| 委員長 | 福島りえこ君 |
| 副委員長 | 藤井とものり君 |
| 副委員長 | 増山あすか君 |
| 理事 | こまざき美紀君 |
| 理事 | 望月まさのり君 |
| 理事 | 坂本まさし君 |
| 高田 清久君 | |
| 星 大輔君 | |
| さいとう和樹君 | |
| 笹岡ゆうこ君 | |
| 西崎つばさ君 | |
| 早坂 義弘君 | |
| 本橋ひろたか君 | |
| 斉藤まりこ君 | |
| 小林 健二君 |
欠席委員 なし
出席説明員| 総務局 | 局長 | 佐藤 智秀君 |
| 次長理事兼務 | 石橋 浩一君 | |
| 総務部長 | 保家 力君 | |
| 企画担当部長尖閣諸島調整担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 | 島田 喜輔君 | |
| 人事部長 | 金久保豊和君 | |
| 労務担当部長 | 堀内 弘君 | |
| 行政部長都区制度担当部長区市町村調整担当部長兼務 | 田中 角文君 | |
| 小笠原・国境離島担当部長多摩島しょ振興担当部長 事業調整担当部長調整担当部長多摩島しょ移住定住促進担当部長兼務 | 近藤 豊久君 | |
| 総合防災部長 | 高田 照之君 | |
| 防災計画担当部長 | 田代 則史君 | |
| 避難所・物資担当部長 | 畠山 宗幸君 | |
| デジタルサービス局 | 局長 | 高野 克己君 |
| 次長 | 佐久間巧成君 | |
| 総務部長 | 芹沢 孝明君 | |
| 調整担当部長 | 繁宮 賢君 | |
| デジタル戦略部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 | 辻 正隆君 | |
| デジタル事業担当部長 | 澤村 航君 | |
| DX協働事業部長DX推進統括担当部長兼務 | 芝崎 晴彦君 | |
| デジタルサービス推進部長スマートシティ推進担当部長兼務 | 小林 直樹君 | |
| デジタル基盤部長 | 村永 伸司君 | |
| 選挙管理委員会事務局 | 局長 | 川上 秀一君 |
本日の会議に付した事件
意見書、決議について
選挙管理委員会事務局関係
付託議案の審査(質疑)
・第二百六十一号議案 東京都選挙管理委員会関係手数料条例の一部を改正する条例
デジタルサービス局関係
付託議案の審査(説明・質疑)
・第三百二十四号議案 令和七年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出 デジタルサービス局所管分
総務局関係
付託議案の審査
・第二百五十四号議案 令和七年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、債務負担行為 総務局所管分(質疑)
・第二百五十六号議案 東京都の一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する条例の一部を改正する条例(質疑)
・第二百五十七号議案 東京都の一般職の任期付研究員の採用及び給与の特例に関する条例の一部を改正する条例(質疑)
・第二百五十八号議案 職員の給与に関する条例の一部を改正する条例(質疑)
・第二百五十九号議案 非常勤職員の報酬等に関する条例の一部を改正する条例(質疑)
・第二百六十号議案 職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例(質疑)
・第三百二十四号議案 令和七年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出 総務局所管分(説明・質疑)
報告事項(説明・質疑)
・令和七年台風第二十二号・第二十三号を踏まえた都の応急復旧対策について
○福島委員長 ただいまから総務委員会を開会いたします。
初めに、意見書、決議について申し上げます。
委員から、お手元配布のとおり、意見書一件、決議一件を提出したい旨の申出がありました。
お諮りいたします。
本件については、取扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福島委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
○福島委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、選挙管理委員会事務局、デジタルサービス局及び総務局関係の付託議案の審査並びに総務局関係の報告事項の聴取を行います。
これより選挙管理委員会事務局関係に入ります。
付託議案の審査を行います。
第二百六十一号議案を議題といたします。
本件については既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○福島委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福島委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
以上で選挙管理委員会事務局関係を終わります。
○福島委員長 これより、デジタルサービス局関係に入ります。
付託議案の審査を行います。
第三百二十四号議案、令和七年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出、デジタルサービス局所管分を議題といたします。
それでは、追加提出されました第三百二十四号議案、令和七年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出、デジタルサービス局所管分について理事者の説明を求めます。
○高野デジタルサービス局長 今定例会に追加で提出いたしましたデジタルサービス局所管の令和七年度一般会計補正予算案の概要についてご説明申し上げます。
恐れ入りますが、お手元の資料第1号、令和七年度補正予算説明書の一ページをご覧ください。
1、総括表、一般会計歳入歳出予算にございますとおり、歳出で四百五十億円の増額補正を行うものでございます。
詳細につきましては、総務部長からご説明を申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○芹沢総務部長 引き続き、詳細についてご説明申し上げます。
お手元の資料第1号、令和七年度補正予算説明書の三ページをお開きください。
一般会計歳出予算でございます。
下段、説明欄に記載のとおり、東京アプリ生活応援事業として、四百五十億円を計上いたします。
以上、簡単ではございますが、今定例会に提出をいたしました一般会計補正予算案につきまして、説明を終わります。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○福島委員長 説明は終わりました。
これより本案に対する質疑を行います。
発言を願います。
○本橋委員 よろしくお願いします。
私からは、一点、東京アプリについて質疑をさせていただきます。
我が会派は、今般、物価高騰対策のための補正予算の要望といたしまして、都公式アプリ導入時のポイントのさらなる引上げなど、都民の家計を直接支える施策を拡充することを強く求めてきたところでありまして、東京アプリを活用した都民の生活応援の強化に向けまして、現在の一人当たり七〇〇〇ポイントを一万一〇〇〇ポイントに引き上げたことに関しましては、高く評価するものでございます。
他方、東京アプリの機能については、今回のようなポイントの付与のみならず、都民が利便性を実感できる機能を充実させるなど、取組を着実に進めるべきでありまして、我が会派としましても、これまでも都議会定例会において主張をしてきたところでございます。
そこで、改めて、東京アプリに込めました目的ないし意義についてお伺いいたします。
○澤村デジタル事業担当部長 東京アプリの目的、意義は、マイナンバーカードによる本人確認を通じて、都民一人一人と行政がデジタルで直接かつ安全につながることで、単なる情報発信にとどまらず、個々の状況に応じた多様な行政サービスを切れ目なくタイムリーにお届けすることにございます。
また、スマートフォンを通じて二十四時間三百六十五日いつでもどこでもオンラインで、区市町村を含めた、必要な手続を完結できる、都民にとって最も身近な行政の窓口、タッチポイントになることを目指すものでございます。
本年四月に公表したアプリの将来像の実現に向け、アプリの開発を担うGovTech東京と協働し、高い利便性を備えた生活インフラとして定着するよう、機能の充実に着実に取り組んでまいります。
○本橋委員 ただいまのご答弁から、東京アプリの目的、意義について確認をさせていただいたところであります。
ぜひとも東京アプリで行える便利な機能を充実するとともに、都民生活を支える基盤となるように、しっかりと取り組んでいただくことを強く要望いたします。
さて、その上で、今回の補正予算案の東京アプリ生活応援事業について伺わせていただきます。
都は、東京アプリを活用した都民の生活応援事業として、一万一〇〇〇ポイントに引き上げ、十五歳以上の都民に対しポイントを付与することとしまして、四百五十億円の補正予算を計上したということは、先ほどご説明していただいたところでございます。
そこで、その内容の詳細について、この場で何点か確認させていただきたいと思います。
今回の補正予算案に、生活応援事業として計上した目的と、金額の積算根拠についてお伺いいたします。
○澤村デジタル事業担当部長 アプリの普及促進と都民の生活応援に向け、七〇〇〇ポイントを付与する、つながるキャンペーンの準備を進めてございましたが、昨今の物価高騰など、社会情勢の変化を踏まえ、都民生活をより一層応援するとともに、アプリのさらなる普及促進を図ることを目的に、東京アプリ生活応援事業として補正予算に計上したところでございます。
経費の計上に当たっては、食料費の消費支出などの直近の物価水準の動向も勘案し、国の交付金も活用して、都民一人当たり一万一〇〇〇ポイントに引き上げることとし、七〇〇〇ポイントとの差額である四〇〇〇ポイントに一千百二十五万人分を乗じた金額を計上いたしました。
○本橋委員 いただいたご答弁から、今回の補正予算案の中身について確認させていただきました。
この東京アプリ生活応援事業につきましては、約一千百二十五万という多くの都民を対象とするとのことでありますが、これまで類を見ない大規模な事業を成功に導くためには、まずは足元の状況、東京アプリの現在地について把握することが極めて重要であると思います。
そこで、現時点での登録者数及び都内のマイナンバーカードの保有状況についてもお伺いいたします。
○澤村デジタル事業担当部長 東京アプリのダウンロード数につきましては、令和七年十二月十日現在で約八十一万件、また、登録ユーザー数は約六十三万人となってございます。
都内のマイナンバーカードの保有状況については、総務省が公表しているマイナンバーカードの保有状況についてによれば、住民基本台帳上の都の人口に対する保有枚数率は約七八%でございます。
○本橋委員 こうして東京アプリ生活応援事業の具体的な内容や、現在の状況などについて確認させていただきましたが、ダウンロード数などの直近の数値から見ても、今後実施される本事業を契機としまして、アプリを十分に浸透させる必要があるかと存じます。
この事業を、デジタルに不慣れな高齢者も含めまして、多くの都民に届けるためには、実効性のある取組が不可欠でございます。
そこで、最後になりますけれども、幅広い都民に対しまして、東京アプリ生活応援事業への参加を促していくことが重要と考えますが、都の見解をお伺いいたします。
○澤村デジタル事業担当部長 本事業の実施に当たっては、より多くの都民に知っていただけるよう、アプリの操作方法や参加手順などについて、ホームページに分かりやすく掲載するとともに、SNSやアプリのプッシュ配信も活用するなど、効果的にデジタル広報を実施いたします。
デジタルに不慣れな方に向けては、区市町村とも連携し、スマホの使い方などを対面で学ぶことができる高齢者向けスマホ教室を実施するとともに、自治体の窓口や公共施設などにおいて事業を紹介するポスターの掲示や、参加方法を分かりやすく説明するチラシの配布を行います。
また、東京アプリのコールセンターの体制を充実させ、アプリの登録方法などの様々な問合せに対応するとともに、高齢者などデジタルに不慣れな方に対しては、必要に応じ、ポイント取得までのサポートを行うなど、きめ細かく対応いたします。
幅広い都民に本事業の周知を図るとともに、希望する都民が円滑に参加できるように取り組んでまいります。
○本橋委員 東京アプリについてご質疑させていただきました。
ぜひ都の今後の取組によりまして、東京アプリが都民生活に欠かせないものになることを願いまして、私の質疑を終えます。
○星委員 よろしくお願いします。長引く物価高騰の影響により、都民や事業者を取り巻く環境は依然として厳しい状況が続いており、都議会自民党は、物価高に対する都民生活の負担軽減等を図るよう緊急要望をさせていただいたところであり、都はこれに応え、国の緊急経済対策と連携する形で国の交付金等を活用するなどし、一万一〇〇〇ポイントに引き上げた上で生活応援事業として実施することとしました。こうした点、高く評価するものであります。
都は、この事業を実施するに当たって、都民参加型の最終検証を行うことを併せて公表をいたしました、千百万人を対象とするような大規模なサービスの提供に当たっては、ユーザーテストを実施することは重要であり、都民の皆さんにポイントを着実に届ける上で様々な検証を行う趣旨だと理解をさせていただいています。
そこで、まず最終検証では、都民の協力を得て具体的にどのようなことを実施するのか、お伺いをいたします。
○澤村デジタル事業担当部長 来週十五日から開始する最終検証では、検証に協力いただける都民の方々に、アプリ上での参加申込みから国が提供するデジタル認証アプリ上でのマイナンバーカードを使った本人確認、ポイント申請までの一連の動作を本番と同様の環境で行っていただきます。
その際、操作途中でネットワークの切断や、前画面に戻るためのボタンを複数回押すなど、想定外の操作を行っても不具合が起きないかなどのシステム動作の確認を行います。
また、セキュリティの観点から、不正アクセスの可能性がないか、アクセス集中回避の観点から、曜日や時間帯ごとのアクセスの状況や処理性能等に関する技術的な検証を行います。
これらに加え、最終検証に関する問合せ対応など、東京アプリのコールセンターの運用面についても確認を行う予定でございます。
○星委員 技術面、運営面から様々な検証を行うということでありました。そこで得られた検証結果をしっかり反映し、円滑な事業の実施につなげていっていただきたいと思います。
東京アプリ生活応援事業は、都民生活のより一層の応援と、アプリのさらなる普及促進を目的としており、本事業を知りそびれることなく、希望する都民がポイントという形の支援を受けられるようにしていくことが求められます。
対象が一千万人を超えており、都として一定程度の期間を設けて実施する事業であると認識しており、そうであるならば都単体での広報だけでは十分とはいえません。市区町村にもしっかりと協力してもらって、本事業の存在を周知していくことが欠かせないと考えます。
住民に身近な市区町村とも連携し、本事業を知っていただけるよう広報を行っていくべきと考えますが、見解を伺います。
○澤村デジタル事業担当部長 東京アプリ生活応援事業については、多くの都民に参加していただけるよう、一年程度の実施期間を想定しており、きめ細かに広報を行っていくことが重要でございます。
東京アプリの公式ホームページ内に本事業の特設ページを新たに設け、参加方法を分かりやすく掲載するほか、SNSのバナー広告、アプリのプッシュ機能などを活用いたします。これら都の広報に加え、市区町村とも連携した広報も展開していきます。
具体的には、市区町村にご協力いただき、自治体の庁舎窓口、公民館や図書館など、住民が多く集まる施設等においてチラシ配布やポスター掲示を行うとともに、地元自治体の広報紙やSNSへの掲載を依頼するなど、本事業の情報が多くの都民に行き渡るよう取り組んでまいります。
○星委員 住民に身近な市区町村と十分に連携していただいて、効果的に広報を行っていただきたいと思います。
このように多くの都民の皆様が参加する本事業は、東京アプリを今まで以上に、より身近に感じていくことの契機となります。
過日の代表質問でも、東京アプリを今後さらに育てていく旨の答弁があり、本事業を通じて、つながった都民がさらに便利にアプリを利用できるようになることを要望させていただいて、質問を終わります。ありがとうございました。
○西崎委員 よろしくお願いいたします。私からも補正予算に関連して伺ってまいりたいと思いますけれども、この東京アプリに関しては、事務事業のときにも、あのときはいうことがなくなっちゃったんで意見表明だけさせていただきましたけれども、この東京アプリそのものは私も否定をしているものではございません。
都の各局はもとより都内自治体を横断的に、行政手続であるとか施設予約であるとか、そういうことができるようになるという非常に壮大な構想は、あのときも申し上げましたが、相当時間がかかると思いますけれども、やはり都民の利便性の向上というものが期待ができるということで、応援する気持ちを持っております。
さらに申し上げますれば、金額の多寡の議論は当時もありましたけれども、アプリを普及させるインセンティブとしてのポイント付与、これも否定をするものではございません。
実際に、前期になりますけれども、旧つながるキャンペーンを含む、昨年度の最終補正予算案には賛成をさせていただいております。
それは、本事業が、アプリの普及で、かつ都民の生活の応援にも資するという説明が当時なされていたというものだからということでございます。
そこで、ここから伺ってまいりたいと思いますけれども、まず今回の補正の目的について伺いたいと思いますが、単純な質疑でありますけれど極めて重要だと思っています。この事業の目的ではなくて、今回の補正予算を計上した目的について伺いますが、いかがでしょうか。
○澤村デジタル事業担当部長 アプリの普及促進と都民の生活応援に向け、七〇〇〇ポイントを付与する、つながるキャンペーンの準備を進めてございましたが、昨今の物価高騰など、社会情勢の変化を踏まえ、都民生活をより一層応援するとともに、アプリのさらなる普及促進を図ることを目的に、東京アプリ生活応援事業として補正予算に計上したところでございます。
○西崎委員 ご答弁に意図があるのかどうかは分かりませんけれども、今回は都民生活をより一層応援するとともに、アプリのさらなる普及促進を図るというご説明がございました。生活応援が先に来ているということで、今回、名称もつながるキャンペーンから、東京アプリ生活応援事業へと変更されたということでございます。
四百五十億円、今回計上されているところでありますけれども、その積算の根拠について伺おうと思いましたが、さきの委員から質問、質疑がございましたので、ここでは割愛をいたしますけれども、要は全額が付与されるポイントに係る予算ということでありまして、七〇〇〇ポイントのときと同様に、数でいうと十五歳以上の都民の九割に当たる約一千百二十五万人に四〇〇〇ポイントを付与するという、シンプルな予算が計上されているということでございます。
ということは、確認でありますけれども、四〇〇〇ポイントの上乗せによって、アプリの利用者数の数値目標みたいなものが引き上げられているというものではないと理解をいたしますけれども、念のため、この目標の変更の有無について伺います。
○澤村デジタル事業担当部長 東京アプリは、行政と都民が直接つながることで、行政手続や個人宛て通知等をアプリから行えることをアプリの将来像で示してございます。
