警察・消防委員会速記録第五号

平成十二年七月七日(金曜日)
   午後一時五分開議
 出席委員 十三名
委員長野村 有信君
副委員長川井しげお君
副委員長前島信次郎君
理事宮崎  章君
理事三浦 政勝君
理事秋田かくお君
田中  良君
花川与惣太君
池田 梅夫君
橋本辰二郎君
藤井 富雄君
三田 敏哉君
奥山 則男君

 欠席委員 なし

 出席説明員
警視庁警視総監野田  健君
副総監警務部長事務取扱奥村萬壽雄君
総務部長末綱  隆君
交通部長浅井  守君
警備部長近石 康宏君
地域部長富山 幹夫君
公安部長安藤 隆春君
刑事部長栗本 英雄君
生活安全部長寺尾 正大君
総務部企画課長友渕 宗治君
総務部会計課長阿多 壽次君
消防庁消防総監池田 春雄君
次長杉村 哲也君
総務部長鎌倉 弘幸君
警防部長中村 正弘君
防災部長稲葉  昇君
救急部長白谷 祐二君
予防部長小林 茂昭君
指導広報部長金子  勉君
装備部長鈴木 淳雄君
総務部企画課長三上  進君
総務部経理課長伊藤 克己君

本日の会議に付した事件
 警視庁関係
  付託議案の審査(質疑・決定)
  ・第二百十八号議案 警視庁の設置に関する条例の一部を改正する条例
  ・第二百十九号議案 警視庁の警察官の職務に協力援助した者の災害給付に関する条例の一部を改正する条例
  報告事項(説明)
  ・「三宅島緊急火山情報」及び「神津島近海地震災害」に伴う警備活動について
 消防庁関係
  契約議案の調査
  ・第二百二十三号議案 東京消防庁足立消防署庁舎改築工事請負契約
  付託議案の審査(質疑・決定)
  ・第二百二十号議案  特別区の消防団員等の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例
  ・第二百二十一号議案 特別区の消防団員に係る退職報償金に関する条例の一部を改正する条例
  ・第二百二十九号議案 部隊運用装置の製造請負契約
  ・第二百三十二号議案 ヘリコプターの買入れについて
  ・第二百三十三号議案 交通事故に伴う損害賠償の和解について
  報告事項(説明)
  ・三宅島火山活動及び神津島近海地震災害に伴う東京消防庁の活動について
 請願陳情の継続審査について
 特定事件の継続調査について

○野村委員長 ただいまから警察・消防委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程に従いまして、警視庁及び消防庁関係の付託議案の審査及び報告事項の聴取、消防庁関係の契約議案の調査、並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び継続調査の申し出の決定を行います。
 契約議案について申し上げます。
 契約議案は、財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について、議長から調査依頼がありました。
 本件については、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
 公文の写しは、お手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。
平成十二年七月六日
東京都議会議長 渋谷 守生
警察・消防委員長 野村 有信殿
契約議案の調査について(依頼)
 このことについて、左記により財政委員長へご報告願います。
  記
1 調査議案
 第二百二十三号議案 東京消防庁足立消防署庁舎改築工事請負契約
2 提出期限 七月七日(金)

○野村委員長 これより警視庁関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第二百十八号議案、警視庁の設置に関する条例の一部を改正する条例及び第二百十九号議案、警視庁の警察官の職務に協力援助した者の災害給付に関する条例の一部を改正する条例を一括して議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しております。
 資料の要求はいたしておりませんので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○野村委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、これをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野村委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。

