オリンピック・パラリンピック等推進対策特別委員会速記録第四十一号

平成二十八年十一月七日(月曜日)
第四委員会室
午後一時十分開議
出席委員 二十三名
委員長高島なおき君
副委員長吉倉 正美君
副委員長秋田 一郎君
副委員長吉原  修君
理事遠藤  守君
理事小山くにひこ君
理事山崎 一輝君
理事相川  博君
理事吉田 信夫君
菅野 弘一君
おときた駿君
川松真一朗君
山内れい子君
まつば多美子君
石川 良一君
とくとめ道信君
谷村 孝彦君
鈴木 隆道君
今村 るか君
畔上三和子君
林田  武君
立石 晴康君
川井しげお君

欠席委員 なし

出席説明員
オリンピック・パラリンピック準備局局長塩見 清仁君
次長理事兼務岡崎 義隆君
技監上野 雄一君
技監三浦  隆君
技監小野 恭一君
理事小山 哲司君
総務部長鈴木  勝君
調整担当部長雲田 孝司君
総合調整部長児玉英一郎君
連絡調整担当部長岡安 雅人君
連携推進担当部長丸山 雅代君
自治体調整担当部長井上  卓君
事業推進担当部長計画調整担当部長兼務戸谷 泰之君
運営担当部長田中  彰君
パラリンピック担当部長障害者スポーツ担当部長兼務萱場 明子君
大会施設部長根本 浩志君
競技・渉外担当部長小野 由紀君
開設準備担当部長鈴木 一幸君
施設担当部長花井 徹夫君
施設整備担当部長小野 幹雄君
輸送担当部長選手村担当部長兼務朝山  勉君
スポーツ施設担当部長田中 慎一君
スポーツ推進部長小室 明子君
スポーツ計画担当部長川瀬 航司君
ラグビーワールドカップ準備担当部長
国際大会準備担当部長兼務
土屋 太郎君
総務局局長多羅尾光睦君
次長理事兼務榎本 雅人君
総務部長小暮  実君
都政改革担当部長小笠原雄一君

本日の会議に付した事件
二〇二〇年に開催される第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会並びに二〇一九年に開催される第九回ラグビーワールドカップ二〇一九の開催に向けた調査・検討及び必要な活動を行う。
報告事項(説明)
・オリンピック・パラリンピック調査チームの調査報告書について
・新規恒久施設の見直しについて

○高島委員長 ただいまからオリンピック・パラリンピック等推進対策特別委員会を開会いたします。
 これより第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会並びに第九回ラグビーワールドカップ二〇一九の開催に向けた事項について調査を行います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、報告事項の聴取を行います。
 なお、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は後日の委員会で行いますので、ご了承願います。
 なお、本日の委員会には、お手元配布の名簿の理事者が出席しておりますので、ご了承願います。
 それでは、オリンピック・パラリンピック調査チームの調査報告書について及び新規恒久施設の見直しについて理事者に報告を求めます。

