オリンピック・パラリンピック等推進対策特別委員会速記録第四十九号

平成二十九年四月五日(水曜日)
第四委員会室
午後一時開議
出席委員 二十三名
委員長高島なおき君
副委員長吉倉 正美君
副委員長小山くにひこ君
副委員長吉原  修君
理事遠藤  守君
理事秋田 一郎君
理事野上ゆきえ君
理事相川  博君
理事吉田 信夫君
菅野 弘一君
川松真一朗君
上田 令子君
山内れい子君
まつば多美子君
とくとめ道信君
鈴木 隆道君
今村 るか君
畔上三和子君
鈴木貫太郎君
山崎 一輝君
林田  武君
立石 晴康君
川井しげお君

欠席委員 なし

出席説明員
オリンピック・パラリンピック準備局局長塩見 清仁君
次長理事兼務岡崎 義隆君
技監相場 淳司君
理事小山 哲司君
理事延與  桂君
総務部長鈴木  勝君
調整担当部長雲田 孝司君
総合調整部長児玉英一郎君
連絡調整担当部長戸谷 泰之君
連携推進担当部長丸山 雅代君
自治体調整担当部長高野 克己君
事業推進担当部長計画調整担当部長兼務越  秀幸君
運営担当部長田中  彰君
パラリンピック部長萱場 明子君
障害者スポーツ担当部長新田見慎一君
大会施設部長根本 浩志君
競技・渉外担当部長小野 由紀君
開設準備担当部長鈴木 一幸君
施設担当部長砂田  覚君
施設担当部長花井 徹夫君
施設整備担当部長小野 幹雄君
輸送担当部長片寄 光彦君
選手村担当部長朝山  勉君
スポーツ施設担当部長藤木 仁成君
スポーツ推進部長小室 明子君
スポーツ計画担当部長川瀬 航司君
ラグビーワールドカップ準備担当部長篠  祐次君
国際大会準備担当部長土屋 太郎君

本日の会議に付した事件
二〇二〇年に開催される第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会並びに二〇一九年に開催される第九回ラグビーワールドカップ二〇一九の開催に向けた調査・検討及び必要な活動を行う。
報告事項(説明)
・「Tokyo二〇二〇アクセシビリティ・ガイドライン」について
・東京二〇二〇オリンピック競技大会の追加種目(その四)について
・平成二十九年度における競技会場等整備の予定について
・カヌー・スラローム会場の整備について
・東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会実施段階環境影響評価書案(その五)について
・選手村のマスタープラン等について

○高島委員長 ただいまからオリンピック・パラリンピック等推進対策特別委員会を開会いたします。
 初めに、本委員会の担当書記に交代がありましたので、紹介いたします。
 議事課の担当書記の大畑裕樹君です。
 議案法制課の担当書記の宮本綾乃さんです。
 調査部の担当書記の加倉井博子さんです。
 よろしくお願いをいたします。
   〔書記挨拶〕

○高島委員長 これより第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会並びに第九回ラグビーワールドカップ二〇一九の開催に向けた事項について調査を行います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、報告事項の聴取を行います。
 なお、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は後日の委員会で行いますので、ご了承願います。
 初めに、先般の組織改正及び人事異動に伴い、本委員会に出席する幹部職員に交代がありましたので、局長から紹介があります。

○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 四月一日付の組織改正及び人事異動により、当局の幹部職員に異動がありましたので、ご紹介申し上げます。
 技監の相場淳司でございます。理事で大会運営調整担当の延與桂でございます。延與はパラリンピック準備調整担当理事を兼ねてございます。連絡調整担当部長の戸谷泰之でございます。自治体調整担当部長の高野克己でございます。事業推進担当部長の越秀幸でございます。越は計画調整担当部長を兼ねてございます。四月一日付の組織改正に伴い、パラリンピック部を創設いたしました。パラリンピック部長の萱場明子でございます。障害者スポーツ担当部長の新田見慎一でございます。施設担当部長の砂田覚でございます。輸送担当部長の片寄光彦でございます。選手村担当部長の朝山勉でございます。スポーツ施設担当部長の藤木仁成でございます。ラグビーワールドカップ準備担当部長の篠祐次でございます。国際大会準備担当部長の土屋太郎でございます。最後に、本委員会との連絡を担当いたします担当部長で総務課長事務取扱の関口尚志でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
   〔理事者挨拶〕

○高島委員長 紹介は終わりました。
 各理事の皆様方には、しっかりと委員会運営、さらには東京オリンピック・パラリンピック、ラグビーワールドカップに向けて全力でご努力をしていただきたいとご期待を申し上げます。

