オリンピック・パラリンピック及びラグビーワールドカップ推進対策特別委員会速記録第十二号

平成三十年五月七日(月曜日)
第四委員会室
午後一時開議
出席委員 二十三名
委員長小山くにひこ君
副委員長大松あきら君
副委員長吉原  修君
副委員長伊藤 ゆう君
理事加藤 雅之君
理事両角みのる君
理事石川 良一君
理事山崎 一輝君
理事あぜ上三和子君
森澤 恭子君
おときた駿君
川松真一朗君
栗林のり子君
龍円あいり君
白戸 太朗君
入江のぶこ君
山口  拓君
里吉 ゆみ君
谷村 孝彦君
桐山ひとみ君
とくとめ道信君
木村 基成君
高島なおき君

欠席委員 なし

出席説明員
オリンピック・パラリンピック準備局局長潮田  勉君
技監次長理事兼務延與  桂君
技監相場 淳司君
理事西村 泰信君
理事中澤 基行君
総務部長中村 倫治君
調整担当部長雲田 孝司君
大会企画調整担当部長中嶋 初史君
自治体調整担当部長小池 和孝君
計画推進部長根本 浩志君
運営担当部長田中  彰君
競技・渉外担当部長川瀬 航司君
事業推進担当部長丸山 雅代君
パラリンピック部長萱場 明子君
障害者スポーツ担当部長越  秀幸君
大会施設部長鈴木 一幸君
開設準備担当部長鈴木 研二君
施設担当部長砂田  覚君
施設整備担当部長草野 智文君
施設調整担当部長湯川 雅史君
選手村担当部長斉藤  有君
スポーツ施設担当部長藤木 仁成君
輸送担当部長片寄 光彦君
スポーツ推進部長小室 明子君
ラグビーワールドカップ準備担当部長篠  祐次君
ラグビーワールドカップ会場運営担当部長
国際大会準備担当部長兼務
小久保 修君

本日の会議に付した事件
二〇二〇年に開催される第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会並びに二〇一九年に開催される第九回ラグビーワールドカップ二〇一九TMの開催に向けた調査・検討及び必要な活動を行う。
報告事項(説明)
・平昌大会オブザーバープログラムについて
・東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会大会ボランティア募集要項(案)及び都市ボランティア募集要項(案)について
・ラグビーワールドカップ二〇一九TM日本大会公式ボランティアプログラムについて
・持続可能性に配慮した運営計画第二版(案)について
・東京二〇二〇大会期間中のライブサイトに関する開催都市東京の考え方について
・選手村宿泊棟の整備について
・大会輸送の検討状況(その二)について
・共同実施事業に係る経費の確認について

○小山委員長 ただいまからオリンピック・パラリンピック及びラグビーワールドカップ推進対策特別委員会を開会いたします。
 初めに、本委員会の担当書記に交代がありましたので、紹介をいたします。
 議事課の担当書記の江村宇広君です。
 調査部の担当書記の中村佳市君です。
 よろしくお願いいたします。
   〔書記挨拶〕

○小山委員長 これより第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会並びに第九回ラグビーワールドカップ二〇一九の開催に向けた事項について調査を行います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、報告事項の聴取を行います。
 なお、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は後日の委員会で行いますので、ご了承願います。
 初めに、先般の組織改正及び人事異動に伴い、本委員会に出席する幹部職員に交代がありましたので、局長から紹介があります。

○潮田オリンピック・パラリンピック準備局長
四月一日付の組織改正及び人事異動により、当局の幹部職員に異動がありましたので、ご紹介申し上げます。
 次長の延與桂でございます。延與はパラリンピック準備調整担当理事、大会運営調整担当理事を兼ねてございます。理事で大会準備調整担当の西村泰信でございます。理事でスポーツ推進担当の中澤基行でございます。大会企画調整担当部長の中嶋初史でございます。四月一日付の組織改正に伴い、総合調整部を廃止し、計画推進部を創設いたしました。計画推進部長の根本浩志でございます。競技・渉外担当部長の川瀬航司でございます。事業推進担当部長の丸山雅代でございます。障害者スポーツ担当部長の越秀幸でございます。選手村担当部長の斉藤有でございます。ラグビーワールドカップ会場運営担当部長の小久保修でございます。小久保は国際大会準備担当部長を兼ねてございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
   〔理事者挨拶〕

