オリンピック・パラリンピック推進対策特別委員会速記録第三十八号

令和二年九月二十八日(月曜日)
第十五委員会室
午後一時開議
出席委員 二十三名
委員長小山くにひこ君
副委員長長橋 桂一君
副委員長吉原  修君
副委員長伊藤 ゆう君
理事上野 和彦君
理事両角みのる君
理事ひぐちたかあき君
理事あぜ上三和子君
理事山崎 一輝君
古城まさお君
けいの信一君
藤井あきら君
白戸 太朗君
奥澤 高広君
川松真一朗君
山口  拓君
とや英津子君
池川 友一君
桐山ひとみ君
入江のぶこ君
木村 基成君
秋田 一郎君
高島なおき君

欠席委員 なし

出席説明員
オリンピック・パラリンピック準備局局長中村 倫治君
次長理事兼務延與  桂君
次長小池  潔君
次長総務部長事務取扱佐藤 智秀君
聖火リレー担当部長田中 愛子君
計画推進部長田中  彰君
運営推進担当部長上野 正之君

本日の会議に付した事件
第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会の開催に向けた調査・検討及び必要な活動を行う。
議席について
報告事項(説明)
・東京二〇二〇大会に向けた取組について
・第十五回東京都聖火リレー実行委員会について
閉会中の継続調査について

○小山委員長 ただいまからオリンピック・パラリンピック推進対策特別委員会を開会いたします。
 初めに、委員の辞任及び選任について申し上げます。
 議長から、去る七月十日付をもって、里吉ゆみ委員の辞任を許可し、新たに秋田一郎委員を選任した旨、通知がありましたので、ご報告いたします。
 この際、新任の委員を紹介いたします。
 秋田一郎委員です。

○秋田委員 よろしくお願いします。

○小山委員長 紹介は終わりました。

○小山委員長 次に、議席についてお諮りいたします。
 今定例会中におけます議席は、ただいまご着席のとおりといたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○小山委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○小山委員長 これより第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会の開催に向けた事項について調査を行います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、報告事項の聴取及び閉会中の継続調査の申し出の決定を行います。
 なお、報告事項については、説明を聴取することにとどめます。ご了承を願います。
 初めに、先般の人事異動に伴い、オリンピック・パラリンピック準備局長及び幹部職員に交代がありましたので、局長から挨拶並びに幹部職員の紹介があります。
 オリンピック・パラリンピック準備局長に就任されました中村倫治君をご紹介いたします。

○中村オリンピック・パラリンピック準備局長
オリンピック・パラリンピック準備局長の中村倫治でございます。
 来年開催することとなりました東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会の成功に向けまして、職員一同、全力を挙げて取り組んでまいります。
 委員長を初め委員の皆様方のご指導、ご鞭撻を賜りますよう、何とぞよろしくお願い申し上げます。
 それでは、七月十三日付及び八月二十八日付の人事異動により交代のあった幹部職員についてご紹介申し上げます。
 次長の小池潔でございます。次長で総務部長事務取扱の佐藤智秀でございます。運営推進担当部長の上野正之でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○小山委員長 挨拶並びに紹介は終わりました。