○高島委員長 次に、理事者から「Tokyo二〇二〇アクセシビリティ・ガイドライン」について外五件の報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○萱場オリンピック・パラリンピック準備局パラリンピック部長 それでは、私から「Tokyo二〇二〇アクセシビリティ・ガイドライン」についてご説明いたします。
 お手元に配布してございます資料第1号をごらんください。
 資料の左上、1、概要の3、策定経緯の上から二つ目に記載してございますが、本ガイドラインは、昨年一月に、構造物の設計段階で必要となる項目のみ先行的に暫定基準としてIPCの承認を受け、昨年二月の本特別委員会においてご報告させていただきました。
 本年三月に、その後検討してまいりました情報や接遇などのソフト面を含めた全編について最終承認をいただき、組織委員会から公表されましたので、本日ご報告させていただきます。
 資料の1、概要の3、策定経緯以外の内容及び2、適用範囲と適用の考え方については、前回ご説明したとおりでございます。
 資料右側の3、全体構成をごらんください。ガイドラインの全体構成を目次の形で示してございます。
 第1章は前文として、1、ガイドラインの目的など基本事項を記載しております。
 第2章の技術仕様は、1、アクセスと移動や2、アメニティーとして主に建築物に関する項目を、3、ホテル及びその他の宿泊施設として大会関係者用宿泊施設等に関する項目を、4、刊行物とコミュニケーションとして主に情報面に関する項目を、そして、5、輸送手段に関する項目を記載しています。
 また、第3章は、アクセシビリティートレーニングとして、1、トレーニングの目的など接遇トレーニングに関する項目を記載しています。
 このうち灰色網かけの箇所は、暫定基準として昨年一月に策定済みの内容で、主に建築物に関する項目でございます。そのほかのところが今回新たに策定した内容となっております。
 それぞれの項目には、数値による基準とそれ以外の基準があり、建築物に関する項目の数値基準のうち一部の項目については、推奨、標準、その他の三段階の基準を設けております。
 一枚おめくりください。二枚目に項目と基準の具体例を示してございます。
 例えば、資料左側の上から二つ目にトイレ機能の分散配置という項目がございますが、男女共用の多機能トイレを設置するのが原則で、それに加え、男女別トイレ内に車椅子スペースを確保した上でオストメイト用設備などの機能を備えた便房や、ベビーチェアなど一つの機能だけを備えた便房を組み合わせて設置することが推奨されておりまして、男女共用多機能トイレに利用が集中しないよう規定しています。
 次に、資料右上の会場・公共交通のエレベーターという項目をごらんください。
 暫定基準では、エレベーターのかごの大きさを規定しておりましたが、今回新たに策定した基準として、エレベーターのかごの中の手すりや操作盤、鏡などの位置を規定しております。
 次の項目の情報発信における表示サインについては、文字やシンボルには、色の区別がしにくい方にも見やすいよう、背景色とのコントラストがはっきりした色彩を用いることなどを規定しています。
 次の項目の接遇については、大会スタッフやボランティアに対してトレーニングを実施する際の主なテーマなど、障害者等への接遇方法に関する基本的な内容について記載をしてございます。
 参考資料といたしまして、Tokyo二〇二〇アクセシビリティ・ガイドラインの本文を添付させていただいております。
 本ガイドラインの適用に当たっては、組織委員会とともに関係者へ広く働きかけを行い、障害の有無にかかわらず、全ての人が参加しやすい大会を目指してまいります。
 説明は以上でございます。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局大会施設部長 それでは、私から、五件の案件についてご説明をさせていただきます。
 まず、東京二〇二〇オリンピック競技大会の追加種目(その四)についてでございます。
 お手元の資料第2号をごらんください。
 野球・ソフトボールにつきましては、組織委員会を中心に被災地での一部試合の開催を検討し、協議を進めておりましたが、平成二十九年三月十七日に韓国平昌で開催されましたIOC理事会におきまして、福島あづま球場が競技会場として了承されました。
 なお、メーン会場は既に横浜スタジアムに決定しております。
 一枚おめくりください。別途、参考資料といたしまして、これまでIOC理事会に報告し、了承を得た競技会場の一覧を添付させていただいております。
 その結果、これまでIOC理事会で了承を得た競技会場としましては、三十二競技三十五会場となりました。後ほどご参照いただければと存じます。
 引き続きまして、平成二十九年度における競技会場等整備の予定についてをご説明いたします。
 お手元の資料第3号をごらんください。
 東京都が整備を予定している競技会場等の整備に関する現在の状況と二十九年度の予定及び予算等を記載してございます。
