委員長 | ともとし春久君 |
副委員長 | 遠藤 守君 |
副委員長 | 河野ゆりえ君 |
副委員長 | 崎山 知尚君 |
理事 | 菅野 弘一君 |
理事 | 栗林のり子君 |
理事 | 西沢けいた君 |
理事 | 尾崎あや子君 |
理事 | 田中たけし君 |
小林 健二君 | |
堀 宏道君 | |
小松 久子君 | |
ほっち易隆君 | |
田中 朝子君 | |
上田 令子君 | |
和泉なおみ君 | |
神野 次郎君 | |
高椙 健一君 | |
新井ともはる君 | |
島田 幸成君 | |
高橋 信博君 | |
小宮あんり君 | |
山田 忠昭君 |
欠席委員 なし
出席説明員病院経営本部長 | 真田 正義君 |
中央卸売市場長 | 岸本 良一君 |
東京都技監都市整備局長兼務 | 安井 順一君 |
港湾局長 | 武市 敬君 |
交通局長 | 塩見 清仁君 |
水道局長 | 醍醐 勇司君 |
下水道局長 | 石原 清次君 |
本日の会議に付した事件
平成二十六年度東京都公営企業各会計決算の認定について
平成二十六年度決算概要(説明)
・平成二十六年度東京都病院会計決算
・平成二十六年度東京都中央卸売市場会計決算
・平成二十六年度東京都都市再開発事業会計決算
・平成二十六年度東京都臨海地域開発事業会計決算
・平成二十六年度東京都港湾事業会計決算
・平成二十六年度東京都交通事業会計決算
・平成二十六年度東京都高速電車事業会計決算
・平成二十六年度東京都電気事業会計決算
・平成二十六年度東京都水道事業会計決算
・平成二十六年度東京都工業用水道事業会計決算
・平成二十六年度東京都下水道事業会計決算
○ともとし委員長 ただいまから平成二十六年度公営企業会計決算特別委員会を開会いたします。
本委員会の担当書記に交代がありましたので、ご紹介いたします。
議案法制課担当書記の井上雅樹君です。同じく前澤愛さんです。
〔書記挨拶〕
○ともとし委員長 よろしくお願いいたします。
○ともとし委員長 本日から、さきの委員会でご決定いただきました実施要領及び審査日程に従いまして、平成二十六年度決算の審査を進めてまいりますので、よろしくお願いいたします。
なお、決算審査の参考資料として、平成二十六年度予算の審議等における懸案事項の措置状況調をお手元に配布してありますので、後ほどご参照いただきたいと思います。
本日は、決算審査の第一回目でございますので、平成二十六年度公営企業各会計決算について、所管の長から順次概要説明を聴取したいと思います。
なお、局別の説明の聴取と資料要求は、本委員会終了後、それぞれの分科会に分かれて行いますので、ご了承願います。
それでは、それぞれ所管の長から挨拶並びに幹部職員の紹介があります。
○塩見交通局長 交通局長の塩見清仁でございます。
ともとし委員長を初め委員の皆様方には、日ごろから交通局の所管事業につきまして、ご理解、ご支援を賜りまして厚く御礼申し上げます。
事業運営に当たりましては、お客様から信頼され、支持される都営交通を目指し、安全の確保を最優先に、サービスの向上と経営改善に取り組むとともに、東京の都市活動や都民生活を支える公共交通機関として、世界一の都市東京の実現に貢献してまいる所存でございます。
委員の皆様方におかれましては、今後とも、より一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
それでは、本日出席しております幹部職員を紹介させていただきます。
総務部長の小泉健でございます。本委員会との連絡を担当いたします財務課長の市川雅明でございます。
よろしくお願い申し上げます。
〔理事者挨拶〕
○醍醐水道局長 水道局長の醍醐勇司でございます。
ともとし委員長を初め委員の皆様方には、日ごろから当局の事業につきまして、ご理解とご支援を賜り厚く御礼を申し上げます。
当局におきましては、水道事業並びに工業用水道事業を所管し、都民の暮らしを守り、都市活動を支える基幹的な都市施設として、全力を挙げて健全な事業運営に取り組んでおります。当局に課せられました使命達成のため、局一丸となって職責を果たしてまいる所存でございます。
委員長を初め委員の皆様方には、今後とも、より一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
続きまして、本日出席しております幹部職員を紹介させていただきます。
総務部長の黒沼靖でございます。本委員会との連絡に当たります主計課長の市村敬正でございます。
以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
〔理事者挨拶〕
○石原下水道局長 下水道局長の石原清次でございます。
ともとし委員長を初め委員の皆様方には、日ごろから下水道事業につきましてご指導、ご支援を賜り、厚く御礼を申し上げます。
下水道局は、二十三区における区部下水道事業と多摩地域の流域下水道事業を所管しておりまして、都民の皆様の生活や都市活動を支える下水道の整備と施設の適切な維持管理に取り組んでいるところでございます。
今後も、局一丸となって、下水道サービスのさらなる向上に努めてまいります。引き続き、一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
続きまして、本日出席しております幹部職員をご紹介させていただきます。
経理部長の安藤博でございます。本委員会との連絡を担当いたします会計課長の吉川正信でございます。
以上でございます。よろしくお願い申し上げます。
〔理事者挨拶〕
○安井東京都技監 東京都技監の安井順一でございます。都市整備局長及び局の技監を兼務してございます。
ともとし委員長を初め委員の皆様には、日ごろから当局の事務事業につきましてご指導、ご鞭撻を賜り、まことにありがとうございます。
市街地再開発事業は、道路、公園などの公共施設並びに住宅などの施設建築物を一体的に整備することにより、良好な生活環境を備えた安全で快適な都市空間を創出する事業でございます。
とりわけ、当委員会でご審議いただきます都市再開発事業会計で経理を行っております環状第二号線新橋・虎ノ門地区などの市街地再開発事業は、都市再生の一端を担う都施行の事業として早期実現が期待されておりまして、職員一丸となって取り組んでございます。