そのため、本事業の実施や、東京アプリで提供するサービスの充実等を通じて、単独で行政手続を行うことが可能な十五歳以上の都民の皆様にご利用いただくことを目指しており、対象者に変更はございません。
○西崎委員 やはり変わらず十五歳以上の都民の九割、約一千百二十五万人をターゲットにしているというものは変わらないということであるということが確認できました。
すなわち、今回の四百五十億円の計上、これは結果的にはインセンティブの強化に寄与する可能性はあると思います。七〇〇〇ポイントよりも一万一〇〇〇ポイントだから、より登録しようという、こういう機運を高めることには寄与するとは思います。寄与するとは思いますが、しかし意図としては、アプリの普及拡大を意図したと、要は、そのインセンティブを高めようとしたものではないということはいえるんじゃないかと思います。
なぜなら、もともと計上されていた七百九十億円で、そもそも一千百二十五万人の方に届けることは、そもそも予定をされていたということであります。
恐らく今ご説明ないですけれども、当時のインセンティブが七〇〇〇ポイントじゃ弱いから四〇〇〇ポイントを計上したというわけじゃないと思うんですね。シンプルに生活応援のために四〇〇〇ポイント分を上乗せすると、こういった極めてシンプルな補正計上だというふうに受け止めました。
最初にご答弁ありましたように、事業そのものの目的は、都民生活をより一層応援するとともに、アプリのさらなる普及促進を図るというご説明がありましたけれども、今回の補正計上は完全に生活応援ということだと思うんです。であれば、本当に東京アプリのスキームで実施をすることが適切なのか、これを少し議論をしてまいりたいと思います。
まず初めに、これはきちんと配り切れるのかという点についてお聞きをしたいと思います。
本年三月の総務委員会では、キャンペーンの期間、当時のキャンペーンの期間を一年程度と想定をしているというご答弁がございました。
アプリの普及に一年とか、もしくは場合によってはそれ以上とか、一定程度時間がかかるのは仕方がないと思うんですけれども、物価高で苦しむ方々というのはやっぱりすぐにでも支援を必要としているのではないかと思います。
もう一年ぐらいかかりますといわれたら、少しがっかりしてしまうんではないかなと思いますけれども、この予定スケジュールというのは変わらないのか、ポイント配布を完了させる目標の時期について伺います。
○澤村デジタル事業担当部長 東京アプリ生活応援事業については、今後実施する最終検証の結果を踏まえ事業を開始する予定でございまして、多くの参加者が見込まれることから、実施期間については一年程度を想定してございます。
○西崎委員 やはり一年程度を想定されているということでございます。
繰り返しになりますけれども、単純にアプリを普及させるということであれば、それは仮に目標に到達しなかったとしても、やり方を検証したり、見直したりして、リトライをしていけばいいというふうには思っていますが、物価高などに対する都民の生活応援という話になると、やっぱりそれは許されないというふうに思います。誰一人取り残さず、平等に、公平に、迅速に暮らしの応援を届けなければならないというふうに考えます。
そして、一万歩譲って、じゃあ一年と、一年でやるんだといっても、かなりハードルが高いと思います。これは、もともと恐らく目標とされてはいるということでありますけれども、かなりハードルは高いと思います。
例えば国のマイナポイントの際、マイナンバーカードの保有率は、当時、当初二割から三割程度だったものが八割近くまで上がったということでありますけれども、三年かかっているということでございます。三年かけて、それでも八割まで行ったというものは、すごいという見方もありますけれども、結構かかったなという印象も、今回の一年というお話を聞くと思うところでございます。
この東京アプリも、ポイント付与によって相当広がるとは思いますけど、六十三万でしたっけ、ダウンロード数、登録数か、というご説明がありましたけれども、これは相当広がると思いますが、一年で一千百二十五万人が最後まで手続を完了させるということは相当強気な目標であるかと思います。
繰り返しになりますけれども、アプリの普及と生活応援では、求められるスキームが全く異なると思うんです。
そもそも生活応援ということであるのに、想定は十五歳以上の都民の九割と、つまり最初から一割は取りこぼすということが想定されているのは、これは行政の在り方として適切ではないんじゃないかと思います。
アプリの普及率で九割を目指すということと、暮らしの支援が一割の方には届かないということが全く違うと思うんです。
そこで、ここからは様々な状況に置かれている方々への対応についてお聞きをしてまいりたいと思います。
まずはご高齢者への対応です。先ほど少しありましたが改めて伺いますが、私が少し周囲に聞いただけでも、今回の事業を聞いて必死で勉強するか、もしくは、もう諦めるしかないかなという声であるとか、これは物理的な理由ですけれども、リウマチがあって、スマホが使えなくてガラホしか使えないので、マイナ連携できないよというような声とか、多くの懸念がもう既に寄せられています。私も、そんな広くない方に聞いただけでも、それだけの声が上がっております。
過去の議論では、この総務委員会で行われた質疑等々でも、コールセンターであるとかスマホ相談会などが示されてきたところでありますけれども、これ、都内数百万のご高齢者に広げていくって並大抵の話ではないと思います。
そこで、アプリ登録に困難を抱えるご高齢者への対応について伺います。
○澤村デジタル事業担当部長 都は、区市町村と連携し、高齢者向けスマホ教室を実施するとともに、事業を紹介するポスターの掲示や、参加方法を説明するチラシの配布等を行います。
また、東京アプリのコールセンターの体制を充実させ、高齢者などデジタルに不慣れな方に対しては、必要に応じポイントの取得までのサポートを行うなど、きめ細かに対応してまいります。
○西崎委員 丁寧にきめ細かにいろいろと取り組まれようとしているということは、理解はいたしますけれども、ここで話しているステートは、正直、異次元の物理的及び心理的ハードルが存在をするというふうに私は思っています。
そうした様々な、大丈夫かなと思っているご高齢者を網羅的にケアをしていくということは、現実的に相当困難が待ち受けていると思います。
あわせて、障害者への対応ということも課題となってくるかと思います。過去の本委員会では、まず視覚障害などの方に対するアクセシビリティーについて議論の形跡がございますけれども、その後はどうなっているのでしょうか。
アプリを利用する視覚障害者への対応について伺います。
○澤村デジタル事業担当部長 視覚障害を持つ方向けには、東京アプリの画面上での配色などに配慮したデザインや、音声読み上げの対応などに取り組んでございます。
また、区市町村とも連携し、視覚等に障害を抱える方を対象としたスマホ教室を開催し、アプリの紹介や使い方を学ぶ機会を提供してございます。
○西崎委員 様々、インターフェースの改善であるとか、対象を絞ってレクチャーなどもやられているということでございます。
特にスマートフォンなんかは、デフォルトの機能で様々、視覚障害などある方が使いこなすというようなことも今できているということもよく耳にするところでありますので、これに関しては、キャンペーンとは関係なく、絶えず改善には努めていただきたいなというふうには思っております。
一方で、例えば知的障害者の方であるとか、認知症患者の方であるとか、自力での登録に課題がある方については、どうしているのでしょうか。その対応について伺います。
○澤村デジタル事業担当部長 スマホの利用に困難を抱える方については、ご家族などが代理で申込みを行う必要がございまして、本人との関係性などの課題があることから、既に検討を行っているところでございます。
○西崎委員 検討されているということですけれども、かなりご無理があるんじゃないかなと思います。
そもそもスマホを使うかどうかも、それぞれの自由でありますし、ましてや本人の意思によらず使わせるものでもないと思います。
自身が使わない、ないしは使えないものを手続上は代理で申し込むということは、可能だとしても、暮らしの支援を受け取るために、そこまでさせる事業スキームって一体何なんでしょうかというふうに思ってしまいます。
この生活応援に東京ポイントのスキームを使うことの最大の問題点は、様々な障壁が存在することだと思います。スマホ、アプリ、マイナンバーカード、コード決済、これらを全部クリアする必要がありますけれども、じゃあ、それを全ての都民ができるかというと、現実的にかなりの困難があると思います。
一旦、今回のご提案に対する前提となる社会の状況についてご確認をさせていただきたいと思いますが、先ほどマイナンバーカードについては取得率、全体で約七八%というご答弁が、さきの委員に対してございました。
現在の都が把握しているスマホ保有率、ここについてお聞かせをいただけますでしょうか。
○澤村デジタル事業担当部長 スマホ保有率につきましては、総務省が公表している令和六年通信利用動向調査の結果によると、令和六年八月末時点での全国の世帯におけるスマートフォンの保有状況は約九〇・五%でございます。
○西崎委員 スマホの全国の保有状況は約九〇・五%ということで、マイナンバーの方が七八%、約八割程度ということで、現実の今の数字を掛け合わせるだけでも、一年を想定した目標には届かないという状況かと思います。
ただ、それは様々な社会状況の変化、本事業と別のところでいろいろな取組があるものについて、それを掛け合わせていくというものだと思いますけれども、少しここでは、より本質的な部分を見ていきたいと思います。
私が調査した範囲では、今回の前提項目であるスマホ保有率、スマホ決済の利用率、そしてマイナンバー取得率と、個々人の年収には一定の相関が認められます。
一つ一つ確認をしていきたいと思います。
まずスマホ保有率です。
今まさにご答弁でおっしゃっていただいた、総務省の通信利用動向調査、全体の保有率が九〇・五%というものでありましたけれども、これは世帯年収もきちんととっておりまして、スマホの保有状況と収入には明らかな相関がございます。この調査の中で示されています。
世帯年収が二百万円から四百万円未満では八七・六%、そして二百万円未満では七一・一%と、がくっと下がるわけです。しかし、本来、相対的に生活応援の必要性の度合いが高いのは明らかにこの層じゃないですか。
それでは、ここで伺いますけれども、そうした端末を保有していない低所得者などへの対応について、お聞きをいたします。
○澤村デジタル事業担当部長 東京アプリは、マイナンバーカードによる本人確認を通じて、都民一人一人と行政がスマートフォン一つでつながることで、個々の状況に応じた多様な行政サービスを提供することを目指してございます。
本事業は、東京アプリのさらなる普及促進に加えて、本事業の利用を希望する都民に、東京アプリからポイントを届けることで、都民の生活をより一層応援することを目的としてございます。
○西崎委員 つまりスマホを持っていることが前提の事業になっていて、この手前で対応をするということは、少なくとも本事業の中では考えていないということかと思います。
今ご答弁の中で、本事業を利用する、利用を希望する都民にポイントを届けるというお話がありましたけれども、希望したくてもできない都民が、この世帯年収二百万円以下では三割近くいるんですよ。本当にそれでいいんですか。
続けて、スマホ決済について伺います。
こちらは、やや粒度が高くないデータではありますけれども、株式会社ネオマーケティングの二〇二四年の調査では、ふだんからコード決済を使用する、利用する割合、これは世帯年収四百万円以下では、ほかの層よりも約一〇ポイントほど低くなっています。
また、年収が低いほど、ふだんは現金を利用するという割合が増えておりまして、こちらはきれいな相関が出ているところでございます。
先ほどのスマホ利用率なんかを考えれば当たり前の話かと思いますけれども、ここでも支援がより必要な層に届きづらいという状況が明らかになっています。
そこで、こうした民間決済事業者をふだん使っていない都民への対応について伺います。
○澤村デジタル事業担当部長 東京アプリ公式ホームページにおいて、民間決済事業者へのポイント交換方法については、動画などを用いて分かりやすく紹介してございます。
加えて、コールセンターにおいても、アプリの使い方の問合せに対して丁寧に対応してございます。
○西崎委員 サイトで交換方法の紹介であるとか、ないしはコールセンターでの丁寧な対応という努力は分かります。
しかし、ここで問題なのは、ふだんからコード決済などを使っていない人たちが、年収が低い層に特に多いということです。この構造的問題も、支援を届ける障壁に大きくなり得るということを指摘したいと思います。
次にマイナンバーカードです。
これ、ちょっと収入との相関を示すデータが少なくて、苦労したところではありますけれども、少し古いデータではありますが、二〇二二年のニッセイ基礎研究所の調査では、世帯年収八百万円以上の層の取得率が高いということが示されています。
そしてまた、マイナンバーカードについては、情報管理への不安等から取得をしない人が一定数いるということはいうまでもありません。
ここで考えてみると、当然アプリがあるのでスマホであったり、キャッシュレス決済というのは、ポイントを使うには必須となるわけでありますけれども、マイナンバー認証は必ずしもそうではないんではないでしょうか。
そこでお聞きいたしますが、このマイナンバーカードだけではなくて、免許証による本人確認であるとか、そういったその他の認証が検討できないのか、伺います。
○澤村デジタル事業担当部長 東京アプリでは、オンラインによる本人確認の方法を複数検討し、利便性や効率性に加え、個人情報管理の安全性、なりすまし防止などの観点から、本人確認をマイナンバーカードで行うことといたしました。
○西崎委員 複数検討されたという今お話がございましたけれども、結果的にはマイナンバーでの認証を必要としているということでございます。ここもアプリの普及の事業であれば理解はできるんです。しかしながら、このマイナンバーカードがなければ、都の生活応援を受け取れないっていうのはやっぱりおかしいと思うんです。
今回のスキームが真の生活応援たり得ない、もう一つの理由として挙げたいのが、十五歳未満が対象になっていないということでございます。私自身も十五歳未満の子供が三人いますけれども、まだ年齢の低い子供を抱える世帯だって、当然、物価高で食費も上がっているし、様々な出費がかさんでいます。
こうした層を応援してもらえないんでしょうか。そこで、十五歳未満を対象にしないということが妥当であるのか、見解を伺います。
○澤村デジタル事業担当部長 東京アプリは、行政と都民が直接つながることで、行政手続等をアプリから行えることを目指してございます。
そのため、本事業では、単独で行政手続を行うことが可能となる十五歳以上の方を対象としてございます。
○西崎委員 今ご答弁ありましたけれども、これは正直、デジタルサービス局的には仕方ないと思います。
そもそものアプリの目的が、利便性が高く、行政手続などができるようになるというこういうアプリですから、行政手続が単独で行える十五歳以上が対象となるということはこのアプリ単体で見れば、それはそうだよなというお話であります。
しかし、これは都を挙げて行う都民生活の支援だと思うんです。それを東京アプリのスキームで実施をすることに無理がある、十五歳未満が対象とならないということでですね。これは皆さんのせいじゃないと思いますよ、もちろん。でも、やっぱりおかしいと思うんです。やり方としておかしいと思うんです。
一方で、十五歳以上の子供が一万一〇〇〇ポイント得られるということが、どういう生活応援になるんでしょうか。
もちろん世の中には、一人で生計を立てなければならない子供もゼロではありません。しかしながら大抵の場合は、親などに扶養されているということでございます。とすれば、子供自身は生活費を負担していないけれども、ポイントは個人にひもづくため、その家計を応援できるというわけでもないのではないでしょうか。
さらに、十五歳以上ということで、十五歳は中学生も含まれるということでありますけれども、教育的な観点や、使用を制限する意図から、子供にコード決済を使わせることを避けている保護者もいると聞いておりますが、今回の事業では、これを間接的に推奨するということになってしまいます。
子供にとっては、いきなり一万一千円分の小遣いがもらえるということでうれしいかもしれませんけれども、果たしてそれが本当に都の目指すところなんでしょうか。
そこで伺いますけれども、子供に付与されるこのポイント、これって、どのような用途に使ってもらうことを想定しているのか、またその政策効果についてどう考えるのか、伺います。
○澤村デジタル事業担当部長 本事業は、東京アプリのさらなる普及促進と都民生活の一層の応援を目的とするものでございます。
本事業を通じて獲得したポイントについては、民間決済事業者へのポイント交換や、都立施設等の入場チケットなどへの交換が可能であり、都民が適宜、個々の状況に応じて選択の上、活用するものと認識してございます。
○西崎委員 今のご答弁では、年齢というよりは、年齢関係なく一般的な使い方、使われ方の想定をお示しいただいたものかと思います。すなわち、今回十五歳以上の子供が対象になりますけれども、その子供たちに付与されることで、どういう生活応援になるかということは想定をされていないものかと思います。
これも別に皆さんのせいではないですけれども、行政手続が単独でできるということで、アプリ的に十五歳以上が対象になるから、そこは区別なくポイントを付与しようということかと思います。
しかし、都民生活の支援という観点からすれば、十五歳未満の子供を抱える家庭は相対的に支援が薄くなって、多くの扶養されている子供にはお小遣いが配られるというのは、本当に適切といえるんでしょうか。
そこで、このあたりで最後にいたしますけれども、今回の事業を通じて東京ポイントが配布されて、事業者のポイントなどに返還されて、利用者が決算に使うということになりますけれども、その後これはどこまで把握ができるものなのでしょうか。すなわち、どれだけ都民生活の支援ができたのか、これは検証できるようになっているんでしょうか。
そこでお聞きをいたしますけれども、東京ポイントから返還をされた民間決済事業者のポイントの使用状況の把握、これについて伺います。
○澤村デジタル事業担当部長 本事業を通じて獲得した東京ポイントについては、民間決済事業者等へのポイント交換が可能であり、都民が適宜、個々の状況に応じて選択の上、活用するものと認識してございます。
なお、本事業は、都民の生活応援を目的の一つとしており、ポイントの使途を制限しておらず、ポイント交換後の民間決済事業者におけるポイントの利用状況については、都が把握すべき類いのものではないと認識してございます。
○西崎委員 個々人が何に使ったのか把握すべきものではないという主張は理解はできます。あんまりそんなのを把握したら気持ち悪いという話にはなろうかと思いますし。ただ、アプリ普及のインセンティブであれば、何に使われるかは追いかける必要はないと思います。
しかし、生活応援ということであれば、せめて事後アンケートを実施するなどして、本当に都民生活の支援に役立ったのか、検証するということは必要ではないでしょうか。これ、ぜひ今後検討していただくことを要望いたします。
最後に改めて申し上げますけれども、繰り返しです、東京アプリは否定していません。DXによる都民の利便性の向上は、さらに強力に目指していただきたいと思っています。
