| 委員長 | 福島りえこ君 |
| 副委員長 | 藤井とものり君 |
| 副委員長 | 増山あすか君 |
| 理事 | こまざき美紀君 |
| 理事 | 望月まさのり君 |
| 理事 | 坂本まさし君 |
| 高田 清久君 | |
| 星 大輔君 | |
| さいとう和樹君 | |
| 笹岡ゆうこ君 | |
| 西崎つばさ君 | |
| 早坂 義弘君 | |
| 本橋ひろたか君 | |
| 斉藤まりこ君 | |
| 小林 健二君 |
欠席委員 なし
出席説明員| 政策企画局 | 局長 | 佐藤 章君 |
| 外務長 | 桑原 敦君 | |
| 次長理事兼務 | 土村 武史君 | |
| 技監 | 朝山 勉君 | |
| 戦略広報調整監理事兼務 | 久保田直子君 | |
| 総務部長 | 早川 八十君 | |
| 政策部長 | 大出 仁君 | |
| 政策担当部長 | 島崎 健一君 | |
| 渉外担当部長 | 大塚 哲也君 | |
| 自治制度改革推進担当部長特区・規制改革担当部長兼務 | 田中 健君 | |
| 戦略広報部長 | 鈴木 成君 | |
| 戦略広報担当部長 | 伊藤 正勝君 | |
| 戦略広報担当部長企画担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 | 波戸 尚子君 | |
| 国際広報担当部長 | 尾関 元君 | |
| 計画調整部長 | 小松 義昌君 | |
| 計画調整担当部長 | 清水 良誠君 | |
| 計画調整担当部長 | 千田 敏君 | |
| 計画調整担当部長 | 小島 正禎君 | |
| 計画調整担当部長 | 有江 誠剛君 | |
| 外務部長 | 天津 利男君 | |
| 外務担当部長 | 工藤 忠仁君 | |
| 国際戦略担当部長 | 西田雄一郎君 | |
| 総務局 | 局長 | 佐藤 智秀君 |
| 次長理事兼務 | 石橋 浩一君 | |
| 総務部長 | 保家 力君 | |
| 企画担当部長尖閣諸島調整担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 | 島田 喜輔君 | |
| 人事部長 | 金久保豊和君 | |
| 労務担当部長 | 堀内 弘君 | |
| 行政部長都区制度担当部長区市町村調整担当部長兼務 | 田中 角文君 | |
| 選挙管理委員会事務局 | 局長 | 川上 秀一君 |
| 監査事務局 | 局長 | 安部 典子君 |
| 監査担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 | 水野 剛君 |
本日の会議に付した事件
選挙管理委員会事務局関係
第四回定例会提出予定案件について(説明)
・東京都選挙管理委員会関係手数料条例の一部を改正する条例
総務局関係
第四回定例会提出予定案件について(説明)
・令和七年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、債務負担行為 総務局所管分
・東京都の一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する条例の一部を改正する条例
・東京都の一般職の任期付研究員の採用及び給与の特例に関する条例の一部を改正する条例
・職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
・非常勤職員の報酬等に関する条例の一部を改正する条例
・職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
陳情の審査
(1)七第六六号 庁舎内における労働組合への加入、政党機関紙の勧誘等の調査及び是正に関する陳情
監査事務局関係
事務事業について(質疑)
政策企画局関係
事務事業について(質疑)
○福島委員長 ただいまから総務委員会を開会いたします。
初めに、会期中の委員会日程について申し上げます。
お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
本日は、お手元配布の会議日程のとおり、監査事務局及び政策企画局関係の事務事業に対する質疑、選挙管理委員会事務局及び総務局関係の提出予定案件の説明聴取、並びに総務局関係の陳情の審査を行います。
なお、本日は、事務事業については、資料の説明を聴取した後、質疑を終了まで行い、提出予定案件については、説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承願います。
これより選挙管理委員会事務局関係に入ります。
第四回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。
○川上選挙管理委員会事務局長 今定例会に提出を予定してございます選挙管理委員会事務局所管の案件は、条例案一件でございます。
それでは、概要についてご説明申し上げます。
お手元の資料第1-1号、令和七年第四回東京都議会定例会提出予定条例案の概要をご覧ください。番号1、東京都選挙管理委員会関係手数料条例の一部を改正する条例でございます。
初めに、上段の改正内容でございます。政治資金規正法及び政党助成法の一部改正に伴いまして、東京都選挙管理委員会関係手数料条例の一部を改正する必要がございます。
まず、1、政治資金規正法の一部改正に伴う改正でございますが、政治資金規正法において、収支報告書及び政治資金監査報告書に加えて確認書が写しの交付の対象文書とされたことに伴いまして、表に記載のとおり、収支報告書等の写しの交付手数料に確認書を加えるものでございます。
次に、2、政党助成法の一部改正に伴う改正でございますが、政党助成法において、都道府県提出文書が写しの交付の対象文書とされたことに伴いまして、表に記載のとおり、都道府県提出文書の写しの交付手数料を加えるものでございます。
次に、下段の施行日でございますが、本条例案は令和八年一月一日から施行することとしてございます。
最後に、併せてお配りしてございます資料第1-2号、令和七年第四回東京都議会定例会提出予定条例案には、改正条例案の案文及び新旧対照表を添付してございますので、ご参照いただければと存じます。
以上をもちまして、今定例会に提出を予定しております案件の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○福島委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○福島委員長 なければ、資料要求はなしと確認をさせていただきます。
以上で選挙管理委員会事務局関係を終わります。
○福島委員長 これより総務局関係に入ります。
初めに、第四回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。
○佐藤総務局長 今定例会に提出を予定しております総務局所管の案件は、予算案一件、条例案五件の合計六件でございます。
それでは、その概要につきましてご説明申し上げます。
初めに、予算案でございます。資料第1号、令和七年度補正予算説明書の一ページをご覧ください。大島支庁職員住宅改修工事実施設計委託及び三宅支庁職員住宅建築工事でございますが、後年度の負担となります債務負担行為につきまして、必要な補正を行うものでございます。
続きまして、条例案でございます。資料第2号、令和七年第四回東京都議会定例会提出予定条例案の概要をご覧ください。全部で五件でございます。
番号1、職員の給与に関する条例の一部を改正する条例から、番号3、東京都の一般職の任期付研究員の採用及び給与の特例に関する条例の一部を改正する条例までにつきましては、東京都人事委員会勧告などに基づき、職員の給料表の改定及び手当などの改正を行うものでございます。
次に、番号4、非常勤職員の報酬等に関する条例の一部を改正する条例につきましては、常勤職員の給与改定を踏まえまして、非常勤職員の報酬の限度額などを改正するものでございます。
続いて、番号5、職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例につきましては、生理休暇の名称を健康管理休暇に改めるものでございます。
以上が今定例会に提出を予定しております総務局所管の案件でございます。詳細は総務部長からご説明申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○保家総務部長 今定例会に提出を予定しております案件についてご説明申し上げます。
まず、予算案でございます。資料第1号、令和七年度補正予算説明書の一ページをご覧ください。債務負担行為(債務負担行為のⅠ)でございます。
大島支庁職員住宅改修工事実施設計委託でございますが、入札不調の発生により委託期間の見直しを行ったため、期間を令和八年度、限度額を三千九百九十四万六千円として設定するものでございます。
また、三宅支庁職員住宅建築工事でございますが、入札不調の発生により工期の見直しを行った結果、既定の債務負担行為の期間及び限度額に不足を生じるため、補正を行うものでございます。
期間でございますが、既定期間として令和八年度としておりましたが、令和八年度から同九年度までに変更するものでございます。
限度額につきましては、既定限度額として六億二千九百三十一万一千円としておりましたが、当初債務負担行為と変更後債務負担行為の差額四億一千五百三十万円を補正予算として計上するものでございます。
続きまして、条例案でございます。資料第2号、令和七年第四回東京都議会定例会提出予定条例案の概要をご覧ください。条例案は五件でございます。
一ページをご覧ください。番号1、職員の給与に関する条例の一部を改正する条例でございます。これは、東京都人事委員会勧告などに基づき、職員の給与に関する規定改正を行うものでございます。主な内容は二点でございます。
1、給料表の改定でございます。行政職、公安職などの七つの給料表を、人事委員会から勧告された給料表等に改めるものでございます。
2、手当等の改正でございます。給料の調整額などの支給限度額並びに期末手当及び勤勉手当の年間支給月数のほか、二ページになりますが、住居手当や通勤手当の見直しなど、表のとおり改正するものでございます。
施行日は、それぞれ資料に記載の日を予定しております。その他、条例の改正に関して必要な事項を附則にて規定してございます。
次に、三ページをご覧ください。番号2、東京都の一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する条例の一部を改正する条例、及び番号3、東京都の一般職の任期付研究員の採用及び給与の特例に関する条例の一部を改正する条例でございます。これらは東京都人事委員会勧告などに基づき、特定任期付職員及び任期付研究員に適用する給料表を改めるとともに、特定任期付職員の期末手当及び勤勉手当の年間支給月数並びに任期付研究員の期末手当の年間支給月数を表のとおり改定するものでございます。
施行日は、公布の日を予定しております。
次に、四ページをご覧ください。番号4、非常勤職員の報酬等に関する条例の一部を改正する条例でございます。これは、常勤職員の給与の改定を踏まえ、非常勤職員の報酬の限度額並びに費用弁償の支給区分及び額について改正するものでございます。
施行日は、公布の日を予定しております。
次に、五ページをご覧ください。番号5、職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例でございます。これは、生理休暇の取得への心理的抵抗感を緩和する観点から、休暇の名称を生理休暇から健康管理休暇に改めるものでございます。
施行日は、令和八年四月一日を予定しております。
以上が今定例会に提出を予定しております総務局所管の案件でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
○福島委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
○斉藤(ま)委員 資料要求一件お願いしたいと思います。
生理休暇の名称を変えた道府県、また都内自治体の一覧と、その名称についてお願いします。
○福島委員長 ほかは大丈夫ですか。
ただいま斉藤委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福島委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
○福島委員長 次に、陳情の審査を行います。
陳情七第六六号を議題といたします。
理事者の説明を求めます。
○保家総務部長 陳情七第六六号、庁舎内における労働組合への加入、政党機関紙の勧誘等の調査及び是正に関する陳情につきましてご説明申し上げます。
恐れ入りますが、資料第4号、陳情審査説明表をご覧ください。
本陳情は、葛飾区の自治労と自治労連から国民を守る党代表の浜田聡さん外二人から出され、令和七年九月十日に受理されております。
その要旨でございますが、一つ目は自治労、自治労連等の労働組合に加入、継続するに当たって、職員が精神的、経済的負担や心理的圧力を感じていないか、加入時に十分な説明を受けたかを、職員に寄り添って調査確認すること、二つ目は、庁舎内における地方議員から職員への政党機関紙の購読勧誘の有無、勧誘時に職員が心理的圧力を感じていないかを、職員に寄り添って調査、確認すること、三つ目は、上記の調査によって精神的、経済的負担や心理的圧力を感じている職員が確認された場合には、行政として適切な是正措置を講ずることでございます。
現在の状況でございますが、職員団体や労働組合が行う活動については、当然のことながら公務外の活動でございます。職員団体への加入等については、地方公務員法において、職員は職員団体を結成し、もしくは結成せず、またはこれに加入し、もしくは加入しないことができるとされております。
政党機関紙の勧誘行為については、都庁舎における秩序の維持等を図り、もって公務の円滑な遂行を期することを目的に、東京都庁内管理規則第五条で禁止されております。
職員以外からのハラスメントについては、職員からの訴えがあれば、職員向けのカスタマーハラスメント対応マニュアルなどに基づき、事実確認を含め適切に対応することとしております。
説明は以上でございます。よろしくご審査のほどお願い申し上げます。
○福島委員長 説明は終わりました。
本件について発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○福島委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
本件は、不採択とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福島委員長 異議なしと認めます。よって、陳情七第六六号は不採択と決定いたしました。
陳情の審査を終わります。
以上で総務局関係を終わります。
○福島委員長 これより監査事務局関係に入ります。
事務事業に対する質疑を行います。
本件については既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
発言を願います。
○西崎委員 よろしくお願いいたします。
私からは、この間、様々都政の中で指摘が挙がっております都営住宅等事業会計のいわゆる消費税未納問題について幾つか伺ってまいりたいと思っております。
まず初めに、もうこの事象についてはさんざん、本委員会でもそうでありますし、本会議等も含めて様々言及がされておりますことから、内容はここでは申し上げませんけれども、二十数年以上、これは続いてきていたということでございます。
総務局のときに私自身も申し上げましたけれども、監査も気づくことができなかったし、議会も二十年以上気づくことができなかったということで、私自身も当時の決算の認定に賛成をしているということで、強い反省をもってこの問題については見ているということでございます。
ですので、殊さら何か監査の皆様が見抜けなかったということを責め立てるということではなくて、その背景の確認であったり、また今後の話について少し伺ってまいりたいと、こういう趣旨でございますので、お含み置きをいただければと思います。
今回、問題が発覚してからではありますけれども、私も当時の決算書を改めて確認をいたしました。そうすると、やはり都営住宅等事業会計の決算書、だから一昨年分になるのかな、いわゆる歳入の方に、収入の方に、様々なエネルギーの売電収入が計上されていたりする一方で、公課費が十万五千円しかなかったというのが一昨年のものでありました。それ以前も、年によってはゼロで計上されているような、ゼロというかそもそもないというような年もありまして、今になってそういう目で見れば気づく可能性はあったんだなということで、改めて私自身反省といいますか、今後はそういったところもしっかりと気づくような、自らの能力も高めていかなければならないと思ったところでありますけれども。
これは、監査の方もこれまでそれを指摘するということはなかったということでありますので、まず率直に今回の都営住宅等事業会計における消費税未納問題を見抜けなかったことについての所見をお聞かせください。
○水野監査担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 今回の事案につきましては、都民の皆様の信頼に関わる重大な問題と認識しております。
当局では地方自治法の規定に基づき、都の事務執行等を対象とする定例監査や、各会計の決算書類を確認する決算審査等を行っておりますが、毎年、各局への監査に当たっては、監査種別ごとの趣旨を踏まえ、それぞれ一定の事業や帳票、資料等を抽出し、必要に応じて関連する内容等を精査しております。
そうした中で、委員ご指摘の件につきましては、過去の監査において抽出対象としておりませんでした。
○西崎委員 ありがとうございます。監査も含めて行政の無謬性みたいなものを殊さらに突き詰めるつもりは私はございません。それは、当初申し上げたとおりでございます。むしろ、様々な監査から出されている報告書等々を拝読していても、それぞれ対象とした事業の事務事業の進め方であったり、契約や手続の不備の指摘であったり、また書類の取扱いの不備であったり、本当に細かなところまで指摘をされていて、すばらしい仕事をされているなというふうに感じているところでございます。
一方で、今、お答えにもありましたけれども、これまで今回問題となっていた事案が過去の監査で抽出対象とされていないということでございました。すなわち、そのときそのとき何か取り出していってしっかりとチェックをするということはされていたということでありますけれども、今回、それを取り出して確認をするということがなかったということなんだろうなと思うんですけれども。
逆に、各局としては当然日頃の事務事業を進めていく中で適正な執行を心がけていらっしゃるかとは思いますけれども、やっぱり監査の皆様がいつか何かチェックするかもしれないってかなり抑止力といいますか、やはりちゃんとやらなきゃというような動機づけにもなると思うんです。一方で、逆に抽出対象にほぼこれはならないだろうなと思うようなところで、何か気が抜けてしまうみたいなことがあるんではないかと、少し危惧をするところでございます。
ということで、そういった監査は、今、ご答弁にもありましたけれども、様々な状況に鑑みて対象を決めてチェックをしているということでありまして、そうした、じゃあ何をどういうふうに取り上げていくかというところを、やっぱり大本になっているのは毎年の監査基本計画、これがスタートなのかなと思っているところでございます。
そこで、改めてといいますか、今回の事案を受けてというところもありますけれども、この間の監査基本計画、これが適切に策定をされてきたものなのか、見解を伺います。
○水野監査担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 監査基本計画は、社会経済状況や都政の動向を踏まえ、リスクの内容やリスクが生じる可能性とその影響及び過去の監査結果やその措置状況、さらには監査資源等を総合的に勘案し、監査の基本方針等を定めているものでございます。毎年、監査実施の前年のうちに、監査委員の合議により、この基本計画を策定しております。
○西崎委員 今、お答えありましたように、様々な状況であるとか事情を勘案して決めていると、合議で決定、策定をしているということでございます。
この監査基本計画につきましては、監査事務局のサイトでも四半世紀分ほどずらっと公開をされていて、ちょっと眺めてみると、やはり今ご答弁にもあったように、時代に応じて変化をしてきているんだなということを経年で見ることができるということでございます。
少し見てみると、最近の特徴の一つに重点化というところがあるのかなと私なりに拝見をしたところでございます。直近のものを見てみても、都の事業におけるリスクの評価を適切に行い、リスクの重要度を踏まえた上で監査の重点化を図り、効率的かつ効果的な監査を実施すると、こういう記述が方針の中でございますけれども、考え方として非常に大事だと思います。別にこれに異論を唱えるということではありませんが、一方で、先ほどご答弁をいただいたように、今回の消費税の未納の問題については抽出対象とされてこなかったということでございます。
議論としては難しいんですけれども、じゃあ例えばそれをきちんと見抜くことができるというためには何が必要だったのか、重点化する対象をきちんと捉え直すということなのか、もしくはもう少し重点化というより広げていくというような計画にすべきだ、いろいろな考え方があろうかと思いますので、ここでこうすべきだということは申し上げませんけれども、やはりこうした事案を受けて、今後の監査基本計画、改めて検討していく余地があるのではないかということは、この場で指摘をさせていただきたいと思います。
さらに、いずれの場合でも、例えばそういった監査基本計画をどうしていくかということは、また改めて監査委員の合議で決定していくということかと思いますけれども、どんな場合にあっても、やはりそれを、計画を実際に進めていく上での監査体制というものがしっかりとしたものであるということは、もう大前提であろうかと思います。
そこで伺いますが、それを支える監査事務局の体制であったり専門性、これをどのようにこれまで充実をさせてきたのか伺います。
○水野監査担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 当局では、公認会計士の資格を有する職員による各種研修のほか、会計検査院等が主催する外部研修などに職員を参加させております。さらに、弁護士など外部の監査専門委員から専門的見地に基づく助言を受けるなど、監査実務能力の充実強化を図っております。
○西崎委員 内外の研修であったり、いわゆる有識者の助言等々、充実をさせてきたということでございます。
繰り返しになりますが、別にそれを疑っているわけではなくて、実際に成果物として出てきているこれまでの監査の指摘というのは、本当に様々多岐にわたってきちんとした指摘をされていることが基本的にはほとんどそうであるというふうには捉えております。
一方で、少し違う角度からちょっと伺いたいんですけれども、監査委員のというんでしょうか、監査の権限について少しお聞きをしたいと思います。
ちょっと話が一回飛びますけれども、包括外部監査の話になってしまいますけれども、二〇一九年度の包括外部監査では、産業労働局のファンドを活用した中小企業やベンチャー企業の支援事業というものが対象にされておりました。これは別の場所でもいろいろ指摘ありますけれども、東京都が最近、最近というか歴史的に多くありますけれども、ファンドを活用した事業というのは、やっぱりそのちょっと中身がなかなか見えづらい、分かりづらいというような課題があるところを、この包括外部監査の報告書から抜粋すると、ファンドへの出資額の源泉は当然ながら都民の税金である、出資は当該目的を達成するための手段の一つにすぎないため、ファンドへ出資して終わりということではなく、継続的にモニタリングし、説明責任を果たす必要があると。各局に対して、その情報公開の在り方に対しての指摘でありますけれども、これは全くそのとおりだと私も思っています。
一方で、今回のこの事務事業質疑、別の委員会、経済・港湾委員会でありますけれども、包括外部監査人に対して、このファンド事業に関して、投資先企業名、投資形態、投資額等の情報が、監査人に対して明らかにされていないという答弁が出たところでございます。すなわち、当然監査人自体にも守秘義務がありますから、それを別に公に出すということではなくて、ただチェックをするという立場の監査人にも明らかにされなかったということが、今回の答弁で明らかになっています。
包括外部監査は総務局の方の所管だということですので、そのことについて今ここは聞きませんけれども、単純に監査委員監査についてお伺いをしたいんですが、そもそもの監査自体は、地方自治法の百九十九条で、監査委員は財務に関する事務の執行及び経営に係る事業の管理を監査することとされているところでございます。一方で、私的な契約上の守秘義務と衝突する場合、どう整理するのかなというところをちょっとお聞きしたいんですけれども。
いわゆる監査では、その監査対象局が契約上の守秘義務があって資料等の提出を拒んだという場合があるかと思いますが、そういったときに情報を、資料を提出させるということは可能なんでしょうか。見解を伺います。
○水野監査担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 監査委員監査では、監査実施局に対し監査実施の通知を行い事前の資料提供を求めるとともに、実地監査の際、現場で資料の閲覧等も行っております。
なお、地方自治法等の法令には、監査委員が監査対象局の職員に対し強制的に資料を提出させるなどの権限に関する規定はございません。
○西崎委員 ありがとうございます。そういった資料を提出、強制的に出させるという権限は規定されていないということでございます。
しかし、そもそもこれ、出してほしいなという思いは私は持ってしまうんですけれども、やはり監査の委員の皆様、そして事務局の皆様にも、強く求めていただきたいなと思うところでございます。
すなわち、その資料が提出をされないことによって自治法に定められている監査をきちんと実施できているのかと、こういう話にもつながりかねない。もちろん解釈いろいろありますので、いや、できているんだっていう人もいれば、いや、これじゃ足りないんだ、この線引きってなかなか難しいんですけれども、やはり適切に監査を行い、事業をチェックをしていくということは非常に重要でありますし、そういった意味では、要はぜひ監査委員、またそれを支える事務局の皆様にも、そうした強気でといういい方がいいのか分かりませんが、しっかりとこれを求めていくということをやっていただきたいと思うところでございます。
