警察・消防委員会速記録第一号

令和三年二月十二日(金曜日)
第十二委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長石毛しげる君
副委員長中嶋 義雄君
副委員長大津ひろ子君
理事山口  拓君
理事吉原  修君
理事荒木ちはる君
星見てい子君
石川 良一君
橘  正剛君
東村 邦浩君
増子ひろき君
尾崎 大介君
秋田 一郎君
高島なおき君

欠席委員 なし

出席説明員
警視庁警視総監斉藤  実君
総務部長滝澤 幹滋君
交通部長直江 利克君
総務部参事官企画課長事務取扱長島 秋夫君
総務部会計課長高口 雅人君
東京消防庁消防総監安藤 俊雄君
次長兼オリンピック・パラリンピック競技大会対策本部長事務取扱清水 洋文君
企画調整部長吉田 義実君
総務部長山本  豊君
防災部長森住 敏光君
企画調整部企画課長市川 博三君
企画調整部財務課長岩崎 隆浩君

本日の会議に付した事件
警視庁関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・令和三年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為 警視庁所管分
・令和二年度東京都一般会計補正予算(第十七号)中、歳出、繰越明許費 警視庁所管分
陳情の審査
(1)二第一二八号の一 環状第八号線の千歳台交差点における早期のバリアフリーを求めることに関する陳情
東京消防庁関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・令和三年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 東京消防庁所管分
・令和二年度東京都一般会計補正予算(第十七号)中、歳出 東京消防庁所管分
・東京消防庁職員定数条例の一部を改正する条例
・特別区の消防団員の定員、任免、給与、服務等に関する条例の一部を改正する条例
・東京消防庁赤羽消防署志茂出張所庁舎(仮称)(二)改築工事請負契約

○石毛委員長 ただいまから警察・消防委員会を開会いたします。
 初めに、会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせいたしましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、警視庁及び東京消防庁関係の第一回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取並びに警視庁関係の陳情の審査を行います。
 なお、提出予定案件につきましては、本日は説明を聴取し、資料要求することにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承願います。
 これより警視庁関係に入ります。
 初めに、本日は本年最初の委員会でございますので、警視総監から挨拶並びに先般の人事異動に伴い交代がありました幹部職員の紹介があります。

○斉藤警視総監 本年最初の警察・消防委員会に当たり、一言ご挨拶を申し上げます。
 委員の皆様方には、平素から警視庁の運営につきまして格別のご理解、ご配慮を賜っており、厚く御礼を申し上げます。
 昨年は、世界中で新型コロナウイルス感染症が蔓延をし、国内でも外出自粛や新しい生活様式の実践などによって日常生活が一変いたしますとともに、本来であれば開催されるはずであった東京二〇二〇大会も延期を余儀なくされました。
 このような中、警視庁では、都民生活の平穏を脅かす犯罪への対策に加え、コロナ禍に乗じた犯罪の取り締まりを強化するなど、都民の皆様の安全・安心の確保に向けた警察活動を展開してまいりました。
 本年は、最重要課題と位置づけております東京二〇二〇大会の安全かつ円滑な開催の実現はもとより、さまざまな治安課題にも的確に対応し、世界一安全な都市東京の実現に向けて、引き続き全力を尽くしてまいります。
 委員の皆様方には、今後とも一層のご指導、ご支援を賜りますようお願い申し上げまして、挨拶とさせていただきます。
 続きまして、今般の人事異動により幹部が交代いたしましたので、ご紹介申し上げます。
 総務部長滝澤幹滋でございます。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○石毛委員長 挨拶並びに紹介は終わりました。

