平成二十一年東京都議会会議録第十五号

平成二十一年九月二十五日(金曜日)
 出席議員 百二十七名
一番小林 健二君
二番加藤 雅之君
三番吉住 健一君
四番桜井 浩之君
五番野田かずさ君
六番鈴木 章浩君
七番福士 敬子君
八番山内れい子君
九番くりした善行君
十番西沢けいた君
十一番中村ひろし君
十二番田中  健君
十三番関口 太一君
十四番小山くにひこ君
十五番畔上三和子君
十六番斉藤やすひろ君
十七番栗林のり子君
十八番遠藤  守君
十九番伊藤 興一君
二十番きたしろ勝彦君
二十一番田中たけし君
二十二番鈴木 隆道君
二十三番神林  茂君
二十四番早坂 義弘君
二十五番星 ひろ子君
二十六番柳ヶ瀬裕文君
二十七番淺野 克彦君
二十八番新井ともはる君
二十九番佐藤 由美君
三十番たきぐち学君
三十一番田の上いくこ君
三十二番島田 幸成君
三十三番しのづか元君
三十四番滝沢 景一君
三十五番大島よしえ君
三十六番大松あきら君
三十七番上野 和彦君
三十八番吉倉 正美君
三十九番松葉多美子君
四十番高木 けい君
四十一番石森たかゆき君
四十二番高橋 信博君
四十三番中屋 文孝君
四十四番村上 英子君
四十五番矢島 千秋君
四十六番高橋かずみ君
四十七番西崎 光子君
四十八番中谷 祐二君
四十九番笹本ひさし君
五十番山下ようこ君
五十一番神野 吉弘君
五十二番鈴木 勝博君
五十三番興津 秀憲君
五十四番岡田眞理子君
五十五番伊藤 ゆう君
五十六番原田  大君
五十七番古館 和憲君
五十八番かち佳代子君
五十九番中山 信行君
六十番高倉 良生君
六十一番橘  正剛君
六十二番谷村 孝彦君
六十三番野上 純子君
六十四番山加 朱美君
六十五番山田 忠昭君
六十六番山崎 一輝君
六十七番菅  東一君
六十八番宇田川聡史君
六十九番林田  武君
七十番三宅 茂樹君
七十一番佐藤 広典君
七十二番尾崎 大介君
七十三番山口  拓君
七十四番松下 玲子君
七十五番伊藤まさき君
七十六番野上ゆきえ君
七十七番西岡真一郎君
七十八番今村 るか君
七十九番吉田康一郎君
八十番斉藤あつし君
八十一番たぞえ民夫君
八十二番清水ひで子君
八十三番小磯 善彦君
八十四番長橋 桂一君
八十五番藤井  一君
八十六番ともとし春久君
八十七番遠藤  衛君
八十八番三原まさつぐ君
八十九番吉原  修君
九十番野島 善司君
九十一番鈴木あきまさ君
九十二番田島 和明君
九十三番樺山たかし君
九十四番古賀 俊昭君
九十五番泉谷つよし君
九十六番くまき美奈子君
九十七番大西さとる君
九十八番増子 博樹君
九十九番いのつめまさみ君
百番門脇ふみよし君
百一番小沢 昌也君
百二番花輪ともふみ君
百三番大津 浩子君
百四番相川  博君
百五番大山とも子君
百六番鈴木貫太郎君
百七番東村 邦浩君
百八番中嶋 義雄君
百九番木内 良明君
百十番吉野 利明君
百十一番こいそ 明君
百十二番服部ゆくお君
百十三番川井しげお君
百十四番宮崎  章君
百十五番比留間敏夫君
百十六番川島 忠一君
百十七番石毛しげる君
百十八番大塚たかあき君
百十九番和田 宗春君
百二十番山下 太郎君
百二十一番酒井 大史君
百二十二番大沢  昇君
百二十三番中村 明彦君
百二十四番土屋たかゆき君
百二十五番馬場 裕子君
百二十六番田中  良君
百二十七番吉田 信夫君

 欠席議員 なし

 出席説明員
知事石原慎太郎君
副知事菅原 秀夫君
副知事佐藤  広君
副知事猪瀬 直樹君
教育長大原 正行君
東京都技監建設局長兼務道家 孝行君
知事本局長吉川 和夫君
総務局長中田 清己君
財務局長村山 寛司君
主税局長熊野 順祥君
警視総監米村 敏朗君
生活文化スポーツ局長秋山 俊行君
都市整備局長河島  均君
環境局長有留 武司君
福祉保健局長安藤 立美君
産業労働局長前田 信弘君
港湾局長比留間英人君
会計管理局長新田 洋平君
交通局長金子正一郎君
水道局長尾崎  勝君
消防総監新井 雄治君
下水道局長松田 二郎君
青少年・治安対策本部長倉田  潤君
東京オリンピック・パラリンピック招致本部長荒川  満君
病院経営本部長中井 敬三君
中央卸売市場長岡田  至君
選挙管理委員会事務局長矢口 貴行君
人事委員会事務局長泉本 和秀君
労働委員会事務局長関  敏樹君
監査事務局長三橋  昇君
収用委員会事務局長野口  孝君

九月二十五日議事日程第四号
第一 第百四十号議案
  環二地下トンネル(仮称)築造工事(二十一 一─環二新橋第
二工区)請負契約
第二 第百三十一号議案
  東京都立学校設置条例の一部を改正する条例
第三 第百三十五号議案
  警視庁本所警察署庁舎(二十一)改築工事請負契約
第四 第百三十六号議案
  東京都健康安全研究センター新館B棟(二十一)新築その他改修工事請負契約
第五 第百三十七号議案
  都立総合芸術高等学校(仮称)(二十一)改築及び改修工事請負契約
第六 第百三十八号議案
  都立武蔵野北高等学校(二十一)改修工事請負契約
第七 第百三十九号議案
  都営住宅二十一CH─一〇二東(葛飾区高砂四丁目・葛飾区施設)工事請負契約
第八 第百三十二号議案
  東京都福祉保健局関係手数料条例の一部を改正する条例
第九 第百三十三号議案
  東京都女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
第十 第百四十一号議案
  備蓄用抗インフルエンザウイルス薬(オセルタミビルリン酸塩カプセル)の買入れについて
第十一 第百四十二号議案
  備蓄用抗インフルエンザウイルス薬(ザナミビル水和物吸入剤)の買入れについて
第十二 第百四十三号議案
  折り畳み式簡易ベッドの買入れについて
第十三 第百四十四号議案
  個人防護具(ガウン等セット)外六点の買入れについて
第十四 第百四十五号議案
  東京都道路公社が行う第二多摩川原橋有料道路事業の変更に対する同意について
第十五 第百四十六号議案
  東京都道路公社解散に係る設立団体の同意について
第十六 第百三十四号議案
  警視庁関係手数料条例の一部を改正する条例
議事日程第四号追加の一
第一 平成二十年度東京都各会計歳入歳出決算の認定について
第二 平成二十年度東京都公営企業各会計決算の認定について
第三 株式会社新銀行東京に関する特別委員会設置に関する動議
第四 東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する特別委員会設置に関する動議
第五 議員提出議案第十一号
私学振興に関する意見書

   午後一時一分開議

○議長(田中良君) これより本日の会議を開きます。

○議長(田中良君) まず、議事部長をして諸般の報告をいたさせます。

○議事部長(鈴木省五君) 知事より、地方自治法第二百四十一条第五項の規定により、平成二十年度東京都区市町村振興基金及び東京都用品調達基金の運用状況に関する調書等の提出がそれぞれありました。
 また、東京都が出資または債務保証等をしている法人の経営状況について、公立大学法人首都大学東京外三十五法人の説明書類の提出がありました。
 次に、地方独立行政法人の業務評価について、公立大学法人首都大学東京外一法人の評価書類の提出がありました。
 次に、平成二十一年第一回定例会において採択された請願・陳情の処理経過及び結果について報告がありました。
(別冊参照)

○議長(田中良君) 次に、日程の追加について申し上げます。
 議員より、議員提出議案第十一号、私学振興に関する意見書が提出されました。
 また、七番福士敬子さん外六十五名より、株式会社新銀行東京に関する特別委員会設置に関する動議及び東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する特別委員会設置に関する動議が、それぞれ文書をもって提出されました。
 また、知事より、平成二十年度東京都各会計歳入歳出決算の認定について外一件が提出されました。
 これらを本日の日程に追加いたします。

○議長(田中良君) 次に、文書質問について申し上げます。
 お手元配布の文書質問事項表のとおり、質問の通告がありました。
 本件は、直ちに執行機関に送付いたしておきました。
 なお、本件答弁書は、速やかに提出されるよう希望いたしておきます。

文書質問事項表
氏名件名
福士敬子君 東京都のホームレス対策について
興津秀憲君 東村山高校エンカレッジスクール化について
野上ゆきえ君 練馬地区中高一貫六年制学校(仮称)の開校について
斉藤あつし君 都営住宅の駐車場について ほか
たぞえ民夫君 商店会の街路灯支援について
大山とも子君 都立東村山高校のエンカレッジスクールへの転換について
石毛しげる君 震災時における犬対策について
和田宗春君 東京都の公文書館行政の将来について

○議長(田中良君) これより日程に入ります。
 日程第一から第十六まで、第百四十号議案、環二地下トンネル(仮称)築造工事(二十一 一─環二新橋第二工区)請負契約外議案十五件を一括議題といたします。
 本案に関する委員会審査報告書は、お手元に配布いたしてあります。
 朗読は省略いたします。

   財政委員会議案審査報告書
 第百四十号議案
  環二地下トンネル(仮称)築造工事(二十一 一─環二新橋第二工区)請負契約
 本委員会は、九月十五日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  平成二十一年九月十八日
財政委員長 中屋 文孝
 東京都議会議長 田中  良殿

   文教委員会議案審査報告書
 第百三十一号議案
  東京都立学校設置条例の一部を改正する条例
 本委員会は、九月十五日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  平成二十一年九月十八日
文教委員長 大西さとる
 東京都議会議長 田中  良殿

   財政委員会議案審査報告書
 第百三十五号議案
  警視庁本所警察署庁舎(二十一)改築工事請負契約
 第百三十六号議案
  東京都健康安全研究センター新館B棟(二十一)新築その他改修工事請負契約
 第百三十七号議案
  都立総合芸術高等学校(仮称)(二十一)改築及び改修工事請負契約
 第百三十八号議案
  都立武蔵野北高等学校(二十一)改修工事請負契約
 第百三十九号議案
  都営住宅二十一CH─一〇二東(葛飾区高砂四丁目・葛飾区施設)工事請負契約
 本委員会は、九月十五日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  平成二十一年九月十八日
財政委員長 中屋 文孝
 東京都議会議長 田中  良殿

   厚生委員会議案審査報告書
 第百三十二号議案
  東京都福祉保健局関係手数料条例の一部を改正する条例
 第百三十三号議案
  東京都女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
 第百四十一号議案
  備蓄用抗インフルエンザウイルス薬(オセルタミビルリン酸塩カプセル)の買入れについて
 第百四十二号議案
  備蓄用抗インフルエンザウイルス薬(ザナミビル水和物吸入剤)の買入れについて
 第百四十三号議案
  折り畳み式簡易ベッドの買入れについて
 第百四十四号議案
  個人防護具(ガウン等セット)外六点の買入れについて
 本委員会は、九月十五日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  平成二十一年九月十七日
厚生委員長 門脇ふみよし
 東京都議会議長 田中  良殿