○小山委員長 紹介は終わりました。

○小山委員長 次に、理事者から平昌大会オブザーバープログラムについて外七件の報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局計画推進部長 それでは、私から、報告事項、平昌大会オブザーバープログラムにつきまして、既に速報のご説明はさせていただいたところでございますが、改めましてご説明をさせていただきたく存じます。
 お手元の資料第1号をごらんください。
 まず、Ⅰ、オブザーバープログラムの概要でございます。
 このプログラムは、IOC、IPC、平昌組織委員会がオリンピック・パラリンピックそれぞれにおきまして、次回開催都市を対象に、大会時に実施する学習プログラムでございまして、大会運営の実際を現地でじかに学べる貴重な機会でございます。
 オリンピック期間中に二十七のプログラムに十三人、パラリンピック期間中に四十二のプログラムに二十人の職員が参加し、開催都市の取り組みなど、大会時の状況について視察を行ってまいりました。
 次に、Ⅱ、平昌大会で得られた主な知見でございます。
 1、輸送でございますが、車両基地に設置したバスや乗用車のオペレーションセンターにおいて、輸送センターと連携し配車等の調整を行っておりました。
 2、セキュリティーですが、オリンピックパーク等の入場時のチェックや競技会場周辺の警備は、主として韓国警察が担当しておりました。
 3、ボランティアですが、駅、観光地、オリンピックパークなどに設置された案内ブースにおきまして、観光、交通案内が行われておりました。
 4、飲食の提供ですが、選手村メーンダイニングでは、韓国料理コーナーやハラールコーナーを設置するとともに、食材の原産国の表示を行っておりました。
 5、ハード面のバリアフリーですが、車両や駅のバリアフリー化により、障害のある観客や選手等の輸送需要に対応しておりました。
 6、ソフト面のバリアフリーですが、パラリンピックの開閉会式においては、大型ビジョンにて手話と文字情報を提供しておりました。
 7、案内・サイン、大会ルックですが、開催自治体にサイネージガイドラインを提供し、会場内外のデザインの統一を図っておりました。
 8、大会を支える都市運営ですが、各開催都市は、都市コマンドセンターを設置し、道路管理等の都市情報を統括しておりました。
 9、市民参加を促す取り組みですが、組織委員会と開催都市、自治体等が連携し、国内各地でライブサイトを実施しておりました。
 以上、今回の視察を通じて得られました知見につきましては、今後の大会準備に十分活用してまいります。
 詳細につきましては、参考資料として、平昌二〇一八オリンピック・パラリンピック競技大会視察報告を添付させていただきましたので、後ほどごらんいただければと存じます。
 なお、本日の報告事項ではございませんが、競技会場の決定について一言ご報告申し上げます。
 五月二日のIOC理事会におきまして、東京二〇二〇オリンピック競技大会のサッカー会場として、新国立競技場及び東京スタジアムのほか、都外の五会場が正式承認されました。これにより、東京二〇二〇大会の競技会場が全て決定いたしました。
 詳細につきましては、後日、本委員会においてご説明させていただきます。
 説明は以上でございます。

