警察・消防委員会速記録第四号

平成二十二年三月十八日(木曜日)
第十一委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十四名
委員長石森たかゆき君
副委員長東村 邦浩君
副委員長酒井 大史君
理事吉野 利明君
理事和田 宗春君
理事吉田 信夫君
土屋たかゆき君
ともとし春久君
中嶋 義雄君
宮崎  章君
比留間敏夫君
山下 太郎君
大沢  昇君
田中  良君

 欠席委員 なし

 出席説明員
警視庁警視総監池田 克彦君
総務部長小谷  渉君
東京消防庁消防総監新井 雄治君
次長人事部長事務取扱北村 吉男君

本日の会議に付した事件
予算の調査(意見開陳)
・第一号議案 平成二十二年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為 警察・消防委員会所管分
付託議案の審査(決定)
・第九十一号議案 インターネット端末利用営業の規制に関する条例
・第九十二号議案 警視庁の設置に関する条例の一部を改正する条例
・第九十三号議案 東京都公安委員会委員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
・第九十四号議案 警視庁職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
・第九十五号議案 東京消防庁の設置等に関する条例の一部を改正する条例
・第九十六号議案 東京消防庁職員定数条例の一部を改正する条例
・第九十七号議案 東京消防庁職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
・第九十八号議案 火災予防条例の一部を改正する条例
特定事件の継続調査について

○石森委員長 ただいまから警察・消防委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、平成二十二年度予算の調査及び付託議案の審査並びに特定事件の閉会中の継続調査の申し出の決定を行います。
 これより予算の調査を行います。
 第一号議案、平成二十二年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為、警察・消防委員会所管分を議題といたします。
 本案につきましては、既に質疑を終了しております。
 これより意見の開陳を行います。
 順次発言を願います。

○山下委員 私は、都議会民主党を代表して、当委員会に調査を依頼された平成二十二年度予算案にかかわる議案について意見の開陳を行います。
 一般会計の予算規模は大幅な税収減を受けて、前年度比五・一%減の六兆二千六百四十億円で、二年連続の減となりました。しかし、約六千億円もの税収減に対しては、基金の取り崩し、都債発行増で歳入を確保し、歳出における公債費、税連動経費、基金積み立ての減などにより、給与関係費を除く経常経費については前年度比三・九%増の二兆二千二百三十二億円、投資的経費については、前年度比四・七%増の八千百三十七億円を確保しています。事務事業評価についても、百四十件を見直し、再構築することによって、約二百億円を確保するとともに、歳出の精査によって、約一千二百億円の事業費を削減しています。
 こうした堅実な財政運営については、基本的に評価するものであります。
 個々の施策については、昨年の都議選において都議会民主党が掲げた医療・福祉・介護、仕事・中小企業、住まい・防災、学び・子育て、環境・エネルギーの五つの分野において、前向きな姿勢が示されています。
 昨年末に要請した重点要望事項については、前年度比二二・三%増の約五千億円が予算化されました。とりわけ小児医療や医療提供体制の確保については、多くの事業が新規事業あるいは拡充事業として予算化されています。
 しかし、懸案の私学助成や出産育児一時金の上積みが計上されておらず、私立幼稚園等就園奨励特別補助においても負担増の三分の一が残されています。八ッ場ダムについても、過去の実績などに基づいたとされる予算額が計上されています。中央卸売市場は、豊洲新市場の整備として、土地取得費を含む一千二百八十一億円の予算が計上されています。
 都議会民主党はこの間、本会議、予算特別委員会、常任委員会において、さまざまな角度から議論させていただきましたが、都側からは満足できる回答はありませんでした。既に修正案の策定に入っており、予算特別委員会での提案に向けて粛々と準備を進めさせていただいております。
 以上、私たちの総括的な意見を申し上げ、以下、各局にかかわる事項について申し上げます。
 まず、警視庁関係について申し上げます。
 一、暴力団対策及び国際化する犯罪等に対処するとともに、危機に強い都市実現のため、テロ対策に向けた官民パートナーシップの構築を図ること。
 一、関係機関との連携を深め、振り込め詐欺対策、ひったくり対策、突発的重要事件対策をより一層強化すること。
 一、盛り場対策を強化するとともに、地域安全情報の提供を進め、まちの防犯意識の向上に努めること。
 一、地域防犯活動の相談、支援、学校の安全確保、子どもの安全指導などを担う防犯活動アドバイザー、スクールサポーターを増員し、防犯ボランティア、まちかど防犯隊活動を支援すること。
 一、警察活動の人的基盤を強化するとともに、必要な警察装備の充実強化を図ること。
 次に、消防庁関係について申し上げます。
 一、首都直下の大地震やNBCテロ災害への対策を強化するとともに、災害時支援ボランティアを初めとした地域住民や事業所、区市町村等との連携強化により、地域防災力の向上を図ること。
 一、応急手当ての普及促進を行い、救命効果の向上を図るとともに、救急相談センターの充実、活用促進により、真に救急車を必要とする都民への適切かつ効果的な対応を図ること。
 一、住宅用火災警報器の維持管理、指導など、住宅防火対策を推進するとともに、都民に対する防災教育や都民防災教育センターを活用しての訓練等により、都民の防災行動力の向上を図ること。
 一、建物の防火防災管理体制の強化や火災予防査察執行体制の充実強化などにより、建物の安全性を高め、都民が安心して生活できる環境づくりを推進すること。
 一、消防行政需要に応じた、効果的かつ柔軟な組織体制の整備を行うとともに、職員の効果的な配置、運用を行い、都民サービスの向上を図ること。
 以上を申し上げて、意見開陳といたします。