今後とも、より一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
続きまして、本日出席しております幹部職員を紹介させていただきます。
総務部長の今村保雄でございます。当委員会との連絡に当たらせていただきます総務課長の小泉雅裕でございます。
以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
〔理事者挨拶〕
○武市港湾局長 港湾局長の武市敬でございます。
ともとし春久委員長を初め委員の皆様方には、日ごろから港湾局所管の事務事業につきまして、ご指導、ご鞭撻を賜り、まことにありがとうございます。
東京臨海地域におきましては、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック開催時に中心的なエリアとなることが予想されており、その特性や潜在力を最大限に生かし、この地域が東京全体の活力の牽引役となるよう総力を挙げて開発を進めているところでございます。
また、東京港は、首都圏四千万人の生活と産業を支え、年間四百万個を超えるコンテナ貨物を扱う日本一の取扱量を記録している港でございます。引き続き、東日本のメーンポートとしての役割を着実に果たすことができるよう、港湾の現場に精通した強みを最大限に生かして、的確に港湾経営を行ってまいります。
委員の皆様方には、今後も引き続きご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
続きまして、本日出席しております当局の幹部職員を紹介させていただきます。
総務部長の浜佳葉子でございます。当委員会との連絡に当たります総務課長の野平雄一郎でございます。
どうぞよろしくお願いいたします。
〔理事者挨拶〕
○真田病院経営本部長 病院経営本部長の真田正義でございます。
ともとし委員長を初め委員の皆様方には、日ごろから病院経営本部所管の事務事業につきまして、特段のご理解とご支援を賜りまして厚く御礼申し上げます。
病院経営本部は、医療環境の変化に的確に対応し、福祉、保健医療行政と密接に連携しながら、都民の皆様に安心・安全の医療を提供してまいる所存でございます。
今後とも一層のご指導のほどよろしくお願い申し上げます。
それでは、当本部の幹部職員を紹介させていただきます。
経営企画部長の中野透でございます。当委員会との連絡等に当たらせていただきます総務課長の大久保達也でございます。
以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
〔理事者挨拶〕
○岸本中央卸売市場長 中央卸売市場長の岸本良一でございます。
ともとし委員長を初め委員の皆様方には、日ごろから中央卸売市場所管の事務事業につきまして、ご指導、ご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
中央卸売市場は、首都圏の生鮮食料品等の円滑な流通を確保することで、都民生活を支える役割を担っております。引き続き、食の安全・安心を初めとする消費者ニーズに的確に対応した市場運営に、全力を挙げて取り組んでまいります。
今後とも、より一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
続きまして、本日出席しております幹部職員を紹介させていただきます。
管理部長の野口一紀でございます。当委員会との連絡に当たります担当部長で総務課長事務取扱の松田健次でございます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
〔理事者挨拶〕
○ともとし委員長 挨拶並びに紹介は終わりました。
○ともとし委員長 これより決算の審査を行います。
平成二十六年度東京都公営企業各会計決算の認定についてを議題といたします。
決算の概要について、順次説明を願います。
○塩見交通局長 交通局が所管しております三会計の平成二十六年度決算のご審議をいただくに当たりまして、事業及び決算の概要につきましてご説明申し上げます。
お手元にお配りしております平成二十六年度東京都交通事業会計、東京都高速電車事業会計、東京都電気事業会計決算の概要の一ページをお開きいただきたいと存じます。
初めに、1の事業の概要でございますが、交通局は、地方公営企業法に基づき、独立採算制の原則により、三会計で六つの事業を運営しております。
(1)の交通事業会計では、自動車運送事業を初めとする四事業を経理しております。
(2)の高速電車事業会計では、都営地下鉄四線を運行する高速電車事業を経理しております。
(3)の電気事業会計では、多摩川の流水を利用した水力発電を行う電気事業を経理しております。
平成二十六年度は、東京都交通局経営計画二〇一三に基づき、安全・安心の確保を最優先に、質の高いサービスを提供するとともに、東京の発展への貢献や経営基盤の強化に努めました。
さらに、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に向けた取り組みを進めました。
次に、二ページをごらんください。2の事業実施状況についてご説明申し上げます。
初めに、(1)の自動車運送事業でございますが、安全・安心の確保として、都営バスの全車に導入しているドライブレコーダーの映像や運転訓練車を活用した事故防止研修等を全ての営業所で実施いたしました。
次に、質の高いサービスの提供として、全ての路線バスをノンステップバスで運行するとともに、簡易型バス接近表示装置の増設や停留所上屋とベンチの整備を進め、停留所におけるサービスの充実を図りました。
さらにバス車内において、次停留所名表示装置を四カ国語に対応した液晶ディスプレーに更新し、情報サービスを強化いたしました。
次に、東京の発展への貢献として、最新の排出ガス規制に適合した低公害ノンステップバスを導入したほか、バス停留所の標識柱にLED照明を採用するなど、環境負荷の低減に努めました。
(2)の軌道事業でございますが、停留場からの転落事故を防止するため、固定式ホーム柵の設置を進め、安全、安定輸送の強化に努めました。また、沿線四区と連携してスタンプラリーを実施したほか、車内装飾を施した都電「バラ号」を運行するなど、沿線地域の活性化と積極的な乗客誘致の取り組みを行いました。
