豊洲市場移転問題特別委員会速記録第六号

平成二十九年一月二十三日(月曜日)
第十二委員会室
午後一時十分開議
出席委員 二十三名
委員長山崎 一輝君
副委員長上野 和彦君
副委員長鈴木あきまさ君
副委員長三宅 正彦君
理事伊藤こういち君
理事尾崎あや子君
理事和泉 武彦君
理事中村ひろし君
理事田中たけし君
理事崎山 知尚君
小林 健二君
菅野 弘一君
栗林のり子君
松田やすまさ君
小松 久子君
田中 朝子君
両角みのる君
島崎 義司君
桜井 浩之君
かち佳代子君
曽根はじめ君
宇田川聡史君
酒井 大史君

欠席委員 なし

出席説明員
中央卸売市場市場長村松 明典君
次長澤   章君
理事新市場整備部長事務取扱福田  至君
管理部長松永 哲郎君
事業部長白川  敦君
企画担当部長吉村 恵一君
事業支援担当部長西坂 啓之君
渉外調整担当部長有金 浩一君
市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務金子 光博君
財政調整担当部長長嶺 浩子君
移転支援担当部長長田  稔君
新市場整備調整担当部長井上 佳昭君
新市場事業推進担当部長櫻庭 裕志君
移転調整担当部長赤木 宏行君
基盤整備担当部長村井 良輔君
施設整備担当部長佐藤 千佳君
建設技術担当部長吉野 敏郎君
環境局局長遠藤 雅彦君
総務部長笹沼 正一君
環境政策担当部長小原  昌君
環境改善部長松永 竜太君
環境改善技術担当部長近藤  豊君

本日の会議に付した事件
豊洲市場の移転に向けた諸課題について調査及び検討を行う。
報告事項(説明)
・「豊洲市場における土壌汚染対策等に関する専門家会議」(第四回)について

○山崎委員長 ただいまから豊洲市場移転問題特別委員会を開会いたします。
 初めに、委員の辞任及び選任について申し上げます。
 議長より、去る一月二十日付をもって、木内良明委員の辞任を許可し、新たに小林健二議員を選任した旨、通知がありましたので、ご報告いたします。
 この際、新任の委員を紹介いたします。
 小林健二委員です。

○小林委員 よろしくお願いいたします。

○山崎委員長 紹介は終わりました。

○山崎委員長 次に、議席について申し上げます。
 議席は、ただいまご着席のとおりといたしますので、ご了承願います。

○山崎委員長 これより豊洲市場の移転に向けた諸課題について調査検討を行います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、報告事項の聴取を行います。
 なお、本日は、説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は後日の委員会で行いますので、ご了承願います。
 初めに、本日の委員会には、お手元配布の名簿の理事者が出席しておりますので、ご了承願います。
 この際、環境局長遠藤雅彦君から挨拶並びに本日出席する幹部職員の紹介があります。

○遠藤環境局長 環境局長の遠藤雅彦でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 それでは、当局の幹部職員をご紹介申し上げます。
 総務部長の笹沼正一でございます。環境政策担当部長の小原昌でございます。環境改善部長の松永竜太でございます。環境改善技術担当部長の近藤豊でございます。
 どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○山崎委員長 挨拶並びに紹介は終わりました。
 次に、先般の人事異動に伴い、中央卸売市場長から幹部職員の紹介があります。

○村松中央卸売市場長 先般の人事異動によりまして、当局の幹部職員に異動がございましたので、紹介させていただきます。
 事業支援担当部長の西坂啓之でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○山崎委員長 紹介は終わりました。