しかし、今回の質疑を通じて分かったのは、アプリを通じたポイント配布によって都民生活を応援する事業スキームには、あまりにも無理があるということです。なぜなら、それはひとえに行き届かないからです。
そもそもは、東京アプリをより多くの人に使ってもらうということを意図して、十五歳以上の都民の九割に行き渡るポイント、これが用意をされていたということでありますが、七〇〇〇ポイントのときですね。
しかし、これに生活応援として上乗せをした瞬間に、一割を取りこぼすやり方では、不十分になったということなんだと思います。
まして、収入が少なく、物価高で苦しんでいる層ほど、スマホの保有率も、マイナンバーカードの取得率も、コード決済の利用率も低いわけです。すなわち、真に支援を必要としている人たちほど、本事業の恩恵にあずかれない、こういったスキームになっていることは致命的な問題だと思います。
多くの人は、この東京ポイントを受け取れると思います。そのことも否定はしません。しかし、私は、そして我々会派は、政治や行政は、弱い人たち、苦しい立場に置かれた者のためにあるということを信条としています。本事業は真逆であると指摘をせざるを得ません。もちろん、これはデジタルサービス局だけで解決する問題ではありません。全庁的に都民の生活状況を把握して、適切な支援策を構築する必要があると私は考えます。
最後になりますけれども、少なくとも本事業が届かない層に対する追加の支援を、各局横断で早急に検討すべきであるということを申し上げまして、私の質疑を終わります。ありがとうございました。
○高田委員 都議会公明党の高田清久でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。私も補正予算案における、東京アプリ生活応援事業について質問をいたします。
今日の物価高を踏まえ、都民の生活支援として東京アプリのポイント増額について、都議会公明党は、都議選の重点公約として掲げ、本年の第二回定例会以降、度重なる質問、要望を行ってまいりました。そして、都議会公明党の提案を受け、今回の補正予算案にポイント増額を含めた、東京アプリ生活応援事業を計上されたことについては、高く評価するものでございます。
本定例会の代表質問においても、東京アプリ生活応援事業に関する質疑をさせていただき、宮坂副知事から、対象者の考え方や開始時期などに加え、本事業の知りそびれを防ぐための周知方法等に関しての答弁をいただいたところでございます。
本日は、特に、本事業に係る東京ポイントを都民がもらいそびれることがないよう、都として、どのような取組を行っていくのか、その観点から議論を深めていきたいと、このように考えております。まず東京アプリの現在の利用状況についてお尋ねしようと思いましたけれども、これについては先ほど質疑がございましたので、質問を省略させていただきます。
ただ、先ほどのご答弁にありましたとおり、大変多くの方がダウンロードを今していただいているということでございます。ですが、本事業は、多くの都民を対象にしておりまして、まだ道半ばであるといえると思います。そのため、本事業を契機として、より多くの利用につなげていっていただきたい、このように切に思っております。
また、都は、多くの都民が参加する東京アプリ生活応援事業の円滑な実施に向けて、都民参加型の最終検証、これを行うとしております。ぜひ幅広い都民の協力を得て、実効性の高い検証を実施していただきたい、このように考えております。
検証内容については、先日の都議会公明党の代表質問において、技術的な検証に加えて、運用面を含めた総合的な検証を行う、このようにご答弁をいただきました。この運用面の検証は非常に有効と考えておりまして、特にデジタルに不慣れな方にとっては、既に設置されております、対人で対応してもらえるコールセンター、この存在も貴重なものと考えております。
そこで、本検証におきまして、技術的な検証に加え、特に運用面に関してもきめ細かな検証を行っていくべきと考えますが、ご見解をお伺いいたします。
○澤村デジタル事業担当部長 最終検証では、都民の皆様の協力を得て、ポイント申込みまでの一連の手続を行っていただき、本人確認から、ポイント取得の動作確認や、アクセス集中時の処理性能といった技術的な確認を行います。また、本事業実施時のオペレーションを円滑に行っていくためには、運用面の検証も欠かせないことから、コールセンターなどの運用面についての確認も行います。
具体的には、コールセンターに多数の電話問合せがあったときの応答率や、問合せフォームからの問合せへの対応状況など、運用上の確認を行い、そこで得られた知見を踏まえ、事業実施時に問合せいただいた方々への円滑かつ丁寧なサポートへつなげてまいります。
○高田委員 丁寧な問合せ対応ができるよう、コールセンターでの運用面の検証も行われるということを確認させていただきました。
スマホに慣れている方、あるいは得意な方については、恐らく今回のアプリについては何でもないと思われる方もいらっしゃいますけれども、不慣れな方にとっては、難しいと感じる方もいらっしゃることが予想されます。ぜひとも都は丁寧に、そして親切に対応していただくことを含めて、円滑な問合せ対応につながることをお願い申し上げたいと思います。
このような最終検証を通じた準備を進めていただくことに加え、多くの方が東京アプリを利用できるようにしていくことが重要でございます。特に高齢者や障害を持つ方が本事業を知らない、使い方が分からない、申込みそびれてしまう、こういったことが起きないよう、取り組んでいくことが極めて大切でございます。
こうした観点から、高齢者、障害者それぞれの対応について伺っていきたいと思います。
まず、高齢者への対応でございます。
都議会公明党は、代表質問において、スマホを持たない高齢者へのスマホ購入費補助について、実施していない区市町村への働きかけを求め、都としても強力に働きかけていく、そのようにご答弁いただいたところでございます。さらに、都は、デジタルデバイド対策として、高齢者向けスマホ教室等を実施していらっしゃいますけれども、そういった取組も通じ、東京アプリを活用いただく対応をしていくことが大切だと思います。
そこで、高齢者向けには現状どのような支援を行っているのか、特にスマホ教室、スマホ購入費補助についてお伺いをさせていただきます。
○小林デジタルサービス推進部長スマートシティ推進担当部長兼務 都は、デジタルに不慣れな高齢者を対象に、区市町村と連携してスマホ教室を実施しているほか、今年度から新たに西多摩及び島しょ地域を対象に移動型のスマホ教室を実施しております。
スマホ教室では、スマホの基本操作やSNSの活用、キャッシュレス決済などに加え、東京アプリの登録から利用方法まで学べるコースを用意しておりまして、今年度は約三百回の開催と、約三千名の受講を計画しております。
山間部など、スマホ教室の開催機会が限られていた地域で行う移動型のスマホ教室では、希望する方に東京アプリの登録を支援しております。
今年度は、檜原村や大島町などで実施しておりまして、年度末までに計九自治体で実施いたします。
また、東京アプリに対応したスマホを初めて購入する高齢者を対象に、購入費を助成する区市町村を支援する事業では、スマホ購入時に、購入店舗で東京アプリの登録をいただいており、新宿区や八王子市など二十一自治体で実施しております。
○高田委員 ありがとうございました。高齢者への対応については確認ができました。
次に、障害者についてお伺いをさせていただきます。
これまで都議会公明党は、第二回定例会代表質問及び先般の事務事業質疑の中でも、障害の有無にかかわらず、東京アプリを利用できるようにしていくべきだ、このように主張させていただいてきました。
今後、実施する本事業についても、スマホでの操作が難しい視覚障害者、さらには知的障害など、ご自身でスマホ操作が難しい方々への対応も含め、希望する方が確実に本事業を利用できるようにしていくことが欠かせません。
こうした観点から、都議会公明党は何度も質疑、提案をさせていただいておりますけれども、改めて障害を持つ方も東京アプリを利用し、生活応援事業に参加できるよう、きめ細かに対応していくべきと考えます。見解をお伺いいたします。
○澤村デジタル事業担当部長 これまでも画面上の配色などに配慮したデザインを取り入れるなど、障害を持つ方にも利用しやすいアプリとなるよう取り組んでまいりました。また、市区町村とも連携し、視覚や聴覚に障害を抱える方を対象としたスマホ教室を通じて、東京アプリを紹介するとともに、希望者にはアプリの使い方を学ぶ機会を提供してございます。
今後、本事業を紹介するチラシ等の印刷物に、音声で内容を確認できる音声コードを盛り込むとともに、生活応援事業の実施に当たり、アプリ内に新たに設けるマイナンバーカードによる本人確認からポイント付与までの一連の画面について、国のガイドラインを踏まえた音声読み上げ機能を実装してまいります。
スマホの利用が困難な知的障害等を抱える方々には、ご家族などが代理で申し込むことができるよう、本人との関係性などに関し、なりすまし防止等の観点から、厳格な確認が必要となるなどの課題に対し、制度運用面などから検討を進めてまいります。
○高田委員 ありがとうございました。障害を持つ方にも寄り添い、その参加が可能となるよう、丁寧に対応していくことが確認はできました。
ぜひ継続的な取組を期待するとともに、今ご答弁にありましたとおり、特に知的障害を抱える方など、スマホの利用に困難を抱える方々に対し、ご家族が代理で申し込むことができるよう、引き続き検討を推進していただきたい、このように考えます。
最終検証は、週明け十五日から開始されます。その結果をしっかりと分析していただくとともに、東京アプリ生活応援事業に反映していただいた上で、着実かつ速やかな実施につなげていただけるよう要望し、質問を終わります。ありがとうございました。
○斉藤(ま)委員 日本共産党の斉藤まりこです。よろしくお願いします。
私からも、この四百五十億円の補正予算、東京アプリのポイント付与について伺います。
都は、昨年度末の補正予算で、東京アプリのつながるキャンペーンのポイントの原資として七百九十億円、開発費及び事務費として九億四千万円を計上しました。七〇〇〇ポイントの付与の予算の目的は、アプリの普及、ダウンロードをしてもらうことで、物価高騰対策ではないという話もされていました。
そもそも七〇〇〇ポイントの付与について、スマホへのダウンロードが難しい高齢者や、様々な理由でマイナンバーカードを持っていない人、持てない人たちを排除するものになっているという根本的な問題点について、私たちは厳しく指摘をしてきました。
予定では、今年の秋には七〇〇〇ポイントを付与するということで、急いで補正予算が組まれたわけですけれども、しかし、そのアプリはいまだ実施されずに、ポイント付与の事業は執行されていません。そうした中で、今回は事業名を東京アプリ生活応援事業に変えて、さらに四百五十億円を積み増すための補正予算になっています。
まず伺いますけれども、事業名をつながるキャンペーンから生活応援事業に変える検討はいつ行ったのですか。
○澤村デジタル事業担当部長 令和七年十一月七日の知事からの補正予算編成指示を受け、検討を開始し、財政当局との調整を経て、事業案を取りまとめたところでございます。
その過程で、アプリのさらなる普及促進とともに、都民の生活をより一層応援することを都民に分かりやすく伝えるため、名称を東京アプリ生活応援事業に変更いたしました。
○斉藤(ま)委員 知事からの補正予算編成の指示を受けてから、事業名の変更の検討を始めたということですね。
つながるキャンペーンで、まだつながってもいないのに事業名が変えられた、これはつまり、これまで説明してきたつながるキャンペーンから事業の目的、趣旨が変わったからだということだと思いますが、議会を通じて都民に説明してきた巨額の予算について、その在り方が本当に問われているというふうに思います。
今回の補正予算で追加する四百五十億円についてですが、その金額の根拠について伺います。
○澤村デジタル事業担当部長 食料費の消費支出などの直近の物価水準の動向も勘案し、国の交付金も活用して、都民一人当たり一万一〇〇〇ポイントに引き上げることとし、つながるキャンペーンとして実施予定であった七〇〇〇ポイントとの差額である四〇〇〇ポイントに一千百二十五万人分を乗じて金額を計上いたしました。
○斉藤(ま)委員 食料費の高騰の動向も勘案したということです。今回から生活応援事業としたわけなので、今回は物価高騰の動向を反映しているということだと思います。
基本的なことを伺いますけれども、東京アプリ、この登録ユーザー数、アクティブユーザーの数、それぞれの目標について伺います。
○澤村デジタル事業担当部長 東京アプリは、行政と都民が直接つながることで、行政手続や個人宛て通知等をアプリから行えることを、アプリの将来像で示しており、単独で行政手続を行うことが可能な十五歳以上の都民の皆様にご利用いただくことを目指してございます。
○斉藤(ま)委員 つまり登録ユーザー数とアクティブユーザー数、目的があるということではなく、強いていえば、この十五歳以上の都民全員なんだということなんですね。
ちなみに、十五歳以上の都民というのは約一千二百五十万人です。先ほどもありましたけれども、予算の根拠として、その四〇〇〇ポイントに一千百二十五万人を乗じたものだということなんですね。
つまり、全体の数でいえば一千二百五十万人ですけれども、その九割の人数にしか目標になっていない。対象になっている、積算根拠になっているのは、その九割の人数になっているんです。それはなぜなのか伺います。
○澤村デジタル事業担当部長 予算上の規模で約一千百二十五万人としてございます。
○斉藤(ま)委員 十五歳以上の全ての都民にといいながら、なぜ予算上の規模を九割にしているのか、明確なお答えがないわけなんです。
残りの一割の人には生活応援が届かなくていいというお考えなんでしょうか、伺います。
○澤村デジタル事業担当部長 予算上の規模で約一千百二十五万人としてございます。
○斉藤(ま)委員 繰り返しのご答弁で、まともに答えられないということなんだと思うんです。
先ほどもほかの会派さんからもお話ありましたけど、やっぱり生活応援といいながら、届かない人たちがいるっていうことを前提としているということは、本当に大きな問題だというふうに思います。しかも、今回このアプリが、マイナンバーカードによる本人確認とセットで生活応援、物価高騰対策をやろうとするから、より矛盾が大きくなるということだというふうに思います。
先ほどの質疑の中でも、現時点、十二月十日時点で、登録者数は今、六十三万人ということですけれども、伸びてきているとはいえ、対象としている一千百二十五万人、予算上の根拠ですね、ここにはまだまだ隔たりが大きいというふうに思います。
高齢者や障害のある方々にとっては、この事業につながるためには本当に大きな壁があります。
先ほどからの質問もありますけれども、質疑もありますけれども、都は、高齢者向けにスマホへのアプリの導入のための講習会も行っていますが、何人の高齢者が講習会でこのアプリのダウンロード、導入を行ったのか伺います。
○小林デジタルサービス推進部長スマートシティ推進担当部長兼務 都は、デジタルに不慣れな高齢者を対象にスマホ教室を実施しているほか、西多摩及び島しょ地域を対象に、移動型のスマホ教室を実施しております。
スマホ教室では、東京アプリの登録から利用方法まで学べるコースを用意しておりまして、令和七年度は約三千名の受講を計画しております。
移動型のスマホ教室では、希望する方に東京アプリの登録を支援しております。
また、東京アプリに対応したスマホを初めて購入する高齢者に購入費を助成する区市町村を支援する事業では、スマホ購入時に東京アプリをご登録いただいております。
○斉藤(ま)委員 今年度は約三千名の受講を計画しているということなんですが、しかし、私が聞いたのは、何人がその東京アプリのダウンロードをそれで行っているのかと。しかし、それはカウントしないということで事前にお話を伺いました。
また、この高齢者のスマホの購入費の補助を、区市町村に支援を始めているということですけれども、生活応援を、生活支援を届けるためにスマホを購入してもらうということも非効率なことではないでしょうか。
そこまでしてやることなのかということも、先ほどの質疑でもありましたけれども、そして高齢者だけでなく、障害のある方々にとっても、この東京アプリのポイントを受けることには高いハードルがあります。
障害がある方の中には、マイナンバーカードをつくることが困難な方々がいますが、そのことについてはどう認識していますか。
○芝崎DX協働事業部長DX推進統括担当部長兼務 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律、いわゆるマイナンバー法では、マイナンバーの利用を促進するための施策は国が実施することとなってございます。
国では、自宅や福祉施設など、役所以外でのマイナンバーカードの申請、交付を認めるとともに、病気、身体の障害その他のやむを得ない理由により、本人の出頭が困難な場合においては、代理人への交付を認めるなどの配慮を行っていると聞いてございます。
○斉藤(ま)委員 今のは本当に国任せの答弁で、本当に冷たいなというふうに思うんですけれども、障害があるためにマイナンバーカードがつくれないという事例が多くあり、障害者団体が国会内の集会で訴えています。
視覚障害や知的障害があることで、真っすぐカメラを見ることができなかったり、じっとすることができなくて写真を撮ることができないという事例があることなど報道されています。代理人への交付が認められても、取得できずに諦めているという方々がいます。
都は、この東京アプリのポイント付与に当たって、マイナンバーカード以外の本人確認方法を検討したのかという、先ほど質疑がありました。複数検討したということをおっしゃるんですけれども、しかし、具体的に、そのほかの本人確認を使っての仕組みというのも、ちゃんと検討するべきだというふうに思うんです。
結局マイナンバーありきで、マイナンバーの普及を前提にした制度にするということであり、ほかの手段は排除されているということなんです。冒頭もいいましたけれども、私たちは東京アプリのポイント付与の事業について、最初から排除される都民が多くいることについて、問題を指摘し、メディアでもその問題点が報道されてきました。
しかし、今回、四〇〇〇ポイントの上乗せで、しかもそれが生活応援事業、物価高騰対策として行われることで、その矛盾がさらに大きくなっているのではないでしょうか。
十五歳未満の子供は対象になっていないという問題もあります。先ほどのご答弁では、行政手続が単独で行える都民が対象だからということですけれども、そもそもの出発点がアプリの普及だから、それが目的だったものを生活応援とすることの大きな矛盾ではないでしょうか。
今回のこの追加の支援で、支援が届く人と、届かない人の差がさらに広がるのではありませんか。認識を伺います。
○澤村デジタル事業担当部長 本事業は、十五歳以上の都民を対象に、スマートフォンにダウンロードした東京アプリから、マイナンバーカードによる本人確認を経た後、ポイントを付与するものでございます。
都としては、操作方法を含めたホームページ等での周知や、高齢者や障害者向けのサポートなどを区市町村とも連携し、希望する都民が本事業に参加してできるよう取り組んでまいります。
○斉藤(ま)委員 生活応援のための事業で、同じく対象になる人たちの中で、受けられない人たちがいることを前提としたやり方で、本当にいいのでしょうか。
東京アプリのポイント付与から漏れる人たちの生活応援は、どうするんですか。
○澤村デジタル事業担当部長 東京アプリは、マイナンバーカードによる本人確認を通じて、都民一人一人と行政がスマートフォン一つでつながることで、個々の状況に応じた多様な行政サービスを提供することを目指してございます。
