委員長 | 小山くにひこ君 |
副委員長 | 高倉 良生君 |
副委員長 | 伊藤 ゆう君 |
副委員長 | 吉原 修君 |
理事 | うすい浩一君 |
理事 | 両角みのる君 |
理事 | 石川 良一君 |
理事 | 山崎 一輝君 |
理事 | あぜ上三和子君 |
池川 友一君 | |
細田いさむ君 | |
斉藤れいな君 | |
おときた駿君 | |
川松真一朗君 | |
白戸 太朗君 | |
とや英津子君 | |
森澤 恭子君 | |
山口 拓君 | |
中山 信行君 | |
入江のぶこ君 | |
桐山ひとみ君 | |
木村 基成君 | |
高島なおき君 |
欠席委員 なし
出席説明員オリンピック・パラリンピック準備局 | 局長 | 潮田 勉君 |
次長理事兼務 | 延與 桂君 | |
次長 | 岩瀬 和春君 | |
技監 | 相場 淳司君 | |
理事 | 中澤 基行君 | |
総務部長 | 中村 倫治君 | |
調整担当部長 | 雲田 孝司君 | |
大会企画調整担当部長 | 中嶋 初史君 | |
自治体調整担当部長 | 小池 和孝君 | |
計画推進部長 | 根本 浩志君 | |
運営担当部長 | 田中 彰君 | |
競技・渉外担当部長 | 川瀬 航司君 | |
事業推進担当部長 | 丸山 雅代君 | |
パラリンピック部長 | 萱場 明子君 | |
障害者スポーツ担当部長 | 越 秀幸君 | |
大会施設部長 | 鈴木 一幸君 | |
施設担当部長 | 砂田 覚君 | |
施設整備担当部長 | 草野 智文君 | |
施設調整担当部長 | 湯川 雅史君 | |
選手村担当部長 | 斉藤 有君 | |
スポーツ施設担当部長 | 藤木 仁成君 | |
輸送担当部長 | 片寄 光彦君 | |
スポーツ推進部長 | 小室 明子君 | |
ラグビーワールドカップ準備担当部長 | 篠 祐次君 | |
ラグビーワールドカップ会場運営担当部長 国際大会準備担当部長兼務 | 田中 愛子君 |
本日の会議に付した事件
二〇二〇年に開催される第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会並びに二〇一九年に開催される第九回ラグビーワールドカップ二〇一九™の開催に向けた調査・検討及び必要な活動を行う。
理事の互選
報告事項
・東京二〇二〇パラリンピック競技大会のセッションスケジュールについて(説明・質疑)
・「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」の状況について(説明・質疑)
・第二回東京都聖火リレー実行委員会について(説明・質疑)
・ラグビーワールドカップ二〇一九™における東京スタジアムの会場運営計画の更新案について(質疑)
○小山委員長 ただいまからオリンピック・パラリンピック及びラグビーワールドカップ推進対策特別委員会を開会いたします。
初めに、委員の辞任及び選任について申し上げます。
議長から、去る十月十日付をもって、龍円あいり委員及び中山ひろゆき委員の辞任を許可し、新たに斉藤れいな議員及び石川良一議員を選任した旨、また、去る十月十六日付をもって、里吉ゆみ委員及びとくとめ道信委員の辞任を許可し、新たに池川友一議員及びとや英津子議員を選任した旨通知がありましたので、ご報告いたします。
この際、新任の委員を紹介いたします。
斉藤れいな委員です。石川良一委員です。池川友一委員です。とや英津子委員です。
〔委員挨拶〕
○小山委員長 紹介は終わりました。
○小山委員長 次に、中山ひろゆき理事の委員辞任に伴い、理事一名が欠員となっておりますので、これより理事の互選を行います。
互選の方法はいかがいたしましょうか。
○おときた委員 委員長の指名推選の方法によることとし、直ちに指名していただきたいと思います。
○小山委員長 ただいまの動議にご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小山委員長 異議なしと認めます。よって、理事には石川良一委員をご指名申し上げます。これにご異議ありませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小山委員長 異議なしと認めます。よって、理事には石川良一委員が当選されました。
○小山委員長 次に、議席について申し上げます。
議席は、ただいまご着席のとおりといたしますので、ご了承を願います。
○小山委員長 これより第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会並びに第九回ラグビーワールドカップ二〇一九の開催に向けた事項について調査を行います。
本日は、お手元配布の会議日程のとおり、報告事項の聴取を行います。
初めに、理事者の欠席について申し上げます。
西村大会準備調整担当理事及び鈴木開設準備担当部長は、公務のため、本日の委員会に出席できない旨の申し出がありました。ご了承を願います。
次に、理事者から、東京二〇二〇パラリンピック競技大会のセッションスケジュールについて外二件の報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。
○川瀬オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 それでは、私から、東京二〇二〇パラリンピック競技大会のセッションスケジュールについてご説明いたします。
お手元の資料第1号をごらんください。
1、セッションスケジュールについてでございます。
セッションスケジュールとは、各競技、チケット単位のセッションの開始時間と終了時間を記載したものでございます。
パラリンピック競技大会のセッションスケジュールについては、これまで組織委員会が国際パラリンピック委員会IPCや国際競技連盟IFなどの関係者と協議、検討してきたところであり、本年十月十九日にIPCの承認を得て組織委員会が公表したところでございます。
パラリンピック競技大会として、二十二競技、五百四十種目が二十一の競技会場で実施されます。
次に、2、主な特徴でございます。
まず、人気競技のバランスの視点から、大会全体を通じて盛り上がりが続くよう、人気競技をバランスよく配置しています。
次に、観客への配慮から、家族連れを初めとした幅広い層に競技会場へ見に来ていただきやすい時間を設定しています。
また、アスリートファーストの視点から、暑さ等を考慮し、マラソンやトライアスロンを早朝に実施します。
最後に、3、今後の予定ですが、二〇一九年夏にチケットの国内一般販売の開始が予定されており、各セッション内で行われるイベントとその時間を記載したイベントスケジュールについて組織委員会が関係団体と引き続き調整していきます。
一枚おめくりください。参考資料として、組織委員会の報道発表資料を添付しております。後ほどご参照いただければと存じます。
説明は以上でございます。
引き続きまして、都市鉱山からつくるみんなのメダルプロジェクトの状況についてご説明いたします。
お手元の資料第2号をごらんください。
平成三十年十月二十三日に開催された東京二〇二〇組織委員会の第二十八回理事会において、組織委員会から、メダルプロジェクトの金属の納入量及び達成状況等について公表されたのでご報告いたします。
1、納入量及び達成状況でございます。
金につきましては、最終的な納入量三十・三キログラムに対して、今回十六・五キログラムが納入され、達成率五四・五%となっております。同じく銀につきましては、四千百キログラムに対して千八百キログラムが納入され、達成率四三・九%、銅につきましては、最終的な納入量の二千七百キログラムが納入され、一〇〇%達成となっております。
次に、2、プロジェクトの状況及び今後の見込みでございます。
東京都は、都庁舎に加え、十三の都営地下鉄主要駅や二十一の都立文化、体育施設等において回収ボックスを設置しております。また、組織委員会や国によるさまざまな取り組みのほか、全国の自治体からも数多くのご参加をいただいております。
資料の一番下になりますが、組織委員会によりますと、最終納入に向け、関係各社、団体等の協力のもと、引き続きプロジェクトを推進することで目標を達成する見込みと聞いております。
説明は以上でございます。
○小池オリンピック・パラリンピック準備局自治体調整担当部長 それでは、私から、報告事項、第二回東京都聖火リレー実行委員会についてご説明いたします。
お手元の資料第3号をごらんください。
第二回実行委員会につきましては、先日、十月二十四日に開催いたしました。
当日は、報告事項として、聖火リレーの概要について、協議事項として、東京都聖火リレーのルート、セレブレーション会場の考え方、今後のスケジュール等を議題といたしました。
委員からの主な発言でございますが、多くの人に見ていただけるルートを選び、感動が残るリレーにしてもらいたい、六十二区市町村を全てめぐってくれることはうれしいことであり、島しょ地域のめぐり方について今後さらに検討を進めてほしいなど、記載にあるような意見がございました。
なお、参考資料として、実行委員会当日の資料を添付しており、聖火リレーの概要、東京都聖火リレーのスタート及びゴール、セレブレーション会場、ルート選定の考え方などをお示ししております。後ほどご参照いただければと存じます。
説明は以上でございます。
○小山委員長 報告は終わりました。
それでは、報告事項、東京二〇二〇パラリンピック競技大会のセッションスケジュールについて外三件に対する質疑を一括して行います。
本件につきましては、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
発言を願います。
○伊藤委員 ただいまご報告をいただきました聖火リレーについて、まずお伺いをしたいと思います。
七月の十日から都内各地をこの聖火リレーがめぐるということで、都民の関心も大変高いところであります。既に七月の特別委員会でもご報告をいただいておりますし、また、組織委員会のホームページにおいても、聖火リレーのコンセプトであったり、また、福島県を出発地として各四十七都道府県をめぐる日程なども公表をされているところでありますが、きょうは特に、都内のルートを決めていくに当たっての日程感など答弁をいただけるものと思って質問をさせていただきたいと思います。
十五日間かけて都内六十二の区市町村の全てを回るということを仄聞しておりますけれども、ここで改めて、今回の聖火リレーの特徴、特に今回の聖火リレーと一九六四年大会時の聖火リレーとの違いは何か、改めて今回の聖火リレーのテーマについてお伺いをしたいと思います。
○小池オリンピック・パラリンピック準備局自治体調整担当部長 一九六四年大会では、沖縄県に聖火が到着後、翌日から聖火リレーがスタートいたしました。一方、東京二〇二〇大会では、東日本大震災の被災県である宮城県に聖火が到着後、宮城県、岩手県、福島県の被災三県に二日間ずつ、復興の火として展示された後、福島県から聖火リレーがスタートいたします。
また、一九六四年大会では、聖火を分火して四つのルートで全国をめぐりましたが、二〇二〇大会では分火ができないため、東京都内も含め、日本全国を一つのルートでめぐることとなっております。
さらに、全区間をランナーがつなぐのではなく、主に車で移動となっていることや、ランナーに伴走者がおらず一人で走ることなどが一九六四年大会と大きく異なる点でございます。
東京二〇二〇大会のオリンピック聖火リレーのコンセプトにつきましては、復興・不屈の精神、違いを認め合う包容力、祝祭による一体感という三つの視点が盛り込まれた、ホープ・ライツ・アワー・ウエー、希望の道をつなごうというコンセプトが本年四月に決定し、組織委員会から公表されております。
○伊藤委員 今、答弁いただいたように、リレーのコンセプトは、希望の道をつなごうということで、この東京招致の名乗りを上げたときにも、まさに復興、特に福島県、被災地の復興を掲げて名乗りを上げたというふうに記憶をしております。
くしくも、ギリシャ古代オリンピア市の聖火、採火式というんですかね、火をとる一番最初のスタート地点におけるその採火式は、二〇二〇年の三月十二日ということですので、あの東日本の大震災があった三月十一日の翌日からこの採火式が始まって、各地の聖火リレーが行われていくということでありますので、この復興への、東京都が手を挙げた当時のコンセプト、テーマというものがこの日程感からも強く印象づけられるものというふうに感じ取っているところであります。
そして、福島から始まる全国各地の聖火リレーでありますけれども、今お話にもあったように、今後、東京都内を走っていかれるということで、六十二区市町村をどのように回るのかについて多くの方々から関心を寄せられております。六十二区市町村、ルートはどのような手順で、いつごろ決まるのか、そのロードマップについてお伺いしたいと思います。
○小池オリンピック・パラリンピック準備局自治体調整担当部長 聖火リレーの検討に当たりましては、組織委員会から都道府県に対し、実行委員会を設置して検討するよう依頼がありまして、都では、本年七月に、区市町村や関係団体の代表者、警視庁、東京消防庁で構成する東京都聖火リレー実行委員会を設置し、都内の聖火リレーの検討を開始いたしました。
聖火リレーのルートは、東京都の実行委員会が区市町村の意向を丁寧に伺いながら、組織委員会が示す基本的な考え方に基づいて地域が国内外に誇る場所などを選定していくこととしております。その上で、十二月下旬に開催予定の第三回実行委員会におきまして、ルート巡回順案やセレブレーション会場案について審議を行い、その後、組織委員会に東京都案を提出する予定でございます。
こうした手順を経て、都道府県実行委員会が、それぞれのルート案を組織委員会に提出した後、組織委員会が調整をすることとなっております。さらに、IOCの承認を得た上で、開催の一年前に当たる来年の夏以降に、全国のルートの中で都のルートも決定、公表する予定でございます。
○伊藤委員 今、ご説明をわかりやすくいただきました。IOCの承認を得た上で、来年の夏以降に、全国のルートの中で都のルートもあわせて決定、公表をされていくということがわかりました。
ただ、都内は、六十二区市町村にまたがっておりまして、全てを回るということになりますと、小笠原村や青ヶ島村も例外なく回るということになろうかと思います。島についてはどのようなルートで回ることになるのか、お伺いしたいと思います。
○小池オリンピック・パラリンピック準備局自治体調整担当部長 都内全体で機運醸成を図るためには、島しょ地域を含め六十二区市町村全てに聖火が回ることが重要であると考えております。
しかし、島しょ地域は、聖火リレーに伴うキャラバン隊の同行が難しいことや、自治体間の移動に時間を要するなど、他の区市町村とは状況が大きく異なるため、聖火リレーを行うに当たっては工夫が必要となります。そのため、今後とも町村会や島しょ地域の各自治体から丁寧に意見を聞くとともに、組織委員会とも協議を重ねながら巡回できる方法をさらに検討してまいります。
○伊藤委員 東京は、本当に南に大きく延びて離島各地がございますので、まさに工夫をしていただいて全都を回っていただくように、ぜひお願いを申し上げたいと思います。
さらに、十五日間のこの聖火リレーの一日ごとにセレブレーション会場を設けるというふうに伺っております。このセレブレーションですけれども、どのような内容で行われるのか、また、各区市町村もこの会場選定に対しては意見をお出しいただくことと思いますが、この会場選定に当たっての条件を伺っておきたいと思います。
○小池オリンピック・パラリンピック準備局自治体調整担当部長 セレブレーションは、その日の聖火リレーの最後で行われるイベントでありまして、地元自治体や聖火リレースポンサー各社が順次演出を行い、最後に聖火ランナーが到着し、聖火皿に点火して聖火の到着を祝う内容となっております。
セレブレーション会場の条件といたしましては、組織委員会によると、千名から三千名程度の観客が収容できるキャパシティーがあること、ステージエリア、観客エリア、聖火ランナーが入場する花道の三要素をレイアウトできる形や広さであること、裸火を扱うことができることなどが求められております。
一方で、都内十四会場の選定に当たりましては、東京都全域で広く機運醸成を図れるよう、地域間のバランスも考慮しながら選定していくことが重要であると考えております。
このため、具体的には、区市町村に対してセレブレーションの実施の意向を確認しながら、組織委員会が求める要件を満たす会場を都内全体のルートとあわせて検討していくこととしております。
○伊藤委員 このセレブレーション会場については、区市町村にとりましても、ぜひ世界各地の皆さんに見ていただきたいという会場のご提案もあろうかと思います。と同時に、この費用負担の問題も区市町村にとっては大変大きな関心事かと思います。
セレブレーション会場については、組織委員会が費用負担されるものと認識していますけれども、一方で、区市町村の負担があるのかないのか、この点も大きな関心を呼ぶところかと思います。また、いわゆる全体のセレブレーション会場の予算の規模感がどれほどのものになるのかによって、区市町村としても式典の想定スケールというものが変わってこようかと思いますので、早目にその規模感や、また、費用負担の詳細について区市町村に伝えていただきますように、ここは工夫をお願いしたいというふうに思います。
都民の関心事は、何といっても聖火ランナーであります。まず、区市町村当たり、どの程度の距離を何区画に分けて何名が走ることになるのか、お伺いしたいと思います。
○小池オリンピック・パラリンピック準備局自治体調整担当部長 二〇二〇大会の聖火ランナーにつきましては、現在、組織委員会で検討中でありますが、直近の過去大会におきましては、ランナーは一日当たり百名程度であり、一人が走行する距離は二百メートル程度となっております。
区市町村ごとの走行距離や区間数につきましては、区市町村の状況や一日に走れる走行距離などを踏まえ、今後、実行委員会において議論してまいります。
なお、一九六四年大会の聖火リレーでは、伴走者を含め二十数名が隊列を編成し走っておりましたが、近年の大会では、ランナーは原則一人で走っており、その周りを警察官など十名程度のセキュリティーランナーが取り囲む形で実施されております。二〇二〇大会につきましても同様になるものと聞いております。
○伊藤委員 今、距離などはよくわかりました。一方で、都民の皆さんは昔のイメージを持っている方も多くて、一人で走るというよりも二十人ぐらいの伴走者をつけて走っていくというような理解をされている方も大変多いように感じます。今回、前回も同様だったということですけれども、一名のみになった理由についてお伺いしたいと思います。
○小池オリンピック・パラリンピック準備局自治体調整担当部長 聖火リレーのランナーにつきましては、二〇〇四年のアテネ大会までは伴走者とともに走っておりましたが、その後の聖火リレーでは、運営が複雑化し、それに伴うコストも増加したことから、伴走者を設置していないと組織委員会から聞いております。
○伊藤委員 ここは、これから区市町村の方でも、どなたに走っていただくかというご意見が出てくると思いますが、都民の皆さんに、このコスト面であったり、運営面の点から、一名に走者が限られるようになったということは、ぜひ周知をしておいていただきたいというふうに思います。
一名である以上、この聖火ランナーの数は限られるものと思います。聖火ランナーの選定は区市町村に任されるというふうに理解をしていいのかどうか、その場合に、都から要請する条件があるとすればどのようなものか伺いたいと思います。
