平成十四年東京都議会会議録第八号

○議長(三田敏哉君) 七十四番執印真智子さん。
   〔七十四番執印真智子君登壇〕

○七十四番(執印真智子君) 皆さん、サッカーは楽しかったですか。サッカーを楽しみながら、ながら条例の批判と検討もあるようですけれども、遅くまで議会をやって、不要な電気と都民の税金を使う議会運営には反対です。
 それでは、都議会生活者ネットワークを代表して質問を行います。
 住民基本台帳ネットワークシステムの前提とされた個人のプライバシーやメディアの報道の自由を侵しかねない、いわゆるメディア三法案など、今国会で審議されている法案は、いずれもこれからの日本にとって非常に重要なものばかりです。特に有事関連三法案については、国民的な議論もないままに審議を進めようとしていることに怒りを感じます。これらの法律が成立すれば、おそれや予測という有事規定があいまいな中、自衛隊の活動領域を大きく拡大するものとなり、成立は容認できません。
 また、この法案では地方自治体などに国への協力が義務づけられており、その権限の拡大が地方自治をないがしろにするのではとの危惧があります。
 先日の有事法制知事懇談会では、石原知事を初めとして、出席者の多くが、市民の生命と財産を守ることが地方自治の本旨であることを考えれば、まず国民保護法が先決であり、それが二年先送りということはおかしいと声をそろえて発言をされておりますが、それは当然のことです。知事の見解を伺います。
 今回の都議会のニューヨーク市などへの視察は、都市防災、テロなどに対する危機管理体制をどのようにつくるかを、ニューヨーク市の危機管理室などとFEMAの取り組みから調査することが目的でした。私たち生活者ネットワークは、これまで地域で取り組んできたコミュニティを重視した市民防災対策を主張してきましたが、改めてそれが間違いではなかったことを実感いたしました。
 現在、東京で考えられる災害は地震であり、サリン事件のようなNBCテロであると考えられます。地震に対しては地域防災計画がつくられ、基礎自治体との連携や食糧、医療などの連携も計画上はできています。しかし、昨年九月十一日のテロ災害については、局所的な地震災害と考えれば、シミュレーションに値する事例ではないでしょうか。東京都の防災計画で対処することができること、不足していることなどをどのように検証したのか伺います。
 また、今回のテロ対策においては軍隊が第一線に出るのではなく、ニューヨーク市の危機管理室が中心で、地域FEMAが人に対する窓口の一本化を図っていました。そして、だれがどのようなリーダーシップをとるかということを、組織的に整理できるかどうかがいかに大事であるかを痛感しました。知事が提唱しているいわゆる首都圏FEMAは、現在ある機能を十分活用し、近県との連携を強化することを最優先していくべきものと考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、開発事業の実施が環境に及ぼす影響を最小にとどめるため、環境アセスメント制度を国に先駆けて導入した東京都は、現行条例での不備を補うため、基本計画の立案の段階からアセスを実施する総合環境アセスメント制度の導入を目指してきました。昨年十月には試行審査会が、いまだ国内には例のない、計画段階における複数案の比較検討ができ、情報公開による住民参加を保障するアセスメントを目指し、事業の対象を民間にも拡大する方針でした。
 アセスの命は、何より情報公開と住民参加の機会の確保です。計画アセスを要綱にとどまらせず条例化することは、私たち生活者ネットワークの主張でもあり、歓迎したいと思います。
 しかし、環境アセスは合意形成の道具であり、議論の広場として意思決定への判断材料の一つです。今回の条例改正では、このアセスの理念を見失っています。都民の意見を聞く会に審議会委員が臨席するなどして、形骸化した公聴会を改善するなど工夫は見られるものの、調査計画書の都民への縦覧期間が現行の三十日間から十日間に、都民及び関係区市町村長の意見書提出の期間が四十五日間から二十日間に短縮されています。さらに、見解書作成前の公聴会が見解書の縦覧後に都民の意見を聞く会を開くのみとなり、市民参加の可能性は大きく後退したと考えますが、見解を伺います。
 これまでもアセス逃れのビルが建ってきた現状で、現行アセスの手続を簡素化することは、超高層ビルなどの建設を野放しにして、国家百年の計といわれる首都東京のまちづくりを無責任に放棄することになってしまいます。
 現在、対象事業の規模要件に関する規定は、議会の議決を経ずに規則によって定められています。改正された地方自治法第十四条では、普通地方公共団体は、義務を課し、または権利を制限するには、法令に特別の定めがある場合を除くほか、条例によらなければならないと鮮明に改正されました。
 アセスの要件こそ、事業者にアセス義務を課し、周辺地域住民が快適な生活を送る権利に影響を与えるものです。国に先駆けてアセス条例を制定し、評価を受けた環境アセス先進自治体東京都は、規模要件などについても全国に先駆けて条例化し、都民の合意を経て制定することで、先進自治体として二冠を達成してはいかがかと考えますが、見解を伺います。
 今回提案された迷惑防止条例改正案は、ストーカー規制法で捕捉できない恋愛感情以外のねたみ、恨みその他の悪意の感情によるつきまとい行為を規制する条例案とされ、一見、市民要望に沿ったものかと思われましたが、この改正案は多くの問題を含んでいます。
 まず、第五条の二で、職場、学校、地域社会等における関係、売買、雇用、貸借等の契約関係、交通事故等の不法行為関係を規制対象とし、つきまとい、待ち伏せ、立ちふさがり、見張り、押しかけ、面会の要求、電話やファクシミリの送信などを規制対象行為としていることが一番の問題です。これでは環境保全や景観確保などの建設反対運動、労働運動に取り組む人たちやその取材活動さえ規制対象になってしまいます。
 また、ストーカー規制法にある乱用禁止規定がないことも問題です。市民の基本的人権への配慮に欠けているといわざるを得ません。
 さらに、八条五項では、常習違反した場合、ストーカー規制法の処罰規定より重い、一年以下の懲役または百万円以下の罰金と規定していることも適切かどうかなど、精査しなければなりません。
 このように多くの問題を抱えた改正案は再度検討する必要があると考えますが、いかがでしょうか。
 また、こうした規制が導入されるのであれば、警視庁の情報公開や警察オンブズ制度の確立が急がれると思いますが、この点についての見解を伺います。
 ことしは障害者基本法制定十周年に当たり、また障害者プランの最終年、そしてアジア太平洋障害者の十年の最終年でもあります。