(3)の新交通事業でございますが、ダイヤ改正を実施し、増発による輸送力の増強を図るなど、ラッシュ時の混雑緩和に努めました。
また、駅改札口に設置してある列車運行情報表示装置に緊急災害放送を放映するための改修を行い、お客様への災害時の情報提供の充実を図りました。
次に、三ページをごらんください。
(4)の懸垂電車事業でございますが、上野動物園と連携したサービス向上と乗客誘致の取り組みを行いました。
(5)の高速電車事業でございますが、安全・安心の確保として、新宿線全駅へのホームドアの整備に向け車両の改修などに着手いたしました。
また、地下鉄施設の耐震補強や地下鉄構造物の長寿命化に引き続き取り組みました。
次に、質の高いサービスの提供として、大江戸線に液晶画面モニターを車内に設置した新型車両を二編成十六両導入いたしました。
また、浅草線のダイヤを改正し、羽田空港や成田空港へのアクセスを強化いたしました。
さらに、東京メトロとのサービス一体化の取り組みとして、Tokyo Subway Ticketを発売するとともに、都営地下鉄三十五駅で無料WiFiサービスを開始いたしました。
次に、東京の発展への貢献として、省エネ機器を導入するとともにPRポスターの掲示により公共交通機関の利用促進を図るなど、環境負荷の低減に取り組みました。
また、職員のサービス介助士資格の取得拡大や駅構内への触知案内図の整備などを行うなど、福祉施策を推進いたしました。
(6)の電気事業でございますが、クリーンエネルギーである水力発電による電気の安定的な供給に努めました。
次の四ページをごらんください。3の決算の概要についてご説明申し上げます。
(1)の交通事業会計でございますが、まず業務量につきましては、自動車運送事業は、百三十一系統、千四百六十両の車両をもって営業を行い、乗車人員は一日平均五十八万七千人となりました。軌道事業は、三ノ輪橋-早稲田間の十二・二キロメートルを運行し、乗車人員は一日平均四万六千人となりました。
新交通事業は、日暮里-見沼代親水公園間の九・七キロメートルを運行し、乗車人員は一日平均七万一千人となりました。
また、上野動物園内でモノレールを運行しております懸垂電車事業の乗車人員は一日平均三千人となりました。
収益的収支につきましては、収入総額四百六十四億六千五百万円に対し、支出総額は四百九十九億三千六百万円で、差し引き三十四億七千百万円の純損失となっております。
資本的収支につきましては、収入総額四十一億二千九百万円に対し、支出総額は九十六億五千五百万円で、五十五億二千六百万円の差引資金不足となりましたが、この不足額につきましては、損益勘定留保資金などで補填をいたしました。
次の五ページをごらんください。(2)の高速電車事業会計についてご説明申し上げます。
まず、業務量につきましては、地下鉄四路線の百九キロメートルを車両数千百三十二両をもって運行し、乗車人員は一日平均二百五十一万人となりました。
収益的収支につきましては、収入総額千五百三十七億四千六百万円に対し、支出総額は千三百五十一億六千八百万円で、差し引き百八十五億七千八百万円の純利益となっております。
資本的収支につきましては、収入総額百五十八億八千七百万円に対し、支出総額は七百八十二億円で、工事資金九億四千万円を翌年度に繰り越しまして、六百三十二億五千三百万円の差引資金不足となりましたが、この不足額につきましては、損益勘定留保資金などで補填をいたしました。
最後に、(3)の電気事業会計でございます。
業務量につきましては、三つの発電所合計の最大出力は三万六千五百キロワットで、年間の販売電力量は十二万七千五百八十九メガワット時となりました。
収益的収支につきましては、収入総額二十一億五千九百万円に対し、支出総額は二十二億一千九百万円で、差し引き五千九百万円の純損失となっております。
次の六ページをごらんください。資本的収支につきましては、支出総額一億八千二百万円で、工事資金一億八千五百万円を翌年度に繰り越しまして、三億六千七百万円の差引資金不足となりましたが、この不足額につきましては、損益勘定留保資金などで補填をいたしました。
以上、三会計合計では、百五十億四千七百万円の純利益となりましたが、引き続き増収に努めるとともに、経営効率化を図り、さらなる経営基盤の強化に努めてまいります。
今後とも公営交通としての役割を十分認識し、これまで以上にお客様から信頼され、支持される都営交通を目指して、局一丸となって取り組んでいく所存でございます。よろしくご審議のほどをお願い申し上げます。
○醍醐水道局長 平成二十六年度水道事業会計及び工業用水道事業会計の決算をご審議いただくに当たり、両事業の決算の概要についてご説明を申し上げます。
お手元に配布してございます平成二十六年度東京都水道事業会計及び工業用水道事業会計決算の概要をごらんいただきたいと存じます。
一ページをお開き願います。初めに水道事業会計について申し上げます。
水道事業の最大の使命は、都民生活や都市活動に欠かすことのできない清浄な水を安定して供給することにあります。
平成二十六年度は、現在はもとより、五十年、百年先の将来を見据えて持続可能な事業運営を目指し、平成二十七年度までの事業計画と財政計画を明らかにした東京水道経営プラン二〇一三に掲げた主要施策を中心に事業を着実に推進いたしました。
また、中長期的な施設整備の方向性を明らかにし、十年後の整備目標と目標達成のための具体的取り組みをまとめた東京水道施設整備マスタープランを策定いたしました。
以下、平成二十六年度の事業の実施内容についてご説明申し上げます。
まず第一は、安定給水であります。
安定した水源の確保について申し上げます。
平常時はもとより、渇水の際にも安定した給水を確保できるよう、水源開発の促進に引き続き努めました。
民有林購入事業の推進につきましては、多摩川上流域の管理が十分でない民有林を百九ヘクタール購入いたしました。
また、震災時や事故時等におきましても、バックアップ機能を確保するため、導水管の二重化及び送水管のネットワーク化等を推進いたしました。
さらに、漏水防止対策を推進した結果、平成二十六年度の漏水率は三・一%でございました。
