令和元年度公営企業会計決算特別委員会第一分科会速記録第三号

令和二年十月二十三日(金曜日)
第一委員会室
午後一時開議
出席委員 十一名
委員長細谷しょうこ君
副委員長柴崎 幹男君
副委員長白戸 太朗君
副委員長高倉 良生君
けいの信一君
龍円あいり君
斉藤れいな君
舟坂ちかお君
馬場 信男君
入江のぶこ君
和泉なおみ君

欠席委員 なし

出席説明員
港湾局局長古谷ひろみ君
技監原   浩君
総務部長相田 佳子君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務深井  稔君
調整担当部長若林  憲君
港湾経営部長戸井崎正巳君
臨海開発部長中村 昌明君
開発調整担当部長オリンピック・パラリンピック施設整備担当部長兼務佐藤 賢治君
臨海副都心まちづくり推進担当部長赤木 宏行君
臨海副都心開発調整担当部長松本 達也君
港湾整備部長山岡 達也君
計画調整担当部長薮中 克一君
離島港湾部長片寄 光彦君
島しょ・小笠原空港整備担当部長高野  豪君

本日の会議に付した事件
令和元年度東京都公営企業各会計決算の認定について
港湾局関係
・令和元年度東京都臨海地域開発事業会計決算(質疑)
・令和元年度東京都港湾事業会計決算(質疑)

○細谷委員長 ただいまから令和元年度公営企業会計決算特別委員会第一分科会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、港湾局関係の決算に対する質疑を行います。
 これより港湾局関係に入ります。
 決算の審査を行います。
 令和元年度東京都臨海地域開発事業会計決算及び令和元年度東京都港湾事業会計決算を一括して議題といたします。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○相田総務部長 十月十四日開催の当分科会で要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 お手元の令和元年度公営企業会計決算特別委員会第一分科会要求資料をごらん願います。
 要求のございました資料は、表紙をおめくりいただきまして、目次に記載のとおり九項目でございます。
 それでは、一ページをお開き願います。臨海地域開発事業会計における土地処分の状況でございます。
 令和元年度の土地処分の状況につきまして、臨海副都心地域とその他の埋立地に区分し、それぞれ場所、面積、金額を記載しております。
 なお、単位については、面積は平方メートル、金額は百万円で記載してございます。
 二ページをお開き願います。臨海地域開発事業会計における公共用途での土地処分実績でございます。
 平成二十七年度から令和元年度までの五年間における土地処分の実績について、それぞれ用途、面積、金額を記載してございます。
 なお、単位については、面積は平方メートル、金額は百万円で記載してございます。
 三ページをお開き願います。臨海地域開発事業会計における資金運用益の推移でございます。
 預金運用益につきまして、平成二十七年度から令和元年度までの五年間における実績及び期末残高を百万円単位で記載してございます。
 四ページをお開き願います。臨海副都心地域の土地処分実績でございます。
 平成二十七年度から令和元年度までの五年間における土地処分の実績について、各年度の面積、金額及び実績の内訳を記載しております。
 なお、単位については、面積は平方メートル、金額は百万円で記載してございます。
 五ページをお開き願います。臨海副都心地域を除く埋立地の土地処分実績でございます。
 こちらも、前ページと同様に、平成二十七年度から令和元年度までの五年間における土地処分の実績について、各年度の面積、金額及び実績の内訳を記載しております。
 なお、単位については、面積は平方メートル、金額は百万円で記載してございます。
 六ページをお開き願います。株式会社東京臨海ホールディングスの当期純利益等の推移でございます。
 平成二十七年度から令和元年度までの五年間における、縦の欄にございます四項目、当期純利益、現金及び預金の期末残高、投資有価証券の期末残高、長期借入金の期末残高を百万円単位で記載してございます。
 七ページをお開き願います。東京テレポートセンターに対する臨時駐車場の延べ貸付面積及び貸付料でございます。
 平成二十九年度から令和元年度までの三年間における延べ貸付面積及び貸付料を記載してございます。
 なお、単位については、面積は平方メートル、金額は千円で記載してございます。
 八ページをお開き願います。臨海関係第三セクターのビル入居率の推移でございます。
 平成二十七年度から令和元年度までの各年度末におけるビルごとの入居率をパーセントで記載してございます。
 九ページをお開き願います。臨海副都心用地の長期貸付等に係る賃貸料収入の推移でございます。
 平成二十七年度から令和元年度までの五年間における賃貸料収入について、長期貸付等、暫定利用、それぞれについて記載しております。
 なお、単位については、百万円で記載してございます。
 以上をもちまして、簡単ではございますが、要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○細谷委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○入江委員 まず、港湾事業会計について伺います。
 東京港は、国外からの外貿コンテナ貨物の取扱量が国内最多を誇る我が国屈指の国際貿易港であり、首都圏の生活と産業を支える重要な役割を果たしています。
 一方で、東京港の令和元年の貨物取扱量は、全体で八千七百八十一万トンとなっていますが、そのうちの四割強に当たる三千九百三十一万トンが国内の他の港との間で輸送される貨物、いわゆる内貿貨物となっています。北海道や四国、九州、沖縄などと結ばれている東京港は、国内貨物航路の一大拠点としても重要な役割を担っているといえます。
 内貿貨物に関しては、近年では、貨物を乗せたトラックが直接貨物船に乗り込み、荷台部分のみを切り離した後、そのまま次の港へ輸送する方式へと変化しつつあると聞いています。こうした貨物の積みおろし方法に対応するふ頭はユニットロードターミナルと呼ばれており、都は、このユニットロードターミナルの整備を進めているものと承知しております。
 そこでまず、これまでの東京港におけるユニットロードターミナルの整備状況について、改めて伺います。

