平成二十五年東京都議会会議録第五号

平成二十五年三月八日(金曜日)
 出席議員 百二十四名
一番小林 健二君
二番加藤 雅之君
三番大場やすのぶ君
四番和泉 武彦君
五番近藤  充君
六番福士 敬子君
八番野上ゆきえ君
九番佐藤 広典君
十一番中村ひろし君
十二番西沢けいた君
十三番田中  健君
十四番関口 太一君
十五番畔上三和子君
十六番斉藤やすひろ君
十七番栗林のり子君
十八番遠藤  守君
十九番松葉多美子君
二十番小宮あんり君
二十一番吉住 健一君
二十二番桜井 浩之君
二十三番山崎 一輝君
二十四番鈴木 章浩君
二十五番くりした善行君
二十六番山内れい子君
二十七番小山くにひこ君
二十八番淺野 克彦君
二十九番新井ともはる君
三十番佐藤 由美君
三十一番たきぐち学君
三十二番田の上いくこ君
三十三番島田 幸成君
三十四番しのづか元君
三十五番大島よしえ君
三十六番伊藤こういち君
三十七番大松あきら君
三十八番中山 信行君
三十九番高倉 良生君
四十番菅  東一君
四十一番田中たけし君
四十二番鈴木 隆道君
四十三番宇田川聡史君
四十四番高橋 信博君
四十五番中屋 文孝君
四十六番鈴木あきまさ君
四十七番柳ヶ瀬裕文君
四十八番星 ひろ子君
四十九番滝沢 景一君
五十番中谷 祐二君
五十一番笹本ひさし君
五十二番山下ようこ君
五十三番神野 吉弘君
五十四番鈴木 勝博君
五十五番興津 秀憲君
五十六番岡田眞理子君
五十七番古館 和憲君
五十八番かち佳代子君
五十九番上野 和彦君
六十番吉倉 正美君
六十一番橘  正剛君
六十二番野上 純子君
六十三番谷村 孝彦君
六十四番矢島 千秋君
六十五番高橋かずみ君
六十六番三宅 正彦君
六十七番早坂 義弘君
六十八番相川  博君
六十九番山加 朱美君
七十番吉原  修君
七十一番林田  武君
七十二番西崎 光子君
七十三番伊藤 ゆう君
七十四番原田  大君
七十五番尾崎 大介君
七十六番山口  拓君
七十七番伊藤まさき君
七十八番松下 玲子君
七十九番西岡真一郎君
八十一番たぞえ民夫君
八十二番吉田 信夫君
八十三番小磯 善彦君
八十四番長橋 桂一君
八十五番藤井  一君
八十六番鈴木貫太郎君
八十七番服部ゆくお君
八十八番こいそ 明君
八十九番きたしろ勝彦君
九十番高木 けい君
九十一番神林  茂君
九十二番遠藤  衛君
九十三番三原まさつぐ君
九十四番田島 和明君
九十五番古賀 俊昭君
九十六番泉谷つよし君
九十七番くまき美奈子君
九十八番大西さとる君
九十九番今村 るか君
百番増子 博樹君
百一番いのつめまさみ君
百二番小沢 昌也君
百三番石毛しげる君
百四番大津 浩子君
百五番清水ひで子君
百六番ともとし春久君
百七番東村 邦浩君
百八番中嶋 義雄君
百九番木内 良明君
百十番三宅 茂樹君
百十一番山田 忠昭君
百十二番村上 英子君
百十三番野島 善司君
百十四番川井しげお君
百十五番吉野 利明君
百十六番宮崎  章君
百十七番比留間敏夫君
百十八番門脇ふみよし君
百十九番斉藤あつし君
百二十番大塚たかあき君
百二十一番酒井 大史君
百二十二番山下 太郎君
百二十三番大沢  昇君
百二十四番中村 明彦君
百二十五番和田 宗春君
百二十六番馬場 裕子君
百二十七番大山とも子君

