| 委員長 | 福島りえこ君 |
| 副委員長 | 西崎つばさ君 |
| 副委員長 | 増山あすか君 |
| 理事 | こまざき美紀君 |
| 理事 | 望月まさのり君 |
| 理事 | 坂本まさし君 |
| 高田 清久君 | |
| 星 大輔君 | |
| さいとう和樹君 | |
| 笹岡ゆうこ君 | |
| 早坂 義弘君 | |
| 本橋ひろたか君 | |
| 斉藤まりこ君 | |
| 小林 健二君 |
欠席委員 なし
出席説明員| 政策企画局 | 局長 | 佐藤 章君 |
| 外務長 | 桑原 敦君 | |
| 次長理事兼務 | 土村 武史君 | |
| 技監 | 朝山 勉君 | |
| 戦略広報調整監理事兼務 | 久保田直子君 | |
| 総務部長 | 早川 八十君 | |
| 政策部長 | 大出 仁君 | |
| 特区・規制改革担当部長自治制度改革推進担当部長兼務 | 田中 健君 | |
| 戦略広報部長 | 鈴木 成君 | |
| 戦略広報担当部長 | 伊藤 正勝君 | |
| 戦略広報担当部長企画担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 | 波戸 尚子君 | |
| 国際広報担当部長 | 尾関 元君 | |
| 計画調整部長 | 小松 義昌君 | |
| 計画調整担当部長 | 清水 良誠君 | |
| 計画調整担当部長 | 千田 敏君 | |
| 計画調整担当部長 | 小島 正禎君 | |
| 計画調整担当部長 | 有江 誠剛君 | |
| 外務部長 | 天津 利男君 | |
| 外務担当部長 | 工藤 忠仁君 | |
| 国際戦略担当部長 | 西田雄一郎君 | |
| 子供政策連携室 | 室長 | 田中 愛子君 |
| 総合推進部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 | 山本 公彦君 | |
| 企画調整部長 | 山本麻里雄君 | |
| 少子化対策担当部長 | 池上 洋平君 | |
| 若者政策連携推進担当部長 | 吉川健太郎君 | |
| プロジェクト推進担当部長 | 臼井 宏一君 |
本日の会議に付した事件
政策企画局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 令和八年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 政策企画局所管分
報告事項(質疑)
・「『二〇五〇東京戦略』の更なる推進」について
子供政策連携室関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 令和八年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 子供政策連携室所管分
報告事項(質疑)
・「こども未来アクション二〇二六」について
・「『叶えたい』を支えたいアクションプラン二〇二六」について
○福島委員長 ただいまから総務委員会を開会いたします。
本日は、お手元配布の会議日程のとおり、政策企画局及び子供政策連携室関係の予算の調査及び報告事項に対する質疑を行います。
これより政策企画局関係に入ります。
予算の調査及び報告事項に対する質疑を行います。
第一号議案、令和八年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為、政策企画局所管分及び報告事項、「二〇五〇東京戦略」の更なる推進についてを一括して議題といたします。
本案及び本件については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
発言を願います。
○さいとう(和)委員 都民ファーストの会、さいとう和樹です。よろしくお願いいたします。
私は、昨年の事務事業質疑において、二〇五〇東京戦略は、都民の命と暮らしを守るとともに、首都東京が日本全体を牽引していく役割を果たす上で極めて重要な戦略であると申し上げました。
都民にとってはもちろんのこと、日本全体にとっても重要な戦略である。であるからこそ、東京都には強い使命感を持ってPDCAサイクルを適切に回すことで取組を前に進め、確実に成果をつなげていくことが不可欠です。
そこで、二〇五〇東京戦略のさらなる推進に向け、都としてどのように取り組んでいくのかお伺いいたします。
○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略の推進に当たりましては、進捗状況を踏まえ、政策目標の上方修正や施策の充実強化を図っております。
例えば、男性の育業取得率につきましては、各局の様々な施策展開により、政策目標が当初の想定を超えて進捗していることから、局とコミュニケーションを図った上で、政策目標を二年前倒す上方修正を行いまして、取組をさらに加速してまいります。
また、無電柱化などの目標達成に向け、さらなる取組を推進する政策目標は、データ分析に基づき課題を抽出いたしまして、各局と議論を重ねながら施策を練り上げ、令和八年度予算案へとつなげております。
○さいとう(和)委員 二〇五〇東京戦略を机上の空論としないために、政策企画局が総合調整役を担い、各局と議論を重ね、施策の充実、強化を取り組んでいることを確認できました。
こうして練り上げた各種施策は、多くの都民の皆様、あるいは中小企業の経営者の方などに知ってもらい、理解してもらい、そして、利用してもらうことで、初めて効果が発揮されます。
そこで、二〇五〇東京戦略を推進するための広報、情報発信の取組についてお伺いいたします。
○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略に掲げた政策目標を着実に達成するためには、盛り込んだ事業が都民や事業者に広く認知され、利用されることが重要でございます。
そのため、令和八年度に新規拡充する事業を中心に、所管局や財務局、戦略広報部と連携をいたしまして集中的に発信を行っております。
具体的には、事業のポイントを一目で理解できるよう、イラストなどを活用した分かりやすいバナーや施策の背景や利用方法をストーリー仕立てで紹介するショート動画を作成いたしまして、SNSや東京動画を通じて広く配信しております。
また、若者や子育て世帯、中小企業の経営者など、施策ごとのターゲットを意識いたしまして、関係団体などを通じて拡散を図っております。
○さいとう(和)委員 ありがとうございます。これまでの答弁で、二〇五〇東京戦略のさらなる推進に当たり、政策企画局が各局と連携し、施策の充実強化に取り組むとともに、その効果を都民に届けるために、戦略的に情報発信を行っていることが確認できました。
こうした取組を着実に進めながら、都民の皆さんが、東京は確実によくなっていると実感できるよう、二〇五〇東京戦略を一層推進していくことを期待いたします。
次に、東京グリーンビズについてお伺いいたします。
東京グリーンビズは、自然と調和した持続可能な都市を目指し、東京の緑を守る、育てる、生かす取組を都民や企業と共に進めるプロジェクトでございます。
これを支える取組の一つとして、都が開発、運営しているデジタルマップが、東京グリーンビズマップであります。
都内の緑あふれるスポットや関連イベントなど、緑に関する様々な情報を発信することで、都民が身近な緑に触れ、関心を高めるきっかけを提供しています。
緑と生きるまちづくりの実現に向けては、行政だけでなく、都民一人一人が都市における緑の価値や役割について理解を深めることが重要であり、その第一歩として、同マップは重要な役割を担っています。
そこで、東京グリーンビズマップについて、さらなる機能強化を図り、その価値を一層高めていくべきと考えますが、見解をお伺いいたします。
○千田計画調整担当部長 東京グリーンビズマップは、都民の皆様に緑をより身近に感じていただけるよう、公園や民間施設の緑地などのスポット情報に加え、イベント情報等を一体的に配信しております。
これまで季節に応じたお勧め散策コースや緑の日陰ルートの紹介、お気に入りスポットの登録機能の追加など、継続的にバージョンアップを重ねてまいりました。
今後は、桜や秋の紅葉など、季節の見どころやイベント情報を分かりやすく表示するほか、芝生のある公園や子供向けの遊具がある公園など、目的に応じてスポットを探すことができる検索機能を充実するなど、利便性を高めてまいります。
これによりまして、都民の皆様が東京の多様な緑に触れる機会をさらに広げ、東京グリーンビズの取組への参加につなげてまいります
○さいとう(和)委員 ありがとうございます。都民目線でグリーンビズマップの機能拡充に取り組んでいる点を、まず評価いたします。
現在は都のホームページで公開されていますが、散策ルートや夏にニーズが高まる日陰ルートなどは、都民が日常的に経路検索に使っているオンライン地図サービス上で検索できるようにすることで、より多くの方に使っていただき、緑の価値を実感してもらえると考えています。検討を要望させていただきます。
また、私たちの求めに応じ、都は来年度から、空き家等みどり転用支援事業を新設し、空家をグリーンインフラとして活用するための取組を始めます。
こうした多角的な施策を通じて都内の緑が増えていく中で、東京グリーンビズをさらに大きなうねりにしていくためには、都民一人一人が緑を適切に守り、自ら育てる行動へと踏み出すことが不可欠です。
そこで、今後は、都民が主体的に緑を守り育てる行動へとつながる取組を強化していくべきと考えます。見解をお伺いいたします。
○千田計画調整担当部長 都は来年度、都民の皆様が緑に触れ合う機会の提供に加え、都民の皆様自らが緑を育てるきっかけを創出する取組、東京グリーンビズアクションを展開してまいります。
まずは、企業、団体による都民参加型の緑化活動の拡大や、都内の緑スポットをめぐりながら学ぶことができる、グリーンビズクエストのアップデート等を通じ、都民の皆様が身近な緑に親しみ、関わりを深められる機会を拡充してまいります。
あわせて、こうした取組に参加した都民の皆様に対し、江戸時代に流行したオモトなどの苗木を配布し、自宅で緑を育てるアクションへつなげてまいります。
こうした様子をSNS等で配信してもらうことで、若い世代の皆様にも取組の輪を広げてまいります。
○さいとう(和)委員 ありがとうございます。答弁のとおり、企業による緑化活動の拡大、グリーンビズクエストのアップデート、イベント参加者への苗木の配布など、都民が緑を育てるきっかけについて答弁がありました。
私の地元荒川区もですね、歩くと本当に桜を見ない日はないというぐらい桜のまちだったりとか、都電荒川線もバラがすごいすてきなまちでございます。
ぜひ、グリーンビズクエストにも荒川区が入れるように、私も頑張っていきたいなというふうに考えているところですが、こうした取組が都民の行動変革につながり、東京グリーンビズの担い手が増えて、自然と調和した持続可能な都市へとつながると期待しています。
また、私たちはこれまで、まち中の緑を市民と共に維持管理するための基盤として、ニューヨーク市のNew York City Tree Mapを紹介してきました。
都内の樹木管理は建設局が担っており、さきの予算特別委員会で我が会派の伊藤大輔都議の質疑に対して、AIを活用した樹木診断にも取り組むとの答弁があったところです。
都民が安全・安心に緑に親しめる環境を整えるため、そして、将来、都民が緑の維持管理に主体的に参加するための仕組みとして、引き続き、検討を進めていただきたいことを要望して、次の質問に移らせていただきます。
全国各地との連携推進について質問いたします。
我が国は今、激しい国際競争のただ中にあり、災害の激甚化、人口減少、少子高齢化など、多くの課題に直面しています。さらに、国際秩序も不安定さを増しています。まずは、こうした現状認識を共有させていただきます。
その中で、東京都は日本の首都として、また、経済のエンジン役として、さらには世界有数の都市として、全国各地と支え合いながら発展していく責任があります。
限られたパイを奪い合うような発想では、真の課題解決にはつながりません。都市と地方がそれぞれの強みを生かし、特色を最大限に発揮しながら、日本全体の成長へとつなげていく、こうした共存共栄の視点こそ、今、強く求められるのではないでしょうか。
そこで、日本全体の持続的な成長を実現する、共存共栄に向けた都の見解をお伺いいたします。
○田中特区・規制改革担当部長自治制度改革推進担当部長兼務 都は、都市と地方がその強みを生かし、新たな産業や雇用の創出などを進めることで、それぞれの地域の発展と国全体の成長につなげていく共存共栄が重要であるとの認識の下、全国各地との連携を進めております。
そのため都は、世界的な大都市として、世界と日本各地をつなぐ結節点となり、地域のイノベーション創出や経済成長を促進しております。
また、地方の豊かな資源と東京の購買力や発信力を結びつけ、国内外の需要を喚起し、全国各地の活性化につなげております。
○さいとう(和)委員 ただいまの答弁にありましたとおり、都市と地方がそれぞれ強みを生かし、新たな産業や雇用の創出を通じて成長していく共存共栄の考え方は、極めて重要であると受け止めております。
そこで、共存共栄に向けた取組をさらに実効性のあるものとしていくためには、地方の課題やニーズを丁寧に把握し、それを具体的に連携事業へと結びつけていく必要があると思いますが、どのように取り組んでいくのかお伺いいたします。
○田中特区・規制改革担当部長自治制度改革推進担当部長兼務 全国各地との連携を進めるため、都は、四十六道府県全ての東京事務所の訪問に加えて、年間十県程度、それぞれの本庁を直接訪問しております。
訪問の際には、スタートアップの支援やDXなど具体的な連携ニーズを聞き取り、庁内の地方連携推進PT等を通じて関係局に共有し、地域課題解決のためのピッチイベント等の連携事業につなげるなど、連携の強化を図っております。
また、政策企画局では、大消費地である東京における情報発信を強化したいという他の道府県のニーズに応え、相互PR事業を実施しており、今年度は滋賀県の観光キャンペーンや茨城県が都内で実施するグルメイベントをPRするなど、各道府県の事業や魅力を周知しております。
今後とも地方のニーズを踏まえた連携事業を推進してまいります。
○さいとう(和)委員 ただいまのご答弁により、各都道府県のニーズを丁寧に把握し、具体的な連携事業へとつなげている取組については理解いたしました。
その上で申し上げますと、都民と地方都市をつなぐにとどまらず、やはり、東京が世界と日本各地をつなぐ結節点として、役割を果たしていくことが重要だと思います。
連携をさらに一歩進め、具体的な成果へと結びつけていく視点を持って、積極的に都からも提案していく姿勢こそが、真の地方創生、そして共存共栄の実現につながると考え、申し上げておきます。
地方の資源と東京の発信力、購買力を結びつける取組についても、持続的な需要創出や産業の高度化がつながっているのかしっかりと検証し、磨き上げていく必要があります。
また、スタートアップ支援やDXといった分野においても、やはり単発に終わらせるのではなく、地域に根づいた持続的な取組として発展させていく視点が求められます。
今後はこうした連携の成果を可視化し、より実効性の高い施策へと発展させていただくことを強く求めておきます。
加えて申し上げます。ご存じのとおり、東京都の税収の一部は国税化され、年間約一・六兆円が地方へ分配されています。
さらに、ふるさと納税の活用も鑑みますと、東京から地方への財源移転は相当規模に上がっています。
こうした状況の中で、単なる財源の分配だけで真の地方創生が実現するのか、改めて問われているのではないでしょうか。
日本全体が厳しい状態にある。東京もまた例外ではありません。だからこそ、東京が日本全体の成長促進と共通課題の解決の先頭に立ち、都市と地方が対立するのではなく、生産性の高い連携事業を着実に積み重ねることで、共存共栄の意義と成果を、都民、全国が実感できる形を示していくことが重要であると考えています。
そこで都は、共存共栄の取組への理解をさらに深めていくために、どのように取り組んでいくのかお伺いいたします。
○田中特区・規制改革担当部長自治制度改革推進担当部長兼務 都の共存共栄の取組への共感を全国各地で広く得ていくことは重要でございます。
そのため、地方のスタートアップの支援や、東京と地方の事業者が連携して実施するインバウンドの地方への送客など、自治体だけでなく企業や地域の多様なプレーヤーが参画する事業を展開しております。
また、共存共栄ポータルサイト等を活用して、都が進めているこれらの連携事業を広く発信しております。
こうした取組をさらに強化することで、東京の都市力と地方の豊かな資源や魅力を結びつけ、全国で新たなビジネスや交流を生み出すとともに、共存共栄の考え方を企業や住民にも広く浸透させてまいります。
今後とも、全庁を挙げて連携事業を推進するとともに、都の取組を広く情報発信し、全国各地で、共存共栄の理念に一層の共感が得られるよう取り組んでまいります。
○さいとう(和)委員 ありがとうございます。これまでの答弁で、各道府県とコミュニケーションを重ねながら、地方のニーズを丁寧に把握し、相互PRなど、具体的な連携事業につなげていることが分かりました。
東京と地方を結びつけていく、こうした取組は、双方に新たな需要や交流を生み出すものであり、また、都の取組が浸透することで、東京と地方が互いに成長していく共存共栄の関係が深まります。
大変意義のあるものであり、今後も一層の推進を期待して、次の質問に移ります。
次に、東京の国際的プレゼンスの向上について質問します。
ウクライナ情勢の長期化に加え、アメリカ、イスラエルとイランの緊張など、国際情勢は一層混迷を深めています。こうした中、多国間による協調の枠組みは、必ずしも十分に機能しているとはいいがたい状況にあります。
私は、昨年の委員会質疑において、こうした時代だからこそ、世界有数の大都市である東京が多都市間連携をリードし、国際社会における評価を高めることで、世界から高度人材や投資を呼び込みながら、秩序ある共生社会を実現していくことが重要であり、あわせて、都民と東京の産業が世界から高く評価され、選ばれる存在となることも重要であると訴えてまいりました。
都は、自ら主導する国際都市ネットワークG-NETSにおいて、都市共通の課題解決に向け、知見の共有や技術交流を進めるなど、これまでも国際社会に貢献してきたと承知しています。
折しも、四月には二年ぶりの首長級会議が開催されると聞いています。国際社会での東京の存在感を一層高める絶好の機会です。
そこで、G-NETS首長級会議では、東京の国際的プレゼンス向上に向け、どのような取組を行っていくのかお伺いいたします。
○西田国際戦略担当部長 四月に開催するG-NETS首長級会議には、現時点で世界四十九都市が参加を表明しており、気候災害レジリエンスで切り開く都市の新しい未来をテーマに、東京の先進的な取組をはじめ、好事例の共有を通じて議論を深めてまいります。
また、都市とスタートアップとの連携強化を目的としたセッションを新設し、先端技術を活用した都市課題の解決を促進してまいります。
議論の成果は共同声明として取りまとめるとともに、新たな取組として、各都市がレジリエンス強化に向けた具体的な行動や目標を宣言いたします。
加えまして、G-NETSに合わせて、地理的に近く交流が盛んな東南アジアの国々の首都と、風水害対策やその基盤となるインフラ整備に関する知見共有や意見交換を通じ、連携強化を図ってまいります。
こうした取組により、世界の都市をリードする東京の存在感を一層高めてまいります。
○さいとう(和)委員 G-NETSというプラットフォームを活用して、東京が世界の都市を牽引していく姿勢は、極めて意義深いものです。首長級会議やスタートアップとの連携を通じ、世界の都市に共通する課題の解決と、東京の強みを力強く発信していくことを期待いたします。
都の立ち上げたプラットフォームに加え、国際機関が持つネットワークの活用も重要です。
小池知事は本年一月、アジアの都市の首長として初めてOECDチャンピオン・メイヤーズの議長に就任いたしました。
小池都知事がこれまで、都民生活を守り、東京の国際競争力を向上させてきた都政運営や、様々な都施策の積み重ねが国際社会において高く評価された結果であると聞いています。
まず、チャンピオン・メイヤーズについて、改めて説明を求めます。
○工藤外務担当部長 OECDチャンピオン・メイヤーズは、二〇一六年にOECDが立ち上げた、都市の首長から成る国際的なネットワークで、不平等の是正や包括的な経済成長を促進するための政策や取組を共有し、推進することを目的として設置されたものでございます。
一月時点で六十四人の首長が加盟しており、主な活動としましては、都市共通の課題に対する知見の共有や、国際会議等を通じて都市の声を世界へ届ける取組を行っております。
○さいとう(和)委員 気候変動や災害の激甚化をはじめとした今日的課題の多くは、都市において顕在化しており、市民を守る都市の役割は極めて大きいといえます。
こうした中、都市の声を国際社会に届けるチャンピオン・メイヤーズの取組は重要であると認識しております。
また、OECDにおいては、各国政府や専門家が参画する委員会や作業部会が設置され、経済見通しやPISAなど、国際的にも大きな影響力を持つ取組が展開されています。
また、OECDは、経済社会の変化を先取りした国際的なスタンダードや共通ルールの形成に関与しており、都の先進的な施策を直接発信することで、それらをグローバルスタンダードへと押し上げていくことも可能ではないかと考えております。
OECDを戦略的に活用することで、東京のプレゼンス向上はもとより、その成果を都民生活や都内経済の持続可能な発展へとつなげていく好循環を生み出すことができると考えております。
そこで、東京のプレゼンス向上に向け、OECDをどのように活用していくのかお伺いいたします。
○工藤外務担当部長 来年度、新たにOECDとの共同事業を実施いたします。
具体的には、レジリエンスなど、都が重点的に取り組んでいる施策をテーマに、OECDが文献調査や有識者へのヒアリングを実施するなど調査を行うほか、東京の取組や世界の都市の事例などを整理し、OECDの国際的知見も交えながら分析等を行ってまいります。
こうした成果をレポートとして取りまとめた上で、東京の取組を国際的に発信するほか、都市に共通する課題への対応について、世界の都市にとっても参考となる知見として共有してまいります。
さらに、OECDチャンピオン・メイヤーズ総会をはじめ、OECDが関わる国際会議の場の活用をし、グローバルな課題に対して都市が果たすべき役割や都市間連携の重要性について、都の取組とともに発信してまいります。
知事の議長就任を契機に、OECDの強みを積極的に活用し、東京のプレゼンス向上につなげてまいりたいと思っております。
○さいとう(和)委員 ありがとうございます。東京都の先進的な取組は、世界に誇れるものであります。
OECDを効果的に活用し、これらを世界に発信することで、東京のプレゼンス向上にとどまらず、都内企業や国内のスタートアップ企業のPRを含む、その成果を都民へ確実に還元していく視点を、より一層意識して取り組まれることを求めて、私の質疑を終わります。
○星委員 よろしくお願いいたします。
私からは、TOKYO強靱化プロジェクトについて伺います。
切迫する首都直下地震に加え、年々激甚化する風水害は、都民生活の大きな脅威となっています。都市の強靱化の重要性は、この脅威となっている中で一層、高まっております。
我が会派は、本定例会の代表質問において、取り巻く環境が変化する中にあっても、都民の安全確保は待ったなしであり、なすべきことを着実に実行していかなければならないと訴えさせていただきました。
これに対し、世界で最も強靱な都市の実現に向けて、取組を加速していくとの答弁がありました。プロジェクトに掲げる事業を確実に前に進めるため、政策企画局には、全庁的な視点から総合的な調整機能を十分に発揮してもらいたいと思います。
プロジェクトの推進に当たって、都民の理解を深めていく取組も必要であります。各局による様々な施策を円滑に進めていく上でも、プロジェクトの目的や内容を積極的に発信し、東京の強靱性が確実に向上していることを知ってもらうことが重要であります。
そこで、来年度はどのような情報発信に取り組んでいくのか伺います。
○小島計画調整担当部長 強靱化プロジェクトの推進に当たりましては、様々な機会を捉え、その意義や内容を発信し、都民や事業者の理解と協力を得ることが重要でございます。
このため、プロジェクトを分かりやすく紹介する動画をSNS等で発信するとともに、防災イベント等の機会を活用した普及啓発も行うなど、認知度の向上を図っております。
来年度は、こうした取組に加えまして、新たに都民三千人程度を対象にウェブアンケート調査を行い、プロジェクトに対する認知度や理解度、意識や行動の変化等について定量的に把握し、広報効果を分析いたします。
その結果を踏まえまして、ターゲットに応じた訴求力のある発信手法の工夫など、戦略的な情報発信を行うことで、都民の一層の理解促進を図り、東京の強靱化を着実に推進してまいります。
○星委員 プロジェクトの開始から三年がたち、プロジェクトの成果がどのように都民に届いているかを検証するということは重要な視点であります。
プロジェクトは長期にわたるため、今後も都民に伝わる情報発信を積極的に行い、都民の理解と協力を得て、首都東京の一層の強靱化につなげていっていただきたいと思います。
次に、視点を国内から海外に転じたいと思います。
さきの事務事業質疑で私は、G-NETSにおける都市のレジリエンス強化の取組について質問し、都がレジリエンス部会を通じて、海外都市と様々な知見を共有していることを確認させていただきました。
東京は、これまで豪雨や地震などの自然災害への対策を計画的に進め、世界に冠たる防災都市をつくり上げてきました。
そして、将来に向けては、気候変動により厳しさを増す風水害などを見据え、強靱化プロジェクトの下でさらなる対策強化を進めております。
自然災害に対する強靱化は、世界の都市にとって共通課題となっており、都の取組はベストプラクティスになり得ると考えます。
そこで、強靱化プロジェクトの取組を世界に向けて積極的に発信し、海外都市の強靱化にも寄与していくことが重要と考えますが、来年度、どのような取組を行うのか伺います。
○小島計画調整担当部長 強靱化プロジェクトでは、G-NETSの枠組みや災害対策をテーマに掲げた国際会議などの様々な機会を通じまして、海外の都市に対し、動画、リーフレット等を活用した情報発信を行っております。
来年度は、四月に開催するSusHi Tech Tokyo 二〇二六やG-NETS首長級会議の機会を捉えまして、自然災害に対する東京の強靱性や先進的な取組を発信するとともに、地理的に近く、交流が盛んな東南アジア地域との知見の共有も図ってまいります。
また、G-NETSレジリエンス部会などを通じまして、現地での技術支援や実務レベルでの交流を進めるなど、都市間の連携を一層深めてまいります。
これらによりまして、都が培ってきた高い技術力を生かし、海外都市が抱える課題解決に貢献するとともに、都市の安全・安心を支える取組を一層強化し、東京のレジリエンスをさらに向上させてまいります。
○星委員 東京の経験や技術を世界の都市と共有することは、国際社会の一員として大きな意義を有するものであります。
また、安全・安心な都市として東京の評価を高め、様々な投資を呼ぶことにもつながり、国内外から多くの人々が集う都市の実現にも寄与するものと考えます。
今後とも、優れた取組を海外に積極的に発信し、都市の強靱化の分野において東京が世界を牽引していくこと、期待をさせていただきます。
今回、強靱化プロジェクトに関して、国内外における情報発信の取組を確認させていただきました。この長期にわたるプロジェクトを着実に推進するためには、冒頭にも申し上げさせていただいたとおり、政策企画局が全庁的な視点から、総合調整機能をしっかりと発揮することが重要になると考えます。
そこで最後に、実務者として長きにわたりこの強靱化プロジェクトを進めてこられ、取りまとめを担う朝山技監に、今後のプロジェクトの推進について伺います。
○朝山技監 気候変動に伴い、激甚化する風水害やいつ起きてもおかしくない首都直下地震などの脅威から都民の生命と暮らしを守ることは、都の重要な責務でございます。
こうした考えの下、都は、強靱化プロジェクトを立ち上げ、調節池の整備や無電柱化の加速など、ハード整備を着実に進めるとともに、AIやデジタル技術の活用等のソフト対策も推進し、ハード、ソフト両面から、東京の強靱化を確実に進展させてまいりました。
来年度においても、全庁で連携を図りながら、地下河川の事業化に向けた取組などの風水害対策やマンションの耐震改修など、地震への備えをさらに強化するとともに、地域の実情に精通した区市町村とも一層連携を図ってまいります。
今後も、全庁一丸となってプロジェクトを強力に推進することで、災害の脅威から都民の安全・安心を守る強靱な都市を実現してまいります。
○星委員 ありがとうございました。関係者間でしっかりと連携を図って取組を前に進めていくという、朝山技監からの力強いご答弁をいただきました。
私も、さきの予算特別委員会の冒頭で、都民の命と暮らしを守るため、都が進めるこの強靱化プロジェクトを、我々もしっかりと着実に、東京都と共に進めていくことが我々の責務だと申し上げさせていただきました。
今後とも、政策企画局が全庁をまとめて、このプロジェクトの着実な推進を図ることを求め、質問を終わります。ありがとうございました。
○西崎委員 よろしくお願いいたします。既に、かなり重複しているということで、予定を変更してお送りをいたしますけれども、OECDの連携の話が先ほどの委員からもありました。先進諸国等と連携して様々、施策を深めていくということ、非常に重要であると考えております。
昨年はですね、横浜市がまさに、OECDから気候変動対策の評価対象都市として選定をされて、レポートが公表されているということでございました。これ世界で初めて、気候変動対策の評価としてなったというようなところを拝見しております。
じゃあ東京都においては、今後どういうテーマがあるんだろうと。いろいろ、先ほどのレジリエンスみたいな話もご答弁の中に入っていたようにお聞きをいたしましたけれども、知事がですね、副議長としての担当が女性、子供分野ということでありますから、まさにこの辺りを、ぜひ取り組んでいただきたいなと。
これまで、本当に東京都は子供施策の方に重点的に、かなり力を入れてやってきたというような経緯もありますので、この辺りが、ぜひ取り上げられるといいなと個人的には思っているところでありますけれども、引き続き、皆さんの取組を注目させていただきたいと思っております。
さて、諸外国との連携という観点でいえば、自治体国際化協会、いわゆるCLAIRの活用というものは継続して行われてきたものと承知をしております。
実は今年の一月ですね、私が参加をしております、超党派の全国地方議員ネットワークにおきまして、このCLAIRの事務局長さんからご講演をいただきまして、多文化共生をはじめとした自治体施策の支援について、お話を伺ったというようなことがございました。
そこではJETプログラムをはじめ、海外プロモーション人材の派遣であったり、担い手の育成であったり、CLAIRがやっている様々な、多岐にわたる事業をやっているんだなということを、改めて認識をさせていただきました。
東京都は、これは毎年でありますけれども、来年度予算案においても、自治体国際化協会のCLAIRへの拠出金の予算を計上しているというところ、お聞きをいたしますけれども。特に、これだけ国際情勢が流動的になり、また各種の問題も多様化、複雑化しているという現在において改めて、こうしたCLAIRの活用というものには意義があると思いますけれども、都の取組と見解を伺います。
○天津外務部長 自治体国際化協会、CLAIRは、全国の自治体の共同組織として、自治体の海外活動の支援や海外都市の事例調査等を行っております。
都は、職員の海外出張時のサポートや、福祉、まちづくりなど、様々な分野における海外事例の調査等でCLAIRを活用しております。
今後も、CLAIRが持つネットワークや情報収集機能を積極的に活用してまいります。
○西崎委員 これまでも、そして、これからも積極的に活用していくというような、お答えでございました。
そして、またご答弁にもありましたように、CLAIRというのはこの全国の自治体の共同組織ということでありまして、様々な団体から職員が派遣をされているというような組織でございます。
日本に本部もありますけれども、昨年四月一日時点で、七つの海外事務所で六十六名が働いているということが、そのときのお話で伺ったところでございます。
この人材育成という観点からも、非常に有益なんじゃないかなと思っております。
そこでお聞きをしたいのが、東京都からCLAIRの海外事務所への職員の派遣についての状況をお聞かせください。
○天津外務部長 都は、CLAIRニューヨーク、ロンドン、パリ、シンガポール、シドニー、北京の事務所に職員を派遣し、それぞれの事務所が所管する地域の情報を収集するとともに、自治体間や国内外の企業等とのネットワーク強化を図っております。
○西崎委員 七つのうち六つの事務所に、都から職員が派遣をされているということでございますし、これ、すごく結構な存在感も示しているんじゃないかなと推察をするところであります。そういったものが、都の各種施策に還元をされることということも期待をしたいと思います。
実はですね、そういった派遣されている職員の方の顔が見える機会がありまして、それがCLAIRが発行している機関誌、自治体国際化フォーラムというものがございます。
これですが、毎月発行されておりまして、その特集も、直近では、地域における外国につながる児童生徒への取組であったりですね、その前は、若年層の政治参加促進に向けた国際動向と、政治教育の在り方といって、都政にも深く関わり、かつ有益な記事というものが提供されているところでございます。
ここでは、現地に派遣されている都の職員の方からのレポートというものも掲載されておりまして、例えば、イギリスにおける移民、難民問題について、社会統合の現状を分析するプログラムであったり、もしくは日中の地方政府関係者が一堂に会する、交流推進セミナー、この報告などですね、都から派遣をされている職員の方が、レポートとして記事にしておりまして、貴重な経験をされているんだなということがかいま見えるということでございます。
逆に、東京都から様々な施策をこっちに乗っけると、例えば、スポーツ推進本部から、デフリンピックにおけるユニバーサルコミュニケーション技術の活用の報告等々をですね、都の施策を紹介するというような記事もございます。
もちろん、都関係者以外の記事も含めて、非常に、なかなか有意義な情報が詰まった出版物であると思いますけれども、このCLAIRの機関紙、自治体国際化フォーラムはどのように取り扱われているのかお聞きをいたします。
○天津外務部長 自治体国際化フォーラムは、地域が国際化を推進する上で有益となる情報について広く紹介するため、CLAIRが発行している機関誌でございます。
都は、先進的な取組を寄稿するほか、CLAIRに派遣している都職員が現地での活動状況を紹介しております。
この機関誌は、自治体のほか、大使館、地域国際化協会等に広く配布され、全国自治体の国際化の普及に使われていると聞いております。
○西崎委員 そもそも発行元はCLAIRということで、いろいろな自治体にも配っているというようなことですけれども。東京都でどのぐらい活用されているのかなという、ちょっと分からないところでありますが、別にこれが、みんながみんな読めという話ではないんですけれども、都の職員が書かれている記事ですばらしいと思いましたのが、現在、子供政策連携室にいる方の文章、記事なんですけれども。シドニーの多文化主義政策に関する業務が、この滞在中、最も印象に残っているというような記事を書かれておりました。
その中で、そのまま読みますけれども、地方公務員が外国人となり、海外での業務や生活を経験できることは極めて貴重なことと、こういうふうに述べておられまして、まさに今、東京都、外国人問題や多文化共生の課題に直面をしているわけでありますから、こうした経験を、ぜひ活用していただきたいなと思うわけでございます。
ちょうどその子供室では来年度予算案に、幼児期における国際感覚の涵養なんて新規事業も計上されておりますけど、これ、直でつながれるかは分かりませんけれども、そういった様々な展開があることを、やはり期待して、いい取組だなというふうに感じるところでございます。
こういった都の派遣職員の皆様、関わっていらっしゃいますし、様々なヒントが見つかるという冊子でありますので、委員の皆様にもぜひ、ご注目いただきたいということを申し上げておきます。
さて、OECDとの連携においても、都の先進的施策を発信していくというようなことが、グリーンブック等でもうたわれておりますけれども、実はこれ、CLAIRにおいても、先進自治体の優良施策を、英語のみならず、中国語だとか韓国語だとか、いろいろな言語で紹介をするという取組が行われております。
毎年、これ、十本前後の政策がCLAIRの方でピックアップされているんですけれども、東京都はGovTechであったり、脱炭素の取組であったり、特に最近になって、かなり取上げられる傾向にあるのかなというふうに見ております。
これも都の施策を海外に発信することに寄与すると考えますけれども、これ、都はどのように関わっているんでしょうか、伺います。
○天津外務部長 都は、オンラインマガジン、TOKYO UPDATESやSNS、Tokyo Gov、主要メディアなど様々な媒体を使い、都の施策などを海外に発信しております。
そうした中で、CLAIRにも記事を提供しておりまして、GovTech東京の取組や下水道事業における地球温暖化対策など、都の先進的な政策の発信につなげております。
○西崎委員 ありがとうございます。都から記事提供しているというようなお話でございました。
今、ご答弁にあったように、様々な回路を使って、チャンネルを使って発信をしている中の一つということなのかなと思っております。
過去に豊洲のDXなんかも掲載する、これフランス語でも発信をされていたりするという、CLAIRの取組の方で発信されているということでございます。
CLAIRは、海外の自治体の幹部候補を日本に招聘するとかですね、直接的な接点も持っているものと思いますので、そうした都の施策がダイレクトに伝わるような機会になればなあというふうに期待をしているところでございます。
最後になりますけれども、改めて、日本の首都たる東京都が海外の事例に学ぶことであったり、都の取組を海外に発信をしていくこと、いわば国際的な、この善政競争に乗り出していくということに非常に大きな意義があるというふうに考えております。
例えばですね、東京都の出生数、九年ぶりに増加に転じたということで、今定例会でかなり話題に上がっておりますけれども、これも分析が必要であると思いますが、前向きに捉えたいと私自身は思っています。
で、隣国見ますと、例えばお隣の韓国でも、おととし、出生数が九年ぶりに増加に転じまして、昨年も二年続けての増加となったということでして、同じアジアで似たような課題を抱える大都市として、共通して分析できるような点っていうのあるんじゃないかと思っています。ソウルも東京都と同じように、住宅事情も非常に厳しい状態にあったりするので、やはり共通点があるんだろうなと思います。
また、シドニー事務所のあるオーストラリアではですね、ご存じのように、去年の十二月から十六歳未満のSNSが実質的に禁止されたということでして、昨日だったかな、CLAIRのメールマガジンか何かに取り上げられておりましたけれども、これ、インドネシアも今月末から同様に禁止をするということで発表しております。世界各国で検討や準備を進めているということで、日本や東京における議論でも、参考になるのかなというふうに思っています。
で、国内に目を向けますと、何かこう地方バーサス東京みたいな構図が最近つくられていまして、非常にきゅうきゅうとした思いを私もしておりますけれども。やっぱり、東京こそ国外をきちんと視野に収めて、今までも収めてはいると思いますけれども、大局観をもって日本の施策をリードしていくという役割を貫くべきだと私は考えています。
そこで、これまでもそうした諸外国の都市との関わりを持ってきたものとは理解しておりますが、改めて海外の取組を分析し、都の施策展開に活用すると、こういう観点から、来年度に向けて海外都市等とのネットワークをどのように生かしていくんでしょうか、伺います。
○天津外務部長 都は、姉妹友好都市をはじめとする海外都市との交流のほか、都が立ち上げた国際ネットワークG-NETSにおいて、四月に首長級会議を開催するなど、世界の都市との知見の共有や情報発信に取り組んでまいります。
今後も、都市外交を通じて、東京の安全・安心を支える技術にさらに磨きをかけるなど、様々な施策の推進につなげてまいります。
○西崎委員 ありがとうございます。都市外交においても、やっぱりこう、最後は都民に返ってくるということが重要であると思いますので、政策企画局においてこれまでも蓄積してきたリソースをフルに活用をいただきまして、施策の充実につなげていただくということも求めまして、私の質疑を終わります。ありがとうございました。
○小林委員 よろしくお願いいたします。
初めに、空飛ぶクルマ実装プロジェクトについてお伺いします。