○吉野委員 東京都議会自由民主党を代表いたしまして、当委員会へ付託されました平成二十二年度予算関係議案についての意見開陳を行います。
 初めに、各局共通事項について申し上げます。
 平成二十二年度予算は、財政の健全性を堅持しながら、東京の現在と将来に対して、今日、都がなすべき役割をしっかりと果たすものとしています。これは、我が党の考えとまさに同じ姿勢に立ったものであります。
 まず、歳出面では、都税収入の大幅な減収に対応し、歳出総額が減少する中にあっても、政策的経費である一般歳出を一・九%増とし、都政がなすべき課題に対し積極的な予算措置が講じられています。個々の施策を見ても、これまで我が党が強く要望してきた雇用の創出や中小企業への金融支援、さらには地域商業の活性化に向けた取り組みなど、現下の経済危機のもと、都民や中小企業の不安を払拭するものが盛り込まれています。
 また、かねてより、我が党が会派を挙げて議論し、積極的に政策提言を行っている少子高齢化対策についても、子育て、雇用、医療、住まいなど、あらゆる分野において、国を先導する先駆的な取り組みが総合的に展開されています。
 とりわけ特筆すべきは、投資的経費を一般歳出の伸びを上回る四・七%と着実に増加させ、石原都政初の八千億円台にまで到達させていることです。
 内容も、外かく環状道路の整備や、鉄道の連続立体交差化といった東京の将来を切り開く公共投資を着実に推進するとともに、中小企業の受注機会や雇用の創出にもつながる、都市基盤施設の維持更新や道路補修や学校の耐震化などの事業を積極的に実施するものとなっています。
 財政運営においても、都税収入が大幅に落ち込む中、徹底してむだを排した上で、これまでの堅実な財政運営で培ってきた都債の発行余力や基金など、財政の対応力を適切に活用しています。
 こうした取り組みにより、必要な施策を積極的に実施しながら、財源として活用可能な基金の残高を一兆円確保するなど、将来に向けた都財政の健全性を堅持しています。この先も厳しい財政環境が続くことが想定されますが、こうした厳しいときだからこそ、東京が国を先導していかなければなりません。そのためには、それらの施策展開を支え得る堅実な財政運営の維持が不可欠であり、事務事業評価のさらなる進化など、今後とも努力を重ねていただきたいと思います。
 最後に、現下の都民生活を取り巻く厳しい状況を踏まえ、各局とも、施策の目的をできる限り早期に達成するべく、迅速かつ着実な予算執行に鋭意努力されるよう強く要望します。
 次に、各局関係に移ります。
 まず、警視庁関係について申し上げます。
 一、無差別殺傷等の突発事件発生時に必要な資器材を整備し、積極果敢な街頭警察活動の強化を図られたい。
 二、地域住民による自主的な防犯活動を促進するため、防犯ボランティア団体に対する積極的な支援を引き続き推進されたい。
 三、被害者の救援活動に必要な車両や装備資器材を整備し、災害発生時の対応を強化されたい。
 四、安全で快適な交通社会の実現のため、高度道路交通システムを活用した円滑化対策を展開させるとともに、信号施設や道路標識等の整備を図り、都内の良好な交通環境の確立を図られたい。
 五、一層緻密で適正な検視及び鑑識体制を確立するため、増員される警察官を有効活用するとともに、第一線の警察活動を支えるため、専務的非常勤職員を効果的に配置されたい。
 次に、消防庁関係について申し上げます。
 一、震災時における災害活動力を高めるため、消防団及び災害時支援ボランティアと連携した早期情報収集体制を強化するとともに、消防車両及び各種通信設備等の整備に努められたい。
 二、NBCテロや大規模災害等への対策を強化するため、NBC対処用資器材の整備及び各種消防活動用資器材の充実強化に努められたい。
 三、消防団の災害活動体制の充実強化を図るため、消防団分団本部施設、可搬ポンプ積載車及び各種資器材等を整備するとともに、消防団員の確保に努められたい。
 四、都民からの救急相談及び医療機関の案内に迅速かつ的確に対応するため、救急車の適正利用をさらにPRするなど、救急相談センターの充実強化に努められたい。
 五、新型インフルエンザの感染拡大等に対応するため、非常用救急車や各種活動用資器材の整備に努められたい。
 以上をもちまして、意見開陳を終わります。

