公営企業会計決算特別委員会速記録第八号

平成十三年一月十七日(水曜日)
   午後一時五分開議
 出席委員 二十名
委員長大山とも子君
副委員長星野 篤功君
副委員長萩谷 勝彦君
副委員長植木こうじ君
理事大木田 守君
理事古賀 俊昭君
理事吉野 利明君
理事坂口こうじ君
理事松村 友昭君
服部ゆくお君
大西由紀子君
かち佳代子君
前島信次郎君
五十嵐 正君
清原錬太郎君
藤川 隆則君
河合秀二郎君
東ひろたか君
桜井  武君
小林 正則君

 欠席委員 三名

 出席説明員
衛生局局長今村 皓一君
技監荻野  忠君
総務部長櫻井  巖君
企画担当部長齋藤  進君
健康推進部長上間 和子君
生活環境部長河津 英彦君
医療計画部長友松 栄二君
医療福祉部長長岡 常雄君
薬務部長山川 洋平君
病院事業部長押元  洋君
参事菊地 輝雄君
参事山下 征洋君
参事矢口 貴行君
参事大塚 孝一君

本日の会議に付した事件
 平成十一年度東京都公営企業各会計決算の認定について
  衛生局関係
  ・病院会計決算(説明)

○大山委員長 ただいまから平成十一年度公営企業会計決算特別委員会を開会いたします。
 本日は、衛生局関係の決算の審査を行います。
 なお、本日は、説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は後日の委員会で行いたいと思います。ご了承を願います。
 これより衛生局関係に入ります。
 初めに、衛生局長からあいさつ並びに幹部職員の紹介があります。

○今村衛生局長 衛生局長の今村皓一でございます。
 大山委員長初め委員の皆様方には、日ごろから、衛生局所管の事務事業につきましてご指導、ご鞭撻を賜りまして、まことにありがとうございます。
 また、本日から平成十一年度の病院会計決算につきましてご審議を賜ることになりました。事務事業の執行に当たりましては、今後とも一層努力してまいる所存でございますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 それでは、引き続きまして、私から当局の幹部職員を紹介させていただきます。
 まず、技監の荻野忠でございます。総務部長の櫻井巖でございます。企画担当部長の齋藤進でございます。健康推進部長の上間和子でございます。生活環境部長の河津英彦でございます。医療計画部長の友松栄二でございます。医療福祉部長の長岡常雄でございます。薬務部長の山川洋平でございます。病院事業部長の押元洋でございます。健康づくり施策調整担当参事の菊地輝雄でございます。生活環境技術担当参事の山下征洋でございます。地域医療、専門医療担当参事の矢口貴行でございます。経営改善、病院建設整備、病院情報システム担当参事の大塚孝一でございます。当委員会との連絡に当たります総務課長の関敏樹でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   [理事者あいさつ]

○大山委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。

○大山委員長 これより決算の審査を行います。
 平成十一年度東京都病院会計決算を議題といたします。
 本件について理事者の説明を求めます。

○今村衛生局長 平成十一年度東京都病院会計の決算の概要につきまして、資料1に従いましてご説明申し上げます。
 都立病院は、がん、心臓病医療などの高度医療や、リハビリテーション医療、周産期医療、難病医療などの専門医療、並びに感染症医療、救急医療、島しょ医療などの行政的対応が必要な医療を、時代のニーズに対応しながら、都民に的確に提供し、東京都における医療の質的向上を図ることを基本的な役割としております。
 平成十一年度の病院事業は、十一年五月末に墨東病院に統合した築地産院、七月に診療を再開した豊島病院を含め、普通病院九、小児病院二、精神病院二、産院二の合計十五病産院におきまして、広く都民の命と健康を守るための医療活動を実施いたしました。
 まず、診療実績でございますが、入院患者は延べ二百十二万二千四十八人、外来患者は延べ二百七十九万四千六百九十二人でございまして、前年度に比べ、入院患者は、豊島病院と墨東病院で年度途中の増床があったものの、広尾病院の病棟大規模改修工事や築地産院の閉鎖などから一万四千六百六人の減、外来患者は七千二百七人の増となっております。
 次に、収益的収支でございますが、総収益は一千四百九十八億七千三百三十六万余円、総費用は一千四百九十三億七千五百四十万余円でございまして、差し引き四億九千七百九十五万余円の純利益となっております。
 また、資本的収支は、総収入六十三億九千三百万余円、総支出百九十一億六千七百九十八万余円でございまして、差引不足額百二十七億七千四百九十七万余円は損益勘定留保資金等で補てんいたしました。
 病院の運営面では、平成八年度から病院改築のため休止しておりました豊島病院が、十一年七月から診療を再開しました。また、墨東病院につきましては、七年度から建設を進めてきました新病棟の完成に合わせ、病床増及び診療科の充実を図るとともに、十一年五月末に閉鎖した築地産院の診療機能を統合し、新たに総合周産期母子医療センターを有する区部東部の基幹的病院として六月から運営を開始いたしました。
 施設整備では、年度初めまでに、前年度に引き続き豊島病院改築工事及び墨東病院病棟等改築工事を実施したほか、建設後二十年を経過した広尾病院の診療機能をより一層向上させるため、病棟等の大規模改修工事に着手いたしました。
 医療器械の整備では、広尾病院に悪性腫瘍の放射線治療機器であるリニアック、清瀬小児病院に血管連続撮影装置を装備するなど、医療水準の維持向上に努めました。
 以上が、平成十一年度東京都病院会計の決算の概要でございます。
 なお、決算の詳細につきましては、病院事業部長から説明をさせていただきます。よろしくご審議のほどお願いいたします。

