委員長 | 高島なおき君 |
副委員長 | 畔上三和子君 |
副委員長 | 小磯 善彦君 |
副委員長 | 村上 英子君 |
理事 | 橘 正剛君 |
理事 | 吉原 修君 |
理事 | 吉田 信夫君 |
小林 健二君 | |
山内れい子君 | |
野上ゆきえ君 | |
小山くにひこ君 | |
山崎 一輝君 | |
両角みのる君 | |
鈴木 隆道君 | |
林田 武君 | |
川井しげお君 | |
立石 晴康君 | |
酒井 大史君 |
欠席委員 なし
出席説明員知事 | 舛添 要一君 | |
オリンピック・パラリンピック準備局 | 局長 | 中嶋 正宏君 |
次長理事兼務 | 岡崎 義隆君 | |
技監 | 佐野 克彦君 | |
技監 | 邊見 隆士君 | |
技監 | 石山 明久君 | |
総務部長 | 鈴木 勝君 | |
総合調整部長 | 加藤 英典君 | |
準備会議担当部長 | 矢部 信栄君 | |
事業推進担当部長 | 福崎 宏志君 | |
計画調整担当部長 | 鈴木 一幸君 | |
大会準備部長 | 延與 桂君 | |
連絡調整担当部長 | 浦崎 秀行君 | |
連絡調整担当部長 | 小室 明子君 | |
大会計画担当部長 | 児玉英一郎君 | |
競技担当部長 | 根本 浩志君 | |
施設整備担当部長 | 小野寺弘樹君 | |
輸送担当部長 | 荒井 俊之君 | |
スポーツ推進部長 | 早崎 道晴君 | |
スポーツ施設担当部長 | 三浦 隆君 |
本日の会議に付した事件
二〇二〇年に開催される第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会の開催に向けた調査・検討及び必要な活動を行う。
報告事項(説明)
・二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック会場計画の再検討の状況について
○高島委員長 ただいまからオリンピック・パラリンピック推進対策特別委員会を開会いたします。
これより第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会の開催に向けた事項について調査を行います。
本日は、お手元配布の会議日程のとおり、報告事項の聴取を行います。
なお、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は後日の委員会で行いますので、ご了承願います。
本日は、舛添知事にご出席をいただいております。知事、お忙しいところ、ありがとうございます。
それでは、理事者から、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック会場計画の再検討の状況について報告の申し出がありますので、これを聴取します。
○舛添知事 それでは、私から会場計画の再検討の状況につきましてご報告いたします。
私は、本年六月の都議会第二回定例会の所信表明におきまして、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック競技大会の会場計画につきまして、招致の段階で作成した計画が都民の理解を得て実現できるよう、改めてみずからの視点で内容を再検討する旨申し上げました。
この背景といたしまして、施設整備費については想定を大幅に上回る懸念がありました。また、施設整備によって既存の公園施設が利用できなくなるなどの影響も危惧されました。
一方で、国際社会に向けてすばらしいオリンピック・パラリンピック競技大会を開催すると公約し、開催都市に選ばれた都の責任として、必要な会場は確実に用意しなければなりません。
大会後の将来の東京の姿、都民生活の質の向上に対する知事としての責任、確実な大会開催を約束した開催都市の長としての責任、これらいずれも全うしなければならないわけであります。
この二つの責任を果たすためには、大会時の盛り上がりや感動、日本選手の活躍だけでなく、都が整備する競技会場を、末永く都民に親しまれ愛される施設、都民にとって真に価値のあるレガシーとすることが重要であります。
IOCに対しましては、第二回定例会閉会直後の調整委員会で再検討の趣旨を説明し、その理解のもと、作業を進めてきたところであります。
この間、都が新設を予定しておりました十の競技会場につきまして、大会組織委員会の森会長とともに、IOC、国内外の競技団体とさまざまな意見を交換し、慎重に検討を重ねてまいりました。
