オリンピック・パラリンピック推進対策特別委員会速記録第七号

平成二十六年六月二十三日(月曜日)
第十二委員会室
午後二時開議
出席委員 十八名
委員長高島なおき君
副委員長畔上三和子君
副委員長小磯 善彦君
副委員長村上 英子君
理事橘  正剛君
理事吉原  修君
理事吉田 信夫君
小林 健二君
山内れい子君
野上ゆきえ君
小山くにひこ君
山崎 一輝君
鈴木 隆道君
両角みのる君
林田  武君
立石 晴康君
川井しげお君
酒井 大史君

欠席委員 なし

出席説明員
知事舛添 要一君
オリンピック・パラリンピック準備局局長中嶋 正宏君
次長理事兼務岸本 良一君
技監安井 順一君
技監邊見 隆士君
技監前田  宏君
総務部長鈴木  勝君
企画調整担当部長加藤 英典君
大会準備部長延與  桂君
準備会議担当部長浦崎 秀行君
準備会議担当部長小室 明子君
大会計画担当部長児玉英一郎君
競技担当部長根本 浩志君
施設整備担当部長小野寺弘樹君
輸送担当部長荒井 俊之君
スポーツ推進部長早崎 道晴君
スポーツ施設担当部長三浦  隆君

本日の会議に付した事件
二〇二〇年に開催される第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会の開催に向けた調査・検討及び必要な活動を行う。
報告事項(説明)
・二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック会場計画の見直しについて

○高島委員長 ただいまからオリンピック・パラリンピック推進対策特別委員会を開会いたします。
 初めに申し上げます。
 本委員会は、去る六月十一日、閉会中の継続調査を決定し、この旨議長に申し出をしております。
 本日は、会期中ではありますが、早急に報告を聴取すべき案件がございますので、引き続き調査を行います。ご了承願います。
 これより第三十二回オリンピック競技大会及び第十六回パラリンピック競技大会の開催に向けた事項について調査を行います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、報告事項の聴取を行います。
 なお、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は後日の委員会で行いますので、ご了承願います。
 本日は、舛添知事にご出席をいただいております。知事、お忙しいところ、ありがとうございます。
 それでは、理事者から、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック会場計画の見直しについて報告の申し出がありますので、これを聴取します。

○舛添知事 本日は、平成二十六年第二回定例会の所信表明及び代表質問で私が申し上げました二〇二〇年オリンピック・パラリンピック競技大会の会場計画の見直しについて、オリンピック・パラリンピック推進対策特別委員会の場をおかりいたしまして、改めてご説明させていただきます。
 私は、六月十日の所信表明におきまして、二〇二〇年大会の会場計画の再検討を行うと表明いたしました。これは、私が知事に就任して以来四カ月、熟慮を重ね、この結果に至ったものでございます。
 ソチ冬季大会の視察、IOCプロジェクトレビュー、北京市訪問などを通じまして、招致の時点で作成しました会場計画をどのように実現していくべきか考えてまいりました。また、大会組織委員会の森会長を初め、さまざまな人とお会いして意見を交換し、さらには競技会場の現場にも足を運んで、現地を見て回りました。その結果、大会準備に支障を来さぬ早い段階で、現実妥当性に照らして、改めるべき点は適切かつ速やかに改め、計画をブラッシュアップしていくべき、そういう決断に至ったものであります。
 さまざまな場所で繰り返し申し上げておりますけれども、オリンピック・パラリンピックは、開催都市の社会や文化に大きな変革をもたらし、東京を世界一の都市へと飛躍させる一大チャンスであります。大会の成功はもとより、大会後の東京に有形無形の財産を残し、都民生活の向上に結びつけていく戦略性こそが極めて重要であると考えております。
 私がこの見直しを本定例会の所信表明の場といたしましたのは、こうした東京の未来にかかわる大きな問題こそ、都議会の皆様と協力して進めるべきだと考えたからにほかなりません。したがいまして、さきの所信表明演説におきまして、まず最初に、私の考えをみずからの言葉で議会の皆様にお伝えすることといたした次第であります。
 見直しの主な視点は、新たに整備する施設は、東京にどのようなレガシーを残せるのか、広く都民の生活にどのような影響を与えるのか、整備コスト高騰の懸念にどのように対応するのかという三点であります。
 オリンピック・パラリンピックのための施設整備が、大会後の東京にとっても、すばらしい贈り物となったと、そう後世の人々からも評価されれば、それこそが私の本意でございます。
 所信表明後の六月十三日には、IOCのバッハ会長、コーツ副会長ともお会いいたしまして、私のこうした考え方を申し上げました。IOCとしても、よりよい計画にするための支援を惜しまない、そういう言葉をいただき、意を強くしたところであります。
 同時に、コンパクトでアスリートファーストな大会という全体コンセプトを生かした上で、IOCや国際競技団体と十分調整して結論を導くようにと、そういうアドバイスもいただきました。
 これらのことを踏まえまして、十七日の代表質問の場では、見直しの具体的な方向として、近隣県まで含めた既存施設の活用、整備工法の見直しによる整備費の圧縮、環境などに配慮した会場設計などについて検討していく旨、答弁いたしました。
 カヌースラローム会場となっております葛西臨海公園については、こうした考え方に基づき、公園の歴史的背景や自然環境への配慮も踏まえ、隣接する都有地を活用した施設配置の検討を指示したところであります。
 これまで競技会場の変更に関する報道も幾つかありましたが、本定例会で私が申し上げましたとおり、会場計画全体の見直しにつきましては、これから具体的に検討を行っていくところであります。
 二〇二〇年大会を史上最高のオリンピック・パラリンピックとして現実のものとしていくことが私に課せられた使命であります。
 そのためにも、森会長率います大会組織委員会との緊密な連携のもと、IOC、IPCを初め、国内及び国外の競技団体と真摯に議論を行ってまいります。そして、現在、未来も含め、都民の皆様から、東京にとってあのときの決断は正しかったといわれるような二〇二〇年大会の会場計画を再構築してまいります。
 都議会の皆様のご理解とご協力を賜りますように心からお願いいたします。ありがとうございました。