 東京都では九五年に福祉のまちづくり条例が制定され、二〇〇一年には整備基準が改正され、マンションを条例の対象とすることや、子育て支援環境の整備など、バリアフリーは当たり前という概念ができつつあるといえます。しかし、その基盤整備が十分に障害者や高齢者、妊娠中の女性や子育て世代を応援し切れているかどうかの検証は大きな課題だと思います。
 まず、チェックシステムについて伺います。
 例えばこの条例施行後は、教育委員会では、都立高校の新設または大規模改修にエレベーターやスロープの設置を行っています。しかし、文教委員会でも指摘したように、せっかくあるエレベーターにかぎがかかっていて、障害を持つ生徒が自由にエレベーターを使えない、またスロープの設置が不十分なため、学校内であっても目的の場所まで車いすで自力で行けないなどの問題が出ています。
 障害を持つ大人に対しては、近年、当事者の参加が進められ、徐々に効果が上がっています。しかし、障害を持つ子どもに対する配慮が、都立高校を含め、まだ十分ではないと思います。
 だれもが安心して暮らせるまちにするためには、例えば設計の段階及び施行後も含め利用者の意見を反映し、子どもや女性を含め、障害を持っていてもいなくてもお互いが理解し、支え合えるまちづくりを進めていく必要があると思います。そこで、利用者の意見を聞き、まちづくりに反映する方策について、どのように進めていくのか伺います。
 次に、既存施設への対応について伺います。
 国では、いわゆるハートビル法の改正が検討されております。改正では、既存の学校、工場、事務所なども、廊下や階段など限られたところではありますが、バリアフリー対応の努力義務が規定されるとともに、二千平方メートル以上の不特定多数の者が利用する新築、増改築、用途変更については、これまでは努力義務だったものが、バリアフリーが義務づけされる方向と聞いています。国が既存建物についてのバリアフリー化を促進することは大きな前進だと考えます。
 一方、現在、福祉のまちづくり条例では、新設、改修の際には届け出が必要であり、設計変更が可能な時点で必要な指導、助言ができますが、改修等がなされない限り、既存建築物のバリアフリー化はなかなか進みません。そこで、既存建築物のバリアフリー化についてどのように考えているのか伺います。
 ご存じのように、現行の障害者基本法では、障害者は保護の対象という色合いが強く、障害による差別の禁止がはっきりとうたわれておりません。
 東京都の福祉のまちづくり条例も同様です。障害者施策が措置から権利に転換する中で、支援費制度も導入され、施策の基本的な改革が問われています。各施策条例の上位に就労や公共施設の利用の差別をなくす基本理念を明確にする必要があります。冒頭申し述べましたように、ことしは障害者施策の節目の年です。東京都が全国に先駆けて障害者基本条例を制定し、差別の明確な禁止と障害者の権利保障をうたい、だれでも安心して暮らせる生活のまち東京をつくる必要があると考えますが、知事の見解を伺います。
 次に、都市農業支援施策についてです。
 都市農業者に宅地を吐き出させようとしてきたこれまでの都市政策が都市農業に大きなダメージを与え、都市住民の食料問題や住環境を悪化させてきました。また、子どもたちから生産の場を遠ざけることになり、自然への感謝や畏敬の念を持つという有用な教育の場を奪ってきました。
 このような危機的状況の中、都市農業の振興が国の責務として明記された新農業基本法が制定されましたが、三年を経ても相続税や区画整理事業など、農地が残せない農業政策や都市整備政策が相変わらず続いています。
 また、農地が減少する大きな要因となる相続税が問題です。これまで、温室などの施設用地等については農地法上の農地とみなすかの明確な基準がなく、現場で混乱が見られていましたが、ことしの四月より、ベンチ式鉢花温室や水耕栽培施設などの用途が納税猶予制度の適用となったものの、畜舎や市民農園などはいまだ適用除外となっています。
 一九九二年以降、相続による市街化区域内農地の処分面積が三百ヘクタール以上となっており、これは東京ドームの実に六十五個分に当たります。国に対して、相続税納税猶予などの特例措置の適用拡大を求めるなど、相続税制度の見直しを求める必要があると考えますが、見解を伺います。
 次に、農業ヘルパー制度について伺います。
 東京都がこれまで取り組んできた農業ボランティア制度は、生産者と消費者がともに都市農業を進めるという点で大変大きく評価できるものだと思います。その上で、ボランティアから一歩進んだ農業ヘルパー制度が、農業就労者の高齢化または農産物のブランド化など、新たな農業への挑戦が模索されている中で必要となっています。
 既に市によっては、二〇〇二年度より農業ヘルパー制度の調査費用を計上し、取り組みを始めているところも出てきています。しかし、市独自での調査には限界もありますし、東京都が広域的に制度づくりに取り組むことによって広く人材を集められるなど、効果の広がりが予想されます。組織運営形態については、NPOや農業受託組織など時代に即した検討がなされるべきだと思いますが、まずは東京全体での需要調査の実施が必要であると考えますが、見解を伺います。
 最後に、化学物質対策について伺います。
 現在、都は、化学物質の将来リスクの低減と化学物質の暴露リスク対策としての化学物質の子どもガイドラインを策定することとしています。一方、ことし八月、ヨハネスブルクで開催される持続可能な開発に関する世界首脳会議に向けた四月のG8環境大臣会合でも、とりわけ子どもの健康の問題が課題であることが宣言に盛り込まれています。
 こうした情勢を見ても、リスクに対する予防原則を鮮明にした化学物質子どもガイドラインの策定が早急に望まれます。シックハウス症候群などによる子どもの被害に対するガイドライン策定の目途については、二〇〇二年度末との答弁をいただいています。今後は、シックハウス症候群など室内対策だけでなく、屋外においても子どもたちを化学物質リスクから守ることが必要です。
 そこで、化学物質の将来リスクの低減について、検討状況及びガイドライン策定の時期について伺います。
 また、どのような化学物質についての策定を検討しているのか、あわせて伺います。
 加えて、有害な化学物質から子どもたちを守るために、私たちはガイドラインの策定に大いに期待していますが、ガイドラインは策定することが目的ではなく、いかに活用されるかが重要と考えます。今回の化学物質の将来リスクの低減に向けたガイドラインをどのように活用していこうと考えているのか見解を伺って、質問を終わります。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