○石毛委員長 次に、第一回定例会に提出を予定されております案件につきまして、理事者の説明を求めます。

○滝澤総務部長 令和三年第一回東京都議会定例会に提出を予定しております警視庁関係の案件につきましてご説明をいたします。
 案件は、予算案二件であります。
 初めに、お手元の資料第1、令和三年度一般会計予算説明書に基づき、令和三年度東京都一般会計予算案のうち、当庁所管分についてご説明をいたします。
 警視庁の令和三年度予算案は、歳入歳出予算、繰越明許費及び債務負担行為により編成されております。
 まず、歳入歳出予算の概要であります。資料一ページをごらんください。
 総括表のア、歳入は、総額で五百八十五億八千二百九十七万七千円を計上しており、前年度に対し八十二億七千百三十二万九千円の増となっております。
 イ、歳出は、総額で六千五百二十一億七千六百万円を計上しており、前年度に対し百四十二億六千六百万円の減となっております。
 歳出予算は、性質別に分けますと、ウ、歳出予算性質別比較のとおり、給与関係費が五千百五十二億四千七百二十八万九千円で全体の七九・〇%、事業費は千三百六十九億二千八百七十一万一千円で全体の二一・〇%を占めております。
 以下、各項目に従いまして順次ご説明をいたします。
 二ページをごらんください。歳入予算であります。
 初めに、使用料及び手数料は、警察施設を使用させることに伴う使用料や、公安委員会または警察署長が行う各種許可、証明等の手数料で、百六十六億五千六百八十五万円を計上しております。
 次に、六ページをごらんください。
 中段の国庫支出金は、国の補助金で、百九十三億六千四百七十九万円を計上しており、前年度に対し九億九千三百四十一万六千円の減となっております。これは、国庫補助対象事業が減となったことが主な理由であります。
 次に、財産収入は、警備待機宿舎の利用料金で、十九億二千九百四十二万一千円を計上しております。
 次に、七ページをごらんください。
 諸収入は、放置違反金や遺失物満期失効収入等であり、九十三億百九十一万六千円を計上しております。
 次に、九ページをごらんください。
 都債につきましては、交通安全施設整備費及び警察施設整備費に充当するため、百十三億三千万円を計上しております。
 次に、一〇ページをごらんください。歳出予算についてご説明いたします。
 警察費のうち、警察管理費は、警察の管理運営に必要な経常的な経費であり、総額で五千三百五十五億三千八百七十六万六千円を計上しております。
 そのうちの公安委員会費は、東京都公安委員会委員の報酬と委員会の運営に要する経費を計上しております。
 次の警察本部費は、職員の給料及び諸手当並びに管理運営、災害補償等に要する経費を計上しております。
 1、職員費は、前年度に対し十億一千八百十六万円の減となっております。これは、給与改定に伴う期末手当の減が主な理由になっております。
 次に、一二ページをごらんください。
 下から二段目の(3)、一般管理費は、前年度に対し八億四百五十万六千円の増となっております。これは、新型コロナウイルス感染防止対策用品の整備や、警察手数料のキャッシュレス化等の経費を計上したことが主な理由であります。
 次に、一五ページをごらんください。
 下段の装備費は、各種装備品、車両、ヘリコプター等の維持管理及び整備に要する経費を計上しております。
 一六ページをごらんください。
 下段、4、ヘリコプターの管理は、前年度に対し八億一千七百六十三万六千円の減となっております。これは、令和三年度末に更新予定の国有機二機の維持管理費を減額したことが主な理由であります。
 次に、一七ページをごらんください。
 下段の退職手当及び年金費についてであります。これは、職員の退職手当などに要する経費であり、総額で二百四十八億一千百二万八千円を計上しております。
 一八ページをごらんください。
 上段の退職費は、前年度に対し六億六千百十六万三千円の増となっております。これは、退職見込み人員の増が主な理由であります。
 次に、警察活動費についてであります。これは、さまざまな警察活動に要する経費並びに信号機、道路標識等の交通安全施設の維持管理及び整備に要する経費であり、総額で五百六十億七千八百七十一万四千円を計上しております。
 まず、交通指導取り締まり費は、交通違反の取り締まり、交通犯罪の捜査及び交通対策などに要する経費を計上しております。
 次に、一九ページをごらんください。
 下段の交通安全施設管理費は、信号機等の交通安全施設の維持管理に要する経費を計上しております。
 次に、二〇ページをごらんください。
 下段の4、パーキングメーター等維持管理は、前年度に対し四億五千三百七十九万九千円の減となっております。これは、複数年度契約のパーキングメーター等の管理業務委託について、契約金額を反映したことが主な理由であります。
 次に、二一ページをごらんください。
 交通安全施設整備費は、信号機の新設、改良を初め、交通管制機構施設の整備、道路標識及び道路標示の整備に要する経費を計上しております。
 1、交通信号施設は、前年度に対し八億七千三百七十六万六千円の増となっております。これは、信号機の更新箇所の増が主な理由であります。
 次に、下段の2、交通管制機構施設は、前年度に対し八億四千五百四十一万九千円の減となっております。これは、交通管制システムの改修費の減が主な理由であります。
 次に、二二ページをごらんください。