   環境・建設委員会議案審査報告書
 第百四十五号議案
  東京都道路公社が行う第二多摩川原橋有料道路事業の変更に対する同意について
 第百四十六号議案
  東京都道路公社解散に係る設立団体の同意について
 本委員会は、九月十五日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  平成二十一年九月十八日
環境・建設委員長 藤井  一
 東京都議会議長 田中  良殿

   警察・消防委員会議案審査報告書
 第百三十四号議案
  警視庁関係手数料条例の一部を改正する条例
 本委員会は、九月十五日付託された右議案を審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので報告します。
  平成二十一年九月十六日
警察・消防委員長 石森たかゆき
 東京都議会議長 田中  良殿

○議長(田中良君) これより討論に入ります。
 討論の通告がありますので、順次発言を許します。
 三十五番大島よしえさん。
   〔三十五番大島よしえ君登壇〕

○三十五番(大島よしえ君) 日本共産党都議団を代表して、第百四十号議案、環二地下トンネル(仮称)築造工事請負契約外一議案に反対の立場から討論いたします。
 今定例会は、都議選、総選挙に示された、自民・公明政権ノーの国民、都民の審判を受けて、暮らしや福祉を大切にする政治への転換や、新銀行東京の継続や築地市場の豊洲移転計画ノーの審判を受けとめ、都政のゆがみと浪費を正すことが求められた議会でした。
 ところが、石原知事は、今回の都議選の結果は、国政の影響を大きく受けたものであるとか、国の総選挙の前哨戦にされてしまったなどといって、国政に責任を転嫁し、都民の願いを踏みにじって、高齢者福祉や医療を切り捨てる一方、新銀行東京の設立や追加出資、築地市場の豊洲移転などはごり押しするという、みずからの姿勢を正す立場を示さなかったことは、民意に背くものといわざるを得ません。
 これに対して、日本共産党は、選挙結果を受けた新しい政治の流れの中で、建設的野党として、みずから掲げた公約の実現とともに、少人数学級、高校授業料の無償化や軽減、介護施設整備促進、保育園の待機児解消など、我が党の政策と各党のマニフェストなどで共通する政策が生まれ始めたことに着目し、その実現のために全力を尽くしました。
 この中で、給付制の奨学金について、都が、国の動向を注視しながら適切に対応するという前向きな答弁をしたことは重要です。
 また、我が党が一貫して都民の皆さんと取り組んできた少人数学級も、民主党や自民党の政策にも掲げられ、今議会で教育長が、都教育委員会として学級編制のあり方について適切に判断していくと答えたことは、大変重要な変化と考えます。
 我が党が二〇〇一年に尼崎市を視察して、その後、繰り返し取り上げてきたケアつき住宅も、ようやく都の検討会の中で整備を打ち出すところまできました。
 少なくとも、こうした多くの党が一致した政策については、来年度予算編成の中で踏み出すことが求められていることを強調するものです。
 一方、三月の都議会で、八王子、清瀬小児病院、梅ケ丘病院の廃止条例が強行されましたが、都議選の結果でも廃止反対の勢力が都議会での過半数を占め、存続を求める都民の世論と運動は、座り込み行動などでますます大きく広がっています。その上、新型インフルエンザの大流行など新たな事態が生まれている中で、小児病院の必要性はますます高まっています。にもかかわらず、都があくまでも廃止に固執する立場をとったことは、民意に背くものであり、許されません。
 しかも、病院経営本部長は、八王子小児病院が転出する地域の小児医療体制については、二つの大学病院に小児病床を新たに十二床確保できる見通しとなり、条件整備が整ったかのような欺瞞的な答弁を行いました。事実は、八王子市議会で明らかになったのは、小児病床を増床するのではなく、既存病床のやりくりを行うというものでしかありません。
 国も、全国の社会保険病院と厚生年金病院の売却方針を、公営で維持する方向に転換するという大きな変化が起きています。都立三小児病院存続こそ、都民の審判にこたえる道であることは明白です。
 知事は、都議選告示後の世論調査で都民が示した、新銀行東京は清算すべきが七一%、築地市場の豊洲移転反対五七%の民意を無視して、新銀行東京や、築地市場の豊洲移転を初め、都政の限られた案件について審判が行われたものとは考えていないと開き直りました。そればかりか、世論調査の数字によって決めることはしないとの立場まで示したことは、驚くべき暴言といわなければなりません。
 新銀行問題について、日本共産党は、六月期決算の分析も行った上、さらなる経営悪化を避けるために、専門家の意見も聞きながら現実的な清算手段を提案しましたが、知事は、この提案に対して何一つ根拠を示さず、銀行そのものが不幸になるなどといって拒否しました。これは、知事が自分のメンツのために新銀行東京の存続しか考えないという、都民不在の立場をあらわにしたものでした。
 また、日本共産党は、築地市場の問題でも、現在の技術水準であれば現在地再整備が可能であることを示し、具体的な提案を行いました。これに対し、都側が一昔前の技術水準の例を挙げることなどで不可能といい張ったことは、進取の気概にもとるものです。
 都議選、総選挙で都民が示した、暮らしを守るために浪費をなくせの声に、どうこたえるかも問われています。中でも、オリンピックの招致予算は百五十億円に上り、二〇一六年オリンピック開催都市を決定するIOC総会に向けての多額の経費や、二十三日に開催された開催決定応援パレードやトップアスリートとスポーツ体験には、たった一日でおよそ一億円もかけるという大盤振る舞いで、都民の批判が大きく広がっています。このことについても知事は、予算の範囲内であり、税金のむだ遣いではないなどと強弁し、予算の範囲内なら何でも許されるという態度をとりました。思い上がりも甚だしいものです。
 オリンピック招致を看板とした巨大開発、一メートル一億円もかける外環道路事業は、総選挙の結果を受け国も事業を中断せざるを得なくなっているのに、都があくまでもごり押しする立場をとっていることも、民意に背くものです。少なくとも、建設を凍結し、都民的議論を尽くすべきです。
 また、今回提案されている環状二号地下トンネル工事契約は、再開発事業二千四百四十九億円に加え、延長千三百五十メートルの地下トンネル幹線道路に都民の税金四百七十億円を投資するものであり、このような巨大道路開発に投資を続けることには反対であることを申し述べておきます。
 日本共産党は、国土交通省が本体工事の入札を中止した八ッ場ダムについても、民意に沿ってダム建設中止に協力するよう知事に迫りました。しかし、担当局長は、必要不可欠なダムと強弁し、関係住民の生活再建などを挙げてこれを拒否しました。これは、都がいまだに過大な水需要予測にしがみつき、国と一体となって、地元の根強い反対を押し切ってダム建設を押しつけてきた責任を棚上げするものにほかなりません。むだな公共事業ノーの、国民、都民の声にこたえて、都はダム建設中止と関係住民の生活再建のため真摯に協力すべきです。
 最後に、日本共産党は、都議選、総選挙で示された、都民、国民の声にこたえる都政への転換と、都民要求実現のために全力を尽くすことを申し述べて、討論を終わります。(拍手)

○議長(田中良君) 五十三番興津秀憲君。
   〔五十三番興津秀憲君登壇〕

○五十三番(興津秀憲君) 私は、都議会民主党を代表して、第百三十一号議案、東京都立学校設置条例の一部を改正する条例ほか、知事提出議案に賛成の立場から討論を行います。
 まず、第百三十六号議案、東京都健康安全研究センター新館B棟新築その他改修工事請負契約、第百四十一号議案から第百四十四号議案、備蓄用抗インフルエンザウイルス薬の買い入れほかについて申し上げます。
 都は、強毒性を想定した行動計画に基づいた医療資器材の備蓄計画に沿って、今回、抗インフルエンザ薬や簡易ベッド、個人防護具のセット医薬品などの買い入れを行うこととしています。
 ここ数日、乾燥した日が続き、朝晩は気温が下がってきていますが、今後、冬に向かっては、さらに患者がふえることが懸念されます。腎臓病などの疾病がある方、免疫が低下し重症化しやすい方が感染し、残念なことにお亡くなりになってしまうケースが出ています。重症者の治療に必要な医療機器や入院ベッドも不足することが懸念されています。入院医療体制の確保が急務と考えますので、しっかりとした取り組みを求めておきます。
 また、契約案件として、東京都健康安全研究センター新館B棟新築その他改修工事請負契約が提出されております。
 健康安全研究センターは、新型インフルエンザウイルスの遺伝子解析で注目を集めましたが、全国的にも不足している専門機関です。新興感染症対策など、今後ますますその重要性は高まるものと考えますので、施設整備に加え、ソフト面、人的資源の一層の増強についても、中長期的視野に立ってしっかりと取り組まれますよう、この機会に要望しておきます。
 次に、第百四十五号議案、東京都道路公社が行う第二多摩川原橋有料道路事業の変更に対する同意及び第百四十六号議案、東京都道路公社解散に係る設立団体の同意について申し上げます。
 これらの議案は、東京都の外郭団体である東京都道路公社が、現在、唯一管理する稲城大橋有料道路について、建設時借入金の残額約四十億円を東京都が肩がわりして返済し、来年四月から無料化するため、同公社がその役割を終えて解散することに伴うものです。
 同公社は、地方有料道路である稲城大橋有料道路の建設に際して設立されました。稲城大橋は、同公社が事業費二百四十八億円のうち百六十一億円を国などから借り入れして建設し、この借入金を三十年間かけて料金収入で返済し無料化する計画でしたが、需要見通しの甘さから通行量が計画を大きく下回る状態が続いたために、計画の達成は極めて困難と判断され、建設から十四年で、借金返済のために都民の税金を投入せざるを得なくなったものであります。
 同公社は、稲城大橋の建設後、ひよどり山有料道路、練馬駅北口地下駐車場を整備しましたが、料金収入による返済は、いずれも計画どおり実現していません。
 私どもは、有料道路を無料化することには反対はしませんが、都の外郭団体がこのようなずさんともいえる事業計画の策定と運営を行ってきたことについて、都は真摯に総括し、今後の都政運営、外郭団体の運営に反映させていくべきと申し上げておきます。
 最後に、東京都債権管理条例に基づく取り組みと私債権の放棄について申し上げます。
 昨年の第一回定例会で可決された東京都債権管理条例に基づき、今議会において、初めて東京都が放棄する債権についての報告が行われました。
 権利の放棄は、本来、議会の議決を要する重要案件ですが、条例によって、知事及び公営企業管理者による質権の放棄が可能になりました。二十年度に放棄されたものとして四十六件、金額にして計二億八千万円余とのことですが、その大半は、世界都市博覧会中止に伴う特別対策緊急融資にかかわる譲渡債権でした。
 平成七年に当時の青島都知事が世界都市博覧会中止を決定した際の、事の大きさを改めて思い起こす方も多いかと思いますが、その一方で、都市博中止に伴う混乱を最小限に抑えるための対応方策が適切であったかどうかについて、十数年を経た今日においてしっかりと顧みて、これからの都政の中に生かしていくことが重要であると考えます。
 しかしながら、今回の報告だけでは、全体の融資実績の中でどれだけデフォルトしたのか、あるいは個々の案件でも、どれだけ回収努力をした上で債権放棄するに至ったか、その再発防止策などについて説明責任が十分に果たされたとは思いません。
 質権管理の適正化を図るという条例の趣旨にかんがみて、議会への報告について、今後さらに工夫を図られることを要望しておきます。
 また、都は、今後ともより一層の効果的な、時効ぎりぎりまでの債権徴収や管理に向けた取り組みを行い、未収質権を減少させていくことを求めておきます。
 以上、都議会民主党を代表して、討論といたします。(拍手)