都では、二〇三〇年の市街地の展開に向け、実装プロジェクトを立ち上げ、社会実装に向けた取組が本格化しております。
空飛ぶクルマは、世界各国で開発や実装が進められている新たなモビリティーであり、都市の移動の在り方に大きな変化をもたらす可能性を持つ技術であると思います。
こうした新しい技術の社会実装を進めるには、東京にとってどのような意義があるのか、都民の理解を得ながら進めることが必要だと考えます。
そこでまず、都として、空飛ぶクルマの事業に取り組む意義についてお伺いいたします。
○有江計画調整担当部長 空飛ぶクルマは、人や物の移動革命をもたらし、都民生活の質を高めるとともに、都市の魅力やプレゼンスの向上に貢献する次世代の移動手段であります。
これを社会実装することにより、渋滞の回避や、島しょ山間部などの交通不便地域における移動手段の確保に加え、災害時や医療、救急搬送等での活用など、様々な社会課題の解決策にもつながります。
このため、都は、都政運営の基本方針である二〇五〇東京戦略に重要な施策として空飛ぶクルマの社会実装を位置づけ、二〇三〇年の市街地への展開を目指すロードマップを策定し、取組を進めております。
○小林委員 空飛ぶクルマの社会実装が、将来の都民生活や都市の発展に寄与する可能性を持つとのことですが、空飛ぶクルマを都市の中で実際に実用化するためには、離着陸場の確保などの環境整備や、関係機関との調整が不可欠であります。
また、都民の理解をどう広げていくかも重要であり、これらの対応が社会実装の成否を左右するともいえるかと思います。
こうした課題に対し、民間事業者の取組だけに委ねるのではなく、都が関係機関と連携しながら、実装に向けた取組を牽引していくべきと考えます。
都が、空飛ぶ車の社会実装に向けて、官民連携で取り組むこととした、その狙いについて見解をお伺いいたします。
○有江計画調整担当部長 空飛ぶクルマの社会実装に当たっては、飛行ルートや離着陸場の確保、運航管理や管制、通信との連携など、民間事業者だけでは対応が困難な調整や制度、ルールの整理が必要となります。
このため、都は、実装プロジェクトにおいて、実際の飛行を通じて知見を蓄積し、商用化に向けたインフラ整備や制度設計につなげるとともに、都民の安全性や利便性に対する理解や期待を高めていくことといたしました。
こうした取組を着実に進めていくため、国や民間事業者との官民協議会を立ち上げて議論を進め、それぞれの役割分担を図りながら、空飛ぶクルマの社会実装を進めております。
○小林委員 都が主体的に関わり、安全性の検証、運航環境の整備を積み重ねていくことで、この技術が社会に受け入れられる基礎を築くものだと思います。
今後も積極的に取組を進めていただき、将来的な民間主体での事業展開につなげていくよう、推進をお願いしたいと思います。
次に、東京グリーンビズについてお伺いします。
都は、自然と調和した持続可能な都市を目指し、東京の緑を守る、育てる、生かす取組を進める東京グリーンビズを推進しています。
気候変動対策や生物多様性の保全など、緑に関する取組は、都市の持続可能性の観点からもますます重要性を増しているといえます。
グリーンビズを都庁全体のムーブメントとしていくためには、多様な主体と共に推進していくことが重要であります。
特に民間企業や各種団体が有する知見や技術力、発信力などは、行政施策との相乗効果を生み出す上で、大きな役割を果たすと考えます。
こうした中、都は、都と協働して取組を進める企業などをコラボレーションパートナーとして、官民連携の下、取組を推進していますが、これまで都は、コラボレーションパートナーと共に、具体的にどのような取組を実施してきたのか、お伺いいたします。
○千田計画調整担当部長 都は、グリーンビズの理念に賛同する企業、団体をコラボレーションパートナーとして募集し、これまでに、まちづくりでの緑の創出や、森林保全等に取り組む五十九団体と連携体制を築いてまいりました。
こうしたパートナーと連携いたしまして、まち中の壁面緑化を進めるほか、民間施設を活用したPR動画の放映や、各種イベントにおけるワークショップの実施、民間の緑化技術の展示など、都民の皆様の緑への関心や理解を深める取組を進め、東京グリーンビズの取組の輪を広めております。
○小林委員 今後、さらに取組を進めていくためには、都がこれまでに築いてきたパートナーとのつながりを基盤として、パートナーが区市町村の地域課題の解決に関わることや、パートナー同士が連携して緑の取組を推進するなど、横の連携を強化し、重層的な展開を図ることが重要であると考えます。
そこで、東京グリーンビズの推進に向け、多様な主体の横断的な連携を強化していくべきと考えますが、見解を伺います。
○千田計画調整担当部長 都は来年度、コラボレーションパートナーや関係各局、区市町村をつなぐ交流プラットフォームを新たにウェブサイトに立ち上げます。
このプラットフォームは、コラボレーションパートナーや区市町村等が進める緑の取組を、参加者向けに発信するとともに、連携を希望する際には、ニーズを一斉に共有できる仕組みとし、参加者同士が自発的かつ迅速に、ダイレクトにつながることで、新たな協働の創出を後押ししてまいります。
こうした取組を通じ、例えば、遊休地の管理ノウハウを持つ企業と、まち中で緑地等を創出したい自治体が結びつくなど、これまで十分につながる機会のなかった多様な主体の協働を通じまして、東京グリーンビズの取組を強力に推進してまいります。
○小林委員 東京グリーンビズの推進に当たっては、それぞれの知見と強みを結集して進めていくことが重要であると考えます。
本プラットフォームを通じて、様々な主体間での協働の輪が一層広がり、取組がさらに加速することをお願いしたいと思います。
次に、都市外交推進について二点お伺いします。
近年の物価高騰や少子高齢化の進行、さらにはデジタル化の急速な進展などを背景に、都政を取り巻く環境はこれまでになく大きく目まぐるしく変化をしております。
こうした状況の中、都民一人一人の暮らしにしっかりと寄り添い、現場の声や実態を踏まえながら、実効性のある施策を打ち出していくことが重要であります。
同時に、社会経済の変化が激しさを増す中にあっては、都がこれまで積み重ねてきた経験や知見に加えて、国内外の先進的な取組や客観的なデータを柔軟に取り入れ、施策の質を高めていく姿勢も大切であります。
こうした観点から、今般、都が経済協力開発機構、OECDと連携強化し、共同事業などに取り組もうとしていることは、政策をより充実させていくための一つの手段として意義あるものと思います。
OECDは、経済、教育、環境や少子高齢化、デジタルなど、幅広い分野において、国際比較や分析などの知見を蓄積してきた組織であります。
今後、共同事業など、OECDとの連携を通じて得られる知見などを都の施策に活用していく方向性について、見解を伺います。
○工藤外務担当部長 新たに実施するOECDとの共同事業では、レジリエンスなど都市に共通する課題への都の先進的な取組について調査分析を行い、東京はもとより、同じ課題に悩む世界の都市にとって参考となるレポートを作成します。
また、都が主催する会議やイベント等におきまして、国際的な政策分野に精通したOECDアナリスト等の登壇や、庁内でのOECDデータの活用促進により、都民や職員が世界の政策動向や先進事例に触れる機会を増やしてまいります。
こうした連携を通じて得られる知見や人とのつながりを、各局における政策立案や事業展開の参考とすることで、都政全体の施策の質の向上を図ってまいります。
○小林委員 都が、OECDとの連携強化を通じて得た知見を、都政の様々な課題の解決へ効果的に活用していただくよう、今後の進捗も注視をしていきたいと思います。
とりわけ、都市間での知見共有が不可欠な分野が、都市のレジリエンス強化であります。
世界で自然災害が頻発化、激甚化している現状を踏まえ、都は昨年九月に、国際ネットワークG-NETSを都市のレジリエンス強化に着目したプラットフォームに再編し、実践的な都市間連携の場として、レジリエンス部会を新設いたしました。
この部会には、これまでに約四十都市が参加して、直面する風水害や森林火災などに関する課題認識や、取組内容の共有のほか、災害時の情報発信など、都市の関心が高い都の取組の紹介などを開始したと聞いております。
急激な気候変動に伴う自然災害などから、市民の生命や暮らしを守り抜くことは、都市に課せられた責務であり、取組をさらに加速させていくことが必要であります。
そこで、G-NETSでは、東京のレジリエンス強化に向けた来年度の取組についてお伺いいたします。
○西田国際戦略担当部長 G-NETSでは、四月に首長級会議を開催し、自然災害に対する都市のレジリエンス強化など、共通課題の解決に向け、世界の都市のリーダーが、約十のセッションによる好事例の共有などを通じて、議論を深めてまいります。
また、レジリエンス部会では、都職員が海外都市を訪問し、先進事例を学ぶとともに、海外都市から上下水道分野などでの研修や視察の受入れ、現地での技術協力など、実践的な取組を実施してまいります。
こうした取組によりまして、東京の誇る技術や施策を世界の都市に発信するとともに、東京の安全・安心を支える技術力のさらなる強化を図り、東京ひいては世界の都市のレジリエンス向上につなげてまいります。
○小林委員 気候変動の影響が深刻化する中、都民を守り抜くために、東京のレジリエンスを不断に高めていくことは、極めて重要であります。
都民の安全・安心に直結する成果が生み出されるよう、G-NETSを通じた取組を着実に推進していただくことを要望いたしまして、質問を終わります。
○斉藤(ま)委員 日本共産党の斉藤まりこです。よろしくお願いいたします。
私からも、まず初めに、空飛ぶクルマについて伺いたいと思います。
都は、次世代の空の移動手段として、空飛ぶクルマの実証について今年度から予算をつけて事業を始めています。
ちょっと重なる部分があるかもしれないですが、ちょっと丁寧に伺っていきたいと思います。
空飛ぶクルマについて、政策企画局での今年度と来年度の予算額について、年度ごとに教えてください。
○有江計画調整担当部長 空飛ぶクルマに関する当初予算の計上額は、令和七年度は一億円、令和八年度は四億円でございます。
○斉藤(ま)委員 今年度と来年度の取組内容について伺います。
○有江計画調整担当部長 都は、二〇三〇年の市街地での展開に向けプロジェクトを実施しており、今年度については実証計画の策定、ルート検討等を行うほか、来年度は臨海部エリア、河川上エリアにおいて、実証飛行や機体の安全性や魅力等の、広く発信する取組を行うこととしております。
○斉藤(ま)委員 今年度は実証計画の策定を行い、来年度からこの飛行の実証を行っていくということで、予算は四億円になるということですね。
そして、今、ご答弁でですね、来年度は機体の安全性等を発信するということなんですけれども、安全性というのは、これ、既に確認されているんでしょうか。詳しく教えていただけますでしょうか。
○有江計画調整担当部長 現在、空飛ぶクルマにつきましては、機体の開発が世界的に進展している状況でございます。
実際、東京都の中で、空飛ぶクルマが商用化された場合につきましての安全性につきましては、国土交通省の承認を経て、飛ぶ形になります。
○斉藤(ま)委員 つまり、国土交通省による調査ということですが、これからだということなんですね。安全性についてはこれからだと。
国が調査するから安全ですとか、心配ありませんということはいえないと思うんですね。なので、安全だということありきで進めるということは許されないと思いますし、また、早まった、あるいは誤解を招くような情報の発信ということは許されないということは、厳しく指摘をしておきたいと思います。
空飛ぶクルマの実用に関して、将来の目指す姿、ロードマップには、都市間、都市内移動として使うことも想定されていますが、これは、高層ビルのヘリポート間を飛ぶようなイメージになるんでしょうか。
○有江計画調整担当部長 都は、空飛ぶクルマの活用について、高層ビルの離着陸場間の飛行のほか、都市内、都市間移動や観光遊覧、空港アクセス、島しょ部アクセス、災害時等の多様なユースケースをロードマップに位置づけ、計画的に取り組むこととしております。
今後、安全性や周辺環境への影響を十分に考慮しながら、実装プロジェクトの成果を踏まえ、検討していくこととしております。
○斉藤(ま)委員 都市間を飛ぶこともあるし、都市内のビルからビルへと飛ぶことも想定されているということですね。
当然航空法の規制もあり、飛行機やヘリよりも低空を飛ぶということが想定されるのかなあというふうに思いますが、都市の上を飛ぶということですから、安全性については、これ、重大な問題だと思うんですね。
率直にいって、頭の上を飛んでいたら恐怖を感じるということもあるのではないでしょうか。
私は先日、デジタルサービス局が民間コンソーシアムと共同で行った飛行の実証実験の現場に行きまして、実証飛行を拝見させていただきました。
実証飛行はですね、有明の国際展示場の駐車場を発着場として、ゆっくりとホバリングしてから、海の方に移行するというものでした。
プレスでも発表されましたけれども、飛行距離はそのときは百五十メートル、そして、飛行時間は三分三十秒、飛行速度は秒速四メートルぐらいという形で飛行をしていました。
実証飛行では、遠隔操作で飛行させていましたけれども、実際に人を乗せて、都市内、都市間を飛行させるに当たっては、パイロットが乗る有人飛行になるのか、そうではないのか、どういう想定なのか教えてください。
○有江計画調整担当部長 現在、国においては、将来の自動化、自律飛行に対応するための制度整備等について検討が行われております。
当面の商用運航に当たっては、パイロットによる飛行が前提となっております。
○斉藤(ま)委員 当面は、パイロットによる飛行が前提ということですが、将来は無人飛行を検討しているということなんですね。
今、無人走行という点では、自動車においても、国が実証実験を行っているというような段階で、その安全性についてはまだ確立されていないと思うんですね。社会的に受け入れられているという段階では、まだないということで、事故が起きたときの責任も曖昧になるのではないかという、大きな問題もあります。
ましてや、空を飛ぶ車となればですね、事故になれば、地上にいる方も巻き込んで、重大な事故になるということは明らかです。
それから、どのような方からのニーズがあるのかということも、確認したいというふうに思います。どういう人からの需要があると想定しているのか伺います。
○有江計画調整担当部長 都は、空飛ぶクルマの将来目指す姿として、先ほど申し上げましたとおり、都市内、都市間移動や観光遊覧、空港アクセス、島しょ部アクセス、災害時等、様々なユースケースをロードマップに位置づけ、計画的に取り組むこととしております。
○斉藤(ま)委員 都としてね、ロードマップに位置づけているってことは分かります。見ています、私も。しかし実際に都民の、どういう方々からのニーズが今あるのか、それはつかんでいるんでしょうか。
○有江計画調整担当部長 都は、先ほど申しましたとおり、空飛ぶクルマの将来目指す姿として、都市内、都市間移動や観光遊覧、空港アクセス、島しょ部アクセス、災害時等の様々なユースケースを想定しておりまして、それをロードマップに位置づけまして、計画的に取り組むこととしております。
○斉藤(ま)委員 都の考えということはおっしゃるんですけれども、実際にどういう都民の方からのニーズがあるのかという明確な答弁ないんですよね。
これ、実証実験のデモンストレーションには、子供たちが何人か見学に来ていたんですけれども、そこで、デモ飛行の後に質疑応答があり、子供たちからも、どこを飛ぶのか、どうしてつくったのかなど、素直な質問が幾つか出されていました。
その中で、幾らぐらいで乗れるのですかという子供からの質問があり、事業者の方は、タクシーの二倍ぐらいの値段で乗れるようにしたいと思っていると答えていました。
都は、そうした想定について事業者と話し合っているんでしょうか。同じ認識なんでしょうか伺います。
○有江計画調整担当部長 実装プロジェクトによる実証飛行等を現在行う段階でございまして、現時点では、将来の料金については想定しておりません。
○斉藤(ま)委員 現時点では、将来の料金は想定していないということですけれども、事業者の方は、はっきりタクシーの二倍くらいの値段で乗れるようにしたいと答えているんですね。
そうなるためには、よほど需要があって、空を飛び回るというような状況か、あるいは、公費を入れて運航を支援するしかないというふうに思うんですね。
私たちは、民間企業が技術革新を追求していくことについて、全てを否定するものではありませんけれども、しかし、公費を入れて支援するのがここなのかという疑問を大いに持っています。
今、足元では、公共交通の維持が大きな社会問題になっています。
都内の至るところで路線バスが維持できず、都営バスも今回は、四十人の運転士不足で、この春から減便が相次いでいるんです。
都民のニーズはこっちにあるんですよね。指摘しておきたいのはですね、空飛ぶクルマは、都民の未来のための夢の車というような打ち出しで推進されていますけれども、実のところ、本来は民間事業者が自前でやるべきものなのに、都が財政、場所の提供、その他の資源も含め、提供をしているという側面が否定できません。
空飛ぶクルマ実装プロジェクトで採択された事業者は、一つは、日本航空を代表者とし、住友商事、NEC、大成建設などのコンソーシアム、そして一つは、野村不動産を代表事業者として、ANAホールディングス、JR東日本、日建設計などが加わったコンソーシアムです。
野村不動産グループの空飛ぶクルマは、株式会社SkyDriveの機体を使いますが、このSkyDriveは、伊藤忠商事やスズキ自動車をはじめとする大企業が出資をするスタートアップなんですね。
経団連が発表したスタートアップ躍進ビジョンの提言には、大企業によるスタートアップのM&Aを促進すると明記しています。
さらに、経団連の幹部や大企業のトップたちも、経済誌にインタビュー等で、自分たちで一から開発する、自前主義からの脱却や、時間を買うためのM&Aだと公然と語り、スタートアップを大企業に取り込むことを推奨しています。
つまりですね、財界大企業は、自前の研究開発などをスタートアップにやらせることで、いわゆるリスクの外部化をやっているんですね、図ろうということですね。自分たちはリスクを回避し、行政に税金でスタートアップ企業を支援させ、自らのもうけの道具としてスタートアップ企業を消費、取り込んでいくというものなんですね、そもそも。
空飛ぶクルマも、そうした文脈の一つで支援がされているということを指摘せざるを得ません。そうした支援ではなく、本来行うべき都民の移動権、保障などを重視した政策に切り替えるべきだということを求めます。
次に、OECDのことで伺います。
既に、幾つかお話がありました。ちょっと重なる部分もあるかもしれませんが、来年度は、OECDが関わる国際会議などの参加ということで、予算が計上されています。
知事が一月に、このチャンピオン・メイヤーズ包括的成長イニシアチブの議長に就任したということによるものだと思いますが、その就任の理由と今後の取組について、改めて伺います。
○工藤外務担当部長 都はこれまで、様々な機会を通じて、都市が抱える共通課題について都の施策を国内外に発信するとともに、多様な都市との連携を推進してまいりました。
こうした取組などがOECDの掲げる包括的な成長という理念と合致するとして、また、知事のリーダーシップが期待され、議長就任に至りました。
今後、OECDが関わる国際会議の場を活用し、グローバルな課題に対して都市が果たすべき役割や都市間連携の重要性について都の施策とともに発信するなど、様々な取組を実施してまいります。
○斉藤(ま)委員 OECDが関わる国際会議の場を活用して、都市間連携の重要性などについて発信していくということです。
OECDは、世界最大のシンクタンクといわれていますけれども、都として、その意義についてどのように認識しているか伺います。
○工藤外務担当部長 OECDは、各国や都市の政策に関する統計や分析を蓄積し、先進的な取組や知見の共有等を行う国際機関でございます。
都としても、OECDとの連携を通じて、世界の都市と知見を共有しながら、都市に共通する課題の解決や、都政全体の施策の質の向上を図ってまいります。
○斉藤(ま)委員 世界の都市の知見を共有して、都政の施策の質の向上を図るということです。
大事なのはですね、都民の暮らしをよくしていく、住みやすい、暮らしやすい東京都をつくっていく、こういう視点に立つことだというふうに思います。そうした点で、OECDの指標が日本の現状を分かりやすく示していることも多くあると思います。
例えば、昨年発表されたOECDの報告書では、日本の高等教育の一人当たりの公的支出は、OECD平均の五四%にとどまっていることが分かっています。
日本の高過ぎる大学の学費は社会問題になっていますけれども、根っこには、公的支出が低く抑えられているということがあります。
さらに、大学の学費の値上げが今問題になっていますけれども、公的支出を今の二倍にして、OECDの平均まで引き上げれば、学生も子育て世代も希望が持てる社会に変わります。
ほかにも医師数が少ないことや男女の賃金格差が大きいことなども、日本の特徴だと思います。
OECDの統計などを生かして、日本の遅れている分野においても、各局と連携をしながら、国際水準に引き上げていく取組を進めていく必要があると思いますが、いかがですか。
○工藤外務担当部長 都はこれまで、急速に変化する社会経済情勢や、複雑化、困難化する都政課題へ的確に対応するため、国内外の多様な知見を積極的に活用してまいりました。
引き続き、OECDをはじめ、国内外の知見も参考にしながら、施策の充実を図ってまいります。
○斉藤(ま)委員 引き続き、OECDをはじめ、国内外の知見を参考にして、施策の充実を図るということです。都民の目線で、暮らしやすい東京の実現のために生かしていただきたいというふうに思います。
次に、都市外交を推進することに当たって、政策企画局の基本的な姿勢について伺っていきたいと思うんですけれども、事前に確認させていただいておりました資料をお配りさせていただきます。
事前に局の方にもお渡ししていますので、すみません、恐れ入ります。ありがとうございます。
この都市外交を推進することに当たって、基本的な認識ですけれども、東京都は平和国家の首都として、恒久平和の実現に貢献する責務を認識されていますでしょうか、まず伺います。
○天津外務部長 日本の平和と安全を維持し、国民の生命と財産を守る安全保障は、国の専管事項でございます。
○斉藤(ま)委員 平和や安全保障に関することは国の専管事項ということなんですけれども、果たしてそうかということで、質疑をしたいというふうに思います。
私が今いった、東京都は平和国家日本の首都として、世界の都市と連携し、文化交流等−−恒久平和の実現に貢献する責務というのはですね、東京都の条例に書かれていることなんですね。
東京都平和の日条例です。ここに書かれているのはですね、東京都は、平和国家日本の首都として、世界の都市と連携し、文化交流等の推進に努め、人々の相互理解に立脚した国際秩序の形成と恒久平和の実現に貢献する責務を深く認識しということが書かれているんですね。戦争の惨禍を再び繰り返さないことを誓うということで、この条例に書かれています。他人事の話じゃないと思うんですね。平和のこと、国の専管事項だということじゃないということです。
東京都は、この責務を深く認識し、戦争の惨禍を繰り返さないということを誓うということが、この条例では掲げられています。
東京都が主語になっている条例で、これは一九九〇年に制定をされています。我が党は今回の代表質問で、沖縄県の取組を示しながら、平和を中心に据えた都市外交を行うべきと求めましたけれども、東京都も、平和を位置づけた都市外交を行ってきた、そういう歴史があります。
一九六〇年に東京都が初めて海外の都市と姉妹友好都市関係を結んだのはニューヨーク市で、その宣言には、両市市民の福祉増進と世界平和の維持に貢献するため最善の努力を誓うと掲げられています。
一九九四年にベルリン市と結んだ宣言では、両都市の発展に資するとともに、日本とドイツ両国の一層の友好親善を増進させ、ひいては世界の平和と発展に寄与しようとするものであるというふうに書かれているんですね。
これらの宣言に基づいて、どのような取組が行われてきたか、伺います。
○工藤外務担当部長 都は、ニューヨーク市やベルリン市と姉妹友好都市関係を結んで以降、文化やレジリエンスなど、都市としての様々な交流を行っております。
○斉藤(ま)委員 平和についての言及がありませんでしたけれども、都民平和アピールにもあるとおり、恒久平和は都民全ての願いであり、人類共通の目標です。その課題に対し、避けられるかのような態度を取るべきではないというふうに思うんですね。
資料になりますけれども、今日はですね、ここに、約三十年前、一九九四年の東京都の広報を持ってきました。このパネルですけれども、皆さんのお手元にお配りさせていただいたものも同じものになります。
約三十年前、この一九九四年の東京都の広報ですけれども、ここには三月十日は東京都平和の日というタイトルで、平和のことが全面に掲載されていますけれども、この下の方ですね、マーカー引いてあります。ちょっと薄くなってしまっているかもしれませんが、ここに平和への取組という記事があり、当時の都市外交について書かれています。
国際平和への取組が紹介されているんですけれども、平和国家日本の首都として、世界の都市と連携し、市民交流や文化交流の推進に努め、人々の相互理解に基づいた国際秩序の形成と恒久平和の実現に、都市としての立場から努力していますというふうに書かれています。
あと二つ紹介したいと思いますが、その前の年ですね、十月には東京都主催で、世界首都会議を開催し、国際平和の実現に向けて話合いを行うなど、都市外交を積極的に展開しましたということです。
また、東京都の平和に対する努力が認められ、一九九一年に国連から、我が国の都道府県では初めてのピースメッセンジャー、平和の使徒との認定証が授与されていますということなんですね。
このことについては、政策企画局として、外務部として、ご存じでしたでしょうか。
○天津外務部長 今、ご指摘のございました世界首都会議につきましては、都市の課題解決に向けて、それぞれの知識や経験を交流させることを目的として開催されたものでございます。三十年以上前に開催されたものと認識して、確認してございます。
現在、都といたしましては、姉妹友好都市をはじめ、様々な交流を通じ、都市として、友好関係の発展を図っております。
こうした都市間の交流による協力信頼関係の構築が、ひいては、国際社会の平和と繁栄にも貢献していることは、改めていうまでもないことでございます。
なお、日本の平和と安全を維持し、国民の生命と財産を守る安全保障は、国の専管事項でございます。
○斉藤(ま)委員 今ね、何か取組も併せてご答弁ありましたけれども、国の専管事項って、ずっといい続けているんですけれども、ずっと東京都、そういうことじゃなかったわけですね。こういう、平和を位置づけた外交というのに、こんな豊かな取組があったわけです。知事の姿勢次第でできることなんじゃないかというふうに思うんですね。
私もこの記事を見て初めて知りまして、平和をテーマにして、こんなに豊かな取組があったんだなあと驚きました。平和や安全保障に関することは国の専管事項というのとは、格段の差だというふうに思うんですね。東京都が主体的にできることっていうのは、多くあるのではないでしょうか。
私は今年の初めに、平和の取組について学ぶため、沖縄県に視察に伺いました。沖縄県は地域外交基本方針の中で、国際交流や協力を通じて、平和と発展を目指す取組を位置づけています。
琉球王国時代から伝わる、近隣諸国とのかけ橋という意味の、万国津梁という理念を大切にして都市間交流を行っています。
そのときですね、担当の方にいろいろお話を伺ってきたんですけれども、平和のために自治体ができることは、仲よくすることだと。様々なネットワークに入って、仲よくして、そして、平和を主軸として、様々な分野で交流を持つことが大事なんだということで、いっていました。
そして、沖縄でも米軍基地がたくさんありますので、基地があるところは必ず攻撃されるということで、不安もある。そういう中で、直接、米軍と県とでやり取りできる、そういう体制もつくっているということなんですね。
また、北東アジア地域自治体連合にも加入して交流をしていますが、東京都もこうしたことを参考にして、北東アジア地域の友好のために貢献するということができるんじゃないかというふうに思いますが、いかがですか。
○天津外務部長 繰り返しになりますが、都は、姉妹友好都市をはじめ、様々な交流を通じ、都市として友好関係の発展を図っております。
こうした都市間の交流による協力信頼関係の構築が、ひいては国際社会の平和と繁栄にも貢献していることは、改めていうまでもないことでございます。
なお、日本の平和と安全を維持し、国民の生命と財産を守る安全保障は、国の専管事項でございます。
○斉藤(ま)委員 都市間の交流による協力信頼関係の構築が国際社会の平和と繁栄に貢献しているということは重要なことだと思います。改めていうまでもないといいますが、それでも平和っていうことを位置づけようとすると、まあ逃げるわけですね。そういうちょっと他人事のような姿勢では、私はいけないというふうに思うんですね。顔を合わせて対話をする、対話の強化こそ武力行使を回避する大きな力だというふうにも思っています。
私たち日本共産党は、かつての戦争当時、日本の政党の中でただ一つ反戦平和と民主主義を貫いてきた政党です。そして、今でも平和のための野党外交を実践しています。
ちょっとあまりにも知られていないという側面はあると思うので少しご紹介したいんですけれども、NPT再検討会議など核兵器禁止条約について交渉する国際会議に参加し、核兵器廃絶を求める市民社会と連帯して条約の成立を強く要請し、採択に向けて力を尽くしてきました。
そのほかにもアジア政党国際会議にも、最近では日本の政党として唯一参加する中で、東アジア平和提言というものを発表しています。どういうものかというと、どんな紛争も話合いで解決し、武力行使を起こさないというルールで努力しているASEAN諸国ですね、ここに学んでその平和の枠組みを東アジアにも広げていこうというものです。
日米同盟のような軍事ブロックの強化で世界の分断を深めるのではなく、全ての国を包摂する平和の枠組みをつくっていこうという提言の内容が、二〇二二年、トルコで開かれたアジア政党国際会議でのイスタンブール宣言へと盛り込まれるという、こういう貢献も果たしています。
中国に対しては、二〇〇八年の日中首脳会談で交わされた日中共同声明で、双方は互いに協力のパートナーであり、互いに脅威とならないと約束したことについて両国が守るべきだというふうに伝えています。
本来なら、このように憲法九条を持つ日本として平和な国際社会をつくるためのリーダーシップを発揮することができるんじゃないでしょうか。こうした外交努力こそ強化をすること、そして東京都も都市の立場で、平和のためにリーダーシップを発揮することが求められているのではないでしょうか。
武力に頼る道ではなくて、都民、国民が希望を持てる平和外交こそこの強化するということを強く求めて、質問を終わります。
〔天津外務部長発言を求む〕
○天津外務部長 それでは、委員のお話につきまして、改めて認識申し上げます。
都のこれまでの都市間の交流による協力信頼関係の構築が、ひいては国際社会の平和と繁栄にも貢献していることは改めていうまでもないことでこざいます。
日本の平和と安全を維持し、国民の生命と財産を守る安全保障は国の専管事項でございます。
○斉藤(ま)委員 私が質問していないのになぜ手を挙げるんですか。反問権っていうのはないはずですよ。皆さんのお仕事は議員の質問に対して説明をする、そういうことではありませんか。
質問していないのに手を挙げられる、これ簡単にやられたら本当に困ります。なので、指名をするということもですね、ちょっと考えていただきたいと思うんです。
以前もありましたね、私と他の委員に対しても、質問していない、終わりといっているにもかかわらず、手を挙げて反論する。しかも、今の内容は既にいわれた答弁です。何のために立ったのか全く意味が分かりません。
このことはちょっと抗議したいと思います。できればですね、今後はこういうことないように私は協議したいというふうに思うんです。どうでしょうか。
○福島委員長 私は、議会という場所は議論が尽くされる場所であると思っています。なのでどういった意見があるか聞きたかったので指名しました。しかしながら、繰り返しの答弁であったことはちょっと私の意図していたところとは違います。
しっかりとここでは建設的な議論がなされるような議論をしていただきたいと思います。以上です。
○坂本委員 国民民主党の坂本まさしです。どうぞよろしくお願いします。
私は、昨年の事務事業質疑においてもですね、二〇五〇東京戦略について質問をさせていただきました。
その際、戦略を実効性あるものにするためには、事業の実績を把握することはもとより、その結果として生じる都民の暮らしや意識の変化を把握する、アウトカム指標の設定が重要だということを申し上げてきました。
さらにですね、都民の方々が、東京がよくなっているなと実感し、都政に共感を持っていただくことが、施策を推進する上で重要なんじゃないかというふうなことも申し上げました。
今回公表された、二〇五〇東京戦略のさらなる推進においてはですね、都が二〇五〇年代に目指す、世界で一番の都市、東京の実現に向けて、PDCAサイクルを徹底して、政策目標を強化することで、戦略をさらに推進することとしております。
そこで今回、どういう観点から、戦略の強化を図っていらっしゃるのかを伺わせてください。
○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略の推進に当たりましては、事業の進捗状況や取り巻く環境変化を的確に見極め、政策目標を設定し、戦略の実効性を高めていくことが重要でございます。
そのため、戦略策定時に設定した二百九十六の政策目標のうち、取組が大きく進んでいる目標を上方修正するとともに、戦略策定後に生じた変化に対応していく観点から、十六の政策目標を新たに設定したところでございます。
新設した政策目標には、気候変動により厳しさを増す夏の暑さに対し、暑熱順化といった都民の行動変容を促す目標や、AIが急速に社会で活用される中、都民のAIリテラシーの向上に関する目標などの、アウトカムの政策目標を盛り込んでいるところでございます。
○坂本委員 ありがとうございます。二〇五〇東京戦略策定後も随時アップデートしていく視点は極めて重要だというふうに思います。
また、政策目標の新設に当たっても、アウトカムの目標設定を行っている点については、評価するものかなというふうに思います。
東京都は小池都政下において、「未来の東京」戦略を公表し、その成果、実績を踏まえ、政策を強化した二〇五〇東京戦略を策定してきたところであります。
さらにPDCAサイクルを回してですね、今回の二〇五〇東京戦略のさらなる推進につながっているものと考えています。
これまでの都としての取組によって、都民の暮らしや生活環境が実際にどう変わってきたのかを、都民に分かりやすく示すことも欠かせないというふうに思います。
そこで、小池都政下において東京都が進めてきた施策の成果について、伺わせてください。
○小松計画調整部長 都はこれまでも、長期戦略の推進に当たりましては、PDCAサイクルを徹底し、施策の充実強化につなげてまいりました。
こうして進めてきた取組によりまして、例えば、昨年の都内出生数が九年ぶりに増加したほか、都に訪れる外国人旅行者数が過去最高を記録するなど、着実に成果が表れてきております。
また、都民に対するアンケート調査では、子育て世帯の約九割が東京は子育てしやすいと実感をしているほか、東京の未来は今よりよくなっていると思う都民の割合が七割を超えるなど、都政の取組に対して多くの共感を得ております。
引き続き都民の皆様に、東京がよくなっていると実感していただけるよう、二〇五〇東京戦略のさらなる推進に取り組んでまいります。
○坂本委員 ありがとうございます。東京都が、これまでの積み重ねてきた様々な取組が着実に成果を上げて、満足度も高い水準なんだということが分かりました。
こうしたアンケートの結果はですね、都民の高い満足と、都政に対する共感を示すアウトカムそのものでもあるというふうに考えます。
都民の満足度をさらに高めていただくとともに、その成果を多方面に波及させていただいて、都民一人一人の皆さんの暮らしの質の向上に向けて、二〇五〇東京戦略の取組の一層の推進を強く期待したいと思います。
この質問の結びに当たってですね、この東京戦略に関連して一言申し上げますが、現在、東京一極集中を是正すべきと声が聞かれます。
一方、こうした議論について、これまで小池知事や東京都が繰り返し指摘してきたように、限られたパイを分け合うだけの内向きの発想では、東京の発展はおろか、日本の明るい未来を切り開くことはできないんじゃないかというふうにも思います。
この首都東京が先頭に立ってですね、人への投資をはじめ、国際競争力の向上ですとか、都市機能の強化に取り組んで、日本の成長を力強く牽引していくことが重要なんじゃないかと。
世界と競い合いながら新たな価値と成長を生み出して、その成果を日本全体へと波及させていくことにこそ、我が国の持続的な発展につながるんじゃないかというふうに考えるわけです。
そのためにも、東京都が掲げる二〇五〇東京戦略を推進していただいて、首都東京が世界をリードする国際都市として飛躍を遂げていくということを強く期待したいと思います。
次に、Tokyo支援ナビについて伺います。
多岐にわたる支援情報を分かりやすく表示する検索サイトである、Tokyo支援ナビですが、情報収集の入り口として、現在も大変重要なプラットフォームだというふうに思います。
私は、このサイトの着実な機能改善の積み重ねこそ、支援策についての知りそびれや、申込みそびれ、受け取りそびれといった三つのそびれの解消にもつながると考えています。
先日、第一回定例会で、私の質問に対し局長の方から、Tokyo支援ナビをユーザー目線で機能強化をするために、今年度、都民に対してアンケートを行ったという答弁もいただきました。
都民が必要とする支援情報を確実に届けるサイトであるからこそ、ユーザーである都民から実際に声を聞きながらですね、改善を重ねていくことが重要なんではないかと思うわけであります。
このTokyo支援ナビに関するアンケートの調査結果と、それを踏まえた検討状況について、教えてください。
○波戸戦略広報担当部長企画担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 都では、昨年八月、Tokyo支援ナビの機能改善に向け、二千名の都民にウェブアンケートを行ったほか、実際に操作していただいた都民から、対話を通じて感想や意見を伺う、グループインタビューを行いました。
都民からは、見やすい、シンプルで操作が分かりやすいなど、視認性や操作性を評価する意見がある一方で、キーワードを入力したが、完全一致でないためヒットしなかったなど、検索性に関する意見が寄せられました。
そこで、令和七年度は、キーワード検索の際の漢字、平仮名等の違いによる、いわゆる表記ゆれ対応を行うとともに、生成AIを活用した検索機能の改善について検討を行っております。
○坂本委員 ありがとうございます。ユーザーの声を基にですね、改善に取り組まれているということが非常によく分かりました。
デジタルサービスは、ユーザーの声を踏まえながら機能改善を重ねていく、アジャイルな取組が重要なんじゃないかと思います。
この生成AIを活用した検索機能については、第一回定例会においても、来年度実現するといった前向きな答弁もいただきました。
そこで、来年度導入を検討しておられるAI検索について、具体的な取組とその効果について伺わせてください。
○波戸戦略広報担当部長企画担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 令和八年度は新たに、自分の考えている困り事や悩み事を話し言葉で入力すると、生成AIが質問の意図を的確に理解し、最適な支援情報を表示することが可能となるよう、システム改修を行います。
新機能の実装に当たっては、ユーザーテストを行い、検索性のほか、分かりやすい画面構成やデザインへの見直しなど、さらなる操作性の向上を図ることとしております。
こうした取組を通じて、これまで、自分の状況に合った支援策にたどり着くことができない方にも、必要な支援を確実に届けてまいります。
○坂本委員 ありがとうございます。私の周囲でも、ご自身の課題とか、必要な支援を言葉にすることがなかなか難しい、それによって、本来であれば受けられるはずの支援を逃してしまう、そういったケースもあります。本当に支援が必要な人ほど、自分の状況を整理して言語化する余裕もないものなんではないでしょうか。
この支援制度はですね、存在するだけでは意味がなくて、必要な人に届いて初めて政策価値を持つものなんじゃないかと思います。
この支援を確実に届けていくためには、従来のキーワード検索だけでは限界があったということです。困り事をそのまま話し言葉で入力すれば、必要な支援にたどり着ける、そうした仕組みは、まさに必要な支援を必要な人に確実に届けるための重要な取組であるというふうに考えます。
来年度、Tokyo支援ナビに生成AIを活用した検索を導入するということは、こうした課題の解決に資するものであって、まさに、必要な支援を必要な人に確実に届ける取組として、大きな前進なんじゃないかと高く評価しています。
