公営企業会計決算特別委員会速記録第十一号

平成十二年二月九日(水曜日)
   午後一時四分開議
 出席委員 二十名
委員長松村 友昭君
副委員長松原 忠義君
副委員長浅川 修一君
副委員長鈴木貫太郎君
理事織田 拓郎君
理事真鍋よしゆき君
理事西条 庄治君
理事古館 和憲君
理事小礒  明君
三宅 茂樹君
沢西きよお君
森田 安孝君
宮崎  章君
新藤 義彦君
白井  威君
島田  久君
曽根はじめ君
花川与惣太君
嶋田  実君
藤田 愛子君

 欠席委員 三名

 出席説明員
港湾局局長浪越 勝海君
技監高見 憲一君
総務部長阿部  功君
港営部長高橋 和志君
港湾振興担当部長高橋 敏夫君
開発部長渡辺日佐夫君
臨海部開発推進担当部長平田 信幸君
参事高野 一男君
港湾整備部長増田 忠亮君
計画調整担当部長宮地 陽輔君
離島港湾部長小池 正臣君
参事押元 雅治君

本日の会議に付した事件
 平成十年度東京都公営企業各会計決算の認定について
  港湾局関係
  ・埋立事業会計決算(説明)
  ・臨海副都心開発事業会計決算(説明)
  ・羽田沖埋立事業会計決算(説明)

○松村委員長 ただいまから平成十年度公営企業会計決算特別委員会を開会いたします。
 本日は、港湾局関係の決算の審査を行います。
 なお、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は後日の委員会で行いたいと思います。ご了承願います。
 これより港湾局関係に入ります。
 初めに、港湾局長からあいさつ並びに幹部職員の紹介があります。

○浪越港湾局長 港湾局長の浪越勝海でございます。
 委員長を初め、先生の皆様方には、港湾局事業につきまして、平素より特段のご指導、ご支援を賜り、厚く御礼を申し上げます。
 今後とも、事務事業の執行に当たりましては、適正かつ円滑な運営に努めてまいる所存でございますので、一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
 それでは、お手元にお配りしてございます名簿に従いまして、当局の幹部職員を紹介させていただきます。
 港湾局技監の高見憲一君でございます。総務部長の阿部功君でございます。港営部長の高橋和志君でございます。港湾振興担当部長の高橋敏夫君でございます。開発部長の渡辺日佐夫君でございます。臨海部開発推進担当部長の平田信幸君でございます。参事で臨海部開発調整担当をしております高野一男君でございます。港湾整備部長の増田忠亮君でございます。計画調整担当部長の宮地陽輔君でございます。離島港湾部長の小池正臣君でございます。参事で小笠原空港整備担当をしております押元雅治君でございます。次に、当委員会との連絡に当たります総務課長の中井敬三君でございます。同じく計理課長の新田洋平君でございます。
 以上で幹部職員の紹介を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者あいさつ〕

○松村委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。

○松村委員長 これより決算の審査を行います。
 平成十年度東京都埋立事業会計決算、平成十年度東京都臨海副都心開発事業会計決算及び平成十年度東京都羽田沖埋立事業会計決算を一括して議題といたします。
 本件について理事者の説明を求めます。