私自身も地元の目黒区で監査委員を一期務めた経験がありますけれども、やっぱり各部署嫌がりますよね、監査って。嫌がられるものだと思います。しかしながら、監査って役所を守ることに直結をするというふうに私は思っています。
すなわち、行政がふだんの事務事業の執行上で抱えている不適切なものであったり、危なっかしいもの、こういったものをしっかりと指摘をして、そしてやめさせて、リスク要因を取り除くというのが監査の皆様の仕事であって、それはいってみれば逆に都庁を守る、職員の皆様を守る、ひいては都民の利益を守るということ、この大きな意義が、皆様の仕事にはあるんだろうなというふうに思っています。
そうした観点から、様々、先ほども強制的に資料を出させるという権限まではないということでありますけれども、皆様の仕事ぶりというものは非常に意義のあることだと思いますので、そこはいろいろな、多分ケース・バイ・ケースで各局とのやり取りがあろうかと思いますけれども、ぜひ実効性の高い監査に努めていただきたいということを改めて申し上げておきたいと思います。
ということで、最後に、今回、消費税未納問題もありましたけれども、今後引き続き皆様には監査の着実な実施をしていただきたいと思っておりますけれども、今後の取組に向けての見解を伺って、私の質問を終わります。最後、ご答弁お願いいたします。
○水野監査担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 今後も引き続き事務局の体制や職員の専門性をより一層充実させ、実効性の高い監査を実施してまいります。
○坂本委員 国民民主党東京都議団の坂本まさしです。どうぞよろしくお願いします。
監査事務局は、都政における信頼の番人であるというふうなことだと思います。財務や業務の両面から、都政運営の健全性を守る極めて重要な役割を担っておられるということです。
今、行政を取り巻く環境そのものが複雑化して、政策効果の検証ですとか住民満足、こういった質まで踏み込んだ監査が求められる時代に入っているんじゃないかというふうにも感じるわけであります。私は、その監査を間違い探しというようなことだけではなくて、そういった都政をよりよくするための知の循環、これを生み出すための対話ではないかというふうにも捉えているわけであります。その観点から、三点ほど伺わせていただきます。
まず一つ目ですが、東京都の事業においては予算執行の適正性と併せて、政策そのものが都民生活にどのような成果をもたらしていったのかという結果の検証こそが、行政運営の土台ではないかというふうに思うわけです。その監査の本質というものが、同じ失敗を繰り返さない、そういった知恵を共有するというようなことであって、各局における事業のPDCAに関して監査結果をどのようにフィードバックをし、都庁全体の経営品質、こういうものを高めていくのか、この見解を伺わせてください。
○水野監査担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 当局では、監査で指摘した事務の誤りなどについて、各局から年二回、措置状況の報告を求めております。令和六年からはその報告の際、各局に事務の誤りの原因分析を求めており、再発防止に向けた取組の実効性向上を図っております。
また、監査結果のフィードバックにつきましては、全庁担当者向けの監査情報連絡会や職員向けメールマガジンを通じて庁内各局に向け、指摘内容の分析や、共通して誤りの起きやすい事例を周知しております。
○坂本委員 ありがとうございます。ただ誤りを正すだけではもはや都政の複雑さには追いつきませんので、求められているのは問題が起きる前の兆しをつかむ予防型、リスク検知型の監査もできるといいんではないかと。その鍵となるのがデジタルの活用だと思うわけであります。
ということで、監査のDXについて伺いたいと思いますが、都庁全体のDXが進んでいく中、監査領域でもAIですとかデータ分析を活用したデジタル監査というものが期待されていると思います。これまでの財務データなどの分析を生かした監査の導入状況ですとか、そして今後の展望についても伺わせてください。
○水野監査担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 当局では、監査の効率性及び質の向上を図ることを目的として、令和三年度からデジタル技術の活用を開始しております。
具体的には、決算審査において、決算データを用いて審査意見書の表作成を自動化するとともに、財政援助団体等監査において補助金の執行状況などのデータを分析し、その結果を監査対象の選定に活用しております。
AIを含めたデジタル技術の活用促進につきましては、今後、全庁の活用状況を見ながら、必要に応じて検討してまいります。
○坂本委員 ありがとうございます。デジタルは監査の精度も効率も大きく高めると思いますが、どれほど技術が進歩しても行政が自らの義務を怠れば、一瞬でその信頼は揺らいでしまうということだと思います。だからこそ、組織としての自律と誠実さ、そういったものが問われるんだと思います。
そこで、先ほども委員の方からありましたが、最近報じられた消費税未納の事案についても伺わせてください。行政自らが納税義務を怠るということは、都民からすれば信頼の根幹が揺らぐ出来事であります。監査事務局として今回の事案をどう認識しておられるのか、また同様の事案を繰り返さないためには監査としてどのような対応を行っていこうとされているのかを伺わせてください。
○水野監査担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 監査を通じて行政への信頼性を確保していく立場から、都民の皆様の信頼に関わる重大な問題と認識しております。
今後、総務局における監察の状況を注視し、必要な対応を検討してまいります。
○坂本委員 ぜひよろしくお願いします。ここまで三つの質問申し上げてまいりましたが、PDCA、デジタル活用、行政の信頼性、これらは別々の論点ではなくて、都政全体の品質をどう底上げするのかという一本の線でつながっているんじゃないかと思います。
監査は都政のチェック機構であると同時に、行政と市民、都民をつなぎ直す信頼のインフラではないかと思うわけであります。数字を整えるだけでは信頼は戻りませんので、デジタルの力で仕組みを強くして、人の目と心で行政を誠実に保っていただく。その両輪がそろってこそ、東京はより透明でより強く、そして優しい行政へと進化できるんじゃないかというふうに考えるわけであります。
私も、引き続き現場の声を丁寧に受け止めながら、都政の信頼基盤を一歩ずつ確かに積み上げてまいりたいと存じます。質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○望月委員 参政党の望月まさのりです。本日もよろしくお願いいたします。
いきなりで大変恐縮なんですが、まず冒頭、監査事務局が実施する監査の基本方針についてお示しいただいた後、監査事務局において行っている重点監査のテーマ設定について、その基準をお示しください。
○水野監査担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 毎年作成する監査基本計画では、一年間の監査基本方針として、都の事務事業につきまして、合規性はもとより、その成果や効果等を分析し、経済性、効率性、有効性の観点から、都民の視点に立った監査を行うこととしております。
また、定例監査の実施計画では、社会経済状況や事務執行上のリスク、監査対象局の特性等を考慮し、局ごとに重点監査事項を選定し、監査結果を都民に分かりやすいよう監査結果報告書に取りまとめております。
○望月委員 ご答弁ありがとうございます。監査が合規性のみならず、経済性、効率性、有効性の観点からも実施されていることが確認できました。合規性だけではないという視点については後ほど触れさせていただきます。
さて、都では、行政の効率化やサービス向上を目的としてAIの活用が急速に進んでおり、庁内業務の自動化だけにとどまらず、対象分野も広がっています。しかし、その一方で、AI導入に際し技術的メリットだけに偏っていないか、命、生命の尊重、国家主権、教育的価値に反していないかといった視点から、慎重な検証が不可欠であると考えます。
現在、世界では、AIをめぐり国家間競争が激化し、アメリカや中国を中心に、軍事、経済、社会統制の領域にまで影響が及んでおります。AIの使い方次第では、個人の尊厳や自由社会の根幹が脅かされかねません。都におけるAIの活用は善意から始まった取組ですが、だからこそ、真に都民の利益につながっているのかを行政内部ではない第三者の視点から検証する機能が必要であり、その役割こそ監査事務局が担うべきだというふうに考えております。
私が特に懸念するのは、都民の健康や命に直結する領域において、AIが判断プロセスで関わる場面が増えることにあります。その場合、判断の適正性や偏りの有無を誰がどのように検証するのかが課題となり、監査委員が評価できる体制が不可欠であります。
また、AI活用には技術以外にもリスクがあります。外資系クラウドや生成AI利用時の個人情報、行政情報の国外流出のリスク、教育現場における子供への影響、効率性偏重により福祉や人間性が後回しになる危険性など、見えにくい副作用が存在します。これらを倫理的、人間的観点も含めてチェックできる監査体制が求められております。
昨今、政策企画局で行われている都民参画型キャンペーン「東京で叶えたいこと」を実施されておりますけれども、二〇五〇東京戦略の策定に当たり、ブロードリスニングというAI分析の手法を用いて意見反映を行ったとのことでした。それで収集した意見等なんですけれども、どの分野にどれだけAIが溶け込ませたかは判然としていないそうです。私が先ほど述べた懸念が十分に払拭されないまま、AIが政策決定に反映されているということではないでしょうか。
そこで伺います。AIに関する事業の実施状況等について監査を行った実績があるのか、また、実績がない場合、今後の監査実施の見通しについてお示しください。
○水野監査担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 これまで、AIに関する事業につきまして重点監査事項に選定したことはございません。今後、全庁的なAIの活用状況を見ながら、必要に応じて重点監査事項の対象事項を検討してまいります。
○望月委員 ご答弁ありがとうございます。現時点では、監査が実施されていないとのことですけれども、デジタルサービス局によれば、都が活用しているAIはアメリカ製のものだと聞いております。国産のものではないということであれば、やはりAI関連事業については早急に監査を実施していただく必要があると考えます。
人口減少が深刻化する中、人手不足の対策として安価な労働力を求める移民政策を安易に進めることについては、多くの懸念があります。欧州各国の失敗事例が示すように、短期的な労働力確保が文化的摩擦や治安悪化を招き、国家の統合やアイデンティティーに影響を与える可能性も大いにあります。だからこそ、AI活用が必要である一方で、人間の尊厳や国家主権や教育の価値が軽視されることがあってはなりません。国際情勢や時代の変化に応じた独立した監査と提言を求めさせていただきまして、次の質問に移ります。
次の質問ですが、特別会計の監査についてはさきの委員から質問がありましたので、意見だけ述べさせていただきますけれども、先日の総務委員会におきまして、私の方から、住宅政策本部だけの責任にするというのは酷であるというふうにお伝えさせていただきました。本来、特別会計に移行した年、あるいは翌年以降、可及的速やかに監査を実施してさえいれば、今回のような事態は未然に防げた可能性が大いにあるというふうに考えております。
また、先日いただきました資料を確認したところ、平成十四年度以降新設された特別会計においては、今回の都営住宅等事業会計を含めて、たったの四会計だったというふうに伺っておりますので、やはり都庁としても注目度の高い分野だというふうには思っておりますので、このたった四つっていうところもありますので、やっぱり移行する年、もしくはその後、一年後か二年後か三年後か分かりませんけれども、可及的速やかに、そういった注目度の高いものについては早期の監査の実施っていうのもご検討いただきますと幸いです。特別会計の質疑については、以上で終わります。
次に、脱炭素関連について伺います。
環境局によれば、二〇三〇年カーボンハーフ、二〇五〇年カーボンニュートラルを目標に取り組んでいるとのことですけれども、既に欧米諸国では脱炭素政策の見直しが進んでおります。
そこで伺わせていただきます。脱炭素化に向けたロードマップ等に関し、これまで監査を行った実績があるのかお答えください。
○水野監査担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 これまで、二〇三〇年のカーボンハーフに向けたロードマップ全体につきましては、監査のテーマに選定してございません。
なお、令和六年定例監査においては、当該ロードマップに係る各局の事務事業に着目し、東京ゼロエミ住宅や水素エネルギーに関する事業を重点監査事項のテーマに選定し、監査を実施しております。
○望月委員 ご答弁ありがとうございます。全体を見渡した達成状況等については、監査が行われていないということが分かりました。
都の資料にも多く使われていますけれども、脱炭素達成に向け我が国政府の示した直線的な指針、あのグラフです。直線的なグラフ。二〇三〇年には四六%まで削減するというところのグラフなんですけれども、その目標を設定し、脱炭素を本気で実現しようと考えている都庁の職員の方々が、現時点において、本当に達成することができるのだろうかと疑問を感じないこと自体に私は違和感を覚えます。
テーマ選定プロセスについても先ほど伺いましたけれども、脱炭素政策については従来から国際的にも重要度が高く設定しておられまして、国家的にも推進されている政策であるにもかかわらず、なぜこの進捗状況について確認を含めた監査が行われてこなかったのかというところに疑問を感じます。
監査の役割とは、先ほど確認いたしました合規性だけではなくて、経済性、効率性、有効性の観点も含めた上で、我が国の動向だけではなく、もちろん昨今の国際的な動きも注視しながら、進捗状況の管理や、真に都民の利益に資する事業となっているかどうかを常に監査し、その年、その都度にくさびを打っていく機能を果たすことが役割だというふうに考えております。
我が国政府は、官民合わせて十年間で百五十兆円規模の投資により脱炭素を進める方針ですが、都においては、これまでどれほどの予算を投入しどれほどの成果があったのか、あるいは、経済への影響や国民負担がどれほどあったのか、こうした視点から監査が必要なのは明白ではないでしょうか。
二〇二三年のデータによると、日本のCO2排出量は、世界全体のたった二・六%です。一方、中国は約三一%、アメリカは約一四%を占めております。東京都をはじめとする我が国が膨大な予算と労力を投じてゼロカーボンを達成したとして、温暖化抑制にどれだけ寄与するのか、これは都民の最大関心事といっても過言ではありません。
一部研究機関の試算では、日本がCO2排出量ゼロ、いわゆるゼロカーボンを達成したとしても、地球の平均気温の上昇抑制効果は〇・〇〇六度にとどまるとされている見解もあります。この〇・〇〇六度という数字を踏まえれば、欧米各国が脱脱炭素に政策転換をし始めていることからも、都が主導し政策転換を先導することも検討するべきではないでしょうか。
このまま我が国だけが巨額の投資を続け、国民が再エネ賦課金として毎年何万円もの負担を強いられる状況が続いても、現在の仕組みでは最終的に海外企業に利する構造になっておりますので、政府は、政府もそうです、東京都も、一体誰のために脱炭素を実現したいのかが分かりません。
以上から、二〇三〇年のカーボンハーフ、二〇五〇年カーボンニュートラルの有効性、効率性、経済性こそ、まさに監査が必要な分野ではないかと思いますが、見解を伺います。
○水野監査担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 今後も、各局事務事業の執行状況等に着目し、状況に応じて定例監査の重点監査事項について適切なテーマを選定してまいります。
○望月委員 ご答弁ありがとうございました。先日、局にいろいろと確認をしたところ、二〇三〇年に向けて一度排出量が増えているんですね。そこで説明を求めたところ、一時的に確かに排出量は増えましたが、二〇三〇年及び二〇五〇年の目標達成に向け、これから加速度的に排出量が減っていきますというふうに職員の方にお聞きしました。もうここまで来ると、正直本当かと疑問に感じる方が僕は真っ当な気がします。
世界各国が政策を見直している中、我が国政府がいつかじを切り直すか注目していきたいですが、別に都が国の方針にそのまま従う必要もないと思います。都が独自に監査を実施し、経済性、効率性、有効性の観点から疑問があるという結果が出れば、国を動かすことも大いにできると考えます。
世界の潮流が変わりつつある今、都として避けて通れない重要な論点でありますことから、今後、様々な分野においてしっかりと監査を実施し、第三者としての立場から忖度なく、真に都民の利益に資する監査機能を発揮していただくことを強く要望いたしまして、私の質疑を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○福島委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福島委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
以上で監査事務局関係を終わります。
○福島委員長 これより政策企画局関係に入ります。
初めに、先般の人事異動に伴い、交代のありました幹部職員について、政策企画局長から紹介があります。
○佐藤政策企画局長 さきの人事異動に伴い、就任いたしました当局の幹部職員を紹介させていただきます。
外務長の桑原敦でございます。政策担当部長の島崎健一でございます。
以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
〔理事者挨拶〕
○福島委員長 紹介は終わりました。
○福島委員長 次に、事務事業に対する質疑を行います。
本件については既に説明を聴取しております。
その際要求いたしました資料はお手元に配布してあります。
資料について理事者の説明を求めます。
○早川総務部長 九月十八日の当委員会におきまして要求のございました資料一点につきましてご説明申し上げます。
恐れ入りますが、お手元の総務委員会要求資料をご覧ください。
初めに、一ページをお開きください。1、東京都における国家戦略特区の取組状況でございます。
次に、七ページ、2、アジアヘッドクオーター特区における外国企業誘致の目標に対する到達状況でございます。
以上、簡単ではございますが、資料の説明を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願いします。
○福島委員長 説明は終わりました。
ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
発言を願います。
○本橋委員 よろしくお願いします。
まずは、都の広報について質疑いたします。
都民の都政に関する関心を高めるとともに、都政の信頼と理解を得るためには、何よりも正確で、分かりやすく、よく伝わる広報であることが重要であります。
都はこれまでも、都政情報の発信の手法として、広報紙やビラはもちろんのこと、SNSや動画投稿サイトを駆使してきております。また、昨今では、生成人工知能の利活用もあるようでございます。都民の都政情報に関する知る権利を保障、充実させる意味でも、およそ今日考えられる正確で、分かりやすくて、よく伝わる伝達広報手段の構築に取り組むことが望ましいと思います。
そこでまずは、都の広報の基本的な考え方についてお聞かせいただきたいです。
○鈴木戦略広報部長 都の広報活動は、政策が都民にしっかり届いてこそ政策たり得るという認識の下、都民や事業者が必要な情報を正確に、分かりやすく、タイムリーに届け、行政課題の解決に貢献することを目的としております。
また、都民の都政への信頼を高め、安心を確保するためにも、政策の効果を都民に伝え、実感していただくことも不可欠でございます。SNSやAIが社会に浸透し、都民と都政との接点が多様化する中、都民一人一人を意識した伝わる広報を実現するため、全ての職員が広報の当事者として創意工夫を凝らすことを基本的な考え方としてございます。
○本橋委員 都が取り組んでいる広報伝達手段には様々なものがあるわけですけれども、それぞれに一長一短、メリット、デメリットがあるかと思います。その点に関しては、広報伝達内容を届ける対象者層との兼ね合いも生じてくるかと思います。高齢者にとりましては広報紙といったペーパーベースのものがありがたいでしょうし、逆にいわゆる今どきの若者にとっては数分ないし数秒の動画投稿サイトが人気だと思われます。広報手段のバリエーションを充実させるとともに、子供、若者、高齢者あるいは障害者など、戦略的にカテゴライズし、最も効果的と思われる広報手段を採用することが重要であると思います。
そこで、都は、子供、若者、壮年や高齢者、さらには障害者など、どのようなターゲットに対してどのような広報手段を採用、駆使しているのか、取組についてお聞かせください。
○伊藤戦略広報担当部長 都は、発信内容によってターゲットとする層を定めまして、それに応じた最適な媒体を活用して効果的な発信を行っております。
例えば留学支援策につきましては、対象となる若年層のSNSの利用率が高いことから、スマートフォンで見やすい縦型ショート動画を作成いたしまして、Xなどで効果的に発信してございます。
高齢者に多く読まれております「広報東京都」では、文字サイズの拡大や、イラストやグラフの活用により、見やすく、読み応えのある紙面となるよう工夫しております。
障害のある方向けには、知事の記者会見などにおきまして手話通訳の表示や字幕配信を行うほか、「広報東京都」の点字版や音声版を作成、配布するなど、アクセシビリティー向上に努めてございます。
○本橋委員 都は、それぞれターゲットに合わせた広報手段によって発信ができているといたしましても、発信それ自体に訴求力が備わっていることが重要であります。この訴求力を高めるためとして、例えば都は、HTTに関してチョコレートプラネットさんと堀越麗禾さんに登場してもらうなど、工夫していることはしております。
もっとも、芸能分野で活躍する方など有名人を登用する場合、その費用面とか肖像権の発生などのハードルがあることは重々理解しているところであります。その意味で、ギャランティーゼロで済む小池都知事自ら行う都の施策発信も重要になってくるわけでございます。
そこで、都民に対して効果的ないし最適化された広報とするためのコンテンツの訴求力向上に取り組む都の取組、工夫をお伺いいたします。
○伊藤戦略広報担当部長 都では、施策が確実に伝わり活用されるよう工夫を凝らした訴求力の高いコンテンツを制作し、広報効果を高めております。
例えば行政情報と接する機会の少ない若者への広報では、知事の記者会見の内容を全編収録した長尺動画に加えまして、六十秒の縦型ショート動画を作成し、SNSでタイムリーに発信しております。また、AI技術を活用した広報アバターによりまして、都の施策を平易な言葉で親しみやすく紹介し、都政への関心を高めております。
さらに、HTTの推進におきましては、新たに多くの人に人気のあるタレントを起用した冬のHTT兄妹の動画を発信し、投稿から約一か月で五百万回以上再生されております。このように、タレントやインフルエンサーを効果的に起用することで、戦略的な広報に努めております。
○本橋委員 もろもろご答弁いただきました。分かりやすくてよく伝わる広報をこれまで以上に実践していただきまして、多くの都民から都政への信頼、共感と参画を得るように、ぜひともしていただきたいと思います。
次に、若者の意見を反映する都政というテーマで質疑させていただきます。
それは、正確で分かりやすくてよりよく伝わる都政情報が若者に届いていることと、若者自身の意見が都政に反映されていることの実感、現実があることとは、同じコインの表と裏と思うからでございます。
そもそも、少子高齢社会の中にあって、若者ないし若年世代は貴重な存在になっているといえます。また、人口構成においても、若者の絶対数は少ないということもいえると思います。十八歳になるまで選挙権がないことや、被選挙権はさらに二十五歳ないし三十歳と年齢が高くなるといった事情などもございます。こうして若者ないし若年世代の意見が政治、行政に届く機会は、社会構造的に限定されていると理解することができまして、若者の中に、どうせ何をしても現状は変わらないといった閉塞感の高まりと、それが若者世代で蔓延してしまうことに注意すべきであると思っております。
我が会派の取組として、例えば令和五年第四回定例会の代表質問において若年層の住まい確保への支援強化を求めるなど、適宜若者たちに寄り添った政策提言をしているつもりでございます。
都の取組としても、東京グリーンビズにおいて若者が意見を発信する機会を設けたり、SusHi Tech Tokyo 二〇二四において若い世代がイベントの企画や運営に参画するとともに、若者の意見や考えを取り入れたりもしていることは理解しております。
もちろん、これらにとどまらず、さらに多くの政策分野において若者世代の声を政治、行政の場に積極的に取り入れる取組が考えられることはいうまでもございません。特に、このたび示されました二〇五〇東京戦略において、多くの政策分野に若者、若年世代の意見や要望、分析、反映するとともに、実効性ある政策へと昇華させることが極めて重要であると思います。
将来の東京を担う若者たちの声を政治、経済、行政の分野に積極的に取り入れることは極めて重要であり、自治体によってはそういった趣旨の条例を定めているところもあると伺っております。ターゲットに合わせた広報は重要でありますけれども、未来の東京を築く上で、若い世代の視点や感性を受け止め、都政運営に生かしていくことが不可欠だと思うわけであります。
そこで、二〇五〇東京戦略の策定、推進に当たって、若者の声をどのように聞き、どのように反映させていくのか、都の取組をお伺いいたします。