本事業は、東京アプリのさらなる普及促進に加えて、本事業の利用を希望する都民に、東京アプリからポイントを届けることで、都民の生活をより一層応援することを目的としてございます。
なお、物価高騰対策全体の考え方については、補正予算案追加分等の公表時に、所管である財務局においてお示ししてございます。
○斉藤(ま)委員 先ほどからご答弁で、希望する都民が本事業に参加できるようにと繰り返されているんですけれども、この事業につながることができなかった人たちは希望しなかった人たちだというふうに切り捨てるんでしょうか。先ほどもありましたけれども、希望したくても、これの方法ではできないという人たちがいるということが問題だということです。
私たちは、この物価高騰対策として、生活応援の事業として、ますます矛盾が深まったこの事業には反対です。代表質問でも述べましたけれども、最初から支援が届かない人たちがいる東京アプリのポイント付与は、物価高騰対策として不適切です。
先ほどほかの補正予算も組んでいるんだというふうにおっしゃいましたが、東京都が出すものというのは、全てアプリになっているんですね。
国の交付金、さらに、つけ足して四百五十億円という巨額の予算になっていますけれども、対象者の中に受けられない人を生み出すような事業ではなく、必要とする全ての人に届く支援にこそ使うべきです。このことを強く訴え、質問を終わります。
○坂本委員 国民民主党東京都議団の坂本まさしです。よろしくお願いします。
この東京アプリに関して伺いたいと思います。
この東京アプリを、都民と行政をつないでいくデジタル時代のフロントドアというふうな形で位置づけて、その基盤づくりこそが知りそびれや、申込みそびれ、そして受け取りそびれをなくすシチズン・リレーションシップ・マネジメントですね、市民関係管理というふうに我々うたわせていただいていますが、それの社会実装そのものであるというふうに考えています。
今回のこの四百五十億円の事業が、その方向性として向かっていくのか、その中身について伺わせていただきたいと思います。
まず、生活応援事業に計上されている四百五十億円の算出根拠については、何人かの委員からもお話ありましたので、国の交付金も活用して、一万一〇〇〇ポイントに引き上げるというふうなこととして、キャンペーンとして実施予定だった七〇〇〇ポイントから、さらに四〇〇〇ポイントに引き上げて、その四〇〇〇ポイントで一千二百二十五万人を乗じているというふうなご説明もあったかと思います。
この一千百二十五万人という都民の皆さんに本事業をご活用いただいて、アプリを普及促進させ、浸透させていくためには、当然ながらそのダウンロード数ですとか、そのマンスリーアクティブユーザー数というか、そういった適切なKPIは当然設定が必要であるというふうにも思いますし、そのKPIの達成に向けた効果検証も行うことが非常に重要なんじゃないかと、それに当たっても、全員がダウンロードしていただくことが大いなるKPIであるというふうなお話だったわけです。
一方で、ダウンロード数が増えたかどうかというふうな観点だけでは、行政デジタルというものは前に進んでいかないというふうにも思います。東京都が本当に向き合うべきは、どれだけの都民の生活に定着していったのかと、役に立っているのかというふうな根源的な視点なんじゃないかと。だからこそ、本人確認に関しても、その精度は問われるわけであります。
現在の東京アプリのいわゆる本人確認、ノウ・ユア・カスタマーであったり、シチズン、KYCといわれる定義についてですが、現在アカウント情報の必須項目というものは、名前と性別のみであります。これでは、行政アプリとしてのIDとしての精度としては不十分なわけでございまして、東京アプリでのKYCに対しての定義は何かというふうなことであります。
その生活応援事業では、どの項目を必須として、何をもって都民本人と判定するのか、基準を伺いたいというふうなことで、大きくはマイナンバーのお話が出てくると思うんですが、大事な話なんで、確認の意味も含めてお答えいただきたいと思います。
○澤村デジタル事業担当部長 東京アプリでは、都民一人一人と行政がつながることを目指しており、利便性や効率性に加え、個人情報管理の安全性、なりすましの防止などの観点から、マイナンバーカードによる本人確認機能を実装することとしております。
東京アプリ生活応援事業では、マイナンバーカードから氏名、住所、生年月日、性別の基本四情報を取得することにより本人確認を行った上で、申請時点で住所が東京都、また年齢が十五歳以上である方を本事業における十五歳以上の都民と判断いたします。
○坂本委員 ありがとうございます。本人確認を強固にする最大の手段が、マイナンバーとの連携ということだと思います。その取組を着実に進めていっていただくことは、非常に重要なことなんじゃないかと思うわけであります。この本人確認は、行政デジタルの背骨といっても過言でありません。
例えば北欧のエストニアという国では、十六歳以上でIDの携行義務があるほど、本人確認を国家の基盤として進めています。日本が同じ制度を取るべきであるということをいいたいわけではありませんけれども、しかし確かな本人確認なくしては、行政の信頼は成り立たないわけであります。この論点だけは、避けて通れないんじゃないかなというふうに考えます。
さて、次に、東京アプリの機能の拡充について、生活応援事業を一過性のイベントと捉えるということだけではなくて、事業実施後も引き続きアプリを利用してもらえるように、機能を拡充することが重要なんじゃないかと考えるわけであります。
そこで、この生活応援事業を契機として、東京アプリを継続して利用してもらえるように、どのように機能を充実させていくのかということに関して、見解を伺わせていただきたいと思います。
○澤村デジタル事業担当部長 東京アプリ生活応援事業を契機として、利便性を実感できるサービス提供を進めてまいります。
具体的には、今後、都民に身近で関心が高い情報をテーマごとにまとめて閲覧できるようにするほか、ライフイベントに応じて必要な行政サービスへ円滑にアクセスできる機能を設け、求める情報をより簡単に検索できる機能の実装を進めてまいります。
加えて、身近なサービスを提供する区市町村の行政サービスに東京アプリからアクセスできる環境も整えるなど、アプリの利便性向上に取り組んでまいります。
○坂本委員 ありがとうございます。東京アプリは、探しに行く行政というようなことではなくて、必要な情報がちゃんと届く行政への転換を支える基盤になるんじゃないかと思うわけであります。生活応援事業は、その第一歩なんだと思います。
だからこそ、この生活応援事業を単発の施策で終わらすことなく、この機会を東京アプリの本格的な進化につなげていく、その視点は欠かせないものだと思います。本来は、直近の機能拡充だけではなく、将来も見据えた社会インフラとしての基盤となるべきアプリを目指すべきなんじゃないか。
私どもの会派で、過日の一般質問の中にも質疑させていただいたんですが、行政の役割は、探せるようにするのではなく届くようにすることであって、繰り返しになりますが、知りそびれ、申し込みそびれ、受け取りそびれという、三つのそびれをなくすためのシチズン・リレーションシップ・マネジメントの考え方を、この社会実装こそが極めて重要なわけであります。
東京都は、このアプリを通じて、現在の都民生活をどのようによりよく変えていきたいのか、今後どのようにアプリを進化させていくのか、見解を伺わせていただきたいと思います。
○澤村デジタル事業担当部長 東京アプリは、マイナンバーカードによる本人確認を通じて行政とつながることで、都民一人一人の状況に応じた行政サービスを届け、必要な手続をオンラインで完結できる、行政の新たな形を目指してございます。
都民一人一人とつながる重要な機会である生活応援事業を契機として、今後、GovTech東京の開発力を強化し、本人確認機能を活用したプッシュ配信などの機能の実装に向けて取り組んでまいります。
また、様々な公共施設の予約等をアプリ一つで行えるワンストップサービスの実現に向けた取組なども検討してまいります。
委員ご指摘の視点も含めまして、都民生活に必要なインフラとして、また、都民にとって身近な行政とのタッチポイントとなるよう、東京アプリを進化させてまいります。
○坂本委員 実に力強い答弁ありがとうございました。今回の生活応援事業という立てつけ自体は、物価高に苦しむ都民への支援として、私は明確に支持をいたします。
しかし、それだけで足りるんでしょうかと。ここが今日の核心なわけでありますが、私たちは今、短期の話題性に行政のリソースが奪われてしまうような構造は、断ち切らないといけないというふうに考えています。これは都民のためであります。
行政がまさに真に注力すべきは、そういったキャンペーンのみならず、この東京アプリの機能をしっかりと進化させること、そして開発体制を盤石に整えていくことであります。これは強くお願いしたい、そんなふうに思います。
開発体制がもろければ、どれほど立派な計画も進まないわけであります。KPIも曖昧になって、ロードマップは揺らぎ、そして本当に必要な機能は永遠に未実装のままになるんじゃないでしょうか。
政治の責務とは、行政がこうした本来的な、本質的な仕事に集中できる環境も整えることではないかと思うわけであります。私はここを曖昧にしてはならないと考えます。僭越ながら、この議案に対して賛成する議員の皆さんとも、この視座を共有したいというふうにも思います。これは、東京という都市の、未来への責任の話なんじゃないかと思います。
最後に、東京アプリが向かうべき未来像を、私なりに考えて申し上げたいと思います。この東京アプリは、単なる行政アプリではなくて、また、最初から完璧なサービスというのも無理な話だと思います。都民の生活を、静かに、しかし確実に支える、見えないインフラへ進化させるべき存在なんじゃないか、そんなふうに思います。
そのためには、今後、例えば金融機関の連携による決済機能であるとか、民間のサービスとのAPI連携によるサービスの多様化、そして手続や予約のワンストップ化、さらには区市町村サービスとの共存、共栄、ひいては多くの委員の皆さんからもお話ありますが、高齢者や障害のある方、やむを得ず利用ができない、スマホの利用ができないような方々、こうしたスマホデバイスに依存せずに行政サービスを利用できる、デバイスフリーの環境というか、こういうことを整備していく必要もあるんじゃないか。
例えばスマートスピーカー型の音声インターフェースというものを検討していく。あとは、ヨーロッパでは結構盛んになっているデジタル代理利用、そういったことであったり、自治体の窓口端末のようなことも含めて、このサービスを拡充していただきたい。
こうした官民一体のエコシステムを築く必要があるんじゃないかと。これらが一つになったときに、東京アプリは、いわゆる画面を越えて、誰一人取り残さない行政の背骨となるんじゃないかと思うわけであります。
この生活応援事業というものは、その入り口にすぎない。この四百五十億を単なる一過性の施策で終わらせてはなりません。ここから始まる東京アプリの進化を都議会としても支え抜く、その覚悟を持って私の質疑を終わります。ありがとうございました。
○望月委員 参政党の望月まさのりです。本日は、補正予算について伺いたいと思います。
従前から申し上げているとおり、海外サーバーの活用等に伴うマイナンバー制度に係る情報管理の脆弱性や、国の情報主権が十分に回復されない限り、東京アプリとマイナンバーカードの連携、取得推奨を積極的に進めるべきではないという立場は変わっておりません。
加えて、アプリのインストールを目的とするポイント付与とするならば、ちょっと七〇〇〇ポイントも高いんじゃないかなというふうに思っておりますし、今回の増額値が一万円ではなくて一万一〇〇〇ポイントという数字の積算根拠については、ほかの会派同様の質問を重ねても変わらないというふうに思っておりますので、ここでの質問は避けさせていただきますが、しっかりと説明できるように、根拠を示して都民に説明していただきたいというふうに要望いたします。
早速、質疑に入りますけれども、今回のポイントを活用できる媒体等を具体的にお示しください。
○澤村デジタル事業担当部長 付与されたポイントは、都立施設等の入場チケットなどの交換に加え、auPAY、dポイント、メルカリポイント、楽天ペイ、Vポイントといった民間決済事業者のポイントへの交換が可能でございます。
○望月委員 ご答弁ありがとうございます。dポイントや楽天ペイなど、特定のオンラインサービスで利用できるということですけれども、私が懸念をしているのは、都民から集められた税金が最終的に国内経済に還元されず、外国企業、外資に流れていくのではというところに、国益に資する施策とはいえないのではないかという点でございます。
ポイントを付与する前提として、私はそもそも消費行動全般において消費者教育が十分になされていないことが大きな課題だというふうに我が国においては考えます。
消費者教育が十分に行き届いていないと思われる状況で単にポイントを付与しても、現在の経済状況下では、消費者はどうしても安価な外国産の商品を優先しがちになってしまいますし、それは国内の内需拡大にはほとんど寄与しません。
様々議論があると思いますが、失われた三十年といわれ続けてきた要因の一つに、この点もしっかりとあるのではないかというふうに私は考えております。
また、海外の事例を見ると、スウェーデンでは、幼少期から消費者教育が体系的に行われております。子供たちは、スーパーで国産の商品と外国産の商品を比較する際、仮に価格が国産商品の方が高かったとしても、国産商品を選ぶ判断力を育てられています。これは、地産地消の考え方を徹底し、自国経済に資する行動が、最終的に自分たちに還元されるという理解に基づく教育でございます。
ここが少し我が国には足りないかなというふうに私は感じております。このように、消費者一人一人の選択、行動が、国内経済を支える仕組みの形成に寄与することを忘れてはなりません。
国産商品を積極的に選ぶことで、スーパーは売れない外国産商品を仕入れなくなり、結果として国内商品中心の売場が形成され、国内の内需拡大や地域経済の活性化に貢献するというふうに考えております。
したがって、ポイント制度を導入する際には、消費者が国産品や国内事業者を意識的に選べるよう、消費者教育の充実や情報提供とセットで実施されることが重要であり、税金が長期的に国益に資する形で還元される施策となるように取り組まれたいというふうに考えます。
次に、ポイントをできる限り多く付与することは、東京アプリのインストールが主な目的だというふうに承知しておりますけれども、そもそもインストールの目的が、ポイント獲得だけになってしまう問題が解消されない限り、これだけ高額の予算を投入しても、内需拡大にはつながらず、結局、どぶに捨てるような結果になることが予想されます。
アンインストール防止への具体的な対策について伺います。
○澤村デジタル事業担当部長 東京アプリ生活応援事業を契機として、ライフイベントに応じて必要な行政サービスへ円滑にアクセスできる機能や、区市町村の行政サービスに東京アプリからアクセスできる環境を整えるなど、都民がアプリの利便性を実感できるサービス提供を順次進めてまいります。
○望月委員 ご答弁ありがとうございます。ポイントがなければインストールしない人というのも一定いると思いますし、アプリ自体の価値を理解せず、ポイント欲しさにぶら下がるだけという方もいらっしゃると思います。
今後その一万一〇〇〇ポイント以上の利便性であったりとか、それ以上の魅力、サブスクとして、それをずっと使い続けたいと思えるような魅力の向上というのはマストだというふうに私は考えております。
そして、今、私が申し上げましたけれども、ポイント欲しさにぶら下がるだけだと、結局のところ、東京アプリの普及というメインの目的が達成されず、それには貢献しないというふうに考えておりますし、先ほどから申し上げておりますけれども、最終的に国益に資さない可能性が高いというふうに私は考えております。
定例会提出案件が、この委員会での質疑、答弁を経ても、時間的制約の中でどれだけの影響力を持つのか、少し疑問ではありますが、生活応援、括弧書きとして、物価高騰対策という名目で給付をしなければならない状況なのであれば、税金を集めて配るのではなくて、そもそも集めない施策を検討するべきではないでしょうか。
私としては、一千億円以上もポイント付与に使うのであれば、まずは減税を検討するべきだというふうに考えております。
一千億円じゃ、都民に還元できないよというふうなこともあるかと思いますけれども、これは各局がそれぞれ少しずつでも減税のために資金を減らしていけば、そうすれば減税は十分、実現可能性があるというふうに考えております。
昨今、国民負担率も増大傾向でございます。生活が苦しいという声も多い中で、やはり今の予算の積算の仕方を見ると、若干、違和感を感じる部分が多くあります。もう一度見直しを図ってみてもいいのではないでしょうか。
最後に、これまでも、国産クラウドの開発の必要性を繰り返し繰り返し申し上げておりますけれども、マイナンバー事業における情報管理の脆弱性、これをしっかりと指摘してまいりました。
今回の件は、一見すると何の変哲もないアプリのポイント付与として捉えられがちですけれども、実際には、行政において、都民が東京アプリをインストールした後、すぐにアンインストールをした人間の特定が可能となるということを意味します。
これは、都がその情報を管理する、行政による個人の監視だけにとどまらず、その情報が、今のデータ管理の状況だと他国が握る可能性があるということです。そうなれば、都民の思想、信条、そして行動に関する情報が他国に全て渡ることになります。
最近では、皆さんも寝る前にSNSをいじられると思いますけれども、このSNS等において、寝る前などの時間帯に人が無意識にいいねを押す行為というのが、思想のあらわれとしてビッグデータになり得るという点について、理論的、実証的な可能性の両面から議論、研究がなされています。
そこで、やはり東京アプリにおいては、ポイント付与を目的として、付与後すぐにアンインストールする行為については倫理的にいかがなものかと私はそういうふうに思いますけれども、我が国としても一つの課題ではないかというふうに考えております。
しかし、当該個人の内心に関わるデータが、特定の地域に限定される場合や、海外の第三者によって管理、解析される可能性があることを踏まえると、ビッグデータの管理方法については極めて慎重に行う必要があると考えます。
ここなんです。私がこの委員会で、データ管理に関していってきたのはここなんです。日本人全員のデータ、そういったビッグデータが全て集約される可能性があるということ。だから、国産のそういったデータのクラウドとか、そっちの開発に急いでほしいというふうに申し上げているのはここです。
行政による内心の監視、さらに国際的に情報戦の真っただ中にあると従前申し上げておりますけれども、この現状の二点を踏まえると、今回のポイント付与については、仮にアプリのインストールを目的とするのであれば、なお解消すべき課題は多く残っていると考えます。
ぜひとも再度、局内でも様々ご議論いただきまして、補正予算額の変更とかは、この議論を経ても難しいとは思いますけれども、本当に運用面で、私たちのビッグデータが海外に流れないように、そういった配慮をされたいというふうに思います。
本日、私が述べた点も含めて、再度、運用に関してはご検討いただければと思います。
以上で私の質疑を終わります。ありがとうございました。
○福島委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福島委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