○議長(田中良君) 六十八番宇田川聡史君。
   〔六十八番宇田川聡史君登壇〕

○六十八番(宇田川聡史君) 私は、東京都議会自由民主党を代表し、今定例会に付託されたすべての議案に賛成する立場から討論を行います。
 今定例会は、昨年夏に始まった景気低迷が長引くことも想定されるなど、都政を取り巻く厳しい環境の好転が見込まれず、また、政治情勢も大きく変動した中において、今後、都政が直面するさまざまな課題にどう取り組んでいくのかを見定めるべき重要な定例会でありました。
 その中にあって、さきの代表質問の冒頭、我が党の川井幹事長が明らかにしたように、都政がなすべきことは、都民の生命、財産を守り、安全と安心を実現することであります。
 我が党は、この理念に基づき、石原知事就任以来十年間にわたり、知事と、車の両輪を超えた協力関係を積み上げてきた中で、都財政を立て直し、中長期的な視点を持った持続可能な財政を築きつつ、それを基盤として、治安、医療、福祉、教育、環境、震災対策、都市づくりなど、ありとあらゆる分野で汗をかき、数々の成果を生み出してまいりました。
 それでもなお、現下の経済危機を初めとして、深刻化する地球環境問題など、東京と日本を取り巻く課題は山積しております。こういうときこそ、この十年間取り組んできた原点に立ち返り、これまでの成果に立った都政運営を行うことが何よりも重要だと考えます。
 我が党は、日本の行く末に大きく影を落とす少子高齢化問題に対して、都議会自由民主党少子・高齢化政策推進本部を立ち上げるなど、決してぶれることなく、堅実な財政運営を維持しながら、将来を見据えた、都民生活にしっかりと根をおろした政策を着実に進めていくことを、今定例会において改めて確認したところです。
 一方、民主党は、新銀行や市場移転、八ッ場ダムなどについて、具体的な対案を示すことなく事業の再考を求める質問に終始し、出口のない不毛な議論を繰り返しております。これらに対し、都は、これまでと同様の一貫した考えで答弁をされてこられました。既に徹底的に議論した上で、最善の選択肢として進められてきたものばかりであり、至極当然のことであります。
 施策の立案、実施に当たっては、物事を一面的にとらえるのではなく、都民の真の利益や都民に与える影響、これまでの経緯などについて、複合的な視点で検討しなければなりません。
 民主党には、党利党略に目がくらんだ都民不在の議論ではなく、第一党として都民から負託を受けた自覚を持ち、責任ある立場で物事を前に進めていくための建設的な議論を行っていくことを強く求めておきます。
 現在、国においては、二十一年度補正予算の執行について見直しの動きがあります。我が党は、都民生活に支障を来さないよう、各地方自治体の事業の円滑な執行に配慮することは国の果たすべき責任であると考え、意見書提出のための努力を行ってまいりました。しかし、民主党、共産党によってこの意見書提出が拒まれた経緯がございます。各会派も、地方分権を標榜する責任ある立場で、国にいうべきことは党派を超えていうべきではないでしょうか。
 今定例会に付託された議案を見ると、我が党からの緊急要望を踏まえ、新型インフルエンザ対策について全庁を挙げた対策を実施してきており、拡大を続ける流行に迅速かつ適切に対応する契約案や、都心部と臨海部を結ぶ極めて重要な路線である環状二号線の整備を強く推進するための契約案など、喫緊かつ重要な、都民生活と東京の将来にとって真に必要な提案ばかりです。都においても、引き続き、これまでと変わらぬ姿勢で都政運営に臨まれることを改めて要望しておきます。
 二〇一六年オリンピック・パラリンピックの開催都市決定まで、残すところあと一週間となり、招致活動もいよいよクライマックスを迎えることになります。十七日には開催都市決定に向けた出陣式が、二十三日には招致決定応援大パレードが行われるなど、最終決戦に向けて改めて一致団結し、勝利に向けた決意を固めております。
 これまでの努力が実を結び、コペンハーゲンから至上の喜びをともに分かち合う知らせが届くよう、最後の最後まで、議会全体が一丸となって全力を尽くしていきたいと考えております。
 最後に、我が党は、今後とも、知事を支える与党第一党として、正々堂々と筋の通った都政のありようを示し、施策を着実に実行していく政党であり続ける、このことをお誓い申し上げ、討論を終わります。(拍手)

○議長(田中良君) 十六番斉藤やすひろ君。
   〔十六番斉藤やすひろ君登壇〕

○十六番(斉藤やすひろ君) 都議会公明党を代表し、知事提出の全議案に賛成する立場から討論いたします。
 初めに、新型インフルエンザ対策について申し上げます。
 本定例会において、都は、備蓄用抗インフルエンザウイルス薬として、いわゆるタミフル一千万カプセル、リレンザ百万箱のほか、折り畳み式ベッド、防護服等の買い入れを提案しております。これにより、都民人口の約六〇%に相当する抗インフルエンザウイルス薬の備蓄が達成されます。今後、感染が爆発的に拡大し、多くの重症患者が出ることも懸念されることから、都が十分な医療体制の整備をしたことは高く評価します。
 昨年の第三回定例会で、都は、補正予算において、タミフル、リレンザを四百万人分備蓄する予算を上程しました。この補正予算に、民主党は反対したのであります。
 我が党は、都民の生命と健康を守るために、一貫して新型インフルエンザ対策に取り組んでまいりました。本定例会においても、患者の重症化を防ぐため、早期受診、早期治療対策を求めたのに対し、都は、地域の開業医や救急以外の病院への診療時間の延長や休日診療の実施などの協力要請を約束しました。速やかに実施すべきであります。
 また、今回の弱毒性の経験を生かし、感染症の危険度や状況に応じて柔軟に運用できる、都政や区市町村向け事業継続計画、いわゆるBCPのガイドラインの策定をすべきとの我が党の代表質問に対して、都は二十一年度中の策定を明言したことも、評価するものであります。
 次に、中小企業支援策ですが、知事は、今定例会の所信表明で、都独自の融資制度を今月をめどに立ち上げると明言し、都は、具体的な制度内容として、融資限度額は一千万円以下の小口資金、比較的長期の融資期間とし、金利や保証料の負担を軽減することを明らかにしました。都独自の融資制度は我が党が強く創設を求めてきたものですが、この融資制度は、既存制度では資金調達が難しい中小企業の実態を踏まえた制度として実施すべきであると申し上げておきます。
 知事は、少子高齢社会にふさわしい仕組みづくりについて、今が少子化の傾向を反転させるラストチャンスとの認識を示し、安心して子どもを産み育てられる東京の実現を目指し、少子化打破・緊急対策本部を設置しました。これまで力を注いできた保育や医療、教育の拡充はもとより、雇用の安定や住宅の確保など、重層的、複合的な施策の取り組みを開始したことを高く評価します。
 近年の若年層の非婚、晩婚化の原因として、非正規雇用による経済的不安が指摘されています。本定例会において、正規雇用化の支援を行っている東京しごとセンターのネクストジョブ事業が、我が党の提案により、十月下旬より、しごとセンター多摩でも開始されることになりました。また、子育てと仕事の両立を支援するワークライフバランスを推進するため、都みずからの取り組み事例を東京モデルとして広く発信し、社会的機運の醸成に努めていただきたいと思います。
 先日、民主党を中心とする鳩山連立政権が発足しました。これからは、民主党のマニフェストに示された政策、制度が実行されていくのだと思いますが、マニフェスト原理主義ともいうべき行き過ぎた考え方が蔓延しております。
 前政権下において、我が国が直面している未曾有の経済危機を克服するために、平成二十一年度予算及び第一次補正予算が可決成立しています。総額で十四兆円を超えるこの予算には、地域活性化のためのさまざまな交付金や、経済対策関連の自治体に交付される十五の基金の創設等が計上されており、各地方自治体は、これらの基金などの活用を前提に事業を計画し、補正予算の議決と事業の執行を目指して準備しているところです。
 このような中、新政権によって予算執行が見直されることになれば、既に関係事業を執行中あるいは執行準備が完了し、事業の広報、周知が済んでいる地方自治体にとっては、まことに憂慮すべき事態が発生します。このことは、地方自治の混乱を招くだけでなく、地域の雇用情勢にも深刻な打撃を与え、ようやく景気底入れから成長へ転じる兆しの出てきた日本経済に悪影響を及ぼすおそれがあります。
 新政権の各閣僚は、凍結、中止の発言を繰り返しておりますが、生活が第一を掲げる党であれば、生活にどのような支障が出るのか、十分に調査検討の上、ご発言をいただきたいものであります。
 その象徴が、前原国土交通大臣の八ッ場ダムの建設中止の表明であります。
 去る二十二日に、都議会公明党は、山口那津男党代表とともに、地元住民の皆様と意見交換をさせていただきました。
 八ッ場ダムは、一九五二年に計画が発表され、長年の激しい対立を乗り越え、一九九五年十一月に、ようやく地元の群馬県吾妻町と国との間で八ッ場ダム建設事業に係る基本協定書が結ばれました。このときの政府は、自社さ政権であり、そのときのさきがけの代表幹事は現鳩山首相でありました。また、前原国土交通大臣も、さきがけに所属する国会議員の一人でありました。その結果、総事業費四千六百億円のうち、東京都の負担を含め、既に七〇%を超える三千二百十億円が執行済みとなったわけであります。
 地元住民の皆様の五十七年間の思いを、マニフェストに書いてありますから中止にしますという心ない一言で踏みにじってしまう民主党の政治手法は、生活が第一という民主党のキャッチコピーと全くかけ離れているといわざるを得ません。
 民主主義の基本は、まず地域住民の声を伺うことです。予算の執行凍結やダム建設の中止を叫ぶ前に、金科玉条のように叫ぶ民主党マニフェストこそ、現状や住民の声を踏まえて直ちに凍結すべきであると思います。
 都議会公明党は、今後とも、どこよりも現場の中に入り、真摯に都民の声を聞く中で、都民生活の安全と安心をかち取るために全力で働くことをお誓いし、討論を終わります。(拍手)