○浪越港湾局長 お手数ではございますが、お手元配布の資料1、平成十年度決算概要をごらんいただきたいと存じます。
 まず、一ページをお開きいただきたいと思います。平成十年度港湾局関係の決算について、その概要をご説明申し上げます。
 当局で所管いたしております会計のうち、一般会計及び港湾事業会計については、既に各会計決算特別委員会でご審議いただいておりますので、当委員会においては、埋立事業会計、臨海副都心開発事業会計及び羽田沖埋立事業会計のご審議をお願いするものでございます。
 初めに、埋立事業会計からご説明申し上げます。
 まず、平成十年度の主な実施事業について申し上げます。
 第一に、埋立地の処分でございますが、住宅等用地として三件の処分を行いました。
 第二に、十一号埋立地の護岸改修等埋立地の造成並びに東京港臨海道路整備事業等に対する開発者負担など、総額約百八十七億円をもちまして埋立地の造成整備を実施いたしました。
 次に、収支状況について申し上げます。
 まず、収益的収支でございますが、収入総額二百四十四億二百二十三万余円、支出総額二百八十一億一千五百七十六万余円、差し引き三十七億一千三百五十三万余円の純損失となっております。
 なお、これから消費税を控除した後の当年度純損失は、三十七億五千七百六十一万余円となりました。
 次に、資本的収支でございますが、収入総額十二億四千四百五十二万余円、支出総額二百二十二億七千四百九十二万余円、翌年度繰越額六億三千百七十三万余円、差し引き二百十六億六千二百十三万余円の資金不足となり、損益勘定留保資金で補てんいたしました。
 続きまして、臨海副都心開発事業会計についてご説明申し上げます。
 まず、平成十年度の主な実施事業について申し上げます。
 第一に、土地処分でございますが、公共等用地として三件の土地売却を行いました。
 第二に、建設改良事業として区画道路などの整備を実施するとともに、東京港臨海道路整備事業に対する開発者負担及び都市基盤施設の引き取り代金の支出等を行いました。
 次に、収支状況について申し上げます。
 まず、収益的収支でございますが、収入総額五百四十九億七百八十一万余円、支出総額七百六十億八百二十万余円、差し引き二百十一億三十八万余円の純損失が生じました。
 なお、これから消費税額を控除した後の当年度純損失は、二百十一億七百一万余円となりました。
 次に、資本的収支でございますが、収入総額九百六十六億八百九十七万余円、支出総額一千二十億三千二百五十八万余円、翌年度繰越額三億円、差し引き五十七億二千三百六十一万余円の資金不足となり、損益勘定留保資金で補てんいたしました。
 最後に、羽田沖埋立事業会計についてご説明申し上げます。
 平成十年度の主な実施事業でございますが、埋立造成事業として引き続き浅場造成を行うとともに、臨海副都心開発事業会計への貸し付け等を実施いたしました。
 次に、収支の状況について申し上げます。
 まず、収益的収支でございますが、収入総額十七億五千百六十八万余円、支出総額十一億七千五百七十三万余円、差し引き五億七千五百九十五万余円の当年度純利益が生じました。
 次に、資本的収支でございますが、収入総額四千九百九十万余円、支出総額百八十六億二千六百三十九万余円、差し引き百八十五億七千六百四十八万余円の資金不足となりましたが、これは損益勘定留保資金で補てんいたしました。
 以上、三会計の決算の概要についてご説明申し上げました。
 よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。
 なお、詳細につきましては総務部長からご説明申し上げますので、よろしくお願い申し上げます。