 欠席議員 一名
  七番 土屋たかゆき君
 欠員
    十番  八十番

 出席説明員
知事猪瀬 直樹君
副知事安藤 立美君
副知事秋山 俊行君
教育長比留間英人君
東京都技監建設局長兼務村尾 公一君
知事本局長前田 信弘君
総務局長笠井 謙一君
財務局長中井 敬三君
主税局長新田 洋平君
生活文化局長小林  清君
警視総監西村 泰彦君
スポーツ振興局長細井  優君
都市整備局長飯尾  豊君
環境局長大野 輝之君
福祉保健局長川澄 俊文君
産業労働局長中西  充君
港湾局長多羅尾光睦君
会計管理局長松田 芳和君
交通局長中村  靖君
水道局長増子  敦君
消防総監北村 吉男君
下水道局長小川 健一君
青少年・治安対策本部長樋口 眞人君
病院経営本部長塚田 祐次君
中央卸売市場長塚本 直之君
選挙管理委員会事務局長影山 竹夫君
人事委員会事務局長真田 正義君
労働委員会事務局長岳野 尚代君
監査事務局長松井多美雄君
収用委員会事務局長醍醐 勇司君

三月八日議事日程第五号
第一 第百二十五号議案
  環二勝どき高架橋(仮称)鋼けた及び鋼製橋脚製作・架設工事(二十四 一─環二築地)請負契約
第二 第二十八号議案
  東京都尖閣諸島寄附金による尖閣諸島活用基金条例
第三 第百三十六号議案
  平成二十四年度東京都一般会計補正予算(第三号)
第四 第百三十七号議案
  平成二十四年度東京都特別区財政調整会計補正予算(第一号)
第五 第百四十号議案
  平成二十四年度分の都と特別区及び特別区相互間の財政調整の特例に関する条例
第六 第百十八号議案
  都営住宅二十四H─一一四東(江戸川区船堀一丁目第二)工事請負契約
第七 第百十九号議案
  都営住宅二十四H─一一〇東(北区神谷二丁目)工事請負契約
第八 第百二十号議案
  都立足立高等学校(二十四)改修及び改築工事請負契約
第九 第百二十一号議案
  都立荏原看護専門学校(二十四)改築工事請負契約
第十 第百二十二号議案
  都立日比谷高等学校(二十四)校舎棟改修工事請負契約
第十一 第百二十三号議案
  東京消防庁八王子消防署庁舎(二十四)新築工事請負契約
第十二 第百二十四号議案
  平成二十四年度十号地その二多目的内貿岸壁(―(マイナス)八・五m)桟橋整備工事請負契約
第十三 第百四十二号議案
  平成二十四年度東京都一般会計補正予算(第四号)
第十四 第百四十三号議案
  東京都消費者行政活性化基金条例の一部を改正する条例
第十五 第百三十八号議案
  平成二十四年度東京都都市再開発事業会計補正予算(第一号)
第十六 第八十二号議案
  東京都医療施設耐震化臨時特例基金条例の一部を改正する条例
第十七 第八十四号議案
  東京都介護基盤緊急整備等臨時特例基金条例の一部を改正する条例
第十八 第八十五号議案
  東京都介護職員処遇改善等臨時特例基金条例の一部を改正する条例
第十九 第八十六号議案
  東京都地域自殺対策緊急強化基金条例の一部を改正する条例
第二十 第百四十四号議案
  東京都社会福祉施設等耐震化等臨時特例基金条例の一部を改正する条例
第二十一 第八十三号議案
  東京都緊急雇用創出事業臨時特例基金条例の一部を改正する条例
第二十二 第百三十号議案
  土地の買入れについて
第二十三 第百三十二号議案
  平成二十四年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区・市の負担の変更について
第二十四 諮問第一号
  地方自治法第二百六条の規定に基づく異議申立てに関する諮問について
第二十五 諮問第二号
  地方自治法第二百六条の規定に基づく審査請求に関する諮問について
議事日程第五号追加の一
第一 議員提出議案第六号
  東京都がん対策推進条例

   午後一時開議

〇議長(中村明彦君) これより本日の会議を開きます。

〇議長(中村明彦君) まず、議事部長をして諸般の報告をいたさせます。

〇議事部長(別宮浩志君) 知事より、平成二十五年第一回定例会、二月二十八日の会議において同意を得た教育委員会委員の任命について、発令したとの通知がありました。
(別冊参照)

〇議長(中村明彦君) 次に、日程の追加について申し上げます。
 議員より、議員提出議案第六号、東京都がん対策推進条例が提出されました。
 これを本日の日程に追加いたします。