○議長(田中良君) 二十五番星ひろ子さん。
   〔二十五番星ひろ子君登壇〕

○二十五番(星ひろ子君) 都議会生活者ネットワーク・みらいを代表して、本議会に提案されたすべての知事提出議案に賛成の立場から討論を行います。
 まず、第百三十一号議案、東京都立学校設置条例の一部を改正する条例ですが、平成二十二年に開校する九校の中には、特別支援学校の南大沢学園と久我山青光学園が含まれています。特に久我山青光学園は、東京都特別支援教育推進計画第二次実施計画で、視覚障害と知的障害部門を併置し、障害の種類によらず、一人一人のニーズに応じた教育を行うとしています。
 実際の教育現場では、それぞれの障害の特性が十分理解され、これまで以上に児童生徒の安全な学校生活が保障されなければなりません。開校に当たり、保護者から、教員や職員の配置、スクールバスの新設などについて要望が出されています。職員配置は現行の国基準にのっとったものであっても、併置校における実態、保護者、学校現場の声をしんしゃくし、体制を十分整えてスタートしていただきたいと思い、ここに要望いたします。
 また、一連の都立高校改革を推進した結果、全日制では三十校程度が減り、定時制もほぼ半減という状況です。しかし、都内の公立中学校の卒業生の数は、計画時の予想どおりには減らず、都立高校の門は狭くなってしまいました。
 高校に入りたくても入れない子どもを生み出すことのないよう、特に定時制や単位制高校、チャレンジスクールなど、これまでの都立高校改革を検証するとともに、公立と私立の共存を前提とした定数についても検討が必要ではないかと思います。
 生活者ネットワークは、さきの都議選で高校の全入と無償化を訴えましたが、世代を超えて、公教育の充実、特に、子どもたちの境遇によらない、学ぶ権利の保障を求める声が多かったのを実感しています。
 さきの衆議院選挙において、民主党が打ち出した高校教育無償化は、子ども手当とともに、この国の次代の担い手をどうはぐくんでいくか、国政の基本政策として多くの国民に期待されたと認識しています。こういった流れの中で、東京都としても、ますます教育環境の充実に向けて思い切った施策を展開すべきであることを申し上げておきます。
 一般質問でも取り上げた新型インフルエンザは、ますます感染が拡大する傾向にあり、高齢者、妊産婦、子ども、持病のある人など、リスクの高い人々に対して、十分な注意を喚起する情報提供が求められています。高齢者の施設だけでなく、在宅介護を受けている方々や在宅サービスの事業者に対しても、適切な指導が行われることを再度求めておきます。
 八ッ場ダムについて、生活者ネットワークは、二〇〇八年第一回定例会での八ッ場ダムの建設に関する基本計画の変更に関する意見で、工期延長への同意に反対しました。そもそも、ダム計画が発表されて以来半世紀も過ぎ、工期延長、事業費変更を重ね、いまだ本体工事着手に至っていません。
 この間、私たちは、過大な水需要予測に基づいたむだな公共事業であることを、ずっと指摘してきました。このたび新政権はダム計画の中止を明言しましたが、地元の方々の戸惑いや怒りは当然であり、しっかり受けとめなければなりません。
 しかし、一たん始めた公共事業でも、見直しや中止の検証は必要です。知事は、国の意思で中止になったら都の負担金を返還請求するとしていますが、水需要予測の的確な判断もせず、国のいうがままにむだな公共事業に加担してきた責任が大きいことを、むしろ反省すべきです。
 国に翻弄され続けた地元の方々の生活再建に万全を期すよう政府に求め、長期にわたる公共事業のあり方について、都も検討すべき時代と考えます。
 私の地元の昭島市には、誇れるべき地下水水道があります。多摩地域には毎日飲料されている豊富な地下水がありますが、これらを放棄せず、他県の水がめに依存していくことより、多摩川の水質浄化向上策や、地下水を正規の水道水源としてしっかりと保全していくことが、これまで以上に望まれます。このことを強く要望したいと思います。
 最後に、議会運営について一言申し上げます。
 十八期の都議会のスタートとなる臨時会の開催について、各派代表者会は、選挙結果を引きずったまま水面下のやりとりに終始し、八月十日、知事が招集していた臨時議会は、前代未聞の流会となってしまいました。七月の都議選で変革を求めた民意に対し期待を裏切るものであり、都民が抱える多くの課題に一日も早く取り組んでいくために、各党が事態収拾に向けて努力することを求めました。
 多くの新人議員を迎えて改選後初めての本議会は、新しい議会の方向性を示す重要な場として注目されます。機会の平等と多様性の尊重がより重視され、開かれた議会運営が求められる時代に、少数会派の発言の機会は尊重されなければならないと考えます。
 また、これまで多くの批判が寄せられてきた都議会の海外調査については、マスコミの候補者アンケートの中でも、見直すべきという回答が多かったにもかかわらず、調査に支障のない範囲で、経費の節減に努めるという項目が新たに加えられた程度の見直しでは、到底、都民を納得させることはできないと思います。
 都議会生活者ネットワーク・みらいは、都民に開かれた、わかりやすい、信頼される都議会の実現に向けて、議会としても最大限に努力すべきであり、引き続き、海外調査や議会の活性化に向けて、都議会のあり方検討委員会の中で議論を求め、討論といたします。(拍手)

○議長(田中良君) 以上をもって討論を終了いたします。

○議長(田中良君) これより採決に入ります。
 まず、日程第一及び第二、第百四十号議
案、環二地下トンネル(仮称)築造工事(二十一 一─環二新橋第二工区)請負契約外議案一件を一括して採決いたします。
 本案に関する委員会の報告は、いずれも可決であります。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、委員会の報告のとおり決定することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

○議長(田中良君) 起立多数と認めます。よって、本案は、いずれも委員会の報告のとおり決定いたしました。

○議長(田中良君) 次に、日程第三から第十六まで、第百三十五号議案、警視庁本所警察署庁舎(二十一)改築工事請負契約外議案十三件を一括して採決いたします。
 本案に関する委員会の報告は、いずれも可決であります。
 お諮りいたします。
 本案は、委員会の報告のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(田中良君) ご異議なしと認めます。よって、本案は、いずれも委員会の報告のとおり決定いたしました。

○議長(田中良君) これより追加日程に入ります。
 追加日程第一、平成二十年度東京都各会計歳入歳出決算の認定についてを議題といたします。
   〔鈴木議事部長朗読〕
一、平成二十年度東京都各会計歳入歳出決算の認定について

二一財主議第二九三号
平成二十一年九月十七日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 田中  良殿
   平成二十年度東京都各会計歳入歳出決算の認定について
 このことについて、地方自治法第二百三十三条の規定により、左記のとおり送付しますので、東京都議会の認定をよろしくお願いします。
       記
一 平成二十年度東京都各会計歳入歳出決算書
二 平成二十年度歳入歳出決算事項別明細書
三 平成二十年度実質収支に関する調書
四 平成二十年度財産に関する調書
五 平成二十年度東京都各会計歳入歳出決算審査意見書
六 平成二十年度主要施策の成果
七 平成二十年度東京都決算参考書
八 平成二十年度東京都決算参考書財務諸表
(決算書等省略)

○七十四番(松下玲子君) 本件は、三十一人の委員をもって構成する平成二十年度各会計決算特別委員会を設置し、これに付託されることを望みます。

○議長(田中良君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(田中良君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、三十一人の委員をもって構成する平成二十年度各会計決算特別委員会を設置し、これに付託することに決定いたしました。
 委員は、委員会条例第五条第一項の規定により、議長からお手元に配布の名簿のとおり指名いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(田中良君) ご異議なしと認めます。よって、委員は、お手元に配布の名簿のとおり選任することに決定いたしました。
   〔平成二十年度各会計決算特別委員名簿は本号末尾(一二〇ページ)に掲載〕

○議長(田中良君) この際、お諮りいたします。
 各会計決算特別委員会の審査は、閉会中も継続して行うことにいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(田中良君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、閉会中も継続して審査することに決定いたしました。
 なお、本日の本会議終了後、役員互選のため、委員会を第十二委員会室に招集いたしますので、ご了承願います。

○議長(田中良君) 追加日程第二、平成二十年度東京都公営企業各会計決算の認定についてを議題といたします。
   〔鈴木議事部長朗読〕
一、平成二十年度東京都公営企業各会計決算の認定について

二一財主議第二九四号
平成二十一年九月十七日
東京都知事 石原慎太郎
 東京都議会議長 田中  良殿
   平成二十年度東京都公営企業各会計決算の認定について
 このことについて、地方公営企業法第三十条第四項の規定に基づき、左記のとおり送付しますので、東京都議会の認定についてよろしくお願いいたします。
       記
一 平成二十年度東京都病院会計決算書及び同決算審査意見書
二 平成二十年度東京都中央卸売市場会計決算書及び同決算審査意見書
三 平成二十年度東京都都市再開発事業会計決算書及び同決算審査意見書
四 平成二十年度東京都臨海地域開発事業会計決算書及び同決算審査意見書
五 平成二十年度東京都港湾事業会計決算書及び同決算審査意見書
六 平成二十年度東京都交通事業会計決算書及び同決算審査意見書
七 平成二十年度東京都高速電車事業会計決算書及び同決算審査意見書
八 平成二十年度東京都電気事業会計決算書及び同決算審査意見書
九 平成二十年度東京都水道事業会計決算書及び同決算審査意見書
十 平成二十年度東京都工業用水道事業会計決算書及び同決算審査意見書
十一 平成二十年度東京都下水道事業会計決算書及び同決算審査意見書
(決算書等省略)

○七十四番(松下玲子君) 本件は、二十三人の委員をもって構成する平成二十年度公営企業会計決算特別委員会を設置し、これに付託されることを望みます。

○議長(田中良君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(田中良君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、二十三人の委員をもって構成する平成二十年度公営企業会計決算特別委員会を設置し、これに付託することに決定いたしました。
 委員は、委員会条例第五条第一項の規定により、議長からお手元に配布の名簿のとおり指名いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(田中良君) ご異議なしと認めます。よって、委員は、お手元に配布の名簿のとおり選任することに決定いたしました。
   〔平成二十年度公営企業会計決算特別委員名簿は本号末尾(一二一ページ)に掲載〕

○議長(田中良君) この際、お諮りいたします。
 公営企業会計決算特別委員会の審査は、閉会中も継続して行うことにいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(田中良君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、閉会中も継続して審査することに決定いたしました。
 なお、本日の本会議終了後、役員互選のため、委員会を第四委員会室に招集いたしますので、ご了承願います。

○議長(田中良君) 追加日程第三、株式会社新銀行東京に関する特別委員会設置に関する動議を議題といたします。
 案文は、お手元に配布いたしてあります。
 朗読は省略いたします。

   株式会社新銀行東京に関する特別委員会設置に関する動議
 右の動議を別紙のとおり提出します。
  平成二十一年九月二十五日
(提出者)
福士 敬子   山内れい子  くりした善行
西沢けいた   中村ひろし  田中  健
関口 太一   小山くにひこ 畔上三和子
星 ひろ子   柳ヶ瀬裕文  淺野 克彦
新井ともはる  佐藤 由美  たきぐち学
田の上いくこ  島田 幸成  しのづか元
滝沢 景一   大島よしえ  西崎 光子
中谷 祐二   笹本ひさし  山下ようこ
神野 吉弘   鈴木 勝博  興津 秀憲
岡田眞理子   伊藤 ゆう  原田  大
古館 和憲   かち佳代子  佐藤 広典
尾崎 大介   山口  拓  松下 玲子
伊藤まさき   野上ゆきえ  西岡真一郎
今村 るか   吉田康一郎  斉藤あつし
たぞえ民夫   清水ひで子  泉谷つよし
くまき美奈子  大西さとる  増子 博樹
いのつめまさみ 門脇ふみよし 小沢 昌也
花輪ともふみ  大津 浩子  相川  博
大山とも子   石毛しげる  大塚たかあき
和田 宗春   山下 太郎  酒井 大史
大沢  昇   中村 明彦  土屋たかゆき
馬場 裕子   田中  良  吉田 信夫
東京都議会議長 田中  良殿

   株式会社新銀行東京に関する特別委員会設置に関する動議
 次の要綱に基づき株式会社新銀行東京に関する特別委員会を設置されたい。
   株式会社新銀行東京に関する特別委員会設置要綱
一 名称
  株式会社新銀行東京に関する特別委員会とする。
二 設置の根拠
  地方自治法第百十条及び東京都議会委員会条例第四条による。
三 目的
  株式会社新銀行東京が巨額の累積赤字を計上するに至った原因について調査するとともに、東京都における同行の経営監視状況及び同行に対する東京都の今後の取組について調査・検討する。
四 委員会の組織
  委員の定数は、十七名とし、委員長一名、副委員長三名及び理事三名を置く。

○議長(田中良君) 本動議に関し、百十八番大塚たかあき君より趣旨説明のため発言を求められておりますので、これを許します。
 百十八番大塚たかあき君。
   〔百十八番大塚たかあき君登壇〕