そして、Tokyo支援ナビが、必要な人に届ける思想を持ってUI、UXを改善していくことはですね、今後同様に重要な基盤である、東京アプリの機能強化を先導するものでもあります。
このTokyo支援ナビですとか東京アプリのような仕組みを通じて、知りそびれ、申込みそびれ、受け取りそびれといった三つのそびれをなくしていくこと、それこそがこれからの行政に求められる役割であるというふうに考えます。
来年度、令和八年度の確実な実装と、その後にわたる継続的な改善を期待して、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○望月委員 参政党の望月まさのりです。本日はよろしくお願いいたします。
ちょっと主張が長めの委員として、ちょっと今どきどきしておりますが、しっかりと質問もさせていただきたいと思います。
まず、予算委員会でも話をさせていただきましたが、我が党の主張、根本に何があるのかということをしっかりと皆様に理解していただいた上で、なぜ望月が、反対だの何だのっていっているのかということをしっかりと理解していただくように、まずご説明させていただきたいと思います。
私たちが掲げている反グローバリズムというところなんですけれども、そもそもグローバリズムとは、行き過ぎた新自由主義の下で、多国籍企業、世界各国の市場に顔を出しているような、そういった大きな企業に富と権力が集中し、国境を越えて、国内の市場や政策決定等に影響を及ぼす状況を指しております。
人や物、情報、資本の自由な移動や、世界における統一的な考え方を正義とし、それを多様性と評価する考え方でもあります。
しかし、この進展は、国内産業の空洞化、中産階級の所得低下、民主主義の機能不全、さらには国家主権、国家の、世界各国における我が国の主権や文化の軽視といった問題も、もたらしているのが現実であります。
具体的には、外資系投資ファンドによる地方企業の買収によって、事業方針や雇用条件が大きく変わるケースが散見されているというのが現状であります。
近年では、東京都の火葬料金高騰の背景の一つに、中国資本の葬祭関連の企業参入が指摘をされており、インフラが利益追求に偏る事業運営への影響が懸念されております。
加えて、東京メトロ株式の外資による取得も、例として挙げられておりまして、国内インフラや公共サービスに対して、外資の影響力が及ぶ現状を示しております。この二点については、後ほど質問で詳しく触れたいと思います。
こうした状況は、リーマンショックなどの円高、円安の変動とも連動して、資本の自由移動が短期的に国内経済に大きな影響を与える構造を浮き彫りにしております。
労働、社会面においても影響は見られます。技能実習生制度や特定技能制度を通じた外国人労働者の受入れは、労働力不足を補う一方で、国内労働市場や賃金水準にかなりの影響を及ぼしているものでございます。
また、TPPや日米貿易協定のように、国際基準に合わせた国内制度改定が必要となる場合、食品表示や医薬品の規制、農業政策など、国内制度への圧力と変わっております。
文化面においては、学術論文や大学評価の国際標準化は、伝統教育や地域文化教育への重点を薄める傾向がございます。
また、包括的性教育の推進は、国際機関や多国籍NGO等によるグローバル基準の教育方針が国内制度に影響を及ぼす典型例であり、国家の教育主権であったりとか、文化的価値観に外部圧力が及ぶ、グローバリズム的現象の一つと位置づけられるものでございます。
こうした状況に警鐘を鳴らす立場が、反グローバリズムとなります。我々は、国境や国籍を維持したままで、各国の伝統や文化、制度を尊重し、お互いの相違を認めつつ、積極的に交流していく国際化、グローバル化ではなく国際化があるべき姿だと考えております。
この考え方は、実は我が党だけではなくて、アメリカのトランプ政権、イタリアのメローニ政権、メローニ首相、フランスの国民連合、イギリス、リフォームUK、ドイツのAfDなど、自国ファーストを掲げる政党、勢力の政策として具体化しており、多国籍企業や国際規範に安易に迎合せず、国家の主権、経済、文化を守る、自律的な政策決定を重視する姿勢として表れてきております。
以上を踏まえ、政策企画の根幹に関わる規制改革の方向性、国際機関との連携の在り方について、質疑を行いたいと思います。
まず、規制改革の推進の部分について伺いますが、先日、規制緩和だけではなく、規制の強化をしていくことも可能であることを確認させていただきました。
我々が問題視している一つが、先ほども述べさせていただきました東京メトロの株式の売買に関するものであります。東京メトロは、これまでの政府及び東京都が一〇〇%の株式を保有し、公共性の高い鉄道インフラとして国民生活の安定に資してまいりました。
しかし、二〇二四年の十月に、東京証券取引所プライム市場に上場し、政府及び都が保有する株式のそれぞれ半分、合計で約五〇%を売却した結果、民間株式による保有比率が大幅に拡大しました。
これは全て法律で決まっていることですので、言及をすることはできませんが、その公表データによれば、現時点で上位株主のうち、外資系機関、投資家等の保有比率は、以下のとおりとなります。
ザ・バンガード・グループ、アメリカですね、約二・一三%、ブラックロック約一・六%、ノルジェスバンク・インベストメント・マネジメント〇・七九%、RBCグローバル・アセット・マネジメント〇・三九%、これらの外資系株主の合計保有比率は、現時点ではおおむね五%程度となっております。
現状では、過半数の議決権を握る水準には至っておりませんが、株式保有率に関する規制が我が国においてはない中、今後、国と東京都が保有する残りの五〇%の株式を売却すれば、外資系株主が大幅に議決権を獲得し、公共インフラとしての東京メトロが、事実上の外国資本に支配される事態も十分に想定され得ます。
これは、単なる経済上の問題にとどまらず、鉄道インフラという国民生活の根本に、根幹に関わる公共財が外国の意思決定に左右される可能性が生じるという、重大な危機でございます。
この問題は、東京メトロだけには限りません。例えば、火葬料金の高騰が問題となっている東京博善の事例を見ても明らかです。親会社の株主が変わって以降、火葬料金が急騰し、公共サービスであるインフラが金もうけの対象として運用される状況が生まれました。
これは単なる価格上昇の問題だけではなく、公共性、モラル上の問題であり、国民生活に直結する重要な課題であると考えております。こうした事例からも、公共インフラの外資による支配が進めば、同様のリスクが鉄道、水道、電力などの基幹サービスにも波及しかねないことは明白です。
株式保有率の規制や外国資本による支配の制限は、本来、法律により明確に定められるべきではありますが、現行制度では十分ではありません。
このまま規制なく株式売却が進めば、日本の基幹インフラの安全性、安定性が揺るぎ、国民生活や都市機能、さらには国家の意思決定の独立性にまで影響を及ぼしかねない、重大なリスクが存在すると考えております。
そこで伺います。今後、東京メトロ株式売却や保有比率の変化に伴い、外資系による買収リスクをどのように評価しているのか。
また、このようなリスクを防ぐために、株式保有率に関する規制強化や必要な法整備について、国に規制強化の意見を提出するお考えがあるのか、見解を伺います。
○田中特区・規制改革担当部長自治制度改革推進担当部長兼務 都はこれまでも、社会や経済の変化を踏まえ、実態に合わなくなってきている既存制度の見直しや、新たな技術に対応するためのルールの整備など、国に対し必要な提案を行ってまいりました。
なお、個別案件につきましては、それぞれの制度や事業を所管する各局において判断し、必要に応じて働きかけなどを行っております。
○望月委員 ご答弁ありがとうございます。各局で議論していただきたいというふうに思いますけれども、取りまとめているのが政策企画局にはなりますので、そういった判断も各局、横串刺して行っていただけますと幸いです。
これ、いわゆる、これまで失われた三十年間というふうにいわれてきましたけれども、株式配当金は三十年前の約九倍に増えたにもかかわらず、中小企業を中心とした労働者の賃金、我々の賃金は、もう横ばい、右肩下がりに近づいているような状況です。この中間層の没落が進む現実をしっかりと問題視しているのが、我が党でございます。
配当金が外国人の投資家や多国籍企業に流出するということは、我が国の富が海外に流れていく大きな要因の一つであるということはいうまでもありません。
さらに、仮に、東京メトロ株が外資に、例えば完全に買収されてしまえば、霞が関、桜田門といった皇居や国家の中枢の地下に関わる経営権が握られ、企業の意向次第で国家の安全や機密性に危機が及ぶおそれがございます。このような事態は絶対に避けなければなりません。
こうした観点から、我が会派は、本件に関する規制の強化を国に強く訴えるべきである問題であるというふうにお伝え申し上げ、次の質問に入ります。
次に、さきの予算特別委員会においても取り上げましたが、国際機関との連携について、各論に入っていきたいというふうに思います。
OECDは、一九六一年に設立された経済協力開発機構であり、主として先進国を中心とする三十七か国が加盟しております。主要加盟国には、アメリカ、ドイツ、フランス、イギリスなどが含まれ、分担金は各国の経済規模に応じて拠出されております。
OECDは、統計データや政策提言を通じ、国際比較の枠組みを提供してきました。しかし、その指標や助言は、加盟国全体の平均的な政策潮流を反映するものであって、特定の都市、ましてや、日本における東京都の固有事情を十分に考慮したものとは限りません。
また、出資規模の大きい国々が事実上強い影響力を持つ構造にある以上、その政策的方向性が、必ずしも我が国や都民の利益と一致するとは限らないという点も認識すべきであると思います。
OECDのランキングや勧告は、国際的な権威を帯びますが、それに合わせる形で政策を設計すれば、結果として、国内制度の急激な変更や規制緩和が進み、地域経済や社会制度に負荷がかかる可能性も大いにあります。
例えば、非正規雇用や移民問題をはじめとする労働市場の流動化や規制緩和の推奨は、効率性の向上をもたらすとされておりますが、同時に、雇用の不安定化や地域格差拡大を招く可能性も指摘されております。
したがって、OECDの知見を活用するにしても、それが都民にとって真に利益となるのか、慎重な検証が不可欠であります。
そこで伺います。さきのさいとう委員からもありましたけど、もう少し深掘りしたところを聞いていきたいと思います。
来年度、OECDとの連携強化を予算案に計上しておりますが、OECDから具体的にどのようなデータや分析を取得し、どの分野において政策に反映させようと考えているのか。教育、環境、デジタル政策、都市計画など、どの領域で、どの程度活用していくおつもりか、明確にお答えください。
○工藤外務担当部長 来年度、新たにOECDとの共同事業を実施いたします。具体的には、レジリエンスなど、都が重点的に取り組んでいる施策をテーマに、OECDが文献調査や有識者へのヒアリングを実施するなど、調査を行うほか、東京の取組や世界の都市の事例などを整理し、分析等を行います。
こうした連携を通じて得られる知見を、各局における政策立案や事業展開の参考とするとともに、東京の取組を国際社会に発信してまいります。
○望月委員 ごめんなさい、同じ答弁になってしまいました。申し訳なかったです。ありがとうございます、ご答弁。
続けて、OECDとの共同事業とは、具体的にどのような内容を想定していらっしゃるのか。
その事業の意思決定過程において、都の裁量はどの程度担保されているのか。
さらに、OECDの助言を採用した場合と採用しなかった場合で、都民生活や都内産業にどのような影響があると見込まれるのか、リスク評価の手法等についても、決まっていればご説明ください。
国を介さずに、都が直接連携することによって、国全体の政策との整合性が失われる懸念はないのか、その点についても見解をお願いします。
○工藤外務担当部長 OECDとの共同事業の内容には法的拘束力はありません。
都施策の立案や実施につきましては、国際機関等の意向に左右されるものではなく、都が主体的に判断し、担うものでございます。
本事業では、都の施策をテーマに調査分析を行い、レポートとして取りまとめた上で、東京の取組を国際的に発信し、都市に共通する課題への対応について共有してまいります。
○望月委員 ご答弁ありがとうございます。国際機関等の意向に左右するものではなく、都が主体的に判断するというご答弁を、今回も総務委員会でいただいたわけですけれども、本当にそうあってほしいなというふうに思います。
今回のOECDの連携事業は、たしか約一億円ぐらい予算がついていたかと思いますけど、そのうち約六千万円がOECDに流れるというふうに伺っております。
その中で、六千万円も流すのに何も決まっていないというようなところじゃなくて、例えば、ここの助言が欲しい、ここの分野の指摘が欲しいというふうに、ちゃんと指定して、しっかりと都政と整合性を取っていかなければ、OECD発信でいろんな情報をもらうというのは、なかなか都民の利益にはかなわないのではないかなというふうに考えますので、その辺りをしっかりと、分野を絞ったりする等して、やっていただければと思います。
しかしですね、今、そうあってほしいというふうには申し上げましたが、国際機関の助言や、その出資者等が掲げる理念や政策である、例えば、脱炭素政策、移民の推進、ダイバーシティ、多様性、ジェンダー平等といった政策を、我が国も東京都も進めているという現状を踏まえ、都の独自性が本当に担保されているのかというところに対して、しっかりと、東京都はこういう思いを持ってやっているんだという強い姿勢を示していただく必要があるのかなというふうに思いますし、そういった、東京都が本当に真に必要なんだというような説明を受けなければ、都民は納得しないんではないかなというふうに思います。
世界基準で議論されていること、すなわち、先ほどもありましたけど、グローバルスタンダード、もしくはグローバルアジェンダに従っていくことが、必ずしも、我が国及び東京都、国民、都民に合うものであるかについては、しっかりと慎重に検討する必要がございます。
我が国は、ほかの多くの国々と異なり、陸続きではなく島国という地政学上の特性を持っております。外交や安全保障、経済政策、あらゆる局面において、国家の存立に直結する重要な条件であります。
にもかかわらず、歴史を振り返ってみると、この特性を十分に反映させた政策が常に取られてきたとはいいがたい状況もございました。第一次世界大戦以降、そして大東亜戦争の背景には、欧米列強との激しい競争、そして国際秩序とのせめぎ合いがあったはずです。
我が国は、自らの独立と国民の安全を守るため、国家として、そして東京都としての生存戦略を余儀なくされてきたものともいえます。この歴史を無視しては、現代の政策も正しい方向には向かわないのではないでしょうか。
我々は、この点を踏まえた上で、国家の自主性、都政の自主性、独立性を最優先に考えなければなりません。
単に国際的な潮流や慣習に追随するのではなく、我が国国有の地理、歴史、文化をしっかりと踏まえた政策こそが、真に独立した国家運営につながるのだと訴えております。
この認識の下、我々は、外交、安全保障、教育、経済政策、全てにおいて、我が国の特性と東京都の特性と歴史を最大限に尊重した決断を下さなければならないと考えております。
近年、私が説明をさせていただきました、このグローバリズムの波が強く押し寄せる中にあっても、独自の判断軸を持ち、国産産業等、都民生活を守る立場を堅持するべきだと考えます。
国際機関との連携や規制強化は、目的ではなく手段であり、その成果が都民の幸福、幸せと地域の発展につながるかどうかが唯一の基準であるべきだと考えます。
外部の権威や指標に依存するのではなく、主体的かつ慎重な政策判断を強く求め、私の質疑といたします。ご清聴ありがとうございました。
○本橋委員 よろしくお願いいたします。
私からは、規制改革についてまずお伺いいたします。
小池都知事も、これまで日本の発展を支えた様々な仕組みや制度が、その役割を十分に果たせなくなった今、改めて社会の形を再設計する必要に迫られているとおっしゃっているように、時代の流れに対応できていない制度につきましては、見直しなどが必要でございます。
今回の予算案におきましても、規制改革の取組に関わる予算が拡充されておりまして、都として、この分野を一層前に進めていく姿勢が示されていると受け止めております。
そこでまず、国への働きかけについては、これまでどういう形で要望をしてきているのかをお伺いいたします。
○田中特区・規制改革担当部長自治制度改革推進担当部長兼務 時代に合わなくなった規制、制度の改革を進めるため、都は、国の施策や予算に対する提案要求や、事務権限の移譲等を進める提案募集方式、国家戦略特区制度などの枠組みを活用しながら、国への働きかけを行ってまいりました。
また、広域的な課題については、近隣自治体等と連携した要望を行うなど、様々な場を通じて国の対応を促してまいりました。
さらに、都政を取り巻く環境の変化がスピードを増す中、その時々の課題、例えば、外国人との秩序ある共生社会の推進などについて、必要な制度の見直しを提案するなど、各局において、時宜を捉えた対応を行っております。
○本橋委員 ご答弁から、規制や制度の改革に向けてですね、様々な角度からスピード感を持って、国に対してしっかりと働きかけていることが理解できました。
答弁から、国に要望していくための幾つかの枠組みを示していただきましたが、そのうち、国家戦略特区制度について伺います。
国家戦略特区は、特定の地域において規制や制度の特例を設け、先行的な取組を通じまして、制度改革や新たなビジネスの創出につなげていく仕組みであります。
東京圏についても、神奈川県や千葉県と共に区域指定を受け、区域会議において様々な制度提案が行われていると承知しております。
とりわけ東京は、企業や人材、先端技術が集積する都市であり、新たな制度やサービスを先行的に実装していく上で、大きな役割を担う地域であるということができます。
そこで、都が国家戦略特区制度をどのような考え方の下で活用しているのか、お伺いいたします。
○田中特区・規制改革担当部長自治制度改革推進担当部長兼務 国家戦略特区制度は、大胆な規制制度改革を進めることで、国の成長戦略を推進することを目的として、平成二十五年に創設されました。
都は、世界から資金、人材、企業を呼び込む国際的ビジネス拠点の形成を図るとともに、先端技術の実証や起業、イノベーションの創出を通じて東京の国際競争力を高める観点から、平成二十六年に東京圏国家戦略特別区域の指定を受けております。
この制度を活用し、東京の強みを生かしながら、国などと連携して制度改革や新たな取組を進めております。
○本橋委員 国家戦略特区制度が誕生しまして、そして、国家戦略特区に東京圏が指定されてから、十年がたつわけでございます。都は、この十年強の期間で、国家戦略特区において、どのような分野で提案し、どのような実績に結びついてきたかをお伺いします。
○田中特区・規制改革担当部長自治制度改革推進担当部長兼務 例えば、都市再生分野では、都市計画法等に定める手続のワンストップ化を可能とする特例の活用などにより、これまでに五十件の都市再生プロジェクトが認定され、国際的なビジネス拠点の整備が進んでおります。
また、創業分野では、全国に先駆け、国と共同で設置した東京開業ワンストップセンターの利用者は、昨年度末までに累計で約三万九千人に上り、都内での起業、開業に向け、総合的な支援を行っております。
さらに、女性活躍、働き方改革の分野では、それまで認められていなかった都市公園内への保育所等の設置が可能となり、現在では法改正により全国展開されております。
○本橋委員 いただいたご答弁から、規制が都によって打破され、全国展開した実績や、様々な民間プロジェクトが東京の成長に結びついていることを確認できたところであります。
今後、特に脱炭素、科学技術イノベーション、スタートアップなどといった成長分野において、こうした規制改革を進めていくことは、東京のみならず、日本全体の成長につながると考えられます。
これらの分野では、新しい技術やサービスが次々と生まれている一方で、既存の制度や規制が、そうした技術やサービスに追いついていないため、社会実装が進みにくいケースも少なくないです。
そこで、新技術の社会実装を見据えまして、国家戦略特区制度をどのように活用して、規制改革につなげていこうとしているのかをお伺いいたします。
○田中特区・規制改革担当部長自治制度改革推進担当部長兼務 都は、特区制度を活用し、成長分野における新技術の普及や、新たなサービスの創出を促進する観点から、制度や規制の見直しに向けた提案を行っております。
例えば、自動走行については、公道実証を円滑に進めるため、国と共同で東京自動走行ワンストップセンターを設置し、昨年度末までに六十三件の実証実験を支援しております。
また、新たな技術の普及を見据え、電波を使って電気を送るワイヤレス電力伝送について、屋内設置の際の規制緩和を提案し、IoT機器の活用促進を目指しております。
こうした取組を通じ、実証の成果等を踏まえた制度整備など、規制改革を進め、新技術の社会実装を後押ししてまいります。
○本橋委員 こうしてやり取りをさせてもらいましたけれども、国家戦略特区は、規制や制度の改革を通じて、東京の成長と国際競争力を高めることのできる、非常に重要な取組であると思います。
これからも、国や自治体、民間など関係者と連携しまして、東京の成長に資する様々な規制改革の実現に向けまして、特区制度をフル活用していただきたいと思います。
次に、規制改革の推進事業についてお伺いいたします。
今伺いました、国家戦略特区の取組も含めまして、この事業は今年度から、二〇五〇東京戦略をはじめ、都政の企画立案及び総合調整機能を担う政策企画局が所管することと相なりました。
そこで改めて、この事業を今後どのような考えで進めようとしているのかをお伺いいたします。
○田中特区・規制改革担当部長自治制度改革推進担当部長兼務 二〇五〇東京戦略の実現に向けては、都としての事業推進のみならず、前提となる社会経済環境や障壁となっている制度、仕組みの在り方を見直す視点が一層必要となってきております。
政策企画局では、本事業により、各局がそれぞれの所管事業について、規制改革に向けた検討を具体化できるよう、各局を伴走支援し、都政課題の解決につなげてまいります。
○本橋委員 いただいたご答弁のとおり、都政の基本方針である、二〇五〇東京戦略を推進させていくためには、規制改革の推進が重要な位置を占めてまいります。
先ほど、知事の言葉を引用してお話ししましたが、現在の東京を取り巻く環境は想像を超えるスピードで変化しておりまして、技術革新も急速に進展しております。
このような中、社会の変化に追いついていない古い制度や仕組みなどによる課題が顕在化しております。
今回の都の取組に大いに期待するところでありますが、一方で、実際に規制改革を進める際には、様々な利害関係が存在し、必ずしも賛同ばかりが得られるわけではありません。
例えば、自動運転やMaaSの社会実装におきましては、安全・安心との両立が常に問われてまいります。
また、スタートアップ企業の成長に向けては、公共調達の参入障壁の緩和が重要でありますが、これには、既存のステークホルダーとの調整は必須となってまいります。
さらには規制改革が、都のみならず、広域的な影響を及ぼす場合、他の自治体との調整にも時間や手間がかかると思われます。
これらの懸念点への対応を明らかにすることで初めて、規制を所管する関係省庁の理解が得られるのではないかと思います。
そこで、規制改革の取組を進める上で直面する様々な障壁、課題がある中で、都は、来年度事業において、どのように取り組んでいくのか、構造改革の推進を担当する次長にお伺いさせていただきます。
○土村次長理事兼務 今日、我々を取り巻く環境は、これまでにないスピードで変化しております。
都政の羅針盤であります二〇五〇東京戦略を着実に推進し、東京の成長へとつなげていくためには、技術革新や社会、経済の変化に対応したものへと不断に見直していくことが不可欠でございます。
他方、従来の制度やルールがその変化の実態にそぐわないまま放置され、結果、新たな挑戦が阻まれることがあってはならないと認識してございます。
東京の成長を日本全体の成長へと結びつけるためにも、時代に合わなくなった仕組みはためらうことなく見直し、必要性が低下した規制は撤廃も含めて対応するなど、社会の変化に即した制度へと不断に更新していくことが重要でございます。
こうした考え方に基づきまして、規制改革を進めていくに当たりましては、各局が現場で把握をしている課題や問題意識を共有し、制度上の論点を的確に整理するとともに、実施した場合の影響や法的整理、経済的効果の分析などを通じまして、提案の説得性、実効性を高めていく必要がございます。
引き続き、政策企画局におきまして、専門家の知見も取り入れながら、各局の取組を支援し、国に対して規制改革をしっかりと働きかけてまいります。
○本橋委員 次長からご答弁をいただいたところでございます。
専門的な知見を活用することは、各局が国に対して制度改革を働きかけていく上でも、大きな後押しになるものと考えます。
新たな取組を通じて、東京のさらなる成長につながる規制改革案を練り上げていただき、政策企画局にはぜひ、各局を牽引して、挑んでいってもらいたいと思います。
さよう申し述べまして、私の質疑を終わります。
○福島委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
午後三時十四分休憩
午後三時三十三分開議
○福島委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
質疑を続行いたします。
発言を願います。
○増山委員 昨年の事務事業質疑では、国際広報の目的や地域別戦略、各局との連携、効果検証の考え方について確認をさせていただきました。
その後、中東情勢をはじめ、国際社会は一層不安定さを増しております。こうした状況下において、安全・安心など、東京の魅力や取組を海外向けに分かりやすく正確に発信していくことの重要性は、これまで以上に高まっていると考えております。
本日は、昨年の事務事業質疑に引き続き、その後の取組状況を改めて確認するとともに、来年度に向けて、都として、国際広報をどのような考え方で推進しようとしているのか、その方向性について伺っていきたいと思います。
令和七年度、国際広報においてどのような取組に力を入れてきたのか、まず伺います。
○尾関国際広報担当部長 SNSの普及などにより、社会における情報伝達のスピードが加速したことで、国際社会に向けて迅速に発信することや、情報の拡散が容易となっております。
そこで、海外向けSNSアカウント、Tokyo Govを活用し、都主催のイベントなどの機会を捉えて、ショート動画を迅速に作成、発信しております。
令和七年度は、レジリエンスの取組、スタートアップの推進、環境施策などを取り上げております。
また、SNSでのコンテンツ制作力や、拡散力が高いインフルエンサーの活用にも取り組みました。暑さ対策の動画では、旅行系インフルエンサーを活用し、夏でも涼しい奥多摩や暑さ対策グッズを紹介いたしました。
海外から、東京にこんな場所があるとは知らなかったといった好意的な反響をいただいているところでございます。
○増山委員 インターネット上では、従来のキーワード検索に代わり、新たにAI検索という技術が広まっております。
また、生成AIの発達普及により、現実に起こったことであるかのように勘違いしてしまうほどの画像や動画が簡単につくれるようになり、SNS上では、誤情報、偽情報が飛び交っております。
こうした新たなAI検索や誤情報、偽情報にも対応していくために、海外向けに正しい情報を発信する重要性は一層増しております。東京都という発信元の信頼性が重要な意味を持つようになります。
そこで、AI検索や誤情報、偽情報に対応し、海外に対しても、東京の情報を正しく伝えるために、来年度はどのような取組を進めていくのかお伺いいたします。
○尾関国際広報担当部長 ユーザーが自分でホームページを読んで情報を得ることをせず、AIがまとめた限られた情報だけで調べ物を済ませる、いわゆるゼロクリックの環境が一層進んでおります。
また、東京に関する誤情報や偽情報がSNS上に拡散することは、東京の価値を損ない、プレゼンスを低下させる大きな問題であると認識しております。
こうした課題に対応しまして、AIの回答に東京の正しい情報が引用され、SNS上の誤情報、偽情報を打ち消していくためには、まず何より、都が発信する正確な英語の情報を一層充実させていくことが基本でございます。
このため来年度は、英語版ホームページにおいて、各局の先進的な施策や課題解決への取組、成果などを掘り起こし、海外の読者やAIも意識して、背景などの必要な情報も加えた分かりやすい英文記事の掲載を一層増やしてまいります。
○増山委員 ホームページにおける正確な情報の充実が基本となることが分かりました。
ホームページの充実に加え、効果的な拡散やSNS上の誤情報、偽情報へのより積極的な対応もまた必要です。
ホームページに掲載した情報の効果的な拡散や、SNS上での積極的な対応をどのように行うのか、伺います。
○尾関国際広報担当部長 ホームページに正確な情報を掲載するにとどまらず、様々な媒体で効果的に正確な情報を拡散し、正しい認識を広めることが重要でございます。
このため、令和八年度は、英語版ホームページ掲載記事のメディア配信サービスを通じた拡散を増やすほか、東京の文化や施策を紹介するオンラインマガジン、TOKYO UPDATESの記事転載も併せて強化してまいります。
さらに、ユーチューブやXなどのSNSを活用し、誤情報、偽情報に対応する正しい情報を、ショート動画などの効果的な手法を用いて発信してまいります。
今後も、世界の情勢を踏まえ、正確で信頼できる情報の発信、拡散を強化してまいります。
○増山委員 戦争は過去のものではなく、今現在、イランで、ウクライナで起こっております。物やサービスがグローバルに取引される現代、偽情報や過大情報により、大きな混乱や世論誘導に発展することもあり得る世の中です。
AIで、誰もが簡単に画像や動画をつくり出し、SNSで誰もが情報発信し、情報を受け取る現代において、東京都が正しい情報を積極的に発信することの重要性は、ますます高まっております。
この質疑を通じて、国際広報における今年度の具体的な実績と、来年度に向けた取組の方向性について確認することができました。
ショート動画やインフルエンサーといった手法に加え、ゼロクリックや誤情報、偽情報が蔓延する事態に対応し、情報量を増やしていく取組など、発信の在り方を時代の変化に対応させていく姿勢を高く評価いたします。
今後も、戦略的かつ効果的な国際広報を推進していただくことを要望し、私の質疑を終わります。ありがとうございました。
○高田委員 よろしくお願い申し上げます。
一月に公表された二〇五〇東京戦略のさらなる推進について質問をいたします。
今回の公表は、これまでの取組を検証し、その成果と課題を踏まえながら、戦略をさらに前進させていこうとする都の姿勢を示したものと受け止めております。
目指すべき未来の東京の実現に向け、具体的な政策目標を掲げ、その達成に向けて政策を不断に磨き上げていくという考え方は、社会経済情勢の変化の激しい時代において、極めて重要であると思います。
今回の公表内容では、政策目標について、上方修正や新設を行うなどとしています。戦略は決して固定的なものではなく、いわば生きた計画として、進化させていこうとする姿勢は、評価するものであります。
今回の政策目標の見直しについて、それぞれ質問をしていきたいと思います。
第一に、政策目標の上方修正についてであります。
今回公表された資料では、男性の育業取得率、太陽光と家庭用蓄電池の発電設備導入率の目標を上方修正しています。
そこでまず、政策目標の上方修正に関する都の考え方についてお伺いをいたします。
○小松計画調整部長 都政運営の基本方針でございます二〇五〇東京戦略は、二〇五〇年代に東京が目指す姿を掲げ、二〇三五年に向けた戦略ごとに政策目標を定め、取組を推進しております。
今回、男性の育業取得率や太陽光発電の導入量など、関連する施策の着実な展開によりまして当初の想定を大きく上回るペースで進捗している政策目標につきまして、取組を加速させることで政策効果を早期に実現する観点から、目標達成時期の前倒しや目標値の引上げなど、政策目標の上方修正を行っております。
○高田委員 ただいまの答弁にもありましたとおり、一度決めた政策目標であっても、進捗状況を踏まえて、より高い目標にアップデートしていく、そういう考え方で取り組んでいらっしゃることが分かりました。
一方で、今回、上方修正が行われなかった、ほかの政策目標の中にも、あと少しで高い目標へと引き上げることが可能なものもあったのではないかと思います。
来年度以降も、政策目標の上方修正がさらに増えていくよう、取組を推進すべきと考えます。見解を伺います。
○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略の推進に当たりましては、PDCAサイクルを徹底し、毎年度、政策目標の達成状況を確認しながら、施策の充実強化を図っていくことが重要でございます。
そうした考えの下、進捗が順調な政策目標につきましては、引き続き進行管理を徹底しながら着実な達成を目指すとともに、その中でも特に順調な進捗が見込まれる政策目標については、適切に上方修正を行ってまいります。
今後とも、進捗状況を適切に把握し、施策の充実強化や、政策目標の上方修正なども行いながら、二〇五〇東京戦略の目指すビジョンの実現に向け、取組を進めてまいります。
○高田委員 ありがとうございました。PDCAを通じて、政策目標の上方修正を適切に行っていくという前向きな姿勢であると思いました。
今後も、不断の見直しを行いながら、二〇五〇東京戦略をより実効性の高いものへ進化させていただきたいと思います。
第二に、施策の充実強化についてであります。
戦略に掲げる目標を実際の成果へとつなげていくためには、進捗状況や課題の現れ方を踏まえながら、必要な分野にはしっかりと手当てを行い、施策を不断に磨き上げていくことが必要と考えます。
先ほどの第一のものは、想定より進捗が上回ったものを、さらに目標を上げていく、そういうことでしたけれども、この第二のものについては、進捗が想定どおり進まない可能性のあるもの、これに対して、いわば、てこ入れしていくものと理解をしております。
そのためには、二百九十六ある政策目標の全てを一律に扱うのではなく、一定のめり張りをつけて、課題分析や施策の強化に取り組むことが効果的ではないかと考えます。
そこで、どのような政策目標に対し、重点的に施策の充実強化を進めてきたのか、考え方を伺います。
○小松計画調整部長 政策目標の達成につながる施策の充実強化を進めていくためには、取組の進捗や成果を把握した上で、必要に応じて見直しを行っていくことが重要でございます。
このため、政策レビューにおきまして、全ての政策目標の進捗状況などを明らかにした上で、施策強化の方向性を整理し、事業を所管する各局と共有しながら、施策の充実強化につなげております。
その中でも、特に進捗が予定を下回っており、目標達成に向け、さらなる取組推進が必要であると判断した政策目標について、重点的な検討を行ったところでございます。
具体的には、無電柱化などの政策目標につきまして、さらなる取組の推進に向け、事業所管局と議論を行い、施策の充実強化につなげております。
○高田委員 ありがとうございます。政策目標を掲げて終わりにするのではなく、その進捗状況を確認しながら、戦略的に次の打ち手へとつなげていくことで、政策の質を高めていくと、そういう姿勢であったと思います。
戦略の実効性を高める観点でも、来年度以降、こうした取組の成果について、今、答弁のあった事例以外にも、これから増えていくと思いますので、例えば、一覧性を持ったものとしてまとめるなど、都民にとって分かりやすい形で示していただきたいと思います。
進捗が思わしくない政策目標について、施策の充実強化により、改善を図ることが非常に有用な取組だと思います。
政策企画局は、都政運営の進捗管理を担う局として、引き続き、客観的な視点で、場合によっては、各局と緊張感を持って向き合いながら、施策の状況を丁寧に点検し、さらなる見直しにつなげていくなど、来年度以降も一層力を入れて取り組んでいただきたいことを求めます。
第三に、政策目標の設定についてお伺いをします。
長期戦略を確かなものにしていくためには、これまで確認してきたように、既存の政策目標を前へ進めることと併せて、新たな課題や社会の潮流を的確に捉え、政策目標そのものを充実させていくことも必要だと考えます。
今回、公表された資料では、社会状況の変化に合わせ、十六の政策目標を新設しています。戦略を時代に即したものに進化させていこうとする姿勢の表れだと認識しております。
一方で、災害リスクの高まりや国際情勢の変化など、都民を取り巻く環境は変化の真っただ中であります。
そうした新たな課題や社会環境の変化に対し、二〇五〇東京戦略をどのように進化させていくのか、お伺いをいたします。
○小松計画調整部長 戦略を確かな指針として機能させていくためには、策定後に生じる様々な変化にも的確に対応していく必要がございます。
今回は、スタートアップの飛躍的成長の推進や気候変動に伴い、激甚化、頻発化する豪雨への対応、世界陸上を契機にSAFの普及拡大を図るサーキュラーエコノミーの推進など、新たな動きを踏まえ、政策目標の新設を行ったところでございます。
今後も、都を取り巻く環境変化を適切に見極めながら、必要に応じて政策目標の充実を図り、二〇五〇東京戦略を着実に推進してまいります。
○高田委員 ありがとうございました。答弁を通じまして、二〇五〇東京戦略が固定的な計画ではなくて、社会情勢や都民ニーズの変化を的確に捉えながら、柔軟に対応していく戦略であることを改めて確認することができました。
今、答弁にありましたとおり、スタートアップや災害の激甚化など、戦略策定後の様々な社会変化に応じて目標を追加していく姿勢は、極めて大事なことだと思います。
一方で、今日、最も大きな社会経済変化とは何でしょうか。それは間違いなく、今日のイラン情勢による国際情勢の急激な変化に伴い、今、都民を苦しめている物価高騰であることは論をまちません。
都民生活にも様々な影響が出ており、物価高対策や賃金を含めた所得環境の改善の重要性が、これまで以上に高まっています。
そこで、こうした課題に対し、どのように二〇五〇東京戦略を進めていくのか、お伺いをいたします。
○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略では、もっと活力あふれる東京に向けて取り組むスマートシティにおきまして、例えば、業績が成長している中小企業の割合などの政策目標を設定し、成長産業への参入、投資の促進による経済の活性化や、都内中小企業の成長を支援する様々な施策を推進しております。
また、一人一人が輝くダイバーシティの下、様々な状況にある人々に寄り添いながら、幅広い施策を切れ目なく実施することとしております。
引き続き、二〇五〇東京戦略の下、取組を推進してまいります。
○高田委員 ありがとうございました。業績が成長している中小企業などの政策目標があるとのことでした。
ただ、これらは昨年三月の戦略策定時のものであり、これらに加えて、今日のイラン情勢を踏まえた急激な変化への対応が、現在、求められていると思います。
もちろん、物価高騰は、そのときそのときの状況を踏まえ臨機応変に対応すべきものでありますけれども、都民生活や企業経営に大きな影響を及ぼし得る、重要な環境変化であると思います。
都議会公明党は、さきの都議選において、今後五年で現役世帯の平均年収を二百万円アップさせることを掲げ、物価高に負けない東京を目指し、賃上げや中小企業支援に取り組んでいます。
今後、こうした視点を二〇五〇東京戦略に取り入れるなど、より明確な形での物価高対策に関する政策目標を設定することを含め、引き続き、様々な観点から対応を検討していくことを求めておきます。
政策目標の上方修正や新たな目標の設定は、それ自体が目的ではなく、都民一人一人の暮らしをよりよくし、東京の持続的な成長と成熟を実現するための手段であります。
今後も、政策企画局が総合調整機能を果たし、全庁一体で戦略を推進することで、二〇五〇東京戦略が都民にとって実感できる成果として結実していくことを求め、次の質問に移ります。
次に、規制改革について質問をいたします。
さきの委員のご質問と重複するものもありますので、一部割愛をさせて、質問をさせていただきます。
来年度予算において規制改革のさらなる推進が予定されており、予算を拡充するとのことでございます。
私も、様々な都民相談をいただいておりますけれども、行政の規制を何とかしてほしい、そのようなご相談を多く頂戴します。社会の急激な変化を受けて、行政のルールが必ずしも対応し切れなくなってきたと、そのような背景があるのかなと、このように思っております。
その意味で、社会が急激に変化しているからこそ、ますます規制改革の取組は重要であり、小さな声を聞く力を政治姿勢にしている都議会公明党として、生活に密着した、都民の利便性向上に資する規制改革を、都として、ぜひ、進めていただきたい、このように思います。
二〇五〇東京戦略を実現し、都政課題の解決につなげていくための規制改革を実現するためには、行政だけではなくて、民間の知恵や現場の工夫を反映させ、充実させていくことが重要と考えます。
