警察・消防委員会速記録第十号

令和三年十月八日(金曜日)
第十二委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長小磯 善彦君
副委員長荒木ちはる君
副委員長酒井 大史君
理事東村 邦浩君
理事宇田川聡史君
理事小山くにひこ君
とくとめ道信君
中嶋 義雄君
三宅しげき君
高島なおき君
増子ひろき君
尾崎 大介君
西沢けいた君
和泉なおみ君

欠席委員 なし

出席説明員
警視庁警視総監大石 吉彦君
総務部長滝澤 幹滋君
警務部長池田 克史君
交通部長早川 智之君
地域部長高柳 博行君
刑事部長太刀川浩一君
生活安全部長青山 彩子君
総務部参事官企画課長事務取扱枝廣 基司君
総務部会計課長中西 大和君
東京消防庁消防総監清水 洋文君
次長兼オリンピック・パラリンピック競技大会対策本部長事務取扱柏木 修一君
企画調整部長岡本  透君
総務部長山本  豊君
人事部長上田伸次郎君
防災部長森住 敏光君
救急部長門倉  徹君
企画調整部企画課長古賀 崇司君
企画調整部財務課長浅見 匡哉君

本日の会議に付した事件
警視庁関係
事務事業について(質疑)
付託議案の審査(質疑)
・第百七十二号議案 東京都公安委員会委員の服務の宣誓に関する条例の一部を改正する条例
・第百七十三号議案 警視庁職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
・第百七十四号議案 東京都高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に係る信号機等の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第百七十五号議案 東京都水上安全条例の一部を改正する条例
・第百七十六号議案 公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例の一部を改正する条例
東京消防庁関係
事務事業について(質疑)
契約議案の調査
・第百七十九号議案 東京消防庁本所消防署緑出張所庁舎(仮称)(三)改築工事請負契約
・第百八十号議案 東京消防庁福生消防署庁舎(三)改築工事請負契約
付託議案の審査(質疑)
・第百七十七号議案 東京消防庁職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
付託議案の審査(決定)
・第百七十二号議案 東京都公安委員会委員の服務の宣誓に関する条例の一部を改正する条例
・第百七十三号議案 警視庁職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
・第百七十四号議案 東京都高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に係る信号機等の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第百七十五号議案 東京都水上安全条例の一部を改正する条例
・第百七十六号議案 公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例の一部を改正する条例
・第百七十七号議案 東京消防庁職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
特定事件の継続調査について

○小磯委員長 ただいまから警察・消防委員会を開会いたします。
 初めに、契約議案について申し上げます。
 契約議案は財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
 本件については、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

令和三年十月六日
東京都議会議長 三宅しげき
(公印省略)
警察・消防委員長 小磯 善彦殿
   契約議案の調査について(依頼)
 左記の議案について調査し、財政委員長にご報告願います。
     記
1 調査議案
 第百七十九号議案 東京消防庁本所消防署緑出張所庁舎(仮称)(三)改築工事請負契約
 第百八十号議案 東京消防庁福生消防署庁舎(三)改築工事請負契約
2 提出期限 令和三年十月八日(金)

○小磯委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、警視庁及び東京消防庁関係の事務事業に対する質疑、警視庁及び東京消防庁関係の付託議案の審査、東京消防庁関係の契約議案の調査並びに特定事件の閉会中の継続調査の申出の決定を行います。
 これより警視庁関係に入ります。
 初めに、理事者から発言の申出がありますので、これを許します。

○滝澤総務部長 昨夜発生した千葉県北西部を震源とする地震に伴う当庁の対応についてですが、当庁では、地震発生後、直ちに警視庁本部内に甲号総合警備本部を設置するとともに、地域部から警備部に移管した航空隊のヘリコプターを離陸させ、情報収集活動等に当たりました。関連の一一〇番については、八十七件受理しております。
 都内における被害状況は、現在まで負傷者三名のほか、舎人ライナー線の脱輪、マンホールからの噴き出しによる冠水などが確認され、警察官による交通規制や避難誘導措置等を実施いたしました。
 なお、各警察署の留置施設に異常がないことを確認しております。今後、当面の間、同規模の地震の発生も予想されますので、有事即応体制に万全を期してまいります。