以上でデジタルサービス局関係を終わります。
○福島委員長 これより総務局関係に入ります。
初めに、付託議案の審査を行います。
第二百五十四号議案、令和七年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、債務負担行為、総務局所管分、第二百五十六号議案から第二百六十号議案まで及び第三百二十四号議案、令和七年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出、総務局所管分を一括して議題といたします。
それでは、追加提出されました第三百二十四号議案、令和七年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出、総務局所管分について理事者の説明を求めます。
○佐藤総務局長 今定例会に追加で提出をいたしました総務局所管の予算案の概要についてご説明を申し上げます。
資料第1号、令和七年度補正予算説明書の一ページをご覧ください。
1、総括表の(2)歳出の表の補正予算額の欄の下段、歳出合計にございますように、三百七十六億二千八百万余円の増額補正を行うものでございます。
詳細につきましては、総務部長からご説明を申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○保家総務部長 今定例会に追加で提出いたしました予算案についてご説明申し上げます。
資料第1号、令和七年度補正予算説明書の二ページをご覧ください。歳出予算につきまして、上から三段目、科目は款、総務費、項、区市町村振興費の目、自治振興費でございます。
これは、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金として、三百七十六億二千八百万余円の増額補正を行うものでございます。
以上が今定例会に追加で提出いたしました総務局所管の案件でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○福島委員長 説明は終わりました。
なお、その他の議案については、いずれも既に説明を聴取しております。その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
資料について理事者の説明を求めます。
○保家総務部長 十一月二十七日の当委員会におきまして要求のございました資料についてご説明申し上げます。
恐れ入りますが、資料第2号、総務委員会要求資料の表紙をおめくりください。道府県のうち生理日の就業が著しく困難な場合の休暇について生理休暇以外の名称を用いている団体でございます。生理休暇以外の名称を用いている団体について、団体名と名称を記載してございます。
説明は以上でございます。よろしくお願い申し上げます。
○福島委員長 説明は終わりました。
ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
発言を願います。
○西崎委員 よろしくお願いいたします。私からは、第二百六十号議案、職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例について伺います。
こちらは、今というか前回ご説明がありました、生理休暇の名称を健康管理休暇に変更するということでございまして、取得に対する心理的なハードルを下げる効果が見込まれるというものでございます。
一番有名な出てくる事例でいえば、やはり今年度から変更している秋田県において職員アンケートを行ったところ、この生理休暇、生理のときに休暇取得を六三%の方が希望しながら、実際に取得した割合が八%だったと。一方で、違う休暇を取得したという割合が二三%だったという有名なアンケート結果がありますけれども、こうしたことから、そういった取得のための心理的なハードルを下げるということで、名称の変更、こちらは意義のあるものと考えます。
こちらは、自治体でも今、要求資料のご報告がありましたけれども、結構広がっているということでありますが、これは官民問わず広がっておりまして、健康管理休暇以外にもウエルネス休暇、マイケア休暇、F休暇、L休暇、M休暇などなど、様々な事例が見てとれるというものでございます。
今回は、この本条例の第十六条第一項の名称を改める提案がなされているものでありますけれども、これは名称以外に変更される点はないのでしょうか、伺います。
○堀内労務担当部長 今回の条例改正におきましては、生理休暇の名称を健康管理休暇に変更することとしてございます。
また、条例の施行と併せまして、取得の単位について、日単位に加えて時間単位の取得も可能とする、運用の見直しを行うこととしてございます。
○西崎委員 ありがとうございます。条例上は名称の変更ということでありますけれども、時間単位の取得を可能にするということで、これは規定なのか何らかの制度を変えるということでございます。使い勝手を向上させるという観点で、特にこれに異論があるものではございません。
一方で、ここで少し申し上げたいのは、民間では、この生理休暇の名称を変更した上で、対象を拡大したり、または新たな制度を設けて、更年期の症状に対応する休暇制度を導入するというところが出てきております。
少し調べただけでも、JTとか、大塚製薬、大和証券グループ、野村不動産ホールディングスなどなど、これは男性も対象にして、そういった休暇制度を導入をした、新設をしたというところの事例が確認ができます。
更年期につきましては、男性はテストステロンの低下、女性はエストロゲンの急減と、原因や症状に違いはあるものの、動悸や頭痛、疲労感、不眠、意欲低下など、共通する部分もかなりあるということでございますが、ただ、やはり女性の方が症状報告が多く、様々な研究ありますけれども、五割から八割が、何らかの不調を経験するといわれているところでございます。
今定例会には、折しも、雇用就業分野における女性の活躍を推進する条例が上程をされているところでありますけれども、都庁の職場における女性の活躍を支えていくのであれば、こうした更年期障害症状に対応することも重要な視点であり、ぜひこう、隗より始めよという話になるのではないかと思っております。
自治体でも、実際に鳥取県が二〇二三年、おととし、更年期症状、障害に対応する、男女とも対象の特別休暇制度を導入しているところでございます。
そこでお聞きしますが、更年期の症状に対応する取組の重要性について、見解を伺います。
○堀内労務担当部長 職員の休暇制度につきましては、地方公務員法に基づき、国や他団体との均衡の原則等を踏まえる必要がございます。
更年期症状に対応するための休暇は、国において導入されておらず、他道府県においても、本年七月時点の調査によりますと、一団体を除き導入されておりません。
都におきましては、庁内のメールマガジン等で更年期障害の症状や対処方法などに関する周知を行っているほか、心と体それぞれについて、職員からの健康相談に対応しております。
なお、更年期障害による療養のために勤務しないことがやむを得ないと認められる場合には、有給での病気休暇の取得が可能でございます。
○西崎委員 実際にまだ自治体でも、鳥取県ぐらいのものだというところかと思いますけれども、せっかく今回、健康管理休暇と名称を変更するという条例をご提案をいただいているということで、そうした職場環境の向上について改めて様々な検討をするよい機会であると考えます。
特に女性の体調変化は、生理だけではなく更年期、PMS、婦人科疾患など、幅広くあるということでございます。
そもそも東京都は、女性活躍推進法における特定事業主行動計画の策定、公表が義務づけられておりまして、女性の健康施策というところも対象になっているということでありますので、ぜひ今後、実態把握や改善策を検討を進めていただきたいと要望を申し上げます。
そして、今回は、先ほども申し上げましたように、条例上の休暇の名称を変更するというものになっておりますけれども、ここで実は四年前の総務委員会でも全く同じことを提案しておりますけれども、改めて同じことをお聞きしたいと思いますが、同じ第十六条第一項における、育児参加休暇の名称も変更してはいかがかということを提案させていただきたいと思います。
この制度は、配偶者の産前産後に、生まれてくる子供や上の子の養育などのために休暇が取れるという制度で、そのものの意義は非常に大きいと思いますけれども、育児参加という呼び方があまりにも時代錯誤であると、四年前に指摘をさせていただいたところでございます。
そのときと全く同じことを申し上げますけれども、家事や育児はパートナー双方がそれぞれ担うべきものであり、参加といってしまうと、参加しないという選択肢もあるように聞こえてしまいます。
この制度は、ひもとくと二〇〇五年度、今から二十年前に創設をされているというものでございます。この間、パートナーシップ関係にも適用されるという変更はありましたけれども、やっぱり変えるべきは、そこだけではないのではないかというふうに思うわけでございます。
四年前のご答弁でも、休暇などの名称は、国や他団体等で広く使用されている名称を用いているということでありましたけれども、今回の健康管理休暇がどれぐらい広がっているかというご判断はどうされたのかというのは別にして、やはり東京都も様々、他自治体に率先してやっているという側面もありますので、改めてお考えをいただきたいと思いますが、ずばりお聞きをいたします。育児参加休暇の名称を再考すべきと考えますが、見解を伺います。
○堀内労務担当部長 今回の生理休暇の名称変更に当たりましては、職員のニーズや他団体の状況等を総合的に勘案した上で、労使交渉を経て、休暇を取得する際の心理的抵抗感を緩和することを目的として、実施することとしたものでございます。
育児参加休暇は、男性職員に積極的な育児参加を促すことを目的として、平成十七年度に導入したものでございまして、名称につきましては、国や他団体でも広く使用されていることなども踏まえて設定してございます。
なお、導入以降は、庁内で定着活用が進んでおり、令和五年において取得率は九二・八%となってございます。
○西崎委員 今ご答弁では、男性職員に積極的な育児参加を促すことを目的として導入をされたと。これは二十年前の話であって、多分、今違うところで違う聞き方をしたら、こういう答弁にはならない、当時の目的としてご説明をいただいているものかと思いますけど、やっぱり時代に合わないということですね。こういう場で議論させていただくと、改めて思うところでございます。
今お聞きしましたけれども、取得率が九二・八%ということで、非常に活用されている。このこと自体は大変歓迎をするお話でありますけれども、それだけに、この名称に違和感を覚える人も多くいるかと思いますし、また、都がこの間、これだけアンコンシャスバイアスの解消ということを提唱している中で、これ違和感を持たなかったら逆に問題だと思ってしまいます。
ぜひ今後の課題とお捉えをいただきまして、そう遠くない未来に向けて改善していただくことを求めまして、私の質疑を終わります。ありがとうございました。
○高田委員 都議会公明党の高田でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
私の方からは、都が提出した令和七年度補正予算で計上されている、重点支援地方交付金について質問をさせていただきます。
今日の物価高は、長期化の様相を呈しており、都民生活を圧迫し続けております。国の統計によると、実質賃金は十か月連続でマイナスになっており、今日の物価高に賃金上昇が追いついていません。
持続的な賃金上昇への取組を進めていかなければなりませんけれども、これは時間がかかるものであり、足元の物価高に対応するためには、生活支援が喫緊の課題でございます。
先ほど審議された東京アプリ生活応援事業も、まさにその対策の一つであるわけですけれども、国におきましては十一月二十一日に総合経済対策を閣議決定し、今月八日、その裏づけとなる補正予算案を提出しました。現在、国会において審議中であります。
この補正予算案では、重点支援地方交付金について二兆円の追加が盛り込まれ、そのうち食料品の物価高騰に対する特別加算として、四千億円が含まれております。
この重点支援地方交付金は、国からメニューが示されておりますけれども、地域において、今日の物価高にどう対策を講ずるかは、地方自治体が地域の実情に応じ、裁量をもって決定することができるものであり、家庭や事業者へのきめ細かな支援策として極めて重要なものと考えております。
この重点支援地方交付金について、都の補正予算案では、特別区の分のみ計上されておりますけれども、市町村分は計上されておりません。
まず、なぜこのように特別区と市町村とで異なる取扱いとなっているのか、お伺いをいたします。
○田中行政部長都区制度担当部長区市町村調整担当部長兼務 重点支援地方交付金における各団体の交付金額は、原則として国が直接算定して交付することとなっております。
国は、各団体に迅速に交付金を交付するため、国が有する地方交付税の算定基礎数値を用いまして、この交付金の額を算定しております。
一方、特別区は、地方交付税法によりまして、二十三区で一つの自治体とみなして算定することとされているため、国が有する基礎数値は二十三区合算のものとなっており、各区の金額を直接算定するための基礎数値を国は有しておりません。
そのため、全国で唯一、特別区だけは、国が特別区の総額を定め、各区の交付金の額は、各種の基礎数値を有する都が定めることとなっております。
○高田委員 ご答弁ありがとうございました。地方交付税の算定の違いがあるので、特別区と市町村の交付に係る取扱いについて異なると。また、国が特別区の交付税の総額を定めると、こういう今のご答弁でございました。
その上で、国の補正予算案では、各自治体の配分額は示されておりません。現時点では、当然、特別区の総額も示されていないわけでありますけれども、今回の都の補正予算案では、特別区分の重点支援地方交付金として三百七十六億円を計上しており、これは国の通知を踏まえ積算したと、このように説明をいただきました。
この国の通知では、各市区町村への交付限度額の目安として、昨年十二月に示された、交付限度額のおおむね三三〇%以上となる見込みとされているとのことであります。
一方で、特別区に対し、都内の市町村分について調べてみると、昨年十二月の市町村分における交付限度額は約六十六億円でしたので、特別区と同じように六十六億円の三三〇%以上となると、今回の市町村の交付限度額は二百億円を超える額が見込まれるということになります。
市町村はこの算定を踏まえ、現在、様々な検討を進めています。その上で、この国の通知を拝見させていただくと、重点支援地方交付金を活用した物価高対策について、国は各地方公共団体に対して、可能な限り年内の予算化に向けた検討についても併せて求めております。
年内の予算化、簡単に一言でそう書いてあるわけですけれども、これを実現するためには、市区町村は、現在開かれている十二月の議会で補正予算案を提出し、成立させないといけないわけでありますけれども、その裏づけとなる国の補正予算案は現在、国会において審議中であり、市区町村はそれを見ながら補正予算を編成しなければいけない、こういう状況でございます。これは市区町村にとっては、大変な話なんだと思います。
一方で、物価高対策は待ったなしであり、一刻も早く都民や事業者へ支援を届ける必要があります。そのためには、特別区や市町村の速やかな対応が重要となりますけれども、そこで、都は、市区町村に対しどのような支援を行っているのか、お伺いをいたします。
○田中行政部長都区制度担当部長区市町村調整担当部長兼務 国の総合経済対策の効果を早期に発揮させるためには、都はもとより、区市町村が本交付金を活用し、地域の実情に応じた効果的な事業を迅速に実施することが重要でございます。
このため、都は、様々な会議体等において区市町村に対しまして、年内の予算化と早期の事業化を促すとともに、国の動向等を速やかに情報提供するほか、区市町村から寄せられた疑問点等を国に照会しまして、各団体に共有しております。
引き続き、物価高から都民生活を守るといった交付金の趣旨を踏まえ、早期事業化に向けまして、区市町村に対し支援を行ってまいります。
○高田委員 ありがとうございました。国の補正予算はいまだに成立をしていません。今話題になっているお米券を含む食料品価格高騰への対応についても、先週ようやく国の説明会が開催されたところであり、各自治体は対応に苦慮している、これが今の現状だと思います。
ただ、このような状況ではありますけれども、長引く物価高騰が都民生活に大きな影響を及ぼす中、重点支援地方交付金の果たす役割は大きく、物価高対策を迅速に実行することは極めて重要だと考えます。
都においては、引き続き、ご苦労されている市区町村の声を丁寧に聞いていただいた上で、国への働きかけと、市区町村への支援を継続していただきたいことを要望し、質問を終わります。ありがとうございました。
○福島委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福島委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
午後二時五十四分休憩
午後三時十一分開議
○福島委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
理事者から報告の申出がありますので、これを聴取しいたします。
○田代防災計画担当部長 令和七年台風第二十二号・第二十三号を踏まえた都の応急復旧対策について、資料第3号の概要によりご説明申し上げます。
まず、Ⅰ、台風の概要でございます。台風第二十二号及び第二十三号が伊豆諸島に連続して接近し、暴風や豪雨により、主に八丈町及び青ヶ島村において、住家被害のほか、停電、断水、通信障害等の被害が発生いたしました。
次に、Ⅱ、対応の振り返りでございます。都では、今回の災害対応で得られた課題、今後の対応の方向性について、応急復旧から復興へと移行するタイミングで、早期に取りまとめを行い、島しょ地域やそれ以外の地域の災害対応にも生かし、災害対処能力のさらなる向上を図ってまいります。
次に、Ⅲ、振り返りと対策の方向性でございます。七つの分野に整理してまとめております。ここでは、各分野について、今後の対策の方向性を中心に概略をご説明いたします。
まず、応急復旧時の態勢ですが、避難所の開設や情報連絡要員の配備に応じて、通信需要の増加に対応することが必要であることから、モバイル衛星通信機器等の追加配備を検討してまいります。
次のページをご覧ください。
情報発信については、より一層、被災者に寄り添った情報を積極的に発信し、住民の安心感につなげていきます。
避難対策については、避難場所、避難所、避難誘導方策について、区市町村に再点検を促すとともに、避難所環境整備に取り組んでまいります。
物資輸送については、必要な物資やトラック等の確保に時間を要することもあったため、確実に調達や輸送ができるよう、調達及び協定先の拡大等を検討してまいります。
保健医療・福祉については、島しょ町村において、災害時に島外搬送が必要となる患者等の状況を平時から確認しておくこととしております。
生活再建については、住家被害認定調査、罹災証明書交付のさらなる迅速化や生活再建支援のための早期の体制構築が求められることから、職員の育成、確保に取り組むとともに、早期に被災者の生活再建に係る支援体制を構築してまいります。
次のページをご覧ください。
ライフライン・インフラについては、倒木等を原因とした電線の断線や、電柱の倒壊により、八丈町、青ヶ島村において広域的に停電が発生したことから、島しょ地域において無電柱化を加速してまいります。