今回、規制改革の取組を拡充するとのことでございました。
そこでお伺いしますけれども、今回、どんな点を拡充したのか。また、来年度、都はどのように規制改革を進めていくのか、お伺いをいたします。
○田中特区・規制改革担当部長自治制度改革推進担当部長兼務 二〇五〇東京戦略のPDCAを回す中で、各局と共に、事業推進上の課題となる時代にそぐわなくなった規制を洗い出した上で、区市町村や民間事業者等、現場のニーズを調査、分析いたします。
加えて、例えば、安全面やコスト、環境負荷など、その規制改革を実施した際に生じる影響や他国の状況との国際比較などについて、来年度は専門家の知見を活用して検証し、具体的な規制改革につなげてまいります。
今後、気候危機や少子高齢化、生成AIをはじめとするテクノロジーの急速な進化など、時代の変化に即した制度の見直しや、新技術の社会実装を促す新たなルールづくりなど、各局と議論を重ねながら規制改革を推進してまいります。
○高田委員 ありがとうございました。今、答弁がありましたとおり、多くの分野での変化が激しく、規制改革の必要性がますます求められています。
その上で、規制改革にとって大事なことは、不断に見直していく姿勢があるかどうか、また、実際に規制改革を実現していく実行性が大事である、このように考えます。
そのためにも、規制改革を所管する政策企画局におかれましては、各局と課題検討における議論を丁寧に進めていただきたい。その際には、どう解決していくのがよいか、現場のニーズを拾い上げてほしいと思います。
そして、都民生活向上のため、ぜひ、生活者の目線に立って、必要な規制改革を進めていただきたい、こういうふうに求めまして、質問を終わります。ありがとうございました。
○こまざき委員 都民ファーストの会のこまざき美紀です。よろしくお願いいたします。
まず、空飛ぶクルマ実装プロジェクトに関して質問します。
我が会派の藤井あきら都議の提案を受け、都は、二〇五〇東京戦略の重点施策として、二〇三〇年の市街地での商用運航開始を目標とする、空飛ぶクルマの社会実装プロジェクトを推進しています。
空飛ぶクルマは、都市の移動の選択肢を広げ、渋滞などの影響を受けないことから、観光や島しょ山間部の移動、災害対応にも役立つと考えられます。
実装に向けたロードマップでは現在、実装プロジェクト一期として、実機による飛行を行うフェーズと位置づけられており、現在、まさにその実証が進行中とのことですが、都市交通の将来を見据え、都はどのようなユースケースを想定してプロジェクトを進めているのか、詳細について伺います。
○有江計画調整担当部長 都は、空飛ぶクルマの将来を目指す姿として、都市内、都市間移動や、観光遊覧、空港アクセス、島しょ部アクセスなど、多様なユースケースを想定しております。
こうしたユースケースを想定し、実装プロジェクト一期では、まず、臨海部や多摩川において、都市内移動や空港アクセスに向けた実証飛行を行うこととし、運航管理や管制、通信などの知見を蓄積することとしております。
あわせて、島しょ部アクセスや災害時の活用に向けても、官民協議会の下、実務者ワーキングを設置し、検討を進めていきます。
○こまざき委員 ありがとうございます。都が多様なユースケースを想定していること、そして、島しょ部アクセスも対象に含まれていることを確認しました。
空飛ぶクルマは、離着陸の滑走距離が短いという特徴に加え、固定翼化によって飛行距離を延ばすための技術開発が進んでいると聞いています。滑走距離の確保が難しい島しょ部においては、こうした特性が大きな利点となり得ます。
空飛ぶクルマのメーカーは、一般的に、実現性の高い計画を持つ国や地域を優先して開発を進めると聞いております。現時点では、飛行距離や登載人数に課題があることは理解しておりますが、これらが改善される段階で、都として明確な意思表示を行わなければ、メーカーの開発において優先度が下がる可能性もあります。
空飛ぶクルマの技術開発と性能向上の動向に注視し、適切なタイミングで、都としての姿勢を示すことを要望させていただきます。
空飛ぶクルマは、将来、移動の在り方そのものを変え得る大きな可能性を持った次世代の乗り物であると考えています。
一方で、こうした可能性を現実のものとしていくためには、何よりも飛行時の安全性の確保が重要であり、機体そのものに対する安全性に加え、市街地で安全に運航できる仕組みを確立していくことが不可欠です。
そこで、空飛ぶクルマについて、市街地を飛行する際の安全性について、どのように確保されることとなっているのか、詳細について伺えればと思います。
○有江計画調整担当部長 空飛ぶクルマの商用運航は、機体の設計や性能などの安全性について、機体メーカーが国から承認を受けるとともに、運航会社が国の定める安全基準に基づき、承認を受けた上で行われることとなります。
市街地での運航に当たっては、建物などの遮蔽物や風の影響、飛行経路や航路の設定など、都市特有の影響を踏まえた運航の安全性の確保が必要となります。
都は、実装プロジェクトにおいて、臨海部や多摩川での実機による実証飛行を行い、都市環境下での運航に関する知見を蓄積し、国が行う安全性の検討につなげてまいります。
○こまざき委員 今、ご答弁がありましたように、安全性については、国の基準等に基づき、機体、運航の両面から担保されているとのことですが、都も実証飛行を重ね、安全な飛行につなげていっていただきたいと思います。
しかし、実際に空飛ぶクルマを運航していくためには、安全な機体の飛行に加え、離着陸場といったインフラの整備も必要となります。
その際、都民の中には、騒音や生活環境への影響などについて不安を感じている方もいらっしゃると思います。
そこで、実装プロジェクトを実施するに当たっての離着陸場の整備をどのように進めるのか、また、都民の理解を得るために、どのような取組を行うのかについて伺います。
○有江計画調整担当部長 現在行われている実装プロジェクト一期において、離着陸場については、公有地等を活用し、民間による離着陸場の整備を行うこととしております。
そこで得られた運用面での課題や周辺環境への影響を把握し、必要な対策を検討するとともに、将来の商用運航を見据え、離着陸場の整備を誘導する方策等について検討を進めていきます。
また、都民への理解を深めるため、実証飛行の際に、離着陸場の運用や機体の特性、音の静かさを実際に見ていただくとともに、オープンハウス型の説明会を実施するなど、空飛ぶクルマの安全性や魅力等を分かりやすく発信する取組を拡充してまいります。
○こまざき委員 実装プロジェクトを進めていく中で、都民の理解を得るための取組も同時に進めていただけることが分かりました。
都が空飛ぶクルマの社会実装を目指す二〇三〇年は目の前にあります。今後の検討においては、災害時や緊急時の活用、そして、福祉の視点も踏まえた検討などを行っていただきたいと思います。
今後も、社会実装に向けた取組を着実に進めていただくことを要望して、次の質問に移らせていただきます。
次は、AI広報アバターを活用した戦略的広報について伺います。
SNSが社会インフラとして定着した今日、行政の情報発信の在り方は大きく変わりつつあります。
都は、二月に三体の広報アバター、都星人を発表しました。行政に数多く存在している広報キャラクターとは異なり、この都星人は、生成AIを活用して効率的に動画を制作し、発信を行うという、自治体広報の新たな挑戦でもあると考えます。
生成AIを活用して、職員自らがショート動画を制作していく過程によって、スピード、コスト面でのメリットがあると聞いております。
そこで、AI広報アバター、都星人を導入した目的と、コスト面での効果について伺います。
○伊藤戦略広報担当部長 SNSが急速に浸透し、様々な情報があふれる中、都は、発信するショート動画などのコンテンツの質と量を高め、都政情報を都民により確実に届けていくことが重要でございます。
新たに導入いたしました都星人では、生成AIなどの先端技術を効果的に活用することで、分かりやすいシナリオや動画を迅速に制作し、都民に役立つ情報を発信しております。
また、ショート動画を職員が制作することで、迅速かつタイムリーな発信が可能となり、外部委託に依存しないことから、コスト面でも有利な取組となっております。
さらに、動画の制作本数にかかわらず費用はほぼ一定でございますため、継続的にコンテンツを増やすことで、より高い費用対効果を発揮できると考えております。
○こまざき委員 ありがとうございます。AI広報アバター、都星人を制作し、情報発信に向けた新たな一手を投じたことが分かりました。
広報発信の優れたツールである都星人を一層有効に活用するためには、都民の関心や日々の生活に必要な情報を、都民に寄り添って発信していただくことが重要です。
そこで、都民にとって必要な情報を見極め、都星人を通じてどのように発信していくのか、具体的な取組を伺います。
○伊藤戦略広報担当部長 タイムリーな情報発信に向けましては、都民の声やSNS上の関心事等から、関連した施策を選び、都星人三体が異なる役割を担い、都民目線での疑問も織り交ぜながら会話を繰り広げることで、ストーリー性を持って、都政情報を分かりやすく発信しております。
例えば、二月の発信では、注目度の高い東京アプリをテーマにいたしまして、アプリを登録するメリットやポイントの付与といったインセンティブ策につきまして、親近感を持っていただけるよう説明いたしました。
こうした取組によりまして、都星人で発信した動画は、リリースから一か月で六百二十万回以上視聴されており、生成AIを活用した情報発信の手応えを感じているところでございます。
今後も、都政を身近に感じていただけるよう、都星人を活用いたしまして、多くの方に有益な情報を届けてまいります。
○こまざき委員 ありがとうございます。一か月で六百二十万回以上視聴されたということで、この都星人を活用して、都民の関心を踏まえた情報発信に取り組んでおられることが分かりました。
都星人が、都民に寄り添う実効性の高い広報手法として定着することを期待しまして、次の質問に移ります。
偽情報、誤情報対策について伺います。
SNSの普及は、都政や知事に対するデマ、偽情報の拡散という深刻な問題も生み出しています。各地でSNS上の偽情報が、選挙や行政への信頼を揺るがす事態が相次いでおり、東京都も例外ではありません。
こうした状況に対し、都が正確な情報を迅速に発信することはもちろん、デマを積極的に打ち消す仕組みを持つことが、行政の責務として求められています。
ファクトチェック体制の整備、迅速な公式発表、SNSでの即時訂正など、偽情報に組織的、戦略的に対抗する広報体制の構築が不可欠です。都民が正しい情報にアクセスできる環境を確保することこそ、行政の信頼の土台と考えます。
あわせて、こうした偽情報、誤情報を効果的に打ち消す仕組みを整備すべきと考えます。こちらについて、都の取組を伺います。
○鈴木戦略広報部長 誤情報が拡散しやすいネット空間において、SNSや生成AIから直接情報を得るなど、入手経路が劇的に変化する中、正しい情報に基づき判断できるよう、戦略的な情報発信が重要でございます。
都では、正しい情報を伝えるため、SNSで#TOKYO CORRECTを用いて、速やかに誤情報の拡散を防止するとともに、各局との連携はもとより、民間出身の専門人材も活用し、公式ホームページにファクトシートやQ&Aを掲載することでAIに読み取らせる工夫をしてきました。
来年度は、これらの取組を強化するとともに、発信の基盤となる公式ホームページについて、人にもAIにも的確に伝わるよう、構造を見直します。
例えば、優先度の高い情報を上位階層に配置し、情報を正確に読み取るためのコードを埋め込むなどの対策を実施していきます。
常に最新の情勢の変化を捉えながら、誤情報対策を含めた戦略的な広報を推進してまいります。
○こまざき委員 ご答弁ありがとうございます。都政に関する正しい情報を都民に確実に届けるため、AIなどの動向にも目を配りながら、発信の仕方を工夫していただけるとのことが分かりました。
技術は日進月歩であり、これからも社会の動きを注視しながら、偽情報、誤情報対策を進めていただくことを要望しまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○早坂委員 東京は、我が国の首都であるとともに、経済のエンジンとして我が国全体の成長を牽引しているという自負があります。
一方で、東京のそうした活動は、地方の食料やエネルギーなどに支えられていることを忘れてはなりません。
例えば、毎日の生活に欠かすことのできない水道水は、群馬県の矢木沢ダムや埼玉県の下久保ダムに蓄えられた水が江戸川や荒川を通じて東京に運ばれてきます。
電力においては、東京は我が国最大の電力消費地でありますが、その膨大な利用の大部分を、福島県や新潟県などの発電所からの供給に頼っています。
人口減少が急速に進む中、我が国全体の持続的な発展を実現するためには、東京の強みと地方の魅力を掛け合わせたオールジャパンの取組が必要です。
我が国全体の発展のため、東京都としてどのように地方と取り組んでいくのか伺います。
○田中特区・規制改革担当部長自治制度改革推進担当部長兼務 日本全体の持続的な発展を実現するためには、東京と地方が共に栄え成長する共存共栄こそが重要でございます。
都は、全国各地と連携して、共存共栄の取組を進めるため、四十六道府県全ての東京事務所の訪問に加えて、年間十県程度、それぞれの本庁を直接訪問し、意見交換を行っております。
産業振興や農林水産物のPRなど、意見交換で把握した地方の課題や重点施策を関係局に共有し、全庁を挙げて連携事業を推進することにより、地方の活性化、日本全体の発展を促進しております。
○早坂委員 東京と地方とは共存共栄が重要だとのご答弁でありました。
そうした東京都の考えや連携事業への理解を全国で深めてもらう必要があります。今後の取組について伺います。
○田中特区・規制改革担当部長自治制度改革推進担当部長兼務 都では、東京と地方が相互に支え合いながら発展していく共存共栄の理念の下、様々な連携事業を進めております。
例えば、全国の中小企業の受注機会の拡大を支援する取組や、国産木材の利用拡大に向けた取組に加え、商談会の開催やインバウンドの誘客など、様々な連携事業を通じて、広く都の取組への理解を促進しております。
引き続き、地方と丁寧に対話を進め、共存共栄の理念や取組を全国に発信するとともに、イノベーションの創出や女性活躍推進、獣害対策など、様々な分野における連携の充実、拡大を図ることで、自治体のみならず、多様な主体とも理念や取組を共有してまいります。
○早坂委員 全国各地との連携をより深めていくために、さらなる理解促進に努めていただきたいと申し上げて、以下、私の考えを述べたいと思います。
東京の側は、共存共栄をと思っていますが、国や地方の側は、東京独り勝ちだと思っているのが、現在大きな話題になっている、議論になっている、地方法人課税のいわゆる偏在是正措置という無理筋の議論で明らかであります。
東京はただ東京の発展だけを考えているわけではありません。例えば、災害支援です。令和五年、二〇二三年十一月三十日の総務委員会で、私は都庁が行った東日本大震災の復興支援について振り返りました。
一つは、広域火葬協力です。当時、被災地では大量の死者が発生したことに加え、火葬場が被災したり燃料不足であったことから、ご遺体を火葬することができず、やむを得ず土葬をしていました。土葬というのは仮埋葬といいますが、土葬をしておりました。
都庁は、厚生労働省や全国知事会からの要請で、被災地のご遺体を東京都の火葬場で受け入れると、私の調べでは最低三度も返答したのに、一向にご遺体は運ばれてきませんでした。
被災三県の都庁現地事務所の職員が事情を調べたところ、広域火葬協力の仕組みは、被災した自治体がご遺体を東京都まで運んでくるというものでありました。しかし、被災県にそんな余裕はなく、諦めていたということが分かったのです。
それならばということで、都庁が東京都トラック協会にお願いして、トラックと運転士さんを出してもらい、また、東京都石油商業組合経由でトラックの輸送ルートにあるガソリンスタンドで給油ができるように頼んだ結果、八百六十体のご遺体を東京が迎えに行って、そして東京で火葬して、お骨にしてお返しをすることができました。
都庁が広域火葬協力を行って以降、土葬、仮埋葬は行われなくなりました。
震災から一年半後に、私は宮城県気仙沼市役所で、当時この広域火葬協力の担当職員だった方にお話を伺う機会がありました。その方は、あんなにありがたかったことはなかったとおっしゃり、そのときの記憶がよみがえってきたのでしょう。しばらく絶句して沈黙が続いたということがありました。
私の都政人生は、今二十一年目でありますけれども、このときのこの人の時間が最も印象的であります。
二つ目は、福島県の教員採用です。当時、福島県では六千人の児童が県外避難をしているため、福島県の小学校の教員の新規採用を中止をせざるを得ませんでした。
そこで、五年後に福島県の小学校で働くという約束で、新規職員を都庁が五十人募集し、それまでの五年間を都内の小学校で働いていただくということにしました。
このときの募集五十人の中で四十六人が採用され、約束の五年後に二十六人が福島県の小学校で働き始めたということです。ちなみに、東京の小学校に残った方が十四人、それ以外の六人は退職したとのことであります。すばらしい成果を上げたと思います。
三つ目は、被災地応援ツアーです。東京都内に在勤、在住、在学の人が、岩手、宮城、福島の被災三県を旅行する場合に、最大二泊六千円まで助成するという仕組みです。日帰りでも助成されます。
東日本大震災が発生した半年後の平成二十三年九月からこのツアーが始まり、令和五年三月までに二十一万八千泊、日帰りでは六万八千人もの利用がありました。
コロナでしばらく中止になったものの、令和七年度の今現在でも、福島県への旅行には助成が受けられる仕組みが続いています。
これは単に旅行業者だけでなく、被災地全体に幅広い経済効果をもたらしたほか、東京の人たちがどんどん被災地を訪れることで、被災した皆さんを勇気づけることにもなりました。
四つ目は、震災瓦礫の受入れです。東日本大震災では、岩手県で通常の九年分、宮城県では通常の十四年分の災害廃棄物が発生しました。
まちじゅうに散乱したこの膨大な量の廃棄物を処理しないことには、被災地の復旧、復興は進みません。そこで、東京都は被災地で発生した十七万トンの災害廃棄物を受け入れ、都内で処理をいたしました。
特筆すべきは、先ほどの広域火葬協力と同じように、被災地から都内までの輸送を東京都側が担ったことであります。
五つ目はと続けたいところでありますが、時間が幾らあっても足りませんので、都庁が行ってきた震災支援策の紹介はこれで終わりにしたいと思います。
十五年後の今、当時のことを振り返ると、都庁のあらゆる部局が自分たちで何かできることはないかと必死で考え、それを次々と実施していったことに、都庁職員の皆様の限りない熱い思いを感じます。
広域火葬協力は今でいう保健医療局、福島県の教員採用が教育庁、被災地応援ツアーは産業労働局、震災瓦礫の受入れは環境局など、いわゆる防災部門でない都庁のあらゆる部局が、自分たちにできること、そして、自分たち自身しかできないことを考えたのです。
困ったときはお互いさま、東京都らしい、そして、東京都にしかできないような復興支援策を次々と繰り出していった、当時の都庁職員の皆様の熱い思いは、発災から十五年後の今の職員の皆様にも、きっと脈々と引き継がれているのだろうと思います。
私は何も、これだけの災害支援をしたんだから、東京の話を聞けよと強制したいのでは全くありません。ただ、そうした事実を、東京でも、そして被災地でも語り継いでいくことで、東京の真心、あるいは共存共栄の姿が明らかになっていくのだろうと思います。
本年一月、茨城県を訪れる機会がありました。夜の八時過ぎに車で杉並を出発し、日付が変わる頃にまた戻ってまいりました。
東北道を使って行ったのですが、途中から車線が減り、さらに先に行くと、街路灯がなくなりました。率直にいってだんだん寂しく感じたのです。東京への帰り道はそれと逆で、だんだん明るくなり、車線が増えてきました。
地方から東京に出てきた私の友人は、かつて東京はまばゆい都市だといいました。そのことの意味がよく分かりました。
別の日には、四国地方出身の方と話す機会がありました。ふるさとの人口減少は止められないという話の中で、新宿の都庁には一体何人働いているのといわれました。第一庁舎だけでたしか八千人ですと私は答えると、そんなにいるのかと驚かれました。
その方のふるさとは人口二千人、新宿の都庁の一つのビルだけで八千人と聞けば、驚くのも無理はありません。人口二千人、個別の集落なら百人足らずのところもあるでしょう。そうしたまちから息子や娘は東京に出ていって帰ってこない。ただ寂しいということでありました。
東京はたくさんの刺激にあふれています。地方には地方ならではの安らぎがあります。そのどちらか一つを選ぶのではなく、週末や長期休暇を利用して、両方で暮らそうというのが、国土交通省の進める二地域居住です。オンライン就労もその実現を後押しします。
東京と地方の共存共栄を打ち出すならば、例えば、こういった施策に協力していくことも有益だと考えます。
日本列島を強く豊かに、高市早苗さんのこのスローガンのポイントは、日本でなくて日本列島としたところにあります。人口が集中した都市だけでなく、山里や離島など、日本列島の津々浦々に人が住み、国土を守っていく、こういうことなのだろうと思います。
それこそ、まさに東京と地方の共存共栄です。東京都のご努力に期待をいたします。終わり。
○福島委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福島委員長 異議なしと認め、予算案及び報告事項に対する質疑は終了いたしました。
以上で政策企画局関係を終わります。
○福島委員長 これより子供政策連携室関係に入ります。
予算の調査及び報告事項に対する質疑を行います。
第一号議案、令和八年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為、子供政策連携室所管分、及び報告事項、こども未来アクション二〇二六について外一件を一括して議題といたします。
本案及び本件については、いずれも既に説明を聴取しております。
その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
資料について理事者の説明を求めます。
○山本総合推進部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 去る二月十二日の委員会におきまして要求のございました資料につきまして、ご説明申し上げます。
恐れ入りますが、お手元の総務委員会要求資料の一ページをご覧ください。各局で実施している子供の声や意見を聴いた主な取組でございます。
令和八年一月に策定いたしました、こども未来アクション二〇二六を基に、アンケートやヒアリング、参加、体験の機会等を通じて、子供の生の声や意見を聞いた主な取組を記載しております。
以上、簡単ではございますが資料の説明を終わらせていただきます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
○福島委員長 説明は終わりました。
ただいまの資料を含めまして、これより本案及び本件に対する質疑を行います。
発言を願います。
○本橋委員 よろしくお願いします。
まずは、子供の未来を育む体験活動、遊びの推進について質疑いたします。
子供たちが遊びを通じて様々な経験を積み重ね、自由な発想や工夫を凝らすことは、変化の激しい現代社会で必要とされる非認知能力、生きる力を育むことにつながります。
その意味で、地域社会全体で遊びの大切さを認識、共有し、子供たちが伸び伸びと過ごせる環境を地域社会が一丸となって支える基盤をつくることが重要であります。そして初めて、子供たちの笑顔があふれる東京が実現できるというものです。
体験活動、遊びの推進に向けては、子供政策連携室が中心となり、全庁を挙げて推進チームを構成して展開していると聞いております。
まずは改めまして、本事業の意義、目的、趣旨をお伺いいたします。
○山本企画調整部長 子供は発達段階に応じて、様々な体験や経験を積み重ねる中で、社会を生き抜く上で必要となる基礎的な能力を身につけていきます。
こども未来アクション二〇二六では、体験活動、遊びの推進を組織横断で取り組むリーディングプロジェクトの一つに掲げ、全ての子供が自らの希望に応じて、多様な体験にチャレンジできる環境づくりを推進することとしております。
○本橋委員 都はこれまでも、本事業の目的を達成するための数多くの取組を実施してきました。
それらの実証実験も含めた取組を基にして、より地域社会に根差した支援や体験の提供をしてきてもおります。
その一つが、新規事業の子供の未来を育むプレーパーク整備推進事業と思われます。この整備促進事業は、子供が自由な発想で工夫して遊べるプレーパークの整備に関して、全力で支援する取組とのことであります。
改めて本事業の意義、目的、趣旨をお伺いいたします。
○山本企画調整部長 プレーパークは、様々な年齢の子供が集まり、自由な発想で遊び、関わり合いながら成長することができる場でございます。
また、こども都庁モニターや子供の居場所におけるヒアリングなど、子供の意見を聞く様々な取組の中で、プレーパークに対するニーズも高いことを確認しております。
こうしたプレーパークが、子供にとってより身近な地域で整備が進むよう、来年度、プレーパークの整備に取り組む区市町村への補助制度を創設いたします。
一自治体当たり各年度三千万円を上限に、最大三年間の支援を行うこととしておりまして、十三自治体での整備着手を見込んでおります。
○本橋委員 子供目線に立ったプレーパークの整備を進めるためには、子供の意見を反映させることが不可欠と考えます。
また、自治体の整備にどう子供の意見を有効に反映させるかという手法の確立は重要であります。
そこで、こうした子供の視点の反映に関しての都の認識、見解、そして取組と工夫をお伺いいたします。
○山本企画調整部長 子供を客体ではなく主体として捉え、子供の意見などに基づき、子供のための実効性のある政策を展開するという子供政策の基本スタンスの下、子供目線に立った遊び場を創出する上で、様々な手法により子供の意見を聞き、遊び場の整備内容に反映させることが重要でございます。
このため来年度、区市町村が行うプレーパーク整備に対する補助について、整備に当たり子供の意見を聞くことを補助要件としております。
また、遊び場の整備内容や整備過程が子供の意見反映の点で優れている事例を好事例集として取りまとめ、区市町村説明会等で共有を図っております。
○本橋委員 最大三年間の補助期間終了後におきましても、各自治体が自立してプレーパークの運営や維持管理を継続できなければ、その意味と効果がなくなってまいります。その意味でのシステムづくりも求められてしかるべきであります。
そこで、こういった持続可能な運営の観点についての都の認識、見解、そして取組と工夫をお伺いいたします。
○山本企画調整部長 区市町村による遊びの取組の自走化に向け、継続的な支援を行うことは重要でございます。
このため、都は遊び場の運営等に要する経費に対し、各年度、最大一千万円を上限に、最長三年間の補助を行っております。
具体的には、土遊びや水遊びなどを行う遊び場の環境維持や工作等の材料の準備、移動式プレーパークの開催告知などの取組を支援してございます。
○本橋委員 プレーパークには、独特な意味で、自己責任で自由に遊ぶという理念がございますが、他方では、各自治体特有の公共施設としての安全管理、保守点検に始まりまして、安全配慮義務、土地工作物責任など、もろもろの責任が出てきてしまいます。この双方の整合性をどう図るかは、運営上悩ましい問題ということができます。
一方で、自己責任で勝手に遊びなさいと設営者側がいうことも、ある意味で無責任ともいえます。
そこで、自由と安全のバランスを取りながら、子供の自発的な遊びを支える知識と、技能を持つ専門人材として、いわゆるプレーリーダーの存在は重要であります。しかも、プレーリーダーの採用確保、育成が急務でもございます。
そこで、専門人材、プレーリーダー不足についての都の認識、見解、そして取組と工夫をお伺いいたします。
○山本企画調整部長 子供の遊びや体験の幅を広げる役割を担う、いわゆるプレーリーダーは、子供と一緒に思い切り遊び、時には相談相手にもなる、子供が信頼を寄せる存在です。
こうしたプレーリーダーが継続的、安定的に活動できる環境を創出していくことは重要でございます。
このため都は、遊び場の運営等に対する補助制度の中で、プレーリーダー等の人材の確保や育成の取組も支援しております。
具体的には、プレーリーダーが安全管理について学ぶ研修やプレーリーダーの適切な人員配置などに取り組む区市町村を支援してございます。
○本橋委員 それでは、プレーパーク整備促進事業の今後の流れについてでございます。都による公募、審査を経まして、約十三自治体が選定される予定とのことでした。
令和八年度予算の成立後、自治体による申請、設計を経て、令和九年度以降に順次開園が見込まれるとのことであります。
そこで、今後の進捗についての都の認識、見解、見通し、展望、そして取組と工夫をお伺いいたします。
○山本企画調整部長 区市町村がプレーパークの整備に関心を持ち、着実に整備を進めることができるよう後押しすることは重要でございます。
このため、来年度、速やかに補助事業を周知する区市町村向け説明会を実施いたします。
また、プレーパークの整備や運営に必要なノウハウを区市町村の担当者が学べるよう、先行事例を視察し、運営者と意見交換を行うセミナーを新たに開催するとともに、遊び場づくりの専門家による解説動画も制作いたします。
○本橋委員 意外と地域社会の中におきましては、遊びというものの理解に関してですね、依然として勉強の妨げ、あるいは単なる余暇といった認識があったりいたします。
そのような認識は、子供の健やかな成長の促進にとっての障壁となり得、自由な発想での遊びや多様な体験活動を通じて育まれるべき創造性、主体性、社会性を阻害する要因ともなり得ます。
遊びに対する社会全体の価値観の転換や理解の醸成、そして、地域社会にその重要性を広く、かつ、深く浸透させることが重要となっております。
そこからは、保護者や地域住民、企業など、社会全体への普及啓発ないし情報発信が極めて重要になってくると思うわけであります。
そこで、この点についての都の認識、見解、そして取組と工夫をお伺いいたします。
○山本企画調整部長 子供は、遊びを通じて、友達同士で関わりながら様々な挑戦を経験することにより実社会で生きる力を育んでいきます。保護者や地域社会などがこのことを理解するよう促すことは重要でございます。
このため都は、専用のSNSアカウントを活用し、都内各地域の遊び場や遊びに関するイベント等を紹介するとともに、外遊びへの興味、関心を喚起する親子向けのクイズを発信しております。
また、子供の遊ぶ姿に関する保護者の投稿を促進するハッシュタグキャンペーンも実施するなど、遊びの重要性について分かりやすく発信してまいります。
○本橋委員 子供の体験、遊びと話を進めますと、大抵けががつきものでございまして、次に、子供を事故から守る環境づくりについてであります。
いまだ子供の生命と安全を脅かす深刻な事故、例えば窒息、溺水、溺死、転落などなどが絶えることがないのが、現代社会の現実でございます。
こうした悲劇を少しでもなくすためにも、子供が日常生活で直面する潜在的なリスクを取り除き、チルドレンファーストの視点から、社会全体の安全性を高める必要がございます。
本事業は、防げる事故を確実に防ぎ、子供が安心してチャレンジできる社会を実現するという意味で、極めて重要な施策であると受け止めております。
そこでまずは、本事業の意義、目的、趣旨を伺います。
○山本企画調整部長 都は、子供が事故から守られ、安心してチャレンジできる社会を実現するため、組織横断の推進チームを立ち上げ、子供の事故予防に取り組んでおります。
子供の事故は、年齢や発達に応じて発生しやすい事故の種別が変化するため、保護者等がそばで見守るという視点に加え、子供の成長、発達段階に応じて、危ないところを変えるという視点に立って、子供の事故が起きにくい環境づくりを推進することとしております。
○本橋委員 本事業の性質上、本事業を前へと進めて、あらゆる事故防止策を構築するためには、各局連携の中においても子供政策連携室が中心となりまして、ここが事業展開をリードしていかなければならないと私は考えております。
実際、子供政策連携室と共に、生活文化局、福祉局、警視庁、東京消防庁など計十一局が連携して、本事業を進めていくとのことであります。
そこから、このような構成による推進チームをどのようにリードし、組織運営、施策展開していくのかが大きなポイントともなってまいります。
そこで、この点に関する子供政策連携室の認識、見解、そして取組と工夫をお伺いいたします。
○山本企画調整部長 子供の事故の内容は様々であり、年齢や成長発達に応じて事故の種別も変化するため、幅広い事故から子供を守る環境づくりを推進していく必要がございます。
子供を事故から守る環境づくりをテーマとした組織横断の推進チームでは、これまで、ベランダからの転落事故や交通事故、水難事故など、各局が行っている事故予防に関する広報に横串を刺し、成長、発達段階に応じて、各年齢層に生じやすい事故事例や予防策を体系的に取りまとめたハンドブックを制作するなど、子供政策連携室が総合調整機能を担いながら、子供目線に立った取組を推進しております。
○本橋委員 そうした中、例えば、東京消防庁は、子供本人や大人が事故を未然に防ぐための教育的な普及啓発動画を作成したと聞いております。私はまだ見ておりませんけれども、それがユーチューブなどでは配信されたりしているとも聞いております。
こうした関係諸機関と連携した上で、様々な事故防止策が企画、運営、実践へと取り組んでいくことが重要であります。
そこで、このような関係機関と連携して取り組む事故防止策には、どのようなものがあるのか具体的にお伺いいたします。
○山本企画調整部長 都では、子供の事故に関する社会的な動向等を踏まえて、これまで転落や睡眠環境における事故の予防策を提言として取りまとめました。
予防策の取りまとめに当たりましては、東京消防庁の救急搬送データに基づく事例調査の分析や、子供の行動特性を把握する実験の内容、取りまとめる予防策等につきまして、福祉局などの関係局と随時意見交換を行い、各局の意見を提言に反映してございます。
今年度は、誤飲、誤嚥による事故をテーマに取り組んでおりまして、来年度も関係局と協議の上テーマを設定し、エビデンスベースの予防策を取りまとめてまいります。
○本橋委員 多機関連携といいますと、そこは行政だけではなく、民間企業はもちろんのこと、さらには町会、自治会などの地域社会との連携も考えられるわけでございます。
こうした連携が適宜ないし順次強化されていくことで、より子供の視点に立った安全・安心な環境整備が促進、達成されるわけであります。
そこで、こうした多機関連携の強化についての都の認識、見解、そして取組と工夫をお伺いいたします。
○山本企画調整部長 子供の事故予防について、子供の成長や行動に合わせて危ないところを変えるという考え方を、社会の様々な主体が共有していくことは重要でございます。
このため都は、子供の事故予防に関するハンドブックを手に取りやすい紙媒体で制作し、地域の子育て関連施設や小児科等の病院に配布しております。
また、睡眠環境における事故などの具体的な予防策について、東京都こどもセーフティプロジェクトのウェブサイトでの発信やオンラインセミナーの開催等により、子育て家庭や事業者等に分かりやすく伝えております。
○本橋委員 分かりやすさというようなお話がありましたけれども、多機関連携において、指摘することのできる課題に、情報の集約、共有の難しさが挙げられます。
ある事故が起きたとした場合、当該事故データが医療機関、警察、消防などに分散し、リアルタイム、かつ、詳細な分析が技術的に困難な場合が起こり得ます。
そこで、こうした多機関連携での課題に関して、都の認識、見解、そして取組と工夫をお伺いいたします。
○山本企画調整部長 子供の事故は、年齢や発達段階により大きく異なり、事故種別も変わることから、予防策を検討する上で、多様な機関が保有する幅広い事故情報を収集することが必要でございます。
これまで、製品事故や学校等での事故、日常生活における事故など、様々な子供の事故情報は、所管する機関が個別に管理し、公表していました。
こうした課題に対して、都は、様々な主体が必要な情報に容易にアクセスできるよう、警視庁や東京消防庁に加え、経済産業省やこども家庭庁、日本スポーツ振興センターなど八つの関係機関と連携して、事故情報を一元的に集約した子供の事故情報データベースを構築し、公開してございます。
実効性の高い事故予防策の検討に資するデータベースとなりますよう、掲載情報は関係機関と連携し、定期的に更新を行ってまいります。
○本橋委員 今お話に出てきた、このデータベースに掲載された膨大なデータを、行政だけではなく、企業や研究機関などが実際に活用し、具体的な取組に結びつけられるのかといった点も、課題の一つだと思われます。
そこで、この点に関する都の認識、見解、そして今後に向けた具体的な取組をお伺いいたします。
○山本企画調整部長 都は、社会全体で子供を事故から守る環境づくりに向け、エビデンスベースでの事故予防を進めており、この取組の基礎となる子供の事故情報データベースについて、企業や研究機関等での活用を推進していく必要がございます。
このため、都は今年度、データベースの認知度向上に向け、ウェブサイトやSNS等による情報発信に加え、事故予防に携わる研究者や医療従事者、子供向け製品の開発を行う企業等が集まる学会などでの広報を実施しております。
さらに来年度は、データベースの活用を基点とした産学連携の研究活動による新たな知見の創出や企業等の製品開発、改良を促進する助成制度を創設いたします。
○本橋委員 ご答弁の中でただいま、来年度、助成金を開始するとのことでありましたが、企業や研究機関が都のデータベースを活用し、本気で子供の事故予防に向けた取組を進める上で、大変意義深い取組であると考えております。
そこで、この助成金の詳細な内容をお聞かせいただきたいと思います。
○山本企画調整部長 来年度開始する助成制度では、安全な製品等の開発改良を促す区分と新たな知見を創出する研究を促す区分を設定し、それぞれ複数年にわたって取り組むプロジェクトに対して必要な経費を助成いたします。
製品開発等の区分では、中小企業やスタートアップ等が大学や研究機関と連携した、最長二年間の取組に対し六千万円を上限に経費の二分の一を助成いたします。
また、研究を促す区分では、大学や研究機関等が企業と連携した、最長三年間の取組に対し五千万円を上限に経費の二分の一を助成いたします。この区分では、研究テーマを誤飲、誤嚥など、都のセーフティ・レビュー事業において扱ったテーマとした場合、補助率を三分の二にかさ上げいたします。
○本橋委員 そこで、身近なところに潜む危険にも十分な配慮が必要だと思うわけでございまして、その最たるものが、ご家庭での事故防止対策であります。
特に各ご家庭においては、事故防止用品の導入は各ご家庭の負担となることが多く、経済的理由や自分のところは大丈夫という意識、安全バイアスの壁により、対策が十分に普及しないところがございます。
その最たるものがベランダなどからの転落事故対策でありましょうし、家庭内、住宅内での重大事故を防ぐための対策というものは、物理的な環境整備と保護者への意識啓発を組み合わせてハイブリッドで実施する必要があると思います。
まず、ハード対策といたしましては、設備導入支援が重要であります。補助錠の設置促進、ベランダの室外機の配置見直しなどなどが挙げられます。
他方、ソフト対策といたしましては、行動変容を促すことが重要であります。例えば、リビングの窓際に配置されたソファーなどの家具を窓から離すなどであります。
これらハード面、ソフト面での対策には、しっかりとした保護者向けのプログラムの作成などがあって、初めて、その実効性が担保されるということができると思われます。
そこで、こうした点についての都の認識、見解、そして取組と工夫をお伺いいたします。
○山本企画調整部長 都は、子供の成長や行動に合わせて危ないところを変えるという、安全な環境づくりや行動変容の考え方に基軸を置くことを取組の方針としております。
例えば、乳幼児の保護者等に向けて制作した事故予防のハンドブックでは、子育て世帯向けの補助事業など、環境改善に資する各局の取組を紹介しております。
また、毎年度テーマを定めて取りまとめた具体的な事故の予防策について、保護者等を対象としたオンラインセミナーを開催するとともに、セミナーの内容を分かりやすくまとめ、ウェブサイトを通じて発信しております。
さらに来年度は、熱中症など、特定の時期に多く発生する事故について、予防策や行動変容を促す注意喚起のメッセージ等を盛り込んだ動画を新たに作成し、SNS等によるタイムリーな情報発信を強化してまいります。
○本橋委員 あらゆる手段を講じてですね、子供の事故防止対策、構築していただければありがたいと思います。
次は、中高生の地域における居場所づくりについてでございます。
私どもの会派が、昨年の第三回定例会本会議代表質問をして以降、様々な場面を捉えて、子供の居場所づくりを取り上げてきたわけであります。
