警察・消防委員会速記録第八号

平成三十年十月二日(火曜日)
第十一委員会室
午後一時開議
出席委員 十三名
委員長大津ひろ子君
副委員長橘  正剛君
副委員長石毛しげる君
理事両角みのる君
理事中村ひろし君
理事吉原  修君
細谷しょうこ君
東村 邦浩君
中嶋 義雄君
増子ひろき君
尾崎 大介君
高島なおき君
大山とも子君

欠席委員 なし

出席説明員
警視庁警視総監三浦 正充君
総務部長池田 克史君
総務部会計課長上野 良夫君
東京消防庁消防総監村上 研一君
次長安藤 俊雄君
理事兼警防部長事務取扱松井 晶範君
企画調整部長清水 洋文君
総務部長柏木 修一君
人事部長佐々木直人君
防災部長鈴木 浩永君
救急部長森住 敏光君
予防部長山本  豊君
装備部長阿出川 悟君
企画調整部企画課長川田  進君
企画調整部財務課長西原 良徳君

本日の会議に付した事件
東京消防庁関係
契約議案の調査
・第百八十号議案 東京消防庁本町待機宿舎(三十)改築工事請負契約
・第百八十五号議案 東京消防庁大森消防署馬込出張所庁舎(仮称)(三十)改築工事請負契約
付託議案の審査(質疑)
・第百七十七号議案 東京都消防関係手数料条例の一部を改正する条例
付託議案の審査(決定)
・第百七十七号議案 東京都消防関係手数料条例の一部を改正する条例
特定事件の継続調査について

○大津委員長 ただいまから警察・消防委員会を開会いたします。
 初めに、契約議案について申し上げます。
 契約議案は財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について、議長から調査依頼がありました。
 本件については、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成三十年九月二十七日
東京都議会議長 尾崎 大介
警察・消防委員長 大津ひろ子殿
   契約議案の調査について(依頼)
 左記の議案について調査し、財政委員長にご報告願います。
     記
1 調査議案
 第百八十号議案 東京消防庁本町待機宿舎(三十)改築工事請負契約
 第百八十五号議案 東京消防庁大森消防署馬込出張所庁舎(仮称)(三十)改築工事請負契約
2 提出期限 平成三十年十月二日(火)

○大津委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、東京消防庁関係の付託議案の審査及び契約議案の調査並びに特定事件の閉会中の継続調査の申し出の決定を行います。
 これより東京消防庁関係に入ります。
 初めに、契約議案の調査を行います。
 第百八十号議案及び第百八十五号議案を一括して議題といたします。
 本件につきましては、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○佐々木人事部長 資料、待機宿舎の整備計画等についてご説明いたします。
 待機宿舎は、東京消防庁消防職員待機宿舎管理規程第二条に基づき、震災等の大規模災害発生時の初動態勢確立のために必要な職員を早期に参集させ、災害に即応できる体制を確保するため整備しています。
 待機宿舎の整備計画につきましては、目標整備数五千五百戸とし、平成三十年九月末の時点で四千百三十九戸を整備し、整備率は七五%となっております。
 今後の整備計画数は、平成三十六年三月末までに二百七十八戸を整備し、合計四千四百十七戸、整備率は八〇%とする計画であります。
 以上で説明を終わります。

○大津委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○大山委員 第百八十号議案、東京消防庁本町待機宿舎(三十)改築工事請負契約、第百八十五号議案、東京消防庁大森消防署馬込出張所庁舎改築工事請負契約について質疑します。
 この二つの契約議案は、単独の待機宿舎と、出張所と待機宿舎併設の庁舎改築です。東京消防庁消防職員待機宿舎管理規程によりますと、その基本方針として、第二条で、災害時における最高作戦指揮等に不可欠な職員及び震災等の大規模災害発生時の初動態勢確立のために必要な職員を早期に参集させ、災害に即応できる体制を確保するとともに、地域の安全・安心を担う拠点としています。つまり、都民にとって重要な役割を持っているというのが、消防庁の職員待機宿舎といえます。
 積極的に整備を進める立場で質疑をいたします。
 資料で出していただきました、今ご説明していただいた待機宿舎の整備計画等についてでは、目標整備数は五千五百戸、つまり大きな災害が発生したときに速やかに参集できる職員が、五千五百人は確保したいということですね。この目標は、なるべく早く達成することが求められています。
 今回の改築で、待機宿舎の数はどうなるんでしょうか。百八十号議案の本町待機宿舎、百八十五号議案の大森消防署馬込出張所庁舎に併設する職員待機宿舎、それぞれの宿舎は、現在何戸あり、改築後は何戸になりますか。