○小磯委員長 発言は終わりました。

○小磯委員長 次に、事務事業に対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○滝澤総務部長 去る九月二十七日に当委員会から要求のありました信号機設置予算と実績の推移、信号機設置数、音響式信号機関連予算等、信号機用非常用電源設備設置数の推移、信号機のない交差点における交通事故件数の推移、音響式信号機数及び音響時間を制限していない音響式信号機数の推移、年齢階層別交通事故件数の推移、七十歳以上の運転免許保有者数及び自主返納者数の推移、いわゆる迷惑防止条例改正後における改正部分に係る検挙件数及び検挙人員、痴漢、変質者の出没に関する相談件数及びいわゆる迷惑防止条例第五条第一項、卑わい行為に関する検挙件数、JKビジネス等に関する相談件数及び特定異性接客営業等の規制に関する条例違反等、JKビジネスに起因した犯罪の検挙件数、不良行為少年の補導人員、当庁で取り扱った変死体の中でのコロナ感染者の月別件数、東京都青少年健全育成に関する条例改正後における青少年に児童ポルノ等の提供を求める行為の禁止違反検挙件数及び児童ポルノ法違反検挙件数につきましては、お手元の資料のとおりでございます。
 よろしくお願いいたします。

○小磯委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○とくとめ委員 今年五月公表の東京都の自転車活用推進計画、別称では持続可能な回復に向けて快適走行と、こういうタイトルになっています。この具体化に関わって、自らの長年の自転車活用の経験を踏まえて、幾つか質問をさせていただきます。
 東京では、八百二十万台の自転車が都民に利用され、全国でも最大規模です。自転車利用、活用による様々なメリットは、関心と注目を集めています。皆さんのお手元にあると思いますけれども、この東京都の自転車活用推進計画にも全部紹介をされています。最近のコロナ禍での感染防止への自転車の様々な積極的効果や、気象危機の下での環境改善への貢献、自然災害時の避難対応など様々な角度が、注目を集めています。
 同時に、自転車の安全で快適な活用推進のためには、都内で数年にわたって発生している全国最多の一万件を超える自転車利用中の事故件数、関連しての死亡事故の高止まりなど、どうやって減少させていくのか、解決するのか、大きな課題になっています。この課題解決には、都の関係部門、関係業者との連携、ソフト、ハード分野の多面的な知恵の結集と対策が不可欠だと思います。
 私も、車の免許は持っておりませんけれども、移動手段、通勤として、雨の日以外は自転車を全て活用して、都議会にも八年間、自転車で通勤しております。東京都内や地元を含めて、もう八万キロも自転車で走行しております。こうした自転車の活用を通じて経験した中身を含めて、今日は警視庁に、担当する分野に関わって質問します。
 まず第一番目は、東京都の自転車活用推進計画で掲げる目標の中で、現在は一万件を超えている自転車事故件数を二〇二五年までに七千件に減らして、死亡件数も十八人以下にすることが目標になっています。
 そこで、警視庁が担当する近年の自転車が関与する交通事故、死亡事故の特徴とともに、主な交通安全対策と事故対策について伺います。

○早川交通部長 昨年の自転車が関与する事故件数は一万四百七件、自転車乗用中の交通事故死者数は三十四人でありました。また、昨年九月には、自転車に衝突された歩行者一名が亡くなる事故も発生しております。また、過去三年における自転車が関与する事故の約四割が出会い頭のものとなっております。
 警視庁におきましては、自転車安全利用五則の広報啓発に努めるとともに、信号無視等の悪質、危険な自転車利用者に対する指導取締りを強化しているほか、関係機関と連携した道路交通環境整備等を推進しております。