 さきの第一回定例会におきまして予算のご審議を賜り、ご承認をいただきましたことから、年度当初に当たり、今年度における整備の予定につきましてご報告をさせていただきます。
 まず、1、オリンピックアクアティクスセンター、2、海の森水上競技場、3、有明アリーナの三施設につきましては、昨年三月に、実施設計と工事を一括して発注する設計施工一括発注方式により契約を締結しております。
 各施設とも実施設計を進めており、オリンピックアクアティクスセンター及び有明アリーナにつきましては準備工事に、海の森水上競技場につきましては建設工事にそれぞれ着手しております。今年度中に三施設とも実施設計が完了する予定であり、引き続き工事を進めてまいります。
 次に、4、カヌースラローム会場につきましては、昨年八月より行っておりました実施設計委託が本年三月に完了し、今年度中に工事に着手する予定でございます。
 5、大井ホッケー競技場につきましては、昨年十二月より実施設計を行っており、今年度中にこれを完了し、工事に着手する予定でございます。
 6、アーチェリー会場(夢の島公園)につきましては、予選会場の整備に向けた盛り土工事を昨年八月から、そして施設設計を本年一月から行っており、どちらも今年度中に完了予定でございます。
 7、武蔵野の森総合スポーツプラザにつきましては、平成二十五年十二月から着手していた建設工事が先月竣工いたしました。今後、周辺整備などの工事を行うとともに、本年十一月の開業を目指して準備を進めてまいります。
 8、有明テニスの森につきましては、昨年七月より実施設計を行っており、今年度中にこれを完了し、工事に着手する予定でございます。
 9、その他(代々木歩道橋改修)でございます。代々木歩道橋改修につきましては、平成二十七年度に概略設計委託が完了しております。今年度は、昨年度に引き続き交通管理者等と調整中であることから、予算計上はいたしておりません。
 なお、その他の欄に記載してございますが、5、大井ホッケー競技場、8、有明テニスの森の二施設につきましては、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会実施段階環境影響評価書案を取りまとめる予定でございますので、別途、本特別委員会にてご報告をさせていただく予定でございます。
 次に、カヌースラローム会場の整備についてご説明いたします。
 カヌースラローム会場につきましては、先ほど、平成二十九年度における競技会場整備の予定についての中でご説明いたしましたとおり、平成二十八年度に実施設計を完了いたしましたので、その整備の概要をご報告させていただきます。
 お手元の資料第4号をごらんください。
 計画地は、江戸川区の葛西臨海公園の隣接地でございます。
 施設概要ですが、この施設は国内初の人工カヌースラロームコースとなるもので、実施設計を進めるに当たり、都立競技施設整備に関する諮問会議に諮るとともに、競技団体等と意見交換をしながらさまざまな検討を行い、計画に反映してまいりました。
 主な施設といたしましては、記載のとおり、長さ約二百メートルの競技コース、長さ約百八十メートルのウオーミングアップコース、競技コースへ水を流すためのポンプ施設、コースの水質を維持するためのろ過施設等を整備いたします。
 また、管理棟には艇庫や更衣室等を配置することとしております。
 このほか、大会時には、競技コースに沿って仮設の観客席を整備する予定でございます。
 これらの施設の配置につきましては、右下の図をごらんください。赤枠で囲ったものが恒設施設、青枠が仮設施設となっております。
 全体整備費につきましては、約七十三億円を予定しております。
 二ページをごらんください。コースレイアウトについてでございます。
 競技コースは、勾配が約二%、幅が約十メートルで、約一・五メートルの水深を確保し、拡張部を三カ所設け、ブロックを配置するなど、競技に適した水流に調整いたします。
 ウオーミングアップコースは、平たん部に配置し、小型ポンプで水流をつくる形式としております。
 両コースとフィニッシュプールを一連として配置することで、施設全体のコンパクト化を図りました。
 三ページをごらんください。ポンプ施設の規模、配置についてでございます。
 左上の図をごらんください。競技コース用ポンプの断面図でございます。スタートプールとフィニッシュプールは、四・五メートルの高低差があり、フィニッシュプールからスタートプールに水をくみ上げ、競技コースの流れをつくり出します。
 左下の図をごらんください。スタートプールの水流シミュレーション結果を示しております。
 図のとおり、スタートラインで乱れのない適切な流れとなるよう、施設の形状やポンプ配置などについて、水流シミュレーションを行い確認しております。
 次に、右上の図をごらんください。ウオーミングアップコース用ポンプの平面図でございます。
 ウオーミングアップコースには、小型の水中ポンプを水路の底面に配置します。ポンプは、右下の図のようにウオーミングアップコース内の五カ所に配置することで、適切な流れをつくり出します。
 最後に、今後の整備予定についてでございますが、今年度工事に着手し、平成三十一年五月末の完成を目指して取り組んでまいります。