○田中オリンピック・パラリンピック準備局運営担当部長 それでは、私から、報告事項、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会大会ボランティア募集要項(案)及び都市ボランティア募集要項(案)、ラグビーワールドカップ二〇一九日本大会公式ボランティアプログラム及び持続可能性に配慮した運営計画第二版(案)の三点につきましてご説明させていただきます。
 まず、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会大会ボランティア募集要項(案)及び都市ボランティア募集要項(案)につきましてご説明いたします。
 お手元の資料第2号をごらんいただければと存じます。
 初めに、1、ボランティアの概要でございます。
 大会ボランティアは、組織委員会が募集、運営を行い、競技会場、選手村などの大会関係施設におきまして、観客へのサービス、競技運営のサポート、メディアのサポートなど大会運営に携わる活動を行っていただきます。
 都市ボランティアは、都が募集、運営を行い、空港や主要駅、観光地などにおきまして、国内外からの旅行者に対する観光、交通案内や観客の案内などの活動を行っていただきます。
 次に、2、ボランティアの人数でございます。
 大会ボランティアの人数は八万人、都市ボランティアの人数は三万人でございます。なお、都市ボランティアの三万人には、日ごろより都内の観光案内を行っている東京都の観光ボランティアとラグビーワールドカップ二〇一九において都内で活動したボランティア、さらに、都内区市町村から推薦のあった方々にも活躍していただきたいと考えており、人数につきましては、合わせて一万人程度を予定しております。
 次に、3、募集の概要でございます。
 応募条件ですが、大会ボランティア、都市ボランティアいずれも、年齢は二〇〇二年四月一日以前に生まれた方、すなわち二〇二〇年三月末時点で満十八歳以上、活動日数等につきましては、大会ボランティアは十日以上、一日八時間程度、都市ボランティアは五日以上、一日五時間程度活動できる方としております。
 応募は基本的に個人でお申し込みいただきますが、都市ボランティアにつきましては、最大四人までのグループによる応募も可能としてございます。
 なお、ボランティアにつきましては、十八歳以上の方々を対象に募集を行ってまいりますが、次世代を担う中学生、高校生もボランティア活動を体験できる仕組みについて、組織委員会と連携し、検討してまいります。
 裏面をごらんください。次に、4、主なスケジュールでございます。
 今後、募集要項を公表し、九月中旬から十二月上旬まで応募登録を受け付けてまいります。その後、面接、説明会を開催し、各種研修を実施してまいります。
 なお、参考資料1として、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会大会ボランティア募集要項(案)、参考資料2として、都市ボランティア募集要項(案)の本文を添付させていただきました。後ほどごらんいただければと存じます。
 続きまして、ラグビーワールドカップ二〇一九日本大会公式ボランティアプログラムにつきましてご説明させていただきます。
 恐れ入りますが、お手元の資料第3号をごらんいただければと存じます。
 初めに、1、ボランティアの概要でございます。
 ラグビーワールドカップ二〇一九におきましては、全てのボランティアを統一的に大会ボランティアとしておりますが、組織委員会が運営を行い、会場内におきまして会場運営サポートなどの活動を行っていただくボランティアと、開催都市が運営を行い、ファンゾーンにおける運営サポートや、会場周辺、空港、駅などにおける観客の案内などの活動を行っていただくボランティアがございます。
 次に、2、ボランティアの募集でございます。
 大会のボランティアは、組織委員会におきまして募集を行います。都は、東京都観光ボランティア及び東京マラソン財団オフィシャルボランティアクラブVOLUNTAINERから希望者を募りまして、組織委員会に対し千人程度のボランティアを推薦いたします。
 次に、3、ボランティアの人数でございます。
 組織委員会において募集するボランティアは、十二開催都市合計で一万人超を予定しております。そのうち東京会場におけるボランティアは、公募の二千人と都推薦の千人と合わせて三千人程度を予定しております。
 なお、都内で活動した三千人のボランティアのうち希望者につきましては、東京二〇二〇大会の都市ボランティアとして引き続き活動していただき、経験、ノウハウを継承してまいります。
 恐れ入りますが、裏面をごらんください。4、募集の概要でございます。
 応募条件につきまして、年齢は二〇一九年三月末までに満十八歳に達している方、活動日数等につきましては五日以上、一日最長で八時間程度活動できる方となっております。
 最後に、5、主なスケジュールでございます。
 組織委員会では、七月十八日まで募集を受け付け、その後、十二開催都市と連携のもと、八月下旬から十二月下旬にかけてインタビュー、すなわち面接を行います。その後、順次、共通研修、活動別研修を行っていく予定でございます。
 なお、参考資料として、ラグビーワールドカップ二〇一九日本大会公式ボランティアプログラムの募集要項を添付させていただきました。後ほどごらんいただければと存じます。
 続いて、持続可能性に配慮した運営計画第二版(案)につきましてご説明させていただきます。
 恐れ入りますが、お手元の資料、A3判の資料第4号をごらんください。
 初めに、1、計画の位置づけでございますが、東京二〇二〇大会の準備、運営におきましては、環境、社会及び経済の側面を含む幅広い持続可能性に関する取り組みを推進するため、持続可能性に配慮した運営計画を策定するものといたしております。
 この計画は、平成二十九年、二〇一七年一月に公表いたしました第一版で示した持続可能性に配慮した大会の準備、運営を行う上での方向性などに加え、定量的な目標や具体的な取り組みを盛り込み、第二版として計画が具体化されることになります。
 次に、2、基本的な考え方でございます。
 基本理念といたしまして、人類が希求する持続可能な社会のモデルを示すサステーナビリティーの課題に統合的に取り組むオリンピック・パラリンピック競技大会となることを掲げております。
 また、五つの主要テーマと国連の持続可能な開発目標であるSDGsとのかかわりを明確化しております。
 次に、3、主要テーマごとの施策概要でございます。
 〔1〕、気候変動、〔2〕、資源管理、〔3〕、大気・水・緑・生物多様性等、〔4〕、人権・労働、公正な事業慣行等への配慮、〔5〕、参加・協働、情報発信(エンゲージメント)の五つの主要テーマを掲げてございまして、テーマごとに具体的にどのように行動しようとしているのかを示す大目標と、それを達成するための具体的な目標達成に向けた主な取り組みを記載しております。
 次に、4、本計画の実現に向けたマネジメント及びツールでございます。
 組織委員会におきましては、ISO20121規格に則した持続可能性マネジメントの導入やモニタリングの適切な実施など、五つの取り組みを実施いたします。
 最後に、5、今後の予定でございますが、五月九日までパブリックコメントを実施いたしました後、いただいたご意見を踏まえて、六月に計画を策定、公表する予定でございます。
 また、計画策定後には、モニタリングを通じ、取り組み状況について公表する予定でございます。
 なお、参考資料1といたしまして、運営計画第二版(案)の概要説明資料、参考資料2として、運営計画第二版(案)の本文を添付させていただきました。後ほどごらんいただければと存じます。
 また、参考資料3として、持続可能性に配慮した調達コードの概要版、参考資料4として、持続可能性に配慮した調達コードの本文を添付させていただきました。この調達コードは、組織委員会が、この運営計画に基づき、持続可能性に配慮した大会の準備、運営を実現するため策定しているものでございます。平成二十八年、二〇一六年六月より、木材の個別基準から順次策定を行っており、現在は、紙、パーム油の個別基準を取りまとめているところでございます。こちらにつきましても、後ほどごらんいただければと存じます。
 私からの説明は以上でございます。