○山崎委員長 それでは、理事者から「豊洲市場における土壌汚染対策等に関する専門家会議」(第四回)について報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○松永中央卸売市場管理部長 私の方からは、お手元の資料1「豊洲市場における土壌汚染対策等に関する専門家会議」(第四回)についてご説明申し上げます。
 表紙をおめくりいただき、一ページをごらんください。平成二十九年一月十四日、築地市場講堂において、十二時三十三分から十七時五分まで開催いたしました第四回専門家会議についてでございます。
 まず、概要についてでございます。
 豊洲市場の地下空間がある状態の評価、地下水モニタリングの結果及び水質、空気等の測定結果を中心に議論いたしました。
 次に、これまでの評価状況のまとめについてでございます。
 地下ピットがある状態におけるリスクについて、三点の評価がございました。
 まず、一点目として、地下水経由のリスクにつきましては、豊洲市場において地下水の飲用その他の利用は予定されていないため、問題は生じないとされております。
 二点目といたしまして、汚染土壌の摂食、皮膚接触等による直接摂取によるリスクにつきましては、建物部分は地下ピット部の床面が敷ならしコンクリートまたは厚さ五十センチメートルの砕石層となっており、建物以外の部分は厚さ五十センチメートル以上盛り土されているため、汚染土壌の直接摂取の可能性はなく、問題は生じないとされております。
 三点目といたしまして、室内空気経由のリスクにつきましては、地下ピット内にたまった水にわずかに含まれる水銀が気化し、換気のない地下ピット内の空気中に滞留することが確認された。
 建物一階部分の空気で水銀が検出されておらず、地下ピット内の空気が建物一階部分に侵入している可能性はないと考えられるため、現状において問題は生じないと考えられる。
 将来について、建物一階部分の床面等にひび割れが生じたりし、地下ピット内の空気が建物一階部分に侵入する状態が発生する可能性を考慮すると、地下ピット内に滞留した水銀を含む空気が建物一階部分に侵入または地下ピット内の空気中の水銀が建物一階部分の空気中に拡散してくる可能性が考えられる。この場合、地下ピット内の空気中の水銀濃度が現在測定されているレベル以下で維持されれば問題が生じることはないと考えられるとされております。
 二ページをお開きください。次に、地下水モニタリング結果(暫定値)についてでございます。
 概要についてでございますが、二百一カ所の測定地点のうち、七十二カ所で基準超過でございました。結果につきましては、表をごらんください。
 五街区におきまして、ベンゼンについて、基準値〇・〇一ミリグラム・パー・リットルに対して、最大値〇・七九ミリグラム・パー・リットルとなっており、基準値の七十九倍を検出いたしました。
 そのほかの基準超過の状況につきましては、調査結果の表のとおりでございます。後ほど、四ページ目からの参考資料1において、改めてご説明申し上げます。
 なお、今回のモニタリング結果は、これまでの結果と大きく異なる結果となっているため、現在、データの調査方法等についての確認をしており、暫定値として公表いたしました。
 次に、専門家会議での議論についてでございます。
 今回の測定結果は、これまでと大きく異なる結果であり、説明ができないような大きな乖離がある。現時点で、この結果を評価することはできない。
 また、地下水管理システムでくみ上げている水の公定分析の結果を見ても、ベンゼンは非常に低い値であり、シアンは不検出となっている。
 今回の調査内容等の確認や再調査が必要であり、採水、前処理、測定といった調査の一連の過程に、専門家会議がきちんと関与していく必要がある。
 再調査は、測定箇所を絞った上で、調査頻度を一カ月に一度程度まで上げて行う。検証には少し時間が必要である。
 測定結果のクロスチェックをするため、専門家会議が指定する機関、民間の分析機関、東京都環境科学研究所で分析を行うといった議論が行われました。
 三ページをごらんください。現在、専門家会議の関与のもと、今回の調査内容等についての確認作業や再調査の準備を進めているところでございます。
 なお、地下水モニタリングの再調査等の今後の進め方につきましては、濃度の高いところなどを中心に、三十カ所程度の測定地点を選定いたします。
 再調査の分析は複数者で行うとともに、東京都環境科学研究所で一部の試料についてクロスチェックを行います。
 採水への立ち会いなど、専門家会議の関与のもとで調査を実施いたしまして、その後、専門家会議の指示のもと、調査頻度を短縮して調査を継続してまいります。
 次に、専門家会議が指示した調査結果についてでございます。
 まず、地下ピットの排水についてでございますが、平成二十八年十二月十三日から排水を開始いたしまして、平成二十九年一月五日時点で、青果棟、水産仲卸売り場棟、加工パッケージ棟、水産卸売り場棟の地下ピット内の水位は、ならしコンクリート下まで低下しております。引き続き排水を継続し、APプラス一・八メートルを目指してまいります。
 地下ピット内の水位と排水量につきましては、表をご参照ください。
 次に、地下ピット内の水銀の空気測定についてでございますが、地下ピット内にたまった水を排水し、床面を清掃いたします。その後、換気を実施し、空気の調査を実施いたします。