○戸井崎港湾経営部長 内貿貨物に関しましては、従来はクレーンを使用して貨物船への積みおろしを行い、上屋と呼ばれる施設でそれらの貨物の仕分け、整理等を行っておりましたが、近年、国内航路では、トラックの荷台部分をそのまま積み込む貨物船、いわゆるローロー船と呼ばれるものでございますが、こちらを使った輸送が主流となっております。紙や雑貨類などはローロー船で輸送されることが多いため、これらの貨物を取り扱うふ頭におきましては、ユニットロードターミナルの整備を行うこととしております。
 具体的には、現在、品川ふ頭、中央防波堤内側内貿ふ頭及び十号地その二ふ頭におきまして、整備を進めているところでございます。

○入江委員 国内航路の拠点でもある東京港が、利用者のニーズを的確に捉え、時代の変化にも対応したふ頭施設の機能の見直しを進めていることを評価いたします。
 近年、トラック運転手の方の不足が懸念される中、こうした船舶を利用した貨物輸送を促進することは非常に有意義であり、東京港においても、引き続きユニットロードターミナルの整備を進めていただきたいと考えます。
 令和元年度東京都港湾事業会計決算書によれば、江東区の十号地その二ふ頭においてユニットロードターミナルの整備が行われているとあります。本事業の具体的な内容と効果及び今後のスケジュールについて伺います。

○戸井崎港湾経営部長 ローロー船を用いました貨物輸送におきましては、トラックがそのまま貨物船に乗り込みますことから、トラックがスムーズに走行するスペース、いわゆるヤードといわれているものが、ふ頭に必要になります。そのため、十号地その二ふ頭におきましては、三つの上屋を新たに一つの大きな上屋に集約いたしますとともに、上屋の集約によって発生した跡地をヤードとすることとしております。これにより、貨物船に直接出入りするトラックがスムーズに走行できるようになります。
 加えて、新たな上屋におきましては、一カ所に集約することにより、荷さばきや一時保管がこれまで以上に効率的に行えるようになります。
 新たな上屋は、今年度中に完成予定でございます。ヤードの整備は、令和四年度の完了を目指しております。
 今後とも、利用者のニーズや時代の変化に的確に対応した整備を進めていくことで、東京港における内貿の主要ふ頭であります十号地ふ頭の機能強化を着実に図ってまいります。

○入江委員 十号地その二ユニットロードターミナルの施設整備事業は、港湾施設利用者のニーズを的確に捉えるものであるといえます。引き続き、将来を見据え着実に整備を進めてください。
 東京港は、我が国を代表する国際貿易港であり、かつ国内経済にとっても重要な物流拠点です。今般の新型コロナウイルス感染症拡大により経済が停滞する中にあっても、東京港で大きな混乱もなく、通常と同じように港湾機能を維持し続けていると聞いております。これは何よりも、港湾事業関係者のご尽力のたまものであり、高く評価いたします。
 東京港が、今後も、首都圏はもちろんのこと、我が国の生活と産業を支える重要な役割を果たし続けていただくことを強く要望しまして、次の質問に移ります。
 臨海地域開発事業会計について伺います。
 本会計により、世界に向けた魅力ある臨海副都心のまちづくりを推進しておりますが、コロナ禍でなければ、この七月から九月に東京二〇二〇大会が開催され、世界で最も注目が集まる場所となっていたはずでした。
 臨海副都心の二つの大きな未処分区画は、青海地区と有明地区です。開業した東京国際クルーズターミナル近くの青海地区には、青海アーバンスポーツパークとパートナーショーケーシングエリア、そして、オリンピックプロムナードには聖火台が設置され、その先の有明エリアには、有明テニスの森、有明アーバンスポーツパーク、有明体操競技場、有明アリーナと、最も多くの大会会場が集積する予定でした。その準備が進んだのが令和元年度です。
 臨海地域開発事業会計の昨年度の取り組みについて、まず、開発状況を確認するため、開発事業収益について質問いたします。
 決算も確認しましたところ、昨年度の土地処分は二件でしたが、具体的な実績について伺います。

○中村臨海開発部長 昨年度の実績は、大田区の下水道施設用地及び品川区の海岸保全施設用地への二件でございます。収益は約一千六百万円です。
 なお、臨海副都心の多くの用地については、ただいまご指摘あったように、東京二〇二〇大会の競技会場及び関連施設として活用されるため、昨年度、土地の処分はございませんでした。

○入江委員 昨年度は、東京二〇二〇大会の成功に向け、臨海副都心は大会準備のために活用されたということが確認できました。
 次に、このエリアのにぎわい創出、魅力創出について質問いたします。
 私ども都民ファーストの会は、舟運の活性化が、東京の魅力、活力の創出につながるものとして、その重要性を訴えてきたところです。
 舟運ネットワークの中でも、臨海部で国際的な観光地として人気のある船着き場がお台場海浜公園です。これまで定期航路の船着き場として利用されてきましたが、舟運の活性化を図る観点から、幅広い舟運事業者にも開放を進めてきた船着き場でもあります。さらに、新たな船着き場の増設も期待されております。
 昨年度の決算を確認しますと、臨海副都心建設費の中で、お台場海浜公園の整備を行っていると聞いておりますが、新たな船着き場の整備の取り組み状況について伺います。