○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略では、将来を担う若者が希望に満ちあふれ、描いた夢をかなえられる東京をビジョンとして掲げ、施策展開を図っております。
戦略の策定に当たりましては、都民向けアンケート調査や、都内の大学や大学院に通う学生約千人を対象としたワークショップを開催したほか、AI技術を活用したブロードリスニングという手法により、若年層から多くの意見をいただいたところでございます。こうした声を踏まえまして、若者分野を戦略の一つとして新設したところでございます。
また、戦略の推進に当たりましては、高校生などが直接知事と語り合うイベント、知事と議論する会を開催しております。AIなどのデジタルでかなえたい未来の東京について、中学生から三十歳未満の方々に意見を募るなど、若者の多様な声を都政に反映できるよう取り組んでおります。
○本橋委員 答弁、しかと拝聴させていただきまして、若者の視点を尊重し、丁寧に受け止めようとしている姿勢は本当に重要であるかと思います。引き続き、こうした取組を通じまして、若者の意見を政策にぜひとも反映していっていただきたいと思うわけであります。
次に、東京グリーンビズについて質疑させていただきます。
令和五年七月、都民と共に暮らしにゆとりと潤いをもたらす緑を育み、百年先に継承する緑のプロジェクト、東京グリーンビズが始動いたしました。公共用地におけるグリーンインフラの導入、雨水浸透能力の評価、屋敷林や農地を守るための補助の拡充、基礎自治体の取組への支援など、大変多くの施策が盛り込まれているところであります。
そこでまずは、改めて東京グリーンビズの意義、目的をお伺いいたします。
○千田計画調整担当部長 東京グリーンビズは、自然と調和した持続可能な都市を目指し、百年先を見据えて立ち上げたプロジェクトでございます。都民の皆様や区市町村、民間企業など、様々な主体との連携により、農地、屋敷林等を守る取組、公園の整備など育てる取組、グリーンインフラなど自然の機能を生かす取組を進めていくこととしております。
○本橋委員 先月、都民が緑に親しみ育むきっかけとなることを目的とした都主催のイベント、東京グリーンビズDAYが開催されまして、大勢の参加者があったとのことでございます。都と一緒に東京グリーンビズを推進している民間企業や団体と連携しまして、ステージプログラムやワークショップなどが実施され、参加者は緑を楽しむ、できたようであります。ステージプログラムでは、有名なガーデンデザイナーによる、人生に必要なボタニカルライフの楽しみと題した講演があり、地域に合った植物を選ぶことで手を入れなくても美しいサステーナブルガーデンができることなどを学ぶことができたと伺っております。
こうして、都は、東京を自然と調和した持続可能な都市へと進化させるため、官民連携の下に取組を進めているのがうかがい知れるわけであります。行政だけでなく、民間を巻き込んで実施したイベントだからこそ、大きな話題と反響が得られたものだと思っております。
そこで改めて、都が民間企業や団体と連携することの意義、目的、現在の取組状況をお伺いいたします。
○千田計画調整担当部長 東京グリーンビズを進めていくためには、行政だけではなく、都民の皆様や企業と共に官民一体となって取組を広げていくことが重要でございます。そのため、令和六年三月から、都と協働して取組を進める企業などをコラボレーションパートナーとして募集し、まちづくりでの緑の創出や森林の保全などに取り組む企業など、現在五十四団体が登録しております。
都は、コラボレーションパートナーと共にまち中の壁面緑化を進めるほか、十月には緑の取組を発信するイベント、東京グリーンビズDAYを、再開発により約二万四千平米の緑地を新たに生み出した麻布台ヒルズで開催いたしました。多摩産材を使った時計づくりのワークショップや民間の緑化技術の展示や実例紹介などを行い、約八千人もの来場者を集め、東京グリーンビズの取組の輪を広げております。
○本橋委員 東京グリーンビズDAYの参加者の中には、世田谷の砧公園でボランティア活動をしている方もいるとのことで、東京グリーンビズの取組が広がっていることが実感できたところであります。
東京の緑を生かす観点で最もふさわしいと思えるものを挙げるとすれば、田植や稲刈りの実践などのいわゆる体験農園の普及促進であります。これによって、私たちの主食のお米や、トマト、ナス、キュウリなどの野菜づくりの体験を通じまして、東京の緑の大切さには収まり切らない農地の保全、確保、食料自給率の低さ、日本人にとってのお米の重要性など、地域や国が抱える様々な重要課題に関心が及ぶこととなります。
東京グリーンビズDAYでは野菜を使ったワークショップなども実施され、お子様も楽しみながら緑の役割や大切さを学ぶことができたとのことであります。このように、都民が緑のことを学び、緑の保全や創出に向けて主体的に行動することが、東京を自然と調和した持続可能な都市に進化させるために極めて重要であります。
そこで、東京グリーンビズにおける、都民参画の促進に関する都の取組状況についてお伺いいたします。
○千田計画調整担当部長 より多くの都民の皆様にプロジェクトに参加していただくためには、都民の皆様に東京グリーンビズの意義や取組を認知、ご理解いただき、共感してもらうことが重要でございます。
そのために、都は、コラボレーションパートナーと共に、公園でスポーツを楽しみながら緑の役割を学べるプログラムの実施や、丸の内や渋谷などの民間施設でのPR動画放映により、緑を育てる機運を醸成するほか、農業に携わるきっかけとなる体験農園の魅力をPRするなど、都民の緑や農地保全への関心を高める取組を進めております。
こうした取組を通じて、より多くの都民の皆様が緑に触れ、積極的に緑を守り育てる活動に参画していただけるよう後押ししております。
○本橋委員 るるご答弁いただきました。東京グリーンビズが始まって三年目に入りました。着実に新しい層を取り込んでいることを評価したいと思います。今後ますます取組の輪が広がることを期待しております。
さて、冒頭、東京の緑を守る、育てる取組を進めていくとのご答弁がございました。二〇五〇東京戦略でも緑の減少に歯止めをかけることはもちろん、緑を適切に維持管理をすること、さらには、豪雨や暑さ対策にも寄与する緑の多様な機能の認知向上などに関する取組をうたっております。
特にこの季節、かつ、落葉樹に関してではありますが、その落ち葉の清掃や掃除が、所有者にとって大変な労力であります。
実際、私の地元町会であったことでございますけれども、ご高齢の家庭で、その負担感から、樹齢二百年近いケヤキの木を伐採、撤去してしまった例もございます。
東京グリーンビズについて、るるやり取りをしてきたように、一たび伐採、撤去してしまいますと、東京にとって大事な樹木、緑は二度と復活しませんし、見ることも、止まり木で一休みしている小鳥のさえずりすらももう聞くことはできません。地域住民同士が身の回りにある緑を自分たちで守り育てるんだといった気概を育んでもらうことが重要だと、私は体感しております。
そこで、東京の緑を守る、育てる取組を進めていくには、単に緑に親しむだけではなく、共に樹木管理をすることの重要性を学ぶ機会を創出するとともに、地域住民の理解と共感を得ていくことが重要と考えます。東京都のこの点に関する考えと取組をお伺いいたします。
○千田計画調整担当部長 樹木には、人に潤いや安らぎを与えるほか、都市環境の改善、美しい都市景観の創出など、様々な役割がございます。東京グリーンビズの取組を推進していくためには、都民の皆様に対して、緑に親しむだけでなく、樹木の維持管理やその重要性を学ぶ機会を提供し、次世代に継承すべき社会共有の財産である東京の緑を都民の皆様と共に守り育てていく機運を醸成していくことが重要でございます。
そのため、都は、コラボレーションパートナーと連携し、都民向けに樹木医などの専門家から樹木の育て方や点検方法などを学ぶ講座や、植樹や下草刈りをする森林保全などの体験参加型プログラムを開催しております。
今後も、都民の皆様への啓発活動や学びの機会の提供を通じまして、理解と共感を得ながら取組を推進してまいります。
○本橋委員 ぜひ一本でも多く大樹が守られることを願う次第でございます。
さて、昨年七月に東京グリーンビズマップが公開されました。このマップは、緑のスポットへの訪問を促すことに加え、都内には実は多くの緑があることを認識してもらうことに役立っているわけであります。既に多くのスポットが掲載されていますが、さらに情報の質と量を充実させることでマップの価値がさらに高まると私は考えております。
例えば私の地元、豊島区の駒込ですけれども、ソメイヨシノザクラ発祥の地として有名でございます。桜並木は日本人だけでなく海外からの観光客にも親しまれておりまして、都内の街路樹の本数でも、桜は第三位に入るほど私たちにとって身近な存在であります。桜をはじめとして、どこにどのような樹木があるのかなどの情報がもっと増えれば、自分の近くにある美しい緑を知ることができ、マップがさらに魅力的になると思います。
そこで、東京グリーンビズマップを活用した情報発信について、どのような工夫をしているのかお伺いいたします。
○千田計画調整担当部長 東京グリーンビズマップでは、都立施設に加え、国や都内区市町村、民間企業と連携し、新宿御苑や目黒天空庭園など、約八百三十のスポット情報を紹介しており、都民の皆様が身近な緑に関心を持ち、訪問することができる工夫をしております。
並木につきましては、現在、イチョウ、ケヤキ、桜など樹種別で表示できるようにしており、ご指摘の桜は、目黒川沿いや靖国通りの桜並木など、主要な並木を中心に掲載しております。
現在、都民の皆様により親しんでいただけるように、都道や区市町村道における桜並木の情報を追加するなど、さらなる情報の充実を図っており、緑への関心を一層高めてまいります。
○本橋委員 ご答弁から、東京グリーンビズマップでは都内の緑の情報が数多く掲載されており、今後も拡充されることが理解できたところです。
もっとも、現在のところ、あくまでもマップという域を超えてはいないようであります。これをさらに充実させるものとして、その木々一本一本が持つ物語を伝えていけることも重要だと私は思っています。
大東亜戦争の末期の昭和二十年八月九日、長崎県に原爆が投下されたわけであります。爆風、熱線、放射線によって、昭和二十年十二月末までに約七万四千人がお亡くなりになるとともに、生き残った方々も放射線の影響による後遺症、いわゆる原爆症などで深刻な健康問題に苦しみ続けておられます。
その点は、何も人的被害には限ってはおりません。爆心地内にある山王神社の境内入り口には、どっしりと根を下ろしている大きなクスノキもまた例外ではありません。幹に亀裂が入り、枝葉も吹き飛ばされ、熱線で焼かれ、一時は枯死寸前となったものの、その後奇跡的に再び新芽を芽吹き、次第に樹勢を盛り返してよみがえり、焼け野原から復興に向かう被爆者を勇気づけたとのことです。
現在は、平和や再生のシンボルとして親しまれ、長崎市の天然記念物に指定されているとのことであります。また、山王神社では、このクスノキの生命力にあやかり、それを生かしたお守りも頒布していると聞いております。
都内にも、様々な来歴ないし経緯、さらには物語を持っている樹木、緑が必ずあると思われます。
そこで、都は、このマップに加えて樹木の来歴などが分かる樹木帳の要素も付加させまして、広く都民に当該樹木、緑が愛されるとともに、利活用されるような仕組みを創出すべきと考えます。いかがか、都の見解を伺います。
○千田計画調整担当部長 東京グリーンビズマップでは、緑あふれるスポットの位置情報を発信するほか、より多くの都民の皆様にその魅力や歴史を知ってもらえるよう、小石川後楽園や東京ガーデンテラス紀尾井町などの緑地の特徴を紹介する記事も掲載しております。
また、本年六月に開始した、ミッションをクリアしながら緑あふれるスポットを巡る東京グリーンビズ・クエストでは、日比谷公園にある樹齢四百年以上の首賭けイチョウの物語などを学べるコンテンツを提供しております。
こうした取組により、東京の緑に都民の皆様が興味を持っていただけるように、東京グリーンビズを推進しております。
○本橋委員 日本人にとりまして、数ある樹木、緑の中でも、桜は菊と並んで特別のものということができます。桜は待ち遠しい春の到来を象徴するとともに、短期間で散ってしまう命のはかなさを象徴している花だからでしょうか。寒さが厳しい冬が終わり、年度が替わって様々な物事が新たなスタートを迎える春は、日本人にとって心躍る季節であるのと、何か月も前から桜が満開になる時期を心待ちにしていたにもかかわらず、長くても二週間程度で散ってしまうはかなさに美学を感じるのが日本人でもあります。
さて、そうした中、都内では、特定外来生物のクビアカツヤカミキリの食害により桜が枯れるゆゆしき被害が確認されているとのことであります。このマップで桜の位置情報とクビアカツヤカミキリ被害の注意を周知できれば、クビアカツヤカミキリの早期発見と被害防止にも役立つことになります。
東京グリーンビズマップ、そして樹木の持つ物語を知って、多くの方々に緑のスポットに訪れてもらうほか、多様な活用をしてもらうことで、都内の豊かな緑に対する理解と緑への親しみ、さらには日本人の精神と我が国の歩む歴史を感じてもらうことを期待したいと思います。
次に、空飛ぶクルマについて質疑させていただきます。
海外では今、いわゆる空飛ぶクルマの開発、誘致競争が熾烈を極めていると聞いております。そこではもう既に、空飛ぶクルマの離発着場の建設や、デモフライトの実施が展開されているとのことであります。
そこでまずは、そもそも空飛ぶクルマとは一体どのような構造と性能、さらには効能を持つものなのかをお伺いいたします。
○有江計画調整担当部長 空飛ぶクルマは、プロペラや翼の形状など開発事業者により構造が異なりますが、いずれの構造においても垂直に離着陸が可能で、電力を動力とすることから音が静かで、かつCO2を排出しない、環境にも優しい次世代の航空機であります。
また、都市の魅力やプレゼンスの向上に貢献する技術であり、これを社会実装することによって、渋滞の回避や交通不便地域における移動手段の確保など、様々な社会課題の解決策につながります。
○本橋委員 我が会派は、令和六年第四回定例会の代表質問で、民間事業者などと連携した具体的なプロジェクトを早期に実施していくべきと質問いたしました。これを受けて局側より、都では、社会実装に向けたロードマップを定め、国や事業者との協議会で、二〇三〇年の市街地への展開を目指し、課題の洗い出しなど具体的な議論を重ねてまいりましたとの答弁をいただいたところです。
そこで、ここで触れたいわゆる官民協議会のメンバー構成と、これまでの開催頻度を伺います。
○有江計画調整担当部長 都は、令和六年六月、空飛ぶクルマの社会実装に向け取組を推進するため、機体メーカーや運航事業者、通信や管制システムの関係者など、計十二者を構成員とする、空の移動革命実現に向けた東京都官民協議会を設立いたしました。
官民協議会ではこれまで三回開催したほか、この協議会の下、実務者によるワーキングを計四回行い、社会実装に向けロードマップを精緻化し、二〇三〇年の市街地への展開を目指す実装プロジェクトを令和七年三月に公表いたしました。
○本橋委員 このメンバーの下、官民協議会で空飛ぶクルマの社会実装に向けた検討がなされているわけであります。議論が展開されていくにつれて、さぞかしロードマップの中身も濃いものになったと思われます。
そこで、これまで積み上げてきたロードマップの内容、現在地はどうなっているのか、また、二〇三〇年に間に合うのか、それぞれお伺いいたします。
○有江計画調整担当部長 昨年度末に精緻化したロードマップでは、二〇三〇年の市街地への展開を目指す実装プロジェクトを立ち上げ、社会実装に向け取り組むことといたしました。
具体的には、実機による都市内移動などの活用事例の創出や、離着陸場や管制などの運航環境の検証、都民の利便性、安全性への理解促進を、一体的に官民連携の下、実施いたします。
現在、このロードマップに基づき実装プロジェクトの二つの事業者を決定し、河川、臨海部を活用した運航サービスの実現に向けた取組を開始いたしました。引き続き、二〇三〇年の市街地への展開に向け、実装プロジェクトを着実に推進していきます。
○本橋委員 官民協議会では、社会実装に向けて様々な論点が議論されるとともに、それら意見もいろいろだと思われます。また、そもそも車は路上を走行するものであります。そこから、頭上を飛び交う車によって都市としての利便性が高められ、しかも安全であるといったことに、果たして都民の理解と共感が得られるかが極めて重要になってきます。
そこで、この点についてどのような意見が闘わされ、克服しようとしているのか、また、この論点以外にもどのような問題点があり、かつ克服されていないものはあるのか、それぞれお伺いいたします。
○有江計画調整担当部長 官民協議会や実務者ワーキングでは、二〇三〇年の市街地への展開の実現に向けて、住民の安全への理解、騒音、生活環境への影響、利便性の理解促進など、社会受容性の向上が必要との議論がありました。
そのため、まずは空飛ぶクルマに対する認知度の向上などの取組を継続的に行うことが重要であるとの議論がなされ、官民連携した情報発信やイベント等を行っていくことといたしました。
そのほか、低高度における運航の在り方や交通管理手法など、国において統一的なルールが必要となる商用運航の実現に向けた課題や、離着陸場などの運航環境の整備についても議論がなされております。
これらの議論により課題とされている事項については、国に必要な制度構築を求めるとともに、今般実施する実装プロジェクトの中で解決の方向性を見いだしていきます。
○本橋委員 都民の理解と共感を得るための手法は、様々考えられると思われます。中でも、空飛ぶクルマの飛行ルートの精査と、商用運航による公共交通手段のないエリアでのサービスの提供や、交通弱者の救済が達成されることは重要であります。例えば、多摩エリアの南北移動手段としての利活用などが挙げられます。
そこで、まずはこうした観点から徐々に都民の理解と共感を得ることが必要と考えますが、いかがか、都の見解と手法を伺います。
○有江計画調整担当部長 空飛ぶクルマの社会実装を進めるためには、官民協議会での議論があったように、その安全性や利便性等を多くの方々に理解していただくことが重要であります。
これまで、SusHi Tech Tokyo 二〇二四において、都内初飛行を実施したほか、本年三月には東京国際フォーラムにおいて空飛ぶクルマの実機の展示を行うなど、多くの方々にご覧いただく機会を提供してまいりました。
実装プロジェクトでの飛行実証やイベント等の実施を通じて、空飛ぶクルマの高い安全性や利便性を理解いただき、実際に利用していただけるよう取組をさらに推進していきます。
○本橋委員 いずれはこの空飛ぶクルマでもって、都内はもちろんのこと、近隣各県にまで気軽にドライブが楽しめる時代が来るかと思います。しかし、いざ空を飛ぶとなると、先ほど答弁にあったとおり、国の制度設計など解決すべき課題があるのもまた事実であります。その意味で、将来に向けてよりよい空域交通管理を行っていくことが重要であります。
都は、空飛ぶクルマの普及促進を図るための取組を進めると同時に、このような論点は官民協議会で議論するべきと考えますが、いかがか、都の見解、取組を伺います。
○有江計画調整担当部長 都の官民協議会では、二〇三〇年の市街地への展開に向け検討事項の整理を行っていくこととしており、そこで明らかとなった空域交通管理などの制度的な課題について、国へ対応を求めていきます。
現在、空飛ぶクルマの将来の商用運航の拡大に向けた制度の構築については、国土交通省、経済産業省による空の移動革命に向けた官民協議会において検討がなされております。
○本橋委員 適宜、その検討状況の報告をお願いいたします。
最後でございます。ここまで、より多くの都民に伝わる広報の取組や、百年先を見据えた東京グリーンビズ、移動革命ともなる空飛ぶクルマの社会実装など、東京の明るい未来の実現に向けた質問を幅広く行ってきたつもりでございます。
二〇五〇東京戦略で掲げられたビジョンの実現に向けましては、東京都の各局が一丸となって施策展開する必要があり、政策企画局は都庁の調整役として、またあるときには各局をサポートする局として、大切な役割を担っているものと認識しています。
そこで、最後に二〇五〇東京戦略の推進に向けた局長の決意を伺い、私の質疑を終わらせていただきます。
○佐藤政策企画局長 気候危機や人口減少、少子高齢化、急速なAI技術の進展など、都政を取り巻く情勢は予想を超えるスピードで変化を続けております。こうした加速度的な変化をチャンスに変え、より先の明るい未来を展望する都政の基本方針となるのが二〇五〇東京戦略でございます。
本戦略に掲げる、成長と成熟が両立した世界で一番の都市東京を実現するため、都民、事業者が何を求めているのか、そのために都は何をなすべきか。総合調整機能を発揮し、各局と知恵を絞り、政策の強化につなげていくことが政策企画局の役割であります。加えて、政策を必要とする都民や事業者に確実に伝えるとともに、都民の都政への信頼を高め安心を確保するため、政策の効果を都民に伝え実感していただくためには欠かせない視点でもございます。
二〇五〇東京戦略の下、都民目線で練り上げた政策を全庁を挙げて先手先手で実践するとともに、都民に届けられることで明るい未来を切り開いてまいります。
○笹岡委員 立憲ミネ無の笹岡ゆうこです。よろしくお願いいたします。
都民の生活実態を正確に把握し政策に反映していくことは、都政の最も基本的な役割の一つであると考えます。とりわけ、物価高や収入不安、格差の拡大や中間層の閉塞感、貧困の連鎖など、名目賃金が上昇しても消費者物価も上昇していて、都民の暮らしがなかなかよくならない、そんな実感が持てないからこそ、行政が実態を数字として捉え、施策の優先順位や方向性を客観的に判断し、都民の声に応えていくことが不可欠であると考えます。
その重要な基盤の一つとなるのが都民生活に関する世論調査であり、都が継続的に実施し、都民の意識や生活の変化を長期で追跡する重要な調査だと考えます。都民生活に関する世論調査は、単年度の状況を把握するだけの調査ではなく、長期にわたり定点で実施することで、都民の意識の変化や暮らし向きの傾向を捉えられる、都政にとって極めて重要な基盤データです。気候動静や政策効果、社会構造の変化などは、一朝一夕では見えません。だからこそ、時間軸を通して継続的に比較できるこの調査の価値は非常に大きく、政策の方向性を誤らないためにも欠かせないものだと考えます。
そうした観点から確認をさせていただきます。行政の調査は長期にわたり定点で比較することにも価値があると考えます。この調査はいつから実施されているのか伺います。
○波戸戦略広報担当部長企画担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 都民生活に関する世論調査につきましては、昭和四十三年に前身となる都市生活に関する世論調査から始まり、平成十一年より現在の都民生活に関する世論調査として都民の意識の変化を経年で把握しております。
○笹岡委員 ありがとうございます。昭和四十三年から、一九六八年、つまり五十七年前です。利益に直結しない長期的な調査は民間にはなかなか難しく、公の役割であり、強みであるとも考えています。
調査結果がどのように政策形成に結びつけられているのか、まずは調査の位置づけや運用について確認させていただきたいと思います。繰り返しになりますが、都民の暮らし向きなど都民の実態を把握することは、都の事業推進の上で重要であると考えます。そこで、この都民生活に関する世論調査の目的や頻度などの概要、取扱いについて伺います。
○波戸戦略広報担当部長企画担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 都では、今後の都政運営の参考とすることを目的として、都民の意識や都政への要望を幅広く把握するため、都民生活に関する本調査を毎年実施をしております。調査結果は、事業計画策定や事業の検討などに活用しております。
○笹岡委員 ありがとうございます。ただいまのご説明で、調査の目的や一定の活用方法については理解いたしました。
次に、質問いたします。令和七年一月公表の都民生活に関する世論調査では、暮らし向きが苦しくなったとする回答が多く、物価高や収入不安など、都民生活の厳しい実態が浮き彫りになっていると考えています。
例えば所得階層による生活の余裕の実感については、暮らしが楽になったと回答する都民は、平成二十七年から大体たったの三%台で推移しています。また、世帯年収により生活の余裕についても二極化しております。
暮らし向きが苦しくなったと答える人の中で、教育費が増えたといっているのが四十代で突出しています。また、五十代から六十代の三割以上が収入が増えない、減ったと回答しており、安定した所得基盤が揺らいでいることが明らかです。年収二百万から七百万円未満の世帯で余裕がないと答えた方は、五割強とされています。
今後の生活の不安という項目では、生活満足度が高い層であっても、老後の生活、税金や保険料の負担、将来の収入の不安が、依然として全世代で高い割合で示されています。これは、所得層を問わず先行きの不確実性を強く感じている構造を示していると思っています。
そこで伺います。調査結果から見て取れる都民生活の苦しさや収入不安などは、二〇五〇東京戦略のKPIや施策からあまり見えてきません。同調査や苦しい都民の声を二〇五〇東京戦略にどのように反映されたのか伺います。
○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略では、誰もが将来の夢や希望をかなえ、一人一人がもっと輝く東京を実現するダイバーシティを三つのシティの一つとして掲げ、子供や子育て、教育、若者、女性活躍、働き方、長寿、コミュニティ、共生社会などの観点から、様々な状況にある人々に寄り添いながら、幅広い施策を切れ目なく盛り込んでおります。
なお、こうした様々な施策の効果によりまして、令和六年度調査で暮らし向きが悪くなった方の前年度比は二ポイント減でございました。
○笹岡委員 暮らし向きが悪くなったと答えた方が少し減だということは分かっているんですけれども、変わらないと答えている方も多くいらっしゃいます。私ももしかしたら、この苦しさはあんまり変わんないなっていって、変わらないとアンケートで答えるかもしれないと思いました。ですので、暮らし向きがよくなったというところを注目したいなと思って先ほど申し上げたところでございます。ただいまのご答弁では、私の発言とあまりかみ合っておりませんでした。