○丸山オリンピック・パラリンピック準備局事業推進担当部長 それでは、私から、報告事項、東京二〇二〇大会期間中のライブサイトに関する開催都市東京の考え方についてをご説明いたします。
 お手元の資料第5号をごらんください。
 初めに、1、経緯でございます。
 ライブサイトは、大会の祝祭の雰囲気を盛り上げ、都民、国民、世界からの来訪者を歓迎する都市活動プログラムの中核となる取り組みであり、都は、組織委員会と共同で実施いたします。
 今後、関係機関との調整を進めていくため、このたび、都としての基本的な考え方を取りまとめました。
 続いて、2、ライブサイトの概要についてでございます。
 (1)のライブサイトの位置づけでございますが、都は、チケットを持つ人も持たない人も、国内外から訪れる多くの人々が集い、大会の感動と興奮を共有できる場として、ライブサイトを設置し、競技のライブ中継のほか、スポーツ体験や文化発信など多様な催しを実施いたします。
 次に、(2)の都内のライブサイトでございますが、都が実施するライブサイトについては、八カ所を候補地とし、今後、関係機関と調整してまいります。詳細は後ほど項目3でご説明いたします。また、区市町村が希望により地域で大会を楽しめるコミュニティライブサイトを実施できるよう、組織委員会等と調整を行ってまいります。
 さらに、(3)、被災地でのライブサイトでございますが、表記の四県においても都がライブサイトを実施いたします。
 続いて、3、都が実施するライブサイトについてでございます。
 (1)の候補地の主な要件でございますが、都内の候補地を抽出するに当たり、過去大会の事例や、リオ大会、平昌大会時のライブサイトでの知見を踏まえ、広さやアクセス等、実施に必要な要件を整理いたしました。
 (2)の八カ所の候補地でございますが、(1)の要件を踏まえ、このたび都立公園四カ所とターミナル駅周辺三カ所及び臨海部を候補地として抽出いたしました。各候補地は記載のとおりでございます。各候補地により利用可能面積や立地特性等が異なるため、それぞれの実施可否や実施規模、内容等は、今後個別に検討してまいります。特に、臨海部については、競技会場が集積するエリアのため、競技運営への影響を考慮しながら、実施場所や内容の検討を行ってまいります。
 (3)の今後の主な検討事項でございますが、今後は会場や地域特性を踏まえた実施内容、警備や暑さ対策などの諸課題について検討を進めます。
 最後に、4、今後の進め方でございます。
 今後、関係機関との調整やさらなる検討を進め、本年秋ごろには、組織委員会とともに都内及び被災地におけるライブサイトの基本計画をまとめる予定でございます。
 説明は以上でございます。

