委員長 | 桜井 浩之君 |
副委員長 | 谷村 孝彦君 |
副委員長 | こいそ 明君 |
副委員長 | 酒井 大史君 |
理事 | あさの克彦君 |
理事 | 上野 和彦君 |
理事 | ほっち易隆君 |
理事 | きたしろ勝彦君 |
理事 | 立石 晴康君 |
理事 | 吉田 信夫君 |
小林 健二君 | |
小松 久子君 | |
おときた駿君 | |
舟坂ちかお君 | |
野上 純子君 | |
河野ゆうき君 | |
島崎 義司君 | |
小山くにひこ君 | |
古賀 俊昭君 | |
かち佳代子君 | |
曽根はじめ君 | |
三宅 茂樹君 | |
野村 有信君 |
欠席委員 なし
委員外の出席者元東京都知事 | 石原慎太郎君 |
本日の会議に付した事件
付託事項の調査
豊洲市場移転問題に関する次の事項
(1)築地市場から豊洲市場への移転に関する経緯及び両市場の適正性
(2)東京ガス株式会社などとの交渉及び土地売買に関する経緯
(3)豊洲市場の土壌汚染対策及び豊洲市場の主な建物下に盛り土が行われなかった経緯
(4)豊洲市場建設工事における契約事務
(5)その他調査に必要な事項
証人喚問
記録提出要求について
証人出頭要求について
閉会中の継続調査について
○桜井委員長 ただいまから豊洲市場移転問題に関する調査特別委員会を開会いたします。
この際、傍聴人の方々に申し上げます。
傍聴人の方々は、東京都議会委員会傍聴規則を守って静粛に傍聴を願います。傍聴人は、可否を表明したり騒ぎ立てるなど、議事の妨害となる行為をすることは禁じられております。委員会傍聴規則等に違反する場合は退場を命ずることがありますので、念のため申し上げておきます。ご協力願います。
これより、豊洲市場移転問題に関する付託事項について調査を行います。
本日は、お手元配布の会議日程のとおり、百条調査権に基づく付託調査事項に関する証人喚問、記録の提出要求及び証人出頭要求並びに閉会中の継続調査の申し出の決定を行います。
これより、付託調査事項、築地市場から豊洲市場への移転に関する経緯及び両市場の適正性外四項目について、証人から証言を求めます。
本日出頭を求めました証人は、元東京都知事石原慎太郎さんであります。
証人におかれましては、お忙しい中にもかかわらずご出席をいただき、まことにありがとうございます。本委員会を代表して厚く御礼を申し上げますとともに、本委員会の調査のため、真相究明のため、ご協力くださいますようお願いいたします。
本日の証人に対する尋問方法につきましては、お手元配布の運営要領に従い行うことを理事会で申し合わせております。ご了承願います。
この際、証人に申し上げます。
証人は、原則として、お手元配布の留意事項に記載の場合以外、証言を拒むことや証言を求める場合の宣誓について拒むことができません。もし、これらの正当な理由がなく証言を拒んだときは、禁錮または罰金に処せられ、また、虚偽の陳述をしたときは、禁錮に処せられることになる場合がありますので、ご承知おきください。
それでは、法律の定めるところにより、証人に宣誓を求めます。
傍聴の方、報道関係の方も含めまして、全員ご起立願います。
〔全員起立〕
○桜井委員長 石原証人、証言席にお願いいたします。
証人、元東京都知事石原慎太郎さん、宣誓書を朗読してください。
〔証人石原慎太郎君朗読〕
宣誓書
良心に従って真実を述べ何事もかくさず、また何事もつけ加えないことを誓います。
平成二十九年三月二十日
石原慎太郎
○桜井委員長 ご着席願います。
それでは、石原証人には先ほど入室前に宣誓書に署名していただきましたので、宣誓書に捺印をお願いいたします。(傍聴席にて発言する者あり)
傍聴人に申し上げます。ご静粛にお願いします。(傍聴席にて発言する者あり)
傍聴人に申し上げます。ご静粛に願います。
なお、委員長の命令に従わないときは、東京都議会委員会傍聴規則第十二条第一項第二号の規定により退場を命じますので、念のために申し上げます。
〔証人、宣誓書に捺印〕
○桜井委員長 この際、証人の補助者及びメモ持参の件を議題といたします。
お手元配布のとおり、議長を経由して、証人から補助者の同席及びメモ持参についての許可願の申し出が提出されております。
朗読は省略をいたします。
平成二十九年三月九日
証人 石原慎太郎
東京都議会議長 川井しげお殿
証人補助者の出席及びメモ等の持参について
平成二十九年三月二十日開催の豊洲市場移転問題に関する調査特別委員会において、証人として証言を行うに当たり、左記の者が補助者として同席することを許可願います。
また、証言に際して、メモ等を持参することも許可願います。
記
1 氏名 矢田 次男
2 住所 東京都千代田区
3 生年月日 昭和二十三年七月二十二日
4 職業 弁護士
○桜井委員長 お諮りいたします。
本件は、申し出のとおり許可することにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○桜井委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
○桜井委員長 これより証人に証言を求めることになりますが、証言は、証言を求められた範囲を超えないよう、また、時間が限られておりますので、簡潔にお願いいたします。
なお、証言の際も証言席に着席のままご発言ください。
なお、委員各位に申し上げます。
委員におかれましては、不規則発言等、議事の進行を妨げる言動のないよう、また、証人の人権に留意されますようお願いいたします。
それでは、証人から証言を求めます。
それでは、お尋ねいたします。
あなたは石原慎太郎さんですか。
○石原証人 はい。
○桜井委員長 役職名、生年月日をお述べください。
○石原証人 作家であります。
○桜井委員長 生年月日を。
○石原証人 昭和七年九月三十日、当年とって八十四歳です。
○桜井委員長 この際、写真撮影について申し上げます。
写真撮影については、理事会で協議した結果、証人の意見を考慮し、これ以降の写真撮影は認めないこととなりました。よって、これ以降、委員会室内の一切の写真撮影は行えませんので、ご了承願います。
それでは、委員からの発言の申し出がありますので、順次発言を許します。
きたしろ理事。
○きたしろ委員 本日は、体調が思わしくない中、ご出席をいただき、ありがとうございました。
私は、自民党のきたしろ勝彦でございます。
質問させていただく前に、一言申し上げたいと思います。
石原元知事におかれましては、多くの実績を残されました。その中でも、東京都が財政赤字団体になる直前に都の財政を再建された。この功績は本当に大きかったと思います。感謝しております。そのことをまず申し上げておきます。
私たち自民党は、この強い権限のある百条委員会においては、真実を見きわめたい、事実を確認したい、ただそれだけでございます。
では、お伺いをいたします。今、大きな社会問題になっている市場移転の問題です。
きのうまで、濱渦元副知事を初め多くの証人の方々の証言を聞きましたが、今、都民が知りたいのは、なぜ汚染がある豊洲に市場用地を決定したのか、それなんです。
そこで、石原証人にお尋ねをいたします。
豊洲への移転を決められたのは、行政側から決裁を求められ、知事として移転を政治判断されたのか。あるいは、さまざまな情報をもとに知事ご自身がまさに独断で決定されたのか、お伺いをいたします。
○石原証人 お答えする前に一言お断りしておきますけれども、私ごとになりますが、私、二年ほど前に脳梗塞を患いまして、いまだにその後遺症に悩んでおりますけれども、現にきき腕のぎっちょの左腕が使えませんで、字も書けませんし、絵も描けません。
患部は右の頭頂葉だったために、その近くにあります海馬という、海の馬と書く不思議な部分がありまして、これが記憶を埋蔵している箱のような機能のところだそうですけど、これがうまくあきませんで、残念ながら、私、全ての字を忘れました。平仮名さえ忘れました。
それで物書きでありますから、何とかワードプロセッサーを使って物を書いておりますけれども、そういう点で、非常に記憶を引き出そうとしても思い出せないことが多々ありますので、これはひとつご了承願いたいと思います。
できる限り、その限りでご質問に答えたいと思います。よろしくどうぞ。
○きたしろ委員 豊洲に移転をされたのは、知事の、元知事の判断、政治判断があったのですか。
○石原証人 政治判断と申しますのも、既に築地がもう限界に来ておりまして、鈴木さんの時代からこれをどこかに移転しようということは、都庁としての懸案だったようであります。