〇議長(中村明彦君) これより日程に入ります。
 日程第一から第二十五まで、第百二十五号議案、環二勝どき高架橋(仮称)鋼けた及び鋼製橋脚製作・架設工事(二十四 一─環二築地)請負契約外議案二十二件、諮問二件を一括議題といたします。
 本案に関する委員会審査報告書は、お手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

   財政委員会議案審査報告書
 第百二十五号議案
  環二勝どき高架橋(仮称)鋼けた及び鋼製橋脚製作・架設工事(二十四 一─環二築地)請負契約
 本委員会は、二月二十八日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  平成二十五年三月五日
財政委員長 吉住 健一
 東京都議会議長 中村 明彦殿

   総務委員会議案審査報告書
 第二十八号議案
  東京都尖閣諸島寄附金による尖閣諸島活用基金条例
 本委員会は、二月二十八日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  平成二十五年三月五日
総務委員長 中山 信行
 東京都議会議長 中村 明彦殿

   総務委員会議案審査報告書
 第百三十六号議案
  平成二十四年度東京都一般会計補正予算(第三号)中
   歳出─総務委員会所管分
 本委員会は、二月二十八日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  平成二十五年三月五日
総務委員長 中山 信行
 東京都議会議長 中村 明彦殿

   財政委員会議案審査報告書
 第百三十六号議案
  平成二十四年度東京都一般会計補正予算(第三号)中
   予算総則
   歳入
   歳出
   繰越明許費
   都債
 本委員会は、二月二十八日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  平成二十五年三月五日
財政委員長 吉住 健一
 東京都議会議長 中村 明彦殿

   文教委員会議案審査報告書
 第百三十六号議案
  平成二十四年度東京都一般会計補正予算(第三号)中
   歳出─文教委員会所管分
 本委員会は、二月二十八日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  平成二十五年三月四日
文教委員長 畔上三和子
 東京都議会議長 中村 明彦殿

   都市整備委員会議案審査報告書
 第百三十六号議案
  平成二十四年度東京都一般会計補正予算(第三号)中
   歳出─都市整備委員会所管分
 本委員会は、二月二十八日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  平成二十五年三月四日
都市整備委員長 山口  拓
 東京都議会議長 中村 明彦殿

   厚生委員会議案審査報告書
 第百三十六号議案
  平成二十四年度東京都一般会計補正予算(第三号)中
   歳出─厚生委員会所管分
 本委員会は、二月二十八日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  平成二十五年三月四日
厚生委員長 大津 浩子
 東京都議会議長 中村 明彦殿

   経済・港湾委員会議案審査報告書
 第百三十六号議案
  平成二十四年度東京都一般会計補正予算(第三号)中
   歳出─経済・港湾委員会所管分
 本委員会は、二月二十八日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  平成二十五年三月四日
経済・港湾委員長 伊藤 ゆう
 東京都議会議長 中村 明彦殿

   環境・建設委員会議案審査報告書
 第百三十六号議案
  平成二十四年度東京都一般会計補正予算(第三号)中
   歳出
   繰越明許費
 本委員会は、二月二十八日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決
定したので報告します。
  平成二十五年三月四日
環境・建設委員長 大松あきら
 東京都議会議長 中村 明彦殿

   警察・消防委員会議案審査報告書
 第百三十六号議案
  平成二十四年度東京都一般会計補正予算(第三号)中
   歳出
   繰越明許費
 本委員会は、二月二十八日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  平成二十五年三月四日
警察・消防委員長 山加 朱美
 東京都議会議長 中村 明彦殿

   総務委員会議案審査報告書
 第百三十七号議案
  平成二十四年度東京都特別区財政調整会計補正予算(第一号)
 第百四十号議案
  平成二十四年度分の都と特別区及び特別区相互間の財政調整の特例に関する条例
 本委員会は、二月二十八日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  平成二十五年三月五日
総務委員長 中山 信行
 東京都議会議長 中村 明彦殿

