公営企業会計決算特別委員会第二分科会速記録第二号

平成十八年十月二十三日(月曜日)
第三委員会室
   午後一時二分開議
 出席委員 十一名
委員長東野 秀平君
副委員長臼井  孝君
副委員長松村 友昭君
副委員長大塚たかあき君
中山 信行君
高橋 信博君
山口 文江君
かち佳代子君
門脇ふみよし君
倉林 辰雄君
新藤 義彦君

 欠席委員 なし

 出席説明員
水道局局長御園 良彦君
次長東岡 創示君
総務部長鈴木 孝三君
職員部長小山  隆君
経理部長山本 憲一君
サービス推進部長大平 晃司君
浄水部長尾崎  勝君
給水部長増子  敦君
建設部長長岡 敏和君
企画担当部長鈴木 慶一君
設備担当部長永島 公明君
多摩水道改革推進本部本部長滝沢 優憲君
調整部長松井 庸司君
施設部長今井 茂樹君
参事原薗 一矢君

本日の会議に付した事件
 平成十七年度東京都公営企業各会計決算の認定について
水道局関係
・平成十七年度東京都水道事業会計決算(質疑)
・平成十七年度東京都工業用水道事業会計決算(質疑)

○東野委員長 ただいまから平成十七年度公営企業会計決算特別委員会第二分科会を開会いたします。
 本日から三日間にわたり、本分科会所管四局の決算に対する質疑を行っていただきます。
 質疑につきましては、平成十七年度の決算の審査から逸脱しないように行っていただきたいと思いますので、ご協力のほどよろしくお願いをいたします。
 また、重複の質問につきましては、適宜判断され、スムーズに進めていただきたいというふうに思います。
 本日は、水道局関係の決算に対する質疑を行います。
 これより水道局関係に入ります。
 決算の審査を行います。
 平成十七年度東京都水道事業会計決算及び平成十七年度東京都工業用水道事業会計決算を一括して議題といたします。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○鈴木総務部長 さきの分科会におきまして要求のございました資料を取りまとめ、お手元に配布してございます。
 その概要につきましてご説明申し上げます。
 一ページをごらんいただきたいと存じます。水源開発事業費と財源内訳でございます。
 利根川水系の霞ヶ浦導水と八ッ場ダム、荒川水系の滝沢ダムの三つの事業に分けてお示ししてございます。
 財源の内訳としましては、国庫補助金、一般会計繰入金、企業債収入などでございます。
 二ページをお開き願います。水源及び浄水施設整備事業の推移でございます。
 過去十年間における事業費の推移をお示ししてございます。
 事業の内訳につきましては、水源分担金、高度浄水施設の建設、貯水池堤体の耐震強化など、五項目でお示ししてございます。
 三ページをお開き願います。高度浄水施設の整備実績と今後の導入計画でございます。
 それぞれの浄水場における高度浄水施設の導入規模、通水時期、処理方式及び事業費をお示ししてございます。
 (2)の、今後の導入計画でございますが、三郷浄水場の二期、朝霞浄水場の二期などの整備を進めていくこととしております。
 四ページをお開き願います。収益的収支、資本的収支及び損益勘定留保資金の推移でございます。
 それぞれにつきまして、平成六年度料金改定からの推移をお示ししてございます。
 五ページをお開き願います。世界主要都市の水道使用量と水道料金の比較でございます。
 国際水協会が発行した水道事業の国際統計から、五カ国の主要都市及び東京都における一人一日当たりの使用量、一世帯当たり年間二百立方メートル使用した場合の水道料金を円換算でお示ししてございます。
 以上をもちまして、大変簡単でございますが、要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議いただきますようお願い申し上げます。

○東野委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めて、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○高橋委員 それでは、平成十七年度の決算の認定に当たりまして、何点か伺いたいと思います。
 さきの第三回都議会定例会の我が党の一般質問に対しまして、石原東京都知事は、ペットボトル「東京水」を手にして--お隣に持ってきていらっしゃいますが、この「東京水」を手にいたしまして、これは冷やして飲めばそこらのミネラルウオーターと全く変わりがないんだというような発言をされるなど、東京の水道水の質の高さを非常に高く評価しております。
 そこで、まず第一点目といたしまして、知事のこうした評価に対しまして、局長の感想を伺いたいと思います。

○御園水道局長 水道局では、平成四年度から高度浄水処理施設を導入するなど、最先端の技術を用いながら、より安全でおいしい水をお客様に供給するため鋭意努力を続けてまいりました。
 この結果、先般の第三回定例会での知事の発言のとおり、イスタンブール水道局の調査によりますと、世界の十三大都市の業務指標データに基づく比較におきまして、東京都が総合順位で第一位となったこと、また都市の発展には水が欠かせず、東京の水道は四百年の歴史の中で培われた、蛇口から水を飲める、世界に誇れる水道であることなどから、高い評価をいただいたものと思っております。
 これからも、お客様に水道事業の信頼をより高めていただけるよう、事業のあらゆる面で不断の努力を積み重ねてまいります。

○高橋委員 そもそも、このペットボトル「東京水」は、高度浄水処理をした水を詰めたもので、今、局長から答弁がありましたように、水道局が高度浄水施設の整備を推進してきた成果でもあります。高度浄水施設の整備実績と今後の予定につきましては、本日の、先ほどの分科会の冒頭にありました要求資料の説明でよくわかりました。
 しかしながら、その内容をよく見ますと、すべての浄水場に高度浄水施設を導入するわけではなく、小作浄水場や境浄水場など、導入を予定してない浄水場もあります。
 そこで、高度浄水処理導入の考え方について伺いたいと思います。

○鈴木企画担当部長 利根川水系の浄水場では、上流域での生活排水などの影響を受けまして、カビ臭の発生が続いたことや、カルキ臭の原因となる原水中のアンモニア態窒素が高い状況にあることから、高度浄水処理の導入を進めてまいりました。
 一方、多摩川水系の浄水場につきましては、水質の良好な羽村地点で取水していることから、原水中のカビ臭原因物質やアンモニア態窒素は低い状況となっております。
 こうしたことから、高度浄水処理の導入は、利根川水系の全浄水場を対象としたものとしております。

○高橋委員 多摩川上流の水は、来年度東京都が多摩川特産に江戸前のアユを復活させようとかというふうに、もともと多摩川自体がアユの漁場の本場であり、とっても水質のよいことから、高度浄水処理の必要はないとのことだと思います。原水水質の状況に応じて、適切な浄水処理方法を選択することは、効率的な事業運営という面からも賛成であります。
 実は、先日、東村山浄水場を視察させていただきました。その際に、知事が手にしていたものと同じなんですけれども、「東京水」を試飲させてもらいましたが、大変おいしかったです。東村山浄水場の水は、私の地元であります小平市にも供給されているとお聞きいたしましたが、平成十七年度から高度浄水施設の整備に着手したとのことであり、完成が非常に待ち遠しいわけであります。
 そこで、改めて、東村山浄水場への高度浄水施設整備の内容について伺いたいと思います。

○長岡建設部長 東村山浄水場への高度浄水施設整備でございますが、その導入規模は、利根川系原水の全量に相当する日量八十八万立方メートルでございます。
 平成十七年度に既存施設の撤去と準備工事に着手いたしまして、現在は、オゾン処理棟と生物活性炭処理棟を建設中でございます。今後は、オゾン設備や電気設備工事、通水準備などを行い、平成二十年度末の完成を目指しているところでございます。

○高橋委員 地元でも、高度浄水処理をされましたこのおいしい水に期待していると思いますので、着実に計画どおり整備を進めてもらいたいと思います。
 ところで、先ほど答弁がありましたように、多摩川上流の水は、もともと水質がよいということであれば、利根川系の浄水場のすべてに高度浄水処理が導入される平成二十五年度には、すべての給水区域においしい水が供給できることとなります。都民にとってとってもうれしいことでありますが、平成二十五年度、つまり西暦二〇一三年ということは、今、都議会と執行機関等が一丸となって進めておりますオリンピック招致活動にとりましても、我が国の高度な技術力をアピールするのに大いにプラスだと思います。そしてまた、オリンピックの開催時には、ミネラルウオーターにも負けない高品質の水が直接蛇口から飲めるという、東京の水道のすばらしさを全世界に発信する絶好の機会ではないかと考えております。着実に計画どおりの整備を進めてもらいたいと思います。
 ところで、東村山浄水場への原水の供給は、多摩川から直接導水するルートと、利根川の水を朝霞浄水場を経由して導水するルートと、村山、山口貯水池から導水するルートの三つがあります。このうち、村山下貯水池は昭和元年に竣工したものでありますが、鉄筋コンクリートは使ってないというようなことでありますが、災害対策の上で耐震性は大丈夫なのか、その点を伺いたいと思います。

○長岡建設部長 村山下貯水池の堤体につきましては、阪神・淡路大震災級の直下型地震を想定して、耐震性の評価を行ったところ、ダム機能には支障がないものの、堤体上部に一メートル程度の沈下が生じるということがわかりました。
 そこで、ダム下流側の市街化が進行している現状をも考慮しまして、万全を期するために、耐震性強化工事を実施することといたしました。

○高橋委員 ただいまの答弁では、阪神・淡路大震災級の地震が起これば、崩壊はしないものの、堤体上部が一メートル沈下するとのことであります。国の中央防災会議では、首都直下地震の切迫性が指摘されておりまして、一刻も早い工事の完成が望まれるところであります。
 そこで、工事の進捗状況について伺います。
 また、貯水池の堤体工事ともなれば、非常に大規模な工事であり、施工に当たって課題も多いと思いますが、あわせて答弁をお願いいたします。

○長岡建設部長 村山下貯水池につきましては、平成十五年に準備工事に着手し、その後平成十六年より堤体強化工事を開始いたしました。工事の完成時期は、堤体強化工事のほか、周辺の整備工事も含め、平成二十一年三月を予定しております。
 現在の堤体の盛り立て作業の進捗状況でございますが、約五〇%を超えたところであります。
 一方、施工に当たっての課題といたしましては、狭山丘陵に位置する自然豊かな貯水池の環境保全、十トンダンプトラック約二万五千台分に相当する十五万立方メートルの建設発生土の再利用、工事用車両の交通対策などが挙げられます。

○高橋委員 堤体の工事で膨大な量の建設発生土が出るということでございますが、また、東村山浄水場での高度浄水施設整備工事でも、既存施設の撤去工事で多くの建設残土が出ておりました。これらの建設発生土をどのように処理しているのか、伺いたいと思います。

○長岡建設部長 村山下貯水池の堤体強化工事における十五万立方メートルの掘削土のうち、十二万立方メートルにつきましては、堤体の盛り立て材の一部として再利用しております。
 また、東村山浄水場の建設工事におきましても、四万立方メートルの掘削土のうち、一万立方メートルについては同現場内で再利用し、さらに一万立方メートルにつきましては、村山下貯水池に搬出し、堤体の盛り立て材に利用しております。
 その他の土砂につきましては、建設残土再利用センターなどへ持ち込み、有効利用を図っております。