私も定かには覚えておりませんけど、たしか文書にも出ていたようですが、青島知事もそれを受け継ぎまして、青島知事が、私が知事に当選した後、引き継ぎ事項の文書の中に、たしか文言として、豊洲地域に市場を移転するという文言があって、これは私が青島さんから引き継いだ事項の懸案の中の一つだったと思っております。
○きたしろ委員 青島知事からの伝言、その引き継ぎであったということですけれども、決裁をされたのは石原知事ご自身ですか。
○石原証人 まさしくそうであります。これはいろいろ紆余曲折がありまして、その間、審議会で審議もし、あるいは各部局がそれなりの専門性を生かして調査もいたしまして、最終的に、かなり時間かけた後、詳しい年月覚えておりませんけれども、多分そういった多局にまたがる事項をまとめて、報告して、決裁を仰いでくるのは知事本局長だったと思いますけど、その本局長がある時点で私のところへ参りまして、とにかく衆議一決しましたので決裁を願いたいということで、私はそのときに、豊洲のいろいろ土壌の汚染の問題もあるけれども、それは確かに解決できるんだろうかなといいましたら、報告者が、今の技術をもってすると可能でありますということで、わかりました、それでは決裁しましょうということで決裁をいたしました。
○きたしろ委員 今、豊洲への移転、決裁されたのは石原元知事であったということは確認をされました。
当時、担当職員から築地市場の状況について報告を受けていらしたと思います。また、ご自身も築地を視察され、築地には環境面や耐震性などの課題があることを把握されていたと思います。
一方、移転候補地であった豊洲には土壌汚染の問題があることも承知であったと思います。
石原証人の三月三日の会見について、責任逃れ、部下任せとの報道がありました。十三兆円の予算、十六万人の職員の全て、知事が把握できるわけはありません。つかさつかさに頼んだ人の仕事の結果も知事の執行責任の一つですと私は思います。侍らしく潔く執行責任をお認めになりますか。いかがでしょう。
○石原証人 これはまさしく、行政というものは、つかさつかさがそれぞれの専門性を要するに踏まえて審議をして、積み上げ積み上げてきて、ピラミッドをつくるみたいなものでありますから、当時の時点でピラミッドの頂点にいた私が最終的にその報告を受けて、全体の総意として決まりました、どうかひとつ決裁願いたいと。
そこで、あくまでも私は、土壌の問題には確信があるのかと聞きましたら、現在の技術をもって大丈夫ですということで、わかりましたということで決裁をいたしました。その責任は私は認めます、もちろん。
○きたしろ委員 行政の長としての執行責任、あるいは政治判断の結果、責任もお認めになられたと思います。確認をされました。
執行責任については、知事本人が知っている知らなかったとは関係なく、行政組織が動いています。その結果も知事の責任です。議会も賛成したのです。議会にも結果責任はあると思います。
小池知事が独断で議会にも相談なく、延期を発表されました。いろんな分野に影響を与えています。
行政は、継続性と安定性が求められています。これだけ大きな移転問題です。当時、知事として政治判断をされ、豊洲を移転先に決めるに当たり、他の候補地と比較もされたと思いますが、知事は豊洲のどこが他の候補地よりすぐれていたとお考えになるんでしょうか、お伺いをいたします。
○石原証人 これは非常に比較の問題で難しい問題だと思いますけれども、いずれにしろ、私、覚えていますけれども、私もかつて、パリのピエ・ド・コションという、市場の近くのレストランで食事をしたときに、当時の北原大使と一緒に市場を見学しまして、パリというのは国土の真ん中にある首都ですから、そのしかも真ん中に生鮮食品を扱う市場があるのに私、ちょっと驚きまして、それを思い出して、これからも、環状線もできるだろうし、道路事情も変わってくると思うし、むしろ、非常に問題のありそうな、相手も渋っているような豊洲に移すよりも、三多摩に、あるいは内地のどこかに市場をつくったらどうかということを提案しましたけれども、これは一笑に付されました。
ということは、都庁全体の流れとして、市場を豊洲に移すということは大きな流れとして決定してきたようで、私も逆らいようもありませんでしたし、これはやっぱり都庁全体の職員がそれぞれの誠意を尽くして、知恵を尽くし、経験を生かして大きな流れをつくったことですから、逆らいようがありませんし、私は最終的に本局長の報告を得て裁決、裁可をいたしました。
○きたしろ委員 今から思いますと、私は、豊洲への決裁をしたということは大英断だったと思います。これから先、市場の将来を考えたときには間違いなく、豊洲へ移転したと、よかったと思われるようになると思います。
そのことを申し添えて、次の質問者に質問を譲ります。ありがとうございました。
○桜井委員長 古賀委員。
○古賀委員 石原元知事には、本日、都議会の当特別委員会の証人尋問に、体調の懸念がある中、真摯かつ真剣に対応いただき、私も委員の一人として敬意を表し、感謝申し上げたいと存じます。
私どもは、自由民主党として、共産党を除く他会派の皆さんと結果的には同一の判断に基づき、知事部局、そして議会側が、車の両輪のごとく執行機関、議決機関が一体となってその職責を果たしてまいりました。そして、築地市場を豊洲に移転させるという関連の条例や予算案等を可決してきたわけであります。
食品を扱うにふさわしい、環境面で非常にすぐれた設備をつくらなければならない、そういった私どもの思い、判断というのは間違いがなかったし、知事部局で進めた石原知事を初めとする知事部局の判断も間違いはなかったというふうに今考えております。
そこで、幾つかお聞きをしたいと思いますけれども、去る十一日の百条委員会におきまして、大矢元市場長から、平成十一年、石原知事が最初に当選をされた年の九月の一日、防災の日に築地市場を視察されたというお話がありました。
当時、新聞にも報道されたというふうに思うわけでありますけれども、知事の築地市場視察をしての感想や、さまざまな所感は既に報道されておりますけれども、改めて、石原元知事の言葉として、その築地市場を視察されたときの印象をお聞かせください。
○石原証人 これは私、非常に市場として不適格な、あそこで働いている人たちにとっても危険な職場だという認識を持ちました。ということは、あそこの建物にアスベストがたくさん使われているということはみんな周知のことでありますし、アスベストは場合によっては飛散します。飛散して、これを呼吸しますと肺気腫も起こしますし、それが引き金になって肺がんにも移りかねない。
しかも、その地下には、かつての米軍の洗濯の工場の施設もあって、かつまた皆さんお忘れなのか知らないけれども、私は放射線について詳しく存じませんが、かつてのビキニ環礁で行ったアメリカの水爆の死の灰をこうむった「第五福竜丸」は、あそこにたどり着いて、汚染されたマグロをとにかく陸揚げして、どこかに埋蔵したわけでありますけれども、私はその放射能の総量というのは存じませんけど、放射能というのがベンゼンのように揮発するものかどうかもわかりません。
ただ、しかし、やっぱりそれがいまだに、福島の原発の事例を見ましても、かなりの要するに浸透力を持っていて、これがもし、働く人たちにどういう影響を与えるかどうかということも、またいまだに解明されておりませんし、そういう点で、都民が食べる生鮮食品を扱うに最も不適当な私は施設だと思っております。
○古賀委員 先ほど、きたしろ委員からもお話がありましたけれども、当時、築地市場をめぐる議論は、現地建てかえから、さらにその工事の中断など、紆余曲折を経ていたわけであります。
青島知事から石原知事への事務引き継ぎ書を見ますと、平成十一年四月二十三日、築地市場の再整備については、いろいろな課題が記されております。
平成八年、青島知事時代には建てかえ工事が中断をしております。さらに、平成十年には、業界六団体が臨海部への移転可能性の検討を要望し、今、石原元知事がおっしゃったような状況を踏まえて、さまざまな動きが出ていたわけであります。そしてその中には、豊洲地区地権者、豊洲地区の整備計画云々と、豊洲を既に意識した引き継ぎ書が当時存在をしています。
私は、この豊洲への移転を含む築地の状況を踏まえてのさまざまな選択について、有力な移転候補地として豊洲が挙げられる中で、当時交渉に当たっていた福永副知事から、昨日、濱渦元副知事からもお話がいろいろありましたけれども、濱渦副知事へ担当を変更されております。その変更の理由は何だったんでしょうか。