   財政委員会議案審査報告書
 第百十八号議案
  都営住宅二十四H─一一四東(江戸川区船堀一丁目第二)工事請負契約
 第百十九号議案
  都営住宅二十四H─一一〇東(北区神谷二丁目)工事請負契約
 第百二十号議案
  都立足立高等学校(二十四)改修及び改築工事請負契約
 第百二十一号議案
  都立荏原看護専門学校(二十四)改築工事請負契約
 第百二十二号議案
  都立日比谷高等学校(二十四)校舎棟改修工事請負契約
 第百二十三号議案
  東京消防庁八王子消防署庁舎(二十四)新築工事請負契約
 第百二十四号議案
  平成二十四年度十号地その二多目的内貿岸壁(―(マイナス)八・五m)桟橋整備工事請負契約
 本委員会は、二月二十八日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  平成二十五年三月五日
財政委員長 吉住 健一
 東京都議会議長 中村 明彦殿

   財政委員会議案審査報告書
 第百四十二号議案
  平成二十四年度東京都一般会計補正予算(第四号)中
   予算総則
   歳入
 本委員会は、二月二十八日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  平成二十五年三月五日
財政委員長 吉住 健一
 東京都議会議長 中村 明彦殿

   文教委員会議案審査報告書
 第百四十二号議案
  平成二十四年度東京都一般会計補正予算(第四号)中
   歳出─文教委員会所管分
 本委員会は、二月二十八日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  平成二十五年三月四日
文教委員長 畔上三和子
 東京都議会議長 中村 明彦殿

   厚生委員会議案審査報告書
 第百四十二号議案
  平成二十四年度東京都一般会計補正予算(第四号)中
   歳出─厚生委員会所管分
 本委員会は、二月二十八日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  平成二十五年三月四日
厚生委員長 大津 浩子
 東京都議会議長 中村 明彦殿

   経済・港湾委員会議案審査報告書
 第百四十二号議案
  平成二十四年度東京都一般会計補正予算(第四号)中
   歳出─経済・港湾委員会所管分
 本委員会は、二月二十八日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  平成二十五年三月四日
経済・港湾委員長 伊藤 ゆう
 東京都議会議長 中村 明彦殿

   文教委員会議案審査報告書
 第百四十三号議案
  東京都消費者行政活性化基金条例の一部を改正する条例
 本委員会は、二月二十八日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  平成二十五年三月四日
文教委員長 畔上三和子
 東京都議会議長 中村 明彦殿

   都市整備委員会議案審査報告書
 第百三十八号議案
  平成二十四年度東京都都市再開発事業会計補正予算(第一号)
 本委員会は、二月二十八日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  平成二十五年三月四日
都市整備委員長 山口  拓
 東京都議会議長 中村 明彦殿

   厚生委員会議案審査報告書
 第八十二号議案
  東京都医療施設耐震化臨時特例基金条例の一部を改正する条例
 第八十四号議案
  東京都介護基盤緊急整備等臨時特例基金条例の一部を改正する条例
 第八十五号議案
  東京都介護職員処遇改善等臨時特例基金条例の一部を改正する条例
 第八十六号議案
  東京都地域自殺対策緊急強化基金条例の一部を改正する条例
 第百四十四号議案
  東京都社会福祉施設等耐震化等臨時特例基金条例の一部を改正する条例
 本委員会は、二月二十八日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  平成二十五年三月四日
厚生委員長 大津 浩子
 東京都議会議長 中村 明彦殿

   経済・港湾委員会議案審査報告書
 第八十三号議案
  東京都緊急雇用創出事業臨時特例基金条例の一部を改正する条例
 本委員会は、二月二十八日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  平成二十五年三月四日
経済・港湾委員長 伊藤 ゆう
 東京都議会議長 中村 明彦殿

   環境・建設委員会議案審査報告書
 第百三十号議案
  土地の買入れについて
 第百三十二号議案
  平成二十四年度の連続立体交差事業の実施に伴う費用の関係特別区・市の負担の変更について
 本委員会は、二月二十八日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  平成二十五年三月四日
環境・建設委員長 大松あきら
 東京都議会議長 中村 明彦殿

   総務委員会諮問審査報告書
 諮問第一号
  地方自治法第二百六条の規定に基づく異議申立てに関する諮問について
 本委員会は、二月二十八日付託された右諮問を審査の結果、左記のとおり答申すべきものと決定したので報告します。
  平成二十五年三月五日
総務委員長 中山 信行
 東京都議会議長 中村 明彦殿
       記
 本件は、これを棄却すべきである。