二〇五〇東京戦略がダイバーシティを掲げていることや、幅広い施策を盛り込んでいることは承知しております。膨大な範囲がうまくまとまっていることも存じております。しかし、私がお聞きしたのは、その理念や網羅性ではなくて、世論調査などで明らかになった都民の切実な声が、具体的にどの施策やKPIにどのように反映されているのかという点です。
もしかしたら根底の価値観の違いとして、私はバブル期というのを知らないので、社会や経済が上向きになっていて何とかなると思える空気感を感じたことがあまりないことも影響しているのかもしれません。
今、夢や希望をかなえる前に、日々の生活が立ち行かない、不安があるという現実的な苦しさを感じている都民の方が大勢います。また、今は何とか大丈夫でも、将来不安を抱える都民が全世代にわたっていることも、都民生活に関する世論調査から明らかになっていると思っています。ですので、そのような都民の切実な声が届いているのか、なかなか見えてこないことを問題としています。
調査の結果をどのように施策形成に生かしていくのか、都民の声を、特にネガティブなもの、苦しいという声を、戦略にどう組み込むのか、この核心部分について今のご答弁だと不足していると指摘せざるを得ません。何もやっていないわけではないのであるので、じらさずにお答えになったらいかがかと思っています。
さて、二〇五〇東京戦略では、東京もっとよくなるを掲げ、ダイバーシティ、スマートシティ、セーフシティを掲げています。数あるテーマの中でも、障害者施策がどの戦略の中核に位置づけられているかは、施策の方向性や優先度を理解する上で極めて重要であります。
そこで伺います。都政全体の方向性を示す二〇五〇東京戦略でありますが、だからこそ障害者施策をどこに置くのか、東京としての根本的な姿勢を示し出す重要なものだと思っています。現行の戦略では、障害者施策は戦略09の共生社会の一構成要素として取り扱われ、ほかの分野にも細かく散在しています。
例えば、独立した戦略領域としての位置づけはなされていません。二〇五〇東京戦略では、なぜ障害者施策が戦略09、共生社会に主に位置づけられているのか伺います。
○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略では、障害の有無によって分け隔てられることなく、互いに人格と個性を尊重し支え合う共生社会の実現を目指しており、自立した生活への支援や働く機会の確保、社会参加の促進など、幅広い取組を推進することとしております。こうしたことから、戦略09、共生社会に位置づけております。
○笹岡委員 今、ご答弁で、共生社会を目指すから戦略09に置いているというご説明がありました。
ほかの都市の総合計画等々を見ますと、障害者施策は共生社会のところでもあるわけですが、労働や教育、福祉、デジタル、防災など、複数の主要戦略の中核テーマ、または独立したテーマとしても扱われていることが多くあります。
その観点からすると、東京都の共生社会という理念的カテゴリーの中に障害者施策をまとめてしまう構成は、障害者施策の重みが見えにくくなっていると思っています。障害はどこに載っているんだろうと探してもなくて、共生社会やその他に散らばって見つけることになります。全体の政策体系の中での位置づけが相対的に後景化していると捉えられてしまうのではないかと感じ、この質問をつくりました。
また、戦略に掲げられた政策目標は、それぞれの施策がどの時点から動き出すのか、都の施策がどのような効果を発揮し、目標値をどこに置くのか、細かく分析される政策レビューにおいても数値として可視化されていることは大切です。
しかし、必ずしも全てを数値化するにそぐわないものも中にはあることを承知しております。一つ一つを見てみると施策によって開始年次に幅があり、その基準が分かりやすいとはいえません。政策目標の開始時期をどう整理しているのか伺いたいと思います。
○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略におけます政策目標につきましては、これまでの戦略の継続性や、各局の個別計画との整合性、直近の調査実績、施策の性質などを踏まえ、目標の進捗や成果を適切に検証できるよう、それぞれの施策に応じて設定をしております。
○笹岡委員 ありがとうございます。細かくは各局というふうになると思いますが、レビューに関わりますので。例えば五六ページの高齢者の有業率の向上でありますが、始まっている当初の数値が二〇一二年となっています。なぜ二〇一二年なのか、これは法改正により、高齢者の就業に影響があったと考えています。
一九九四年、二〇〇〇年、年金制度が改正されて、年金の支給開始年齢が六十歳から六十五歳に引き上げられています。その結果、これまでのように六十歳から年金が受け取れない。その後、定年の年齢も引き上げられ、高齢の方々が働かざるを得なくなりました。
二〇一三年は、二〇一三年問題ともいわれています。改正高年齢者雇用安定法により、二〇一三年から希望者の六十五歳までの雇用確保が義務化され、この二〇一三年問題の支給と雇用の空白が解消されるようになりました。ですので、その前年が二〇一二年になります。
つまり、高齢者の有業率向上として成果が上がっていると、数字が上がっているとしても、これは都の政策の効果によるものなのか、はたまた法改正による年金支給開始年齢の引上げと雇用確保が影響しているのか、これは私は分かりにくいのではないかと思います。このような数字の使い方で都の施策の戦略レビューや評価ができるのでしょうかという問題提起をさせていただきたいと思います。
全体のトーンについても、私の考え方として、都の長期かつ最上位計画としては、ポジティブな前向きさ、これの必要性を否定するものではありません。しかし、前向きな未来図を描くだけではなく、今、目の前にある痛みや不安、これを正確に言語化し、それに応える姿勢も不可欠であると思います。
東京都としても、都民の感じている生活の苦しさや閉塞感、これを丁寧に、そして正面から受け止め、しっかりと位置づけていただきたいと思います。それらが、長年の蓄積のある都民生活に関する世論調査の活用も、それの一つだと思っています。そうすることで、都民から見て、この戦略等々都の施策は自分たちの現実を確かに見据えて未来を語っていると思える公になると思うからです。
今後の計画策定や見直し及び施策の実現に当たっては、こうした視点を重ねていただくように強く求めまして、私の質疑を終わりたいと思います。
○小松計画調整部長 先ほどお話のありました高齢者の有業率でございますけれども、総務省が五年に一度実施をします就業構造基本調査の数値を用いております。政策レビューにおきましては、同一の調査による経年変化を把握することが不可欠でございまして、就業構造基本調査のサイクルに合わせて二〇一二年を開始時期としたものでございまして、ご指摘には当たらないと考えております。
いずれにしましても繰り返しになりますが、二〇五〇東京戦略におけます政策目標につきましては、これまでの戦略との継続性や各局の個別計画との整合性、直近の調査実績、施策の性質などを踏まえ、目標の進捗や成果を適切に検証できるよう、それぞれの施策に応じて設定をしております。
○増山委員 都議会自民党の増山です。質問させていただきます。
東京は日本の首都であり、成長のエンジンです。都議会自民党は、世界一の都市東京の実現を政策として掲げてまいりました。これを実現するためには、世界中から観光に来ていただき、日本を正しく知ってもらうこと、そして優秀な人材を引きつけることが不可欠です。そのためには、東京の魅力や経済的ポテンシャルなどの価値を国際社会に広く伝え、世界の共感や信頼を得ることが大切です。
また、東京が国際社会との協力関係を深め信頼を築くことは、平時の交流だけでなく、震災などで被災した際の迅速な支援、さらには国際的発言力にも影響を及ぼします。東京が平素から情報を発信し、国際社会で存在感を高めることは、結果として危機対応力の向上や、平和、安全保障にも寄与するものと考えます。
改めて、都としてどのような目的を持って国際広報を推進しているのかお伺いいたします。
○尾関国際広報担当部長 国際広報は、国際社会における東京のプレゼンスと信頼を高め、都市としての競争力強化に寄与するとともに、その成果を都民へ還元することを目的として推進しております。
例えば、東京の魅力や都の先進的な施策を発信することは、海外企業や高度人材の誘致、投資やビジネス機会の拡大、さらには観光振興や雇用創出等の地域経済活性化にも貢献しております。
また、レジリエンスなどに関する東京の知見を広く世界に共有し都市に共通する課題解決につなげることは、東京の評価を高め、都民の東京に対する愛着や誇りの醸成も期待できます。
○増山委員 海外への積極的な発信が観光や投資などの経済効果、国際貢献など、幅広い目的を持つということを都が十分認識し取り組まれていることが分かり、大いに期待しております。
さて、海外への広報に当たりましては、中国をはじめとしたアジアと欧米では、文化背景や注目していること、社会状況などが異なります。そのため、対象地域ごとに広報戦略が必要だと考えますが、地域別の国際広報戦略についてお伺いいたします。
○尾関国際広報担当部長 国際広報を展開する際には、発信テーマごとに主要なターゲットを設定し、最適な地域や媒体を専門的な分析に基づいて選定し、効果的に情報を発信することが重要でございます。
例えば科学的根拠を欠いた地震予言がアジア圏に広まった際には、安心して来訪を促すことを目的に、TOKYO強靱化プロジェクトのPR動画を作成いたしました。この動画は、これらの地域を対象に二週間で五十一万回配信し、風評の鎮静化を図ったところでございます。
今後も、世界で話題となっているテーマや地域の特性を分析、把握することで、東京の取組や文化などの時宜を得た発信につなげてまいります。
○増山委員 今までも、偽情報が広がっているタイミングを捉えて正しい情報を発信するなど、広報に当たって発信する内容に応じてその対象や地域、手段を選び、効果的に発信しているということは高く評価できます。
特に現在、日中関係に緊張が走り、中国は日本への渡航自粛を発表いたしました。その際に、日本国内で治安が悪化しているという根拠のないことを発表し、治安悪化に関するデマがSNSを通じて発信されるようになりました。このようなデマが拡散されることをそのままにせず、東京都として日本の治安のよさをはじめとした正しい情報を世界に発信することは、行政として大変重要な責務だと考えます。画一的な発信を行うのではなく、適宜適切に世界の人々に刺さる広報を今後も展開することを要望いたします。
都政はその範囲が膨大であり、SusHi Tech Tokyoのように大きな国際的イベントを定期的に開催するような事例も増えており、各局も工夫を凝らして所管事業を海外にアピールされております。しかしながら、都としての統一的なブランディングが必要であり、また、国際広報に関する専門的知見が手薄な局においては海外に伝わりにくい広報となってしまうことも心配しております。
そこで、海外への広報に当たっては、政策企画局が各局の発信を支えるとともに、取組を後押ししていくべきと考えますが、見解を伺います。
○尾関国際広報担当部長 各局の国際発信に当たりましては、政策企画局が対象となる地域の言語や文化への配慮に加え、ターゲットへ的確に情報を届ける手法などを全庁会議で共有するとともに、特定任期付職員などの専門人材が支援を行っております。また、海外メディアを通じた施策の発信におきましては、取材の全庁窓口として質問や回答の調整を担っております。
例えばSusHi Tech Tokyo 二〇二五では、企画段階からスタートアップ戦略推進本部に伴走しまして、海外メディア向けプロモーションを展開いたしました。その結果、米国の権威ある経済メディア、ブルームバーグなどグローバルメディアとパートナーシップを締結し、二十六メディアの取材、三百七十件超の報道につながりました。
今後も、専門性を生かして各局を伴走支援することで、東京の魅力や取組を海外に向けて効果的に発信してまいります。
○増山委員 政策企画局の国際広報の専門人材がしっかりと各局の発信に関与していることは、都の施策を統一的に発信することとなり、東京のプレゼンスを高める上でも極めて重要です。広報は単に発信して終わりではなく、成果を上げるためにも適正な目標を設定し、効果を分析しながら計画的に行うことが必要です。
そこで、国際広報を推進するに当たり、何をもって成果と判断しているのか、推進の成果や効果検証についてお伺いいたします。
○尾関国際広報担当部長 広報に当たりましては、最新施策やイベント情報などをタイムリーに発信するSNS、Tokyo Govのフォロワー数など定量的に把握できるKPIを設定し、効果検証しながら発信を行っております。
具体的には、フォロワー数のモニタリングや反響の分析を次の投稿に生かすなど工夫した結果、令和七年十月末時点のフォロワーは前年同月比十九万人増の百四十三万人となっております。
また、東京の文化や施策を紹介するオンラインマガジン、TOKYO UPDATESは、広告の効果を分析し掲出を調整することで、昨年度は閲覧数が一千五百万回を超えるまでに成長し、東京の文化と施策の発信に貢献しております。
今後も、フォロワーや広告効果の分析などに基づいた発信を通じて、東京の認知度向上とプレゼンスの強化に努めてまいります。
○増山委員 我が党は、世界で一番の都市東京をつくることを都民の皆様にお約束いたしました。東京には世界に発信すべき多くの先進的な施策があります。また、ミシュランの星つきレストランは世界一多く、アニメ、漫画をはじめとするエンターテインメント産業も世界の人々を魅了しています。治安や衛生も世界最高水準です。訪日客は過去最高を記録し、実際に東京を、日本を見ていただいている方が世界中にいることで、心ないデマがSNSで発信されても、それを打ち消すことができる最も平和的戦略だと思います。
今は、多くの国で、一人一台のスマホを持ち、直接情報にアクセスできる時代となったからこそ、どの国でも国際広報に力を入れています。国際競争が熾烈を極めている時代だからこそ、なお一層世界の人々にこれらの東京の魅力を訴え、投資や企業を引きつけるとともに、世界に東京への共感を広げていくことが必要となります。
国際広報の取組は極めて重要です。今後も国際広報の強化に努めてもらうことを期待して、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○高田委員 都議会公明党の高田清久です。どうぞよろしくお願い申し上げます。
私の方からは、二〇五〇東京戦略についてお伺いをさせていただきます。
私の地元の公明党北多摩第一総支部では、本年、政策アンケートを実施しました。一万六千人を超える地元の皆様から、様々なお声を寄せていただきました。これらの声を基に、私は多摩未来プロジェクトを取りまとめました。この中では、新たな多摩ライフを創造、子供、若者と共に夢と希望を開く、都民の命と暮らしを守り抜くという、三つのビジョンと、プラスワンとしての災害に強い東京、多摩を築くを掲げさせていただきました。
これらのビジョンでは、多摩地域、特に、北多摩地域におけるハード、ソフト両面の多様な施策の実現を目指しており、特に二〇三〇年代半ばの多摩都市モノレール延伸に合わせたまちづくり、このモノレール延伸につきましては、本日、国土交通省から、都市計画事業の認可を取得されて、ついに事業に着手をされる、そう伺っておりますけれども、地域の将来像を具体的に描かせていただいております。
こうした多摩の将来像は、東京全体の将来ビジョンと整合的に進めてこそ、より確かなものになると考えます。価値観の多様化や技術革新の加速など、将来予測が困難な時代においては地域の課題解決も方向性を共有しながら進めていく必要があると思います。だからこそ、都が長期的な視点で掲げる明確なビジョンとその実現に向けた道筋を示すことが極めて重要であると考えます。
そこでまず、この二〇五〇東京戦略の策定の考え方と、どのように進捗管理を行っていくのか、お伺いをさせていただきます。
○小松計画調整部長 人々の価値観の多様化や時代の加速度的な変化など、将来の予測が困難な今だからこそ、より先の東京のあるべき姿を展望し、その実現に取り組んでいくことが重要でございます。
そのため、都が、本年三月、都政の基本方針として策定した二〇五〇東京戦略では、二〇五〇年代に東京が目指す姿、ビジョンを示すとともに、二〇三五年に向けた戦略や、二百九十六の政策目標を掲げております。
戦略の推進に当たりましては、政策レビューにおいて政策目標の進捗状況や取組成果、課題の把握などを行いまして政策の充実強化につなげていくなど、PDCAサイクルを徹底しております。
○高田委員 ありがとうございます。二〇五〇東京戦略において東京の目指すべき姿を明確に示していただきながら、その実現のために必要な施策を逆算して構築をし、推進しているということでございました。
さて、一口に東京といっても、二十三区のような都心部もあれば、多摩地域や島しょ地域のように豊かな緑と水にあふれる地域も存在しております。それぞれの地域が抱える課題も様々ある中で戦略の実効性を高めていくためには、地域の実情に応じた取組を進めていくことが重要であり、そのためには地域の実情に精通した地元自治体との連携が不可欠であると考えます。
そこで、二〇五〇東京戦略で区市町村とどう連携して取組を進めているのか、お伺いをいたします。
○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略が目指します、成長と成熟が両立した持続可能な都市東京を実現するためには、区部や多摩・島しょ地域など、地域ごとの特性を踏まえた取組を推進していく必要がございます。
そのため、都民に最も身近な基礎自治体として地域課題やサービスなどの需要を把握、分析し、その地域に適した多様な施策を展開している区市町村と連携して取組を進めております。子供、子育て支援や高齢社会への対応、地域防災力の強化といった地域の実情などを踏まえて推進する区市町村の独自取組を支援するなど、都と区市町村が連携し、地域の課題解決に向けた取組を推進していくこととしております。
○高田委員 ありがとうございます。二〇五〇東京戦略において地域ごとの特色を踏まえた政策を進めていくため、区市町村とも緊密に連携しながら取組を進めていくことを確認させていただきました。
私の地元である多摩には、豊かな個性や高いポテンシャルを有した地域が点在をしております。そうした地域の魅力をさらに発展させるよう、二〇五〇東京戦略に基づき、地元自治体と連携した、地域の実情を踏まえた施策を進めていくことで、より実効性のある多摩の振興に取り組んでいただくことを期待させていただきます。
これまで戦略の概要について確認をさせていただきましたけれども、その内容がどれほど優れたものであっても、成果に結びつかなければ絵に描いた餅で終わってしまう、このように思います。社会課題が複雑化しニーズも多様化する中で取組を前へ進めていくには、東京都だけではなくて、民間企業など幅広い関係者と協働する視点が欠かせないと思います。東京の未来を共に築くパートナーとして、それぞれの持つ知恵や経験を生かしていくことで、戦略は実効性を伴い、現実の成果へとつながっていくと、このように考えます。
そこで、二〇五〇東京戦略を推進していく上で、都は、民間企業等とどのように連携し取り組んでいるのか、お伺いをいたします。
○小松計画調整部長 社会課題の複雑化や都民ニーズの多様化に迅速かつ的確に対応するためには、行政だけでなく多様な主体の知見やノウハウを結集することが不可欠でございます。このため、二〇五〇東京戦略では、大学や民間企業などとの連携を一層強化しております。
例えば、知の拠点であります大学と定例懇談会を設置し、東京の課題に関する意見交換を恒常的に行い、大学の知見や発想を都政に積極的に活用しております。
また、百年先を見据えた緑のプロジェクト、東京グリーンビズでは、緑の創出や森林保全などに取り組む民間企業などをコラボレーションパートナーに登録し、官民一体で東京の緑を守る、育てる、生かす取組を進めております。
様々な主体との協働によりまして東京が持つ集積メリットを最大限に生かし、ニーズに合った施策をスピード感を持って展開していくことで、二〇五〇東京戦略を着実に進めてまいります。
○高田委員 ありがとうございました。民間の知見、また先進的な取組を今後とも取り入れていただきたい、このように思います。
私の地元、東村山市では、西武鉄道の三路線が乗り入れている東村山駅周辺の慢性的な交通渋滞が長年の課題となっております。都議会公明党は、安全・安心なまちづくりを目指し、渋滞解消のため、東村山駅連続立体交差事業を提案し、その実現に向け長年推進してまいりました。
その結果、本年六月、西武新宿線の下り線の高架化が実現をし、渋滞解消に効果が出ております。地元の都民の皆様も大変に喜ばれております。
また、駅周辺の五か所にある踏切の解消はもちろんのこと、この事業は、東村山市が進める駅周辺のまちづくりと一体となって推進されるなど、都と市、鉄道事業者が連携して取り組むことで、分断されていた沿線の一体化により新たな人の流れを生み出し、にぎわい創出の実現につながっていきます。こうした取組も、二〇五〇東京戦略により体現される連携の効果の一つであると考えます。
このように、二〇五〇東京戦略に盛り込まれている鉄道駅の連続立体交差事業は、地域住民にとって大きな期待を寄せるプロジェクトでございます。この観点から、今後、東村山駅連続立体交差事業を含め、二〇五〇東京戦略に位置づけられている連続立体交差事業について、東京都全体で推進をしていただきたいと思います。
政策企画局におかれましては、本日確認をした点を各局と改めて共有をしていただき、二〇五〇東京戦略の政策を着実に前に進めていただくことを期待して、質問を終わります。ありがとうございました。
○斉藤(ま)委員 日本共産党の斉藤まりこです。よろしくお願いいたします。
私からは、まず初めに、今年八月に都とエジプトの政府機関及び民間団体との間で交わされた覚書等について伺います。
基本的なことから伺いますが、都が海外の都市間との合意や覚書を結ぶ際の基本的な考え方について伺います。
○工藤外務担当部長 都は、都市が抱える行政課題の解決のため、様々な分野での交流を踏まえて、これまでも世界の都市と国と合意書を締結してまいりました。合意書等に基づく協力を通じまして、両都市の課題解決に向けた取組やノウハウを学び合う機会を継続的に創出し、互いの施策に生かしていくとともに、世界の各都市に東京が持つ技術やノウハウ等を発信することで、国際社会における東京のプレゼンス向上につなげております。
○斉藤(ま)委員 小池都知事の就任以降に締結された各局と海外都市間または民間との覚書、合意書等は、知事名とそれ以外でそれぞれ何件あるのか、それらの覚書名の名称の例についても伺います。
○天津外務部長 小池知事の就任以降、都と海外都市等との間で、都知事名で十七件、局長名等で四十七件、合計六十四件の合意書等が締結されております。
直近では、本年九月に東京都とシティ・オブ・ロンドン・コーポレーションの交流協力に関わる合意書を改定しているほか、東京都教育委員会とミネルバ大学との連携に関する協定書、十月には東京都とドバイ首長国の交流・協力に関わる合意書を締結しております。
○斉藤(ま)委員 他都市との連携や協力そのものは、有益な場合も多いと思います。同時に、なぜ結んだのかについて都民が納得するようなものでなければならないと考えます。その点で、エジプト政府などとの四つの合意書は多くの疑問が出され、また説明が不十分であるとも思います。
今回、八月に締結された四つの合意書のうちの一つが、エジプト人労働者の日本での雇用に有益な研修及び情報提供に関する協力に係る合意書です。都が公表しているQ&Aによれば、今回の合意書は、エジプト側で実施される日本の雇用に必要なスキル、基準の研修等について、都が助言や情報提供などを行うことを目的としているということです。また、このタイトルのとおり、エジプト人労働者にとって有益性があるということは明確だというふうに思います。
先ほどのご答弁で、合意書を結ぶ際の考え方について、課題解決に向けた取組やノウハウを学び合うということでしたが、日本の労働者にとってはどのような有益性や学ぶ点があるのか、合意書にはそうした、都から求める内容の記載がないのはなぜなのか、これは産労局には聞いているでしょうか、伺います。
○工藤外務担当部長 今のお尋ねの雇用のところにつきましては、産業労働局が所管しておりますので、そちらの方で答弁されるものと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○斉藤(ま)委員 実際締結しているのは産業労働局だということなんですが、しかし都市間とのこういう覚書や協定というものに政策企画局が全く中身も確認しないということだったり、産業労働局から聞いていないのかどうか、ちょっとはっきり答弁がありませんでしたけれども、そういう状況でいいかげんに結ばれるというのはちょっとよくないと思うんですね。
今いったとおりに合意書には都がエジプト側に何をするのか、また提携相手のエジプト・日本経済委員会が自分の国内で何をするかは記載されているんですが、エジプト側が都側にどんなことを提供するのかは何も記載がないんですね。一方的な内容だなと都民が感じるのも当然だというふうに思います。
知事は昨年十一月にエジプトに訪問していますけれども、このときに出席した経済団体の代表者等との会合における面会相手とその内容について伺います。
○天津外務部長 在エジプト日本国大使館主催の経済団体の代表者等との会合では、エジプト日本商工会やジェトロ・カイロ事務所、エジプト・日本経済委員会の関係者、ベンチャーキャピタルが招待されており、既にホームページでも公表されておりますが、エジプトのビジネス環境や日本企業の活躍状況のほか、エジプトが抱える課題分野におけるスタートアップとの連携等をテーマに意見交換を行いました。
○斉藤(ま)委員 ちょっと明言されるご答弁ではなかったんですけれども、つまり経済団体の代表者等が招待されていたということで、今回の合意書の締結相手のエジプト・日本経済委員会、通称EJBCの方々、会ってきているということなんですね。
その中で、現地メディアが、EJBC側がこの日本での労働市場に参入するための、エジプト人労働者を訓練するための共同訓練センターを、日本側と設立することを小池都知事に提案したと報じているという報道もあります。つまり、今回の八月の合意書の基となる内容ですね。
