オリンピック・パラリンピック推進対策特別委員会速記録第二十六号

平成二十七年十二月一日(火曜日)
第四委員会室
午後三時十分開議
出席委員 十八名
委員長高島なおき君
副委員長畔上三和子君
副委員長藤井  一君
副委員長吉原  修君
理事伊藤こういち君
理事秋田 一郎君
理事吉田 信夫君
小林 健二君
山内れい子君
山崎 一輝君
石川 良一君
徳留 道信君
鈴木 隆道君
小山くにひこ君
林田  武君
立石 晴康君
川井しげお君
酒井 大史君

欠席委員 なし

出席説明員
オリンピック・パラリンピック準備局局長中嶋 正宏君
次長理事兼務岡崎 義隆君
技監邊見 隆士君
技監西倉 鉄也君
技監石山 明久君
理事小山 哲司君
総務部長鈴木  勝君
調整担当部長雲田 孝司君
総合調整部長児玉英一郎君
連絡調整担当部長岡安 雅人君
自治体調整担当部長井上  卓君
計画調整担当部長鈴木 一幸君
大会準備部長延與  桂君
運営担当部長田中  彰君
競技担当部長根本 浩志君
パラリンピック担当部長障害者スポーツ担当部長兼務萱場 明子君
施設輸送担当部長花井 徹夫君
施設調整担当部長小室 明子君
施設整備担当部長小野寺弘樹君
選手村担当部長安部 文洋君
スポーツ推進部長早崎 道晴君
国際大会準備担当部長土屋 太郎君
スポーツ施設担当部長田中 慎一君

本日の会議に付した事件
二〇二〇年に開催される第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会の開催に向けた調査・検討及び必要な活動を行う。
報告事項(説明)
・新国立競技場の整備について