○とくとめ委員 自転車事故を減らし、命と安全を守りながらの自転車の安全走行を確保するためには、私の長年の自転車活用の経験からも、都の関係部門や、ハード、ソフト面での多面的な知恵を結集した対策、自転車走行空間の安全・安心な環境整備を強化することが不可欠だと痛感しています。
 これまで警視庁が中心的に行ってきたハード面での安全対策分野の環境整備の実績とともに、さらに今後の計画について伺います。

○早川交通部長 警視庁におきましては、道路管理者と連携して、自転車と他の車両を分離する自転車専用通行帯の整備を進めており、本年九月末現在で約百九十九キロメートルを整備しております。
 また、車道の幅が十分でないなどの理由により、自転車専用通行帯などを整備できない場合には、自転車ナビマークや自転車ナビラインを設け、自転車の通行位置と進行方向を明らかにするとともに、ドライバーに注意を喚起しており、その整備状況は、本年九月末現在で約千八百四十八キロメートルとなっております。
 このほか、道路管理者において自転車道の整備も進められており、引き続き、道路管理者と連携し、自転車通行空間の整備に努めてまいります。

○とくとめ委員 今回の自転車活用推進計画の具体化に関わって、重要なガイドラインになっている自転車通行帯に関する道路構造令が二〇一〇年七月に改正されました。もともとこの計画では、国道、都道など大型道路で片側二車線、三車線の左側端に安全な幅員一・五メートルの自転車マークと矢印マークのナビマーク、あるいはブルーの矢印のナビラインの自転車専用ルートの設置や、さらに、幅員二メートルの縁石などで構造的に区別された自転車道が早急に求められていました。
 ところが、現状は、この道路構造令に沿った具体化が大きく遅れて、多くの女性の自転車利用者から、大通り左端の自転車の通行は危険過ぎる、怖いと、安心して通行できないとの声がたくさん寄せられました。自転車は左側通行という法的根拠を実行する環境整備は遅れているのではないかと心配の気持ちもあり、私もこういう声をよく理解できます。二〇一三年に、自転車は原則として道路の左側端の通行と決めた法改正の根拠も問われるような現状もあるのではないかと思います。
 今回の自転車活用推進計画の中でも、寄せられたアンケートでも、縁石で区別した自転車道の設置、幅員四十センチのナビマーク、幅員七十五センチのブルーのナビレーン設置の大きな希望が寄せられています。私にとっても、雨の日以外、毎日大型道路を通行している経験から、多くの利用者が持っている不安の気持ちは同感であります。
 同時に、道路構造令の改正の中では、この間の努力で自転車通行帯での事故が減少したり、左側通行への不安減少も紹介をされています。その上で、道路構造令の改正では、やむを得ない場合は縮小もできるなども明記しており、ぜひ関係者とよく協議して、安全な自転車走行空間の環境整備に柔軟に対応してほしいと思いますけれども、いかがでしょうか。

○早川交通部長 自転車道は、道路管理者において整備されております。警視庁におきましては、自転車専用通行帯を整備しているところでございます。
 その設置基準は、自転車専用通行帯を走行する自転車の安全かつ円滑な走行のため、自転車専用通行帯の幅員を原則として一・五メートル以上確保することとしております。
 ただし、一・五メートルに満たない場合であっても、一メートルを超える幅員を確保できる場合には、道路形態や交通状況等を総合的に勘案し、その設置の適否を判断しているところでございます。

○とくとめ委員 自転車の安心・安全な走行を守る、利用者の命と安全は優先して守る立場で、ぜひ改善をお願いします。
 私が見かける区内各地での自転車走行の現状は、リアルに見れば、自転車のハンドルの幅にも満たない約四十センチ程度の幅員で、長さ四メートル程度のナビマークが路面標示されている程度です。トラックやダンプやバスなどの擦れ違いは本当に大丈夫なのかと危険を感じます。
 そこで、自転車と歩行者が共用する自歩道が都内の各地の大通り周辺で拡充され、こうした条件を生かして、車道の混在の下での自転車通行の安全に役立っているという気がします。この自歩道が自転車や親子、子供たちとの接触や衝突を避けて、安全な条件になるためにも、自歩道での街頭指導や各種の安全教育が重要だと思いますけれども、いかがでしょうか。