○押元病院事業部長 平成十一年度東京都病院会計の決算内容につきましてご説明いたします。
 お手元にお配りしてございます資料は、資料1から4まででございますが、資料1は、ただいま衛生局長からご説明申し上げました決算概要でございます。
 資料2は、法令に定められております病院会計の決算書でございます。
 資料3は、決算に対しまして監査委員からいただきました審査意見書でございます。
 資料4は、病院会計の決算説明資料でございまして、以下、この資料4によりましてご説明申し上げます。
 まず、目次の次の一ページをお開き願います。
 1、平成十一年度東京都病院事業決算報告書でございます。これは、予算現額と消費税込みの決算額を対比したものでございます。
 まず、(1)の収益的収入及び支出でございますが、これは病院の運営に関する収支の状況をあらわしております。表の上段、病院事業収益は、予算現額一千五百三十二億一千八百八十九万一千円、決算額一千五百億五百三十九万余円で、執行率九七・九%となっております。
 次に、表の中ほどにございます病院事業費用は、予算現額一千五百四十八億三百万円、決算額一千四百九十四億五千八百四十一万余円で、執行率九六・五%となっております。
 二ページをお開き願います。
 (2)の資本的収入及び支出でございますが、これは施設設備の整備に要する経費の計理状況をあらわしております。
 表の上段、資本的収入は、予算現額六十七億六千九百万円、決算額六十三億九千三百万余円で、執行率九四・四%となっております。
 次に、表の中ほどにあります資本的支出でございますが、予算現額二百十億三百万円、決算額百九十一億六千七百九十八万余円で、執行率九一・三%となっております。
 なお、欄外の(注1)にございますように、資本的収入額が資本的支出額に不足する百二十七億七千四百九十七万余円は、損益勘定留保資金等で補てんをいたしました。
 三ページをごらん願います。
 2、平成十一年度東京都病院事業損益計算書でございます。
 なお、この損益計算書は、事業活動の実態を見るという趣旨から、消費税抜きで表示しております。
 まず、上段が収益、中ほどから下が費用でございます。
 下の小さな表にございますように、純損益は四億九千七百九十五万余円の純利益となっております。一般会計補助金を除く自己収支比率で見ますと、六七・五%と、前年度に比較して二・六ポイントのマイナスとなっております。これは、十一年度中に病床等の規模増減のあった、広尾、豊島、墨東、築地の四病院合計の自己収支比率が、前年度に比較して一三・八ポイント悪化したことが影響しておりまして、この四病院を除く規模増減のなかった十一病院合計の自己収支比率は、前年度に比較して一・一ポイント改善しております。
 次の四ページをお開き願います。
 3、平成十一年度東京都病院事業決算説明書でございます。
 この四ページから七ページにかけましては、病院事業収益及び病院事業費用の科目別、病院別内訳を総括的に記載してございますので、後ほどご参照いただきたいと存じます。
 次に、八ページをお開き願います。
 (3)の収益的収入及び支出でございますが、この八ページから三〇ページまでは、収入と支出の各科目ごと、病院別に、平成十年度決算額との対比を行っております。
 初めに、八ページのア、収益的収入でございますが、表の上段の医業収益の決算額は九百三十九億三千四百八万余円でございまして、前年度に比較して十九億八千七十八万余円の増となっております。
 その内訳といたしましては、次の行にございます入院収益が、前年度に比較して十五億三千六百六十万余円の増となっております。
 以下の表に、病院別に、入院の延べ患者数、金額及び患者一人当たりの単価をそれぞれ前年度と比較して記載しておりますので、ご参照いただきたいと存じます。
 次に、一〇ページをお開き願います。
 外来収益でございますが、前年度に比較して一億七千八百四万余円の増となっております。入院収益、外来収益ともに増加した理由といたしましては、主に、豊島病院の診療再開及び墨東病院の規模増などによるものでございます。
 次に、一五ページをお開き願います。
 医業外収益でございますが、決算額は五百五十五億三千三百八十七万余円でございまして、前年度に比較して八十一億三千四百八十五万余円の増となっております。
 その主な理由といたしましては、次の一六ページにございますが、一般会計補助金の増加によるものでございます。
 次に、二〇ページをお開き願います。
 イ、収益的支出でございます。医業費用の決算額は、表の上段にございますように、一千三百九十六億三千七百四十万余円でございまして、前年度に比較して七十四億九千九百七十七万余円の増となっております。
 その内訳といたしましては、次の行の給与費でございますが、前年度と比較して二十八億一千六百六十九万余円の増となっております。これは主に、豊島病院の診療再開に伴う人件費の増加によるものでございます。
 次に、二二ページをお開き願います。
 材料費でございますが、前年度に比較して五億六千百五十四万余円の増となっております。これは、豊島病院の診療再開と墨東病院の規模増に伴い、診療材料費が増加したことなどによるものでございます。