次に、Ⅳ、振り返りの総括でございます。今回の応急復旧対策は、関係機関や町村と緊密に連携し、人命確保第一に対応できましたが、物資資機材の輸送や情報共有に時間を要する場面もありました。
また、八丈町は、島しょ地域の中では空港、港湾機能が充実していたことから、人員や物資の輸送が比較的円滑に行えましたが、空港、港湾機能が充実していない他の離島では困難性が増すことも想定されるため、防災対策の一層の充実強化が必要であると考えております。
最後に、Ⅴ、島の本格復旧・復興に向けてでございます。早期の住民の生活再建を支えるとともに、復興に向けた取組を町村と連携して推進し、より魅力と活気あふれる島へと進化させてまいります。
このため、復旧・復興調整会議を設置し、各局が復旧、復興に向け実施する事業の一体的な進捗管理を行うとともに、事業の円滑な実施に向けて被災町村をサポートしてまいります。
説明は以上でございますが、詳細につきましては、資料第4号、令和七年台風第二十二号・第二十三号を踏まえた都の応急復旧対策についてをご覧いただきたいと存じます。よろしくお願い申し上げます。
○福島委員長 報告は終わりました。
これより本件に対する質疑を行います。
発言を願います。
○さいとう(和)委員 お疲れさまです。さいとう和樹でございます。
まず、今日まで、何度も何度も議論を重ねていただき、そして、島の皆様に寄り添って活動を続けてきたことを深く敬意を表します。その上で、ご説明もいただきましたが、少しでもさらに深く議論を重ねるというふうな意図で、ご質問させていただければと思います。
私自身も、今回、視察にも伺い、現場、現地の皆様から様々なご意見や課題を伺うことができました。
そこで改めてですが、避難所における被害の再発防止策についてお伺いいたします。
今回の台風、特に台風二十二号は、八丈島で二十四時間降水量三百三十七・五ミリメートル、最大瞬間風速五十四・七メートルを観測し、緊急安全確保が発令されるなど、島民の命に危険が及び得る規模の災害でございました。
そうした中、指定される避難所の空調設備が整っていなかったことから、土砂災害警戒区域内にある避難所として指定されていない施設に住民を避難させたところ、当該施設に土砂が流入してしまった。結果として人的な被害はなかったが、町がハザードマップより空調設備の有無を優先したことは、大変な問題であったと捉えております。
今後、同様の事態が生じないよう、ハード対策も含めて、災害時の住民安全確保に取り組むべきであると考えております。
そこで、今回の件を踏まえた再発防止に向けた都の取組をお伺いいたします。
○高田総合防災部長 避難所の開設及び避難指示の発令につきましては、災害対策基本法に基づき区市町村が行うこととされており、八丈町の避難所については、町の地域防災計画において災害の種別ごとに指定されております。
今回、八丈町は、指定避難所の環境が整っていなかったことなどを踏まえ、土砂災害の避難所としては指定されていない施設に住民を避難させたということでございます。
そのため、今回の事案を参考に、全ての区市町村に、避難所、避難場所と、実際の避難誘導の方策等について改めて確認し、有事の際、住民を適切に避難誘導できるよう再点検を促すとともに、引き続き避難所の環境整備を支援してまいります。
さらに、避難所等における安全性を確保するため、各局において、それぞれの都有施設の状況について改めて確認し、必要に応じて対策を講じてまいります。
また、東京防災アクションプランでは、関係局において、土砂災害特別警戒区域や警戒区域に避難所が存在するなど、優先度が特に高い渓流の砂防施設や簡易的な土石流対策施設を整備するなど、取組を進めていくこととしております。
○さいとう(和)委員 台風二十二号及び台風二十三号では、幸い人的被害は生じなかったものの、八丈島の複数地域で断水や停電が発生し、住民の皆様の生活に大きな影響を及ぼしました。
答弁内容は重々理解しておりますが、それでもなお、東京都が住民の方々に安心して生活できる環境を整備し、基礎自治体との連携を一層強化していくことは極めて重要だと考えております。このような状態を踏まえれば、現地のニーズを的確に把握し、適切な支援につなげていくことが不可欠であると考えております。
そこで、どのように現地のニーズを把握し、対応につなげていったかをお伺いいたします。
○高田総合防災部長 都は、現地との情報連絡体制を構築するため、台風接近前にリエゾンを現地に派遣いたしまして、その後、被害の状況などを踏まえ、管理職をリエゾンとして増員いたしました。また、定期的にテレビ会議を実施し、町村の幹部と直接、意見交換を行い、被害の状況や現地のニーズを確認いたしました。
こうしたことを通じて、現地のニーズを的確に把握し、飲料水や食料、生活物資、応急復旧に必要な資機材を着実に輸送するとともに、町村の災害対応に必要な応援職員を派遣するなど、適切な支援につなげることができました。
○さいとう(和)委員 現在も復興に向けた取組は続いていますが、被災者ご世帯の住まいの確保については、宿泊キャンセルが出た宿泊施設の活用や、町営住宅の活用を検討するべきとの声を繰り返しいただいております。
町営住宅は、建てる際に国の支援を受けており、その使用用途が限定されていることと説明を受けたと聞いていますが、非常事態であることを鑑み、町、そして都が速やかに国と議論するなど、迅速な対応が必要と考えております。
土砂災害で死者が発生した伊豆大島の前町長によりますと、都の教職員住宅を含めて、全ての空き部屋を柔軟に使用し、仮設住宅をその後、住居者のスタートアップに活用しているとお伺いしています。参考にしていただければ幸いです。
また、現地では、災害ボランティアが使用する重機が不足しているとの声や、エアコン室外機の転倒などによる故障修理や、庭木などの植え直しや撤去費用など、動産も対象になるのか分からず見通しが立たないなど、切実な声も聞いています。引き続き町村と連携し、住民の方々のニーズを酌み取り、寄り添った支援を行っていくことを要望いたします。
被災者の方々が一日も早く生活再建に向けて、歩んでいく必要があります。東京都は、先月までで応急復旧のフェーズを終了し、復興へと移行したと聞いていますが、復興過程においても、災害体制の整備、土砂流跡地の活用方法など、切実な声を今でも私は聞いていますし、届いています。様々な内容を、町民の声を聞きながら築き上げていく必要があると考えております。
そこで、島の本格復旧、復興に向けて、どのように取り組んでいるのかについて、お伺いいたします。
○田中行政部長都区制度担当部長区市町村調整担当部長兼務 先月の二十八日になりますが、各局が復旧、復興に向け実施する事業の一体的な進捗管理を行うとともに、事業の円滑な実施に向けて町村をサポートしていくため、各関係局の部長級によります、復旧、復興調整会議を新たに設置しました。引き続き、都の管理職が町の定例会議に出席するなどしまして、町村や、島民のニーズを丁寧に聞いてまいります。
今後、島民の生活再建、インフラの強靱化、農業や漁業、観光業の再建など、島の本格的な復旧、復興に向けまして、全庁一丸となって支援に取り組んでまいります。
○さいとう(和)委員 ありがとうございます。これから町村は、復興に向けて本格的な歩みを進めていくフェーズに入ります。
復興に当たっては、台風を教訓とした防災対策の強化をはじめ、島民の生活再建、インフラの本格復旧、観光産業の活性化など、検討事項は多岐にわたります。そのため、島民だけではなく、事業者をはじめとした、民間の意見など、様々な意見を取り入れていくことが大切だと思います。
都におかれましても、島を被災前にただ戻すということではなく、より島の魅力を高め、活気あふれる島を創造するのだという気合を持って、一日も早く復興に向けて全力を尽くしていただきたいと心よりお願い申し上げます。
また、そのために惜しみない町村へのサポートをお願いしたいと重ねてお願い申し上げます。以上で私の質問を終わります。
○早坂委員 本年、伊豆諸島で大きな被害をもたらした、令和七年台風二十二号、二十三号について伺います。
地震は、ある日、突然発生するのに対し、台風は、進路や強さ、大きさが事前にある程度、予測可能だという違いがあります。
今回の台風二十二号が数十年に一度という規模が予測され、伊豆諸島には暴風特別警報と大雨特別警報が相次いで発表されました。結果、八丈町では、二十四時間降雨量が三百ミリを超えて、観測史上一位となり、また、十月の最大風速も一位となるなど、台風の規模は大きなもので、住民の皆様の生活に大きな影響がありました。
東京都は、特別警報の発表前から災害即応対策本部を設置し、早めの被害予防措置や情報発信に努めたことがとてもよかったと思います。そうしたこともあって、人的被害は皆無でありました。
さて、東京都が行う災害対策は、土砂災害対策は建設局、被災者の健康支援は福祉局など、各局それぞれが担っています。そうした中、今回の台風で、総務局が果たした役割について伺います。
○高田総合防災部長 総務局は、台風接近前の十月七日から、大島、三宅島、八丈島の各支庁にリエゾンを派遣するとともに、最接近する前の八日には災害即応対策本部会議の本部を立ち上げ、庁内各局、警察、消防、自衛隊などの関係機関、島しょ町村との連携、連絡体制を確立いたしました。
発災後は、リエゾンから現地の被害情報や町村の対応状況の報告を受け、本部で集約し、各局や関係機関等と情報を共有いたしました。
その上で、町村のニーズに合わせて、応援職員の派遣や、物資の輸送、水道、電気、通信の復旧等の総合調整を行いました。
○早坂委員 いち早くリエゾンオフィサー、軍隊の言葉で二つの組織をつなぐ連絡将校を派遣したとのことでありました。
調べてみますと、事前派遣されたリエゾンオフィサーは都庁職員だけでした。しかしながら想定される被害は、例えば電力や通信など幾つもあります。今後は、東京電力やNTT、KDDI、ソフトバンクなどの民間企業にも呼びかけて、発災前に共に被災予想地に向かうことが有益だろうと考えます。
今の話は、被災予想地にリエゾンオフィサーを事前派遣するというものですが、他方で、都庁内に設置された災害即応対策本部に、都庁外部からリエゾンオフィサーを受け入れるというものもあります。
今回の台風では、自衛隊、海上保安庁、気象庁の三つの機関から受入れをしました。今後は、先ほど申し上げたインフラ企業などにも呼びかけることを提案します。今回は離島での事案でしたが、本土であれば、鉄道各社の運行が都民生活に大きな影響を及ぼしますので付言します。
さて、今回の台風被害の特徴は土砂災害にあります。八丈町の上水道は、大半を三原山の湧き水に頼っています。それが相次いで発生した台風二十二号、二十三号により、水源が土砂に埋まったり、排水管が損傷したりして、町全域が断水する事態となりました。
この断水被害に関する、災害即応対策本部の対応について伺います。
○田代防災計画担当部長 八丈町では、水源に大きな被害を受けたことから複数の地域で断水が生じたため、住民の生活に大きな影響を与えました。そのため、都は町と調整し、給水車や仮設給水槽、給水バックのほか、復旧に必要な水道管や可搬式浄水装置などを輸送することといたしました。
東海汽船や全日空による輸送が困難な場合は、自衛隊に要請し、ジェット輸送機や艦船などにより、人員や物資、資機材の輸送を行いました。さらに海上保安庁にも要請し、巡視船により飲料水や生活用水を輸送いたしました。
○早坂委員 この水道被害や輸送に関する課題と、今後の対策について伺います。
○田代防災計画担当部長 八丈島では、天候不良による船舶の欠航などにより、計画どおり輸送が行えない場合がございました。また、八丈島は、自衛隊の大型輸送機等が離発着できる飛行場が存在するなど、都内島しょ地域の中では、空港設備が充実しております。
その一方、飛行場を有しない、または大型機が離発着できない中小離島では、輸送手段が極めて限定されることを改めて認識いたしました。
このため、各島における輸送手段を確認しておくこと、各島の状況に合わせた備蓄を充実させていくことを検討してまいります。
○早坂委員 断水対策としての備蓄はもちろんでありますが、離島としての特性から、それ以外の備蓄も必要でありましょう。
今回の支援内容と課題、今後の対策について伺います。
○畠山避難所・物資担当部長 都は、避難生活で必要となる食料、毛布、段ボールベッドなどに加え、ブルーシート等を提供しております。
また、多くの世帯で断水となったことから、ペットボトル入り飲料水や、折り畳み式ポリタンク、ウエットシート、口腔ケア用品、水を使わないシャンプーなど、多岐にわたる生活用品を提供しております。
今回の断水への対応を通じて、折り畳み式ポリタンクなど、平時には需要の少ない物資は調達に時間を要するため、現地に備蓄しておくこと。ウエットシートなど消費期限が短く、備蓄に適さない物資については、調達先を拡大することなどについて検討してまいります。
○早坂委員 今回の台風二十二号、二十三号では、災害救助法の適用が決定されました。災害救助とは、避難所の設置、応急仮設住宅の供与、炊き出し、飲料水の供給や、死体の検索、埋葬、障害物の除去など、多岐にわたります。
元来そうした災害救助は、基礎自治体、区市町村の役割ですが、災害救助法が適用されると、その役割は基礎自治体から広域自治体、都道府県に移ります。そして、基礎自治体は、広域自治体から災害救助に関する事務委任を受けて対応に当たることになります。
つまり、災害救助法の適用がなされた今回の台風二十二号、二十三号における東京都の役割は、後方支援から実施主体に変わったのであります。その意味で、今回の振り返りは、東京都にとって重要なことであります。
今回の台風では、最大で三百五十七人が避難所に一次避難しました。一次避難とは、自宅から体育館や公民館などの避難所へ避難することです。ちなみに、二次避難とは、体育館などの避難所から都営住宅やホテルなど、より生活の質が高いところへの避難のことです。
今回の台風では一次避難者が少なかったため、その全員がホテルなどに二次避難できたことはよかったと思います。
他方で、一次避難には重大な問題がありました。それは、町が住民二十二人を誘導して避難していただいた、その施設に土砂が流入したという事例です。
状況をよく調べてみると、本来指定されている避難所にはクーラーがなく、かつ狭かったため、よかれと思って、クーラーがあり、より広い別の指定されていない施設に避難していただいたところ、そこに土砂が流入したということのようです。
また、土砂が流入した施設は、住民二十二人がお住まいの集落に近いところに立地され、遠くまで行きたくないという住民感情への配慮もあっただろうと想像します。幸い大事には至りませんでしたが、これでもし犠牲者が出ていたら、取り返しのつかないことでありました。
今回の振り返りでは、この件に関する記述が貧弱だと感じました。生命に関わる大切な課題は特筆すべきものと考えます。
さて、避難所に関して、ややというより、かなり脱線します。ここからが長いです。
大地震などの被害が発生するたびに、避難所となる体育館などの劣悪な環境が取り沙汰されます。自然災害が頻発する我が国において、避難者の生活の場である避難所の環境改善は重要な課題です。
そのレベルを向上させる基準として盛んにもてはやされているのが、国際赤十字が定めたスフィア基準です。
例えば、令和五年の東京都地域防災計画では、居住面積は一坪、三・三平米に二人とされていましたが、内閣府防災が強力に推し進めるスフィア基準を東京都も取り入れたことにより、二年後の令和七年の東京都避難所運営指針では、それが最低三・五平米に一人、つまり二倍に広がりました。
ちなみに、過去の資料を調べてみると、昭和三十六年の東京都災害対策計画に一坪に二人と記載されていましたので、実に六十四年ぶりの改正となります。しかし、こうした改正を見て、よかった、よかったと安心するのは一面的だと申し上げます。
その理由を述べて、今後どうすべきか、私の考えを述べたいと思います。
避難所の一人当たり面積基準が二倍になったことを無邪気に喜んでいられない理由は簡単で、ただでさえ少ない収容人数がさらに制約されるからです。
例えば、我が母校の杉並区立西田小学校を見てみましょう。
避難所としての収容人数は千六百五十八人であるのに対し、児童数は七百六十三人、仮に全ての児童が西田小学校に避難した場合に、児童と一緒に避難所に入れる家族は、現状でもお母さんだけで、お父さんやきょうだいの入るスペースはありません。
それが新しい基準、つまり一人当たり面積が二倍になったら、収容可能人数は半分の八百二十九人となり、お母さんすらも入れなくなります。もちろん全ての児童が西田小学校に避難することは現実にはないでしょう。
ここで我が母校を例に出したのは、あくまで避難所の収容可能人数の規模感を分かってもらうためです。
そうした中、避難所に入れない多くの被災者の生活を考えることなしに、避難所に入れた人だけの生活環境向上を論じることは、あまりにも無責任であります。
では、定数オーバーの避難所をどうしたらよいでしょうか。解決策は二つ、新たな避難所をつくるか、避難者を減らすか、もちろん、その両方ならなお結構です。
まず、新たな避難所をつくることに関して。
杉並区では、養護学校を除く全ての区立小中学校、計六十三校が避難所に指定されています。その補助代替施設として、区内の都立高校、私立学校、私立大学が位置づけられています。
しかしながら、この補助代替施設の実態は有名無実で、実際に避難所として使うための準備は全く何もなされていません。それを活用したらよいだろうというのは簡単ですが、実際には結構大変です。
その理由は三つあります。
一つ目は、避難所として使うためには、単に物理的スペースを提供すればよいというわけにいかず、マンパワーを必要とすることになります。避難所となる区立小中学校には、平時からそれぞれに町会自治会の役員主体の避難所運営委員会が設置されており、災害時に備えた訓練が行われています。
閉校時間中の発災であった場合、まず、そうした役員さんが校門の鍵を開けて、学校施設の安全性をチェックして、避難者の受付登録と体調チェックをして、避難者を体育館や教室に割り振って、そしてお水や非常食を配布して、災害用トイレを組み立ててなどと、避難所の立ち上げはなかなか大変です。
そうした状況が真夏の炎天下であるかもしれませんし、真冬の寒波の中であるかもしれないし、大雨や強風のときかもしれません。停電中の真夜中の可能性もあります。
そうした作業を行うのが、地元の町会自治会のメンバーの役員が中心の、避難所運営委員会です。あくまで主体は住民で、補助的に区役所職員がつくことになっています。ちなみに、学校の教職員には役割が与えられていません。
どの町会や自治会も共通して役員の成り手が少なく、かつ高齢化も進んでおり、やっとのことで避難所運営委員会を維持しているところも多いです。また、避難所運営委員会のメンバー自身や家族が被災するかもしれません。
そうした人的体制を事前に構築しておく必要がある中で、新たに都立高校や私立学校に避難所運営委員会を組織するのは、かなり大変なことだと考えます。学校の教員がそうした役割を担うことも考えられますが、週末や春休み、夏休み、冬休みは休校しているし、平日でも一日の半分の時間は閉校しています。
災害はいつ発生するか分かりません。とりわけ地震はいつ発生するか分かりませんから、仮に地元町会、自治会の役員でなくても、近隣住民の助けがどうしても必要です。
二つ目は、高校や大学が開校中の発災であった場合、生徒が近くに住んでいるとは限らないので、生徒を帰宅させて、学校を空っぽにするわけにはいかないということであります。
発災時に最も優先されるべきは、自校生徒の保護であり、近隣住民ではありません。女子校もあります。どれだけ近隣住民を受け入れることができるのか、その時点でないとはっきりしないようでは、避難所としては使いにくいものだと考えます。