○百十八番(大塚たかあき君) 私は、都議会民主党を代表して、ただいま日本共産党東京都議会議員団及び都議会生活者ネットワーク・みらいなどと提出しました株式会社新銀行東京に関する特別委員会の設置を求める動議について、提案理由の説明を行います。
 新銀行東京の問題は、都政にかかわるさまざまな課題の中でも特に都民の関心が高く、私たちは、特別委員会を設置することで、新銀行東京の問題について集中的に審議をすべきと考えております。
 新銀行東京の問題について、都民の関心が高いということは、さきの都議選を通じて、議員の皆さんも体感してきたのではないかと思います。例えば、この課題については、民主党の東京マニフェストの冒頭でも特に大きく掲げていたところであり、さらに、自民党の選挙ビラ、いわゆる法定ビラ一号でも大きく取り上げられていたように、都民の関心が高いということは明らかなのではないでしょうか。
 また、新銀行にかかわる議論を深めようとすれば、その範囲は、所管する産業労働局だけにとどまりません。例えば、多大な累積赤字が生じた原因について検証しようとすれば、新銀行東京の設立当初にまでさかのぼらなければならず、その場合の矛先は、旧出納長室を初め、創設に関する調査研究を受託していた財団法人東京税務協会の所管である主税局、あるいは資本金の多くを出資債という形で調達した財務局にまで及びます。
 また、新銀行東京が行っております公共工事代金債権信託にかかわる議論には財務局が欠かせませんし、環境・CSR融資における地球温暖化対策計画書制度や食品衛生自主管理認証制度の認定も、それぞれ環境局、福祉保健局が所管をしております。
 加えて、新銀行東京の問題は、これまで経済・港湾委員会を中心に議論されてきましたけれども、同委員会においては、産業労働局の所管だけ見ても、雇用や中小企業対策など、都民生活にとって喫緊な課題があり、また、観光産業や農林水産業の振興など、議論を深めなければならない課題が山積しております。
 特別委員会の設置が、常任委員会との関係で屋上屋だというのであれば、オリンピック招致に関しても総務委員会で審議すればいいはずです。都議選におけるマスコミアンケートで、都民が重視する政策での関心が低かったのであれば、新銀行東京問題よりさらに関心が低かったオリンピック招致について、特別委員会の必要があるのでしょうか。
 私たちは、オリンピック招致に加えて、新銀行東京の特別委員会の設置を通じて、都政に関する重要な課題について議論を深めることで、都民にとって最善の選択ができるよう取り組んでいくべきだと考えております。
 株式会社新銀行東京に関する特別委員会の設置についての説明は以上でございます。議員の皆様のご賛同をお願いして、提案説明とさせていただきます。(拍手)

○議長(田中良君) 以上をもって趣旨説明は終わりました。

○議長(田中良君) これより討論に入ります。
 討論の通告がありますので、順次発言を許します。
 四十番高木けい君。
   〔四十番高木けい君登壇〕

○四十番(高木けい君) 私は、東京都議会自由民主党を代表し、株式会社新銀行東京に関する特別委員会設置に関する動議に反対する立場から討論を行います。
 これまで新銀行東京に関する審議は、本会議や予算特別委員会、決算特別委員会、常任委員会の場において十分に行われてきました。経営再建に向けた四百億円の追加出資を議決した平成二十年第一回定例会以降だけでも、質疑数にして約千百問、時間数にして約五十時間にも及ぶ議論を積み重ねてまいりました。その質疑の半数が、当然ながら、案件を所管する経済・港湾委員会において集中的に行われてきたわけであります。
 我々都議会議員は、特別委員会の設置を論議するとき、常任委員会の存在意義そのものが問われている、まさに議会の根源にかかわる問題であることを自覚しなければなりません。ましてや今回の事案は、所管常任委員会の案件と分割する可能性をはらむものであります。まさにこうしたことから、議会運営委員会から経済・港湾委員会に意見を諮問されたわけであります。
 経済・港湾委員会の中で、我々は、今回の特別委員会の設置が、これまで新銀行東京に関する審議を主体的に担ってきた経済・港湾委員会の存在意義を奪い、常任委員会を形骸化させてしまう危険性があることを指摘し続けました。このため、経済・港湾委員会では、設置に反対との意見が多数でありました。繰り返していいますけれども、設置に反対の意見が多数でありました。
 さらに、経済・港湾委員会においては、新銀行東京に関する議案等の審査は、従前どおり経済・港湾委員会で行う旨を合意しています。このことは議会運営委員会にも報告されています。
 にもかかわらず、特別委員会を設置することは、まさしく屋上屋を重ねるものであり、貴重な審議時間を浪費することにほかなりません。
 特別委員会の設置に賛成をする会派は、その第一の理由として、都民の関心が極めて高いことを挙げています。
 しかし、都議選におけるマスコミアンケートを見れば、都民が最も重視する政策は、残念ながら新銀行東京ではなく、医療福祉対策や雇用景気対策が圧倒的多数であることは明白であります。
 こうした事実に目を背け、みずからの政党の選挙公約を殊さら持ち出し、あたかもそれが唯一の正義であるかのごとく特別委員会の設置を提案することは、自治法の法理や都議会の慣例を全く無視したものであり、都議会全体を到底納得させるものではありません。
 また、議論が複数局にまたがるとの主張は、他の常任委員会にも同様に存在しているばかりか、具体的にどのようなかかわりがあり、何を審議したいのかも不明瞭なままであります。
 これまで主張したとおり、新銀行東京に関する審議は、特別委員会ではなく、常任委員会でこそ行われるべきであり、それは十分可能であります。また、特別委員会の設置は、特定の会派の政治的な主張、いわゆるパフォーマンスであることは明白であります。本会議の場において設置を強行することには反対といわざるを得ませんし、将来にわたる都議会の歴史に、このことは間違いなく禍根を残すと申し上げておきます。
 我々は、都政における責任政党として、これまで同様に、常任委員会の権能を十二分に発揮し、都民の負託にこたえていくことを申し上げ、さらに、設置に反対であることを改めて申し上げまして、討論を終わります。(拍手)

○議長(田中良君) 八十二番清水ひで子さん。
   〔八十二番清水ひで子君登壇〕

○八十二番(清水ひで子君) 日本共産党都議団を代表し、新銀行東京に関する特別委員会設置を求める動議に賛成する立場から討論を行います。
 今回の都議会議員選挙では、新銀行東京についての世論調査で、清算すべきが七一%に達し、選挙結果においても反対を表明する会派の議員が多数となるなど、新銀行継続ノーの民意は明確になりました。新しい都議会の責務は、民意にこたえ、新銀行東京の破綻の原因と責任、清算の方向など、徹底的に明らかにすることにあり、そのために特別委員会を設置することは当然のことです。
 自民党などは、特別委員会の設置は屋上屋となるもので、常任委員会の存在意義を奪うものなどという理由で設置に反対していますが、全く道理のないものといわなければなりません。常任委員会では、都側が提出した議案や報告についての質疑をすることが中心である上、他の諸課題がある中で、特定の問題を集中して系統的に調査し議論を尽くすことや、知事及び関係局長の出席を得にくいことは周知の事実です。特別委員会を設置してこそ、知事や関係局長の出席を求め、さらに旧経営陣など関係者や専門家の参考人招致も含め、総合的で徹底的な審議が行えることは明らかであります。
 そもそも新銀行東京は、計画段階から、中小企業のための銀行という設立目的や経営見通しに対して重大な疑義が生じていたにもかかわらず、知事が安易な見通しを振りまくことによって、我が党以外の会派の賛成で一千億円の税金を投入して、開業を強行したものです。
 その後、幾つかの会派も指摘するように、経営破綻が明らかになったにもかかわらず、処理を先送りし、一千億円の大半を失う結果となった上に、昨年三月には、都民の大きな批判と自民党、公明党以外の会派の反対にもかかわらず、四百億円の追加出資が決定されました。
 我が党は、昨年二月、その追加出資の議案の審議に際し、徹底審議を行うことが不可欠であることから、予算特別委員会での集中審議の日程を別途確保することや、知事の出席のもとで、財政委員会と経済・港湾委員会による合同審査を求め、さらには、新銀行東京に関する特別委員会を設置することも求めてきました。
 それ以降も、常任委員会における参考人招致などを繰り返し求めてきました。しかし、いずれも実現しなかったのです。それが今回の特別委員会設置によって、ようやく実現することになります。
 特別委員会の任務は、第一に、新銀行東京の破綻の原因と責任を徹底的に明らかにすることであります。
 知事は、新銀行東京の経営悪化の原因について、危機的なデフォルトの発生状況に対して抜本的な対策を講じなかった旧経営陣にあるといって、責任を旧経営陣だけに押しつけ、みずからの責任を回避してきました。
 しかし、この間の質疑でも明らかにしてきたように、新銀行の破綻の一番の原因は、知事と側近でつくった制度設計がでたらめで、欠陥計画であった上、それを旧経営陣に押しつけたことにあったことは、既に知事も遠回しであるにしろ認めています。
 もちろん、旧経営陣にも問題がありますが、これとて、都は開業以来、幹部職員を派遣し、情報は把握できたはずであり、投資した税金を保全することを怠った責任は免れないことなのです。この都民の声に知事はいまだにこたえていません。知事の責任について徹底審議することも、この特別委員会の重要な内容です。
 特別委員会の任務の第二は、民意に沿って、新銀行東京の清算を初め処理方針を徹底的に審議することにあります。
 ことし六月の決算においても、新銀行東京は、不良債権比率が増加するなど、さらなる経営悪化を示しています。しかも、低利の借り入れを多額に行い、国債を購入するなど、投資会社まがいのことまで行い、いびつな銀行になっています。しかも、会計処理によって黒字になったことを、開業以来初めてだといい張りました。さらに、融資の中小企業比率も三割台と本来の目的とはもはや遠くかけ離れた実態です。民意に沿って速やかに処理することこそ求められています。
 こうしたもとで本動議が採択され、特別委員会が設置されたならば、我が党は、徹底審議と建設的な提案を行い、新銀行東京の速やかな清算、処理を実現させるために全力を尽くす決意を述べて、討論を終わります。(拍手)

