オリンピック・パラリンピック及びラグビーワールドカップ推進対策特別委員会速記録第七号

平成二十九年十二月二十六日(火曜日)
第四委員会室
午後一時開議
出席委員 二十二名
委員長小山くにひこ君
副委員長大松あきら君
副委員長伊藤 ゆう君
理事加藤 雅之君
理事両角みのる君
理事石川 良一君
理事山崎 一輝君
理事あぜ上三和子君
森澤 恭子君
おときた駿君
川松真一朗君
栗林のり子君
龍円あいり君
白戸 太朗君
入江のぶこ君
山口  拓君
里吉 ゆみ君
谷村 孝彦君
桐山ひとみ君
とくとめ道信君
木村 基成君
高島なおき君

欠席委員 一名

出席説明員
オリンピック・パラリンピック準備局局長潮田  勉君
次長理事兼務小山 哲司君
理事延與  桂君
総務部長中村 倫治君
調整担当部長雲田 孝司君
総合調整部長根本 浩志君
連携推進担当部長丸山 雅代君
事業調整担当部長高野 克己君
自治体調整担当部長小池 和孝君
事業推進担当部長計画調整担当部長兼務越  秀幸君
運営担当部長田中  彰君
パラリンピック部長萱場 明子君
障害者スポーツ担当部長新田見慎一君
大会施設部長鈴木 一幸君
競技・渉外担当部長小野 由紀君
開設準備担当部長鈴木 研二君
施設担当部長砂田  覚君
施設整備担当部長草野 智文君
施設調整担当部長湯川 雅史君
輸送担当部長片寄 光彦君
選手村担当部長朝山  勉君
スポーツ施設担当部長藤木 仁成君
スポーツ推進部長小室 明子君
スポーツ計画担当部長
ラグビーワールドカップ会場運営担当部長
国際大会準備担当部長兼務
川瀬 航司君
ラグビーワールドカップ準備担当部長篠  祐次君

本日の会議に付した事件
二〇二〇年に開催される第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会並びに二〇一九年に開催される第九回ラグビーワールドカップ二〇一九TMの開催に向けた調査・検討及び必要な活動を行う。
報告事項(説明)
・東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会における業務と経費について
・IOC拠出金の払戻しに関する契約について
・東京二〇二〇オリンピック競技大会の新種目等の会場について
・大会輸送の検討状況について