また、私自身、二〇一二年大会を開催したロンドンを訪れ、ボリス・ジョンソン・ロンドン市長や元ロンドン大会組織委員会CEOのポール・ダイトン卿の意見を直接伺ったほか、オリンピックパークを初め、多数の会場の大会後の姿をつぶさに視察いたしました。
このロンドン訪問を通じまして、競技会場の建設に当たって最も重要なことは、既存施設を最大限活用した上で、新設する場合は、その施設が大会後も都民の貴重な財産として有効活用されるのかをしっかりと検証することだということを改めて学びました。大事なのは、早い段階から後利用を十分に考えた会場計画を立てることでありまして、修正する必要があれば、計画を果断に修正していく必要がございます。
六月の所信表明から五カ月がたちました。来年二月の大会開催基本計画の提出も目の前に迫っております。大会後の未来の東京に思いをはせ、これまでいただいたさまざまなご意見や情報を踏まえて、私は幾つかの決断をいたしました。
まず、オリンピックでバドミントン、バスケットボールの会場とする予定でありました夢の島ユース・プラザ・アリーナA及びアリーナBについては、新設を中止し、既存施設を活用することといたしました。
代替会場としまして、バドミントンにつきましては都が建設中の武蔵野の森総合スポーツ施設を、バスケットボールにつきましては埼玉県に所在するさいたまスーパーアリーナを、それぞれ候補の一つとして検討中でございます。
次に、同じくセーリングの会場とする予定でありました若洲オリンピックマリーナにつきましても、新設を中止し、既存の都立若洲ヨット訓練所を改修して使用する方向で検討しております。
これらの代替会場につきましては、現在、IOCにおきましても既存施設の活用等が議論されているところであり、この動向を踏まえて決定してまいります。
さらに、既に基本設計の契約準備を進めておりますボート、カヌースプリント会場の海の森水上競技場についても、懸念される整備費高騰に対処するため、整備内容を大幅に見直しいたしました。
ボート会場の整備費を抑制することにつきましてはIOCの理解も得られておりまして、今後、IOC、競技団体の協力を得ながら、さらなる整備費縮減に努めることで合意しております。
また、葛西臨海公園に整備いたしますカヌースラローム会場につきましては、公園整備の歴史的背景や公園の自然環境に配慮し、公園に隣接する都有地を活用して施設を配置することといたします。
その他の施設につきましては、現計画地において予定どおり整備を進めることといたしますが、今後も既存の公園施設などへの影響について検討を継続してまいります。
これらの再検討によりまして、整備費高騰の懸念に関しては、全体としておおむね二千億円程度の整備費圧縮が可能になる見込みであります。今後も、IOC、各競技団体の協力を得まして、さらなる整備費圧縮に取り組んでまいります。
私は、この再検討によりまして、二〇二〇年大会の計画を、史上最高の大会を開催し、都民にとって真に価値のあるオリンピックレガシーを残す計画、こういうものに生まれ変わらせることができたと考えております。
既存施設の活用によりまして新設会場数を絞り込むことで、より実効性のある後利用計画を策定することが可能となります。環境などにも配慮しました都民に親しまれる施設を整備いたします。また、財政的にもコンパクトな計画となるよう、整備費の高騰を極力抑制するよう努めております。そして、アスリートファースト、選手第一の視点にも十分配慮いたしました。
施設の後利用に関しましては、周辺のまちづくりの視点も踏まえ、今後、民間の知恵や地元の声を聞きながら、引き続き、さらに具体的に検討してまいります。
都議会の皆様には、第二回定例会での再検討表明以降、さまざまなご意見を頂戴するとともに、本特別委員会においても闊達なご議論をいただきました。この場をおかりしまして御礼申し上げますとともに、引き続きのご理解、ご協力をお願いいたしまして、私からの報告を終わりたいと思います。
施設ごとの詳細につきましては、引き続き、オリンピック・パラリンピック準備局長から説明をさせます。
以上、よろしくお願いいたします。ご清聴ありがとうございました。
○中嶋オリンピック・パラリンピック準備局長 それでは、私からは資料に沿いましてご説明いたします。
資料、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック会場計画の再検討の状況についてをごらんください。