○佐々木人事部長 第百八十号議案、東京消防庁本町待機宿舎(三十)の旧待機宿舎は百七十六戸で、改築後は百六十戸の予定でございます。また、第百八十五号議案、東京消防庁大森消防署馬込出張所庁舎(仮称)(三十)の旧待機宿舎は十八戸で、改築後は十六戸の予定でございます。

○大山委員 今回の改築では、残念ながら減ってしまうわけですね。
 目標整備数五千五百戸にするのは、いつまでという時期の目標がないわけですけれども、平成三十五年度末、五年後までに目標の八〇%、四千四百十七戸にする目標があります。
 五年後ですから、庁舎の建てかえ期間を考えれば、建てかえるなどで二百七十八戸の見通しはついているということでいいんでしょうか。具体的にお願いします。

○佐々木人事部長 資料の整備計画数二百七十八戸は、平成三十三年度までに、平成三十一年度は五十五戸、平成三十二年度は百九十六戸、平成三十三年度は二十七戸の整備の見通しがついております。平成三十四年度以降もさらなる整備が進むよう、関係部局と協議してまいります。

○大山委員 今お答えいただいた数を合計すると二百七十八戸になりますので、平成三十三年度末までには目標整備数五千五百戸の八〇%を整備するという目標を達成する見通しはあるんだということですね。
 引き続き、目標を達成するために、改築のときはもちろんですけれども、民間の借り上げなども含めて増設を進めることが必要ですけれども、いかがですか。

○佐々木人事部長 待機宿舎は、災害に迅速に対応するために重要であることを認識しております。目標整備数を達成すべく、さまざまな手法を活用し、引き続き計画的な整備に努めてまいります。

○大山委員 さまざまな手法を活用して、なるべく早く達成できるように努力していただくことをお願いしておきます。
 この夏は災害級の暑さが続いて、救急出動も多くて、本当に大変だったと思います。ご苦労さまでした。集中豪雨なども多く、都内でも水害も出ました。地球温暖化の影響がいわれているわけです。
 地球温暖化を防ぐために重要なことは、節電と再生可能エネルギーです。その点でも、消防庁が庁舎の屋上に太陽光パネルを設置するということは重要だと思っています。
 馬込出張所の屋上には太陽光パネルを設置するということになっていますけれども、どの程度の電力を賄える規模なのかということが一つ。それから、本町の待機宿舎の屋上には太陽光パネルを設置することになっていませんけれども、どうしてなのかという二点についてお答えください。

○柏木総務部長 太陽光発電設備の発電容量につきましては、五キロワットであります。馬込出張所に見込まれる消費電力八十キロワットの約五%を賄うことができる予定であります。
 また、東京消防庁では、庁舎の建設に際し、財務局の策定した省エネ・再エネ東京仕様に基づき、太陽光発電設備を設置しております。
 職員が居住する待機宿舎は、省エネ・再エネ東京仕様の対象ではないことから、本町待機宿舎には太陽光発電設備の設置を計画しておりません。

○大山委員 今ご答弁されたように、宿舎は省エネ・再エネ東京仕様という財務局が出しているもので、対象になっていないからということなんですけれども、この省エネ・再エネ東京仕様では、その目的で、二〇二〇年までに東京のエネルギー消費量を二〇〇〇年比で二〇%削減するという目標の達成に向けた率先的取り組みとして、都有建築物の改築等において、建築物の熱負荷の低減、最新の省エネ設備、多様な再エネ設備の導入等により、エネルギーの使用の合理化を図ることを目的とするとなっています。つまり、二〇〇〇年比二〇%削減を進めるために、東京都は率先して取り組みますということですよね。
 環境局の資料を見てみますと、二〇一六年度の数字が速報値で出されていますけれども、二〇〇〇年比、エネルギー消費量は二〇・八%の削減となっています。ですけれども、二〇一五年、その一六年の前年と比較すると、〇・四%増加しています。
 世界から見るとどうかといいますと、二〇一五年度の数字なんですけれども、二酸化炭素の排出量は、中国、アメリカ、インド、ロシアに次いで、日本は五番目に排出量が多くて、世界の二酸化炭素排出量の三・五%も占めています。その中でも、東京の二酸化炭素排出量は、国内の排出量の五・三%を占めており、この五・三%というのは、オーストリアやギリシャなどの一国分の排出規模に相当するものですから、東京の責任は大きいものがあるといえます。
 東京都が率先して再生エネルギーを進めていくことは重要なことです。設置可能なところには最大限設置していくことが求められますから、宿舎であっても、再生可能エネルギーに貢献するためには太陽光パネルを設置することが求められていますが、どうですか。

○柏木総務部長 太陽光発電は環境負荷の低減に効果のある再生可能エネルギーと認識しておりますが、先ほどの答弁のとおり、待機宿舎は省エネ・再エネ東京仕様の対象とはなっておりません。
 東京消防庁では、待機宿舎にLED照明や高効率給湯器を設置するなど環境負荷の低減に努めております。