○斉藤オリンピック・パラリンピック準備局選手村担当部長 次に、選手村宿泊棟の整備についてご説明いたします。
 資料第6号をごらんください。
 資料の左上をごらんください。選手村の施設概要です。
 選手村は、中央区晴海四丁目、五丁目の約四十四ヘクタールの都有地に整備する計画となっております。
 宿泊棟として、十四から十八階建ての二十一棟の建物の専有部に、オリンピック開催時に一万八千ベッド、パラリンピック開催時には八千ベッドを確保する計画となっています。
 また、宿泊棟の共用部に、各国のオリンピック委員会、パラリンピック委員会が使用するオフィスや倉庫を配置します。
 なお、宿泊棟以外の仮設施設として、メーンダイニングやビレッジプラザ、チームプロセシングセンター、ファシリティーサービスセンター、総合診療所、NOC、NPCサービスセンターなどを設けます。
 これらは、仮設建築物等を整備するほか、既存の倉庫や客船ターミナル、大会後は商業棟となる建物等を最大限活用して設置することを組織委員会が検討しております。
 資料の右上をごらんください。こちらの図が二〇二〇年時点での選手村周辺のイメージとなります。
 その下をごらんください。住宅棟を選手村の宿泊棟として活用するスキームをお示ししております。
 選手村の宿泊棟は、都が施行する市街地再開発事業において特定建築者が整備中の住宅棟を、一時借用して活用いたします。
 特定建築者が構造躯体の状態まで整備した住宅棟に、組織委員会がユニットバスや仮間仕切り壁などの大会用の仮設内装を付加し、大会期間中に使用した後、撤去いたします。
 その後、特定建築者が仕上げ工事を行った後に、分譲住宅や賃貸住宅などとする予定です。
 なお、ベッドやテーブル、椅子などの備品の調達は組織委員会が実施することとなっており、その詳細は組織委員会において検討中です。
 二ページをごらんください。宿泊棟の大会時内装工事については、組織委員会と特定建築者が契約主体となり、平成三十年三月二十七日に契約を締結いたしました。
 契約内容は、住宅棟を選手村として使用するための内装、設備等の新設工事及び解体工事となっており、工事監理業務等を含みます。エアコン、シーリングライトは別途発注する予定となっております。
 契約金額は約四百四十四億九千万円となっております。
 なお、本件については、都も参画する共同実施事業管理委員会の確認等を経て、契約締結されたものであります。
 新設工事の工期は、平成三十年四月から平成三十一年十二月三十一日を予定しており、この五月から本格的な工事に着手いたします。
 また、大会後の解体工事を平成三十三年一月から平成三十四年九月三十日と予定しております。
 平成二十九年五月の大枠の合意に基づき、宿泊棟の大会時内装に係る設計及び工事等や、メーンダイニングなどの仮設施設の整備、住宅棟などを特定建築者から選手村として借りる費用については、大会の開催都市としての都の負担となっております。
 また、備品の調達など運営等に係る費用は、組織委員会の負担となっております。
 なお、パラリンピック経費については、組織委員会と都、国で負担することとなっております。
 宿泊棟に係る経費は、特定建築者の負担で構造躯体の状態まで整備した住宅棟を選手村の宿泊棟として借りて活用することにより、都の負担を縮減しています。
 続きまして、大会時の内装設備にかかわるリデュース、リユース、リサイクル、いわゆる3Rの取り組みについてご説明させていただきます。
 宿泊室において使用される給湯器やエアコンなどは、大会終了後に撤去することになります。こうした設備などについては、3Rの観点から都有施設等で再利用を検討しております。
 さらなる3Rの取り組みを進めるため、平成二十九年六月に、大会に使用した設備等のリユースなどについてアイデアを募集いたしました。お寄せいただいたアイデアについては、実現可能性などの検討を行うとともに、有識者や関係団体等のヒアリングを行うなど、具体化に向けた取り組みを進めております。
 今後も、持続可能性に配慮した大会とするため、組織委員会と連携しながら3Rの推進に積極的に取り組んでまいります。
 説明は以上でございます。

