警察・消防委員会速記録第三号

平成十二年三月二十三日(木曜日)
   午後一時八分開議
 出席委員 十三名
委員長野村 有信君
副委員長川井しげお君
副委員長前島信次郎君
理事宮崎  章君
理事三浦 政勝君
理事秋田かくお君
田中  良君
花川与惣太君
池田 梅夫君
橋本辰二郎君
藤井 富雄君
三田 敏哉君
奥山 則男君

 欠席委員 なし

 出席説明員
警視庁警視総監野田  健君
総務部長末綱  隆君
総務部会計課長阿多 壽次君
消防庁消防総監池田 春雄君
次長杉村 哲也君
総務部経理課長中島  久君

本日の会議に付した事件
 予算の調査(意見開陳)
 ・第一号議案 平成十二年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 警察・消防委員会所管分
 付託議案の審査(決定)
 ・第百六十七号議案 警視庁関係手数料条例
 ・第百六十八号議案 警視庁の設置に関する条例の一部を改正する条例
 ・第百六十九号議案 東京都消防関係手数料条例
 ・第百七十号議案  東京消防庁の設置等に関する条例の一部を改正する条例
 ・第百七十一号議案 東京消防庁職員定数条例の一部を改正する条例
 ・第百七十二号議案 特別区の消防団の設置等に関する条例の一部を改正する条例
 ・第百七十三号議案 特別区の消防団員の定員、任免、給与、服務等に関する条例の一部を改正する条例
 請願陳情の継続審査について
 特定事件の継続調査について

○野村委員長 ただいまから警察・消防委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程に従いまして、平成十二年度予算の調査及び付託議案の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び継続調査の申し出の決定を行います。
 これより予算の調査を行います。
 第一号議案、平成十二年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為、警察・消防委員会所管分を議題といたします。
 本案については、既に質疑を終了いたしております。
 これより意見の開陳を行います。
 順次、発言を願います。