1、再検討の視点ですが、先ほど知事がご説明したとおり、整備費が想定を大幅に上回る懸念や、既存の公園施設が利用できなくなるなどの都民生活への影響に対する危惧がある中、必要な会場を確実に用意し、都民生活の質の向上のためにも大きな意義のある大会を開催するためには、大会後のレガシーを重視する必要があることから、この三つの視点で再検討を実施したものでございます。
2、都が新設予定の施設の検討結果をごらんください。都が新設予定の十施設それぞれについて、再検討の着眼点、今後の方向性を記載しております。
施設ごとにご説明いたします。
1、オリンピックアクアティクスセンターでございます。去る九月の本特別委員会でご報告しましたとおり、基本設計に着手することとしておりまして、今後の方向性としては、現計画どおり整備し、大会後は観客席を二万席から五千席に縮小することとしております。
2、海の森水上競技場でございます。こちらも基本設計に着手することとしておりますが、先ほど知事からご説明したとおり、整備規模を大幅に縮小することといたしました。
設計の前提として、会場レイアウトの変更を行っております。これにより整備費の増大を抑制することといたしますが、基本設計の過程におきましても、引き続き、さらなる整備費の圧縮に努めてまいります。
3、有明アリーナでございます。こちらも基本設計に着手することとしておりまして、現計画どおり整備を進めてまいります。
4、夢の島ユース・プラザ・アリーナA、5、夢の島ユース・プラザ・アリーナBでございます。この二つの施設については、有明アリーナを含めた三つの施設の競合により負の遺産となることを回避することを目指し、検討を進めてまいりました。その結果、新設を中止し、既存施設を活用することといたしました。
代替会場は、アリーナAで実施予定のバドミントンについては、都が建設中の武蔵野の森総合スポーツ施設を候補の一つとして検討しております。この施設は、現計画でも近代五種競技のフェンシング会場として使用予定となっております。また、アリーナBで実施予定のバスケットボールにつきましては、埼玉県に所在するさいたまスーパーアリーナを候補の一つとして検討しております。この二つの施設につきましては、昨日のIOCプロジェクトレビューにおきましてもIOCが視察を行いました。
6、若洲オリンピックマリーナでございます。新設予定の防波堤などに係る整備費を抑制することを主眼に検討を行った結果、新設は取りやめることといたしました。
代替会場については、既存の都立若洲ヨット訓練所を拡張して使用する方向で検討しております。
なお、競技海域につきましては、航空管制上の課題があることから、別途、競技団体や関係機関とともに検討中でございます。
これらの代替会場については、現在、IOCにおいても既存施設の活用等が議論されているところであり、この動向を踏まえて決定してまいります。
7、葛西臨海公園でございます。カヌースラローム会場ですが、公園に隣接する都有地を活用して整備することといたしました。
カヌー競技で使用することはもとより、公園機能と一体となったレジャー、レクリエーション施設として、広く都民に利用可能な施設として整備してまいります。
8、大井ホッケー競技場でございます。現計画地で整備することとし、現存する野球場利用者への影響を極力抑制する整備手法について、引き続き検討してまいります。
9、夢の島公園でございます。現計画地で整備することとし、公園の緑や利用者に配慮し、その影響を極力抑制する整備手法について、引き続き検討してまいります。
最後に、10、武蔵野の森総合スポーツ施設でございます。既に建設中の施設でございまして、引き続き着実な整備を進めてまいります。
なお、先ほど申し上げましたとおり、バドミントンの代替会場の候補の一つとしても検討してまいります。
資料を一枚おめくり願います。3、再検討の成果でございます。
先ほど知事がご説明しましたとおり、この再検討の結果、都の施設計画は、史上最高の大会を開催し、都民にとって真に価値のあるオリンピックレガシーを残す計画となったものと考えております。
再検討後の施設計画のコンセプトですが、区部臨海部と多摩地域のおのおのに、有明アリーナ、武蔵野の森総合スポーツ施設という新たなスポーツ拠点となるアリーナを整備すること、ボート、カヌー、セーリング、ホッケー、アーチェリーなど多様な屋外スポーツの会場を整備し、都民にさまざまなスポーツに触れる機会を提供すること、国内で人気が高く、愛好者も多い水泳競技のため、都民利用から国際大会まで幅広く利用可能な新たな拠点となる会場を辰巳に整備することでございます。
