公営企業会計決算特別委員会第一分科会速記録第四号

平成十三年十月二十九日(月曜日)
   午後一時三分開議
 出席委員 十一名
委員長大山  均君
副委員長花輪ともふみ君
副委員長藤井  一君
副委員長野田 和男君
東村 邦浩君
山加 朱美君
串田 克巳君
川井しげお君
執印真智子君
中村 明彦君
曽根はじめ君

 欠席委員 なし

 出席説明員
交通局局長寺内 広壽君
次長松尾  均君
総務部長久保田経三君
経営企画室長鷲田 能敬君
職員部長佐伯 憲彦君
電車部長齊藤 春雄君
自動車部長木村 純一君
車両電気部長水元亜紀雄君
建設工務部長金安  進君
経理契約担当部長久保  大君
関連事業担当部長福田志津雄君
安全管理担当部長帯刀  宏君
バス路線再編成・事業活性化担当部長坂本 達郎君
技術管理担当部長北川 知正君

本日の会議に付した事件
 平成十二年度東京都公営企業各会計決算の認定について
  交通局関係
  ・交通事業会計決算(質疑)
  ・高速電車事業会計決算(質疑)
  ・電気事業会計決算(質疑)

○大山委員長 ただいまから平成十二年度公営企業会計決算特別委員会第一分科会を開会いたします。
 本日は、交通局関係の決算に対する質疑を行います。
 これより交通局関係に入ります。
 決算の審査を行います。
 平成十二年度東京都交通事業会計決算、平成十二年度東京都高速電車事業会計決算及び平成十二年度東京都電気事業会計決算を一括して議題といたします。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際、要求いたしました資料はお手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○久保田総務部長 過日の分科会でご要求のありました資料につきまして、お手元にございますように、平成十二年度公営企業会計決算特別委員会第一分科会要求資料として、取りまとめさせていただきました。その概要につきまして、ご説明申し上げます。
 初めに、一ページをお開きいただきたいと存じます。都営地下鉄、都営バスにおけるバリアフリー対策の実績でございます。エレベーター、エスカレーター等、各種施設の十二年度実績及び十二年度末における累計数を記載してございます。
 次に、二ページをお開き願います。シルバーパスの利用状況、平均利用率、利用の多い路線でございます。バス、路面電車及び地下鉄各路線ごとのシルバーパスの利用者数、利用率及びバス路線における利用者数の多い路線を記載してございます。
 次に、三ページをお開き願います。大江戸線開業等に伴い縮小、廃止されたバス路線の一覧及び利用者数の推移でございます。縮小、廃止されたバス路線の運行経路と過去五年間における一日当たりの乗客数の推移を記載してございます。
 次に、四ページをお開き願います。過去五年間の損益収支状況でございます。各会計ごとにおける過去五年間の損益収支の推移を記載してございます。
 次に、五ページをお開き願います。各事業の車内広告及び車体広告の実績でございます。各事業ごとにおける過去五年間の車内広告及び車体広告の収入実績を記載してございます。
 次に、六ページをお開き願います。大江戸線建設費の当初、実績対比でございます。環状部における当初計画と十二年度末実績を項目別に記載してございます。
 次に、七ページをお開き願います。過年度退職給与引当金の計算根拠でございます。十一年度末における各会計ごとの在籍者数、退職金相当額及び退職給与引当金残高並びに十二年度における過年度分退職給与引当金計上額について記載してございます。
 次に、八ページをお開き願います。欠損金処理における剰余金取り崩しの内容でございます。各会計ごとの剰余金取り崩しにおける諸権利金の金額と内訳について記載してございます。
 次に、九ページをお開き願います。固定資産売却収入の内訳でございます。各会計ごとの固定資産売却の事項、収入金額、相手方について記載してございます。
 次に、一〇ページをお開き願います。ベビーベッド、ベビーチェア等の設置状況でございます。ベビーベッド、ベビーチェアの設置駅数、設置の考え方について記載してございます。
 次に、一一ページをお開き願います。過去五年間におけるバス利用者数の推移でございます。過去五年間における年間及び一日当たりのバス利用者数の推移を記載してございます。
 以上をもちまして資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審査のほどお願い申し上げます。

○大山委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めて、これより本件に対する質疑を行いたいと思います。
 発言を願います。

○野田委員 パスネットとICカードの関係について質問をいたします。
 平成十二年度の決算の概要で説明がありましたけれども、昨年の十月にスタートしたパスネットに関しては、これまで都営地下鉄と営団との間だけ共通化したカードが、首都圏のほとんどの私鉄でも使えるようになりました。大変便利になったところであります。
 大江戸線の全線開業などで、鉄道のネットワークはさらに複雑になりましたが、自動改札機に直接利用できるパスネットは、複雑な運賃表を見て切符を買う負担が軽減するという役割を果たしております。また、利用者の立場から、財布にいろいろなカードがあるより、一枚のカードでどの交通機関にも乗れるということは望ましく、その理想に一歩近づいたといえます。
 そこでまず、パスネットの実績について質問をいたします。
 パスネットの認知度もかなり高まっていると思いますが、そのスタート以来、都営地下鉄及び全社の合計でどの程度利用実績がふえたのか、まずこの点についてお伺いいたします。

○齊藤電車部長 当局のTカードの利用実績につきましては、パスネット導入直前の昨年九月には約六億円でございましたが、本年八月には約十四億五千万円と、約一四二%の伸びとなっております。一方、パスネット加盟電車の利用実績でございますが、スタート早々の昨年の十一月では五十八億円でございましたが、本年八月では百九億円と、約八八%の伸びを示しております。

○野田委員 ただいまの答弁で、その実績は評価いたします。しかし、JR東日本は、来月からICカードの導入を行うと聞いておりますけれども、技術の進展からすれば、これからはICカードの時代であります。また、交通局でも最近、ICカードの実験をやったと伺っておりますけれども、なぜパスネットをICカードにしなかったのか、この点についてお伺いいたします。

○齊藤電車部長 ただいま先生からご指摘ございましたように、当局では、当時の運輸省が主導いたします実験に協力いたしまして、平成十年六月から一年間、大江戸線放射部と新宿自動車営業所の都バス五路線でICカードの実験を行ったところでございます。こうした結果を踏まえまして、鉄道事業者等で構成する日本鉄道サイバネティクス協議会でICカードの規格づくりを行いまして、本年三月にその技術的仕様が完成したところでございます。
 パスネットは昨年十月にスタートいたしましたけれども、準備に二年程度要しておりまして、その間、実用可能なICカードの規格は確立されておりませんでした。そのような中で、お客様の利便向上のため導入を急ぎ、既存の磁気カードを採用したものでございます。

○野田委員 パスネットの準備の段階で確立されたICカードの規格がなく、磁気での共通化になったという説明でございますけれども、それでは交通局では、JRが採用するようなICカードをどのように見ているのか、それにはどんなメリットがあるのか、そういったお考えをお伺いいたします。

○齊藤電車部長 ICカードのメリットでございますけれども、一点は、改札機にかざすだけで通れるようになります。したがいまして、障害のある方を含め、だれにでも使いやすいことでございます。二点目が、カードの偽造防止の点でセキュリティー性が高いということでございます。三点目は、記憶容量が大きく、金融を初め多様なサービスへの対応ができることなどでございます。また、JR東日本では、定期券を紛失した場合には再発行を行うとしておりまして、これはICカードが個別の番号を持ちまして、中央のコンピューターで管理できることによるメリットであると考えております。

○野田委員 一枚のカードでという話をしておりますけれども、鉄道のパスネットの一方で、バスは共通カードとしてバス事業者間では共通化されております。鉄道とバスがあくまで別々のカードであり、相互には利用できない。都営交通は都バス、都営地下鉄、都電荒川線という三事業を運営しております。ほかの事業者に先駆けて鉄道とバスとの乗り継ぎをしやすいためにも、各事業に共通するカードの導入を率先して交通局が取り組むべきと考えます。
 これは私、かねてから考えており、これまでも都議会で質問してまいりました。交通局は、鉄道とバスカードの技術的な違いから難しいという回答でございました。磁気カードよりも機能面ですぐれたICカードがあれば、これまでの問題を解決でき、一枚でどの交通機関にも利用できるわけでございます。利用者が真に望むカードが実現できるのではないかと期待しておるところでございます。三事業に共通化することを含め、交通局ではICカードの検討がどの程度進んでいるのか、お伺いいたします。

○齊藤電車部長 交通局では、平成十三年から平成十五年の三カ年の経営計画でございますチャレンジ二〇〇一、この計画では、ICカード導入の検討を掲げております。事業者間のICカードの規格の協議にも積極的に参加いたしまして、ノウハウの習得に努め、導入に当たっての諸課題の検討を現在行っているところでございます。
 先ほど申し上げました日本鉄道サイバネティクス協議会のICカードの規格は、鉄道以外のバスなどの交通機関も対象としてございます。これによりまして、都営交通三事業を一枚のカードで利用できるようにすることは技術的に可能であると考えております。

○野田委員 交通局で検討を進められているようでございますけれども、まだ導入検討というようなお答えですが、IC化の取り組みについて今後の見通しはどうなっているのか、お伺いいたします。

○齊藤電車部長 都営地下鉄では、京急、京成、北総開発、東急、京王の各社と相互直通運転を行っておりまして、営団地下鉄とは改札機を介さないで乗りかえられる駅もあることから、ICカードを導入する場合には、都営地下鉄単独の導入では効果が薄く、相互直通会社や営団地下鉄と歩調を合わせて実施する必要があると考えております。
 営団や相互直通を行っている各社の路線では、ICカードの導入を決めているところはまだございません。他社と連携を図りながら、ICに関する技術的課題や営業面でのルールづくりなどに取り組んでまいります。