○知事(石原慎太郎君) 執印真智子さんの代表質問にお答えいたします。
 その前に、みんなせっかく息を詰め、手を握り締めて日本を応援したんだから、余りつまらぬ皮肉はいわない方がいいですよ。
 どうも日本人は、特に女性の議員さんは、この有事について考えることはお嫌のようですし、この間、秘書の給料をごまかして首になった何とかという女の議員も、有事法制の質問で、総理に向かって、一体どこの国とどんな戦争を想定しているのかというとんちんかんな質問をしていましたが、日本は、例えば北朝鮮に侵犯されていないんですか。
 繰り返して申しますけれども、十五トンの覚せい剤を日本じゅうに持ち込まれて、若い子弟がスポイルされて、これは私は現在のアヘン戦争だと思うけれども、これは日本にとってゆゆしき有事じゃないんですか。
 それから、例えばオウムによるサリン事件だって、これはせっかくつくった破壊活動防止法を適用しなかった国会の過ちなんだけれども、その結果、国民は依然としていろんな不安にさらされている。
 私はちょうど九月十一日にワシントンに用事があって、向こうにいました。それで、いろんなアポイントメントが十一日にだめになったので、私、招待したけれども、ハドソンインスティチュートの幹部と仕方なしに数日一緒に過ごしましたが、そのときに彼らが、我々はこれで愕然としているんだけれども、一体日本は化学兵器の典型的なテロであったあのサリン事件の後、対応措置として何と何をやったか教えてくれというから、考えてみたら、何もやらない。やったのは合同慰霊祭と裁判だけだといったら、そんなばかなといっていたけれども。
 この間、ブッシュが来たときに、私、明治神宮の総代なので、グリーティングに行きました。それで、一緒に流鏑馬を見ました。そのときに、私の隣に国務長官のパウエルが座ったので、個人的な会話で、あなた、日本は状況証拠だけで踏まえていえば、百人近い人間が北朝鮮に拉致されている、確実につかんだ人間だけでも十数人いる、これをどう思いますかといったら、そんなことを私に聞くなと。あなたはどう思っているんだというから、私、自分がわからないといったら、おれはもっとわからぬといっていました。日本の政府は何をしたんだというから、何もしなかったと。ただ、お米を渡したら返してくれるんじゃないかと思って、あるばかな外務大臣は、古古米でいいといったら、それじゃ気の毒だからコシヒカリを送ったらどうだといったと。そんな話をして世界じゅうは本気にしませんよ。それがこの日本の実態なんだ。
 ですから、今日、やっぱり時間的、空間的に世界は狭くなって、技術がいろいろ変わってきていて、日本に対する侵犯がいろんな形で可能になったから、遅まきながら、せっかくある軍隊、自衛隊を、少なくとも自衛のために有効に使おうと有事法制をつくる段になると、とにかく百家争鳴というか、とにかくこういうものがタブーの人がいるみたいで、論が論にならない議論が続いていますけれども、私は基本的に賛成です。こういう法律を整備しなかったら、せっかくつくった自衛隊というのは有効に動けないじゃないですか。だから私、いざというときは、もう自治体としては、自治体の主権というものを要するに何だかんだいう人はいるかもしれないけれども、国家の主権あって東京の主権なんですから、私は無条件で賛成しますと終始いってまいりました。もうそれ以上申し上げることはない。
 それから、そもそも大体、自衛隊をつくったときに並行して有事法制をつくってこなかったから間違いなんですよ。
 次は、首都圏での危機管理体制の強化についてでありますが、これも前から私はいろいろ懸念をしておったことでありますけれども、この間、九月十一日にたまたまワシントンにおりまして、あのFEMAという、これはもう全アメリカをカバーしている組織ですけれども、これが実に見事に機能しました。ニュースを聞いても、三千数百機の飛行機が飛んでいるのを、わずか三十分のうちに強制着陸させている。一台の飛行機も飛ばさなかった。たった一台飛んでいた飛行機は、多分、テロにハイジャックされた飛行機。これは余り公にしていないから、多分米軍が撃ち落としたんでしょう。そのディテールはわかりませんけれども、まあ、専門家に聞けば、みんな黙ってうなずいていますよ。
 いずれにしろ、そこまでやることはないかもしらぬけれども、こういう事態が日本にも起こり得る想定というものを――現に起こったじゃないですか、サリン事件が。そのときに、やっぱりどう対処するかということの機能が、この東京にも首都圏にもあるようでない。だから、私は、せめて首都圏のFEMAのようなものをつくろうといっている。
 それで、調べてみたら、災害が来たときに、いろんなときに(発言する者あり)何をいいたいんですか、あなたは。質問なさいよ、それだったら。国と各自治体の連絡網はあるんですけれども、隣の神奈川県、隣の埼玉県のネットワークがないんですよ。こういうものもちゃんと確認していこうということで、要するに図上の訓練から始めて、そういう機能というものを首都圏で構えていこうということで発足いたしました。
 ご指摘のとおり、既にあるものを十分に活用する形で、足りないものはなお補って、首都圏に住んでいる三千三百万の人たちが、一たん緩急のときに、せめて安心をしていただけるような体制をつくっていきたいと思っております。
   〔警視総監野田健君登壇〕

