委員長 | 高島なおき君 |
副委員長 | 藤井 一君 |
副委員長 | 秋田 一郎君 |
副委員長 | 吉原 修君 |
理事 | 伊藤こういち君 |
理事 | 山崎 一輝君 |
理事 | 相川 博君 |
理事 | 酒井 大史君 |
理事 | 吉田 信夫君 |
小林 健二君 | |
菅野 弘一君 | |
おときた駿君 | |
斉藤やすひろ君 | |
川松真一朗君 | |
山内れい子君 | |
石川 良一君 | |
徳留 道信君 | |
鈴木 隆道君 | |
今村 るか君 | |
畔上三和子君 | |
林田 武君 | |
立石 晴康君 | |
川井しげお君 |
欠席委員 なし
出席説明員オリンピック・パラリンピック準備局 | 局長 | 塩見 清仁君 |
技監 | 上野 雄一君 | |
技監 | 三浦 隆君 | |
技監 | 小野 恭一君 | |
理事 | 小山 哲司君 | |
総務部長 | 鈴木 勝君 | |
調整担当部長 | 雲田 孝司君 | |
総合調整部長 | 児玉英一郎君 | |
連絡調整担当部長 | 岡安 雅人君 | |
連携推進担当部長 | 丸山 雅代君 | |
自治体調整担当部長 | 井上 卓君 | |
事業推進担当部長計画調整担当部長兼務 | 戸谷 泰之君 | |
運営担当部長 | 田中 彰君 | |
パラリンピック担当部長障害者スポーツ担当部長兼務 | 萱場 明子君 | |
大会施設部長 | 根本 浩志君 | |
競技・渉外担当部長 | 小野 由紀君 | |
開設準備担当部長 | 鈴木 一幸君 | |
施設担当部長 | 花井 徹夫君 | |
施設整備担当部長 | 小野 幹雄君 | |
輸送担当部長選手村担当部長兼務 | 朝山 勉君 | |
スポーツ施設担当部長 | 田中 慎一君 | |
スポーツ推進部長 | 小室 明子君 | |
スポーツ計画担当部長 | 川瀬 航司君 | |
ラグビーワールドカップ準備担当部長 国際大会準備担当部長兼務 | 土屋 太郎君 |
本日の会議に付した事件
二〇二〇年に開催される第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会並びに二〇一九年に開催される第九回ラグビーワールドカップ二〇一九の開催に向けた調査・検討及び必要な活動を行う。
副委員長の辞任
理事の互選
報告事項
・東京二〇二〇パラリンピック競技大会会場計画の再検討の状況(その三)について(説明)
・東京二〇二〇参画プログラムについて(説明)
・リオデジャネイロオリンピック・パラリンピックについて(説明)
・東京二〇二〇オリンピック競技大会の追加種目(その二)について(質疑)
閉会中の継続調査について
○高島委員長 ただいまからオリンピック・パラリンピック等推進対策特別委員会を開会いたします。
初めに、委員の辞任及び選任について申し上げます。
去る九月十四日付をもって、小山くにひこ委員の辞任を許可し、新たに菅野弘一議員を選任した旨、また、去る九月十五日付をもって、上田令子委員の辞任を許可し、新たに、おときた駿議員を選任した旨、通知がありましたので、ご報告いたします。
この際、新任の委員を紹介いたします。
おときた駿委員です。
○おときた委員 よろしくお願いいたします。
○高島委員長 菅野弘一委員です。
○菅野委員 菅野でございます。よろしくお願いいたします。
○高島委員長 紹介は終わりました。
○高島委員長 次に、畔上三和子副委員長から、副委員長を辞任したい旨の申し出がありました。
お諮りいたします。
本件は、申し出のとおり辞任を許可することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○高島委員長 異議なしと認め、畔上三和子副委員長の辞任は許可されました。
○高島委員長 次に、ただいまの畔上三和子副委員長の辞任に伴い、副委員長一名が欠員となりましたので、これより副委員長の互選を行います。
互選の方法はいかがいたしましょうか。
○おときた委員 委員長の指名推選の方法によることとし、直ちに指名していただきたいと思います。
○高島委員長 ただいまの動議にご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○高島委員長 異議なしと認めます。よって、副委員長には秋田一郎理事をご指名申し上げます。これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○高島委員長 異議なしと認めます。よって、副委員長には、秋田一郎理事が当選されました。
秋田副委員長より就任のご挨拶があります。
○秋田副委員長 ただいま副委員長を拝命いたしました秋田一郎でございます。
高島委員長を支え、二〇二〇年に向けて、円滑な議事運営にぜひともご協力をさせていただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。
○高島委員長 次に、秋田一郎理事の副委員長就任及び小山くにひこ理事の委員辞任に伴い、理事二名が欠員となりましたので、これより理事の互選を行います。
互選の方法はいかがいたしましょうか。
○おときた委員 委員長の指名推選の方法によることとし、直ちに指名していただきたいと思います。
○高島委員長 ただいまの動議にご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○高島委員長 異議なしと認めます。よって、理事には、山崎一輝委員、酒井大史委員をご指名申し上げます。これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○高島委員長 異議なしと認めます。よって、理事には、山崎一輝委員、酒井大史委員が当選をされました。
○高島委員長 次に、議席について申し上げます。
議席は、ただいまご着席のとおりといたしますので、ご了承願います。
○高島委員長 これより第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会並びに第九回ラグビーワールドカップ二〇一九の開催に向けた事項について調査を行います。
本日は、お手元配布の会議日程のとおり、報告事項の聴取及び閉会中の継続調査の申し出の決定を行います。
なお、報告事項、東京二〇二〇パラリンピック競技大会会場計画の再検討の状況(その三)について、東京二〇二〇参画プログラムについて及びリオデジャネイロ・オリンピック・パラリンピックについては、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめますので、ご了承願います。
初めに、理事者の欠席について申し上げます。
岡崎次長スポーツ推進担当理事兼務は、公務のため、本日の委員会に出席できない旨の申し出がありました。ご了承願います。
次に、理事者から、東京二〇二〇パラリンピック競技大会会場計画の再検討の状況(その三)について外二件の報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。
○小野オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 それでは、私から、東京二〇二〇パラリンピック競技大会会場計画の再検討の状況(その三)についてご説明いたします。
お手元の資料第1号をごらんください。
去る九月五日にリオデジャネイロにおいて開催されたIPC理事会におきまして、組織委員会が東京二〇二〇パラリンピック競技大会の会場計画について報告しました。
四月のIPC理事会以降、引き続きIF、IPCと調整してまいりました二競技二種別のうち、一競技一種別の会場計画について承認されました。
まず、資料中ほどの1、今回の理事会において報告し、承認を得た競技会場をごらんください。
五人制サッカーの会場につきましては、周辺環境に影響を受けやすい競技特性を考慮し、IFなどの現地視察を含めた検討を行った結果、立候補ファイルの大井ホッケー競技場から江東区の青海に変更いたしました。
なお、パラリンピック競技会場は、オリンピック競技を実施する会場を使用することが原則となっております。
この会場については、オリンピックのスケートボード、スポーツクライミングの会場予定地であり、十二月のIOC理事会で、これらの競技の会場として正式に承認されることが前提となっております。
続きまして、2、引き続きIF、IPCと調整する競技でございます。
残りの自転車競技、ロードレースにつきましては、引き続きIPC、国内、国際競技団体等と調整しながら、早期に確定させIPC理事会で報告できるよう、組織委員会と連携し、協議してまいります。
一枚おめくりください。参考資料として、これまでIPC理事会に報告し、承認されております会場の一覧についておつけしておりますので、後ほどご参照ください。
説明は以上です。