○小池オリンピック・パラリンピック準備局自治体調整担当部長 聖火ランナーにつきましては、組織委員会によりますと、過去大会では、組織委員会や実行委員会に加え、ランナー募集の権利を持つ聖火リレーのスポンサーも選考を実施していたとのことでありまして、全体の六割ほどのランナーがスポンサーから選ばれたと聞いております。
東京二〇二〇大会のランナー選定につきましては、基本的な考え方が本年四月に組織委員会から示されておりますが、より具体的な考え方につきましては、今後、組織委員会から示される予定であります。
東京都における聖火リレーのランナーにつきましては、都内のルートが決定されてから選考することになります。東京都の実行委員会において、募集、選考ができる聖火ランナーにつきましては、組織委員会から今後示されるランナー選定の具体的な考え方を踏まえ、都と区市町村との役割分担も含め、今後、実行委員会において選出方法等の検討を行ってまいります。
○伊藤委員 今、答弁の中で、全体の六割ほどのランナーがスポンサーから選ばれたと聞いているということで、六割、スポンサー枠なるものがあると聞くと驚かざるを得ないと思います。
スポンサーは、大会を支える上で最も重要なパートナーであることはもう十分に認識をさせていただいておりますが、一方で、都民、国民のオリンピック・パラリンピックであることから、より多くの都民、国民が一般参加できる聖火リレーであることを強く望みたいと思います。そのことを、まず要望させていただきます。
また、地域の特性に合った聖火ランナーに選ばれることは、その地域、地域の特徴、個性が表現されるものと思い、望ましいことと思っています。一方で、聖火ランナーは、東京二〇二〇大会の象徴でもあるため、開催都市東京の理念がにじみ出るものであってほしいとも考えます。
東京が目指す東京二〇二〇大会の意義であり、世界への発信の一つは、ダイバーシティー東京であると考えます。先ほども、希望の道をつなごうという大きなコンセプトが示されました。また、このオリンピックの組織委員会のホームページなどにも四つのポイントなどが示されているところであり、誰もが参加できるリレーというのも示されております。そういう意味では、若年者も高齢者も、また障害者も外国人生活者も、また性的マイノリティーも、誰もが分け隔てなく参加できることをこの聖火リレーでも表現してほしいと願います。
あわせて、今度は、走れない人、希望していたんだけれども、どうしても聖火ランナーとしては採用されなかった方もたくさん出てこられることと思います。そうした方々に対しての工夫も、ぜひ検討していただきたいと思います。
沿道の応援は当然あろうかと思いますが、最近の技術では、例えば、聖火が家の周辺なんかを通りますと、その周辺の人々のスマートフォンに灯がともるといったような工夫も技術的には可能だということを専門家の方に聞いたことがあります。現在、そうした技術もありますので、さまざまなアイデアを募って、聖火を持てなかった方も参加意識が高まるようにお願いをしたいと思います。
次に、三月の予算特別委員会で私が提案をさせていただいた、このオリンピック・パラリンピック大会会場における障害者用のタクシープールの整備について伺いたいと思います。
今回は、ラグビー試合会場の報告ということでありますので、このラグビーの試合会場において試行的にデモを、この車椅子利用者など、高齢者、障害者のためのタクシープールの整備が行えないのか伺いたいと思います。
当時の三月の予算特別委員会では、答弁で、障害者の方、また、高齢者の方が会場に来やすいようにタクシープールを整備していくと、こういう答弁はいただきましたので、今回のラグビーの試合会場において、そうした整備が行えないか伺いたいと思います。
○田中オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ会場運営担当部長国際大会準備担当部長兼務 特に配慮が必要な車椅子利用者につきましては、組織委員会におきまして、車椅子利用者用チケットを購入した方に対して、自家用車での来場希望を確認しまして、希望者には駐車スペースを用意することとしております。
タクシー専用駐車場は、セキュリティー上の制約等によりまして、スタジアム内には設置できず、また、会場周辺につきましては、道路混雑や交通規制等の理由によりまして適地の確保が困難な状況でございます。
そこで、タクシーでの来場につきましては、タクシー業界との協議の結果、現状では飛田給駅前ロータリーを乗降場所として検討して行っております。乗降場所には警備員等を配置しまして、支援の必要な障害者や高齢者に対しましては、必要に応じましてサポートを行うことを想定しております。
また、飛田給駅から東京スタジアムまでは、歩道と車道との段差解消や視覚障害者誘導用ブロックが整備されております。さらに、警備員等やボランティアも適切に配置しまして、安全な観客動線が確保できるよう努めてまいります。
○伊藤委員 まず、今、答弁にあったように、特に配慮が必要な車椅子利用者については、駐車スペースを用意されるということで、この取り組みについては評価をしたいと思います。
一方で、タクシーの専用乗車場がセキュリティー上の制約や、あるいはまた交通規制などの理由によって設けられないということについては、これからも検討を重ねていただきたいというふうに思います。
飛田給駅のロータリーを乗降場所として検討されているということですけれども、本当に車椅子をお使いになられている方にとりましては、駅からの移動もままならない方も少なくありません。そういう意味では、特別に必要な方の措置というのも今後ご検討いただきたいというふうに思うところであります。
特に、行きはタクシーなどで、専用のタクシープールがなくても、どこかでおりて、会場に最も近いところから自分の席に移動することも可能かと思いますが、帰りなんですけれども、大混雑した中で、タクシーを拾って乗車するというのは車椅子利用者にとっては大変困難であります。
そこで、障害者などのタクシー利用者、特に帰宅者のためのタクシー専用乗車場を備えておくことは、障害者、高齢者に優しいラグビーワールドカップに資するんではないかという観点から、ぜひこうした整備を行っていただきたいと思いますが、認識をお伺いしたいと思います。
○田中オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ会場運営担当部長国際大会準備担当部長兼務 特に支援が必要な障害者等が、タクシーを利用して帰宅する場合の乗車場を整備することは望ましいと考えておりますが、会場周辺の交通規制状況やセキュリティー対策等を踏まえますと、適地の確保ができないのが現状でございまして、交通輸送全体の中で他の方策も含めて検討していく必要があると認識しております。
現状では、タクシーで帰宅する場合は、飛田給駅前ロータリーを乗車場所としてご案内し、必要に応じて警備員等やボランティアによりサポートしていくこととしております。
引き続き、特に配慮が必要な障害者等への対応につきまして、組織委員会等と協議は行ってまいります。
○伊藤委員 ぜひ、課題はあるかと思いますが、これからの東京のみならずですけれども、時代認識として、高齢者、障害者の方が本当に多くなって、車椅子を利用して会場に競技を見に行きたいという方々が急増すると思いますので、そういう意味では、今の示された課題をぜひクリアしていただいて、組織委員会とも協議の上、整備を図っていただきますように強くお願いを申し上げたいと思います。
その場合なんですけれども、今度は、仮にタクシープールが整備されたとして、専用の乗車場まではタクシーが迎車で来てもらうなどする必要があります。そういう意味では、タクシー業界との事前の調整も必要になってくるものと思いますが、その点についての認識を伺いたいと思います。
○田中オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ会場運営担当部長国際大会準備担当部長兼務 タクシーで帰宅する場合にも、原則として飛田給駅前ロータリーを乗車場所としてご案内しまして、必要に応じて警備員等やボランティアによりサポートしていくこととしております。
障害者等のタクシー利用の利便性の向上につきましては、車椅子用の駐車スペースの活用も含めまして、組織委員会に加えましてタクシー事業者等の関係機関と協議してまいります。
○伊藤委員 協議していただくということなので、その協議を待ちたいと思います。
味の素スタジアムには、もちろん常設のタクシープールがあるということでありますけれども、大きな大会になると、どうしても大会車両、関係車両の動線確保のために、会場周辺の車線が、道路が規制をされてタクシー等が入ってこれないということが多くあると聞いています。そうすると、タクシープールがせっかく会場にあっても、大きな大会があるときには、ほとんどタクシープールは事実上使えないということにもなるということだろうと思います。
そういう意味では、まさに今、答弁いただいたように、今後検討をさまざまにしていただきたいと思いますが、現在、東京二〇二〇大会に向けて都が整備している大会、施設においても同様の現象が起こるんではないかと危惧をしております。
駅方面に、大体大きな道路、動線が確保されて、その動線に向けてタクシープールが設計されていることが多いかと思いますけれども、例えば、駅への大きな動線については交通規制をかけざるを得ないとするならば、その裏側というんですか、大会会場の裏側に、こうした車椅子利用者のためのタクシーの車寄せなどを開設することもできるんではないかというふうに思いますので、ぜひその点は整備促進をお願いしたいと思います。
最後に、車椅子利用者などが不自由なく大会会場に来場できるように取り組むことは、今度のラグビーワールドカップ及び東京二〇二〇大会が目指す東京の理念に沿うものと思います。ここで、局長の決意をお伺いしたいと思います。
○潮田オリンピック・パラリンピック準備局長 ラグビーワールドカップ二〇一九及び東京二〇二〇大会の成功のためには、車椅子利用者を初め、障害のある方も含めまして、誰もが安心して大会会場に来場し、大会を楽しめる環境を創出していくことが大変重要だと考えております。
このため、障害の有無にかかわらず円滑に移動可能な環境を確保していくため、道路や駅施設の整備を促進するとともに、警備員等のスタッフによる支援など、関係局や関係機関と連携しながら、ハード、ソフト両面から、現在、取り組みを進めているところでございます。
今、副委員長からご提案がございました障害者等のタクシー専用の乗降場の整備等につきまして、車両や歩行者の動線確保のためのセキュリティーエリアとの関係や、あるいは会場周辺の交通規制等さまざまな制約がございまして、対応すべき課題も多うございますが、組織委員会や関係機関との連携のもと、運用面等においても工夫をしながら、特に支援が必要な障害者等への対応について引き続き検討をしてまいります。
また、東京二〇二〇大会につきましては、会場別に立地特性等が異なりますことから、その状況に応じまして、あわせて、さまざまな工夫をしていく必要があろうかと考えておるところでございます。
ラグビーワールドカップ二〇一九及び東京二〇二〇大会という二つの世界的な大会におきまして、誰もがスポーツ観戦を楽しめる環境を創出することで、そのノウハウや経験が大会後のレガシーとして根づき、真の共生社会につながりますよう、開催都市として全力で準備を進めてまいります。
○川松委員 私からは、ラグビーワールドカップ二〇一九における東京スタジアムの会場運営計画の更新案についての中で幾つか質問をさせていただきます。
東京都におかれましては、もう一年前イベントも終わり、いよいよ一年後のこの時期にはワールドカップはクライマックスを迎える時期となりますけれども、今回出てきた報告の中には、その東京スタジアムの芝をハイブリッド芝で整備していくというお話がございました。
ラグビーワールドカップでハイブリッドの芝を採用するということは、いろいろとお話を聞いてまいりますけれども、そもそも論、東京スタジアムというのはJリーグのサッカーチームがホームとして使っているわけです。現状において、非常にサッカーをメーンにして稼働率が高い中で、現在の天然芝の維持管理というのはどのように行っているのかを教えてください。
○藤木オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ施設担当部長 東京スタジアムは、二つのJリーグチームの本拠地となっておりまして、シーズン中は毎週末に試合が行われるほか、年間を通じてイベントでの利用も多い状況でございます。
そうした中でも、東京スタジアムは、芝を管理するグラウンドキーパーによる良好な維持管理等によりまして、本拠地とするチームからも好評を得ていると聞いております。
○川松委員 つまり、サッカーで使う、エンタメで使う、でも芝の管理は常に試合に合わせてすばらしいものを用意しているというのは、マンパワーで、芝を管理されている皆さん方のお力と情熱で保っているわけです。
今回、東京スタジアムがハイブリッド芝をワールドカップに向けて導入するということは、一般的に見ると、ふだん使われている天然芝が悪いんじゃないかというような見方をされることをおそれています。
まず、今、部長がおっしゃったように、この天然芝の管理はすばらしい、そして、それを支えてくださっている皆さん方の技術力というのはあるんだけれども、今回、ハイブリッド芝を導入することになったその経緯について教えていただきたいと思います。
○藤木オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ施設担当部長 東京スタジアムがラグビーワールドカップの会場として選定された後、ラグビーワールドカップリミテッドより、前回のイングランド大会の実績も踏まえ、耐久性確保の観点から、東京スタジアムにおいてもハイブリッド芝の導入を検討するよう要請を受けたところでございます。
都は、平成二十九年度より、芝フィールドの耐久性を検証するため、ラグビーワールドカップ組織委員会とも連携し、天然芝とハイブリッド芝を比較する導入実験を実施してまいりました。その結果、荒天時の状況下におきましても、ラグビーのスクラムなど、スパイクで芝に垂直方向に力を加えた場合の負荷に対する耐久性で、ハイブリッド芝は天然芝より明らかに優位であることが観測をされてございます。このため、今回、ハイブリッド芝を採用することといたしました。
○川松委員 今回のラグビーワールドカップは、四年に一度ではなくて一生に一度だというキャッチフレーズでプロモーションを進めているわけでありますが、やはり常に天気が安定しているとは限りません。この九月、十月、十一月という中で、九月、十月ですね、東京スタジアムの場合は。そうすると、どんな天気でも万全の状態でやるということに関しては、ハイブリッドの方が優位性があるんだということでありますが、私たちもハイブリッド芝の導入に関しては、大変、前回のイングランド大会を含めて、これはラグビーの、世界の皆さん方に対して、あるいはテレビ中継に関しても必要ではないかという議論も重ねてまいりました。ハイブリッドの芝というのは幾つか種類があるわけですが、既に、東京スタジアムで、どの種類のものを導入するか決めておられるのであれば教えていただきたいと思います。
○藤木オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ施設担当部長 ハイブリッド芝は、天然芝に人工芝を打ち込むタイプの打ち込み式ハイブリッド芝と、ネット状の人工芝の上に天然芝を育成して使うネット式ハイブリッド芝の大きく二種類に分けられます。
ボールの転がり、透水性、スクラムの耐久性等に関しましては、導入実験を行い、結果はどちらも良好でございました。一方で、施工時期につきましては、ネット式の場合、他の場所で育成したものを敷設するため、芝の生育上、六月ごろに敷設することが必要でございまして、Jリーグの試合開催への影響は避けられませんが、打ち込み式の場合は、敷設時期の制約がないため、Jリーグの開催を避けて施工することが可能となります。
これらの点やコスト等も含め、総合的に評価した結果、東京スタジアムにおきましては打ち込み式を採用することといたしております。
○川松委員 ワールドカップに向けて、それぞれの各会場、地方会場が、今月でもさまざまなイベントというか、試合をやってきました。横浜で先日行われ、その前は大阪の花園ラグビー場、そして十月に入ってから熊谷ラグビー場といろんなところでやってきているわけですが、特に東京スタジアムに関しては稼働率が高い中で、話がありましたJリーグとの日程の中でこのハイブリッドを導入していくということは、大変、技術面でもこういう苦労があることを今のお話でわかったわけですけれども、打ち込みにするということはわかりました。
一方で、東京スタジアムの課題というのは、ラグビーをやるにおいては、タッチラインの外側にトラックがありますから、ここのカバーをどうしていこうかというのも、現場ではいろんな選手たちから声が出ているわけですけれども、実際にそのトラックの方まで張り出して芝を拡張する場合、どのようにして整備しようと考えられているのか、現状を教えてください。
○藤木オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ施設担当部長 東京スタジアムの芝フィールドの大きさにつきましては、百七メートル掛ける七十一メートルでございますが、ラグビーワールドカップ組織委員会からは、ラグビーの競技区域、百二十メートル掛ける七十メートルの大きさに加えまして、四方向全てに五メートルの緩衝地帯を設けるよう求められておりますため、フィールドの拡張が必要でございます。
しかしながら、この拡張エリアの整備は、陸上競技場のトラックに当たりまして、ハイブリッド芝の施工ができないため、あらかじめ育成をいたしました天然芝を持ってきて敷設する、いわゆる置き芝という方法で拡張エリアを整備する予定でございます。
○川松委員 この置き芝に関しても、東京スタジアムは、九月二十日の開幕戦を含めて大変注目の高いカードが予定されておりますので、一つ一つ丁寧に整備していただいて、この一九年の大会、各試合を迎えていただきたいと思います。
一九年に関しては、いろんな会場が東京以外も整備を進めている中で、やはり東京だけ特殊な事情というのは、一九年にワールドカップがある、そして二〇年に東京オリンピック競技大会、パラリンピック競技大会があるわけですけれども、二〇年のときに、東京スタジアムは既に近代五種というものの大会運営が決まっています。近代五種の中には馬術があるわけですけれども、ここをハイブリッド芝にすると、馬術の練習を、イコールコンディションでどこで練習したらいいのかということで、馬術の関係者から大変な懸念を私もいただいているわけでございますが、実際、この後、天然芝に戻そうと考えられているのか、もし戻す場合、Jリーグの開催についての影響はないのかということを教えてください。
○藤木オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ施設担当部長 ハイブリッド芝では、東京二〇二〇大会における近代五種の馬術競技に極めて大きな影響が懸念されることなどから、ラグビーワールドカップ開催後は天然芝に戻す予定でございます。
東京スタジアムでのラグビーワールドカップ最終戦は二〇一九年十一月一日に開催されますが、Jリーグのシーズンは十二月上旬まででございますことから、東京スタジアムを本拠地とするサッカーチームは早期に本拠地での試合を開催することを希望しております。そのため、ラグビーワールドカップ終了後から、Jリーグがオフシーズンとなるまでの約一カ月間はハイブリッド芝の状態で試合を開催してもらう予定でございます。その後、試合開催に影響がないJリーグのオフシーズン期間中である十二月中旬から二〇二〇年二月までの間に天然芝へ戻す予定としております。今後、詳細についてはJリーグと調整を進めてまいります。