○高橋委員 建設発生土の有効利用を進めているとのことで、経費削減効果と同時に、環境保全への水道局の積極的な姿勢があらわれていると思います。
 そこで、水道局の環境対策について伺いますが、知事もさきの第三回定例会の所信で、オリンピックをてこに、東京をさらに先進的な環境都市として、都政のあらゆる分野で、CO2の大幅な削減を目指す新たな取り組みを開始すると表明をいたしました。
 また、東京全体で緑の大幅な増加や自然エネルギーの多量普及を図るなど、民間企業や都民を巻き込みながら、東京を世界で最も環境負荷の少ない都市にすると表明しております。
 そこで、水道局が平成十七年度に実施した環境対策はどのようなものか、伺いたいと思います。

○鈴木企画担当部長 当局は、環境負荷の低減に向け、東京都水道局環境計画を策定し、事業活動のあらゆる場面における総合的な環境施策を推進しております。
 平成十七年度に実施した主な環境施策といたしましては、エネルギーの有効利用として、朝霞浄水場ほか三浄水場において、ろ過池の覆がい化に伴い設置した太陽光発電設備の運用を開始いたしました。
 また、南千住給水所では、浄水場からポンプで送られた水の圧力を利用した小水力発電設備の運用を開始しております。
 資源リサイクルといたしましては、工事に伴い発生する土やコンクリートの塊などの建設副産物の再資源化のほか、浄水場の発生土を園芸用土やグラウンド改良材の資源として有効利用を図っております。
 また、当局が多摩川上流域に保有する約二万二千ヘクタールに及ぶ水道水源林を保護育成することによりまして、安定した河川流量の確保及び小河内貯水池の保全を図っております。

○高橋委員 水道局ではさまざまな環境施策を展開しているということでございますが、特に、広大な水道水源林を有し、それを良好に維持管理をしていることは、環境への大きな貢献であり、今後さらに重要となってくると思います。
 この水源林にはどのくらいの環境効果があるのか、伺いたいと思います。

○尾崎浄水部長 これまで、水道局は、水道水源林において下草刈りや間伐などの保育作業を適切に行い、広大な水道水源林の保護育成に努めてまいりました。この水道水源林の持つ二酸化炭素の吸収については、現在の算出方法によりますと、平成十七年度の実績で約二万トンの二酸化炭素を吸収し、その量は、自動車が排出する二酸化炭素に換算すると、約八千四百台分に相当します。
 このように、水道水源林は、水源涵養機能などに加え、二酸化炭素の吸収などを通じて、地球温暖化防止など環境負荷低減に大きく寄与しております。

○高橋委員 この水道水源林は、環境負荷の低減に大きな効果があるということがよくわかりました。そもそも、水道水源林は、今から百年も前に、当時の尾崎行雄東京市長が水源林の荒廃を食いとめるため、水源涵養林の経営に乗り出したのが始まりで、以来、営々と管理を続けて、現在では水源の涵養、土砂の流出防止、水質浄化に大きな役割を果たしております。
 ところが、水道水源林では、シカの食害により一部で荒廃が進んでおり、シカの食害対策は平成十七年度の都の重点事業にも指定されております。水道局では、シカによる被害に対しどのような対策を実施してきたのか、またその成果について伺います。

○尾崎浄水部長 水道水源林では、シカ食害により、下草が食べ尽くされたり、樹皮が食べられることにより樹木が枯れる被害や、下草や樹木などの植生が失われることによる土砂流出が水道水源林の約二割の地域に見られます。
 このため、平成十七年九月に策定された東京都シカ保護管理計画に基づき、関係各局が協力し、対策を実施しているところであります。
 水道局では、シカ対策を水道水源林の保全管理の重要施策として位置づけ、積極的に取り組んでおります。シカの生息密度や行動特性を把握するなど、シカ対策の基礎資料をもとに、シカの侵入を防止するネット柵を延べ約八万四千メートル、樹皮を食べられないように樹木に巻きつけるネットを延べ約十四万本設置することにより被害の拡大を防いでおります。
 平成十七年度におけるシカ捕獲実績は、東京都域において六百五十頭、山梨県域において八十二頭であります。シカ対策は行政区域を越えた広範囲にわたるため、今後とも、関係局のほか、山梨県並びに関係自治体と一層の連携を図り、さらに効率的な対策を行ってまいります。

○高橋委員 シカの被害が約二割というのは大変深刻な状況にあると思います。水源涵養機能やCO2の吸収機能にも影響を与えていると考えております。一度荒廃した森を再生するにはかなりの年月がかかるものでありまして、引き続きしっかりと取り組んでもらいたいと思うんです。
 ところで、多摩川上流の森林の半分は民有林であります。民有林では、近年の林業の不振などによりまして、手入れが行き届かないことから荒廃が進んでいる森林も多々あります。
 そこで、水道局では、多摩川水源森林隊を設立いたしまして、ボランティアによる保全活動を実施しているとお聞きしております。森林は都民にとっても憩いの場所でもあり、水道局のこうした活動は大いに評価できると思います。平成十八年度から十年間の第十次水道水源林管理計画では、多様な主体との連携による森づくりや多くの人々に親しまれる水源林を目指すとしております。そのキックオフイベントでは、苗木を各家庭で育てた後に水源林へ植えるという、苗木のホームステイという取り組みを始めたともお聞きいたしました。こうした取り組みもぜひ積極的に推進してもらいたいと思います。
 最後に、都民の宝であります水道水源林を保全し、後世に引き継ぐための局長の決意を伺って、質問を終わります。

○御園水道局長 水道水源林は、安定した河川流量の確保、水質浄化、土砂の流出防止などの機能を有しておりまして、百年以上にわたり都民の水源を守る役割を果たしてまいりました。
 この水道水源林を保全し、後世に向けて良好な状態を維持していくことは、水道事業者としての重要な責務だと認識しております。
 水源林は、水源の涵養のみならず、二酸化炭素の吸収による地球温暖化の防止や森林に触れ合うことによる心身のいやし効果などにも役立つことから、都民にとってかけがえのない財産でございます。
 今後とも、森林ボランティア団体など多様な主体との連携による森づくり活動を通しまして、森づくりの大切さを水道を利用する多くの人々と共有しながら、水道水源林の保護育成に全力を尽くしてまいります。

○門脇委員 それでは、委員長からご指名をいただきましたので、当該決算年度、水道局の事業、特に安全でおいしい水のPRについて、何点か要点を絞ってお伺いをいたします。
 なお、三月の予算特別委員会で同様の質問を一部いたしましたけれども、他の質問との時間のバランスで、十分に意思を伝えることができず、また答弁者の水道局長には大変失礼を申し上げました。
 また、この内容については、過去にも少なくない委員、議員が質問をいたしております。私も、議事録を全部検索したわけではありませんので、重複する部分については、何とぞご容赦いただければ幸いでございます。
 さて、この数年、いわゆるミネラルウオーターの使用量は飛躍的に伸びております。数値を挙げるまでもなく、私たちの生活様式というものを考えればよくわかることでもあります。近年は、特に一般的な飲み水だけではなくて、炊飯のとき、いわゆるお米を炊くときにもミネラルウオーターを使用している家庭が随分ふえているようであります。
 こうした背景には、水道水、これは東京都の水道水ということだけではないんですけれども、以前のカビ臭いであるとか、あるいはおいしくないというイメージというものが、依然として変わっていないということが原因の一つであろうと思います。
 水道局では、全体を挙げた取り組みとして、二年ほど前の平成十六年の六月のいわゆる水道週間から、三年計画で安全でおいしい水プロジェクトに力を入れていらっしゃるわけですけれども、まず最初に、改めて、この安全でおいしい水プロジェクトについての目的、趣旨についてお伺いをいたします。

○鈴木企画担当部長 現在実施しております安全でおいしい水プロジェクトは、三つの施策から構成されております。
 第一に、水質向上のための総合的な施策といたしまして、水道水源林の管理や高度浄水処理の導入等の水源から蛇口までの総合的な施策、第二に、安全でおいしい水キャンペーンとして、水道水の安全性やおいしさ及び水道局の取り組み内容をお客様に正しくわかりやすい形でお伝えするための施策、第三に、信頼性向上のための施策として、企業としての信頼性を高め、お客様の水道局に対するイメージを向上させるための施策でございます。
 安全でおいしい水プロジェクトは、こうした取り組みを通しまして、お客様の水道水に対する満足度を向上させ、より安心してご利用いただくことを目的としております。

○門脇委員 ありがとうございました。
 今大きく三つについてご回答いただきました。目的はそういうことだと思います。特に、私たちが今審議している当該年度である平成十七年度には、特徴的なことで結構でございますけれども、どのようなPRを行ったか、お答えをいただきたいと思います。

○大平サービス推進部長 水道水の安全性やおいしさ、より安全でおいしい水に向けた当局の取り組みにつきましては、正しく、できるだけわかりやすい形で積極的にお客様に伝えてまいりました。
 具体的には、年四回、新聞折り込みで全戸配布いたしております「水道ニュース」に、安全でおいしい水プロジェクトのコーナーを設け、毎号特集を組んで発行してまいりました。
 また、月約一万件のアクセスがございますプロジェクト専用のホームページを充実したり、六月の水道ふれあい月間におきまして、都内五十七カ所で一万人の「東京水」試飲キャンペーンを展開するなど、PRに努めてまいりました。

○門脇委員 答弁にありましたように、私も水道局のインターネット、ホームページを拝見させていただきましたけれども、かなり充実しているなという率直な印象を受けております。項目については理解をいたしました。
 余談ですけれども、先日、「東京水」、これでありますけれども、これを自宅の冷蔵庫に入れておいたところ、私の子どもたちがミネラルウオーターだと思って、一般的にはこれは知らない人はどう見てもミネラルウオーターだと思いますよね。飲みまして、その後聞いてみましたら、お父さん大変おいしかったよ、ミネラルウオーターじゃなかったのということをいっておりました。私事にわたって恐縮でございますけれども、何の事業でもそうだと思うんですけれども、その取り組み、あるいはその業務については、結果の分析であるとか、あるいは評価であるとか、そういうことを検証していくことが私は大変重要だと思います。
 水道局当局では、この安全でおいしい水プロジェクトのことについて、都民の皆さんが、あるいは利用者の皆さんがといった方がいいんでしょうけれども、認知されているのか、ある程度客観的な調査結果数値があれば、せっかくの機会でございますので、お知らせをいただきたいと思います。

○大平サービス推進部長 当局への関心が比較的高い層を対象といたしておりますインターネット水道モニター五百人に対しまして、平成十七年十二月にアンケートを実施いたしました。この中で、あなたは水道局が進めている安全でおいしい水プロジェクトをモニターになる以前からご存じでしたかと聞いたところ、四五・六%の方から知っているとの回答をいただきました。