三つ目は、そもそも学校は生活の場ではないということであります。
それは、区立小中学校でも同じことですが、段ボールベッドが支給されても、一人当たりの居住面積が最低一坪になっても、体育館での生活ではゆっくり休むことはできないし、プライバシーもありません。避難生活中に命を失う、災害関連死につながりかねない状況です。
以上のように、避難所としての実態は、有名無実の高校や大学を今後、避難所として活用していくことは結構大変だということがお分かりいただけるだろうと思います。
そこで、定数オーバーの避難所をどうしたらよいかの解決策の二つ目の、避難者を減らすことについて考えてみましょう。
そもそも発災時に、なぜ避難するかといえば、自宅にいられないからです。家屋の倒壊や火災の危険性がなければ、自宅にいられます。つまり避難の必要がなくなります。
避難所で生活しなければ、非常食の配給が受けられないと思っていらっしゃる方もいますが、杉並区では、登録さえすれば、避難所生活をしなくても配給を受けることができます。
家屋の耐震化や不燃化には長い時間がかかりますが、災害から命を守る、最も本質的な対策です。それが達成できれば、避難者は激減します。もちろん、それには長い長い、長い長い、長い時間を要します。
他方で、運よく倒壊や火災の危険から自宅が守られても、そこで生活できないことも想定されます。それはトイレが使えない場合です。水道や下水道が止まると、トイレは使えません。
東京都が発表した首都直下地震の被害想定によると、最悪の場合、我が杉並区での上水道の断水率は一七%、下水道の管渠被害率は五%となっています。つまり最悪の場合でも、上水道の八三%は、そして下水道の九五%は使えるということであります。
しかし、それが使えてもトイレが使えない場合があります。それは建物内の配管がダメージを受けた場合です。それに気づかず、うっかりトイレの水を流すと、どこからか臭い水が降ってくることになります。そうならないためには、配管の安全性が確認されるまでは、非常用トイレを使用することが重要ですが、そのことに留意している方は極めて少ないものと思われます。
現在、ほとんどの家庭では洋式トイレでしょう。非常用トイレは、その都度、便座にかぶせて排便後に取り替える仕組みで、とても簡単です。一日に七回トイレに行くとして、一週間分用意するとすれば四十九枚、二人暮らしなら一週間分で約百枚ということになります。ホームセンターなどで一枚百円程度で販売しているので、百枚買うと一万円になります。
防災というと、備蓄食糧だけに目が行きがちですが、水さえあれば食べ物はしばらくの間ならなくても我慢できます。
一方で、我慢できないのがトイレです。私は、ふだんからおなかが弱く、外出先でトイレが見つからず、冷や汗を流すことがしょっちゅうあります。それゆえ、発災時には自宅にいてもトイレが使えない可能性が切実に想像できたので、我が家には、たっぷりと非常用トイレが用意してあります。
話を戻しましょう。スフィア基準で避難所での生活環境向上をというなら、避難所に入れない多くの被災者に向けて、次のようなメッセージを平時の今から発出すべきです。
それは、発災時、避難所は定員オーバーになることが見込まれます。そのための対策として、そもそも避難しなくてよい環境づくりが必要です。
家屋の倒壊や火災の危険性がなければ自宅にいられますが、トイレが使えないと家にはいられません。そこで、洋式トイレにかぶせて使う非常用トイレを、二人暮らしなら百枚、一万円分用意しましょうといったお話とセットにすべきですが、残念ながら私は一度も聞いたことがありません。
そもそも、世間で盛んにもてはやされているスフィア基準とは何でしょうか。
東アフリカのルワンダ共和国で民族対立による内戦があり、一九九四年には僅か百日間で百万人が殺害されたという、ルワンダ虐殺という、この世の地獄というおぞましい事態が発生しました。
その被災者支援に当たった国際赤十字は、中立的に双方の被災者支援を行ったにもかかわらず、それぞれから敵対視され、度々攻撃の対象となりました。虐殺から逃げるために、多くの人々が周辺国に逃れましたが、避難先で赤痢やコレラが発生し、難民キャンプでも多くの人々が命を失いました。
そうした反省から、戦後、国際赤十字が中心となり、人道憲章と災害支援に関するガイドラインとして発表されたのが、このスフィア基準です。
こうした経緯で作成されたスフィア基準は、基本的な理念に関する四章と、技術的な内容に関する四章の計八章で構成されています。日本語訳はとても読みにくいものですが、頑張って読み進めるといろいろなことが分かります。
前者には高齢者の定義があり、高齢者を六十歳以上と定義している情報が多いが、人道的な危機下では、五十歳以上と定義する方が適切であると記載されています。
後者では、HIV予防のため、潤滑剤つき男性用コンドームを提供することが求められています。申し上げるまでもなく、我が国では元気高齢者が多く、高齢者の定義を現行の六十五歳からさらに上に上げようという議論がありますし、被災地に潤滑剤つき男性用コンドームを提供しようなどといわれると、びっくりしてしまいます。
そもそもスフィアという言葉の意味は、球体であります。すなわちスフィア基準は、地球基準と訳すと意味がよく伝わると思います。
しかし、日本とアフリカと同一基準で災害支援を論じることには、どう考えても無理があります。もっといえば、国内でも、東京と北海道や沖縄とは事情が異なるし、都内ですら、都心区と奥多摩や島しょ部では事情が異なります。
スフィア基準を起草された方は、この世の地獄というべき惨状を目の当たりにして、恐らく涙を流しながらこれを記したのでありましょう。そうした思いに心から深甚なる敬意を表します。
しかし、そのことと我が国がスフィア基準を、それも都合のいい一部だけを取り上げて絶対視することは違うと思います。
ところで、出羽守という言葉をご存じでしょうか。アメリカではとか、ヨーロッパではとか、海外の先進事例を引き合いにして、我が国の後進性をやゆする人をさらにやゆする言葉です。
話はさらに脱線しますが、尾張守という言葉もあります。自民党は終わったななどと、すぐ終わりにする人をやゆする言葉です。佐渡守という言葉は、可逆性のある人をやゆする言葉です。
話を戻します。スフィア基準の全容を理解しないで、そして災害支援には地域性があるということを理解しないで、そしてスフィア基準を採用することで、その対象とならなくなる人たちの避難生活のことを理解しないで、知ったかぶりでスフィア基準ではと語り始めるのは、あまりにも能天気です。
大変骨の折れることですが、我が国あるいは東京独自の避難所環境基準をつくってこそ、我が国の、そして東京の被災者支援は進むでありましょう。そうした高い見識を既に、我が東京都庁の皆さんは持ち合わせているものだと私は信じます。
避難所での生活基準向上は大切なテーマです。にもかかわらず、その議論がスフィアかぶれの出羽守に支配されているようでは、地域性に考えが至らない防災対策しか提供されません。それを見た尾張守から、東京終わったな、日本終わったなとやゆされてしまうことでしょう。
しかし、どんなに終わったなとやゆされても、実際には被災者支援は続きます。
防災の専門家は、都庁の皆さんは、総力を挙げて東京都らしい、我が国らしい防災対策をつくっていこうではありませんか。地球基準という舶来品をありがたがるのではなく、国産品、地産地消の成果物にこそ、真の価値があると思います。
冒頭に申し上げましたが、今回の令和七年台風二十二号、二十三号において、東京都は、特別警報の発生前から災害即応対策本部を設置し、早めの被害予防措置や情報発信に努めたことが、とてもよかったと思います。そうしたこともあって、人的被害は皆無でした。
被害が起きる前に、できるだけの対策を講じることこそが、防災対策の真髄です。総務局をはじめとする都庁職員の皆様のますますのご努力を期待します。終わり。
○藤井委員 私からも、台風二十二号、二十三号への対応についてお伺いをいたします。
台風二十二号は、非常に強い勢力を保ったまま、八丈島、青ヶ島に接近し、八丈島においては、観測史上一位の瞬間風速を記録したところであります。その後、時間を置くことなく、台風二十三号が接近するという、住民にとって非常に厳しい状況であったと思います。八丈町、青ヶ島村では、広範囲で断水や停電、通信障害が発生するなど、住民に大きな影響があったと思います。
発災から既に二か月が経過したところではありますけれども、改めて特に被害が大きかった八丈町の電力及び水道の被害の概況と復旧状況について、お伺いをいたします。
○高田総合防災部長 八丈町では、暴風や豪雨により電線の断線や土砂崩れが発生し、最大で約五千六百件の停電、約四千百戸の断水が生じました。
都は、台風二十二号通過後、復旧作業を円滑に進めるため、電力事業者に対しリエゾン派遣を要請いたしました。
台風二十三号が通過した直後には、道路啓開を速やかに実施し、電力事業者の復旧作業に必要な車両の通行を確保いたしました。また、水道の早期復旧に向けて関係機関と連携し、資機材を輸送するとともに、技術職員等を派遣し、水源の復旧工事や水道管の修繕を実施いたしました。
この結果、八丈町において、電力は二週間程度で復旧し、断水は三週間程度でおおむね復旧、一か月程度で解消いたしました。
○藤井委員 各機関と連携をしていただいて、早急に普及に努めていただいたこと、改めて感謝、そして敬意を申し上げたいと思います。ありがとうございます。
他方で、被災をされた方、そして不安を抱えていらっしゃる方々へ、適切な情報を届けるということも極めて重要であると考える次第であります。
この報告の資料におきましては、被災者に対して復旧状況を伝えるため、都の活動や支援の状況をSNSで発信したと書いております。
こちら、具体的にどのような情報発信をされたのか、また発信について、今後の課題についてお伺いをいたします。
○高田総合防災部長 都は、東京都防災Xにより、水道の復旧作業や応急給水の取組、自衛隊機等による物資輸送、派遣職員による住家被害認定調査の状況など、住民の関心の高い情報を写真や動画により分かりやすく発信いたしました。
今後は、投稿に対する反応や閲覧数などを参考に、都民、被災者の関心が高い情報分野を把握し、ニーズに合った、被災者に安心感を付与できる情報発信に努めてまいります。
○藤井委員 本当にただいまご答弁ありましたとおり、被災時における情報の提供というのは極めて重要だと思いますので、しっかり今回の事例を踏まえて、今後さらにブラッシュアップをしていただきたいなと思います。
次に、通信環境の関連でお伺いをしたいと思いますが、八丈島や青ヶ島におきましては、広範囲で通信障害が発生し、そしてスターリンクを活用されたということでございますが、これは具体的にどういう活用の内容であったのか、最後にお伺いをしたいと思います。
○高田総合防災部長 今般の台風二十二号、二十三号により、八丈島、青ヶ島では通信障害が発生いたしましたが、都が、支庁や町村役場に、事前に配備していたモバイル衛星通信機器を有効に活用し、発災直後から町村と連絡を取り合うことができました。
また、町村から、避難所等で使用するモバイル衛星機器の追加要望がございましたので、民間事業者の協力も得て、八丈町に四台、青ヶ島村に一台を輸送いたしました。
今後も、区市町村職員向けの通信訓練を重ねていくことで、モバイル衛星通信機器を発災時に有効に活用してまいります。
○藤井委員 スターリンクも、モバイル衛星通信機器ということでございますが、追加の配備要請に対しても機動的に対応していただいたということでございます。改めて感謝を申し上げたいと思います。
まさにこれ、復旧から復興へということで、支援活動のフェーズ、ステージも大きく前進をしていくというふうに思っております。
最後に要望というか、意見を申し上げたいと思うんですが、今後、特に観光業、農業、漁業、酪農と、島の基幹産業はまさに営業が、再開が難しい、困難な状況に置かれていると思います。
また、インフラの整備におきましても、島しょ地域ならではの土砂の崩れだとか、土砂災害だとか、こういったリスクにさらされながらも、こういった対応が必要になってくると思います。
これまでの支援の活動に対しまして、改めて深く感謝を、そして敬意を申し上げるとともに、ぜひ今後、東京都として他の機関と連携をして、一層のご支援とご尽力を改めて、そして強く要望いたしまして、私の質疑を終えたいと思います。ありがとうございました。
○高田委員 よろしくお願い申し上げます。
まずは、今回の台風二十二号、二十三号の被害に対して、東京都の職員の皆様が長くご尽力していただいたことに、感謝と敬意を申し上げますし、また今回の資料の取りまとめについても、そのご尽力に感謝をしたい、このように思います。
本年十月、伊豆諸島を立て続けに襲った台風第二十二号、第二十三号における応急復旧対策や復興支援について、都議会公明党はこれまで、都に対し、三度、提言を行い、また、今定例会の代表質問でも必要な支援を求めたところでございます。私も発災直後の十月十六日、被害が大きかった八丈島を現地調査し、被災状況を確認しました。
この現地調査や町民の声を踏まえ、この総務委員会や公営企業決算特別委員会で質疑を行わせていただきました。
本日は、都がまとめられました台風第二十二号、第二十三号を踏まえた都の応急復旧対策について、検証結果を島しょ部や都内全域の今後の対策に生かす視点から、何点か質問をさせていただきます。
第一に、避難所の再点検及び整備についてでございます。
都議会公明党は、代表質問において避難所の現状を踏まえ、暑さ寒さに配慮した避難所の健康管理体制の確保など、避難所の環境整備を進めることを求めてまいりました。
それに対し、都は現在、各避難所における状況を調査しており、課題を把握するとともに対応を検討する、このように答弁をいただいております。
大切なことは、今後こうした事例を踏まえ、島しょ部、そして都内全域における避難所、避難場所について、安全性が確保されているのか、改めて再点検をする必要があります。
その意味で、今回の検証結果において、今後の対策の方向性として、避難所、避難場所、避難誘導方策について、区市町村に再点検を促すとともに、避難所環境整備を進めていくとしたことは評価させていただきます。
ただ、再点検をどう促していくのか、中身が大切でございます。
そこで、都内の避難場所、避難所の安全確保に向けて、区市町村に対し、今回の具体的事例を踏まえて、丁寧に再点検を促すべきと考えます。
再点検をどのように実施するのか、お尋ねをいたします。
○高田総合防災部長 今回、八丈町は指定避難所の環境が整っていなかったことを踏まえ、土砂災害の避難所としては指定されていない施設に住民を避難させたとのことでございまして、避難所、避難場所と実際の避難誘導方策についての再点検を行うことが必要だと考えております。
このため、定期的に開催されている防災担当者会議などの場を活用いたしまして、全ての区市町村に対しまして、今回の事例を参考に、避難所、避難場所、実際の避難経路の安全確保の重要性を改めて説明いたしまして、避難所等の再点検を促していくとともに、避難指示のタイミングや避難先等についても助言を行ってまいります。
○高田委員 ありがとうございました。区市町村と丁寧に対話をしながら、そして寄り添いながら、避難場所、避難所の安全確保に向けて再点検を促していただきたいと思います。
次に、避難場所のハード面についてでございます。
発災直後、避難場所となっていた八丈高等学校の体育館において、避難所運営を行っていたボランティアの方からお話を伺いましたけれども、都からの支援について大変感謝をされておりました。
加えて、高齢者が多い避難所の運営に様々課題がありながらも、一生懸命取り組まれていたそのお姿は非常に印象的でございました。
一方で課題もあるということで、体育館では避難者が避難生活を送られていましたけれども、台風の影響で、体育館の中心部付近で天井が雨漏りをしており、当然その個所は避難スペースとして使用できない状況ということも伺いました。
幸い避難者のスペースはある程度確保されていましたので、避難生活に重大な影響はなかったとのことでありましたけれども、今後、都内で大規模災害が発生したとき、仮に避難所が避難者であふれていたら、また時期が真冬であったらと想像したとき、避難所の施設整備は喫緊の課題である、そう実感をいたしました。
また、避難所周辺の状況についても、例えば、急斜傾地に隣接する避難所などがある場合は、土砂災害に対応した措置を講じていくことが必要です。
その意味で、都の今回の検証結果では、今後の対策の方向性として避難施設や公的施設の安全確保等のため、必要なハード対策も実施していくとしたことは適切であります。
どうハード対策を進めていくのか、先ほどほかの委員の方からご質問がありましたので質問は省略させていただきますけれども、今後、都としても、都民の安全確保のため、避難施設等へのハード整備支援を進めていただきたい、このように要請させていただきます。
次に、被災地への人的支援についてお伺いをいたします。
今回の検証結果の時系列部分を見ますと、強力な台風が伊豆諸島を襲う可能性があると判断し、東京都は発災直前から、大島、三宅島、八丈島に東京都からリエゾンを派遣したことが分かります。
地震災害と違い、台風、大雨などの災害は、こうした事前派遣が可能であります。
被災地への事前派遣は、来るべき災害に備えることができ、また、被害発生後も、救命救急や応急復旧に迅速に対応できるものであり、今回の都の取組は評価するものでございます。
そして、被害発災後においても、東京都は被害の大きかった八丈町への人的派遣を続けてこられました。
そこで、今回の八丈町の応急復旧に際して、都はどのような人的支援を行ったのか、お伺いをいたします。
○高田総合防災部長 都は、被害を受けた八丈町の速やかな応急復旧を支援するため、これまで延べ約七百人の職員を派遣してまいりました。
派遣職員は、リエゾンとして現地との情報連絡調整の役割を担ったほか、避難所運営、水道の応急復旧業務、災害廃棄物の仮置場の運営、住家被害認定調査、生活再建に関する窓口業務の支援などに従事いたしました。
○高田委員 ありがとうございました。東京都が、八丈町へ人的支援を行っていただいたというご答弁でございます。
私も、現地で避難所運営されている方、また、水道の応急復旧業務に従事されている方、また、災害廃棄物の仮置場の運営に従事されている方、こうした東京都の職員のお姿を拝見してまいりました。
今回、八丈町への応急復旧のステージから復興へと移行するとのことで、災害即応対策本部が終わるとともに、直ちに復興会議に移ったとのことでございます。このことは、都議会公明党の要望を踏まえたものであり、評価するところでございます。
しかし、住家の再建、インフラの整備、災害廃棄物の処理、産業の復興など、課題は山積をしておりまして、財政面においては、予備費や補正予算で支援が行われますけれども、人的な面についても、八丈町の職員だけではまちの復興への取組が困難だと思います。
そこで、今後も八丈町へ人的支援を行うべきと考えますが、どのように人的支援を行うのか、お尋ねをさせていただきます。
○高田総合防災部長 都では、八丈町の本格復旧、復興に向けて、被災者の生活再建につながる罹災証明書の交付業務や、水道の安定給水に向けた復旧業務などを支援するため、現在も応援職員を派遣しております。
今後も、町村の状況やニーズを的確に把握した上で、必要な人的支援など、適切に対応してまいります。
○高田委員 ありがとうございました。引き続き、八丈町の復興へ向けて、町に寄り添いながら人的支援を行っていただくよう求めます。
これまで八丈町への人的支援の取組について伺ってまいりました。
この振り返りの資料の中で、今後の対策の方向性として、大規模災害では人員の不足の可能性があるため、全国レベルでの応援要請手順を整理しておく、こう示されておりますけれども、これについてどのように取り組んでいくのか、お伺いをさせていただきます。