○戸谷オリンピック・パラリンピック準備局事業推進担当部長計画調整担当部長兼務 それでは、報告事項、東京二〇二〇参画プログラムにつきまして、ご説明をいたします。
お手元の資料第2号をごらんいただけますでしょうか。
まず、参画プログラムの趣旨についてご説明いたします。
二〇二〇年東京大会の機運醸成に向けて、より多くの人々の大会への参加意識を高め、一体感を創出していくことが必要でございます。
東京二〇二〇参画プログラムは、オリンピック・パラリンピックムーブメントへの参加促進や、レガシー創出に向けたアクションの促進を目的として組織委員会が実施するものであり、さまざまな組織、団体が二〇二〇年東京大会に向けて実施するイベントや事業を認証するものでございます。
参画プログラムには、公認プログラムと応援プログラムの二つの認証区分がございます。
次に、2、枠組みの表をごらんください。
東京二〇二〇公認プログラムの対象団体は、政府や東京都、都内区市町村、会場関連自治体など、大会とかかわりが深い団体となっており、一方、東京二〇二〇応援プログラムの対象団体は、それ以外の自治体や非営利団体等となっております。
認証を受ける分野は、スポーツ・健康、まちづくり、持続可能性、文化、教育、経済・テクノロジー、復興、オールジャパン・世界への発信の八つの分野となっております。
スケジュールにつきましては、公認プログラムは本年八月十五日から事務的に申請受け付けを開始しており、実際の事業は十月一日以降の実施となっております。
一方、応援プログラムにつきましては、本格開始は来年度からの予定でございますが、一部団体につきましては、公認プログラムと同様に八月十五日から事務的に申請受け付けを開始し、実際の事業は十月一日以降の実施となっております。
いずれのプログラムにおきましても、十月六日に参画プログラムのマークが発表されたことから、今後、各団体からの申請が活発化することが期待されております。
次に、3、メリットをごらんください。認証を受けることによるメリットについてご説明いたします。
認証されたイベントや事業については、オリンピック・パラリンピック等の文言や参画プログラムのマークを使用することが可能となります。こうした文言やマーク等の使用により、さまざまな組織、団体の大会との一体感の創出が図られるとともに、地域が連携して機運を盛り上げていく機会を創出していくことができます。
なお、大会に関連するマークとして、既に大会エンブレムがありますが、大会エンブレムは使用団体や使用方法が限定されております。大会に関係の深い団体以外は使用できないことに加え、使用できる団体であっても、ポスター、横断幕、のぼり等、指定された形でしか使用できません。
こうした課題を解決するために、さまざまな団体のイベントや事業において使用可能なマークとして、参画プログラムのマークが作成されております。
次に、4、参画プログラムのマークの表をごらんください。
公認プログラムのマークは東京二〇二〇公認マーク、応援プログラムのマークは東京二〇二〇応援マークと名称が定められております。
いずれのマークも大会エンブレムを基礎としてデザインされておりまして、大会との結びつきがわかるものになっております。今後は、本プログラムの認証を受けたイベントや事業に幅広く活用される予定でございます。
なお、二〇一二年ロンドン大会、二〇一六年リオ大会においても、同様の区分のもとにマークが作成されておりまして、いずれの大会におきましても、大会とのかかわりを何らかの形で想起させるというものになっております。
以上が東京二〇二〇参画プログラムの概要でございます。
都といたしましても、今後、組織委員会や都内区市町村と連携を図りながら、二〇二〇年東京大会に向けて、多くの都民とともに大会の機運を盛り上げてまいります。
説明は以上でございます。
○児玉オリンピック・パラリンピック準備局総合調整部長 それでは、報告事項、リオデジャネイロ・オリンピック・パラリンピックにつきましてご説明いたします。
お手元の資料第3号をごらんください。
まず、Ⅰ、リオ大会についてでございます。
オリンピック競技大会は、八月五日から二十一日までの十七日間にわたり開催されました。
競技、種目数は、二十八競技三百六種目でございまして、日本選手団は三百三十八名の選手が二十七競技に出場したほか、二百六十三名の関係者が参加しました。
オリンピック・パラリンピック準備局からの派遣職員数は、大会運営を学ぶオブザーバープログラムに三十五名、ジャパンハウスの運営や事前キャンプPRなどに三十六名でございました。
一方、パラリンピック競技大会は、九月七日から十八日までの十二日間にわたり開催されました。
競技、種目数は、二十二競技五百二十八種目でございまして、日本選手団は百三十二名の選手が十七競技に出場したほか、百名の関係者が参加しました。
派遣職員数は、オブザーバープログラムに二十九名、ジャパンハウスの運営や事前キャンプPRなどに三十六名でございました。
続きまして、Ⅱ、リオ大会における取り組みについてでございます。
まず、東京二〇二〇ジャパンハウスでございます。
大会期間中、八万人を超える市民や観戦者、オリンピック・パラリンピック関係者が来場するとともに、国内外の多くの取材を受け、日本のPR拠点としての機能を果たしました。
また、東京の魅力を発信するだけではなく、全国四十六道府県の展示やステージ、体験による日本文化の紹介を行い、オールジャパンのPRを実施いたしました。
次に、フラッグハンドオーバーセレモニーでございます。
オリンピック・パラリンピック両大会の閉会式において、次回開催都市東京を全世界にPRするプレゼンテーションを実施いたしました。
その中で、東日本大震災への支援や、東京を開催都市として選んでくれたことなどへの世界中に向けた感謝の意を、被災三県及び都内の子供たちの参加による人文字で発信いたしました。
オリンピックの閉会式では、ラブスポーツというテーマで、東京はもう準備運動を始めているということを、また、パラリンピックの閉会式では、ポジティブスイッチというテーマで、障害のある人もない人も尊重し合う社会を実現していくことを、それぞれ発信いたしました。
次に、事前キャンプPRでございます。
東京大会における事前キャンプ誘致に向け、各国のNOC、NPCの方々がリオに集まる機会を捉えまして、個別面会などの誘致活動を行い、都内区市町村に加え、被災三県を初めとする全国四十六道府県のPRを実施いたしました。
次に、国内で実施いたしました東京二〇二〇ライブサイトin二〇一六、リオから東京へでございます。
大会期間中、大型ビジョンでの大会の生中継、アスリートや各地域の児童生徒などによるステージイベント、各種競技体験などを実施し、大会開催機運の盛り上げを図りました。
上野恩賜公園、国営昭和記念公園及び東北の被災三県に会場を設け、期間中に約三十五万人の来場がございました。あわせて、本番に向けてセキュリティー対策や暑さ対策などのトライアルを実施いたしました。
恐れ入りますが、資料を一枚おめくりください。
続きまして、資料第4号のリオ大会オブザーバープログラムにつきましてご説明いたします。
まず、Ⅰ、オブザーバープログラムの概要でございますが、このプログラムは、IOC、IPC、リオ組織委員会が、オリンピック・パラリンピックそれぞれにおいて、次回開催都市などを対象に、大会時に提供する学習プログラムであります。大会運営の実際を現地でじかに学べる貴重な機会でございます。
オリンピック開催時に四十八のプログラム、パラリンピック開催時に七十一のプログラムに参加したほか、開催都市の取り組みなど、大会時の状況について視察を行ってまいりました。
次に、Ⅱ、リオ大会で得られた主な知見でございます。
今後、都が大会準備を進めていく上で参考となる取り組みを中心にご説明いたします。
1の輸送ですが、リオ市として、開会式当日を休日にするなどの交通需要マネジメントを実施し、大会時の渋滞緩和を図っておりました。
2のボランティアですが、観光地、駅、オリンピックパークなどにリオ市が設置した案内ブースにおいて、来訪者に対する英語での観光、交通案内が行われておりました。
3のセキュリティーですが、競技会場内においては、組織委員会による自主警備のほか、各州からの派遣警察などにより構成された特別派遣部隊による警備が実施されておりました。
4の持続可能性ですが、仮設施設の一部については、建築に使用されている柱、はりの部材やエレベーターなどを解体後に公共施設等に再利用することを前提にした整備が行われておりました。
5の飲食の提供ですが、選手村等ではブラジル料理を提供する場を設けるなど、リオ州やブラジル国内産の食材を優先的に調達しておりました。
6の標識、サインですが、会場内やまち中、主要駅において、案内表示を緑に白地で統一するとともに、言語は基本的にポルトガル語と英語の二カ国語表記となっておりました。
