警察・消防委員会速記録第十一号

平成二十六年十一月二十七日(木曜日)
第十一委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長秋田 一郎君
副委員長長橋 桂一君
副委員長野村 有信君
理事両角みのる君
理事吉原  修君
理事酒井 大史君
東村 邦浩君
石毛しげる君
中嶋 義雄君
川井しげお君
高島なおき君
吉野 利明君
内田  茂君
吉田 信夫君

欠席委員 なし

出席説明員
警視庁警視総監高綱 直良君
総務部長貴志 浩平君
警務部長森田 幸典君
交通部長廣田 耕一君
警備部長斉藤  実君
地域部長渡邊剣三郎君
公安部長永井 達也君
刑事部長村田  隆君
生活安全部長藤本 隆史君
組織犯罪対策部長中野 良一君
総務部企画課長田代 芳広君
総務部会計課長前田 守彦君
東京消防庁消防総監大江 秀敏君
次長高橋  淳君
企画調整部長徳留 壽一君
総務部長荒井 伸幸君
人事部長阿部 勝男君
警防部長松浦 和夫君
防災部長関  政彦君
救急部長松川 茂夫君
予防部長村上 研一君
装備部長阿出川 悟君
企画調整部企画課長清水 洋文君
企画調整部財務課長岡本  透君

本日の会議に付した事件
警視庁関係
事務事業について(質疑)
第四回定例会提出予定案件について(説明)
・警視庁鮫洲運転免許試験場技能試験コース棟・駐車場棟(仮称)(二十六)新築工事(その二)請負契約
東京消防庁関係
事務事業について(質疑)
第四回定例会提出予定案件について(説明)
・平成二十六年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、債務負担行為 東京消防庁所管分
・特別区の消防団員等の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
・東京消防庁立川防災施設(二十六)空調設備改修工事請負契約
陳情の審査
(1)二六第六九号 青梅消防署からの公害(騒音)問題とプライバシー侵害に関する陳情

○秋田委員長 ただいまから警察・消防委員会を開会いたします。
 初めに、会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、警視庁及び東京消防庁関係の事務事業に対する質疑、第四回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取並びに東京消防庁関係の陳情の審査を行います。
 なお、本日は、事務事業につきましては、質疑を終了まで行い、提出予定案件につきましては、説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承願います。
 これより警視庁関係に入ります。
 初めに、事務事業に対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 これより質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○秋田委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○秋田委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。

○秋田委員長 次に、第四回定例会に提出を予定されております案件につきまして、理事者の説明を求めます。

○貴志総務部長 平成二十六年第四回都議会定例会に提出を予定しております警視庁関係の案件についてご説明いたします。
 案件は、警視庁鮫洲運転免許試験場技能試験コース棟・駐車場棟新築工事請負契約案一件であります。
 それでは、お手元の資料をごらんください。
 鮫洲運転免許試験場は昭和四十三年に建築されましたが、耐震性に問題があったほか、経年による老朽化や近年の業務量増加による狭隘が著しく、来場される都民の皆様にもご不便をおかけしていたことから、庁舎棟の改築及び技能試験コース棟、駐車場棟の新築につきまして計画を進めておりました。
 庁舎棟につきましては、平成二十二年第四回定例会におきましてご承認をいただき、昨年、竣工したところでありますが、本定例会におきましては、技能試験コース棟及び駐車場棟の新築についてご審議を賜るものであります。
 なお、庁舎棟と技能試験コース棟、駐車場棟の整備時期をずらしておりますのは、一度の機会に整備を行いますと、工事期間中は試験場の全業務を停止することとなり、利用される方々の利便性が著しく低下することが想定されたからであります。
 技能試験コース棟は、鉄骨造一部鉄筋コンクリート造、平屋建ての二層式、コース面積は約二万四千六百三十平方メートルを予定しております。
 また、駐車場棟は、鉄骨造一部鉄筋コンクリート造、地下一階地上六階建て、延べ床面積は約九千五百三十平方メートルを予定しております。
 技能試験コース棟は、全国警察で初となる平屋建て二層式を採用しており、これまで、二十二種目ある技能試験のうち八種目しか実施できなかったものが、全種目実施可能となるほか、駐車場棟の整備により、駐車可能台数についても大幅に増加するなど、都民の皆様の利便性向上に大きく寄与するものと考えております。
 建築工事につきましては、本年度から平成二十八年度までの三カ年の計画で、施工業者は、去る十月三日に行われました一般競争入札の結果、鴻池・坂田・坪井・東建設共同企業体が六十九億九千三百万円で落札しております。
 工事に係る予算措置につきましては、既に本年の第一回定例会でお認めいただいておりますが、本定例会でご承認をいただきましたならば、速やかに契約を締結し、着工したいと考えております。
 以上で説明を終わらせていただきます。ご審議を賜りますようお願いいたします。

○秋田委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○秋田委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
 以上で警視庁関係を終わります。