 上段の3、道路標識は、前年度に対し六億一千四百二十五万八千円の減となっております。これは、東京二〇二〇大会の開催に伴う道路標識の整備を終了したことが主な理由であります。
 中段の警備地域費は、雑踏警備、災害対策、地域警察の運営などに要する経費を計上しております。
 下段の1、雑踏警備及び災害対策は、前年度に対し九億二千百五十八万二千円の減となっております。これは、東京二〇二〇大会の開催に伴い、セキュリティーカメラシステムなどの整備を終了したことが主な理由であります。
 次に、二三ページをごらんください。
 中段の捜査対策費は、各種犯罪の捜査や鑑識資器材の購入等に要する経費を計上しております。
 次に、二四ページをごらんください。
 生活安全費は、少年の非行防止、少年犯罪取り締まり及び生活安全対策等に要する経費を計上しております。
 次に、二五ページをごらんください。
 中段の警察施設費についてであります。これは、警察庁舎の維持管理、改修及び整備に要する経費であり、総額で三百五十七億四千七百四十九万二千円を計上しております。
 次に、二六ページをごらんください。
 建設費は、庁舎の建設や待機宿舎の借り上げ、用地買収費等に要する経費を計上しております。
 1、庁舎建設は、前年度に対し五十六億九千二百四十六万三千円の減となっております。これは、中野警察署や神田警察署の整備を終了したことが主な理由であります。
 次に、二七ページをごらんください。
 下段の3、用地費等は、前年度に対し四十一億六千四百二十二万五千円の減となっております。これは、警察庁舎の整備に伴う用地買収費の減が主な理由であります。
 次に、二八ページをごらんください。繰越明許費についてご説明をいたします。
 交通安全施設における交通信号機等の工事については、道路の新設に伴う信号機の設置など、道路管理者の行う工事とあわせて施工するものがあり、工事内容及び工期の変更があることから、翌年度に繰り越して継続実施するものであります。
 次に、二九ページをごらんください。債務負担行為についてご説明をいたします。
 放置車両確認等事務委託は、令和三年度に委託契約を締結するに当たり、複数年契約を予定しておりますことから、令和四年度から令和六年度までの債務負担限度額を計上しております。
 次に、三〇ページのパーキングメーター等撤去及び設置工事、三一ページの交通管制システム移設工事、三二ページの交通信号施設等整備工事及び三三ページの道路標識の整備につきましては、これらは、令和三年度に工事契約を締結するに当たり、二カ年契約を予定しておりますことから、令和四年度までの債務負担限度額を計上しております。
 次に、三四ページから三七ページにかけての警察署庁舎等新改築工事をごらんください。
 これは、令和三年度に工事契約等を締結するに当たり、令和四年度から令和六年度までの債務負担限度額を計上しております。
 以上が令和三年度予算案の概要でございます。
 続きまして、お手元の資料第2、令和二年度一般会計補正予算説明書に基づき、令和二年度東京都一般会計補正予算案のうち、当庁所管分についてご説明をいたします。
 資料の一ページをごらんください。
 総括表のア、歳入は、補正予算額欄にありますように、総額で二億七千三百万円の減額を、また、イ、歳出は、同じく補正予算額欄にありますように、総額で百八十四億二千五万五千円の減額を計上しております。
 以下、各項目に従いましてご説明いたします。
 初めに、二ページをごらんください。
 歳入予算でありますが、国庫支出金は、国庫補助対象事業の減による補正として五億七千四百万円の減額を計上しております。
 次に、財産収入は、待機寮の料金改定による補正として一億六百万円の増額を計上しております。
 次に、諸収入は、民間ビルに入居していた所属が、当庁管理の庁舎へ移転したことに伴いまして、保証金を受け入れたことなどによりまして、一億九千五百万円の増額を計上しております。
 次に、三ページをごらんください。
 歳出予算であります。
 上段の警察管理費は、総額で百六十六億三千二百五万五千円の減額を計上しております。
 うち、警察本部費は、職員給料等の支給実績の減及び東京二〇二〇大会延期による時間外勤務手当の減などにより、百五十八億七千八百五万五千円の減額を計上しております。
 次の装備費は、東京二〇二〇大会延期による燃料費の実績減等により、七億五千四百万円の減額を計上しております。
 次に、警察活動費は、総額で十七億八千八百万円の減額を計上しております。
 うち、交通指導取り締まり費は、東京二〇二〇大会延期に伴う交通対策部隊用品の実績減により、一億九千二百万円の減額を計上しております。
 次の交通安全施設管理費は、パーキングメーター等管理業務委託の契約差金等により、七億一千八百万円の減額を計上しております。
 次の交通安全施設整備費は、普通標識整備の契約差金等により、二億一千七百万円の減額を計上しております。
 次の警備地域費は、東京二〇二〇大会延期に伴う警戒警備カメラ借り入れの実績減等により、二億六千百万円の減額を計上しております。
 次の捜査対策費は、システム改修の契約差金等により、四億円の減額を計上しております。
 次に、四ページをごらんください。繰越明許費についてご説明をいたします。
 東京二〇二〇大会の延期に伴いまして、輸送ルートの円滑化のため、駐車枠の消去や、交通規制標識の被覆作業等の事業を実施するに当たり、令和二年度中に契約を締結し、翌年度へ繰り越しをする必要があるためです。
 以上が令和二年度補正予算案の概要でございます。