○石原証人 これは福永さんの能力云々に関係がないことでございまして、非常に温和な、温厚な人でしたからね。
やっぱり当時の時点では、東京が何としても豊洲を買いたい、しかも、東京ガスはいろんなプロジェクトの、要するに企画もあって売りたくないという、両者の食い違いがありまして、事がなかなか運行しなかったということで--私は、先ほどの質問にもありましたけれども、再建団体転落寸前の東京の財政というのを復活するために、これはやっぱりいろんな方法もあると思います、会計制度も変えましたけれども、とにかく職員の歳費というものをやっぱり、これカットしない限り、とてもじゃないけれども財政が浮かんでこないということで、正確な数字は忘れましたが、恐らく二〇%の歳費のカットを提案しまして、これは組合として非常に受けがたいことでありましたけど、当時の矢澤という委員長がこれを、ある意味濱渦も彼を説得、籠絡してくれまして、受け入れてくれました。
しかも、その二年の約束を、実は私、だまして三年間歳費をカットしたんですけど、おかげで五年たって、東京都に四千億の貯金といいますか余裕ができまして、ということで、私もそれをベースにオリンピックを発案したわけでありますけれども、そういう点で、非常に辣腕だった濱渦に私は、膠着している豊洲の要するに購入の問題というのを東京ガスと交渉するように全権委任して、交渉に当たらせたわけであります。
○古賀委員 私は、この当委員会の目的は皆様既にご承知だと思いますけれども、知事が進めた行政執行に違法性が果たしてあったのかどうか、明らかな失政があったのかどうか、また、不正があったのかどうか、それらが明らかになれば、この委員会の目的は達成したということになるわけでありまして、極めて真摯に妥当性を持って進められた事業であったということが明らかになれば、この委員会の目的は達せられたということになるわけであります。
私は今、日本社会が完全無欠、つまり全く危険や問題のない社会を実現することが可能であると考えているのかどうか、そういった、今この議論を聞きながら思いを強くしております。さまざまな問題を抱えつつも、何を最善として私たちが選択をして、都政として、また都議会として責任を果たしていくか、そのことを考えるいい機会だと私は思います。
豊洲市場の現状について最後にお伺いをしたいと思います。
現在、豊洲新市場への移転が無期限の延期となっています。豊洲新市場と築地市場を比べたとき、今、石原元知事のお話にもありましたように、安心という観点から見たら、どちらがすぐれていると思うかということが問われるわけでありますけれども、現在の状況を石原元知事はどのように、つまり移転が延期されている現状をどのようにお考えになっているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○石原証人 これは小池知事の言葉をかりて申しますと、安全・安心というものが非常にこんがらがって、その両方を成り立てたいという念願もおありなんでしょうけれども、しかし、やっぱりこれ人間の問題でありまして、人間の英知の結晶である科学というものが一方にあり、同時には、それで左右し切れない人間の心の問題もあります。
ですけれども、しかし、既に一月にも、東京都の専門委員会は豊洲は安全だという判定を下しているわけですし、それから最近も、例えば私もじかにお目にかかってお話を聞きましたけれども、米田さんという京都大学の土壌の汚染の権威の先生ですけれども、この方が豊洲は安全だとおっしゃっていますし、一方、これは日本の、要するに土壌汚染の最高権威であります中西準子先生も、豊洲はそういう意味で完全に安全だということをいっていらっしゃいます。これ、米田先生が非常に懸念していらしたのは、つまり風評というものの前で科学の真実が負けてしまうということは、これはやっぱり文明国として、国家としての恥だということをおっしゃっています。
そういうものも踏まえて、私は、小池さんが速やかに決断をして、豊洲に市場を移転すべきだと思いますし、しかも、三月に入ってですか、豊洲の移転を延期するということを議会にも諮らずにとにかく発表された。これは私は議会としてのメンツの問題とあって、議会軽視というものの最たるものだと思いますよ。
民主主義政治というものは、議会というもの、要するに国民、都民の代表が構成している議会というものがあって、行政と並立して健全な行政が置かれるわけでありますから、議会がこういったものを周知できずに、知事が一人の判断で移転を勝手に決めてしまう。しかも、そこに膨大な予算が伴うわけでありまして、私は、先ほどのことを繰り返して申しますと、ピラミッドの頂点にあった人間としての、下から上がってきた裁可の、要するに要請というものを受けとめて裁可をしました。
その限りですね、何で小池さんがそれを行わないのかって、私、非常に不可解でありますし、これはやっぱり彼女の不作為の責任が問われるべきものだと思います。しかも、そこに膨大な余計な支出がかかっているということ。これは私は、私が行政のトップにいた人間として、豊洲移転を裁可したということで民事訴訟が起こっていますけど、これも荒唐無稽な話でして、日本のような法治国家で考えられないことですけれども、私は同じことが小池さんに対して、現に、とにかく議会を無視して、膨大な予算を伴う、支出せざるを得ない豊洲の移転というものを、議会にも諮らずに知事が裁定してしまうということは、私はこれ、築地で宙ぶらりんになって、生殺しに遭っている一種の被害者の業者も含めて、私は民事訴訟がどうして起こらないのか不思議なぐらいですね、これは本当に。
○古賀委員 石原元知事、ありがとうございました。
〔傍聴席にて発言する者あり〕
○桜井委員長 傍聴人に申し上げます。静粛にお願いします。
会議を妨害したそこの傍聴人に申し上げます。
先ほどから再三にわたり注意したにもかかわらず、なお委員長の命令に従わないので、東京都議会委員会傍聴規則第十二条第一項第二号の規定により、そこの傍聴人に退場を命じます。(傍聴席にて発言する者あり)
退場を命じます。
野上委員。
○野上委員 石原証人、きょうはありがとうございます。
まず最初に、瑕疵担保について質問させていただきます。
平成二十三年の三月三十一日に、東京都と東京ガスが結んだ土地の売買契約では、東京ガス側が七十八億円の土壌汚染対策費を負担するかわりに、新たな汚染が見つかっても、東京都は追加負担を求めない、いわゆる瑕疵担保責任の免除が取り決められたわけでございます。石原証人は、このことについて法的な知識を持ち合わせていませんとか、記憶にないと発言されております。
当時の交渉記録を見ますと、平成二十三年二月二十五日に志村新市場事業推進担当部長が、知事に説明している手前、最低八十億円を死守したいというふうに述べているペーパーがございます。これがこの証拠のペーパーでございます。
同じような発言はたくさんございまして、当時、市場当局が石原証人に、東ガスに八十億円を負担してもらうと説明していたことは確実な事実でございます。しかも、東京ガスは、新たな汚染が発覚しても、追加請求を求めないかわりに七十八億円の負担を受け入れたことが既に明らかになっているわけでございます。また、十八日の証人喚問では、岡田元市場長が、平成二十三年の三月の二十二日に、知事に交渉結果を説明した資料が残っていますと発言をしております。
そこでお伺いいたします。
土地売買契約時に豊洲で新たな土壌汚染が見つかっても、これ以上東京ガスに追加負担を求めないことを石原証人は了解したんでしょうか。簡潔にイエス、ノーでお答えください。
○石原証人 これは、瑕疵責任の留保について私は初めて知ったのは、昨年、私から、顧問団を含めて聴聞したいという意思がありまして、ですから、私は過去のことを詳しく答えられないかもしれないので、文書として質問事項を整理していただきたいということで、そこで初めて、あの契約の中に瑕疵責任の留保ということがあったということを知りまして、知った次第ですけれども、三月十一日云々のそのころの報告は、当時は皆さんご存じのように、東大震災でもう日本中が混乱しておりまして、東京は東京で、東京の持っている東京都の消防隊を、とにかく福島県の第一原発の対処のために動員してほしい云々という要請がありまして、菅内閣から。これは向こうの不手際で、せっかく非常に、水杯で出かけていった隊員が途中で立ち往生されて、迎えにも来ずに……
○桜井委員長 証人、済みません、尋問の内容に即しまして簡明にお願いします。