○野村委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○近石警備部長 三宅島の緊急火山情報による島民の避難や、神津島近海で発生した地震による被害状況については、既に報道されているところでありますけれども、これに伴う警備活動についてご報告いたします。
 初めに、三宅島についてであります。
 六月二十六日十九時三十三分、気象庁の緊急火山情報発表直後、本部庁舎内に総合警備本部を設置いたしまして、全般の警備指揮をとるとともに、副総監、警備部参事官、災害対策課長等が三宅島において現地指揮に当たりました。
 また、発表直後から翌二十七日夕刻までに、機動隊三コ中隊、女性機動隊員、交通機動隊、航空隊等、総計二百十一名を、陸上自衛隊のご協力を得て、同隊と当庁のヘリコプターで現地に派遣したほか、都災害対策本部と連絡をとりながら、海上自衛隊、東海汽船等のご協力を得て、投光車、レスキュー車等の部隊活動用車両二十四台を搬送いたしました。
 現地では、これら派遣部隊と三宅島警察署員が一体となって、避難住民の整理誘導と避難場所五カ所の警戒、住民が避難して留守になった阿古等三地区のパトロール、避難住民の避難地区への立入禁止措置等の活動を行ったほか、女性機動隊員による避難住民等の苦情、困り事相談等の聴取を行い、不安感の払拭に努めたところであります。
 なお、この部隊は、避難勧告が解除された三十日には任務を解除し、新たに機動隊員約十五名を派遣し、引き続き島内パトロールを行ってきたところでありますが、これも七月二日には終了しております。
 次に、神津島についてであります。
 当庁では、引き続き三宅島緊急火山情報対策中のところ、七月一日十六時二分、神津島地震発生に伴い、十六時五分に総合警備本部を設置するとともに、レスキュー隊を含めた機動隊員、航空隊等、総計百二十一名を、当庁のヘリコプターや、海上自衛隊のご協力を得て現地に派遣いたしました。
 現地では、新島署員、署長以下十一名と協力し、避難所の警戒、避難指示地区への立入禁止、がけ崩れのある危険箇所への交通規制、島内パトロールなどの活動を行ったところであります。
 その後も、依然として地震が頻発しているほか、大型で強い台風三号の接近により、新たながけ崩れ等の危険性もあることから、現在は、機動隊員約三十名を含む四十五名の警察官が、現地において避難指示地区への立入禁止措置やがけ崩れのある危険箇所へのパトロール等の警戒活動を実施しているところであります。
 以上で警備活動についての報告を終了いたしますが、同地区での地震活動は予断を許さない状況にあることから、当庁といたしましても、都を初め関係機関と連携をとりながら、今後とも、迅速な対応により、都民の安全と治安に努めたいというふうに考えております。
 以上であります。

○野村委員長 報告は終わりました。
 この際、委員会を代表して、私から一言申し上げます。
 このたびは、三宅島における火山活動、神津島近海における地震が、短期間のうちに連続して発生いたしました。
 まことに残念ではございますが、神津島で一名のとうとい生命が奪われたほか、多くの島民の皆様が避難等に伴う不自由な生活を余儀なくされました。お亡くなりになられた方に、衷心より哀悼の意を表しますとともに、両島の被災者の皆様に対しまして、心からお見舞いを申し上げます。
 警視庁におかれましては、ただいまご報告がありましたとおり、緊急火山情報の発表直後から奥村副総監が現地に赴き、陣頭指揮に当たられたほか、住民の避難誘導、避難地区におけるパトロールなどの災害活動に多くの警察職員が従事されました。野田警視総監を初め職員の皆さんのご尽力に、この場をおかりいたしまして、心から感謝を申し上げる次第でございます。
 また、連日の地震に加え、台風三号が接近しておりますが、神津島において、今もなお警戒に当たっております警察官の皆様に対し、励ましの言葉をお伝えいただきたいと思います。
 警視庁には、九州・沖縄サミットを間近に控えて、引き続き厳しい勤務が続くものと拝察いたしますが、今後とも、都民生活の安全と治安の維持に一層ご尽力いただきますようお願い申し上げます。
 以上で警視庁関係を終わります。

○野村委員長 これより消防庁関係に入ります。
 初めに、過日の委員会で紹介できませんでした幹部職員について、消防総監から紹介があります。

○池田消防総監 先般の人事異動によりまして当庁幹部に異動がございましたので、紹介させていただきます。
 防災部長の稲葉昇です。よろしくお願いいたします。
 なお、稲葉防災部長は、先月二十七日の本委員会におきましてご紹介申し上げる予定でございましたが、三宅島火山活動の対応に伴い、現地へ派遣させましたことから、欠席させていただきましたものでございます。よろしくお願い申し上げます。
〔理事者あいさつ〕

○野村委員長 紹介は終わりました。

○野村委員長 次に、契約議案の調査を行います。
 第二百二十三号議案、東京消防庁足立消防署庁舎改築工事請負契約を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しております。
 資料の要求はいたしておりませんので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○野村委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、これをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野村委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 お諮りいたします。
 本案につきまして、異議ない旨、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野村委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 以上で契約議案の調査を終わります。

○野村委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第二百二十号議案、特別区の消防団員等の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例、第二百二十一号議案、第二百二十九号議案、第二百三十二号議案及び第二百三十三号議案を一括して議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しております。
 資料の要求はいたしておりませんので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○野村委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、これをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野村委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。