○小山委員長 ただいまからオリンピック・パラリンピック及びラグビーワールドカップ推進対策特別委員会を開会いたします。
 これより第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会並びに第九回ラグビーワールドカップ二〇一九の開催に向けた事項について調査を行います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、報告事項の聴取を行います。
 なお、本日は説明を聴取し、資料要求をするにとどめ、質疑は後日の委員会で行いますので、ご了承を願います。
 初めに、理事者の欠席について申し上げます。
 相場技監及び戸谷連絡調整担当部長は、公務のため、本日の委員会に出席できない旨の申し出がありました。ご了承を願います。
 次に、理事者から、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会における業務と経費について外三件の報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○雲田オリンピック・パラリンピック準備局調整担当部長 それでは、報告事項、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会における業務と経費につきましてご説明いたします。
 お手元の資料第1号、大会経費V2(バージョンツー)についてをごらんください。
 本資料は、去る十二月二十二日に東京二〇二〇大会組織委員会が公表した資料に基づくものでございまして、大会経費V2は、本年五月三十一日に東京都、組織委員会、国、競技会場が所在する自治体が大会の役割、経費分担に関する基本的な方向について合意した、いわゆる大枠の合意の考え方に基づき、昨年十二月二十一日に発表した大会経費V1、バージョンワンを精査したものです。
 それでは、1、経費分担試算(V2)をごらんください。
 この表は、会場関係、大会関係の区分ごとに、組織委員会、東京都、国の負担金額をお示ししたものでございます。
 まず、表の上段、会場関係の経費につきましては、組織委員会が千八百億円、東京都が四千九百億円、国が千四百億円で、合計が八千百億円となっております。
 この会場関係には、東京都や国が整備いたします恒久施設、運営用のプレハブ、テントや観客用の座席、会場賃借などの仮設等、電源設備などのエネルギー、競技計測や通信インフラなどのテクノロジーの経費が含まれております。
 次に、表の中ほどから下の大会関係の経費につきましては、組織委員会が四千二百億円、東京都が千百億円、国が百億円で、合計が五千四百億円となっております。
 この大会関係には、バスの借り上げや駐車場の整備などの輸送、民間警備やカメラなどのセキュリティー、大会運営全般に係るオペレーション、組織委員会の管理、広報、IOCへのロイヤリティー等のマーケティングなどの経費が含まれております。
 これらを合計いたしますと、表の一番下ですが、組織委員会が六千億円、東京都が六千億円、国が千五百億円で、総額は一兆三千五百億円となっております。
 なお、表の欄外、注1にございますように、このほかに予見しがたい支払いなどに対応するため、過去の大会を参考に、予備費が一千億円から三千億円ございます。また、注2にございますように、表内にございます括弧書きの数字は、パラリンピック経費の金額を内数でお示ししたものでございます。
 ページをおめくりいただきまして、二ページの2、経費増減(大枠合意とV2との比較)をごらんください。
 この表は、会場関係、大会関係の区分ごとの経費につきまして、大枠合意からの増減とその主な内容をお示ししたものでございます。
 V2の経費の内容につきまして、大枠合意との比較からもご説明いたしますため、大枠合意の区分ごとの金額は、今回新たに分類、明確化し、お示しするものでございます。
 まず、全体を概括いたしますと、表の上段、会場関係では二百五十億円の減、表の中段、大会関係では百億円の減、合計は表の一番下ですが、三百五十億円の減となっております。
 次に、項目ごとの主な増減についてご説明いたします。
 会場関係のうち、仮設等につきましては、競技会場等の整備費単価の見直しなどにより二百五十億円の減、エネルギーにつきましては、大会時の停電を防ぐための電源設備の二重化の要件緩和などにより五十億円の減となっております。テクノロジーにつきましては、国際放送センターやメーンプレスセンターから各競技会場への放送用回線の地中化等の要件緩和による減の一方で、セキュリティー予算にありました警備用のネットワーク構築費をテクノロジー経費に統合したことなどによる増がございまして、トータルで五十億円の増となっております。
 大会関係のうち、輸送につきましては、大会関係者用の公共交通無料化費用の見直しや、自動車、バス関連費用の見直しなどにより三百億円の減となっております。セキュリティーにつきましては、先ほど申し上げました警備用のネットワークを大会運営のための通信ネットワークと一部機能の共有化を図るなどの見直しを行い、テクノロジー予算に統合したことなどによりまして五十億円の減となっております。オペレーション等につきましては、モデル会場におけるシミュレーションであります会場演習を踏まえた会場運営の人員等の増や、倉庫の賃借期間の増加などにより二百五十億円の増となっております。
 先ほどご説明申し上げましたとおり、V2全体では大枠合意の一兆三千八百五十億円から三百五十億円の削減を図っているところですが、このV2の作成に当たりましては、業務の具体化が進んでおります会場関係の経費を中心に精査しております。
 今後は、大会時の計画策定等の段階にございます大会関係の経費につきましても、計画の具体化などの進捗に応じて、順次見積もりの精査、精緻化を図り、V3、V4に反映させてまいります。
 ページをおめくりいただきまして、三ページの3、経費分担試算(大枠合意とV2との比較)をごらんください。
 この表は、会場関係、大会関係の区分ごとの負担者別のV2の経費を大枠合意と比較したものでございます。
 右上に米印で記載しておりますように、表内にございます、例えば組織委員会の会場関係の欄にあります山括弧、三角二百という数字は、大枠合意と比較した増減額をお示ししたものでございます。
 表の上段、会場関係では、組織委員会が二百億円の減、東京都が五十億円の減となっております。
 また、表の中段、大会関係では、組織委員会が二百億円の増、東京都が五十億円の増となっております。
 ページをめくりいただきまして、四ページをごらんください。
 このページ以降の資料は、組織委員会が昨年十二月二十一日に発表いたしましたV1と比較するために参考資料としておつけしたものでございます。
 このページは、参考1、組織委員会及びその他の経費(V2、ハード・ソフト別)でございます。
 この表は、大会経費につきまして、ハードの会場整備、ソフトの大会運営の区分ごとに組織委員会とその他の負担者に区分してお示ししたものでございます。その他の負担者とは、東京都と国でございます。
 なお、これ以降の表におきましては、前ページまでの資料とは異なりまして、大会経費V1の公表時と同様に、テクノロジーをソフトの大会運営に含めております。
 右側の計の欄をごらんいただきますと、ハード(会場整備)が七千五十億円、ソフト(大会運営)が六千四百五十億円で、合計が一兆三千五百億円となっております。
 ページをおめくりいただきまして、五ページの参考2、経費増減(V1とV2との比較、ハード・ソフト別)をごらんください。
 この表は、ハードの会場整備、ソフトの大会運営の区分ごとの経費につきまして、V1からの増減とその主な内容をお示ししたものでございます。
 例えば仮設等の欄をごらんいただきますと、V1から三百五十億円増加しておりまして、その主な増加の内容は、競技会場以外の仮設整備費の増などとなっており、主な減の内容は、競技会場等の単価精査などとなっております。
 以下、同様に区分ごとに増減額とその主な内容をお示ししてございます。
 表の一番下、計の欄をごらんいただきますと、V1の一兆五千億円から一千五百億円の減となっております。
 ページをおめくりいただきまして、六ページの参考3、組織委員会及びその他の経費(V1とV2との比較、ハード・ソフト別)をごらんください。
 この表は、ハードの会場整備、ソフトの大会運営の区分ごとの負担者別のV2の経費をV1と比較したものでございます。
 右上に米印で記載しておりますように、表内にございます山括弧内の数字はV1と比較した増減額をお示ししたものでございます。
 表の一番下、計の欄をごらんいただきますと、組織委員会が一千億円の増、その他が二千五百億円の減となっております。
 なお、この組織委員会の増につきましては、後ほどご説明申し上げますが、スポンサー収入など、組織委員会収入の増によるものでございます。
 ページをおめくりいただきまして、七ページの参考4、組織委員会予算(V2)をごらんください。
 左側の表は組織委員会の収入を、右側の表は組織委員会の支出をお示ししたものでございます。収入、支出ともに、それぞれの表の一番下、計の欄をごらんいただきますと六千億円となっております。
 ページをおめくりいただきまして、八ページの参考5、組織委員会予算(V1とV2との比較)をごらんください。
 左側の表が収入、右側の表が支出でございまして、右上に米印で記載しておりますように、表内にございます山括弧内の数字はV1と比較した増減額をお示ししたものでございます。
 収入につきましては、トップスポンサーについて、IOCからの通知に基づきまして二百億円の増、また、国内スポンサーにつきまして、好調なマーケティング活動に伴い六百億円の増とし、さらに二百億円の増収見込みを計上いたしまして、一千億円の増としております。
 支出につきましては、先ほど五ページでV1とV2との増減をご説明しておりますので、割愛をさせていただきます。
 ページをおめくりいただきまして、九ページの参考6、今後の検討課題をごらんください。
 これは、V2以降、V3、V4に向け、現時点で考えられる今後の検討課題をお示ししたものでございます。
 その内容は、共通事項といたしまして、IOCから資料提供された過去大会実績を踏まえた見直しなど七項目、ハード(会場整備)といたしまして民間コンサルの活用による単価検証、CVEの実施など五項目、ソフト(大会運営)といたしまして通信インフラの地中化の見直しなど十四項目でございます。
 ページをおめくりいただきまして、一〇ページの参考7、二十五の項目をごらんください。
 これは、本年十月に開催されましたIOCプロジェクトレビューにおきまして、組織委員会からIOCに提案したコスト削減項目でございます。
 その内容は、共通事項といたしましてテストイベント、ハードといたしましてCVEによる仮設の効率化など六項目、ソフトといたしまして放送用映像回線のルート構築、二重化など十八項目でございます。
 説明は以上でございます。