こうした情報が出ていながら、都からの経過などの説明が丁寧にされていないというのは、都民から、なぜなのか、小池都知事のエジプト側に対する特別な関与があったのではないかと、疑念を持たれても仕方のないことだというふうに思います。
この合意書に知事がどう関わったかも重要です。今回の合意書は、局長や教育長などの名前で交わされています。しかし、知事が知らないところで交わされるということは考えにくいと思います。八月にエジプトの関係機関と各局が結んだ四件の合意書については、知事にはいつ、どのように報告しているのか伺います。
○工藤外務担当部長 四つの合意書につきましては、それぞれの各局長や関係機関の長が決定しているものでございます。知事への報告につきましては、五月と八月のタイミングで政策企画局が口頭で報告してございます。
○斉藤(ま)委員 政策企画局が報告ということなんですが、口頭でというんですね。これ、重大だと思うんです。これらの合意書に対し知事がどう関わったのか、どのような意思決定をしたのかが、全く分からない状況です。昨年のこのエジプト出張が どのように関わったのかも不明です。
そして、我が党が開示請求をした、知事のこの週間日程予定表によると、知事は、今年二月十八日に、今回の合意書の相手方の一人、ムハマンド・アブデルラティーフエジプト政府教育・技術教育大臣と面会をしています。しかし、このことはいつも公表されている知事のスケジュールには出てきていなくて、このことも面会されてってことすら公表はされていないですので、どう関わっているのかどうかというのも不明なんですよね。
今回の合意書は四件あります。これを全て口頭でというのは、やはり違和感しかないといわざるを得ません。確認したいんですけれども、これらの口頭報告の際に、報告文書、資料などの公文書は、作成していないということでしょうか。
○工藤外務担当部長 先ほども申し上げましたが、口頭で報告させていただいております。ですので、資料についてはございません。
○斉藤(ま)委員 資料も公文書も残していないということだと思うんですけど、東京都公文書管理条例では、第一条、条例の目的として、公文書の適正な管理、歴史公文書等の適切な保存及び利用等を図り、もって都政の透明化を推進し、現在及び将来の都民に対する説明責任を果たすことを目的とするとうたわれています。そして、この目的を達成するために、第三条、実施機関の責務として、実施機関は政策の形成過程及びその実施について、この条例に定めるところに従い、公文書を適正に作成し、及び管理しなければならないと、公文書の適正な作成と管理を義務づけています。
今回、知事への報告を口頭で行い、公文書を残さないというのは、公文書管理条例の目的である、現在及び将来の都民に対する説明責任を果たすということを踏み破るものだといわざるを得ません。(早川総務部長発言を求む)加えて、合意書締結の不透明さが差別や排外主義……
○福島委員長 早川総務部長……
○斉藤(ま)委員 質問していません。私は質問していません。質問していません。何ですか。
○早川総務部長 公文書に係ることですので、総務部から答弁をさせていただきます。今回の公文書につきましては、先ほど来、外務部の担当部長が説明しているとおり、各局の局長ないしは関係団体の長の名前で合意しているものでございまして、知事の方へは適切に外務部の方から口頭で説明をしておるものでございます。したがって、文書は残っておりませんし、公文書の開示に関する共産党さんからの開示については、各局から決定文を出させておるものでございます。
○斉藤(ま)委員 合意書や提携書自体は各局で結んでいるってことは、何回も繰り返しやっていますから分かっています。私が聞いたのは、その経過、知事への報告の文書はないのかということを聞いたんですね。そのことの答弁にはお答えにはなっていないと思うんですね。
加えて、こうした合意書締結の不透明さが差別や排外主義につながっていることも看過できません。エジプト人を一まとめにして、日本の法律やルールよりも宗教や信仰する神の意思を優先するとか、税金を滞納し国外逃亡すれば徴収は難しいなど、こうした根拠に乏しい言説や、移民が増え犯罪が増加するなどのあからさまな排外主義差別が起こっていることも重大です。都庁の前でいつも訴えられていますね。
そもそもこの日本は多くの外国人が住み、働き、地域社会や経済を担う一員となっています。東京都は排外主義、差別は絶対に許さないという立場で取り組むことも併せて求めます。そして、都民に疑念を抱かれるような透明性のないこうした合意書や協定の在り方は、正していくべきだと思います。都民への説明責任を果たしていくことを求めて、次の質問に移ります。
次に、二〇五〇東京戦略に掲げられている戦略、政策目標について伺います。
都は、全ての人が輝き一人一人が幸せを感じる、実感できる東京を実現するとして、三月に二〇五〇東京戦略を策定しています。誰もが自分らしく尊重され、生きやすい社会をつくるために、人に着目して政策を推進するということは重要だと考えます。二〇五〇東京戦略では、戦略の柱として、どのように位置づけているのか伺います。
○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略では、誰もが将来の夢や希望をかなえ、一人一人がもっと輝く東京を実現するダイバーシティを目指しまして、子供や子育て、教育、若者、女性活躍、働き方、長寿、コミュニティ、共生社会を戦略の柱として位置づけております。
○斉藤(ま)委員 人権を尊重する立場から政策を実現させて、充実させていくということが必要です。それぞれの分野で掲げられている目標の達成のために、政策企画局が果たしている役割について伺います。
○小松計画調整部長 政策企画局は、二〇五〇東京戦略に掲げております戦略の推進と政策目標の達成に向けまして、総合調整機能を発揮し、各局の施策の進捗を管理するとともに、都政が直面する諸課題を分析し、取組の強化や施策の展開につなげております。
○斉藤(ま)委員 都政の羅針盤として示されているビジョンですけれども、ご答弁のとおり、政策企画局では政策目標の達成に向けて進捗の管理や課題の分析を行って、取組の強化につなげるという重要な役割を担っています。各局が示している目標や課題の認識は、当然、各局とこの政策連携局で共有しているものと思います。
ここからも二〇五〇東京戦略に記載していることから伺いますので、よろしくお願いいたします。
都は、その戦略の一つとして、女性活躍の推進を掲げています。東京戦略の一二〇ページには、昨年の日本のジェンダーギャップ指数が百四十六か国中百十八位となっていて、経済参画と政治参画が低いと記されています。今年の指数も、日本は昨年と同様に百十八位で低迷しています。
政策の方向性として、世界から大きく立ち遅れる経済の分野や意思決定の場で女性活躍を強化と示されていますけれども、政策企画局としてもこの認識を共有しているということで間違いないでしょうか。
○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略では、戦略05、女性活躍におきまして、経済の分野や意思決定の場での女性活躍の強化などの方向性を示しており、女性活躍を後押しする幅広い施策を推進することとしております。
○斉藤(ま)委員 この認識の下、政策の強化を進めていくということだと思うんですね。
この同じページに、男女間賃金格差の国際比較が掲載されています。二〇二二年の数字ですけれども、日本の格差はOECD加盟国三十七か国中三十五位、国際的に見て格差が大きい状況だと記されています。
日本の男性のフルタイム労働者の賃金の中央値を一〇〇とした場合の女性のフルタイム労働者の賃金中央値は七八・七%で、OECDの平均よりも一〇%も格差は大きいということです。二〇五〇東京戦略に記載しているわけなので、都としても課題として認識しているというところだと思います。
一二五ページには、都内企業における所定内給与額の男女間格差を縮小していく目標が記されていますが、二〇三〇年と二〇三五年の目標はそれぞれどのようになっているか、一二五ページですけれども、そこにその目標を何と書いてあるか伺います。
○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略では、都内企業における所定内給与額男女間格差を縮小という政策目標を掲げております。この目標は、男性の所定内給与額を一〇〇%とした場合の女性の所定内給与額の割合でございますが、二〇三五年の目標値が八五%、二〇三〇年の目標値が八〇・〇%でございます。
○斉藤(ま)委員 ご答弁ありがとうございます。今のご答弁のとおりですけれども、二〇三〇年までには、男性を百とした場合、女性は八〇%、二〇三五年までには女性は八五%まで引き上げていくという目標ですね。政策企画局としても、この目標の達成に向けて進捗管理や分析等を行っていくということだと思います。
さらに戦略では、都庁が先頭に立って女性活躍の取組を展開することで女性活躍の意義や価値を示し、社会の変革を牽引するんだということが書かれています。男女の賃金格差の是正でも、足元の都の職員から正していくということが求められていると思います。
私たちはこの間、都職員における男女の賃金格差の実態について独自調査で明らかにしてきました。決算の全局質疑で取り上げたり、総務局や人事委員会での質問でもただしてきました。都の女性職員については、非正規である会計年度任用職員など、雇用形態を通じた差別の構造があるということを指摘してきました。
その下で、女性の非正規職員の八割を占める会計年度任用職員の平均給与は、フルタイム換算で四百二十二万円で、男性の正規職員の約半分の五三%、差額は三百七十二万円にもなります。会計年度任用職員はフルタイム勤務ではないので、実際の差額はもっと大きくなります。
都の職員についての所管は総務局ですけれども、こうした実態に向き合って、共に都政の課題について改善をしていくという立場に立っていただきたいということを求めます。
女性活躍のもう一つの課題として、戦略の中で掲げられているとおり、女性の管理職の割合があります。東京戦略では女性管理職の目標について、二〇三〇年に二五%、二〇三五年に三〇%と記載してありますが、これで間違いありませんね。
○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略では、都の職員の管理職に占める女性の割合を三〇%に向上という政策目標を掲げております。二〇三五年が三〇%でございまして、二〇三〇年が二五・〇%でございます。
こうした目標を達成するために、女性活躍を後押しする幅広い施策を展開することということで取組を進めているところでございます。
○斉藤(ま)委員 今、ご答弁にありましたように、東京戦略では二〇三〇年に女性の管理職の割合二五%ということで、三五年には三〇%というご答弁なんですが、しかし所管の総務局では、東京都職員ライフ・ワーク・バランス推進プランの中で目標について、二〇二五年度に二五%としています。三〇年度ではありません。先日の質疑でも目標は変わっていないとの答弁がありました。
以前の長期戦略である「未来の東京」戦略でも、二〇二五年に二五%、そして三十年に三〇%としているんですね。ところが、この目標について二〇五〇東京戦略では、一二三ページに記載されているとおり、今のご答弁のとおりですけれども、二〇三〇年度に二五%となっています。つまり、二〇二五年度までの目標だったものを、三〇年度にゴールポスト、ずらしているんですね。
今年度までの目標が、実際には達成できなかった。ここにも記載されていますけれども、今年度は一八・四%、昨年度は一八・三%ということで、二〇二〇年には二〇%を超えていた割合が後退してしまっているんですね。そのことも重大だと思います。
この目標について何事もなかったかのように後退させていくのではなくて、なぜそうなったのか、要因や課題の分析を明らかにしていくことが重要だというふうに思います。次の目標達成に向けても、何が原因で進まなかったのか、後退しているのか、こういう分析がなければ、そしてその改善の道が展望できないというふうに思います。
先ほどは、各局の目標について進捗の管理や都政が直面する諸課題を分析し、取組の強化や施策の展開につなげていくのが政策企画局の役割だというご答弁でした。その役割にふさわしく、目標の単なる下方修正ではなく、その要因を分析して明らかにして、改善の道につなげるということを強く求めて、質問を終わります。
○福島委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
午後三時三十二分休憩
午後三時四十五分開議
○福島委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
質疑を続行いたします。
発言を願います。
○坂本委員 国民民主党東京都議団の坂本まさしです。どうぞよろしくお願いします。
政策企画局には、総合調整機能を発揮していただいて、都政が直面する諸課題の分析や、そしてその結果を取組の強化や施策の展開につないで、都民の暮らしに実感としての成果を届ける機能が期待されていると思います。
本年三月に策定されました二〇五〇東京戦略では、政策の実効性を高める二百九十六の政策目標を定めておられます。この政策目標の設定に当たって、全ての目標について、施策の実施状況にとどまることなく、施策の目的が達成されたかどうかを把握する、いわゆるアウトカム指標にすることが重要なんじゃないかと思うわけであります。
そこでまず、二〇五〇東京戦略における政策目標について、どのような考え方で設定しておられるのかを伺いたいと思いますが、先ほど笹岡委員の方からもそういった趣旨のお話ありましたので、特にアウトカムの視点でお話を伺わせていただきたいと思います。
○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略では、二〇五〇年代に東京が目指す姿としてビジョンを描き、そのビジョンを実現するために二〇三五年に達成すべき具体的な数値や指標を政策目標として設定をしております。
政策目標の設定に当たりましては、業績が成長している都内中小企業の割合を五五%以上ですとか、都内の黒字企業の割合を五〇%超などの、施策の効果を具体的に示すアウトカムを中心として目標設定をしているところでございます。
また、都立公園の累計開園面積や特定整備路線の整備状況など、都民の方が取組の進捗を実感できるような目標設定、これを併せて行っているところでございます。
○坂本委員 ありがとうございました。政策目標の設定に当たっては、全ての目標をアウトカムとするのはなかなか難しいということから、そういう意味では取組の進捗を実感できる目標設定でもあるということは理解しました。その中でもアウトカムを中心とした政策目標を設定していることは、評価できるのかなというふうに思っております。
私は、第三回定例会の総務委員会におきまして、二〇五〇東京戦略の政策レビューとして、中小企業への支援について質問させていただきました。その際、中小企業の成長企業割合が三三・八%から五〇・八%へ上昇し、二〇三〇年目標五五%に向けて順調であるというふうな答弁もいただきました。
一方で、私の地元、世田谷区では約二万七千社の中小企業がございますけれども、なかなか現場の経営者の方々からは、物価高ですとか人材不足といったような観点で、非常に経営は苦しい状況であるというふうな声も聞かれるわけであります。
その現場の経営者ですとか都民の皆さんにとって重要なのは、政策目標が実際に生活ですとか事業にどのような変化をもたらすのかという点であるのではないかと思うわけであります。この政策目標の達成状況とともに、その裏にある支援がちゃんと届いていない都民や事業者の状況を把握することによって、施策の充実や強化につなげる仕組みが重要であるというふうに考えるわけであります。
そこで、政策企画局として施策の充実、強化に対してどのように取り組んでおられるのかを伺わせてください。
○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略の推進に当たりましては、これまでの取組成果を整理するとともに、社会情勢の変化なども踏まえながら課題などを抽出、分析し、事業を所管いたします各局と共に実効性ある施策を練り上げております。
具体的には、本年八月に公表いたしました政策レビューにおきまして、政策目標の進捗状況やアクションプランの実施状況などを明らかにした上で、要因分析や施策強化に向けた方向性を整理し、事業を実施する各局と共有しながら施策の充実強化につなげているところでございます。
○坂本委員 ありがとうございます。政策レビューを基に、要因分析ですとか施策強化に向けた方向性などを各局と共有していただきながら、施策の充実強化につなげていくことは、非常に重要なんじゃないかと思います。
この政策レビューで明らかにした事業の進捗ですとか成果を都民に分かりやすく伝えていただいて、東京がよくなっているなというふうに実感をして、都政に共感していただくということも、施策を推進する上では欠かせません。そのためには、成果を見える化し、生活にどのように影響しているのかを示す工夫も必要なんじゃないかと思うわけであります。
都民の皆さんが東京がよくなっているなというふうに実感できるような、そんな取組の進捗や成果を分かりやすく示すべきではないかというふうに思うわけですが、そのご見解を伺わせてください。
○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略におきましては、冒頭にこれまでの都の戦略を振り返りまして、東京がどのように変わったか、都民生活にどのような成果があったかを示しております。
一例を挙げますと、待機児童がほぼ解消していることや、東京における洪水被害は同規模の台風で五十年前と比較すると被害が激減していることなどを示すなど、都政に対する共感を得られる工夫をしております。
また、戦略の推進に当たりましては、二〇五〇東京戦略に掲げる全ての政策目標につきまして年度ごとの推移を示し、進捗の変化が分かるよう政策レビューとして取りまとめ、都民に分かりやすく発信をしております。
○坂本委員 ありがとうございました。政策目標の設定から施策の強化、そして成果の見える化まで、政策企画局が果たしている役割というものは極めて重要であります。しかし、戦略は管理して終わりではないわけであります。数字を積み上げることが目的になってしまうと、政策が容易に作業へと変質してしまいます。必要なのは、数字の先にいる都民の生活をつかまえて、成果を実感に変える戦略のマネジメントなんじゃないかと思うわけであります。私が都政で一貫して申し上げているのは、都市の成長でも、産業の成長でも、最後に問われるのは都民一人一人の皆さんの暮らしの質であるということであります。
政策企画局には部局横断の知恵を束ねていただいて、目標に近づいているのかということだけではなくて、どなたのどんな困り事が減ったのか、そういった生活や事業がどのように軽くなっていったのかというような問いから、政策を磨く司令塔であってほしいというふうに思います。二〇五〇東京戦略が数字で語られる計画ではなくて、都民の実感で語られる未来図になるように、一層の推進を強く期待いたします。
そして次に、Tokyo支援ナビについて伺わせてください。
私は、都民全員に寄り添うためには自ら何を必要としているのか、気づいている顕在的なニーズだけではなくて、気づいていない潜在的なニーズにも応えていくことが、これからの行政に求められる姿だというふうに考えております。
そのためには、都民が本来受けられるはずの支援を逃してしまう、いわば支援の空白地帯、これをなくすことが重要であります。特に知りそびれ、申し込みそびれ、受け取りそびれという三つのそびれを防ぐことが、Tokyo支援ナビに期待される役割なんじゃないかと考えるわけです。
この視点から、さきの第三回定例会におきましてはTokyo支援ナビのさらなる改善についてご質問させていただいて、東京都側からTokyo支援ナビの利便性の向上並びに支援情報のデータベースの充実というものを図っていくという答弁をいただきました。
利用者が必要な情報を得られるTokyo支援ナビにしていくためには、サイト画面からの検索性の向上はもちろんのこと、その背後にあるデータベースのデータ自体をより質の高いものとする必要があるわけであります。
そこで、Tokyo支援ナビのデータベースの整備の状況について、どのような方針の下で進めておられるのかを伺わせてください。
○波戸戦略広報担当部長企画担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 Tokyo支援ナビのデータベースは、東京アプリとの連携を見据え、各局がそれぞれ実施している支援に関する都民サービス情報を漏れなく統一のルールで登録することを基本方針として、整備を進めております。
そのため、データベースの整備に当たっては、対象者、支援内容、手続期間など、登録すべき項目を整理し、データ構造の標準化を図っております。
加えて、今年十月から政策企画局による一元的な入力管理を行う運用とすることで、記載内容を一定の基準にそろえ、データの品質を高めております。
○坂本委員 ありがとうございます。支援ナビの機能を十分に発揮させるためにも、支援情報データベースの充実を着実に進めていただきたいというふうに思います。
このデータベースは、整備して終わりではなくて、情報をしっかりとアップデートして、しっかりとマネジメントしていくことが、今後の都庁のデジタル化成功の可否を決めるといっても過言ではありません。都庁には各局が所管する数多くのシステムが存在していますが、都民に良質な情報を届けていくためには、完成度の高い各局共通のデータベースが必要不可欠だと思います。
先ほど、Tokyo支援ナビのデータベース整備についてご答弁いただきましたけれども、情報量が充実したTokyo支援ナビのデータベースこそ基盤となるべきであって、しっかりデータベースマネジメントを行っていっていただきたいなというふうに考えております。
そこで、そのTokyo支援ナビのデータベースを最大限生かすために、今後どのように戦略的に運用していかれるのか、お考えを伺わせてください。
○波戸戦略広報担当部長企画担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 都民が必要とする支援情報を確実に届けるためには、Tokyo支援ナビのデータベースそのものの充実に加えまして、整備されたデータベースを庁内共通の基盤として活用することが重要です。
現在、本データベースを東京アプリで活用できるよう、データ連携を可能とするための改修を行っております。データベースの一元化により庁内における類似データベースやシステムの重複開発を解消し、都民に対して常に最新かつ正確な情報を提供してまいります。
今後とも、都民サービスの一層の向上と情報資産の有効活用の観点から、Tokyo支援ナビのデータベースを戦略的に運用してまいります。
○坂本委員 ありがとうございました。Tokyo支援ナビについては、私はこれを都民の生活を守る安全網のデジタルインフラではないかと位置づけております。困ったときに自分で探せる人だけが救われるような社会ではなくて、見つけられないとか、届かない、気づかない、そんな支援の隙間にいらっしゃるような都民の皆さんこそ、行政が向き合うべき方々ではないでしょうか。
だからこそ、私は、知りそびれ、申し込みそびれ、受け取りそびれという三つのそびれをなくすことこそ、支援ナビが担うべき使命だというふうに申し上げてまいりました。そして、これは私が提唱しているシチズン・リレーションシップ・マネジメント、市民関係管理の考え方そのものでございます。都市の状況を的確に把握をして、必要な支援を見つけられるようにするのだけではなくて、ちゃんと届くようにする。ここに行政の新しい役割があるんじゃないかと考えております。
その支援の情報データベースは、一度つくれば終わりということではありません。継続的にアップデートして精度を高め、活用を設計してこそ価値が生まれるわけであります。その意味で、政策企画局がデータベースの一元管理に乗り出したということは、都庁デジタル化の大きな前進だと思います。
今後は、Tokyo支援ナビのデータを庁内横断の共通言語として使っていただき、誰がどの支援をどのタイミングで必要としているのかという解像度を上げていただきながら、政策形成から実行までつなげていくことが求められるわけであります。
このTokyo支援ナビを都民の暮らしを支えるデジタルの社会インフラとしてしっかり育てていただくことを強く期待いたしますし、また今回、Tokyo支援ナビについて東京アプリとの連携を見据えて改修を進めていくという力強いご答弁もいただいております。この連携こそが、支援情報を一つの入り口から届けていく東京の新しい標準を形づける重要な前進だというふうに受け止めております。
支援が届く東京をつくるための基盤は、まさに政策企画局が司令塔として築くべきものだというふうに考えております。この皆さん政策企画局が担うのは、未来を描くだけの部署ではないわけであります。つくられた政策が確実に都民の生活を支えて企業の成長を後押しし、東京に暮らしてよかったなというふうに思っていただけるような実感へとつなげること、そのための戦略の管理ではなく、戦略のマネジメントを行っていただきたい。都民と行政をつないで支援の隙間を埋めて、未来の東京をつくる司令塔として一層のリーダーシップをお願いし、私の質疑を終わります。ありがとうございました。
○望月委員 参政党の望月まさのりです。よろしくお願いいたします。
本日は、都が推進しているSDGsの取組や国際的な取組等について、都の立場と方向性を改めて確認させていただきたいと思います。
SDGsは二〇一五年に国連で採択された国際目標であり、その理念自体は、貧困の削減、環境保全、平和と繁栄の実現といった普遍的価値を掲げております。しかしながら、近年、このSDGsの推進体制そのものが国家や自治体の主権を弱め、地域社会の自主性を損なうグローバルガバナンスの仕組みへと変質しつつあるのではないかという懸念が、国内外で高まっております。各国の政治家ではなく、国際機関や多国籍企業、さらには外部コンサルティング企業が政策形成に影響を与える構造が加速し、地域の意思決定がないがしろにされつつあると感じております。こうした現象は、都においても例外ではないのではないでしょうか。
いうまでもなく、都は、国連加盟国ではなく地方自治体です。都民の税金で運営されている都政が、外からの評価軸に左右されるような構造になってはなりません。しかし、実際に二〇五〇東京戦略などを見ますと、国連のロゴ、英語標語が多用されており、これでは都民のための政策というより国際的な枠組みに合わせることを目的とした追随型の施策になっているように感じます。