○高島委員長 ただいまからオリンピック・パラリンピック推進対策特別委員会を開会いたします。
 これより第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会の開催に向けた事項について調査を行います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、報告事項の聴取を行います。
 なお、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は後日の委員会で行いますので、ご了承願います。
 初めに、理事者の欠席について申し上げます。
 丸山準備会議担当部長は、所用のため、本日の委員会に出席できない旨の申し出がありました。ご了承願います。
 次に、理事者から新国立競技場の整備について報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○中嶋オリンピック・パラリンピック準備局長 本日は、お忙しいところ、貴重なお時間を拝借いたしましてありがとうございます。この場をおかりいたしまして、新国立競技場の整備につきましてご説明をさせていただきたいと思います。
 お手元に配布してございます資料をごらんください。
 本年八月二十八日の当委員会にご説明いたしましたが、新国立競技場の整備費等に係る具体的な財源負担のあり方につきましては、新国立競技場整備計画再検討のための関係閣僚会議で決定されました新国立競技場の整備計画におきまして、本計画の内容を踏まえ、今後政府において、東京都など関係者と協議を行い、早期に結論を得るものとされておりました。
 この計画に基づきまして、国と東京都の間で検討を進めてまいりましたが、これまでの議論を踏まえまして、本日、遠藤東京オリンピック・パラリンピック大臣と馳文部科学大臣と知事が会談しまして、新国立競技場の整備に係る財源案について合意をいたしました。
 その内容は、次のとおりでございます。
 まず、(1)といたしまして、新国立競技場の整備は、新国立競技場の整備計画に基づき、国が責任を持って進めること。
 次に、(2)といたしまして、東京都も、二〇二〇年東京大会の開催都市として、メーンスタジアムである新国立競技場が大会の準備や開催に支障なく整備され、大会後もレガシーとなるよう全面的に協力すること。その際、後ほど別紙1でご説明いたします都民への便益を踏まえまして、整備費用の一部を分担すること。
 また、(3)といたしまして、財源、分担対象経費、分担割合等の財源スキームにつきましては、後ほど別紙2をごらんいただく際にご説明をさせていただきます。
 それでは、一枚おめくりいただきまして、別紙1をごらんください。都民への便益につきまして、主なものをお示ししてございます。
 まず、(1)の二〇二〇年東京大会の開催でございます。
 新国立競技場は、二〇二〇年東京大会の開会式、閉会式、サッカー、陸上競技が行われるメーンスタジアムとなる極めて重要な施設であるとともに、開催時には、多くの都民が大会の感動を体感できる機会を得ることでございます。
 次に、(2)のスポーツの振興、観光の振興等の大会後のレガシーでございます。
 新国立競技場は、大会後には、都心に立地し、神宮外苑地区のスポーツクラスターの中核施設として大規模なスポーツ大会やイベントが開催され、都民がスポーツを観戦する機会をふやし、都民のスポーツへの興味や関心の喚起につなげること。また、あわせて、スポーツを行う都民をふやし、急速に進む高齢化社会の中で、健康増進効果も期待できること。
 さらに、国際都市東京にふさわしいスポーツ環境が整備され、国際スポーツ大会等の誘致により国際交流や観光の拠点ともなり、国際相互理解の促進や東京の魅力を世界に発信することにつながることでございます。
 次に、(3)の周辺環境の向上でございます。
 新国立競技場は、屋内だけでなく屋外動線においても利用者にとって機能的でわかりやすく、ユニバーサルデザインへの配慮がなされること。最寄り駅から競技場までのアクセスが円滑になり、車両動線と歩行者動線は分離され安全性が確保されること。また、敷地の東西の高低差に対しましても、車椅子利用者などが無理なく移動可能となるなど、敷地全体でバリアフリーが確保されること。
 敷地内に立体都市公園化される都立明治公園は、園路や広場、植栽などが再整備され、競技場利用者だけでなく散策などで訪れる人々の憩いの場となるとともに、オープンスペースの整備により、新国立競技場などの集客性を踏まえた利用者の安全性、防災性の確保にもつながることでございます。
 次に、(4)の防災機能の強化でございます。
 神宮外苑地区は、地震等の発災時には、新宿区、渋谷区、港区の避難場所となりますが、新国立競技場の整備によりアクセシビリティーが向上し、円滑な移動が可能となるため、避難者を受け入れやすくなること。また、一枚おめくりいただきまして、スタジアム観客席や諸室など、施設の屋内外で避難者を受け入れるスペースが確保されること。
 さらに、新国立競技場には、従業員、施設利用者及び外部からの帰宅困難者受け入れに伴い必要となる飲食料等の備蓄、約八万人相当でございますが、この備蓄のための防災備蓄倉庫が整備され、神宮外苑地区における防災拠点として機能強化が図られることでございます。
 次に、(5)の交通対策でございますが、新国立競技場に駐車場が整備されることにより、円滑な交通の確保が図られることでございます。
 最後に、(6)の経済波及効果でございますが、新国立競技場を整備し、今後、さまざまなスポーツ大会やイベントが行われることにより、長期にわたって都内に多大な経済波及効果がもたらされることでございます。
 続きまして、一枚おめくりいただき、別紙2をごらんください。財源スキームにつきましてお示ししてございます。
 まず、(1)の財源でございますが、国の負担、スポーツ振興くじの特定金額、東京都の負担としております。
 次に、(2)の分担対象経費につきましては、後ほど別添資料にてご説明いたします。
 次に、(3)の分担割合でございますが、国の負担、スポーツ振興くじの特定金額、東京都の負担の割合は、二対一対一としております。
 なお、賃金または物価等の変動が生じた場合や、消費税率一〇%が適用されることにより、分担対象経費に不足が生じた場合には、この割合で負担することとしております。
 次に、(4)のその他でございますが、〔1〕と〔2〕は、後ほど別添資料にてご説明いたします。
 〔3〕といたしまして、本件に関連して、国において必要な法的措置を講じることとしております。
 続きまして、一枚おめくりいただき、別添資料をごらんください。新国立競技場整備に係る財源スキームにつきまして、帯グラフでお示ししてございます。
 まず、一番上のグラフをごらんください。スタジアム本体及び周辺整備の工事費千五百五十億円程度と、設計、監理等の費用四十億円程度を合計いたしました千五百九十億円程度に、解体工事費五十五億円程度を合わせますと、千六百四十五億円程度となります。
 次に、真ん中のグラフをごらんください。この費用のうち、東京都が負担いたします道路上空連結デッキの工事費三十七億円程度と、独立行政法人日本スポーツ振興センター、JSCが負担いたします上下水道工事費二十七億円程度を除きました千五百八十一億円程度を分担対象経費としております。
 さらに、一番下のグラフをごらんください。この分担対象経費を、先ほどご説明いたしました都と国とスポーツ振興くじ、いわゆるtotoでございますが、この財源の分担割合であります一対二対一に分けますと、都費が三百九十五億円程度、国費が七百九十一億円程度、toto財源が三百九十五億円程度となります。
 最後に、一枚おめくりいただき、新国立競技場整備及び関連経費の帯グラフをごらんください。こちらのグラフでは、先ほどご説明いたしました分担対象経費のほか、関連経費が示されております。
 下のグラフの左端をごらんください。先ほどご説明いたしました道路上空連結デッキの工事費三十七億円程度と、東京体育館とのデッキ接続工事、現在の都営住宅の敷地で行います公園整備の費用を合わせました十六億円程度につきましては、東京都が負担する経費として示されております。
 その右に、先ほどの分担対象経費が示されております。
 さらにその右に、JSCが負担いたします上下水道工事費二十七億円程度のほか、埋蔵文化財調査費十四億円程度、日本青年館、JSC本部棟移転経費百七十四億円程度、さらに、通信、セキュリティー関連機器、什器等の経費が示されておりますが、これらにつきましては、東京都は負担しないこととしております。
 資料は以上でございます。
 なお、この財源案につきましては、今後、関係閣僚会議において決定することとなっております。
 説明は以上でございます。

○高島委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○畔上委員 新国立競技場の整備に係る都の負担についての政府と都の検討会での協議内容とその経過、また、現在の明治公園敷地にかかわる協議内容とその経過をよろしくお願いいたします。

○高島委員長 他にございませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○高島委員長 ただいま畔上副委員長から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○高島委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
 これをもちまして本日の委員会は閉会といたします。
   午後三時二十二分散会

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