○門脇委員 水道局が最も重要なプロジェクトの、少なくとも一つとして位置づけている割には、その認知度というのは、今の数値にもありましたように、半分を少し割る数字ですから、PR的に見れば、正直申し上げて少し不足しているんではないかなと思います。
 しかも浄水処理のために多額の--私、これ実は税金が結構多いと思っていたんですが、教えていただきまして、大半が、ほとんどすべてといっていいぐらいなんですが、使用料で賄っていらっしゃるということであります。
 私、来週、会派の人間と一緒に金町浄水場にお邪魔させていただきますけれども、現場の職員の皆さんも一生懸命に働いていらっしゃるわけですから、この数値を上げるということはこれからの大変重要な課題であると思います。
 さて、先ほども少し触れましたけれども、東京都水道局では、我が国で珍しいといっていいペットボトルの「東京水」があります。私は、このPRを進める上で、この「東京水」は大変インパクトのある品物あるいは今流にいえばグッズといってもいいと思っております。
 答弁にもありましたように、一万人の試飲キャンペーンというものが行われているわけですけれども、私も民間企業におりまして、コンシューマー向け、いわゆる個人向けの製品であれば、販売促進のキャンペーンというものは、もちろんこれを売るために水道局の皆さん努力をされているわけではないんですけれども、キャンペーンというのは非常に重要であり、極めて有効な方法だと思います。
 そこで、このキャンペーンで試飲をした、実際にいろんなところで試飲をされた都民の皆さん、あるいは飲んだ方々の反応はいかがなものだったでしょうか。また数値があればお示しをいただきたいと思います。

○大平サービス推進部長 一万人の「東京水」試飲キャンペーンは、六月の水道ふれあい月間におきまして、池袋サンシャインシティを初め、大勢のお客様が集まる駅前広場や商店街など五十七カ所で実施をいたしました。
 試飲したお客様にアンケートを行いましたところ、一万六百九十五人の方から回答をいただきました。その中で、試飲をした「東京水」のおいしさについて伺いましたところ、満足が四三・〇%、まあ満足が四三・三%、合わせまして八六・三%の方から満足との評価をいただきました。

○門脇委員 先ほどとは変わって大変高い数字が出てまいりました。実際に体験、この場合ですと試飲ということになりますけれども、そういうことがいかに重要かということであります。
 これは一緒にお聞きすればよかったんでしょうけれども、このキャンペーンの効果についての、先ほどと同様なんですけれども、分析を踏まえて次の戦略を練るということは大切なわけですから、その効果の分析について、いかがなものか、お答えください。

○大平サービス推進部長 アンケートの回答者のうち、都内在住のお客様六千百八十七人に、「東京水」を試飲する前でございますけれども、飲み水としての水道水について評価を伺いました。そうしましたところ、不満またはやや不満と回答した方が千七百十人ございました。このお客様に対しまして、試飲後の評価を聞きましたところ、七九・二%に当たる千三百五十五人の方が、満足またはまあ満足という評価に変わったところでございます。
 このことから、実際に「東京水」を飲んでいただくことで、お客様の東京の水はおいしくないという先入観を払拭することができ、満足度が大きく向上することが明らかとなりました。
 PRの方法として、実際に体感していただくことが大変効果的であると認識をいたしたところでございます。

○門脇委員 そうですね。八割の皆さんですから、キャンペーンの規模の評価は別にやるとしても、確実に効果のあることが、ある意味立証というか、実証できたといってよいと思います。ということは、一万人という分母の数をふやすことがこれからの取り組みとして私は重要であると思います。あらゆる場面で、これからこういった機会を拡大していくべきであると思いますけれども、そのことについてのお考えはいかがでしょうか。

○大平サービス推進部長 「東京水」の安全性、おいしさを積極的にアピールしていくため、水道ふれあい月間のキャンペーンだけでなく、区や市、町が主催する祭りなど、多くのお客様が集まる行事に積極的に参加をいたしまして、「東京水」を試飲できる機会を一層拡大してまいります。
 さらに、年間約十八万人が来場いたします水の科学館や水道歴史館におきましても、「東京水」が試飲できるコーナーの設置などを検討してまいります。

○門脇委員 予算のこともありますし、都庁の展望台の売店や都庁内の売店でも「東京水」を販売しているわけですけれども、東京の水道水は安全で、しかもここが重要ですけれども、おいしいという宣伝になれば、大変に効果的であると思います。
 駅前キャンペーンなどの実施も大変注目度が高く話題になり、それからこういう品物については、品物というか、やはり口コミですね。これも私は大変重要だと思いますけれども、口コミで広げていくようなことも大切だと思います。
 ほかの局のことをちょっと申し上げて恐縮ですけれども、例えば主税局なんかは、局長先頭に、都内の多くの駅でせんだって、数カ月前にありましたけれども、いわゆる納税キャンペーンというのをおやりになっているわけですね。「東京水」の宣伝と納税キャンペーンはおよそ異なるものではありますけれども、その意気込みというのは私は評価をしてもよいのではないかと思っております。
 さて、三月の予算特別委員会で、私の選挙区であります杉並区を走る水道局の車に、水道水のラッピングをされたものを見たことから質問いたしました。打合会で許可をいただいておりますのでお示しをいたしますけれども、前回も示しましたけれども、これであります。両方から見えるように両側に張ってまいりましたけれども、大変見た目も非常にきれいで、私はさわやかなラッピングではないかなと、個人的にはそのように思っているわけであります。
 PRを有効に、これはペットボトルの「東京水」だけではもちろんないんですけれども、パネルを使って、私もこれはよく間違えるんですけれども、三角の文字どおり水滴君と水玉ちゃん、すごいかわいいんですけれども、こういう方法は非常に有効だと思っております。
 その段階では都内の一支所、といっても、私、杉並で見たといえば、その支所はわかるんですけれども、その後こういった取り組みについて、これは試験的な取り組みだったわけですが、局長の答弁では、たしか、さらに全地域に拡大をしていきたいという答弁をいただいたような気がするんですけれども、その後の状況はいかがでしょうか。

○大平サービス推進部長 局有車のラッピングにつきましては、安全でおいしい水プロジェクトをPRするため、事業所職員の発案で、西部支所管内で試行的に行ってきたところでございます。
 視覚的にPRするラッピングは、お客様の関心も高く、効果も期待できることから、実施対象を多摩地域を含めた都内全域に拡大したところでございます。

○門脇委員 ありがとうございます。
 多摩地域も含めて全都に拡大をしたというのは高く評価ができることではないかと思います。ただ、正直申し上げて、失礼に当たったら大変申し訳ないんですけれども、局有車というのは限られた台数ですから、都民の皆さんにものすごいインパクトがこれであるかといえば、そうではないと思います。しかし、都として、水道局として工夫を凝らし、一人でも多くの都民の皆さん、住民の皆さんに安全でおいしい水というものを知ってもらう、何の業務でも事業でも私はそうだと思うんですが、そのプロセスが大切であり、局内部の意識強化、意識改革というものにも役立ってつながっていくと思います。
 最後になりますけれども、ペットボトル「東京水」、それから今申し上げました局有車のラッピングのほかにも、これも私、実際に見ましたけれども、工事現場での看板、外側を覆う鉄板の看板のところに、先ほどと同じようにブルーの基調の水道水のPRをしてありましたけれども、こういうものをうまく利用されていると思います。
 東京都では、各局がいろいろなキャラクターを使っておりますけれども、私は、先ほどの二つのキャラクターというのは、飛び抜けてとはいいませんけれども、かなりかわいいし、愛称も持てるし、感じもいいなという認識があります。
 今申しましたように、工事現場の看板もそうですし、それから各種イベントで着ぐるみ、縫いぐるみなども多用されているようであります。もう少し申し上げれば、先ほどの答弁にもありましたけれども、水道局がお持ちになっております、お持ちになっているというか、管理運営をされております東京都水道歴史館、有明にある東京都水の科学館、それから私はまだ行ったことがないんですけれども、奥多摩の水と緑のふれあい館など、いろんなツールはたくさんあるわけですから、これからも積極的に活用をしていただきたいと思います。
 水道局のこの問題についての取り組み、すなわち、安全でおいしい水ということですけれども、最近マスコミでも、新聞やテレビでも、随分報道、放映をされる機会がふえてきているように思いますし、私はとってもいいことだと思います。これからの一層の広報体制の拡大強化をお願いし、水道局責任者の見解をお伺いいたしまして、私の質問を終了いたします。

○御園水道局長 高度浄水処理の導入などによりまして、水道水の水質が格段に向上していることは事実でございますが、お客様満足度調査の結果を見ますと、残念ながら、まだお客様にその内容が十分伝わっていない状況にございます。これからも引き続き、安全でおいしい水プロジェクトのキャンペーンを強力に推進するなど、水道水の安全性やおいしさ、水道局の取り組みにつきまして、より一層お客様にわかりやすく伝えてまいりたいと考えています。
 今後とも、多様な方法を検討し、東京の水道のイメージを向上させるために積極的なPRに取り組んでまいります。

○中山委員 最初に、水道供給の効率的運用のための省エネ化、特に水道の浄水施設を利用した太陽光発電の取り組みについてお伺いいたします。
 水道局では、浄水場において水道水への異物混入を防止するためのろ過池の覆がい化に合わせ、上部に太陽光発電設備を導入していると伺っております。一般的に、太陽光発電設備は高価であり、費用対効果が芳しくないため、なかなか導入が進まないと認識しておりますけれども、その中で、公営企業である水道局が率先して導入している点は、他の模範となる取り組みと考えております。
 そこで、まず、太陽光発電導入の概要とその費用対効果の現状についてお伺いいたします。

○永島設備担当部長 当局では、平成十五年度から平成十八年度までの四年間で、八カ所の浄水場に水道水への異物の混入を防ぐためのろ過池覆がい化にあわせ、太陽光発電設備を順次導入してきております。
 その発電規模は、国内最大級となる約五千二百キロワットを有するまでに至っています。この太陽光発電設備のイニシアルコスト及びランニングコストは、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構、略称NEDOからの補助金の活用と発電による電力料金の削減によって、太陽光発電設備の耐用年数である二十年間で回収できる見込みであります。
 また、自動車換算で約六百台分に相当する年間約千四百六十トンの二酸化炭素削減効果を見込んでいます。

○中山委員 聞き及んだところによりますと、八浄水場の総事業費は九十億円、そのうち太陽光発電装置自体の経費は四十一億円であったものの、覆がい化事業用の四十九億円のうち、二十七億円が太陽光発電装置の設置に関連した費用と認められ、さきの四十一億円との合計で六十八億円が補助対象経費になり、補助総額がその二分の一である三十四億円となったことが大きいというふうに思います。
 また一方で、今二十年間で回収できるというお話もございましたけれども、その二十年間とは、お答えのとおり、太陽光発電の耐用年数だそうでございまして、その二十年間に予想される電力料金の削減額が八億円と伺っております。そうしますと、太陽光発電装置自体の四十一億円と補助金額の三十四億円との差額の七億円は、二十年間で十分見合うものになるとの趣旨のご見解は納得がいきます。
 ただ、心配な点は、NEDOでは、事業者のコストダウンインセンティブを高めるために、補助率を引き下げたようなことをお伺いしております。つまり、補助の算定基礎を導入の経費に置くこれまでの方式から、期待される発電量によってシーリングを定める方式に切りかえ、より安価な費用で、より多くの発電を望める新技術の開発を促す方針のようであります。
 私も、できる限りむだを省くという方針は賛成でございますけれども、まだまだ現状の技術水準では、ある程度の補助金なしには確実な費用対効果は望めない状況であり、水道局のように料金収入によって運営する公営企業としては、補助金制度の改変のぐあいによっては、今後もさらに太陽光発電を導入し続けることが非常に厳しい状況になるのではと危惧しております。
 しかしながら、ご答弁にありました二酸化炭素の削減は、京都議定書にもありますように、国を挙げて取り組むべきことであります。したがって、私どもも積極的に応援をさせていただきますけれども、水道局としても、太陽光発電などの普及拡大には、国のさらなる積極的な関与が必要であると、妥当な補助制度の存続に向け、働きかけを強めていかれることを要望させていただきます。
 また、浄水場は広い土地を有しておりますし、配水池の上部などは一面芝生になっておりまして、太陽光発電設備を設置できるのではないかと期待しております。水道局としても、これまで培ってこられたノウハウを生かし、創意工夫の上、太陽光発電設備を引き続き導入していくことを検討していただきたいと要望させていただきます。
 次に、水道の水質についてお伺いいたします。
 水道に関して都民が最も関心を持っている点は、省エネ対策もさることながら、何といっても水道水の水質ではないかと思います。水道局では、おいしさに関する水質目標を設定し、水質向上のため、水源から蛇口に至るまでの総合的な施策を展開しているとお伺いしております。
 本日は、水質目標の設定について何点か質問させていただきたいと思います。
 まず、どのような目的で都独自の水質目標を設定し、具体的にはどのような項目があるのか、改めてお伺いいたします。