   文教委員会諮問審査報告書
 諮問第二号
  地方自治法第二百六条の規定に基づく審査請求に関する諮問について
 本委員会は、二月二十八日付託された右諮問を審査の結果、左記のとおり答申すべきものと決定したので報告します。
  平成二十五年三月四日
文教委員長 畔上三和子
 東京都議会議長 中村 明彦殿
       記
 本件は、これを棄却すべきである。

〇議長(中村明彦君) これより討論に入ります。
 討論の通告がありますので、順次発言を許します。
 五十八番かち佳代子さん。
   〔五十八番かち佳代子君登壇〕

〇五十八番(かち佳代子君) 日本共産党都議団を代表して、第百三十六号議案、平成二十四年度東京都一般会計補正予算(第三号)外二議案に反対の立場から討論を行います。
 東日本大震災と福島原発事故から二年となります。討論に先立ち、余りにも立ちおくれている政府の復興対策について申し述べておきます。
 被災者の皆さんからは、つらい時間が余りにも長過ぎるという痛切な声が寄せられています。
 問題は山積しています。まず、原発事故の放射能汚染は解決の見通しがなく、多くの方が先の見えない避難生活を余儀なくされています。収束宣言を取り消し、全力を挙げて安心・安全を取り戻すべきです。
 復興対策の重大な問題の一つは、あらゆる支援策に期限がついていることです。仮設住宅などの期限が、来年度から一年ごとの延長となっていることが不安を広げています。被災者の医療、介護の減免措置を打ち切られました。生活再建のめども立っていないときに、どんなに被災者を傷つけ、他の施策もいつ打ち切られるかとの不安と、政府への不信を広げたか、はかり知れません。
 もとの場所に同じものをつくらなければ支援しないというやり方も、復興の足かせになっています。津波をかぶった海岸沿いの道路整備には補助が出るのに、高台移転を考えて山の上に道路をつくり直したいと思っても補助対象になりません。
 今、政治に求められていることは、必要な人、地域がある限り、生活となりわいの再建を最後まで支援し、被災者とともに歩むことです。都として、被災者の立場に立った復興を国に強く要請するだけでなく、都としてできる施策を実行することを強く求めるとともに、我が党は、引き続き被災地の復興と被災者支援に全力を尽くすことを表明しておくものです。
 第二十八号議案、東京都尖閣諸島寄附金による尖閣諸島活用基金条例について述べます。
 都が尖閣諸島の購入のための寄附金を募ったものの、国が購入したことによって目的を失うことになりました。
 尖閣諸島は、歴史的にも国際法上も、日本の領有は正当なものです。問題は、日本政府が領土問題は存在しないという立場をとり、日本の領有の正当性を理を尽くして主張できないことにあります。
 現在、日本と中国との間で対立と緊張が続いており、絶対に避けなければならないのは、重大な不測の事態、軍事的衝突です。冷静で理性的な話し合いこそが、問題解決の唯一の道です。
 中国側は、政府の監視船による継続的な日本領海内の航行や政府の航空機による領空侵犯を行っていますが、どんないい分があるにせよ、ある国が実効支配している地域に対し、力によってその変更を迫るのは、紛争解決の手段としては許されるべきものではありません。
 日本が尖閣諸島への公務員の常駐の検討、問題を利用した軍事力や軍事同盟の強化を進めようとしていることも、冷静な外交的解決に逆行する動きであり、戒めるべきです。
 日本共産党都議団は、都が尖閣諸島を購入するとしたときから、尖閣諸島問題は冷静な外交交渉によって解決を図るべきであり、自治体が国家間の領土紛争に介入すべきではないと表明してきました。
 今回の基金条例案は目的で、国による尖閣諸島の活用に関する取り組みのためとしていますが、寄附金の受け付け終了を知らせる都のホームページでは、船だまりや無線中継基地などを設置することが、尖閣諸島の実効支配の強化につながるものとしています。日中双方が、現状を変更する物理的対応、軍事対応を厳しく自制すべきときに、こうした目的を持った基金を創設することは、事態を一層深刻化しかねない危険をはらむものです。
 寄附金の処理については、都による購入という目的が成り立たないのですから、寄附者に返還すべきです。大方の寄附者の氏名、住所は把握できているのですから、返還は可能なことを申し述べておくものです。
 次に、平成二十四年度一般会計補正予算(第三号)です。
 今回の最終補正予算は、さきに述べた尖閣諸島基金を予算計上するという問題を含むとともに、施策としては、国の基金事業延長の範囲内にすぎず、都独自の施策は何ら盛り込まれていません。
 今、都民の暮らしも中小零細企業の営業も厳しいときに、都税収入も増額補正となっているのです。最終補正という中であっても、都民の暮らしを応援する緊急対策に踏み出すことが求められています。
 例えば、長野県内では、十八の自治体が円安の影響で急騰している灯油を福祉灯油として、低所得者や障害者などに支援するなど、積極的に補正予算で対応しています。都として、都民の生活困難解決のための緊急対策をとることを強く求めて、討論を終わります。(拍手)