○中村臨海開発部長 お台場海浜公園は、人気の航路の拠点であり、不定期航路の事業者からも利用したいとの要望が高かったため、平成二十九年から、定期航路が使用していない早期と夜間の時間帯について、不定期航路事業者に対しても開放することといたしました。
 その結果、多数の不定期航路の事業者に利用され、昼間も含め利用したいとの声が日増しに高まったため、お台場海浜公園内に新たに船着き場を整備することといたしました。
 平成三十年度から二カ年にわたる工事を経て、昨年度末に完成し、この夏から運用を開始しております。

○入江委員 新しい船着き場の設置は、多くの方に舟運を利用していただくために大変重要な取り組みだと考えます。また、船着き場の開放の運用に当たっては、地元の方からも、幅広い事業者が利用できるように配慮していただきたいとのお声をいただいております。引き続き、舟運の活性化に取り組むことを要望いたします。
 このお台場海浜公園は、東京二〇二〇大会では、トライアスロンやマラソンスイミングの競技会場となっておりますが、同じ臨海副都心の有明地区に目を転じますと、東京大会から新しく採用されたスケートボードが行われる有明アーバンスポーツパークや、バレーボールが行われる有明アリーナなど、複数の競技会場がございます。
 これらの競技会場に隣接する水辺では、有明親水海浜公園の整備が進んでいます。大会には、国内外から大会関係者や観客が訪れるはずなので、この機を捉えて、臨海地域の魅力の一つでもある水辺空間を多くの方に体感していただくことは非常に重要だと考えます。
 そこでまず、有明親水海浜公園の昨年度の整備状況について伺います。

○中村臨海開発部長 有明親水海浜公園は、東京二〇二〇大会時には、有明アリーナや有明アーバンスポーツパークなどの複数の競技会場における観客の移動動線となるなど、大会期間中は競技会場と一体となった空間として活用される予定です。
 公園の整備は、平成三十年度から着手し、令和元年度末までに、計画区域全長約一・五キロメートルについて、インターロッキング舗装による園路やスロープ、歩行者デッキなどの整備を行い、概成したところでございます。
 現在は、大会組織委員会に引き継ぎ、大会終了までの管理を実施しております。

○入江委員 現地を確認したところ、有明アリーナを取り囲むように園路が整備され、水辺に映えるすばらしい景観となっております。
 見通しのよい園路が広がっていますが、樹木を配置することにより、さらに潤いのある魅力的な水辺空間になると考えます。今後の見通しについて伺います。

○中村臨海開発部長 同公園は、大会時に観客の移動動線となることから、大会組織委員会と調整し、大会に必要な施設整備にとどめることといたしました。
 そこで、昨年度、水辺の魅力を感じられる公園となるよう補足の設計を実施し、大会終了後には、緑豊かな旧防波堤を望む展望デッキや植栽などを整備し、水と緑が調和した景観を楽しみながら散策ができる公園づくりを進めていくこととしております。

○入江委員 大会後の潤い豊かな公園の姿についてイメージすることができました。
 都心部に緑豊かで魅力的な水辺空間があるということは、このウイズコロナの状況が続いたとしても、多くの方に外でのレジャーを楽しむ機会を与えることになります。有明親水海浜公園の整備を着実に進めていただきたいと思います。
 ここまで、昨年度の取り組みについて確認してまいりました。新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、残念ながら東京二〇二〇大会は延期になったものの、臨海副都心はこれまで、国内有数の観光地あるいは世界的なイベント開催などにより、国内外の多くの人々を誘引してきた場所です。来年の東京二〇二〇大会開催を契機に、さらなる飛躍が期待されます。
 大会後も価値あるエリアとしていくためには、これまで培ってきたビジネスや観光の機能をさらに伸ばしていくとともに、大会のレガシーをしっかり根づかせたまちづくりを進めていくべきと考えますが、所見を伺います。

○中村臨海開発部長 臨海副都心は、国内外のお客様でにぎわうMICE、国際観光拠点化の形成を目指し、まちを挙げたライトアップの実施など、魅力あるまちづくりを進めているところでございます。
 委員ご指摘のとおり、大会後も、これまでの集積や強みとなる特徴を生かしたまちづくりを進めていくことが重要と考えております。
 また、大会レガシーを生かしたまちづくりに取り組んでいくことも重要と考えており、大会施設の跡地となる有明北地区について、これまでに実施した民間事業者との意見交換等を踏まえ、スポーツや自然を楽しめるにぎわいのあるまちづくりに向けて調査検討に着手したところでございます。
 引き続き、進出事業者を初めとする幅広い民間事業者との連携を図りながら、このエリアの魅力づくり、ブランド価値の向上に努めてまいります。

○入江委員 大会後のまちづくりに向けまして、力強いご答弁いただきました。ありがとうございます。
 私も、この臨海副都心に二十年以上前に社屋を移しました企業に長らく勤務しておりまして、多くのイベントにもかかわってまいりました。大変愛着のあるエリアですし、この二十年以上の変遷を見届けてまいりました。このエリアに行けば楽しい体験ができる、新しいテクノロジーに触れられるというイメージは、しっかりと定着しております。東京の経済成長に資する観光振興にふさわしい刺激ができていると思います。そこに東京二〇二〇大会のレガシーが付加されるわけですので、そのまちづくりは臨海副都心開発の集大成となると考えます。ぜひ、港湾局の皆様方には引き続きご尽力いただきたいとお願い申し上げます。
 そして、今後の開発の特徴の一つであるMICEについては、ウイズコロナ、そしてポストコロナ時代のニューノーマルに対応しますと、MICE会場でのリアルな開催とオンライン開催を組み合わせたハイブリッド型のMICE開催もあらわれてきております。また、バーチャルリアリティーなども駆使されております。
 こうした新しい時代の要請にも的確に応えるために、多くの民間事業者と、5G、さらに先の6Gなどのインフラ整備や、施設規模や仕様の検討なども十分に重ね、東京二〇二〇大会後にも、このエリアのポテンシャルをさらに伸ばしていくことを強く要望して、質問を終わります。ありがとうございました。