○ともとし委員 都議会公明党を代表いたしまして、当委員会に付託された平成二十二年度予算関係議案について意見開陳を行います。
 初めに、各局共通について申し上げます。
 平成二十二年度の一般会計当初予算案は、都税が二年連続で大幅減となる中、予算規模が前年度比で五・一%減少しておりますが、政策的経費である一般歳出は、逆に一・九%伸びております。都財政を取り巻く環境がこれだけ厳しい中、このような予算を編成できたのは、いうまでもなく、都が公明党の意見を取り入れ、十年来に及ぶ行財政改革に取り組んできたからであります。
 その過程において、公明党が提案した新たな公会計制度が導入されたことにより、隠れ借金を顕在化させ、その解決策を見出し、十九年度にほぼ解消させることができました。また、減価償却費の概念を取り入れ、社会資本等整備基金を積み立てるなど、大きな財政改革を行ってまいりました。
 このようにして、これまで培ってきた財政の対応力が二十二年度予算案において発揮されており、厳しい経済情勢によりしわ寄せを受けている雇用環境や中小企業に対して、積極的な対策が講じられております。また、少子化対策、高齢者支援、周産期医療などの重要課題に対しても、都独自の戦略的な取り組みが拡充をされております。
 さらに、都市インフラの整備を初め、東京の将来をつくるための取り組みも加速させております。
 公明党が一貫して充実を要求している福祉と保健の分野を見ても、構成比、金額ともに過去最高であり、評価をしているところであります。
 また、歳入歳出全般にわたるもう一段の洗い直しを行い、その上で、発行余力の範囲内で都債の積極的な活用を図っており、同時に、財政調整基金は今後の経済変動に備えて、取り崩しを必要最小限にとどめております。
 今後も厳しい財政環境が想定される中にあって、従来にも増して中長期的視点に立った財政運営が必要であります。そのため、事業の特性に応じて、新たな公会計手法を積極的に施策の検証、評価に活用するなど、事務事業評価の取り組みを一層充実させることで、都民の税金をむだなく最大限有効に活用していくことが重要であります。
 将来にわたり都民生活を守るため、財政体質を高める取り組みをさらに強化することを強く望むものであります。予算の執行に当たっては、都民の期待にこたえられるよう、より一層、効果的、効率的に行うことを要望いたします。
 次に、警視庁関係について申し上げます。
 一、街頭における警察活動を強化するため、被疑者の制圧逮捕及び警察官の受傷事故防止に有効な装備資器材の充実強化を図られたい。
 一、都民がみずからの安全を確保するために、地域に密着した、ひったくりや振り込め詐欺などの日常生活を脅かす情報を引き続き提供されたい。
 一、地震や台風などの自然災害に対し、的確に対応するための装備資器材を整備するとともに、官民一体となった情報ネットワークを構築し、テロを発生させない社会の実現に努められたい。
 一、若年層や高齢者の重大交通事故防止対策のため、交通安全教育の充実を図るとともに、各種広報活動を通じて、交通安全に関する啓蒙活動に努められたい。
 一、警察活動の拠点となる警察施設の計画的な整備を図られたい。
 一、駐車禁止規制については、地域住民、関係者の意見を聞き、一層の見直しに努められたい。
 次に、消防庁関係について申し上げます。
 一、都民に対する救急相談及び医療機関の案内を充実するため、救急相談センターの積極的な広報に努め、都民サービスを向上されたい。
 一、新型インフルエンザ発生時に増大する救急需要に対応するため、非常用救急車及び各種救急資器材の充実に努められたい。
 一、NBCテロ災害発生時等の対策として、NBC対処用資器材及び各種消防活動用資器材の整備に努められたい。
 一、地域の消防団及び災害時支援ボランティアと連携し、早期情報収集体制を強化するなど、震災時の消防活動体制の向上に努められたい。
 一、震災時の即応体制を確保するため、老朽化した消防庁舎等の改築整備に努められたい。
 一、地域の防災行動力を高めるため、町会や事業所と連携した防災訓練を積極的に推進するとともに、消防少年団等への育成指導に努められたい。
 以上をもちまして、意見の開陳とさせていただきます。