7のシティードレッシングですが、競技会場の最寄り駅から会場までの道路を中心に、大会ルックの幕や大会マスコットのバナーなどによる装飾を実施し、大会の雰囲気づくりに努めておりました。
8のライブサイトですが、オリンピックパークのほか、まち中の公園において、大型ビジョンでの競技中継に加え、市民向けの競技体験やブース出展などにより、エリア全体のにぎわいを広く創出しておりました。
9のハード面のバリアフリーにつきましては、スロープやエレベーターの設置により、移動経路の段差を解消していたほか、競技会場内では車椅子席の隣に同伴者のための席を設置するなどの取り組みがなされておりました。
10のソフト面のバリアフリーですが、競技会場内では、視覚障害者のための触知案内図や、聴覚障害者のための大型ビジョンでの文字情報の表示などにより、障害特性に応じた情報提供が行われておりました。
11の市民を巻き込む取り組みといたしましては、学校現場で子供たちがオリンピック・パラリンピック競技を体験する機会や、市民に車椅子で一日生活するなどの障害疑似体験の機会を提供しておりました。
12の大会を支える都市運営ですが、リオ市の既存のオペレーションセンターを活用して、交通情報などを一元的に集約し、円滑な大会運営を支援するとともに、競技会場周辺などにおいて、来訪者のために給水所や仮設トイレの設置などを行っておりました。
今回の視察を通じて得られました知見につきましては、今後の大会準備に十分活用してまいります。
なお、詳細につきましては、資料第5号に視察報告として取りまとめておりますので、後ほどごらんいただければと存じます。
説明は以上でございます。
○高島委員長 報告は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
○おときた委員 このリオデジャネイロ二〇一六オリンピック・パラリンピック競技大会の視察報告、あるいは現地の企画運営等について、かかった費用についての内訳がわかるもの、こちらをご用意いただきたいと思います。
○高島委員長 他にございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○高島委員長 ただいま、おときた委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○高島委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出をお願いいたします。
○高島委員長 それでは、次に、報告事項、東京二〇二〇オリンピック競技大会追加種目(その二)についてに対する質疑を行います。
本件につきましては、既に説明を聴取しております。
その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
資料について理事者の説明を求めます。
○小野オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 去る八月三十一日の当委員会におきまして要求のございました資料についてご説明申し上げます。
それでは、お手元に配布してございますオリンピック・パラリンピック等推進対策特別委員会要求資料をごらんください。
表紙を一枚おめくりいただき、資料1、東京二〇二〇オリンピック競技大会の追加種目決定経緯及び今後の予定をごらんください。
東京二〇二〇大会の追加種目は、本年八月三日のIOC総会で採択されましたが、この資料は、それまでの経緯と今後の予定をお示ししたものでございます。
一枚おめくりいただき、資料2、オリンピック競技及び会場一覧をごらんください。
この資料は、追加種目を含めた全ての競技と各競技の立候補ファイル時の会場及び再検討後の会場を一覧にお示ししたものでございます。
簡単ではございますが、説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○高島委員長 説明は終わりました。
ただいまの資料を含めまして、これより質疑を行います。
発言を願います。
○菅野委員 それでは、私の方から、まず質問させていただきます。
今、ご報告もありましたが、八月三日、IOCの総会において、組織委員会が提案した追加種目の東京大会での実施が決定いたしました。我々東京都議会は、一昨年の第四回定例会において、二〇二〇年東京大会における野球・ソフトボールと空手道の競技実施を求める決議も行っているところであります。これら二競技も含めて、IOCの理解が得られたことは、まことに喜ばしいことであります。
しかし、一方で、例えば野球については、アメリカ、メジャーリーグの選手の参加が不透明であるなど、懸念が示されているという報道もありました。
そのような中で、IOCの総会で、満場一致で提案どおり採択されたということは、東京大会の追加種目に対するIOCの期待のあらわれであり、都議会自民党としても、その期待に応えるべく、東京大会の追加種目は大成功したと後世に語り継がれるように、しっかりと盛り上げていきたいと思うわけであります。
そこで、そのためには、まず第一に、競技会場をどこにするのかが大変重要であります。オリンピックは単一競技の国際大会とは異なり、三十三競技の一流選手が全世界から集まって、注目度も高く、多数の観客が集まります。
また、最高の映像を世界中に発信する必要があるなど、それらに対応するためのさまざまな条件があり、会場をどこにするのかを決めるのはそう簡単にはいかないと思います。
そこで、前回の当委員会では、この会場予定地について、口頭で報告がなされたと聞いておりますけれども、まず、この会場予定地はどのような経緯で決まったのかを伺いたいと思います。
○小野オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 追加種目の会場については、種目決定後に、できるだけ速やかに会場を確定させるために、組織委員会とともに検討を進めてまいりました。
各自治体からの要望も踏まえ、候補となり得る施設等を幅広く検証し、IFやIOCとの協議を通じて、候補地の絞り込みを行ってまいりました。組織委員会理事会での決議を経て、候補地を一カ所に絞り込んだ会場予定地が、八月三日のIOC総会においてコーツ調整委員長から示されたところでございます。
なお、これら会場予定地のほかに、被災地での一部試合の開催可能性について検討されております。
○菅野委員 この追加種目は、オリンピックアジェンダ二〇二〇により創設された新しい制度であり、世界的に注目度も高く、その絞り込みの過程には多くの苦労もあり、大変だったと思います。
そこで、各会場予定地は、どういう視点で絞り込んでいったのか、絞り込みのポイントを伺いたいと思います。
○小野オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 競技会場につきましては、アスリートにとって快適な競技環境であることや、各競技の実施に求められる要件に合致し、大会を確実に運営できる会場であることなどの観点から、既存施設を中心に、組織委員会とともに幅広く検討を行いました。
○菅野委員 会場予定地の決定に当たっては、全国の自治体から要望を受けたということですけれども、組織委員会や都は、都内自治体からも開催要望を受けていると思います。
例えば、文京区からは東京ドームでの野球・ソフトボールの開催要望、そして、新島村からは羽伏浦海岸でのサーフィンの開催の要望があったと聞いています。
そこで、野球・ソフトボールやサーフィンは、都内を会場予定地とすることがどうしてできなかったのかを伺いたいと思います。
○小野オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 野球・ソフトボールにつきましては、東京ドームを初め、都内球場を含む全国数十カ所の既存球場を対象として、組織委員会とともに検証を行いました。
その結果、野球とソフトボールを同一会場で実施することを前提に、セキュリティーを初め、オリンピック競技を開催するに十分な運営スペースが確保できることなどの観点から、IF、IOCと協議を重ね、横浜スタジアムが会場予定地となりました。
サーフィンにつきましては、新島村羽伏浦海岸を含む全国の海岸を対象に検証を行いました。
島しょでの開催は、選手、関係者、観客等の輸送や宿泊に課題があり、IF、IOCと協議を行った結果、サーフィン競技に適した良質な波と、大会を確実に実施できる砂浜を有する千葉県釣ヶ崎海岸が会場予定地となりました。
○菅野委員 さまざまな要件を精査した上で、そこに至ったということは理解できましたけれども、開催を要望していた都内の自治体では、恐らく期待が膨らんでいたところであったと思います。地元住民の気持ちに配慮して、これからの盛り上げの取り組みを十分に行うよう要望しておきたいと思います。