○野田委員 他社とともに実施していく必要もあるわけでございますけれども、私は都営交通がICカードを率先して取り組むことが重要であると考えております。現実問題としても、お年寄りや障害のある人が、パスのケースに入れたまま機械にかざすだけで乗りおりできるのであれば、だれでも使いやすいものになるわけでございます。シルバーパスの問題などもこれで解決できるのではないかと考えております。都としてはICカードを導入する必要性は幾つもあると思います。
 また、これは情報通信技術を積極的に活用し、その恩恵を受けることができる社会をつくるとする国のIT戦略にも資すると考えるところでございます。今後、都内の公共交通のネットワークの充実のために、都営交通ICカードの実現に向けて一層の努力をお願いしたいわけでございます。
 最後に、ICカード導入に向けて局長のご決意をお伺いいたしまして、私の質問を終わります。

○寺内交通局長 この間のお話の中で、パスネットに関しまして大変ご好評をいただきまして、本当にありがとうございます。局といたしましては、これまで他社とともに導入してきましたパスネットにつきまして、より一層利便性を高めるために、今後ともパスネットについてもお客様の利便性のために育てていきたいとは思っております。
 一方では、お話のとおり、次世代のICカードにつきましては、複数の交通機関で利用できまして、また、他分野へも活用もできると認識してございます。当局の経営計画にも位置づけている課題でもございまして、ICカードをどのように活用できるかにつきましては、今後とも積極的に検討を進めてまいりたい、このように考えてございます。

○中村委員 まず最初に、地下鉄に関しましてのバリアフリー化、これについてお尋ねをいたします。
 先般、この交通局経営計画、チャレンジ二〇〇一の概念が出ております。その中で事業計画、効率化計画、経営方針、収支の目標達成と、大きく分けて位置づけているわけですけれども、その事業計画の中でサービスの向上、バリアフリー対策の強化というのが出ております。
 今、バリアフリー対策はいろいろなところで行われているわけですね。ただ単に障害者の方ばかりでなく、健康ではあるのだけれども歩行がおぼつかないお年寄りの方、そういう方に関しましても東京都の交通機関が率先してバリアフリー化を進めていかなければいけないのではないかなと、こういうふうに思うわけでございます。
 その中でもやはり、この前、浅草の駅でライオンズクラブが車いすに自分たちで乗って、どうやって駅へ行けるんだろうという試しをしたわけですね。それをまた福祉の方に反映していこうと、奉仕をしようということでやったわけてございますけれども、確かに改札口、そしてまたエレベーター等は非常に整備されているところもある。しかし、そこへ行くまでの間のほんのわずかな、上がりかまち十センチの段が車いすでは上がれなかった、上がりにくかったというのもあるわけですね。
 今まで交通局としては非常にバリアフリーとしていろんなことも手がけております。ただ、いろいろな問題がまだまだあろうかと思いますけれども、その中で先般、交通バリアフリー法というものができました。
 最初にそのバリアフリー法、どういった内容であるのか、まずお尋ねを申し上げます。

○金安建設工務部長 交通バリアフリー法の内容でございますけれども、平成十二年の十一月に施行されました高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律、いわゆる交通バリアフリー法でございますけれども、公共交通機関を利用する高齢者、身体障害者等の移動の利便性、安全性の向上を促進するということを目的にいたしまして、国は、移動円滑化の意義や目標、公共交通事業者が講ずべき措置に関する基本的事項、市町村が作成する基本構想の指針等の基本方針を策定すること、区市町村は、国の基本方針を受けて、駅等の旅客施設やその周辺で重点的、一体的にバリアフリー化を進めるための基本構想を作成すること、公共交通事業者等は、区市町村が作成した基本構想に沿って具体的な事業計画を作成し、バリアフリー化のための事業を実施すること、そして国や地方公共団体は、補助や税制上の特例など支援措置を講ずることということ等を網羅いたしておりまして、これらの施策について規定をしているところでございます。

○中村委員 国や区市町村、それの目標というのはある程度わかりました。
 それでは、東京都における鉄道の駅ですね。先ほど移動の円滑化を図るということが出ておりましたけれども、駅に関しての移動の円滑化、どのような目標で東京都としては取り組んでいるのか、これをお示しください。

○金安建設工務部長 既設鉄道駅における移動円滑化の目標は、平成二十二年までに、だれもが利用しやすい旅客施設となるよう、その整備に努めることとされております。
 具体的な整備内容といたしましては、利用者が一日平均五千人以上の駅におきまして、エレベーターまたはエスカレーターを高低差が五メートル以上の駅に設置することを初めとした段差の解消、それから視覚障害者誘導用ブロックの整備、さらには身体障害者対応型トイレの設置等につきまして、原則としてすべての鉄道駅に実施するということを目標としてございます。

○中村委員 平成二十二年までに整備をしていくというわけですけれども、あと十年以内には全駅きれいになるのかな、そして障害者の方々には非常に便利な、利便性のある駅になっていくのかなと思われるわけですけれども、障害を持たれている方というのは、十年待っていられるかどうか、そこら辺はちょっとわからないわけですね。
 その中で、今、エスカレーター、これがほぼ全駅といっていいぐらいにエスカレーターが設置されようとしていますし、設置されているわけでございます。ただ、車いすの方というのは、エスカレーターというのは非常に乗りにくいんですね。やはり入っていってボタン一つでホームまで行く、またはコンコースへ出る、そういったエレベーター、そういうものがあると助かるなという、そういう声も聞かれております。
 その中で、エレベーター、またエスカレーター、これをどのような方法で整備していくのか、そのお考え方をお示しください。

○金安建設工務部長 交通局におきましては、東京都福祉のまちづくり条例に基づきまして、今ご指摘の高齢者や障害者を初めといたしまして、だれもが利用しやすい地下鉄とするために、エレベーター、エスカレーターの整備を進めてまいりました。今後は、先ほど申し上げました平成十二年十一月に施行となりました交通バリアフリー法の趣旨を踏まえまして、着実にエレベーター、エスカレーターの整備を推進してまいります。
 整備に当たっての基本的考え方でございますけれども、一つは、全駅にホームから地上まで、エレベーターまたはエスカレーターによる一ルートの確保を目指し、整備を行ってまいります。二つ目には、設置につきまして、駅の構造、設置スペース等を勘案いたしまして、乗降客の多い駅、交差連絡駅等を優先的に整備を図ってまいります。三つ目には、駅周辺の建築計画及び再開発計画等との連携を図り、整備に努めてまいります。最後に四点目には、公共用地の活用あるいは財源の確保など、国や関係機関の協力を得ながら推進を図ってまいります。

○中村委員 ワンルートでホームからコンコース、または地上に出ていくということでございますが、今現在はワンルートになっているところというのはあるんですか。お示しください。

○金安建設工務部長 ただいま現在、ホームから地上までエレベーターによる一ルートが確保されている駅は、浅草線におきましては二十駅中三駅、三田線におきましては二十七駅中二駅、新宿線が二十一駅中三駅、大江戸線につきましては全三十七駅で整備がされておりまして、都営地下鉄全百五駅中四十五駅、四三%の確保率になってございます。
 なお、エレベーターあるいはエスカレーターで一ルート確保されている駅は、全百五駅中五十七駅で、五四%の達成率というふうになっております。

○中村委員 ちょっと済みません、今、聞き漏らしたんですけれども、エスカレーターで行けるのが四十五駅で四三%、エレベーターで行けるのが五四%といいましたか。ちょっともう一回そこのところを、済みません。

○金安建設工務部長 もう一度、詳細にお答えを申し上げます。ちょっとご理解がしにくかったと思いますが、ホームから地上までエレベーターだけで一ルート確保されているものが、都営地下鉄の全百五駅のうち四十五駅でございます。プラスいたしまして、エレベーターだけではなくて、エレベーターとエスカレーター、そういう形で、併用で一ルート確保されている駅もございまして、それらを合算いたしますと、百五駅中五十七駅に上がりまして、達成率が五四%になると、こういうことでございます。

○中村委員 非常に熱心にやられている、そしてまた四三%、まだまだこれからやらなきゃならないというふうには思われますけれども、実績としては非常に良好な状態で進んでいるのかなという感じもいたします。
 ただ、これからやらなければならないところ、残った五〇%近いところが、すぐできてはいない、または一緒に手がけることができなかった、こういうふうに思われてもしようがないわけですよね。その辺のところというのは、何か問題があったんでしょうか。または、設置する上でのそういったいろいろな課題、こういうものは何があるのか、その辺も一つお示しください。

○金安建設工務部長 エレベーター、エスカレーターを整備する上での何か問題、あるいは課題ということでございますけれども、主な課題といたしましては、一つは、駅の構造あるいは歩道の幅員、そして地下埋設物などから、地上への出入り口のスペースの確保が非常に難しいということがございます。それから二つ目には、駅構内の設置スペースが限られておりまして、エレベーター、エスカレーターの設置には地下構造物の大規模な改良が必要になってくるということがございます。そして三つ目には、出入り口用地の確保や大規模改良には多大な費用を要しまして財源の確保が必要となる、こういった点がございます。