施設ごとのコンセプトにつきましては(1)から(7)にお示ししておりますが、これにつきましては、今後、具体的な後利用計画を詳細に検討してまいります。
最後に、施設整備費についてご説明いたします。資料を一枚おめくり願います。
4、施設整備費(恒設分)の検討経緯と現時点の見込み(平成二十六年十一月現在)でございます。
まず、招致段階の計画としてIOCに提出をいたしました立候補ファイル時点の整備費の見込みですが、資料左上にございますように千五百三十八億円と見込んでおりました。こちらは、IOCの定めたフォーマットに従い、各会場施設の本体工事費のみを計上したもので、調査、設計等の委託費、会場敷地と周辺のアクセス等の周辺施設整備費などは含んでおりません。こうした経費に加え、建設物価の上昇や消費税の増税などが整備費の増要素となり得るということは、これまでも申し上げてきたとおりでございます。
昨年九月の開催決定後、現地の土質条件等を調査し、こうした経費を改めて積算するとともに、敷地の整地や上下水道、電気、ガス等のインフラ整備、建設発生土の処理等を含む整備内容の精査を行いました。また、会場ごとの必要に応じて支障物の撤去、移設経費等に関しても詳細な検討を行ったところです。これに加えまして、昨今の建設物価の上昇傾向を慎重に見きわめ、さらに、オリンピック会場に特有の要件として、IOCから求められる可能性のある工事期間中の厳重なセキュリティー対策費を見込みました。
こうした前提で、再度、全体整備費を試算しましたところ、資料上段、中ほどにございますように、四千五百八十四億円という試算結果となりました。
施設別の内訳につきましては、表形式でお示ししております。
特に伸びが大きかった施設は、二段目にございますボート、カヌースプリント会場の海の森水上競技場です。これは、大会後の活用も視野に入れた、主に平穏な水面を確保するための締め切り護岸工事に伴う堅固な遮水工の追加や、会場周辺の廃棄物処理関連施設の移設、切り回し工事等を新たに計上したことによるものでございます。
この整備費の伸びに対しては、護岸延長の縮小や施設配置の変更による既存周辺施設への影響縮減など整備内容の見直しを行い、五百四十七億円の圧縮を図ったところでございます。現時点で四百九十一億円と試算しておりますが、引き続き、IOC、競技団体の協力を得て整備費の圧縮に努めてまいります。
このほか、夢の島ユース・プラザ・アリーナA、B及び若洲オリンピックマリーナの新設中止、整備を予定しておりました駅と会場とを結ぶ連絡デッキの整備取りやめなども合わせまして、総額二千八億円を縮減し、都が新設する競技会場の整備費総額の見込みを二千五百七十六億円と試算しております。
繰り返しになりますが、引き続き、IOC、競技団体の協力を得て整備費の圧縮に努めてまいります。
甚だ雑駁ではございますが、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック会場計画の再検討の状況についての説明は以上でございます。よろしくお願い申し上げます。
○高島委員長 報告は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
○畔上委員 二点お願いしたいと思います。
一点目は、各施設整備費の再検討前の試算の施設建設費、液状化対策費、周辺整備費などの内訳と再検討後の同様の試算の内訳及び変更の理由。
二点目は、施設整備に関連する土地代。
よろしくお願いいたします。
○高島委員長 他にございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○高島委員長 ただいま畔上副委員長から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○高島委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出を願います。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後二時四十九分散会
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