さて、先ほどの答弁では、被災地での開催についても、一部その可能性が検討されているとのことでありました。丸川大臣も、被災地の開催に積極的な意向を示しておりますし、福島県の内堀知事は、組織委員会の森会長に対して、県内開催の要望を行っています。
いうまでもなく、国民的な人気を誇る野球・ソフトボールを東日本大震災の被災地で開催することができれば、被災地の方々を勇気づけ、国全体の盛り上がりにつながるとともに、世界中に被災地の復興をアピールする絶好の機会となることは確実であります。
特に福島県については、今なお避難されている方々も多い中で、野球の盛んな地域柄もあり、野球・ソフトボールの予選開催の期待が大いに高まっているようであります。
そこで、野球・ソフトボールの福島県での開催についても、都はどのように考えているのか伺いたいと思います。
○小野オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 野球・ソフトボールの一部試合の被災地開催については、組織委員会を中心に、試合形式などのゲームプランとあわせて、その可能性を検討しております。福島県には、プロ野球開催などの実績を持つ大規模な球場が複数あり、県や県内自治体が開催を強く要望していることは承知しております。
東京二〇二〇大会は、東日本大震災からの復興をなし遂げた姿を全世界に示す絶好の機会であり、野球・ソフトボールの福島県での開催は、復興オリンピック・パラリンピックとして意義あるものと認識しております。
○菅野委員 大会成功には、都民、国民の盛り上がりは不可欠であります。そういった意味で、今回の追加種目は、オリンピックに新たな魅力をもたらしてくれるものと期待をしており、この追加種目が被災地で開催できれば、被災地は確実に元気づけられるものと思います。
都は、オリンピック・パラリンピックの興奮と感動をみんなで共有できるライブサイトを、リオ大会期間中にも東北被災三県で設けました。
また、オリンピック・パラリンピックの象徴であるフラッグを巡回させるフラッグツアーは、まさに先週末を皮切りに、小笠原村と奥多摩町から始まったところでありますが、このフラッグツアーを今後、被災地にも展開するとしています。
今後とも、被災地とともに盛り上がり、オリンピック・パラリンピックの興奮と感動を分かち合う取り組みをぜひ継続していってもらいたいと思います。
さて、この追加種目、五競技十八種目が東京大会の競技に加わることにより、新たに会場の準備が必要となると思いますが、その施設使用料や整備費は一体誰が負担することになるのか伺っておきたいと思います。
○雲田オリンピック・パラリンピック準備局調整担当部長 現在、示されております会場予定地が十二月のIOC理事会におきまして決定されることになれば、野球・ソフトボールと空手は既存会場、スケートボード、スポーツクライミング、サーフィンは仮設会場となります。
現在、役割分担につきましては、大会準備全般にわたり、都、組織委員会、国の三者により協議しているところでありまして、追加種目の会場につきましても、三者協議を踏まえて対応してまいります。
また、東京都外となります会場につきましては、三者協議を踏まえまして、国、都、組織委員会、会場が所在する自治体で構成されます関係自治体等連絡協議会などの場におきまして協議していくこととなります。
なお、国に対しましては、地方自治体や民間団体が行う競技会場の施設整備などにつきまして支援を要請しているところでございます。
○菅野委員 さまざまな検討が進んでいるということでありますけれども、最少の経費で最大の効果を発揮させるためには、どのような整備や運営を行うのがいいか、開催都市の都としても、組織委員会と連携して、ぜひともよく検討してほしいと思います。これはお願いをしておきます。
そこで、質問の最後に、東京大会が初めての試みとなります、これら追加種目を盛り上げるための局長の決意をお伺いしたいと思います。
○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 オリンピックアジェンダ二〇二〇により創設されました追加種目は、東京二〇二〇大会で初めての実施となるため、後の大会に与える影響も大きく、その成否はIOCにとっても試金石となるものと思っております。
また、世界的な注目もあわせて、その注目の的になっていくものと考えております。
また、一方では、実施競技がふえることによりまして、開催都市としても新たな準備が発生することも事実でございます。
委員ご指摘のとおり、効率的な整備や運営を行えるよう、組織委員会と十分に連携していくことが極めて重要であると考えております。
リオ大会も終わりまして、東京二〇二〇大会まで残された時間は長くありません。競技の魅力や選手の活躍を幅広く発信するなど、さまざまな取り組みを加速させ、この追加種目を含めまして、二〇二〇年大会の会場を満員の観客で埋め尽くし、東京のみならず、日本全体が盛り上がるよう、局職員一丸となり、しっかりと取り組んでまいります。
○菅野委員 局長、ありがとうございました。追加種目は、都内以外に他県での実施が予定されています。他県と連携した機運醸成など、取り組むべき課題は多岐にわたり、困難が伴うものと思います。
費用増にも配慮しながら、この追加種目を日本中で存分に盛り上げて、オリンピックの歴史の転換期となるようなすばらしい大会とすることを強く希望しまして、私の質問を終わります。
○藤井委員 今回の追加種目が決定をしたことに伴いまして、私からは、野球・ソフトボールと、それからスポーツクライミングの二点についてお伺いをしたいと思います。
とりわけ日本で人気の高い野球・ソフトボールの開催が決まったということで、まことに喜ばしいことであります。競技会場については、先日のこの委員会での口頭報告では、会場予定地として横浜スタジアムが示されました。
ところで、私の地元であります大田区には、大田スタジアムというのがあります。この大田スタジアムは羽田空港から近く、また、アクセスも便利な上に、過去にはプロ野球のイースタン・リーグの公式戦も開催された、実績のある地元大田区の自慢の野球場であります。
この大田スタジアムが、会場予定地として地元大田区は要望したわけですけれども、残念ながら、これが実現できませんでした。
そこでまず、野球・ソフトボールは会場の予定としてどのような規模、条件が求められるのかお伺いいたします。
○小野オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 野球とソフトボールは、二〇〇八年の北京大会まではオリンピックの競技種目となっておりました。その当時のIOC基準では、ともに八千席と規定されておりました。
今回の選定に当たっては、明確な基準は示されておりませんが、同等以上の規模での絞り込みを行っております。
○藤井委員 ただいま八千席の観客席ということでありましたが、大田スタジアムは観客席が三千三百ほどでございますので、そういった意味での基準に合わないという答弁でありました。
しかし、ソフトボールについては、野球よりも競技スペースが小さくて、外野の一部に仮設スタンドを組めば、もっとふやせるのではないかというふうに考えます。
そこで、この大田スタジアムについては、ソフトボール会場として検討されたのかどうか、また、検討の経緯についてお伺いをいたします。
○小野オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 野球・ソフトボールにつきましては、お話の大田スタジアムを初め、全国数十カ所の既存球場を対象として、組織委員会とともに検証を行いました。
大田スタジアムにつきましては、都市対抗野球や大学、高校野球の公式戦なども行われる実績ある球場であることは承知しております。
一方で、運営面でのコスト縮減の観点から、ソフトボールは野球と同一会場で行うのが望ましく、国際、国内競技団体やIOCとの協議を経て、最終的には横浜スタジアムが会場予定地となっております。
○藤井委員 運営面のコスト縮減も大事であります。また、野球とソフトボールを同一会場で行うということも答弁で確認をさせていただきました。
しかし、大田区だけではありませんけれども、オリンピック・パラリンピックに対するそれぞれ各地元の気持ちを配慮していただいて、今後ぜひ大田スタジアムの活用を検討していただきたいというふうに思います。
次に、スポーツクライミングについて伺います。
最近、若者を中心に人気が上がっているスポーツクライミングが今回の追加種目に決定をされました。東京二〇二〇大会に新たな魅力が加わることになったことは、非常に喜ばしいことであると思います。
民間施設を中心に、スポーツクライミングの施設もふえてきているというふうに感じますが、今回のオリンピックのスポーツクライミングは、どういうような競技なのか、また、国際大会を開催できる既存の施設は具体的にあるのかどうか、この点についてお伺いいたします。