○川松委員 まさにJリーグの方は、特にハイブリッド芝はヨーロッパでかなり普及をされていて、それぞれの有名なトップチームの練習場にも導入されているようなこのハイブリッド、天然芝と人工芝をハイブリッドしたという名称でハイブリッド芝でありますけれども、Jリーグは問題ないと思いますというので、いわゆる運営の中では問題ないと思います。
馬術の皆さん方が、大変馬は高価なものであり、ハイブリッドでは足をけがしたらどうするんだろうかという非常に心配された中で、天然芝に戻すというご答弁を今いただいたわけですから、一九年は一九年できっちりやっていただく、そして二〇年に向けてさらに整備していくということを確認させていただきました。力強くそこを進めていっていただきたいと思います。
その中で、最初に私、述べましたけれども、東京スタジアムの現在のグラウンドキーパーというのは、物すごい経験と情熱を積み重ねてやられておるわけでして、今後もJリーグの開催の中でワールドカップの準備もしていく、そして二〇年大会という大きな二つのイベントを開催していくのは、かなり東京都としてはレベルが高くて、そして難しいオペレーションでありますけれども、この芝フィールドの管理ということが、この東京スタジアムの二つの大会に関してはとても重要になりますので、皆さん方には、さまざまな面で、もう一年切っているわけですが、支えていただいて、一九年のワールドカップ、二〇年の東京大会を迎えていただきますよう要望して、質問を終わります。
○中山委員 私からは、聖火リレーにつきまして質問させていただきたいと思います。
先ほどのご質問に対するご答弁等も踏まえまして、東北の被災三県をスタートとして、復興の火ということで、福島からが正式なリレーのスタートということで大変喜ばしいことだというふうに思っております。
また、都内の全自治体、島も含めて回っていただけるということで、この点も大変に喜ばしいことであるということで、先ほどの資料でも主な発言として、そういったご発言が紹介されていることはそのとおりだと思います。
その上で、これからの聖火リレーのルート、スケジュールにつきまして、区市町村がこれから意見や提案を述べる機会があると思うんですけれども、その区市町村側からいろんなことを考えていく上で、前提として、ルートの選定の条件をどのように提示しているのかという視点からお伺いをしたいと思います。よろしくお願いします。
○小池オリンピック・パラリンピック準備局自治体調整担当部長 都内のオリンピック聖火リレーの検討に当たりましては、本年七月に、特別区長会、市長会、町村会の各会長など、区市町村の代表者を含めたメンバーで構成する東京都聖火リレー実行委員会を設置したところでございます。
聖火リレーのルートにつきましては、本年四月に組織委員会が公表しましたルート選定に当たっての基本的な考え方を踏まえて検討していくこととしておりまして、具体的には、できるだけ多くの人が見に行けるルートや、地域が国内外に誇る場所などを選定することが示されているところでございます。
都は、六十二区市町村全てをめぐることとしておりまして、そのルートにつきまして、現在、各区市町村と実務的な意見交換を重ねており、引き続き各区市町村の意見を丁寧に伺いながら検討を進めてまいります。
○中山委員 これは一筆書きでめぐれるルートということですよね。この辺が、区市町村側で考えているルートと実際に決まっていくルートとの間でどのような調整が必要になってくるのかということで、影響してくるところじゃないかと思います。一回は一通り意見は聴取したということですよね。
できる限り多くの人が見に行けるルートであるとか、地域や国内外に誇れる場所を選定するということが一つの大事なポイントということで、ぜひお話にありましたように丁寧に意見交換を進めていただきたいというふうに思います。
その上で、区市町村との意見交換、区市町村からの提案等を受けた後、どこが、誰がといってもいいかもしれませんけれども、どんな基準でこれを判断して決定していくのか、その点についてお伺いしたいと思います。
○小池オリンピック・パラリンピック準備局自治体調整担当部長 聖火リレーにつきましては、走行路を一部占有し、交通規制をかけながら行うこととなりますため、ルートの選定に当たりましては、区市町村から出された意見や提案をもとに現地調査を行いまして、道路の状況や安全性などについて確認を行うことが必要でございます。
あわせまして、警視庁や道路管理者など関係機関とも十分に調整を行いながら、組織委員会が示す基本的な考え方を踏まえた案を、東京都聖火リレー実行委員会において審議し、東京都案を組織委員会に提出していく予定でございます。
こうした手順を経まして、各都道府県実行委員会がそれぞれのルート案を組織委員会に提出した後、組織委員会が調整を行い、IOCの承認を得た上で、全国のルートの中でどのルートも決定されることとなります。
○中山委員 やはり安全性ということが非常に大事だということで、警視庁さんとか道路管理者ともしっかり連携をして意見交換をした上で、東京都案というものをつくって、それを組織委員会に提示して、やはりIOCの承認を得てということだと思います。
実際に、ここでは狭過ぎるとか、いろんなことが意見交換ができる、あるんではないかと思っております。そういう上で、しっかりと安全性ということへの確保をしながら、東京都として自信を持って示していける案をつくっていただきたいというふうに思います。
先ほどもございましたけれども、改めてですが、今後の決定までのスケジュールをお示しいただきたいと思います。
○小池オリンピック・パラリンピック準備局自治体調整担当部長 都内の聖火リレーにおける区市町村のルート巡回案につきましては、十二月下旬に開催予定の第三回東京都聖火リレー実行委員会での審議を経た後、組織委員会に提出する予定でございます。
また、来年には、聖火ランナーが区市町村内を走行する道路や中継ポイントなどをまとめた聖火リレールートの詳細案などについても実行委員会で議論の上、組織委員会に提出することとなっております。その後、組織委員会が全国のルート案を調整して取りまとめ、IOCの承認を得た上で決定されることとなります。その公表時期につきましては、大会開催の一年前に当たる来年夏以降になる予定でございます。
○中山委員 来年夏以降に決定されるということですので、実行委員会で議論の上、組織委員会に提出されるのは来年春ぐらいまでには行っていかないと間に合わないところだと思いますけれども、よろしくお願いをしたいと思います。
そうしたお話をさせていただいた上でなんですが、当然なことですけれども、コースの選定に当たりましては、平等、公平に取り扱っていただくということが非常に大事な視点ではないかと思います。
その上で、一方で、オリンピック・パラリンピックの競技施設が立地する自治体というのはやはり限られております。私の地元足立区もそうですけれども、オリンピックの競技施設自体がないという自治体も数多くあるわけで、そうした自治体にとりましては、このオリンピックの聖火リレーというものが、もちろん当日の成功も大事なことですけれども、当日までの機運上昇ということにつきまして、どういったコースを通るのかとか、どういったイベントが行われるのかとか、誰が走るのかとか、いろんなことを含めて機運上昇ということで、非常に大きな役割を果たしていくことがございます。
そういう意味では、競技会場がない自治体からは、せめて聖火リレーぐらい配慮してもらいたいと、セレブレーションの会場をどこにするのかとかそういった悲喜こもごもの問題もございますけれども、そうした点で優先順位をつけてもらいたいというような声もございます。
選定に関しては、こうした点にも着目をしていただいて、本当の意味での公平、平等というのはどういうことであるのか、そうしたものをよくお考えいただきたいというのが私からの提案であり、お願いでございますが、いかがでございましょうか。
○小池オリンピック・パラリンピック準備局自治体調整担当部長 東京二〇二〇大会のオリンピック聖火リレーでは、今、委員お話しのとおり、都内全域で大会成功に向けた機運醸成を図ることが重要でありますことから、競技施設の有無にかかわらず六十二区市町村全てを巡回することとしております。
一方で、都内は、都心部から島しょ部まで多様な状況が存在しているため、各地域の状況も十分勘案しながら、区市町村の意向なども踏まえ、それぞれの特色を生かしたルートとなるよう検討していくことが必要であると考えてございます。
今後とも、区市町村など関係機関と調整し、実行委員会において委員の皆さんのご意見を伺いながら検討を深めていきたいと考えてございます。
○中山委員 やはり最終的にはお決めいただいた案のもと、全都民が、全自治体が団結して心を合わせて大成功を目指して頑張っていくということは、とても大事なことだと思います。
お話がございましたように、精いっぱい地元自治体では、地元自治体の特色を生かせるように独自性を出しながら、短い期間かもしれませんけれども、そこで精いっぱいアピールできる案をつくり上げていきたいというお気持ちだと思いますので、それらを踏まえてよくご検討いただきたいということをお願いして、終わりにさせていただきます。ありがとうございました。
○池川委員 私からは、報告のうち、ラグビーワールドカップ二〇一九における東京スタジアムの会場運営計画の更新案について質問をさせていただきます。
二〇一九年九月二十日から十一月二日の期間で行われる大会のうち、東京スタジアムでは、予選プール五試合と決勝トーナメント三試合が行われます。サッカーのFIFAワールドカップの開催期間は、ことしのロシア大会は約一カ月間でありました。一方、ラグビーワールドカップは、他の国際大会と比較をしても期間が長く、約一カ月半にわたり大会が行われます。一定の期間がなければ、選手の体のリカバリーができず、最高のパフォーマンスができないということだからだと思います。
ただ一方で、東京スタジアムとともに、ホスピタリティースペースとして武蔵野の森総合スポーツプラザを使う計画にもなっております。東京スタジアムで行われる試合は八試合ですが、開幕戦の九月二十日を皮切りに、三位決定戦の十一月一日までほぼ大会期間と同じ期間となります。そうすると、武蔵野の森総合スポーツプラザの利用がどうなるのか、今回の更新案では、メーンアリーナに加えサブアリーナも使用するわけですから、その影響がどうなるのか心配する声も聞かれます。
具体的に、都民が利用できない期間はどのくらいになるのか、その予定について伺います。また、その影響については、どのような対策を検討しているんでしょうか。
○田中オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ会場運営担当部長国際大会準備担当部長兼務 武蔵野の森総合スポーツプラザにつきましては、二〇一九年の大会期間及びその前後の設営、撤去にかかる期間としまして、九月上旬から十一月上旬までの約二カ月間を見込んでおりまして、この間は、原則的に都民の利用ができなくなる予定でございます。
今後、大会時における会場の使用形態や整備方法等の詳細を具体化していく中で、設営、撤去にかかる期間を可能な限り短縮するなど、利用者への影響が最小限となるよう組織委員会と調整してまいります。
優先予約の対象団体に向けましては、ことし三月に優先予約を開始した際に、利用可能な期間についてご案内しているところでございます。
○池川委員 二カ月間にわたって原則使用できないというのは大変大きな影響だと思います。しかも、この時期というのは、東京体育館、また、辰巳国際水泳場等が改修工事期間中で使えないわけで、この武蔵野の森総合スポーツプラザが使えないという影響は極めて大きいと考えます。
国際大会の開催の余波が国内の競技団体や市民スポーツ大会の開催などに影響があり、実際に大会等が開催できなくなるとすれば、本当にこれでいいのかという声が上がってくる可能性もあります。
確認ということになりますが、オリ・パラ局として、関係機関とも協力をしながら、使用できない期間については、紹介、あっせんなど、そうした競技団体にさまざまな配慮を組織委員会とも行って調整していただきたいと思いますが、そういう考えでよろしいでしょうか。
○小室オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ推進部長 都民のスポーツ利用という点でお答え申し上げますけれども、先ほど武蔵野の森総合スポーツプラザの優先予約の対象団体のお話を差し上げました。私ども、団体様それから一般の都民の方々、従来利用できたものが利用できないというようなご相談は時々いただいております。
その場合は、私どもの施設所管の管理職等が中心になりまして、近くあるいは都内のいろいろな施設の情報を指定管理者などとも連携しながら、情報提供を差し上げて、できるだけ都民生活に、利用に際して差し支えがないように最大限の努力をさせていただいております。
○池川委員 ぜひ、そうした配慮をしていただきたいと思います。先ほども申し上げましたが、この期間というのは、ほかの施設も含めて稼働がなかなかできない状況下でありますので、ぜひ利用者の皆さんへの配慮を行い、マッチング等を行っていただきたいということは強く求めておきます。
次に、駐車場の問題について伺います。
報告資料では、周辺の既存駐車場を活用するとして、関係駐車場候補地が示されております。スタジアム周辺に約千六百五十台の既存駐車場等を活用するということですが、これは前例がこれまであるのか、また、その影響についてはどう考えているか伺います。
○田中オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ会場運営担当部長国際大会準備担当部長兼務 今回の関係者車両千六百五十台につきましては、ラグビーワールドカップ二〇一九組織委員会から開催都市に対して示されたものでございます。
スタジアム周辺で過去に駐車場を確保した例としましては、二〇一三年に行われた国体の総合開会式がございまして、千七百台程度の実績がございます。その際は、既存駐車場以外に野球場やサッカー場も駐車場として活用しましたが、二〇一九年大会におきましては、住民生活への影響が最小限となるよう、原則として既存駐車場を活用しております。
○池川委員 約千六百五十台というのは組織委員会から示されたもので、前例としては、国体で千七百台程度の実績があるということです。その際、ほかの既存駐車場でない場所も活用していたわけですが、今回、原則既存駐車場を活用するということです。
一方、既存駐車場となると、これまでその施設等を利用していた方々が使えないということもありますので、そうした駐車場が使えない等については、事前に周知するなど混乱を避けていただきたいというふうに思います。また、安全対策としての駐車場への誘導も行っていただきたいということもここで求めておきます。
影響をゼロにすることはできないわけですが、その影響が最小限となるよう取り組んでいただきたいということも求めておきます。こうした事業を進める上では、住民の皆さんの理解が大変重要です。具体的な近隣自治体、住民の皆さんへの説明の状況というのはどうなっているのか伺います。
○田中オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ会場運営担当部長国際大会準備担当部長兼務 二〇一九年大会で利用する関係者駐車場候補地は、円滑かつ安全な交通輸送の実現、セキュリティーの確保、住民生活への影響などのさまざまな視点で検討を行いまして、近隣自治体と協議を重ねた上で選定しております。
住民への説明としましては、地元市の体育協会など関係者駐車場候補地の主たる利用者に対して説明を行っております。また、今後使用が制限される日時につきまして利用者に広く告知等を行っていく予定でございます。
さらに、東京スタジアム周辺には福祉施設が集積していることなどから、施設関係者に対して、駐車場の配置や交通規制など交通輸送の計画について説明を行っております。今後も、近隣自治体と協議を重ね、住民等に丁寧に説明を行ってまいります。
○池川委員 周辺には、福祉施設等が集積しているということでありますが、例えば、この近くには、都立府中けやきの森学園があり、高校生が徒歩で通われておられます。こうした状況等にもしっかり対応して安全性を確保していただきたいと思います。
いずれにしましても、住民と自治体の理解と協力がなければ、こうした大会の成功はあり得ませんので、地元市とともに、東京都が責任を持って地元住民の皆さん等にも説明をしていただきたいと思います。
駐車場にかかわって、車椅子駐車場の問題について伺います。
公式ホームページの案内には、車椅子をご利用のお客様へという欄があり、そこには、車椅子チケットは限定された一部のエリアからの観戦となりますので、価格は各試合のカテゴリーDの価格となり、ご本人一名に加えて介助者一名のチケットがセットになります。なお、会場によって、車椅子チケットの数及び駐車場の数に限りがございます旨ご了解くださいというアナウンスがされております。
駐車場の台数については、約千六百五十台を確保するというわけですが、どのような規模でこの車椅子利用者の駐車場を確保しているのか、申し込んだ方を基本的に受け入れられるのかが大切になってきます。
また、車椅子チケット以外の方で、東京都の思いやり駐車区画に規定される車椅子使用者ほど広いスペースを必要としない、歩行に配慮が必要な内部障害や聴覚、視覚障害、その他障害者、難聴患者、高齢者、けがをした方、妊産婦などへの配慮がどのように行われるかも問われてきます。
車椅子駐車場については、具体的に何台を確保する予定なんでしょうか。移動が困難な方に対しては、具体的にどのような配慮をするのか伺います。
○田中オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ会場運営担当部長国際大会準備担当部長兼務 組織委員会の現時点での推計では二百五十台程度としております。駐車場の配置につきましては、東京スタジアム本体下駐車場、北側駐車場を候補地としまして、重度の障害の方にはより近い駐車スペースを割り当てるなど障害の程度に配慮した配置を行うこととしております。さらに、駐車場には警備員等のスタッフを配置し、支援の必要な障害者等に対しては必要に応じてサポートを行っております。
○池川委員 障害の程度に応じて場所等の配置についても配慮していただくということなので、これはぜひ進めていただきたいと思います。
また、車椅子駐車場については、いわゆる区画をどのように確保するのかが極めて大事だと思います。東京都も、具体的にガイドライン等を示していますが、障害者等用駐車区画など、東京都が公共施設で行うことを推奨している基準、また、民間の施設に対しても推奨している基準等を参考にして、車両の前後左右のスペースの確保、さらには車椅子利用者の方が車寄せができるなど、会場入り口に近い場所で乗りおりできるようにすることなどの配慮を、都としても、これ、具体的な運営は組織委員会だと思いますが、連携して、こうしたスペースの確保等についても進めていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○田中オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ会場運営担当部長国際大会準備担当部長兼務 車椅子利用者に配慮した駐車スペースにつきましては、組織委員会と東京都において検討しております。