○中村委員 確かに今いわれたとおり、エレベーター、ホームの上に直接出ようとしたら民地があったとか、そういうようなことだろうと思うわけですね。特に一つは、西新宿の大江戸線の駅ですか、あそこもエレベーターのところに行くのに延々と歩いていかなければならない。やむを得ないのかなと思いながらも、非常に大変だな、何とかならないかなというような気もいたします。
 特に我々健常者ですら、急いでいるとき、そしてまた歩いているときなんかに、ホームからエスカレーター、エレベーターがあったら非常に便利なのにという、交通弱者だけではなくて、そういった都民サービスも考えてもよろしいのではないかなと思われるわけですけれども、やはり民間の交通機関よりも率先して公共の東京都の交通局がやっていかなければ、範を示すという方向で進むのが一番いいのではないかなと思われるわけですね。
 その中でバリアフリー化を積極的に推進していっていただきたいわけでございますけれども、これらの実現に向けて決意をひとつお示しいただけたらと思います。

○寺内交通局長 交通局といたしましては、これまでもただいまの安全性、そしてまた環境対策やら今の福祉対策というふうに力を注いできたつもりでございます。お話のように、私どもの部長から答弁ありましたとおり、構造的な問題やら、あるいは財源問題やら、いろいろ課題はありますけれども、多くのお客様に、だれでもが乗れるようにすることが私どもの務めでもございますので、各関係機関、あるいは議会の皆様方のご支援もいただきながら、これから積極的なバリアフリー対策に取り組んでいきたい、このように考えてございます。

○中村委員 バリアフリー、局長の強い決意をもって、積極的にこれから進んでいくんだなと、私自身も非常にうれしく思い、また都民も期待するところであろうかと思います。
 その中で、多くの人が安心して乗れる。安心して乗れる中の一つには、やはり料金体系もあるわけですね。料金体系について一つお尋ねを申したいのですが、例えば営団地下鉄から都営地下鉄に乗り継ぐ、そのときの料金が割引にならないのか。それからまた、都バスから都営地下鉄に、同じ会社といっては変ですけれども、事業体の中での、採算は別会計ですけれども、国民から見れば同じ東京都の乗り物なのに別料金なのかとかいうのを、せんだって私の手元に届いたわけですね。
 いろいろ調べましたら、確かに割引だとか、一日乗車券だとか、パンフレットだとか、いろいろなのがあるわけですね。ただ、あるんですけれども、その中でやはり、それを熟知していない都民が多いわけです。それをどうやって--もちろん周知をさせなくてはいけないんですけれども、乗り継ぎ、バスから地下鉄、または都電荒川線、そういった東京都でやっているものに対する都民の、安くならないねとか、もう少し、もっと安くなってもいいんじゃないかという、そういう感じを受けているのを、私聞いているわけですね。それを何とか解消していっていただけないかというふうに思うわけですけれども、解消するために何か方法をとっているのか、その辺はどうでしょうか。

○齊藤電車部長 ただいま乗り継ぎによります運賃の割り増しということでの割高感を解消するための解決策が何かないのか、どのような対策をとっているのかというご質問の趣旨だと思いますけれども、大江戸線の全線開業時の運賃制度の改善につきましては、地下鉄のネットワークの充実に伴いまして、都営地下鉄と営団地下鉄の乗り継ぎ割引額を五十円から七十円に拡大するとともに、都営地下鉄と営団地下鉄に一日何回でも乗車できる共通一日乗車券を千円で新設するなど、運賃制度の改善を行いました。

○中村委員 今、答えのあったのが、七百円で都電、都バス、都営地下鉄乗り放題という、そしてまた千円で都営地下鉄、営団地下鉄一日共通券と、こういうもののことだろうと思うんですね。ただ、これはほとんどの人が知らない。調べてみて初めて、あっ、こんなのがあるのかというような状態です。だから私のところに来た人も、おまえ都議会議員になったんだったら、今度物をいって、東京都の交通機関、一日共通券みたいなものとか、または割引券なんかないのかというような話が出ちゃうんですね。割引あるんですよ。あるんだけれども、ほとんどの人が知らない。なぜなのかなという--こういうパンフレットはあるんですから当然PRしているんでしょうけれども、どのような方法で今PRしているのか、その辺ちょっとお知らせください。

○齊藤電車部長 乗り継ぎ割引や一日乗車券のPRということでございますが、これまでも交通局のホームページや都営交通の利用方法をわかりやすく解説いたしましたパンフレット、ポスター、路線図等の印刷物や電車の中づり広告を使いまして、乗り継ぎ割引等についてPRをしてまいりました。

○中村委員 今、確かにこのパンフレットだとか、駅のところへ行きますと、大江戸線お散歩マップ総集編とか、グルメマップみたいなものも、たまに出ております。これですね、グルメマップだとか、そういうのも出ております。確かに一生懸命やっているなと、何とか知りたいなという人は駅へ行って見るかもしれません。ただ、これが果たしてほかのところまで、全部あるのか、本当に自分の駅、それからまた、東京都の関係施設等にはあるのかもしれませんが、まだまだPRが足りないのではないかなと思いますが、もっとPRするにはどうしたらいいか、そのような努力、そういうことをお考えでしょうか。

○齊藤電車部長 交通局では、これまでも局長初め本局の部課長、事業所の所長等管理職が、駅係員とともに大江戸線沿線の企業や学校、ホテル等の集客施設を訪問いたしまして、乗り継ぎ割引を初めとしました運賃制度や目的地までの所要時間、出入り口案内、乗りかえ案内など、PRをし、またホテルや区役所などの窓口に路線図や営業案内を置いていただき、一般のお客様に周知していただいております。今後も乗客誘致のために、積極的にPRに努めてまいります。

○中村委員 今、積極的な姿勢、多少はわかりました。まだまだ足りないとは私は思うわけですね。というのは、いろんな企業、それからホテルもありますけれども、一番やはり利用客が多いというのは商店街なんですね。商店街の商店会団体のところに行って、このパンフレット一つ、大体十万枚刷っているという話も伺っております。そういうのをもっと効率的なところに配布する。商店会団体または商工会団体、そしてまたいろんな、もちろん他の企業のところも当然でございましょう。
 先般インターネットを見ました。東京都のホームページ、そしてまた、その中に各局ホームページがあります。交通局を見ました。交通局のところで、そういった割引券など、いろんなのが出ているのかなと思って見ました。交通局のホームページを開きますと、一番最初にインフォメーション、あらまし、それから都営地下鉄、都バス、都電荒川線、またもろもろ、いろいろなのが出ています。
 それでこの割引切符はどういうふうに出ているんだろうと調べましたところ、まず東京都のホームページを開いて、それから各局のホームページを開いて、乗り物のホームページが出てくる。それでそこからまた運賃体系が出てきて、そこからやっと割引のところが出てくる。五回クリックしないと、こういう割引のは出てこないんですね。だから初め、どうしても割引なんて出てこないな、定期券の売り場がどうのこうのというのが出ている。なかなかわかりにくい。
 本来なら、利用客サービスとするならば、東京都というホームページを開いて、その中で交通局、交通局を開いた時点で電車案内、交通博物館等も出ているところで、東京都交通局の乗り物のサービスとか、そういうので出てくると、利用者というのは先にそこを見ると思うんですよね。そうじゃないと--荒川線は一球さん号と呼ばれている電車ですとか、いろいろなのがありました。それから、電車のをやっている。多分にマスターベーション的なホームページかなと、私は受けちゃったわけですね。利用者にわかりやすいというか、利用者が何を望んでいるのか、それが五回クリックしないと割引券だとかが出てこないようなのでは、利用者サイドに立ったホームページのつくり方ではないなというふうに思うわけですよ。
 だから、このパンフレットなんかも、自分たちの駅だけ、または先ほど述べられましたけれども、ホテルだとかいろいろなところに置いておくというけれども、利用者が何を望んでいるのか、これをまず最初に考えて、ホームページだとかパンフレットだとかをつくっていただきたい。これは答弁はいいです。私は都民の感覚の代弁者としてこういうふうに申し上げて、要望として終わらせていただきます。

○藤井委員 私は昨年の十二月に全線開業いたしました大江戸線について、何点かお伺いをしたいと思います。
 今回つくっていただきました資料の六ページを見ますと、大江戸線の建設費が当初幾らか、そして十二年度末の実績が幾らかということでお示しをいただきました。当初の六千八百二十六億円の計画に対しまして、実際には九千二百億円を超える大江戸線の建設費がかかっているわけでございます。今でも二千四百億円、この段階でオーバーをしている。当時も大変マスコミをにぎわせたわけですけれども、そういった意味で、この建設費が当初計画よりも大幅にふえたのはどういう理由か、ご説明をお願いいたします。

○久保田総務部長 大江戸線環状部の計画建設費は、昭和六十二年度単価を基準に、一定の物価上昇を見込んだ上で六千八百二十六億円と計画したものでございます。その後、建設期間中に起きた阪神・淡路大震災を教訓とした耐震対策の強化、また他鉄道との交差部での難工事、さらには出入り口の新設や自動改札の設置などのサービス向上策等の増加要因が生じまして、それらの内容を厳しく精査いたしましたが、建設費の増加は避けられない状況となったものでございます。

○藤井委員 いろんな要因があったと思いますけれども、いずれにしても、これだけやはり当初よりも費用がかかってしまったという実態に対しまして、聞くところによりますと、まだ残っている工事があるそうですけれども、それはどのぐらいまでかかるのか、お示し願いたいと思います。