○小野オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 スポーツクライミングは、高さ五メートルの壁をロープなしで登るボルダリング、高さ十二メートル以上のひさしのように突き出た壁を支点にロープをかけながら登り到達高度を競うリード、高さ十五メートルの垂直の壁を登るタイムを競うスピードの三つを複合して競う競技で、男女二種目がございます。
日本山岳協会によりますと、リード、ボルダリング、スピードを複合して競うことのできる国際大会の開催可能な既存施設は、国内にはないとのことでございます。
○藤井委員 複合して競うことのできる国際大会の開催可能な施設はないということでありましたけれども、ボルダリングだけとか、単一であるならば、国際大会仕様の壁はあるのではないかというふうに思います。
例えば、東京の三宅島があります。三宅島には、統廃合して使わなくなった坪田中学校の体育館を利用して、村営で、村が経営しているクライミング施設がございます。ことしの春、私と隣の伊藤理事とともに、三宅島のスポーツクライミングの施設を見てまいりました。
三宅島は、噴火による荒々しい地形がそこかしこに広がっておりまして、地球の息吹を感じることのできる壮大な環境はすばらしいと感じ、ここでオリンピックが開かれれば、先ほどの東北の被災地の支援と同じように、東京のこういった島の魅力を多くの海外の方たちに知ってもらえるのではないかというふうに感じます。
このボルダリングの施設については、今ポスターを持ってまいりましたので、ごらんいただきたいと思いますが、体育館一面が全部ボルダリングの壁になっておりまして、このように若い人たちが壁に沿って登ったりしております。
また、こういった壁が初級者用、中級者用、上級者用とそれぞれの壁がありまして、いろんな方たちがここで練習ができる、さらには初心者の方、全くの初心者の人もこういった壁の経験ができるように、さまざまな施設が整備されておりました。
三宅村では、平成二十三年度、雨の日でもできるスポーツとして、このクライミング施設を設置したわけですが、平成二十七年にはクライミングウオール施設を整備しまして、そしてことしの三月にリニューアルをいたしまして、三宅村レクリエーションセンターとして開設をしております。
先ほどいいましたように、初級者を対象にしたボルダリング用のウオールとか、あるいは中級者から上級者を対象にした百五度から百十五度のウオール、さらには上級者専用のメーンウオールなど、まさにさまざまな方たちを対象にウオールが整備をされております。
今回のオリンピックの競技施設でありますスポーツクライミングの三種目のうち、この三宅村では、ボルダリングとリードの設備が整備をされているわけです。
そこで、スポーツクライミングについては、東京都は三宅村から開催要望を受けておりますが、会場予定地の決定に当たって、どのように検討されたのか伺います。
○小野オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 スポーツクライミングの会場予定地につきましては、三宅村を含む都内複数カ所の候補地をリストアップし、アスリートにとって快適な競技環境であるか、大会を確実に運営できるかなど、さまざまな観点から比較検証を行いました。
島しょでの開催は、選手、関係者、観客等の輸送、宿泊に課題があり、IF、IOCと協議を行った結果、若者層の集客の期待などの点で、お台場に隣接する江東区青海の都有地が会場予定地となっております。
○藤井委員 私は、伊藤理事とともに島しょには何度も行っておりますが、輸送の不安定さということは肌で感じております。
世界中の選手や、あるいは関係者、観客が集まるオリンピックということを考えますと、仕方のないことであると思いますが、東京にはいろんな魅力のある島しょがたくさんあります。東京オリンピック・パラリンピックを、島しょも含めて一体的に盛り上がるような取り組みをぜひ検討していただきたい、このように思います。
また、競技会場として使えないのであれば、この三宅村のスポーツクライミング施設や、あるいは先ほどお話をいたしました大田スタジアムも含めまして、各国の事前キャンプで使ってもらえるように、情報提供に取り組んでいただきたいと強く要望したいと思います。
昨今、若者のスポーツ離れが指摘される中で、若者に人気のあるスポーツクライミングが東京二〇二〇大会で開催されることは、若者にスポーツに関心を持ってもらう大きなチャンスであり、この機会を捉えて、スポーツを大きく前進させるべきであると考えます。
そこで、最少の経費で最大の効果のあるオリンピック・パラリンピックを実施できるように今後とも準備に当たっていただきたい、このように考えるところでございます。
その最後としまして、この追加種目をきっかけに、スポーツの推進に取り組む局長の決意を伺って、質問を終わります。
○塩見オリンピック・パラリンピック準備局長 スポーツクライミングを初め、スケートボード、サーフィンは、世界的に若者に人気があるスポーツでございます。
こうした種目が東京二〇二〇大会で開催されることは、日本での愛好者はもちろんのこと、これまでスポーツへの関心の比較的低かった若者にも、スポーツの新たな魅力を感じてもらうきっかけとなることが期待されると思っております。
また、日本人になじみの深い野球・ソフトボール、空手が開催されることは、多くの都民、国民にとって喜ばしいものでありまして、大会への期待を一層高めるものと考えてございます。
都は、追加種目の決定をスポーツの裾野拡大に向けた絶好の機会と捉え、追加種目の内容や魅力をスポーツ博覧会東京などのイベントを通じて積極的にPRすることによりまして、都民の関心を高めるとともに、その他のさまざまなスポーツにも都民の関心が広がっていくよう、全力で取り組んでまいります。
○吉田委員 私も追加種目に関連して質問をさせていただきます。
まず、基本的なことから伺います。今回の開催都市の組織委員会の提案に基づく追加種目の決定という仕組みは、二〇二〇年東京大会からスタートするものだと聞いております。したがって、開催都市としては、その意義にふさわしい取り組みが求められています。
そこで伺いますけれども、IOCが追加種目を設けた意味及びスケートボード、スポーツクライミング、サーフィンなどを追加種目に選定した意味はどこにあるのか、お答えをお願いいたします。
○小野オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 追加種目は、既存施設の最大限の活用や大会運営経費の削減など、オリンピック改革の方向性を提言したアジェンダ二〇二〇の中に位置づけられており、各開催都市の状況に応じて、大会の魅力を高めるための制度であると認識しております。
また、スケートボード、スポーツクライミング、サーフィンの三競技は、若者へのアピール力があり、次世代の若者をオリンピックに引きつけ、オリンピックの精神を体現する効果が期待されるものと認識しております。
○吉田委員 やはり、そうしたIOCの理念、あるいは追加種目の趣旨に基づく取り組みが東京都に求められていると思います。
この点で、新しい種目の選定を機に、今も議論がありましたけれども、新種目の普及を通じてスポーツ人口の拡大が図られていく、そうした新たな努力が求められていると思いますが、局長の意気高い決意が示されましたけれども、じゃ、具体的にどのようにこれを普及拡大しようとしているのか、ご答弁があったらお答え願います。
○小室オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ推進部長 ただいまの具体的にというご質問でございますが、これまでもスポーツの普及啓発については、私ども、競技団体等と連携して行ってきたところでございます。
新種目の普及啓発に当たりましても、先ほど申し上げた体験イベントなどを通じまして、競技団体等の協力を得ながら、普及に向けた取り組みを進めてまいります。
○吉田委員 ぜひ競技団体と連携しつつ、大いに促進されるように具体的な努力を図っていただきたいと思いますし、それと、実は私も三宅島は何度も訪問している島なんですが、こうした取り組みを新島のサーフィン、そして三宅島のスポーツクライミングなど、ぜひ地域振興という観点からも、工夫した取り組みをしていただきたいということは要望として述べさせていただきます。
さて、福島県からの野球・ソフトの招致要望のことについて、既に議論がされました。この点でいえば、復興支援という観点から検討されるべきだと思いますし、しかし、先ほども負担の問題が出ましたけれども、こうした競技を招致することに伴う負担が過大に福島県に課せられるということは、復興支援に逆行することになりかねません。
そういう点では、やはり私は、こうした招致に伴う負担を福島県にかけることがないようにするということがまず求められていると思いますけれども、この点、どのようにお考え、対応されているかご答弁をお願いいたします。