○池川委員 ぜひ、スペースは極めて大事ですので、その区画が確保できるように取り組んでいただきたいと思います。また、都のガイドラインにある思いやり駐車区画の対象となる方々への配慮を初め、多くの方々がラグビーワールドカップを観戦できるよう、開催都市として、組織委員会とも協力をしながら進めていただきたいと思います。
次に、仮設で設置する照明について伺います。
更新案では、競技用照明は、インゴール周辺の照度を補うために四カ所に設置するというご説明がありました。これ、仮設で設置する競技用照明の費用負担はどのようになっているのか伺います。
○田中オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ会場運営担当部長国際大会準備担当部長兼務 開催都市は、会場をラグビーワールドカップの試合を開催するために必要な条件を満たした状態に整備する役割がございます。このため、仮設で設置する競技用照明につきましても、都において費用を負担し、整備を行います。
○池川委員 競技を行う状況を整えるのは開催都市、つまり東京都の責任で行うということで、設置費用も都が持つということです。
事前に伺った際には、金額等については、まだ、これから精査をしていくということでありましたが、費用がどうなるのかについては早期に明らかにしていただきたいと思います。また、仮設なので、期間が短期間になるわけですから、どのくらいの財政負担になるのかについて、過大な負担とならないようにするよう求めておきます。
最後に、芝の問題について伺います。
前回の会場運営計画案では、組織委員会と協力し、ハイブリッド芝、天然芝の比較実験をスタジアム敷地内の投てき練習場で実施することが示されておりました。
具体的に、比較実験の結果がどのようなものであったのか、また、整備費や維持費についてはどのくらいを見通しているのか伺います。
○藤木オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ施設担当部長 先ほどもご答弁申し上げましたけれども、天然芝とハイブリッド芝を比較する導入実験におきましては、荒天時においても、ラグビーのスクラムなど、スパイクで芝に垂直方向に力を加えた場合の負荷に対する耐久性におきまして、ハイブリッド芝は天然芝より明らかに優位であることが観測をされてございます。
ハイブリッド芝の費用につきましては、先行する類似の事例等によりますと、一億円から二億円程度かかると聞いておりますが、東京スタジアムでの導入に当たりましては、今後、予算化に向けて精査を進めてまいります。
維持費につきましては、導入実験の結果等を踏まえまして、天然芝と大きな違いはないと考えてございますけれども、ことしから導入いたしました他都市のノウハウ等の情報収集を進めてまいります。
○池川委員 ハイブリッド芝の方が耐久性があること、また、維持費についても、天然芝と変わらないのではないかということが今わかりました。同時に、イニシャルコストについては幅はあるわけですけれども、一億円から二億円程度ということですが、現在、天然芝を張りかえるイニシャルコストと比較しては、どの程度の差があるのか、おおよそで構いません、どの程度の差があるのかについて確認をさせてください。
○藤木オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ施設担当部長 東京スタジアムの実例で申し上げますと、設置及びその撤去までですと、約四千万円程度かかってございます。
○池川委員 イニシャルコストで見れば、ハイブリッド芝と天然芝を比較すると差があるということだと思います。大会に万全を期すということでありますが、同時に税金を投入する以上、都民の理解を得られるものでなければならないというふうに考えます。
ハイブリッド芝については、耐久性があるわけですが、先ほども質疑があったとおりで、翌年には、オリンピック・パラリンピックがあるために取りかえなければならないということもあります。そうしたことを踏まえるならば、ランニングコストについては差がない、けれども、このイニシャルコストというのは大変大きな意味合いを持ってくるというふうに思いますので、今後、費用の精査等も行いながら、都民の理解が得られるようにすべきだということをあわせて申し上げまして、質問を終わります。
○山口委員 それでは、私も聖火リレーについて幾つかお伺いさせていただきたいと思います。
いよいよオリンピック・パラリンピックも二年を切って、その盛り上がりというのも少しずつ国民の皆様、都民の皆様にも実感をしていただけるのかなという段階に入ってきたところでございますが、その中でも、さらにこのボランティアの募集、また、聖火のお話などが出てくることによって、より一層身近に実感をしていただく、オリンピックに参加をしていただく、そして体感をしていただくと、こういったところに、皆さんが少しずつ意識が移っていく、この聖火リレーについて幾つか確認をさせていただきたいと思います。詳細について、先ほども質疑の中で幾つか確認がされましたので、私は大きなところ、改めて幾つか確認をさせていただきたいと思うところでございます。
そもそも、この聖火リレーの取り決めについてなんでございますが、この聖火リレーのルートなどは、一体どのようなプロセス、またスケジュールで決まっていくのでしょうか、確認をしたいと思います。
○小池オリンピック・パラリンピック準備局自治体調整担当部長 都は、都内における十五日間の聖火リレーの実施に向けた各種計画の検討、準備を行うため、組織委員会の依頼に基づきまして、本年七月に東京都聖火リレー実行委員会を設置し、検討を開始したところでございます。
実行委員会では、聖火リレーの実施に向けて区市町村の意向を丁寧に伺いながら、都内のリレールートの巡回案や毎日の聖火リレーの到着を祝うセレブレーション会場案の選定作業を行い、組織委員会に提出することとなっております。
その上で、組織委員会が各都道府県から提出されたルートの巡回案等について調整を行ってまいります。さらに、IOCの承認を得た後に、開催の一年前に当たる来年の夏以降決定し、公表する予定になってございます。
○山口委員 今のお話を伺っておりますと、組織委員会が決めていくウエートが非常に大きく感じるところでありますが、開催都市である東京都としては、当然のことながら聖火リレーについても、東京都がオリンピックを開催するからこそ、区市町村においても、ほかの道府県においてもご協力をしていただけるんだという強い意識と、また、その自覚を持ってさまざま皆様にご協力をしていただかなければいけないと、その立場であることにこれは変わりがないところであります。
そこで大事になってくるのは、この聖火リレーについて、都と組織委員会との間でどのような役割分担になっているのか、また、都と組織委員会との関係性についても確認をしておきたいと思います。
○小池オリンピック・パラリンピック準備局自治体調整担当部長 組織委員会は、東京二〇二〇オリンピック大会における聖火リレーの実施主体として、日本国内で行う聖火リレーの全体の運営や各地でのセレブレーションを実施する役割を担っております。
そのため、具体的には、組織委員会が各都道府県に対し、聖火リレーやセレブレーションの実施に当たって、IOCに承認されたリレー日数やルート、ランナー等の選定の考え方を提示するとともに、各都道府県が選定したリレールートやセレブレーション会場案等を取りまとめ、IOCと調整して決定し、公表することとなってございます。
一方、都は、組織委員会からの依頼に基づきまして実行委員会を設置し、都内におけるルート案やセレブレーション会場案の選定等の作業を行うほか、都内における聖火リレーの共催者として聖火リレーの運営を行うこととなっております。
○山口委員 今の話を伺っておりますと、もちろん東京都の与えられている立場であり、役割でありというのはよくわかるんでありますが、今、先ほどもお話をしたように、全国の自治体、他の自治体にしてみれば、東京でオリンピックが開催をされる、パラリンピックが開催をされるからこそご協力をいただけるわけであり、もちろんそれを契機として、この聖火リレー、さまざまなイベント、セレブレーションも含めて、こういった場を活用していただくというのは非常にありがたいことだと思いますが、やはり東京都というのはお願いをする立場であって、また、皆さんとともに協力を仰ぐ立場であるということ、これはもう絶対に変わりがないわけでありますから、東京都内、もちろん区市町村も同じことでありますが、やっぱりそこはしっかりとお願いをしていく、また、しっかりとほかの自治体においても感謝をしていく気持ちを持っていかなければならないんだろうなというふうに思うところであります。
また、それと同時に、このイベントだけではなくて、この聖火リレーというものがどのような位置づけにあるのかというのは、非常に重要な位置になるわけでありますが、この聖火リレーは、二〇二〇大会を盛り上げるために行うべきものであって、全国の都道府県の協力があって初めてできるわけであります。
都は、この開催都市として、他の道府県とも連携をして実施をするべきでないかと思うんですが、都としては、今の段階でどのようにお考えになられているのかお伺いしたいと思います。
○小池オリンピック・パラリンピック準備局自治体調整担当部長 オールジャパンで東京二〇二〇大会を盛り上げていくことは非常に重要でございまして、都はこれまで、フラッグツアーや全国自治体向けシンポジウムなどの取り組みを実施してまいりました。
二〇二〇年に実施される聖火リレーは、大会直前の開催機運を盛り上げるために重要なイベントでございまして、聖火リレーを成功させるためには、都道府県間での協力連携が不可欠でございます。そのため、各都道府県に設置される実行委員会とは別に、聖火リレー関連情報の共有や都道府県間の協力連携に関する協議などを行うよう、全国知事会に聖火リレー準備会議が設置されているところでございます。
都といたしましては、今後とも、こうした場などを通じまして、組織委員会や各道府県と緊密に連携し、東京二〇二〇大会の聖火リレーがすばらしいものとなるよう取り組んでまいります。
○山口委員 今のご答弁からも、東京都としては、これまでも丁寧に他の道府県、皆様にもご協力を仰ぎ、そしてそれを理解していただけているものと信じているからこそのお願いでございます。そもそも聖火とは、また聖火リレーとは、この歴史をしっかりと感じていただく、非常にこれは厳かな儀式であって、その聖火リレーの意味や意義というもの、また、一九三六年のベルリン大会からだったでしょうか、聖火リレーというものがスタートして、この日本をこの聖火が走る、めぐるということがどういう意味があるのかと。
そういうこともしっかりと日本国民の皆さんに知っていただく、またこの歴史を感じていただく、そして一人一人がどうやって参加ができるのかということに皆さん物すごい関心を持たれていると思いますので、いち早く、どういった形で聖火リレーが行われるのかということを実感していただく、感じていただく、わかっていただく、ここはやっぱり非常に重要なところになろうかと思います。
この一つ一つ申し上げてきたことを、ぜひ東京都も深く認識をしていただいて、協力をいただく、気持ちよく、そしてこの歴史をしっかりと日本も継承していく聖火リレーになることを強く願いまして、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○おときた委員 私からは、東京スタジアムの芝について、輸送関連の諸問題について、そしてメダルプロジェクトについての大きく三点を質問させていただきます。
初めに、ラグビーワールドカップ二〇一九における東京スタジアムの会場運営設計の更新案について、芝フィールドにつきハイブリッド芝が採用された経緯についてお伺いいたしますが、答弁が全く重複する質問もございましたので、最初の二問を飛ばして三問目から入りますので、ご準備をお願いいたします。
都議会において、こうした更新案や変更案が報告されるということは、コストを含めて、都民のチェックを受けるということを意味すると考えます。そして、さきの委員のご質問の中でも、コストの質問がありまして、一億円から二億円程度かかると聞いているとのご答弁がありました。これ、東京都のように大きな事業をやっていると、だんだんと感覚が麻痺をしてくるわけですけれども、一億円から二億円というのは非常に漠とした数字であって、二倍もの幅があるわけです。そして、天然芝であれば、おおよそ三千万円程度で済んでいるところが、少なくとも一億円以上のコスト、三倍以上になることは確実視されている。それにもかかわらず、漠然とした数字で、確証なく都民の税金を使って計画を進めるというのは、他のオリンピックの数々の問題と同様に、ここに根本的な姿勢の問題を抱えてはいないかということを私どもは危惧をしております。
こちらは、東京都の施設であって、現在も東京都が出資し、財政支出をしている都民の財産なわけでございます。正式な予算承認はまとめて予算委員会で審議をされるとしても、都議会の委員会に報告されるからには、こうした案件に関しまして相応の目的を持って、少なくとも予算についてはしっかりと精査をいただいた上でご報告をいただきたいと要望いたします。
加えて、維持費につきましても、情報収集をするというお答えがございましたが、ハイブリッド芝は、天然芝とメンテナンスの点でノウハウが違うとも聞き及んでおります。こちらも、他都市のノウハウ等の情報収集というご答弁がありました。これも導入費用と同様、本来であれば維持費についてもそれなりにしっかりとした見通しを立ててから立案していただいて、計画案を報告していただきたいなと感じるところであります。
そして、当然ではございますが、今後しっかりと情報収集を行いまして、効率的な技術、ノウハウで運営をしていただきたいと思います。
そして、先ほどからも指摘が続いておりますように、我々、コストの見通しというのが立たない点を疑問視しているわけでもございますけれども、改めてハイブリッド芝を導入した経緯、理由について、これはお伺いをいたしたいと思います。
○藤木オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ施設担当部長 先ほどもご答弁を申し上げましたけれども、東京スタジアムがラグビーワールドカップの会場として選定された後、ラグビーワールドカップリミテッドより、前回のイングランド大会の実績も踏まえまして、耐久性の確保の観点から、東京スタジアムにおいてもハイブリッド芝の導入を検討するよう要請を受けたところでございます。
平成二十九年度より、芝フィールドの耐久性を検証するため、ラグビーワールドカップ組織委員会とも連携し、天然芝とハイブリッド芝を比較する導入実験を実施してきたところでございます。実験におきまして、荒天時においても、ラグビーのスクラムなど、スパイクで芝に垂直方向に力を加えた場合の負荷に対する耐久性におきまして、ハイブリッド芝は天然芝より明らかに優位であることが観測されましたため、今回、ハイブリッド芝を採用することといたしたところでございます。
○おときた委員 いわゆる、アスリートファーストの観点からも必要であるということで、その点については理解をいたします。
我々としても、コストダウンを一方的に求めるのではなくて、コストに見合うだけの効果があるのであれば、それはぜひとも進めていただきたいと思うわけでございます。
そこで、これも改めてになりますが、ハイブリッド芝導入のコストに見合うだけの効果を得られるのか、この点について都の所見をお伺いいたします。
○藤木オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ施設担当部長 ラグビーではスクラムなどによりまして、サッカー以上に芝への負荷がかかりますことから、大会期間を通じまして良好な試合環境を維持するために、荒天時におきましても、ラグビーのスクラムなど、スパイクで芝に垂直方向に力を加えた場合の負荷に対する耐久性を確保することが必要でございます。
特に、東京スタジアムは、試合数が決勝トーナメントを含めて計八試合と、全十二会場の中で一番多く、土日の連戦も行われます。さらに、大会期間中の秋の長雨、台風等による荒天時などにおきましても、芝のコンディションを維持することをラグビーワールドカップリミテッドより求められております。天然芝に比べ耐久性が高いハイブリッド芝は、こうしたラグビーワールドカップにふさわしいコンディションを提供することができると考えてございます。
なお、ハイブリッド芝は、東京二〇二〇大会における近代五種の馬術競技に極めて大きな影響が懸念されますことなどから、ラグビーワールドカップ開催後は天然芝に戻す予定でございます。
○おときた委員 ハイブリッド芝でないと世界最高の大会にふさわしいコンディションでの大会運営は困難である、できないということは理解をいたしました。
一方で、今ご答弁の中で、ハイブリッド芝は本大会のみに導入し、その後は、オリンピック大会のために、また、変えるのだということも一つ明らかになりました。一億円から二億円、一つの大会のためだけに支出をして、さらには再度張りかえ費用、天然芝に戻すという費用も発生してしまう。大会成功を願う立場として、これは必ずしも悪いことだとは断定をいたしませんが、少なくともこうしたコスト面については、つまびらかに情報公開をし、都民の理解を得られるよう最大限の努力をされることを要望いたします。同時に、都民負担に鑑みて、改めてコスト面の精査を含めたしっかりとした計画を構築されることもあわせて要望をいたします。
二点目として、同じくラグビーワールドカップの東京スタジアムにおける交通輸送関連についてお伺いいたします。こちらも一問目は重複しましたので、二問目から入ります。
駐車場について計画が進みつつあるということでございますが、忘れてはならない点として障害者への配慮がございます。こちらには、車椅子利用者用のチケットなどがご用意されている、そういった旨が先ほど来からご答弁がありました。その中で、障害の程度によって、そこの場所等も配慮するといった内容もございましたが、車椅子利用はしていない、車椅子チケットではないものの、例えば、足に不安を抱える方、内部障害をお持ちの方、乳幼児をお連れの方など、自動車での来場でないと困難な方も観客の中にはいらっしゃる可能性がございます。
駐車スペースや交通事情から、無限定に認めてしまうことはできないということはもちろん承知をしておりますが、車椅子利用者以外は車での来場は認めないという計画であれば、バリアフリー、ダイバーシティーの観点から、これは残念にも思います。
総務省も、車椅子用駐車スペースについては、法令上、車椅子利用者だけではなく、体の機能上の制限を受ける高齢者、障害者などであれば利用することは可能であるとしています。
また、国土交通省は、全ての建築物が利用者にとって使いやすいものとして整備されることを目的に、バリアフリー設計のガイドラインとして策定しており、そこでは、上下肢の障害者や妊婦、けが人、乳幼児連れの利用者などのためのダブルスペースと呼ばれる駐車施設の設置を推進しております。
こうした工夫を行うなどして、車椅子利用者以外でも特別な支援が必要な方々には、車での来場を可能とする対応もあわせてご検討していただくことを要望いたします。
さて、国土交通省の先ほどのガイドラインで、歩行が困難でない健常者などによる障害者用駐車スペースの不適正利用を防止し、障害者や高齢者などが使いやすくする工夫として、障害者用駐車スペースを利用できる対象者の範囲を限定し、条件に該当する希望者にのみ、地域の協力施設で共通に利用できる利用証を交付するパーキングパーミット制度というものを紹介し、推進しております。
このように、障害者の駐車場利用における健常者による不適正利用は、現在、社会問題ともなりつつあるわけですが、ラグビーワールドカップの東京スタジアムにおける障害者の駐車場利用につき、その手続や確認方法はどうなっているのか、こうした不正利用を防ぐことはできるのか、この点についてお伺いをいたします。