○小山委員長 次に、理事者から、東京二〇二〇大会に向けた取組について外一件の報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○田中オリンピック・パラリンピック準備局計画推進部長 それでは、私から、東京二〇二〇大会に向けた取り組みについてご説明いたします。
 恐れ入りますが、お手元の資料第1号をごらんください。
 新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、本年三月、東京二〇二〇大会の開催は延期となりました。その後、四月十六日にIOCと組織委員会は、大会延期に伴う今後の枠組みについて合意し、これを踏まえ、二〇二一年開催に向け大会準備を進めております。
 初めに、1、大会の位置づけ、原則、ロードマップについてでございます。
 オリンピック競技大会については、四月十六日の共同ステートメントを踏まえ、組織委員会とIOCが大会の位置づけ、原則、ロードマップを作成しました。そして、六月十日のIOC理事会におきまして組織委員会が報告し、同日公表しました。
 パラリンピックについては、組織委員会がIPC等と協議して作成し、七月七日のIPC理事会で組織委員会が報告し、翌日に公表しました。
 (1)、主な内容についてでございます。
 まず、〔1〕、位置づけについてでございますが、三つの基本原則のもとに準備を進めてまいります。
 一つ目は、選手、観客、関係者、ボランティア、大会スタッフにとって安全・安心な環境を提供することを最優先課題とすること、二つ目は、延期に伴う費用を最小化し、都民、国民から理解と共感を得られるものにすること、三つ目は、安全かつ持続可能な大会とするため、大会を簡素なものとすることでございます。
 なお、パラリンピックについては、互いの多様性を尊重する共生社会をつくるきっかけとなること、多様性を認め、互いの個性を尊重する未来への持続可能な出発点となることなどを盛り込んでおります。
 次のページをごらんください。〔2〕、原則についてですが、世界における経済、社会、医療の新たな状況に即し、延期に伴う費用と負担を最小化し、国民、都民から理解を得るべく、競技と選手に重点を置きつつ、サービス水準の見直しを含んだ効率化、合理化を進め、簡素な大会とすることとしています。
 続きまして、〔3〕、ロードマップについてですが、大会開催までの期間を六つのフェーズに分け、フェーズごとの活動の概要を示しております。
 次に、2、競技スケジュールについてでございます。
 オリンピックの競技スケジュールは七月十七日、パラリンピックの競技スケジュールは八月三日に組織委員会がそれぞれ公表しました。
 (1)、基本的な考え方についてでございます。
 競技スケジュールは、原則として二〇二〇年のものと曜日を合わせ、二〇二一年にスライドしています。オペレーション上の調整により、一部の競技についてセッションの開始、終了時間を変更しております。また、競技会場は、二〇二〇年の計画と同一の施設を使用することで、二〇二一年の大会の準備を進めていくとともに、具体的な使用期間の確定など調整すべき課題についても、引き続き取り組んでおります。
 次に、3、輸送連絡調整会議についてでございます。
 東京二〇二〇大会における輸送について、都及び組織委員会は関係者間の意見調整を図るとともに、輸送方針の策定等を目的として輸送連絡調整会議を設置し、これまで調整を行ってまいりました。
 第十三回会議を九月三日に書面にて開催し、大会延期に伴う輸送関係の取り組み状況について報告をいたしました。
 次のページをごらんください。(1)、主な議題についてでございます。
 〔1〕、延期決定後の大会準備につきましては、ただいまご説明いたしました来年の大会の位置づけなどの内容について報告しております。
 〔2〕、輸送運営計画バージョンツーについてでございます。
 大会全体の再点検、見直しや追加施策の検討に合わせまして、輸送運営計画V2について必要な見直し等を行ってまいります。
 まず、輸送ルートの設定についてでございます。大会ルート、観客輸送ルートにつきましては、原則これまでと同様としてございます。今後、練習会場ルート及び代替ルートを設定し、その位置づけをあらわす看板及び路面標示を順次施工していくこととしております。
 次に、会場周辺の交通対策につきましては、原則、昨年十二月に公表した内容と同様といたしますが、会場ごとの詳細な期間や範囲につきましては、年末をめどに取りまとめる予定としております。
 交通マネジメントにつきましては、考え方、実施方針等は原則これまでと同様とし、必要に応じて変更修正を行うこととしております。また、工事調整の取り組み方針につきましては、内容はこれまでと同様とし、対象期間を来年の大会日程に合わせてスライドすることとしております。
 車両、ドライバーの確保につきましては、バス及びフリート車両の再調達に向けて、必要な台数の精査も行いつつ、調整を進めてまいります。また、フリートドライバーのうち、プロドライバーにつきましては、再度募集と契約の準備を行ってまいります。
 最後に、輸送の広報についてでございます。社会経済状況の変化を踏まえまして、広報の内容、媒体等に十分配慮しながら、二〇二一年一月ごろから段階的に広報を展開していく予定としております。
 次のページをごらんください。4、東京オリンピック・パラリンピック競技大会における新型コロナウイルス感染症対策調整会議についてでございます。
 この会議は、大会の開催における新型コロナウイルス感染症対策について、総合的に検討、調整をするため開催することとなっております。