○小笠原総務局都政改革担当部長 お手元に配布しております資料第1号、調査報告書バージョン〇・九についてご説明をいたします。
 恐れ入りますが、資料第1号をごらんください。
 本資料は、去る九月二十九日に開かれた第二回都政改革本部会議でオリンピック・パラリンピック調査チームから提出された調査報告書で、調査チームの特別顧問等が考え方をまとめ、本部長である知事に提言したものでございます。
 内容につきましてご説明申し上げます。
 表紙をおめくりいただき、一ページをごらんください。調査報告書の構成となっております。
 続いて、二ページをごらんください。調査の位置づけでございます。
 ここでは、調査の目的として、大会を成功させ、よきレガシーを東京と日本に残すために、今のやり方のままでよいか、一旦立ちどまって点検すること及び都政改革の三原則に沿った大会準備になっているかどうか調査し、結果を都民に情報公開することの二点が述べられております。また、調査の対象や各局における改革について述べられております。
 三ページをごらんください。初めにといたしまして、約四週間という限られた期間で、インタビューや資料、データ分析等により、一通りの調査は行ったこと、施設建設のあり方等、大きな課題が判明したことなどが記載されております。
 四ページから一四ページにかけては、序、基礎事実の確認として、全体の推進体制や大会施設の一覧、レガシーの重要性などが記載されております。
 続いて、一五ページをごらんください。Ⅰ、これまでの調査でわかったことでございます。
 次の一六ページから一八ページにかけて、このたびの調査でわかったことと、それに基づく知事への提言の概要が記載されております。
 まず、一六ページの1及び2において、開催総費用の総額が三兆円を超える可能性があることを指摘し、その大半が警備、輸送、広報などのソフトな経費であることを指摘しております。
 次に、3として、ハードな経費のうち、見直しの余地があり、特に対応を急ぐべき施設として三施設が挙げられております。このうち、(1)の〔1〕、海の森については、宮城県長沼への移設の可能性を探るべき、海の森に建設する場合でも仮設とすべきとあります。また、〔2〕のアクアティクスセンターにつきましては、辰巳水泳場の改修による対応の可能性を並行検討する、無理な場合、規模を縮小すべきと記載されております。〔3〕の有明アリーナにつきましては、既存の展示場、アリーナの改修で対応できる可能性、無理な場合、規模を縮小し、不足分は仮設で対応と記載されております。
 次に、一七ページの(2)、組織委員会の仮設施設でございますが、その費用負担につきまして、まず組織委、都、国の三者、他自治体も参加して現実的な分担ルールを検討すべきとされ、都内のものは都が負担、他の自治体に立地するものは現地自治体と国が負担(補助)等の基本ルールを決め、主体を明確化などが提言されております。
 次に、4では、現状では費用が際限なく増大すると指摘し、費用の総額に上限を決め、都と国、またはどちらか一方が開催計画、予算、人員を一元管理すべきと提言されております。
 一八ページをお開きください。5では、長期のレガシープランが不明確であり、レガシー創出の戦略が必要との提言が、6においては、情報公開に関する提言がなされております。
 最後、7においては、都が組織委員会の出費や経営全般を指導監督すべきと提言されております。
 以上の詳細につきましては、総論的な内容につきましては一九ページから三八ページに、三つの施設については三九ページから九五ページにかけて、それぞれ記載されております。
 恐縮ですが、九六ページ及び九七ページをごらんください。Ⅲ、今後の課題でございます。
 ここでは、今後行うべき作業と施設のあり方の見直しに当たっては、組織委員会のほか、IOCなどとの協議が必要であることや、スケジュールを踏まえた判断の必要性が述べられ、最後に、(注)として、本報告は、あくまで調査チームから本部長への報告であり、都としての意思決定は、知事が担当部門等の意見を踏まえた上で行うと記載されております。
 以上、資料第1号の説明でございます。
 続きまして、資料第2号、新規恒久施設についてでございます。
 恐れ入りますが、資料第2号をごらんください。
 本資料は、去る十一月一日、第三回都政改革本部会議において報告がありました調査チームによる提言でございます。
 最初に、海の森水上競技場につきましてご説明申し上げます。表紙をおめくりいただき、一ページをお開きください。
 ここでは、概要、コスト面の課題、レガシーの課題、代替候補地の可能性などが述べられ、7の課題では、競技開催地については海の森水上競技場に加え、その他代替候補地も含めて再度検証すると記載されております。
 二ページをお開きください。8の複数候補地検討では、海の森恒設案、海の森仮設レベル案、長沼案の三案を検討とあり、最後の10、最終判断についてにおいては、十一月の四者会議において、三案について初期投資やランニングコストを初めとするさまざまな項目の検討を行い、そして公開討議を行い、十一月中に判断していくべきと提言されております。
 なお、詳細につきましては、三ページから二二ページにかけて記載されております。
 次に、オリンピックアクアティクスセンターでございます。二三ページをお開き願います。
 ここでは、概要と特徴、恒久施設の必要性やレガシーの方向性、他の代替の可能性やコスト面での対策が述べられた後、6の提案として、一・五万席または二万席で新設、減築を取りやめ、百億円を超えるコスト削減を実現とあり、続けて、辰巳の水泳利用は慎重に継続検討、契約、スケジュール、技術的な課題があるため、フィージビリティー、実現可能性の検討を早急に行うと提言されております。
 なお、詳細につきましては、二四ページから四一ページにかけて記載されております。
 次に、有明アリーナにつきましてご説明申し上げます。四二ページをお開きください。
 ここでは、概要、特徴、恒久施設の必要性、後利用やコストの課題が述べられた後、6で横浜アリーナの検討が述べられ、周辺市有地が利用可能であれば開催可能性があることや、今後、組織委員会、横浜市などを交えて検討すべきと提言されております。
 続く7、選択肢の評価では、有明アリーナの現行計画のままコストダウンの余地を検討する案と、横浜アリーナでの開催を検討する案の二案が現状の選択肢とされ、十一月中にIOCなどとの協議を通して選択肢を絞る予定とされております。
 詳細につきましては、四三ページから七〇ページにかけて記載されております。
 以上、資料第2号の説明でございました。
 説明は以上でございます。よろしくお願い申し上げます。