○田中オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ会場運営担当部長国際大会準備担当部長兼務 車椅子利用者用の駐車場の希望につきましては、組織委員会においてチケット販売期間終了後に確認することとしておりまして、その手続や確認方法については現在検討中とのことでございます。
○おときた委員 検討中ということで、いわば全く未定ということになっているわけでございます。その懸念につきましては今申し上げたとおりでございます。
先ほど紹介させていただいたパーキングパーミット制度、こちらを取り入れるなど、先進的な取り組みを調査するなどして、ダイバーシティーを主張する開催都市にふさわしい駐車場運営を行い、レガシーとして残せるような運営方法を模索していただくことを要望いたします。
三点目として、メダルプロジェクトについてお伺いをいたします。
私は、当委員会において、以前から、家電などの明確な目標回収数を測定し、綿密な計画を立てられることを再三指摘し、要望しておりました。
そこで今回、プロジェクト開始から本年六月までの回収分の精錬結果が発表されたわけでありますが、その前提となる家電回収ペースは、月次でどのようなものであったか、こちらをお伺いいたします。
○川瀬オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 都民、国民の皆様のご協力に加え、企業や自治体へも回収拠点を拡大した結果、小型家電の回収量は増加傾向にあります。
開始当初から現在までを比較しますと、プロジェクトを開始した平成二十九年四月の回収量は月約十四トン、半年経過後の平成二十九年十月には約千二百トン、そして本年六月には、月約四千八百トンとなっており、回収ペースが加速しております。これを月平均で比較しますと、昨年度の月平均約千二百トンに対して、今年度はその三倍以上の月平均約四千トンに増加しております。
○おときた委員 毎月々のものというようなお示しは、今の答弁の中にはなかったのですが、回収ペースが増加傾向にあるということはわかりました。しかしながら、これは拠点の拡大におけるファーストインパクトでふえた可能性というものも拭い切れず、回収拠点が固定されれば、月毎では再度、回収ペースが伸び悩むことも予想されるわけであります。
私は、五月の当委員会でも、数値目標を掲げることを要望しておりまして、また七月の当委員会においては、必要数を満たすためには何台の、どういう種類の家電が必要なのかなどの見える化、明確化も求めてまいりました。
そこで、今回の精錬に当たって、具体的にどの家電で、どの程度の精錬ができたのか、そのデータは収集したのかどうかについてお伺いをいたします。
○川瀬オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 小型家電からの金属の精錬は、作業の効率性などを考慮し、小型家電の品目ごとに個別に行うのではなく一括して行うものであります。そのため、品目ごとのデータはないと聞いております。
○おときた委員 品目データはないと、これもまた非常に残念なご答弁でございます。結局のところ、精錬結果を踏まえたデータによる計画は立てないでこのプロジェクトは進行していく、現時点でも行き当たりばったりの計画ともいえると、そのように私は感じているところでございます。
仮に、今回は成功したとしても、一つのプロジェクトを行うのに当たってずさんな計画で進行してしまう、そういった慣例が残ってしまうのではないかと、そういった危機感も同時に覚えているところであります。
そこで、最後になりますが、現状で、金と銀については大幅に不足をしており、これまでの回収ペース、精錬結果のデータを踏まえて、改めて計画を立てていくべきと思いますが、こちらについての都の所見をお伺いいたします。
○川瀬オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 現時点で金の達成率は五四・五%、銀の達成率は四三・九%でありますが、組織委員会によれば、最近の小型家電の回収実績が増加傾向にあり、このまま順調に推移すれば目標達成できる見込みとのことであります。
都としましても、目標を確実に達成できるよう、引き続き、都民、国民に協力を呼びかけてまいります。
○おときた委員 私とは、やや認識が異なる楽観的なご答弁でございましたが、失敗は許されない、失敗してほしくない計画でございますので、この目標を達成されますように前向きに努力をしていただきたいと思います。
芝についても、駐車場の利用についても、そしてメダルプロジェクトについても、計画の見通しの甘さ、計画性のなさ、そういったものが私には目立つように感じられます。仮に、今回のラグビーワールドカップ及びオリンピック・パラリンピックが成功したとしても、こういったずさんな見通し、計画、報告でも、都議会は通過して予算を編成できるんだ、進行できるんだという、そういった前例がレガシーにもなりかねません。
都議会は、都民が都政をチェックする重要な機関であります。我々の指摘をぜひ軽視せず、しっかりとした計画を立てていただきまして、当委員会に報告が行われることを改めて要望いたしまして、私の質問を終わります。
○白戸委員 私からは、ラグビーワールドカップ東京スタジアム会場運営、さらに、パラリンピックのセッションスケジュールについてお伺いさせていただきます。
ラグビーワールドカップまであと一年を切りまして、さまざまなところで話題にされることが多くなりました。
このラグビーワールドカップは、国民の皆様に、世界のトップのラグビーを見ていただく機会ということはもちろんですが、世界の人々との交流、さらに異文化との遭遇をする大切な機会でもあり、さらには日本という国を世界に発信をし、単にスタジアムの中だけで終わらない大きな影響を及ぼしてくれるものと考えております。
そして、東京都にとっては、翌年の二〇二〇東京オリンピック・パラリンピックに向けた大切なステップとなり、大勢のお客様を迎える会場運営はもとより、都市運営の実践テストといっても間違いではないでしょう。また、都民がスポーツによるまちの盛り上がりを体感し、スポーツの力を知り得る貴重な機会ではあると考えます。
それでは、競技を行う上で大切なサーフェスについて伺います。
野球では、コンディション維持を考え、ほとんどの球場が現在人工芝。ただ選手への負担が大きいということで自然芝に戻す動きが多いのも現状です。ちなみに大リーグでは、今ほとんど球場が自然芝になっております。
一方、Jリーグには、クラブライセンス制度というものがありまして、その中のスタジアム競技施設の規定で、従来は、天然芝ピッチのみが認められておりました。Jリーグの百年構想では、あなたのまちに緑の芝生に覆われた広場やスポーツ施設をつくることを挙げまして、校庭やグラウンドが芝生化された学校は全国で二千弱に達するぐらい、この天然芝を推奨してきたという経緯がございます。しかし、そんなJリーグが、二〇一七年から、天然芝またはJリーグが認めたハイブリッド芝に規約変更をされております。
Jリーグが認めるハイブリッド芝というのは、具体的にいうと、ピッチ全体が天然芝と五%以下の人工芝を組み合わせたものという規定、今回の東京スタジアムのものも、このJリーグで使用する関係上、五%以下であるというふうには聞いております。
ラグビーにとって理想とされてきましたこの天然芝は、コンディションがよければ、もちろん人工芝を上回るといわれています。しかし、使用頻度が多かったり、気候や競技場の設計、グラウンドキーパーの質など、さまざまな理由によって天然芝が傷み、競技に適した状態でないのに使い続けなければならないようなこともスケジュール等々でございます。
あのラグビーの聖地といわれております秩父宮ラグビー場の天然芝が、試合の頻度、さらには高層ビルの影で日照が少ないなどの理由で砂地化してしまって、毎年課題となっているのはご周知のとおりです。
そんな中で、今回、東京スタジアムをラグビーワールドカップに向けて、ハイブリッド芝に変更することになりました。この経緯、そしてメリット、デメリットなどは、既に質疑に出ておりますので割愛させていただきます。
そして、実家の横の公園の方がましだという、実はこれ、去年、ノエビアスタジアム神戸の荒れたピッチに対して選手がいった言葉であります。ヴィッセル神戸の当時のネルシーニョ監督も、もうこれではクリエーティブなサッカーはできないと何度もいっていたように、このスタジアムのピッチ問題はJリーグ等にとっても長年の悩みでございます。その対策として、今回導入されたのが人工芝と天然芝をミックスしたハイブリッド芝の導入でございます。
既にヨーロッパではポピュラーとなっていますが、Jリーグではまだ非常に珍しい事例でございます。サッカー選手からは、ぬれているとハイブリッドの方がよく滑る、ボールの走り方が違うというコメントも出ているようなんですが、まずJリーグの開催や、Jリーグの選手への影響はどのようになるか伺います。
○藤木オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ施設担当部長 導入実験で行ったサッカーボールの転がり試験では大きな差が見られませんでしたが、東京スタジアムを使用するサッカーチームからは、なじみのある天然芝の方が望ましいとの声をいただいているのも事実でございます。
なお、Jリーグでは、先ほどもお話がございましたとおり、ハイブリッド芝の導入が認められておりまして、神戸市御崎公園球技場、横浜国際総合競技場では既にハイブリッド芝でJリーグの試合が開催されてございます。
○白戸委員 Jリーグへの影響は理解いたしました。
それでは、このラグビーの競技に関して影響はどうなのか、選手への影響なども含めて伺います。
○藤木オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ施設担当部長 サッカー以上に芝への負荷がかかるラグビーでは、高い耐久性を有するハイブリッド芝によりまして良好なフィールドを維持することができますので、導入実験の際のラグビー選手へのアンケート調査でも、フィールドの使用感について良好との評価が過半数を占めてございます。
○白戸委員 ぜひ選手たちが最高のパフォーマンスを発揮できるような環境を整えていただきたいと思います。
とはいえ、限りある予算の中で開催しなければいけないというのも当然であります。こちらも先ほど他の委員からの質疑にたくさん出ておりましたコスト、期間についてお話がありましたが、ここでは質疑は割愛させていただきますが、ぜひ有効な投資をお願いしておきたいと思います。
続いて、東京スタジアムの競技用照明について伺います。
これまでの照明でも、もちろん数々のサッカーの試合は問題なく行われてきました。しかし、今回はラグビーということで、競技性、プレー範囲などが違うことは理解できます。さらに今回は、試合が夕刻以降に行われるということが多くて、照明は大変重要であります。また、ラグビーワールドカップということで、照明の規定もあると聞いておりますので、設営する必要があるということは理解しております。
この競技用照明の設置に当たっては、選手がプレーする際のまぶしさに対する配慮など、ラグビー競技の特性を踏まえて検証することが重要であると考えますが、見解を伺います。
○藤木オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ施設担当部長 サッカーやラグビーでは、選手がゴールへキックする際のまぶしさに対する配慮により、照明はサイドライン側から照らすことが配置計画の基本となってございます。
加えて、ラグビーでは、トライなどのプレーが行われるインゴール付近における照度の確保、これが求められてございます。ラグビーワールドカップ開催に当たりましては、こうしたラグビー競技の特性を踏まえまして、インゴールを含めたフィールドの水平面照度を二千五百ルクス以上とするなど、必要な照度の基準が細かく定められてございます。それらを踏まえまして、照明の取りつけ場所や角度を検証いたしまして、既存照明のLED化による照度の向上に加え、既存照明では照度が不足するインゴール付近では仮設照明を設置し、ラグビーワールドカップに要求される必要な照度を確保してまいります。
○白戸委員 競技特性を考えますと、照明器具が視線内に入る機会をできるだけ少なくするような位置を選び配置する必要があります。さらに、そういった意味では、通常のサイド配置が非常に多く用いられるわけです。コーナー配置を用いる場合には、タッチライン付近の選手への鉛直面の照度の確保と、コーナーキックの際にゴールエリアにいる選手のまぶしさを軽減することから、その配置は非常に重要であると考えております。
今回の更新案では、競技用照明をスタジアムの屋根の下に四カ所設置するとしていますが、その理由と、どのように具体的に配置するのか伺います。
○藤木オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ施設担当部長 東京スタジアムは、二つのJリーグチームの本拠地となっておりまして、主にサッカー競技で使用されることが多いわけでございますけれども、ラグビーワールドカップ開催を踏まえまして、先ほどご答弁申し上げましたとおり、必要な照度の基準を満たすよう、競技用照明の配置について検証を進めてまいりましたところでございます。
既存の照明は、スタジアムの観客席を覆う屋根の上の全周に設置されてございますけれども、選手のまぶしさへの配慮により、ゴールライン側の照明を使用できないことから、インゴール部分の照度を補うため仮設の照明を追加で設置をいたします。
具体的には、スタジアムの屋根につり下げる形で、四つのコーナーに仮設照明を取りつけることとしてございます。
○白戸委員 これだけの照明施設をつくる必要性、そして、どのように設置するのかは理解いたしました。それだけの施設ではあるんですが、今回、常設ではなく仮設とお聞きしております。その理由について伺います。
○藤木オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ施設担当部長 先ほどご答弁申し上げましたように、ラグビーワールドカップでは、インゴールを含めたフィールドの水平面照度を二千五百ルクス以上とするなど、大会開催に当たり、テレビ放映に必要な高い照度が求められてございます。
そのため、ラグビーワールドカップ時には、インゴール付近に必要な照度を確保するため、屋根下の四つのコーナーに追加で仮設照明を設置することといたしましたが、ラグビーワールドカップ以外のラグビーやサッカーなどでは、既存の常設照明を超える照度は必要とされてございません。また、仮に、屋根下に追加で設置する照明を常設とする場合は、日常的なメンテナンスを行うための点検用の通路の設置等が必要となるなどコストが増大をいたします。これらを総合的に勘案いたしまして、仮設照明で対応することといたしましたものでございます。
○白戸委員 今のご説明いただきました、設置したからには長く使うということが、必ずしも費用軽減にはつながらないということがわかりました。長くそのコンディションを保ち、安全確保という側面を考慮すると、ランニングコストが多額にかかってしまうようでは、結果的に負の財産の設備ということになってしまいます。最終的に、大会終了時に撤収することがコスト軽減につながるということもあるのだということを理解しました。
大会の盛り上がりに向けて努力することはもちろんですが、大会がその後の負担にならないように考慮することも大変重要でございます。大会の成功とは、大会の開催自体はもとより、大会開催後の成功を図れるかどうかということは再三申し上げているところですが、この大会開催後の成功、まさに、こういったところにもあらわれるのかと思います。ぜひこうした視線を、オリンピック・パラリンピック同様、ワールドカップラグビーにおいても大切にしていただくよう要望しておきます。
さらに、ことしの十一月三日、もう間もなくですが、ニュージーランド代表とのテストマッチが開催されます。これは、本番まで一年を切った現状で最大のテストの機会と考えます。ここで、大会運営はもとより、交通対策、観客誘導、東京都全体での盛り上がり策など、しっかりと検証し、本番へ向けての準備としていただくことをお願いしておきます。
続きまして、パラリンピックのセッションスケジュールについて質問させていただきます。
二〇二〇年八月二十五日の開会式翌日から九月六日の閉幕までの十二日間、史上最多の二十二競技五百四十種目に、過去最多の約四千四百人の選手が二十一の競技会場で戦います。オリンピックが三百三十九種目だったことを考えると、競技数こそは減っていますが、この短い期間の中で、スケジュール管理はパズルのようで非常に大変であったと思います。それぞれの競技団体と調整をし、バランスよく配置されていることは関係者の努力であるといえるでしょう。
まず、セッションスケジュールの決定について、どのような点に留意されたのかを伺います。
○川瀬オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 組織委員会は、人気競技のバランス、円滑なオペレーション、アスリートファーストなど、さまざまな要素を総合的に勘案しながら、国際パラリンピック委員会、IPCや国際競技連盟、IFなど、さまざまな関係者と調整を行い、セッションスケジュールを策定したところでございます。
具体的には、ことしの世界選手権を制した日本チームの活躍が期待されるウィルチェアーラグビーを大会序盤から中盤にかけて実施するとともに、車椅子テニスや車椅子バスケットボールの決勝を終盤に行うなど、大会全体を通じて盛り上がりが続くよう、バランスよく日程が組まれております。また、最も遅い競技でも二十二時三十分に終了するなど、家族連れを初めとした幅広い層に大会を見に来ていただけるよう配慮されております。
さらに、暑さ等を考慮し、マラソンは朝七時から、トライアスロンは朝八時から開始することとしたと組織委員会からは聞いております。
○白戸委員 夜遅い競技がほぼなくなりまして、選手にも観客にも歓迎すべきスケジュールになったのではないかと思います。アスリートファーストと観客への配慮が伴ったプランであると思います。
このオリンピックのセッションスケジュールの際には、野外競技の暑さ対策について課題となりました。八月下旬から始まるパラリンピックは、台風や豪雨などの天候リスクが高まります。こうした猛暑や台風、豪雨といった天候リスクに対しましてどのように対応を図るのかを伺います。
○川瀬オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 都では、暑さ対策について総合的な取り組みが必要なため、局横断的な検討チームを立ち上げ、競技会場や競技会場周辺の効果的な暑さ対策に取り組んでいるところでございます。
例えば、都が整備する競技会場の観客席への屋根の設置や街路樹の計画的な剪定による木陰の確保、区市などと連携した微細ミストの設置などの対策を進めております。
また、組織委員会とIPCは、暑さだけでなく、台風、集中豪雨などの天候対策を検討するため、今月開催されたIPCプロジェクトレビューにおいて、作業部会の設置について合意したところでございます。
都としましても、台風、集中豪雨等による被害が予測される場合には、観客の誘導や安全確保、幅広い情報提供などを行う必要がございます。引き続き、組織委員会や関係各局とも連携し、適切な対応が図れるよう検討を進めてまいります。