○大山委員 環境負荷の低減に努めること、これはもちろん重要です。ですから進めていってほしいと思います。
 地球温暖化対策の国際的枠組みを定めたパリ協定では、世界の平均気温上昇を、産業革命以前に比べて二度より十分低く保ち、一・五度に抑える努力をする、こう世界共通の長期目標を定めたわけですね。
 東京都の平均気温は、皆さんご承知のとおり、この百年で約三度も上昇していますから、東京の責任というのはやはり重大なんですね。都として、できることを最大限実践していくことだと思っています。
 宿舎でも再生可能エネルギーを確保できるよう、太陽光パネルが設置できるように省エネ・再エネ東京仕様に書き込むことを、財務局に要望することを求めておきます。
 同時に、現在の仕様でも庁舎には設置できるのですから、庁舎の改築等はもちろんなんですけれども、既存の庁舎にも設置できるところには、太陽光パネルを設置していくべきだと思いますけれども、いかがですか。

○柏木総務部長 既存庁舎については、屋上部分を空調設備、電気設備の設置スペース、緑化、ヘリサインなどさまざまに活用しております。そのことから、大規模改修などの時期を捉え、省エネ・再エネ東京仕様を踏まえ、太陽光発電設備の設置の可能性について検討してまいります。

○大山委員 既存の庁舎についても、省エネ、再エネを進めるためにさまざまな工夫を含めて進めていっていただきたいということを求めて、質問を終わります。
 以上です。

○大津委員長 ほかに発言がなければ、お諮りをいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大津委員長 異議なしと認め、契約議案に対する質疑は終了いたしました。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも異議のない旨、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大津委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 以上で契約議案の調査を終わります。

○大津委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第百七十七号議案を議題といたします。
 本案につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○大津委員長 発言がなければ、お諮りをいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大津委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で東京消防庁関係を終わります。

○大津委員長 これより付託議案の審査を行います。
 第百七十七号議案を議題といたします。
 本案につきましては、既に質疑を終了しております。
 これより採決を行います。
 第百七十七号議案を採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、原案のとおり決定することにご異議はありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大津委員長 異議なしと認めます。よって、第百七十七号議案は原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○大津委員長 次に、特定事件についてお諮りいたします。
 お手元配布の特定事件調査事項につきましては、閉会中の継続調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大津委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○大津委員長 この際、両庁を代表いたしまして、三浦警視総監から発言を求められておりますので、これを許します。

○三浦警視総監 警視庁並びに東京消防庁を代表いたしまして、一言ご挨拶を申し上げます。
 ただいまは、当委員会に付託されておりました議案につきましてご決定をいただき、まことにありがとうございました。
 皆様方には、この一年間、両庁関係の予算案を初め、条例案や契約案など数多くの案件につきましてご審議いただきましたほか、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた諸対策や各種治安対策、防災対策など、両庁のさまざまな取り組みにご理解とご支援を賜り、心から感謝を申し上げます。
 私どもは、委員の皆様方から賜りました貴重なご意見を今後の業務運営に十分反映させ、世界一安全な都市東京の実現に向け、全力を尽くしてまいります。
 皆様方には、今後とも、両庁に対するより一層のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げまして、挨拶とさせていただきます。大変ありがとうございました。

○大津委員長 発言は終わりました。
 この際、私からも一言ご挨拶を申し上げます。
 警察・消防委員会の運営におきましては、橘副委員長、石毛副委員長、理事、そして委員の先生方には、大変ご尽力を賜り、厚く御礼を申し上げます。
 三浦総監を初め、前吉田総監、そして警視庁、村上総監を先頭に東京消防庁の皆様には、委員会の真摯な審議を通じて、都民の命と安全を二十四時間三百六十五日、お守りをくださいました偉大なご活躍に、委員会を代表して深甚なる敬意を表し、心から感謝を申し上げます。
 東京百五十年の本年は、機動隊創設七十年、東京消防庁開庁七十年、節目の年となりました。警察、消防の訓練行事に加えて、ことしは人命救助、救出のための大型装備の完成や施設の落成など、多くの節目を迎えることもできました。
 一方、西日本、大阪、北海道と自然災害が連続しておりますが、来年は世界ラグビー大会が、再来年は東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会が開催をされます。警察・消防委員会では、皆様からいただきました貴重な知見が、誰ひとり取り残さない世界一安全・安心な高度防犯、防災都市東京へと昇華されていくことになります。
 東京都議会第七十一代警察・消防委員会の先生方、警視庁、東京消防庁の幹部の皆様のますますのご健勝を祈念申し上げます。ありがとうございました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時二十二分散会

ページ先頭に戻る

ページ先頭に戻る