○川井委員 私は、東京都議会自由民主党を代表して、当委員会に付託された平成十二年度予算関係議案について意見の開陳を行います。
 初めに、各局共通事項について申し上げます。
 都財政は今、重大な危機に直面しています。また、都政運営も著しい制度疲労を生じております。そうした中、我が党はこれまでも、今日的な改革と中長期的改革の二つの視点に立って、都の行財政改革を断行していかなければならないと主張してまいりました。
 ここ数年の都財政の課題は、税収の落ち込みを歳入、歳出の両面からどのようにカバーし、限られた財源をいかに効果的に生かして行政水準を保持していくかであります。
 このような厳しい行財政状況の中で編成された平成十二年度予算案は、財政構造改革に取り組むとともに、都民の生活を守りつつ、巨額の財源不足の解消と財政再建の達成に向けて確実な第一歩を踏み出す予算と知事は位置づけております。
 財源の確保に当たっては、職員給与の削減を初め、減債基金積み立ての一部計上見送りなどの特別な財源対策を行うとともに、都税収入の徴収率を引き上げる努力をしております。また、我が党を初めとして都議会でつくった議員連盟が知事とともに国に強く働きかけた結果、富裕団体としての財源調整措置を一部改善することができました。加えて、大手銀行等に対する外形標準課税と特別区内の新築住宅に対する固定資産税と都市計画税の減免の提案は、都民生活を守り、都財政の再建を図るとともに、景気回復の刺激策として高く評価しております。
 しかし、このような特別な財源対策は、いつまでも続けることができません。今後も一層の財政構造改革の取り組みを強化する必要があります。今回の外形標準課税導入を契機として、地方分権の時代にふさわしい財政自主権を実現するため、一層の取り組みをしていただきたいと思います。
 なお、予算の執行に当たっては、各局とも一層効率的な事業運営に努め、都民の期待にこたえるべく最大限の努力を重ねられるよう強く要望をします。
 次に、各局関係に移ります。
 まず、警視庁関係について申し上げます。
 一、けん銃や刃物等の凶器を使用する来日外国人及び暴力団等組織犯罪に強力に対処するため、取り締まりに必要な装備資器材の整備を図られたい。
 二、高度化、悪質化しているハイテク犯罪に対処するため、コンピューター等の捜査用資器材を整備するとともに、コンピューター等に精通した捜査官を養成し、捜査体制の強化を図られたい。
 三、多発する少年の凶悪事件、麻薬、覚せい剤等の薬物乱用及び女子、少年を対象とする福祉犯罪に対処するために、少年の規範意識の高揚対策及び少年非行防止対策を推進されたい。
 四、犯罪被害者支援団体の整備及び犯罪被害者の精神的、経済的負担の軽減など、犯罪被害者対策の推進を図られたい。
 五、交通公害抑止及び交通円滑化対策を推進するため、交通安全施設及び交通違反取り締まり用資器材の整備を図られたい。
 六、産業廃棄物事犯等の環境犯罪を取り締まるために必要な捜査用資器材の整備を図るほか、平穏な都民生活を確保するための施策の推進と交番相談員の増員に努められたい。
 七、大規模災害発生時における被害の早期把握、被災者の救助及び緊急交通路を確保するために必要な災害対策用資器材の整備をされたい。
 八、老朽、狭隘化した本部関係庁舎、警察署庁舎及び交番、駐在所庁舎の改築、改修を図るとともに、大震災などの災害に対応する要員確保に必要な待機宿舎の整備並びに警察病院の整備を図られたい。
 九、最近、メディアで報道されているような警察の諸問題については、従前からの都民の信頼にこたえるよう、今後とも適切に運営をされたい。
 次に、東京消防庁について申し上げます。
 一、一一九番通報受け付けから署所への指令、消防部隊の円滑な運用を図るため、総合災害救急情報通信システムの整備を図られたい。
 二、震災時の市街地大火や同時多発火災に対応するため、耐震性防火水槽などを整備するとともに、震災対策用装備機材の充実を図られたい。
 三、ヘリコプターを更新し、航空消防活動体制の充実を図られたい。
 四、複雑多様化する災害に対応するため、各種活動用資器材の整備と、消防車両の増強、更新を行い、消防機動力の充実を図られたい。
 五、増大する救急需要に対応するため、救急車の増強と救急通信体制の充実を図り、救急活動体制の強化を図られたい。
 六、消防行政需要の増大に対応して、消防署所の新設や老朽化した庁舎の改築を図られたい。
 七、消防団員の処遇改善のため報酬年額を引き上げるとともに、防災資器材格納庫や装備資器材を充実させ、消防団活動体制の強化を図られたい。
 以上をもちまして意見の開陳を終わります。

○池田委員 私は、日本共産党を代表して意見開陳を行います。
 平成十二年度東京都一般会計歳入歳出予算案に対する我が党の評価と態度は予算特別委員会で述べますが、ここでは当委員会に付託された警視庁、消防庁に関する意見を述べます。
 最初に、警視庁関係についてです。
 一、警察行政の執行に当たっては、日本国憲法に基づき、自治体警察の本旨に徹し、不偏不党の立場に立ち、公正な運営を図られたい。
 一、都民に開かれた警察行政に努め、効率的行政を確立するため、不要不急の事業、施策の見直しに積極的に取り組まれたい。
 一、凶悪犯罪等から都民の快適な生活、安全を守るために万全を期されたい。同時に、高齢者など社会的弱者が犯罪被害に遭わぬよう特段の努力をされたい。
 一、反社会的な行為を繰り返す暴力団対策については、毅然たる態度を堅持し、暴力団組織根絶に全力を尽くされたい。
 一、交通事故から都民を守るため、交通安全施設の整備拡充を図るとともに、交通安全啓発、道路交通の安全維持に努められたい。
 一、警視庁関係のファクシミリ通報については、福祉局、区市町村と連携をとり、普及に努められたい。
 一、相次ぐ警察の不祥事件に対する国民の批判が強まっていることにかんがみ、警視庁においては、かかる不祥事が起きないよう万全を期されたい。
 次に、消防庁関係です。
 一、震災対策については、東京都地域防災計画に示された消防施設、設備、資器材及び職員体制の充実を速やかに達成するなど、抜本的に強化されたい。
 一、国の消防力の基準改正に伴い、救急車の増強と人的配置を保証し、救急救命士養成を進め、迅速、的確な救急業務の高度な体制を維持されたい。
 一、倒壊建築物から人命救助のため、ハイパーレスキュー隊、消防レスキュー隊を増強し、災害救助犬、ファイバースコープや救助器具、重機車両などの整備計画を立て、各署に配備すること。
 一、震災時の火災から都民の命、財産を守るため、防火水槽、消防水利の整備を計画どおり推進すること。また、多摩地域の防火水槽不足を解消するための補助をすること。
 一、多摩地域の消防署未設置市に設置を急ぐこと。
 一、消防団の装備、服装及び処遇改善を図るとともに、防災資器材、格納庫を整備されたい。
 一、庁内各部局及び区市町村と連携し、高齢者、障害者など災害弱者の実態の把握に積極的に取り組むこと。
 一、複合、雑居ビルや不特定多数の都民が出入りする建物などの防火、避難訓練が適正に行われるよう指導するとともに、地域住民への救急救命の方法などの普及に努められたい。
 一、消防職員の待遇を改善し、老朽化の進んでいる消防署、出張所の改築及び職員の待機宿舎の新増設を計画的に進めること。
 一、ファクシミリ通報については、福祉局、区市町村と連携をとり、普及に努められたい。
 一、効率的行財政の確立を目指し、不要不急の事業、施策の見直しに積極的に取り組まれたい。
 以上です。