○議長(田中良君) 六十番高倉良生君。
   〔六十番高倉良生君登壇〕

○六十番(高倉良生君) 私は、都議会公明党を代表し、民主党、共産党などの提案による株式会社新銀行東京に関する特別委員会の設置に反対する立場から討論いたします。
 私ども都議会公明党は、新銀行東京について独自の調査チームを編成し、深刻な経営悪化を招いた経緯や、それに伴う経営責任、提示された再建計画の妥当性や実現性、追加出資の適否などについて、専門家から意見聴取もしながら綿密な調査を行う一方、所管の経済・港湾委員会を初め、本会議の代表質問、予算特別委員会、決算特別委員会を通じ、繰り返し十分な審議を行ってきました。
 その上で、新銀行東京が黒字化して企業価値を高めた後は、早い段階で譲渡または業務提携をし、四百億円の追加出資を回収あるいは保全すべきであると強く訴えてきたところでありますが、その際、融資先には赤字もしくは債務超過の中小企業が数多くあり、それを倒産に追い込んで従業員や家族にまで影響を及ぼすことのないよう、着実に再建計画を進めながら、新銀行東京をソフトランディングさせていくことが何よりも重要であると考えてきました。
 今回提案されている特別委員会の設置目的については、新銀行東京が巨額の累積赤字を計上するに至った原因について調査するとともに、東京都における同行の経営監視状況及び同行に対する東京都の今後の取り組みについて調査検討するとされています。しかし、これまでの審議経過を振り返れば明白なとおり、これらのことは繰り返し審議が行われてきており、特別委員会を設置しなければ質疑ができないなどというものではありません。
 特に、新銀行東京への追加出資が提案された昨年の第一回定例会以来、深夜にわたるまでの質疑を含め、徹底した審議が行われてきました。我が党も、定例会のたびに、さまざまな角度から新銀行東京を取り上げてきましたが、他の会派においても時間をかけて審議してきたはずであります。
 このような経過を経て、新銀行東京の再建計画は、初年度の二十年度は順調に推移し、二十一年度第一・四半期には初めての黒字を計上しました。今定例会の我が党の代表質問で今後の見通しをただしたのに対し、都から、二十一年度通期での黒字も確保できるとの見解も示されたところであります。
 深刻な経営悪化を招いた責任追及についても、我が党は繰り返し質問してきましたが、今定例会の答弁で、年内を目途に旧経営陣に対する訴訟を提起すべく、周到な準備を進めていることが明らかにされました。
 新銀行東京では、今、再建への取り組みが計画を上回る形で着実に進行しつつあります。にもかかわらず、この段階に至って声高に特別委員会の設置を求めることに十分な根拠があるとは思われません。
 各局にまたがる課題があるため、経済・港湾委員会だけでは質疑ができないとの意見があります。しかし、本会議や予算特別委員会、決算特別委員会で各局への質疑が十分可能であるだけでなく、そもそも各常任委員会においても、各局にまたがる課題があることについては、何も経済・港湾委員会に限ったことではありません。
 また、さきの都議選において、新銀行東京に関する関心が高かったとの主張がありますが、例えば、投票日直前のマスコミの世論調査では、都議選で投票する際に最も重視する政策は何ですかという問いに対し、医療や福祉対策が三五・六%、雇用や景気対策が二八・四%と高い関心があったのに対して、新銀行東京は三・七%、築地市場の移転は二・〇%という低い結果になっていました。
 特別委員会の設置を提案する民主党は、都議選で訴えたこと、つまり公約であるから、何が何でも特別委員会を設置するということなのかもしれません。しかし、そうだとすれば、マニフェストを盾に、住民の意向や生活を無視して混乱を引き起こしている八ッ場ダムの問題と根っこは同じといわざるを得ません。
 私ども都議会公明党は、再建計画が着実に進められている新銀行東京についての審議は、これまでどおり経済・港湾委員会などで行えるものであると考えています。新銀行東京に関するこれまでの質疑の経過や銀行の現状を踏まえるならば、特別委員会は、今このときに必要なものではなく、まさに屋上屋を重ねるものであります。
 以上を申し述べ、特別委員会の設置に反対するものであります。(拍手)

○議長(田中良君) 四十七番西崎光子さん。
   〔四十七番西崎光子君登壇〕

○四十七番(西崎光子君) 都議会生活者ネットワーク・みらいを代表し、株式会社新銀行東京に関する特別委員会設置の動議に賛成の立場から討論を行います。
 新銀行東京は、二〇〇三年、当時深刻だった銀行の貸し渋り対策として、石原知事二期目の選挙公約に掲げ、都が一千億円を出資して二〇〇五年開業した、いわば官製銀行です。
 生活者ネットワークは、中小企業対策は都の融資制度等で行うべきであり、既に貸し渋りも峠を越えているところから、銀行設立に意義はないと指摘してきました。しかも、株式会社であることを理由に、事業内容など詳細を明らかにすることなく、予算案の中に一千億円の出資を入れ込んで一括審議とするなど、当初から乱暴な提案で、強引にスタートさせたものでした。
 もともと、民間銀行が貸さないような中小零細企業向けの無担保、無保証融資であることから、不良債権は大量に発生し、当初計画の開業三年で単年度黒字化どころか、二〇〇七年九月時点で九百三十六億円、二〇〇八年三月には一千十六億円の累積損失となりました。これは一日一億円が消えていった計算になります。
 導入時にも、いろいろ具体的なことを聞くと、株式会社であるから答えられないということでスタートして、お任せください、大丈夫ですという答弁が続いたあげくに、だれが見ても破綻した銀行の延命のために、三年後、さらに四百億円の追加出資を都議会に認めさせたものです。
 新銀行導入時のスコアリングの問題も、マスタープランの問題も、その当時の質問に対して、一貫して大丈夫、お任せくださいの一点張りだったこと。さらに、何のデータも示さないまま、信用してくれ、信用してくれで一千億円、四百億円と、私たちの金銭感覚が麻痺するような単位で札束が積まれている東京都のやり方は、煩雑な手続と細かな審査を受けながら、何百万という単位で補助事業などを手に入れる市民事業や社会的貢献事業に携わる都民にとって、到底、納得できるものではありません。
 これまで、新銀行東京についての議論は、経済・港湾委員会や予算特別委員会などでされてきましたが、知事の出席や参考人招致などを求めても実現しませんでした。経営陣の責任を問うても、銀行業というだけで、都の介入も監視も事実上できず、議会として都民への説明責任を果たすことができませんでした。
 今回の都議選においては、多くの都民が、多額の税金がつぎ込まれているこの問題の行方に高い関心を示しています。第一・四半期が黒字になったと報告されても、これまでの税金の使われ方には不透明な部分が多く、今後の見通しも直ちに信用できるものではありません。
 経済・港湾委員会での限られた時間の質疑では、これまで以上の解明ができるとは思えないことから、課題を新銀行だけに絞って、新銀行東京の経営を明らかにするとともに、多額の税金をつぎ込んだ東京都の責任についても、時間をかけて議論すべきだと思います。
 以上で、新たな特別委員会を設置することの賛成討論を終わります。(拍手)

○議長(田中良君) 以上をもって討論を終了いたします。

○議長(田中良君) これより採決に入ります。
 本動議は、起立により採決いたします。
 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

○議長(田中良君) 起立多数と認めます。よって、株式会社新銀行東京に関する特別委員会設置に関する動議は可決されました。

○議長(田中良君) ただいま設置されました特別委員会の委員は、委員会条例第五条第一項の規定により、議長からお手元に配布の名簿のとおり指名いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(田中良君) ご異議なしと認めます。よって、委員は、お手元に配布の名簿のとおり選任することに決定いたしました。
   〔株式会社新銀行東京に関する特別委員名簿は本号末尾(一二一ページ)に掲載〕

○議長(田中良君) この際、お諮りいたします。
 株式会社新銀行東京に関する特別委員会の調査は、閉会中も継続して行うことにいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(田中良君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、閉会中も継続して調査することに決定いたしました。
 なお、本日の本会議終了後、役員互選のため、委員会を第四委員会室に招集いたしますので、ご了承願います。

○議長(田中良君) 追加日程第四、東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する特別委員会設置に関する動議を議題といたします。
 案文は、お手元に配布いたしてあります。
 朗読は省略いたします。

   東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する特別委員会設置に関する動議
 右の動議を別紙のとおり提出します。
  平成二十一年九月二十五日
(提出者)
福士 敬子   山内れい子  くりした善行
西沢けいた   中村ひろし  田中  健
関口 太一   小山くにひこ 畔上三和子
星 ひろ子   柳ヶ瀬裕文  淺野 克彦
新井ともはる  佐藤 由美  たきぐち学
田の上いくこ  島田 幸成  しのづか元
滝沢 景一   大島よしえ  西崎 光子
中谷 祐二   笹本ひさし  山下ようこ
神野 吉弘   鈴木 勝博  興津 秀憲
岡田眞理子   伊藤 ゆう  原田  大
古館 和憲   かち佳代子  佐藤 広典
尾崎 大介   山口  拓  松下 玲子
伊藤まさき   野上ゆきえ  西岡真一郎
今村 るか   吉田康一郎  斉藤あつし
たぞえ民夫   清水ひで子  泉谷つよし
くまき美奈子  大西さとる  増子 博樹
いのつめまさみ 門脇ふみよし 小沢 昌也
花輪ともふみ  大津 浩子  相川  博
大山とも子   石毛しげる  大塚たかあき
和田 宗春   山下 太郎  酒井 大史
大沢  昇   中村 明彦  土屋たかゆき
馬場 裕子   田中  良  吉田 信夫
東京都議会議長 田中  良殿

   東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する特別委員会設置に関する動議
 次の要綱に基づき東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する特別委員会を設置されたい。
   東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する特別委員会設置要綱
一 名称
  東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する特別委員会とする。
二 設置の根拠
  地方自治法第百十条及び東京都議会委員会条例第四条による。
三 目的
  東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する調査・検討を行う。
四 委員会の組織
  委員の定数は、十七名とし、委員長一名、副委員長三名及び理事三名を置く。

○議長(田中良君) 本動議に関し、九十八番増子博樹君より、趣旨説明のため発言を求められておりますので、これを許します。
 九十八番増子博樹君。
   〔九十八番増子博樹君登壇〕

○九十八番(増子博樹君) 私は、都議会民主党を代表して、ただいま日本共産党東京都議会議員団及び都議会生活者ネットワーク・みらいなどと提出いたしました東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する特別委員会の設置を求める動議について、提案理由の説明を行います。
 築地市場の問題は、都政にかかわるさまざまな課題の中でも特に市民の関心が高く、私たちは、特別委員会を設置することで、築地市場の問題について集中的に審議をすべきだと考えています。
 築地市場問題の都民の関心の高さについては、先ほど新銀行東京に関して述べられたように、民主党の東京マニフェスト、そして自民党の法定ビラ一号でも大きく取り上げられていたことが証明をしているのではないでしょうか。
 また、築地市場の問題について審議する場合、その範囲は所管する中央卸売市場だけにとどまりません。豊洲地区の土壌汚染にかかわる環境基準の所管は環境局ですし、今後、政省令が明らかになる改正土壌汚染対策法の運用基準をめぐっては、同じく環境局でなければ判断できません。
 さらに、築地市場の敷地を分断する環状二号線の整備の所管は建設局ですし、豊洲・晴海開発整備計画を初めとする臨海地域のまちづくりに関しては、港湾局、都市整備局、知事本局が所管となっています。
 またさらに、消費者行政や食の安全あるいは観光産業の振興といった面までを議論するのであれば、生活文化スポーツ局、福祉保健局、産業労働局が所管となるのです。
 加えて、築地市場の問題については、これまで経済・港湾委員会を中心に議論されてきましたが、先ほども述べられたように、同委員会においては、産業労働局に限っても、雇用や中小企業対策など都民生活にとって喫緊な課題があり、また、観光産業や農林水産業の振興を初め、東京港の機能強化や離島振興など、議論を深めなければならない課題が山積しています。
 築地市場の移転については、移転予定地から高濃度の汚染物質が検出されるなど、安全性が確認されていません。また、関係者の合意も十分に得られているとはいえません。
 私たちは、多くの都民が望んでいる現在地再整備について改めて検討するとともに、シンポジウムや公開討論会など都民の声を幅広く聞く場を設けるべきだと考えています。そのために、私たちは、築地市場に関する特別委員会の設置を通じて議論を深め、都民にとって最善の選択ができるよう取り組んでいくべきだと考えています。
 議員の皆様のご賛同をお願いして、提案説明とさせていだきます。(拍手)