○柴崎委員 私からは、令和元年度の臨海地域開発事業会計、この決算から、臨海部における安全・安心のまちづくりについて確認をしていきたいと思います。
 東京二〇二〇大会の開催時には、東京の臨海部に数多くの競技場が集中することから、国内外より、多くの来訪者が見込まれることになるわけであります。
 このため、防災機能の強化、それと魅力のある都市景観、この創出の観点からも、無電柱化の事業は極めて重要である、このように我々自民党といたしましても常々申し上げてまいりました。
 特に、昨年度は、台風十五号により、千葉県を中心に約二千本の電柱が倒壊し、大規模な停電や道路の通行どめを引き起こすなど、ニュースなどでも大きく取り上げられたことは記憶に新しいところであります。
 無電柱化は、地震のみならず、台風に対する防災力強化の対策としても重要であることを、今回の災害を通じて改めて認識をしたところであります。
 そこでまず、臨海部の無電柱化の取り組みにつきましては、今どのように整備を進めているのか伺いたいと思います。

○佐藤開発調整担当部長オリンピック・パラリンピック施設整備担当部長兼務 臨海部においては、防災機能の強化等を目的として、平成三十一年三月に策定した東京港無電柱化整備計画に基づき整備に取り組んでおります。
 具体的には、災害発生時において、緊急物資の輸送や国際コンテナ物流の停滞を回避するため、臨海部内の全ての緊急輸送道路を無電柱化の対象として整備を推進することとしております。
 そのうち、東京二〇二〇大会競技会場周辺の臨海道路等につきましては、無電柱化の整備を優先的に進め、大会開催までに完了することとしております。

○柴崎委員 臨海部におきましては、具体的な整備計画に基づいて、この無電柱化を進めているということでありますけれども、来年、この東京大会が開催をされるわけでありまして、競技会場周辺の整備が進んでいると思いますけれども、昨年度までの、この無電柱化整備状況についてお伺いいたします。

○佐藤開発調整担当部長オリンピック・パラリンピック施設整備担当部長兼務 競技会場周辺の整備につきましては、夢の島公園アーチェリー場周辺の新砂夢の島線道路において、昨年度末までに全ての工事を完了しております。
 また、大井ホッケー競技場周辺の大井二号線道路及び海の森水上競技場周辺の中防内三号線道路につきましても、既設の電柱等を順次撤去するなど、大会開催までの完了に向け、無電柱化に必要な工事を着実に進めたところでございます。

○柴崎委員 競技会場周辺の無電柱化の整備は着実に進んでいるとのことでありますけれども、大会開催までにはということで、今、答弁ありました。
 しかしながら、もう一年を切っているわけでございますので、しっかりとこの取り組みを進めてもらいたい、このように申し上げておきたいと思います。
 一方、競技会場周辺の緊急輸送道路についても、防災的な観点から無電柱化は不可欠であり、しっかりこれも取り組みを進めてもらうということを要望いたしまして、次の質問に移りたいと思います。
 次の質問は、埋立地の護岸改修に関する確認をしていきたいと思います。
 これも、やはり昨年の十月、全国で大きな被害を発生させました台風十九号、この接近に際しまして、満潮時の海面が高くなる大潮の時期と重なったにもかかわらず、臨海副都心を初め、東京港の埋立地においては被害はなかったというふうにお聞きをしております。
 埋立地の安全・安心を確保していくためには、地震や高潮から埋立地を守る護岸の改修は必要不可欠なものであり、我が党はこれまで、整備の着実な推進を主張してまいりました。
 以前の公営企業会計決算特別委員会におきましては、東京二〇二〇大会会場の周辺ですとか、あるいは護岸のすぐ後ろに建物がある箇所などで護岸改修を進めているとの答弁をいただいているわけであります。
 まずは昨年度までの護岸改修状況、これについて伺いたいと思います。

○佐藤開発調整担当部長オリンピック・パラリンピック施設整備担当部長兼務 東京二〇二〇大会競技会場の周辺にある夢の島西側護岸の改修につきましては、大会開催前の完成に向け、地盤改良を完成させる等、着実に整備を進めたところでございます。
 また、護岸の直背後に建物がある十号地その二北西側護岸では、改修に先立って護岸壁面の補修を実施するとともに、若洲油類等貯蔵施設護岸では、被覆防食や地盤改良にかかわる設計などに着手いたしました。

○柴崎委員 順次改修工事が着実に進められているということの、今、答弁をいただいたわけでありますが、また、この答弁にありました護岸の直背後の建物所有者等は、護岸上部や護岸前面の水域を利用して企業活動を行っているわけであります。
 したがいまして、この工事に当たりましては、調整も容易ではないものだと思います。しかしながら、今後も護岸改修を円滑に進めていただくためには、やはりこの建物の所有者等から協力を得るということが非常に重要だと考えております。
 したがいまして、所有者等からの協力をどのように得ながら工事を進めているのか、これについて伺いたいと思います。