○石原証人 いや、ですから、そういう大混乱の中にありまして、私はいろんな報告、いろんな注文、いろんな相談があったものですから、担当の方からそういう報告を受けた記憶はございません。
○野上委員 知事は記憶がないと今おっしゃいました。私は、これほど無責任なことはないんじゃないかなというふうに思います。指摘しておきます。
次に、盛り土問題についてお聞きいたします。
石原証人は、豊洲市場の建物の下に盛り土がなかったことについて、三月三日の会見でも記憶がないとか、報告を受けていないと述べられております。盛り土をしないということは、石原証人の肝いりで設置された、一つは専門家会議がございます。それから技術会議もございます。この方たちの提言を全く無視をしたということになると思います。それほどの重要な変更を現場レベルで判断したとは到底私は思えません。
石原証人は知事時代、毎週金曜日に副知事、あるいは官房三局ですかね、知事本局、財務局、総務局も含めてランチミーティングを開いて、都政の重要課題についても話し合ったと聞いております。濱渦氏も週刊誌の中で、ランチミーティングのメンバーに聞けば真相がわかりますということを発言しております。
石原証人は、このランチミーティングで、建物の下に盛り土を行わないで地下空間を設けるという方針を決めたのでしょうか。イエス、ノーでお答えください。
○石原証人 それは違います。私は、盛り土なんとするよりも、ある人のサジェスチョンで、地下に駐車場も含めた三階建てぐらいの施設をつくった方が、ユーティリティーも高いし、その方がいいんじゃないかという案を出したことがありますけど、これは一笑に付されました。
結局、盛り土という計画が進められたわけですけれども、結局それも--小池知事の時代になってから発覚したことですけれども、彼女自身がそれを調査してですね--その関係者の数人の役人たちが無断で、これを要するに撤廃して、盛り土しなかったわけでしょう。これが事実じゃないですか。
○野上委員 こうした重大な判断は、本来ならば現場レベルで決めることではなく、最高責任者である石原元知事の判断で決めるべきだと思います。
水面下交渉について質問いたします。
きのうまでの尋問で、私たちは平成十二年から十三年までの間に行われた豊洲の土地取得をめぐる濱渦元副知事と東京ガスの水面下交渉について、真相の解明を進めてまいりました。
濱渦氏に交渉を指示したのは石原証人、あなたなんです。であれば、その交渉結果について細かい報告を受けるのは当たり前だと思います。平成十三年七月の十六日に豊洲への市場移転の合意が結ばれた際、濱渦氏から、交渉の結論についてどのような報告を受けたのか、特に土地を売ってもらう条件は何だったのか、都民にわかりやすく説明をしてください。
○石原証人 あなたの質問は幾つかあったようですけど、どっちの質問に最初は答えたらいいんですか。--あなたの質問、随分重複されているようですけど、もう一回、簡略にあなたの質問、整理してください。
○野上委員 濱渦副知事と東京ガスとの交渉の内容について、どういう報告を受けられましたかっていうことです。
○石原証人 これは彼に一任したことですから、彼の報告を一々詳細に受けておりません。
○野上委員 全く報告を受けてもらえないということは、これは--いろいろな土壌の問題を私たちもずっと調べてまいりまして、事前に説明を受けて認識をしていたということが、いろんな文書で明らかになっております。
土壌汚染対策を誰がやるのか、どのようにして行うのか、費用の負担はどういうふうにするのか、これは濱渦氏と東京ガスがいろいろな意味で合意をしていたわけです。その内容について全く知らなかったということだと思います。それでよろしいでしょうか。
○石原証人 存じておりません。--報告、聞いておりません。
○野上委員 水面下交渉というのは、昨日行いましたけれども、東京都側が政治的圧力で土地の売買を、売却を迫る、これ、一つのむちですね。むちを振るう一方で、護岸工事などの豊洲の開発整備費四百八十六億円です、これを都が肩がわりする。そして土壌汚染対策も東京ガスにとって有利な、汚染が一部残ってもよいとする計画、つまりこれがあめですね。あめとむちによって交渉をまとめたことになります。
つまり、濱渦氏の交渉は結果的に、護岸工事の四百八十六億円もの費用を東京都が負担をする。そして土壌汚染対策も、都が八百五十八億円の多額の費用を負担することになってしまったわけでございます。
最重要課題である豊洲の問題につきましても、最高責任者である知事が、当時の知事が、ただ単に部下に任せるっていうだけでなく、ご自身が責任を持って必要な報告を求めて、部下の働きを把握し、適切な指示を下すべきではなかったんでしょうか。それがなされなかったというのは、それこそ、なすべきことをしなかった不作為の責任といえます。いかがでしょうか。
○石原証人 あなた、行政というのはですね、一人の人間が仕切ってできるものじゃないんですよ。都庁のような大きな大きな組織の中でいろんな問題があって、物によっては、そのつかさつかさの人に一任せざるを得ないので、ですから、私は、向こうは売りたくない、こちらは買いたくてしようがない、こういった複雑な交渉を濱渦を信頼して任せたわけでして、それを一々一々、そのプロセスプロセスに立ち入って、私が差配をする問題じゃとてもありませんし、その能力もありませんし、要するに、私が立ち入って、一々細かい問題を詮索する立場はありませんし、私はそういう見識もありません。
○野上委員 細かくないんですよ。税金が、莫大な税金がかかっているわけです。最後の、細かい要所要所ではなくて、最後の結論は、やっぱりしっかり受けて判断するべきだと思っております。
○石原証人 そのために審議会があったんじゃないんですか。そのために審議会で審議をして、是として上がってきたものですから、私はそれを受け入れざるを得ませんよ。
○野上委員 いろいろな、議会もありますし、審議会もありますけれども、最終的な判断をするのは知事だと思います。石原証人だと思います。(石原証人「だから、私は最終的に判断したんです」と呼ぶ)それが今大きな結果として、この東京都に不利益をもたらす結果として残っているということを申し述べて終わります。
以上です。
〔発言する者あり〕
○桜井委員長 ご静粛にお願いします。
この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩します。
午後一時四十五分休憩
午後二時六分開議
○桜井委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
初めに、委員各位に申し上げます。
委員におかれましては、不規則発言等、議事の進行を妨げる言動のないよう、お願いをいたします。
再度、傍聴人の方々に申し上げます。
傍聴人の方々は、静粛に傍聴を願います。傍聴規則等に違反する場合には退場を命ずることがありますので、改めて申し上げておきます。
再度、写真撮影について申し上げます。
委員会室内の一切の写真撮影は行えませんので、改めて申し上げます。
この際、証人に申し上げます。
委員長の指名を受けてから証言していただけますよう、よろしくお願いをいたします。
引き続き証人から証言を求めます。
酒井副委員長。
○酒井委員 石原証人におかれましては、体を押して本日の証人尋問にお越しをいただきましたことを、まず感謝を申し上げます。
私に与えられた時間は九分でございますので、都議会公明党さんのご配慮により、パネルを立てる台をお借りいたしました。パネルを使いまして、私が本日、石原証人に尋問したい項目は、この三点に関する問題でございますので、ぜひ記憶を呼び覚ましていただきたいと思います。
まず一点目、石原元知事は安全・安心を目指していたはずというタイトルでございます。
昨日行われた専門家会議で、豊洲市場地下水モニタリングの再調査の結果が公表され、最大で基準値の百倍のベンゼンが検出をされました。
石原元知事は、今月三日の記者会見で、殊さら安全だけを強調されています。しかし、そもそも石原元都知事は、安全と安心を目指していたはずであると思います。
平成二十年第三回定例会における私の代表質問に対し、都民や市場関係者が安心できる万全な対策を講じると答弁。またその後も、平成二十二年の本会議における自民党さん、共産党さんへの答弁でも、安全・安心を強調されておりました。
石原元知事は、このように、安心を強調する発言をしていたということを記憶をされているのかいないのか、イエスかノーかでお答えください。
○石原証人 はい、記憶しております。