〇議長(中村明彦君) 四十九番滝沢景一君。
   〔四十九番滝沢景一君登壇〕

〇四十九番(滝沢景一君) 私は、都議会民主党を代表して、第百三十六号議案、平成二十四年度東京都一般会計補正予算(第三号)外知事提出議案に賛成の立場から討論を行います。
 まず初めに、第百四十二号議案、平成二十四年度東京都一般会計補正予算(第四号)について申し上げます。
 当補正予算案は、二月二十六日に国会において可決、成立した補正予算に伴い、拡充される基金に関して東京都の基金に積み増すものですが、既に今年度も残り一カ月を切り、補正予算案自体も事業への支出ではなく、基金への積み立てです。
 こうしたことをかんがみれば、安倍政権が今回の補正予算を十五カ月予算だと喧伝しているのは、一体何月から何月のことを指しているのか、計算が合いません。とはいえ、国の二十五年度予算編成のおくれもあり、年度当初から執行できる予算であるとして理解をしておきます。
 また、補正予算の内容を見ると、昨年十一月二日に会計検査院から費用対効果の分析が不十分であると指摘された森林整備加速化・林業再生基金が盛り込まれています。政府がいう緊急経済対策という趣旨もかんがみるのであれば、これらの基金事業について、費用対効果や切れ目のない経済政策という趣旨に沿った適切な執行を強く求めるものです。
 次に、第百二十五号議案、環二勝どき高架橋鋼けた及び鋼製橋脚製作・架設工事請負契約など契約案件について申し上げます。
 第百二十五号議案契約における落札率は七〇・八四%であり、東京都が昨年十月一日に見直しを行った低入札価格調査制度に係る新たな調査マニュアルに基づく調査対象案件となります。
 東京都が見直しを行った調査マニュアルでは、社会保険への加入状況など下請の法令遵守について、元請が確認指導を行えるよう調査項目などを追加していますが、この実施状況を踏まえ、調査結果の内容充実など、さらなる制度の改善を要望するものです。
 次に、第八十三号議案、東京都緊急雇用創出事業臨時特例基金条例の一部を改正する条例について述べます。
 平成二十三年度までの四年間の緊急雇用創出事業によって、五万七千八百七十九人の新規雇用者が創出されました。平成二十三年度から、都は人材派遣業者による紹介予定派遣制度を活用した未就職卒業者緊急就職サポート事業を始め、派遣先の中小企業において若年者の就業をさせた結果、正規雇用化が図られました。派遣者数六百六十八人のうち、三百四十人が就職しました。平成二十四年度からはさらに定員をふやすとともに、新たに若年者正規雇用化プログラムと重点産業分野就業支援プログラムを実施しています。
 都は、今回示された新事業に取り組むとともに、民間に事業を委託した、正規雇用を目指す若年者対策のノウハウをできる限り取り入れ、都民の雇用対策の推進に生かしていくべきと考えます。
 最後に、第二十八号議案、東京都尖閣諸島寄附金による尖閣諸島活用基金条例について申し上げます。
 同条例は、東京都尖閣諸島寄附金として寄せられた都民等の意思を受け、地方自治法の規定に基づき設置されるものであり、国による尖閣諸島の活用に関する取り組みのための資金とするため、その全部または一部を処分することができるものです。
 都は、基金を国に託すに当たっては、国の動向を見きわめながら適切に判断していくとしていますが、既に昨年九月、自由民主党総裁選挙の候補であった安倍晋三氏は、尖閣諸島の自然環境の保全を重視するとともに、当面、零細漁民のために船だまりの設置など、また実効支配を明確にするため公務員が常駐する施設設置なども検討しますと回答されています。
 中国との不測の事態を避けつつ、国による尖閣諸島の活用がいかに実行されるか、私たちも注視していきたいと考えています。
 以上で、都議会民主党を代表としての討論を終わります。(拍手)