○久保田総務部長 大江戸線の継続工事としましては、汐留土地区画整理事業にあわせまして、平成十四年秋に開設を予定しています汐留駅に係る工事、また地下駐輪場、電線共同溝などの道路管理者、埋設企業者からの受託工事や、それに伴う道路の本復旧工事、さらに大江戸線の車両の修理点検時に浅草線の馬込車両基地へ回送するための両線を結びます連絡線建設工事などがございます。これらにつきまして、平成十五年度ごろの完成を目途に鋭意工事を進めているところでございます。

○藤井委員 さらにまた工事費がかかるということでございますが、これほど建設費がかかってしまった以上、もっともっと交通局といたしましては、このコスト意識を持っていろいろな知恵を出しながら収入増というのを図っていくべきじゃないかというふうに私は思います。
 この十二号線、先ほども中村委員からも若干指摘がありましたけれども、大変地下が深くつくっておりますので、特に電灯とか、あるいはエスカレーター、こういったものが多いわけですけれども、これらの電気代は幾らかかるのか、実績でお示し願いたいと思います。

○水元車両電気部長 大江戸線全線開業後の電力料金でございますが、平成十三年一月から三月までは六億五千七百七十万円でございます。四月から九月までが十六億六千五十万円でした。以上合計しますと、二十三億一千八百二十万円かかっておりまして、その内訳は、電車用電力が十億一千二十万円、駅の空調、照明等の電力が十三億八百万円でございます。

○藤井委員 いずれにしても、大体一カ月二億五千万円以上の電気代がかかるということですよね。そうしますと、電気料金の節減に対していろいろと努力されていると思いますが、今までどういう節減策を行ってきたか、お伺いいたします。

○水元車両電気部長 消費電力の節減を初めとします省エネ対策につきましては、交通局といたしましても維持管理経費の削減や環境対策の観点から、重要な課題として取り組んでおります。大江戸線ではVVVFリニアモーターや回生ブレーキつき車両の採用、電力の使用効率を高める力率改善装置の設置、閑散時におきますエスカレーターの運転休止などによりまして、消費電力の節減を図っているところでございます。

○藤井委員 今ご答弁いただきましたけれども、細かいことはいいませんけれども、先日、私の知り合いの方から、こういう省エネができる電器があるので、ぜひ都営地下鉄でも使ってもらいたい、こういう要望が来まして、私も交通局の担当の方につなぎました。
 いろいろな実験データでもっても、これが今使っている交通局の電気代よりもはるかに安くなる、こういうものができているわけですよ。それを使ってほしいという、そういう事業者の要望だったんですけれども、いろんな、公のところで証明されたものもあるわけですよ。しかし残念ながら交通局は、今まで従来どおりのやつをそのまま承襲して、六千個、駅の電器を入れかえた。六千個ですよ。
 そうしますと、一つの電器でもって年間どのぐらい節減できる、それが六千個あれば、これは大きな一つの節減になるわけですけれども、私がここでいいたいのは、皆さんは東京都の職員ですから、ある面では仕方ない面があるけれども、でもしかし、この大江戸線一つ見ても、当初の計画よりも大きな出費をしている。それに対して、やはりコスト意識というものが職員の皆さん方になければ、幾らいいものがあったってそれを使わなければ、これはコスト意識がないということと同じなわけですよね。
 やはりそういった意味で、ある意味ではこういった交通局の一つの特性としては、公益事業として収入と支出でもって赤字を出すよりも黒字が出せるような努力というのは必要じゃないでしょうか。局長に聞きたいと思いますけれども、最後に聞きます。そういった意味では、常にコスト意識というものを皆さん方が持っていかなければ、幾ら技術が進歩し、いろんないいものができたとしても、従来どおりやっていればいいんだというお役人意識では、これは変わらない。私はこのことを指摘しておきたいと思います。
 そこで例えば、私、この前、都庁前から国立競技場駅前まで乗りました。そして驚きました。駅でホームにおりて改札まで出るのに、エスカレーターにまず乗ります。そして長い通路を通って、さらにまた行きますと、また長いエスカレーターがある。もう見上げるようなエスカレーターなんですよね。このまま天まで行っちゃうんじゃないかぐらいの急角度のエスカレーターですよ。また、これ乗るのかと思いましてね。千駄ヶ谷の駅前まで着くのに、十数分間歩いた記憶しますね。これ、どのぐらい距離があるか教えてください。

○齊藤電車部長 国立競技場のホームの中央からでございますが、歩く人の足によりましていろいろだと思いますが、普通の足で、ホームの中央から千駄ヶ谷の出入り口、A5の出入り口まででございますが、およそ五分から六分ほどかかると思います。

○藤井委員 部長、それ、改札間違えたんじゃないの。一回歩いてみてください。そのとき、本当に長い通路があったんですけれども、何もないんですよ、両側。本当にこんな感じですよ、こんな感じ。両側の壁、何もない。ただ道がずうっと続いていましてね、通路が。そして高いエスカレーターに着くんですけれども、これはできたばかりとはいえども、ちょっと寂しいなというふうに思ったわけです。
 そこで、交通局としては、やはり収入をふやしていくという観点から、都民向けの、新宿あるいは銀座のように芸術作品の展示スペースにしたり、あるいはもっともっと広告物ですね、民間企業からの広告物をとって、そういったところにどんどん活用するというふうにすべきだと思いますけれども、この辺どうでしょうか。

○福田関連事業担当部長 先生ご指摘のとおり、大江戸線の駅構内は、地下構造上、やむを得ず通路が長くなってしまった箇所がございます。この空間の活用を図ることは、広告料の増収による経営改善や駅空間の潤いや安らぎの創出に重要なことと考えております。今後、さらに効果的な活用策を検討し、実施してまいります。

○藤井委員 大江戸線も開設以来、乗客の数もだんだんふえているというふうにお伺いしております。しかしもっともっと、こういった公共交通機関を利用していただくお客さんをふやしていかなきゃいけないというふうに思うわけですけれども、こういった乗客を誘致するために、局として具体的にどのように取り組んでこられたのか、この点についてお伺いします。

○齊藤電車部長 大江戸線の乗客誘致対策についてでございますが、局内に営業推進会議を設けまして、現在、通勤通学客等、定期的な利用者増を図るため、職員が路線図や案内マップを持参いたしまして、企業や学校への訪問PRによる新規利用者の開拓を行っております。
 また、二点目といたしましては、昼間、土休日の利用者増を図るため、沿線の観光、グルメ、買い物などの情報を提供するPR紙の発行や土休日用の企画乗車券の発行もしております。具体的には、麻布十番商店街や築地場外市場商店街など、沿線の商店街と共同でイベントやキャンペーンを実施してございます。今後とも、地元の商店街等の祭りや各種イベントのタイアップにつきましては、沿線地域の活性化が図れ、大江戸線の乗客誘致につながることから、今後とも積極的に実施していく所存でございます。

○藤井委員 次に、この大江戸線はいろいろな多くの駅で乗りかえることができるわけですけれども、やはりもっと多くの利用者にわかりやすい、こういう案内をする必要があると思うんです。どういう対策に取り組んでおられたのか、お伺いします。

○齊藤電車部長 これまで大江戸線の乗りかえ案内につきましては、駅構内における連続的な案内サインを設置するとともに、行き先、乗りかえ出入り口、駅周辺の案内に加えまして、道路上での乗りかえ案内など、さまざまな媒体で工夫を凝らし、情報を提供してまいりました。また、主要駅の出入り口には目的地までの所要時間を掲出してございます。
 さらに、大江戸線ではことしの四月からサービススタッフ六名を配置いたしまして、各駅を巡回しながら、心のこもった旅客案内を行い、お客様のサービスに努めております。今後とも、お客様にわかりやすい案内を工夫し、的確な情報提供に努めてまいります。

○藤井委員 この大江戸線だけではなくて、交通局はいろいろな関連事業でも収入増を図っていくべきだというふうに考えますけれども、資料でもいただきましたけれども、交通局は平成十二年度からラッピング広告というんですか、これを始めております。バスに広告を出して収入を取ると。非常にいいアイデアだと思いますけれども、何台のバスでこのラッピング広告を実施しているのか、またどのぐらいの収入が入っているのか、この点についてお伺いいたします。

○福田関連事業担当部長 平成十三年の十月一日現在でございますが、ラッピングの対象車両は、一般車両が千五百九十一両、快速六両の合計千五百九十七両でございます。そのうち六百六十六両で実施しておりまして、平成十二年度のラッピング広告の収入は六億三千五百万円でございます。車体広告全体では、前年度と比較しまして四億一千八百万円の増加となっております。

○藤井委員 約千六百台のうち、六百六十六両でラッピング広告を実施されているということだそうでございますので、今後はもっとやはり残りの台数ですね、バスにもふやしていくべきだと思いますけれども、この点はどうでしょうか。

○福田関連事業担当部長 全体的にはラッピングバスの人気は高く、需要に応じ切れない路線もございます。その一方、掲載希望の少ない路線もございます。それらの路線につきましては、部分的なラッピングにして広告主の負担を軽減し需要を喚起するとともに、現在対象から外してございますノンステップバスへの導入など、一層の増収を図ってまいります。

○藤井委員 今、バスで実施されていましてね、町中歩いていますと、本当に都バスにしても民間バスにしても、いろいろバラエティーに富んだ広告が出て、目を楽しませております。見ていると、そんなに派手な広告はないみたいなので、お聞きしますと、どこかでちゃんと広告についても規制をしているらしいので、この点については、ますますこういったラッピング広告をさらに拡大をしていっていただきたいというふうに思いますが、これを大江戸線でも実施できないかどうか、この点いかがでしょうか。