○田中オリンピック・パラリンピック準備局運営担当部長 それでは、私から、IOC拠出金の払戻しに関する契約についてご説明いたします。
 お手元に配布してございます資料第2号をごらんください。
 初めに、1、IOC拠出金についてでございますが、IOCは、開催都市契約第十四条に基づき、放映権料を原資とする拠出金八百五十億円を東京二〇二〇組織委員会に支払う予定となっております。先ほどの組織委員会予算では、IOC負担金として計上されております。
 次に、2、IOC拠出金の払戻しに関する契約についてでございます。
 (1)、契約の概要ですが、本契約は、大会の中止などにより、IOCが放送権者から放映権料の返還を求められた場合に、東京二〇二〇組織委員会が拠出金をIOCに払い戻すことなどを定めるものでございます。
 (2)、契約の当事者等ですが、本契約は、IOC及び東京二〇二〇組織委員会との間で締結されるものでございます。
 なお、都は、立候補時にIOCに対し、東京二〇二〇組織委員会が資金不足に陥った場合には、IOC拠出金の払い戻しを含め補填することを保証しており、その旨を改めて確認するため、連署を行うことになります。
 (3)、契約日ですが、平成三十年二月ごろに契約締結を予定しております。
 契約書の全文につきましては、案文並びに参考和訳をお手元にお配りしておりますので、後ほどお目通しいただければと存じます。
 説明は以上でございます。