○議長(田中良君) 以上をもって趣旨説明は終わりました。

○議長(田中良君) これより討論に入ります。
 討論の通告がありますので、順次発言を許します。
 九十一番鈴木あきまさ君。
   〔九十一番鈴木あきまさ君登壇〕

○九十一番(鈴木あきまさ君) 私は、東京都議会自由民主党を代表して、東京都卸売市場の移転・再整備に関する特別委員会設置に関する動議に反対する立場から討論を行います。
 築地市場は、施設の老朽、狭隘化が著しく、物流が非効率で、品質管理の面でも課題を抱え、耐震性やアスベストなどの安全性にも不安があり、一刻も早い対応が必要です。我が党は、築地の現状を踏まえ、長期的視点から市場の将来について議論を進めてまいりました。
 また、築地市場の整備については、過去に再整備工事に着手したものの中断し、関係者間でさまざまな案を検討し、議論を尽くした結果、現在地再整備は困難との結論に至り、最終的に都として移転を決定した経緯があります。
 この決定に当たっては、都議会においても、経済・港湾委員会を初め、本会議や予算特別委員会等で十分に審議を重ね、その役割を果たしてきた実績があります。
 これまで積み重ねてきた議論や市場業界の意向を無視し、新たに特別委員会を設置して、具体的な展望を示さず、ために議論を繰り返そうとする姿勢は、首都圏三千三百万人の食を預かる立場として、到底許されるものではありません。
 また、移転予定地の土壌汚染についても、日本を代表する専門家の科学的知見に基づく最先端技術を活用した信頼性の高い対策がまとめられており、この提言に基づき、予定地の安全性を揺るぎないものにしていくこととしており、このことは、本会議、予算特別委員会、経済・港湾委員会で審議されたところであります。
 さきの討論で我が党の高木議員が申し上げたとおり、我々都議会議員は、特別委員会の設置を論議するとき、常任委員会の存在意義そのものが問われている、まさに議会の根源にかかわる問題であることを自覚しなければなりません。まさにこうしたことから、議会運営委員会から経済・港湾委員会に意見を諮問されたわけであります。
 我々は、今回の特別委員会の設置により、これまで築地市場に関する審議を主体的に担ってきた経済・港湾委員会の存在意義が奪われ、その使命が果たせなくなるとの危機感を持っております。このため、経済・港湾委員会では設置に反対との意見が多数でした。
 さらに、経済・港湾委員会においては、築地市場に関する議案等の審査は、従来どおり経済・港湾委員会で行う旨を合意いたしております。このことは議会運営委員会にも報告されております。にもかかわらず、特別委員会を設置することは、まさしく屋上屋を重ねるものであり、貴重な審議時間を浪費することにほかなりません。
 特別委員会の設置に賛成する会派は、その第一の理由として、都民の関心が極めて高いことを挙げております。しかし、都議選におけるマスコミアンケートを見れば、都民が最も重視する政策は、築地市場の移転ではなく、医療福祉対策や雇用景気対策が圧倒的多数であることは明白です。
 こうした事実に目を背け、みずからの政党の選挙公約を殊さら持ち出し、特別委員会の設置を提案することは、自治法の法理や都議会の慣例を全く無視したものであり、都議会全体を到底納得させるものではありません。
 また、討議が複数局にまたがるとの主張は、他の常任委員会にも同様に存在しているではありませんか。加えて、具体的にどのようなかかわりがあり、何を審議したいのかもいまだに不明瞭なままであります。
 これまで主張したとおり、築地市場に関する議案等の審議は、特別委員会ではなく、常任委員会でこそ行われるべきであり、それは十分可能なわけです。また、特別委員会の設置は、特定の会派の政治的な主張であることは明らかです。本会議の場において設置を強行することには反対といわざるを得ません。
 我々は、都政における責任政党として、これまで同様に、常任委員会の権能を十分に発揮し、都民の負託にこたえていくことを申し上げ、討論を終わります。(拍手)

○議長(田中良君) 十五番畔上三和子さん。
   〔十五番畔上三和子君登壇〕

○十五番(畔上三和子君) 私は、日本共産党都議団を代表して、東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する特別委員会の設置を求める動議に賛成する立場から、討論を行います。
 そもそも築地市場は、水産、青果を合わせて一日三千トンを超える生鮮食品を扱う国内最大の市場であり、また、都民の台所を賄う基幹市場です。食の安全を最も重視すべきこの市場を、有害物質で汚染された土地に移転することは許されるべきではありません。しかも、市場再整備というなら、大型量販店による相対取引の増大で市場の価格評価機能が形骸化されようとしているもとで、競り売り原則を守り、市場機能のさらなる拡充と市場を支える中小零細業者の振興こそ、東京都が最優先に解決に当たるべき課題です。
 だからこそ、豊洲移転を中止し、築地市場を現在地で再整備することは、市場関係者を初め多くの都民の要望であり、都議選での世論調査でもこのことが明白に示され、豊洲移転に反対する会派の議員が多数を占めることになったのです。
 にもかかわらず、石原知事は都民の審判を受けとめようとしなかったことは、民意に背くものといわなければなりません。
 我が党は、豊洲の土壌汚染が広範囲に及び、都が水を通さないといっている有楽町層についても、欠落や「ゆりかもめ」の橋脚工事による破壊が認められるなど、到底、安全を確保することはできないことを明らかにしました。
 これに対し、知事は、従来からの答弁を繰り返し、安全であるといい張ったことは、本当に無責任です。
 日本共産党は、現在地再整備についても、現在の日本の建築の技術水準をもってすれば、基本的に種地を必要とせず、営業しながら再整備工事を行うつり上げ方式や地下方式が可能であることを具体的に提案しました。しかし、このことについても、まともに検討する立場も示さず、現在地再整備を不可能とする立場をとり続けていることは、現在の技術水準をわきまえない極めて守旧的なものです。
 このように、石原知事と当局が、民意に反してかたくなに豊洲移転に固執し、現在地再整備を拒み続ける中で、特別委員会を設置し、知事や関係局長の出席を求め、豊洲の土壌汚染と築地現在地での再整備の是非を集中的、徹底的に質疑を行い、都民に問題を明らかにすることと、参考人の招致を初め、公聴会の開催、現地調査などを行うことなどは、行政のチェック機能を果たすべき議会として当然のことです。
 自民党、公明党が、常任委員会でも質疑権が担保されていること、各局にわたる問題はどの常任委員会でも存在していることなどを挙げ、特別委員会の設置に反対していますが、道理がありません。
 第一に、定例会における常任委員会の質疑は、当局からの議案及び報告事項が中心であり、多岐にわたる事業全般の質疑が求められることから、特定の問題を自由濶達に集中的に取り上げ、深めることは困難です。
 とりわけ、築地市場移転問題は、複雑で専門的知識を必要とする豊洲の土壌汚染、さらには、建築や土木の専門的知見が求められ、将来的な市場のあり方などを含んだ築地の現在地再整備など、検討すべき課題は多様多岐にわたっており、特別委員会を設置して、専門家からの意見の聴取も含めて審議を尽くすことは不可欠です。
 また、常任委員会で審議を尽くしているといいますが、事実と異なります。我が党はかつて、経済・港湾委員会で審議が不足していることを指摘して、集中審議を行うことを提案しましたが、各党の反対で実現に至っていないではありませんか。
 第二に、築地市場の問題は、市場そのものの問題と同時に、土壌汚染問題、産業振興、都市基盤整備、財政問題など、複数の局間に問題がわたっており、これらを所管する局が一堂に会して質疑を行うことが、問題の解明に極めて重要な役割を果たすことになります。
 自民党や公明党は、特別委員会の設置が屋上屋を重ねるものとか、税金のむだ遣いとかいいますが、ではなぜ今議会においてオリンピック招致特別委員会を設置したのですか。オリンピックのための特別委員会はよくて、新銀行東京や築地市場の移転の特別委員会は認めないというのでは、道理のかけらもない主張といわれても仕方ないのではありませんか。
 我が党は、特別委員会において、豊洲の土壌汚染を徹底究明するとともに、築地での現在地再整備に向けた現実的、建設的提案を行うものです。また、問題の責任を解明するため、石原知事の出席のもとでの審議や参考人招致、現地調査、専門家や都民からの公聴会などの開催を提案していくことを表明して、賛成討論を終わります。(拍手)

○議長(田中良君) 十九番伊藤興一君。
   〔十九番伊藤興一君登壇〕

○十九番(伊藤興一君) 私は、都議会公明党を代表し、民主党、共産党などの提案による東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する特別委員会設置に反対する立場から討論いたします。
 都議会公明党はこれまで、首都圏三千三百万人の食生活を支えていく市場の繁栄を真剣に考え、築地市場については、現在地再整備も含め、移転ありきではなく原点から検討するために、昨年六月にプロジェクトチームを設置し、調査検討してまいりました。
 まず、築地市場の実態を現地調査し、施設の老朽、狭隘化、さらに品質、衛生管理、アスベストの状況、現在地再整備のための種地など、課題をつぶさに視察、検証してまいりました。
 次いで、豊洲新市場予定地はもとより、晴海、有明地域、大井ふ頭、羽田地域など、他の移転候補地の可能性を探り、現地調査を行いました。さらに、新市場整備に当たって、敷地面積四十ヘクタールの必要性について、大阪市中央卸売市場など重層構造による市場の実態も調査してまいりました。
 一方、賛成派、反対派双方の業界団体との意見交換を行い、土壌汚染対策については、我が国を代表する専門家へのヒアリングを行い、実際に稼働している土壌汚染処理プラントの視察も行いました。
 このように、あらゆる角度から詳細に検証した上で、課題や疑問点を整理し、本会議、常任委員会、決算特別委員会、予算特別委員会を通して質疑を行ってきました。
 その結果、現在地再整備については、四百億円を投じた工事が中断せざるを得なくなり、計画を断念した経緯があること。アスベストの処理や二十年にも及ぶ工事の長期化、また、現在地周辺での種地が確保できないこと。重層構造が避けられず、時間内に大量の荷をさばく市場の基本的機能が大きく阻害されること。また、財政面では、跡地売却収入が見込めないため、整備費を市場会計で賄えず、新たに六百億円以上の税金投入が必要となり、都民の負担が生じること。施設建設費や維持管理費が増加するため、市場業者の負担も極めて重くなることなどが明らかになり、現在地再整備は現実的に不可能であるという結論に達しました。
 したがって、移転を前提とした新市場の整備が合理的であり、財源も市場会計内で賄うことができ、都民の新たな税負担の必要もなく、納税者の納得が得られやすいと判断したのであります。
 また、土壌汚染処理対策については、安全性の確保、経費の妥当性なども検討した結果、この問題は本来、専門家の知見に依存すべき事柄であると判断いたしました。その上で、専門家による技術会議の報告は、大幅な経費縮減を可能とし、既に実績ある汚染処理技術を使い、土壌、地下水も環境基準以下に確実に処理できる方針であることから、この対策を尊重すべきとの考えに至りました。
 今後、都議会に求められるものは、少なくとも五十年以上使用する都民の大切な財産となる新市場が備えるべき機能は何か、築地市場の伝統文化を継承し、にぎわいの創出を含め、どのように新市場の魅力を高め発展させていくのか、また、市場業者の方々が円滑に移転し、営業を継続していくために必要な支援は何かということについて議論を深めていくことであります。
 しかしながら、民主党、共産党などは、今になって現在地再整備を求め、これまでの都議会での審議や関係者間での検討結果を無視し、入り口の議論を繰り返そうとしております。
 先日、都議会の情報誌インタビューの中で、民主党は、現在地再整備に向けた対案づくりのため、場合によっては視察も実施しますと述べていますが、これまでの議論は、視察、検証をもとに行われてきたのではなかったのかと疑問を呈するものであります。これまで現場も見ずに、机上だけで再整備を考えていたのでしょうか。そうであるならば、都民本位に真剣な検討をしてきたとは到底思えません。
 土壌汚染問題がクローズアップされ、専門家会議が設置された以後、築地市場の移転について、都議会では、常任委員会等において、これまで六百五十回を超える質疑が行われました。その内容も、土壌汚染から現在地再整備まで多岐にわたっており、民主党、共産党なども繰り返し質問しておりました。
 真に都民の食の安全のために責任を果たそうとするのであれば、いたずらに結論を先延ばし、混乱させるべきではありません。
 ゆえに、都議会公明党は、これまでも、そして今後も、市場の移転整備については、本会議、経済・港湾委員会、決算特別委員会、予算特別委員会を通して、十分に審議を進められるものと確信するものであり、設置に反対するものであります。(拍手)