中高生にとっては、地域の身近な環境で同世代の仲間などと交流を深め、多様な経験を重ねることは、自己肯定感ないし自己効力感などを育むだけではなく、自分を模索していく上でも重要であります。
さきの予算特別委員会の我が会派の代表質問では、来年度から、区市町村が行う中高生の居場所づくりについて補助を開始し、中高生の同世代などとの交流を促進するとの答弁があったとのことであります。
中高生の意見を取り入れることなどを要件とし、運営経費について、開設からの二年間は補助率十分の十、三年目も二分の一で支援するなど、中高生の目線に立った区市町村の取組を力強く後押しする補助制度を創設することは、大変評価をいたす次第であります。
そこで、この補助制度の詳細について、具体的に確認をさせていただきたいと思いますが、初めに第一回定例会の本会議一般質問において、区市町村が地域の実情を踏まえ、様々な規模や形態の居場所づくりを進められるよう、きめ細やかな補助区分を設定するとの答弁を得ましたが、この補助区分や支援の内容について、具体的に伺います。
○山本企画調整部長 本補助制度では、区市町村が地域の実情を踏まえた居場所づくりを進められるよう、音楽スタジオや運動スペースといった中高生の幅広いニーズに対応した、多様な設備等を有する多機能センター型をはじめ、週五日以上中高生に居場所を提供する常時開所の中高生居場所創出型、また、週一日以上開所する定期開所の中高生居場所創出型の三区分を設定いたします。
補助に当たりましては、立ち上げ等から安定的な運営に至るまでの三年間、運営経費として、多様な他者との交流機会の設定や、中高生に対する相談機能の導入、ユースワーカー等のスタッフの配置等に要する経費に対して助成いたします。
また、多機能センター型に対しては、施設整備等に要する経費も最大三年間、助成をいたします。
○本橋委員 中高生が利用できる施設や活動を支える担い手などに地域差がある中、区市町村が居場所づくりに柔軟に取り組めるように補助制度を設計することは重要であります。
加えて、居場所の立ち上げ期には、中高生と一緒になった様々な取組がトライされ、活動を一緒になってサポートする人材などの育成も行われることが想定されるため、手厚い支援が必要であると思います。
そこで、先ほどのご答弁にあった三区分に対して、それぞれどのような補助金額を設定しているのか、また、実施規模を見込んでいるのかお伺いいたします。
○山本企画調整部長 多機能センター型におきましては、整備費について各年度一億二千万円、運営費について各年度七千万円を補助基準額とし、支援をいたします。来年度は五か所の整備着手を見込んでおります。
常時開所の中高生居場所創出型におきましては、運営費について各年度四千万円を補助基準額とし、来年度は八か所の開設等を見込んでおります。
定期開所の中高生居場所創出型におきましては、運営費について各年度二千万円を補助基準額とし、来年度は十か所の開設等を見込んでございます。
いずれの区分におきましても、区市町村に対し丁寧に周知を行い、予算の範囲で最大限の件数を採択していく予定でございます。
○本橋委員 今、ご答弁から居場所の開所日数や施設の機能などに応じて、補助基準額などを設定していることが確認できたところでございます。
中高生が居場所で取り組みたい活動は幅広く、居場所にも様々な機能が求められると思います。
各地域でそれぞれの特徴を生かし、中高生が望む活動を後押しできる居場所が増えるよう、都においても、今回の補助により創出される様々な取組事例を積極的に発信するなど、普及啓発を行うことを強く要望させていただきます。
そして、次の質問に移ります。
学生などの通学実態などに関する調査についてであります。
都内でも、バス路線の縮小や運行本数の削減など、都民の移動手段の確保が困難になりつつあります。
都は来年度、学生の通学実態について調査を行うとのことですが、これまでの交通政策の領域では見落とされがちだった学生の通学面に焦点を当てることの意義は大きいと思っております。
私ども都民ファーストの会は、子育て世帯の経済的負担を軽減しながら、子供たちの公共交通利用を促進することは、将来的な利用者の定着にもつながる重要な施策であると考えておりまして、昨年の都議選でも、子供パスの創設を公約に掲げたところでございます。
小中高生を対象とした定額制の子供パスの創設に向けて、公共交通の利用促進という視点も取り入れながら、調査に取り組むべきと考えますが、見解をお伺いいたします。
○吉川若者政策連携推進担当部長 近年、交通事業者の経営判断に基づき、バスの運賃など、子供の公共交通利用に係る負担軽減の取組がなされている例がございます。
また、子供の居住地や通学状況等により、公共交通の利用状況は様々であることが見込まれます。
都は来年度、通学手段やバスの利用状況等について、学生等の通学実態等に関する調査を行い、様々な観点から分析をしてまいります。
具体的な調査内容など詳細については今後検討してまいります。
○本橋委員 ただいま、調査内容など詳細については今後検討していくとのことですけれども、学生の通学における負担や実態を把握するための調査を実施することは、極めて重要であります。
これから調査という段階で気が早いかもしれませんが、私はこの調査がゴールではなくスタートだと思っているわけでございます。
今回の調査結果が次のステップにつながっていくことを大いに期待しまして、次の質問に移らせてもらいます。
次は、少子化対策についてでございます。
都は一月末に、令和八年度に都が行う結婚、子育て支援策の全体像を整理したアクションプランである、「叶えたい」を支えたいアクションプラン二〇二六を公表いたしました。
昨年までは、少子化対策二〇二五というタイトルで公表されていましたが、今般、プランの名称を変更した理由について、まずはお伺いいたします。
○池上少子化対策担当部長 都では、望む人が安心して子供を産み育てることができる社会の実現に向けて、都民目線でのライフステージを通じた切れ目ない支援を積極的に展開してまいりました。
結婚したい、子供を持ちたいと望む一人一人の自己実現を応援するという、都における少子化対策の根源的な政策理念をメッセージとして強力に発信するため、結婚、子育て支援策の全体像を、「叶えたい」を支えたいアクションプラン二〇二六としてアップデートいたしました。
○本橋委員 都が、当事者目線で「叶えたい」を支えたいという確固たる姿勢を示し、希望を抱く人が、初めの一歩を力強く踏み出せる社会の実現を後押しする役割を担っていくということが理解できました。
そのためには、若年層が抱える結婚、子育てに対する不安やネガティブなイメージを払拭し、安心感やポジティブな機運を醸成することが重要となってまいります。
そうした中、都は、子供政策連携室を中心に、結婚、子育て支援策の全庁横断的な情報発信に力を入れ、新たに、若年層や子育て世代への戦略的な情報発信事業を実施するとのことであります。
そこでまずは、改めてこの事業の意義、目的、趣旨をお伺いいたします。
○池上少子化対策担当部長 若者等の間で、結婚や子供を持つことをリスクとして捉える空気感がいまだにあり、SNSを中心にネガティブなイメージが広がっております。
都は来年度、「叶えたい」を支えたいをキーメッセージに、様々なコンテンツを通じて、若者等に対し、結婚、子育て支援策を切れ目なく発信する事業を立ち上げます。
本事業を通じて、将来的に結婚や子育てを考えている若年層等の間に根強く残る不安やネガティブなイメージを払拭し、安心感やポジティブな機運を醸成してまいります。
○本橋委員 若年層、子育て世代への戦略的な情報発信の方法や中身は様々でございます。結婚や子育てに対するネガティブなイメージを払拭し、安心感やポジティブな機運を醸成するためには、都庁各局がばらばらに行っていた結婚、子育て支援情報を統合して発信していくことが鍵であると考えます。
そこで、都は、「叶えたい」を支えたいを共通の合い言葉にして、どのような情報発信を展開するのか、その内容、取組と工夫をお伺いいたします。
○池上少子化対策担当部長 結婚や子供を持つことを望む若者が、安心してその一歩を踏み出せるようにするためには、ライフステージを通じた切れ目ない支援策があることを知っていただくことが重要でございます。
このため、来年度立ち上げる若年層や子育て世代への戦略的な情報発信事業におきましては、「叶えたい」を支えたいをキーメッセージとして、事業単位での広報ではなく、統一的に都庁各局の結婚、子育て支援策をブランディングし、当事者目線を徹底しながら広報展開を行ってまいります。
具体的には、毎月テーマを設定し、関連する施策や都民の声、これまでの成果などを盛り込んだPR動画を作成し、SNSやホームページ等で発信いたします。
また、ライフステージを通じた切れ目ない支援の情報を、利用者目線で分かりやすくまとめた冊子を作成し、若者や都民が手に取りやすい場所で配布するとともに、スマートフォンでの視認性を考慮したデジタルブックとしても発信してまいります。
○本橋委員 くどいようではございますけれども、都としては、結婚、出産、子育てを応援する社会的機運を醸成することが重要であります。その意味で、戦略的で、かつ切れ目のない情報発信と広報活動を通じて、若年層や子育て世代の価値観の尊重と、将来設計の不安解消に努める必要があります。
もっともそうはいいましても、膨大な情報があふれる中、行政の支援情報を真に必要としている層に的確にリーチさせる手法の確立がなければ、効果は薄いということができます。
そして、行政側からの一方的な情報発信では、若者層の感性や琴線に触れにくく、結婚、子育てに対する心理的ハードルを下げ切れない場合もあり得ます。
そこで、こうした情報到達の難しさをどのように克服するか、都の認識、見解、そして取組と工夫をお伺いいたします。
○池上少子化対策担当部長 これから結婚や子供を持つことを考える若者に情報を届けるためには、若者に見たいと思ってもらえるような共感を得られる内容とすることが重要でございます。
このため、多くの若者が直面する、結婚や子育てに関する不安や課題をテーマとしたショートドラマを作成し、その中で、シーンに応じた支援策の情報を盛り込む工夫を凝らしてまいります。
作成したショートドラマはSNS等で発信するとともに、ターゲティング広告を活用するなど、若者に届くよう戦略的に発信してまいります。
○本橋委員 何かドラマの中身が楽しみで仕方ありませんけれども、できたら楽しみに拝見したいと思います。
また、情報が到達したとしても、育児や家事の役割分担に関する無意識の偏見、いわゆるアンコンシャスバイアスが依然として残っていたりする昨今では、情報発信、広報活動において、これらへの配慮と意識改革が必要となってまいります。
そこで、いわゆる性別役割分担論の解消に向けた発信も必要と考えますが、都の認識、見解、そして取組と工夫をお伺いいたします。
○池上少子化対策担当部長 今年度、都が実施いたしました一万人規模の意識調査におきましては、若い世代ほど、男女とも育児と仕事の両立を望む割合が高いこと、また、男性は家事、育児時間を、女性は仕事時間を増やしたいと回答する割合が高いことが確認できました。
この意識調査の結果は、若い世代は男女とも、家事、育児と、仕事の両立を望みながら、実際には、男性は仕事を、女性は家事、育児を優先する生活とならざるを得ない現実を示唆しております。
ショートドラマでは、仕事と結婚や子育てとの両立を望みながら、その実現に不安を抱えていた若者が、都の支援も活用しながら、共に協力し、結婚生活や家事、育児を行っていく姿を描くことを検討してまいります。
○本橋委員 今回のこの事業に関しましては、一億円の予算が計上されております。私自身は、こうした分野の広報事業の予算には制約を設けることなく、最大限実施すべきとの持論を持ち合わせているわけであります。
結婚したい、子供を持ちたいと望む方の一歩を後押しするため、まずは、室長がリーダーシップを発揮していただきまして、庁内各局の横串を刺して、戦略的な広報を実施すべきと考えます。
最後に、室長の決意をお伺いいたします。
○田中子供政策連携室長 都は、結婚したい、子供を持ちたいと望む人の一歩を後押しする、結婚、子育て支援策を積極的に展開しております。
こうしたライフステージを通じた切れ目ない支援策につきまして、結婚や子供を持つことを望みながら漠然とした不安や悩みを抱える若者等に知っていただくことは、結婚や子育てに対する安心感やポジティブな気持ちにつながり、望む人の一歩を後押しする力となるものと認識しております。
いうまでもなく、結婚や出産はそれぞれの人生観に基づき、個人が決定するものでございます。一人一人の価値観や思いを尊重しながら、結婚や子育てに関する不安を解消し、安心に変えていくことは、都政の羅針盤である二〇五〇東京戦略に掲げる人が輝く東京の実現に向けた取組そのものでございます。
子供政策連携室が持つ総合調整機能を最大限発揮し、各局が展開する支援策について横串を刺しながら、その根源的な政策理念を表す「叶えたい」を支えたいというキーメッセージの下、統一的に発信していくことで、結婚や子育てに対する前向きな機運を醸成してまいります。
○本橋委員 ぜひともですね、室長が先頭になりまして、東京の結婚、子育て支援策をぐいぐいと前に進めていただきたいと思います。さよう願って、私の質疑を終えます。
○増山委員 東京都が制定した東京都こども基本条例は、子供を権利の主体として位置づけ、その権利を社会全体で保障していく理念を示した点で、大変意義のあるものであります。
一方で、ここで重要な視点として申し上げたいのが、権利と義務の関係です。
一般に、社会において権利は無制約に行使できるものではなく、他者の権利や公共の利益との関係の中で成り立つものであり、その前提として、一定の責任や規範意識、すなわち義務を伴うものであります。
しかしながら、本条例においては、子供の権利の保障が強調される一方で、権利行使に伴う責任や社会の一員としての役割についての記述は、必ずしも十分とはいえないのではないかと考えております。
とりわけ、学校現場や地域社会においては、他者への配慮、ルールの遵守、社会の一員としての責任といった観点が欠けた場合、かえって子供同士の権利の衝突や現場の混乱を招く懸念もあります。
そこで、お伺いいたします。こうした考え方を踏まえ、東京都こども基本条例の普及啓発に当たっては、子供が自らの権利について学ぶとともに、他者の権利や社会のルールについても理解を深めることが重要であると考えますが、都の見解を伺います。
○山本企画調整部長 都は、小学校等を訪問し、条例解説動画等の普及啓発コンテンツを活用して、自他の権利について考え、話し合う活動を通じて、互いの権利を尊重することの重要性を学ぶ、条例ワークショップを展開しております。
ワークショップでは、まず、子供の持つ権利の重要性を学んだ上で、公園でのボール遊びを題材としまして、自他の権利について子供同士が話し合う機会を設けております。
具体的には、ボール遊びを禁止とするルールの理由について考える中で、ボール遊びをしたい子供の思いとともに、公園を利用する様々な人々の立場や思いについても考える学びを行っております。
また、異なる立場や考えを持つ他者の存在を前提にして、誰もが気持ちよく公園を使うための方法について話し合うことで、互いの権利を尊重しながら、前向きに課題を解決することの重要性を学ぶプログラムとしてございます。
○増山委員 ぜひ子供たちには、自らの権利はもとより、社会のルールや様々な立場の人の権利についても理解を深めてもらいたいと思います。
子供が対話を通じて、権利とルールの関係について学ぶことのできる、現在進められているワークショップの取組は大変重要であると考えております。
今後、学校などを訪問して実施するワークショップについて、より多くの子供がこうしたことを学ぶ機会を得ることができるよう、実施対象を拡大するなど、さらなる展開を図るべきだと考えますが、都の見解を伺います。
○山本企画調整部長 都は来年度、条例ワークショップの実施対象について、従来の小学生に加え、中学生にも拡大し、実施回数につきましても、五十回から七十回程度に拡充をいたします。
中学生向けのワークショップの実施に向け、中学生の日常生活に即した事例を契機として、自他の権利や社会のルールの重要性について話し合い、学ぶプログラムを新たに作成いたします。
○増山委員 子供自身の権利が尊重されること、これが重要なことはいうまでもありません。同時に、子供も社会の一員として活動する以上、自らの権利を主張するだけでなく、必ず他者の権利を守る視点も持ち合わせるべきであると考えます。
社会には、他者と協調する上で必要な様々なルールが存在し、そのことを子供たちが理解することが大切です。
とりわけ中学生になると、小学生に比べ行動範囲が広がり、社会の様々な人と関わる機会が増えることから、自他の権利をしっかりと理解することが一層重要になります。
ぜひ、こうしたワークショップを通じて、子供たちが社会の一員として行動していく力を身につけられるよう、取組の充実に努めていただくことを要望して、質疑を終わります。ありがとうございました。
○笹岡委員 立憲ミネ無の笹岡ゆうこです。よろしくお願いいたします。
最初に中高生の居場所づくりについて質問する予定でしたが、さきの本橋委員と同じでしたので、省略させていただきます。
中高生の居場所に財政支援がつくことは大変評価をしています。昨年も自治体間の取組の格差を防ぎ、地域に少ない中高生の居場所を広げていくために、財政支援が必要だと申し上げてきました。
地域の取組に対し、三種類の補助区分を用意していること、十分の十の補助であること、予算の範囲で最大限採択予定であることなど、自治体の自主性や地域の特性にも配慮した支援であること、高く評価したいと思います。
これらによって、これまで地域に圧倒的に少ない中高生の居場所が増えていくこと、伸び伸びと安心できる場所が増えること、地域とのつながりが増えることを期待しております。
思春期の繊細で様々なことをスポンジのように吸収できる中高生の子供たちのメンタルヘルスにもよい影響があるのではないかと予想します。
総体的に見て、子供の年齢が小さい時期への施策は充実してきたと思っています。中高生にも光を当てた施策、ぜひ頑張っていただきたいと思います。
次に、子供の意見聴取について伺います。
中高生参画プロジェクトなど、この間の子供の意見表明権を大切にする姿勢を高く評価をしています。
令和八年度の子供の意見を聞く取組は、具体的にどのように行うのか伺います。
○山本企画調整部長 都は来年度、こども都庁モニターや、子供の居場所におけるヒアリング、中高生政策決定参画プロジェクト、SNSを活用したアンケートなど、様々な工夫を凝らして、子供の声を聞く取組を実施いたします。
○笹岡委員 ありがとうございます。その効果は政策への反映だけではなく、意見をいっていい、自分の意見が何かを変えることができたという実感が、シチズンシップの醸成にもよい影響をすると考えます。
子供の意見聴取は、都の施策に当事者の意見を反映するという政策面からのメリットだけではなく、子供自身にもよい影響があると考えます。
意見表明権を大切にすることで子供たちに与える影響は、都はどのように考えているのか伺います。
○山本企画調整部長 東京都こども基本条例第十条にございますとおり、子供が社会の一員として意見を表明することができ、かつ、その意見が適切に反映されるよう環境の整備を図ることは重要でございます。
意見聴取の取組を通じて寄せられた子供の意見や、その反映状況につきましては、子供の成長発達段階に応じて、分かりやすくまとめた冊子等を作成し、参加した子供たちにフィードバックをしております。
こうしたフィードバックを通じて、子供の社会への参画意欲や自己肯定感の向上につなげてございます。
○笹岡委員 ありがとうございます。とても大切な取組だと思います。
都側の政策への影響だけではなく、子供たち自身への影響をぜひ注目していただきたいと思います。
こども家庭庁の、こども政策決定過程におけるこどもの意見反映プロセスの在り方に関する調査研究報告書においても、あなたは、国や自治体の制度や政策について思ったことや意見を、国や自治体に伝えたいと思いますかという問いには、思う、やや思うが六八・三%となっておりますが、国や自治体に意見を伝えても反映されないと思うが四三・三%になっています。
社会への参画意欲、自己肯定感などのご答弁がありました。そのとおりだと思います。
私はそれだけではなく、シチズンシップやウエルビーイングなど、その後の人生にも関わる大切なことだと捉えています。
都が子供の意見を聞き、政策に反映させる取組は、子供自身にとっても、必ずしもその影響が目に見えたり、数字に表れたりしないかもしれません。しかし、前向きで、決して小さくない影響があると考えます。一層の取組をお願いいたします。
続きまして、リーディングプロジェクトの再構築について伺います。
子供政策連携室は二〇二二年に発足し、もうすぐ丸四年がたとうとしています。
これまでチルドレンファーストの東京の実現のために、子供の視点を大切にしながら、各局を横断し、調整を行われてきたことを評価しています。
私はこの間も申し上げてまいりましたが、子供政策連携室が取り上げるテーマ、課題、方向性は大変時代と合っており、どれも大切なものであること、そして、公がそれらに取り組むことは大変重要であると思っています。子供室は局になるべきだという考えも変わらずに持っております。
昨年八月に公表された、チルドレンファーストの社会の実現に向けた子供政策強化の方針二〇二五、そして、今年一月に公表された、こども未来アクション二〇二六では、これまで組織横断で取り組んできたリーディングプロジェクトについて、再構築を行うことが明記されています。
そこでまず、来年度のリーディングプロジェクトの再構築について伺います。
○山本企画調整部長 子供政策連携室は、既存の枠組みでは対応が困難な課題に対して、政策分野の垣根を越えて取り組むリーディングプロジェクトを展開してまいりました。
これまでの取組により、着実な実施段階に至ったプロジェクトについては再構築をいたします。
具体的には、子育てのつながり創出、日本語を母語としない子供を支援、ヤングケアラーを支える及びユースヘルスケアの四つのプロジェクトにつきまして、育ちを支えるつながりの創出として再構築いたしますとともに、ヤングケアラーやユースヘルスケアに関する普及啓発事業は関係局へ移管をいたします。
また、子供の未来を育む体験活動の推進と、子供の笑顔につながる遊びの推進の両プロジェクトにつきまして、子供の未来を育む体験活動、遊びの推進として再構築をいたします。
○笹岡委員 ありがとうございます。
それでは、それぞれのプロジェクトについて、どういう考えで再構築をするのか伺います。
○山本企画調整部長 育ちを支えるつながりの創出につきましては、一つのプロジェクトに再構築することで、家族の介護やユース世代の心身の健康等を含め、子供や子育て家庭が抱える多様な不安や悩みに寄り添い、相談しやすい環境づくりなどによる重層的な支援等を展開してまいります。
子供の未来を育む体験活動、遊びの推進につきましては、一つのプロジェクトに再構築することで、全ての子供が遊びも含めた多様な体験にチャレンジできる環境づくりを推進してまいります。
これらのプロジェクトを構成する各事業につきまして、引き続き、子供政策連携室が総合調整機能を担ってまいります。
○笹岡委員 ありがとうございます。着実な実施段階に至ったプロジェクトを再構築することについては一定の理解をいたします。少しもったいない気もいたしますが、関係局に移管することも含めて、理解はしております。
しかし、子供を取り巻く課題は、複数の局にまたがっており、縦割りの弊害もございます。子供政策連携室は、これまでの連携を生かした司令塔機能や政策実現体制を組織的に一層強化していく必要があると考えております。
それによって、チルドレンファーストの都政運営を一層推進することができるのではないかと私の意見を申し上げて、質問を終わります。ありがとうございました。
○高田委員 よろしくお願い申し上げます。
初めに、子供の意見聴取の取組について質問をします。
いうまでもなく、東京都こども基本条例は、子供を権利の主体として尊重し、子供の最善の利益を最優先にすることを基本理念としています。
この条例の基本理念を着実に実施していくためには、当事者である子供の意見を丁寧に聞き、政策にしっかりと反映することが何よりも重要と考えます。
都はこれまで、子供の居場所でのヒアリングや子供向けワークショップなど様々な手法を通じて、多くの子供の意見を聞き、政策のバージョンアップに取り組んできました。
こうした取組が都庁全体に広がり、着実に定着してきていることを大変高く評価するものでございます。
一方で、今後さらに子供の声を聞き、子供の目線に立った政策を広げていくためには、都における取組を継続、充実させるとともに、基礎自治体である市区町村においても、取組を広げていくことが不可欠であると考えます。
こうした中、都は来年度から、市区町村における意見聴取の取組を広げていく新たな事業を開始するとのことであり、条例の理念を具現化する取組として、いよいよの段階にたどり着いたのかなと、大変意義のあるものと受け止めております。
そこで、市区町村が子供からの意見聴取に積極的に取り組むことができるよう、都がこれまでの経験を生かしたアドバイスを行うことや、子供の意見を聞くことへの自治体職員の理解を促すことが重要であると考えますが、見解をお伺いします。
○山本企画調整部長 都は、これまで蓄積してきた子供との対話の事例やノウハウを活用しながら、市区町村における子供からの意見聴取の取組への支援を開始いたします。
具体的には、市区町村向け相談窓口を開設し、子供の声を聞き、政策へ反映させるために必要なノウハウや参考となる先行事例等を提供いたします。
また、様々な政策分野における企画、検討段階や実施段階におきまして、子供からの意見聴取の取組が市区町村で進むよう、自治体職員が子供の声を聞き、施策へ反映させることの意義や重要性を学ぶ講座を、新たに二百四十名規模で実施をいたします。
○高田委員 ありがとうございます。市区町村の取組が進むよう、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
また、大切なことは、子供の本音を聞くことだと思いますが、その本音を丁寧に聞き取るためには、専門的なスキルが必要だと聞いております。様々な場所で子供の声を聞く取組を定着させるためには、そうした意見聴取を支える人材を育てることも不可欠と考えます。
そこで、都は、意見聴取の担い手の育成について、積極的に取り組むべきと考えますが、どのように支援していくのかお伺いをいたします。
○山本企画調整部長 都は、子供が安心して意見をいえる環境づくりに不可欠なファシリテーターを育成する研修を開始いたします。
具体的には来年度、基礎編を四回、応用編を一回開催し、自治体職員に加え、児童館など、日頃から子供の身近な居場所の運営に関わる団体等の職員やスタッフも対象としまして、子供の年齢や特性に応じた工夫や配慮を行うなどのスキルを伝えてまいります。
これにより、日常的に子供の声を聞く人材を体系的に育成してまいります。
○高田委員 ありがとうございます。自治体職員と共に、児童館などの子供の成長を支える方も研修の対象としている、そのことは大変意義が深いと考えます。子供の本音を聞く人材育成こそが、政策の肝だと考えるからであります。子供の意見聴取の核となる人材が数多く育つことを期待いたします。
公明党は、小さな声を聞くことを大切にしております。条例の理念を実践していく上では、日頃、なかなか声を上げにくい子供の声を、身近な場で丁寧に聞き取っていくことが何よりも重要であると考えます。
加えて、子供の社会参画意識を高めるため、子供が自らの意見を表明し、社会に関わりを持つ、体験の機会を創出していくことも大切だと思います。
一方で、子供の意見を聞く取組を進める意欲はあるものの、自治体からは、財政面や体制上の課題などがあるとの声も聞いております。
そこで、都として、条例の理念の根幹となる意見聴取の取組を市区町村が推進していくために、より踏み込んだ支援が必要と考えますが、見解を伺います。
○山本企画調整部長 都自らが推進してきた、子供の居場所での意見聴取や子供参画の取組が市区町村において幅広く展開されるよう、来年度、新たな補助制度を創設いたします。
具体的には、市区町村が子供の居場所におきまして、様々な環境下にある子供の声や思いを聞き、施策へ反映させる取組に対して、その反映状況等を子供にフィードバックすることを要件として補助を行います。
補助基準額の上限を五百万円、初年度は補助率十分の十としまして、三年間にわたり継続的に支援をいたします。
また、特定のテーマについて子供が意見表明し、施策等の検討、提案に参画する取組に対しまして、その反映状況等を子供にフィードバックすることを要件として、補助上限額を二百五十万円、補助率二分の一で助成を行います。
○高田委員 ありがとうございます。今の答弁で、子供の居場所の意見聴取や、子供の参画の取組を積極的に支援していくことに加えて、子供から聞いた声や思いが、結果としてどのように施策へ反映されたのかを、子供たちに丁寧にフィードバックすることも併せて促しているとのことでした。大変重要なことと思います。
子供の立場に立つならば、自分の声が大人に受け止められ、その思いや意見が、どのように社会に影響を与えたのかを知るという経験、この経験は子供にとって大切な原体験となり、自己肯定感や社会参加の意欲を育むことにつながるものと考えます。
さて、これまで申し上げてきたとおり、多くの市区町村の幅広い分野で、子供の意見を聞く取組や、子供の参画の取組が広がることを期待していますが、そのためには、今回、都が行う支援策が、各現場において、十分に活用されなければならないと考えます。
こうした都の支援事業について、市区町村に対して、積極的な活用を促していくべきと考えますが、都の具体的な取組についてお伺いをいたします。
○山本企画調整部長 今回の支援策の意義や内容が、市区町村に十分に伝わりますよう、各自治体の首長や担当者が集まる会議におきまして周知を図りますとともに、個別に意見交換も実施をいたします。
また、子供にとって身近な存在である市区町村の庁内において、子供関連部署はもとより、幅広い部局で意見聴取の取組が浸透することを目指しまして、現場のニーズや状況を踏まえた、効果的な支援策の活用などについて助言も行います。
こうした取組を通じて、市区町村と連携し、子供の声を聞き、政策に反映する取組が都内全域に定着するよう取り組んでまいります。
○高田委員 ありがとうございました。ぜひ、これらの事業が、来年度、成功してうまくいくように、各市町村で子供の意見が丁寧に反映されるように、切に望むものでございます。
都の支援事業を多くの自治体が活用し、子供の声を政策に反映する取組が、都内全域に広がっていくよう、都においては、市区町村へのきめ細かなサポートを着実に進めていただくことを要望し、次の質問に移ります。
とうきょうすくわくプログラム推進事業について質問をします。
都議会公明党は、本会議や委員会での質疑を通じ、乳幼児期の集団保育の重要性や共感力や忍耐力といった非認知能力を育むことの大切さについて、繰り返し提案をし、そうした我が党の提案が結実する形で、すくわくプログラムは、昨年度から都内全域へと展開をされているところであります。
全域展開初年度となった昨年度は、千五百九十一の幼稚園や保育所等が実施をしている。ですが、昨年秋の事務事業質疑において、今年度、計画では二千七百五十園のところ、これを上回る実施を見込んでいることを確認しております。
昨年の第三回定例会総務委員会でも取り上げてきましたが、すくわくプログラムは、来年度が新規採択の最終年度となっており、実施への拡大を図ることで、できるだけ多くの子供の育ちを支えていってほしいと考えます。
と同時に、プログラムの取組の質の確保に向けた取組を進めていくとともに、質の高いプログラムの取組が園の中に定着するよう、支援していただきたいと思います。
そこでまず、今年度の実績の見込みと、来年度、実施園数をどのように設定しているのかお伺いをいたします。
○山本企画調整部長 今年度のすくわくプログラムは、二千七百五十園の実施見込みに対し、約三千三百園で実施されております。
来年度の実施規模は、三千八百五十園に拡大をする予定でございます。
○高田委員 今年度においては、当初の見込みを大きく上回る実施園があった、来年度の実施規模についても、しっかり予算を確保しているということが分かりました。
次に、取組の質の向上や取組の定着に向けて、支援の充実を図っていくべきと考えますが、見解をお伺いします。
○山本企画調整部長 来年度、すくわくプログラムの質の向上と定着に向けた重層的な支援を展開いたします。
具体的には、すくわくワークショップを実施いたしまして、専門家の講義等により、探究活動のさらなる充実を目指す園を後押しいたします。
また、すくわくナビゲーター園制度におきまして、ナビゲーター園が他のプログラム実施園からの見学の受入れを行うとともに、他の園からの相談を受けて、探究活動を行う際の疑問や悩みの解消に向けた助言等を行いまして、ナビゲーター園の知見を生かした他の園の取組の充実につなげてまいります。
これらに加え、本プログラムで行う探究活動の実践が、日常の幼児教育や保育に定着することを見据えまして、来年度新たに、十五市区町村と連携した研修会を実施、開催いたします。
この研修会では、探究活動を日常の教育や保育の中で行うノウハウ等を各自治体内のプログラム実施園に伝えてまいります。
○高田委員 さきの委員会でも申し上げましたけれども、さらなる実施園の拡大に向けては、未実施の幼稚園や保育所などに積極的に手を挙げてもらえるよう、周知や広報を丁寧に進めるよう、改めてお願いをいたします。
また、新たに実施する研修会については、充実したものとなるよう、市区町村と十分に意見交換を行いながら進めるとともに、ワークショップや、すくわくナビゲーター園制度についても、着実に取組を進めていってほしいと思います。
さて、先ほど答弁にあったように、今年度の実績の見込みは、昨年度の約二倍と、大きな広がりを見せています。すくわくプログラムは、都独自の取組として、令和六年度の都内全域への展開以降、着実に成果を上げている状況であります。そうした成果については、しっかりと発信していく視点も重要と考えます。
そこで、来年度、これまでの間、積み上げてきた成果を発信していくべきと考えますが、見解を伺います。
○山本企画調整部長 来年度、都は、現場の幼稚園教諭や保育士等のほか、研究者など幼児教育や保育の関係者や保護者を対象に、新たにシンポジウムを開催いたします。
シンポジウムでは、すくわくプログラムでの取組内容や子供の姿を報告するとともに、有識者等を交えたパネルディスカッションを実施するなど、これまでの取組で得た成果等を発信してまいります。
シンポジウムの開催を通じて、すくわくプログラムに対する理解を促進してまいります。
○高田委員 ありがとうございます。関係者に広く知っていただければ、様々な知見が得られるとも思いますし、それがすくわくプログラムの質の向上に資することも期待できると思います。
子供の育ちを支える様々な関係者に、すくわくプログラムの成果がしっかりと届くよう、シンポジウムの開催に向けた準備を進めていっていただきたいと思います。
次に、令和八年度予算案に盛り込まれた、小中学生向けTGG活用英語国際体験プログラムについてお伺いをします。
昨年の第三回定例会、都議会公明党の大竹さよこ議員の一般質問において、知事から、次の時代を担う子供がグローバルな素養を磨けるよう、学校内外で国際感覚を育む取組を切れ目なく展開していくとの答弁を得たところであります。
また、先日の第一回定例会代表質問では、都議会公明党の質問に対し、教育長から、児童生徒に英語が身につく機会の後押しとして、小中学生が夏休み等にTGGを訪れ、ネーティブと交流する機会を設けるとの答弁がありました。
このTGGを活用した、ネーティブとの交流等による英語国際体験プログラムは、英語学習だけではなく、グローバルな素養を育む取組として推進する事業とのことであります。
そこで初めに、今回のプログラムについて、国際体験を特色の一つとした背景や意義について、改めてお伺いをします。
○山本企画調整部長 日本の国際競争力が課題となる中、子供が将来、世界を舞台に活躍できる未来を描けるよう、早期から日本や世界の文化に親しみ、豊かな国際感覚を育む機会を創出していくことが必要でございます。
このため、豊かな国際感覚を育む機会に関する取組を、組織横断のリーディングプロジェクトに新たに位置づけ、学校内外において、幼少期から高校段階まで切れ目なく展開してまいります。
小中学生向けTGG活用英語国際体験プログラムにつきましては、本リーディングプロジェクトにおける学齢期の取組の一つとして、小中学生が学校外で幅広く国際的な体験ができるよう、教育庁と協働し、世界の多様な文化、社会等を身近に体験できるプログラムを新たに開発して実施をいたします。
○高田委員 ありがとうございます。グローバル化が進展する中、持続可能な経済や社会の発展のためには、次代を担う子供たちが、自国の伝統や文化に親しむとともに、早くから世界の多様な文化社会に触れ、国際感覚を育んでいくことは重要なことだと思います。
また、様々な文化に触れることは、かえって自国への理解をより深める契機にもなります。そして、こうした機会は、より多くの子供たちへ提供できるようにすることが必要だと思います。
そこで、今回のプログラムの対象者や人数、実施時期について、具体的にお伺いをします。
○山本企画調整部長 本プログラムにつきまして、来年度、都内の小学三年生から中学生までの児童生徒を対象に、約六百七十名を募集して実施をいたします。
小中学生が参加しやすいよう、区部と多摩地域の二会場におきまして、それぞれ夏休み二回、春休み一回、開催を予定してございます。
○高田委員 ありがとうございました。国際体験の機会を、学校現場だけでなく、様々な機会を捉えて、小中学生の頃から充実させていくことを評価します。
今後、プログラムを具体的に開発していくと思いますが、ぜひ教育庁とも緊密に連携し、充実した内容とするとともに、より多くの子供が参加できるよう、丁寧に周知してほしいと思います。
学校外といえば、私の地元、東村山市のある経営者が、日本の子供たちに一人でも多く海外留学をしてもらいたいという思いの下、自身の会社の従業員の子弟に上限百万円まで留学費用を会社として支援すると、留学先、期間は自分で自由に決めていいと、こういう取組を実はやっております。
すばらしい取組だと思いますけれども、この会社では、留学から帰ってきた、その従業員の子弟に体験発表していただくんですね。そうしましたら、その留学から帰ってきた子供は、留学前に比べて本当に、さま変わりしている、立派になっている、そのようなお話を伺いました。
こうした民間の取組を後押しすることも、大切なんだなと思いました。この話からも、子供たちが留学体験、国際体験するということは非常に重要だと思います。
昨日も、総務局に対する質疑で、都立大学の新学部、共創学部の話もさせていただきましたけれども、子供政策連携室におかれましても、引き続き、子供たちの国際体験機会の一層の拡充に取り組むことを要望させていただきます。
次に、中高生の職業体験、TOKYO Job EXについてお伺いをします。
中高生の提案を基に、今年度事業化されたTOKYO Job EXは、中高生のニーズに応える多種多様な職業体験プログラムを提供する取組であり、中高生が自らの将来を見据え、成長する、大変貴重な機会と考えます。
こども未来アクション二〇二六によれば、初年度となる令和七年度は、夏季休業期間中に、四十企業、団体が提供するプログラムに三百五十五名の中高生が参加したということでございます。
実施後のアンケートでは、中高生からの満足度は極めて高く、企業、団体側からも大変好評であったとのことであります。
私も、こどもスマイルムーブメントのホームページ上に掲載されている実施レポートを拝見しましたけれども、企業、団体が提供する、それぞれに工夫を凝らしたプログラムに真剣に取り組んでいたり、経営者等を相手に堂々と取材する中高生の姿が見てとれたり、大変うれしく感じました。
昨年十月の第三回定例会総務委員会においても主張させていただきましたけれども、中高生のニーズにしっかりと応えていくためには、体験プログラムの選択肢の充実が重要であり、そのためには、多くの企業、団体の協力を得ていかなければなりません。
そこで、まず令和八年度の受入れ企業、団体の規模と、受入れ企業、団体の参加促進に向けた取組、工夫についてお伺いをいたします。
○臼井プロジェクト推進担当部長 中高生のニーズを捉えた職業体験機会のさらなる充実を図るため、来年度は、今年度の倍となります八十企業、団体での実施を想定しております。
新たな受入れ先の確保に向けまして、都職員による企業訪問や、各局と連携した誘致、また、東京商工会議所などの関連団体からの紹介といった、あらゆる機会を捉えて、積極的な開拓を進めてまいります。
開拓に当たりましては、中高生の受入れやアイデアが社員のモチベーション向上や商品開発のヒントになったなど、企業、団体の参加メリットを丁寧に示しながら、受入れ企業、団体数の拡充を図ってまいります。
○高田委員 ありがとうございます。来年度に向けて、受入れ企業の数を倍増させるということでございました。評価するところであります。
受入れ企業、団体の増加は、子供たちの選択肢の幅を広げることになります。ぜひ、多くの企業、団体の協力を得て、中高生の体験機会の充実を図ってもらいたいと思います。
選択肢を広げることと併せて、中高生にとって応募しやすい環境を構築していくことも重要です。
