいります。
 また、日野橋に接続する日野三・四・一号線を第四次事業化計画の優先整備路線に位置づけておりまして、橋梁のかけかえとあわせた事業化の検討を進めてまいります。
 今後とも、関係機関との協議や調査設計等を計画的に進め、事業化に向けて全力で取り組んでまいります。
 次に、仮称富士見橋の取り組みについてでございますが、本橋は、多摩川をまたいで日野市と立川市を結び、甲州街道と新奥多摩街道を連絡するなど、南多摩と北多摩の地域間連携を強化する重要な橋梁でございます。
 さらに、この橋梁の新設とあわせ、立川三・一・三四号線を整備することによりまして、災害応急対策活動の中枢拠点となる立川広域防災基地と南多摩地域が直結され、広域的な防災性が大きく向上いたします。
 このため、仮称富士見橋を含む日野三・四・一七号線等二路線を、平成二十八年三月に策定されました第四次事業化計画におきまして、今後十年間で優先的に整備すべき路線として選定いたしました。
 本橋につきましては、来年度、動植物などの自然環境や河川条件を把握するための基礎的な調査に新たに着手し、事業化に向けて取り組んでまいります。

○議長(川井しげお君) この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後四時二十九分休憩

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