○石毛委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○星見委員 資料要求をお願いいたします。
 自転車ナビマーク、自転車ナビライン及び自転車専用通行帯の整備計画と整備状況の推移を十年間。
 自画撮り画像被害の禁止を定めた東京都青少年の健全な育成に関する条例改正後の自画撮り被害の認知件数及び検挙件数、よろしくお願いいたします。

○石毛委員長 ただいま星見委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○石毛委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出お願いいたします。

○石毛委員長 次に、陳情の審査を行います。
 陳情二第一二八号の一を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○直江交通部長 お手元の資料第3、陳情二第一二八号の一についてご説明いたします。
 本陳情の趣旨は、環状八号線の千歳台交差点における横断歩道の設置について再度検討することを要望するものであります。
 現在、千歳台交差点は、立体構造の歩道橋によって、交差点を横断しようとする歩行者の安全が確保されているところ、横断歩道を設置した場合は、車両と横断歩行者が交錯するタイミングが生じ、交通事故の発生が懸念されるほか、全ての歩行者が安全に横断できる歩行者用信号の青時間を確保するため、環状八号線を走行する車両用信号の青時間を大きく削減する必要があることから、渋滞の悪化が見込まれます。
 また、既存の歩道橋を残したまま横断歩道を設置した場合は、歩道橋の支柱や階段がドライバーの死角となることから、車両と横断歩行者の重大事故の発生が懸念されます。
 このため、当庁においては、千歳台交差点におけるバリアフリー化については、歩道橋の改良が望ましいと考えておりますが、横断歩道の設置の妥当性等について、関係機関と連携しながら検討してまいります。

○石毛委員長 説明は終わりました。
 本件について発言願います。

○星見委員 日本共産党の星見てい子です。よろしくお願いいたします。
 環状第八号線の千歳台交差点における早期のバリアフリーを求めることに関する陳情について質問いたします。
 環状八号線の千歳台交差点には歩道橋が設置されていますが、道路横断に支障を来しているとの陳情内容です。
 千歳台交差点は、バリアフリーの観点から、歩行者横断においてどのような問題があると認識されているのか伺います。

○直江交通部長 現状の千歳台交差点につきましては、特にバリアフリーの観点から、ご不便に感じておられる方々がいらっしゃることは承知しております。
 千歳台交差点の環状八号線に横断歩道を設置した場合、車両と歩行者が物理的に交錯する機会が発生し、交通事故の発生が懸念されるほか、交差点の幅員が約二十八メートルと広く、立ちどまれる中央分離帯も設置されていないことから、横断に時間を要する方が横断するには負担が大きいと認識しております。
 また、十分な歩行者用信号の青時間を確保した場合、渋滞が悪化するおそれがあります。
 当庁といたしましては、交通の安全と円滑を考慮した対策が必要であると考えております。