夏季休業期間、いわゆる夏休みは、中高生にとって、部活動や補習、補講をはじめ、家族旅行など、様々な行事が競合する、大変忙しい時期でもあります。
こうした中にあっても、より多くの中高生がTOKYO Job EXに参加できるよう工夫を凝らしていくべきと考えますが、都の見解を伺います。
○臼井プロジェクト推進担当部長 今年度、職業体験に参加した中高生に対して実施しましたアンケートでは、時期について、夏休みがよいとの回答が八割を超えております。
一方、夏休みの計画を立てるために募集時期を早めてほしい、募集開始から締切りまでの期間が二週間程度しかなかったため、応募期間をもっと長く取ってほしいといった声も寄せられました。
このため来年度は、実施時期を引き続き夏休みとしつつ、募集開始時期を今年度より一か月以上前倒しした五月中といたしまして、応募期間を今年度の三倍の六週間といたします。
こうした取組を通じまして、子供たちがより参加しやすい環境を構築し、応募者数を着実に増やしてまいります。
○高田委員 ありがとうございました。今年度、参加した中高生の声を生かし、改善が図られていることが分かりました。
本事業は、立ち上げがゴールではなく、企業、団体の協力を得ながら、継続的に発展させていかなければなりません。
TOKYO Job EXは、企業、団体にとって、社会貢献活動といった枠を超えて、企業イメージや知名度を向上させ、将来の消費者、働き手である中高生へアプローチする絶好の機会となるものと考えます。
こうしたメリットをしっかりと示すことで、この事業が中高生だけでなく、企業、団体のいずれにとってもウイン・ウインとなることを願い、質問を終わります。ありがとうございました。
○福島委員長 この際、議事の都合により、おおむね三十分間休憩いたします。
午後五時四十四分休憩
午後六時十五分開議
○福島委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
質疑を続行いたします。
発言を願います。
○斉藤(ま)委員 日本共産党の斉藤まりこです。よろしくお願いいたします。
私からは、五つのテーマについて質問をいたします。
まず、子供の交通費の負担についてです。
長期化する物価高騰で都民の暮らしが大変な中、子育て世代や学生、子供たちからも、交通費の負担が大きいという声が広がっています。
バスを使うことが増えて、運賃が高いことに驚いたという中学生は、昨年末、バス運賃に中学高校生用の枠を設けることを提案しますと東京新聞に投稿して、共感が広がりました。
我が党が行った子供運賃アンケートには、中学生から通学で都営バスを使うので負担がでかいという声や、高校までは頑張って自転車で通学してもらっていますという親の声など、子供の交通費の負担に悩む声が多く寄せられています。
都は、交通費をめぐる子供や子育て世代の負担について、どう認識しているか伺います。
○吉川若者政策連携推進担当部長 公共交通機関の運賃は、交通事業者の経営判断により設定されており、各事業者において通学定期購入者への割引が既に実施されているほか、国等により、家庭の経済状況等を勘案した支援もなされているなどの状況があるものと認識しております。
○斉藤(ま)委員 今、公共交通の運賃についてのお答えだったんですけれども、私が聞いたのは、子供の交通費の負担について、どう認識されているかということを聞いたんですね。
中学生、高校生になれば、通学、部活の遠征、塾通いなど、行動範囲が広がります。そのときに交通費が足かせとなり、子供たちの行動は制限されてしまう状況があります。
都は、新年度予算案に、学生等の通学実態等に関する調査に八千万円の予算を計上し、調査に踏み出すことになり、私たちはこれを歓迎するものです。
これは先ほど伺いましたけれども、学生等の通学費の負担に課題があるとの認識があってのことだと思いますが、いかがですか。
○吉川若者政策連携推進担当部長 都は来年度、通学手段やバスの利用状況等について、学生等の通学実態等に関する調査を行います。
具体的な調査の時期など、詳細なスケジュールについては今後検討してまいります。
○斉藤(ま)委員 今、調査を行うということで、調査を行うということはですね、通学費などの負担について認識、課題認識があるから調査を行うということだと思うんですね。
今年度発表された、とうきょうこどもアンケートの結果では、通学費などの負担は、小学生に比べて中学生の負担感の方が明らかに大きくなっているんですね。これは、皆さんも認識されていることだというふうに思います。
この調査については、今、ご答弁あったように、バスの利用状況について調査をする、その詳細なスケジュール等については、今後検討ということなんですけれども、予算案の概要では、地域や家庭ごとの通学に係る負担の状況などの観点からも、調査を実施していくと説明されています。
都心から離れたところや駅から離れているところなどでは、バスや電車での移動も長距離になります。とうきょうこどもアンケートでは、通学費などの負担感について、市町村部では負担に感じるという回答が四一・一%で、区部に比べて五・七ポイント高いということが示されています。
ぜひ、細かな観点から、調査をしていただきたいというふうに思います。
子供たちの体験格差の解消のためにも、交通費の負担軽減は重要なものだと思っています。中学生以上になると、部活の試合や大会など、行動範囲が広がって、交通費の負担が出てきます。
私たちのアンケート調査には、子供たちにいろいろな体験をしてほしい、選択肢を広げていただきたい。また、子供運賃の対象を拡大することについて、いろんな活動に打ち込める環境づくりの一助になるといった、体験格差に触れたコメントも多くありました。
チャンス・フォー・チルドレンの二〇二三年の調査でも、世帯年収三百万円未満の家庭の子供の学校外の体験活動にかける年間支出は、世帯年収六百万円以上の家庭と比較して二・七倍の差が生じているということも示されています。
子供たちの体験の機会を保障していくためにも、バスや電車など、幅広く負担軽減を行うということが必要になってくると思いますが、いかがでしょうか。
○吉川若者政策連携推進担当部長 公共交通機関の運賃は、交通事業者の経営判断により設定されており、各事業者において通学定期購入者への割引が既に実施されているほか、国等により、家庭の経済状況等を勘案した支援がなされているなどの状況があるものと認識しております。
○斉藤(ま)委員 先ほどのご答弁と同じなんですけれども、ちょっと認識を伺いたいと思います。
交通費の負担が子供の体験活動や進学選択に与えている状況について、明らかにしていくような調査をしていくということが必要だと思いますが、認識の方、いかがでしょうか。
○吉川若者政策連携推進担当部長 繰り返しになりますが、公共交通機関の運賃は、交通事業者の経営判断により設定されており、各事業者において通学定期購入者への割引が既に実施されているほか、国等により、家庭の経済状況等を勘案した支援もなされているなどの状況があるものと認識しております。
なお、子供の居住地や通学状況等により、公共交通の利用状況は様々であることが見込まれると考えております。
○斉藤(ま)委員 私は冒頭もですね、認識について聞いたり、それから調査について聞いているんですね。公共交通の運賃の仕組みについて聞いているわけではないんですね。
来年度から調査を進めるわけですから、ぜひ様々な角度から実態が分かるような調査をしていただきたいというふうに思います。
私たちは、学生や子育て世代から寄せられた声やアンケート調査に基づいて、今定例会に、都営交通の子供料金の対象を、現在の十二歳までから、十八歳までに広げる条例改正案を提案しています。
公共交通では、子供料金が十二歳までになっていることに疑問を感じている方は多いのではないでしょうか。
アンケート調査には、まだ稼ぐこともできない中学生から大人料金になることに納得がいかないとか、そもそも、なぜ十二歳から大人運賃なのか分からないという声が多く寄せられています。
基本的なことを伺いますけれども、子供政策連携室では、子供の定義は何歳までになっていますか。根拠とともに確認させてください。
○山本企画調整部長 東京都こども基本条例の第二条では、この条例において子供とは、十八歳に満たない者をいう。なお、子供に関する施策の実施に当たっては、次条の基本理念の実現を図る観点から、必要に応じて施策の対象とする範囲を定めるものとするとしております。
○斉藤(ま)委員 条例では、子供は十八歳に満たない者をいうと、これは十八歳から成人ということもありますけれども、今のご答弁のように、施策の実施に当たっては十八歳まで、つまり高校生までを範囲とすることもあるということだと思います。
そもそも、子供運賃の対象年齢を十二歳までとする根拠となっているのは、地下鉄の場合、今から八十四年前の一九四二年、昭和十七年ですね、この鉄道省令の鉄道運輸規程になります。
しかし、子どもの権利条約、こども基本法、そして東京都こども基本条例では、教育を無償で受ける権利を保障し、文化、芸術、レクリエーション、余暇のための平等な機会を提供し、全ての子供が誰一人取り残されることなく、将来への希望を持って、伸び伸びと健やかに育っていく環境を整備していかなければならないとしています。
八十四年前の省令の規定では、こうした今日の子供政策の到達点に十分答えることができないということは明らかだというふうに思うんですね。アップデートすることが必要だというふうに思います。
条例案へのご賛同も呼びかけつつ、次の質問に移ります。
中高生の地域における居場所づくりについてです。
今年度予算案で新規で予算がつきました。これも、この間ちょっと質疑がありましたけれども、その予算の根拠について、改めてお伺いをいたします。
○山本企画調整部長 本補助制度では、区市町村が地域の実情を踏まえ、様々な規模や形態の居場所づくりを進められるよう、多様な設備等を有する多機能センター型、週五日以上開所する常時開所の中高生居場所創出型、週一日以上開所する定期開所の中高生居場所創出型の三つの補助区分を設定いたします。
それぞれ五か所、八か所、十か所の実施を見込み、令和八年度予算案には必要な経費を計上してございます。
○斉藤(ま)委員 様々な規模や形態の居場所づくりを進められるように、多機能センター型や常時開所の居場所、また週一回以上の開所とするもの、三つの補助区分をつくっているということで、ぜひ、現場の声を聞きながら柔軟に支援をしていただきたいというふうに思います。
日中から居場所を運営して、学校に通えないような子供たちの利用も可能でしょうか、伺います。
○山本企画調整部長 本補助制度では、区市町村が地域の実情を踏まえ、様々な規模や形態の居場所づくりを進められるようにしております。
支援に当たりましては、中高生が自分らしく過ごせる居場所となるよう、中高生の意見を取り入れることなどを要件としてございます。
○斉藤(ま)委員 地域の実情を踏まえてということですから、多様なニーズに応えた形態が認められるということだというふうに思います。
不登校になったお子さんを持つ親御さんからは、学校には行けなくても、もっと緩やかに通えるところがあったらいいのにという声が寄せられています。
フリースクールに通うというふうにきっぱり決められなくても、出かけられる居場所があるということは大事なことだというふうに思います。ぜひ、そうした取組も支援していただきたいというふうに思います。
今、ご答弁にもありましたが、支援に当たっては、中高生が自分らしく過ごせる居場所となるよう、中高生の意見を取り入れることなどを要件にしているとのことです。その狙いについて伺います。
○山本企画調整部長 本補助制度では、中高生が自分らしく過ごせる居場所となるよう、中高生の意見を取り入れることなどを要件とし、幅広いニーズを捉えた多様な活動を後押しいたします。
○斉藤(ま)委員 中高生の意見を尊重しながら、居場所づくりを行うということは大事なことだというふうに思います。
学校は、決められたことをやらなきゃいけない場所になっていて、窮屈だというお子さんもいます。何でも一律にやらなきゃいけない、また、管理されているような状況に、窮屈さを感じるということが、不登校の原因、増加の原因にもなっているのではないかと私は感じていますが、ぜひ、この居場所づくりは、子供たちの自発的な取組を後押しするようなものにしていただきたいというふうに思います。
この支援の期間についてですけれども、十分の十の補助は二年間で終わり、三年目は二分の一の補助、そして、補助自体を三年で終了としているのは、なぜでしょうか。
○山本企画調整部長 居場所の立ち上げ等から安定的な運営に至るまでの期間を支援するため、運営経費について、開設からの三年間助成を行います。
○斉藤(ま)委員 東京都の支援というのはですね、三年で終わるというものが多いと思うんですけれども、自治体にとっては三年間で補助が外されてしまうということがネックで踏み出せないという声も聞いています。
事業が始まってからも、都として利用する中高生の声を聞くアンケート調査なども行って要望を聞いたり、事業の継続を検討していくということが必要だというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○山本企画調整部長 都は、子供の居場所におけるヒアリングやこども都庁モニター、SNSを活用したアンケート、出前授業など、様々な工夫を凝らして、子供の声を聞く取組を実践してございます。
○斉藤(ま)委員 子供の声を聞く取組、行っているということですから、この事業についてもですね、子供たちの声を聞いて、支援の継続も検討していただきたいというふうに求めます。
次に、学校の居心地向上検証プロジェクトについて伺います。
不登校の児童生徒が増加傾向になってから久しい中、都教育委員会は、その原因については子供や家庭の状況によるものとして、学校の在り方については向き合わない姿勢を続けてきました。
私たちは、国際的に見ても、一クラスの人数が多い過密した環境や長時間労働などで疲弊する先生方の状況から、一人一人の子供に目が行き届かない現場になってしまっているのではないかと、学校そのものの環境を変えていく必要があるんじゃないかということをずっと指摘をしてきました。
そうした点から、学校の居心地の向上に取り組む、この事業に着目をしています。
昨年十一月に、私は、地元の足立区にあるモデル校の小台橋高校の視察に行かせていただき、取組を拝見させていただきました。
この取組では、生徒に近い存在として若いコーディネーターさんが配置されて、放課後に有志の生徒たちと学校でどんなことをやってみたいか話し合っていました。
生徒たちが自発的に取り組んで、カードゲームをやる校内カフェを開いて友達をつくりやすい場をつくったというお話も伺いました。
生徒たちがありのままに生き生きと話し合っている姿がとても印象的でした。
学校の居心地向上検証プロジェクトについて、モデル校の小台橋高校での取組から得られている効果について伺います。
○山本企画調整部長 学校の居心地向上検証プロジェクトでは、生徒が学校生活を送る中で感じている学校の居心地について、定期的にアンケート調査を実施しております。
昨年度、モデル校で実施したアンケート調査では、生徒が感じている居心地が着実に向上してございます。
○斉藤(ま)委員 自分たちでやりたいことを実現するという経験ができているということですね。
具体的にはですね、キッチンカーの誘致のイベントに取り組んだという生徒もいたというふうに聞いています。
今回の経験を生かして、いろいろなイベントにチャレンジしたいという声があるということも伺っています。生徒たちのやりたいことを実現するという経験が、生徒たちの力になっていくということだというふうに思います。
私は取組を見ながら、生徒たちが自由に意見をいえること、そして、それを聞いてくれる大人の存在があるということが重要なんではないかというふうに思います。コーディネーターの方が、その大事なポイントとなる役割を果たしているのではないかというふうに感じました。
都は今年度から、小学校を対象とした事業スキームの検討に取り組んでいますが、中高生を対象とした取組と違う点はどのような点でしょうか。
○山本企画調整部長 小学生は一年生から六年生まで、心身の成長、発達の差が大きいことを踏まえる必要がございます。
このため、都は今年度、東京都医学総合研究所と連携し、小学生向けの居心地調査の開発に向け、小学生にとって適切な表現等を検討してございます。
また、成長、発達段階に応じて、児童から意見等を的確に把握する方法など、小学校で取り組む上での課題を整理してございます。
○斉藤(ま)委員 ご答弁のとおり、小学生は、中学生、高校生とは発達段階が違うので、小学生に合わせた取組の工夫が必要だというふうに思います。
そして、小学生の場合は、もっと先生にお話を聞いてほしい、また、コーディネーターとお話ししたいという要求があるんではないかと思うんですね。子供たちは、先生をはじめ、大人との信頼関係、人間関係を結んでいくことで大きく成長していけるものだというふうに思います。
今年度は課題の整理を行ってきたということなので、ぜひ、子供たちに向き合える学校づくりに生かしていただきたいというふうに思います。
来年度は小学校も含めて小中高ということで、全部で十七校で実施予定だということですので、ぜひ、取組を進めていただきたいというふうに思います。
次に、子供の意見を聞く政策について伺います。
資料要求で示していただきまして、ありがとうございます。都では、各局で、子供に関わる政策を中心に、子供や若者の意見を聞く取組を行っていますが、この子供の意見を聞く取組について、来年度の予算額と取組内容について伺います。
○山本企画調整部長 子供政策連携室における、子供の意見を聞く取組の令和八年度予算額は、合計で約一億二千万円でございます。こども都庁モニター、子供の居場所におけるヒアリング、中高生政策決定参画プロジェクト、SNSを活用したアンケートなどを実施いたします。
○斉藤(ま)委員 子供や若者が会議等で発言できる場をつくるということは、本当に事前の説明などについても工夫が必要だというふうに思いますが、どのように取り組んできたのか伺います。
○山本企画調整部長 都では、様々な手法により、子供の意見を聞く取組を進めてございます。
子供から意見を聞く際には、話しやすい雰囲気をつくるとともに、特定のテーマについてヒアリングを行う場合には、子供の成長、発達段階に応じてテーマの内容を分かりやすく説明するなど、安心して、率直な意見交換ができる工夫を行っております。
○斉藤(ま)委員 話しやすい雰囲気をつくることや、安心して率直な意見がいえる場をつくることというのは、本当に重要なことだと思います。
たとえ意見がみんなとは違っても、同調圧力をかけることのないように率直な意見を促していくということは、本当に重要だと思います。
情報の提供や説明の仕方も、一方的なものにならないようにすることも大事ですけれども、来年度からは、その意見聴取に当たって、キーとなるファシリテーターの方の育成も行うということですので、ぜひ、丁寧に進めていただきたいというふうに思います。
こども家庭庁が、昨年三月に、こども・若者の審議会等への参加の推進に向けた基本的な考え方についてという通知を出し、子供、若者が当事者となり得る事項について議論を行う、こういう会議のほか、中長期的な課題、基本的な政策などについて議論する会議にも、子供や若者を委員として登用することを促しています。
この通知に基づいて、現在の取組状況はどのようになっているか伺います。
○山本企画調整部長 こども家庭庁の通知文やその趣旨について、庁内各局に周知をしてございます。
○斉藤(ま)委員 各局に対して、子供連携室としての趣旨を加えて周知をしているということです。
私たちは、子供や若者の声を政策に反映していくということは大事なことだというふうに思っています。
一方で、先ほども述べましたけれども、子供や若者参加を促していくためには、本当に丁寧な対応が必要で、いいかげんにはできないことだというふうにも思います。
取組を広げていくためにどのような課題があるのか、今後どのように取り組んでいくのか伺います。
○山本企画調整部長 こども家庭庁通知の別紙を踏まえまして、会議の開催時期、時間等への配慮、会議の流れや議題等を理解しやすい事前説明、声かけや席次、服装などの工夫など、意見をいいやすい環境づくりに向けて、運営への配慮を検討することとしております。
その趣旨につきまして、庁内各局に周知してございます。
○斉藤(ま)委員 各局に対して意見をいいやすい環境づくりや運営への配慮を、検討をお願いしているということですね。
そして、この間、我が党が求めてきたことでもありますけれども、大人にとって都合のいい意見だけを聞くということは正していかなければいけないというふうに思っています。
子供たちに直接関わることなのに、子供の声が上がっていても聞かずに推し進めている政策もあります。
少人数で学ぶことができたからよかったという当事者の声を聞かずに進めている都立高校の夜間定時制課程の廃止や、運営側のミスなのに再試験になってしまう子供たちが毎年続出している英語スピーキングテストなど、子供の声を置き去りにして進められています。
大人にとって耳の痛いことでも、大人の都合や論理だけで決めないこと、子供や若者の希望を聞いて寄り添うために、大人こそが考えや方針を改める必要もあるということを肝に銘じていただきたいと思うんですね。
子供政策連携室にはその先頭に立って、各局で連携していただきたいというふうに思います。
そして、最後になりますが、今回公表された、「叶えたい」を支えたいアクションプラン二〇二六について質問をいたします。
チルドレンファーストの実現に向けてという副題はついていますけれども、その大きな柱が、結婚したい、子供を持ちたいという希望をかなえる東京へとなっており、結婚と妊娠、出産に強くフォーカスしているものになっていると思います。
子供政策連携室で、「叶えたい」を支えたいを策定した経過と目的について伺います。
○池上少子化対策担当部長 都は、望む人が安心して子供を産み育てることができる社会の実現に向け、多様な価値観や考え方を尊重しながら、都民の不安や悩みに寄り添った結婚、子育て支援策を果断に展開しております。
結婚、子育て支援策のさらなる充実を図るため、昨年五月に実施した意識調査で把握いたしました都民の意識やニーズ等を踏まえ、施策のバージョンアップに向けた政策検討課題を、論点整理として八月に取りまとめました。
論点整理を踏まえ、関係局が連携し、支援策のさらなる充実について検討を進め、本年一月にアクションプランとして取りまとめました。
○斉藤(ま)委員 小池知事は、人口の維持は国家の基本、男女の出会いの場をつくるため、政策的に支援したいと婚活議連を立ち上げました。これは二〇一四年三月十四日、婚活・街コン推進サミットの中での発言ですね。
さらに、知事になってからも、婚活シンポジウムで、婚活から始めないと少子化対策じゃない。まず子供が生まれないと待機児童対策じゃない。婚活から始めないと、原点は婚活にあり、出会いにありということから、活動しておりましたと発言しているんですね。これは二〇一七年の六月、婚活シンポジウムの民間事業者協議会、婚活サポートコンソーシアム、ここでの発言なんですね。
つまり、知事の発言の文脈は、望む人たちの話ではなくて、人口を増やすこと、そのための結婚支援だというふうになっているわけです。
改めて、結婚の機運醸成や婚活支援が、この中に位置づけられている考え方について伺います。
○池上少子化対策担当部長 結婚支援は、個人の価値観や人生観が異なることに十分配慮しながら、結婚を希望しながらも一歩を踏み出せない人を後押しする取組でございます。
○斉藤(ま)委員 個人の価値観や人生観が異なることに十分配慮しながらと答弁がありました。
都は、なぜ配慮が必要だと考えているんでしょうか、また、具体的にどういう配慮を行っているんでしょうか伺います。
○池上少子化対策担当部長 結婚、妊娠、出産、子育ては、個人の意思決定に基づくものでございます。
都は、多様な価値観や考え方を尊重しながら、望む人が安心して子供を産み育てることができる社会の実現に向け、多面的な取組を進めてございます。
○斉藤(ま)委員 配慮が必要だということなんですけれども、地方自治体が婚活支援を行うこと、それ自体がプレッシャーになります。
しかも、小池都知事の発言は、婚活から始めないと少子化対策じゃないとまでいっているんですね。子供を産むための婚活支援になっている。そのことは一人一人の人権に踏み込み、プレッシャーをかけています。
都はいつも、希望する人に支援をしているというふうにいうんですけれども、機運醸成ということを行政が行うことで、やっぱり結婚しなくちゃいけないかなあとか、三十にもなって、子供もつくらないといけないかなあとか、世間からの外圧でそう思わされる。時には焦りを感じて、駆り立てられることも起こるわけです。そういう機運を醸成するってことですよね。そして、そうじゃない選択をする人、選択せざるを得ない人を追い詰める空気を、行政がつくっていくってことになるんですよ。
都は、配慮が必要だと分かっているならば、婚活支援というのはですね、行政としてはやってはいけないというものです。結婚するかしないか、子供を産むか産まないか、また、何人産むのか、いつ産むのかということは、個人の人権に関わることであり、社会から押しつけられることではあってはならないと思いますけれども、いかがですか。
○池上少子化対策担当部長 繰り返しとなりますが、結婚、妊娠、出産、子育ては、個人の意思決定に基づくものでございます。
都は、多様な価値観や考え方を尊重しながら、都民一人一人の思いに寄り添い、結婚したい、子供を持ちたいと望む人を後押ししております。
○斉藤(ま)委員 個人の意思に基づくものだという基本認識は大事です。
しかし、その認識を持ちながらも、結婚と妊娠、出産にフォーカスしていくということはですね、個人の意思決定に深く影響を及ぼすということになっていくわけですね。
中高生への意見聴取、この「叶えたい」を支えたいアクションプランの中にあるものですけれども、出前授業を行っているということで、アクションプランの六四ページに書かれています。
子供たちに関わる政策を決定していくときには、当事者である子供の意見を聞くことは大事だと思います。先ほども質疑をいたしました。
しかし、東京都がやりたいことを進めるということに合わせて、形ばかりの意見を聞くやり方ではいけないと思うんです。
この示されているスライドを見て、ちょっと驚きました。スライドの中にはですね、あなた自身が働きながら子育てするとしたらという視点で考えてみましょうと、話合いを呼びかけています。
多くの場合、仕事と子育てで葛藤するのは女性です。個人の意思決定に基づくといいながら、働きながら子育てする前提での話合いを持ちかけるということは、どうなんでしょうか。結婚、妊娠、出産、子育ては当然というイメージとして伝わりかねないのではないでしょうか。
こども基本条例を所管する子供政策連携室として、議論の枠を決めて、子供から意見を聞くというやり方は改めるべきだということを求めておきます。
基本的なことですけれども、子供を産むか産まないかを含めた、性の自己決定権、リプロダクティブ・ヘルス・アンド・ライツの重要性について、都はどのように認識しているか伺います。
○池上少子化対策担当部長 リプロダクティブ・ヘルスとは、妊娠したい人、したくない人、産む、産まないに興味も関心もない人、アセクシャルな人を問わず、心身ともに満たされ、健康でいられること。リプロダクティブ・ライツとは、産むか産まないか、いつ何人子供を持つかを自分で決める権利とされていると認識しております。
結婚、妊娠、出産、子育ては、個人の意思決定に基づくものであり、都は、多様な価値観や考え方を尊重しながら、望む人が安心して子供を産み育てることができる社会の実現に向けた取組を進めております。
○斉藤(ま)委員 リプロの権利については、この間の質疑でも答弁をされてきています。
しかし、本当にこのリプロの権利を踏まえた施策になっているのかということが大きな疑問です。
希望した人にということを繰り返されるんですけれども、つまり、結婚しなくちゃいけない、結婚しようということを、機運醸成でそういう空気をつくっていくというわけですから、そういうプレッシャーに、若い人たちはさらされていくということになるわけですね。そういう世間体をつくっていくというようなことになっていくわけです。
この計画の中にですね、プレコンセプションケアの推進をしていくということも位置づけられていますが、プレコンセプションケアについて、どのようなものと認識しているか、また、このケアが少子化対策の政策の中に位置づけられている理由について伺います。
○池上少子化対策担当部長 都は、多様な価値観や考え方を尊重しながら、望む人が安心して子供を産み育てることができる社会の実現に向け、多面的な取組を進めております。
その一つとして、性や妊娠に関する正しい知識を身につけ、将来のライフプランを考えて健康管理を行えるよう、プレコンセプションケアを推進しております。
○斉藤(ま)委員 先日ですね、東京新聞にプレコンセプションケアについての記事が出ました。
その記事は、遅れが指摘されて久しい学校現場での性教育の見直しには消極的な一方、妊娠、出産を促すとして、懐疑的な声も上がる、官製プレコン、これを推進するのは矛盾しないのかという書き出しです。
リプロダクティブ・ヘルス・アンド・ライツの推進を行っている団体の方が、結局、産める人がプレコンの対象、女性を母体とみなし、健康な子を産んでもらおうという意図が透けて見えるとコメントしています。
セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス・アンド・ライツですね。つまり、自分で選択する権利の視点が抜け落ちたまま、プレコンセプションケアが推進されています。
包括的性教育がまともにやられていない中で、プレコンセプションケアが行われるということは、妊娠や出産を前提としたライフデザインを押しつけることになりかねないという指摘を、重く受け止める必要があると思います。
そもそも、日本が子供を生みにくい国になっているのは、格差社会の中で若い人たちに経済的不安があること、また、高過ぎる高等教育費、それから、まともな住宅政策がないことなど、政治の側の問題です。
国民、都民のためのまともな政治をやっていれば、若い人たちが希望を持って、ライフプランを立てられるようになるんです。その解決なしに、少子化対策の解決を個人に押しつけているのが、今の東京都のやり方ではないでしょうか。
知事がいうように、人口は国力であるという発想の下で、現代版産めよ増やせよの、こうした対策が進められていることは、個人の人権に踏み込むものであるということを厳しく指摘をして、質問を終わります。
○坂本委員 国民民主党の坂本まさしです。どうぞよろしくお願いします。
昨年の東京都の出生数は、速報値ではありますが、九年ぶりに増加に転じました。多くのご家庭にお子さんが生まれたということは、実に喜ばしいことですね。そう思います。
少子化は、経済成長や社会保障制度、地域の担い手の維持など、まさに社会の存立基盤に関わる国家的な課題であると思います。
そうしたことからもですね、安心して子供を産み育てられる社会の実現というものは必要不可欠であります。
東京都ではですね、先ほどもありましたが、小池知事のリーダーシップの下、手厚い結婚、子育て支援策を、積極的に展開されてこられたということだと思います。
私自身が会社経営者という立場も持っていたりしますので、やはり、投下した予算がどれだけの成果につながったのかというものを、常に意識しながら生きているんですが、少子化の要因は実に複合的であって、投下した予算がどれだけ出生数の増加につながっているかの検証は、まあ実に難しい。
そもそも、これらの施策は、都民一人一人の自己実現を後押しするものであって、直接的に出生数の増加を目的とするものでないということも、当然認識をしている話であります。
一方で、東京都が積極的に結婚、子育て支援に取り組んできた中で、都民の子育て環境がどのように変化しているのか、また、都民の悩みや困り事はどうなっているのか、こういったことを的確に分析することはですね、必要な見直しを行いながら施策をバージョンアップしていく上で不可欠であります。
東京都はこのたび、「叶えたい」を支えたいアクションプラン二〇二六というものを取りまとめられましたが、都民のニーズや子育て環境の変化をどのように把握して、施策のバージョンアップにつなげたのかを教えてください。
○池上少子化対策担当部長 都は、都民の意識やニーズを把握するため、昨年五月に、若年層及び子育て世代の一万人を対象に、結婚や子育てに関する意識調査を、オンラインでのアンケート形式と対面でのグループインタビュー形式で実施いたしました。
調査で把握いたしました都民の意識やニーズとともに、子育て環境や子育て世帯の生活実態等の変化等について、最新の統計データ等を基に分析し、有識者の意見も伺いながら、施策のバージョンアップに向けた論点を整理いたしました。
この論点整理を踏まえ、関係局が連携し、支援策のさらなる充実について検討を進め、アフォーダブル住宅の供給促進や育児と仕事の両立支援の拡充などを含む、幅広い結婚、子育て支援策を盛り込んだアクションプランを取りまとめました。
○坂本委員 ありがとうございます。都民のニーズを的確に把握をして、次の施策へとつなげていくことは、大変重要な取組だと思います。
しかし、アクションプランとして取りまとめたこの施策が、必要とする都民に届いて、施策を活用してもらうことこそが実に重要なわけでありまして、ライフステージを通じた切れ目のない支援というものが展開されているわけですが、それぞれの施策自身が都庁の各部局ごとに所管が分かれているという事実があります。
都民は自分に適した情報を速やかに、そして十分に得ることができるんでしょうか。そうした観点からですね、各局にまたがった支援情報のデータをちゃんとまとめて、各局が共同で利用できる様々な情報に関するデータベースを、今後デジタルサービス局が順次構築していくというお話もいただいていますが、こうしたデータベースとの連携も、非常に重要となってくるんではないでしょうか。
このアクションプランに取りまとめられた、各局が実施する結婚、子育て支援策についてしっかりと横串を刺していただいて、必要とする都民に一元的に情報を届けるために、どのような工夫を凝らしていくのかを伺います。
○池上少子化対策担当部長 都は来年度、子育て世帯や、これから結婚や子供を持つことを考える若者に対し、都庁各局の結婚、子育て支援策の情報を、統一的、戦略的に発信する広報事業を新たに立ち上げます。
本事業におきましては、「叶えたい」を支えたいをキーメッセージとして、事業単位での広報ではなく、組織の垣根を越えた利用者目線での発信を行ってまいります。
具体的には、ライフステージに応じたテーマを毎月設定し、都庁各局の関連施策や都民の声、これまでの成果などを盛り込んだPR動画を作成し、SNSやホームページ等で発信いたします。
また、PR動画等で発信した支援策について、ライフステージごとに一元的に紹介するページを作成するとともに、個々の支援策の情報をより詳しく知りたい方を各局の事業ページに誘導してまいります。
さらに、今後、全庁で利用できるよう整備される支援情報のデータベースとの連携も進めてまいります。
○坂本委員 ありがとうございます。ぜひ進めていただきたいです。
本来的には各局事業の申請までワンストップで行えることが望ましいわけですが、結婚や妊娠、出産などのライフステージごとに、各局の支援策の情報が一元的にまとまっているのは、都民の方が知りたい情報にすぐにアクセスできるということから、重要な一歩であると評価したいと思います。
必要な方に、必要な情報をきちっと届けられるように、引き続き、各局の横串を刺しながら、情報発信を行っていただけるよう要望して、質問を終わります。ありがとうございました。
○望月委員 ありがとうございます。参政党の望月まさのりです。
それぞれの主張があると思いますので、冷静に聞いていただきますと幸いです。よろしくお願いします。
本日はですね、我が国が直面している少子化の課題について、この場で議論を進めてまいりたいというふうに考えております。
少子化は、我が国の、家族という最も基本的な社会単位の存立に関わる重大な課題でありまして、地域社会の維持、経済の活力、教育や雇用構造の変化にも深く影響するものでございます。
また、社会保障制度の安定性や労働力人口の確保という観点からも、国家の将来に直結する極めて深刻な課題であるということを把握しております。
都は、我が国最大の人口を抱え、財政規模も全国一ですので、少子化問題にどのように向き合うかというのは全国に対して重要なメッセージを発信するものとなっております。
効果的な対策を講じれば、国全体に影響を与えますが、逆に、不十分であれば、他自治体にも影響が及ぶおそれがございます。
そこで昨年の、外国人を含む都の出生数が、全国主要都市で唯一増加したと報じられておりましたが、出生数の増加の背景を分析せずに、単純に好材料と評価することは適切ではないと考えます。
厚労省のデータに基づけば、我が国の出生数は減少し続けております。これは、世界各国において当然のことではございますが、重要なのは、外国人を含めた出生の増加による、一時的な人口の押し上げでは、自国の少子化傾向を解消したとまではいえないということです。
日本人の出生の減少と、外国人出生数の増加として現れている場合、それは、少子化対策が十分に機能していないということを示しているといえるでしょう。
したがって、出生数の増加の評価には、内訳とその背景の精査が不可欠であり、単に結果のみを評価することは適切ではありません。
そこで、昨年の都内出生数約八・九万人のうち、日本国籍を有する子供と、それ以外の子供がどのような割合及び人数であるのか、明らかにしてください。
○池上少子化対策担当部長 先月末に国が公表した二〇二五年の出生数速報値につきましては、日本人、外国人の内訳は示されておりません。
日本における日本人の出生数は概数において示されており、公表済みの上半期の出生数では、対前年比プラス〇・三%の増加となってございます。
なお、外国人の出生数は、翌年九月ごろに公表される確定数において示されることとなっております。
○望月委員 ご答弁ありがとうございます。毎年二月に外国人を含む出生数が公表され、翌年の九月以降に、日本人と外国人別が公表されるということが分かりました。念のための確認でした。
厚労省の公表のデータによれば、外国人の出生数は二〇〇五年以降、一定の増加傾向にあり、おととし二〇二四年は四千八十七名と、過去二十年間で最多であり、二〇二五年も恐らく増加している可能性がございます。
全国的にも、日本人の出生数は歴史的低水準で推移しております。今後も、日本人の出生数の伸びに注目していきたいというふうに思います。
さて、先ほどもいろいろとご意見がございましたが、世界を見れば、婚外子の割合は、国によって大きく差がありますが、約五〇%の国々もある中で、我が国は約二%から三%程度にとどまります。
これは、我が国では、出生が婚姻と強く結びつき、婚姻数の減少が出生数の減少に直結していることを示していると考えます。また逆もしかりでございます。
したがって、出生率の変動だけではなく、婚姻数の推移、年齢階層別の出生数、初婚年齢、経済施策との関連性を総合的に分析する必要があると考えております。
そこで伺います。二〇二四年及び二〇二五年において、出生数の減少に一定の変化が見られた要因について、婚姻数の動向、年齢階層別出生状況、都が講じる経済支援策との因果関係の分析をどのように行っているか、具体的な分析方法と結果とをお示しください。
○池上少子化対策担当部長 少子化の要因は複合的でございまして、何か一つの手だてを講じれば解決するものではございません。
都では、経済的支援のみならず、待機児童の解消や伴走型の相談支援など、結婚や妊娠、出産、子育てに至るまで、ライフステージを通じた切れ目ない支援を幅広く展開してまいりました。
こうした中、今では、子育て家庭の約九割に、東京は子育てしやすいと実感いただいております。
実際、ゼロ歳から十四歳までの子供の転出を見ますと、近年大幅に減少しており、都内の子育て世帯の定着が進んでございます。これは、都の子育て支援策が、東京で子供を持つことのハードルを下げていることを表しているものと認識しております。
また、一般に出生数の先行指標といわれる婚姻数について見ますと、二〇二五年は、二〇二四年に続き二年連続での大幅増加となってございます。
こうしたことから、二〇二五年の都内出生数の増加には、東京が子育てしやすくなったことや、都内婚姻数の増加が寄与しているものと認識しております。
○望月委員 ご答弁ありがとうございます。
予算委員会でも触れましたが、やっぱり東京都の少子化対策というか、子育て支援というものは、すごく充実しているんだなということを実感した事例がありまして、私の仲のいい同級生がですね、今、川崎に住んでいるんですけど、二子玉川わたって、世田谷に子供が生まれるまでには引っ越してこようかなというような形で、我々、二十代、三十代には本当にすごく優しい政策を取っているんだなというふうに実感をいたしました。
ただですね、少子化が止まらない、何で止まらないんだという質問をさせていただいたときも、その要因は複合的で分からないと。
で、今回、むしろ、ポジティブな出生数の増加に転じた理由というところなんで、ここは何か、自信を持って答弁いただいてもよかったのかなというふうに思いますので、複合的で分からないというのは、ちょっと答弁には一貫性がある一方で、ちょっと何も分かっていないのかなあというふうに心配にもなりますので、今後、徹底的な調査分析を強く要望させていただきます。