○阿部総務部長 局長の概要説明に引き続きまして、平成十年度埋立事業会計、臨海副都心開発事業会計及び羽田沖埋立事業会計の決算の内容につきまして、ご説明申し上げます。
 お手元にお配りしてございます資料は1から10まででございます。
 資料1は、ただいま局長がご説明申し上げました決算の概要でございます。
 資料2は、法令に基づきます埋立事業会計の決算書でございます。
 資料3は、当決算に対しまして、監査委員からいただきました審査意見書でございます。
 資料4は、埋立事業会計の決算をご説明するに当たりまして作成いたしました決算説明資料でございます。
 また、資料5から10までは、臨海副都心開発事業会計及び羽田沖埋立事業会計の資料でありまして、それぞれ埋立事業会計の資料と同様の内容になっております。
 このうち、お手元の資料4、7及び10の各会計の決算説明資料によりましてご説明申し上げます。
 それでは、資料4、平成十年度埋立事業会計決算説明資料をごらんいただきたいと存じます。
 一ページから四ページまでは、ただいま局長がご説明申し上げました決算の総括でございますので、省略させていただきます。
 七ページをお開き願います。平成十年度埋立事業会計決算報告書でございます。
 まず、収益的収入及び支出のうちの収入でございます。
 第一項の営業収益は、埋立地の売却、長期貸付等による処分収入及び賃貸料収入でございます。
 第二項の営業外収益は、預金利息、臨海副都心開発事業会計に対する貸付金の利息、埋立地処分代金の分割払いに伴う分納利息及び埋立地の一時貸付料等でございます。
 以上、収益的収入を合計いたしますと、予算現額二百二十七億円に対しまして、決算額二百四十四億二百二十三万余円で、収入率は一〇七・五%でございます。
 八ページをお開き願います。収益的支出でございます。
 第一項の営業費用は、埋立地の処分原価、埋立地の管理、処分に要する経費及び人件費等でございます。
 第二項の営業外費用は、消費税雑支出でございます。
 第三項の特別損失は、埋立地を無償移管したことに伴う原価でございます。
 以上、収益的支出を合計いたしますと、予算現額三百九億円に対しまして、決算額二百八十一億千五百七十六万余円で、執行率は九一・〇%でございます。
 九ページに参りまして、資本的収入及び支出のうちの収入でございます。
 第一款の企業債は、埋立地造成事業に充当するために発行した企業債の収入でございます。
 第二款の雑収入は、財団法人東京港若洲海浜公園管理財団の清算に伴う出捐金の戻入等でございます。
 資本的収入は、予算現額十二億百万円に対しまして、決算額十二億四千四百五十二万余円で、収入率は一〇三・六%でございます。
 一〇ページをお開き願います。資本的支出でございます。
 第一款の埋立事業費、第一項の埋立造成費のうち、埋立地造成費は、埋立地を造成するため護岸改修等を行ったものでございます。次の環境整備費は、海上公園の整備を行ったものでございます。次の道路橋梁整備費及び上下水道整備費は、埋立地の開発に合わせて、道路及び上下水道の整備を行ったものでございます。次の開発費は、東京港臨海道路整備事業及び城南島海浜公園整備事業等に対する開発者負担等を行ったものでございます。次の埋立諸費は、埋立地の造成に必要な諸調査及び埋立造成事業に従事する職員の人件費等でございます。
 第二項の埋立改良費は、道路、橋梁及び公園施設の改修経費並びに固定資産の取得経費等でございます。
 第二款の投資は、東京臨海高速鉄道株式会社に対する出資金でございます。
 第三款の企業債費は、企業債利子及び企業債取扱費でございます。
 以上、資本的支出を合計いたしますと、予算現額二百八十五億八千五百八十万円に対しまして、決算額二百二十二億七千四百九十二万余円、翌年度繰越額六億三千百七十三万余円で、執行率は七七・九%でございます。
 次に、一三ページから三二ページにかけましては、これまでご説明申し上げました決算報告書の内容を各目ごとに説明を加え、まとめたものでございます。
 また、三三ページ以降につきましては、損益計算書、剰余金計算書、欠損金処理計算書及び貸借対照表でございます。後ほどご参照いただきたいと存じます。
 以上で平成十年度埋立事業会計決算の説明を終わらせていただきます。
 続きまして、平成十年度臨海副都心開発事業会計決算の説明に移らせていただきます。
 資料7をごらんいただきたいと存じます。
 一ページから四ページまでは、先ほど局長がご説明申し上げました決算の総括でございます。
 七ページをお開き願います。平成十年度臨海副都心開発事業会計決算報告書でございます。
 まず、収益的収入及び支出のうちの収入でございます。
 第一項の営業収益は、土地の処分収入及び賃貸料収入でございます。
 第二項の営業外収益は、預金利息、東京臨海副都心建設株式会社に対する都市基盤整備貸付金等の利息及び土地の一時貸付料等でございます。
 以上、収益的収入を合計いたしますと、予算現額三百十九億八千三百万円に対しまして、決算額五百四十九億七百八十一万余円、収入率は一七一・七%でございます。
 八ページをお開き願います。収益的支出でございます。
 第一項の営業費用は、土地の処分原価、土地の管理、処分に要する経費及び人件費等でございます。
 第二項の営業外費用は、企業債利息、埋立事業会計等に対する借入金利息及び企業債手数料及び取扱費等でございます。
 第三項の特別損失は、固定資産の除却損でございます。
 以上、収益的支出を合計いたしますと、予算現額六百四十二億七千二百万円に対しまして、決算額七百六十億八百二十万余円、執行率は一一八・三%でございます。
 九ページに参りまして、資本的収入及び支出のうちの収入でございます。
 第一款の企業債は、東京臨海副都心建設株式会社からの都市基盤施設の引き取り経費に充当するための企業債収入でございます。
 第二款の長期借入金は、羽田沖埋立事業会計からの借入金収入でございます。
 第三款の長期貸付金返還金は、都市基盤整備貸付金の返還金収入でございます。
 第四款の雑収入は、工事負担金の精算に伴う収入でございます。
 以上、資本的収入を合計いたしますと、予算現額九百九十三億五千三百万円に対しまして、決算額九百六十六億八百九十七万余円で、収入率は九七・二%でございます。
 一〇ページをお開き願います。資本的支出でございます。
 第一款第一項の建設改良費のうち、建設費は、臨海副都心の開発に必要な区画道路等の整備費、開発者負担金及び都市基盤施設引き取りに伴う延べ払い経費等でございます。次の改良費は、埋設物の移設経費等でございます。次の諸費は、臨海副都心の開発に当たって必要な開発調査等を行ったものでございます。
 第二款の投資は、東京臨海副都心建設株式会社及び竹芝地域開発株式会社に対する貸付金並びに東京臨海高速鉄道株式会社及び株式会社東京テレポートセンターに対する出資でございます。
 第三款の企業債費は、企業債の元金償還金を支出したものでございます。
 以上、資本的支出を合計いたしますと、予算現額千七十三億五千百万円に対しまして、決算額千二十億三千二百五十八万余円、執行率は九五%でございます。
 次に、一一ページから二六ページにかけましては、これまでにご説明いたしました決算報告書の内容を各目ごとに説明を加え、まとめたものでございます。
 また、二七ページ以降につきましては、損益計算書、剰余金計算書、欠損金処理計算書及び貸借対照表でございます。後ほどご参照いただきたいと存じます。
 以上で平成十年度臨海副都心開発事業会計決算の説明を終わらせていただきます。
 引き続きまして、羽田沖埋立事業会計決算の説明に移らせていただきます。
 資料10をごらんいただきたいと存じます。
 一ページから四ページまでは、先ほど局長がご説明申し上げました決算の総括でございます。
 七ページをお開き願います。平成十年度羽田沖埋立事業会計決算報告書でございます。
 まず、収益的収入及び支出のうちの収入でございます。
 第一項の営業外収益は、預金利息及び臨海副都心開発事業会計に対する貸付金の利息収入でございます。
 以上、収益的収入は、予算現額十三億九千二百万円に対しまして、決算額は十七億五千百六十八万余円で、収入率は一二五・八%でございます。
 八ページをお開き願います。収益的支出でございます。
 第一項の営業費用については、実績がございませんでした。
 第二項の営業外費用は、企業債利息及び企業債取扱費等でございます。
 第三項の特別損失は、実績がございませんでした。
 以上、収益的支出は、予算現額十一億七千七百万円に対しまして、決算額十一億七千五百七十三万余円で、執行率は九九・九%でございます。
 九ページに参りまして、資本的収入、支出のうちの収入でございます。
 第一款の雑収入は、損害賠償和解金収入等で、決算額は四千九百九十万余円でございます。
 一〇ページをお開き願います。資本的支出でございます。
 第一款第一項の埋立造成費は、羽田沖の浅場造成費及び同事業に従事する職員の人件費等でございます。
 第二款の投資は、臨海副都心開発事業会計への貸付金を支出したものでございます。
 以上、資本的支出を合計いたしますと、予算現額二百七十八億二千百万円に対しまして、決算額百八十六億二千六百三十九万余円で、執行率は六七・〇%でございます。
 次に、一一ページから二〇ページにかけましては、これまでご説明いたしました決算報告書の内容を各目ごとに説明を加え、まとめたものでございます。
 また、二一ページ以降につきましては、損益計算書、剰余金計算書、剰余金処分計算書及び貸借対照表でございます。後ほどご参照いただきたいと存じます。
 以上で、平成十年度埋立事業会計、臨海副都心開発事業会計及び羽田沖埋立事業会計決算の説明を終わらせていただきます。
 よろしくご審議賜りますようお願い申し上げます。