○星見委員 ご答弁されました千歳台交差点について、バリアフリーの観点から、ご不便に感じておられる方々がいるということを承知されているという認識は重要です。
 私も現地を見てきました。現状をパネルで説明したいと思います。
 この千歳台交差点は、変形な五差路になっておりまして、環状八号線が七車線になっておりました。すぐわきには芦花公園がありまして、住民の皆さんの憩いの場になっていることと同時に、近年、ここに保育園ができまして、そのほかにも、千歳台小学校や希望丘小学校、また私立高校もあるなど、子供たちの往来も日常的に行われておりました。また、地域の施設としては、千歳温水プールや、集会室等、体育館や図書室のある希望丘複合施設があります。このほかにも、この環状八号線の東西南北に、公共施設や、子供たちの文化施設、またクリニックなども点在しておりまして、日常生活のために多くの住民が往来するところであるということがわかりました。
 しかし、先ほどお話がありましたように、千歳台交差点の環状八号線を横断するには、歩道橋と自転車用横断レーンしかありません。歩道橋を歩いて上れない方はどうしたらよいかということでしょう。近くの横断歩道を利用するべきです。
 しかし、千歳台交差点には、環状八号線を横断できる横断歩道はありません。一番近い横断歩道までの距離をお伺いいたします。

○直江交通部長 千歳台交差点から南側約四百メートルの船橋四丁目交差点に、環状八号線を横断できる横断歩道がございます。

○星見委員 一番近い横断歩道まで約四百メートルあることがわかりました。片道行って四百メートルを歩き、横断歩道で環八を渡り、さらに四百メートルを歩いて戻ってきますから、約一キロ近くを歩くことになります。そして、そこは坂道になっておりました。車椅子の方や高齢者など足腰に自信のない方には、とても無理だというふうに思います。
 高齢者の皆さんは、歩道橋を上りおりできなくなったら、図書館にも、病院にも行けなくなってしまう不安は非常に大きいと話しておりました。また、車椅子の方や、小さい子供をベビーカーに乗せた若い人たちが、やむなく自転車レーンを横断する姿が後を絶たないと聞きました。
 私も現地で、つえをついて歩く高齢者と、それを支える人が、自転車専用レーンを歩いて渡る姿を、歩道橋の上から目撃いたしました。極めて危険な状態です。
 先ほど、千歳台交差点に横断歩道を設置する場合、歩行者専用の青時間を確保するため、環状八号線を走行する車両用信号の青時間を大きく削減する必要があることから、渋滞の悪化が見込まれるとご説明がありましたが、現行の車両用信号の青信号の時間と、横断歩道を確保した場合の時間、また、同交差点の直近で横断歩道がある交差点での車両用青信号の時間をお伺いいたします。また、渋滞悪化はどのように検証したのかも、その結果もあわせてお願いいたします。

○直江交通部長 千歳台交差点における環状八号線の車両用信号の青時間は約七十秒ですが、横断歩道の設置に伴い、歩車分離式信号にした場合は約三十秒、一般的な信号にした場合においても約五十秒となり、現状より青時間は短くなります。
 なお、直近で横断歩道のある船橋四丁目交差点の車両用信号の青時間は約八十秒であり、この秒数の違いは、千歳台交差点の形状が五差路で、複雑な信号整理をしていることによるものです。
 渋滞悪化の検証につきましては、東京都建設局が、当庁とともに検証した結果、千歳台交差点を一時間に約千七百台の車両が通行できたところ、歩車分離式信号とした場合には、約八百台に減少することから、同交差点を先頭に、朝七時ごろから渋滞が発生し、夕方には十キロメートルに及ぶことが示されております。

○星見委員 千歳台交差点で、環状八号線を横断する信号を、自転車用から通行人用に変更すれば、横断時間を長くすることになり、車両用の信号時間が短くなるということです。
 この場合、車の渋滞にどの程度影響するかが問題ですが、今のご答弁で、歩車分離式信号の場合しか検証していないということがわかりました。
 歩車分離式信号は、千歳台交差点内の車の流入を全てとめるため、歩行者の安全確保という意味ではすぐれていますが、車両用青信号の時間は大幅に短くなり、七十秒から三十秒と、半分以下になると想定されているので、渋滞に大きな影響が出るとの検証結果でした。
 しかし、千歳台交差点周辺での環状八号線についている信号は一般的な信号機です。この場合は、車両用青信号の時間が五十秒と、歩車分離式の信号より長いわけですから、渋滞は比べて短くなると思われます。
 検討していない一般的な信号機設置の場合の検証もぜひ行っていただきまして、千歳台交差点への横断歩道の設置、どうなのかということを再検討するよう要望いたします。
 この間、住民の皆さんと地元世田谷区は、千歳台交差点での安全な歩行者横断について、たび重なる改善要望を都に出していると聞いていますが、この間、警視庁は関係機関とはどのような連携を行ってきたのかを伺います。
 また、関係機関と今後どのような連携を今検討されているのかを伺います。