○酒井委員 記憶をされているということです。そうであるならば、今になって安心をかなぐり捨て、安全であればよいということをいうのでは、これは整合性がとれないものだと思います。
先ほどもお話出ておりましたけれども、最高権威とする女性の言葉を引用され、さらに、科学が風評に負けたことになるということは国の恥だ、国辱だというふうに述べていらっしゃいますけれども、そもそも風評と科学といったものは、これは勝ち負けの問題ではなく、風評被害が起こらないような安心な市場をつくるために、日本の先端技術、そして科学を駆使するといっていたはずです。
また、現実に盛り土も不十分な状態。また、土壌汚染対策も今回の再調査の結果を見ると、万全ではなかったのではないかと考える次第でございます。ぜひその点については、ご自覚の上、今後の発言をしていただきたいというふうに思います。
次に、二点目の質問をさせていただきます。
東京ガスの資料、また、大矢元市場長の証言からも、平成十一年十一月の五日に、一橋大学の後輩である東京ガス上原元社長に面会をしていたことが明らかになりましたけれども、このことを記憶されていますか。イエスかノーかでお答えください。
○石原証人 二番目の東京ガスの上原社長との面会ということは覚えておりません。いろんな人といろんな形で会ったことは事実ですけれども、要するに、東京ガスの上原さんという固有名詞の存在と私が面会したということは覚えておりません。
○酒井委員 ただいま知事は覚えていらっしゃらないというご発言でございましたけれども、私の手元に、これは平成十二年三月十五日の予算特別委員会の速記録がございます。この中で石原知事は、上原元社長という名前ではございませんけれども、東京ガスの社長が私の後輩でございましてと。それから、この問題の担当の重役兼傍系の会社の社長もさらに、そのさらに後輩で、同窓なんですけれどもということで、お会いになられたことを議会の中での答弁で示唆をされております。
覚えていないということでございますので、それはこれ以上追及はしませんけれども、この過去の事例、あるいは東京ガスの資料、大矢市場長におかれては、この面会のそのときに、市場長が電話を受け、その後、十一月の十一日に福永元副知事が大矢市場長とともに東京ガスを訪問したと。私が行った交渉の始まりであると、先日、証言をされております。
こういった傍証からすると、石原元知事が既定路線といっていたということではなくて、知事が豊洲移転への端緒を開いたというほかないと思います。ぜひ、この点ももう一度記憶を呼び戻していただきたいというふうに思います。
時間がございませんので、次の質問に移らさせていただきます。
平成二十二年十月の二十二日、石原元知事は、議会が決めかねるから決断したと議会を愚弄し、土壌汚染対策費の追加負担の交渉中であるにもかかわらず、強引に豊洲移転を決定いたしました。
当時の議会構成では、知事の決定に賛同する議員は少数派であったわけですけれども、その後、私どもの会派の議員を寝返らせました。くしくも、今月の三日の記者会見で、石原元知事は、委員長の民主党議員を説得して、一票差で採決が決まって、中略、なぜかわからないが、後にこの人は自民党の推薦で世田谷区長選挙に出た、私も依頼されて応援をした、中略、経緯の中の操作の結果という趣旨の発言をされております。
そこで、元知事は、みずからがこの元民主党の議員を説得されたのか、また、経緯の中での操作の結果としておりますけれども、誰が操作をしたということなのか、この点についてお答えをいただきたいと思います。
○石原証人 これは私は全くわかりません。議会の中での議会体制ですから、私に知る余地がとてもありません。
それから、何番目ですか、二番目の東京ガスの上原元社長と面会した云々のことも、これも、私、いろんな人といろんな機会で会って、いろんな話をしましたので、詳細には覚えておりません。
○酒井委員 記憶にない、あるいは議会の中のことであるからわからないという、そういった発言でございます。
ちょうどこの時期といったもの、石原知事が、元知事が十月に移転の決定をし、そして三月の十一日、あの大震災の日に議決を得る。そしてその後、三月三十一日に協定書を結び、土地の売買契約が成立をする。
この期間の中で、ちょうどこの時期に、結果としては成就をしませんでしたけれども、一月の二十五日、最終協定書のたたき台を東京ガスに示し、当時の担当者は、第五条に、中央卸売市場が行った調査以外の汚染土壌が発見され、新市場の建設及び業務運営に重大な支障となる場合には、中央卸売市場と東京ガスは誠意を持って再度協議し、取り扱いについて決定するものとすると、いわゆる瑕疵担保責任を盛り込もうとしていた、そういった形跡がございます。
岡田元市場長は、交渉合意を優先したと証言をされました。当時の最高責任者であり、豊洲用地を買収した代表者のあなたは、都民の利益を守るために、本来このような交渉にこそ関心を示し、方向性を示すべきであったのではないかと思います。
この点についての当時の認識と、あなた自身の責任についてお伺いをいたします。
○石原証人 私の責任は、先ほど繰り返して申しましたように、ピラミッドの頂点にいる人間として、各局、各委員会が、議会も含めて是としたことを報告を受けて、今の技術をもって土壌の安全対策ができるということを確認した上で、裁定、裁可したわけですから、それは私のあくまでも責任でありますし、当然、行政の手続として行われるべき最終点だったと思っております。
○酒井委員 石原知事は、今、ご答弁をいただきました、ご証言をいただきましたけれども、責任を他人に転嫁するのではなく、最高責任者として裁可をしたという責任はあるというふうにおっしゃいました。
ある意味、国政においても、都政においても、一時代をリードした政治家として、この裁可をした責任というのは、これは都政全般にわたると思います。この責任を認めることが、政治家石原慎太郎さんの矜持であると思います。
このことを申し上げ、私の尋問を終了いたします。ありがとうございました。
○桜井委員長 曽根委員。
○曽根委員 日本共産党の曽根はじめです。
石原証人に尋問をしてまいりますが、私もわずか九分と時間が限られておりますので、基本的にイエスかノーかで簡潔に答えてください。
最初に、東京ガスと東京都によるこの豊洲の土壌汚染対策費の分担をどう決めたかについてお尋ねします。
昨年十月に、小池知事からあなた宛てに文書で質問が寄せられましたよね。その中で、東京ガスと東京都の土壌汚染対策費用の負担区分について、次のような質問がありました。
豊洲市場用地購入後に、土壌汚染対策費用として八百五十八億円が必要となったが、東京ガス側は七十八億円を負担することで合意し、残りは都が負担した、これは適切な措置かという質問です。
これに対し石原証人は、今思えばアンフェアだと思いますが、私の判断を求められることがありませんでしたと答えています。
当時、本当に石原証人、知事として、この東京ガスの七十八億円の負担について判断を求められなかったんでしょうか。
○石原証人 これは繰り返して申しますけど、向こうは売りたくない、こちらはどうしても買いたいという、そういう条件の中での交渉ですからね。私は、担当者に一任する以外ありませんでしたし、詳細のことについては記憶はございません。
○曽根委員 担当者の方に一任をするしかなかったとおっしゃいますが、この百億円近い金額を東京ガスに負担をさせると同時に、今後それ以上の負担を求めないという重要な決定ですので、こういう問題で知事の判断を仰がないということはあり得ません。
実際に、一昨日の元市場長への証人喚問の際に、岡田市場長は、自分が着任して早い段階で、負担の考え方、東京ガスに約八十億円の負担を求めるということは、市場の考え方として知事に説明し、了承を得たと証言しています。偽証は許されない場での証言です。これが本当の事実ではありませんか。
○石原証人 そういった問題も含めて、事は全部審議会がそれを報告受けて、審議した上でこれを是としたわけですから、私はそれを受けて、事を是とする以外になかったと思いますね。それが行政の手続の手順だと思います。
○曽根委員 これは審議会の審議の対象の問題ではなく、知事の最終的な判断をまたなければならない問題だということを申し上げておきます。
このとき、二〇一一年の三月三十一日に、長くかかった豊洲東京ガス跡地の最終的な土地売買契約と土壌汚染処理に関する協定書が締結をされます。
ここで改めてお聞きしたいんですが、この土地売買契約についても、石原証人は、知事として事前に報告を受けていたと思いますが、イエスかノーでお答えください。