○警視総監(野田健君) 初めに、迷惑防止条例の改正についてお答えいたします。
 つきまとい行為等については、専ら、ねたみ、恨み、その他の悪意の感情を充足する目的で行われるものに限って規制することとしております。正当な権利行使に基づく環境保全、景観確保などの市民運動、労働運動や取材活動が規制対象となることは全くないものであります。
 乱用禁止規定については、本条例の運用に当たり、乱用しないことが当然であるので、あえて規定しなかったものであり、警察官職務執行法において、その旨、既に規定されているところでもあります。
 罰則については、ストーカー規制法において加重処罰規定を設け、禁止命令等の違反に対する罰則を一年以下の懲役または百万円以下の罰金としております。本条例案での常習は、他法令の場合と同じく、所定の行為を行う習癖が行為者において認められることをいい、これは、その悪質性において、禁止命令等を課してもなお行われるストーカー行為と同一視することができると考えられますので、ストーカー規制法にいう禁止命令違反に対する罰則と同一としたものであります。
 次に、警視庁の情報公開についてでありますが、当庁では、東京都情報公開条例の一部改正に基づき、昨年十月一日、当庁が保有する公文書を都民等の請求によって開示する制度を導入するとともに、警視庁本部に警視庁情報公開センターを新設して、請求に訪れる方々の便宜を図っております。
 次に、オンブズパーソン制度でありますが、当庁では、平成十二年十二月の警察法の一部改正に基づき、既に昨年六月一日、公安委員会に苦情を申し出る制度を創設するとともに、当庁に対する苦情についても公安委員会にすべて報告し、適切に対応しております。
 あわせて、警察署の管轄区域内における警察の事務の処理に関し、警察署長の諮問に応ずるとともに、警察署長に対して意見を述べる機関であります警察署協議会を、三宅島警察署を除く管下百警察署に設置しております。警察署長等と積極的な意見の交換を行っているところであります。
 警視庁では、今後とも、こうした制度の適切な運用を図り、都民の視点に立った警察活動を推進してまいります。
   〔総務局長大関東支夫君登壇〕

