平成二十八年東京都議会会議録第十三号

○副議長(小磯善彦君) 二十五番柴崎幹男君。
   〔二十五番柴崎幹男君登壇〕
   〔副議長退席、議長着席〕

○二十五番(柴崎幹男君) 初めに、知事の教育行政に臨む基本姿勢について伺います。
 我が党は、東京を世界で一番の都市とするために、さまざまな提言を行い、その実現に力を尽くしているところであります。
 知事も、今後、東京の未来像を都民に示していくことと思いますが、どのような都市像を示すとしても、その活力や豊かさの源となるのは人材であります。
 そのため、社会が国際化する中で、子供たちは考える力や協同する力を育むとともに、日本人の礼儀正しさや思いやりの心を受け継ぐことも大切であります。
 知事は今後、総合教育会議を開催し、新たな大綱を策定するとの考えを述べました。知事の教育に対する基本的な考えを伺います。
 次に、副校長の確保について伺います。
 先般、東京都では、副校長のなり手不足が深刻であるとの報道がされていました。今、学校現場には、学力の定着、向上、新たな学習指導要領への対応等、多様な課題への対応が課せられています。
 我が党はこれまでも、副校長確保の重要性について指摘してまいりました。
 校長がリーダーシップを発揮して学校を取り巻くさまざまな課題を解決するためには、校長のマネジメントを補佐する副校長の役割が重要であります。
 都教育委員会は、学校経営を担う副校長の確保に向けて、これまで以上に対策を講ずべきと考えますが、見解を伺います。
 次に、中小企業の航空機産業への参入について伺います。
 航空機産業は、小型機市場を中心に堅調な成長を見せており、今後二十年間で現在の二倍近い約四万機、四百兆円規模の市場が見込まれております。この拡大する需要を取り込み、多くの都内のものづくり企業の参入が東京の産業競争力向上の鍵となります。
 一方、航空機は、安全性の確保の観点から、多くの部品に対して高度な技術や特殊な認証などが必要です。また、国際マーケットでのビジネスが基本となるなど、中小企業にとって参入は容易ではありません。
 都では、企業間ネットワークの強化や、品質向上のための勉強会などの支援を行っています。国内外の企業がしのぎを削る中、都内事業者が受注獲得に至るためには、たゆまぬ技術開発への取り組みと優秀な人材が必要であります。
 このため、航空機産業へ参入していくためには、一層の支援体制が必要であります。都の取り組みを伺います。
 次に、東京の観光振興のあり方について伺います。
 東京を訪れる旅行者が、伝統を感じさせる文化財や最新の技術力を示す建築物に立ち寄るだけでなく、都内の各地域の魅力や特色を生かした新たな観光資源に触れる機会をふやす取り組みは大切であります。
 例えば、農園での果実の摘み取りや、地元のとれたての農産物を活用し飲食店と提携したメニューの開発等、食を通じたイベントの開催など、工夫の余地はあります。また、こうした取り組みに協力的な店舗のマップをつくり、地図を見ながら地域をめぐるなど、まさに観光であります。
 このように、地元ならではの観光資源のアイデアの実現に向けて、都はその後押しを行い、一定の成果を上げているようです。
 一方、観光資源の開発で観光客が集まり、スポットとして定着するには相当時間が必要となります。
 東京の各地域の観光資源を育て上げていくためには、何年かにわたる継続性を重視したサポートを進めていくべきであります。所見を伺います。
 次に、身体障害者補助犬の給付事業について伺います。
 先日、銀座線青山一丁目で盲導犬使用者がホームから転落し、死亡された事故がありました。
 この事故を受けて、東京メトロでは、ホームに安全を監視する係員を配置するなどの転落防止策を発表しました。本来、安全確保のためにはホームドアの設置が有効ですが、コスト面から相当時間がかかるようであります。
 一方、盲導犬に関する報道はほとんどなかったように思います。全国十一ある盲導犬育成団体は、障害者が自立して社会参加できるようになるため、独自の訓練、指導を行っております。
 盲導犬使用者が、いつでもどこでも、事故もなく安全に移動でき、単独歩行できるということが自立なのであります。盲導犬希望者は、会社や家事を休み四週間の訓練に耐え、何としても盲導犬を連れて帰るという自立に向けた強い志があります。
 こうした中、都は、本年度より給付手続の見直しを行いました。しかし、地元で長年にわたり盲導犬の育成に貢献してきたアイメイト協会や使用者から申請書類の煩雑さを指摘されたり、年に一度の募集になったため、即時給付が不可能になったとのことのようであります。
 もとより、盲導犬の給付は使用者側に立ったものでなくてはなりません。育成団体や使用者の声に配慮すべきであると考えます。
 こうした状況を踏まえ、必要とする視覚障害者が盲導犬の給付を受けられ、自立して生活できるよう、都は盲導犬の給付事業を積極的に進めるべきであります。所見を伺います。
 次に、練馬城址公園について伺います。