○高田総合防災部長 都は、災害時受援応援計画において、首都直下地震や南海トラフ地震、大規模風水害などを想定し、都と区市町村等における、受援応援の対応手順などを整理しております。
計画に基づき、各団体との受援応援スキームを明確化するため、人的支援を行う際には、総務省の応急対策職員派遣制度により、一元的に調整をすることとしております。
また、都と区市町村の役割を明確化するため、都内全区市町村との災害時等相互協定を締結しておりまして、平時から図上訓練や連絡会議を開催するなど、連携強化を図っております。
現在、国が、首都直下地震発生時における、全国からの応援職員派遣に係るアクションプランの検討を行っておりまして、今年度中に策定される予定でございます。
今後、プランを踏まえまして、受援応援に係る具体的な内容を整理し、実効性のある体制を構築してまいります。
○高田委員 ありがとうございました。首都直下地震を含めた、都内の大規模災害に備えた取組についてご答弁をいただきました。引き続き、取組を進めていただきたいと思います。
これまでの都による災害時の人的支援は、都内に限るものではありませんでした。東日本大震災、熊本地震、そして、昨年発災した能登半島地震に対しても、東京都は積極的に人的支援を行ってきました。
今月八日に発生した青森県東方沖を震源とする地震は震度六強を記録し、記憶に新しいところでございますけれども、災害列島ともいわれる我が国は、このように、いつ、どこで大規模災害が発生してもおかしくない状況にあります。
東京都はこれまで、全国で発災した大規模災害に対して、発災地へ人的支援を行ってきました。これは大変にすばらしいことであり、都民の一人として誇りに思います。今後もぜひ都外における大規模災害に対して、これまでの知見や、優秀な人的資源を十分に生かし、人的派遣を行うべきと考えます。
そこで、直近の能登半島地震に対する人的支援の内容をお伺いするとともに、併せて、今後、他道府県で、大規模災害が発生した場合の都の対応についてお伺いをいたします。
○高田総合防災部長 都はこれまで、東日本大震災や熊本地震など大規模災害時には、被災地を支援するため、応援職員を派遣してきております。
昨年発生した能登半島地震では、発災直後から現在まで、延べ千七百人を超える職員を派遣しており、避難所運営や上下水道の応急復旧、道路、漁港等の復旧、災害公営住宅の建設支援などの業務に従事しております。
今後も大規模災害が発生した場合には、国や全国知事会とも連携いたしまして、被災地のニーズに応じた支援を行ってまいります。
○高田委員 ありがとうございます。東京都は、引き続き、人的支援を含めた八丈町の復興支援に全力で取り組んでいただくとともに、大規模災害への備えを充実されていくことを求めてまいります。
最後に、島しょ部における水道事業の強靱化に関して質問をいたします。
今回の八丈町の災害被害の特徴として、断水が長く続いたことが挙げられます。断水により、島民の皆様が大変なご苦労されていたことを目の当たりにしてまいりました。応急給水や水道管の復旧に東京都がご尽力いただいたことは、高く評価するものでございます。
今回の台風被害で八丈町で断水が発生した際に、応急給水を行ったとのことでありますけれども、どのような復旧工事を行ってきたのか、お伺いをさせていただきます。
○田代防災計画担当部長 八丈町では、水源に大きな被害を受けたことから、最大四千百戸の断水が発生し、住民生活に大きな影響を与えました。
そのため、都は、水道局と保健医療局の職員に加え、政策連携団体の社員を派遣いたしました。町と連携しながら水源調査を行い、砂防ダムが崩れ、導水管も見当たらないなど、被害を受けた安川水源等の復旧工事を行いました。
また、当面の水量を回復させる対策として、漏水調査、修繕を網羅的に実施いたしました。台風により甚大な被害を受けた町営の水道施設について、水道局と保健医療局が連携して現地を支援し、十一月中旬には全世帯で断水が解消いたしました。
今後、技術的な支援を継続し、安定給水につなげてまいります。
○高田委員 ありがとうございました。都において、しっかり対応できたとのご答弁でございました。
しかしながら、大切なことは、今後の大規模災害に備え、災害に強い島しょ部における水道の強靱化でございまして、都は、その取組を進めるべきと考えます。
その観点から、都議会公明党は、今定例会の代表質問で、自然災害や巨大地震に備え、島しょ部の水道施設について、都の財政的、技術的支援を求めたところでございます。
今回の検証結果では、今後の対策の方向性として、島しょ地域の単独水道の状況を把握し、迅速に支援できるような方策を検討していくとあります。
引き続き、島しょ部の水道の強靱化に向けた支援の取組を求めまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○斉藤(ま)委員 日本共産党の斉藤まりこです。よろしくお願いいたします。私からも、この台風二十二号、二十三号の都の応急復旧対策について伺います。
報告にもあるように、都は、台風二十二号の伊豆諸島への最接近の前に、情報連絡要員、リエゾンを派遣して対応してきたということで、多くの職員の皆さんが現地で力を尽くされてきたことに、まず初めに感謝を申し上げたいというふうに思います。
日本共産党都議団としても、発災直後から現地の方々と連絡を取り、また国会議員と共に現地視察も行いながら、三回の申入れと各局での質疑にて現地の声を届けてきました。
そうした中、予備費の活用や補正予算案が出されたことは、非常に重要なものだというふうに思っております。
総合防災部では、現地の状況を真っ先につかみながら、各局の支援、応援体制をつくっていく要の役割を担っているというふうに思います。
今回の振り返りを踏まえて、今後の取組につなげていくということは重要です。その中から、私たちが現地から伺ってきた声に基づいて、幾つか伺っていきたいというふうに思います。
まず、応急給水と水道管の復旧についてです。
今回の台風では、八丈島の至るところで土砂崩れが発生し、大きな水源も含めて被災をして、最大で四千百戸の大規模な断水が発生しました。私たちの最初の調査でも、水が使えないということが一番つらいという住民の方の声を聞いてきました。
大規模な断水が起きている場合は応急給水の体制が重要だということは、能登半島地震の際にも大きな教訓だったと思いますが、今回の都からの応急給水で改善したこと、また、新たな教訓について伺います。
○田代防災計画担当部長 台風の被害により断水が生じた八丈町へは、関係機関等の協力も得て、給水車や給水バッグなどを輸送いたしました。
物資輸送が困難な島しょ地域においては、輸送手段が極めて限定的であることから、各島の状況に合わせ、必要な備蓄を検討してまいります。
○斉藤(ま)委員 水道局の質疑では、能登半島地震での応急給水の経験から、マニュアルを改善し、今回は給水車だけでなく、大きなタンクのような仮設水槽も運んで、給水の効率化を図ったということも聞いています。改善を行いながら取り組まれていることと思います。
しかし、被災の直後には、どこで給水を行っているのか分からないという高齢者からの声がありました。自治体と連携して、高齢者にも、情報や、実際に水が届く体制を取る必要があると思いますが、見解を伺います。
○高田総合防災部長 八丈町は、給水状況について、防災無線や町のホームページ、SNSを活用し、広く島民に周知をしており、都はその情報を防災Xにより発信してまいりました。
また、八丈町は、東京都社会福祉協議会や介護事業者と連携し、戸別訪問により、要配慮者等の状況を確認しつつ、飲料水を配布しております。
○斉藤(ま)委員 ご答弁のとおり、ホームページやSNS、特に都では防災Xでの発信を強化されていることは、私も実際に拝見をしていまして、頼もしく思っておりました。
しかし、高齢者の方はホームページさえも見ることが困難で、頼みの綱は防災無線だけだったということなんですけれども、これも数回だけでは、聞き逃したり、聞き取れなかったりで、よく分からなかったということでした。
戸別訪問によって、要配慮者の状況を確認したということですけれども、報告の経過を見ると、発災から一週間後に状況把握が開始されたということなので、もう少し早い段階からの対応や、防災無線でのお知らせの改善など、高齢者にも届きやすいお知らせや支援の工夫というのを検討していただきたいというふうに思います。
八丈町の水道管の敷設がとても古くて老朽化が進んでいたことと、管路が山の中にあったということがあり、メンテナンスも困難だったのではないかと、住民の方から聞いています。都ではどんな状況を把握しているか伺います。
○田代防災計画担当部長 都は、町と連携しながら水源調査を行い、砂防ダムが崩れ、導水管も見当たらないなど、被害を受けた安川水源などの復旧工事を行いました。
また、当面の水量を回復させる対策として、漏水調査、修繕を網羅的に実施いたしました。
○斉藤(ま)委員 今回は島の七割の水源が被災して、中には、今ご答弁にあったように導水管も土砂に流されて見当たらなくなるなど、本当に大きな被害を受けました。
水道管の本格的な復旧はこれからだというふうに思いますが、水道管の本格復旧に向けて、例えば道路に近いところなど、管理しやすいルートに水道管を敷設することなど、八丈町と技術的連携を行うこと、また財政支援を行うことが必要だというふうに考えますが、見解を伺います。
○田代防災計画担当部長 台風による甚大な被害を受けた町営の水道施設について、水道局と保健医療局が連携して現地を支援し、十一月中旬には全世帯で断水が解消いたしました。今後、技術的な支援を継続し、安定給水につなげてまいります。
○斉藤(ま)委員 今後、技術的な支援を継続していくということですので、町の職員の方にも寄り添うような支援を行っていただきたいというふうに思います。
ご存じのとおり、八丈島の水道は、町の単独水道ということで、技術力やマンパワー、財政力についても、東京とは全く異なる状況があると思います。
今後の対策の方向性として、こちらで示されているように、島しょ地域の単独水道の状況を都として把握し、迅速に支援できるような方策を検討していく。また、機器のメンテナンスや訓練等を、都の支援の下、継続的に実施し、災害対応力を強化していくとしていることは、本当に重要なことだと思います。
技術的支援の継続ももちろんですけれども、七割の水源を復旧していくということには、本当に財政的な負担も大きなものだというふうに思います。
都として、島の状況を見ながら、都からの交付金の増額をするなど、財政支援の強化も検討していただくように求めます。
次に、避難所について伺います。
八丈町では、町民が避難していた海・山・暮らし館を襲う土石流が発生しました。この地域の避難所は、本来は末吉公民館だったということですが、エアコンが設置されていなかったため、海・山・暮らし館に避難していたということを、私たちも現地の方々から伺っていました。
このため、私たちの最初の申入れのときから、島の避難所の空調設備の導入は、都の負担で緊急に行うことということを求めてきました。
島しょ地域における避難所の空調設備の整備について、現状を確認し、財政的支援を強化していくことが必要だと思いますけれども、見解を伺います。
○畠山避難所・物資担当部長 東京都避難所運営指針では、暑さ寒さ対策に必要な措置を講ずることとしており、現在、各避難所における状況を調査しております。
○斉藤(ま)委員 各避難所における空調設備の状況を調査しているということで、今まさに島しょ地域の調査をしているというふうに伺いました。大事な取組だというふうに思います。
島しょ地域の避難所の空調設備の整備については、七月に起きたカムチャツカ沖地震での津波の際にも、その重要性について再認識されました。特に財政力が弱い地域での取組について、都の財政支援を強化していただくように改めて求めるものです。
都は、今年の三月に避難所運営指針を策定していますけれども、この指針には、避難所としてホテルや旅館の活用を検討していくということが示されています。
八丈町でも、避難先としてホテルを利用していた方々がいましたけれども、自己負担なしで利用できたのか、また、個人で払っていた場合は補償がすぐ行われたのか伺います。
○高田総合防災部長 八丈町は二次避難施設としてホテルを確保し、避難者に無償で提供しております。
○斉藤(ま)委員 このことも、私たちはこの最初の申入れのときから求めてきましたけれども、自己負担なしでホテルが二次避難施設として提供されたということで、よかったというふうに思います。今後も町と連携して、よりよい避難所の環境の整備や確保を行っていただきたいというふうに思います。
三月に策定された避難所運営指針ですけれども、我が党が繰り返し求めてきた、被災者の権利と支援の最低基準を定めた国際的なガイドラインであるスフィア基準が目標として定められていて、重要な内容になっているというふうに思います。
プライバシーが確保された空間を全ての避難者に提供するということや、発災後もすぐに清潔なトイレ環境を使用できること、また、男女のトイレの数の比率を一対三にするといったような基準が盛り込まれていて、重要な内容だというふうに思います。
避難所運営指針に掲げられた避難所の環境整備の達成に向けて、今後どのように取り組んでいくのか伺います。
○畠山避難所・物資担当部長 避難所運営指針では、都が目指すべき避難所の姿と直ちに区市町村が行う取組を提示してございます。
都は、区市町村が避難所環境に必要な資機材等を確保できるよう、財政的な支援を行っております。
○斉藤(ま)委員 今年度からこの補助事業を行っているということで、要綱も確認させていただきましたけれども、簡易ベッドや間仕切り、テントや携帯トイレやトイレトレーラーなども対象になっていて、経費の二分の一を補助するものだということです。
現地で何が必要か求められているかということは、地域によって変わってくるということはあるかと思いますけれども、命と健康、人権が守られる避難所の環境整備のために、取組を進めていただきたいというふうに思います。
生活再建に向けて重要なのが、被災した方々への罹災証明書の発行です。罹災証明の交付を迅速に行うためには、住家被害認定調査が早急に行われることが重要ですが、担当する職員の育成と確保にどのように取り組むのか伺います。
○高田総合防災部長 都は、早期に被災者の生活再建を支援するため、毎年、区市町村職員の住家被害認定調査に係る知識、技術の取得に向けた研修を実施いたしまして、職員の育成、確保に取り組んでおります。
○斉藤(ま)委員 今回も、都内、都外から経験豊富な自治体職員が派遣されたということで、そのご尽力に改めて敬意を表したいというふうに思います。
しかし、八丈町で住家被害認定調査が開始されたのは、発災から十日後の十月十七日だったということです。
ご答弁のとおり、被災者の生活再建は早急に支援していくということが必要です。今後は、都や区市町村において、調査を担当する職員の育成、確保に取り組んでいくということですので、着実に進めていただきたいというふうに思います。
私は今回、被災された方々の所得補償について、この代表質問で取り上げました。
今回の補正予算で、各局から生活再建に向けた支援や、事業継続のための財政支援が出るということは重要だと思います。
しかし、農産物などの被害や、水産加工物の設備の損壊などによって、収入が絶たれた方々にとって、まだまだ支援が届かない実態があります。
八丈町の基幹産業である、観葉植物などの農業も大きな被害を受けました。国内シェアのほとんどを占めるフェニックスロベレニーが、台風による倒木や海水をかぶる塩害被害で深刻です。
しかし、個人で営農されている方々には所得補償などの支援がありません。国の伝統産業のくさや事業者さんからは、壊れた乾燥機等が直るのはこれからで、お歳暮などの一番売れるときに売れない。十月から十二月まで全く収入がない状況、生活支援は全く受けられていない。できるだけ早く支援が受けられたらありがたいという切実なお話を伺いました。
被災した農産物への損害補償がないことや、支援が下りるとしても何か月もかかるという実態があります。まちと連携しながら、すぐに届く支援の在り方を検討していただくということも求めます。
大規模な風水害が発生した際、適切な対応ができるように、いつ、誰が、何をするかに着目して、防災行動と、その実施主体を時系列で整理した計画が自治体タイムラインです。
都は、自治体タイムラインの策定手順書を示しながら、区市町村に策定を促してきました。我が党は毎年、資料要求で、タイムラインを策定した自治体の一覧をいただいておりましたけれども、八丈町や青ヶ島村については策定されていませんでした。
今後に向けて作成できるよう、都が支援することが必要と考えますが、見解を伺います。
○田代防災計画担当部長 都は、区市町村が自らタイムラインを作成できるよう、手順書やひな形を提供しており、引き続き支援してまいります。
○斉藤(ま)委員 引き続き支援をしていくということですので、ぜひお願いしたいと思います。小さな自治体の場合は、マンパワーが足りていないなどの事情もあるかもしれません。また、八丈町では、今は目の前の課題で大変な状況かと思いますが、ぜひ都として寄り添いながら、今後に向けての策定に当たって支援をしていただきたいというふうに思います。
今回の取りまとめでは、対応の振り返りとして、今回の対応や課題を、ほかの島しょ地域、また、島しょ以外の地域の風水害やそのほかの災害にも可能な限り活用していくことで、都の災害対応力のさらなる向上を図ると示していて、重要なことだというふうに思います。
これは、国の制度の適用の有無にかかわらず、どの風水被害に対しても生かしていくということか、認識を伺います。
○田代防災計画担当部長 今回の振り返りを踏まえ、災害の状況に応じ、国や区市町村、関係機関と連携して、適切に対応してまいります。
○斉藤(ま)委員 災害の状況に応じて適切に対応していくということで、大事な視点だというふうに思います。これも代表質問で取り上げたんですけれども、九月十一日に、二十三区の南西部、そして多摩の一部に広がった短時間集中豪雨での被害について、総務省消防庁の調査では、住家被害は、床上、床下浸水の件数が十一月十四日の時点で一千七百四十六件になっていて、これは二〇一九年の台風十九号のときよりも多い件数になっているんですね。
しかし、今回の短時間豪雨の浸水被害に対しては、二〇一九年の台風十九号と違って、現時点では災害救助法も、生活再建支援法も適用されていなくて、住宅被害に対応した基本的な支援が受けられない状況になっています。目黒区では最近になってようやく再開できた店舗もあり、その間の補償がほとんどない状況になっていると聞いています。
近年起きている災害からの応急復旧の一番の教訓は、自己責任にしてはいけないということではないかと思っています。国の制度の適用がなくても、被災した住家が少数でも、当事者にとっては、被災による困難というのは同様に重たいものだというふうに思います。
国の制度の適用がないからこそ、都の支援が必要なんだということも念頭に置いて、都の災害への応急復旧対策の在り方を検討していただくということを求めて、質問を終わります。
○福島委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福島委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
以上で総務局関係を終わります。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後四時三十一分散会
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