恐れ入ります、二ページをお開き願います。第二に震災対策であります。
まず、防災機能のさらなる強化について申し上げます。
震災時における水道施設の被害を最小限にとどめ、給水を可能な限り確保するため、避難所等への供給ルートや被害が大きいと想定される地域の耐震継ぎ手化を優先的に進めていく水道管路の耐震継手化十カ年事業や、私道内給水管の一層の耐震強化等を推進いたしました。
次に、電力確保に向けた取り組みにつきましては、大規模停電時などにおいても安定的な給水を実現するため、浄水場などにおける自家用発電設備や水運用に必要なデータを送信する配水本管テレメーターのバッテリーを増強、整備し、電力の自立化に努めました。
続いて、応急体制の充実につきましては、給水拠点に指定をされております給水所等におきまして、住民の方がみずから迅速に応急給水を行えるよう施設の改造を進めてまいりました。
また、消火栓等を活用した応急給水が可能となるよう、区市町に応急給水用資器材を貸与するとともに、区市町と連携し、地域住民による応急給水訓練を支援いたしました。
第三に、安全でおいしい水であります。
まず水質への対応について申し上げます。
平成二十六年度は、これまでの安全でおいしいに加え、環境や家計に優しい、生活に欠かせないなどの新たな視点から、お客様に水道水への理解を一層深めていただくため、東京タップウォータープロジェクトを開始いたしました。
また、貯水槽内での水の滞留時間が長いなど、特に残留塩素の消費量が多いと推定される貯水槽水道について詳細調査を実施し、設置者に対して適正な管理に向けたアドバイスを行いました。
次に、直結給水方式への切りかえ促進につきましては、蛇口から直接水を飲むという日本が誇る水道文化を次世代に継承していくため、小中学校水飲栓直結給水化モデル事業を六十六校で実施いたしました。
また、貯水槽水道から直結給水への切りかえに際し、給水管を現状より太くする必要がある場合に、配水管からメーターまでの増径工事を水道局が施行するなど、直結給水方式の一層の普及促進を図りました。
第四に、広域的事業運営であります。
まず、多摩地区水道の広域的事業運営について申し上げます。
都営水道にふさわしい広域水道としてのメリットをさらに発揮できるようにするため、多摩地区水道施設の再構築や災害対応力の強化など、多摩水道改革計画二〇一三に掲げた施策を推進いたしました。
平成二十六年度は、給水の安定性向上のため、送水管ネットワーク化の一環として整備を進めてまいりました多摩丘陵幹線の全線が完成いたしました。
次に、国内水道事業者との連携につきましては、広域的な災害時の相互応援活動を円滑に行うため、仙台市との合同訓練などを実施いたしました。
また、応援活動に向かう水道事業体の待機場所となる中継地を提供する中継水道事業体としての活動に関する覚書を、茨城県企業局と全国で初めて締結いたしました。
恐れ入ります、三ページをお開き願います。第五に、お客様とのコミュニケーションであります。
平成二十六年度は、東京水飲み比べキャンペーンとして、水道水とミネラルウオーターの飲み比べを年間を通じて実施いたしました。
また、蛇口から直接飲める安全でおいしい水をより身近に実感していただくため、お客様が自宅の水道水質を簡易測定する水道水質モニターを実施いたしました。
さらに、次世代を担う小学生を対象に水道キャラバンを千二百五十六校で実施したほか、乳幼児の親世代を主な対象とした地域水道キャラバンを百八十五回実施いたしました。
第六に、エネルギー、環境対策であります。
平成二十六年度は、より一層の環境負荷低減に向け、東京都水道局環境計画及び東京水道エネルギー効率化十年プランに基づき、太陽光発電などの再生可能エネルギーの活用や高効率ポンプ設備への更新によるエネルギーの効率化に向けた取り組みなどを推進いたしました。また、温室効果ガス削減義務の確実な履行を図るとともに、水環境の保全や資源の有効利用などに継続的に取り組んでいくため、東京都水道局環境五か年計画を策定いたしました。
第七に、国際展開であります。
世界的な水問題への対応など、我が国の技術に対して高まる期待に応えるため、引き続き国際展開に取り組みました。
平成二十六年度は、日本企業と連携し、ミャンマーのヤンゴンにおいて無収水対策事業を実施いたしました。
第八に、経営基盤の強化であります。
平成二十六年度は、監理団体への業務移転が進展し、監理団体が担う責任が一層大きくなる中、効率的な事業運営と公正性、透明性を確保するための取り組みを引き続き推進いたしました。
また、平成三十年代以降に集中する大規模浄水場の更新に備え、代替浄水施設の整備に必要な資金を自己財源により確保するため、昨年度に引き続きまして、利益処分案として大規模浄水場更新積立金への積み立てを五十億円計上させていただいております。
さらに、経営努力として職員定数三十人を削減したほか、資産の有効活用などによる収入の確保に努めました。
四ページをお開き願います。次に、給水状況について申し上げます。
年間の総配水量でございますが、十五億二千八十四万立方メートルとなり、前年度より二百六十五万立方メートル減少いたしました。有収水量でございますが、十四億五千七百八十万立方メートルで、前年度より千四百九十八万立方メートル減少いたしました。給水件数でございますが、七百二十九万件で、前年度より十万件増加いたしました。
次に、財政状況について申し上げます。
まず、収益的収支におきましては、収入総額三千二百七十九億六千六百万円、支出総額二千九百二十八億七千九百万円、差し引き三百五十億八千七百万円の純利益になりました。
また、資本的収支は前年度からの繰越額を含めまして、収入総額百九十一億七千九百万円、支出総額一千九十七億円、翌年度への繰越工事資金六十七億五千七百万円、差し引き九百七十二億七千八百万円の不足となりました。この不足額は、損益勘定留保資金などで補填をいたしました。
恐れ入ります、五ページをお開き願います。工業用水道事業会計について申し上げます。
都の工業用水道事業は、地盤沈下防止という所期の目的を十分に果たしてまいりましたが、工場の移転、水使用の合理化等により需要の減少が続いている一方、老朽化した施設の更新時期を迎えるなど、厳しい事業環境にあります。