○早川交通部長 自転車の通行は、車道の左側端が原則で、歩道の通行は自転車通行可とされている場合や、十三歳未満の子供などの場合に限られます。
 ただし、幅員が広い歩道におきましては、自転車の通行場所を明示するなどして歩行者の安全を確保しつつ、自転車の通行を可能としておりますが、このような場合であっても、自転車は、歩行者の妨げになるときには一時停止することなどとされております。
 今後とも、歩行者を保護するための自転車の通行方法に関するルールを周知するとともに、悪質、危険な行為については取締りを強化してまいります。

○とくとめ委員 今回の自転車活用推進計画が、都民の多くの皆さんの期待に応えて、さらに成果を上げていくためにも、都民の自転車利用促進にとって本当に安心・安全の環境整備が拡大、充実できるかどうかにかかっていると思います。
 警視庁をはじめ、関係部局のハード、ソフト分野の一層の協力が促進されることを期待して、質問を終わります。

○和泉委員 後で議案としても出てきますけれども、歩行者支援装置、高度化PICSについて伺います。
 さらなる要請に備えなければいけない皆さんですので、効率的な質疑を心がけます。ただ、視覚障害者の皆さんから聞いている声はできるだけお伝えしたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
 このシステムが導入されている信号機のそばまで来ると、アプリが信号機の状況を音声で知らせてくれるというものです。視覚障害者の方が信号を渡る際の安全対策としては、音響式信号機やシグナルエイドが知られているところですが、なぜこのようなシステムを試験運用したんでしょうか。

○早川交通部長 高度化PICSは、音響式信号機の誘導音を鳴らすことが困難な時間帯がある場所などに設置し、視覚に障害を有する方が道路を横断する際の安全を確保するものであります。
 警視庁におきましては、そのシステムの具体的な運用について、実際に関係機器を設置し、視覚に障害を有する方が利用しやすいよう、そのご意見を伺うため、高度化PICSの試験運用を現在行っているところであります。

○和泉委員 音響式信号機の誘導音がうるさいという住民の方からの苦情などもあって、夜間の時間帯は鳴らさないところがある、また、やめてしまっているところもあるということは私も聞いています。その結果、二〇一八年には死亡事故も起こっています。
 そこで、アプリをダウンロードした端末に信号機の状況を音声で伝えるこのシステムを試験運用したということだと思います。試験運用の結果、視覚障害者の方からはどんな意見、要望が出ているでしょうか。

○早川交通部長 利用体験された方からは、本システムを活用して一人で横断することができる、音響式信号機の誘導音が停止している夜間帯に活用できるなど、好意的なご意見をいただいております。
 一方で、自分がいる場所や向いている方向が分かりづらい、周囲の雑音により案内音が小さく感じるなど、改善を求める意見もあるところであります。

○和泉委員 私も実際にこのアプリをスマホにダウンロードして、視覚障害者の方たちと、実際に試験運用されている信号機で使ってみました。ただいまご答弁にあったとおり、スマホから流れる説明は、明治通り直進方向が赤です、早稲田通り直進方向が青ですというようなものですけれども、自分が早稲田通りに面して歩いているのか、明治通りに面しているのかが分からなければ渡れないなどの声がありました。
 改善すべき点は多いと思います。整備運用に当たって、試験運用で得られた課題をどのように整理しているでしょうか。

○早川交通部長 本システムを利用する場合には、歩行者用信号の状態を信号機から通信により受け、音声でお知らせするスマートフォン用のアプリが必要となります。
 試験運用で寄せられたご意見につきましては、警察庁及び関係事業者と共有し、システムの改善に努めてまいりたいと考えております。