 東京都は平成二十三年に、首都東京の防災機能の強化を図るため、今後十年間にとしまえんを防災機能のすぐれた総合公園とし、練馬城址公園整備に着手すると明らかにしました。
 としまえんは、最盛期には年間四百万人以上の集客を有した都内有数の遊園地であり、練馬区のシンボルとして区内外からのにぎわいを生み出す場でもあります。練馬城址公園の事業化に向けて、遊園地としまえんとしてのポテンシャルを生かす公園を目指すべきであります。全てをリセットして公園にするというのではなく、地元の要望も踏まえ、引き継げるものは引き継ぐ発想が必要であります。
 公園整備について都の所見を伺います。
 次に、練馬城址公園に接続する補助一三三号線の事業化に向けた取り組みについて伺います。
 公園の機能を発揮し、防災性の向上を図るためにも接続する道路整備は不可欠であります。練馬城址公園においては、都市計画道路補助一三三号線が計画されていますが、目白通りから北側の区間を公園の整備に合わせて早期に整備していく必要があります。
 そこで、補助一三三号線の早期事業化を図るためにも、今後の取り組みが重要であります。所見を伺います。
 次に、アスリートの育成について伺います。
 先般、リオ五輪パラリンピックが閉幕しましたが、私の地元練馬区にゆかりのある選手が何人も出場しました。トランポリンでは棟朝銀河選手が四位、伊藤正樹選手が六位と大健闘を見せ、地元は大いに盛り上がりました。
 身近な選手の活躍によって、都民が大会に関心を持ち、競技にも詳しくなります。地元選手の存在は、大会盛り上げのために欠かせないものだと感じました。
 二〇二〇年大会まで残り四年を切りました。地元の選手を育て、国際大会等で活躍できる選手に押し上げることは、東京大会に向けた機運の盛り上げに重要であります。
 都では、有望なアスリートを集中的に育成する東京アスリート認定制度を創設しました。東京大会の成功に向け、今後どのように制度を活用していくのか、所見を伺います。
 次に、企業と連携したスポーツ振興について伺います。
 リオ大会を契機とした都民、国民のスポーツへの注目の高まりや四年後に控えた二〇二〇年大会への期待を受け、最近では、企業のテレビCMやPR広告でアスリートの姿をよく見かけます。
 また、近年、アスリートを積極的に雇用する企業もふえてきております。障害者スポーツ大会でも、民間企業による協賛等、企業のスポーツに対する関心は高まっております。
 東京の企業が持つ技術開発力、施設や人材を生かし、企業の社会貢献への意欲を引き出すなど、スポーツの裾野を拡大すべきであります。こうした機運の高まりを、二〇二〇年に向けてさらに加速させていくことが重要であります。
 障害のあるなしにかかわらず、スポーツを通じて豊かな生活を送る社会を実現する、これこそがオリンピック・パラリンピックの貴重なレガシーであります。
 このレガシーの創出の一翼を担う企業と連携した取り組みを進めていくべきと考えます。所見を伺います。
 次に、ボランティアについて伺います。
 リオ大会では、会場内は主にボランティアが大会運営を支え、会場の外ではリオ市が有償で雇用したスタッフが観客の案内、誘導を行っていたと現地視察した我が党の議員からも聞いています。全員が統一的デザインのユニホームを着用するなど、組織委員会とも連携が図られていたとのことであります。
 翻って東京では、町会、自治会や消防団によるまちの見回りなど、地域で長年取り組まれてきた実績があります。また、東京マラソンでは、熱心なボランティアが大会を支えてきました。
 都は、リオ大会の教訓や都内の実績を踏まえ、仕事を持つ人も、障害のある人も、能力と経験を生かしてボランティアに参加できるよう計画的に取り組むべきであります。
 そして、少しでも大会の役に立ちたいという地域の皆様の思いに一〇〇%応えていくべきであります。都の見解を伺います。
 最後に、自転車安全利用対策について伺います。
 自転車は、子供から高齢者まで多くの都民に利用されている便利な乗り物であります。
 一方、昨年、都内では一万一千件を超える自転車事故が発生し、三十三名もの方がお亡くなりになっています。都内の自転車事故では、自転車利用者側にも、約半数は何らかの違反があるようです。
 このため、我が党は、自転車のルール違反、交通違反一掃のため、自転車の安全対策についてこれまでも重ねて指摘をしてまいりました。
 このたび、有識者の意見も踏まえ、自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例の一部を改正する条例案が提出されました。
 自転車利用者は、被害者になるだけでなく加害者になることもあるので、この機に利用者も万全の体制をとるよう周知徹底を図ることも重要であります。
 不幸な事故を一件でも減らし、本改正を契機に、自転車安全利用の具体的取り組みを一層進めるべきと考えます。見解を伺います。
 以上で私の一般質問を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔知事小池百合子君登壇〕