このため、平成二十六年度においても、より一層の経営の効率化と財政の安定化を図ることを基本に事業運営を行いました。
まず、給水状況について申し上げます。
年間総配水量は一千七十万立方メートルとなり、前年度より六十四万立方メートル減少いたしました。給水件数でございますが、五百五十四件でありまして、前年度より十四件減少いたしました。
次に、財政状況について申し上げます。
まず、収益的収支におきましては、収入総額十三億三百万円、支出総額同じく十三億三百万円となり、収支均衡となりました。
資本的収支でございますが、収入総額七千七百万円、支出総額九千百万円、差し引き一千四百万円の不足となりました。この不足額は、損益勘定留保資金で補填をいたしました。
以上、平成二十六年度水道事業会計及び工業用水道事業会計の決算の概要についてご説明を申し上げましたが、両事業とも幾多の重要課題を抱えております。都民から両事業を負託された公営企業管理者として、お客様に喜ばれる水道を目指し、課題解決に向け、職員ともども全力を挙げて取り組み、現在及び将来の安定給水の確保に努めてまいります。
本決算につきまして、よろしくご審議の上、ご承認賜りますようお願い申し上げます。
○石原下水道局長 平成二十六年度東京都下水道事業会計決算のご審議をいただくに当たりまして、決算の概要についてご説明を申し上げます。
お手元にお配りしてございます平成二十六年度東京都下水道事業会計決算の概要をごらんいただきたいと存じます。
一ページをお開き願います。第1の事業方針でございます。
平成二十六年度は、経営計画二〇一三の中間年であり、ここに掲げております三つの経営方針のもと、区部下水道事業と流域下水道事業を着実に実施いたしました。
次に、第2の区部下水道事業についてでございます。
まず、1の主要施策でございます。
施設の再構築では、将来にわたって安定的に下水道機能を発揮できるよう、老朽化した施設の更新にあわせ、雨水排除能力の増強や耐震性の向上などを図る再構築を青山幹線など下水道管十一万六千九百八十七メートルやポンプ所十三カ所などにおいて計画的に推進しました。
二ページをお開き願います。浸水対策では、都市化の進展による下水道への雨水流入量の増加や局地的な集中豪雨に対応するため、第二溜池幹線など下水道管八千九百七十四メートルやポンプ所六カ所などの基幹施設の整備を進めました。
また、大規模地下街において、一時間七十五ミリメートルの降雨に対応する浸水対策を新橋・汐留駅地区などで進めました。
震災対策は、次のページにわたっておりますけれども、震災時においても下水道機能を確保するため、また、東日本大震災の経験を踏まえ、高度防災都市づくりに向けまして、下水道管とマンホールの接続部百七十カ所の耐震化や日本堤ポンプ所など九カ所の耐水化等に取り組みました。
三ページの合流式下水道の改善では、雨天時に合流式下水道から河川や海などへ放流される下水の汚濁負荷量を削減するため、降雨初期の特に汚れた下水を貯留する施設等の整備を進め、芝浦水再生センターで雨天時貯留池が完成しました。
四ページをお開き願います。高度処理では、東京湾などに放流される下水処理水の水質をより一層改善するため、既存施設の改造により、これまでの処理法に比べ電力使用量をふやすことなく、窒素及びリンを削減できる準高度処理施設等の整備を森ヶ崎水再生センターなどで進めました。
エネルギー、地球温暖化対策では、下水道事業初のエネルギー基本計画スマートプラン二〇一四を策定し、総エネルギーに占める再生可能エネルギーと省エネルギーの合計の割合を平成三十六年度までに二〇%以上とすることを目指して取り組みを推進しました。
汚泥焼却工程における温室効果ガスを削減できるターボ型流動焼却炉などの整備を、みやぎ水再生センターなどで進めるとともに、再生可能エネルギーの活用を目的として、森ヶ崎水再生センターなどで太陽光発電設備の整備を進めました。
五ページをごらん願います。2の事業実績でございますが、平成二十六年度の実績を建設改良事業、維持管理事業に分けてお示ししております。
次に六ページをお開き願います。第3の流域下水道事業についてでございます。
1の主要施策でございますが、老朽化施設の更新では、多摩川上流水再生センターなど六カ所で施設の更新を進めました。
震災対策では、北多摩二号水再生センターなど四カ所で施設の耐震化を進めました。
水再生センター間の相互融通機能の確保では、多摩川を挟んで対面する北多摩二号水再生センターと浅川水再生センター間を結ぶ連絡管の整備を進めました。
七ページをごらん願います。高度処理では、浅川水再生センターなど五カ所で高度処理施設や準高度処理施設の整備を進めました。
エネルギー、地球温暖化対策では、南多摩水再生センターで汚泥ガス化炉やバイナリー発電設備の整備などを進めました。
八ページをお開き願います。単独処理区の編入では、平成二十七年度から段階的に下水を受け入れることとしている八王子市との間で、維持管理協定の調整を行うとともに、八王子水再生センターで施設整備を進めました。なお、この受け入れにつきましては、本年七月から開始したところでございます。
市町村との連携強化では、多摩三十市町村との下水道情報交換会を継続して開催するとともに、水質検査の共同実施を二十六市町村に拡大いたしました。
九ページをごらん願います。2の事業実績は、平成二十六年度の実績を、建設改良事業、維持管理事業に分けてお示ししております。
第4、サービスの向上と経営基盤の強化についてでございます。
1の危機管理対応の強化でございますが、お客様の安全・安心を支えるため、震災や浸水などの災害への予防対策を計画的に推進するとともに、首都直下地震などの発生時に的確に対応できるよう関係団体等と連携した訓練を実施しました。
一〇ページをお開き願います。2の東京下水道の応援団を獲得では、お客様に下水道事業を理解していただき、より多くの方々に東京下水道の応援団となっていただけるよう、神田下水百三十周年及び水再生センター名称変更十周年を契機として、下水道の歴史や役割などについて積極的なPRを展開しました。
3の東京下水道の国際展開では、監理団体と連携、協力し、海外インフラ整備プロジェクトの契約合意や個別技術の海外展開などに積極的に取り組みました。