○小野オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 私から、東京二〇二〇オリンピック競技大会の新種目等の会場についてご説明いたします。
 お手元の資料第3号をごらんください。
 本年六月九日のIOC理事会で、東京二〇二〇大会の種目が決定されました。そのうち、新種目であるバスケットボールのスリー・バイ・スリーの会場は青海アーバンスポーツ会場、自転車競技のBMXフリースタイルの会場は有明BMXコースとすること、既にIOC理事会の了承を得ていたスケートボードの会場は、青海アーバンスポーツ会場から有明BMXコースに変更することが十二月六日にローザンヌで開催されたIOC理事会において了承されました。
 一枚おめくりください。別途、参考資料として、東京二〇二〇オリンピック競技会場一覧を添付させていただきました。後ほどご参照いただければと存じます。
 説明は以上でございます。

○片寄オリンピック・パラリンピック準備局輸送担当部長 それでは、私から、大会輸送の検討状況についてご報告いたします。
 お手元の資料第4号の一ページをごらんください。
 大会時の車両基地は、大会車両の保管や整備、乗務員の管理などを行う重要な拠点であり、選手村や競技会場など大会関連施設の位置や競技時間、そのときの交通状況に応じて柔軟かつ適切な輸送運営を図るため設置するものです。
 車両基地等の主な場所としては、お手元の資料のとおり、築地、若洲外五カ所に配置する予定です。
 大会時には、この車両基地を起点として、選手村、競技会場、メディアセンターなど、関連する施設間を多くの車両で結ぶこととなります。
 また、選手村内には、バス乗降用のモールを整備する予定です。
 なお、整備に当たりましては、大会組織委員会と適切な役割分担を図り、都は整地工事等を行うこととし、その工事については各局に執行委任の上、連携して実施する予定です。
 一枚おめくりいただき、二ページをごらんください。車両基地等の場所を示した地図を添付しております。
 今後、これらの車両基地等の整備を進めるとともに、大会組織委員会と連携して、大会関係車両の安全で円滑な輸送の実現を図るため、適切な運用手法について検討してまいります。
 説明は以上でございます。

○小山委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○あぜ上委員 それでは、五項目お願いいたします。
 一点目は、V1予算とV2予算の増減の要因のそれぞれの金額の見込み。
 二点目は、V2予算の都負担分と組織委員会分の詳細内訳、また、役割分担の考え方。
 三点目は、十二月の組織委員会とIOCとの合同会議で組織委員会がIOCに示した当初計画から計三万席を超える観客席の削減提案の内訳と、V2予算で示された観客席数の見直しの内容をお願いします。
 それから四点目は、IOCプロジェクトレビューにおいて、組織委員会からIOCに提案した二十五項目の削減案の項目ごとの金額の見込みをお願いいたします。
 五点目が、現段階での大会経費以外の五輪関連都負担の項目と金額の見込みをよろしくお願いいたします。
 以上です。

○川松委員 私からは、二点の資料を要求させていただきます。
 まず、局が二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の車両基地についての概要を小池知事に説明された日時とその内容、あわせて、その際に示された資料があれば、そのご提出をお願いいたします。
 二点目として、リオデジャネイロ大会におきまして、小池知事が車両基地及び関連施設を視察されておられれば、その一覧と中身をお願いいたします。

○小山委員長 ただいま、あぜ上理事、川松委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ございませんでしょうか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○小山委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出を願います。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時十九分散会

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