○総務局長(大関東支夫君) 米国でのテロ災害等を踏まえた地域防災計画の検証についてでございますけれども、都内でこのような事件により災害が発生した場合には、東京都は、地域防災計画の大規模事故として速やかに対応することとなっております。現在、大規模地震を想定いたしまして、実動訓練や図上訓練などの総合防災訓練を実施しておりまして、実践的な災害対応能力の向上を図っておりますけれども、この積み重ねが大規模事故への備えにもなると確信しております。
 なお、本年四月に修正いたしました地域防災計画の火山・風水害等編の中では、警視庁、東京消防庁などの対応策を明確にしたNBC、つまり核、生物、化学の災害対策を新たに盛り込み、一層の充実を図っております。
   〔環境局長赤星經昭君登壇〕

○環境局長(赤星經昭君) 四点の質問にお答え申し上げます。
 まず、アセスメント手続におけます都民参加についてでございますが、今回の環境影響評価条例改正の柱の一つは、これまで二十年間の知見を活用いたしまして、制度の趣旨を損なうことなく、合理化、効率化するものでございます。新たに、環境影響評価審議会委員の参加いたします都民の意見を聞く会の制度化を提案しているほか、インターネット等の活用により、手続の合理化、効率化を図っております。また、さまざまな工夫を凝らしまして、手続面等における改善を行うものでありまして、都民参加の機会は確保してあります。
 次に、規模要件の条例化についてでございますが、施行規則は、条例を執行するために必要な事項を定めるものでございます。環境影響評価条例では、対象事業の種類を条例で定め、その要件は施行規則に委任されております。今回の環境影響評価条例の改正に当たって、密接な関連のある高層建築物、住宅団地の規模など規則で定める事項につきましても、その内容を可能な限りお示ししたつもりでございます。
 次に、化学物質に関します子どもガイドラインの検討状況についてでございますが、本年一月、国に先駆けて、学識経験者で構成いたします将来リスク低減検討会を設置し、ガイドラインの目的、子どもへの有害性が疑われる化学物質の選定の考え方及び子どもへの暴露抑制のための方途など、具体的な考え方について検討いたしました。この検討を踏まえまして、早期に取り組むべき化学物質として、まず初めに、子どもへの神経毒性が指摘されております鉛を選定し、現在、ガイドラインを取りまとめ中であり、近々に公表する予定でございます。
 なお、他の化学物質につきましても逐次検討し、ガイドラインを策定してまいります。
 次に、ガイドラインの活用についてでございますが、策定いたしましたガイドラインは、事業者や都民などに幅広く周知して、自主的な取り組みを推進するよう働きかけてまいります。
 具体的には、製造業者に対しましては、代替品の開発、都民にわかりやすい表示などを求めてまいります。子どもが多く利用する施設の管理者等に対しましては、代替品への転換や化学物質の使用量の削減を求めてまいります。また、都民に対しましては、子どもが健康で安心した生活が送れますよう、化学物質を含む製品の適切な使用についての情報提供を行ってまいります。
   〔福祉局長前川燿男君登壇〕