○根本オリンピック・パラリンピック準備局大会施設部長 それでは、私から、新規恒久施設の見直しにつきましてご説明いたします。
 お手元に配布してございます資料第3号をごらんください。
 先ほどの報告にもございましたとおり、去る十一月一日、都政改革本部オリンピック・パラリンピック調査チームから調査報告が出されました。
 その中で、東京都が整備する新規恒久施設の海の森水上競技場、オリンピックアクアティクスセンター、有明アリーナの三施設につきまして、見直しの選択肢が示されたところでございます。
 今後、この報告に基づき、三施設の見直しについて、都として検討を進めてまいりますので、状況をご報告させていただきます。
 まず、1、経緯をごらんください。九月一日の第一回都政改革本部会議で、オリンピック・パラリンピック調査チームが設置され、九月二十九日の報告を経て、十一月一日に新規恒久施設の見直しについての調査報告が示されました。
 この調査報告に基づき、報告で提言された各施設の選択肢につきまして、都として検討するよう知事から指示がございました。
 続きまして、2、検討案をごらんください。それぞれの競技会場について、選択肢となる検討案を示してございます。
 ボート、カヌースプリント競技の会場につきましては、現行計画である海の森水上競技場でコスト縮減を検討する恒設コスト改善案と、オリンピック競技開催に必要な最低限の仮設レベルで整備する仮設レベルスマート案、被災地が復興した姿を発信する長沼ボート場案の三つの案がございます。
 水泳の競技会場につきましては、オリンピックアクアティクスセンターを現計画地である辰巳海浜公園内の未開園地内で座席数二万席の新規恒設施設として整備し、大会後は減築を行わない案、同じく現計画地で座席数一万五千席の恒設施設として整備し、減築しない案、同じく座席数一万五千席の恒設施設で立地を辰巳国際水泳場の近くとする案の三つの案がございます。
 バレーボールの競技会場につきましては、現在の計画どおり有明アリーナとし、コスト縮減を検討する案、既存施設である横浜アリーナの活用について検討する案の二つの案がございます。
 最後に、3、今後の対応でございます。これらの検討案につきましては、引き続き、都、IOC、組織委員会、政府の四者協議を通じて協議、調整してまいります。
 既に四者のテクニカルワーキンググループが開催され、検討が始まっております。その後、十二月初旬に予定されております第三十二回オリンピック競技大会調整委員会会議において確認されることとなります。
 新規恒久施設の見直しの状況につきましては、今後も本委員会に報告してまいります。
 説明は以上でございます。

○高島委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○吉田委員 それでは、新規恒久施設について、新規恒久施設の見直しについてに関連して何点か資料を要求いたします。
 まず、調査チーム報告を受けて、これを都の検討案と判断した経過、判断の根拠についてわかる資料をお示しください。
 次に、三施設ごとに競技団体及び選手などからの聞き取り調査の経過、聞き取り対象者、対象団体などのわかる資料をお示しください。
 次に、ボート、カヌー会場について、三検討案ごとの収入と支出推計の内訳を示す資料を示していただきたい。
 次に、海の森水上競技場の恒久コスト改善案及び仮設案のそれぞれについて、整備費の詳細な内訳及び従来計画のどこを変更したのかがわかる資料を示していただきたい。
 次に、海の森水上競技場計画に関し、アスリート、チームなどからの聞き取り調査の状況と結果についてわかる資料を示していただきたい。
 次に、海の森水上競技場の場合、艇庫を設け、練習場として恒常的に使う意向のあるボート部の状況について示していただきたい。
 次に、過去の五輪のボート、カヌースプリント会場と設置場所についてわかる資料をお願いいたします。
 次に、彩湖に関する調査の経過と概要を示す資料及び彩湖を除外した理由に関する資料をお願いいたします。
 次に、海の森水上競技場の来場者目標数に関する根拠の資料をお願いします。
 次に、二〇一四年の整備費試算比較の内訳を示す資料をお願いいたします。
 最後に、アクアティクスセンターに関して、恒久客席数を五千、一万五千、二万席のそれぞれの場合の年間収支予測の内訳を示す資料をお願いいたします。

○おときた委員 私から一点だけ、今回の対象三施設の、当初案から何度も変更があると思うんですが、その経年変化、全てわかるものと、そのできるだけ詳細な内訳の方の資料をお願いいたします。

○高島委員長 他にございますか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○高島委員長 よろしいですか。--ただいま吉田理事、おときた委員から資料要求がありました。これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○高島委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出をお願いいたします。
 これをもちまして本日の委員会を閉会といたします。
   午後一時二十七分散会

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