〇議長(中村明彦君) 二十二番桜井浩之君。
   〔二十二番桜井浩之君登壇〕

〇二十二番(桜井浩之君) 都議会自由民主党を代表いたしまして、第百三十六号議案、平成二十四年度一般会計補正予算(第三号)を初め、本日の本会議において議決するすべての議案に賛成の立場から討論を行います。
 今年度の都税収入は、復興需要等による企業収益の持ち直しなどにより、当初予算を一千四十億円上回る見込みです。都税収入が前年を上回るのは、実に五年ぶりのことであり、政権交代後の矢継ぎ早の対策により、停滞していた景気にもようやく回復の兆しが見え始めました。
 補正予算(第三号)では、こうした都税の増収を活用することに加え、不用額の精査等により確保した財源を基金残高の確保や都債の発行抑制に用いております。景気対策にせよ、防災対策にせよ、安定した財政基盤があればこそなし得ることであり、このように今後の財政環境の変動に備えた手だてをしっかりと講じていることを評価するものであります。
 多くの都民、国民から志が寄せられた尖閣諸島寄附金については、国による尖閣諸島の活用に関する取り組みの資金とするため、条例を制定し、基金を設置することとしております。
 今回の基金化は、我が党の尖閣諸島に関する基本方針にもかない、都が国の動向を見きわめつつ、寄附者の志を生かすとしたことは、適切な対応であると理解を示すものであります。
 また、新政権による緊急経済対策への対応として、補正予算(第四号)が追加で提案されております。
 国の補正予算で拡充される基金について、国庫支出金を受け入れ、基金に積み立てるものですが、子育てや雇用対策、社会福祉や医療など、いずれも都民生活に密着した重要性の高い分野のものです。これから事業化を図っていくとのことですが、多くの都民がこの経済対策の効果を一刻も早く実感できるよう、速やかに実施していただくことを強く要望しておきます。
 このほかにも、第百二十一号議案の都立荏原看護専門学校改築工事請負契約を初め、都営住宅や都立高校の耐震化整備を進めていく契約案が提出されております。都有施設の適切な維持更新は、質の高い行政サービスの提供や都民の安全・安心の確保には欠かすことのできないものであり、事業の確実な推進を求めるものです。
 我々、都議会自由民主党は、責任政党として、山積する都政の諸課題の本質を見きわめた建設的な議論により、都政を着実に前に進め、都民の暮らしを守り、東京から日本の輝かしい未来を切り開いていくことをお誓い申し上げ、討論を終わります。(拍手)