○和泉委員 ぜひお願いしたいと思います。
 先ほどのような声がある一方で、一回信号をやり過ごして、車の進む音と音声案内を照合すれば使えるという声や、車の多い通りでは判断できるけれども、車の音が少ない場所では使えないんじゃないだろうかという声もありました。
 もちろんスマホユーザーでなければ使えないわけですけれども、GPS機能と連動して、本人が向いている方向に応じた案内にすればもっと使いやすく、安心して信号を渡れるのではないかという意見もありました。
 また、調査の日は、障害のある方たちが安心して移動ができるシステムの開発を研究しているという大学生も参加されていましたが、もっと便利な方法も研究したいということでした。
 伺いますが、今後の整備計画はどのようになっているでしょうか。

○早川交通部長 高度化PICSの整備に当たりましては、試験運用で寄せられたご意見を踏まえつつ、今後の具体的な整備について検討してまいります。

○和泉委員 使いにくいという意見については、改善すべき点も多いのではないかというふうに思います。視覚障害者の声を反映させて、より使いやすいものにしていく必要があると思いますけれども、いかがでしょうか。

○早川交通部長 本システムの運用につきましては、視覚に障害を有する方から寄せられたご意見を踏まえることが重要であると考えており、警察庁及び関係事業者とそのご意見を共有し、改善に努めてまいります。

○和泉委員 ぜひよろしくお願いします。
 また、調査の際に、視覚障害者の皆さんから強い懸念が出されたのが、現在の音響式信号機についてです。
 音響式信号機の誘導音を止めている時間帯に起こった死亡事故をきっかけにしてこのシステムの導入が進んでいることを受けて、音響式信号機が減らされたり、誘導音の停止時間が延長されたりするのは困るということです。
 府中市では、市民団体が町会連合会の方たちに協力をお願いして、各自治体や町会から承諾書を集めて警察署に提出をし、音響式信号機の運用時間が延長されたとのことです。
 これまでの音響式信号やシグナルエイドなども併せて普及を進めていくことは、引き続き重要です。さらなる普及とともに、地域住民の理解が進むような取組も必要だと思いますが、認識を伺います。

○早川交通部長 高度化PICSは、信号の状態を視覚に障害を有する方にいつでもお知らせできるよう整備するものであり、音響式信号機やシグナルエイドにつきましては、引き続き整備を進めることとしております。
 また、視覚に障害を有する方の通行の安全を確保するため、今後とも、地域住民の理解が得られるよう努めてまいります。

○和泉委員 ありがとうございます。
 私自身も視覚障害のある方たちと共に歩いてみて、改めて、当事者と共に課題を抽出することが重要だということを強く実感しました。障害のある方たちが安全・安心に都内を移動できるよう、当事者の意見をよく聞いて、実態に合った対策の研究と、現在の施策を常に見直して改善を図るとともに、地域の住民の皆さんの理解が進むような取組を重ねて要望して、質問を終わります。

○小磯委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○小磯委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。

○小磯委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第百七十二号議案から第百七十六号議案までを一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○小磯委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○小磯委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で警視庁関係を終わります。

○小磯委員長 これより東京消防庁関係に入ります。
 初めに、理事者から発言の申出がありますので、これを許します。

○柏木次長 昨日発生いたしました千葉県北西部を震源とする地震による被害及び当庁の対応状況についてご報告いたします。
 お手元配布の資料をご覧ください。
 まず、発生日時は令和三年十月七日二十二時四十一分頃、都内の最大震度は足立区の震度五強でした。
 このため、二十二時四十一分、震災非常配備態勢を発令し、全消防職員及び全消防団員に参集命令をかけました。また、二十三時〇〇分には消防ヘリを出動させ、都内の災害情報の収集に当たりました。
 次に、震災非常配備態勢発令中の災害状況でございますが、千代田区大手町一丁目の分電盤焼損のぼや火災が一件、日暮里・舎人ライナーが脱線するなどで出動した救助活動が二十三件、地震によりたんすが倒れ、受傷したことなどによる救急活動が十六件、非常ベルが鳴動し、火災の発生の有無を確認するために出動した緊急確認が五十一件、さらに、水道管からの漏水などで出動した危険排除が二十六件でございました。
 なお、消火栓の機能が低下した場合においても、防火水槽などを活用し対応することで、消防活動に万全を期しております。
 以上が地震による被害状況等の概要でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○小磯委員長 発言は終わりました。