○知事(小池百合子君) 柴崎幹男議員の一般質問にお答えいたします。
 教育に対する基本的な考え方についてのご質問がございました。
 申すまでもなく、教育は未来への投資であります。十年、そして百年先を見据えて考えるべきものと思います。
 世界の中でも輝き続ける持続可能な東京を実現し、誰もが希望と活力を持って安心して生活できる都市をつくり上げていくためには、その担い手である人材の育成は極めて重要だと、このように考えております。
 そのためには、全ての子供たちが将来の希望を持つ、そして学び続けられる、そのような環境を整えていかなければなりません。
 その上で、英語など外国語力の強化、そしてまた、多様な人々と理解し合う、そして協働、ともに働く、そういう力、新たな価値を創造する力を養う、培うといったグローバル社会をたくましく生き抜く力を育んでいかなければならないと考えます。
 また一方で、日本には礼節を重んじ互いに助け合うという国民性、美徳がございます。このよき日本の伝統を、家庭や地域と連携しながら、子供たちにしっかりと引き継いでいくことも重要と考えております。
 今後、こうした考えのもとに、ご指摘もございましたように、教育施策大綱を策定いたしまして、教育委員会と力を合わせて新たな時代を見据えた教育改革に取り組んでいく所存でございます。
 以上でございます。
 その他の質問につきましては、教育長及び関係局長からのご答弁とさせていただきます。
   〔教育長中井敬三君登壇〕

○教育長(中井敬三君) 副校長の確保についてでございますが、今日の学校が抱えるさまざまな課題に対応していくためには、校長の学校経営を支える副校長職を担う人材の育成、確保が極めて重要でございます。
 そのため、都教育委員会は、学校管理職育成指針を策定いたしまして、教員の学校マネジメント能力の育成を図るとともに、副校長を補佐する校内組織でございます経営支援部の設置を促進するなど、副校長の業務負担軽減を図ってきたところでございます。
 今後は、本年六月に設置いたしました、都におけるチームとしての学校の在り方検討委員会の議論を踏まえ、副校長がこれまで以上に学校経営や教員の人材育成に携われるよう、職場環境の改善について検討をしてまいります。
 さらに、これとあわせまして、受験者数の拡大に向けた教育管理職選考制度改正の検討を進めるなど、副校長の確保に全力で取り組んでまいります。
   〔産業労働局長藤田裕司君登壇〕