〇議長(中村明彦君) 十六番斉藤やすひろ君。
   〔十六番斉藤やすひろ君登壇〕

〇十六番(斉藤やすひろ君) 都議会公明党を代表し、平成二十四年度一般会計補正予算を初め、本日の本会議におきまして議決する全議案に賛成する立場から討論いたします。
 まず、第百三十六号議案、一般会計補正予算(第三号)について申し上げます。
 本案は、歳入歳出予算の精査や都税の増収を活用して財政基盤の強化を図るものであります。
 五年ぶりに増収となった都税の一部を、条例に基づき財政調整基金に積み増す一方、都民サービスに影響を与えない範囲で歳出の精査を行い、基金取り崩し額並びに都債の発行額を圧縮しております。
 リーマンショック後、都税は一年で約一兆円も減少し、その後、四年連続での減収を余儀なくされました。こうした経験を踏まえれば、一時的な税収増をもって手綱を緩めることなく、今後の経済環境の変動に備える必要があります。将来を見据えて、財政基盤の強化を図った都の姿勢は、都民に対して責任ある対応であると評価をいたします。
 次に、第百四十二号議案、一般会計補正予算(第四号)について申し上げます。
 本案は、先月成立した国の補正予算に伴い、拡充される基金について国庫支出金を受け入れ、基金に積み立てるものであります。
 まず、医療施設耐震化臨時特例基金の積み増しは、二次救急医療機関の耐震化を図るものであります。アドバイザー派遣や相談体制の充実などの側面的支援により、いまだ耐震化に踏み切れていない病院の課題解決に取り組み、おくれている耐震化を早急に加速するよう求めます。
 また、安心こども基金の積み増しによって、地域の子育て支援の充実や保育士の確保対策などを図ることとしています。依然として高どまりをしている待機児童の解消に向けて、この財源を活用し、効果的な対策に取り組むことを強く求めます。
 このほか、雇用や医療、防災、減災など、都民生活に密接にかかわる基金が積み増しされており、国の緊急対策の趣旨を踏まえ、早期に事業化を図り、切れ目のない対策を行っていくことを強く要望いたします。
 次に、第百十八号議案及び第百十九号議案の工事請負契約案件は、都営住宅の老朽化に伴う建てかえ工事を行うものであります。
 都営住宅は、都民の住宅セーフティーネットとしての役割を担っており、居住者の安全・安心を守るためにも、引き続き計画的に建てかえを進めていくことを求めます。
 新政権による矢継ぎ早の経済対策により、景気回復への明るい兆しが見え始めています。こうした改善の兆しをより確かなものとすべく、日本経済の牽引役を担うべき東京が、今こそ率先して新たな経済成長につながる施策を強力に推し進めていくべきであります。
 都議会公明党は、今後とも、都民生活を守り、都民目線での施策を推進するため、全力で取り組んでいくことをお約束し、討論といたします。(拍手)

〇議長(中村明彦君) 以上をもって討論を終了いたします。

〇議長(中村明彦君) これより採決に入ります。
 まず、日程第一、百二十五号議案、環二勝どき高架橋(仮称)鋼けた及び鋼製橋脚製作・架設工事(二十四 一─環二築地)請負契約を採決いたします。
 本案に関する委員会の報告は、可決であります。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、委員会の報告のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

〇議長(中村明彦君) 起立多数と認めます。よって、本案は、委員会の報告のとおり決定いたしました。

〇議長(中村明彦君) 次に、日程第二及び第三、第二十八号議案、東京都尖閣諸島寄附金による尖閣諸島活用基金条例外議案一件を一括して採決いたします。
 本案に関する委員会の報告は、いずれも可決であります。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、委員会の報告のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

〇議長(中村明彦君) 起立多数と認めます。よって、本案は、いずれも委員会の報告のとおり決定いたしました。

〇議長(中村明彦君) 次に、日程第四から第二十三まで、第百三十七号議案、平成二十四年度東京都特別区財政調整会計補正予算(第一号)外議案十九件を一括して採決いたします。
 本案に関する委員会の報告は、いずれも可決であります。
 お諮りいたします。
 本案は、委員会の報告のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(中村明彦君) ご異議なしと認めます。よって、本案は、いずれも委員会の報告のとおり決定いたしました。

〇議長(中村明彦君) 次に、日程第二十四及び第二十五、諮問第一号、地方自治法第二百六条の規定に基づく異議申立てに関する諮問について外諮問一件を一括して採決いたします。
 本件に関する委員会の報告は、いずれも棄却することであります。
 お諮りいたします。
 本件は、委員会の報告のとおり答申することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(中村明彦君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、いずれも委員会の報告のとおり答申することに決定いたしました。

〇議長(中村明彦君) これより追加日程に入ります。
 追加日程第一、議員提出議案第六号、東京都がん対策推進条例を議題といたします。
 案文は、お手元に配布いたしてあります。
(議案の部参照)

〇七十四番(原田大君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 ただいま議題となっております議員提出議案第六号については、趣旨説明を省略し、厚生委員会に付託されることを望みます。

〇議長(中村明彦君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(中村明彦君) ご異議なしと認めます。よって、議員提出議案第六号は、趣旨説明を省略し、厚生委員会に付託することに決定いたしました。

〇議長(中村明彦君) お諮りいたします。
 明九日から二十七日まで十九日間、委員会審査のため休会いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

〇議長(中村明彦君) ご異議なしと認めます。よって、明九日から二十七日まで十九日間、委員会審査のため休会することに決定いたしました。
 なお、次回の会議は三月二十八日午後一時に開きます。
 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後一時二十六分散会

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