 次に、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会実施段階環境影響評価書案(その五)についてご説明いたします。
 この環境影響評価は、大会の開催に伴う会場施設の整備、運営等による影響について、東京都が任意で自主的に実施する環境アセスメントであり、東京都環境局の指針に基づいて実施するものでございます。
 今回は、カヌースラローム会場についての評価書案を作成いたしました。
 お手元の資料第5号、評価書案の概要版、三ページをごらんください。ここから一九ページまで、今回の環境アセスメントの対象であるカヌースラローム会場の概要及び計画の内容が記載されております。
 続いて、三一ページをごらんください。評価の項目と評価の結論が記載されております。
 表の項目にございます、1、大気等から始まり、全体で十八の評価項目がございます。
 1、大気等の欄をごらんください。アの工事用車両の走行及びイの建設機械の稼働を要因とする大気等の状況の変化の程度を予測、評価いたしました。
 その結果、工事用車両の走行、建設機械の稼働、どちらの要因につきましても、大気等の状況の変化は環境基準値を下回る結果となっております。
 続く2、生物の生育・生息基盤以下、その他の各項目につきましても、適切な対応に努めることなどにより、計画の指標を満足するものとなってございます。
 本評価書案につきましては、後日改めて、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック環境アセスメント評価委員会に報告する予定となっております。
 また、本日ご報告した評価書案につきまして、四月十六日までの期間で都民意見の募集を行っております。
 いただいたご意見に対して、実施者としての当局の意見見解書をまとめまして環境局に提出し、評価委員会において評価書案の審議が行われます。
 その後、環境局長の審査意見書を反映させた評価書を作成して環境局に提出し、公表いたします。
 次に、選手村のマスタープラン等についてご説明いたします。
 お手元の資料第6号、選手村のマスタープラン等についてをごらんください。
 この資料は、東京二〇二〇組織委員会が、去る三月二十四日の理事会において、選手村に関する会場コンセプト計画とマスタープランについて報告した際の資料でございます。
 資料の左上をごらんください。会場コンセプト計画は、選手村の設計計画として、現時点での施設計画等に関するコンセプトをまとめたものでございます。
 マスタープランは、選手村の運営計画として、必要な施設、設備、サービス等に関する基本計画でございます。
 両計画ともに、立候補ファイル並びに大会開催基本計画の内容をもとに策定した初期計画でございまして、今後それぞれの計画の深度化を図っていくこととしています。
 資料の左下をごらんください。計画では二つのミッションと五つの目標を掲げています。
 ミッションは、選手団を温かく迎え入れ、機能的な選手村を提供すること、選手団が交流を深められるような雰囲気とプログラムを提供することの二点でございます。
 これに基づき、居住、レガシー、パラリンピック、文化、ダイバーシティーの五つの目標を設定し、適切な運営を行ってまいります。
 資料の右上をごらんください。選手村の持つべき機能は、利便性・効率性、安心・安全、周辺・居住環境、アクセシビリティー、持続可能性の五つの観点から設定されています。観点ごとに右側に記載された内容を具体化したものが選手村の配置になります。
 資料の右下をごらんください。選手村の施設配置につきましては、居住ゾーン、ビレッジプラザ、運営ゾーンと大きく三つに分けた計画となっております。
 居住ゾーンにおきましては、民間事業者が建設する二十一棟の住宅棟を大会時に選手村の宿泊棟として使用します。それ以外の施設として、ダイニングホールなど、記載の施設が配置される予定です。
 また、ビレッジプラザには、選手やチーム役員、メディア、ゲストなどが利用するさまざまな店舗などが配置される予定です。
 運営ゾーンには、ウエルカムセンターなど、記載の施設が配置される予定となってございます。
 二枚目に、参考資料として、選手村の施設配置の検討状況についてを別途おつけしております。
 なお、選手村の西側のエリアにおきまして、晴海ふ頭公園の改修が予定されており、大会時には、選手がジョギングなどを行えるスペースとなっております。
 引き続き、東京二〇二〇大会の開催に向けて着実に選手村の準備を進めてまいります。
 説明は以上でございます。

○高島委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○高島委員長 それでは、資料要求はなしと確認させていただきます。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時二十三分散会

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