○鈴木企画担当部長 当局では、平成十六年度に安全でおいしい水プロジェクトをスタートさせ、その中で、より安全でおいしい水を供給することによりまして、水道水の信頼性向上を図るため、国の水質基準より高い都独自の水質目標を設定いたしました。
 この水質目標の達成に局を挙げて取り組みますとともに、達成状況を公表することにより、都民に水道水の安全性やおいしさを広く認識していただき、水道水の信頼性をより高めることを目的としております。
 都独自の水質目標には、カルキ臭の原因物質、カビ臭の原因物質、臭気強度のようににおいの原因になる項目、有機物質のように味に影響を与える項目、色度、濁度のように外観に影響を与える項目など八項目を挙げております。

○中山委員 目標管理は民間の企業で取り入れられてきた経営手法で、事業の進捗を図る上で非常に有効であるとともに、達成状況を公表することで、都民に対してもわかりやすくなり、有効な方策であると思います。それをあえて、個人的な主観の相違もあり、進捗を図りにくい水道水の水質に関して設定したということは、大変に評価すべきことであると考えております。さらに、国の水質基準より高い目標を設定したとのお話であり、東京の水道のレベルの高さを感じます。
 さて、先ほどのご答弁では、目標項目にカルキ臭という項目があるとのことですが、平成十七年度の決算書を見ますと、この水質目標であるカルキ臭の項目にトリクロラミンを追加したとあります。
 そこで、新たに水質目標に加えたトリクロラミンとはどのようなものなのか、またなぜ目標とされたのかをお伺いいたします。

○尾崎浄水部長 トリクロラミンは、生活排水などに由来する原水中のアンモニアと水道水の消毒用の塩素とが反応して生成される物質で、カルキ臭の原因の一つといわれてきました。
 水道局では、おいしさを追求するため、水道水のにおいと味に関する詳細な調査を行い、トリクロラミンがカルキ臭の最大の原因であることを平成十七年度に明らかにしました。その結果に基づき、カルキ臭の指標としてトリクロラミンを水質目標に追加することとしました。

○中山委員 確かに、水道水で気になる点は、何といってもカルキ臭であります。このカルキ臭の指標として、直接の原因物質であるトリクロラミンを対象に加えた都の判断の意義は大きいと思います。
 それでは、トリクロラミンについては、国の水質基準ではどのような状況になっているのか、また、都は具体的にどのような目標を立てたのかをお伺いいたします。

○尾崎浄水部長 トリクロラミンについては、飲料水の安全性には問題なく、味やにおいとの関係を示すデータも少なかったため、国による水道水の水質基準等には設定されておりません。しかし、当局では、水道水のおいしさを追求するために、八百人以上の都民の皆さんに、トリクロラミンを加えたペットボトル水のにおいを確認していただいたところ、トリクロラミンが一リットル当たり〇・〇三ミリグラムでは九〇%の人が、〇・〇一ミリグラムでも七六%の人がにおいを感じることが明らかになりました。この〇・〇一ミリグラムとは、一グラムの十万分の一という極めてわずかな量であり、この量でもにおいを感じることから、トリクロラミンの目標値をゼロに設定し、平成二十五年度までに達成率一〇〇%を目指すこととしました。

○中山委員 国の水質基準にないものまで目標とするというのは、水道局の水質へのこだわりを感じますし、先駆的な取り組みであるといえると思います。
 では次に、トリクロラミンを含めた各項目の平成十七年度における達成状況についてお伺いいたします。

○尾崎浄水部長 水質目標の達成率は、都内百二十三カ所の給水栓における一年間のすべての測定回数に対する目標達成回数の割合として算出しております。水質目標を設定した八項目のうち、臭気強度、二種類のカビ臭物質、有機物、色度、濁度の六項目はおおむね一〇〇%を達成しております。
 一方、カルキ臭の指標である残留塩素とトリクロラミンの達成率は約六〇%となっています。

○中山委員 臭気強度やカビ臭物質、有機物質などはおおむね一〇〇%を達成されており、大変良好な状況であると思います。しかし、おいしさという点で一番気にかかる、カルキ臭の指標である残留塩素とトリクロラミンの達成度が低い点が気になります。
 そこで、カルキ臭の指標である残留塩素とトリクロラミンの達成度はなぜ低いのか。また、低減化するためにどのような方法を考えているのか、お伺いいたします。

○尾崎浄水部長 水道水中には有機物など塩素を消費する物質が、わずかではありますが含まれているため、蛇口に到達するまでに残留塩素が低下しますので、浄水場では塩素を多目に注入しなければなりません。
 また、従来の浄水処理では、塩素を注入する前にアンモニアを除去することが困難であるため、原水にアンモニアが含まれている場合は、塩素と反応し、トリクロラミンを生成してしまうことになります。
 これら塩素を消費する物質やアンモニアを低減、除去するためには、高度浄水処理が非常に有効でありますが、いまだ高度浄水施設が整備の途上であることから、カルキ臭の指標である残留塩素とトリクロラミンの達成度が低い状況にあります。
 今後とも、順次、高度浄水処理を導入し、カルキ臭の低減化に努めてまいります。

○中山委員 私もちょっと調べてみたんですけれども、トリクロラミンというのは三塩化窒素と呼ばれ、消化器を通じて体内に吸収される場合には、ご答弁がありましたとおり無害化されますけれども、トリクロラミン全体として揮発性の低い物質ではあるものの、何らかの事情により呼吸器を通じて吸収された場合には、小児ぜんそくや脳障害の原因となるとの海外の医学の研究報告もあるようでございます。
 いずれにしても、国も基準を設けていないほど無害と考えているトリクロラミンについては、カルキ臭の原因物質であると、徹底した除去を決断された東京都水道局の判断はまさに英断であると思います。
 水道水に残存するアンモニアと消毒のために投入される塩素とが化学反応して、窒素と水素の一対三の結合物であるアンモニアが、窒素と塩素の一対三の結合物であるトリクロラミンに変化するようであります。今ご答弁のように、このトリクロラミンが一リットル当たり〇・〇一ミリグラムというわずかな量でも鼻につくぐらいにおいがきつい。それならアンモニアの除去を徹底すればというご意見もあるようですが、それもご答弁がありましたとおり、今の状況では費用対効果で相当やっかいな課題であるようであります。そこで、高度浄水処理の過程で一挙に除去してしまおうという東京都のお考えであるかと思います。
 高度浄水処理が有効な方法であるという点は、私自身、金町浄水場からの水道水を飲んでおり、確かに、以前と比べておいしさを増したと実感していることからも納得することでございます。
 都は、平成二十五年度までに、利根川水系全浄水場で、先ほどご答弁もありましたけれども、一〇〇%高度浄水処理の全量化を実現されるご予定のようでございますが、しかしながら、金町浄水場の高度浄水処理は今のところ取水量の半量にとどまっております。
 金町浄水場で高度浄水処理の全量化を実現できればさらにおいしい水が供給されることになります。現在、金町浄水場では全量導入に向けて工事を進めておられることは承知しておりますけれども、一日でも早く完成するよう着実に進めていただきたいとお願い申し上げます。
 また、都内全域でさらにおいしい水が供給されますように、計画されている高度浄水処理の導入をできる限り早期に実現していただくよう強く要望させていただきます。
 ところで、先ほどの答弁の中で、蛇口に到達するまでに残留塩素の濃度が低下するとの内容がありました。都の水道の配水管は地球を半周するほど長い距離になると伺いますし、注入するべき塩素の量の管理も大変難しいのではないかと思っております。
 残留塩素の低減化に向けては、高度浄水処理の導入とは別に、きめ細かな取り組みが必要となるのではないかと考えますが、その点についてお伺いいたします。

○尾崎浄水部長 水道局では、残留塩素濃度の低減化の取り組みとして、高度浄水処理の導入に加え、給水栓に設置している自動水質計器で、残留塩素の濃度の変動などを常時監視し、浄水場での塩素注入量の適正化に努めております。
 しかし、大規模な浄水場からの水道水は広い区域に配水されていることから、浄水場のみで塩素を注入している現状では、浄水場から遠い場所の残留塩素濃度を一定に保つとすると、近い場所の濃度が高くなり、残留塩素の低減が期待できません。
 そのため、目標達成に向け、蛇口に到達する途中の給水所等において塩素を注入するなどの検討を行ってまいります。

○中山委員 今ご答弁のありました給水所での細やかな塩素注入を実現して、浄水場での塩素の注入を減らすという手法は画期的な方策であります。ぜひさまざまな方法を検討していただき、残留塩素の低減も進めていただきたいと思います。
 水質目標の達成こそが安全でおいしい水の実現につながると思います。最後に、都民が安心して飲むことのできる安全でおいしい水の実現に向けての局長の決意をお伺いし、私の質問を終わらせていただきます。

○御園水道局長 安全でおいしい水を安定的に供給することは、水道事業者の最大の使命であると認識しております。
 これまでも、高度浄水処理を導入するとともに、水質管理を徹底するなど、さまざまな施策を積極的に展開し、水道水の品質向上に努めてまいりました。特に近年では、水道水の安全性に加えて、おいしい水への要望が高まっておりまして、水道水への信頼性を高める上でも、おいしい水への一層の取り組みが求められていると考えております。
 局では、国の基準を上回る水質目標を掲げまして、カルキ臭の主な原因物質でございますトリクロラミンをゼロにするといった目標など、他の水道事業体をリードする取り組みを行っております。
 今後とも、千二百万の都民に水道水をいつでも安心して飲んでいただくことはもとより、おいしさにつきましても、高い水質目標を掲げまして、その達成に向け、水源から蛇口までの総合的な施策の推進に全力を尽くしてまいります。

○東野委員長 ここで、おおむね五分ほどの休憩をとりたいと思います。短い休憩なので、お部屋に帰るのはちょっと難しいかと思いますが、よろしくお願いいたします。
   午後二時七分休憩