○前島委員 私は、公明党を代表して意見開陳を行います。
 都政における現下の最大課題は、何といっても財政再建団体への転落を回避することであります。したがって、平成十二年度東京都一般会計予算案が、対前年度比三千百億円、四・九%減となり、経常経費が四年連続、投資的経費が八年連続マイナスという超緊縮予算となったことはやむを得ない事態であります。このような厳しい財政状況にあって、大手銀行への外形標準課税の導入に踏み切ったことは高く評価できます。これを契機に、今後も引き続き自治体の財源確保、あるいは国と地方をめぐる税財政制度の論議を深め、具体的に改善を図っていく必要があります。
 今回の十二年度予算は、財政構造改革に着手しつつ、効果的な景気対策の実施や多様な都民ニーズに的確に対応するという二律背反的な要請にもこたえていかなければなりません。その意味で、対前年度比二〇%減という投資的経費であっても、都営住宅へのエレベーター設置などの改善、渋滞解消など都市交通網の整備、病院や学校等の耐震化促進等、景気効果の高い都市型公共事業、生活関連、防災関連公共事業を着実に実施していくべきであります。
 一方、保健と福祉にかかわる予算は、歳出の構成比で過去最高の一一・五%となり、当局の工夫と努力の跡がうかがえます。我々は、将来への明るい展望を伴わない安易な施策の見直しは認められないと一貫して主張してまいりました。その結果、シルバーパスや都営住宅の家賃減免制度は存続し、乳幼児医療費助成は五歳未満児まで対象が拡大をされました。また、かねてより主張してまいりました精神障害者の都営交通無料乗車券交付事業も発足することになりました。今後とも、社会のセーフティーネットといえる保健福祉サービスの整備に取り組んでいくべきであります。
 二千人超の職員定数削減、全国で最も厳しい給与の見直しなどは高く評価するものの、組織の見直し、民営化やアウトソーシングなどの手法の活用、外郭団体の再編、統廃合、効果的でわかりやすい行政評価制度の導入など、一層の行政改革への取り組みを求めるものであります。
 以下、各局に申し上げます。
 初めに、警視庁について申し上げます。
 一、多発する来日外国人及び暴力団等によるけん銃、刃物使用の犯罪を強力に摘発するために、捜査活動に必要な資器材の整備を図られたい。
 二、電気通信技術等を悪用したハイテク犯罪を取り締まるため、コンピューター等の資器材を整備するほか、高度な専門的知識及び技術を有する捜査官の養成を推進されたい。
 三、少年非行情勢に的確に対処するために、少年の規範意識の高揚対策を推進するほか、少年非行防止資器材の整備を図られたい。
 四、犯罪被害者の支援システムとして、犯罪被害者の支援団体を整備するほか、犯罪被害者の精神的、経済的な負担軽減対策を推進されたい。
 五、自動車交通公害抑制や交通渋滞の解消を図るため、交通信号機等の交通施設及び交通違反取り締まり機器の整備に努められたい。
 六、悪質、巧妙化をしている環境破壊行為を取り締まるため必要な資器材の整備を図るとともに、犯罪や事故のない明るいまちづくりのため、交番相談員を増員し、街頭活動の強化を推進されたい。
 七、災害に対する即応体制の確立を目指し、災害対策用装備資器材及び通信器材の整備並びに緊急交通路の確保を図られたい。
 八、老朽、狭隘化の著しい本部関係庁舎、警察署庁舎及び交番、駐在所庁舎を整備するとともに、大規模災害発生時における早期臨場体制を確立するため待機宿舎の整備充実を図られたい。
 次に、消防庁について申し上げます。
 一、消防部隊の円滑な運用を行うための総合災害救急情報通信システムを整備するとともに、各種通信機器や装備器材を充実させ、震災対策を積極的に推進すること。
 二、震災時の消防水利を確保するため、耐震性防火水槽等の整備を図ること。
 三、ヘリコプターや各種消防車両の更新を行い、消防活動体制の強化を図ること。
 四、救急件数の増大に対応するため、救急車の増強及び高度救急処置資器材等を更新し、救急活動体制の充実強化を図ること。
 五、消防署の新設や老朽化した署所の改築を進めるとともに、震災等大規模災害時の初動態勢を確立するため、防災員宿舎の整備を推進すること。
 六、消防団活動体制を充実強化するため、活動拠点となる防災資器材格納庫や装備資器材の整備を行うとともに、年額報酬の支給額を引き上げ、消防団員の処遇改善を図ること。
 以上です。