○直江交通部長 警視庁ではこれまで、地域住民の要望を受けて、世田谷区や東京都建設局とともに、横断歩道橋のバリアフリー化や、横断歩道設置時における歩行者の安全確保と交通渋滞への影響等について検討を行ってまいりました。
 今後も、横断歩道設置の妥当性等について、関係機関と連携し、検討してまいります。

○星見委員 陳情書には、バリアフリー化されていない千歳台交差点を誰もが安全・安心に渡りたいというのは、地域の老若男女を問わず、長年聞かれていた声でした、高齢化が進む中、こうした要望が年々大きくなってきましたと書かれ、横断歩道とともに、歩道橋へのエレベーター設置の検討も求めています。
 陳情を出された住民団体、環八千歳台交差点に横断歩道設置をめざす会には、地域でさまざまな団体が賛同するとして名を連ねています。
 学校や保育園、福祉作業所、整形外科、老人会、大学学生寮、マンション自治会、農協、テニスクラブ、ダンスクラブ、宅急便会社や運送会社など、まさに地域全体の声になっています。
 交通管理者である警視庁として、歩行者が誰でも安全に通行できるよう、道路管理者である建設局や地元世田谷区と連携し、ぜひこの千歳台交差点のバリアフリーを早く実現するよう求めて、質問を終わります。

○石毛委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、継続審査とすることにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○石毛委員長 異議なしと認めます。よって、陳情二第一二八号の一は継続審査といたします。
 以上で陳情の審査を終わります。
 以上で警視庁関係を終わります。