○白戸委員 九月上旬というのは、八月よりも幾分ましになるとはいえ、決してスポーツに適した気温ではありませんし、観客にとっても非常に厳しいコンディションです。ちなみに、ことしの東京の最高気温は、八月九日が三十二・一度、九月六日の最高気温が実は三十一・五度と、一度もほとんど変わっていないというのが現状でございます。
現在、オリンピックにおいても、マラソンのスタート時間の再検討が論じられておりますが、もし、これ、オリンピックで、この前倒しが可能ということになったなら、同じスキームでパラリンピックでも前倒しすべきと考えます。ぜひ今後の動向をうかがいながら、引き続き検討いただくことを要望しておきます。
また、非常に緻密なスケジュールであるだけに、悪天候等の際のリスケジュールは非常に困難をきわめると考えます。ぜひ、今回決まりました作業部会、この作業部会でしっかりと検討いただけるようにお願い申し上げます。
先般、日本医師会からも、観客の暑さ対策に関して指摘がありました。これは前回も私が委員会で述べたことですが、選手は、周到な準備をもうずっとしてきているわけですが、観客の準備は極めて手薄だと思います。しかし、観客も大会をつくる大切な構成員でございます。その観客への負担が大きくなり過ぎないような対策が必要だと考えます。従来のミストや日よけはもちろんですが、競技時間など、さまざまな工夫を重ねてする必要があるでしょう。
今回の二〇二〇大会は、見るだけでなく参加してもらう大会です。皆さんに参加、参画をしていただき、体感、共感をしてもらう、その最たるものが現場での応援だと考えます。応援者にも十二分に配慮された大会こそが今回の目標であります。ぜひこのあたりのご配慮をよろしくお願いします。
以上です。
○小山委員長 この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩をいたします。
午後二時五十六分休憩
午後三時十五分開議
○小山委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
質疑を続行いたします。
発言を願います。
○山崎委員 私からも、聖火リレーについてお伺いをしたいと思います。
七月十三日のオリ特の委員会の中でも、聖火リレーの件、お伺いをさせていただきました。一九六四年大会との違いですとか、今回との違いですとか、またセレブレーション、また出発式、ミニセレブレーション、そういったところをしっかりと区市町村との連携、また、スポンサーも参画をするセレブレーションに多分なると思いますから、そういったところとの連携もしっかりやっていただきたいという、そういったことも発言をさせていただきました。
きょうは、せんだっての委員会の中で私から提案をさせていただきました、この聖火リレーに対して、まさにいろいろな人たちに、区市町村ももちろんそうなんですけれど、多くの皆さんにこの聖火リレーに参画をしてもらいたいということ、また、マンパワーが必ず必要になってくるんではないかということで、聖火リレーのボランティアをぜひ、都市ボラとか大会ボランティア、それとは別枠で、最後の、大会前の最大の機運醸成を図る、この聖火リレーのイベントになると思いますから、ぜひ聖火リレーボランティアというものを新たに創設をしていただきたいという提案もさせていただいたわけでございます。そういった部分も含めて、何点か今回もお伺いをしたいと思います。
基本的な認識とか、そういったものは、もう先ほど来、質問が重複しておりますから、これは割愛をさせていただきたいと思います。
この聖火リレーをしっかりと成功させるためには、やはり東京都と区市町村との連携が大変重要であると考えますが、所見をまず伺います。
○小池オリンピック・パラリンピック準備局自治体調整担当部長 聖火リレーは、地域の住民など多くの人がオリンピックに参画できる機会でございまして、区市町村の魅力を世界に発信できる場でもありますことから、その成功に向けて、区市町村の役割は大変重要であると考えてございます。
現在、区市町村の意向を丁寧に伺いながら、オリンピック聖火リレーのルート案やセレブレーション会場案について検討を進めているところでございます。
それに加えまして、大会時の区市町村の役割として具体的に想定されるものには、聖火リレーの走行時における沿道整理や観客誘導、セレブレーション等のセレモニーの実施計画の策定や運営、地元警察署や近隣店舗等の調整などがございます。これらにつきましては、地元に精通している区市町村にも積極的に担っていただきたいと考えてございます。
このように、聖火リレーの実施に向けましては、都と区市町村が連携して取り組むことが不可欠でありまして、今後、区市町村と協議を行いながら、適切な役割分担に基づいて準備を進め、実施してまいります。
○山崎委員 今、答弁の中で、聖火リレーの走行時における沿道の整理、また観客の誘導、こういったものもしっかりと調整をしていく、そういう答弁がございましたが、まさにこの沿道の整理とか観客の誘導というもの、こういったところにぜひボランティアを活用していただきたいんですよね。
先ほどもいいましたけれど、やはりマンパワーが必ず必要になってくるということと、最後の大きな盛り上がり、そういったことも含めて、そして日本各地を回って東京が最後のこの十五日間、まさに東京オリンピックでございますから、東京が最後の締めくくりという部分でもあるので、もちろんほかの全国の道府県がどのような形でやられるかというものもあるとは思いますけれど、やはり東京が最後の締めくくりという部分では、しっかりとこの聖火リレーを成功に導いていく大きな役割と責任があると私は思いますので、ぜひその点は改めてよろしくお願いをさせていただきたいと思います。
東京都内の聖火リレーを成功させるためには、やはり住民や身近な自治体である区市町村に任せるということも円滑に調整や準備ができる部分であると私は思います。細かいことは、やはり区市町村、地元がよくわかっていますから、そういったところは区市町村にもしっかりと任せるという、そういったものも必要であると考えております。
そこで、聖火リレー運営に当たって、先ほどもいいましたけれど、沿道の整理や観客誘導、地元のボランティア--ボランティア制度を創設してくださいというお話を先ほど来させていただいておりますけれど、また改めての見解をお伺いしたいと思います。
○小池オリンピック・パラリンピック準備局自治体調整担当部長 聖火リレーの実施に当たりましては、地域住民の皆様を初め多くの方々のご協力が必要でございまして、それらの方々の活躍があってこそ、聖火リレーは成功するものと認識をしてございます。
聖火リレーにおける、お話の沿道整理や観客誘導につきましては、今後、実行委員会で検討を行ってまいりますが、運営に当たっては、理事ご指摘の地元のボランティアの活用などを含めまして、それぞれの区市町村と協議しながら取り組んでまいりたいと考えてございます。
○山崎委員 地元区市町村にしてみると、この聖火リレーを期に、また今後の地域振興に私はつながっていく、そういうことも恐らく地元も区市町村も期待をされておると思います。
とにかく、全国最後になる東京の順番でありますから、しっかりとそういったところは認識を持って進めていただきたいことをまた改めて要望しておきたいと思います。
我々自民党は、招致の段階、この二〇一六年招致、そして二〇二〇年招致、まさに二〇一六年招致の前には全国での国内選考があったわけです。東京対福岡の戦い、このときから全国を駆けめぐって、我々都議会自民党として、招致に向けて今までいろんなところで、このオリンピックを東京でということを主張させていただいてきているわけでございます。
まさにその大会前の最後の機運の醸成となるこの聖火リレーでございますので、我々も大きな思い入れ、そういったものもありますし、ぜひ理事者の皆さんも、この大会前の、ある意味、機運醸成の最後の総仕上げという部分での聖火リレーをともに成功に導いていきたいと思いますので、よろしくお願いをさせていただきたいと思います。
最後、日本全体で東京二〇二〇大会の機運醸成をしていくためには、四十七都道府県をめぐる聖火リレーの成功は不可決であり、また、最後を締めくくる東京都の役割はとても大きいものがあると思いますが、所見を伺います。
○小池オリンピック・パラリンピック準備局自治体調整担当部長 東日本大震災の被災地である福島県からスタートしまして、百日以上の期間にわたり、全国をめぐった聖火リレーの最後の都道府県として、また開催都市として、東京は他の道府県で走ったランナーの思いをしっかり受け継ぎ、開会式につなげていく必要がございます。
そうしたことを念頭に置きながら、聖火リレーを成功に導きますよう実行委員会の中でも検討を進めてまいります。
○山崎委員 前回の一九六四年の大会で、まさにこの聖火リレーは、都民、国民に対してレガシーというか、すばらしい記憶、そういったものの記憶が残るレガシーになっていると思います。
前回、聖火リレーが通らなかった地域も含めて、今回、東京の二〇二〇年大会オリンピック聖火リレーでは、多くの人にしっかりとまた見てもらって、将来、日本、東京の歴史に刻まれるすばらしいものとなるように検討を深めていただくことを強く要望して、質問を終わります。
○うすい委員 よろしくお願いします。初めに、ラグビーワールドカップ二〇一九における東京スタジアムの会場運営計画の更新案について伺いたいと思います。
会場運営計画は、試合会場における施設の配置や諸室の配置等について定めるものとあります。ラグビーワールドカップでは、会場のしつらえなど仮設で整備するものもありますが、円滑な運営のためには、仮設での対応はもちろん、レガシーでの対応を含めて、アクセシビリティーを向上させることが重要であると考えております。
オリンピック・パラリンピックの関係では、大会組織委員会の方で東京二〇二〇アクセシビリティ・ガイドラインを策定し、大会会場などのアクセシビリティーに関する指針を示しております。
来年、ラグビーワールドカップが開催される東京スタジアムは、東京二〇二〇大会の競技会場にもなっており、これまでも我が会派から、アクセシビリティーの関係で質問をしてきたところでありますが、確認の意味も含めて、改めて何点か質問させていただきたいと思います。
まず、東京スタジアムでは、ラグビーワールドカップ及び東京二〇二〇大会の開催に向けて改修工事が進められておりますが、アクセシビリティーの向上について、工事の進捗状況と予定についてお伺いしたいと思います。
○藤木オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ施設担当部長 東京スタジアムの改修工事につきましては、工事に伴う休館期間を極力短くするため、ラグビーワールドカップ開催までに行う一期工事とラグビーワールドカップ後から東京二〇二〇大会開催までに行う二期工事とに分けて、大きく二段階で進めることとしております。
この中で、東京二〇二〇大会に求められるアクセシビリティ・ガイドラインへの対応を進めることとしておりますけれども、ラグビーワールドカップも視野に入れ、可能なものについてはラグビーワールドカップまでに前倒しで工事を実施することといたしました。
現在、一期工事として、トイレの洋式化や手すりの設置などの工事を進めておりまして、車椅子対応トイレの増設につきましても、ラグビーワールドカップまでに工事を完了する予定でございます。
また、二期工事では、車椅子席のサイトラインの向上を図るための工事等を予定してございます。
○うすい委員 既存施設の改修では、スペースが限られているなど、いろいろと制約があって厳しいと思いますけれども、東京スタジアムでは、ラグビーワールドカップ前の一期工事で車椅子対応トイレを増設するとのことで、アクセシビリティーの向上につながり、大変よい取り組みであることはいうまでもないと思います。
そこで、その内容について確認をさせていただきたいと思います。ラグビーワールドカップまでに車椅子対応トイレを増設するということでございますが、改修前と改修後でどのように変わるのかお伺いします。
○藤木オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ施設担当部長 車椅子対応トイレは、現状は観客用が十個、選手及び関係者用が五個の合計十五個でございます。改修後は、観客用を十一個ふやし合計二十六個とし、車椅子使用者の利便性を向上させてまいります。
○うすい委員 観客用の車椅子対応トイレを既存の十個に加えて十一個を増設するということで、倍以上になるということでありました。広い東京スタジアムでこれだけ車椅子対応トイレがふえますと、利用される方も遠くのトイレまで行かなくても済むので、助かる人も多くいると思いますので、今後もしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
次に、車椅子使用者がスタジアムの観客席で試合を観戦する際のアクセシビリティーについてお伺いをしたいと思います。
車椅子使用者は、車椅子に座って観戦をするため、前の座席の人が立ち上がると視界が塞がれて前がよく見えないという事態になってしまいます。せっかくイベントを観戦するために会場まで来ているのに、決定的なチャンスを見逃してしまうことほど、とても残念なことはないと思うわけであります。
そこで、車椅子使用者用の観客席では、選手のプレーがよく見えるようにサイトラインの確保に配慮が必要と考えますが、改修前と改修後ではどのように変わるのかお伺いをいたします。
○藤木オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ施設担当部長 現状の車椅子席は、建設当時の福祉のまちづくり条例に基づきまして整備をしたものでございますが、今回の改修では、東京二〇二〇大会に求められるアクセシビリティ・ガイドラインを踏まえ、より高いレベルのバリアフリー化を実現することを目指してございます。
具体的には、車椅子席の前の座席との高低差を確保し、前の席の観客が立ち上がった際にも視界を遮られないようにするとともに、手すりについても視野に入らないものに改修し、サイトラインを確保した車椅子席を三百二十八席設置いたします。あわせて、同数の同伴者席を車椅子席の横に設置いたします。
これらの改修によりまして、車椅子使用者のアクセシビリティーを一層向上させてまいります。
○うすい委員 改修後はサイトラインが確保された車椅子席が整備をされることに加えて、同じ数だけ同伴者席も整備されるということで、アクセシビリティーが大きく向上することになります。車椅子席の整備についてはラグビーワールドカップ後ということではありますが、ワールドカップでは運用面も工夫するなど、車椅子の方のサイトラインの確保に努めていただきたいことを要望して、次の質問に移ります。
障害者や高齢者の中には、東京で開催されるラグビーワールドカップを大会会場で観戦したいという方も数多くおられると思いますが、会場に向かうまでのバリアフリーの環境に不安を感じるなどで、せっかくの機会を諦めてしまう方もいると思います。特に車椅子利用者にとっては、バリアフリー環境だけでなく、会場周辺が試合開始前後に混雑する状況等を踏まえて、円滑に会場にアクセスできる環境が必要となると思います。
アジアで初開催、ラグビー伝統国以外で初となる、世界が注目をするラグビーワールドカップ二〇一九大会においては、誰もが安心して大会会場にアクセスをし、観戦できる環境を創出していくべきであると考えます。
先ほど若干質疑がありましたので、私から質問は控えますが、今回、大会会場運営計画の中では、大会関係者用に千六百五十台の駐車場を用意していると聞いておりますので、大会関係者の駐車場を確保するだけではなく、特に公共交通機関による来場が困難な車椅子利用者に対しても駐車場を確保し、配置等についても十分配慮していただくことを強く要望させていただきます。
次に、昨今の訪日客の増加、そして、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックの開催と、今や日本は、世界中から熱い視線が注がれる国となっていると思うわけでございます。その一方で、二〇一一年、東日本大震災に代表されるように、日本は自然災害大国としても認知をされております。
このような中、都は、セーフシティーの実現に向けて地震に強いまちづくり、豪雨、土砂災害対策、まちの安全・安心の確保などに取り組むこととしております。安全・安心は、都民の希望と活力の大前提となるものであり、その安心感が東京の活気とにぎわいを生み出すものであります。
一年後に控えるラグビーワールドカップ二〇一九大会においても、日本国民及び世界各地から多くの方がこの東京スタジアムでの試合観戦に訪れることが見込まれております。世界中から注目を集める大規模イベントにおいて、万が一、地震等の災害があった場合には、あらかじめ構築された体制のもと、避難誘導や被害の拡大防止に向けた会場運営が必要となります。
そこで、災害時の避難経路等、大会時の防災対策について今後どのように検討していくのかをお伺いいたします。
○田中オリンピック・パラリンピック準備局ラグビーワールドカップ会場運営担当部長国際大会準備担当部長兼務 ラグビーワールドカップ二〇一九の成功のためには、国内外から訪れる全ての観客、大会関係者の安全・安心を確保していくことが重要でございまして、災害発生時における避難誘導等について適切に対応していく必要があると考えております。
災害時を含めた危機管理に関する役割分担につきましては、大会会場内は組織委員会、会場周辺は開催都市が担うこととなっております。都としましては、現在、会場周辺における防災対策につきまして、組織委員会、警察、消防、地元自治体等と実務レベルで検討を進めているところでございます。
これまでの検討内容や、今後、組織委員会から示される危機管理に関する指針等を踏まえまして、関係機関と協議を行い、大会の安全かつ円滑な運営に向けた準備を着実に進めてまいります。
○うすい委員 ぜひとも万全の取り組みをよろしくお願いをしたいと思います。
次に、私からも、聖火リレーについて質問します。
聖火リレーは、走る人にとっても見る人にとっても心に残るものであると当時の記憶がある方々からもよく聞くことがございます。ランナーや観客、聖火リレーが通過する地域の住民など、多くの人がそれぞれの立場で直接オリンピックに関するイベントにかかわることができるすばらしい機会でありますし、ぜひこの時間を多くの方々にも共有をしていただければと思うわけでございます。それは、障害をお持ちの方であっても同じであると思います。
そこで、お聞きをしますが、障害のある人もない人も分け隔てなく、オリンピック聖火リレーに参加できるようにすべきであると思いますが、所見をお伺いします。
○小池オリンピック・パラリンピック準備局自治体調整担当部長 オリンピック聖火リレーにおける聖火ランナーにつきましては、本年四月に組織委員会が選定の基本的な考え方を示しており、それによりますと、ランナーの対象は全ての人々となっております。国籍、障害の有無、性別、年齢のバランスに配慮しながら幅広い分野から選定し、開かれたリレーとすることから、障害のある方もランナーの対象に含まれております。
また、聖火リレーのコンセプトは、ホープ・ライツ・アワー・ウエー、希望の道をつなごうでありまして、違いを認め合う包容力として認め合う心などの考え方が示されているところでございます。
このため、ランナーの選定も含め、聖火リレー全体の計画に当たりましては、そのような点も十分踏まえ、実行委員会において検討してまいります。
○うすい委員 障害のある方も含めて、さまざまな人がオリンピック聖火リレーのランナーになれる可能性があるということがわかりました。ぜひ障害のある方もオリンピック聖火リレーを走っていただき、見ている人々に希望を与えていただきたいと期待しているところでございます。