○秋田委員長 これより東京消防庁関係に入ります。
 初めに、過日の委員会において紹介できませんでした幹部職員について、消防総監から紹介があります。

○大江消防総監 過日の委員会において紹介できませんでした幹部職員を紹介させていただきます。
 装備部長の阿出川悟です。
 よろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○秋田委員長 紹介は終わりました。

○秋田委員長 次に、事務事業に対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 これより質疑を行います。
 発言を願います。

○吉田委員 地震火災への対応について質問させていただきます。
 地震火災では、建物倒壊による道路閉鎖、水道の断水も予想されますけれども、都の被害想定でも、区部の断水率は五〇%と想定されています。それだけに、消防水利の確保が地震火災では極めて重要になっていると思います。
 昨年度の火災予防審議会地震対策部会でも、被害を軽減するための政策実験として消防水利が取り上げられています。消防水利のメッシュ当たり充足率は九七%を超えていますけれども、この地震対策部会が行った政策実験、中間報告ではありますけれども、どのような知見が得られたのか、まずお答え願います。

○関防災部長 震災時の水利整備基準を満たしていない地域において、消防水利の設置を仮定したシミュレーションを二カ所で実施した結果、延焼面積等の被害軽減が予測できました。

○吉田委員 九七%を超えて整備が進んでいますけれども、不足しているメッシュ数を見ると、区部で二百五十メートルメッシュで二百十六カ所、七百五十メートルメッシュで三十五カ所です。私の杉並区でも、高円寺、阿佐谷など、木造密集地域がありますけれども、充足していないメッシュはいまだ三十一カ所残されています。
 区部で不足数が多い行政区はどこか、また、困難な要因及び今後どう整備していくのか、お答えを願います。

○関防災部長 不足メッシュ数が多い行政区は、世田谷区、練馬区や杉並区などであり、主な要因は用地確保の困難性であります。
 引き続き、消防水利の整備については、関係機関等の理解を得て、連携を図りながら進めてまいります。

○吉田委員 巨大な水利の整備とともに、いわゆる多機能型深層無限水利、深井戸は、災害時の生活用水としても活用可能であり、極めて水利確保にとって重要だというふうに思います。ただ、この間の経過では、年間一カ所程度しか整備が進められていないのが現状ではないでしょうか。
 この多機能型深層無限水利、いわゆる深井戸についてどのように認識し、どう整備をしていこうとしているのか、お答え願います。

○関防災部長 深井戸の整備については、延焼危険度が極めて高く、かつ防火水槽や自然水利の確保が困難な地域に対して、計画的に整備を進めてまいります。

○吉田委員 ぜひ、おくれている地域を中心に整備を強化していただきたいということを述べておきます。
 地震火災は、同時多発火災が予想されるだけに、出火件数の抑制と出火時の初期消火が重要になっていることはいうまでもありません。東京都の被害想定では、最悪のケースで、区部の出火件数は七百五十四件、私の杉並区の場合は三十七件です。これは消防団の分団数をも超える件数であり、住民組織による初期消火が重要になっていることはいうまでもありません。
 この点で、近年重視しているスタンドパイプは、動力なしに消火栓から直接放水できる点で重要だと思います。しかし、短時間にスタンドパイプを設置し、ホースを連結し、そして速やかに作動できるかどうかが求められていると思います。
 このスタンドパイプについても地震対策部会の政策実験が行われていますが、このスタンドパイプの効果についてどのような知見が得られたのか、お答えください。

○関防災部長 出火から十五分以内に放水を開始することなどを条件とした結果、スタンドパイプによる消火活動は、地震火災の被害を軽減することが予測できました。

○吉田委員 出火から十五分以内に放水できれば極めて効果的だということが前提で、被害軽減が予測できたというご答弁でした。
 この点で、中間報告の段階ですけれども、まとめで、スタンドパイプを消防団分団等へ配置し、使用可能状態に保つことは、地域の初期消火対応力が高まり、減災に直結するものであるといえるとして、木造密集地域などに優先した配置の配慮も必要と報告されていることは、極めて重要だというふうに思います。
 やはり、短期間、短時間に、設置、操作をする上で、消防団員の宅にスタンドパイプが置かれていて、それで、住民とともに速やかに消火、鎮火活動を行うということは重要だと私も思います。
 この中間報告の方向は今後どう生かされていくのか、お答えください。

○関防災部長 今後、火災予防審議会の答申結果を踏まえ、施策への反映を進めてまいります。

○吉田委員 最後に、地震火災の出火防止対策について伺います。
 内閣府において、感震ブレーカーの普及が重要施策として打ち出されました。
 感震ブレーカーの普及促進についてどのように認識し対応していくのか、お答えください。

○関防災部長 感震ブレーカーは、地震時の電気火災防止対策の一つとして、現在、内閣府で検討されているところであり、今後も引き続き、その動向を注視してまいります。

○吉田委員 昨年末の中央防災会議の首都直下地震の被害想定と対策について及びことし策定された国の首都直下地震緊急対策推進計画でも、出火防止対策の強化が重視され、その具体策として、感震ブレーカーの設置推進が挙げられています。
 今、具体的な普及策も検討されていますけれども、東京消防庁としても積極的に取り組まれることを要望して、質問を終わります。