この点につき、都は、どのようにして自主性や主体性を確保し、政策決定の透明性を担保しているのか伺います。
○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略では、都として掲げる成長と成熟が両立した世界で一番の都市東京を実現するため、二〇五〇年代に東京が目指す姿をビジョンとして描き、その実現のために二〇三五年に達成すべき具体的な数値や指標を政策目標として設定し、全庁を挙げて取組を進めております。
戦略策定に当たりましては、これまでの取組の成果や少子高齢化、気候危機など都政を取り巻く情勢の変化などを踏まえまして、都民や事業者の目線を第一にしながら個別の施策を検討し、庁内各局のみならず有識者や都議会の皆様とも議論を重ね、併せてパブリックコメントも実施し、ビジョンを実現するために真に必要な施策を盛り込んでおります。
○望月委員 ご答弁ありがとうございます。皆さんもご存じのことかと思いますけれども、我が国には現代のSDGsが掲げる理念を二百年以上も前に体現していた時代がありました。それが江戸時代です。
当時の江戸のまちでは、紙や布、金属、灰、さらにはふん尿までも再利用され、廃棄物という概念そのものがほとんど存在せず、もったいないの精神が社会全体を支え、修理、再生、再利用が徹底されておりました。農村と都市は資源の循環で結ばれ、都市の廃棄物が農地の生産力を支えるという相互補完の仕組みが確立されておりました。エネルギーは薪炭中心で地域自給が可能であり、物資や食料の多くも地産地消で賄われておりました。
これらは、現代の目で見ればまさに完全な循環型社会、いわゆる持続可能な都市の姿ではないでしょうか。つまり、日本人は既に江戸時代において、現代のSDGsが目指す社会を自らの知恵と努力によって実現していたということになります。
この事実を踏まえれば、私たちは外から輸入された国際目標を後追いするのではなく、日本人として培ってきた内発的な持続可能性を見詰め直すべきではないかと考えますが、見解を伺います。
○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略では、その冒頭におきまして先人たちの精神を受け継ぎ新しい時代を創造するとして、渋沢栄一や後藤新平を例に挙げ、先人たちが持続可能性を希求し、東京、日本の礎を構築してきたことを取り上げております。
その上で、そうした先人たちの精神を受け継ぎ、これまでの延長線にとらわれない発想で未来を構想し、都自らがその実現に向けた道筋を明らかにし、庁内で議論を経て練り上げた政策を実行していくという考え方を示しております。
○望月委員 ご答弁ありがとうございます。まさにおっしゃるとおりだというふうに思っておりますし、私は、都が今後進めるべきは、国連の仕様に合わせた都市づくりではなくて、日本国、東京都、独自の文化と知恵に基づいた誇りある自立した都市づくりだと考えております。
もう一点、現在の国際社会全体の流れにも大きな懸念を抱いております。いわゆるグローバルエリートといわれる選挙で選ばれていない各国の代表者が、国際的な会議体で決めたアジェンダに従って各国の政策に大きく影響を与えていることが、世界各国で問題となっております。こうした状況は我が国においても例外ではなく、このグローバリズムの波に飲み込まれつつあるといっても過言ではありません。
例えば財務省に対するIMFからの助言においては、二〇三〇年までに消費税率を一五%に引き上げる必要性について言及されており、我が党はこれは内政干渉ではないかと国会でも指摘をさせていただきました。
グローバリズムの流れ、すなわち私たちの生活や価値観が国際基準という名の下に画一化されつつあることに強い危機感を覚えます。経済、教育、環境、文化などあらゆる分野に外部の基準が押し寄せ、本来我が国が持つ多様性や独自性が失われつつある状況こそ、今まさに見直すべき点ではないでしょうか。外から輸入された他国主導のSDGsではなく、日本の歴史と文化に根差した独自のものを確立すべきだと改めて伝えておきます。我が会派は、当初より反グローバリズムの立場を明確に表明しておりますし、都の政策がその流れに飲み込まれないように引き続き注視してまいります。
最後に、国際連携、都市外交に関する方針について伺います。
都は、主催都市として、世界各国都市が集まり、都市が直面する共通課題を都市という単位で議論、協力し、解決策を探るネットワークであるG-NETSにおいて、様々な課題を取り上げてきました。かつてのテーマの中には、気候変動、エネルギー、防災に関する問題などがあったと認識しておりますが、これらはいずれも主催国として各国との摩擦をできる限り生じさせないような内容となっていることが見受けられます。
昨今の我が国政府の方針や政策、伴って、東京都をはじめとし、全国各地、地方政治における政策決定等においては、WHOやWTOをはじめとする国際機関において決まったことや、ダボス会議等で各国国民の民意を反映した政治家ではなく一部の資本家や投資家の意向が色濃く出ている、いわゆるグローバルアジェンダの影響を大きく受けていると感じざるを得ません。
近年の欧米諸国のように、一度進めたデジタル教育政策を見直し、子供たちの脳発達への影響や教育的な価値を再評価する動きや、脱炭素政策の見直しなども図られつつありますから、単に先進事例を無条件で取り入れるのではなく、本当にそれが自国社会にとって有益か、自国の文化や価値観に合っているのかという視点を持つことが重要であります。
そこで、G-NETSで議論されるべきテーマについては都が選定しているというふうにお聞きしておりますけれども、そのテーマ設定の根拠やプロセスについてお聞かせください。
○西田国際戦略担当部長 都が主導して立ち上げた国際ネットワークG-NETSでは、世界の都市が共通して抱える課題の解決に向けて取組や知見を共有するなど、連携を強化してまいりました。
テーマの設定に当たりましては、安全・安心や子供、高齢者、環境など、都の重要施策の強化や強みの発信といった観点を中心に据え、海外都市の取組や国際情勢なども踏まえ、都が自ら決定をしております。
○望月委員 国際情勢を踏まえということでしたね。ありがとうございます。都が主体性を持ちつつも、共通課題として議論ができるものを選定し、各国に配慮されているということが分かりました。
ただ、昨今の国際情勢に鑑みれば、意見対立が生じないように配慮することは、もうほぼ不可能なのではないかなというふうに感じております。というのも、これまで推進されてきたグローバルアジェンダとは一線を画した政策提言をしている、いわゆる自国ファーストを掲げた欧米各国の政党の躍進が目立つからです。
アメリカの共和党トランプ大統領の当選、ドイツのAfD、ドイツのための選択肢ですね。イタリアのメローニ首相を筆頭とするイタリアの同胞、フランスのルペン率いる国民連合、イギリスのリフォームUKなど、メディアではいわゆる極右と表現されている政党です。
これらの政党に共通するのは、移民政策、脱炭素政策、自国産業、農業の活性化による内需拡大政策など、これまでのグローバルアジェンダとは真っ向から対立する、いわゆる反グローバリズムを掲げた政策を打ち出していることです。各国国民の多大なる支援を受け、大統領や首相まで生まれているという、それこそ世界の潮流を読み解けば、自民党の高市総理大臣の誕生や、自分でいうのもあれですけれども、参政党への注目度等に鑑みれば、今我が国に求められている政策が何なのかは明白ではないでしょうか。
そこで、昨今の海外の自国ファーストの政策転換や、国内の反グローバリズム支持の拡大等を受け、都はどのように受け止めているか見解を伺います。
○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略では、成長と成熟が両立した世界で一番の都市東京を実現するため、二〇五〇年代に東京が目指す姿をビジョンとして描き、そこから逆算して道筋を定めるバックキャストの手法で戦略を策定しております。
また、これまでの取組の成果や、少子高齢化、気候危機など、都政を取り巻く情勢の変化などを踏まえ、都民や事業者の目線を第一にしながら個別の政策を検討し、庁内各局のみならず有識者や都議会の皆様とも議論を重ね、併せてパブリックコメントも実施し、ビジョンの実現のため都民や事業者の目線に立った都としてなすべき施策に取り組んでおります。
○望月委員 ご答弁ありがとうございます。今、本当に世界に目を向けてみると、アメリカをはじめとしてそれこそG7の国々、先進国といわれている国々の首相が替わったりとか、政策転換がまさに行われている時期だというふうに我々は捉えております。
都の政策決定の過程におかれましては、もう本当により広い視点を持った上で、例えば先ほどもお伝えしましたけれども、カーボンニュートラルの必要性であったりとか、今のままの進捗状況での実現可能性、そして脱炭素政策による再エネ賦課金等がどれだけ都民生活を圧迫する結果になるのかなど、改めて昨今の国際情勢や日本や都の立ち位置に鑑み、再度の検証等を行っていただくよう強く要望いたしまして、私の質疑を終わります。ありがとうございました。
○こまざき委員 都民ファーストの会のこまざき美紀です。よろしくお願いいたします。
まず、子供・長寿・居場所区市町村包括事業、いわゆる三C補助事業について質疑させていただきます。
東京では、少子高齢化の進行、そして都市化に伴う生活様式の変化が長年積み重なり、地縁、血縁のつながりが希薄化しつつあるなと感じております。こうした社会構造の変化は、地域の支え合いを細らせ、都民の暮らしの安全や安心にも影響を及ぼしています。
今求められているのは、日常のつながりや居場所を地域の中で改めて育み直すこと、地域住民、とりわけ子供や高齢者が安心して生き生きと暮らせる社会をつくり上げることであり、地域コミュニティを再構築することであると考えています。
三C補助は、都が二〇五〇東京戦略で目指す持続可能な地域社会を実現する施策であり、Children、Choju、Communityの視点から、区市町村の先駆的、分野横断的な取組をこれまでにない手厚さで支援する、現場からの期待が高い事業であります。
そこでまず、三C補助事業の目的と仕組みについて伺います。その上で、Choju及びCommunityの分野について、今年度の申請件数及び採択件数とこれまでの実績を伺います。
○小松計画調整部長 都は、人が輝く社会の実現に向けまして、Children、Choju、Community、この三つのCにつきまして、組織の垣根を越えた区市町村の取組を支援することで、先駆的、分野横断的な取組を生み出すとともに、都内全域に広く波及させていくことを目的として、令和三年度に補助事業を創設いたしました。初回採択の場合、補助率十分の十、最大三か年にわたり、ソフトハードの両面から地域の実情を踏まえた取組を支援しております。
令和七年度のChoju分野の申請件数は八件でございまして、そのうち七件を採択しております。また、Community分野の申請件数は十五件でございまして、そのうち九件を採択しております。令和三年度から令和七年度までの五年間で、Choju分野で四十一件、Community分野で三十四件の採択を行っております。
○こまざき委員 三C補助事業が区市町村のハード、ソフトを織り交ぜた分野横断の事業を採択する仕組みとなっていること、そのための十分なインセンティブが内在していることを確認いたしました。こうした支援によって、三Cという旗印の下、区市町村の多くの好事例が都内全域に広がっていくことが期待されます。
そこでまず、Choju分野における採択事業の中で、優れた取組事例について伺います。
○小松計画調整部長 Choju分野では、高齢者のQOL向上のため、デジタルを活用したいつまでも輝けるアクティブな長寿社会の実現に向けまして、区市町村の取組を包括的に支援しております。
事例といたしましては、自治体の企画部門と福祉部門、交通部門が連携をいたしまして、健康アプリと小回りの利く公共交通手段でありますデマンドバスを組み合わせて、高齢者の外出機会を創出する取組がございます。
アプリにはデマンドバスで行くことができるウオーキングコースや、地場産野菜直売所など気軽に立ち寄れるスポットを掲載いたしまして、外出のハードルを下げる工夫がなされております。さらに栄養士の監修による野菜レシピの情報を掲載するなど、フレイル予防につながるコンテンツが盛り込まれております。
都が三C補助により区市町村の取組を後押しすることで、地域の実情に応じた先駆的、分野横断的な取組を生み出す推進力となっております。
○こまざき委員 ありがとうございます。次に、Community分野における採択事業の中で、優れた取組事例についてお伺いします。
○小松計画調整部長 Communityの分野では、支え合いの輪を広げ、誰もがつながりを実感できる社会の実現に向けまして、地域におけるつながりを創出するため、空き家や商店街の空きスペースなどの地域資源を活用しながら、人々が気軽に立ち寄ることができる様々な居場所づくりを支援しております。
事例といたしましては、自治体の企画部門とひきこもり対策を行う福祉部門、地域振興や商店街振興を所管する部門が連携をいたしまして、昔ながらの駄菓子屋を地元の商店街の中に地域コミュニティの拠点として整備している取組がございます。
具体的には、不登校などをきっかけにひきこもりとなった方に対して、販売などを通じて就労体験の機会を提供するほか、親子連れや高齢者、障害者など、誰もが気軽に立ち寄れる居場所として開放しております。
都の三C補助の支援によりまして、地域の実情に応じた孤独、孤立の解消や、社会的自立、多世代交流の促進につなげております。
○こまざき委員 ありがとうございます。それぞれの分野で高齢者の外出機会の創出や多世代交流の促進など、地域の課題の解決に向け工夫を凝らした有意義な取組が行われていることが分かりました。
特にCommunityの取組としてご答弁いただいた事例は、駄菓子屋に集まる方々が一緒に商店街のお祭りに参加するなど、駄菓子屋を拠点に新たに生まれたコミュニティと商店街にある既存のコミュニティとがつながり、地域に溶け込んでいる点が特徴とのことでありました。これはまさに顔の見える関係や、気軽に助け合える環境を生み出すもので、人と人との信頼やつながりといったソーシャルキャピタルを着実に育てる取組だと評価いたします。
また、こうした顔の見える関係や、気軽に助け合える環境が育まれることにより、人と人との信頼やつながりといったソーシャルキャピタルが着実に形成されている取組であるとも受け止めております。
このような取組が広く実践されるためには、優れた区市町村の事例をほかの自治体にも共有し、横展開していくことが効果的だと考えています。加えて、特に規模が小さい市町村などには、好事例の情報共有だけでなく、都による寄り添った丁寧な支援も重要であると考えます。
そこで、区市町村が自律的に三Cの取組を展開していけるよう、都としてどのように取り組んでいくのか伺います。
○小松計画調整部長 都は、三Cの補助事業で採択をいたしました区市町村の全ての取組につきまして実践事例集を作成し、ホームページで公表しております。事例集には、事業目的や事業スキーム、実施に当たり工夫している点などを、イラストや写真を活用して分かりやすく記載をしておりまして、説明会などを通じて区市町村へ情報共有をしております。
また、補助申請を検討している区市町村に対しましては、個別にヒアリングや意見交換の場を設け、地域特有の課題や行政ニーズを把握しております。その上で、区市町村が補助事業を活用して多彩な取組を形にできるよう、都も共に検討に加わり、特に参考となる好事例を紹介するほか、先端技術の導入例や空き家などの地域資源の活用アイデアを提案するなど、効果的な事業展開につなげております。
○こまざき委員 丁寧な案内やサポートをしていることが分かりました。私自身も三C補助のホームページを閲覧させていただきましたけれども、採択事例が分かりやすくまとめられており、すばらしい取組だと思っています。
今後は、区市町村が過去の採択事例をより簡単に確認できるよう事例集のデータベースを構築するなど、一層の利便性向上に取り組んでいただくように要望いたします。
次に、成果指標と事業効果の確認について伺います。
採択された事業は、単に実施するだけでなく、適切な成果指標を設定し、事業効果を客観的に確認する仕組みを設けることが不可欠です。そして、補助期間中だけでなく、補助期間が終了した後も区市町村が持続可能な形で事業を運営していくことが重要であります。
そこで、都は、採択した区市町村の取組についてどのように事業効果を確認しているのか伺います。
○小松計画調整部長 区市町村が三C補助を申請する際には、取組の成果を客観的に把握できるようKPIとして具体的な数値目標等を示すことを求めておりまして、補助期間中は毎年度採択した取組の進捗具合やKPIの達成状況などにより事業効果を確認しております。
先ほどお答えしましたChojuの事例ではアプリの登録者数や満足度、デマンドバスの利用者数などを、Communityの事例では駄菓子屋の利用者数や就労体験の人数などをKPIとして設定しておりまして、三C補助を活用している区市町村は、KPIの達成状況を踏まえて、利用者の利便性向上等に向けた見直しや改善を行っております。
補助期間終了後も、全ての区市町村に対しましてヒアリングやアンケートを実施し、事業の継続状況や取組効果を確認しております。
○こまざき委員 補助期間中、そして補助期間が終了した後も、進捗状況をしっかりと把握し、持続的な取組を促していることが分かりました。
私の地元、北区におきましても、この補助を活用して、スマホ講座によるデジタルデバイドの解消、健康アプリを通じたフレイル予防など、高齢者のQOLを向上する事業が行われています。地元でも高い評価の声をいただいております。
繰り返しになりますけれども、三C補助事業は、地域課題を自ら解決しようとする区市町村の意欲と創意工夫を後押しする極めて重要な取組であると考えています。都には引き続き区市町村の取組をしっかりと支援していただいて、二〇五〇東京戦略に掲げる三つのCの取組が地域に広く浸透していくことを期待しまして、次の質問に移ります。
次は、TOKYO強靱化プロジェクトについて伺います。
こちらのプロジェクトを拝見させていただきまして、評価すべき点として第一に、風水害、地震、火山噴火、電力、通信等の途絶、感染症という五つの危機を設定するとともに、複合災害のリスクにも言及している点が、評価すべき点の一つとして考えております。第二に、パリ協定を踏まえ気候変動による平均気温二度上昇を基本とするなど共通の目線を設定し、全庁で危機意識を共通している点が挙げられます。第三に、二〇四〇年代までの総事業規模十七兆円という大規模投資額を明示し、ハード整備の効果を高めるためにデジタル技術などのソフト対策を組み合わせた実効性の高い施策を展開しようとしている点が挙げられます。
二〇四〇年代を見据えた長期にわたるプロジェクトを着実に進め、都が目指す姿を実現するためには、全庁が一丸となって、地域の現状を把握している区市町村とも協力しながら取組を進めていかなければなりません。その上で、政策企画局として各局の取組が計画どおりに進んでいるか確認し、状況に応じて施策の見直しなどの軌道修正を図っていくことが必要です。
そこで、プロジェクトの進捗をどのように管理し、施策の見直しや強化につなげているのか伺います。
○小島計画調整担当部長 TOKYO強靱化プロジェクトでは、二〇五〇東京戦略に掲げる世界で最も強靱な都市の実現に向けまして、災害の脅威から都民の命と暮らしを守る対策をハード、ソフト両面から推進していくこととしており、関係各局や区市町村等とも連携しながら事業を着実に実施していくことが重要でございます。
このため、プロジェクトを取りまとめる立場から、毎年度、プロジェクトに掲げる事業の進捗状況や取組成果を把握した実績レポートを作成し、各局と共有するとともに、各事業が抱える課題や状況変化により顕在化したニーズ等を捉えまして、施策の不断の見直し、強化を図っております。
また、都の補助制度を活用して区市町村が地域の実情に応じて主体的に取り組む事業につきましても、区市町村ごとの進捗状況等を把握し課題を共有しながら、施策の推進につなげております。
○こまざき委員 実績レポートを政策企画局において取りまとめ、区市町村の状況も確認しながら、全庁一丸となって取組を進めていることが確認できました。
プロジェクトのさらなる推進に向けては、公助の取組のみならず、都民や事業者による自助、共助の取組を促すことが重要です。そのためには、事業への理解を深めていくことも必要であると考えています。
そこで、プロジェクトに対する都民の理解を促進するため、情報発信をどのように展開しているのか、具体的な取組を伺います。
○小島計画調整担当部長 強靱化プロジェクトの推進に当たりましては、都民や事業者など幅広い方々の理解と協力が不可欠でありますため、様々な機会や時期を捉え、プロジェクトの意義や内容を積極的に発信しております。
具体的には、プロジェクトを分かりやすく紹介する動画や実績レポートなどを特設ホームページやSNS等を通じて発信しておりまして、動画の総視聴回数が約三百八十万回となるなど、プロジェクトの認知度向上につなげております。また、防災イベント等の機会を活用いたしまして、対面でプロジェクトの普及啓発も行っております。
加えて、今年度は新たに都民生活に関する世論調査の結果を踏まえ、防災面に不安を感じている割合が高い四十代を主なターゲットといたしまして、ファミリー層やビジネス層向けのウェブサイトで、防災の日など都民の防災意識が高まる時期に合わせまして、プロジェクトの特集記事を配信する取組を実施しております。
○こまざき委員 ご答弁ありがとうございます。インフラ整備は長い期間を要する取組であるため、その着実な推進には都民や事業者の理解と協力が欠かせません。引き続き事業の進捗をしっかりと把握し、施策の見直し、強化を図るとともに、都民への情報発信を積極的に行い、首都東京の強靱化を一層進めていただくよう要望しまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○藤井委員 まず、私から二〇五〇年東京戦略についてお伺いをしたいと思います。
この長期計画でございますけれども、前身の計画は「未来の東京」戦略ということであろうと思います。これはもう我が会派からもずっと指摘をさせていただいているものなんですけれども、前の計画に関する総括がしっかり行われていないのではないかということを申し上げてまいりました。もうあたかも前の計画がなかったかのような、そんな形で新しい計画が始まっているんじゃないかということは、度々会派からも指摘をさせていただいてまいりました。
このPDCAサイクルを回す、そして効果検証をしっかり行うと、これは小池都知事の都政における基本方針でもあろうかと思っています。我が会派がこれまで申し上げてまいりましたこの前身計画の総括が不十分じゃないかというような、こういう批判というか指摘に対して、都はどのような見解をお持ちになっていらっしゃるんでしょうか。答弁を求めます。
○小松計画調整部長 本年三月に策定をいたしました二〇五〇東京戦略では、「未来の東京」戦略の下で都が進めてまいりました取組の実績や成果を振り返るとともに、前回の計画に掲げた全ての目標について検証いたしまして、新規の目標と合わせて二百九十六の政策目標を設定しております。
また、戦略の推進に当たりましては、毎年度事業の進捗や成果を調査いたしまして、その結果を政策レビューとして取りまとめるなど、PDCAサイクルを徹底しております。
○藤井委員 ただいま、前回の、前身の計画に掲げた全ての目標について検証していますというような答弁であったと思います。
それでは個別にお伺いをしてまいりたいと思いますが、例えば緊急輸送道路の整備率、カーボンハーフの達成率、あるいは鉄道のホームドアの整備率等々、これは目標の達成はどうなったのかということについてお伺いしたいと思います。
例えば温室効果ガスにつきましては、これはカーボンハーフの目標ではありますが、二〇三〇年に五〇%を削減するというものでありますが、二〇二二年時点、これは前の計画でございますけど、マイナス四・四%にとどまっているわけであります。これは都も一生懸命ご努力はされていらっしゃるんだと思うんですけれども、例えばこれもプランというか計画自体に無理があるというような考え方も成り立つわけであります。
例えば地下鉄のホームドアということでありましたら、一〇〇%の達成という目標であったと思います。当然様々事情がありますし、計画自体どうなんだというのもありますし、計画に対する努力が十分ではないといったケースもあろうかと思います。
これはもう前の計画であります「未来の東京」戦略の達成状況について一定の報告ですね、これはしっかりなされるべきだと思いますが、改めて都の見解を伺いたいと思います。
○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略では、「未来の東京」戦略の下で都が進めてきた取組の実績や成果を振り返るとともに、前回の計画に掲げた全ての目標について検証し、新規の目標と合わせて二百九十六の政策目標を設定しております。
また、二〇五〇東京戦略につきましては、本年第一回定例会におきまして議会に説明、報告するとともに、多様な媒体を通じて都民に発信をしております。
さらに、都はこれまでも、長期戦略の推進に当たりまして毎年度、事業の進捗や成果を調査いたしまして、今年度は政策レビューとして取りまとめ、公表するとともに、本年第三回定例会において議会に説明、報告をしております。
○藤井委員 政策レビューをされ、点検をされているというご答弁であったかと思います。
レビューというと、簡易的な手続による評価というような意味合いであろうかと思います。
これ、聞き及ぶところでございます。私、まだ都議会議員ではありませんでしたが、聞いた話なんですけど。例えば舛添さんの都政の時代の長期計画におきましては、毎年この実績値について報告をしていたとも伺っているところであります。
現在の二〇五〇年の東京戦略につきましては、目標の達成状況についてぜひこれは毎年報告をしていただき、都民への説明責任をぜひ果たしていただきたいなと思います。
企業なんかですと、やっぱりアニュアルレポート等々ですね、計画に対して実績値がどうであったのかということが報告されるものだと理解をしております。これは民間会社と役所というか公共セクターの違いというのはあると思うんですけれども、民間会社はやっぱり決算が全てだといってもいいほど重要であるわけでございます。