○小磯委員長 次に、事務事業に対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○柏木次長 過日の委員会で要求のございました資料につきましては、お手元の警察・消防委員会要求資料のとおりでございます。
 内訳といたしましては、救急搬送人員の推移、新型コロナウイルス感染症陽性者数の推移、休職者等の推移とその内訳、精神疾患を理由として三十日以上病気休暇を取得した職員数、精神疾患を理由として三十日以上病気休暇を取得し、その後、復職した職員数、定年退職以外の退職者数と退職理由、ハラスメント相談件数の推移、時間外労働時間の推移、年次有給休暇取得日数の推移、男女別育児休業者数の推移、新型コロナウイルス感染症患者不搬送人員の計十一点でございます。
 よろしくお願いいたします。

○小磯委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○和泉委員 水災時における消防団の活動について伺います。
 私の地元である葛飾区は、東部低地帯に位置していて、水害の危険が地震とともにとても大きな地域住民の不安になっています。東部低地帯で一たび水害が起これば、浸水した状態が一定期間続くことになります。水害にならない対策、水害が起こった場合の対応、いずれも消防団の果たす役割はとても大きいものです。
 二〇一九年の台風十九号の際には、区は、消防団に避難所の支援を依頼して、六十二か所の避難所に二百三十一名の消防団員が派遣されました。水防活動に加え、避難所の支援、撤去に至るまで、大変大きな力を発揮されました。このような経過も踏まえて、知事からは、水災時において消防団が効果的に活動する方策はいかにあるべきかという諮問が出され、それぞれの消防団から答申が出されています。
 水災時において消防団が効果的に活動する方策はいかにあるべきか、この知事の諮問について、各消防団からの答申への受け止めを伺います。

○森住防災部長 特別区内の各消防団運営委員会からの答申は、地域の実情や消防団の意見が反映されたものであると認識しております。
 今後、各区からの答申内容を踏まえ、消防団員がより効果的で、安全に水災活動を実施できるよう検討してまいります。

○和泉委員 まさに地域の実情や消防団の意見が反映されたものということですが、消防団の人材確保に苦労されている中で、同時に、あらゆる災害に備えなければならない消防団の皆さんに心から敬意を表したいと思いますし、答弁にありましたように、より効果的で安全に水災活動が実施できるような支援が、都としても必要だと思います。
 各区の消防団運営委員会からの答申では、水災時の活動を効果的に行うための消防団の活動体制、装備資機材、分団本部施設に関して、具体的にどのような課題が抽出されたんでしょうか。

○森住防災部長 活動体制につきましては、予測される水災等の規模に応じた段階的な招集の必要性、そして、水災活動時の安全管理に関する教育訓練の充実など、また、装備資機材につきましては、消防団員が効果的で安全に活動するための充実を、また、分団本部施設につきましては、情報収集のためのインターネット環境の整備の必要性など、これらの課題が抽出されました。

○和泉委員 それぞれに重要な課題だと思います。
 葛飾では、答申をするに当たって消防団員にアンケートを取りました。水の深さを測る水深棒、耐水紙でつくられた現場手帳、救命胴衣やフローティングロープなど、水防活動に効果的だと思われる資機材が挙げられています。また、分団本部には、簡易ベッド、寝袋、パーティションなども必要とのことです。
 必要な資機材や施設整備について、今後どのように整備を進めていく予定なのか伺います。