 内閣官房副長官を議長、東京都副知事、組織委員会事務総長等を副議長といたしまして、国、東京都、組織委員会などの関係者により構成しております。
 第一回会議を九月四日に、第二回会議を九月二十三日に開催したところでございます。
 (1)、第一回会議についてでございます。
 〔1〕、東京大会への参加者のカテゴリーとジャーニー(行程)についてといたしまして、組織委員会から、新型コロナウイルス対策の検討に当たり、アスリート、大会関係者、観客の三つのカテゴリーに分け、予防的観点と事態対応の観点から、出国、入国、移動、競技会場、感染者発見、治療、療養などの各行程における論点について提示がございました。
 〔2〕、東京都の新型コロナウイルス感染症への対応についてにおきましては、東京都から、都内の感染状況や検査、医療等の体制の整備状況、大会に向けて取り組むべき対策例について説明いたしました。
 〔3〕、新型コロナウイルス感染症への対応状況についてにおきましては、国の関係省庁から、国内における発生状況と今後の取り組み、主要国等における防疫措置の状況、国際的な人の往来再開の状況、国内におけるイベントの開催制限の状況、世界的なスポーツ大会における対策の実施状況と国内プロスポーツの開催状況などについて説明がございました。
 〔4〕、有識者からの意見等といたしまして、JOCとJPCより大会開催に向けたアスリートの観点からのご意見、アドバイザーより対策に関する専門的な観点からのご意見がございました。
 〔5〕、今後の進め方といたしまして、基本的考え方、検討の進め方、今後の予定について確認をいたしました。
 基本的考え方につきましては、来年の東京大会の開催に当たり、実効的な新型コロナウイルス感染症対策の検討、提示を行うこと、また、国内外の感染状況やスポーツ大会の開催状況、感染対策等を踏まえつつ、アスリート等にとって安全・安心な大会運営の実現を図ることとしております。
 次のページをごらんください。検討の進め方といたしまして、アスリート、大会関係者、観客の三つのカテゴリーの順に、入国、輸送、会場等といった行程の場面ごとに、課題等について検討することとしております。
 今後の予定といたしましては、第二回以降、具体的な検討を進め、年内をめどに中間整理を予定しております。
 次に、(2)、第二回会議についてでございます。
 〔1〕、アスリートへの対応についてといたしまして、国の関係省庁から、アスリートへの対応の基本的考え方、行動制限を緩和する現行の仕組みとしてビジネストラック、国際競技大会における感染防止対策について説明がございました。また、国より、アスリートへの対応の論点として、出入国に係る措置のあり方、検査のあり方、移動ルール、大会前後であるホストタウンと事前キャンプ地の対応についての案が提示されました。
 〔2〕、東京都、大会組織委員会からの発言におきましては、示された論点案について、東京都から、保健医療体制の確保、ホストタウン、事前キャンプ地における対策と自治体への支援等について検討する必要があることなどを発言いたしました。同じく組織委員会から、IOC、IPC、IF等の意見を聞いて検討する必要があること、検査結果の取り扱いについては専門家の意見を聞いて検討する必要があることなどの発言がございました。
 〔3〕、有識者からの意見等といたしまして、示された論点案について、JOCとJPCよりアスリートの観点からのご要望及びご意見、アドバイザーより専門的な観点からのご意見がございました。
 これらの議事を踏まえて、今後は、今回示された論点案をベースに、年内の中間整理に向けて実務的な検討を進めていくことを確認いたしました。
 次のページをごらんください。5、IOC調整委員会関連についてでございます。
 IOC調整委員会は、オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に向け、準備状況の進捗確認を行うとともに、組織委員会の取り組みを支援するためにIOCが開催するものであり、第十回の委員会が先週開催されたところでございますが、関連する主な内容を報告いたします。
 (1)、大会の簡素化についてでございます。
 本年四月のプロジェクトレビューにおいて、IOCと組織委員会を含む日本側が共同でサービスレベルの水準を最適化、合理化する施策を検討するとともに、延期によるコスト削減を図るものとすることで合意しております。これを踏まえて、IOC等の関係者と協議、調整を進めてきた大会の簡素化について、見直し項目とその検討内容を報告し、IOCと合意いたしました。
 (2)、新型コロナウイルス感染症対策の検討についてでございます。
 主な内容ですが、改めて安全・安心な大会の実現という原則を共有し、IOC、IPC、国際競技連盟、国、組織委員会と連携して実効性のある対策を進めることを確認しました。また、先ほどご説明しました東京オリンピック・パラリンピック競技大会における新型コロナウイルス感染症対策調整会議での検討状況等を報告しております。
 (3)、開催都市契約の修正についてでございます。
 主な内容ですが、大会延期に伴い、二〇二〇年末を期限としている事項について、二〇二一年末に更新すること。また、追加経費の負担については、延期がもたらすそれぞれの影響について共同で評価、議論を継続するとの理解のもと、各当事者は責任を負うこと。会場変更等大会の重大な変更については、契約当事者間で協議の上決定するものとすること。剰余金については、IOCの取り分二〇%を放棄するものでございます。
 一枚おめくりください。参考資料として、IOC理事会への組織委員会報告についてのほか、ただいまの説明に関する八件の資料を添付しております。後ほどご参照いただければと存じます。
 説明は以上でございます。