ところで、聖火リレーにランナーとして参加できるのは一部の人に限られるわけでありまして、多くの人は沿道で観覧することで聖火リレーに携わることになるわけでございます。それは、セレブレーションについても同様のことがいえるのではないかと思います。
そこで、聖火ランナー同様、障害のある人もない人も誰もがオリンピック聖火リレーのセレブレーションを楽しめるようにしなければならないと思うわけでございます。会場のアクセシビリティーについて、どのように考えているのか所見を伺います。
○小池オリンピック・パラリンピック準備局自治体調整担当部長 組織委員会から示されておりますセレブレーション会場のイメージでは、千名から三千名程度の観客が収容できるキャパシティー、ステージエリア、観客エリア、聖火ランナーが入場する花道の三要素を備えたレイアウト、裸火が扱えることなどが会場の要件として求められております。
こうした条件に加えまして、第二回の実行委員会におきましては、委員から、会場の選定に当たってはアクセシビリティーにも配慮してほしいとの声があったところでございます。今後のセレブレーション会場の選定や運営に当たりましては、それらの意見も踏まえ、多くの人が見に行くことができるよう検討してまいります。
○うすい委員 今回のオリンピックは、共生社会を実現する上でのきっかけとなるイベントであると思います。障害のある方も含めて誰もがオリンピック聖火リレーを楽しめるよう、会場アクセシビリティーについてもぜひ検討していただきたいことを強く要望して、質問を終わります。
○桐山委員 それでは、私からも、都市鉱山からつくるみんなのメダルプロジェクトの報告につきまして質問させていただきます。
さて、メダルプロジェクトは、小型家電のリサイクルの推進とともに国民がオリンピックに参加することのできる取り組みであり、ごみの資源化や環境面からも、もったいないの精神を啓発する上でも、レガシーとして期待をするものです。
平成二十九年四月から本年六月までの回収分についての回収率がようやく示されました。私も前回、これまで金、銀、銅、どのくらいの回収ができているのか途中経過を示すよう要望してきましたが、いささか遅いのではないかといわざるを得ません。しかし、遅かれ、都からも組織委員会へお伝えいただいたおかげで公表されたわけでございます。
銅が一〇〇%、銀が四三・九%、金が五四・五%の回収率が示されました。今後、金メダルの土台が銀であることから、回収率一〇〇%に向け、さらなるPRと啓発をお願いしたいと思います。
そこで、改めて東京都として、このメダル達成率の発表を受け、どのように受けとめ、今後考えているのかお伺いをいたします。
○川瀬オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 委員ご指摘のとおり、最終的な納入量に対する達成率は、銅が一〇〇%であった一方、金が五四・五%、銀が四三・九%となっておりますが、組織委員会によれば、このまま順調に推移すれば、金、銀ともに目標を達成できる見込みとのことでございます。
金や銀が含まれている小型家電の回収量につきましては、都民、国民の皆様のご協力に加え、企業や自治体においても回収拠点を拡大した結果、昨年度の月平均約千二百トンに対して、今年度はその三倍以上の月平均約四千トンに増加しております。
都としましても、目標達成に向け、引き続き使用済み小型家電の回収を都民、国民に呼びかけるとともに、資源の有効活用を推進することで、資源循環型都市の実現につなげていきたいと考えております。
○桐山委員 本プロジェクトの状況につきましては、本委員会の冒頭でご報告がありましたように、環境省との連携により、パートナーの販売拠点やイベントなど一万一千カ所以上に回収ボックスを設置、全国の自治体の約九割の千五百二十の自治体がプロジェクトに参加をしています。郵便局でも全国約三千カ所で回収ボックスを設置されたり、東京都では都庁舎に加え、十三の都営地下鉄の主要駅や二十一の都立文化、体育施設等においても回収ボックスが設置されております。
そして、三十九のホストタウンの自治体が約二千の教育機関に回収ボックスの設置もされ、組織委員会がパートナー企業へ協力を呼びかけ、多数の申し出を受け、その他の企業団体からも協力を得ているとのことです。そのことを考えますと、回収拠点がどんどん拡大をしてきたということがわかりました。
組織委員会によれば、このまま順調に推移をすれば、金、銀とも目標を達成できるとのただいまご答弁をいただきましたので、しっかりと啓発をしていただきたいというふうに思うところでございます。
次に、回収方法についてお伺いしたいと思います。
前回、私の質疑では、事業用の小型家電の回収、いわゆる法人回収についての取り組みを伺ったところです。
今回は、自治体の回収を見てみたいと思います。現在、先ほども申し上げましたように、九月現在におきましては、全国の自治体の約九割の千五百二十の自治体がこのプロジェクトに参加しています。
回収方法を見ると、ボックス回収、拠点回収、イベント、ピックアップ回収、宅配など、回収方法はさまざまでございます。特に全国自治体及び東京都だけを見ても、島しょ部を除き、ボックス回収とイベント回収が多く見られておりまして、積極的に参加していただいていることもわかります。これらは、家庭に眠っている携帯やスマホのPRが多く、手軽に持ち込みができるその他の小型家電にとどまっている傾向であると考えられるのではないでしょうか。
一方で、組織委員会のホームページでも確認できるように、パソコンは携帯の約十台分もの金、銀、銅の含有量であるとされております。意外とこのパソコンの含有量が知られていないことが多いのではないかと考えるわけでございます。
このパソコン及び小型家電へのさらなる周知については、今後どのように東京都として考えられるのか、お伺いいたします。
○川瀬オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 メダルプロジェクトの対象品目は、小型家電リサイクル法に基づく二十八品目でございますが、回収品目や回収方法などは、各自治体によって異なっております。
都は、メダルプロジェクト開始当初から携帯電話のみならず、パソコンやデジカメなどの小型家電を対象として、チラシ、ホームページ、動画などを活用し、都民、国民に対し、回収への協力を呼びかけてきたところでございます。それに加え、問い合わせ等に対しては、各自治体での取り扱いが異なることを説明するとともに、例えばパソコンの回収は宅配回収が主であることから、その案内を行っているところであります。
今後とも、さまざまな機会を捉え、都民、国民に対し、回収品目や方法について丁寧な案内に努め、本プロジェクトへの協力を呼びかけてまいります。
○桐山委員 さまざまな協力、呼びかけをしてこられたことは理解させていただきました。
この自治体を見てみますと、大体が携帯、スマホ、デジカメが多く、小型家電については二十八品目ありますが、その中から何品目かは各自治体によって異なっていることは理解はさせていただいているところでございます。
さて、ただいまのご答弁でも最後の方にありましたが、パソコン回収は宅配回収が主であるから、問い合わせがあったらそのように案内してきているとのことでございました。その宅配について次は質問させていただきますが、私もお恥ずかしいのですが、この無料宅配については知りませんでした。組織委員会のホームページを見ていたところ、回収方法の一つに挙げられておりました。委員の皆様はご存じでしたでしょうか。
内容は、インターネットで事前に申し込み、不要なパソコンを、三辺合計が百四十センチ以内の箱で重量が二十キロ以内なら、パソコンを詰めさえすれば、小型家電を何点詰めてもオーケーで、無料で事業者が自宅まで回収しに来てくれるというものです。もちろん箱がない方は、事前に届けてくれるというサービスもございます。
先ほどの全国の自治体で、この宅配というものは参加をされていると思いますが、意外とこれらは知られていないのではないかと懸念をしています。宅配の現状と課題について、聞いている範囲ではどの程度把握されているかお伺いいたします。
○川瀬オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 宅配回収の周知につきましては、組織委員会やプロジェクト協力事業者の一つであります日本環境衛生センターにおきまして、ホームページのほか、チラシの作成、配布により周知を行っております。
また、都では、ホームページのほか、都庁舎のメダル協力ボックス設置構内におきまして、宅配回収に関する案内を行っております。
今後、都は、さらなる周知に向けまして、市区町村に対し、ホームページ上で宅配回収の案内を行うよう協力を呼びかけることで、小型家電の宅配回収の周知に取り組んでまいります。
○桐山委員 ただいまのご答弁にありましたように、組織委員会のプロジェクト協力事業者の一つである日本環境衛生センターのホームページですとか都のホームページなどで、宅配については周知をしているとのことでした。
しかしながら、市区町村のホームページ、何個か見させてもらいましたけれども、なかなかこの宅配にたどり着くというものが実はないんですよ。やはり今後、先ほども質疑をさせていただいた、パソコンが金、銀、銅の含有量が携帯やスマホよりも十台分以上あるとするならば、今後さらに加速していくために、こういった無料で持っていっていただける宅配については、やはり各市町村にこれからしっかりと呼びかけをしていただきたいというふうに考えております。
例えば、区報や市報、あるいはホームページや、これからイベント等も多うございます。そういったところで、最後の協力要請というところで、ぜひこういった呼びかけをお願いしたいということを要望したいと思います。
最後に、現在のこの公表は、本年の六月までの回収分の発表でございますが、小型家電を精錬した後の回収量として、直近十月までの四カ月の見込みと、そして、さらにラストスパートをかけた残りの五カ月に対しまして、イベントや、先ほども申し上げましたが、ホームページや広報、あるいは年末の大掃除など、シーズン的にありますので、そういったところからラストスパートをかけていただきたいと思っているところでございますが、開催都市東京が中心となりまして、このPRを、今後各自治体に協力をぜひお願いすべきと考えていますが、今後の取り組みについてお伺いいたします。
○川瀬オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 都としては、現在、都庁舎を初めとした各施設での回収や動画でのPRを行っております。また、都主催イベントにおいては、都内の市区町村の協力を得まして回収を実施しておりますほか、全国フラッグツアーでは、各県、各市町村の協力を得て回収を実施しております。
引き続き、環境省や日本環境衛生センターなど、プロジェクトを推進する関係機関とも連携し、例えば、委員ご指摘のとおり、各家庭で大掃除が行われる年末に小型家電のリサイクルを呼びかけるなど、さまざまな機会を捉え、都民、国民へのさらなる協力をお願いしてまいります。
○桐山委員 ありがとうございます。
最後に、意見を述べて終わりたいと思います。ぜひこういった取り組みについては、東京都がもうできることは限られていると思いますので、各区市町村へのお願いベースで、ぜひお願いしておきたいというふうに思います。
この都市鉱山からつくるみんなのメダルプロジェクトは、冒頭にも申し上げましたように、国民が参加し、メダル製作を目的に小型家電の回収を行って、集まったものから抽出をされた金属でメダルの製作を行うプロジェクト、これはオリンピック・パラリンピック史上東京二〇二〇大会が初めてとなります。
ただ、先ほどの質疑の中でも、ずさんな計画であるとの一部声が上がっておりましたが、主体は組織委員会にあり、先ほども申し上げた、東京都が今後行えることというものが啓発、PRが限界なのではないかなというふうに考えるわけでございます。
ただ、メダルを作製するために目標を達成する、それで終わりというのではなくて、各自治体、区市町村のオリ・パラに対する機運醸成にもなり、そして、みんなで参加するオリンピック・パラリンピックを地域でつなげていくことに意味があるのだと思います。
また、環境省によれば、日本では一年間に約六十五万トンの小型家電が廃棄されておりまして、その中には八百四十四億円もの貴重な金属が含まれているともいわれています。日本は資源のない国として知られておりますが、都市鉱山に関しては有数の資源国といえることから、環境、エコ、リサイクルといった資源循環型社会にも貢献するレガシーとして期待をさせていただくものでございます。
また、今、組織委員会理事会で報告がありました、メダルの附属物の一つでありますメダルのリボンについても、エコ、リサイクルが気になるところですが、現在、プロポーザル方式にて業者選定がなされている最中かと思います。仕様書も既にネット公開されており、基本となる考えとして、リボンも低CO2排出やリサイクル材の活用、その他環境負荷の低減を図るなど、持続可能性について配慮することと最低限の仕様の基本的考えに盛り込まれております。
タイトなスケジュールの中、サンプルと同時選定となり、審査結果は十一月上旬に発表とされておりますので、改めて報告を待ちたいと思います。選手に授与するこのメダルについては、国民参加型だからこそ注目が集まるかと思いますので、今後も注視してまいりたいと思いますので、啓発の方をよろしくお願いをして、私の質疑を終わります。
○吉原委員 それでは、私の方から、ラグビーワールドカップ二〇一九における会場運営計画等についてお尋ねをしたいと思います。
もう一年を切ったワールドカップでございまして、私たちのこの日本中の皆さんが大変待ち遠しく感じている国際大会の一つではないかなというふうに思っています。そういう意味で、三年前、あのロンドンでのワールドカップが開催をされたとき、我々も行かせていただきました。本当にはらはらどきどきしながら、ファンゾーンから会場に入るまで、そして試合を見て帰るまで、すばらしい時を過ごさせていただいたという思いを今でも忘れているわけでありません。
そうした中にあって、先ほど来お話がございましたように、四年に一回の一度じゃないよと、一生に一度だ、まさに私たちの日本にとってもそういうふうにいい切れる、我々が生きている間にとってはいい切れる国際大会だなと思います。それだけに、全精力を傾けながら、そこに試合に来る各国の選手、そして、それを見に行く、観戦に行く各国の外国人の皆さんや日本人の皆さんが満足でき得るような、これまでにないワールドカップラグビーだといわれるような大会をぜひ目指していかなければならないと思っています。
そのためには、しばらく数年前からもう決定をしていたわけでありますけれども、いよいよもう一年を切ったわけでございまして、これまでにも局の皆さん、あるいは組織委員会の皆さんもそうでありますけれども、関係者の皆さんが本当にご努力をいただいて、今日まで、ようやくたどり着いてきたのかな、そういう思いもしているところでございます。
しかしながら、まだまだやらなければならないことはたくさんあるし、細かいこともたくさんあるんだろうと思います。その都度その都度、やっぱりリミテッドとの調整というのも大変ご苦労いただいてきたということも十分承知をしています。
そうした中にあっての、一つ、フィールドのピッチの芝のことについてお尋ねをしたいと思いますけれども、もう日本に十二カ所で決まったときから、東京はどういった芝にするのかという、そうした課題が突きつけられていたわけでございまして、今日を迎えるに当たって、ハイブリッドの打ち込み式だ、こういうことでご報告をいただきました。
しばらく前には、たしか天然芝で組織委員会も東京都も進めようじゃないか、こういうお話も一部お伺いをしていたわけでございまして、天然芝、多分、翌年迎えるオリンピックの近代五種、先ほどお話もございましたけれども、馬術の関係があったり、あるいはJリーグの関係があったりして、天然芝であればということで、前に進んできたんだろうと思います。
しかしながら、いろんな関係の中で、ハイブリッドということに決定した経緯を、その決定する一番のポイントが何だったのか、その辺のところだけお尋ねをさせてください。
○藤木オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ施設担当部長 決定に至る経緯というか理由というご質問でございますけれども、繰り返しになりますが、ラグビーではスクラムなどによりまして、サッカー以上に芝への負荷がかかりますことから、大会期間を通じて良好な試合環境を維持するためには、芝の耐久性を確保することが必要でございます。
東京スタジアムのフィールド芝につきましては、ラグビーワールドカップリミテッドより、耐久性確保の観点から、ハイブリッド芝の導入を検討するよう要請がございまして、東京都としましては、ラグビーワールドカップ組織委員会と連携して、昨年度、導入実験を行ったところでございます。
実験の内容でございますけれども、東京スタジアム隣接地におきまして、天然芝及び二種類のハイブリッド芝に対しまして、スクラム等の負荷を与える連続耐久試験、それから数値試験を実施したところでございます。実験の結果は、三種の芝はいずれもラグビーのフィールド芝としての使用に問題ないことは確認してございます。
この結果を受けまして、ラグビーワールドカップ組織委員会及びラグビーワールドカップリミテッドで協議を行ったところ、東京スタジアムは決勝トーナメント会場であること、それから試合数が全十二会場の中で一番多いこと、さらに、大会が開催される時期は秋の長雨、台風等による荒天時などの最悪のコンディションが想定されることなどによりまして、フィールド芝のコンディション維持に対して強い懸念が示されたところでございます。
このため、ラグビーワールドカップ組織委員会が主体となりまして、今年度、荒天時などの最悪のコンディションを想定した再検証を実施したところでございます。
再検証の内容は、荒天時等の最悪のコンディションを再現した状況下で、スクラム時の支持力を試験機器で測定するという新たな検証でございます。天然芝とハイブリッド芝の両方が敷設されてございます二つの施設で検証を行った結果、スクラム時の支持力におきまして、ハイブリッド芝は天然芝より顕著に高い数値を観測したところでございます。
この再検証の結果から、荒天時等のスクラムへの耐久性は天然芝に比べてハイブリッド芝が明らかに高いということが確認できましたため、ハイブリッド芝を採用するということになりましたものでございます。
○吉原委員 ちょうどことしの三月でしたでしょうか、会場運営計画の概要も示されたわけでありますけれども、それに従って、多分そういう検討をされてこられたんだろうと思います。
その検討の中であっても、今、部長の方からご説明いただきましたので、それ以上もう申し上げるつもりはございませんけれども、余り時間をかけないで、きちっとポイントをつかんだ中で最高のピッチをつくれるような環境づくりというのは、やっぱり考えていかなきゃいけない。それは観客席もそうだし、照明もそうだし、もちろんそういうこともあるんだろうと思いますけれども、やっぱりコストの面ももちろんありますけれども、最高のものをつくっていくという基本的な考えを持って、それで、できるだけ短い期間の中でリミテッドもしっかりと調整ができるような環境づくりというのは、これからも多分いろんな場面の中で出てくるんだろうと思いますので、ぜひお願いをしたいというふうに思います。