○石毛委員長 これより東京消防庁関係に入ります。
 第一回定例会に提出を予定されております案件につきまして、理事者の説明を求めます。

○清水次長 令和三年第一回都議会定例会に提出を予定しております東京消防庁関係の案件は、予算案二件、条例案二件、契約案一件の計五件でございます。
 初めに、お手元の資料1によりまして、令和三年度東京都一般会計予算案の東京消防庁所管分につきましてご説明いたします。
 一ページをごらんください。1の歳入歳出予算総括表について、概要をご説明いたします。
 (1)の歳入予算でございますが、科目欄の分担金及び負担金から都債まで、六款の合計五百七十九億六千四百六十一万一千円で、前年度と比較いたしまして九十七億九千八百三十七万六千円、率にして二〇・三%の増となっております。
 次に、(2)の歳出予算でございますが、科目欄の消防費を各事業の目的により、消防管理費以下、五項に区分しております。
 消防費の総額は二千五百十億六千七百万円で、前年度と比較いたしまして四十五億五千六百万円、率にして一・八%の減となっております。
 (3)の歳出予算性質別比較でございますが、項目欄は給与関係費と事業費の内訳をお示ししたもので、給与関係費の構成比は七八・四%、事業費は二一・六%となっております。
 (4)の東京都一般会計予算額に対する構成比でございますが、消防費の構成比は三・四%となっております。
 二ページをごらんください。2の歳入予算について、主なものをご説明いたします。
 使用料及び手数料は三億七千三万六千円となっております。内容といたしましては、危険物施設等の検査や試験及び消防技術者講習等の手数料収入でございます。
 三ページをごらんください。
 中ほどにお示ししております国庫支出金は十億一千三百八十三万三千円で、耐震性貯水槽の建設や消防用自動車等の購入及び救急医療情報センターの運営などに対して交付される国庫補助金でございます。
 四ページをごらんください。
 財産収入は七億六千三百五十五万六千円で、消防職員の待機宿舎の利用料などでございます。
 諸収入は四百五十二億七千五百十八万六千円で、主なものは消防費受託事業収入で、多摩地区の二十五市三町一村からの消防事務の受託に要する経費を受け入れるものでございます。
 五ページをごらんください。
 雑入でございますが、予算額は十三億五千五百六十二万四千円で、主な内容は各種保険料の納付金や消防団員退職報償金等の受け入れなどでございます。
 六ページをごらんください。
 都債は百五億四千二百万円で、消防車両の整備や消防庁舎等の建築などに充当するものでございます。
 以上、歳入合計は五百七十九億六千四百六十一万一千円となっております。
 七ページをごらんください。3の歳出予算についてご説明いたします。
 消防費の令和三年度予算額は二千五百十億六千七百万円を計上いたしました。
 初めに、消防管理費は一千九百九十六億一千五百万円でございます。
 管理費一千九百五十億五千二百万円は、内容説明欄の七ページから九ページにかけてお示ししてございますように、職員費、管理費、庁舎等維持管理及び消防広報の所要額でございます。
 九ページをごらんください。
 福利厚生費九千四百万円は職員の福利厚生に係る経費を、衛生管理費四億二千五百万円は職員の健康管理に係る経費を、人事教養費九億八千二百万円は職員の教養、採用等に係る経費を、電子計算管理費三十億六千二百万円は情報システムなどOA機器等に係る経費をそれぞれ計上しております。
 消防活動費は二百三十三億六千八百万円でございます。
 警防業務費十二億七千九百万円は、消火活動や救助活動などに要する経費でございます。
 一〇ページをごらんください。
 防災業務費十億四千七百万円は、都民指導用の資器材整備、防災意識の普及などに要する経費でございます。
 救急業務費二十九億三千六百万円は、救急活動や救急相談センターの運営及び都民に対する応急救護技術の普及などに要する経費でございます。
 予防業務費六億四千六百万円は、都民が受ける資格試験や講習及び防火対象物の立入検査など火災予防対策に要する経費でございます。
 一一ページをごらんください。
 装備費百七十四億六千万円は、消防装備の購入及び維持管理に要する経費でございます。
 内容説明欄1の車両の表でございますが、消防団可搬ポンプ積載車や救急車などを合わせて八台増強するほか、各種消防車両を計二百六十四台更新するものでございます。
 一二ページをごらんください。
 内容説明欄の2から6は、消防艇やヘリコプター等の維持管理、各種装備資器材の購入等に要する経費でございます。
 消防団費は三十九億円でございます。
 委員会費一千三百万円は、特別区消防団運営委員会に要する経費でございます。
 一三ページをごらんください。
 活動費三十八億八千七百万円は、特別区の消防団員に対する公務災害補償費、報酬、費用弁償のほか、装備資器材や健康管理などに要する経費でございます。
 一四ページをごらんください。
 退職手当及び年金費は七十八億四千五百万円でございます。
 恩給費一億二千二百万円は、恩給制度に基づく所要額でございます。
 退職費七十七億二千三百万円は、職員の退職手当に要する経費でございます。
 一五ページをごらんください。
 建設費は百六十三億三千九百万円でございます。
 庁舎建設費は九十六億三百万円で、内容説明欄1の庁舎建設の表のとおり、消防署及び出張所等は新規と継続を合わせまして二十四カ所の工事を、消防団分団本部施設は新たに八棟の工事を行うものでございます。
 一六ページをごらんください。
 改修費三十五億九千万円は、庁舎の改修に要する経費でございます。
 消防水利費三十一億四千六百万円は、防火水槽の建設費及び水道局に支払う消火栓設置等の負担金などでございます。
 以上、最下欄にお示ししてございますように、歳出合計は二千五百十億六千七百万円で、前年度と比較いたしまして四十五億五千六百万円の減となるものでございます。
 一七ページをごらんください。4の債務負担行為のⅠにつきましてご説明いたします。