○福田関連事業担当部長 ラッピング広告につきましては、バスや都電におきましては順調に拡大をしてきておりますが、地下鉄におきましては、屋外広告物条例の規制もありましたため、現在、大江戸線での一編成にとどまっております。
 今般の条例の改正に伴いまして、その拡大に向けて引き続き努力するとともに、広告主の負担の軽い部分ラッピングなどの導入を図り、増収に努めてまいります。

○藤井委員 最後に、局長にお伺いいたしますけれども、先ほども述べましたように、やはりこういった厳しい事業環境の中で、局としてはさらなる創意工夫が必要だというふうに思います。特に、先ほどのパスネットなんかによって大きく利用者がふえたり増収になったり、あるいはまた先ほど私の方からご質問いたしました増収益策、さまざまあると思います。優秀な皆さん方のいろんな知恵を出して、そしてまた、先ほど苦言を出しましたけれども、何といいますか、民間の経営感覚というんでしょうか、やはり少しでも利用者がふえる、あるいは増収になる、そしてまた利用者が便利になる、そのための創意工夫を今後ともぜひともすべきだというふうに考えますが、局長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

○寺内交通局長 これまでるる先生からご指摘のとおり、私どもは事業を経営していくという立場からしますと、コスト意識というのをすべての職員が持つと。私はもちろんでございますけれども、すべての職員が持つということ、大変重要だろうと思います。
 特に経営という面から見ますれば、コストを下げるという一方では、やはりより多くのお客さんに乗っていただくという面からしますと、収入も上げていくと。そのためにどういった方策を必要とするかと。
 例えば地下鉄でありますれば、あれだけの構造物をとっているわけですから、先生の方のお話にもありました地下のコンコースとかそういったところを利用した、ビジネス面あるいは文化活動、そういったことができないかどうか。それによってお客様がふえるとともに、魅力あるものを置いて引きつけるといった方策はないだろうか。
 私も随分、特に大江戸線につきましては何回も乗りました。お話の国立競技場も私も承知しております。ああいったことだけじゃなくて、新宿西口もそうでございますし、かなり大きな構造物も下に入っております。せっかくあれだけのものをつくったわけでございますので、ああいったものを有効に活用する方策はないかどうか。
 例えば、ビジネス面とすれば、これが可能かどうかわかりませんけれども、ビジネスのサラリーマンの人たちが来たときに、あのコンコースの一部分を仕切って何か連絡できるような場所としてできないかどうか。そこにはパソコンを置いておくなり、あるいは電話をもちろん置いておくなりして、本社へ帰らなくてもそこで社の方に連絡を取れる体制とか、そういったものができないだろうか、あるいは待ち合わせ場所にできないだろうかと。そういったものもひょっとしたら考えられるのではないかというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、コスト減、そしてまた一方では収入増を図るということが、私だけではなくて職員一丸となって、全職員がそういった感覚を持って、これから事業経営に当たることが必要だろうというふうに思っております。これも、もちろん議会の先生方やら各関係機関のご支援もいただかなきゃいけないと思っております。どうぞご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げたいと思っております。

○曽根委員 私からは、やはり大江戸線開業に伴う幾つかの問題について質問したいんですが、もう既に何人かのお話にもあったとおり、当初見込まれた事業費が大きく膨らんでしまった問題、これは昨年の引き取りが始まった段階で、公営企業委員会などで私どもの会派から詳しく質疑も行いました。そこでも指摘しましたけれども、やはり十九に工区を分け、その接合に非常に費用がかかっているじゃないか。そのことをとらえて、知事でさえ当時、やはり都民は納得できないというふうに本会議で発言するなど、大きな疑問を持たれたと。
 また、私どもは前から指摘してきたように、その工区ごとに見ても、多いところでは十二回にわたって契約変更が行われて、費用がそのたびに膨らんだという問題など不透明なところもまだ十分解明されているとはいえません。
 したがって、こうした問題が今後起きることのないように、厳重に努力をしていただきたい。これは、今もお話のあったとおりコスト感覚も必要だと思うんです。同時に、これから大変な借金を返していく。その負担を、くれぐれも料金などで都民に背負わすことのないように、当面料金は維持していくというお話が去年ありましたが、この点も改めて強く要望しておきたいと思います。
 きょう質問したいのは、これも去年から聞いてきたことなんですが、大江戸線開通に伴って、地上のバス路線が廃止、短縮されたところがたくさんあります。資料もいただきました。
 昨年は、議論をずっと振り返ってみますと、いわば地上の路線でダブったりクロスしたりしているところについては、地下鉄が開通したことによって、代替交通機関としてそちらを使っていただきたいんだということが主な理由の一つとして、バス路線の廃止が行われましたが、今日の事態を見るとそれだけではなく、いろんな問題が起きているというふうに思わざるを得ません。
 それで、特に私は、地下鉄に乗るのに大変困難を抱えている、去年もたくさんの議員の方から指摘されましたが、高齢者や障害者の方にとってどうなのかという問題、ちょっとその角度から質問したいと思うんです。
 これは、例えばシルバーパスの利用率などでわかると思うんですが、大江戸線開通によって廃止、縮小された都営バス路線の中で、シルバーパスの利用率が高い路線というのはどういうところがあるのか、教えていただきたいと思います。

○坂本バス路線再編成・事業活性化担当部長 平成十一年度に実施いたしました廃止、短縮に該当する路線のOD調査によりますと、シルバーパスの利用率が高い路線としては、茶51系統では当該路線の利用者の約二九%、茶81系統では約三九%、水59系統では約三六%でございます。

○曽根委員 これらの系統いずれも、私の調べたところでは、大きな病院のたくさんある地域に路線がつながっているんじゃないかと思うんですよ。乗客数はいずれもそれほど多くはない。確かに赤字かもしれません。しかし、お年寄りにとっては、多いところでは乗客の四割近くがシルバーパス利用者というぐらい、かけがえのない路線だったことは間違いないというふうに思います。
 それで、私の地元の北区で、この一つである茶51、きょうの資料で見ますとこれは短縮路線になっていまして、今までは王子駅から東京駅丸の内口につながっていた路線の、王子から駒込までと、それからお茶の水から東京駅までと、両端が短縮、削られたということなんですね。
 不思議なのは、今までの説明では、大江戸線とクロスしたりダブったりするところについては代替交通機関だからということで廃止の理由にしていたんですが、この場合は逆に、大江戸線とは離れた部分を切って、大江戸線とクロスする部分は生き残したという形をとっているんです。
 それから、私、開通前にこの公営企業の決算委員会でも心配で質問したんですが、都02というバス路線がありまして、これは路線のかなりの部分が大江戸線の上を走っているわけですね。大江戸線の東側をずっと、上を走っている路線です。これがもし廃止されたら大変なことになると思って、これはやめてほしいということをおととしの決算で申し上げたんですが、そこは全く手つかず、生き残りました。大変うれしい話ではあるんですが、それでは一体、この離れた路線を削って、地上でダブっている路線は代替交通機関という理由があるにもかかわらず、ここは生き残しているなどですね、バス路線の廃止、短縮の理念といいますか、根拠がよくわからないなという印象を強く持っているわけなんです。
 それで、特に私の地元では、病院に通えなくなった、ほかの路線では代替できないということで、随分たくさんのお年寄りから苦情をいただいているもので、まず茶51について、ここをなぜ短縮しなければならなかったのか、教えていただきたい。

○坂本バス路線再編成・事業活性化担当部長 三田線、南北線の延伸及び大江戸線の全線開業に伴いまして、鉄道ネットワークの利便性が大きく向上いたしますことから、既存の鉄道においても利便性の向上が図られたところでございます。
 また、都営交通ネットワーク及び運賃制度検討委員会の答申では、バスと地下鉄の役割分担を明確にするため、鉄道との重複路線を見直し、公共交通ネットワークの充実を図るべきとされております。したがいまして、経営資源の効率的な配分などをも踏まえまして、既存鉄道との重複路線についても再編整備を行ったところでございます。

○曽根委員 その説明は去年も一部ありましたけれども、私、こういうネットワーク論というのはどうも納得できないんですよね。うさん臭い感じがするんですよ。こういう理屈をつければね、ある意味じゃ、遠く離れた路線だって切ることはできるわけですよ、ネットワークができたんだからといえばね。環状で大江戸線はぐるっと回っているわけですから、それに交通機関はいろいろネットワークしていますからね。
 ですから、ここでも去年も指摘していますけれども、結局採算で切ったんじゃないかというふうに疑問を持たれても仕方ないと思うんです。採算性の問題というのは、当然これはバス路線を考えるときに理由になったんじゃないかと思うんですが、その点はいかがですか。

○木村自動車部長 今回のバス路線の再編整備につきまして、大江戸線全線開業に伴いまして大きな影響を受ける路線を中心に、鉄道との競合状況を中心に、乗客潮流の変化、あるいはご指摘の事業の採算性等も踏まえながら路線再編整備計画を実施させていただいたところでございます。