もう一つ、大変恐縮でございますけれども、先ほどもお話しさせていただきましたけれども、ロンドンに行ったときも、ファンゾーンから試合を見て帰ってくるまで、雨も降ったり、距離もあって歩いたりいろいろしました。だけれども、それが全てワールドカップのラグビーだなという、そのヨーロッパの文化というものを我々感じてきたわけでございまして、きょう、この報告をいただいた運営計画の中身について、もちろんそういうことだろうと思いますけれども、ただもう一つ、やっぱりこの間、報告もいただいたファンゾーンのことも、これ、もう本当に私自身は、大会運営の一つの部分だろうというふうに思っているんです。
そんな意味で、局長のそのファンゾーンに対する認識も含めてお聞かせいただければありがたいと思います。
○潮田オリンピック・パラリンピック準備局長 来年に開催を控えましたラグビーワールドカップ二〇一九を成功に導くためには、本日、各委員の皆さんからご議論いただきました芝のハイブリッド化、あるいは常にコストを意識しながら、照明なども含めてしっかりとやって、試合において選手に最高のパフォーマンスをしてもらえますように開催都市として大会準備を進めていく、これが非常に重要だと思っております。また、大会開催機運のさらなる盛り上げを図っていくことも同様でございます。
そうした中、本大会を世界に誇れる大会としていくためには、チケット購入者、これはもとよりでございますが、チケットを持たない方も含めまして、より多くの都民の皆さんに試合の臨場感を味わってもらいまして、興奮と感動を共有してもらうことが極めて大事だというふうに思っております。そうした意味で、都が設置するファンゾーンが果たす役割は大きなものであるというふうに認識しております。
十一月の三日にはラグビーのテストマッチが開催されます。都は、この試合に合わせまして、ファンゾーンの会場候補地でございます旧一〇〇〇days劇場において、東京ラグビーファンゾーン二〇一八を開催いたしまして、本番の大会運営を視野に入れた検証を行ってまいります。
また、同じくファンゾーンの会場候補地であります調布駅前広場におきましても、調布市と連携のもと、イベントを開催しまして機運醸成を図るとともに、本番に向けた検証も行ってまいります。
今後も組織委員会、あるいは地元の自治体と連携を図りながら、人々の記憶に残るファンゾーンとなるように準備を進めてまいります。
○吉原委員 ご丁寧に答弁いただきまして、ありがとうございます。今、お話がございましたように、前回の報告の中で、ファンゾーンについては有楽町一つ、そしてまた調布駅前、そういうお話がございました。そのことで前に進んでいるんだろうと思います。
くしくも、これまでテストマッチ、二回ございまして、今度の十一月三日が三回目だと思います。この一回目のときも入場者数が三万四、五千前後だったような気がいたします。二回目のときはそれよりもっと下回ってしまった、こういう経緯がございました。
そんな中で十一月三日、もう間もなくでありますけれども、ニュージーランド、オールブラックスと日本代表との対戦だということで、非常に注目をされているテストマッチがあるわけで、このテストマッチにぜひ多くの皆さんが観客として、そして周りも盛り上げていただくような環境をつくっていかなければならないんだろうなと思うんです。
その中の一つとして、その二つのファンゾーンの中で有楽町でやる、これは、パンフレットもしばらく前にちょっといただきまして、大変すばらしい、時間も十一時から五時ぐらいまであって、長時間にわたってやっていただいて、いろんな形でのラグビーを盛り上げる、そうしたイベントを開催する、大々的にやるということで、もう大賛成でございます。ちょうど有楽町のところでございますので、人の流れも多分あるだろうと思いますから、盛り上がるんだろうなと思います。
もう一つは調布。これ、会場のそう遠くないところにあるわけでして、これも大会運営の一つの重要な拠点だろうなと思っているんです。そのパンフレットもつい最近いただきました。本来であれば、今までの二回のテストマッチ、そして三回目を迎えて、来年の六月は多分、もう一度テストマッチ、ぜひ来てもらったらいいなと思っている。それから九月の本番に入っていくわけですから、それまでにきっちりと積み重ねていく、検証していくものはたくさんあるだろうと思うんですね。
その一つは、調布の駅前のこともそうだと思うんです。この調布の駅前について、今の様子の中でありますと、調布市が主催をする、東京都は共催だよ、こういう形になっているわけですが、これ、本来は、東京都が主催をすべき場所ではないかなと僕は思っているんですよ。そのことが、その積み重ねが来年の六月にまた行って、それからの期間、本番までのつながりを積み重ねていく、その大きな十一月三日だろうなと思っていたんですが、今そういう状況にないということは承知をしております。
主催をしないことを承知しているというわけではありませんけれども、この時期になってしまいましたので、こういう形で進むというのはいたし方ないなというふうに思っています。だけれども、この調布でやるファンゾーンについては、東京都が一体どのぐらい関与しているのか、そのことだけちょっとお聞かせください。
○潮田オリンピック・パラリンピック準備局長 多摩の会場候補地であります調布駅前広場につきましては、都は、ことし六月に地元調布市との連携のもと、ラグビーイベントを実施したところでございます。パブリックビューイングにつきましては、雨天対策として有効な屋内既存施設を使った運営を検証したところでございます。
十一月の三日につきましても、調布駅前広場において、調布市主催、東京都共催でパブリックビューイングを中心としたラグビーイベントを開催しまして、大会の開催機運のさらなる盛り上げを図っていくとともに、本番に向けた検証を行ってまいります。
具体的には、本イベントの実施に当たりましては、都は、パブリックビューイングの実施に関しまして、関係者と必要な調整を行うほか、会場装飾への協力、あるいはPRグッズの提供などを行ってまいります。
また、調布市との連携によりまして、本イベントに訪れた来場者に対しましてアンケート等を実施しまして、交通手段、あるいは本イベントへの満足度などについて調査を行っていく予定でございます。さらに、本イベントの会場と試合会場を結びますシャトルバスの利用状況についても調査をする予定でございます。
それと、本イベントを広く周知するために、都のホームページ、あるいはSNS、チラシを通じまして、幅広く情報発信を行ってまいります。
調布駅前広場のイベントは十九時まで開催をすることによりまして、試合終了後の混雑緩和の効果も期待できますことから、試合会場周辺、あるいは新宿駅、あるいは飛田給駅等に設置します案内ブースにおいても積極的にPRを行うことで来場を促してまいりたいと考えております。
こうした取り組みの検証結果を今後のファンゾーン運営計画の策定に活用しまして、本番のファンゾーンを皆様に喜ばれるすばらしいものとなりますようにしていきたいというふうに考えております。
○吉原委員 冒頭、ファンゾーンのことの認識を局長に確認させていただきました。それは大変大切だよというふうに私は受け取りをさせていただいたんです。だけれども、この十一月三日のテストマッチのときにおけるファンゾーンの扱いというのは、これは非常に僕は大切だと思っていたんです。しかも東京都が本来主催するべき話じゃないですか。これ、ごめんなさい、もういうつもりはなかったんだけれども、だんだんあれしてきまして恐縮ですけれども、このパンフレットを見てくださいよ。調布スクラムフェスティバル、これ、ファンゾーンですか。確かに、局長が今おっしゃられたように、パブリックビューイングもやる、そして、交通調査のアンケートもとったりするということはあるかもしれません。十一月三日にある有楽町のあのイベントと比べて、皆さんどう思われますか。
僕は、その違いがあってもいいと思うんですよ。違いがあってもいいと思うんです。だけれども、このファンゾーンという大変大切なものを、そんなに実証実験をするような機会のない、そういったものだと思っているんです。だから、そういった中にあって、十一月三日のとき、もう間もなくになってしまいましたから、今さらいって大変申しわけありませんけれども、ぜひそうした認識を強くオリ・パラの皆さんにお持ちいただいて、一つ一つ大切にしながら、後になって後悔をしないような形で来年の本番を迎えてもらいたいんです。
そして、それと同時に、局の皆さんだって、あの東京スタジアムでやる世界大会を三多摩のこれからの発展に資するような形でやりたいと、こういわれてきたんですよ。そういう意味で、ぜひ、局の皆さん、局長を中心にしながら、組織委員会と協力をしていただきながら、全体が盛り上がれるような環境づくりをつくってもらいたいと思っています。
今度、十一月三日のテストマッチ、どのぐらい人数が入るかわかりません。我々議会としても応援する部分については、超党派で少し頑張らせていただいたと思います。
だから、十一月の三日の日、どのぐらい--それはもちろん組織委員会、ラグビー協会の問題もあるかもしれませんけれども、これが本当に四万前後だとか、四万を切ってしまうような観客の入りだったら、これは本当に反省しなければならない。そして、これから、来年迎える本番に向かって必死になっていかないと、日本全体が盛り上がる、その開会式をやるときですから、東京は。
だから、そういう意味で、大変申しわけありませんけれども、ファンゾーンだということも、もう局長も十分中身をご案内だと思いますし、局の皆さんもご案内だと思いますけれども、やっぱり一つ一つきめ細かな対応をしていくという姿勢を、このファンゾーンだけに限らず、先ほど申し上げたピッチの芝の問題もそうですよ。細かいことは申し上げませんけれども、ぜひそうした姿勢をお持ちいただいて、これからも議会も一生懸命頑張っていくと思いますし、我々も一生懸命やっていきますから、そういう意味で、来年の本番には、皆さん、観客の人たちも、中に入れなかった人たちも、そしてまた、そこで試合をしている選手の皆さんも、すごくよかったといわれるようなものを一緒につくっていきたいと思っておりますので、どうぞそうした日本中が、世界中が盛り上がる、そうした大会になりますように期待して、質問を終わります。
○高倉委員 それでは、東京スタジアムの会場運営計画について質問をいたしたいと思います。
東京スタジアムでは、現在施設を運営しながら、順次改修工事が進められておりまして、今後、Jリーグのオフシーズンに合わせて工事が本格化するというふうに聞いております。
議題になっております本計画案の更新案、ここでは競技用照明で仮設照明を設置するということになっております。今回この質問で、ワールドカップの照明基準でありますとか、あるいは仮設とした理由等について質問をしたいと思いましたけれども、先ほど来、さまざまな形で質問が出ておりますので、これについては割愛をさせていただきたいと思います。
現在進めている電気設備の改修工事は、東京二〇二〇大会を視野に入れた工事でありまして、工事はワールドカップ後も二〇二〇年まで続きますけれども、主な電気設備は照明だけではなくて、イベントの盛り上げに大変有効ないろいろなものが含まれているわけでありまして、こうしたものは、ラグビーのワールドカップの開催時には、ぜひ使えるようにすべきであるというふうに思っております。
ラグビーワールドカップまでに使えるようになる電気設備は何であるのかということについて、答弁を求めたいと思います。
○藤木オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ施設担当部長 今回の電気設備の改修工事では、競技用照明のLED化を行うとともに、帯状映像装置であるリボンビジョンを上層スタンド最前列の先端部分に設置をいたします。
さらに、コンコースへのデジタルサイネージの設置や老朽化した音響設備や監視カメラ設備等の電気設備を更新いたします。これらはラグビーワールドカップ前に完了する予定でございまして、ラグビーワールドカップでも活用してまいります。
○高倉委員 ラグビーのワールドカップをしっかりと盛り上げていくための会場の設備の環境として、ぜひしっかりと着実に進めていただきたいというふうに思います。
東京スタジアムでは、こうした電気設備のほかに建築工事なども同時に進められているわけでありますけれども、ラグビーワールドカップ、そして、東京二〇二〇大会という二つの世界的な大イベントを経て、これらの改修工事によって、東京スタジアムにどういったレガシーを残していこうとされているのか、このことについて答弁をいただきたいと思います。
○藤木オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ施設担当部長 東京スタジアムは、来年度に開催されますラグビーワールドカップ、その翌年度に開催されます東京二〇二〇大会の会場となったことを契機に、大会開催に向けてアクセシビリティー向上のための改修や設備の更新、機能向上を進めているところでございます。
具体的には、アクセシビリティーの向上では、サイトラインの確保された車椅子席を三階のコンコース全周に設置するとともに、同伴者席を車椅子席の横に同数設置いたします。さらに、車椅子対応トイレを大幅に増設するとともに、和式トイレを全て洋式化いたします。
設備の更新、機能向上では、競技用照明のLED化により、瞬時の点灯や消灯、調光ができ、イベント時において舞台照明と一体に演出することも可能となります。さらに、リボンビジョンの設置により、スポーツ競技の開催やイベント時において多様な演出や情報提供が可能となります。
これら一連の改修を着実に進め、今まで以上に誰もが使いやすく魅力あふれるスタジアムとして多様なニーズに応え、多くの観客を引きつける施設としてまいります。
○高倉委員 最後に、メダルプロジェクトについて質問をいたしたいと思います。
このプロジェクトについては、二〇二〇大会を機にして、東京が環境施策を先駆的に進めている都市であるということをアピールする大変有効な取り組みでありまして、私は、成功させる意義はとても大きいものであるというふうに思っております。
より多くの方々が二〇二〇大会に具体的なかかわりを持てるという、そういった観点から、機運の醸成にも大変大きな役割を果たすものであるというふうに思っております。そうした点からも、少しでも多くの人にこのプロジェクトの進捗状況といったものを常に知ってもらうということがこれからも重要ではないかと思います。
ずっと小型家電を出してもらって、そしてそれを回収して、そしてそこから金、銀、銅を出していく、これが少しずつふえているんだなというようなものが目に見えるような形でお知らせを、情報発信をしていくことによって、関心がより一層高まるのではないかなというふうに思っておりまして、ぜひ東京都から、こうしたプロジェクトの見える化といったものを図っていただきたいと思います。
こうしたことについての現在の状況、また、今後の取り組みについて答弁を求めたいと思います。
○川瀬オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 組織委員会では、プロジェクト開始以降の使用済み小型家電の回収量をホームページに掲載し、毎月更新しております。また、先日、メダル製造に必要な金、銀、銅の納入量と達成率をホームページに掲載したところでございます。
都におきましては、現在、都庁舎での回収量をメダル協力ボックスに掲示しておりますが、このデータは、都民、国民からいただいたご協力の成果として、象徴的でわかりやすいものでありますことから、今後ホームページでも掲載し、毎週更新するなど、都民、国民のさらなる協力がいただけるよう取り組んでまいります。
○高倉委員 ぜひ短いサイクルでそうした情報提供をどんどん積極的に行っていただきたいというふうに思います。
このプロジェクトは、開始から一年半以上が経過をしたわけであります。当然回収された小型家電に含まれる金属の量というのはまちまちであります。今回報告された進捗状況によりますと、銅、それに次いで金、その二つに比べて銀がおくれているというような状況にも感じられます。
この理由と、今後、こうしたことについてどう対応していくのか、このことについて見解をいただきたいと思います。
○川瀬オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 銀については、本年六月時点での達成率が四三・九%と他の金属より低くなっております。
その理由の一つとして挙げられるのが、銀は銀メダルに使用されるほか、金メッキを施して金メダルとしても使用されるため、目標回収量が多く設定されていることであります。
組織委員会からは、小型家電の回収実績がふえてきており、このまま順調に推移すれば、当初の計画である二〇一九年春ころまでに目標を達成できる見込みであると聞いております。
都としては、回収目標を確実に達成するよう、引き続きデジタルサイネージを活用した動画によるPR、全国で実施されるフラッグツアーや各局で実施する各種イベントでのメダル協力ボックス設置のほか、環境省やNTTドコモなど、プロジェクトを推進する関係機関とも連携し、より一層の協力を呼びかけてまいります。
○高倉委員 私は、今から十年前の平成二十年の第一回定例会、また、第三回定例会の一般質問で、携帯端末などレアメタルが含まれるIT機器をたくさんの人たちが使っている東京には、使用済みの機器が大量に眠っている都市鉱山であるということを指摘いたしまして、回収に力を入れるべきということを訴えさせていただいたわけであります。
二〇二〇大会に向けたみんなのメダルプロジェクトは、これまでも地道に続けられてきたこうした金属のリサイクルに大変大きな弾みがついたものというふうに考えております。このプロジェクトの取り組みは、環境先進都市東京が進める資源リサイクルのシンボルの一つにもなって、二〇二〇大会のレガシーにもなっていくものであるというふうに思っております。
東京が都市鉱山であるという視点は、例えば環境教育という観点からも重要でありまして、特に将来を担う子供たちにとって、教育を通じてしっかりと伝えていくといったことも私は必要ではないかというふうに思っております。
準備局は環境施策を所管する局ではありませんけれども、このリサイクルの重要性と資源循環都市を将来にわたって実現していくことについてどう認識されているか、また、将来を担う子供たちへのアプローチについてどうお考えになっているのか、このことをお聞きをしまして、質問を終わりたいと思います。
○川瀬オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 メダルプロジェクトは、天然資源に恵まれない日本において、都市鉱山の有益性を周知し、リサイクルを定着させていくために大変意義のある取り組みであると認識しております。また、子供たちがリサイクル活動について学習経験することを通じて、リサイクルや資源の有効活用の大切さを学び、家庭や地域でも実践しようという意識を持つことは重要であります。
そこで、都では、都内全ての公立学校において、オリンピック・パラリンピック教育を展開しており、その中で環境教育の充実を図っております。メダルプロジェクトにおいては、教育庁やNTTドコモと連携し、都内の公立学校から参加校を募り、リサイクルに関する環境教育の実施や使用済み携帯電話を回収する取り組みを進めており、今月末現在、七十校を超える学校に参加していただいております。
今後も、これらの取り組みを着実に進め、持続可能な社会の構築を目指してまいります。
○小山委員長 ほかに発言がなければ、お諮りをいたします。
本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小山委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後四時二十八分散会
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