○中嶋オリンピック・パラリンピック準備局長 私の方からは、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック大会の現行会場計画と、今後、会場計画の見直しを行う場合の進め方などにつきましてご説明申し上げます。
 まず、現在の競技会場計画についてでございますが、オリンピックにつきましては、二十八競技を三十七の会場で、パラリンピックにつきましては、二十二競技を二十会場で行う計画としております。
 オリンピックの三十七の競技会場のうち、既存施設が国立代々木競技場や日本武道館など十五カ所、仮設施設が十一カ所あり、残りの十一施設が恒久施設として整備される予定のものです。そのうちの一つが、オリンピックスタジアムとなる新国立競技場です。
 また、都が新たに整備する予定の施設は十カ所ございます。このうち、屋内競技施設としては、有明アリーナ、夢の島ユース・プラザ・アリーナA、夢の島ユース・プラザ・アリーナB、オリンピックアクアティクスセンターの四施設、また、屋外競技施設としましては、海の森水上競技場、若洲オリンピックマリーナ、葛西臨海公園、大井ホッケー競技場、夢の島公園の五施設がございます。さらに、既に工事に着手しております武蔵野の森総合スポーツ施設がございます。
 今後、都が整備するこの十施設を初め、競技会場計画を現実のものとしていくに当たりましては、知事が示されました見直しの視点に従いまして速やかに検討を行い、都議会のご理解を得るべく、遅滞なく報告してまいります。
 一方、この競技会場計画は、招致の段階で国内の競技団体、施設管理者の理解を得ながら作成し、全ての国際競技連盟から同意書を取得した上で、立候補ファイルとしてIOCに提出したものです。そのため、IOCからは、立候補ファイルなどにより提案した計画を遵守することが求められておりまして、計画を変更するには、IOCの定める手続に従う必要がございます。
 すなわち、競技会場計画を変更する場合には、都議会のご理解を得ることはもちろんでございますが、それに加えまして、関係する国際競技連盟とも協議の上、IOCの事前承認が必要であります。このうち競技会場の場所を変更する場合は、さらにIOCの理事会での承認が必要となります。これらの承認をもって初めて競技会場計画の見直しが決定されることとなります。
 今後、大会組織委員会と緊密に連携しながら、IOC及びIPC、国内、国外の競技団体と精力的に調整を図りまして、本委員会にご報告し、ご審議いただきたいと思います。
 引き続き、先生方のご指導、ご鞭撻のほどをよろしくお願いいたします。

○高島委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○高島委員長 それでは、資料要求はなしと確認をさせていただきました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時十分散会

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