○雲田オリンピック・パラリンピック準備局調整担当部長 野球・ソフトボールの一部試合の被災地開催につきましては、試合形式などのゲームプランとあわせまして、福島県からの要望も踏まえ、組織委員会を中心に、その可能性を検討しております。
また、役割分担につきましては、大会準備全般にわたり、都、組織委員会、国の三者により協議しているところでございます。
今後、開催が決定した場合、招致に伴う諸負担につきましては、三者協議を踏まえまして、国、都、組織委員会、会場が所在する自治体で構成されます関係自治体等連絡協議会などの場におきまして協議していくことになります。
なお、国に対しましては、地方自治体や民間団体が行う競技会場の施設整備などにつきまして支援を要請しているところでございます。
○吉田委員 今後の課題ではありますけれども、私は復興支援に逆行するような負担を求めるということはあってはならないというふうに思います。
負担の問題で、都外の施設の負担問題も当然、福島以外で発生いたします。例えば、サーフィンは千葉県の一宮で開催されますけれども、仮設スタンドの整備というのは当然必要になります。どの程度の観客数の仮設スタンドを設けるかということは、今後具体化されることですけれども、相当の費用が負担ということになります。
この点についても、先ほどからの答弁で明らかなとおり、三者協議を踏まえ、かつ所在地の自治体も含めて協議をすると。今もお話がありましたけれども、国に対しては地方自治体や民間団体が行う競技会場の整備などについて、改めて支援を要請するという旨のことです。
そこで、私、お伺いしたいんですけれども、そもそも役割分担について三者で協議中ということですが、仮設施設の整備費は、基本的に組織委員会の負担ということで、この間進められてきたというふうに思います。
国に対して支援を要請するということはもちろん否定しませんけれども、支援を要請するのは東京都ではなく、本来、組織委員会がするとしたら、国に要請することではないんでしょうか。組織委員会は国に要請しているんでしょうか。事実関係についてご答弁ください。
○雲田オリンピック・パラリンピック準備局調整担当部長 現在、役割分担につきまして、大会準備全般にわたり、都、組織委員会、国の三者で協議をしているところと先ほどご答弁申し上げたとおりでございます。
国に対しましては、東京都から、地方自治体、民間団体が行う競技会場の施設整備などにつきまして、既に支援を要請しているところでございますが、組織委員会におきましても、この三者協議の場において、国に対して支援をしていただきたいという旨のお話もしているところでございます。
○吉田委員 さらに、関連してお伺いしたいんですけれども、ご承知のとおり、先日発表された調査チームの提言では、組織委員会の仮設施設に関して、他の自治体に立地するものは現地自治体と国が負担(補助)というふうに記載されています。
東京都は国に支援を要請ということですけれども、具体的に地元自治体へのいわば補助金の交付、主体は地元自治体が負担をする、それに対して国は補助金を出してくださいよと、こういう調査チームの提言のような内容で要請しているんでしょうか。それとも基本的に全額国で支援してほしいという要請内容なんでしょうか。
○雲田オリンピック・パラリンピック準備局調整担当部長 先ほど来申し上げております国に対する支援の要請を既に行っているということにつきましては、年に二回行われております国への提案要求におきまして行っているというところでございます。
○吉田委員 いや、その支援の内容なんですよ。国に対して、都外の自治体の負担に対しては、国で全面的に支援を求めるというスタンスなのか、県外の地元自治体の負担を前提にし、国に補助金の交付を要求するというスタンスなのかということをお答えできたら答えていただきたいんですが。
○雲田オリンピック・パラリンピック準備局調整担当部長 先ほど来ご答弁申し上げて大変恐縮でございますが、現在、役割分担につきましては、三者で協議を行っているという状況でございます。
○吉田委員 調査チームの提言は、そもそも国に対しては、いわば自治体への補助金というふうに受け取れる、(補助)というふうに書かれています。記載となっています。やはり何よりも、もちろん地元自治体の意向が尊重されなければなりませんけれども、組織委員会が負担する原則を貫くべきであり、それが困難なら国が全面的に負担をするという方向でこの問題は解決すべきだというふうに思います。
もちろん、これは県外の問題だけではありません。スポーツクライミング及びスケートボードなどは東京都内で仮設会場を整備するということになりますから、当然、その負担の問題が浮上してまいります。
先ほどから三者協議というお話がありましたけれども、調査チームが示したように、都内のものは都が負担するというふうなことが行われたら、東京都の負担というのは今でも大きい上に、さらに増大するということはあってはいけないと思いますし、私たち、かねてから主張しているように、まず何よりも組織委員会が運営費の総額、現状を明らかにし、削減の努力をするということが求められているということを意見として述べさせていただきます。
最後に、既に東京都の五輪関係の負担というのは増大しています。代表質問でも紹介しましたとおり、都立競技場整備費の増大だけではなく、本来、国が全額負担すべき新国立競技場整備費の負担、さらに選手村の基盤整備費、また、驚くべきことに、ハンドボール会場の運営用地確保のために用地買収費等、私たちの推計では三千五百億円を超えます。
その上、追加種目による新たな都負担は抑制に努力すべきというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○雲田オリンピック・パラリンピック準備局調整担当部長 都はこれまでも、コストやレガシーなどの視点から会場計画の再検討を行っておりまして、都が整備する新規恒久施設等の整備費を縮減してまいりました。
追加種目の経費につきましても、組織委員会との連携のもと、しっかりと精査を行い、都民の皆様に理解、納得が得られるよう努めてまいります。
○吉田委員 抑制についてのご発言がありませんでしたけれども、アジェンダ二〇二〇の提言そのものが開催都市の運営費等の削減の努力をすることを求めておりますので、ぜひ抑制、削減の努力を引き続き要請して、私の質問を終わります。
○今村委員 それでは、私からも質疑をさせていただきたいと思います。
追加される五競技十八種目は、オリンピックに新しい魅力を加えることになります。大変喜ばしいことであります。
一方で、今までも議論がされておりますけれども、新たな会場を設置することになるため、コスト増などが懸念をされる面もございます。
そこで、会場予定地についてでありますけれども、こうしたコストに関しては、既存施設を最大限活用するなど、そうした必要があるというふうに私どもは考えますけれども、都はこうしたことにどのように配慮したのかお伺いいたします。
○小野オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 会場予定地の選定に当たりましては、既存施設を最大限に活用することを基本とし、運営費用の低減が図れることなど、コストに対しても最大限の配慮を行いました。
例えば、野球・ソフトボールについては、野球とソフトボールを同一会場として運営費低減を図るとともに、既存施設を活用することといたしました。
○今村委員 会場予算については、今後も丁寧な協議を重ねていただくこと、また、私ども、これまでも申し上げてきましたけれども、福島を初めとした東日本大震災被災地での開催などについても検討していただくよう要望をしておきたいと思います。
さて、東京大会から初めてとなる追加種目も含め、実施をされることになりますけれども、アスリートに快適な環境で競技に集中してもらうことも大変大切であります。
そこで、アスリートファーストの視点を重視して会場を選定するには、当然、競技を一番よく知っている競技団体の意見をよく聞くべきだというふうに考えます。どのようなプロセスを踏んできたのかお伺いいたします。
○小野オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 会場予定地は、アスリートにとって快適な競技環境であることや、大会を確実に運営できる立地条件などの観点から、全国各地からの要望を踏まえた上で、既存施設等を幅広く候補として検証を行いました。
絞り込みの過程では、国際、国内競技団体と十分に協議を重ね、視察を通じた施設や周囲の状況も踏まえた上で会場予定地が決定されております。
○今村委員 大変丁寧に行ってきたことが理解できました。今後も実施に向けて、十分、競技団体等と意見交換をしていただいて、すばらしい大会にしていただくよう努力をしていただきたいと思います。