○片寄オリンピック・パラリンピック準備局輸送担当部長 それでは、私から、大会輸送の検討状況(その二)についてご報告いたします。
 お手元の資料第7号をごらんください。
 大会輸送の検討状況について、資料に記載の三点の事項についてご報告いたします。
 一枚おめくりいただき、三ページをごらんください。交通需要マネジメント、いわゆるTDMの推進に向けた基本方針案でございます。
 大会時には、安全で円滑な大会輸送を実現するとともに、都市活動や経済活動の安定との両立を図るため、TDMを推進することが重要でございます。
 このたび、TDMの必要性や目標、取り組み内容等について基本方針を策定し、案の段階ではございますが、公表いたしました。
 今後、大会組織委員会と内容を精査し、方針として取りまとめるとともに、大会に向けた取り組みを進めてまいります。
 一枚おめくりいただき、五ページから一六ページが基本方針案でございます。一七ページから二五ページが参考資料でございます。後ほどごらんいただければと存じます。
 続きまして、二七ページをごらんください。関係者輸送ルートの検討状況でございます。
 関係者輸送ルートとは、選手等の大会関係者を輸送するルート、いわゆるオリンピックルートネットワークでございます。
 今回、安全で円滑な輸送サービスを提供するとともに、市民生活や都市活動に与える影響を考慮してルートを設定いたしました。
 二九ページ及び三〇ページに、輸送ルートの設定における基本的な考え方や運用手法案を、三一ページ及び三二ページに、高速道路及び一般道の輸送ルート案をお示ししております。後ほどお目通しいただければと存じます。
 続きまして、三三ページをごらんください。観客輸送ルートの検討状況でございます。
 観客輸送ルートとは、観客等が競技会場と利用想定駅との間を通行する経路でございます。また、アクセシブルルートとは、アクセシビリティーに配慮が必要な方に対して設定するルートでございます。
 今回、利用想定駅から会場までの入退場ルート案及びアクセシブルルート案を提示いたしました。
 三五ページから三七ページには、ルート設定における基本的な考え方をまとめております。また、三九ページから四七ページに、観客の利用想定駅と競技会場を結ぶ入退場ルート及びアクセシブルルート案をお示ししてございます。後ほどごらんいただければと存じます。
 今後、TDMを含め、これらのルートについて、より具体的に調整を進めてまいります。
 説明は以上でございます。

○雲田オリンピック・パラリンピック準備局調整担当部長 それでは、報告事項、共同実施事業に係る経費の確認についてにつきましてご説明いたします。
 お手元の資料第8号をごらんください。
 まず、1、組織委員会との実施協定の締結でございます。
 この協定は、昨年五月の大枠の合意に基づき、共同実施事業において東京都が負担する経費の支払いに関し、必要な事項を規定しており、東京都と東京二〇二〇組織委員会との間で本年三月に締結いたしました。
 なお、年度ごとの金額や交付申請などの具体的な事務手続につきましては、年度協定で別途規定しております。
 次に、2、共同実施事業に係る経費の確認をごらんください。
 共同実施事業に係る経費につきましては、共同実施事業管理委員会の下部組織である東京都作業部会等において確認してまいります。
 東京都作業部会は毎月開催するほか、必要に応じ臨時に開催することとしております。その際、計画、予算の段階における確認のほか、執行の段階におきましては、当局の担当部署が契約予定案件の経費を確認の視点に基づきチェックし、局長決定レベルの案件につきまして、東京都作業部会に報告し、確認を行うこととしております。
 また、組織委員会の契約締結後に、関係者等の同意を得られない秘密情報を除き、会議資料や議事要旨を公表してまいります。
 説明は以上でございます。

○小山委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○里吉委員 それでは、何点か資料要求させていただきます。
 まず、選手村宿泊棟の整備について、宿泊棟の戸数と一戸当たりの面積について。
 それから、二つ目に、大会時内装工事の契約金額四百四十四億九千万円の積算方法、積算の根拠、金額の内訳。
 また、エアコン、シーリングライトの必要台数、費用の見込み、機器のメーカーの選定方法、工事業者の選定方法。
 次に、宿泊棟以外の仮設施設の工事の契約単位、施設ごとなのか、一括なのかについて。
 また、契約時期、事業者の選定方法、費用の見込み。
 住宅棟を特定建築者から借りる期間、いつからいつまでなのか。
 そして、賃借料の見込み、その算出方法について。
 次に、共同実施事業について、三月二十八日に組織委員会と締結した実施協定。
 次に、局長レベルの案件、部長決定レベルの案件の基準及び東京都の決定案件とのチェック体制や方法の違いをわかりやすく、これは表で示していただきたいと思います。
 そして、秘密情報として非公表にする情報はどんな情報なのか、その基準を示していただきたい。
 最後に、ボランティア募集要項に関連して、ロンドン及びリオ五輪及び二〇二〇東京五輪の活動分野別の目標人数。そして、ロンドンとリオについては実際に確保できた人数を表にしてお示しいただきたい。
 以上です。

○小山委員長 ただいま里吉委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○小山委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出を願います。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時三十分散会

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