○曽根委員 そうだと思うんですね。私、例えば通院にかけがえのない路線であっても、一日に数百名の乗客であれば、それはやっぱり採算問題というのが出てくるということで、例えば茶51なんかは対象になったのかなというふうに思うんです。
 それから、前々からの鉄道との競合についても検討したというお話でしたが、この間見てみても、茶51の乗客は、南北線が開通したり、その他の鉄道の影響がずっと継続的にあったと思いますが、しかしそんなに乗客は減っていないわけです。そういう意味では、安定したバス路線をどうしてこのように簡単に切られるのかなというふうに思います。
 実情を伺いますと、確かに地下鉄に乗りかえなければならないので、そちらに乗りかえた人もいるんですけれども、例えば王子駅から駒込間、地下鉄でいうと、間に西ヶ原駅一駅しかありませんが、バス路線でいえば四つか五つの停留所があったわけです。桜の名所の飛鳥山公園、それから養育院の生みの親である渋沢栄一の史料館、それからゲーテ記念館、滝野川会館という北区の会館、それから今バラで有名な古河庭園、そういうところをずっと通ってこのバスは駒込駅に行くわけです。それが全部なくなっちゃった、停留所がね。
 ですから、お年寄りだけの問題ではなく、非常に都内の、ある意味で都民に親しまれる場所をつないでいた大事な路線が、こうやって簡単に切られていっていいものだろうかなと大変疑問を持っています。
 それで私は、ぜひ必要な路線は、一たん切ったものでも復活をするということも考えていいんじゃないかということを前々からいっているわけですが、例えば採算の問題も、私はいろいろ工夫のしようがあると思うんです。例えば渋谷からの系統が切られるときには、渋谷につながっているほかのバス路線もいろいろあると。そこを若干でも延長すれば路線全体としての採算を維持できるのであれば、ほかの路線につなげて使うことできないだろうか。これは私、素人なのでどこがどうというふうには余りいえませんけれども、そういう工夫の仕方はいろいろやっておられるんじゃないかと思うんです。
 それで、私はもう一つの方法として、地元の自治体との関係で、例えば区議会で、今回、港、新宿などで、何とか考え直してほしいという意見書も出た。行政の方も、やっぱりバス路線なくなると困るといっている。だったらば、それを残すために、お互いにどういう努力ができるんだろうかというような検討があったっていいじゃないかと。もうどうしても東京都が無理ならば、そういうことだって検討できるんじゃないかというような話も出たというふうに聞いているんですが、その点での交通局の姿勢はどうなんでしょうか。

○坂本バス路線再編成・事業活性化担当部長 区ですとか地元自治体から、コミュニティバスですとか、地元からそういうような運行依頼があった場合につきましては、既存路線との整合性あるいは採算性等を勘案しながら、運行に当たっての条件整備を含め協議してまいりたいと、こういうふうに考えております。

○曽根委員 どうしても難しいということであれば、いろんな方法を探っていかなきゃならないという場合もあり得ると思うんです。そのときに、もう最初からかたくなにだめなんだという態度をとらないでいただきたい。いろんな場合を検討してやっていただきたいということを強く要望しておきたいと思います。
 それから、開通した大江戸線について一点だけ。
 つい最近、私たちは来年度予算の編成に向けてのいろんな団体からの要望を聞いているんですが、その中で脊髄損傷の障害者の団体の方々から、交通バリアフリー法、先ほど中村委員からもお話がありましたが、そういう法律もできて、それに基づいて改善を進めてほしいと、福祉のまちづくりで頑張ってほしいという要望が出ました。
 それで、この法律や福祉のまちづくりに関して、一体今、具体的にどういう点困っていますかと、そういうお話を聞いていた中で、大江戸線に乗ろうとしたときに、車いすで乗り込むときの、ほかの鉄道では渡し板というのがあるそうなんですよね。それが大江戸線の、たしか新宿駅だと思うんですが置いていなかったと。それで大変不便をしたので、これは大した費用がかかるものじゃないと思うので、大江戸線全駅にぜひ置いてほしいというお話がありました。
 それでお聞きしたんですよね。そうしたら、大江戸線の中でも置いている駅もあるということなので、これは要望としては全駅に置いてほしいということなので、そんなに難しいことではないと思いますので、実施していただければと思うんですが、いかがでしょうか。

○齊藤電車部長 大江戸線での渡し板の設置の件でございますけれども、大江戸線は車両とホームの段差が五センチ以内ということもございまして、車いすでの自力での乗降が可能、こういうようなことから、現在、練馬駅と落合南長崎駅以外には設置をしてございません。
 なお、係員に申し出ていただければ、車いすでの乗降のお手伝いをしているところでございます。

○曽根委員 新しい駅で、新宿や都庁のところを見たんですが、確かに間が狭いので、昔のように大きな車輪の車いすであればそんなに問題にはならないのかなと。ところが、脊髄損傷の方々もそうなんですが、今自力でまちに出かける障害者の方はほとんどが電動車いすを使っていて、その車輪というのは直径が二十センチぐらいしかないんですよね。それから、前方の足のところについている車輪はもっと小さいわけです。したがって、ちょっと車輪の角度が変わって、その五センチ程度の溝にもはまってしまう危険性がないとはいえない。そこを心配されているらしいんです。
 したがって、これは、これ以上は現場でよく障害者の話を聞いていただきながら、どういうふうにする必要があるのかということを検討していただきたい。必要ならば、ぜひ設置をしていく方向で考えていただきたいんですが、その点、当事者との話し合いをやっていただきたいんですが、いかがでしょうか。

○齊藤電車部長 これまでも障害団体の皆様方とは意見交換や現地調査を行ってまいりました。
 大江戸線での渡り板の配備についてでございますけれども、先ほどご答弁いたしましたように、大江戸線の直線駅におきましては、車両との段差が五センチ以内というようなこともありまして、現時点では配備を予定しておりませんけれども、引き続きまして障害団体の皆様方のご意見もお聞きしながら、便利で快適な大江戸線を目指し対応してまいりたいと思います。

○執印委員 それでは、質問させていただきます。
 まず、交通事業会計のうちの自動車運送事業の乗合バスについて、何点かお伺いいたします。
 利用者にとっては、時刻どおりにバスが来るということが公共交通として信頼できることになり、バス利用の促進につながると思います。生活者ネットワークでは何度かこの点を提案しておりますが、公共交通のスムーズな運行と定時性の確保に効果のある公共交通優先システム、PTPS導入の整備状況について伺います。

○木村自動車部長 交通局では、これまで警視庁と協力いたしまして、PTPSいわゆる公共交通優先システムを平成十年の五月に虹01系統、浜松町から東京ビッグサイト間に導入いたしましたのを初めといたしまして、平成十一年の十二月からは東急バスと共管しております東98系統、目黒駅から等々力操車所間に導入をいたしたところでございます。
 今後の導入につきましては、さらに拡大できるように警視庁に現在要請しているところでございます。

○執印委員 PTPSにつきましては、今のお答えですと平成十二年度の取り組みということがなかったわけですが、信号の制御に経費がかかることですとか、それから道路選定がなかなか難しいという困難点が多いというふうに伺っておりますが、お答えにありましたように、警視庁との話し合いをぜひ積極的に進めていっていただきたいというふうにお願いをしておきます。
 次に、ノンステップバスの導入における優先順位と導入状況をお伺いいたします。

○木村自動車部長 まず、ノンステップバスの導入系統の優先順位を決めます基本的な考え方でございますが、三点ございまして、第一点は、沿線に障害者の方が利用されます施設があって、車いすの使用者のご利用が高いと思われるような路線でございます。第二点といたしましては、沿線に区役所などの公共公益施設がある路線でございます。三点目といたしましては、交通ネットワーク化が図れる路線。これら三点を総合的に検討いたしまして、導入する路線を決定しているところでございます。
 また、ノンステップバスの導入状況でございますが、資料にございますが、平成十二年度末では六十六両でございます。なお、平成十三年度には百七十八両のノンステップバスを導入することといたしておりまして、十三年度末には二百四十四両となる予定でございます。

○執印委員 十三年度につきましてもお答えをいただきました。全部で二百四十四両で、総数千五百九十一両から見ますと、一五%ぐらいかというふうに思います。今後一層の拡大をお願いしたいと思いますが、今後の計画をお答えください。

○木村自動車部長 今後のノンステップバスの導入予定というお尋ねでございますが、東京都交通局経営計画では、平成十三年度からの三カ年にわたりまして、毎年百七十一両ずつの車両更新を計画しているところでございます。当初の計画では、ノンステップバス、また、らくらくステップバスを半数ずつの予定であったところでございますが、バリアフリーの趣旨を踏まえまして一層推進するという趣旨から、また、都民の方々からのノンステップバスの導入拡大に対します多くのご要望をいただいていること、さらに、らくらくステップバスと同程度の価格の中で中型系のノンステップバスが開発されたこと、これらの点から、今年度購入いたします車両につきましては、すべてノンステップバスとしたものでございます。
 今後の導入車両につきましては、今年度導入いたします中型系のノンステップバスの課題の有無を確認しつつ、ノンステップバスの拡充に努めてまいりたい、そのように考えております。

○執印委員 バスの耐用年数が十二年くらいと伺っておりますので、そういったものも考慮に入れながら、これからいろいろ取り組みがあるんだというふうに思いますが、やっぱりだれが乗っても非常に楽に乗れるという感じがいたしますので、ぜひ積極的にこれもお願いしたいと思います。
 次に、コミュニティバスなどの地域内交通とLRT、ライトレール・トランジットの検討状況についてお伺いをいたします。
 平成九年、十年くらいに検討があったというふうに聞いておりますが、その後どのようになっているかということをお伺いしたいと思います。

○鷲田経営企画室長 地域住民に密着したコミュニティバスの運行につきましては、都営交通ネットワークの視点や事業の採算性など検討すべき課題はございますが、地元区等からの要請があった場合には、種々の条件整備を含め協議をしてまいりたいと考えております。
 次に、LRTについてのお尋ねでございますが、LRTを導入する場合の諸課題につきましては、先ほど先生からのお話もありましたとおり、概括的な検討は、平成九年度から十年度にかけまして都市計画局の方で行っております。
 その中で、事業の採算性、自動車交通との調整及び導入空間の確保等、解決すべき課題が種々ございますが、近年、新たな都市交通システムとしてLRTが注目を集めております。交通局におきましても、新しい時代の流れと将来の動向等を見据え、今後研究を重ねてまいりたいと考えております。