さて、スポーツクライミング、また、スケートボードなどは、世界的にはメジャーであるというふうにいわれておりますが、一体、日本ではどのくらいの競技人口がいるのか、都はどのように把握をしているのかお聞かせください。
○小野オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 スポーツクライミングの国内競技人口についてでございますが、日本山岳協会によりますと、愛好者数はおよそ六十万人であり、同協会主催大会に出場している競技者数は約千人とのことでございます。
また、スケートボードの国内競技人口につきましては、日本スケートボード協会によりますと、愛好者数はおよそ四十万人であり、同協会主催大会に出場している競技者数は約三千人とのことでございます。
○今村委員 スポーツクライミングは、オリンピックではボルダリング、リード、スピードの三つを複合として行うということが先ほどもありましたけれども、国体では種別としてはスピードがありません。そうすると、今答弁にあった約千人の中にも、スピードの競技をやっている競技者はさらに少ないというふうに推測されます。スケートボードも含めてでありますけれども、両競技とも、日本ではまだまだ世界的に比べると競技人口が少ないという状況ではないかというふうに思います。
競技の裾野拡大や競技力向上に取り組むこと、また、民間企業のバックアップなどを求めて、機運向上にも取り組まれるよう要望して、質疑を終えたいと思います。
○石川委員 私の方からは、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック大会の基本コンセプトについてお伺いをいたします。
当初の東京二〇二〇大会のコンセプトは、成熟し今なお進化を続ける大都市の中心で、かつてないほどコンパクトな大会を開催すること。選手村を都市の中心に配置し、最短の移動時間が可能なコンパクトで集中した会場配置とすること。八五%の競技会場と全てのIOCホテルは、選手村から八キロ圏内に配置というもので、まさにコンパクトな大会を最大の特徴としていたわけであります。
その後、会場の約六割を新設、仮設で賄う予定になっていましたが、建設資材の値上がりや人手不足で、整備費は大幅に膨らんでいきました。舛添知事も競技会場の建設計画を見直すことを二〇一四年六月に表明いたしました。
一方、競技拠点整備を期待する国内の競技団体からは、約束が違うですとか、反発も出まして、オリンピックアジェンダ二〇二〇は、二〇一四年十二月にモナコで行われた第百二十七次IOC総会において採択をされました改革案で、財政的な負担を軽くする方向に転換をしていったわけであります。
自転車競技、トラックレースは、立候補ファイルでは有明ベロドロームであり、マウンテンバイクも海の森マウンテンバイクコースだったものが、伊豆ベロドロームと伊豆マウンテンバイクコースにおのおのが変更となったわけであります。
このことに象徴されますように、地理的なコンパクトオリンピックから、財政的なコンパクトオリンピックにコンセプトの比重を変化させてきたといえるわけであります。
そこで、前回のオリンピック・パラリンピック特別委員会では、追加種目、五競技十八種目が採択されたこと、会場予定地についても口頭にて報告をされましたが、この会場予定地は、立候補ファイル作成時のコンパクト五輪の考え方は踏襲しているのでしょうか。お伺いいたします。
○小野オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 会場予定地につきましては、立候補ファイルでのコンパクトな会場計画の考え方、その一つにはアスリートファーストがございますが、これらを踏襲しつつ、アスリートにとって快適な競技環境であることや、各競技の実施に求められる要件に合致し、大会を確実に運営できる会場であることなどの観点から決定されたものでございます。
○石川委員 アスリートファースト、コンパクトな会場計画は、追加競技の会場計画の中でも生きているということになるわけでございます。
小池知事が就任をして、東京都の都政改革本部の五輪調査チームが二〇二〇年五輪パラリンピックの開催経費の妥当性を検証しております。
そして、調査チームは、カヌースプリントとボートの会場となる海の森水上競技場、水泳のオリンピックアクアティクスセンター、バレーボールの有明アリーナの会場移転や整備計画の見直しを提言しています。
これは、東京都は当初のコンパクト五輪から財政的なコンパクト五輪に、ぎりぎりの日程でシフトがえを図ろうとしているというふうに理解をするわけであります。コンパクトとは、立地条件だけでなく、予算のコンパクトという意味もあるわけでございますけれども、追加種目も予算をコンパクトにするという面でも考えられているのかどうかお伺いいたします。
○小野オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 会場予定地の選定に当たりましては、既存施設を最大限に活用することを基本とし、運営費用の低減が図れることなど、コストに対しても最大限の配慮を行っております。
実施競技がふえることにより、大会準備がふえることになりますが、効率的な整備や運営を行うよう、組織委員会と十分に連携してまいります。
○石川委員 招致時の二〇一三年一月の時点での東京都の負担する五輪施設整備費用の見込みは一千五百三十八億円ということで、これは招致を決定するための予算案というふうにもいえるわけで、かなり抑制されていたものというふうにいえるでしょう。
その後、開催決定後の同年九月の再試算では四千五百八十四億円にはね上がり、その後、夢の島ユース・プラザ・アリーナ、若洲オリンピックマリーナ、IBC、MPCの中止等で、二〇一五年十一月時点で二千二百四十一億円まで圧縮をしているわけであります。
ただ、新国立競技場の四百四十八億円、有明アリーナの用地費百八十三億円、その他関連費などを含めますと、三千百四億円となるわけであります。
その後、五輪調査チームから出された削減案以外に、都内の仮設、千五百億円は全て都が負担をするなどの案も示されているわけであります。
メディアによりますと、国民、都民意識調査では、八割以上の人がオリンピック経費の削減を進めることに賛同しているわけであります。このことをしっかりと受けとめなければならないと思っております。
また、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックに係る総費用を森組織委員会会長は二兆円、舛添知事は三兆円という数字を口にしたわけでありますけれども、総経費を把握することは極めて重要なことと考えております。
各競技団体は、常にベストの施設、余裕のある運営費を求めるわけでありますけれども、青天井でお金をかけるわけにはいかないわけであります。なぜなら、都民が最終的には負担をすることになるわけでありますから、総経費を把握し、削減目標を立て、総経費を削減する努力をすることは当然のことといえるわけであります。
全体像を把握し、同じように費用が膨張したロンドンのように、オリンピック・デリバリー・オーソリティーのような予算管理や進行管理を一元的に担う組織が必要と考えるわけであります。
アスリートファースト、コンパクトの考え方を踏襲して、追加種目の会場案も示されたということになりますが、今後、会場の決定、その整備運営費も無駄のないものとすることを求めておきたいと思います。
一方、サーフィンは東京都町村会から都内の新島村への要請が出されていました。野球といいますと、東京ドームと誰でも答えるわけであります。会場予定地について、サーフィンはなぜ都内の新島ではなく千葉なのか、また、野球・ソフトボールはなぜ東京ドームではなく横浜スタジアムなのかをお伺いいたします。
○小野オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 サーフィンにつきましては、新島村羽伏浦海岸を含む全国の海岸を対象に検証を行いました。
島しょでの開催は、選手、関係者、観客等の輸送や宿泊に課題があり、IF、IOCと協議の結果、サーフィン競技に適した良質な波と大会を確実に実施できる砂浜の広さを有する千葉県釣ヶ崎海岸が会場予定地となりました。
野球・ソフトボールにつきましては、東京ドームを初め、都内球場を含む全国数十カ所の既存球場を対象として、組織委員会とともに検証を行いました。
その結果、野球とソフトボールを同一会場で実施することを前提に、セキュリティーを初め、オリンピック競技を開催するに十分な運営スペースが確保できることなどの観点から、IF、IOCと協議を重ね、横浜スタジアムが会場予定地となっております。
○石川委員 東京都町村会からの要望が通らないことは非常に残念なわけでありますけれども、しっかり選定プロセスと結果の説明がなされることを求めておきたいと思います。