私は、少子化の最大の要因は、若年層の経済的不安、不安定性っていうところにあるかなというふうに考えておりまして、海外事例に目を向けてみますと、例えば、ヨーロッパのハンガリーですね。ハンガリーでは、子供が二人以上の母親に対する所得税の免除とか、三人以上の子供を育てる世帯については、徹底した住宅支援といった、明確な経済的インセンティブが設けられておりまして、ハンガリーでは、少子化対策が成功した事例として世界で取り上げられております。
また、フランスでは、GDPの約三%を家族政策等に投じ、家族手当や住宅補助、育児支援を体系的に整備して、出生率と女性の就労率を両立させようというふうに頑張っております。共通点は家族形成を国家戦略として位置づけている点ですね。
振り返れば、都においても一時的な給付等はありますが、もっと、より長期的に家族形成を支えるような恒久制度としては、まだまだ一時的な部分にとどまっているのかなというふうに考えます。
そこで伺います。少子化を本気で止めるために、例えば、子供が三人以上生まれた世帯については、仮に都民税を非課税にするなど、恒久的かつ大胆な経済優遇措置を検討すべきかなあというふうに考えますが、見解を伺います。
○池上少子化対策担当部長 都では、望む人が安心して子供を産み育てることができる社会の実現に向けて、ライフステージを通じた幅広い支援に取り組んでおります。
その中で、これまでも〇一八サポートや保育料等無償化、給食費の負担軽減や高校等の授業料実質無償化など、ゼロ歳から十八歳までの切れ目ない経済的支援に取り組んでおります。
○望月委員 ご答弁ありがとうございます。
今、先ほど私が例に出したハンガリーなんですけれども、年間予算額が大体約十五兆円、十四兆から十六兆円程度、約平均十五兆円程度。人口が約一千万人の国ですので、一部というか、ほぼ数値的には一都市、東京都と大きくは変わらない国なのかなというふうに思いますので、これくらい徹底的な少子化対策をやってみる価値はあるのかなというふうに思いますので、ご検討いただけますと幸いです。
さて、今のご答弁がありましたから言及をさせていただきますけれども、我が党は、給食の無償化及び高校授業料の一律無償化については慎重であるべきであり、現状の制度設計のままでは、反対の立場を取っております。
確かに、家計の負担軽減という観点からは、一時的に助かるという声が多くあるのは理解しております。
しかしながら、給食の無償化については、限られた財源の中で無償化を進めていけば、このまま物価高騰が続いていけば、現状においては、結果として量を減らすか、質を下げるか、そういった課題に直面することは避けられないというふうに考えております。
また、子供たちの健やかな成長を支える学校給食においては、質と量は絶対に担保されるべきであり、ここが揺らぐのであれば、本来守るべき子供たちに不利益が及ぶことになりかねません。単なる無償化ではなく、まずは質と量の確保こそが優先されるべきだというふうに考えます。
私も、小学校は学校で給食をつくっていたので、すごくおいしかったんですけど、中学に上がって、中学では給食センターから給食が運ばれてくるということで、あまりおいしくなかったんですね。
それを理由に、少し越境して、隣で、実際に学校で給食をつくっている中学校に越境して通う生徒もいましたので、給食というのは、子供たちにとっては物すごく重要な一要素であることは間違いないかなというふうに考えております。
また、高校の授業料の無償化についても、同様に課題があるというふうに考えております。
私は、都立駒場高校の出身ですけれども、都立高校と私立高校では、その成り立ちと役割が大きく異なります。
都立高校は、私のように、家庭の経済状況にかかわらず、全ての子供に等しく教育の機会を提供するために存在しており、社会的インフラとしての役割を担っているのは間違いないと思います。私も、厳しい家庭環境であったため、都立駒場高校に通わせていただいておりました。
一方で、私立高校は、独自の教育理念や運営方針の下、学校経営を維持するために生徒募集を行い、経営努力を重ねております。そのような私立高校に対して、公費を際限なく投入し続け、自分たちでつくり上げてきた、東京都がつくり上げてきた都立高校の衰退を自ら進めるということが本当に妥当なのかについては、慎重な議論が必要だというふうに感じております。
重要なのは、一律の無償化ではなく、本当に支援を必要としている家庭に的確に支援が届く仕組みを構築することではないでしょうか。
子供たちの教育環境の充実を図るため、質を担保できる政策を構築するべきと考えます。こういったところをですね、しっかりと教育庁と連携し、少子化対策としてだけではなく、子供たちに対する政策の影響もしっかりと分析していただくことを要望させていただきます。
さて、次に移りますが、第四回定例会におきましては、女性活躍推進条例が成立いたしました。
社会進出を望む女性への支援は重要でありますが、出産年齢の上昇や長時間労働の慣行、キャリア形成期との重複が、出産希望との両立を困難にしております。
もちろん女性の意思を尊重することは前提ではありますが、出産、育児を希望する女性が安心して選択できる社会環境を整えることも行政の責任であります。
そこで伺います。女性活躍推進の施策と少子化対策が相反せず、相互に補完的に機能するよう、都の子供政策連携室と産業労働局の間でどのような政策調整を行っているのか、お示しください。
○池上少子化対策担当部長 共働き世帯が増加し、今では約七割を占める中、少子化対策の推進に向け、子育てと仕事の両立支援は重要な課題の一つとなっております。
また、産業労働局における女性活躍の推進に向けた検討におきましても、働く、または働きたい女性が、その個性や能力を発揮できる環境整備に向けて、子育てと仕事の両立支援の充実は課題とされておりました。
このため、産業労働局と意見交換を行った上で、少子化対策の推進に向けた論点整理二〇二五におきまして、男女ともに子育てと仕事を両立し、ポジティブに働き続けられる環境の整備などを政策検討課題として整理いたしました。
論点整理二〇二五に基づき、子育てと仕事の両立支援のさらなる充実について、産業労働局と連携しながら検討を進め、令和八年度予算案に反映いたしました。
予算案に計上された取組について、「叶えたい」を支えたいアクションプラン二〇二六として取りまとめ、本年一月に公表したところでございます。
○望月委員 ご答弁ありがとうございます。しっかり調整をしていただいているということで、政策に矛盾が生じないように進んでいるんだなということが確認できました。
少し、ここで皆様に把握しておきたいことがございます。現代社会における、いわゆる弱者救済や、平等、人権の理念に基づく運動や政策は、人道的配慮が必要な課題に応える側面を持つ一方で、その資金源や推進構造を事実ベースで慎重に精査をする必要がございます。
皆様ご存じかもしれませんが、例えば、アメリカにおけるブラック・ライブズ・マター運動は、警察暴力や制度的差別への対応を求める市民運動として広まりましたが、一部では、抗議活動が暴動や略奪に発展し、市民生活や経済活動に混乱をもたらした事例も複数報告されております。
実は、こうした運動の中で明らかになってきたのは、理念そのものとは別に、資金提供や、影響力を持つ組織や個人が社会変革に不透明な形で介在している可能性があるという事実です。この背景は、我が国における類似の価値観や政策導入を考える際にも十分注視すべき事項といえます。
同様に、LGBT関連運動や女性活躍推進政策も、表向きは差別撤廃や機会均等を目的としておりますが、実際の運用や現場への影響を冷静に精査する必要があると考えます。
これも一つ、価値観の統一という面では、先ほどもお話をさせていただきましたが、グローバリズムの波と捉えることができます。
それだけにとどまらず、我が国においては、性別の多様性を認めるという理念が先行する中で、女性の安全やプライバシーが十分に確保されていない事例が、私の方で確認されております。
具体例として、男女共用トイレ等において、小型カメラが仕掛けられている事案が発生し、女性が、男女共用トイレの利用を避けたいというような考えがある方々や、実際に盗撮被害に巻き込まれるという報告も私の方には上がってきております。
ここで強調しておきたいのは、女性の社会進出を望む意思そのものを否定するものでは全くないという点です。女性が、教育、職業、社会活動において機会を得ることは、社会の活力を高めるものではありますが、その運動や政策がどのような前提や価値観、資金、支援構造の下で推進されているかを事実ベースで検証しなければ、現場で想定外の結果や社会的反発、混乱を招きかねないというところになります。
理念のみに依拠した施策は、さきの事例が示すように、結局、女性や子供の安全、地域社会の秩序、世界に対する我が国の主権といった、基本的権利を損なう可能性も示唆されます。我が党が訴えているのは、その背景をしっかり確認せず、思わぬ方向に進んでしまうことに対する警鐘でございます。
さて、話は少し変わりますが、我が国においては、若者が結婚を望んでも、経済的基盤が不安定で踏み切れないという現実があるのは、皆様ご承知のとおりでございます。
最近の民間の調査では、若者の約六割が子供を望まないと明言しており、その理由として、経済的不安やキャリアへの支障が挙げられております。
経済的不安については、政策転換で改善可能ですが、キャリアへの支障は、社会的価値観も含み、単純な経済政策だけでは解消困難だというふうに考えます。
私は、法務省東京地検での経験から、働き方改革が進んでいる、進めている省庁ではあったんですけれども、業務量の多さや長時間勤務により、女性の心身の健康が十分に確保されない状況も目の当たりにしてきました。
例えばですね、国会答弁の対応で、翌朝の七時ぐらいまでずっと待機して職場にいて、その後一回帰ってお風呂に入って、二時間後にまた登庁して、そこから仕事を始めると、国会の会期中はそういった働き方をしておりました。
私は、これでは女性の心身共の健康は保たれず、生物学的にといいますか、やっぱり安心材料がより多くないと、なかなか妊娠しづらいというようなところも実証されているデータも何件かあります。
そういったことから、女性の心身の健康を守ることが最も重要であり、数値目標先行型の政策や事業には、真っ向から私は反対をいたします。
都民の半数を占める女性を社会進出させる理念自体は理解いたしますが、少子化を止めるためには、一律の基準で社会進出を促すのではなく、まず、経済的安定と女性の心身の健康を確保することが不可欠であります。社会進出を望む女性のサポート自体を否定するものでは全くありませんが、少し冷静に考える必要がございます。
以上踏まえ、最後に伺いたいと思います。今現状、世間では、子育て罰という言葉が広がる現状を踏まえまして、子供を産み育てるということの社会的意義をしっかりと都民、特に若年世代にどのように伝える広報、教育施策を展開していくのか、子供政策連携室の見解を伺います。
○池上少子化対策担当部長 都では、多様な価値観や考え方を尊重しながら、結婚したい、子供を持ちたいと望む都民の後押しをしております。
一方で、子供を持つことをリスクとして捉える空気感がいまだにあり、SNSを中心にネガティブなイメージが広がっております。こうしたネガティブなイメージを払拭し、結婚や子育てを望む若年層にポジティブな気持ちを持ってもらえるよう、「叶えたい」を支えたいをキーメッセージに、都の結婚、子育て支援策を切れ目なく発信してまいります。
○望月委員 ご答弁ありがとうございます。本当にですね、若い子たちが本当に結婚したいと、将来の見通しが立って、経済的にも余裕が出てくるだろうというような将来的な見通しをしっかりとつくってあげることこそが、やはり一番の少子化対策になるのではないかというふうに考えておりますので、引き続き、ご検討のほどよろしくお願いいたします。
今年生まれる子供の数というのは、二十年後、三十年後、五十年後の我が国の姿そのものではないでしょうか。少子化が確実に進行、全国的にしており、経済規模、国際競争力、社会保障制度の持続性に確実に影響してきます。
徹底した経済政策、家族形成の支援、女性の心身の健康確保、そして婚姻の支援、そして社会的価値観の転換を総合的に進めることこそが、真の少子化対策であると考えます。
少子化は喫緊の課題であるという知事のご答弁を、具体的行動で示していただきたいと強く求め、私の質疑を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。
○こまざき委員 都民ファーストの会のこまざき美紀です。よろしくお願いいたします。
まず、不登校支援策について伺います。
学齢期の子育ちポータルサイトについて、初めに伺っていきたいと思います。
都内の不登校児童生徒数は、令和六年度時点において、小学校で一万三千人、中学校で二万人を超え、合わせて約三万四千人に上ります。十二年ぶりに減少したとはいえ、いまだ三万人を超えている状況が続いています。
学校に行きたがらない我が子にどう接すればいいのか、どこに相談すればいいのか、そうした不安を抱えながら、孤立した状態で悩む保護者は少なくありません。
こうした保護者に対して、必要な情報を必要なタイミングで届けることが、早期支援につながる上で非常に重要です。
都は、不登校や不登校傾向にある子供の保護者が必要とするタイミングで、手軽に情報を取得できるよう、昨年十月に、TOKYO多様な学びの場・居場所ナビを開設しました。
こども未来アクション二〇二六によると、十二月末時点で約七・五万ページビューを記録しています。
そこでまず、TOKYO多様な学びの場・居場所ナビの概要を改めてお伺いします。
あわせて、最新の閲覧数についても伺います。
○山本企画調整部長 都は、不安や悩みを抱える保護者が、子供の状況に応じた相談先や各種支援策を見つけることができるよう、ポータルサイト、TOKYO多様な学びの場・居場所ナビにおきまして、各種支援情報を一元的に提供しております。
具体的には、都や区市町村の公的支援に加え、フリースクール等や親の会といった民間支援、保護者の不安や悩みの解決に資する専門家のコラムを掲載しており、令和八年二月末時点で約十万二千ページビューとなってございます。
○こまざき委員 ありがとうございます。十二月末から、さらに閲覧数が伸びており、数字自体は一定の成果といえますが、本当に必要としている不登校または不登校傾向の子供の保護者にどこまで届いているかが重要です。
このサイトをどこで知ったかという認知経路や利用者の年代について伺います。
○山本企画調整部長 都は、より多くの保護者が本ポータルサイトを通じて各種支援策を見つけることができるよう、インターネット上で、不登校などの言葉を検索した方に対して、本ポータルサイトの案内が表示されるリスティング広告を実施いたしました。
その結果、全体の約五割がリスティング広告を経由してサイトを閲覧しております。
また、本ポータルサイトの利用者を年代別で分析しますと、三十五歳から四十四歳までが最も多く、続いて、二十五歳から三十四歳となっております。
○こまざき委員 不登校という言葉を検索した保護者の閲覧が多いことや、二十五歳から四十四歳という年代の閲覧が多いことから、不登校、不登校傾向のお子さんの保護者が、本ポータルサイトを閲覧しているものと考えられ、一定の成果が上がっているといえます。
しかし、ポータルサイトで情報を得ても、実際に支援機関やフリースクール等につながるまでには、心理的、情報的なハードルがあります。サイト閲覧から実際の様々な支援の利用につなげていくことが重要と考えますが、その一つの取組として、都はポータルサイトだけでは得ることができない、リアルな情報収集ができる場として、今年度初めて、学校外の多様な学びの場・居場所セミナーを開催しました。
そこで、学校外の多様な学びの場・居場所セミナーの開催内容について伺います。
○山本企画調整部長 都は、不登校の小中学生の保護者に対し、相談機関や学校外の学びの場、居場所の活用を後押しするため、学校外の多様な学びの場・居場所セミナーを、本年一月から二月にかけて、対面形式で、区部、多摩、各一回に加え、オンライン形式で二回、合計四回開催いたしました。
開催に当たりましては、ポータルサイトに本セミナーのバナーを掲載するなどの案内を行ったほか、SNSへの広告掲載や、区市町村の教育支援センター等での周知を図りました。
セミナーでは、子供の状況等に応じた支援の選び方などに関する有識者の講演会を行いますとともに、公的支援機関やフリースクール等がブースを設け、保護者が様々なブースで直接話を聞くことができる合同説明会を開催いたしました。
四回のセミナー全体で保護者等が延べ三百七名、公的支援機関やフリースクール等が延べ九十三施設参加いたしました。
参加者へのアンケートでは、内容に大変満足または満足との回答が八割以上となってございます。
○こまざき委員 ありがとうございます。ポータルサイトを閲覧するだけでなく、実際にフリースクール等のお話を聞くことができる場を設け、満足度は八割を超えたことは評価いたします。
来年度も本セミナーの予算が計上されておりますが、まだまだ多くの保護者が不安を抱えていらっしゃることと思います。
今年度の実施状況を踏まえ、セミナーの内容を一層ブラッシュアップし、より多くの保護者を支援へとつなげていくべきだと考えますが、見解を伺います。
○山本企画調整部長 今年度の学校外の多様な学びの場・居場所セミナーでは、参加者から、各ブースでもっと長い時間話を聞きたかった、フリースクール等への質問時間がもっと欲しかったといった声をいただいております。
これを踏まえまして、来年度は、参加者への事前アンケートにより、保護者が知りたい情報を把握し、セミナーでの説明などに反映させますとともに、フリースクール等からの説明時間や保護者が質問を行う時間を十分に確保できるよう、工夫を図ってまいります。
○こまざき委員 来年も、不安を抱える保護者に寄り添った取組を実施していくことが分かりました。今年度の保護者の声を踏まえながら、しっかりブラッシュアップしていただきたいと思います。
また、セミナー以外にも、保護者の不安や悩みの軽減を目的として、不登校の子供を支える保護者のひろばを令和六年度から開催しています。ここでは、不登校経験者の体験談や保護者同士の交流会などを実施しているとのことで、こちらも満足度が八割を超えるものとなっており、評価できます。
こちらの事業につきましても、セミナー同様、保護者の不安軽減につながるようブラッシュアップしながら進めていただくよう要望しまして、次の質問に移ります。
次に、保護者のニーズに応じた幼稚園、保育所等から小学校への移行期ガイドブックについて伺います。
小学校への入学は、子供にとっても、保護者にとっても大きな転換点です。ある調査では、第一子の入学に不安を感じている母親は半数以上に上り、学校生活全般への不安が最も多く、友人関係や学習面への不安が続くという結果が出ています。
しかし、保護者がこうした不安を抱えていても、どこに相談してよいか、何を準備すればよいか、分からないまま入学を迎えてしまうことも少なくありません。
子供が学校に行きたがらないとき、多くの保護者は何が正しいのか分からず、孤立した状態で悩んでおられます。そうした保護者に寄り添い、早期支援につなげるために、都は来年度、保護者向けガイドブックを新規に作成するとのことです。
その実効性を高める観点から伺います。
このガイドブックには、登校渋りの子供との接し方、早期支援など、幅広いテーマが盛り込まれる予定とのことですが、保護者が実際に使える内容とするために、作成に当たっては、支援現場の声や不登校経験者など当事者の声をどのように反映させていくのか伺います。
○山本企画調整部長 都は来年度、子供が幼稚園や保育所等から小学校に入学する際、早期に学校生活になじめるよう、子供の入学前に、保護者が抱える不安や悩み等を解消するための情報を幅広く掲載するガイドブックを作成いたします。
作成に当たりましては、不登校施策に関わる有識者等が参画する検討委員会を開催いたしますとともに、区市町村教育委員会や幼稚園、保育所、小学校、フリースクール等の支援者に加え、不登校の経験者やその保護者などの当事者へヒアリング等を行いまして、就学前の児童を持つ保護者のニーズや、子供の実情に即した内容としてまいります。
○こまざき委員 ありがとうございます。こうした取組は、小学校の入学に当たり不安を抱える保護者にとって、本当に心強いものであると思います。
ただ、肝腎なのは、就学前の保護者に必要なタイミングで届くという点です。実際に保護者の手元に届くようにするためには、幼稚園、保育所、小学校など、区市町村等が所管する現場との連携が不可欠です。
どのようにして周知や配布を進めるのか伺います。
○山本企画調整部長 ガイドブックは、保護者がスマートフォン等で手軽に閲覧できるよう、デジタルブックでの配信を予定しておりまして、様々な機会を捉え周知を図ってまいります。
具体的には、保護者と子供が小学校入学に向けた準備をあらかじめできるよう、区市町村教育委員会等が実施する学校説明会など、区市町村等が就学前の保護者と接する場面において周知できるよう、連携を図ってまいります。
また、幼稚園や保育所等からメール等を通じた保護者への案内を行いますとともに、未就園児の保護者に対しても伝わるよう、図書館や児童館等にポスターやチラシの掲示などを依頼いたします。
○こまざき委員 ありがとうございます。都内の不登校者数は、いまだ高水準となっており、小学校低学年から不登校になると、その後復帰することも難しいと聞きます。
保護者や現場の声を踏まえたガイドラインをつくり、必要な方にしっかりと届くよう、周知についても取り組んでもらうことを要望し、次の質問に移ります。
東京グローバル・パスポートについて伺います。
都内の学生が経済状況や出身校にかかわらず、海外留学に挑戦できる機会をつくろうという本制度は、大変意義深い取組であると思います。
本制度は所得制限を設けず、語学力も必須要件とせず推奨にとどめるなど、幅広い学生が挑戦できる設計になっており、大いに評価しています。
一方で、語学力が十分でない状態で留学に臨む学生が、現地で孤立したり、学習効果が得られないリスクも考えられます。
間口を広く保ちながら、留学の実効性を担保するため、学生に対して、留学前のサポートや渡航後の状況把握が必要と考えますが、見解を伺います。
○吉川若者政策連携推進担当部長 東京グローバル・パスポートでは、派遣留学生が安心して留学に臨めるよう、留学生全員に留学開始前の研修受講を義務づけております。
この事前研修では、留学中に起こり得る場面を想定した英語によるロールプレーイングや、海外渡航に当たっての安全管理等に関する講義などを行う予定でございます。
また、留学期間中においては、留学先における在籍状況を把握するため、毎月本人から報告を聴取するほか、大学等には、文部科学省の大学における海外留学に関する危機管理ガイドラインに基づき、適切な危機管理体制の整備や学生への指導を求めているところでございます。
○こまざき委員 ご答弁ありがとうございます。所得制限を設けず、全ての学生に留学の扉を開こうとする姿勢は、教育の機会均等という観点からも高く評価いたします。
しかし、支援の中には、定額支援の部分もあるほか、実費支援の部分も上限が設定されており、実費との差額を自己負担できるかどうかで、実質的な利用可能性に差が生じる懸念があります。
特に、中長期コースのアメリカ留学では、授業料上限百万円、現地活動費月十五万円の支援があっても、円安進行等により留学費用が高騰している状況では、応募できる家庭は事実上限られる可能性があると考えます。
そこで、どのような考え方で支援額を設定しているのか伺います。
○吉川若者政策連携推進担当部長 東京グローバル・パスポートでは、より多くの若者が海外留学の最初の一歩を踏み出すきっかけづくりをサポートしていくため、類似制度も参考にしつつ、留学先の物価水準を考慮し、地域ごとにきめ細かく支援単価を設定しております。
例えば、中長期コースでは、渡航費等準備金のほか、授業料、現地活動費を支援することとしており、支援額はアメリカ留学の場合、最大三百十五万円と、国の類似制度と比べ手厚く設定しております。
○こまざき委員 ありがとうございます。よろしくお願いします。単なる語学留学にとどまらず、学生が主体的に探求活動を設計することを求める本制度の理念は、留学を真の成長機会とする観点から評価いたします。
一方で、海外経験や情報へのアクセスに差がある学生にとっては、計画書の作成自体がハードルになりかねません。特に、国際交流支援が手薄な大学に在籍する学生が不利にならないよう、配慮すべきと考えます。
そこで、学生が実のある留学計画を作成できるよう、どのような対策を講じるのか伺います。
○吉川若者政策連携推進担当部長 留学計画の作成に関しましては、学生向けに応募マニュアルなどを通じ、計画作成に当たってのポイント等を周知しております。
加えて、学生の在籍大学等の事務担当者向けに、手続の流れや、審査において重視する点など、制度に係る説明会を開催するとともに、説明会の様子はアーカイブ動画として配信しております。
また、今年の夏から第一期生の留学が始まりますが、今後、留学を志す学生の計画検討の参考となるよう、本制度を活用して留学した学生の事例を都のホームページで紹介することを予定しております。
こうした取組を通じ、学生が海外経験の有無によらず留学計画を作成できるよう、しっかりとサポートしてまいります。
○こまざき委員 どのような家庭に生まれても、どのような経済状況であっても、世界で羽ばたきたいと願う若者たちの夢を応援したいという思いの下、質疑を行ってまいりました。
実際に私の元にも、東京グローバル・パスポートに期待する声が届いています。この制度が多くの若者にとって、世界という舞台で活躍するチャンスを与えられるような制度となることを求めまして、次の質問に移ります。
若者チャレンジ応援プログラムについて伺います。
グローバルな舞台で活躍する若者を増やすという目標は重要であり、ロールモデルとの対話を通じて、若者の意識を変えるアプローチには期待しています。
一方で、本プログラムは、年一回、二日間の交流イベントで、参加規模は一日当たり百名程度と聞いています。
対面での交流となると、規模に限界があることは理解しますが、せっかくの機会ですので、例えば、来場が難しい方に向けて、オンライン配信を活用するなど、イベントの機会をより多くの若者にしっかりと届けていくことが重要と考えます。
そこでまず、都は、当日の様子をより多くの若者に発信するため、どのように取り組んでいくのか伺います。
○吉川若者政策連携推進担当部長 若者チャレンジ応援プログラムでは、都内の高校生や大学生等を対象に、ロールモデルと対話などを行う交流イベントを実施することとしており、イベントの企画運営については学生主体で行うこととしております。
より多くの若者がイベントに触れるための工夫といたしましては、ロールモデルによる講演やパネルディスカッションについて、ライブ配信やアーカイブ動画での配信を行うとともに、イベントの企画運営に携わる学生の活動についても、SNSを活用し、広く発信することを予定しております。
○こまざき委員 本事業では、若者とロールモデルとの交流イベントの企画運営を学生主体で実施し、事務局の運営を委託事業者が担うと聞いています。
イベントの企画運営を学生主体とする点は、参加学生自身の成長にもつながる取組として評価します。
一方で、都民の税金を投じる公的事業として、参加者にとっての質の高い体験をどう確保するかも重要な論点です。
そこで、委託事業者が、どのような割合の下で企画運営に携わる学生と関わり、学生の主体性を生かしつつ、イベントの質を確保していくのか伺います。
○吉川若者政策連携推進担当部長 若者チャレンジ応援プログラムにおきましては、公募により選定する学生が、イベントの企画運営を主体的に担うこととしております。
一方で、イベントの運営業務を受託する事業者は、学生の活動支援や会場設営、当日の運営支援、動画配信等を担うことを想定しております。
イベントの企画運営に当たりましては、学生が参加するワークショップを複数回開催することとしており、事業者も同席しファシリテートを行うことで活発な議論を促すとともに、イベントの実効性を高めるという観点から、必要な助言を行う予定でございます。
こうした取組を通じ、学生の自主性や創意工夫を生かしつつ、内容の充実した有意義なイベントとなるよう、準備を進めてまいります。
○こまざき委員 ありがとうございます。学生の自主性を生かしながら、委託事業者がしっかりと支える体制をよく理解いたしました。
ロールモデルとの対話を通じて、若者一人一人の可能性が広がるプログラムになることを大いに期待しまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○星委員 思春期のメンタルヘルス増進について伺います。
近年、思春期における子供のメンタルヘルスが重要な課題となっています。
昨年、日本全体の自殺者数は過去最少で、初めて二万人を下回ったにもかかわらず、小中高生の自殺が過去最多の五百三十二人に上りました。
黄川田仁志こども政策担当大臣は、社会全体で向き合うべき課題で、極めて深刻な状況だと緊急メッセージを発しました。早急な対応が今現在、求められています。
昨年十二月に都が開催したこども未来会議でも、思春期は最もメンタルヘルスの不調を抱えやすい時期であり、思春期のメンタルヘルスの不調が長期的な人生における心身の健康、さらにはその人の寿命まで影響を与える可能性が指摘をされました。
また、思春期に鬱病を経験すると、産後にも鬱病を経験しやすくなり、そのお子さんの発達、次世代の発達にまで影響を受ける可能性が示唆されました。
子供たちがストレスや困難に打ち勝つ力を育めるよう後押ししていくことは、まさに急務であると考えます。
そこで、特に多感な思春期の子供たちに焦点を当てて、心身の健康を保つスキルを身につけられるよう支援していくべきと考えますが、見解を伺います。
○山本企画調整部長 都は来年度から、京都大学や東京都医学総合研究所と連携し、最新の科学的知見に基づき、都内の高校生や中学生が、ストレスや困難に対応するためのスキルを学ぶことができるよう、デジタル形式のプログラムを順次開発してまいります。
このプログラムを通じまして、思春期世代がスマートフォン等を使用して、思考や行動を変えることで自身の気持ちを変化させるノウハウを身につけることができるようにいたします。
これにより、思春期世代の心身の健康づくりをサポートしてまいります。
○星委員 体も心も発達途上にある中で、様々な葛藤やつらいことに直面するのが、まさに思春期であると思います。
時につまずきや挫折があっても、立ち直っていける心のしなやかさを身につけるためには、子供が自分自身という存在を認めることで、その周囲の大人によるサポートが重要です。
今、小中高生は、Z世代、さらには、その後のアルファ世代といわれるような、生まれたときからデジタル機器が身近にある環境で育っています。
先ほどご答弁のあった京都大学の先生が中心となり、鬱症状の改善などに有効なデジタル形式の大人向けのプログラムが開発されて、世界的な科学誌で紹介されているとのことであります。
このプログラムではスマートフォンを用いて、認知行動療法等に基づくスキルを習得することができ、高い効果が実証されていると聞いています。こうした知見を活用して、デジタルネーティブである今の子供のニーズに捉えて、スマートフォンなどを通じて、健康や生活を支えていける環境を整備していくべきと考えます。
一方、多くの子供たちに利用してもらうためには、スマホなどのデジタル機器の活用による利便性を高めるだけではなくて、プログラムを利用したいと思わせる仕掛けも併せて必要になると考えますが、見解を伺います。
○山本企画調整部長 来年度は、高校生を対象としたプログラムをまず開発いたします。
開発に当たりましては、画面のデザインや解説内容が高校生にとって親しみやすいものとなるよう、十名程度の高校生モニターを募集し、年四回程度ワークショップを開催いたします。
また、試作段階におきましても、ユーザビリティーテストを行うなど、高校生の意見を把握し、プログラムの内容等に反映させてまいります。
さらに、思春期世代に対して効果的な広報を実施していくため、ワークショップに参加する高校生と一緒に、プログラム普及のためのコンテンツを制作いたします。
これらにより、より多くの高校生の利用につなげてまいります。
○星委員 思春期の子供たちのウエルビーイングを高めるため、子供政策連携室が中心となって積極的に取り組んでいくことを評価させていただきたいと思います。
答弁にあった、高校生向けのプログラムでありますが、開発を通じて得たノウハウについては、高校生だけでなく、中学生向けのプログラム開発にも生かしていただいて、中学生が使用してみたいと思えるプログラムにも取り組んでいただくことを強く要望をさせていただきます。
様々な科学的な知見を取り入れながら、思春期世代の目線に立って、プログラムを開発していただきたいと思います。
思春期の子供たちのウエルビーイングが高まり、メンタルヘルスが向上することを期待をさせていただいて、質問を終わります。
○西崎委員 よろしくお願いいたします。またですね、大分重複を避けて伺ってまいりますので、よろしくお願いいたします。
今日も子供の事故予防ということで、少しお聞きをしていきたいと思いますけれども、私は繰り返し申し上げているように、子ども安全管理士というのを取得をしておりますが、昨年末には、子供たちが安全に何にでも挑戦できる社会を目指すNPOからSafe Kidsマイスターという認定もいただきまして、改めて、様々研究をしていきたいと思っておりますけれども。
昨年の事務事業質疑のときにはですね、子供の安全に関する専門家を増やしていってほしいというような、そういった取組の必要性について、お訴えをしたところでありますけれども、このSafe Kidsマイスター、新たな仕組みにもご注目いただきたいということで、冒頭申し上げておきます。
さて、まずセーフティ・レビュー事業について、お聞きをいたします。
今月四日に品川で行われました、セーフティ・レビューのシンポジウムに参加をさせていただきました。
本事業ですね、今年のテーマ、誤飲、誤嚥ということでありますけれども、ちょっと今回、そのシンポジウムでお話を伺いまして、意外にも誤飲による窒息現象については、科学的に未解明である点が多いということで、定量的なリスクアセスメントが困難だったというお話がございました。
そこで、今回のセキュリティ事業の、まだ最終取りまとめの前だと思いますけれども、子供の吸い込み可能流量であったり、食品ごとの特性による危険度であったりも、専門的な見地から詳細な研究や分析が行われているという、こういった報告を聴講してきたところでございます。
つまり、要は今まで、子供がどのぐらい物を吸い込む力があるとか、どのぐらい吸い込めるのかとか、そういったことであるとか。あとは、食品ごとの危険性っていうんですかね、普通のおだんごだったらなかなかこう入っていかないんですけど、みたらしなんかだと、あんで入っていきやすい。そういう、こういったアセスメントって意外とこれまで、科学的にやっていなかったということでですね、そういった取組がなされているということの確認をしてきまして、これが今後様々な事故予防策につながっていくものと、改めて期待をして帰ってきたところでございます。
その場で、現地で様々な有識者の方がいらっしゃったわけですけれども、懸念をされていたのが、本事業が、これ、三年目を迎えているわけですけれども、これで終わっちゃうんじゃないかということを気にされておりました。
ただ、この予算案を見ますと、昨年というか今年度、同様にセーフティ・レビュー事業が計上されているし、また、続けていくべきだと私も思っているんですけれども。
そこで伺いたいんですが、本事業、このセーフティ・レビュー事業の今後の取組について、お聞かせください。
○山本企画調整部長 都では、子供の事故に関する社会的な動向等を踏まえまして、毎年度、具体的なテーマを選定し、関連するデータや事例の調査、子供の行動に関する再現実験等を行いながら、事故予防策を提言として取りまとめてございます。
今年度は、誤飲、誤嚥による事故をテーマに、今、取り組んでおりまして、来年度も関係局と協議の上、テーマを設定し予防策を取りまとめてまいります。
○西崎委員 来年度もテーマを設定して取り組んでいくということで、言質をいただきましたっていうのは冗談でありますけれども、ぜひ、何でか分からないですけど、専門家の方、気にされていたので、機会があればぜひ、しっかりやり続けていきますよということをお伝えいただければと思い、私からも、お伝えをしていきたいと思っております。
これはですね、いうまでもなく、科学的、客観的な根拠をもって、子供の事故を防ぐという取組の一環でありますけれども、先ほど申し上げたように、意外にも、そういった子供の事故を科学的に分析するということって、もちろん物によってはあるんでしょうけど、意外にこういう穴があったんだなということを改めて思い知ったわけでありますけれども。
逆にいえば、このセーフティ・レビュー事業があるから、有識者による基礎的な研究ができるということをですね、非常に有意義な事業だなと改めて感じたところでありますので、今おっしゃっていただいたように今後も続いていくということですので、さらなる展開に期待をしたいと思います。
さて、こうした知見であるとか、また今日も、様々、事故情報データベースに関する議論もありましたけれども、こういったものを今後の啓発や予防策に生かしていこうということでありますけれども。
最近、東京都が子供目線でといっても、物理的に子供の視点に立って、身の回りの危険なものを見つけようというゲームなものをリリースしている、拝見をいたしまして、早速私もプレーをさせていただきまして、リビング、キッチン、公園、三ステージ全部クリアをさせていただいたところでありますけれども、これ、初めてリリースされているニュースを見まして、今まで予算案等々でこれ示されていなかったように思いますので、どういう経緯だったのかなと不思議にちょっと思ったので、ちょっとお聞きをしたいんですけれども。
これ、正式名称は事故予防体験シミュレーターになりますでしょうか。この開発に取り組んだ経緯について伺います。
○山本企画調整部長 都は今年度、都政の課題をスタートアップの技術で解決する、現場対話型スタートアップ協働プロジェクトを活用し、企業が子供の事故情報データベースを利用して、子供の安全に資する製品やサービスを開発するモデルケースを創出いたしました。
具体的には、ウェブ上の3D空間を構築する技術を持つスタートアップと協働いたしまして、リビングなど身近な空間の中に潜む、大人が気づきにくい事故のリスクを学べる、事故予防体験シミュレーターを開発し、先月、ベータ版を公開いたしました。
○西崎委員 スタートアップ戦略推進本部が取りまとめているこのプロジェクトの中で生まれたものということという、私、向こうの側の発表、見落としてということだと思うんですけれども、早い時期から子供室がですね、そういった様々課題を提示してきたということでございました。
すなわち、今回は子供政策連携室の方から、事故情報データベースを活用した製品やサービスのモデルケースを創出したいという課題を提示したところ、それに呼応したスタートアップとの協働で、今回開発をされたということであります。
なので、当初、予算とかそういったときには、事業開始の時点では影も形もなかったものが、この新たなそのスタートアップの会社の技術で、子供にとって危険な箇所を探すシミュレーターとして出来上がったということだそうでございます。
まだベータ版ということで、少しまだ粗い部分もあるのかなというふうには思いましたけれども、今回、年齢によって子供が小さい場合は、視点の高さ、背が低くなるので当然視点も低くなるんですけれども、視野が狭くなると。これも、これまでもいろいろなところで広報いただいていますけれども、そういった視野が狭くなるという部分を含めて再現をされておりまして、非常に面白い取組だなと拝見をしたところでございます。
このシミュレーターはですね、スタートアップの技術を活用して、協働で生み出したものということですけれども、これは都の取組として、要は、子供政策連携室の事業として、取り扱っていかれるものというふうにお聞きをしておるんですけれども。
そこで、これ、このシミュレーター、今後の活用についてどうされるのか、お聞きをいたします。
○山本企画調整部長 現在公開中の事故予防体験シミュレーターのベータ版につきましては、年度内に利用者から寄せられた意見等を踏まえ、機能改修を行います。
本シミュレーターをより多くの保護者に利用してもらえますよう、ウェブサイトやSNS等を通じて、子育て家庭などに向けて情報発信を行ってまいります。
来年度は、シミュレーターの開発ケースを、子供の事故情報データベースを活用した製品開発のモデル事例として事業者等に周知することで、データベースを活用したさらなる事例の創出につなげてまいります。
○西崎委員 ありがとうございます。シミュレーターについては、今後、機能改修を行って、サイト、SNS等で、さらに情報発信を行っていくということと、今、お答えをいただきました。
ただ、今のご答弁でより重要なのは、来年度これをモデルケースとして、さらなる活用の創出につなげていこうという、この点なんだろうなと思っております。
つまりですね、この事故情報データベース自体は約一年前にスタートいたしまして、今後また機能の強化もあるというふうに聞いておりますけれども、やっぱり、そういった事故の予防に使われてこそ生きるものだと思っております。