○野村委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○中村警防部長 三宅島火山活動及び神津島近海地震災害に伴う東京消防庁の活動について、ご報告申し上げます。
 まず初めに、三宅島火山活動に伴う応援派遣隊の活動についてであります。
 去る六月二十六日十九時三十三分、気象庁から発表された緊急火山情報により、三宅島の火山活動が活発化し噴火のおそれがあるとの情報から、当庁では、不測の事態に備え、三宅村との消防応援協定に基づき、六月二十六日から七月二日までの七日間、消防職員九十四名、耐熱救援車や遠距離大量送水装備、救助車、ポンプ車、救急車など消防車両二十二台のほか、消防ヘリコプター延べ十五機を三宅島に派遣したところであります。
 応援派遣隊の主な活動内容といたしましては、ヘリコプターによる救急患者の搬送、避難者一時帰宅時の監視警戒活動、ヘリコプターや消防車両による火山周辺域の情報収集及び監視警戒活動、さらに、危険物施設の安全を確保するための緊急安全点検などを実施したものであります。
 次に、神津島近海地震災害に伴う応援派遣隊の活動についてご報告いたします。
 七月一日十六時二分、神津島近海で震度六弱の地震が発生したことに伴い、当庁では、直ちにヘリコプター一機を出場させ、神津島上空から被害状況の調査を実施したところであります。その結果、がけ崩れなどの被害が発生していることから、神津島村との消防応援協定に基づき、七月一日から二日までの二日間に、消防救助機動部隊員や救急救命士など消防職員三十一名、及び消防ヘリコプター延べ六機を神津島などに派遣したものであります。
 応援派遣隊の主な活動といたしましては、地震発生時の救助、救急事象への警戒活動、神津島や新島における危険物施設の緊急安全点検の実施、ブロック塀等の倒壊危険の調査などを重点に実施したものであります。
 当庁といたしましては、今後とも、三宅島の火山活動や神津島近海における地震発生の動向を注視しながら、即時即応体制で住民の安全確保に努めてまいる所存でございます。
 以上で、三宅島火山活動及び神津島近海地震災害に伴う当庁の活動についての報告を終わらせていただきます。

○野村委員長 報告は終わりました。
 この際、委員会を代表して、私から一言申し上げます。
 消防庁におかれましては、ただいまご報告にありましたとおり、三宅島村の火山活動及び神津島村の地震災害に対し、島民の安全確保のために迅速な応援活動を展開されました。この場をおかりいたしまして、池田消防総監を初めとする職員の皆様のご尽力に対しまして、心から感謝申し上げる次第でございます。
 現在、火山活動及び地震は、一たん鎮静の様相を示しておりますが、昨夜から断続的に強い地震が発生しており、いまだ予断を許さない状況でございます。また、大型で非常に強い勢力を持った台風三号が接近しており、土砂崩れなど二次災害も大変危惧されております。再び不測の事態が発生した場合には、今回のように敏速なる対応を行っていただくよう、お願い申し上げます。
 以上で消防庁関係を終わります。

○野村委員長 これより付託議案の審査を行います。
 第二百十八号議案、警視庁の設置に関する条例の一部を改正する条例から第二百二十一号議案まで、第二百二十九号議案、第二百三十二号議案及び第二百三十三号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも質疑を終了いたしております。
 これより採決を行います。
 第二百十八号議案、警視庁の設置に関する条例の一部を改正する条例から第二百二十一号議案まで、第二百二十九号議案、第二百三十二号議案及び第二百三十三号議案を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野村委員長 異議なしと認めます。よって、第二百十八号議案から第二百二十一号議案まで、第二百二十九号議案、第二百三十二号議案及び第二百三十三号議案は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○野村委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日までに決定を見ていない請願陳情及びお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び継続調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野村委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○野村委員長 この際、所管両庁を代表いたしまして、野田警視総監から発言を求められておりますので、これを許します。

○野田警視総監 警視庁及び東京消防庁を代表して、ごあいさつを申し上げます。
 ただいまは、当委員会に付託されておりました両庁関係の各議案について、原案どおりご決定をいただき、まことにありがとうございました。
 私どもは、皆様方から賜りました貴重なご意見を今後の業務運営に反映させるとともに、引き続き、災害対策や国際組織犯罪対策を初めとする重要課題に正面から全力で取り組みまして、首都の治安維持と都民生活の安全確保に努めてまいります。
 委員の皆様方には、今後とも一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げまして、簡単ではございますが、御礼の言葉とさせていただきます。どうもありがとうございました。

○野村委員長 発言は終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時二十六分散会

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