○佐藤開発調整担当部長オリンピック・パラリンピック施設整備担当部長兼務 護岸改修に当たっては、工事に先立ち、護岸の直背後の建物所有者等と調整を行い、協力を得ながら進めていくことが重要となります。
 そのため、所有者等に工事内容を事前に説明し、営業時間を踏まえた工程を提案して進めるなど、丁寧な対応を行っております。
 また、工事期間中におきましても、進捗状況等の情報を提供し、適宜工程調整を図りながら着実に進めているところでございます。

○柴崎委員 護岸の直背後の建物所有者に対しては、丁寧に対応しているというふうに今、答弁をもらいました。
 この点につきましては、引き続きしっかりと対応しながら護岸改修を進めていただくようにお願いしたいと思います。
 無電柱化も、護岸の改修につきましても、やはり関係者との調整を初め、整備に相当の期間を要する事業でありますが、安全・安心のまちづくりを確保していく上では欠くことのできない重要な取り組みであります。
 したがいまして、引き続き緊張感を持って着実に進めていくことを要望いたしまして、私の質問を終わります。

○細谷委員長 質疑を続けます。

○高倉委員 港湾局関係の令和元年度の会計決算について質問をさせていただきたいと思います。
 この令和元年度は順調に年度が推移をしてきたわけですけれども、年が明けて、令和元年度の年度末になって新型コロナの感染という事態に見舞われたわけであります。
 今、東京都は全力を挙げて、もちろん私どもも取り組んでおりますけれども、全力を挙げて、この新型コロナの感染に対する対策を進めていらっしゃると思います。
 今年度に入って、いわゆる本当に最初の第一波というような状況ではありましたけれども、また、今、感染も続いているというような状況の中にあって、なかなかこの感染の終息というのが見通せないという状況にあります。
 そうした中では、感染に対する予防対策とともに、やはり社会経済活動を両立させていくといったことも、都民生活の観点から見たらば非常に重要になってくるのではないかなというふうに思っております。
 そこで、きょうは、まず、臨海副都心まちづくり推進事業についてお伺いをしたいと思います。
 臨海副都心は、通常のときは、ビッグサイトを中心としてビジネスでこのエリアに来られるお客様がいらっしゃいます。また一方、お台場を中心とするところは、環境あるいは商業施設を楽しむインバウンドなどのお客様でにぎわう、そういったエリアであります。
 したがって、今、新型コロナウイルスの感染によって、まさにこのエリアの本来あるべき活動がなかなか難しくなっているという状況にはありますけれども、しかしながら、この感染の終息後に向けて、来訪者がまたふえてくるというようなことを踏まえて、受け入れ体制をしっかりと整えていく必要があるというふうに思います。
 そうした中で、この臨海副都心におけるにぎわいの創出、そしてまた快適なまちづくりに向けて、特に民間事業者の取り組みといったものを、このまちづくり推進事業によって支えてきたということがあったと思います。
 令和元年度の臨海副都心まちづくり推進事業の実績について明らかにしていただきたいと思います。

○赤木臨海副都心まちづくり推進担当部長 現在、新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、臨海副都心を訪れる方が減っている状況でございますが、臨海副都心が引き続き魅力あるまちとして発展していくためには、地域に進出した民間事業者と連携をいたしまして、にぎわいの創出や多様な来訪者への対応を図ることが必要となります。
 そのため、都は、臨海副都心のにぎわい創出や快適性向上につながる民間事業者の取り組みに対しまして、臨海副都心まちづくり推進事業により支援を行っております。
 令和元年度の実績でございますが、臨海副都心を訪れた方に地域の観光情報や災害時の避難情報など、さまざまな情報をタイムリーに提供できる先進的な案内誘導システムの導入、あるいは夜のにぎわい創出に向けたライトアップ、イルミネーションのための機器の導入など、合計十一件で約二億九百万円を補助いたしました。

○高倉委員 今、具体的な取り組みの事例が挙げられて、十一件で二億円を超える補助が行われたというお話がございました。
 このほかにも、民間事業者によるさまざまな創意工夫ある取り組みといったものも行われているというふうに思っております。
 特に、この臨海副都心の地域は、先ほど私も申し上げましたように、インバウンドのお客様が大変多いまちであるということであります。
 日本国内だけでなく、海外にも目を向ければ、外国から訪れるお客様、特に、さまざまな--当然ながら宿泊をしたりお買い物をしたり、たくさんお金を使うという、こういうところであるわけでありますけれども、その決済が、まさに現金ではなくてキャッシュレスで行われるというのが、もはやもう、今や一般的な、そういう時代であるというふうに思います。
 この臨海副都心においても、キャッシュレスの対応にはこれまでも十分に対応してきているというふうには思っております。
 そして、さらに、今回この新型コロナウイルスの感染ということが広がってくる中では、やはりたくさんの観光客が訪れるようなまちだけではありませんけれども、人々が生活をするまちの中では、例えば非接触による、あらゆる生活が営まれるというか、こういったこともかなり注意をして取り組んでいかなければならない。
 これは、コロナ後の、いわゆる生活のあり方、あるいはまちのあり方といったところにもなるというふうに思います。
 そうした意味でも、キャッシュレス対応といったことがますます重要になってくると思いますけれども、これまでの取り組み状況について明らかにしていただきたいと思います。