 次に、二三ページの経費でございますが、これは、病院の運営に要する光熱水費や委託料、賃借料などでございまして、前年度に比較して五億二千九百七十八万余円の増となっております。これも、材料費と同様に、豊島病院と墨東病院の経費の増等によるものでございます。
 次に、二七ページをお開き願います。
 医業外費用でございますが、決算額は、表の上段にございますように、八十三億二千百七十一万余円で、その主なものは、企業債に係る利息でございます。
 次に、三一ページをお開き願います。
 (4)、資本的収入及び支出でございまして、この三一ページから四二ページまでは、工事の有無等により、年度によって金額が大きく変わりますことから、予算現額と決算額との対比を行っております。
 ア、資本的収入の決算額は、表の上段にございますように、六十三億九千三百万余円でございます。資本的収入の主なものは、企業債による収入でございまして、これは、病院建設及び医療器械等の整備に対するものでございます。
 次に、三二ページをごらん願います。
 イ、資本的支出でございます。決算額は、表の上段にございますように、百九十一億六千七百九十八万余円でございまして、その主なものは、二行目の建設改良費百二十五億四千九百三万余円でございます。
 この内訳といたしましては、まず工事費でございまして、決算額は六十一億二十五万余円でございます。主な工事内容を申し上げますと、次の表にございます広尾病院病棟等改修工事のうち、平成十一年度施行分十四億八千百二十万円と、三四ページにございます墨東病院病棟等改築工事の平成十一年度施行分十六億六百二十一万余円でございます。
 次に、三七ページをごらん願います。
 器械及び備品購入費でございますが、決算額は六十一億七千十四万余円でございます。広尾病院以下各病院別に、品名、数量、単価及び金額を四一ページまで記載してございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 次に、四二ページをお開き願います。
 建設改良諸費でございますが、決算額は二億七千八百六十三万余円でございます。これは、工事に伴います設計委託料や工事監理委託料などでございます。
 次に、四三ページをごらん願います。
 企業債償還金でございます。決算額は六十六億一千八百九十四万余円でございます。これは、病院建設等に当たりまして発行いたしました企業債の償還に要した経費でございます。
 次の四四ページから四五ページにかけましては、平成十一年度東京都病院事業剰余金計算書でございます。事項ごとに増減額を表示してございますので、ご参照いただきたいと存じます。
 次に、四六ページをお開き願います。
 平成十一年度東京都病院事業剰余金処分計算書でございます。平成十一年度の純利益でございます当年度未処分利益剰余金四億九千七百九十五万余円につきましては、法令に基づき全額を減債積立金といたしました。
 次の四七ページから五〇ページにかけましては、平成十一年度東京都病院事業貸借対照表でございます。
 それぞれの事項ごとに増減説明を記載してございますので、後ほどご参照いただきたいと存じます。
 以上で、平成十一年度東京都病院会計決算の説明を終わらせていただきます。
 よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○大山委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方はご発言願います。

○かち委員 六点ほどお願いします。
 初めに、都立病院における保険外料金、使用料、手数料収入の推移を二十年分お願いします。
 二番目に、都立病院における業務委託状況のわかるもの。
 三番目に、都立病院における入院在院日数、病床利用率及び自己収支比率の推移五年分。
 四番目に、都立病院における医療福祉系職員の定数と実数、パート比率の推移五年分。
 五番目に、感染性廃棄物の排出量と単価の推移五年分。
 六番目に、東京全体の小児科医療施設数と都立病院における小児科規模等の推移十年分。
 以上です。

○坂口委員 一つだけでございますけれども、医療産業廃棄物の処理状況についてわかる資料をお願いしたいと思います。特に、廃掃法が変わりましたので、病院のいろいろな事業にどのように影響がかかってくるのか、それとの対比でわかるような資料をお願いしたい。あとは調整をさせていただきます。

○大山委員長 ほかに資料要求ある方いらっしゃいますか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○大山委員長 ただいま、かち委員、坂口理事から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大山委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求されました委員と調整の上、提出願います。
 以上で衛生局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時二十七分散会

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