○秋田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○秋田委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。

○秋田委員長 次に、第四回定例会に提出を予定されております案件につきまして、理事者の説明を求めます。

○高橋次長 平成二十六年第四回都議会定例会に提出を予定しております東京消防庁関係の案件につきましてご説明申し上げます。
 案件は、予算案一件、条例案一件、契約案一件の計三件であります。
 初めに、お手元の資料1によりまして、平成二十六年度東京都一般会計補正予算案の東京消防庁所管分についてご説明いたします。
 債務負担行為でありますが、上欄にお示ししてありますように、消防署・出張所等新改築について、平成二十七年度から平成二十八年度までの債務負担行為の限度額は二十六億二千九百八十一万五千円であり、今回計上しております補正限度額は一億四千万円の増額になるものであります。
 理由といたしましては、消防施設の整備につきまして、労務単価及び資材価格の高騰により工事の起工額及び契約額が上昇しているためであります。
 以上が補正予算の内容でございますが、この補正予算をお認めいただきますと、消防署・出張所等新改築の債務負担行為の限度額は、上欄にお示ししてありますように、二十七億六千九百八十一万五千円となるものでございます。
 次に、資料2によりまして、特別区の消防団員等の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例案についてご説明いたします。
 本案は、次代の社会を担う子どもの健全な育成を図るための次世代育成支援対策推進法等の一部を改正する法律の施行により、本条例が児童扶養手当と公務災害補償との調整に係る規定の中で引用する児童扶養手当法の条項のずれを解消するものであります。
 なお、施行日につきましては公布の日を予定しておりますが、平成二十六年十二月一日から適用いたします。
 次に、資料3によりまして、東京消防庁立川防災施設(二十六)空調設備改修工事請負契約案についてご説明いたします。
 立川防災施設は、平成三年から平成七年にかけて順次竣工した立川消防署、立川防災館、航空隊などの消防庁舎等でありますが、経年による老朽化が進んでいることから、空調設備を改修するものでございます。
 去る十月三日、財務局におきまして一般競争入札を行い、落札金額十億九千四百四万円にて、富士・新和・奥山建設共同企業体を落札者と決定いたしました。
 なお、本契約につきましては、平成二十八年度までの債務負担行為となるもので、都議会のご承認が得られましたならば、正式に工事請負契約を締結する予定でございます。
 以上、大変雑駁ではございますが、第四回定例会に提出を予定しております案件の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○秋田委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○秋田委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○秋田委員長 次に、陳情の審査を行います。
 陳情二六第六九号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○荒井総務部長 お手元の陳情審査説明表により、二六第六九号、青梅消防署からの公害(騒音)問題とプライバシー侵害に関する陳情につきましてご説明いたします。
 表紙をおめくりください。
 本陳情は、青梅市の高島小百合氏から出されたものであり、平成二十六年九月四日に受理しております。
 陳情の趣旨は、青梅消防署からの騒音とプライバシー侵害のため、ストレスによる健康被害になり、働けず生活が困窮しているので、青梅消防署は、住宅地のど真ん中での訓練と称した騒音を一切やめて、移転していただきたいというものでございます。
 消防署において、消防活動の技術等の向上を図る消防訓練や消防機械器具等の使用前、使用後の点検整備は、火災を初めとする各種災害に安全かつ迅速に対応するために必要なものであります。
 一方、消防訓練や点検整備に伴う騒音等に対し、近隣住民の理解を得る必要があることから、平成二十三年八月、青梅消防署は、河辺ホームズセンチュリー21マンションの居住者を初めとした近隣住民に対し、次の三点について説明を行い、厳守しております。
 訓練の実施時間帯は平日十時から十二時まで、十三時から十七時までとし、土曜、日曜及び祝日は十三時から十六時まで実施する。
 消防訓練時や点検整備時において、必要以上の声を出さないこと、車両の拡声機を使用しないこと、音の出る消防機械器具の点検は、マンションから離れた車庫前等で実施するなど、騒音に配慮する。
 放水訓練やはしご車の伸梯訓練は、マンションから離れた訓練塔前で実施する。
 さらに、訓練塔の屋上部分に目隠しネットを張り、プライバシーに配慮するとともに、自家用給油設備については、マンション境界線から九・四メートルの距離を確保し、設置しております。
 今後とも、近隣住民に対する騒音やプライバシーの侵害に配慮し、近隣住民の理解を得ながら、精強な消防部隊を育成するための消防活動訓練や消防機械器具等の点検整備を実施してまいります。
 以上、簡単ではございますが、現在の状況の説明とさせていただきます。よろしくご審査のほどお願いいたします。

○秋田委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○秋田委員長 発言がなければ、これより採決を行います。
 お諮りいたします。
 本件は、不採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○秋田委員長 異議なしと認めます。よって、陳情二六第六九号は不採択と決定いたしました。
 以上で陳情の審査を終わります。
 以上で東京消防庁関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時二十一分散会

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