○執印委員 コミュニティバスについても、費用の面などでもかなりいろいろ難しいところはあるんだろうというふうに思いますけれども、高齢化に向かっていく中で、こういったものの必要性が高まってくるかというふうに思っております。なかなか難しい局面はあるというふうに思うんですけれども、LRTにつきましても、環境の面からもぜひいろいろと研究を重ねていただきまして、検討を進めていただきたいというふうに思います。
 次に、CNGバスの導入状況とDPF装着車の状況をお伺いいたします。

○木村自動車部長 CNGバスの導入状況につきましては、平成六年度に三両を導入いたしまして、以後逐年導入いたしております。十二年度末のCNGバスの保有車両数といたしましては百七両でございます。
 なお、平成十三年度につきましては、区から譲渡によります七両のほか、新車を十両購入を予定しておりまして、十三年度末には百二十四両となる予定でございます。
 次に、DPFの装着車の状況でございますが、やはり平成六年度に試験的に二両、装着開始したところでございますが、十二年度末には合計十三両に装着しているところでございます。
 なお、十三年度においては、新しい方式の連続再生式DPF装置を八月から二十四両のバスに装着して、現在確認中でございまして、年度末までには百七十六両のバスにこの連続再生式DPF装置等を装着したいと、そのように考えております。

○執印委員 ぜひ積極的にお願いしたいと思います。
 それでは、資料請求をさせていただきましたが、この五年間の利用者数に関係してお伺いをいたします。
 毎年毎年、利用者が減少しているわけですが、その原因と分析をどのようにされているかをお伺いいたします。

○木村自動車部長 平成十二年度のお客様の数は、対前年度比でマイナス四・六%、一日当たり七十一万四千人でございました。五年前の平成八年度のお客様の数は八十万四千人でございましたので、比較いたしますとマイナス一一・二%、一日当たりで九万人の減少となります。
 お客様の数が年々減少しております原因といたしましては、景気の低迷等によります雇用調整、あるいは週休二日制の普及、あるいは少子高齢化の影響等に加えまして、地下鉄網の整備等が進んだことによるものと考えておるところでございます。

○執印委員 大変厳しい状況だというふうに思いますが、来年の二月にはバス事業の規制緩和が実施をされて、さらに厳しさが増すのではないかというふうに予測されます。こういったことについて、どのような対策をお考えでしょうか。

○木村自動車部長 ご指摘のとおり、規制緩和が実施されますと都営バス事業に大変大きな影響を与えると認識しておるところでございます。これによりまして競争の激化により、継続的、安定的なサービスの提供が困難となることが、私ども最も懸念しているところでございまして、交通局といたしましては、一層の効率化による経営改善を行いますとともに、新たなバスサービスの実施等によりまして、バスネットワークの向上などに取り組んでまいりたい、そのように考えております。

○執印委員 一生懸命取り組んでいただかないと、かなり厳しい状況だというふうに認識をしております。先ほど、バスの車体広告についてほかの議員の方とやりとりがありました。この車体広告による増収というのは期待できるものだというふうに思いますが、すべてのバスに実施するなどの上限は決めているのでしょうか。
 また、これは環境面からお伺いいたしますが、車体広告の塩化ビニールについてですが、使用後の処理の問題を考えますと、広告主の方との話し合いが重要だというふうに思いますが、状況と、どのようにされているのかをお伺いいたします。

○福田関連事業担当部長 二点でございますが、まず一点目の、現在約六百七十台のラッピングバスが走行しております。その中で、貼付台数の上限についてどのように考えるかというようなことでございますが、ラッピングバスの貼付台数につきましては、特に上限を設けているわけではございません。交通局といたしましては、都民から愛され親しまれるようなデザインのバスを走行させることによりまして、ラッピングバスの拡大に努めてまいりたい、このように思っております。
 それから、二点目のご質問でございますが、ラッピングのフィルムを剥離した後の処理についてどのように行われているかという質問かと思います。
 廃棄物となりましたラッピングフィルムにつきましては、指定広告代理店に対しまして、廃棄物の処理及び清掃に関する法律の定める産業廃棄物処理業者と適正な廃棄処理を行うよう覚書を取り交わし、指導をしております。また、指定代理店に対しまして、廃棄物の運搬処分を東京都環境局の定める手順に従い作成いたします管理表に基づきまして、処理の実施状況を確認しております。

○執印委員 ありがとうございました。環境についてもいろいろ配慮をされているということですので、今後ともよろしくお願いいたします。
 バスの車体広告については増収が期待できるというふうに思いますが、バスの台数いっぱいになったら、その限度というものが当然来るわけですので、さまざまな交通システムも含めてお尋ねをいたしましたけれども、将来を見据えて、都市計画も含めた経営の仕方、それからバスの運行の仕方、ネットワークのつくり方というものをぜひ進めていっていただきたいというふうに思います。
 それでは次に、高速電車事業についてお伺いをいたします。
 バリアフリーの状況につきましては資料もいただきましたし、いろいろご質問もありましたけれども、改めてバリアフリー対策の整備状況についてお伺いをいたします。

○金安建設工務部長 都営地下鉄におけるバリアフリー対策の平成十二年度末での整備実績でございますけれども、都営全線百五駅中、エレベーターにつきましては四十九駅百二基、エスカレーターにつきましては百一駅六百九十四基、車いす用トイレにつきましては七十二駅、警告・誘導ブロックにつきましては百五駅全駅でございます。

○執印委員 いろいろな意味でバリアフリー対策が進んでいるというふうに思いますが、先ほども、ご自分みずから駅を歩いてみたというようなお話が幾つか出てきたんですけれども、実際には、例えば警告・誘導ブロックなどをつけていても、その当事者の方からすると、ちょっと足りなくて使えないとか、例えば点字なんかだと九十度ずれてついていて使えないとか、そんなこともあるようですので、私どもとしましても、昨年度も、施設整備においては必ず障害者の方の意見を聞いて、実踏を行うことが必要というふうに指摘をしてまいりましたが、実施状況についてお伺いをいたします。

○齊藤電車部長 交通局では、年に数回、障害者団体の方々とお会いいたしまして、いろいろな要望を受けております。また、意見交換や見学会などの機会を設けまして、障害者の方々の率直なご意見、ご要望をお伺いしております。今年度は視覚障害者団体や肢体不自由養護学校のPTA連合会と駅施設に関する意見交換を行いました。
 また、実踏についてでございますが、昨年度は三田線のホームゲート設置に伴いまして、車いすスペースのある乗降口にスロープを設置する際に、駅にスロープの試作版を置きまして、車いす利用者や視覚障害者にご利用いただきましてご意見を伺い、本設置の参考にした例がございます。

○執印委員 意見交換を行う、チェックをしていただく障害者団体というのは、交通局はどのような基準で選んでいるんでしょうか。

○齊藤電車部長 交通局では、さまざまな団体から広くご意見を伺うために意見交換の機会を設けてございます。したがいまして、こちらの方から相手方を選択するということはなくて、申し入れがあります団体につきましては、できる限り意見交換の場を設定しております。

○執印委員 今、申し入れがある団体についてはということだったんですけれども、いろんな団体が活動していらっしゃるのでそれでいいかもしれませんけれども、今後は公募などもぜひ検討していただきたいというふうに思います。
 次に、資料請求をさせていただきました子連れの方への対応としてのベビーベッド、ベビーチェアの設置についてお伺いをいたします。
 だれでもトイレが百五駅中七十二駅に設置をされているということですので、進みつつあるというふうに考えております。しかし、三十三駅はまだだれでもトイレがないわけです。少し現状をお教えいただきたいと思います。また、いただいた資料によりますと、ベビーチェアについては、女子トイレのみ新設、改修にあわせて設置してきたということですが、男子トイレへの設置の視点を持つ必要があると思いますが、この点についてはいかがでしょうか。

○齊藤電車部長 都営地下鉄では、ベビーチェアよりも高機能な、乳幼児のおむつ交換もできますベビーベッドを、だれでもトイレ、これは高齢者、障害者、男性、女性問わずだれでも使えるというトイレでございますが、だれでもトイレに備えまして、これを全駅に設置して、男女とも子育てしやすい環境づくりに貢献していくことを基本的に考えてございます。
 また、現状では育児機会が多い女性のために、他社に先駆けましてベビーチェアを女性用トイレに設置してきておりますが、これは補助的な対応として位置づけてございます。

○執印委員 今のお答えですと、だれでもトイレを主としているということで、ベビーチェアは女性用トイレに補助的につけているということだったんですけれども、近ごろは男性が赤ちゃんをだっこしている姿というのをよく見かけるようになりました。東京都が制定した男女平等基本条例の精神からしても、非常に喜ばしいことだというふうに私は思っております。
 今のお答えですと、だれでもトイレの設置が優先課題になっているんですけれども、それはそれで進めていただくのはよろしいんですが、駅によっては、今後十年間ぐらいは、いろんな状況の中でだれでもトイレが設置されないというところもあるかというふうに思います。
 私としては、女性トイレにはベビーチェアを補助的に設置するけれども、男子用トイレには考えていないということでありますと、不平等だというふうに思うわけですね。それで、ベビーチェアよりもベビーベッドが必要であれば、男子用トイレにもきちんとベビーベッドを設置するという発想でなければ、男女ともに子育てすることを施設の面から応援する社会にはならないのではないかというふうに思います。ぜひそのお考えをお伺いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