○田中委員 私は、都議会民主党を代表して、当委員会に調査を依頼された平成十二年度予算にかかわる議案について意見の開陳を行います。
 平成十二年度東京都予算案は、一般会計において、昭和六十三年度以来十二年ぶりに六兆円を割り込む五兆九千八百八十億円、前年度比三千百億円、四・九%の減となりました。しかし、歳入、歳出の両面にわたる徹底した見直しにもかかわらず、確保された財源は一千九百四十億円にとどまり、なお三千二百四十二億円もの財源不足が生じております。引き続き財政構造の転換を図っていくことは当然ですが、分権改革において先送りされている国から自治体への税財源の移譲を早期に図る必要があります。
 石原知事が提案した銀行業等に対する外形標準課税の導入は、このような状況に対する鋭い問題提起であり、将来世代の借金となる国債を乱発しながらも、肝心な課題を先送りし続ける政府を告発するものであります。
 福祉と保健は、前年度に比べ減少しましたが、構成比は過去最大の一一・五%となりました。福祉・高齢施策の見直しについては、第四回定例会での私たちの代表質問などを反映したものと評価しておりますが、障害者施策の見直しについては、障害者及びその家族に大きな負担を強いるものとなっており、より一層の配慮を求めるものです。
 そのほか、福祉と保健以外でも、私たちが主張してきた都立高校の活性化、創業の支援、自動車公害対策、防災都市づくりなどにおいて意欲的な姿勢が見られることは評価したいと思います。
 使用料、手数料の改定も提案されていますが、これらにかかわる施設、施策については、個々に行政サービス計算書を作成し、収支の現状を都民に公開するよう求めるものであります。
 また、私たちは、現在の財政再建を単なる歳出削減にとどめることなく、国、都、区市町村、そして都民との役割分担の見直し、行政評価制度の導入、PFIの活用など事業執行手法の改革、予算編成、人事制度の見直し、組織体制の再編整備などの都政改革の推進につなげていくべきと考えます。
 以上、私たちの総括的な見解を述べ、以下、各局にかかわる事項について述べます。
 まず、警視庁関係について述べます。
 一、組織犯罪捜査活動用資器材、けん銃事犯対策用器材等の整備など、来日外国人、暴力団等組織犯罪対策及び銃器対策の強化を図ること。
 一、電気通信技術に精通した捜査官の養成、コンピューター等資器材の整備などハイテク犯罪対策を図ること。
 一、これは私たちが党を挙げて取り組んでいる犯罪被害者対策についてでありますが、被害者支援都民センター(仮称)の活動を支援するとともに、被害者の診断書作成費用、参考人費用弁償の被害者範囲の拡大、犯罪検証用ダミー人形、被害者対策室等の整備並びに専従担当者の配置など、犯罪被害者対策を拡充すること。
 一、いわゆるストーカー行為による精神的苦痛、社会的被害を未然に防止するため、条例制定を含めた必要な措置を講ずること。
 一、自動車交通公害防止対策、交通渋滞を解消するための諸対策を推進すること。
 一、環境犯罪取り締まり用装備資器材の整備を進め、環境犯罪対策を強化すること。
 一、緊急交通路線確保対策の推進、災害対策用装備器材及び通信器材等の整備など災害対策の強化を図ること。
 一、警察官の勤務実態に見合った時間外勤務手当を措置すること。
 最後に、円滑な警察行政の基盤は都民の信頼にございます。今後ともそのことに十分留意し、開かれた都議会での議論を通して、都民の信頼獲得に全力で努められるよう望みます。
 次に、消防庁関係について述べます。
 一、一一九番通報受け付けから署所への指令、消防部隊の円滑な運用を図るため、最新技術を取り入れた総合災害救急情報通信システムを整備すること。
 一、重機等を活用した救助活動や破壊消防活動を実施できる特殊な技術、能力及び装備を有する消防救助機動部隊を整備すること。
 一、震災時の消防活動拠点となる消防庁舎等の機能を確保するため、耐震補強工事や非常電源の整備を進めること。
 一、住宅火災の早期発見と火災による死者の発生を抑制するため、住宅用火災警報機の普及促進を図るとともに、危険物確認試験用機器の更新を行い、信頼性の高い火災予防行政を推進すること。
 一、過酷な環境で行う消防活動を安全かつ効率的に行うため、新型の消防活動用資器材等を整備し、消防装備の科学化を図ること。
 一、救急件数の増大に対応するため、救急ヘリコプターの導入、救急車の増強及び救急通信体制の充実を図り、救急活動体制を強化すること。
 一、救急に対する都民ニーズの多様化などに伴う救急件数の増大に対応した時間外勤務手当を措置すること。
 一、防災資器材格納庫や装備資器材等の整備を充実すること。
 一、消防団についてですが、消防団員の報酬年額を引き上げるなど処遇の改善を図ること。特に二十三区の高齢化が際立っております。多摩地区と二十三区の平均年齢を見ると、団長十六・三歳、副団長十九歳、分団長二十・五歳、団員十・二歳と、大きな格差が生じております。また、こういうことで青年、女性、サラリーマンなどの参加をどう促進するか、大きな課題であります。これらに留意して、今後の消防団の活性化を図るようお願いをしたいと思います。
 以上で都議会民主党を代表しての意見開陳を終えます。