○赤木臨海副都心まちづくり推進担当部長 臨海副都心に来訪する多くのインバウンドの受け入れ環境整備としてキャッシュレス化の需要が高いことから、都はこれまで、事業者への個別訪問などを行い、商業、観光施設を中心に、補助事業を活用したキャッシュレス決済機器の導入を順次進めてまいりました。
 令和元年度は、例えば、飲食店においてお客様が多言語対応の画面から商品の写真を見て注文できるとともに、電子マネーやQRコードによる支払いもできる機器の導入に対しまして、合計二件、約一千二百万円の補助を行いました。
 非接触での決済が可能となるキャッシュレス決済は、新型コロナウイルス感染症対策としても有効でございますため、引き続き、補助事業を活用しながら、臨海副都心全体での利用促進に努めてまいります。

○高倉委員 このキャッシュレスの取り組み一つをとっても、皆さんが民間の事業者とも十分に連携をして前へ進めていくということがやはり重要であるというふうに思いますし、ぜひ、今はコロナの状況でありますけれども、その前までは、かなりたくさんの方が海外からもここへ訪れていた、こういう本当にある意味では東京の魅力を発出する非常に重要な場所でもありますので、ここでは本当に、キャッシュレスにしても、先駆的な取り組みがもういろいろと行われていると、こういうようなまちにしていく必要があるというふうに思っております。
 先ほど答弁もありましたけれども、多言語化についても、そういう取り組みをしっかりお願いをしたいと思います。
 そして、いよいよ来年はオリンピック・パラリンピック競技大会、延期された大会ではありますけれども、この開催に合わせて、国内外からさまざまな方々がこのエリアにも足を運ばれるというふうに思います。
 そうした意味では、いま一度、快適なまちづくりといったことをしっかり考えて、今は非常に新型コロナで大変な状況ではあるとは思いますけれども、しかしながら、この快適なまちづくりをしっかり考えて、来年のオリンピック・パラリンピックの開催、そして、それに伴うたくさんの方がいらっしゃる、こうしたことにも備えていただきたいと思いますけれども、その点についての、昨年の実績も含めてお伺いしたいと思います。

○赤木臨海副都心まちづくり推進担当部長 東京二〇二〇大会では、臨海副都心エリアには多くの競技会場や大会関連施設が配置され、出場する選手を初め、大会を楽しむお客様にとって居心地のよい快適なまちづくりを進めていくことが重要でございます。
 令和元年度の補助実績でございますが、来訪者の快適な移動空間、休憩空間確保のため、りんかい線国際展示場駅と、「ゆりかもめ」有明駅の両駅を結ぶスロープ及び日よけ、雨よけ施設の設置や、緑に囲まれた休憩スペースの設置に対しまして、合計三件、約四千百万円を支援いたしました。
 また、都におきましても、りんかい線の駅前広場の暑さ対策としまして、歩道部に日よけ、雨よけ施設を設置するとともに、水分の蒸発により路面温度を低下させる保水性ブロックを設置するなど、民間事業者の取り組みと連携しながら、快適なまちづくりを進めてまいりました。

○高倉委員 今、暑さ対策も含めて、取り組みのお話がありました。
 もうこれから寒い時期に向かいますので、余り実感としてこの暑さ対策というのは、私たちの気持ちの上でも、それほど切迫感がないわけでありますけれども、しかし、来年の大事な時期は、やはりまた、暑さ対策といったことも含めて取り組みが重要になってくると思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 あわせて、やはり新型コロナの感染の影響によりまして、多くの事業者が大変に厳しい状況に置かれているということも事実でありまして、この点については、よく、そういう事業者の方々のご意見、ご要望に耳を傾けていただきながら、きょうはまちづくり推進事業について質疑をさせていただきましたけれども、しっかりとこのまちづくりを進めていただきたいと思います。
 以上で終わります。

○和泉委員 まず、資料をご準備いただきましてありがとうございました。
 この要求資料によりますと、台場フロンティアビル、青海フロンティアビルの入居率がかなり落ちているようですけれども、どのような理由によるものなのか、まず伺います。

○深井企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 二つのビルにつきましては、大口テナントが退去したことにより入居率が減少したものでございます。
 なお、株式会社東京テレポートセンターにおいて、各ビルのテナント確保に向けて積極的な営業活動を進めているところでございます。
 その結果、台場フロンティアビルの現時点における入居率は以前の水準に戻っているところでございます。

○和泉委員 テナントビルですから、テナントが退去したことにより入居率が減少するのはわかるんですけれども、それがどのような理由かということについてまでは把握していないということだろうというふうに思います。
 台場フロンティアビルは埋まったけれども、青海フロンティアビルについては、六〇%にまで入居率が落ちたままの状態だということだろうと思います。
 決算書も確認しましたけれども、晴海緑道公園の整備費、これが七億八千五百万円、予算として計上していましたけれども、決算額は、事務費、工事監督費含めて九十九万七千余円ということで、執行率が〇・一%にとどまっています。
 これは、どのような整備を行う予定で、どのような事情で進まなかったのかということについて伺います。

○中村臨海開発部長 晴海緑道公園の工事は、平成三十年度、三十一年度の工事予定でしたが、入札の不調により、平成三十一年度、令和二年度の工事となりました。このため、本工事にかかわる決算額は、令和二年度に計上することとなります。
 この工事では、選手村の一角として、水辺を快適に散策できる緑道として概成しており、大会後、必要な仕上げ工事をし、開園する予定でございます。

○和泉委員 不調により工事の予定がずれ込んでしまったと。けれども、今年度で工事は行われていて、ほぼ概成しているというご答弁でした。
 この晴海緑道公園以外にも、臨海地域開発事業会計の所管となる海上公園があると思いますけれども、それらの整備の進捗状況についてはどのようになっているでしょうか。