 指令管制システムの更新でございます。
 本件は、一一九番通報の受信や消防部隊の運用を行っております指令管制システムの更新に伴い、システムの設計を行うもので、設計が二カ年にわたり、分割契約が困難なことから、令和四年度までの債務負担をお願いするものでございます。その額は二億七千二百三十五万二千円でございます。
 一八ページをごらんください。
 消防署・出張所等新改築工事でございます。
 消防庁舎等につきましては、設計及び工期が二カ年から三カ年にわたりますことから、令和四年度から令和五年度までの債務負担をお願いするもので、その額は七十億三千百六万九千円でございます。
 債務負担の内訳につきましては、一八ページから一九ページまでの表にお示しのとおりでございます。
 以上が令和三年度東京都一般会計予算案の東京消防庁所管分の概要でございます。
 次に、資料2によりまして、令和二年度東京都一般会計補正予算案の東京消防庁所管分につきましてご説明いたします。
 一ページをごらんください。
 歳入予算でございますが、合計にお示ししてありますように、消防費の既定予算額は四百八十一億六千六百二十三万五千円で、今回計上しております補正予算額は、六億一千七百万円の増額でございます。
 初めに、国庫支出金でございますが、緊急消防援助隊設備整備費補助金の予定額が増額したことによりまして、二億六千万円を増額するものでございます。
 次に、諸収入でございますが、受託事業収入におきまして、消防事務受託事業収入の算定根拠でございます単位費用が変更されましたことから、二億三千八百万円を増額、また、物品売り払い代金におきまして、消防ヘリの売却により一億一千九百万円を増額するものでございます。
 以上が歳入の補正予算の内容でございますが、この補正予算をお認めいただきますと、令和二年度の歳入予算額は、合計にお示ししてありますように、四百八十七億八千三百二十三万五千円となるものでございます。
 二ページをごらんください。
 歳出予算でございますが、上欄にお示ししてありますように、消防費の既定予算額は、二千五百五十七億二千四百四十万五千円で、今回計上しております補正予算額は、給与改定等に伴う給与関係費の減額補正及び東京二〇二〇大会延期による不用額等の精査に伴い、消防管理費で二十六億二千八百二万九千円、消防活動費で一億四千二百万円、消防団費で一千五百万円、建設費で六億六千七百万円を減額するものでございます。
 以上が歳出補正予算の内容でございますが、この補正予算をお認めいただきますと、令和二年度の歳出予算額は、上欄にお示ししてありますように、二千五百二十二億七千二百三十七万六千円となるものでございます。
 次に、資料3によりまして、東京消防庁職員定数条例の一部を改正する条例案につきましてご説明いたします。
 本案は、東京二〇二〇大会が延期されたことを考慮し、令和三年四月以降の組織、人員体制を構築するため、消防学校に入校中の消防吏員の一部を定数外とする措置を一年間延長するもので、令和三年四月一日から令和四年三月三十一日までの間は、初任教養のため、消防学校に入校中の消防吏員のうち二百七十五人以内につきましては、予算の範囲内で、定数外とすることができることとするものでございます。
 施行日は令和三年四月一日を予定しております。
 続きまして、資料4によりまして、特別区の消防団員の定員、任免、給与、服務等に関する条例の一部を改正する条例案につきましてご説明いたします。
 近年、災害が多様化、大規模化し、さまざまな役割が消防団員に求められる一方で、全国的に消防団員数は減少しておりますことから、平成三十年一月、総務省消防庁より、大規模災害団員の積極的な導入につきまして提案がなされました。
 このような状況を踏まえまして、特別区消防団の組織力を強化するための方策につきまして、特別区消防団運営委員会で審議してきましたところ、令和二年三月、大規模災害時の人員確保等を図るため、大規模災害団員の導入が必要であるとの答申がなされましたことから、関係条例を改正し、導入を図っていくものでございます。
 二ページの新旧対照表をごらんください。
 改正点といたしまして、新設する条例第十三条第二項で、震災その他の大規模災害時の活動を主たる職務とする団員に対し、年額報酬七千円を支給することについて規定いたします。
 施行日は令和三年四月一日を予定しております。
 最後に、契約案でございますが、資料5によりまして、東京消防庁赤羽消防署志茂出張所庁舎(仮称)(二)改築工事請負契約案のご説明をいたします。
 当該庁舎は、竣工から約五十年が経過し、老朽化が著しいことから、別地の北区神谷三丁目に新庁舎を建築するものでございます。
 先般、財務局におきまして一般競争入札を行い、十億八千四百十六万円にて、株式会社松下産業が落札者として決定いたしました。
 なお、本案は、令和四年度までの債務負担行為となるもので、都議会のご承認が得られましたら、正式に工事請負契約を締結する予定でございます。
 以上、大変雑駁ではございますが、第一回定例会に提出を予定しております案件の説明を終わらせていただきます。ご審議のほどよろしくお願いを申し上げます。

○石毛委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○星見委員 資料をよろしくお願いいたします。
 救急活動時間を過去五年間。
 消防署数及び救急隊数及び救急の資格者数などの推移を十年間。
 救急隊員と救急資格者数を消防署別で五年間。
 救急患者の受け入れ先がすぐに決まらない搬送困難ケースの月別件数。
 以上です。お願いいたします。

○石毛委員長 ただいま星見委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○石毛委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、提出をお願いいたします。
 以上で東京消防庁関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時五十四分散会