○福祉局長(前川燿男君) 三点のご質問にお答えいたします。
 まず、利用者の意見を反映するまちづくりについてでありますが、都は、従来から、都民代表、有識者、事業者等で構成される福祉のまちづくり推進協議会を設置をして、さまざまな立場からのご意見をいただきながら、福祉のまちづくりに取り組んでまいりました。また、都が助成し、区市町村が実施主体となる福祉のまちづくり地域支援事業におきましても、同様の協議会を設置をし、住民の方々のさまざまな意見を反映させて、バリアフリー化を進めております。
 今後とも、これらの仕組みを活用して、高齢者、障害者はもちろん、子どもの視点にも配慮した福祉のまちづくりを進めてまいります。
 次に、既存建築物のバリアフリー化についてでありますが、ご指摘がありましたとおり、既成市街地におきましては、既存建築物のバリアフリー化が重要な課題となっておりますが、推進に当たっては種々の困難がございます。
 都は、従来から、福祉のまちづくり条例において、いわゆるハートビル法を上回る広範囲な努力義務を規定し、バリアフリー化に積極的に取り組んでまいりました。また、既存建築物のうち、小規模店舗等のバリアフリー化につきましては、既に先ほどお話をした福祉のまちづくり推進協議会におきまして、ガイドラインの検討に着手をいたしております。現在、国会において審議されているハートビル法の改正が可決された場合には、一定規模以上の特定建築物についてバリアフリー化が義務づけられることとなります。その具体的内容を見きわめながら、既存建築物を含めた福祉のまちづくりのさらなる推進に努めてまいります。
 最後に、障害者基本条例の制定についてでありますが、障害者への差別禁止と権利保障は、憲法及び障害者関連の法律などに通底している基本理念であり、それに加えて、障害者基本法では、立法の目的として、障害者の完全参加と平等の実現を明示をいたしております。
 都は、こうした基本理念を当然の前提とした上で、障害を持っていても地域の中でさまざまなサービスを選択し、自立した生活を送ることができるごく当たり前の世界をこの東京で実現することを目指しております。
 今後とも、福祉改革の一環として、生活寮など地域生活の基盤整備を積極的に進めるとともに、権利侵害に対応できる仕組みづくりなどにも取り組んでまいります。
   〔産業労働局長浪越勝海君登壇〕

○産業労働局長(浪越勝海君) 都市農業に関する二点のご質問にお答え申し上げます。
 まず、農地の相続税の特例措置についてでございますが、東京の農地は、新鮮で安全な農産物を生産し、都民に供給する場として重要な役割を果たしています。このような農地を確保する上で、相続税の大きな負担が課題となっております。都はこれまで、温室、畜舎等の施設用地や市民農園等への相続税について、納税猶予の特例措置の適用拡大を国に提案要求してきました。今般、国は、施設園芸用地等について特例措置を適用することとしましたが、都としては、さらに畜舎等の施設用地や市民農園への適用拡大について粘り強く国に働きかけてまいります。
 最後に、農業ヘルパー制度についてでございますが、農業の多様な担い手を確保するため、農業に対する関心と勤労意欲を持った都民をヘルパーとして養成し、農家に派遣する農業ヘルパー制度は大変重要であると考えます。このため、必要とされる農作業技術の水準、雇用期間や賃金等の就業条件などについて、農家の意向を調査した上で、ヘルパー制度の導入について検討してまいります。

○六十七番(服部ゆくお君) この際、議事進行の動議を提出いたします。
 本日の会議はこれをもって散会されることを望みます。

○議長(三田敏哉君) お諮りいたします。
 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(三田敏哉君) ご異議なしと認め、さよう決定いたします。
 明日は、午後一時より会議を開きます。
 本日はこれをもって散会いたします。
   午後九時五十七分散会

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