○吉田委員 日本共産党都議団を代表して、当委員会に付託をされた警視庁及び消防庁予算案について意見開陳をします。
 まず、警視庁関係です。
 一、警察行政の執行に当たっては、憲法に基づき自治体警察の本旨に徹して、不偏不党の公正な立場に立ち、基本的人権の擁護に努めること。地域住民とともに歩む警察としての運営を図ること。
 一、警視庁の予算や人員配備は、刑事、防犯活動などを何より中心とし、交番やパトロールなど、現場体制を抜本的に強化すること。
 一、国会や各国大使館など、首都警備にかかわる警察官は国の責任で行わせ、確保した警察官は都民生活の安全確保に配置すること。
 一、交通安全対策を強化し、信号機の設置及び歩車分離式信号機を大幅に増設をし、交差点での事故防止に努めること。
 また、高齢者、障害者の安全確保のために、信号時間の延長や高齢者感応式信号機、エスコートゾーンなどの整備を進めること。
 一、中小業者等の営業に深刻な影響を及ぼしている駐車禁止の緩和、見直しを図ること。駐車禁止等除外標章の利用対象の拡大を図ること。
 一、けん銃、刃物などによる凶悪犯罪から都民の生活と安全を守るために、万全の対策を尽くすこと。高齢者など社会的弱者がひったくりなどの犯罪被害に遭わないよう、特段の努力を尽くすこと。
 一、反社会的な行為を繰り返す暴力団対策については、毅然とした姿勢で対処し、暴力団根絶に全力を尽くすこと。
 一、インターネットカフェ利用者への規制の強化を行わず、いわゆるインターネットカフェ難民が排除されることがないようにすること。
 一、警察官の労働条件を向上させること。
 次に、消防庁関係です。
 一、予想される首都直下型地震に対し万全の対策をとること。そのための消防施設、資器材、設備及び職員体制の拡充を早急に図り、大災害に対処できる体制をつくることに万全を尽くすこと。
 一、倒壊建物から人命を救助するための消防救助部隊を各方面に設置を図るとともに、ファイバースコープなど、救助機器、重機車両等の整備計画を立てて整備拡充に努めること。
 一、救急活動強化のために、救急車の大幅増車とそのための人員体制の増員を図ること。
 一、消防団員の確保促進への支援を強化するとともに、活動拠点である分団本部や資材格納庫の改築、改修を促進すること。可搬ポンプ積載車を初め、消防団の資器材の整備を図ること。
 一、消防団の報酬や費用弁償の引き上げと確保、隊員の処遇改善を図ること。
 一、災害弱者の緊急通報システム、火災安全システムが速やかに設置できるよう関係機関と連携を図ること。
 一、消防職員の待遇改善と待機宿舎の整備を計画的に進めること。
 以上です。