○石原証人 受けている、受けていないか、覚えておりません。私は、事は全てその担当者に一任しておりましたから。
〔傍聴席にて発言する者あり〕
○桜井委員長 ご静粛に願います。
会議を妨害したそこの傍聴人に申し上げます。
再三にわたり注意したにもかかわらず、委員長の命令に従わないので、そこの傍聴人、退場を命じます。
○曽根委員 記憶にないというのは問題じゃないんですよ。この日だけで、二つの契約書で五百五十九億円の巨額の契約です。その前の年にあなたは、新銀行への四百億円の追加出資を決めた際には、これを毀損したら私は知事をやめますということもおっしゃっているんですよ。五百五十九億円、豊洲の最終的な土地の契約で、記憶にないということは、知事としては考えられないことです。
現に、岡田市場長からは、三月二十二日、契約の九日前に、このようにブリーフィングで知事に内容を説明する、知事への説明を行っているということをご本人も証言していますし、ここに百条委員会に出された資料もあります。これでも記憶にないとおっしゃるんですか。
○石原証人 ですから何なんですか。
○曽根委員 記憶にないとおっしゃるんですか。
○石原証人 ですから、私は記憶にございません。記憶にないものはないんですから。私はそれで何をすべきだったとおっしゃるんですか。
○曽根委員 これは事実を確認しているので、これほど重要問題を、知事だった石原証人が覚えていないということ自体が私は到底信じられません。
次の質問に行きます。
あなたは、最近、豊洲は安全だと主張し、早く豊洲に移転すべきだと主張しています。ところが、昨日発表された地下水モニタリングの結果、環境基準の百倍のベンゼン、そして検出されてはならないシアンが十八カ所で検出されています。こんなところにすぐ移転しろというのはどうなのかと。
あなたが都民に約束したのは、地上も地下水も環境基準以下にするということだったのではありませんか。あなたの約束と、今おっしゃっている豊洲移転を急げというのは、矛盾がありませんか。
○石原証人 私は、地下水について非常に厳しい基準を設置したことは間違いありません。しかし、ハードルが高過ぎたかもしれません。ですけど、これは、小池知事はその基準にとらわれずに、都民のことをまず第一に考えて、豊洲への移転を実行してもらいたいものだと思います。
地下水にいろんな問題はあるかもしれませんけど、こんなもの、今の技術をもって、ろ過してポンプアウトしたらいいんじゃないんですか、海に捨てたらば。別にその地下水を豊洲で実際にその床を掃除したり、魚を洗ったり使うわけではないわけですから。その地下水は、一体、豊洲の建物を運用するために何のための、要するに害があるっていうんですか。
○曽根委員 最初にハードルが高過ぎたかもしれないと、自分の都民への約束は。とんでもない話です。豊洲だからこそ、あなたにとっては、あそこは地下が、相当深刻な汚染があるからこそ、もう少しハードルを低くすべきだったと今お思いでしょうけれども、それは都民の側からいえば、とんでもない話なんですよ。食の安全を守るということからいえば、最初から豊洲に行かなければよかったわけです。別の選択があったはずです。
そして、今、ポンプアップしろとかおっしゃいましたが、今、ポンプアップやっているんですよ。やっていながら、地下からどんどんと新しい汚染が出てきているんですよ。それが七十九倍なり今百倍になっている。地下の深いところの汚染は、上の水を地下水を引っ張れば下から上がってくる、それが豊洲なんですよ。ですから、あなたが決断したことは、やはり大きな政策の誤りというふうにいわざるを得ないと思います。
きのう、たくさんの業者の方や消費者の方が専門家会議に駆けつけていましたけれども、やはり皆さん大変怒っています。都は、豊洲を環境基準以下にすると我々に説明したと、信用できないと怒りをぶつけたり、もう汚染対策に八百六十億円も使ってしまったと、これから幾ら使うつもりなんだという発言もあって、会場から共感の拍手も沸きました。私は、石原証人はこの声にこそ耳を傾けるべきだと思います。
このままでは真実が明らかにできませんので、石原証人には真相究明まで証人尋問に応じるよう強く求め、また、百条委員会としても、再度、石原証人の証人喚問を行うことを強く要求して、私の尋問を終わります。
○桜井委員長 おときた委員。
○おときた委員 都民ファーストの会東京都議団のおときた駿と申します。
石原証人、本日は出席、まことにありがとうございます。
私の時間も五分と限られておりますので、パネルを使ってご質問させていただきます。パネル立ては、都議会公明党のご好意により、お借りいたしました。ありがとうございます。
他の委員からもご指摘のあったところでございますが、石原証人は、三月三日の記者会見において、現在の豊洲は科学で保証されているのだから、早く豊洲に移転するべきだ、しないのなら不作為の責任があると発言をしています。
しかしながら今現在の豊洲市場は、昨日に、地下水モニタリング調査で環境基準値百倍、約百倍の有害物質が検出されるなど、石原都政の際にお約束をした、この部分ですね、地上も地下も安全という安全基準を満たせていない状態です。
現時点、この低くなった時点で安全宣言を強く進めるということは、かつて石原証人自身が設定した安全基準とは明確に異なります。現知事の不作為を指摘するのであれば、かつてご自身が設定した基準値は、先ほどハードルが高過ぎたかもしれないという発言はありましたが、これが誤りであったということをお認めになるということでしょうか。確認させてください。
○石原証人 誤りも誤りじゃなくてですね、現に地下水が湧いていて、確かにそれは非常に危険なものを含んでいるかもしれませんけど、あれだけの建物をあれだけの公費をかけてつくって、しかも、築地が限界に来ているときに、何でその地下水を、別に地上で使うわけじゃないのに、それをポンプアウトして、海に捨てて--東京の水道水って、ご存じかどうか知りませんけど、五次処理までして、世界最高の水ですよ。こういったものを地上で使ったらいいじゃないですか。水道が豊富にあるんですから。
○おときた委員 いや、今ご主張はいろいろあると思いますが、では、なぜ捨てる地下水にこれだけの基準を設けたのかと。そのときはどうして、じゃあこの基準を設けたんですか。
○石原証人 これは私、つまびらかに覚えていませんけど、地下水というものに、私にとっては、それほど何というのか、あの時点では重要な案件ではなかったような気がするんです。
むしろ、やっぱり問題は土壌の汚染でありまして、あそこに建物を建ててみたら、結局地下水が漏水してきて地下にたまって、ある政党のプロパガンダに非常に利用されて、みんなが非常に動揺したわけですけれども、使わないわけの、使う必要のない地下水ってのはそのままろ過してポンプアウトして、捨てたらいいじゃないですか。地上で使うわけじゃないんですから。何で豊洲を今まで放置するんですか。しかも、膨大な補償費を払い、これ、全部都民の税金ですよ。これは、まさに不作為に値するんじゃないですか。
○おときた委員 ですから、その不作為を現知事に指摘するのであれば、今、地下水について私は重要だと思っていなかったと。でも、設定したのはかつての石原知事なんです。そのまずご自身の過ちを認めなければいけないのではないかと指摘をさせていただきました。
その点、今、小池知事は、石原証人が設定したハードルを一つ一つ確認するための作業をしているわけですから、今現在、かつてこのハードルを自分自身で設定をした石原証人がこれについて意見を述べることは、時期尚早ではないかということをご指摘させていただきます。
次に参ります。
昨日までの尋問におきまして、わかったことが幾つかあります。平成二十三年の瑕疵担保責任の放棄の背景には、平成十三年に結ばれた、土壌汚染は全てきれいにする必要はないと、そういった内容をした確認書が大きな影響を及ぼしていたことがわかりました。
しかし、その過程で、土地売買の交渉責任者である濱渦副知事が重要な確認書の存在を知らずに交渉を進めていたこと。歴代の市場長が誰もこの確認書を、存在を知らなかったこと。しかし、交渉相手である東京ガスは確認書を知っていたこと。こうした信じがたいガバナンスのもとで、深刻な土壌汚染の可能性があった市場用地の売買が行われていたこともまた明らかになりました。
石原証人は、確認書の存在まではご存じないとしても、そもそも足元の都政がこのような空洞状態であったことの認識はされていたんでしょうか、伺います。