○三浦委員 無所属クラブの立場から、意見開陳を行います。
 最初に、各局共通事項について申し上げます。
 私どもは、平成十二年度予算案の編成に当たり、都民生活を守る施策と財政健全化とを二律背反としてとらえることなく、徹底した内部努力はもとより、民間企業に負けない効率性を求めた都政運営の実現とともに、歳入確保に結びつく施策の展開が期待できる編成となるよう、強く求めてきたところであります。特に、銀行業への外形標準課税導入等による税収確保を目指す以上、都としても、構造的改革を先送りすることなく、行政改革、歳出削減、歳入確保により一層努めるべきことも忘れてはなりません。
 行財政改革については、特にバランスシート、行財政評価制度、資産アセスメント等々を単なる資料とすることなく有効に生かし、将来の都の行方を見据えた真のスクラップ・アンド・ビルドの実現に全力で取り組まれるよう強く要望するものであります。
 いうまでもなく、ゆとり、豊かさの実感できる都民生活の実現こそが都政の目指すべき方向でもあります。加えて、少子高齢化、世界規模で進むボーダーレス化等を背景に、新たに生まれる都民ニーズに迅速に対応しなければ、活力ある都政の実現は望むべくもありません。社会構造の変化におくれることのないように、スピードある事業展開を図ることをモットーに、全庁挙げて日々の業務に励まれますよう、強く希望するものであります。
 警視庁関係について申し上げます。
 一、けん銃や刃物等の凶器を使用し、平穏な都民生活に大きな脅威を与える来日外国人及び暴力団等組織犯罪対策を強力に推進するとともに、銃器対策用の装備資器材の整備を図られたい。
 一、インターネットを悪用した犯罪に対処するため、コンピューター等の捜査資器材を整備し、電気通信技術に精通した捜査官を養成されたい。
 一、青少年を対象とする規範意識の高揚対策を推進するとともに、少年の非行防止のための資器材の整備を図られたい。
 一、犯罪被害者の支援団体を整備するほか、被害者の精神的、経済的な負担の軽減に努められたい。
 一、交通安全施設及び交通違反取り締まり資器材等を整備するとともに、自動車交通公害抑制、交通円滑化対策を推進されたい。
 一、環境犯罪取り締まり用資器材を整備し、環境犯罪対策を推進するとともに、平穏な都民生活を確保するため、装備資器材の整備及び交番相談員の増員に努められたい。
 一、大震災等の災害発生時に、被災状況把握、被災者救助及び緊急交通路の確保のため、災害対策用資器材、通信器材等の整備を図られたい。
 一、災害発生時の防災拠点及び治安維持の活動拠点となる本部関係庁舎、警察署庁舎及び交番、駐在所等の警察施設の整備を行うとともに、必要な用地の確保に努められたい。
 消防庁関係について申し上げます。
 一、震災対策の強化を図るため、最新技術を取り入れた総合災害救急情報通信システムの整備、消防水利の整備、各種通信機器、救助用資器材の整備等を重点的に推進すること。
 一、消防活動体制の充実強化を図るため、ヘリコプターや各種消防車両の更新、新型の消防活動用資器材等の整備を推進すること。
 一、救急活動体制の充実強化を図るため、救急車の増強や救急通信体制の充実を行うこと。
 一、消防力の強化を図るため、消防署の新設、改築及び防災員宿舎の整備を行うこと。
 一、消防団体制の充実強化を図るため、防災資器材格納庫や装備資器材等の充実を行うとともに、年額報酬を引き上げ、消防団員の処遇改善を図ること。
 以上でございます。