   午後二時十一分開議

○東野委員長 休憩前に引き続き分科会を開きます。
 質疑を継続いたします。

○松村委員 水道局は、安全でおいしい水づくりに取り組んでおります。都民の期待もありますが、高度浄水にはお金がかかることも事実です。しかも、飲料水と炊事の用水、これを合わせても約二〇%で、八〇%がその他ですね。おいしいと感じなくてもいい用途に使われております。もったいないというのも都民の意見でもあります。
 そこで、高度浄水処理に二〇〇五年度、平成十七年度の決算では幾らで、要求資料3に整備実績と導入計画を出していただきましたが、これまでにかけた費用、完成させるまで総額幾らかかる事業なのかをまず伺います。

○鈴木企画担当部長 要求資料にありますように、金町、三郷、朝霞、六カ所につきまして、これまでに約一千九百億円の事業費をかけてございます。

○松村委員 ちょっと質問の趣旨、平成十七年度決算だったので、ここの決算年度は幾らの決算だったのかということと、そしてこれまでに一千九百億円ですか、これから、この資料、予定ということで事業費出していただきましたよね。これをざっと計算すると、七百五十億ぐらいですか、まだもっとかかるんじゃないかと思うんですけれども、それをちょっと答弁をいただきたい。

○鈴木企画担当部長 失礼いたしました。
 十七年度の高度浄水施設の建設に要した費用は、六十億七千万円でございます。

○松村委員 ですから、先ほど各委員からも強い要望がありました。これからどのぐらいという予定を合わせれば、やはり八百億とか一千億というようなお金をかける事業だというふうに思います。
 このようにお金をかけた貴重なおいしい水道水をむだなく使うといっても、高度処理した水を別ルートで各家庭に送水することは可能かといえば、コスト的に困難であることは、私は自明であるというふうに思います。
 そこで、私は、飲料水ほどの水質レベルを要求されない用途に雨水や下水道処理水を利用する、そのことによって、むだなく、かえって水道水質の高度化も促進できるのではないかというふうに考えます。つまり、雨水を雑用水、水洗トイレ洗浄水や樹木、草木への散水や洗車用などに用いられれば、それだけ上水道の消費量を少なくできる。家庭におけるこれらの用途での水使用量は、全消費量の四分の一を占めているというふうに聞いております。雨水でこれら用途の水消費量の二分の一を賄えば、家庭での上水道の消費量を十数%減少できるのではないか。
 また、再生水の利用は、現在、これは下水道局の所管ですけれども、西新宿及び中野坂上を初め五地区で取り組まれております。私もこの間いろいろな書物を読ませていただきましたけれども、例えばこの「水を活かす循環環境都市づくり」というのが、なかなかそういう文献がなかったんですけれども、ありました。これ、二人の大学教授の共著なんですけれども、この研究者によれば、あるモデル地域を設定したシミュレーションでは、雨水を利用すれば、一割強の水洗用水、冷却用水を賄うことができ、それから、処理水再利用、さっきいった下水道処理水などですね、これを使えば八割以上、先ほどいいました水洗用水や冷却用水を賄うことができる。また、雨水と再生水の両方を併用すれば、九割以上の水洗用水、冷却用水を再利用水で賄うことができるというふうに私は勉強させていただきましたというか、そういう提案もあります。
 こうした取り組みによって、森林伐採や生態系への悪影響を伴う上流水源地での新たなダム建設といった水源開発などの建設投資が不要となる。そのことによって、建設投資を逆に水道水の高度化という形で運用でき、一層の促進が図られるというふうに考えるものであります。
 そこで、水道局は、貴重な水資源を浪費しないために、漏水防止や節水に積極的に取り組んでいますが、同時に、今私がいいました水の循環利用や雨水利用も実は施策にはうたっております。水道局の事務事業概要でもそういう取り組みが書かれておりますけれども、この決算年度、二〇〇五年、平成十七年度においてはどういう取り組みを行ってきたのかを伺いたいと思います。

○鈴木企画担当部長 水の有効利用の件でございますが、水の有効利用につきましては、当局を含む関係五局で、水の有効利用促進要綱に基づきまして、循環利用や雨水利用の指導等を行っております。
 その結果といたしまして、平成十七年度には雨水利用が十九件、循環利用が六件増加しておりまして、それぞれ総数で九百七十件、六百二十六件となっております。

○松村委員 事務事業概要の四一ページに、節水型都市づくりとして、水の有効利用、水の循環利用や雨水利用というふうにあります。これは今、他局と連携しながらということです。当然そうだろうと思うんですけれども、水道独自としての今いった実績ということなんですか、ちょっとそこら辺のところがはっきりしなかったので。

○鈴木企画担当部長 例えば建設に当たって、いわゆる都市整備局の方の指導がございます。私ども水道局の方では、給水の申し込みの際、決められた基準以上であれば雨水利用の指導をしております。

○松村委員 私、今非常に大事な--二律背反で、本来でしたら、水道の水を買っていただいて収入を上げたい。一方、それを抑えろという立場というのは、相当高度というか、後でも触れたいんですけれども、持続可能な都市、その中での貴重な水源をどう使って、または貴重なおいしい水をつくるか、そういう立場に立った取り組みという点では、もっと力を入れてというか、全体で取り組んでいただきたいというふうに思うんです。
 そこで、貴重な水資源を有効活用するためにも、どうしてもその根っこにあるのは東京都の水需給計画、これをやはり適切な規模にしなきゃならない。私たち、この間、再三、共産党としても指摘しましたけれども、まだ適切な規模になっていないんじゃないか。過大な水需給計画に基づくダムなどのむだな水源開発、そういうものがある。そういうのを見直して、また同時に、過大な水需要を引き起こすような大型開発といいますか、そういうものにも、今、水道局としても、大規模な水需要に対しては、雨水とかそういう利用を都市整備局ともども求めているという立場ですけれども、そういう形の歯どめをかけることが非常に重要じゃないかというふうに思うんです。
 今、世界でもロンドンプランというのが非常に注目されております。ロンドンプランがどういう取り組みの中身をうたっているのかという点では、水道の使用量の最小化とか、雨水の貯留機能を最大化するとか、雑用水のリサイクルシステムを利用する、そして、漏水を最小化し費用効果を高める、そういう取り組みなんですね。ぜひ、そういう位置づけを水道事業においてももっと高めていく必要があるんじゃないかというふうに思います。
 そこで、繰り返しになりますけれども、我が党はこれまで再三、水需給計画を下方修正するように求めてきましたけれども、現状はどうなっているんでしょうか。また、水需要予測と、この二〇〇五年度、平成十七年度の一日の最大配水量実績、平均配水量実績はどうなのかを伺います。

○鈴木企画担当部長 まず、現行の水需要予測でございますが、現行の水需要予測では、平成二十五年度の一日最大配水量を六百万立方メートルと予測しております。また、平成十七年度の一日最大配水量は五百八万立方メートル、一日平均配水量は四百五十二万立方メートルでございます。

○松村委員 現在、平成でいきますと二十五年度まで六百万立方メートルを水需要予測としている。ところが平成十七年度決算においては、今答弁がありましたように、五百八万といいますから、予測と大体百万ぐらいの乖離がある。平均配水量にしてみれば、さらに百五十万立方メートルの乖離があるわけです。
 しかも、浄水能力は六百五十万トンぐらいでしたっけ。つまり、既にもう十五年、それ以上ですか、浄水施設だけはそれだけ大きな、過大な規模にしているんですよね。それがやがては、そういう施設の新たな改築といいますか、やらなければいけないということになってくる。その根っこに今いった水需要予測があるわけだというふうに思うんです。
 改めて、今、施設能力はどのぐらいになっていたんでしょうか。

○鈴木企画担当部長 現在の施設能力でございますが、六百八十六万立方メートルでございます。

○松村委員 この間、バブルがはじけて、もうその当時から、今までのような右肩上がりじゃないんだということで水需要予測を引き下げるように求めてきて、徐々にでありますけれども下方修正していることも事実であります。しかし、やっぱり依然として、私は過大じゃないかというふうに思うんです。
 当時からいろいろ論戦というか質疑をやってくる中で、いや、景気が回復すれば需要がふえるというふうに盛んに答弁されておりました。現在、新聞報道でも、イザナギ景気に匹敵するような景気回復になっているんですか、私たち庶民、私たちというか、中小企業なんか全然そんなふうに感じていないわけですけれども。やはりそれでも、先ほど配水量を答弁していましたけれども、この平成十七年度の決算では、二十年間で一日の最大配水量が最も小さいんですよね。平均配水量でも減ってきているということです。
 じゃ、これからどうなのか。平成二十五年度までの予想として六百万トンといっておりますけれども、少子化社会にいよいよ突入して、人口が減少することははっきりしているというふうに思います。改めて水需要予測を引き下げ、そして、そういう予想に基づく新たな水源確保というので、八ッ場ダムを初めとするダム建設、これも資料を出していただきましたけれども、まだ多額な建設投資を掲げます。そういうダム建設を改めて中止にすべきだというのが私たちの意見ですけれども、いかがでしょうか。

○鈴木企画担当部長 水需要予測の件でございますが、現行の水需要予測は、将来の人口や経済成長率などの基礎指標を用いて行うことから、それが示される都の長期構想の策定に合わせて適時適切に見直しを行っております。
 平成十五年十二月に見直しました水需要予測では、東京構想二〇〇〇に示された基礎指標を踏まえまして、合理的な予測手法により適切に行ったものでございまして、平成二十五年度の一日最大配水量六百万立方メートルは妥当なものであると考えております。--ちょっと答えが漏れまして、八ッ場ダムの件でございますが、水源の確保は、都民生活や首都東京の都市活動に欠くことのできない重要な課題であると考えております。
 現在、都が保有する水源量は日量六百二十三万立方メートルでございますが、この中には、取水の安定性に問題がある、課題を抱える水源が含まれております。また、都の水源の約八割を占めます利根川水系は、他の水系に比べ渇水に対する安全度が低い状況にございます。さらに、近年の降雨傾向によりまして、利根川の実際の供給能力が二割程度低下しているということを勘案いたしますと、十分な水源量を確保しているとはいえない状況にございます。
 このため、都としては、渇水に強い都市の実現を目指していくため、八ッ場ダム等の安定した水源の確保に努めていくこととしております。
 これとともに、節水施策の推進や水の有効利用など、安定給水に向けた総合的な取り組みにつきましても引き続き進めてまいります。