○田中オリンピック・パラリンピック準備局聖火リレー担当部長 それでは、私から、第十五回東京都聖火リレー実行委員会についてご説明いたします。
 お手元の資料第2号をごらんください。
 第十五回東京都聖火リレー実行委員会は、今月十七日に書面開催いたしました。
 3、議題のうち、まず、(1)、委員の変更についてでございますが、実行委員会の委員のうち、東京都町村会会長の変更を初め三名の委員に変更がございました。
 次に、前回開催いたしました実行委員会の状況につきまして、(2)、第十四回東京都聖火リレー実行委員会、書面議決にて報告いたしました。
 まず、〔1〕の令和二年度事業計画及び収支予算についてでございますが、事業計画は、計画策定、実施準備業務のほか、リレー運営、セレモニー運営業務でございます。
 また、収支予算は、収入が都補助金等として四十三億五千万余円、支出も同額の四十三億五千万余円を計上いたしております。
 なお、本事業計画につきましては、組織委員会から新たな聖火リレーの日程や内容が示されましたら、改めて協議することといたしております。
 続いて、〔2〕のパラリンピック聖火ランナーにつきましては、ランナーの選定について検討いたしました。
 恐れ入りますが、次のページをお開き願います。(3)、平成三十一年度事業報告及び収支決算についてでございます。
 まず、〔1〕、事業報告でございますが、オリンピック聖火リレー、パラリンピック聖火リレーとも都内の巡回順等を決定するとともに、聖火ランナーの募集や選定等を行いました。
 次に、〔2〕、収支決算でございますが、収入は都補助金が予算額五億三千六百万余円のところ、決算額は四億二千四百万余円となりました。また、支出につきましては、聖火リレー準備費が予算額五億三千六百万余円のところ、決算額は四億二千四百万余円となっております。
 なお、参考資料といたしまして、ただいまご説明いたしました第十五回東京都聖火リレー実行委員会の資料を添付しております。後ほどご参照いただければと存じます。
 説明は以上でございます。

○小山委員長 報告は終わりました。

○小山委員長 次に、本委員会に付託されております調査事件についてお諮りをいたします。
 本件は、今定例会中に調査を終了することができませんので、閉会中の継続調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○小山委員長 異議なしと認め、そのように決定をいたしました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時十八分散会

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