○野村委員長 以上で予算に対する意見の開陳は終わりました。
 なお、ただいま開陳されました意見は、調査報告書として取りまとめの上、議長に提出いたします。ご了承願います。
 以上で予算の調査を終わります。

○野村委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第百六十七号議案、警視庁関係手数料条例から第百七十三号議案までを一括して議題といたします。
 本案については、いずれも質疑を終了いたしております。
 これより採決を行います。
 第百六十七号議案、警視庁関係手数料条例から第百七十三号議案までを一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野村委員長 異議なしと認めます。よって、第百六十七号議案、警視庁関係手数料条例から第百七十三号議案まではいずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○野村委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日までに決定を見ていない請願陳情及びお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び継続調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野村委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○野村委員長 この際、所管両庁を代表いたしまして野田警視総監から発言を求められておりますので、これを許します。

○野田警視総監 警視庁並びに東京消防庁を代表いたしまして、ごあいさつを申し上げます。
 ただいまは当委員会に付託されておりました両庁関係の各議案について原案どおりご決定をいただき、まことにありがとうございました。私どもは、皆様方から賜りました貴重なご意見を今後の業務運営に反映させるとともに、引き続き都民の視点に立って、首都の治安維持と都民生活の安全確保に全力を尽くしてまいります。委員の皆様方には、今後とも一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願いを申し上げまして、簡単ではございますが、御礼の言葉とさせていただきます。
 どうもありがとうございました。

○野村委員長 発言は終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時四十分散会

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