○松村委員 水需要予測を六百万トンというふうにしていますけれども、それは、東京構想二〇〇〇に基づくこれからの人口動態とか勘案したといいますけれども、そういう計画は絶えず修正されたり、見直したりとかいろいろあるわけですよね。
 ところが、それに基づいて、建設投資、ダムとか、でき上がった、そんな水要らなかった、過大だった、そこにかけ過ぎたといったら、どこにしわ寄せが来るのかといえば、明らかに都民というか、将来ではなくて現に水道を利用されるお客さんに、仕組み上からいっても大きな負担になるから、本当に今いったことが根拠あるものなのかどうかを、やはり過去というか、この間の、検証すべきだと思うんですね。私たちも繰り返し繰り返し、あらゆるいろんなデータに基づいていっていますけれども、検証されずに、今の答弁というのは、この十年来、一歩もその中から出ていないということを非常に残念に思います。
 それから、もう一つは、水源が安定していない、渇水の危機があるといっても、この間の状況もやはりよく検証しなければならないというふうに思うんです。
 その点においては、今回改めていろいろなものを読ませていただきましたけれども、水道局の「東京の水道」、四ページに、乏しい水源ということで、私が先ほど挙げた書物でも、そのことを前提として、新たないろいろな提案、水を生かす循環利用というのを提案しているんですけれども、水道局自身も、日本というのは世界でも有数の多雨地帯であるアジアモンスーン地帯に位置している、そして、日本の平均降水量は約一七〇〇ミリメートルで、世界年平均降水量の八八〇ミリメートルの約二倍となっているけれども、人口が多いから、結局--これ、要約すると、一人当たりの水源賦存量というんですか、そういう言葉を、私、専門書で読みましたけれども、それは世界平均の約四分の一だと。だから、諸外国に比べて、必ずしも私たち日本の国民というのは水に恵まれているというわけではありませんと。しかも、降る雨も、梅雨のときとか台風時期だとか、そういうときに集中している。それから、ここにも書いてあるとおり、日本の地形は急峻なため、降った雨がすぐに海に到着してしまって、なかなかそういう点では利用しにくいんだと。こうしたことからも、日本は水利用を図るには不利な条件がありますということですよね。皆さん方もそういう認識に立っていると思うんです。渇水といっても、私は、日本みたいにこういう非常に変動的な降り方をするから、何週間か雨が水源地などで降らなければ、ダムをつくっても、途端に底をついてしまうということも事実だというふうに思うんです。
 そのことから、さらに安全のためにもっと大きな容量のダムをつくっておくんだというのが皆さん方の立場というか、理論ですけれども、私は、日本の特徴に合った、一つは、この研究者などもいっているように--先ほどいった、東京に降る雨の量はどうかということも掲げて、これもシミュレーションしているんです。東京で今使う水の消費量と、東京に降る雨の量がほぼ匹敵するというような一つのシミュレーションをしていて、だから、その雨水の利用とか、それから下水も、膨大な下水処理水があって、先ほどいったみたく有効利用というようなことを図って、ダムをつくるよりもそういう取り組みをやるべきじゃないか。
 また、私、従来からも委員会では--例えば、今、多摩水道の統合化で、どちらかというと多摩は地下水などを水源として利用されている。それから、今、工業用水も、後で触れたいと思うんですけれども、いろいろ検討されておりますけれども、当時の地盤沈下、こういうものはもう回復して、そういう目的からは役割を終えたということで、これから地下水の利用というものも考えられるけれども、それは常時じゃなくて、実際、渇水や水量が足りなかったら、そのことに備えて、地下水の利用というものももっと考えられるというふうに私は思うんですよ、緊急の水源としては。そういう取り組みこそ、今、大事なんじゃないか。
 繰り返しになりますけれども、ダムに依存した考え方は二十世紀型の考えで、これを大きく転換させて、本当に持続可能な都市としての水循環ということを改めて私は主張したい、意見として申し上げたいというふうに思うんです。
 そのことは、もう一方で、都民の料金にかかわる問題もあるからであります。
 そこで、この決算年度、二〇〇五年、平成十七年度決算では収支はどのようになっているのか、また、今後の見通しはどうなのかについても伺いたいと思います。

○鈴木総務部長 平成十七年度の収支の概要でございますが、まず収入でございますが、料金が三千百八十九億円、その他五百九十一億円でございまして、合計三千七百八十億円でございます。
 次に支出でございますが、営業費用が二千五十五億円、建設改良費が八百六十億円、その他八百八十五億円、合計三千八百億円でございます。
 差し引き二十億円の不足でございます。

○松村委員 今、それは収益的収支だったので、資本的収支も私は答弁いただきたいという意味で収支ということをいったんですけれども。

○鈴木総務部長 大変失礼いたしました。
 今ご答弁差し上げましたのは、営業費用、それから建設改良費を含んでのものでございますので、収益的収支と資本的収支、両方合わせた額で差し引き二十億円の資金不足、こういうことでございますが、今後の見通しについてお答え差し上げませんでした。大変失礼いたしました。
 今後の見通しでございますが、三カ年の計画で申し上げますと、平成十八年度につきましては、資金で十三億円弱の資金不足という見通しでございますが、ここまでの経過を含めまして、十八年度予算では約九億円の資金不足ということでございます。

○松村委員 収益的収支と資本的収支を合わせたあれについて今答弁したというけれども、どこか決算書に、それを合わせた数字の表が載っているんですか。
 そのことが第一点と、わかりやすく、時間を節約するために、要求資料の4を出していただいたので、この答弁をいただきたかったんですけれども、要するに、収益的収支、この平成十七年度のところを見ますと、プラスですよね。五百三十四億九千五百万です。つまり、料金収入から営業費用を差し引いて五百三十四億円の黒字だということですよね。
 ところが一方、資本的収支においては、これは、例えば今いった建設改良とかそういう費用、それに対して国庫とか企業債とかの収入で、結局、差し引いて、十七年度は一千三百二十九億円赤字になっておりますと。それが下の損益勘定留保資金ということで、減価償却費とか、これまでのもろもろの積み立てといいますか、主に七百二十億円と、収益的収支、これを処分して、大体それが資本的収支と差っ引かれて、損益勘定留保資金で賄ったというような理解でいいんでしょう。

○鈴木総務部長 資料要求いただきました四ページの資料が、各年度の収益的収支、それから資本的収支。資本的収支がそれぞれ各年度ともマイナスになってございますので、その財源として損益勘定留保資金等を充てている、こういうことでございますが、特に建設改良に当たりましては、既存施設の機能向上ですとか物価上昇を勘案するというような必要がありますので、減価償却費等による内部留保だけでは十分財源を確保できないということで、その部分につきましても資本的収支の財源としているということでございます。

○松村委員 今いった、合計して、九億円とか、十八年度予算までいったんですけれども、それはどこに出てくるんですか、決算書の。そういう表はありますか、資料として。今、全体の財政収支が大事なんですよね。どうなっているのかということを十七年度の決算から検証してみたいというのが私の質問の趣旨なんです。決算書のどこだかをいってください。

○鈴木総務部長 決算書には当該年度の収入、支出、それぞれ書いてございます。それを幾つか整理しませんと出てこないものでありますので、お手元に事業概要がございましたらごらんいただきたいと思います。事業概要の八八ページになりますが、実質の資金収支としまして約二十億円の資金不足ということで、八八ページの一番下の欄ということになります。

○松村委員 そうしますと、既に損益勘定留保資金は底をついている、結局赤字になっているということで、値上げなんですか。私が考えていたように、順序立てて資料に基づいて説明してくれないので、それで、決算書のどこかといったら、それを合わせた数字が、それは決算書に載っていないで、事務事業の財政収支の数字を見てくれということなので、もう一度、わかりやすくゆっくり。じゃ、来年はもう不足で、値上げなのですかというのが大事なポイントなんですよ。

○鈴木総務部長 再度ご説明申し上げたいと思いますが、収益的収支につきましては、資料をご要求いただきましたものをご提出してございますように、五百三十五億円の剰余でございます。一方、資本的収支につきましては千三百三十億円の不足でございます。これに損益勘定留保資金七百二十一億円と企業債償還金充当額五十四億円を充当した結果、単年度の資金収支は二十億円の不足ということでございます。
 ちなみに、十六、十七、十八年度の三カ年の財政計画で現在運営しておりますので、その三カ年の計画上は資金的には均衡が図れる、こういう計画になってございます。

○松村委員 私、今、十七年度決算で、余り次に入るなということをよくわきまえながらいっているんですけれども、じゃ、単年度では二十億、たしか赤字になっていますよね。この収益的収支と、損益勘定留保資金の合計を差し引いて、上のマイナスと差し引いた額じゃないというふうに思うんですけれども、これは、今いったみたいに、財政収支ではどのぐらい--これ、いつも計算上だからややこしい、頭の中でやる以外ないんですけれども、十八年度で予算上どのぐらいの、さっきいった財政収支計画でのプラスマイナスを見ているんですか。いっている質問の趣旨がわかりますか。

○鈴木総務部長 先ほど申し上げましたように、三カ年の財政計画で運営してございますので、十八年度現在の予算では、単年度の資金収支としては九億八百万の資金不足という予算になってございます。
 ただ、前年度までの累積資金の剰余が十九億ほどございますので、予算どおりでいけば、十八年度末の資金の関係でいいますと、十億円の累積の残、こういうことになります。

○松村委員 要するに、事業概要の九三ページに載っているとおり、十七年度も十九億の、投資的な経費を入れた資本的収支においても赤字になっているけれども、それが全体で埋め合わされて、十七年度末の決算年度では十九億の累積プラスになっている。十八年度も、まだ決算は出ていないけれども、若干減っても十億程度の黒字になっているということですよね。
 じゃ、問題を進めますけれども、結局、皆さん方からの料金収入、水道の原価というか、水道水をつくって売るわけですよね。それは当然、今いった数字で、五百三十四億円も黒字になっているんですよ。十六年度も四百八十八億円、十五年度は四百三億円ということで、収益的収支、営業収支では黒字なんですよね。その料金を次の建設投資、それは減価償却など、維持、メンテナンスもあるでしょうけれども、新たな投資に振り向けて、結局、資本的収支における支出、それは収入以上の、詳しくは聞きませんけれども、莫大な建設改良費、さっきいった水源開発だとか、高度浄水施設もその中に入りますけれども、そういう支出によって、実際には、水道水を売ってお客様から入る料金収入では賄い切れない仕組みを、毎年度の、毎年度というか、今やっているのは二〇〇五年度の計画ですけれども、そういう計画をつくってやっている。
 これまでにもさんざん論議してきたら、水道というのは装置産業ですか、そういう言葉を使って、本来だったら、こういう収益が入ったら、恐らくそれは、純然たる民間会社だったら、株式配当とか、利潤というものが建設投資に賄われるという仕組みだから、資本的収支においてなるたけ赤字というか不足額を縮小する、縮めるということをやるような時代ではないかというふうに思うんです。
 それで、資料として出していただいた二ページの水源及び浄水施設整備事業費、これも、平成八年度から十七年度の資料ですけれども、落ちていないというか、でこぼこはありますけれども、平成八年が二百二十九億五千万ですか、今年度決算、十七年度決算においても二百五十億三千万ですから、この数字を見ても、身の丈に合ったというか、私の立場からいえば、適切な規模に抑えられていないと。
 もちろん、高度浄水処理というものを否定するものではありません。だから、それにもしお金をかけるとしても、一方におけるいろんな建設改良を逆に抑えながら都民が求めるニーズにこたえるとか、いろんなことをやらなければならないという立場の主張でございます。
 ですから、そこを抑えれば、東京の水道料金は--今、景気が回復したといっても、二極化、本当に働いても働いても生活保護基準にも満たない若者とか世帯とか、または、年金も上がらずに増税になっている、そういう高齢世帯など、そういう事態の中で、今、都民の要望といえば、本当にそういう小口の水道料金、去年、おととしは若干、都民の要望にこたえて都議会も努力して下げましたけれども、もっともっとそういうことに踏み出すべきじゃないかと思うんです。
 だから、資料も出していただきましたけれども、東京の水道料金の現状がどうなっているのか。世界の都市に比べると、これは私もいろいろ調べてみて、皆さん方にも出しましたけれども、二百立方メートルですか、パリが東京よりも年間水道料金にしてみると若干高いんですけれども、それでもやはり東京の料金というのは決して安いものではありません。
 それから、ちょうど一年前の公営企業の委員会でも、日本の主要都市の水道料金の現状も資料で出していただきましたけれども、ここでは、首都圏の都市、東京、さいたま、川崎、横浜などの、さっきいいました本当に小口の、五立方メートルではどのぐらいの料金になっているんでしょうか。