○産業労働局長(藤田裕司君) 二点のご質問にお答えいたします。
 初めに、航空機産業への参入支援についてでございますが、航空機産業は、今後の市場の拡大が見込まれますとともに、一旦、参入すれば、長期にわたる受注が可能となるなど、中小企業の成長が期待できる産業でございます。
 都は、市場への参入意欲のある都内中小企業等によるネットワークでございますTMANの組織化を支援するとともに、技術力の向上や高い品質水準の確保に向けて、専門家派遣や認証取得の費用助成を行ってまいりました。
 今年度は、国際エアショーへの出展やウエブサイトの開設等により、TMAN参加企業の国内外へのアピールを強化しております。
 今後は、産業技術研究センターと連携した部品の試作や、高度な品質管理を担える人材の育成などの一層の支援を検討し、多くの成功事例を創出することで、都内中小企業の参入を促進してまいります。
 次に、地域の観光資源の開発についてでございますが、東京への観光客をふやすため、都内の各地域が数多くの観光スポットをつくり上げ、来訪者の誘致に結びつけることは重要でございます。
 都はこれまで、地域の魅力的な観光資源を生かすすぐれたアイデアを、民間のノウハウにより具体化する取り組みを行ってまいりました。これらの事例の中には、さらなる工夫や改善により、集客力や知名度が高まることが期待できるものも多く含まれてございます。
 今後は、こうした地域の発想による企画を具体化した後も継続的に創意工夫が進められる仕組みを検討し、多くの旅行者が訪れるスポットとしての定着や発展を後押しすることにより、地域の観光振興を着実にサポートしてまいります。
   〔福祉保健局長梶原洋君登壇〕

○福祉保健局長(梶原洋君) 盲導犬についてのご質問にお答えをいたします。
 都は、国に先駆けて昭和四十四年度から盲導犬の給付事業を開始し、平成十六年度からは、身体障害者補助犬法の施行を踏まえまして、介助犬や聴導犬も給付対象に加え、昨年度末までに合計で三百六十五頭を育成、給付してまいりました。
 今年度からは、盲導犬等の給付頭数を十頭から十二頭にふやしますとともに、盲導犬を希望する視覚障害者の生活状況や就労状況等を考慮した給付の仕組みといたします。
 来年度は、訓練時期の設定をより柔軟に調整できるよう、給付決定手続を早める方針でございまして、今後とも、利用者や育成団体の声を踏まえ、盲導犬の給付に積極的に取り組んでまいります。
   〔建設局長西倉鉄也君登壇〕

○建設局長(西倉鉄也君) 二点のご質問にお答えいたします。
 初めに、練馬城址公園の整備についてでございますが、練馬城址公園は、民間の遊園地であるとしまえんを含む面積約二十六・七ヘクタールの都市計画公園であり、このうち約二十一・九ヘクタールは、平成三十二年度までに事業に着手する優先整備区域となっております。
 これまで、公園に導入する機能や施設の配置等を定める整備計画の策定に向けて、計画区域の地形や動植物の分布、文化財の状況等の調査分析を進めてまいりました。
 今年七月には、地元の練馬区と練馬城址公園整備計画に係る情報連絡会を立ち上げ、防災機能の強化やにぎわいの創出など、公園の目指すべき姿について意見交換を進めております。
 引き続き、地元区と緊密に連携を図るとともに、広く都民の意見も聞きながら整備計画を策定してまいります。
 次に、補助第一三三号線の事業化に向けた取り組みについてでございますが、本路線は、環状第七号線と環状第八号線を補完して交通の分散を図るとともに、地域の安全性の向上に資する路線でございます。
 このうち、放射第七号線と補助第一七二号線を結ぶ区間は、その整備により、生活道路への通過交通の流入を抑制するとともに、避難場所となっている練馬城址公園の予定地へアクセスするなど、防災性の向上にも寄与いたします。
 このため、本年三月策定の第四次事業化計画において、今後十年間で優先的に整備すべき路線として選定いたしました。本路線は、石神井川と交差し、高低差もあることから、地形状況の把握や道路構造等の検討を進め、早期事業化を目指してまいります。
 今後とも、高度防災都市の実現に向け、積極的に取り組んでまいります。
   〔オリンピック・パラリンピック準備局長塩見清仁君登壇〕