○石原証人 もう一回ちょっと、質問がよくわからなかったんですけどね。簡潔にお願いします。
○おときた委員 重要な書類があったんです。その土壌汚染、平成二十三年の瑕疵担保契約の免除、免除をするに当たって、その十年前に。その書類の存在を都庁内の、今、誰も知らないと。誰も知らない。でも、東京ガスはその書類のことは知っていると。こういう状況で交渉が進んできた。こういった、全くこういった信じられないガバナンスのもとで交渉が進んでいた。こういう都政の状況はご存じでしたか。
○石原証人 これは存じません。私はその専門家、その担当者に一任しておりましたから。
それから、ちょっとあなた、確かに大事な問題ですけど、安全と安心の問題は、これ、豊洲市場の問題だけではないんですね。これ、東京都の問題だけでもないんです。これは一種の文明論でありまして、一方に科学があり、一方に人間の心があるわけです。この二つの、要するに要素というものの相克がある限り、この問題はなかなかとにかく終わらない。
つまり、我々、決して全能であるわけはありませんし、全能であれば、安心も要するに追求できましょうけれども、しかし、私たちは決して全能じゃない。科学も含めても全能じゃありません。私たちやっぱりそういうものを踏まえた上で、折り合いというものを考えて、せっかく、つまりお金を使って建設した市場というものを、生鮮食品の流通のために、都民のために活用すべきだと私は思いますけどね。
○おときた委員 時間はなくなりました。ご意見ありがとうございます。しかし、未来や文化、人間というものを語るのであれば、かつてご自身が下した決断については、しっかりと総括をしていただきたい旨を指摘させていただきまして、私の尋問を終わります。ありがとうございます。
○桜井委員長 小松委員。
○小松委員 生活者ネットワークの小松久子と申します。
石原さん、きょうはご足労いただきまして、ありがとうございます。
最後の質問者です。どうぞよろしくお願いいたします。
市場に関しては、今、経済的な持続可能性を検証する中で、減価償却を含めた損益が年間百億円に上るという試算が都から出され、経営の面からも先の見通しが危ういという豊洲市場問題ですが、私たちは、第一に、市場は食の安全と安心が担保されなければならないと考えています。
生活者ネットが長年取り組んでいた食品安全条例、二〇〇四年に制定されています。このとき知事であったのが石原さんです。この条例を制定した石原さんの市場における食の安全に対する意識は高かったと思いますが、いかがでしょうか。
○石原証人 どういうことですか。私が、そのときに……。(小松委員「食の安全に関する意識は高かったですよねという……」と呼ぶ)それは当然じゃないですか。私自身も、東京の市場を回っている食べ物を食べている人間ですからね。
○小松委員 その食の安全に関心が高い。当然である。であるからこそ、豊洲の土壌汚染対策には万全を期して専門家会議を立ち上げ、また、法令で定められた以上の対策を実施しようとなさった。
そして、知事在任中、土壌の汚染が、豊洲の土壌が汚染されていることについては、何とかしなければという、そういう強い思いをお持ちだったと思いますが、いかがですか。
○石原証人 それはそのとおりですね。
○小松委員 しかし、きのうまでの証人の証言により、都知事の指示で、濱渦氏が土地の取得は第一義、汚染処理は二の次という形で強引にこの事業を進め、東京ガスの汚染処理計画では汚染が残ることも知りながら、それでよしとしてきたことが明らかになっています。
この濱渦さんですが、先ほどから全権委任されたというようなお話がありましたけれども、知事時代、濱渦副知事さんには全幅の信頼を置いていたということでよろしいでしょうか。
○石原証人 それについて先ほど申しましたように、ピンチで寸前の、再建団体に転落しかねなかった東京都の財政、これ、やっぱり東京都の大恥ですからね。財政再建するために、申しましたように、職員の歳費を削減することを濱渦君が矢澤委員長を籠絡して是としてくれまして、おかげで東京都は再建団体に転落せずに済んだわけです。ということで、私は彼を信頼しておりました。
○小松委員 いわば都政を丸投げしていたという形で、その結果、土壌汚染対策でとんでもない費用が必要になるということを無視してきたことについて、細かいことについては、つかさつかさに任せていたとおっしゃいました。しかし、組織のトップとして知るべきことを知らなかったのは、おかしい、怠慢である、怠慢であったといわなければなりません。
石原さんは、都知事時代に、関心のあること以外は部下に任せきりであったのではないでしょうか。いかがですか。
○石原証人 私は、関心があったことに自分自身でコミットして、物しましたよ。それが行政者の責任者の当たり前の姿勢じゃないですか。
○小松委員 関心のあることについては力を発揮された。しかし、それ以外のことは部下に任せきりであった。そういうあなたの怠慢が、都政のゆがみを生んだのではないかと私は考えています。そして、それこそが今の豊洲市場をめぐるさまざまな混迷を招いたのではないかというふうに考えています。いかがでしょうか。
○石原証人 いや、私は別に怠慢だったと思っておりませんし、私が都庁に三日しか、四日しか出てこないとよくうわさがありましたが、私はそのかわりですね、東京の中、歩きました。いろんな問題を発見できました。
例えば、SP連れて渋谷のまちを点検したときも、路上で、要するに時期が来たら、要するに禁止になる非常に危険なドラッグを売っている実態を把握して、すぐ警察に知らせて取り締まりました。
あるいは、東京の大事な大事な名勝である隅田川というもの、これ能の舞台にもなっているみたいに伝説的な川ですよ。これが全然観光地として要するに活用されていない。私は、ですから、名建築家の安藤忠雄さんと一緒にずっと沿岸歩いて、とにかく東京都の隅田川の沿岸というのをもうちょっと観光地にしたいな。例えば、ロンドンのテムズ川の川べりというのは立派な観光地になっています。こういったものを私は自分自身で、自分の目で確かめて歩いて、日にちを費やして点検して、政策に反映しようと思いました。
ですから、私は決して怠慢だったと思っておりません。
○小松委員 ありがとうございました。終わります。
○桜井委員長 ほかに発言がなければ、証人、石原慎太郎さんに対する尋問は終了いたします。
長時間ありがとうございました。
ご退席ください。
本日出頭を求めた証人に対する尋問は全て終了いたしました。
○桜井委員長 この際、付託事項調査のため、百条調査権に基づく記録の提出要求を行います。
本件について、お手元配布のとおり、各委員から記録の提出要求がありました。
朗読は省略いたします。
〔豊洲市場移転問題に関する調査特別委員会記録提出の要求一覧表は本号末尾に掲載〕
○桜井委員長 お諮りいたします。
お手元配布の付託事項について調査を行うため、知事等に対し、三月二十九日正午までに記録の提出を求めたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○桜井委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
○桜井委員長 次に、付託事項調査のため、地方自治法第百条第十項に基づく照会の要求を行います。
本件について、理事会において各委員から照会の要求があった事項をお手元配布のとおり取りまとめました。
朗読は省略いたします。
〔豊洲市場移転問題に関する調査特別委員会東京ガスの記録作成者の照会一覧表は本号末尾に掲載〕
○桜井委員長 お諮りいたします。
付託事項について調査を行うため、東京ガス株式会社に対し、お手元配布の事項の記録作成者について照会し、三月二十九日正午までに回答を求めたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○桜井委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
○桜井委員長 この際、証人出頭要求についてお諮りいたします。
付託調査事項、築地市場から豊洲市場への移転に関する経緯及び両市場の適正性外四項目について調査を行うため、来る四月四日午後一時に元知事本局長前川燿男氏を、来る四月四日午後四時三十分に元政策報道室理事赤星經昭氏及び元知事本部首都調査担当部長野村寬氏を証人として本委員会に出頭を求めたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○桜井委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