一一ページをごらん願います。4の技術開発の推進では、下水道事業が直面するさまざまな技術的課題を解決するため、エネルギー自立型の第三世代型焼却システムの開発など、先駆的、効果的な技術開発に取り組みました。
5のあすを見据えた体制づくりでは、日本の下水道技術を牽引し、将来にわたって下水道サービスを安定的に提供していくため、各職場でのOJTの推進とともに下水道技術実習センターを活用し、人材育成と技術の継承に取り組みました。
6の資産の有効活用では、下水道事業初の立体都市計画制度を活用し、芝浦水再生センターの雨天時貯留池の整備にあわせて、その上部を利用した民間事業者による業務商業ビル、品川シーズンテラスが竣工いたしました。
一二ページをお開き願います。第5の東日本大震災の被災地への支援についてでございます。
岩手県などに職員を長期派遣し、下水道施設の復旧業務などの被災地支援を行いました。
また、約四年間にわたり監理団体と連携して取り組んでまいりました浦安市の下水道施設の復旧支援が完了いたしました。
第6の経理状況についてご説明申し上げます。
1の収益的収支でございますが、表の合計欄のとおり、総収益四千百二十億四千九百万円、総費用三千三百四十七億八千万円でございまして、差し引き七百七十二億六千八百万円の純利益が生じました。
2の資本的収支でございますが、表の合計欄のとおり、資本的収入二千百四十一億七千九百万円、資本的支出四千三百六億四千二百万円でございまして、工事資金二百六十六億九百万円を翌年度へ繰り越しました。この結果、二千四百三十億七千二百万円の差引資金不足額が生じましたが、この不足額につきましては、損益勘定留保資金などをもって補填いたしました。
以上、平成二十六年度東京都下水道事業会計決算の概要につきましてご説明申し上げました。
今後とも、公営企業として公共性と経済性を最大限に発揮し、経営基盤を強化するとともに、下水道サービスのより一層の向上を目指して、局一丸となって全力で取り組んでまいります。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○安井東京都技監 平成二十六年度東京都都市再開発事業会計決算のご審議をいただくに当たりまして、お手元に配布の東京都都市再開発事業会計決算の概要により説明申し上げます。
一ページをお開き願います。1、都市整備局事業概要でございます。
当局は、都市づくり全般にかかわる政策や住宅に係る政策の立案、都市再生を進める優良な民間プロジェクトの誘導、道路や鉄道など都市基盤の整備、土地区画整理事業や都市再開発事業などによる市街地の整備、宅地開発や建築物に係る指導、都営住宅の建設、管理、米軍基地対策など、幅広い業務を担うことにより、都市の活力に加えまして風格や魅力を備えた首都東京のさらなる進化と高度な防災都市の実現を目指しております。
二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックの先も見据えながら、計画部門と事業実施部門が一体となり、平成二十六年度は、以下の五つの分野における事業を総合的に推進いたしました。
第一に、都市計画、調査に関すること、第二に、都市基盤整備に関すること、第三に、市街地整備に関すること、第四に、建築行政に関すること、第五に、住宅政策に関することでございます。
これらの事業の経理を一般会計、四つの特別会計、一つの公営企業会計に区分いたしまして、本委員会では、このうち公営企業会計でございます都市再開発事業会計についてご審議をお願い申し上げます。
二ページをお開き願います。2、都市再開発事業会計事業概要でございますが、この会計は、北新宿地区、環状第二号線新橋・虎ノ門地区及び大橋地区における市街地再開発事業について、事業収支の一層の明確化を図るためのものでございます。
各地区の事業の概要についてご説明を申し上げます。
まず、北新宿地区でございます。
当地区における再開発事業の目的は、都市計画道路放射第六号線とその周辺の低層密集市街地を一体的に整備することにより、新宿副都心地域にふさわしい土地の高度利用と都市機能の更新を図り、生活環境の改善と防災性の向上を図るものでございます。
平成六年十月の都市計画決定及び平成十年五月の事業計画決定を経まして、平成二十六年度末までに工事の全てを完了いたしました。
平成二十六年度の事業実施状況でございますが、三街区三-一棟、二街区二-2B棟の敷地の売却を行っております。
次に、環状第二号線新橋・虎ノ門地区でございます。
当地区では、立体道路制度を活用し、道路と建物の共存を図りながら、都市計画道路環状第二号線とその周辺を含めた一体的なまちづくりを行い、都市機能の更新や魅力ある複合市街地の形成などを図ることを目的としております。
三ページをお開き願います。当事業は、平成十年十二月の都市計画決定及び平成十四年十月の事業計画決定を経て、平成二十八年度の完了を目途に事業を進めております。
平成二十六年度の事業実施状況でございますが、Ⅲ街区Ⅲ-一棟の敷地などの売却や環状第二号線の地上部道路整備工事を進めたほか、用地買収、移転補償を行っております。
次に、大橋地区でございます。
当地区では、首都高速道路中央環状新宿線大橋ジャンクション整備と一体的にまちづくりを進め、合理的かつ健全な土地の高度利用と都市機能の更新を図ることを目的として実施いたしました。平成二十四年度末までに工事の全てを完了しております。
四ページをお願い申し上げます。最後に、3の収支状況についてご説明申し上げます。
まず、(1)の収益的収支でございますが、収入総額は一千八百四十四億九千九百万円、支出総額は一千七百九十八億七千七百万円、差し引きは四十六億二千三百万円でございます。
次に、(2)の資本的収支でございますが、収入総額は三十五億五千百万円、支出総額は百五十六億九千七百万円、翌年度繰越額は六億七千百万円、これらの差し引きで資金不足額は百二十八億一千七百万円となりますが、これは損益勘定留保資金などで補填しております。
以上、平成二十六年度都市再開発事業会計決算の概要でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○武市港湾局長 平成二十六年度港湾局関係の決算のご審議をいただくに当たりまして、概要をご説明申し上げます。