 補助第三一五号線高架橋下の空気の測定についてでございますが、十二月十九日から二十六日にアスファルト舗装下の砕石層を換気し、その後、空気を測定いたしました。
 換気直後の空気中のベンゼン濃度は基準値以下、水銀は一カ所で指針値を超過しておりましたが、換気十日後は全て指針値以下となりました。
 これにより、換気の有効性を確認いたしました。今後は、換気と測定を繰り返し実施することとしております。
 四ページをお開きください。参考資料でございます。
 まず、参考資料1、地下水モニタリングの結果でございます。こちらの図は、二年間モニタリングの観測井戸の設置位置を示したものでございます。
 右下の凡例をごらんください。五街区が七十二カ所、六街区が六十一カ所、七街区が六十八カ所で、合計で二百一カ所ございます。
 五ページをごらんください。こちらの表は、五街区の第九回の地下水モニタリングの調査結果でございます。
 調査対象物質は、ベンゼン、シアン、ヒ素、水銀、鉛の五つの物質でございます。網かけをしている箇所は、基準値を超えた箇所でございます。
 ベンゼンの欄の表の上から三分の一ほどの位置にある太枠で囲った箇所、K37-4の調査地点に〇・七九という数値がございます。ベンゼンは、こちらの値が五街区から七街区を通しまして最も高い値となっており、基準値〇・〇一ミリグラム・パー・リットルに対して七十九倍となっております。
 ヒ素については、表の中ほどにある太枠で囲った箇所、M31-2の調査地点に〇・〇三八という数値がございます。この値は、五街区から七街区を通しまして最も高い値となっており、基準値〇・〇一ミリグラム・パー・リットルに対して三・八倍となっております。
 六ページをお開きください。こちらの表は、六街区の結果でございます。
 シアンについて、太枠で囲った箇所、C26-7、E12-4、F11-5の三カ所の調査地点に一・二という数値がございます。この値が最も高い値となっております。
 七ページをごらんください。同様に、七街区の結果をお示ししております。
 引き続きまして、八ページをお開きください。八ページから一四ページにかけましては、測定物質別に一回目から九回目までの地下水モニタリングの結果をまとめた表でございます。
 八ページ、九ページは、ベンゼンの結果となっております。一〇ページ、一一ページはシアン、一二ページはヒ素、一三ページは水銀、一四ページは鉛となっております。
 地下水モニタリングの結果の説明については以上となります。
 一五ページの参考資料2をごらんください。地下ピット内の排水量、水位測定及び排水水質公定分析結果でございます。
 上段の図は、排水経路及び採水位置図でございます。
 下の表は、地下ピット内の排水量及び水位測定結果でございます。
 排水量につきましては、排水を開始した十二月十三日から一月十一日までに、三つの街区合計で二万一千七百七十立方メートルを排水しております。
 水位につきましては、一月五日時点で、全ての建物において、ならしコンクリート下まで低下しております。
 一六ページをお開きください。こちらの表は、地下ピット排水水質公定分析結果でございます。
 週に一度、公定分析を行っており、ベンゼン、シアンなど操業由来の有害物質七項目については、全て下水排除基準以下となっております。
 なお、pHにつきましては、基準に適合するよう処理を行った上で排水しております。
 一七ページの参考資料3をごらんください。豊洲市場用地における地下水位測定結果でございます。
 一八ページから二一ページまでの表は、地下水管理システムの観測井戸の水位を測定した結果を日付順に示したものでございます。
 二二ページをお開きください。参考資料4、地下ピット内の空気測定、水質調査及び臭気測定の結果でございます。
 二三ページ及び二四ページの表は、空気の測定結果でございます。
 十二月二十一日から二十二日の測定には、地下ピット内が清掃中のため測定がない箇所がございます。測定いたしました箇所については、全て基準値以下となっております。
 二五ページから二七ページの上の表までが水質調査の結果でございます。
 十二月二十一日の測定は、地下ピット内が清掃中のため測定がない箇所がございます。清掃中の十二月二十一日を除きまして、測定を実施いたしました日については、ベンゼン、シアンなど操業由来の有害物質七項目については、引き続き全ての箇所で基準値以下となっております。
 二七ページの下の表及び二八ページは、臭気の調査結果でございます。
 こちらも、清掃中の十二月二十一日を除き、測定いたしました日については、全ての箇所で基準値以下となっております。
 二九ページをごらんください。水銀濃度の定量下限値を下げて行った水質調査結果でございます。
 こちらも、清掃中の十二月二十一日を除きまして、測定しました日については、全ての箇所で基準値以下となっております。
 三〇ページをお開きください。参考資料5、補助第三一五号線高架橋下の空気測定結果でございます。
 三一ページの上の表にございます十二月二十六日から二十七日に測定した結果につきましては、水銀が一カ所で指針値を超過しておりますが、一月五日から六日に測定した結果につきましては、指針値を下回っております。
 報告は以上となります。よろしくお願い申し上げます。