○鈴木総務部長 一カ月当たりの使用水量、五立方メートル使用した場合ということでございますが、メーター口径二〇ミリの場合ですと、東京都の場合には千二百二十八円、口座割引適用後は千百七十五円でございます。さいたま市が千百三十四円、川崎市が五百五十六円、横浜市が八百二十九円でございます。

○松村委員 今の数字のとおり、口座落としでも、他の主要都市に比べてやっぱり高いわけです。先ほどいいましたように、建設改良費などを適切な規模に抑えられれば、料金を引き下げることができるというふうに私は思いますけれども、その点についてはどうでしょうか。

○鈴木総務部長 水道事業、ご存じのとおり独立採算で事業運営を行っておりますので、水道料金には、その原価としまして、維持管理費、企業債の償還金、施設の建設改良費など、給水サービスに必要な経費を適正に算入する必要がございます。
 一方、水道事業は、都民生活と都市活動を支えるライフラインとして、現在のみならず将来にわたり、安全でおいしい水を安定的に供給する使命を負っております。したがいまして、これまでも、水源開発ですとか、あるいは高度浄水処理の導入、あるいは震災対策など、安全でおいしい水の供給に必要な施設整備を計上し、計画的に事業を実施してきたところでございます。
 今後とも、都民の負託にこたえるため、長期的な視点に立って適正な事業費を計上していく所存でございます。
 また、水道料金には、最大限の経営努力をした上で、こうした投資などに必要な経費を適正に算入していきたいというふうに考えております。

○松村委員 今までの答弁の域を一歩も出ない。直下の都民の、特に二極化などにより、また別の機会に譲りますけれども、給水停止になったり、水道料金の滞納だとか、本当に大変な事態も生まれているわけなんです。一方においては、水源開発など、本来、法的にもといいますか、当然要求できるものが、一般会計からも、要求してもなかなか出してもらえないというようなもの、そういう積み残しの課題もあります。
 いろいろ努力されていることは理解しますし、特に営業収支が黒字になっているというのは経営努力だといいますけれども、一方においては、官から民という流れもあって、その方向で、現実的には非常に、給与や賃金、委託化によってさらにそれが大変な事態になっているという事実とか、相談もあります。
 きょうは、それで、今いった委託化、官から民の流れを強めている状況もありますけれども、この決算年度、二〇〇五年度までの水道局の状況というんですか、民間委託化の事業について、もう余り時間がありませんので、この決算年度ではどういう取り組みだったのかをお答えいただきたいと思います。

○鈴木総務部長 委託化に関する対応でございますが、当局ではこれまでも、検針業務など定型的な業務について積極的に民間委託を進めますとともに、PFIの手法の導入など、民間的な経営手法を活用した経営効率に努めたところでございます。
 さらに、基幹的な業務につきましては、当局を補完する監理団体を活用しているところでございます。
 今後とも、企画監理部門への経営資源の集中と業務実施部門の外部化を図るなど、一層の経営効率化に努めてまいりたいと思っております。

○松村委員 評価はともかくとして、民間委託化等を進めながら、一方において出資比率を高めて、逆により強い子会社化というんですか、表現はともかくとして、それは逆にどういうことなんでしょうか。だったら、なぜ直営でやらないのか。民間委託化して、なかなか東京都のコントロールがきかないというので、またそれに出資比率を高めて、水道局の子会社化というのはどういう考え方なんでしょうか。

○鈴木総務部長 民間事業者に委託しました業務の監督指導ですとか、あるいは施設の運転管理など、これまで必ずしも民間委託がなじまないというふうにされておりました業域につきまして、事業運営上、重要な業務につきまして、豊富な技術ですとかノウハウを有しております監理団体に委託をする。その際、当局からの適切な指導監督をする必要があるわけでございますので、出資比率を高めることによりまして指導監督を強めていきたいというふうに考えているところでございます。

○松村委員 今も答弁があったように、民間委託化になじまない、例えば徴収業務だけじゃなくて給水、掃除業務とか施設管理業務とか、かなり大事な業務分野において、民間委託化して、果たして今まで水道局が培ってきたノウハウというか技術の継承ができるかという問題も大きな問題だというふうに思うんです。
 この点においてはどうなんですか。民間になじまないものを、何かそういう都庁全体の流れ、または都庁だけじゃありませんけれども、官から民という流れの中でやって、いろいろ検証した結果、問題があるからということで、改めて東京都の適切な指導ですか、管理というんですか、そういうことになってきたというんでしょうか。

○鈴木総務部長 監理団体への出資比率を引き上げる予定でございますけれども、そのことによりまして、経営への東京都としての関与を強めていくということが可能になるわけでございますが、そういたしますと、都の監理団体に対する指導監督の枠組みに従いまして、監理団体が策定します、例えば中期経営計画の内容についての審査をするとか、その進捗を適切に管理するとか、あるいは経営評価ですとか、役員の業績評価を適切に実施していくとか、そういうことなどを通しまして適切な指導監督をしていきたいというふうに思っております。
 あわせまして、監理団体の経営者は、都の連絡会ですとか、あるいは当局の職員を現職でそれぞれの監理団体に派遣するとか、あるいは当局と監理団体との間の人事の交流を図るとか、そういうようなことなども通しまして必要な技術の交流も図っていきたいというふうに考えております。

○松村委員 この点においては、私ども、官から民への流れというのは、そういうライフラインという重要な部門において--それは、単純なものは、何が何でも公営でやらなきゃいけない、東京都直営ということを主張するものではありません。しかし、実際進めてやってみて、民間に委託したもの、例えばサービス業務、料金徴収とか検針とか、そういうものを本当に短い期間の研修の中で--先ほどのワーキングプアじゃありませんけれども、本当に若い方なども生活ができるのかというような、一方において賃金の実態があるというようなことは、管理指導を強めるということでしたら、雇用の適切な労務や賃金体系になっているかも含めて、私はきちっと監督していただきたいというふうに思います。
 それから、もう一つは、これまで培ってきた技術職員のノウハウの継承。これも民間委託化になったら、水道というのは起きたら遅いんですよね。何もなくて安全なのが当たり前じゃないけれども、そういう点では、現場からも、技術が継承されるのかというような意見もありますので、ぜひそこら辺のところも見ていきたい。
 全体としては、私たちの立場からは、官から民の委託はやめるべきだというふうに思います。
 最後にもう一点、工業用水道事業会計についても伺います。
 工業用水道事業は、先ほど論議した観点からも、持続可能な都市として、水循環型都市づくりを目指すためにも、その役割は今後大きいと考えます。ところが、包括外部監査の指摘を受け、さらに行財政改革実行プログラムにおいて、事業の廃止などを含めた抜本的な経営改革について検討するとなっております。
 この十七年度、二〇〇五年度において、時間がないので改めて収支内容についてまで伺いませんけれども、工業用水道事業についてはどういう検討がなされているんでしょうか。

○鈴木総務部長 東京都の工業用水道事業は、地盤対策として行ってきたものでございますが、工場等の都外への転出ですとか、あるいは水使用の合理化によりまして、昭和四十九年度をピークに需要が減少してきております。
 そこで、浄水場などの施設の余剰を解消しますとともに、有効活用を図るために、昭和四十八年から、トイレ洗浄水などの雑用水の供給を開始してまいりました。しかし、洗浄式便座の普及などによりまして新規の需要が見込めない状況にございまして、雑用水も含めた工業用水の利用には今後とも大変厳しい状況がございます。
 あわせまして、財政状況でございますが、先ほど申し上げましたように、工場等の都外転出、水使用の合理化によりまして需要が減少している中で、料金収入も減少が続いております。これまで可能な限りの企業努力を行ってきているわけでございますが、今後、施設の老朽化が進行していくことを考慮しますと、厳しい財政状況が続くものと考えております。

○松村委員 地盤沈下という当初の目的は果たしてきたということは、それは大きなことだというふうに思います。現に取り巻く経営環境も非常に厳しいわけですけれども、しかし現状でも、墨田、江東、北、荒川、板橋、足立区、葛飾、江戸川、八区に、私、練馬なんですけれども、練馬の一部も供給されております。
 しかも、工業用水の大半は、大半というか、中小企業、メッキとか染色、金属など、そういう中小零細企業も多いわけです。ですから、そういう役割はまだ、地盤沈下という役割は終わったかもしれませんけれども、中小零細企業のものづくりの支援とか、さらに今後の、さっきいった二十一世紀型の水循環のサイクルという取り組みからいっても、再生水として新たな需要を開拓していくとか、私は、時代的にも、そういう転換というか、もっともっと求められているというふうに思います。
 収支も、一般財源が投入されておりますけれども、営業収支においては、この十七年度も、前年度、十六年度もとんとんです。確かに厳しいけれども、やはりここは、水道局が持っている水循環という取り組みからいっても、ぜひ新たな展開を期待したいというふうに思います。
 そのためにも、今聞いたら、都庁内の関係局で検討しているということですけれども、もっと幅広い、都民とか専門家とか研究者を入れた検討が必要なんじゃないかというふうに思います。そのことを要望して、私の質問を終わりたいと思います。

○山口委員 地球規模での環境問題の深刻化、とりわけ地球温暖化対策は、あらゆる生命体にとっての危機として、解決に向けて人類が真剣に取り組まなければならない問題です。
 二〇〇五年二月には、京都議定書の発効を受けて地球温暖化対策推進法を改正し、目標達成に向けた実効性のある取り組みが始められました。都においては、地球温暖化対策都庁プランを策定し、二酸化炭素、CO2の一〇%削減を目指し、全庁挙げた各種の取り組みが進められていると思います。
 水道局は、東京水道経営プラン二〇〇四を策定し、地球環境への配慮を主要施策の一つとしています。水道事業は、清浄な水を安定して供給することが使命とはいえ、電力を初め多くのエネルギーを使用する上に、その過程に発生する廃棄物など、環境への負荷が大きい事業ゆえに、その負荷を継続的に低減していくための取り組みが求められています。
 そこで、水道局では、二〇〇四年度から二〇〇七年度を計画期間とする東京都水道局環境計画を策定していますが、その概要について伺います。

○鈴木企画担当部長 東京都水道局環境計画は、局事業から発生する環境負荷を継続的に改善することを目的といたしまして、平成十六年一月に策定いたしました。これまでの環境施策を体系的に整理するとともに、環境目標を設け、計画、実施、検証、見直しによるPDCAサイクルを適切に運用していく局独自の環境マネジメントシステムでございます。
 この計画は、水道局の環境基本理念を踏まえ、水資源の保全など六つの環境基本方針のもと、具体的な取り組み事項を設定いたしました。
 取り組み事項の目標につきましては、可能な限り数値化を図りまして、目標の確実な達成を目指しております。