この利害関係者に対するアカウンタビリティー、この遂行が必要だと思います。これは東京都にとって都民以外何物でもないというふうに思いますが、やっぱり都民への説明責任を果たしていくという観点から、この二〇五〇年の東京戦略について、実績値も含めてしっかりと報告をしていただきたいと思いますが、都の見解を伺いたいと思います。
○小松計画調整部長 都はこれまでも、長期戦略の推進に当たりまして、毎年度、事業の進捗や成果を調査し、その結果を公表しております。二〇五〇東京戦略におきましては、進捗や成果を調査し、その結果を政策レビューとして取りまとめ、本年第三回定例会において議会に説明、報告をしております。
また、都民の方々に取りまとめた取組成果を分かりやすく伝える工夫を行いまして、SNSをはじめ幅広い媒体で発信することで、都民への説明責任を果たしております。
○藤井委員 ありがとうございます。ぜひ都民への説明責任を果たしていただきたいと思います。
私、実は区民の方からもこの点は区議会議員時代から結構いわれることでございまして、先ほど申し上げましたとおり、企業はしっかり決算についてアニュアルレポート等で報告をしますと。でも、行政は計画づくりが中心で、その後どうなったかっていうことがなかなか報告がないじゃないかと、何やっているかよく分からないというような声は、もうずっといただいているものでございますので、しっかり今後とも取り組んでいただけるものだと期待をしておりますので、その点ぜひよろしくお願いを申し上げたいと思います。
次に、都市外交についてお伺いをしてまいりたいと思います。
この都市外交についてでありますけれども、やっぱりこの外交というのは、もういうまでもなく国の専権事項であるわけでありますが、昨今の中国との関係というか、国会の答弁以降、非常に緊迫しているというか、あるいは冷え込んでいるという表現がいいかどうか分かりませんけれども、非常にある意味微妙な中国との関係性になっているのかなというふうに思っているわけであります。
都として、これまでの北京との交流なり、どういうふうに総括をされていらっしゃるのか。そしてまた、今回の事象を受けて、中国からなり、こういった抗議なりクレームなり、様々な声が東京都に集まってきているのかなというふうに想像するわけでありますけれども、どういった現状であるのかお伺いをしたいと思います。
○工藤外務担当部長 都市には様々な課題が先鋭的に現れることから、互いの知見を共有しながら共通課題の解決に共に取り組んでいくため、都市間の交流や連携を進めることが重要であると考えております。
都は、一九七九年に北京市と友好都市関係を結んで以降、首長同士の会談やスポーツや健康、医療、それから教育などの様々な分野で実務レベルで交流を進めてまいりました。
お尋ねのクレームにつきましては、中国からの抗議も含めまして現時点では寄せられておりません。
○藤井委員 抗議、クレーム、今のところないということであろうかと。これが本当だったらいいと思いますし、本当であってほしいなというわけでありますけれども。ちょうど二年前だと思いますが、福島第一原発の処理水をめぐって中国からも、政府、企業、自治体、学校と、そういった形で様々なチャンネルを通じて抗議等々があったというふうに理解をしているわけであります。
私は、政策企画局としては、こういった外交部だけではなくて広報部門もしっかり持っていただいていると思いますので、これは一義的には外交の問題だと思うんですけれども、東京都は東京都で都に対して直接寄せられる声もあると思いますし、都民に対してこれからいろんなことが起きてくるという可能性もあると思いますので、しっかりこれは毅然として対応していただきたいなというふうに思います。
次に、台湾との関係性についてお伺いをしたいと思います。
昨年の二月、小池知事も台湾、台北市を訪問されたというふうに記憶をしているわけであります。都市外交は非常に重要でありますので、私は知事の行動は支持をしたいなというふうに思っているわけでありますけれども、中国としてはやはり台湾問題は核心的利益というふうにいっているわけでありますし、その付近ですね、中国の方がいっていたのは、もうあらゆる非公式も含めての往来は認めないというような声明まで発表され、反発をされたという経緯もあったというふうに思っています。
これまで、台湾との都市外交をどのように展開をされてきたのか、また中国との関係性についてどういうふうに整理をされてこられたのか、都の見解を伺いたいと思います。
○工藤外務担当部長 都は、台北市をはじめとする台湾の都市との交流を行っており、これまで首長同士の会談や防災、教育、環境などの様々な分野で実務レベルでの交流を進めてまいりました。中国との外交につきましては国の専管事項でございます。
○藤井委員 ありがとうございます。今回、私、新聞なんか見ていてすごく心強いなと思ったんですけど、海産物に関しては中国としては日本から輸入しないみたいな方針をいっていて、台湾は一方で日本の海産物を爆買いをすることによって応援をしたいというような表明をしていただいているわけであります。
情けは人のためならずという言葉がございますけれども、かつて我が国がいろいろスーパーさんなんかとも提携して台湾産のパイナップルを購入をして支援をしたということがあって、こういったこともあって感謝をしていただいているからこその表明なのかなというふうに思っています。
一方で、先ほど申し上げましたとおり、中国にとっても核心的な利益ということで、簡単には譲歩をしてくれないというふうに思います。そして、我が国にとっても、答弁、撤回するわけにはいかないということでございまして、この緊張関係なり、あるいは摩擦やあつれきというものが長期化するということも否定し得ないのかなというふうに思っているわけであります。
ちょうど先ほど触れさせていただきましたけれども、二年前の海産物のことに関しましては、風評被害がどうしても起こってしまったということで、我が国の、我が国のというか都内ですね、飲食店なり販売店で買物をしていただいた際に三〇%のポイントを還元するといった支援をした、こういう経緯もあろうかと思います。これから訪日の外国人のお客さんも減っていくというようなこともあるかもしれませんし、先ほど議論出てきたように、治安だとか、あるいは安全・安心に関わる問題も出てくるかもしれません。
私は、この政策企画局というのは、やはり全都的なというか、俯瞰的に全体を見ていく中で取りまとめをして政策を実行していくと、こういった機能を持っていらっしゃる局であるというふうに理解をしているわけであります。今回の影響ですね、しっかりこれは見極めていただいて、政策企画局がぜひ司令塔になっていただいて、イニシアチブを発揮をしていただいて、今回の影響から都民の事業なり生活を守っていくという取組をぜひ期待をしたいと思うわけでありますけれども、この点についてどうお考えになっているのか見解をお伺いしたいと思います。
○工藤外務担当部長 中国との外交につきましては、国の専管事項でございます。都としては、国の外交がもたらす影響について引き続き注視してまいりたいと思います。
○藤井委員 何か批判をするつもりでいっているわけじゃなくて、私、応援の気持ちも込めて申し上げていますが、ちょっと答弁、非常に短いというか、そういうふうに思いました。
ぜひ影響ですね、注視をしていくということでございます。これは注視という意味は何もしないということではないというふうに思っておりますので、ぜひ、政策企画局が中心になって、先頭に立って取り組んでいただくことを要望して、私の質問を終えたいと思います。ありがとうございました。
○星委員 よろしくお願いします。
IMFが発表した最新の世界経済見通しによれば、日本の名目GDPはインドに抜かれ、二〇二六年に世界五位に後退する見通しが示されるなど、日本の国際競争力の低下が懸念をされています。
その一方で、大谷翔平選手や、久保建英選手、井上尚弥選手など日本人アスリートが世界の頂点で活躍する姿は、我々日本人に誇りと日本人はやれるという自信を与えていただいています。私自身もプロアスリートとして挑戦し、今はこうして都議会議員として感じているのは、都市も、またアスリートも、同じだということであります。世界最高峰を目指し、自らの魅力を磨き、それを発信することで、周囲から関心と信頼を得る、その積み重ねがさらなる成長と支持、地域への活力へとつながるものだと確信しています。
都市の時代といわれる中、都市間競争は激化し、企業や専門人材、投資、国際イベント等の誘致合戦が生じています。一方で、気候変動などの一都市では解決できない課題に直面しています。世界の都市と知見を共有し、協力して取り組むことも不可欠であります。
これまでも我が党が訴えてまいりました、先ほども増山副委員長も何度も申し上げておりましたけれども、世界で一番の都市東京を実現し成長し続けていくために、世界を舞台に共創と連携を通じてリーダーシップを発揮していくことが重要であります。こうした中、小池知事は自ら積極的に海外に出向き、トップ外交を展開しています。
そこで、小池知事の海外出張の意義と成果について伺います。
○天津外務部長 知事の海外出張は、東京の魅力や先進的な取組を世界に発信するとともに、国際的な知見やネットワークを獲得、強化することなどにより、東京の技術力にさらなる磨きをかけ、国際社会における東京のプレゼンスの向上につながる重要な機会でございます。こうした観点から、様々な国際会議や都市から都に寄せられている招待の中から最も効果的な機会を捉え、知事の海外出張を実施しております。
一例を挙げますと、今年十月、知事は、世界的に著名な国際会議、未来投資イニシアチブに招待を受け、東京が目指すアジアのイノベーション、金融ハブに向けた取組を紹介するとともに、国際的に知られる漫画、キャプテン翼の作者である高橋陽一氏と日本発のエンターテインメントやクリエイティブ分野の魅力を発信し、新たな投資機会の創出を図りました。
また、優れたGX技術を持つ東京の中小企業やスタートアップ二十社を帯同し、現地政府や経済界の要人にトッププロモーションを行い、具体的なビジネス機会の創出と国際展開を後押ししました。
さらに、防災や産業、スタートアップの分野でのこれまでの実務的な協力を踏まえ、ドバイ首長国との間で合意書を締結するなど、知事出張を通じて得られた都市間の連携や新たなビジネス機会を、東京のさらなる発展につなげております。
○星委員 各国の政府や都市の代表、ビジネスリーダーが集う国際会議に招待をされて、東京の取組や魅力を積極的に発信し、さらには強固なネットワークを構築する知事の海外出張は、まさに世界有数の大都市東京のトップだからこそできる極めて戦略的、効果的な外交の場であり、東京の国際的プレゼンス向上に大きく寄与しているということでありました。
今後も、世界で一番の都市東京の実現に向け、知事には海外を舞台に東京のリーダーとして最高のパフォーマンスを発揮することを期待をさせていただきたいと思います。
都政を引っ張る両輪として都議会、我々も、世界を知ることで、その成果を都民生活に還元することが重要であると考えます。都議会だけが井の中のカワズではあってはならないと私は思っております。こうした思いから、我が党、我が会派としても積極的に海外に目を向けてまいりたいと考えております。
次に、東京の国際的プレゼンス向上の観点から多都市間連携の取組について伺います。
世界の都市が共通して抱える課題の解決を目指し、都が主導して立ち上げた国際ネットワークG-NETSにおいて、海外都市との関係を深めるとともに、幅広い分野において都の先進的な取組を世界に発信してきました。
足元では、気候変動の影響による風水害などが世界で頻発化、激甚化しており、都市の自然災害に対するレジリエンス向上が国際的な視点でも喫緊の課題となっています。都は、海外都市との間で、互いに知見や経験を積極的に共有し国際社会に貢献するとともに、都の対策を強化、加速させていくことが重要であります。第三回定例会の我が会派の代表質問において、知事から、都市間連携に関して、世界の都市のレジリエンス向上に向けてG-NETSを強化するとの答弁がありました。
そこで、G-NETSにおいて都市のレジリエンス強化に向けどのような取組を行っているのか伺います。
○西田国際戦略担当部長 G-NETSでは、気候変動の影響による自然災害等に協力して対応するため、本年九月に、レジリエンスに着目した多都市間連携の場として、実務担当者による新たな部会を立ち上げました。
具体的には、実務担当者のワーキンググループにおきまして、風水害、森林火災等の共通課題やTOKYO強靱化プロジェクトなどの先進的な施策を学び合う取組を行っており、今年度は世界各国から二十二都市が参加しております。
また、世界十八都市の実務担当者が東京を訪れ、臨海部の防災対策やグリーンインフラ等を視察したほか、発災時の情報発信ツールについての意見交換を行うなど、相互に知見を深めております。
今後も、こうした取組を通じて東京の安全・安心を支える技術にさらに磨きをかけるとともに、世界の都市を牽引し国際的な課題の解決に貢献してまいります。
○星委員 海外都市のレジリエンス強化に向けた都市を通じて、都の強みである技術力を生かした取組を着実に進めていただいていること、評価をさせていただきたいと思います。
来年度は、二年に一度開催される首長級会議が予定されています。都市のレジリエンス強化という喫緊の課題に焦点を当てた国際会議はほかに例のない取組であり、リーダーだからこそできる議論と発信に期待をさせていただきたいと思います。
知事の出張の機会やG-NETSのネットワークを活用し、レジリエンス強化など世界の都市に共通する課題解決に向けて都が率先して行動し、強靱な都市東京を着実に実現していくことが重要であると考えます。
最後に、しっかりと今後も行っていただくことを要望させていただいて、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○小林委員 私からは、広報戦略と総合調整機能の二点について質問させていただきます。
初めに、戦略的な広報展開の推進についてお伺いします。
都民生活に関わる膨大な事業を行う東京都の取組を、都民、事業者などに分かりやすく確実に伝えていく広報は、都政においても極めて重要な取組であります。今から十四年前、都では、二〇二〇年の東京の目指すべき姿を描いた計画、「二〇二〇年の東京」を策定いたしました。そしてこの計画を実効性ある具体的な取組とすべく、アクションプログラム二〇一三が策定されましたが、その中に、ツイッターなどのSNSを活用し時代に即した攻めの広報を展開して、直接都民へ情報を提供するとの取組が記載されております。
私は平成二十五年の予算特別委員会でこの取組に触れ、情報発信力の強化について質問をいたしました。当時は猪瀬直樹知事でしたが、知事より、情報公開ということも含めて、ホームページは待っているだけですから、ツイッターを活用して情報の出前をしていかなければならない。知事就任後、全局にツイッターで情報を発信するよう指示したとの答弁がありました。
十数年を経て、現在はSNSや動画配信サービスなどが急速に普及し、デジタル上でのコミュニケーションが活発になることで、有益な情報が手軽により多く届くようになるなど生活の利便性が高まる一方で、現代は様々な情報があふれ、情報過多の時代ともなっており、都政における情報もあまたある中、知ってもらいたい情報、都民にとって有益な情報を、埋もれることなく都民に確実に伝わる広報を推進することが大切であると考えます。
まず、最大の広報媒体としてはホームページがありますが、都民が必要な都政情報にたどり着くためにホームページの充実は重要でありますが、都の取組についてお伺いいたします。
○波戸戦略広報担当部長企画担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 都の公式ホームページは、国内外からの閲覧者にとって、必要な都政情報を入手する上で極めて重要な情報インフラとしての役割を果たしております。このため、局ごとにホームページの仕様が異なっていたものを令和六年度に共通システムに統合し、デザインやページ構成を統一いたしました。
また、検索エンジンで都の情報が上位に表示されやすくするなど、利便性の向上に取り組んでおります。
加えて、政策企画局では、各局が発表したホームページに掲載する情報につきましても、そのポイントが一目で分かるようにタイトルや見出しのつけ方、都民目線に立った分かりやすい表現等に関する助言や伴走支援を行っております。
○小林委員 先ほど、猪瀬元知事の答弁では情報の出前という表現をされておりましたけれども、今はプッシュ型という言葉がなじむと思いますが、ホームページを見に来てもらうことに加えて、都から都民に対してプッシュ型で有益な情報を発信していくことが必要不可欠であります。プッシュ型の情報発信においては、デジタルの力の活用も重要であります。
都においても、都民に必要な情報を確実に届けるため、ターゲットを絞った上でデジタル広告を行うなど、積極的な情報発信が不可欠と考えますが、見解をお伺いいたします。
○伊藤戦略広報担当部長 日常生活において、多くの都民がスマートフォンやSNSを利用して情報収集を行っている状況を踏まえまして、都は、デジタルツールを積極的に活用した効果的な情報発信に取り組んでおります。デジタル媒体の中でもウェブ広告はユーザーの属性や検索行動などを踏まえた多様な手法で発信できますことから、都では、この特性を生かした広報を積極的に行っております。
例えば、婚活イベントの紹介では、独身や若年層を対象に動画広告を配信するなど、事業の利用者となり得る層の年代や関心事を踏まえて配信先を設定しております。
また、太陽光発電の設置義務化の周知では、太陽光などのキーワードを都民が検索した際に補助金等の都の施策を表示させるなど、具体的なニーズに即した発信を行っております。
これらの取組によりまして、都民一人一人が求める情報をきめ細かく届けております。
○小林委員 ありがとうございます。つくって終わり、SNSで発信して終わりにせず、今後もデジタル技術の進展といった社会情勢を捉えながら、都のデジタル広報を着実に進めていっていただきたいと思います。
次に、都の広報人材についてお伺いします。
どんな施策も伝わってこそ、その価値が十分に発揮されるものであり、施策を届けることも重要な職員の責務ではないかと考えます。さきの予算特別委員会の質疑で、猪瀬元知事は、ツイッターというのは百四十字ですから、短いところでちゃんと結論と根拠をいわないといけない。言葉の力を磨かなきゃできない。これは非常に都庁の職員にとっても意識改革になりますとも述べられておりました。
私は、令和四年の当委員会の事務事業質疑で、都庁の職員の方々が都の政策を分かりやすく発信できるようになることが、都政を身近に感じてもらえる大事な要素ではないかと指摘し、広報に関する人材育成についての取組をお伺いしました。
そこで、各局職員の広報スキルの向上、広報人材の育成に向けた現在の都の取組について見解をお伺いいたします。
○波戸戦略広報担当部長企画担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 都は、都庁全体の広報リテラシーの底上げに向け体系的な人材育成を進めており、令和六年度は延べ七千五百人の職員が研修やセミナーを受講いたしました。
一般職員向けには、伝わる広報に必要な実践的スキル、ノウハウの習得を図るほか、幹部職員には、広報戦略の意義や重要性を認識させるなど、それぞれの職層に応じた研修を実施することで、求められる役割の浸透を図っております。
また、SNS時代における広報発信の手法など、最新のトレンドを踏まえた研修に加え、自己啓発の機会としてセミナーを開催し、誰もが気軽に学べる環境づくりを進めております。
○小林委員 人材育成はインプットだけでは不十分であり、学んだことを実践できる場が不可欠であると思います。都庁の職員の皆様は日々の業務そのものが実践の場であり、そこで生まれる優れた広報事例を組織全体で共有し、お互いが切磋琢磨していくことが重要だと考えます。
事務事業概要を見ますと、三年前にはなかった伝わる広報大賞の取組が新たに記載されておりました。この伝わる広報大賞の狙いと、全庁の職員に広報意識を浸透させるための工夫について見解をお伺いいたします。
○波戸戦略広報担当部長企画担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 伝わる広報大賞には、庁内の優れた広報活動を表彰し広報力の底上げを図るため、令和五年度から実施しており、好事例の横展開と職員の意欲を高めるための貴重な機会となっております。
この表彰には毎年各局から多くの優れた広報活動の応募があり、外部審査委員からも広報活動のレベルアップに向けたまたとない機会であるなど高い評価を得ております。令和六年度のグランプリは、主に男性の家事、育児の意識改革を目的とした広報活動が受賞いたしました。人気格闘漫画とのコラボレーションと、名もなき家事という印象的なフレーズにより、話題性とメディア露出を高めたことが評価をされました。
さらに、今年度は、全職員への広報への参画意識を高めるため、職員の投票により最も評価の高い取組を表彰する、オーディエンス賞を新設いたします。
引き続き、職員一人一人が主体的に考え創意工夫していけるよう、戦略的な広報スキルの向上やモチベーションの定着に向けて取り組んでまいります。
○小林委員 ありがとうございます。都の広報は、どこまでいっても都民目線でなければなりません。都民の皆様が分かりやすく情報にたどり着けるように有益な情報を逃さぬように、そして多くの都庁の取組を知ってもらい理解を深めてもらうために、広報人材を育成し、広報戦略を常にアップデートする不断の取組が重要であると思います。引き続き、広報に携わる人材の育成を進めるとともに、より分かりやすく、より多くの都民に伝わる広報を一層推進されることをお願いしたいと思います。
次に、政策企画局における総合調整機能について二点お伺いします。
本年三月に策定された二〇五〇東京戦略においては、二〇五〇年代の東京の姿、ビジョンを実現するため、二〇三五年に向けて取り組む二十八の戦略を掲げています。この戦略で掲げているビジョンの実現に向けては、施策を行う各局の実行力が必要となることはもとより、全庁が一丸となって総合力を発揮し、全庁的な視点に立って組織横断的な調整を行うことが求められております。
その総合調整の要となるのが政策企画局であると思いますが、二〇五〇東京戦略の推進に当たって、取組の強化や施策の展開につなげていくための政策企画局の総合調整機能の取組について見解をお伺いいたします。
○小松計画調整部長 社会構造が変化し、行政課題が複雑化、多様化していく中で、都民のニーズに合った行政サービスを提供するためには、組織横断的な事業展開を行っていくことが必要でございます。そのためには、政策企画局が総合調整機能を十分に発揮し、二〇五〇東京戦略で示した東京の将来像を示した上で、その実現に向けた政策を各局と議論、調整を重ねながら練り上げていくことが重要でございます。
例えば都市の強靱化におきましては、各局と目指すべきビジョンを共有するとともに、気候変動シナリオとして平均気温二度上昇などを共通の目線として設定をいたしまして、客観的なデータを用いながら議論を行うことで施策のレベルアップを図っております。
○小林委員 最後に、東京と全国各地との連携についてですが、都は、東京と全国の地域が互いに協力し合うことが日本全体の持続的発展につながっていくとして、全国各地との連携事業を推進していますが、事業を推進する際には、当然のことながら各地域の実情やニーズを踏まえ、東京と全国の地域がそれぞれの魅力を高め、協力し合う、実効性ある連携が大切であります。
全国各地と連携するに当たっての政策企画局の役割と取組について、見解をお伺いいたします。
○田中自治制度改革推進担当部長特区・規制改革担当部長兼務 都は、都市と地方がその強みを生かし新たな産業や雇用の創出などを進めることで、それぞれの地域の発展と国全体の成長につなげていく共存共栄が重要であるとの認識の下、全国各地との連携を進めております。
都は、首都としてのポテンシャルを生かし、地方の豊かな資源を東京の購買力や発信力と結びつけ国内外の需要を喚起するとともに、世界と日本各地をつなぐ結節点となり、地域のイノベーション創出や経済成長を牽引しております。
政策企画局では、各道府県の東京事務所や本庁を直接訪問し、産業や観光の振興、環境対策などについて地方の声を丁寧に聞くとともに、こうしたニーズを庁内の地方連携推進PT等を通じて関係局に共有し、連携事業の推進に向け取り組んでおります。
また、全国各地のイベント等を紹介する共存共栄ポータルサイトを運営するとともに、他の道府県と相互に事業や魅力をPRする取組を実施するなど、連携して情報発信に取り組んでございます。
○小林委員 各道府県の東京事務所や本庁を回って地方の実情やニーズ等を聞き取り、関係局に共有して全庁で連携して取り組んでいるとのことですが、地方と庁内各局をつなぐ結節点として、地方の声を大切に連携事業を推進していっていただきたいと思います。
また、さきのご答弁でもありましたが、二〇五〇東京戦略で掲げたビジョン、そしてその実現に向けて掲げた政策目標の達成は、各局がばらばらに事業を実施するのではなく、全庁的な視点を持ち、組織を超えて政策を推進していくことが重要であります。小池知事は、鳥の目、虫の目、魚の目、この三つの目で大きな変化を読み解くとよく発言されておりますが、まさにこの三つの目を兼ね備えて都政を前進させていくことが、政策企画局の役割であると思います。
実効性を高め、真に都民生活の充実と幸福に寄与すべく総合調整機能を高めていただくよう要望いたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。
○さいとう(和)委員 お疲れさまです。さいとう和樹と申します。二〇五〇年の東京戦略におけるPDCAについて質問いたします。
本年三月策定された二〇五〇東京戦略は、東京の未来が描く羅針盤であり、都民の命と暮らしを守るとともに、首都東京が日本全体を牽引していく役割を果たす上で極めて重要な戦略であります。
私は、これまで十年以上にわたり中小企業経営者として日本経済の変化を現場で肌身に感じ、日々判断と決断を重ねてまいりました。民間の立場から見ても、近年の環境変化は、十年前はおろか、コロナ禍以前とも比べものにならないほど激しいものとなっております。これはCPIや中小企業の業況DI、さらには日経平均株価や為替レートなどの各種経済指標から見ても明らかであります。
私は物価高に負けない東京をつくると訴えてまいりましたが、雇用環境、とりわけ賃金の動向を見ると、名目賃金は上昇しているものの、実質賃金はマイナスが続いており、現場の厳しさは一層増しております。多くの従業員の雇用を守る立場として、都の様々な支援施策の効果を実感する一方で、依然として大きな課題が残されているとも感じております。