○中村臨海開発部長 臨海地域開発事業会計では、水と緑のネットワークの拡充に向け、新たな海上公園の整備を推進しております。
 ここ数年は、二〇二〇大会会場の周辺を中心に整備を進めており、昨年度は、アリーナ等に隣接する有明親水海浜公園、選手村の一角となる晴海緑道公園、臨海副都心の骨格となるシンボルプロムナード公園の整備を実施いたしました。
 有明親水海浜公園と晴海緑道公園については、大会開催までに必要な園路等の整備を完成させるとともに、シンボルプロムナード公園については、東側に未整備だった広場を整備し、これにより、本公園の重立ったエリアは整備を完了することとなっております。

○和泉委員 環境の面からも緑の確保というのは非常に重要だというふうに思いますし、また、コロナの飛沫感染などのリスクが低い屋外の施設として、公園は、ますますこれから都民にとっての憩いの場としての役割、大きいものだというふうに思っています。
 また、それだけではなくて、海上公園は、防災公園の機能の強化にも取り組んでいるというふうに聞いています。
 先ほどのシンボルプロムナード公園は、臨海広域防災公園にも近くて、重要な防災拠点として期待されるわけですが、今回の整備の中でどのような防災上の配慮がなされたのか伺います。

○中村臨海開発部長 海上公園の一部は、地域防災計画等の中で、大規模救出救助拠点等、防災上重要な施設として位置づけられており、それぞれ必要な防災機能の整備を進めております。
 シンボルプロムナード公園においては、昨年度整備を実施したエリアについて、耐震強化岸壁の背後地の荷さばき地として位置づけており、発災時にその役割を果たせるよう、必要な整備を実施しているところでございます。
 具体的には、大型の緊急車両の進入可能な幅の広い出入り口や、強固な舗装がされた広場の整備を実施いたしました。

○和泉委員 先ほどの答弁にもありましたけれども、この間、オリンピックに関連するところを中心に整備が進められてきたということだと思いますが、もちろんそのオリンピックが終わった後で、都民に、よいものとして、よい形として残されるものを私たちは否定するものではありません。
 けれども、災害が今頻発していて、防災に対する都民の関心は年々高まっている状況です。引き続き、防災機能の強化にも努めていただきたいというふうに思います。
 一昨年の本分科会で、我が党の曽根議員が明らかにしましたけれども、臨海副都心開発は、バブル期に、開発地域の地価が毎年二・五%ずつ二十五年余りにわたって上がり続けるという想定のもとで、総額十兆円を超える事業としてスタートしたとのことです。
 このときの質疑で、都は、当初は七番目の副都心として育成していくこと、国際化、情報化という時代の要請に的確に応えて未来型都市を創出することを目的としていた、ところが、その後、バブルが崩壊して、職、住、学、遊のバランスのとれた複合的なまちづくりが開発のコンセプトへと変わりました。さらに近年では、観光交流のまちづくりの視点を加えて開発を進めてきているというふうにも答弁されています。
 この変遷も、当初の計画の破綻ぶりをうかがわせるものだというふうに思います。
 今の臨海地域開発事業会計は、平成十三年度に、埋立事業会計、羽田沖埋立事業会計、臨海副都心開発事業会計、この三つの会計を統合して設置されました。
 しかし、三会計の統合の背景には、臨海副都心開発の破綻があった。三会計の統合によって、埋立事業会計、羽田沖埋立事業会計から統合された土地資産、保有資産は、臨海副都心開発事業会計への貸付金なども含めて、金額が明らかになるだけでも四千四百八十五億円に上ります。
 この統合によって、臨海副都心開発事業会計は、埋立会計から買い取ることになっていた開発用地の一兆一千億円の支払いも不要になり、返済資金のショートが回避された、このことも、このときの質疑でわかりました。この事業会計の成り立ちがこのようなものであるということを正面から受けとめるべきだというふうに思います。
 カジノの計画や調査に時間やお金を費やすことはするべきではありません。ましてや、コロナ禍のもとで社会経済も激変しようとしているわけですから、臨海開発のあり方そのものをしっかりと検証し直すべきです。都民の暮らしにとって最もふさわしい活用の仕方を都民とともに探ることこそ、過去の失敗を取り戻す道であると申し述べて、質疑を終わります。

○斉藤委員 私からも、臨海副都心における新たな魅力づくりについて伺わせていただきます。
 臨海地域開発事業会計におけるまちの魅力づくりについて伺います。
 臨海地域の中で中核的なエリアである臨海副都心は、広々としたシンボルプロムナード公園をまちの骨格にいたしまして、大規模な商業、観光施設や東京ビッグサイトなどのコンベンション施設が配置をされておりまして、インバウンドやビジネス客でにぎわうまちということは皆さんからもご紹介がありました。
 その中でも、まちの特徴の一つとして挙げられますのが、シンボルプロムナード公園や未処分地を活用した音楽フェスを初めとしたさまざまなイベントが行われていて、まちのにぎわいを生み出しているということでございます。
 ことしの夏に、このエリアは東京二〇二〇大会の舞台として利用される予定でしたけれども、残念ながら新型コロナウイルス感染症の影響で延期となりました。大会後、再び活気に満ちたまちに戻ることを期待する中で、このエリアの新たなまちの魅力づくりの可能性について伺いたいと思います。
 昨年度から取り組まれてきたアートプロジェクトが、先日、シンボルプロムナード公園において開催されて大変盛況だったと伺っております。
 まず、このアートプロジェクトの目的について伺いたいと思います。