恐れ入りますが、お手元にお配りしてございます資料、平成二十六年度東京都臨海地域開発事業会計、港湾事業会計決算の概要をごらん願います。
まず、一ページをお開き願います。1、港湾局の事業概要でございます。
当局は、東京港及び島しょにおける港湾、漁港等の整備、管理や臨海地域の開発事業等を通じて物流の円滑化や都市再生、防災機能の充実などを図り、都民生活の向上や産業の発展に努めております。
これらの事業につきまして、一般会計、臨海地域開発事業会計及び港湾事業会計の三会計に区分して経理を行っております。
本委員会におきましては、臨海地域開発事業会計及び港湾事業会計の二会計につきましてご審議をお願いするものでございます。
それでは、2、臨海地域開発事業会計につきましてご説明申し上げます。
この会計の所管する事業は、埋立地の造成、整備及び開発でございます。
まず、(1)、東京港の埋立事業についてでございますが、埋立事業の計画面積二千七百六十六ヘクタールに対し、平成二十六年度末において二千四百九十八ヘクタールを処分し、都市の物流施設の充実、既成市街地の再開発への対応などを図ってまいりました。
次に(2)、臨海副都心の開発状況でございます。
現在、就業人口が約五万五千人、居住人口が約一万四千人に達しており、臨海副都心地域は、東京の新しいまちとして定着しております。
二ページをお開き願います。(3)、決算の概要についてご説明申し上げます。
まず、〔1〕、土地処分でございますが、臨海副都心地域で一件、〇・三ヘクタール、その他埋立地で二件、一・九ヘクタールを処分いたしました。
続きまして、支出のうち、〔2〕、主要事業でございますが、広域幹線道路の整備等への開発者負担や大井その一、その二間水域埋め立てを実施いたしました。
これらによりまして、〔3〕、収支状況にありますとおり、収益的収支は、収入総額二百十億四千六百万円、支出総額百十五億四千八百万円、純利益九十四億九千八百万円となりました。
一方、資本的収支は、収入総額九百九十億九千五百万円、支出総額一千六百四十九億四千五百万円、翌年度繰越額四十九億七千六百万円、差し引き七百八億二千七百万円の不足となりました。この不足額は、損益勘定留保資金等を充当いたしました。
続きまして三ページをごらん願います。3、港湾事業会計についてご説明申し上げます。
この会計の所管する事業は、荷役機械、上屋、野積み場、貯木場等の運営でございます。
(1)、東京港の貨物取扱量でございますが、平成二十六年度取扱総量は八千七百十九万トン、そのうち外貿貨物は四千八百八十七万トンでございました。コンテナの取扱個数につきましては四百三十九万個で、十七年連続の日本一となりました。内貿貨物は三千八百三十二万トンでございました。
次に、(2)、所管する主な港湾施設でございますが、荷役機械や上屋、野積み場など、東京港における荷役業務のために必要な施設を整備し、使用に供しております。
四ページをお開き願います。(3)、決算の概要についてご説明申し上げます。
〔1〕、主要事業といたしまして、品川ふ頭ユニットロードターミナル施設整備を行いました。
これにより、〔2〕、収支状況にお示ししてございますとおり、収益的収支は、収入総額四十六億五千四百万円、支出総額三十四億五千百万円、純利益十二億三百万円となりました。
一方、資本的収支は、収入総額三百万円、支出総額十一億二千八百万円、翌年度繰越額二億六千五百万円、差し引き十三億九千百万円の不足となりました。この不足額は、損益勘定留保資金等を充当いたしました。
以上、二会計の決算の概要についてご説明申し上げました。よろしくご審議を賜りますようお願い申し上げます。
○真田病院経営本部長 平成二十六年度東京都病院会計決算のご審議をいただくに当たりまして、決算の概要についてご説明申し上げます。
お手元にお配りしてございます資料、平成二十六年度東京都病院会計決算の概要の一ページをごらんください。
まず1、事業の概要につきましてご説明申し上げます。
病院経営本部は、都民の生命と健康を守ることを使命としております。そのため、高水準で専門性の高い総合診療基盤に支えられた行政的医療、具体的には、小児医療、救急医療、周産期医療、感染症医療などを適正に都民に提供し、他の医療機関等との密接な連携を通じて、都における良質な医療サービスの確保を図ることを基本的役割としております。
この使命及び役割を果たすため、普通病院六、小児病院一、精神科病院一の計八病院の運営を行っております。
平成二十六年度につきましては、平成二十五年三月に策定いたしました都立病院改革推進プランに基づき事業を着実に推進してまいりました。
次に、2の平成二十六年度の主な事業実施状況についてご説明申し上げます。
まず(1)、医療の質と患者サービスの向上でございます。
ア、質の高い医療の提供でございますが、オリンピック・パラリンピックの開催等により、今後増加が見込まれます都内に居住、滞在する外国人に対しまして、安全・安心の医療を提供するため、広尾病院、墨東病院及び多摩総合医療センターにおいて、職員の語学研修を開始いたしました。
次に、イ、東京ERの機能強化といたしまして、重篤な救急患者の治療効果を高めるため、墨東病院において、SCU、すなわち脳卒中集中治療室を整備するとともに、小児総合医療センターにおいて、ER病棟の整備を行いました。
また、ウ、患者サービスの向上につきましては、患者の療養生活を総合的に支援していくため、多摩総合医療センターにおいて、患者支援センターのモデル事業を実施いたしました。
恐れ入りますが、二ページをごらんください。(2)、都立病院を支える人材の確保と資質の向上でございます。
ア、東京医師アカデミーの運営によりまして、行政的医療を適正に都民に提供していくため、次代を担う若手医師を確保、育成いたしました。
また、イ、東京看護アカデミーの運営でございますが、専門看護師及び認定看護師の資格取得支援などを実施いたしました。
次に(3)、迅速で的確な危機管理体制の強化でございます。
まず、ア、感染症医療体制の充実強化といたしまして、エボラ出血熱患者の受け入れに備えまして、駒込病院及び墨東病院において、感染防護具を整備いたしました。さらに、墨東病院において、感染症診療機能の強化等を図るため、引き続き病棟等改築工事を行いました。