○森住防災部長 特別区内の消防団運営委員会からなされた答申内容を踏まえ、今後、水災時等の消防団活動に有用な資機材等の導入や、分団本部施設の機能向上など、地域特性や浸水危険度を考慮しながら、計画的な整備について検討を進めてまいります。

○和泉委員 現場の皆さんは、雨や風の激しい中での出場に備えて本部で待機する方もいるでしょうし、また、実際の水災時には、一定の期間、本部を拠点にしての活動となることもあるでしょう。人の確保が十分でないことを完全に補うことはできませんが、資機材がそろっていることは、皆さんの効果的な活動や、活動の負担を少しでも軽減するものになると思います。
 活動に有用な資機材などの計画的な整備を検討するとの答弁をいただきました。必要な資機材を格納しておくスペースを持った分団本部施設は重要です。水防に必要な資機材も新たに備えるとなれば、一定の広さが求められます。
 しかし、現在、分団本部施設の土地確保については、それぞれの責任で確保することとなっています。分団本部施設がないところや、十分な広さが確保できていないところへの支援が必要ではないでしょうか。いかがですか。

○森住防災部長 特別区消防団の分団本部施設は、大規模災害時に消防団員が参集し、長時間の活動を行うための拠点として重要な施設であります。
 このため、東京消防庁では、分団本部施設の規模、機能及び設備が十分でない分団や、老朽化の著しい施設を優先して整備に取り組んでおります。
 今後とも、都有地の活用を図るとともに、各区と連携して用地を確保するなど、分団本部施設の整備に努めてまいります。

○和泉委員 先ほど紹介したアンケートでは、資機材を保管し、水災時に一定期間本部に待機するスペースも考慮し、六十五・五平米は必要だということでした。
 しかし、それ未満の分団も多く、町会のスペースを資機材置場に借りている状態の分団もあります。水災だけでなく、消防団の皆さんの効果的な活動に資する状態とはいえない状況のところもあります。ぜひ、都として積極的な支援をお願いしたいと思います。
 資機材の計画的な配備についても、東部低地帯にとっては水災への備えが喫緊の課題であることに鑑み、早急に配備を進めていただくことを併せて求めて、質問を終わります。ありがとうございました。

○小磯委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○小磯委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。

○小磯委員長 次に、契約議案の調査を行います。
 第百七十九号議案及び第百八十号議案を一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○小磯委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○小磯委員長 異議なしと認め、契約議案に対する質疑は終了いたしました。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも異議のない旨、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○小磯委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 以上で契約議案の調査を終わります。

○小磯委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第百七十七号議案を議題といたします。
 本案につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○小磯委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○小磯委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で東京消防庁関係を終わります。

○小磯委員長 これより付託議案の審査を行います。
 第百七十二号議案から第百七十七号議案までを一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に質疑を終了しております。
 これより採決を行います。
 第百七十二号議案から第百七十七号議案までを一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○小磯委員長 異議なしと認めます。よって、第百七十二号議案から第百七十七号議案までは、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○小磯委員長 次に、特定事件についてお諮りいたします。
 お手元配布の特定事件調査事項につきましては、閉会中の継続調査の申出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○小磯委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○小磯委員長 この際、両庁を代表いたしまして、大石警視総監から発言を求められておりますので、これを許します。

○大石警視総監 警視庁並びに東京消防庁を代表いたしまして、一言ご挨拶を申し上げます。
 ただいまは、当委員会に付託されておりました両庁関係の議案につきましてご決定をいただき、誠にありがとうございました。
 私どもは、委員の皆様方から賜りました貴重なご意見を今後の業務運営に十分に反映させまして、一丸となって、治安対策、防災対策に全力を尽くしてまいる所存でございます。
 皆様方には、今後とも、両庁に対するより一層のご支援とご協力を賜りますよう重ねてお願い申し上げまして、粗辞ではございますが、ご挨拶とさせていただきます。どうもありがとうございました。

○小磯委員長 発言は終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時四十四分散会

ページ先頭に戻る

ページ先頭に戻る