それは、現場での安全対策だったり、今回のような、まさに製品やサービスの開発というところにも結びついてこそだというふうに思っております。
その意味では、冒頭ありました、他の委員からもありました産学連携の取組を促進する新規事業というものも今回計上されているところでありますし、また、これ、局違いますが、産業労働局でも、子供室の事故情報データベースの活用も含めて、企業の製品開発を支援するというような、こういった事業も別のところでやられているということでですね、こういった取組、特に、今回一つモデルケースをつくったということで、次々と新たな取組につながるということに、非常に期待をしたいと思っております。
これで、これだけ申し上げて終わりにいたしますけれども、今回のこのシミュレーターをプレーして思い出したのが、国の産業技術総合研究所、産総研が開発しているバーチャル家庭訪問という事故予防システムでございます。
これは、各ご家庭であるとか、保育園の様子をZoomだとかSkypeだとかそういった遠隔のビデオで映してもらって、それを専門家が見て、このシステム上で危険箇所を解析して、対策をアドバイスするという、こういった仕組みを研究していた、開発をしているというようなお話をですね、ただこれ、産総研の研究員の先生から数年前に聞いた話ですので、その後、今どうなっているか、ちょっと分からないんですけれども、ただ今回の見て、皆さんが協働で出していただいたものを見てですね、スタートアップの技術を活用すれば、こういうこともだんだん個人のスマホレベルでできるんじゃないかというようなふうに感じたところでございます。
つまり、保護者の方、親御さん等々、先生方とかもそうであるかもしれませんけれども、このスマホアプリ、カメラで身の回りを写していくと危険箇所が表示されるような、そういった仕組みですね。それをこう、行っていくと、あそこのドアで指挟むんじゃないかとか、そこのブラインドで、ひもが首に引っかかる可能性があるじゃないかとか、そういった危険情報を、自分の自宅とか、もしくは保育園とかで表示してくれるようなアプリ、こういったものが実現できるじゃないかということでですね、今回のシミュレーターを少し見て、感じたところでございます。
ぜひ、こういったスマホのアプリになるのか分かりませんが、皆さんから追いかけをいただけないかというふうに思っております。もちろん、スタートアップの技術がどういう地点にあるかというのは、私も詳しくはまだ把握をしておりませんけれども、まさにこういったことがですね、事故情報データベースを活用していくということで役立つと思いますし、また、保護者だとか先生とかにも、非常に子供にとって何が危険なのか、分かりやすいものになると思います。
ということでですね、一例としての提案を申し上げたところでありますけれども、まとめますが、子供政策連携室のこの事故予防の取組というのは、いわゆる見守りだけでは限界がある、変えられるものを変えるという理念は本当にすばらしいものだと思っておりますので、来年度の予算執行においても、これをさらに広げていただくということを期待いたしまして、私の質疑を終わります。ありがとうました。
○小林委員 よろしくお願いします。
初めに、子供・子育てメンターのギュッとチャットについてお伺いいたします。
ギュッとチャットは昨年一月、子供や子育て家庭が日常的な不安や悩みを気軽に相談できるチャットとして開始されました。
日常にある様々な不安に対し、相談したくてもどこに相談してよいか分からないという方もいらっしゃると思いますが、気軽にまず相談できる入り口として、こうした窓口が開設されたことは大切な取組であると思います。
そこでまず、昨年十月より本格的に運用が開始されたギュッとチャットのこれまでの相談実績や主な相談内容についてお伺いいたします。
○山本企画調整部長 都は、日常的な不安や悩みを、スマートフォンやパソコン等からチャット形式で気軽に相談できる、ギュッとチャットを運営しております。
昨年一月の開設から今年二月末までに、一万二千七百七十九件の相談を受け、このうち約五五%が小学生年代、約三四%が中高生年代であり、全体の八九%が十八歳以下の子供からの相談となっております。
小学生年代からの相談は、学校生活、人間関係、家庭環境など、中高生年代からは、心身の健康、学校生活、勉強、進学など、子育て家庭からは、子育て、家庭環境、心身の健康など、多岐にわたる相談が寄せられております。
○小林委員 運用開始から約一年の間に、一万二千件を超える相談が寄せられているということですが、単純に計算しても一日に三十件を超える相談が寄せられていることになります。
子供や子育て家庭の不安や悩みが、日常にいかに多く潜んでいるかをうかがわせる数字かと思います。こうした多くの相談数、また多様な相談に一つ一つ真摯に向き合い、寄せられる相談から、次の新たな施策展開に向けた学びも必要であると考えます。
私も議員として活動させていただく中で、日常的に多様なご相談を数多くいただきますが、いただくご相談の中から、議会で取り組むべき課題を見いだすことも数々ありました。
ギュッとチャットが今後さらに多様な相談に丁寧に応えていくためには、相談体制やサービスの一層の充実が不可欠であると考えます。
また、メンタルの不調や虐待を訴えるなど、深刻な相談に対しては、庁内各局の専門的な相談窓口や支援に速やかにつなぐ機能も求められます。
より多くの方の相談に対応できるようサービスを充実させるとともに、専門性の高い機関との連携による支援体制の強化を図るべきと考えますが、来年度の取組についてお伺いいたします。
○山本企画調整部長 都は来年度、子供や子育て家庭が気軽につながり、悩みや不安を継続して対話できるよう、ギュッとチャットの相談体制を強化いたします。
四月から、夜間の相談対応時間を二十四時まで延長いたしますとともに、七月からは、相談回線を最大二十回線まで倍増いたします。
また、チャットボットのAIを活用した相談対応機能を強化し、新たに、都の様々な専門窓口を案内する機能も導入することで、各局の相談窓口や専門機関と連携した総合的な相談環境を実現してまいります。
○小林委員 利用実態を踏まえて、相談回線の倍増や夜間対応時間の延長など、具体的な体制強化に取り組んでいくことは大切なことであります。
また、AIを活用したチャットボットの機能強化により、相談内容に応じて、各局の専門的な窓口へ円滑につなぐ仕組みを整備していくとの方針も示されましたが、ともすれば、縦割り行政が指摘される中で、相談者に安心感を与えつつ、専門性を持った窓口に円滑につないでいく仕組みが大変重要であると思いますので、全庁を挙げて、切れ目のない支援を実現していけるよう、お願いしたいと思います。
次に、思春期のメンタルヘルスについて質問いたします。
先ほどの答弁によりますと、ギュッとチャットの相談件数のうち九割近くが十八歳以下の子供からのものでありました。
そのうち、中高生年代からは、心身の健康についての相談が多かったとのことですが、思春期世代のメンタルヘルスは、世界的にも非常に深刻な課題となっております。
ユニセフの調査によれば、日本の子供たちの精神的幸福度は三十六か国中三十二位であり、とりわけ自殺率のデータは大きく悪化したと報告をされております。
こうした状況を踏まえれば、思春期の悩みや不安に寄り添った取組を効果的に進めていく必要があると考えます。
そこで、子供に寄り添った施策を展開していくためにも、思春期の子供のメンタルヘルスの実情について、調査、分析を進めていくべきと考えます。見解を伺います。
○山本企画調整部長 来年度、思春期世代の心の健康状態やストレス要因等を多面的、継続的に分析するため、三年間の定量調査と定性調査を開始いたします。
定量調査では、メンタルヘルスの現状に加え、インターネットやSNSの利用実態、受験や進路選択の状況などにつきまして、小学校三年生から中学三年生までの同じ子供に毎年アンケートを行いまして、子供の心や行動の変化と、精神面に与える要因等を経年で分析をいたします。
また、定性調査では、子供へのヒアリングを実施しまして、アンケート調査では捉え切れない日常的な悩みや不安につきましても、きめ細かく把握をしてまいります。
○小林委員 思春期は、心と体が大きく変化する時期でもありますので、多種多様な不安や悩みを抱えているかと思います。
私は、令和四年の総務委員会の事務事業質疑の際に、思春期の子供たちに対するユースヘルスケアについて質問させていただきました。
その際、私も多くご相談をいただいていた、性の多様性に悩む子供や若者の実態に触れ、ユースヘルスケアの推進に当たっては、こうした視点にも着目して取組を進めていただくべきと質問をいたしました。
子供の内面に迫る難しさも、この調査はあるかと思いますが、来年度から実施する調査を丁寧に行いながら、実態をよく把握、調査して、今後の施策展開に生かしていただきたいと思います。
次に、子供の意見を踏まえた遊び場整備についてお伺いします。
子供の遊び場の整備ということについては、私も今日まで多くご相談をいただいた一つであり、自身においても取り組むべき大事な課題の一つとして、以前も委員会でも取り上げさせていただきました。
最近は、地域の公園で遊ぶ子供も少なくなってきました。地域から、子供の声がうるさいなどの苦情が寄せられる中、どうしても行政側も公園の利用に一定の制限をかけざるを得ず、子供が遊びにくくなっているという側面もあるかと思います。
毎年、夏になると、私も地域の公園などで行われる数々の夏祭りにお邪魔させていただくと、子供が歓声を上げて友達と走り回っている光景が、ここかしこに見られますが、何とも温かな気持ちになります。
ある教育者が、子供たちの自由奔放な声が、にぎやかな活気に満ちたこの声こそ、姿こそ、平和そのものですと語ったことがありますが、まさにそのとおりだと思います。
全ての子供が伸び伸びと遊ぶことができる環境を、私たち大人が責任を持ってつくっていかなければならないと考えます。
東京都こども基本条例の第七条では、子供の遊び場づくりに関して規定しており、都はこれまで、子供の遊び場等整備事業補助金によって、区市町村が子供に意見を聞いて、整備内容に反映させていく、遊び場等の整備に取り組んでまいりました。
そこで、これまで整備が進んだ遊び場において、区市町村が具体的にどのように子供の意見を聞き、整備内容に反映をさせたのか、お伺いいたします。
○山本企画調整部長 子供の遊び場等整備事業補助金では、子供目線に立った遊び場を創出していくため、子供に意見を聞き、遊び場等の整備内容に意見を反映させることを補助要件としております。
これまで、区市町村では、ヒアリング形式によるアンケートや、子供同士で議論するワークショップの開催、小学校への出前授業、整備予定地での子供との意見交換など、様々な手法により子供の意見を取り入れてまいりました。
遊び場の整備内容に子供の声を反映した取組として、特別支援学級を含む多くの子供に対しアンケートや出前授業を行い、みんなで遊べるブランコが欲しいとの声を受け、インクルーシブな視点を取り入れ、全ての子供が遊べるお皿型のブランコを設置した事例がございます。
また、現地で子供たちにヒアリングを実施し、子供たちから、登って揺れを楽しむ遊具が欲しいとの声が特に多かったことを受けまして、ロープを使った大型のタワー遊具を設置した事例もございます。
○小林委員 より多くの子供やその保護者などが、こうした子供の声を具現化して整備された遊び場が身近にあることを知り、実際に足を運んでいただいて、子供たちの意見を取り入れた遊具のよさを体感していただくことも、大事ではないかと思います。
こうした観点から、子供や保護者などに対して、効果的に情報発信をしていくべきと考えますが、今後の取組について見解を伺います。
○山本企画調整部長 都は来年度、専用のSNSアカウントを活用しまして、区市町村と連携して整備した遊び場について、新たにシリーズ形式で発信をいたします。
具体的には、子供の意見が反映された整備内容を分かりやすく説明いたしますとともに、子供の意見を基に設置された遊具で遊ぶ子供の様子の紹介も行います。
また、インクルーシブ遊具の遊び方等を紹介するワンポイント動画も新たに制作し、発信をいたします。
これらにより、全ての子供とその保護者が遊び場に関心を持ち、多様な遊びを経験することができるよう、普及啓発に取り組んでまいります。
○小林委員 ありがとうございます。遊びの大切さや、子供の声を取り入れた遊び場整備に係る先進事例等を広く効果的に発信することによって、子供の遊びや遊び場に対する、社会全体の寛容性を高めていくことが、何より重要であるといえます。
遊び場の整備というハード面の取組に加えて、遊びや遊び場の情報発信というソフト面の取組を、子供政策連携室が率先して取り組むことで、子供が伸び伸びと思い切り遊べる環境づくりに取り組んでいっていただきたいと思います。
今後も、様々な子供が遊べる、多様な遊び場を区市町村と連携しながら、数多く創出していっていただくことを要望いたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。
○さいとう(和)委員 遅くまでお疲れさまです。私も、この時間まで働くことを是とするわけではないんですが、子供は未来の宝ですし、我々にとってとても大切なことなので、お付き合いいただければと思います。
また、都職員の勤務体制を私があずかり知るわけではありませんが、フレックスや代休などを使って、できるだけ体を休めることも大切にしていただけたらと思います。改めて、東京都のために尽力いただいていること、心から感謝申し上げます。
では、東京都こども基本条例では、子供を権利の主体として尊重し、子供の最善の利益を最優先にすることを基本理念としています。
子供の笑顔があふれる社会を実現していくためには、一人一人がこの基本理念について深く理解をすることが重要だと考える。その取組の一環として、都は、都内の中高生の海外の子供政策先進都市に派遣し、現地での視察や意見交換を行っています。
そこでまず、本事業の目的について、都の見解をお伺いします。
○山本企画調整部長 中高生海外派遣事業は、東京の子供たちが子供政策に積極的に取り組む海外の先進都市を訪問し、現地の視察や同世代の子供たちと意見交換を行うことで、東京都こども基本条例の理念や、子供政策の理解を深めることを目的としてございます。
○さいとう(和)委員 ありがとうございます。今月度は三月末に渡航すると聞いています。
今年度、現地ではどのようなテーマについて意見交換を行う予定か、またプログラムを充実したものにするためには、事前の準備や事後の振り返りと成果の発信が重要と考えるが、具体的な取組内容について都の見解をお伺いします。
○山本企画調整部長 今年度は、デンマーク及びスウェーデンに渡航し、中高生の居場所、職業体験、不安や悩みの相談をテーマに、現地での視察や同世代の子供たちとの意見交換を行うことを予定しております。
これまで事前のワークショップを五回開催し、渡航先の子供政策に関する予備知識に加えまして、東京都こども基本条例や都の子供政策について理解を深め、現地での発表や意見交換に向けた準備などを進めてございます。
渡航後の来年度は、振り返りのワークショップを四月に行った上で、現地で得た学びや気づきを発表する報告会を六月に開催をいたします。
さらに、参加者は、条例の理念を伝える東京都こども基本条例アンバサダーとして、自らの学校での発表等を通じて、本プログラムで学んだ成果を同世代に発信をしていく予定でございます。
○さいとう(和)委員 ぜひ今後も、子供たちが主体的に考える力、生きる力、そして夢を実現する力を育むことができる環境づくりに尽力していただきたいと思います。
好むと好まざるとにかかわらず、これからはこれまで以上にグローバル化が進んでいきます。
しかし、一方で、日本経済はいわゆる失われた三十年からの脱却の糸口が見えているとはいいがたい状況が続いており、国際秩序もかつてないほど不安定な時代に入っています。
こうした時代だからこそ、日本の子供たちには、世界のどこにいても明るく豊かに生きていくことができる素養と知恵を身につけていく必要があります。
近年、日本人が海外に出稼ぎに出ているというニュースを耳にすることも増えてきました。誤解を恐れずに申し上げれば、私が物心ついた頃から数年前までは、外貨を稼ぐという発想はあっても、日本人が出稼ぎに海外に行くという考えは決して主流ではありませんでした。
もし仮に、失われた三十年が四十年、五十年と続いたらどうなるでしょうか。今の子供たちは、どのような未来を生きることになるのでしょうか。英語が十分に話せないまま海外に出ざるを得ない状況になったとき、どのような仕事の選択肢があるでしょうか。
私は、今ならまだ間に合うと考えています。だからこそ、より多くの子供たちに、海外に触れる機会、選択肢として、海外に挑戦する機会を提供していくことが必要です。
子供は大いなる可能性を秘めたかけがえのない存在であり、全ての子供が、今と将来への希望を持って、伸び伸びと健やかに育っていける環境を整えるのは、国際都市東京の使命です。
子供たちが、国内外で得た学びや気づきを発信し、それを行動へとつなげていく子供たちに寄り添い、伴走できる運営体制を構築していくことを強く求め、次の質問に移ります。
東京こども政策国際会議についてお伺いします。
子供政策を着実に推進していくためには、子供自身の学びや発信を後押しするとともに、私たち大人も子供の声やエビデンスに向き合い、子供目線に立った取組を進めることも重要です。
そのような中、都は、東京こども政策国際会議を開催しています。
子供が直面している課題は、各都市で共通するものも多く、解決策について、子供政策の実務責任者が集まり、議論することは大変有意義な取組と考えます。
その上で、会議の開催を点で終わらせるのではなく、参加者とは開催後も継続的に接点を持ち、情報交換などを重ねていくことが重要で、そのことにより、会議の質、価値ともに向上していくものと考えます。
そこで、今年二月に開催されたこの会議では、どのような内容について議論が行われ、どのような成果を得たのか、また、会議で構築した参加都市とのつながりを、都の事業のレベルアップにどのように生かしていくのか、都の見解をお伺いいたします。
○山本企画調整部長 今年二月に開催しました東京こども政策国際会議には、二十都市等が参加し、思春期の子供を支える取組をテーマとし、職業体験、居場所、メンタルヘルスの三分野について、発表と意見交換などを行いました。
都からは、日常的な不安や悩みをスマートフォン等から気軽に相談できるギュッとチャットの取組などを発表し、参加都市から、同様のデジタルツールを開発中だが、都の事例は非常に実用的であるといった評価がございました。
海外の各都市等からも、デジタルを活用したメンタルヘルス対策や、成長発達段階に応じたきめ細かな職業体験機会の提供など、多様な事例が紹介されました。
この会議での発表等を参考にして、今後、ギュッとチャットのサポートの拡大に向け、参加都市が有する先行事例の活用可能性も見据えて、ヒアリングを行ってまいります。
○さいとう(和)委員 ありがとうございます。実際に私が働いていたインターナショナルスクールの事例ですが、香港やアメリカにある学校と連携し、三校で互いの学校を視察して、意見交換を行っていました。
実際に現場に行けるのは年に一回程度、それも限られたメンバーだけでしたが、頻繁にオンライン会議を開催し、進捗状況や意見交換後の取組内容を共有することで、実際に顔を合わせる機会は年に数回程度であっても、研修の成果を教育現場に着実に落とし込んでいくことができました。
このように、単発の交流にとどめるのではなく、継続的な対話やオンラインを活用したフォローアップを行うことで、学びを実際の教育実践へとつなげていくことが可能になります。
重要なのは、会議で得た学びや議論を実際の教育現場に落とし込んでいくことです。
そのためには、主催者であり参加者である東京都が主体的に学び続けるとともに、現場の疑問を海外の教育機関と即座に共有し、再び現場へ還元できるような、いわば海外とのかけ橋となる仕組みが重要です。
東京都においても、海外派遣や政策国際会議の機会を提供するだけではなく、教育現場や地域社会に還元していく体制を強く要望いたします。
また、ギュッとチャットが参加都市から高い評価を得たことは、大変意義深いものです。
こうした東京発の取組が海外から注目されることは、都内企業やスタートアップにとっても新たな機会となり得ます。
東京都にはその成果を国内産業の発展にもつなげていく視点を持って取り組んでいただくことを申し添えておきます。
次の質問に移ります。
子供政策連携室では、国内の有識者が参画しているこども未来会議を開催しています。本会議は、従来の枠組みにとらわれない幅広い視点で、先進的な子供政策の方向性を議論することを目的としています。
これまでにも、こども未来会議での議論が、とうきょうすくわくプログラムなど、具体的な施策につながってきた実績があると認識しています。
そこで、今年度のこども未来会議において、どのような点に着目して議論を行ったのか、また、その議論を来年度、どのように施策に反映させるのか、都の見解をお伺いいたします。
○山本企画調整部長 今年度、こども未来会議を三回開催し、委員やプレゼンターからは示唆に富んだ様々な意見や提案をいただきました。
今年度の第一回目では、子供が社会の一員として意見表明するための機会の創出をテーマとしまして、社会のあらゆる場面で子供の参画の取組を広げる必要性などの意見が上がりました。
第二回目では、多様な子供の居場所創出をテーマに、子供にとって、自宅や学校以外にも複数の居場所を持つことが重要であるとの提言がございました。
第三回目では、思春期のメンタルヘルス増進をテーマに、思春期の段階からデジタルを活用して、予防的にメンタルヘルス対策に取り組むべきとの提案がございました。
こうした会議での議論を参考としまして、来年度、都は、区市町村における意見聴取の取組への支援、中高生の地域における居場所づくり、思春期メンタルヘルス増進プログラム共同開発事業を新たに展開することとしております。
○さいとう(和)委員 思春期世代をめぐっては、自殺やオーバードーズなど、子供たちの命や健康に直結する深刻な課題が顕在化しており、これらへの対応は、まさに万金の課題であると認識しています。
ぜひ、こども未来会議での議論を生かしながら、思春期世代の子供たちが安心して過ごせるよう、施策を着実に推進していただきたいです。
そのためにも、保健医療局をはじめ関係各局との連携、さらには、国や市区町村との連携が不可欠です。
全ての子供が誰一人取り残されることなく、将来への希望を持ち、伸び伸びと健やかに育つことができる環境を整える。その実現に向けて、ぜひオール東京で共に取り組んでいくことを強くお願い申し上げます。
次に、東京都こどもホームページについてお伺いします。
昨年の第三回定例会の総務委員会で、私からも質疑を行いましたが、子供たちと一緒につくる、一緒に育てるをコンセプトとして、子供の声を聞きながら、継続的にアップデートを行ってきたことに加え、公立小学校の一人一台端末への接続が年々拡大していることが、飛躍的な成長を遂げている秘訣であると考えています。
昨年度の年間閲覧数は、一億ページビューを超えるという、行政の子供向けサイトとしては異例な実績を上げたが、今年度は既に二億ページビューを突破しており、一日当たり最大約九万人が利用しているとのことです。
都内の小学生は約六十二万人であるので、単純計算でありますが、日によっては小学生の七人に一人がこどもホームページを利用していることになります。
そこでまず、このホームページには、子供たちの興味関心を引く、多くのコンテンツが盛り込まれているところであるが、その活用実績の詳細についてお伺いいたします。
○臼井プロジェクト推進担当部長 令和八年三月十七日現在、年間閲覧数は二億六千万ページビューを超えまして、令和六年度の年間閲覧数約一億六百万ページビューと比較しますと約二・五倍、令和五年度の年間閲覧数約百十万ページビューと比較しますと約二百四十倍の実績となっております。
今年度の年間閲覧数の内訳は、東京こどもタイピングレースが約一億六千五百万ページビューで全体の約六三%、次いで、東京の魅力すごろくが約三千五百万ページビューで約一三%、その次が、バーチャル社会科見学で約一千四百万ページビューで約五%となっております。
○さいとう(和)委員 ただいまの答弁より、こどもホームページの活用実績の中で、特に、東京こどもタイピングレースがその人気を牽引していることが分かりました。
以前もこのコンテンツは、ゲーム形式で楽しむことができ、複数の子供たちが一緒に楽しめることが人気の秘訣だと伺いました。
私自身も小学生の頃は、DOS/Vのユーザーでして、タイピングゲームに夢中になった時期もありました。年齢が少しばれてしまう話ではありますが、議場の中にも同じ経験をされた方はいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、ふと思うわけですね。令和の現代社会において、実はDOS/Vはもちろん、ウィンドウズ95も、既に歴史の教科書の世界なのではないでしょうか。
何がいいたいかといいますと、そうした中で、今の小学生が本当に触れるべきものはタイピングゲームなのでしょうか。
現在、私たちの生活では、音声から文字起こしをしたり、手書きの文字をテキスト化したり、機能が当たり前に使われています。さらに、スマートフォンの普及率はパソコンの保有率より大きく上回っています。そう考えると、フリック入力の方が子供たちにとっては身近であり、実生活に近い場面も多いのではないかと思います。
デジタルデバイスが進化する時代において、次世代が身につけるべきパソコンスキルはタイピングだけではなく、文書作成、表計算、プレゼンテーションなどの業務を支援するソフトウエアの活用、さらにはプログラミングの基礎などではないでしょうか。
子供たちが主体であり、尊重される社会の一員であることはいうまでもありません。一方で、子供たちの生活環境や学びの環境を整えることは、私たち大人の責任でもあります。
ぜひ、現在、そして未来を見据えた形で、子供たちの学びにつながるホームページづくりに引き続き尽力されることをお願い申し上げます。
以上のことから、活用を定着させる仕掛けも大変有効ではありますが、今後は、質の部分を学べる要素を深めていくことも大切であると、ご理解いただいたと思います。
もちろん、それはパソコンスキルに限ったことではありません。
そこで、子供たちの、もっと知りたいや興味関心をより一層サポートするための来年度の取組をお伺いいたします。
○臼井プロジェクト推進担当部長 今年度実施しました、こどもホームページ上でのアンケートや都内の小学校教員のヒアリングでは、東京のことだけではなく、日本全国のことも知りたい、島しょ部について学べるコンテンツがあると大変有意義であるとの意見がございました。
このため来年度は、東京の魅力すごろくに全国各地を巡るコースを追加しまして、農業や漁業、工業等の産業などを楽しみながら学べるようにいたします。
また、バーチャル社会科見学には、島しょ部の自然や産業、生活について学べるコンテンツを追加いたします。
さらに、夏休みの宿題で、子供、保護者共に負担に感じております自由研究につきまして、研究の題材や参考となるサイト、取組方法などをAIが提案するコンテンツも新設いたします。
○さいとう(和)委員 ありがとうございます。まさに、子供たちの知的好奇心を満たす内容であり、大いに期待いたします。
一方、こども未来アクション二〇二六の四八ページに記載のある、都内全ての子供たち一人一人に寄り添ったサービスを提供という観点から、日本語を母語としない子供への対応も重要であると考えます。
私の地元荒川区では、令和六年度の日本語指導が必要な公立の小学生の数は、江戸川区、足立区に次いで都内三番目であり、地元住民や教員の方からも多く声が寄せられています。
こうした子供たちにとっても、東京の魅力を学べるよう、コンテンツを充実させていく必要があると考えますが、見解を伺います。
○臼井プロジェクト推進担当部長 教育庁が実施している調査では、令和六年度の都内公立小学校の日本語指導が必要な児童数は四千二百六人でありまして、令和五年度よりも二百八人増加しております。
こうした状況も踏まえまして、来年度、日本語指導が必要な子供にも東京の魅力を知ってもらえるよう、東京を楽しく学ぶAI日本語入門仮称を新設いたします。
具体的には、AIを活用して、日常生活に生かせる会話練習やゲーム感覚で行う読み書き練習が行える機能を盛り込む予定でございます。
制作に当たりましては、学校現場等の指導で不足する部分を補完できるよう、日本語指導に関わる教員等の意見も聞きながら丁寧に進めてまいります。
○さいとう(和)委員 これまでの答弁から、こどもホームページは、まさに量と質を兼ね備える情報プラットフォームであり、こども未来アクションの政策の柱1で掲げる誰一人取り残さない視点から、子供のサポートを強化にもつながるものであると確認できました。
来年度、楽しみながら日本語を学習できるコンテンツを導入することは、大きな前進でありますが、子供たちの国際感覚を育む視点からは、日本人の子供からも、外国の多様な文化に触れることができる内容が備わると、より一層意義のあるものとなると考えます。
コンテンツ作成に当たっては、そのような視点からも工夫を加えてもらうことを要望いたします。
少し現場をイメージしますと、当然外国人がいたときに、英語を話せない子供たちもたくさん想定はされるんですが、やはりその子が、ある種、ちょっと語弊があるかもしれませんけれども、日本人の子供たちと外国人の子供たちが交じり合うときに、その子がヒーローに、ヒロインになるような形でコンテンツをつくってあげるということも、これ、すごく大切なことなんじゃないのかなというふうに思うんですね。
なので、そういうふうな視点もぜひ考えていただければ、きっと子供たちは仲よくなりますし、現場の先生も運営しやすくなるんじゃないかなというふうに考えております。
次の質問に移ります。
昨年十二月にベータ版を公開したTokyo中高生Webサイトについてお伺いいたします。
このサイトは、ただいま質疑を行った東京都こどもホームページのまさに中高生版であり、子供と一緒につくるというコンセプトを継承し、今年度、公募によって選ばれた中高生の制作メンバーと共にサイトを構築してきたと伺っています。
昨年十一月の事務事業質疑で、私からの質問に対して、サイト全体のデザインやAIを活用した英会話コンテンツなどについて、制作メンバーの中高生の声を基に、可能な限りサイト構築を反映していくと答弁がありました。
この答弁を受けて昨年十二月に公開されたベータ版には、サイトを使えば使うほど経験値がたまる機能や、英会話コンテンツの細かいレベル分けなど、制作メンバーの声を反映した工夫が盛り込まれており、高く評価いたします。
私も実際に体験しました。外国人観光アバターに、都庁について教えてほしいと英語で声をかけられ、私の職場ですと答えたところ、ザッツアメージングといってもらいました。
スムーズに会話できるだけではなく、終了後には添削や解説もあるのも魅力的だと感じました。ただ、アバターの声が流れなくなってしまったり、スムーズに進まないこともありました。改善よろしくお願いいたします。
ベータ版の公開以降は、サイト上で広く中高生へのアンケートを実施し、意見を募集したと確認しています。
そこで、アンケートでは具体的にどのような声が寄せられ、寄せられた声を、来年度、ウェブサイトの充実に向け、どのように反映していくかについてお伺いいたします。
○臼井プロジェクト推進担当部長 中高生からは、今後掲載してほしいコンテンツにつきまして、例えば、英会話以外の英語コンテンツも欲しいという意見や、東京の魅力をみんなで発信できるコンテンツがあるとよいといった意見がございました。
こうした中高生の声を踏まえて、来年度は、東京を題材に英単語をクイズ形式で学べるAIコンテンツや、中高生が考える東京の魅力をスマートフォンで撮影し、全員参加型で東京魅力マップを作成するコンテンツを新設いたします。
これらのコンテンツの制作に当たりましては、来年度も中高生の制作メンバーを公募し、ユーザー目線を徹底しながら、今年度同様、中高生と一緒にサイトを構築してまいります。
○さいとう(和)委員 来年度、東京の魅力を学べる、楽しめる、より魅力的なコンテンツを中高生目線で制作していくことが確認できました。
一方、中高生は様々な悩みを抱えたり、将来のことを考え始める多感な世代です。
子供政策連携室が二〇二三年から調査している、とうきょうこどもアンケートによれば、東京の子供は、今の自分は幸せだについての肯定的評価している割合は年々高くなっているが、調査結果を学年別に見ると、中高生、高校生になるに従って、肯定的な評価の割合は減少傾向にあります。
こうした難しく、かつ大切な時期を過ごす中高生にとっては、安心して相談できるための様々なつながりがあることや、居場所づくりが大変重要だと考えます。
そこで、このウェブサイトを閲覧した中高生が、各局が所轄する様々な相談窓口を知り、これらのページに円滑にアクセスするための方策についてお伺いいたします。
○臼井プロジェクト推進担当部長 Tokyo中高生Webサイトの中には、中高生の様々な悩みに寄り添う相談先を集約した、悩み相談のページを設けております。
このページでは、日常的な不安や悩みを匿名で気軽にチャットで相談することができるギュッとチャットを中核に位置づけており、来年度は、本事業の相談体制について、相談回線を最大二十回線まで倍増させるとともに、夜間の相談対応時間を二十四時まで延長するなど、大幅な拡充を行ってまいります。
このギュッとチャットのほか、いじめや性、進路、心の悩み等の中高生ならではの専門的な相談にも対応できるよう、都庁各局が設置する各種相談窓口の情報を掲載しております。
また、自分に合った相談窓口を迅速に見つけられるよう、電話やLINE、メールといった相談方法や相談のカテゴリーごとに検索できるページ構成としております。
○さいとう(和)委員 私もこのページを拝見いたしました。ギュッとチャットは、漫画や動画のコンテンツで分かりやすく解説されており、各局の窓口についても、悩みをカテゴリー別に速やかに検索することができました。
相談したくても、どこに相談していいか分からないという中高生も多いと思うので、こうしたコンテンツは、中高生の助けになる有意義なものであります。
若者の自殺が増え続けている現状から、私たちは決して目を背けることはできません。また、死にたい気持ちを抱えながらも、誰にも相談しなかった若者が多くいるという実態もあります。
こうした状況を踏まえ、千差万別の子供たちの一人一人の心に寄り添えるよう、従来の相談窓口だけではなく、様々なITツールの活用も含めた多様な支援の手段を整え、窓口のさらなる拡充を図るべきと考えます。
さらに、近年ではオーバードーズの増加も大きな社会課題となっています。子供たちが正しい知識を得られるよう、現状を踏まえた一層の対策の推進を強く要望いたします。
Tokyo中高生Webサイトに戻ります。
これまでの答弁からも、このサイトは中高生にとって、学びやつながりの観点から、様々な場面で有効に活用することができるポテンシャルを秘めていると感じています。
ぜひ、より多くの中高生にこのサイトの存在を知ってもらい、活用してもらうことは必要であると考えますが、このウェブサイトをこどもホームページと同様、中高生が日常的に利用したくなる魅力的なサイトとなるよう、工夫を凝らし、幅広く浸透を図るべきと考えますが、来年度の取組についてお伺いいたします。
○臼井プロジェクト推進担当部長 Tokyo中高生Webサイトのベータ版公開後、こどもホームページと同様、区市町村教育委員会との連携を進めておりまして、令和八年度当初には四十を超える自治体の公立中学校で、一人一台端末との接続が完了する予定でございます。
来年度は、都立学校や私立の中学校や高校などの一人一台端末との接続も進めてまいります。
また、都庁各局の相談窓口や区市町村の図書館、青少年向け施設等の中高生の居場所となる施設に対しましても、本サイトの周知徹底を図ってまいります。
さらに、サイトへの親しみを持ってもらえるよう、キャラクターを作成するとともに、中高生段階ではスマートフォンを利用する割合が極めて高くなることから、SNSを活用して、中高生が作成した記事の紹介やコンテンツ体験の紹介など情報発信を行ってまいります。
○さいとう(和)委員 このウェブサイトの利用拡大に向けて、公立学校、私立学校の一人一台端末と接続を着実に進めるとともに、様々な角度から中高生にアプローチできるよう、戦略的に取組を進めていくことが分かりました。
今後、ほとんどの中高生が使っているスマートフォン対応にも万全を期すことで、より多くの中高生とのつながりが創出されることを望みます。
そして、サイトを訪れた中高生の声を反映し、こどもホームページと同様、大きく成長することを期待いたします。
教育とは、入れ物を満たすことではなく、炎を燃え上がらせることである。これはソクラテスの言葉で、教育者として私が大切にしている言葉です。教育とは、知識を一方的に与えることではなく、子供たち一人一人の内側にある可能性や好奇心に火をともし、その炎を大きく育てていく営みであると考えています。
その意味において、学校教育の枠を超え、子供の声に耳を傾ける子供政策連携室の役割は大変重要です。
Tokyo中高生Webサイトのプレゼンスがさらに高まり、そのポテンシャルが最大限発揮されるよう、今後も、中高生、若者の目線に立った取組を着実に進めていただくことを期待申し上げ、私からの質問を終わりにさせていただきます。
○早坂委員 幼児期における国際感覚の涵養に係る取組について伺います。
子供が豊かな国際感覚を育む機会を創出するという政策の方向性自体は、私も共感するところです。
この取組については、こども未来アクション二〇二六の中で、アドバイザリーボードの有識者の意見を参考にしながら検討するとされています。
そこで、国際感覚を育む機会の創出に向けて、幼児期、すなわち、未就学児期の取組をどのように検討していくのか伺います。
○山本企画調整部長 日本の国際競争力が課題となる中、子供が将来、世界を舞台に活躍する未来を描けるよう、幼児期など、早期から日本や世界の文化に親しみ、豊かな国際感覚を育む機会を創出していくことが必要でございます。
このため都は、幼児期における取組の方向性等の検討を進めていくこととしまして、有識者の知見や経験を踏まえた多様な意見を参考にするため、グローバルな感覚を育む機会の創出に向けたアドバイザリーボードを設置いたしました。
今後、アドバイザリーボードの意見を参考にしながら、幼稚園や保育所等での実地調査を踏まえ、幼児期における国際感覚の涵養に向けた取組の方向性を取りまとめてまいります。
○早坂委員 先月開催された初回の会議では、どんな意見が出たのか伺います。
○山本企画調整部長 第一回アドバイザリーボードは、将来の活躍を見据え、育むべきグローバルな素養をテーマに開催いたしました。
都からは、今後の取組に向けた論点としまして、世界を舞台に活躍する上で求められるグローバルな素養と、その素養を育む上で必要な環境や取組の二点を有識者に示し、ご議論をいただきました。
有識者からは、日本と世界の両方を知ることが将来強みになる、世界には多様な文化や言語があるという感覚を培うことが重要、先入観なく受け入れやすい幼児期や小中学生期といった早期から取り組むことが大事、より多くの子供の体験機会を創出する視点を持って考えるべきなど、様々な意見をいただいてございます。
○早坂委員 お話のあった幼稚園や保育園での実地調査を、今後どのように進めていくのか伺います。
○山本企画調整部長 アドバイザリーボードでは、今後、幼児期にふさわしい国際感覚を育むための体験等をテーマとし、幼児期の子供の興味、関心を引き出すための効果的な手法や工夫などについて、有識者から意見をいただく予定でございます。
アドバイザリーボードでの意見を参考に、幼児期の取組の方向性の取りまとめに必要な体験活動や交流活動の内容を検討し、幼稚園や保育所等で行う実地調査の内容を整理してまいります。
これを基に、本年秋ごろから二十園程度の園の協力を得て、調査を実施してまいります。
○早坂委員 幼児期における取組については、まだ検討が始まったばかりであり、今後の会議の中で、具体的にどんなことを行っていくのかが議論されるものだと思います。
ただ、就学前の幼い段階では、そもそも自我確立の途上であり、成長、発達の度合いを踏まえると、多様な文化に触れる機会を提供しても、我が国と海外の文化の違いを認識できなかったり、あるいは、効果が定着するのかといった懸念もあります。
要するに、国際感覚というには、幼稚園、保育園段階ではまだ早過ぎる、幼過ぎるという感じが、私はいたします。
また、幼児期における知育教育の単なる先取りにならないように留意する必要もあります。
幼児期における取組は、様々なハードルがありますし、一方で、小学校以降は、認識力や語学能力が飛躍的に高まる時期となります。しかるに、小学生以降の学校などにおける取組の充実が、より重要になると私は考えます。
東京の子供たちが将来、世界を舞台に活躍することになるよう、効果的な取組を進めていただきたいと思います。終わり。
○福島委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福島委員長 異議なしと認め、予算案及び報告事項に対する質疑は終了いたしました。
以上で子供政策連携室関係を終わります。
本日の委員会を閉会いたします。
午後八時四十八分散会
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