また、イ、災害に備えた体制強化につきましては、基幹災害拠点病院に指定されております広尾病院において、老朽化した衛生設備及び空調設備の更新工事を引き続き実施するとともに、墨東病院において、非常用発電機及び燃料タンクを増設いたしました。
最後に(4)、経営力の強化でございます。
新たな施設基準の取得などにより収益の向上を図るとともに、後発医薬品の採用拡大により費用の縮減を図るなど、経営力の強化に努めてまいりました。
また、未収金の確実な回収を図るため、各病院に非常勤職員を配置するなど、引き続き取り組み強化を実施いたしました。
次に、三ページをごらんください。3、決算の概要についてご説明申し上げます。
まず上段の(1)、診療実績でございますが、入院患者は、年間で延べ百五十二万六千三百十九人、外来患者は、延べ百九十一万三千四百三十九人でございまして、一日当たりでは、入院患者は四千百八十二人、外来患者は六千五百三十一人となっております。
次に、経理状況でございます。金額につきましては百万円未満を四捨五入して表示しております。
中段(2)、収益的収支は、病院事業収益が二千二十五億千四百万円、病院事業費用が千九百四十七億二千八百万円でございまして、差し引き七十七億八千六百万円の純利益になっております。
病院運営の主要指標でございます自己収支比率につきましては七五・一%となっております。
下段の(3)、資本的収支は、資本的収入が二十億二千九百万円、資本的支出が百九十六億六千四百万円でございまして、差し引き百七十六億三千五百万円の不足となりました。この不足額は、損益勘定留保資金等で補填いたしました。
以上、平成二十六年度東京都病院会計の決算の概要につきましてご説明申し上げました。
今後とも、都民の生命と健康を守るため、職員一丸となって取り組んでいく所存でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○岸本中央卸売市場長 平成二十六年度東京都中央卸売市場会計決算のご審議をいただくに当たりまして、その概要についてご説明申し上げます。
お手元に配布しております平成二十六年度東京都中央卸売市場会計決算の概要をごらんいただきたいと存じます。
恐れ入りますが一ページをお開き願います。初めに、1の事業の概要でございますが、中央卸売市場の事務事業を四項目にまとめて記載しております。
まず、(1)の中央卸売市場の設置及び管理運営でございますが、生鮮食料品等の円滑な供給を確保し、都民の消費生活の安定に資するため、十一の市場の管理運営を行っております。
(2)の卸売市場整備計画に基づく市場施設の整備でございますが、第九次東京都卸売市場整備計画に基づき、品質管理の高度化や物流の効率化、環境対策の推進などを目指した施設整備を進めております。
(3)の市場関係業者の業務に係る許可及び指導監督でございますが、市場関係業者に対する業務許可などのほか、市場取引の公正かつ円滑な運営と効率的な市場流通を確保するため、これらの業者に対して必要な指導監督を行っております。
(4)の地方卸売市場の取引指導及び助成でございますが、都内に設置されている地方卸売市場につきまして、適正かつ健全な運営が確保されるよう、業務に対する指導、助成を実施しております。
次に、2の平成二十六年度事業実施状況についてご説明申し上げます。
まず、(1)の市場施設の整備でございますが、老朽化した施設、設備の更新のほか、大田市場において水産冷蔵庫棟エレベーター改修工事を、また、淀橋市場においてリニューアルに伴う待機駐車場外構その他整備工事などを実施いたしました。
(2)の豊洲市場の整備でございますが、土壌汚染対策工事や水産仲卸売場棟ほか建設工事その二などを実施いたしました。
(3)の食の安全・安心、市場環境の改善でございますが、牛肉の安全性に対する都民の不安を解消するため、芝浦と場でと畜した牛に対して、放射性物質検査を引き続き実施いたしました。また、LED等の省エネ型照明器具への更新などを実施いたしました。
(4)の地方卸売市場に対する助成でございますが、各地方卸売市場の開設者が負担する廃棄物処理や施設整備などに対する助成を実施いたしました。
二ページをお開き願います。3の決算の概要についてご説明申し上げます。
(1)の生鮮食料品等取扱高でございます。水産物、青果、食肉及び花きを合計した取扱金額は、一兆二千二百六十五億三千四百万円で、前年度と比較いたしますと三・九%の増加となっております。これは、全ての部類において、取扱金額が増加したことによるものでございます。
続きまして、(2)の収支状況についてご説明申し上げます。
アの収益的収支でございますが、収入総額は百八十七億二千万円、支出総額は二百五億四千四百万円、差し引き十八億二千四百万円の純損失となりました。前年度繰越欠損金五十四億二千九百万円に、この純損失及びその他未処分利益剰余金変動額六十五億八千七百万円を加えました当年度未処理欠損金は六億六千五百万円となりました。
次に、イの資本的収支でございますが、収入総額は四百二十一億一千三百万円、支出総額は五百五十六億八百万円、翌年度繰越額は百七十五億六千二百万円で、差引資金不足額は三百十億五千七百万円となり、この不足額につきましては、損益勘定留保資金等をもって補填いたしました。
以上、平成二十六年度東京都中央卸売市場会計決算の概要についてご説明申し上げました。
今後も引き続き、生鮮食料品等流通の中核を担う拠点として、市場がその機能を果たしていくため、品質、衛生管理の高度化や物流の効率化など、流通環境の変化に的確に対応し、生鮮食料品等の安定供給を図りますとともに、食の安全・安心の一層の確保に向け、さまざまな取り組みを推進してまいります。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○ともとし委員長 説明は終わりました。
この際、各分科会委員長に申し上げます。
分科会における局別質疑終了後は、速やかに委員長まで審査報告書を提出されますようお願いいたします。
以上をもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後二時散会
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