この際、お諮りいたします。
付託調査事項、築地市場から豊洲市場への移転に関する経緯及び両市場の適正性外四項目について調査を行うため、元知事本局長前川燿男氏、元政策報道室理事赤星經昭氏及び元知事本部首都調査担当部長野村寬氏の三名の証人に対し、職務上の秘密を含む事項について尋問する必要があるため、地方自治法第百条第二項により準用する民事訴訟法第百九十一条第一項の規定に基づき、小池東京都知事に承認を求めたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○桜井委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
○桜井委員長 次に、本委員会に付託されております調査事件についてお諮りいたします。
本件は、今定例会中に調査を終了することができませんので、閉会中の継続調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○桜井委員長 異議なしと認め、そのように決定をいたしました。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後二時四十四分散会
番号 | 要求先 | 件名 |
1 | 東京都知事 | 前川氏の東京都在職中の豊洲市場に関する交渉記録全部 |
2 | 東京ガス株式会社代表取締役社長 | 前川氏の東ガス在職中の所属役職と豊洲に関するメモ又は会議録 |
3 | 東京ガス株式会社代表取締役社長 | 前川氏の東ガス在職中の東京都との接触記録 |
4 | 東京ガス株式会社代表取締役社長 | 前川氏が東ガス在職中、前川氏が関与した平成13年のいわゆる2者間合意に関する打合せ、会議等に関するメモ、会議録 |
番号 | 要求先 | 件名 |
1 | 東京都知事 | 平成23年3月22日に岡田市場長が石原知事に東京ガスの追加負担78億円について説明した資料 |
2 | 東京都知事 | 平成13年7月6日の東ガスとの基本合意から、同月18日の「基本合意にあたっての確認書」を締結するまでの都と東ガスの交渉記録とその際に提出された全ての資料 |
3 | 東京ガス株式会社代表取締役社長 | 平成13年7月6日の東ガスとの基本合意から、同月18日の「基本合意にあたっての確認書」を締結するまでの都と東ガスの交渉記録とその際に提出された全ての資料 |
4 | 東京都知事 | 赤星經昭氏が環境局長時代に議会答弁で環境確保条例について触れた発言の全て |
5 | 東京ガス株式会社代表取締役社長 | 平成12年9月4日に赤星經昭氏が東京ガスを来訪した際の記録 |
6 | 東京都知事 | 平成12年9月4日に赤星經昭氏が東京ガスを訪問した際の記録 |
7 | 東京ガス株式会社代表取締役社長 | 平成12年9月18日に赤星經昭氏が東京ガス幹部と懇親会を開いた際の記録 |
8 | 東京都知事 | 平成12年9月18日に赤星經昭氏が東京ガス幹部と懇親会を開いた際の記録 |
9 | 東京ガス株式会社代表取締役社長 | 平成12年9月29日に赤星經昭氏が東京ガスの江口氏らと会談した際の記録 |
10 | 東京都知事 | 平成12年9月29日に赤星經昭氏が東京ガスの江口氏らと会談した際の記録 |
11 | 東京都知事 | 平成13年3月2日から同年7月6日の基本合意締結までに都庁で開催された、都と東京ガスの「築地市場の豊洲移転に関する協議会」の会議録・メモおよび、そこで提示された資料の全て |
12 | 東京都知事 | 前川燿男氏、赤星經昭氏、野村寛氏の都庁入庁から退職までの経歴と、退職後の再就職先 |
13 | 東京都知事 | 平成13年6月28日に赤星經昭氏が東ガスの市野専務らと会談した際の記録・メモ |
14 | 東京都知事 | 平成12年12月22日に赤星經昭氏が東京ガスと折衝した際の記録・メモ |
15 | 東京都知事 | 平成13年7月18日の「基本合意にあたっての確認書」の都庁内での引き継ぎや保管先が分かる記録 |
16 | 東京都知事 | 2007年4月17日に「基本合意にあたっての確認書」のFAXを受け取った際の頭紙と送られたページの全て |
番号 | 要求先 | 件名 |
1 | 東京都知事 | 豊洲の地権者との合意、確認書、協定書、土地売買契約書の決裁文書 |
2 | 東京都知事 | 東京都財産価格審議会の評定に対する決裁文書 |
3 | 東京都知事 | 豊洲土地区画整理事業保留地の売払価格についての評価員諮問書決裁文書 |
4 | 東京都知事 | 築地市場整備問題検討会における議事録及び関係各局における打合せメモ |
5 | 東京都知事 | 築地市場の豊洲移転に関する東京都と東京ガスとの基本合意後の最終合意 |
6 | 東京ガス株式会社 | 築地市場の豊洲移転に関する東京都と東京ガスとの基本合意後の最終合意 |
7 | 東京都知事 | 築地市場業界団体との交渉、打合せ記録 |
8 | 東京都知事 | 中央区、中央区議会との交渉、打合せ記録 |
9 | 東京都知事 | 江東区、江東区議会との交渉、打合せ記録 |
10 | 東京都知事 | 豊洲地区開発協議会における打合せ記録 |
11 | 東京都知事 | 豊洲地区開発協議会に向けた庁内打合せ記録 |
番号 | 要求先 | 件名 |
1 | 東京都知事 | 1999年に豊洲移転予定地を豊洲等を議題にした政策会議の議事録、メモなどすべての記録 |
2 | 東京都知事 | 平土壌汚染対策工事の下請け施工体制台帳 |
3 | 東京都知事 | 汚染土壌の搬出に係わる管理表及び受託企業からの報告書 |
4 | 東京都知事 | 2001年2月東京ガスとの「覚書」とともに締結された「確認書」とされるものに係わるすべての記録 |
5 | 東京都知事 | 2001年7月基本合意に至るまでの濱渦副知事から赤星氏への指示とされるメモ、文書のすべて |
6 | 東京都知事 | 2000年12月の都と東京ガス豊洲開発株式会社江口氏との会談記録 |
7 | 東京都知事 | 2000年7月から赤星氏が出席した東京ガスとの協議記録 |
8 | 東京都知事 | 都と東京ガスとの間での土壌汚染対策費に係わる合意にあたって2011年3月22日の知事への説明文書 |
9 | 東京都知事 | 豊洲市場問題にかかわる前川氏との局内での協議の記録、メモなどすべての文書 |
10 | 東京都知事 | 財産価格審議会の会長、委員選任のかかわる起案書、選定経過にかかわるすべての文書 |
11 | 東京都知事 | 技術会議発足にかかわる起案書、委員選定にかかわるすべての文書 |
12 | 東京都知事 | 豊洲市場用地の購入にかかわる都職員と東京ガスグループとの懇親会に関する開催年月日、出席者氏名、会場、懇親会の目的・内容・成果、費用の額・内訳・支払者などすべての記録 |
番号 | 要求先 | 件名 |
1 | 東京瓦斯株式会社 | カセットテープで録音された交渉記録 |
2 | 東京瓦斯株式会社 | 平成12年10月から平成13年2月の東京都との交渉記録のすべて(東京瓦斯株式会社分) |
3 | 用地開発 | 平成12年10月から平成13年2月の東京都との交渉記録のすべて(用地開発株式会社分) |
4 | 東京瓦斯株式会社 | 平成12年から平成13年の年末年始の面会記録(東京瓦斯株式会社分) |
5 | 東京都知事 | 平成12年から平成13年の年末年始の面会記録(東京都分) |
6 | 東京瓦斯株式会社 | 平成11年11月5日の上原社長と石原都知事の面会記録および議事録 |
7 | 東京都知事 | 東京ガスから提出された環境確保条例に関する資料(豊洲だけでなくその他の所有地含めすべて) |
番号 | 要求先 | 件名 |
1 | 都知事 | 東京ガスに再就職が始まった都職員の局長級と職員の就任時期 |
2 | 都知事 | 平成13年当時の政策報道室首都機能調査担当部長野村寛氏の略歴 |
3 | 都知事 | 証人の前川氏、赤星氏、野村氏の東京ガスへの訪問記録の全て |
項目番号 | 照会内容 |
133 | 「都と東京ガスの交渉記録で東京ガスが持っている全ての資料」の一部 |
152 | 「平成11(1999)年11月5日上原東京ガス社長と石原知事の会談記録」の一部 |
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