また、野球・ソフトボールの開催については、被災地の開催を本気で考えるということであるならば、福島県で主要な試合の開催を検討していただくことを意見として申し上げたいと思います。
今月、小池知事と国際オリンピック委員会のバッハ会長が都内で十八日に会談をする調整が進められているとのことでございます。既にIOC副会長で東京大会の準備状況を監督するコーツ調整委員会委員長は、インフラ整備費と運営費を分けて考え、コスト削減を図る対策が求められる、知事の要求は理解できるが、大事なのはバランスだと報道陣に語っております。
三会場の見直しについては、一カ月で結論を出すということになっておりますけれども、コンパクトに財政的なバランスをもう少し動かすことが納税者の意思であるということを受けとめなければならないことを表明しておきたいと思います。
以上でございます。
○おときた委員 私の方からも、追加競技の会場案につきまして、簡潔に二点のみご質問させていただきたいと思います。
追加会場の会場案を見ますと、おおむね既存の会場を利用するということになっておりますが、スケートボードやスポーツクライミングの会場につきましては、青海の方に仮設会場を新設、新しくつくるということが予定されております。
オリンピックの会場と申しますと、競技の広さであるとか、あるいは観客の席数、こういったもののスペックがある程度決まっているものが多いと思いますが、スケートボード、スポーツクライミングの会場については、どのぐらいの規模やスペックが求められているのか、その点を伺います。
○小野オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 スケートボード、スポーツクライミングにつきましては、オリンピックで初めて実施される競技であるため、運営諸室や観客席など、会場規模についての詳細に明確な基準はございません。
○おときた委員 今ご答弁いただいたとおり、スケートボードとスポーツクライミングの会場は、これはオリンピックで初めて実施されるので、前例が全くないということになります。
では、これから東京大会の規模につきましては、この青海につくられる仮設会場、どのように決まっていくのか、この手順を伺いたいと思います。
○小野オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 IF主催の国際大会に求められる仕様を参考に、過去の国際大会の実績や集客見込みなどを踏まえ、IF、IOCと協議して組織委員会が決定していくことになります。
○おときた委員 仮設会場ですので、組織委員会が決定していくことになるというご答弁でございました。
先ほど来から出ておりますように、仮設会場に関しましては、五輪組織委員会が負担をするということに現在はなっているものの、今後どのようになるかは全く予断を許さない状況であると認識をしております。
オリンピックの立候補ファイルに至っても、五輪組織委員会が財源が不足した分は東京都が一義的に補填するという記載もございまして、ここに関しては都民が非常に高い関心事として注視をしているものと思います。
そこで、組織委員会の方が仮設会場を担当するからといって、意思決定を野放しにというのも変ですけれども、やっていくのではなくて、会場スペックを定めるに当たって、東京都も積極的な関与をして、オーバースペックにならないように、観客席数等々に関しましても適切な範囲で行われまして、財政負担を一定のものとするようにしっかりと注視していただくことを要望いたしまして、私の質問を終わります。
○山内委員 私からも、追加種目について質問させていただきたいと思います。
オリンピックアジェンダ二〇二〇で、開催都市の組織委員会が当該大会での追加種目を提案できる制度を創設しましたが、どのような提案ができるとしたのかお伺いいたします。
○小野オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 オリンピックアジェンダ二〇二〇では、開催都市の組織委員会が、当該大会で一つ、または複数の種目の追加をIOCに提案できるとしたものでございます。
また、IOCは昨年八月、追加種目の選手数を五百人以内とすることを提示しております。
○山内委員 それを受けて、組織委員会が五競技十八種目を提案しましたが、どのような調査、協議を経て決定したのか、その意思形成過程についてお伺いいたします。
○小野オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 組織委員会は、種目の選考を行うため、東京二〇二〇種目追加検討会議を設置いたしました。
この会議において、若者へのアピールや国内的な盛り上がり、世界的な普及度、国際大会の開催実績などを総合的に評価し、八つのヒアリング対象団体を選定いたしました。
その後、二日間にわたるヒアリングを実施し、競技団体から提出された情報に基づき、男女間のバランス、会場面、財政面、運営面等について、それぞれ評価を行いました。
その上で、国内での盛り上がりという点で特に評価の高い野球・ソフトボール、空手、若者へのアピールという点で特に評価の高いスケートボード、スポーツクライミング、サーフィンを選定し、組織委員会理事会において提案種目を決定いたしました。
○山内委員 スケートボード、スポーツクライミング、サーフィンは若者へのアピールがある競技だということですけれども、どのように評価をしたのかお伺いいたします。
○小野オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 選定に当たりまして組織委員会が定めた評価基準の一つに、若者への普及という項目がございます。
IOC承認団体対象に公募を行った際に、各応募団体から提出を求めた情報やヒアリングを行った際のデータなどを踏まえて、若者への普及を客観的に評価した結果、これら三競技は特に高い結果となっております。
○山内委員 前回のオリンピック・パラリンピック等推進対策特別委員会では、追加種目、五競技十八種目が採択されたことが報告されました。
しかし、競技がふえると、それだけ会場の数がふえ、コストがかかることになります。なぜ五競技となったのかお伺いいたします。
○小野オリンピック・パラリンピック準備局競技・渉外担当部長 種目の選定に当たりましては、IOCに示された選手数五百人という範囲の中で、日本人になじみ深く、国内で盛り上がる競技、そして若者にもっとスポーツに関心を持ってもらいたいという観点で、若者へのアピール力のある競技を組み合わせ、最終的には五競技十八種目となっております。
実施競技がふえることにより、大会準備もふえることとなりますが、効率的な整備や運営を行うよう、組織委員会と十分に連携してまいります。
○山内委員 この五競技は開催都市東京だけの追加競技です。野球・ソフトボール、空手は既存施設、サーフィン、スケートボード、スポーツクライミングの会場は仮設会場を予定しているということですけれども、今回の報告では、会場整備費の予算は未定とのことです。東京五輪の開催費用の膨張がこれだけ問題となっていることから、予算は即刻都民の皆さんに示し、公表すべきだと考えております。
都政改革本部の特別顧問は、超高齢化社会を目の前にした場合、今の財政状況がずっと続くわけではないし、福祉も含めて新しい課題も出てくる。もう一度、都のお金の使い方全体を見直す必要があるんじゃないかと指摘をしております。
ところが、その一方で、都政改革本部は競技施設関連のコストの分担について、大会組織委員会が負担することになっている仮設施設に対して、都内の仮設施設は東京都が負担をしてはどうかという調査チーム試案を出しました。この試案は、都の負担をさらに増大させるものであり、大変懸念をしております。
現在、東京都、国、組織委員会で大会全般にわたる役割分担の整理とともに精査を行っているようですが、開催都市である都として、その中心を担うオリンピック・パラリンピック準備局は、とにもかくにも都民の負担の軽減、しっかりこれに取り組むよう要望いたしまして、私の質問を終わります。
○高島委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○高島委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。
○高島委員長 次に、本委員会に付託されております調査事件についてお諮りいたします。
本件は、今定例会中に調査を終了することができませんので、閉会中の継続調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○高島委員長 ご異議なしと認め、そのように決定をいたしました。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後三時十八分散会
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