○山崎委員長 報告は終わりました。
 なお、資料要求についてでありますが、前回と同様に、今回の報告事項の範囲内としていただきたいと思います。
 それでは、資料要求のある方は発言を願います。

○中村委員 それでは、報告事項に関連して資料要求を六点させていただきます。
 一、第一回から第三回目の地下水モニタリング調査、採水分析を行った会社との契約方法と契約金額。
 二、第四回から第八回の地下水モニタリング調査の採水分析を行った会社との契約方法と契約金額。
 三、第四回から第八回の地下水モニタリング調査、採水分析を行った会社の契約受注者から作業者への再委託に関する資料。
 四、第九回地下水モニタリング調査、採水分析に関する入札経過調書と入札金額、落札金額。
 五、地下水管理システム稼働状況と八回目と九回目の地下水モニタリング試料採取日との一覧表。
 六、地下水管理システムから揚水された下水道への放流水の水質分析結果の推移。
 以上、よろしくお願いします。

○曽根委員 それでは、多少前の方とダブるところもあると思いますが、私どもの会派からの資料要求を申し上げます。
 モニタリング調査にかかわって、以下の点の資料をお願いいたします。
 一、第一回目から三回目までの採水について、日水コンと随意契約するとした原議と随意契約書、仕様書、採水状況を撮影した写真などをお願いします。
 二、第一回目から三回目までの分析について、検査機関の決定経過及び契約、仕様についての全文書をお願いします。
 三、第四回目から八回目までのモニタリングについて、各ゼネコンに委託することとした起案書及び契約書、仕様書をお願いします。
 また、四回から八回目の採水及び分析について、各ゼネコンから発注した契約書、仕様書及び発注契約にかかわる全ての文書をお願いします。
 四、採水分析について、入札経過調書及び契約書、仕様書、採水状況を撮影した写真などをお願いします。
 五、九回目についても、入札、契約、仕様についての全文書及び採水状況を撮影した写真などをお願いします。
 以上です。

○両角委員 私どもの方からも、若干重複はあるかと思いますけれど、資料要求をさせていただきます。
 一点目として、これまでの地下水モニタリング調査に係る採水及び分析の機関、委託金額等がわかる資料一式。
 二点目として、これまでの地下水モニタリング調査の調査委託仕様書。
 三点目として、これまでの地下水モニタリング調査の調査会社等の選定手続がわかる資料一式。
 四点目として、これまでの地下水モニタリング調査、採水及び分析を受託した会社、機関の概要。
 五点目として、これまでの地下水モニタリング調査、採水及び分析をした各回の調査の具体的手順等の詳細がわかる資料一式。
 最後、六点目として、再調査に当たっての機関の概要がわかる資料。
 以上です。

○山崎委員長 ただいま中村理事、曽根委員、両角委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○山崎委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出を願います。
 これをもちまして、本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時三十一分散会

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