○議長(田中良君) 四十七番西崎光子さん。
   〔四十七番西崎光子君登壇〕

○四十七番(西崎光子君) 生活者ネットワーク・みらいを代表して、東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する特別委員会設置の動議に賛成の立場から討論します。
 食の安全を常に訴えてきている私たちにとって、築地の中央卸売市場の移転問題は見逃せない課題であり、消費者にとっても大きな課題です。
 築地の市場は、長い年月をかけて築地の魚河岸として都民に親しまれ、近年は、訪日外国人の間でも評判になり、国際的観光スポットになってきました。
 豊洲地区の新市場予定地の総面積は四十・七ヘクタール、戦後早い時期の港湾しゅんせつ土による埋立地です。この埋立地では、東京ガス豊洲工場があり、一九五六年から二十年間、都市ガスの製造を行ってきました。当時の安全意識と法規制は緩く、操業に伴って、ベンゼンを初めとする各種の有害化学物質が発生して周辺環境を汚染してきました。その場所が市場の移転予定地となったことで、高濃度汚染が明らかになったものです。
 都は、専門家会議、技術会議の報告を得て豊洲の安全性を主張してきました。しかし、安全性を疑問視する人々の声には耳を傾けず、公開討論会などさまざまな角度からの検証は避けてきています。
 市場は、一たん豊洲に移転すれば、長期にわたるまちづくりの核となります。新たな汚染や大地震での液状化等の被害など、あらゆる事態を想定して考えなければなりません。特に、食の安全では未然防止が求められています。
 技術会議の提言では、地震や台風などの自然災害も想定し、これらに対する備えも万全なものとなっており、後世にわたって食の安全・安心は十分に確保できるとの報告が出されていますが、その安全性は担保されていないと思います。いやしくも人の口に入るものの安全性の保障は、見解の異なる専門家を交えた公開討論会の場の設定を行い、専門家会議が論拠とするリスク管理論ではなく、予防原則の立場に立って議論していくべきではないでしょうか。
 都議会生活者ネットワーク・みらいは、食の安全、環境確保条例、まちづくりの視点などから、局を超えた広範な議論の必要性と、都民や市場関係者との情報共有を行い、これからの市場のあり方を議論するため、特別委員会の設置を求め、賛成意見といたします。(拍手)

○議長(田中良君) 以上をもって討論を終了いたします。

○議長(田中良君) これより採決に入ります。
 本動議は、起立により採決いたします。
 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕

○議長(田中良君) 起立多数と認めます。よって、東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する特別委員会設置に関する動議は可決されました。

○議長(田中良君) ただいま設置されました特別委員会の委員は、委員会条例第五条第一項の規定により、議長からお手元に配布の名簿のとおり指名いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(田中良君) ご異議なしと認めます。よって、委員は、お手元に配布の名簿のとおり選任することに決定いたしました。
   〔東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する特別委員名簿は本号末尾(一二二ページ)に掲載〕

○議長(田中良君) この際、お諮りいたします。
 東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する特別委員会の調査は、閉会中も継続して行うことにいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(田中良君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、閉会中も継続して調査することに決定いたしました。
 なお、本日の本会議終了後、役員互選のため、委員会を第十二委員会室に招集いたしますので、ご了承願います。

○議長(田中良君) 追加日程第五、議員提出議案第十一号、私学振興に関する意見書を議題といたします。
 案文は、お手元に配布いたしてあります。
 朗読は省略いたします。

議員提出議案第十一号
   私学振興に関する意見書
 右の議案を別紙のとおり東京都議会会議規則第十二条の規定により提出します。
  平成二十一年九月二十五日
(提出者)
小林 健二  加藤 雅之  吉住 健一
桜井 浩之  野田かずさ  鈴木 章浩
福士 敬子  山内れい子  くりした善行
西沢けいた  中村ひろし  田中  健
関口 太一  小山くにひこ 畔上三和子
斉藤やすひろ 栗林のり子  遠藤  守
伊藤 興一  きたしろ勝彦 田中たけし
鈴木 隆道  神林  茂  早坂 義弘
星 ひろ子  柳ヶ瀬裕文  淺野 克彦
新井ともはる 佐藤 由美  たきぐち学
田の上いくこ 島田 幸成  しのづか元
滝沢 景一  大島よしえ  大松あきら
上野 和彦  吉倉 正美  松葉多美子
高木 けい  石森たかゆき 高橋 信博
中屋 文孝  村上 英子  矢島 千秋
高橋かずみ  西崎 光子  中谷 祐二
笹本ひさし  山下ようこ  神野 吉弘
鈴木 勝博  興津 秀憲  岡田眞理子
伊藤 ゆう  原田  大  古館 和憲
かち佳代子  中山 信行  高倉 良生
橘  正剛  谷村 孝彦  野上 純子
山加 朱美  山田 忠昭  山崎 一輝
菅  東一  宇田川聡史  林田  武
三宅 茂樹  佐藤 広典  尾崎 大介
山口  拓  松下 玲子  伊藤まさき
野上ゆきえ  西岡真一郎  今村 るか
吉田康一郎  斉藤あつし  たぞえ民夫
清水ひで子  小磯 善彦  長橋 桂一
藤井  一  ともとし春久 遠藤  衛
三原まさつぐ 吉原  修  野島 善司
鈴木あきまさ 田島 和明  樺山たかし
古賀 俊昭  泉谷つよし  くまき美奈子
大西さとる  増子 博樹  いのつめまさみ
門脇ふみよし 小沢 昌也  花輪ともふみ
大津 浩子  相川  博  大山とも子
鈴木貫太郎  東村 邦浩  中嶋 義雄
木内 良明  吉野 利明  こいそ 明
服部ゆくお  川井しげお  宮崎  章
比留間敏夫  川島 忠一  石毛しげる
大塚たかあき 和田 宗春  山下 太郎
酒井 大史  大沢  昇  中村 明彦
土屋たかゆき 馬場 裕子  田中  良
吉田 信夫
東京都議会議長 田中  良殿

   私学振興に関する意見書
 東京の私立学校は、それぞれ独自の建学の精神や教育理念に基づき、社会や都民の多様化する要請に応じて、個性的で特色ある教育を積極的に展開している。
 平成十八年十二月に改正された教育基本法の第八条では、私立学校の果たす重要な役割にかんがみ、国及び地方公共団体が私立学校教育の振興に努めることが規定された。この規定は、今後の私学振興に対して重要な意義付けをしたものである。
 現在、都内の学校に在学する児童・生徒等のうち、私立学校に在学・在園する割合は、高等学校で五割を超え、幼稚園では約九割を占めており、私立学校が東京の公教育に果たす役割は極めて大きい。
 しかしながら、少子化の進行による児童・生徒等の減少や金融危機に端を発した経済不況などから、私立学校とその児童・生徒等を取り巻く環境は極めて厳しい状況にある。
 これまで国は、地方との役割を見直し、財政面での地方分権改革を進めてきたが、「私立高等学校等経常費助成費補助金」が廃止され、一般財源化されるようなことがあった場合、地方交付税の不交付団体である東京都においては、私学振興に多大な影響が生じるおそれがある。また、国庫補助金の一括交付金化においても、公教育を担う私立学校の安定財源の確保に十分配慮する必要がある。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、平成二十二年度予算編成に当たり、次の事項を実現するよう強く要請する。
一 私立高等学校等の経常費助成費等に対する補助を拡充すること。
二 私立高等学校等の授業料等軽減補助に対する国の補助制度を創設し、保護者負担の大幅な軽減を図ること。
三 私立高等学校等施設高機能化整備費補助金及び私立高等学校等ICT(情報通信技術)推進支援補助制度、テレビ放送の地上デジタル化に向けた支援制度を拡充すること。
四 私立学校施設の耐震化に向けた補助率の引上げ、地球温暖化対策としてのエコキャンパスの推進等、補助を拡充すること。
五 私立学校の児童・生徒等の安全・安心にかかわる支援補助制度を拡充すること。
六 都道府県の行う私立高等学校等奨学金事業に対する国の支援を拡充すること。
七 私立専修学校については、専門課程及び高等課程に対する新たな助成を行うこと。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成二十一年九月二十五日
東京都議会議長 田中  良
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
文部科学大臣 あて

○七十四番(松下玲子君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 ただいま議題となっております議員提出議案第十一号については、原案のとおり決定されることを望みます。

○議長(田中良君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(田中良君) ご異議なしと認めます。よって、議員提出議案第十一号は、原案のとおり可決されました。

○議長(田中良君) この際、継続調査について申し上げます。
 オリンピック・パラリンピック招致特別委員長より、委員会において調査中の案件について、会議規則第六十六条の規定により、閉会中の継続調査の申し出があります。
 申出書の朗読は省略いたします。

平成二十一年九月二十四日
      オリンピック・パラリンピック招致特別委員長
吉野 利明
 東京都議会議長 田中  良殿
   オリンピック・パラリンピック招致特別委員会継続調査申出書
 本委員会は、平成二十一年九月十五日付託された左記事件を調査中であるが、今会期中に調査を結了することが困難なので、閉会中もなお継続調査を要するものと決定したので会議規則第六十六条の規定により申し出ます。
       記
 二〇一六年に開催される第三十一回オリンピック競技大会及び第十五回パラリンピック競技大会の東京招致に関する調査審議及び必要な活動を行う。

○議長(田中良君) お諮りいたします。
 本件は、申し出のとおり、閉会中の継続調査に付することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(田中良君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、申し出のとおり、閉会中の継続調査に付することに決定いたしました。

○議長(田中良君) 請願及び陳情の付託について申し上げます。
 本日までに受理いたしました請願二十五件及び陳情三十一件は、お手元に配布の請願・陳情付託事項表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
(別冊参照)

○議長(田中良君) お諮りいたします。
 ただいま常任委員会に付託いたしました請願及び陳情は、お手元に配布いたしました委員会から申し出の請願・陳情継続審査件名表の分とあわせて、閉会中の継続審査に付したいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(田中良君) ご異議なしと認めます。よって、本件請願及び陳情は、いずれも閉会中の継続審査に付することに決定いたしました。
(別冊参照)

○議長(田中良君) 次に、各常任委員会及び議会運営委員会の所管事務について、閉会中の継続調査の申し出があります。
 本件は、お手元に配布の特定事件継続調査事項表のとおり、閉会中の継続調査に付したいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(田中良君) ご異議なしと認めます。よって、本件は、閉会中の継続調査に付することに決定いたしました。
(別冊参照)

○議長(田中良君) 以上をもって本日の日程は全部議了いたしました。
 会議を閉じます。
 これをもって平成二十一年第三回東京都議会定例会を閉会いたします。
   午後二時五十一分閉議・閉会

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