○齊藤電車部長 ベビーチェアは、福祉のまちづくり条例の整備基準におきましても、義務づけの対象にはなっておりませんで、女子トイレへのベビーチェア設置自体、先ほどご答弁申し上げましたように、他の事業者に先駆けた取り組みでございます。したがいまして、男子トイレへのベビーチェアの設置につきましては、今後の研究課題とさせていただきたいと存じます。

○執印委員 検討課題ということなんですけれども、私も子どもを連れてまちを歩くようになって初めてわかったんですけれども、実にまちというのは使いにくいんですね。子どもを連れて歩いてみて、まちというのは、駅の階段を三段ぐらいずつ駆け上れるような、いわゆる健康な男子の目でしかできていないなということをつくづく感じてきたわけなんですね。
 今、子連れの男性がふえているなというふうに感じているわけですけれども、恐らくそういう方も、ここにベビーベッドがなくて困るという声を改めて出されるということは余りないんだろうとは思うんです。我慢してどこか、例えばデパートのトイレですとか、今男性用のトイレもベビーベッドなどが完備しているとは聞いておりますけれども、そういうところに行かれるということが多いんだろうというふうには思うんですが、この段階で検討するというようなことではなくて、男女平等基本条例の精神、先ほども申し上げましたけれども、当然のこととして取り組んでいっていただきたいわけですが、局長のご見解を私はお伺いしたいと思います。

○寺内交通局長 局長の考えということでございますが、今、私としましては、電車部長が答えたとおりでございますけれども、男女平等というとらえ方は私自身も十分認識しているつもりでございます。
 しかし、ベビーベッドあるいはチェアというのは、地下鉄の場合には特に構造的な問題やら場所の問題やら、いろいろ課題があるんだろうというふうにも思っております。したがいまして、今後の研究課題とさせていただきたいと、こんなふうに思っています。

○執印委員 男女平等ということを認識されているのであれば、その次の、しかしというお答えは、非常に残念だなという感じがいたしますので、東京都の姿勢だというふうに思いますので、次にお伺いするときには、積極的なお答えをぜひいただきたいと思います。本当にそういうものを一つずつ整備することによって、男も子育てするんだ、やりやすいんだと、そのことをきちんと皆さんにも伝えていく必要がある、そういう状況だというふうに思います。
 次に、欠損金について伺います。集客と経営効率に向けてご努力をされていると思いますけれども、欠損金が五千六百十二億円ですか、このようになっております。今後の課題について伺います。

○鷲田経営企画室長 地下鉄事業につきましては、新線建設に伴います資本費の負担が非常に大きゅうございまして、その収支改善には、開業後長期間を要しているのが実情でございます。こうしたことから、現在多額の欠損金が生じております。
 このような状況から、経営基盤を強化していく必要がございまして、その方策といたしまして、一つには、積極的な乗客誘致策を実施いたしまして増収を図ってまいります。特に、大江戸線の増収増客対策として、局内に営業推進会議を設置して、沿線のPRなど積極的に施策を現在展開しているところでございます。
 二つ目には、駅空間の有効活用や広告媒体の新規開拓など、既存の計画や事業手法にとらわれない積極的な展開によりまして、関連事業の増収に努めてまいります。
 さらに三つ目といたしまして、業務改善等の経営効率化に努めまして、人件費、経費の削減に努めてまいります。

○執印委員 先ほど来いろいろ質疑があって、その中でお答えもあったようなことも含めて努力をされていくということだというふうに思います。
 また、地下鉄の車体広告ですとか塩ビ対策について、先ほどもバスの部分でお伺いいたしましたので、これは質問はやめさせていただきますけれども、同様に、ぜひ十分に進めていっていただきたいというふうに思います。
 次に、ラッシュ時の混雑率の緩和に向けた目標の達成についてお伺いをいたします。

○齊藤電車部長 東京圏の鉄道の混雑率につきましては、国におきまして、二〇一五年を目指しまして一五〇%以下とする長期目標を立ててございます。この一五〇%という数字は、肩が触れ合う程度で新聞は楽に読めるという状況でございます。
 都営地下鉄でございますけれども、これまで車両増備や列車運行本数をふやすことなどの対策を講じてまいりました。ことし五月に調査いたしました、おおむね朝の七時四十分から一時間当たりの各線ごとの混雑率でございますけれども、最混雑率で浅草線では一三三%、三田線では一四〇%、新宿線では一四四%、大江戸線では一四九%となっております。

○執印委員 昨年度と比べますと、浅草線、三田線、新宿線は少し混雑が緩和をして、大江戸線で一九%くらい混雑が進んでいるのだというふうに思います。欠損金の解消とラッシュ時の混雑緩和に向けてというのは、矛盾した質問のように思われるかもしれませんが、利用者の側からいたしますと、ラッシュにもまれなければ採算がとれないというのでは、余りにも非人間的な労働環境、生活環境ではないかというふうに思います。これまでも、その視点からラッシュの緩和を問題提起させていただいておりますので、商店街との連携ですとか、バスと地下鉄との割引ですとか、いろいろな検討をしていただいているようですので、ぜひ今後の経営努力に期待をするところです。
 では、最後の質問になりますが、先ほど来ノンステップバスですとかバスネットワークなど利用の便を図る取り組みのご説明を受けました。いろいろとご努力をいただいているというふうに思うんですが、子どもたちや高齢者にとってはバス利用がわかりづらい点があるのではないかというふうに感じております。
 例えば、地下鉄からバスへの乗りかえ表示も工夫いただいているというふうには思いました。地下鉄の駅にバスの乗りかえの表示があるということで、工夫いただいているなというふうに思うんですけれども、現状、例えば早81、早大正門行きと、そういう表示があるようですけれども、振り仮名がないんですね。英語で表示はしてあるので外国の方はわかるんだろうというふうに思うんですけれども、子どもが、例えば一人で地下鉄からバスに乗ることを想定していたり、何というんですかね、その土地のことがよくわからない人からすると非常にわかりにくい表示ではないかなというふうに思いました。子どもが一人で地下鉄からバスに乗ることを想定していないのかもしれないんですけれども、だれでもがわかりやすい表示が必要だというふうに思います。
 ちょっとそういう意味では、バス利用の足が遠のいてしまうかなというような印象を持っているわけなんです。非常に都内のバスの利用についてはわかりにくい。バスを使って自分が行きたいところに行けるかどうかよくわからないという、そういう状況のように思います。
 やっとここで交通バリアフリー法も施行されまして、まちの中の障害をどのように取り除くかということが日の目を見るようになってきました。私ども生活者ネットワークは、九七年の都議選で、バリアフリーの東京をつくるというスローガンを掲げてまいりましたが、今日では既にもうユニバーサルデザインということがいわれるようになってまいりました。
 今後は、このユニバーサルデザインを基本にバス事業、それから電車事業が展開されなければならないのではないかというふうに考えております。決算の委員会ではございますが、目的の中には、この結果を次の年度にどのように生かすかということが含まれていると思いますので、ここでお考えをお伺いしたいというふうに思います。

○鷲田経営企画室長 ユニバーサルデザインについてのお尋ねでございますが、ユニバーサルデザインとは、障害者の方々が利用するものを特別の仕様としないで、さまざまな人に利用可能になるような製品、建物、環境をデザインしようとする考え方というふうに考えております。
 交通局におきましては、これまでもだれもが利用しやすい都営交通とするため、自動車事業におきましては、ノンステップバスの導入や上屋、ベンチなどの設置、また地下鉄事業におきましては、だれでもトイレなどの設置を行ってきたところでございます。今後、都営交通のユニバーサルデザイン化に向けまして研究を進めるとともに、関係機関等との協議をしながら取り組んでまいりたいと思っております。

○執印委員 ユニバーサルデザインについては、これからの取り組みだというふうに思います。やっとバリアフリーのところまで来たんだというふうに思いますが、私、地元に車いすの建築家という方がいらっしゃいまして、その方のお話を伺いましたときに、例えばきのうまで家庭内暴力を振るっていた夫が、きょうから暴力をやめるといったからといって、それは優しいということでしょうかという、勉強会の中で質問がありまして、それはつまり当たり前の状況になっただけであって、そういう男性を優しいとはいわないと、さらにもっと進んだ形が必要であると。そういうようなご説明で、申しわけないんですけれども、うまくその方のニュアンスが伝えられないというふうに思うんですけれども、バリアフリーとユニバーサルデザインというのは、基本的にその発想を変えていかないといけないというところがあるようなんですね。
 今、一番日本の中で足りないのは、恐らく障害の有無によって差別をしてはならないということを、まず条例や法律の中にきちんとうたって、その上でまちの整備をしていく、乗り物なり移動手段の整備をしていくという、そこがない点かなというふうに思っております。
 いろいろお話はさせていただきましたので、交通局の方の状況とかお考えもわかりましたので、こういった点については、交通局も教育委員会も生活文化局も、ありとあらゆるところが全庁的に取り組んでいかないといけないというふうに思っておりますけれども、先駆けとして交通局が積極的に取り組まれることをお願いいたしまして、質問を終わります。

○大山委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大山委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。
 以上で交通局関係を終わります。
 以上をもちまして、第一分科会における決算の審査は終了いたしました。
 なお、本分科会の審査報告書の作成につきましては、打合会にご一任をいただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大山委員長 異議なしと認め、そのように決定をいたしました。
 これをもちまして第一分科会を閉会いたします。
   午後三時散会

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