○赤木臨海副都心まちづくり推進担当部長 これまで臨海副都心は、プロジェクションマッピングなどの最先端のイベントを展開してきており、このまちのポテンシャルを最大限に生かせる取り組みといたしまして、アートによる新たなまちの魅力づくりに取り組むことといたしました。
 プロジェクトの展開に当たりましては、活動拠点を整備いたしまして、そこを中心としたさまざまなアートプログラムの展開により、まちのにぎわいを生み出すことを目指してまいります。

○斉藤委員 一昨年度に、青海、豊洲と連続してチームラボのアートミュージアムが開設されて大きな話題になりました。また、昨年から文化庁メディア芸術祭が臨海副都心で開催されるようになったと伺っています。
 音楽を初め、アートは、人と人とをつないで、まちに潤いを吹き込むものでありまして、これまで芸術文化機能が比較的乏しかったといえる臨海地域でこそ大きな発展の可能性があると考えております。
 次に、昨年度の具体的な取り組み内容について伺わせてください。

○赤木臨海副都心まちづくり推進担当部長 昨年度は、まず、アートプロジェクトの主体となる実行委員会の立ち上げを行いますとともに、具体的な活動に対して助言を行っていただくアドバイザーを選任いたしました。
 次に、事業実施に当たりましては、ARTBAY TOKYOと銘打ったプロジェクト名で展開することとし、シンボルプロムナード公園において、プロジェクトの拠点となりますARTBAY HOUSEの設計及び建設を行いました。
 本年九月には、このARTBAY HOUSEにおきまして、新型コロナウイルス感染症対策を講じました上で、文化庁メディア芸術祭と連携したイベントを開催し、約五千人のお客様にお越しいただき、アートに触れる体験をしていただきました。

○斉藤委員 ARTBAY HOUSEの取り組み、本年九月の恐らく複数日の開催をもって延べで五千人ほどの集客があったということなんですけれども、この時期にこの集客は本当にすばらしいなというふうに思っておりまして、ちょっと自分の業界の方が大変苦しいということを伺っていることもあって、うらやましいなというところまで思ってしまうんですけれども、本当に日本全国の中で、こんな魅力を持っている地点、地域というのは、もう珍しいというふうにも考えておりまして、日本全国から大変期待を寄せられているということを感じている次第でございます。
 現在は、新型コロナウイルス感染症の影響で、大規模なイベントは開催しづらいという状況にあるんですけれども、コロナ禍でも楽しめるアートイベントとして大きな一歩を踏み出したと考えております。
 そのためには、まちの新たな魅力として親しんでいただくための効果的なPRが必要と考えますが、所見を伺います。

○赤木臨海副都心まちづくり推進担当部長 昨年度、プロジェクトの効果的なPRの方策について検討を行いまして、東京二〇二〇大会のエンブレムのデザイナーであります野老朝雄氏のデザインによるロゴマークの作成を行いました。
 また、昨年夏には、お台場海浜公園で開催された海水浴イベント、お台場プラージュにおきまして、ARTBAY TOKYOオリジナルの日傘の無料貸し出しを行いましたほか、プロジェクトの拠点となるARTBAY HOUSEの建設工事の仮囲いを活用しまして、プロジェクトの理念や展望をうたったアートウオールを展示し、PRに努めてまいりました。

○斉藤委員 ARTBAY HOUSEはSNS映えする建物だということも伺っています。これでも注目を集めて、周辺の夜景とも大変調和をしていると伺っております。
 最後に、夜景に関連して質問をいたしますけれども、私たち無所属東京みらいは、東京の経済成長の伸びしろとして期待されるナイトライフエコノミーの創出が重要と考えております。夜間の観光、消費を伸ばしていく上で、まちのライトアップによる夜の景観づくりがその下支えとなると考えております。
 臨海副都心は、公共施設等のライトアップ基本方針において重点エリアとなっておりますが、臨海副都心におけるライトアップの昨年度の取り組みについて伺います。

○赤木臨海副都心まちづくり推進担当部長 臨海副都心は、民間事業者と連携しながらまちづくりに取り組んでおりまして、これまで、まちの魅力向上につながるライトアップやイルミネーションに取り組む民間事業者の取り組みに対して支援を行ってまいりました。
 昨年度は、台場地区のオフィスビル及び青海地区の商業施設のライトアップやイルミネーション事業に対して補助を行ったところでございます。
 こうした取り組みの積み重ねによりまして、夜間もまち歩きを楽しめるよう、まちを華やかに照らし出すことにより、このエリアの回遊性や魅力の向上を図ってまいりました。

○斉藤委員 ありがとうございます。ただいまの答弁にありましたように、このエリアは、民間事業者との連携にたけた、大変得意としているまちでもあると考えております。ぜひ大会後も、アートによるまちの魅力づくりに取り組んでいただきたいと考えています。
 また、先般、都は、海上公園における官民連携事業の第一弾として、晴海ふ頭公園での事業者決定を公表したところでございますが、今回のアートプロジェクトも海上公園の中で実施をされておりまして、海上公園のポテンシャルを十分に示しておりますので、引き続き民間事業者を積極的に活用しながら、まちづくりを進めていただくことを要望しまして、私の質問を終わります。

○細谷委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○細谷委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。
 以上で港湾局関係を終わります。
 これをもちまして本日の分科会を閉会いたします。
   午後二時散会

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