また、私は保育士でもあり、保育所整備や保育士確保策の推進によって待機児童の解消が進み、働く人の環境が着実に整えられてきたことについても、都の施策の成果を現場で実感してまいりました。幼児教育、保育現場に関しては、量の時代から質の時代へと変化すべきで、日本の将来を担う子供たちに豊かな教育環境を整備することは新たな課題ですが、今回はそれを実現するためにも根幹となる産業分野に関して答弁を求めたいと思います。
二〇五〇東京戦略は、都民にとってはもちろん、日本全体にとっても極めて重要な戦略であり、単なる理念や構想にとどめるのではなく、PDCAサイクルを適切に回し続け、生きた戦略として実効性を担保していくことが不可欠です。これからの行政には、これまで以上に強い使命感を持って、戦略を机上の空論に終わらせず、確実に成果へとつなげていく姿勢が求められていると考えています。
そのような観点から、まず二〇五〇東京戦略におけるPDCAの取組状況についてお伺いいたします。
○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略の推進に当たりましては、各年度の事業の進捗や成果を調査し、その結果を今後の政策展開につなげていくPDCAサイクルを徹底することが重要でございます。二〇五〇東京戦略では、二〇五〇年代の目指す姿の実現に向けまして二〇三五年に向けて取り組む二十八の戦略と、政策の実効性を高める二百九十六の政策目標、戦略実行のための三か年のアクションプランを盛り込み、各局において施策を推進しております。
その上で、C、チェックの取組として、政策目標の進捗状況や取組の成果、課題の把握、分析などを政策レビューとして取りまとめ、その結果を踏まえ各局と議論を重ね、A、アクションとして施策の充実強化を図っております。
○さいとう(和)委員 ありがとうございます。PDCAに関してはさきの委員からも質問あったんですが、切り口が若干違うところもありますので、引き続き質問させてください。
PDCAは単なる業務改善の手法ではなく、税金を用いた政策の効果を最大化し、無駄を最小化するための民主主義の装置であると私は考えております。Plan、Do、Check、ActまたはActionを、一度回して終わりにするのではなく、何度も回し続けることで初めて効果が発揮できる改善のサイクルであります。その中でも、行政において最も難しく、かつ真に覚悟が問われるのは、Cの検証と、Aの改善の局面であります。
さきに申し上げたとおり、現在の社会は、物価、雇用、産業構造、技術革新など、あらゆる分野で加速度的に変化しております。これは、既にこの戦略を立てたときよりも大きく状況は変わっているということを、皆さん共感していただけるのではないかなと思います。総理大臣も替わっています。全て変わっています。このような状況下においては、施策の社会の変化に、適応に対応できているかを不断に研修し、課題の把握、分析を行いながら、戦略を前に進めていく姿勢が不可欠であります。
政策企画局では、チェックの取組として八月に政策レビューを作成されておりますが、このチェックが実際に機能し具体的な改善に確実につながらなければ、PDCAは単に回っているだけになってしまいます。
そこで、政策レビューはどのようなプロセス、そして体制で作成されているのかお伺いいたします。
○小松計画調整部長 政策レビューの作成に当たりましては、まず各局が事業の実施状況や実績などを洗い出しまして、施策の取組状況や政策目標の進捗について調査、分析を行っております。
政策企画局は、全庁を俯瞰する立場から局とコミュニケーションを図りながら客観的な目線で分析を行いまして、政策目標の進捗状況のポイントや取組の成果などをまとめております。その際、目標や計画に対して進捗が遅れているものについては、ヒアリングにより原因や今後の対応などの詳細を確認することで施策の充実強化を図っております。
○さいとう(和)委員 ありがとうございます。政策レビューの作成に当たり、各局がそれぞれ振り返りを行うだけでなく、政策企画局が客観的な立場からチェックを行っていることを確認いたしました。このようなプロセスを経て作成される政策レビューは、戦略を前に進めるためのチェック機能が着実に実施されている仕組みとして極めて重要であり、効果的な取組であると評価しています。
その上で、行政におけるPDCAで、本当に大切な三つの原則は、第一に数字で測れるKPIを必ず設定すること。第二に外部の目による検証を取り入れること。第三にやめる勇気、変える勇気を持つこと。この三点であると考えております。これらをぜひ今後の政策のPDCAに確実に取り入れていただくことを要望いたします。
また、外部の目というのは外部の人が入ればいいというものではなく、しっかりと活動してくれる、民間からだったりとか、我々のような立場の人を参加させていただくことを、併せて要望させていただきます。
また、どれほど優れた取組であっても、都民に伝わらず実感していただけなければ、その効果は十分に発揮されません。都民が知り、理解し、共感し、そして参加してもらうことこそが、戦略を前に進める原動力であります。
そこで、二〇五〇東京戦略における広報、情報発信の取組状況についてお伺いいたします。
○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略の情報発信におきましては、戦略に盛り込んだ政策やこれまでの実績、成果を都民目線で分かりやすくまとめたイラストやショート動画を作成いたしまして、特設サイトやSNSなど幅広い媒体を通じて発信するなど、都民への周知を強化しております。
具体的には、暑さが本格化する六月に暑さ対策編を、保育料無償化の実施時期に結婚、子育て編を展開するなど、世の中のトレンドや都政の動きに合わせまして都の取組をパッケージでまとめ、情報発信や事業の利用促進を図っております。
さらに、取組の成果や実績をまとめた政策レビューにおきましては、進捗状況を数値で表すだけでなく、男性の二人に一人以上が育業をしていますなど、都民の皆様に自分ごととして具体的にイメージを持ってもらえるよう、分かりやすく伝える工夫を行っております。
○さいとう(和)委員 ありがとうございます。二〇五〇東京戦略におけるPDCAサイクルの取組と、そこから得られた成果を都民の皆様へ届けていくための工夫について確認することができました。
ビジョンや目標は、単に掲げるだけではなく、着実に実行され、その結果が都民に理解され、東京が確実によくなっていると実感していただくことが何より重要であります。そして、都民の共感と主体的な参加によってのみ、戦略は持続的に推進されていくものであります。
そのためにも、政策企画局が、各事業局が、一層緊密に連携し、都民の声を丁寧に酌み取ること、機微を捉えた効果的な情報発信を行うこと、そして二〇五〇年代の東京が確実によくなっていると実感できるよう、当戦略を着実に前進させていただくことを強く要望いたします。
次に、国際広報についてお伺いいたします。
東京都は一般社団法人FinCity.Tokyoを設立し、金融市場の魅力向上及び国際ビジネス環境の躍進を図るとともに、国際金融都市としてのハブ化を目指しているところです。一方で、東京の国際的プレゼンスが低下してしまえば、これらの取組も絵に描いた餅となり、東京が国際社会から取り残されてしまうことを危惧しています。
ロンドンやニューヨーク、シンガポールといった国際有数の金融都市は、優れたビジネス環境や優秀な人材の集積などを強みとしていますが、それにとどまらず、観光や文化などの都市の魅力においても高い評価を得ています。東京が国際都市として輝きをさらに高め、海外からの投資や高度人材を呼び込むためには、投資対象としての東京の成長力を積極的に発信することが不可欠です。これに加えて、観光、文化や、生活環境の魅力を示すことも極めて効果的です。「国際金融都市・東京」構想は、産業労働局の所轄としていますが、国際広報のノウハウが薄く、専門的視点からのアドバイスや支援が必要と考えています。
そこで、政策企画局では、各局の国際広報をどのように支援しているのかお伺いいたします。
○尾関国際広報担当部長 国際広報に当たりましては、各局の施策を海外の方にも理解しやすい形で発信することが重要でございます。
例えば産業労働局の国際金融都市東京の実現に向けた支援に当たりましては、政策企画局が、海外投資家向けのホームページやデジタルパンフレットのデザインへの助言を行うとともに、メディアリレーションの専門人材が取材誘致を支援しております。併せて、東京の強靱性、食やエンターテインメントの魅力を一体として発信することで、各局事業との相乗効果を生み出しております。
今後も、各局の施策の分かりやすい発信を支援するとともに、関連する魅力などについて都の総合力を生かした国際発信を行うことにより、東京のプレゼンスを向上させてまいります。
○さいとう(和)委員 各局の施策の広報に政策企画局が積極的に関与しているほか、東京の魅力も発信していくことが分かり、評価いたします。
先日、世界で最も卓越した観光地を表彰するTOURISE AWARDSがサウジアラビアで開催され、東京が一千を超える都市の中から最優秀賞に選ばれましたが、国際金融都市でその地位を確立するためには、同時に都市の魅力が評価されることは必要と認識しています。引き続き、東京のプレゼンスを向上させ、世界の中で輝く東京の実現に向けて、国際広報を一層推進されていくことを期待しています。
次に、都市外交について質問いたします。
江戸東京の理念をはじめとする東京らしさを大切にしながら展開されている小池百合子都知事の海外戦略及び各種施策については、多くの都民から支持の声が寄せられており、私の耳にもその評価が届いております。
そうした中で、都は、近年、二〇二一年にロサンゼルス市、二〇二二年にクアラルンプール市、二〇二四年にオーストラリアのニューサウスウェールズ州及びウランバートル市、さらには、二〇二五年にはドバイ首長国との間で交流協力に関する合意書を締結しているほか、二〇二一年にはパリ市との共同宣言も行っております。
一方で、こうした海外都市との合意書の締結は、決して東京都だけの専売特許ではなく、海外都市や国との合意書に基づく交流は、二〇二四年度に自治体国際化協会へ報告されているだけでも三百件を超えている状況にあります。これらの合意書は、単なる締結にとどまるものではなく、これによって東京、ひいては都民に何をもたらすのかという視点が極めて重要であると考えております。
そこで、近年締結された合意書や共同宣言により東京都にもたらされた具体的な効果、成果についてお伺いいたします。
○工藤外務担当部長 都は、都市が抱える行政課題の解決のため、様々な分野での交流を踏まえて、これまでも世界の都市や国と合意書の締結を行ってまいりました。
一例を挙げますと、昨年二月に知事がオーストラリアのニューサウスウェールズ州を訪問した際には、知事と州の首相の間でエネルギー分野での協力を推進するための合意書に署名し、その後、ニューサウスウェールズ州と都が水素エネルギー推進セミナーを共同開催するなど、グリーン水素の社会実装に向けた取組を加速させてございます。
また、実務レベルにおきましては、ニューヨーク市との間で、都市インフラに関する交流を進めるための合意書を昨年十一月に締結し、合意書に掲げる水管理の成功事例について水道局と下水道局がニューヨーク市を訪問いたしまして、技術的な知見の共有や意見交換、施設の視察などを行うなど、上下水道の施策のブラッシュアップを図っております。
こうした取組を通じて東京の技術力にさらなる磨きをかけるなど、様々な施策の推進につながる成果を上げてございます。
○さいとう(和)委員 二都市間の交流や協力が、合意書や共同宣言などを活用しつつ、様々な成果を生んでいることが確認できました。
世界の都市は気候変動を伴う災害の激甚化など多くの共通の課題に向き合っており、そのような二都市間外交に加え、国際ネットワークを通して知見を共有することなどにより、共通課題の解決策を構築していくことは非常に有効であります。東京がそのような共通課題の解決をリードし、さらには国際会議などを通じて都の施策や都市の魅力を発信することにより、国際社会からの信頼と評価を高めることができます。その信頼と評価の蓄積が、都内企業の海外展開へとつながり、さらには、MICEの呼び込み、東京の経済を動かす好循環を生み出していきます。
我が国の人口が減少する中で、東京が日本経済を牽引していくことがますます重要になってきます。先ほどの国際広報と同様に、都市外交は東京のプレゼンスを高める重要な柱であり、長期的、継続的に取り組むことにより、都内企業の海外進出や投資の呼び込みといった効果を生み、より豊かな社会の実現、つまり都民に還元することができると考えております。
そこで、東京のプレゼンスの向上や、都内産業の活性化という観点から、都市外交はどのような役割を果たしてきたのか、今後の方針を含めてお伺いいたします。
○天津外務部長 都はこれまで、世界の都市との首長間の会談や実務的な意見交換に加え、企業や投資家との交流や情報発信など様々なチャネルを通じて、スタートアップ、観光、都市づくりなど、幅広い分野で連携を深めてまいりました。
また、東京発の国際ネットワークであるG-NETSにおいて、海外都市が都内のスタートアップ企業と連携するプロジェクトを立ち上げ、建築物のCO2削減や洪水対策など、海外都市における先端技術の社会実装に向けた取組を行いました。
こうした交流を通じまして、都内スタートアップや中小企業の高い技術力など、東京の強みや魅力を発信し国際競争力を高めることで、海外企業や高度人材の誘致、投資や国内外でのビジネス機会の拡大、さらには観光振興や雇用創出等の地域経済活性化にも貢献しております。
これらの取組を推進し、国際都市としての東京のプレゼンスを高めながら、その成果を国内産業の活性化など都民の利益へとつなげてまいります。
○さいとう(和)委員 都が明確な目的意識を持って海外都市などとの連携を推進していることが確認できました。
国家間においては利害関係が先鋭化し、多国間主義が十分に機能しにくい時代にあって、現場に近い都市同士の協力は課題解決に向けた現実的で効果的な手段です。東京の規模と実力があるからこそこうした関係構築が可能であり、その成果が都内企業の海外進出を含む新たなビジネス機会や産業の発展につながっていることも確認できました。
私、何度か都内企業の海外進出という言葉を使ったんですが、今、中小企業で元気がある会社は、海外とビジネスをしているところです。だから大事というふうに考えて、何度か重複しましたが申し上げさせていただきました。
私は、東京の経済が活性化し、圧倒的な力で日本経済を牽引することこそが、失われた三十年からの脱却につながると考えています。これまで以上に先行きが不透明で混沌とした時代において、東京都が日本全体にとって明るい未来を切り開き、東京アズナンバーワンを実現していくための極めて重要な長期戦略であります。物価高に負けない東京、そして都内企業の成長を寄与するという観点を目的に据えていただき、今後も積極的に都市外交に取り組んでいただきたいとお願い申し上げて、私からの質疑を終了いたします。
○早坂委員 本日は大きく二つのテーマ、戦略広報と、東京以外の道府県や市町村との連携について伺います。
まず、戦略広報について伺います。
政策企画局では、都民や事業者なども巻き込んだ広報について、各局への支援をどのように行っているのか伺います。
○伊藤戦略広報担当部長 政策企画局では、各局が民間事業者と連携して事業推進に向けた機運醸成を図る取組につきまして、広報の視点から支援を行っております。
例えば東京グリーンビズの取組では、緑の取組に理解の深い企業など五十四団体をコラボレーションパートナーとして登録しております。パートナー企業との取組に関しまして、イベントへのグリーンビズの出展や、企業が所有するサイネージでの啓発動画の放映などにおきまして、民間事業者と連携した効果的な情報発信ができるように支援しております。
○早坂委員 都庁各局は、当然ながら、都民の暮らしを向上させるために日々活動していらっしゃいます。一方で、都民の暮らしを向上させるために活動しているのは、何も都庁や区役所、市役所といった官だけではありません。
例えば、美術館や図書館やスポーツ施設はどうでしょうか。都立美術館や都立図書館や都立体育館もありますが、民間の美術館や図書館や体育館もあります。都営バス、都立病院、都立高校がありますが、民間にもバスや病院や高校があります。道路や河川は官がほぼ独占しているように思いますが、他方で、電気、ガス、通信は全て民間のものであります。
官とは税金で営まれている組織であり、民とは税金で営まれていない組織のことであります。つまり、公の利益、公益を担うのは、何も官に限らないのであります。官と民、そして公と私との区別をした上で、話を進めてまいります。
共生社会の実現を目指すため、都庁は都内の様々な施設のバリアフリー情報を発信しています。一つはデジタルサービス局が営むだれでも東京、もう一つは福祉局が営むとうきょうユニバーサルデザインナビです。二つの違いは、デジタルサービス局のだれでも東京は、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック大会を目指して、出入口の幅や段差の実地調査をした精緻なもの。福祉局のとうきょうユニバーサルデザインナビは、各施設のホームページからバリアフリーに関する情報を拾ったものです。両者とも、レストラン、飲食店に関するバリアフリー情報が掲載されています。
精緻な方のデジタルサービス局だれでも東京には四十七件、ホームページから拾ってきた方の福祉局とうきょうユニバーサルデザインナビには百三十一件、掲載されています。この四十七件と百三十一件というのは、例えば新宿駅前ではなくて、オール東京、全体の数なのであります。
では、都内に何件レストランがあるか。食べログを調べると、十三万件掲載されていました。つまり、少ない方のだれでも東京の捕捉率は〇・〇四%、多い方のUDナビでも僅か〇・一%にすぎません。両局とも、都民に有益なバリアフリー情報を発信しようという目的から、それぞれのサイトを運営しているのでありましょう。しかし、あまりにも低い捕捉率故に、言葉を選ばずにいえば役に立っていないと思います。
私の車椅子の友人にこの二つのサイトを使ったことがあるか聞いてみたことがあります。
彼は障害者団体の事務局長ですので両方のサイトのことをよく知っていましたが、どちらも自分では使わないとのことでした。それは、捕捉率の低さもさりながら、そもそも知りたい情報の優先順位が違うというのです。このことは、今年、二〇二五年三月十七日の総務委員会でも触れましたが、期が改まりましたので改めて申し上げます。
私たち健常者はレストランを選ぶ際に、今日は何を食べたいか、どんな雰囲気か、そして予算でレストランを探します。みんなで飲みに行くのなら居酒屋さん、デートならイタリアンかフレンチ、中国の海産物輸入禁止措置への応援の気持ちでおすし屋さんに行こう、このように考えます。それは車椅子ユーザーであっても同じです。今日は何を食べたいか、どんな雰囲気か、そして予算でレストランを選んだ上で、初めてそのレストランが車椅子で入れるかどうかを調べます。
しかし、都庁が運営している二つのサイトはバリアフリー情報だけを伝えようとするもので、レストラン選びの気持ちの優先順位を全く理解していないのです。両局のバリアフリー情報を伝えたいという考えはすばらしいものです。しかし、そこで展開されている施策は、車椅子ユーザーの気持ちを全く理解しない、何て頭でっかちな施策なのでしょう。
では、どうしたらいいか。私の友人は、ぐるなびや食べログに協力してもらったらといいます。そこにはお店の中の写真が掲載されています。入り口の段差はどれくらいか、テーブルや椅子がボックスシートなら車椅子でも入れません。おしゃれなバーでもテーブルが高過ぎれば車椅子では使えませんし、固定式のスタンドの椅子であっても同じです。それをぐるなびや食べログのサイトで写真で確認したいというのです。
つまり、都庁は、わざわざレストランに出向いて実地調査をしたり、ホームページを調べてバリアフリー情報を抜き出したりしないでも、ぐるなびや食べログにそうした写真を何枚か載せてもらうように都庁が働きかけるだけで、車椅子ユーザーにとってははるかに有益な情報が得られます。その上で必要なら、レストランに電話をかけて車椅子でも入れるか確認すればいいと思います。
そこで、本日の最初の質問に戻ります。私は、都民や事業者なども巻き込んだ広報について、政策企画局の各局支援について伺いました。これに対してご答弁は、各局が民間事業者と連携して事業推進に向けた機運醸成を図る取組について、広報の視点から支援を行っているとのことでありました。ならば、本日私が提案したことを政策企画局はぜひとも実行していただきたいと思います。
広報とは情報を伝えることです。都庁が伝える情報は官、官と民の官、官のものに限るべきでしょうか。いや、そうではありません。広く民も巻き込んで、都民にとって有益な、公にとって有益な情報を発信すべきであります。
話は変わりますが、子供に関する施策は各局にまたがります。ざっと考えても、教育庁、生活文化局、スポーツ局、福祉局、保健医療局、都民安全総合対策本部などがあります。それらの施策を総合化するという目的で設立されたのが、子供政策連携室です。ならば、都庁が発信する広報の総合化やレベルアップを図るために、政策企画局の戦略広報部は大いに働いていただきたいと思います。各局の伴走支援にとどまらない、広い視点からの広報、東京都らしい、そして東京都にしかできない広報を戦略的に進めていただきますようお願いをいたします。
次に、東京以外の道府県や市町村との連携について伺います。
東京、千葉、神奈川、埼玉の一都三県は、全国の人口のおよそ三割を占め、我が国の経済、政治、文化の中心をなすとともに、大都市圏として一つの社会を形成しています。一方で、都市化の進展により、個々の自治体の範囲を超えた広域的に対応すべき様々な課題があります。そのため、隣接する自治体同士が情報を共有しながら、様々な取組を検討し、一体的に対策を講じていくことが大切であります。
こうした視点から、東京をはじめとした一都三県に、横浜、川崎、千葉、さいたま、相模原の五つの政令指定都市を加えた九都県市首脳会議の枠組みを活用する意義は大きいものと考えます。
そこで、九都県市首脳会議の役割と取組について伺います。
○大塚渉外担当部長 九都県市首脳会議は、首都圏の広域的あるいは共通の行政課題に積極的に対応するため、一都三県の知事及び五つの政令指定都市の市長で構成されております。
年に二回開催される首脳会議におきまして、例えば今年度はSAFの利活用など、様々な分野の提言を取りまとめ国へ要望するほか、女性活躍の推進など広域的課題に共同して取り組んでおります。
また、首脳会議の下には委員会等が設置されまして、環境問題や廃棄物問題、また防災、危機管理対策などの広域的な課題に対しまして、継続的に調査、検討を行っております。
○早坂委員 東京都は、令和四年、二〇二二年に首都直下地震の被害想定を発表しています。それによると、最悪の想定は大田区を震源地とする都心南部直下地震で、東京だけで六千人を超える死者が発生するとされています。
丁寧にいわなければならないのは、この想定死者数六千人超というものは東京都だけのもので、国の中央防災会議が平成二十五年、二〇一三年に発表した被害想定では、同じ都心南部直下地震の死者数を二万三千人としています。東京、一万三千、千葉、千四百、神奈川、五千四百、埼玉、三千八百という内訳であります。つまり、一都三県で死者の発生が想定されているのであります。繰り返しになりますが、首都直下地震の犠牲者は東京都だけで発生するものではありません。
そうした中、今年、二〇二五年、神奈川県が同じ都心南部直下地震の被害想定を発表しました。それによると、神奈川県で千八百五十人の死者が発生するとされています。東京都大田区と神奈川県川崎市は、多摩川を挟んで隣接しています。すなわち、大田区が震源地であれば、川崎市でも大きな被害が発生することが想定されます。つまり、大田区の被害に避難先としての川崎市、救援元としての川崎市は期待できないということがいえます。
総務局総合防災部の被害想定の担当者に神奈川県が発表した被害想定について尋ねたところ、神奈川県庁からの情報共有は特にないとのことでありました。もちろん神奈川県の発表した被害想定はホームページ上で確認できます。しかし、そういう話ではなくて、東京都と神奈川県、大田区と川崎市は、最低でも四者で綿密な情報共有を行うべきであります。
東京都が令和四年に発表した被害想定も、神奈川県が令和七年に発表した被害想定も、同じ都心南部直下地震を想定しているにもかかわらず、他方の被害に関する記載はありません。私は被害の全体像を把握するために、それをミックスしたものをつくるべきだと考えます。それぞれの被害想定に掲げられている、例えば被害の地図などであります。どこがよく燃えるかというような地図は、共有するとその後の対策に大変有効なのではと私は考えます。
それは、都心南部直下地震のみならず、同様に、多摩東部直下地震においても同じです。隣接している埼玉県、そして所沢市との綿密な情報共有や連携は不可欠です。
過日の十一月十八日の総務委員会で、私は災害時のリエゾン、情報員派遣について意見を述べました。その内容は、被災県にリエゾンを派遣することに加えて、オンラインでも災害対策会議を傍聴できるようにして、都庁各局で被災県の状態を知り、都庁各局でそれぞれにできることを考えるべきだというものでありました。直接的には防災担当である総務局が考えるべき話でありますが、九都県市担当の政策企画局もそうした考えでぜひ臨んでいただきたいと思います。
本日は防災連携をテーマに論を進めましたが、道路、河川はもとより、隣県、隣区市で協力すべきことはとても多いと思います。九都県市のみならず、東京以外の道府県や市町村との連携を大いに進めていただきたいと思います。終わり。
○福島委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議はありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福島委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
以上で政策企画局関係を終わります。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後五時四十四分散会
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