○山口委員 環境計画にも記載されていますが、二〇〇〇年に全国自治体に先駆けモデル導入し、二〇〇一年度に正式採用した環境会計について、その概要と効果について伺います。

○鈴木企画担当部長 当局の環境会計は、独立採算を原則とする水道事業の運営におきまして、経営等のバランスを踏まえた環境施策を推進するため、実施する施策の費用対効果を明らかにいたしまして、その妥当性を総合的に把握するものでございます。
 平成十七年度決算における環境保全に要したコストは約六十三億円、環境保全対策に伴う経済効果は約七十四億円で、約十二億円の費用対効果が得られました。
 また、環境保全効果といたしまして、約二万トンの二酸化炭素の削減効果が得られております。
 環境会計を導入し、費用対効果をお客様にわかりやすく公表したことによりまして、水道事業と環境施策とのかかわりについて、より一層の理解が得られたと認識しております。

○山口委員 次に、環境計画の二〇〇五年度の取り組みのうち、何点か伺います。
 水道事業では、浄水場等の電力使用量が高く、温室効果ガスの排出量も大きく、計画では、三年間に二酸化炭素二%削減を目標に掲げていますが、二〇〇四年、五年度の電力使用量と温室効果ガス排出量、CO2換算でどのくらい排出されたのか、また、その効果について伺います。

○鈴木企画担当部長 水道局における電力使用量は、自然エネルギー等による当局の発電分を含めて、平成十六年度については約八億一千四百万キロワットアワー、平成十七年度は約八億三千万キロワットアワーでございました。
 また、当局の二酸化炭素排出量でございますが、水道水源林の森林吸収量を差し引きますと、平成十六年度については約三十二万九千トン、平成十七年度は約三十四万九千トンとなっております。

○山口委員 CO2の削減はなかなか難しいということなんですが、自然エネルギーの有効活用や夜間電力使用のNaS電池、次亜塩素製造設備の夜間電力使用については順調に推移しているようですけれども、局内の電力使用量の抑制についてなかなか効果が上がらない要因について、どのように考え、今後どのように対策をとられるのか伺います。

○鈴木企画担当部長 庁舎電力使用量の増加については、研修・開発センターの開設やパソコン等OA機器の普及などが要因の一つと考えられます。
 引き続き、不要な照明の消灯や空調温度の適温設定等を徹底するとともに、使用していないパソコンのスイッチオフの徹底を呼びかけるなど、電力使用量の抑制に今後とも努めてまいります。

○山口委員 一方、エネルギーの有効利用策として、環境負荷の少ない都市ガスを燃料に発電利用し、さらに、発電に伴う排熱を活用するいわゆるコージェネレーションシステムですが、計画では二〇〇二年度の二倍以上とありますが、昨年度の取り組み状況について伺います。

○永島設備担当部長 エネルギーの有効施策としてのコージェネレーションシステムにつきましては、平成十四年度に稼働した金町浄水場に続き、昨年四月から新たに朝霞浄水場及び三園浄水場において、発電規模計二万六百キロワットの常用発電設備が稼働しています。
 これにより、局内におけるコージェネレーションシステムの総発電規模は三万三千八百キロワットとなり、平成十四年度の発電規模一万三千二百キロワットに比べ約二・六倍となっております。

○山口委員 廃棄物の発生抑制、リサイクルの推進としても各種の取り組みが行われています。重点項目の浄水場発生土の有効利用ですが、その発生量及び有効な利用方法について伺います。

○尾崎浄水部長 平成十七年度の浄水場の発生土量は全体で約七万五千トンであり、このうち五五%に当たる約四万一千トンを、緑化園芸土やグラウンド用資材の原料として有効利用しております。
 また、浄水処理に使用する薬品注入量の適正管理等により、発生土量の抑制に努めております。

○山口委員 安心して利用できる水を安定して供給するにはどうしてもエネルギーが必要になるのですが、今後とも温室効果ガス削減の取り組みに努めていただきたいと思います。
 次に、おいしい水の取り組みについて伺います。
 昨今は、安全性とともにおいしい水が求められ、ペットボトルを購入する人も増加しています。都は、こうした傾向にこたえる形で高度処理による水を供給していますが、都民の水道水に対する評価をどのようにとらえているのか伺います。

○大平サービス推進部長 当局では、平成十六年度から安全でおいしい水キャンペーンを展開しておりまして、各種のイベントにおきまして、アンケートで水道水の評価を調査いたしております。
 このアンケートで、飲み水としてのおいしさにつきまして満足度を聞いたところ、平成十六年春のイベントでは二五・五%の方が満足との回答でしたが、平成十七年秋のイベントでは五八・四%と評価が高くなってきております。一方、不満と回答された方も一八・三%いました。

○山口委員 年々その評価は高くなりつつありますが、東京の水はおいしくないという定説がなかなか払拭されにくく、ペットボトルを買うか、浄水器を設置する人がふえているわけですが、最近スーパーなどで、水道水をイオン交換などによって塩素を減らす装置を設置して、専用容器を持参すればその水を持ち帰れる方法を集客の道具としている例があります。
 水道局としまして、塩素を除去するこのような装置の普及についてどのように考えるのか伺います。

○鈴木企画担当部長 スーパーなどに浄水器が設置されている要因としては、企業戦略の一つであると考えられますが、詳しくは分析をしておりません。
 平成十五年度に当局が行ったアンケート調査によりますと、飲み水としての水道水に不満を持っていると回答したお客様は半数を超えており、水道水に対するマイナスイメージはなかなか払拭されていない状況にございます。
 こうしたことから、当局では、平成十六年度から、高度浄水処理の導入などを柱とする、安全でおいしい水プロジェクトを推進しているところでございます。

○山口委員 スーパーによっては、きちんと注意事項を表記しているところもあるし、全くそれに触れていないところもあるという状況のようですので、東京都もこの点について、ぜひまた注意事項のようなものをPRしていただけたらというふうに思います。
 それから、東京のおいしい水のアピールについては、先ほど門脇委員の方にもご答弁いただきましたので、私としましては--今、自治体の財政を圧迫しているのがいわゆるペットボトルやごみのリサイクルで、大変頭の痛い問題になっています。輸入のペットボトルの使用は、フードマイレージを増加させ、地球温暖化に加担することにもつながります。浄水器も、管理が悪いとかえって雑菌が繁殖してしまいますし、カートリッジなど、耐久年数を過ぎればいずれごみと化します。こうした問題を考えると、都の水道水への信頼を回復していくことが大切だというふうに思っております。
 もう一つ、東京の水がおいしくない原因の一つに、集合住宅等での貯水槽の問題がありますが、直結給水によってこれが改善されることになります。
 水道局では、二〇〇四年九月から貯水槽水道の点検調査を行っており、二〇〇八年度までの五年間で二十二万件が対象となり、調査委託費も三十二億円に上ると試算されています。
 昨年度はどれくらいの点検調査が行われたのか伺います。

○増子給水部長 平成十七年度は約四万二千件の調査を実施し、調査を開始した平成十六年度と合わせ、約五万四千件を実施いたしました。

○山口委員 二〇〇四年度に実施された包括外部監査では、この調査が水道法改正の趣旨を踏まえたもので、貯水槽水道の適正管理に重点が置かれていて、直結給水方式への切りかえについての取り組みが十分でないことが意見として出されていました。
 直結給水方式への切りかえを推進するためにどのような取り組みが行われたのか、また、昨年度の実績はいかがであったのか伺います。

○増子給水部長 水道局では、直結給水の一層の普及拡大を図るため、平成十六年六月に、ポンプで圧力をかける増圧直結給水につきまして、対象口径を拡大するなど、規制を緩和いたしました。
 また、平成十七年度からは、貯水槽点検調査の際に、直結切りかえのメリットや概算額の提示などを行い、PRに努めてまいりました。この結果、平成十七年度は千四百三十七件の貯水槽水道が直結給水方式に切りかわっております。この件数は、これらの取り組みを開始する前の平成十五年度に比べ、約二・五倍となっております。

○山口委員 既存の建物では、工事費がかさむためになかなか切りかえ工事が進んでいません。おいしい水をおいしく飲んでもらうためにも、工事費の一部を水道局負担で、特に学校などの直結給水化を進めるべきと考えますが、いかがでしょうか。

○増子給水部長 学校などの直結給水化といたしましては、来年度、都営水道区域の公立小学校のうち、区、市、町単位で一校を対象にいたしまして、水飲み栓を直結給水化するモデル事業を行います。水飲み栓を直結給水方式に切りかえる際、水道局が技術支援を行うほか、工事費の一部を負担するものでございます。

○山口委員 今後の取り組みに期待をしたいと思います。
 最後に、水道の需要予測についてなんですが、先ほど松村副委員長の方からも質疑のやりとりがありまして、おおむね答弁をいただいておりますので、最後に意見だけ申し上げて終わりたいと思います。
 二〇〇五年度の給水状況でも、効率的できめ細やかな水運用など、当局の努力により、年間を通じて安定した給水が確保できたとしています。給水件数が約十二万件ふえましたが、一方で、年間総配水量は前年度と比べて八百七十二万トン減少しています。一日最大配水量も前年度に比べ減少しています。二〇〇三年十二月改定の水道需要予測は、二〇〇〇年度を基準年度として、二〇一三年の一日最大配水量を六百万トンと予測していますが、昨年度の実績は五百八万トン、次回の水道需要予測はこれを下回ることが予測されております。
 こうしたことを踏まえると、現在建設中の新たな水源としての八ッ場ダムの必要性はないといえるのではないでしょうか。節水機器の普及、漏水率の低下、さらに人口減少社会が確実になってきた今、どう考えてもこれ以上水需要がふえるとは考えられません。
 先日、首都圏で八ッ場ダム問題を訴える初のコンサートが開催されました。環境問題にも非常に熱心な歌手加藤登紀子さんが市民団体と連携し、約千三百人もの聴衆で会場は満席になりました。
 そもそも八ッ場ダムは必要性を疑問視する声の強い事業計画です。首都圏は既に水余り現象です。洪水防止対策も限定的で、むしろ弊害が大きいといわれています。軟弱な地盤や強酸性の水質などを抱える支出増が見込まれるダムに、日本のダム史上最高、約四千六百億円の事業費が投入されることになります。
 川がせきとめられれば、渓谷の持つ美しい自然を保つことも不可能です。次世代への負の遺産を残すことになるくらいであるならば、ここで、事業費をむしろ現地住民の生活再建と現場の自然回復に切りかえるべきではないかというふうに考えております。
 冒頭にも申し上げましたように、地球温暖化対策は、地球存亡にもかかわる深刻な問題となっています。大量のエネルギーを必要とする事業を抱える局としての正しい判断を求めておきたいと思います。
 以上です。

○東野委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○東野委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。
 以上で水道局関係を終わります。
 これをもちまして本日の分科会を閉会いたします。
   午後三時二十六分散会

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