○松村委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方はご発言願います。

○森田委員 二点お願いします。
 それぞれの会計で企業債借入金、貸付金、それから投資というのもあったと思いますけれども、それぞれの年度ごとの額と金利のわかるような資料をお願いします。
 もう一つは、この各三会計から外郭団体への出資金もしくは貸付金があると思いますが、これの額と貸付金の金利のわかる資料、この二点お願いします。

○浅川委員 一点お願いいたします。
 埋立事業会計、臨海副都心開発事業会計、羽田沖埋立事業会計、一般会計、この各会計間の貸付金、返還金と手持ち金の十年間の推移をお願いします。

○西条委員 いわゆる東京湾という、船舶の出入り用の湾という本来の目的のところを、それぞれの会計にあるように、埋め立てることによって首都東京の有効な土地をつくって、利用計画を図ってきたんですよね。そういう目的が、このそれぞれの会計にあるんだろうと思うんです。
 それで、ちょっと話が大きくなっちゃうんですが、今日までの、平成十年まで事業を進めてきたわけですけれども、東京港をそういう形で利用計画を進めてきた、その大きな流れがわかるような資料を出していただけないかということなんです。
 平成十年の決算は、その大きな流れの中のある一地点なんでしょうから、できれば今後の利用計画みたいなものも、並びに示していただきたい、こういうことなんです。

○松村委員長 ただいま浅川副委員長、西条理事、森田委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○松村委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求されました委員と調整の上、提出願います。
 以上で港湾局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時二十七分散会

ページ先頭に戻る

ページ先頭に戻る