○オリンピック・パラリンピック準備局長(塩見清仁君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、東京アスリート認定制度の活用についてでございます。
 都は、アスリートの競技力向上に向け、東京アスリート認定制度を今年度創設し、オリンピック・パラリンピックを目指す選手を合わせて約三百人認定いたしました。
 認定選手には、強化合宿費や遠征費等の支援を行うほか、都のホームページで区市町村別に選手を紹介することで、都民のアスリートに対する関心を高め、東京二〇二〇大会への機運醸成につなげてまいります。
 また、認定選手は、都のさまざまなイベントに出演するなど、二〇二〇年大会の広報にも積極的に協力しており、その姿は競技を志す東京のジュニアアスリートへの刺激となっております。
 今後とも、本制度を最大限に活用いたしまして、一人でも多くの東京ゆかりのアスリートが大会で活躍できるよう、全力で取り組んでまいります。
 次に、企業との連携によるスポーツ振興についてでございます。
 スポーツを推進する担い手として企業の存在が増す中、企業の人材や施設を活用するなど、企業との連携を加速し、スポーツの裾野を拡大することは重要でございます。
 都はJOCとともに、アスリートが安定した経済環境のもとに競技を続けていけるよう、都内企業に対して働きかけを行い、アスリートの雇用促進を図っております。
 また、産業交流展の場を活用し、スポーツに関する技術の発信や企業等の交流を促進してまいります。
 さらに、今年度立ち上げた、企業の障害者スポーツを応援したいという意向をアスリート等への支援につなげていく障害者スポーツコンシェルジュ事業により、思いを形にする取り組みを推進してまいります。
 都は今後とも、企業との連携を通じ、スポーツの力を社会全体に浸透させてまいります。
 最後に、二〇二〇年大会のボランティアについてでございます。
 都は、大会の成功に向け、官民一体の協議会を立ち上げ、九万人を超えるボランティアを確保、育成し、質の高いおもてなしを提供する取り組みを進めております。
 今後、リオ大会の課題等も踏まえ、組織委員会と連携を図りながら、大会のボランティアに関する戦略を速やかに策定してまいります。
 戦略では、大規模かつ多様な参加者の確保に向け、シンポジウム等による参加機運の醸成、ボランティア休暇の普及促進、障害者が活動しやすい環境整備を図るなど、取り組みの方向性を提示してまいります。
 さらに、都民一人一人が大会の担い手として大会をより身近に感じられますよう、地域と連携した仕組みを検討してまいります。
 これらの取り組みを通じまして、大会に向け、多くの都民がボランティアに参加できる機運を広げてまいります。
   〔青少年・治安対策本部長廣田耕一君登壇〕

○青少年・治安対策本部長(廣田耕一君) 自転車安全利用対策についてですが、都内の交通事故の約三割を占める自転車事故を削減するためには、行政や利用者だけでなく、事業者等も含めた多様な主体が一丸となった取り組みが必要でございます。
 今回の改正案は、有識者の意見を踏まえ、利用者への啓発、指導や安全対策の強化に重点を置いて策定いたしました。
 具体的には、自転車販売時の啓発の義務化や、従業員教育に係る推進者の選任、街頭指導の実施、児童や高齢者のヘルメット着用促進等に関する規定を盛り込んでおります。
 今後、本改正を踏まえ、啓発を行いやすくするため共通のチェックシートを示すなど自転車小売店を支援するとともに、年齢層に応じた交通安全教育を充実させるなど、交通ルールや安全対策の周知徹底を図り、自転車が安全に利用される社会の実現に全力で取り組んでまいります。

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