○土屋委員 消防を先にお話をいたします。
 一、震災時における地域の災害活動拠点機能を十分確保するため、計画的に消防庁舎などの改築整備に努めること。
 二、消防団における地域の災害活動体制の強化を図るため、消防団活動資器材等の整備を促進するとともに、消防団員の確保に努めること。また、処遇面においても、さらなる改善が必要と考える。
 三、予想される富士山の噴火や大型地震、防衛対象国からのテロ、侵略の可能性が高まる以上、対応力等を強化するため、高度な消防活動資器材の整備を行うこと。さらに、警察、自衛隊と一体化した図上演習を含めた演習をより一層具体的に行うべきであり、全都を挙げた訓練の検討も図らなければならない。
 四、救命効果のさらなる向上を図るため、応急手当ての普及促進に努めるとともに、救命相談センターの充実強化を図ること。
 次に、警察です。
 一、来日外国人犯罪組織、あるいは在日不良外国人個人による犯罪の凶悪化にかんがみ、首都東京の治安を確保、保全するため、最新の対人防護衣など、捜査支援資器材の整備を図り、取り締まりを徹底すること。
 二、警察の本来の存在意義は治安の保持である。したがって、振り込め詐欺やひったくりなど、都民の身近で発生する犯罪に対処するため、街頭警察活動を強化すること。
 三、震災等大規模災害発生時の防火拠点となる警察施設及び初動活動要員を都内に確保するための待機宿舎の整備を図ること。
 四、歩行者や二輪車による重大事故を防止するため、自転車も車両であり、取り締まりの対象となるという意識を普及させるため、教育現場や地域活動を通じて各種交通安全教育を推進し、交通安全意識の浸透を図ること。
 五、首都東京の治安の根幹である機動隊員等の特殊勤務手当の充実を図ること。
 以上にさらに付記すれば、あえて付記すれば、国で議論されている取り調べ室の可視化は、容疑者の人権に重きを置いたバランスを欠くもので、被害者の人権を軽視している。つまり、近年、犯罪者の罪の意識の希薄化はますます顕著になり、それは学歴の高い低い、社会的身分の高い低い、年齢の高低などに関係がない。つまり、それは戦後民主主義の産物たる自己責任の著しい欠如と断言できる。そうした状況の中で、安直な可視化はかえって真実を究明する捜査の妨げとなり、悪質かつ知能的な犯罪者の利益を利することになる。取り調べ室での容疑者とのやりとりは、事案の究明に極めて重要であることをつけ加えておきたい。
 以上です。

○石森委員長 以上で予算に対する意見の開陳を終わります。
 なお、ただいま開陳されました意見につきましては、委員長において調査報告書として取りまとめの上、議長まで提出いたしますので、ご了承願います。
 以上で予算の調査を終わります。

○石森委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第九十一号議案から第九十八号議案までを一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に質疑を終了しております。
 これより採決を行います。
 初めに、第九十一号議案を採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○石森委員長 起立多数と認めます。よって、第九十一号議案は、原案のとおり決定いたしました。
 次に、第九十二号議案から第九十八号議案までを一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○石森委員長 異議なしと認めます。よって、第九十二号議案から第九十八号議案までは、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○石森委員長 次に、特定事件についてお諮りいたします。
 お手元配布の特定事件調査事項につきましては、閉会中の継続調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○石森委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○石森委員長 この際、両庁を代表いたしまして、池田警視総監から発言を求められておりますので、これを許します。

○池田警視総監 警視庁並びに東京消防庁を代表いたしまして、ごあいさつを申し上げます。
 ただいまは、当委員会に付託されておりました両庁の議案につきまして、原案のとおりご決定をいただき、まことにありがとうございました。
 私どもは、委員の皆様方から賜りました貴重なご意見を今後の業務運営に十分反映させるとともに、都民の皆様のご理解とご協力をいただきながら、引き続き首都東京の治安維持と都民生活の安全・安心の確保に前進を尽くしてまいります。
 委員の皆様方には、今後とも、両庁に対するより一層のご指導、ご支援を賜りますよう、お願い申し上げまして、御礼の言葉とさせていただきます。
 まことにありがとうございました。

○石森委員長 発言は終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時二十八分散会

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