総務委員会速記録第十一号

令和七年十月三日(金曜日)
第一委員会室
午後一時開議
出席委員 十五名
委員長福島りえこ君
副委員長藤井とものり君
副委員長増山あすか君
理事こまざき美紀君
理事望月まさのり君
理事坂本まさし君
高田 清久君
星  大輔君
さいとう和樹君
笹岡ゆうこ君
西崎つばさ君
早坂 義弘君
本橋ひろたか君
斉藤まりこ君
小林 健二君

欠席委員 なし

出席説明員
政策企画局局長佐藤  章君
外務長関口  昇君
次長理事兼務土村 武史君
技監朝山  勉君
総務部長早川 八十君
国際広報担当部長尾関  元君
計画調整部長小松 義昌君
子供政策連携室室長田中 愛子君
総合推進部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務山本 公彦君
企画調整部長山本麻里雄君
少子化対策担当部長池上 洋平君
若者政策連携推進担当部長吉川健太郎君
プロジェクト推進担当部長臼井 宏一君
総務局局長佐藤 智秀君
次長理事兼務石橋 浩一君
総務部長保家  力君
企画担当部長尖閣諸島調整担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務島田 喜輔君
コンプライアンス推進部長主席監察員兼務高畠 信次君
行政部長都区制度担当部長区市町村調整担当部長兼務田中 角文君
小笠原・国境離島担当部長多摩島しょ振興担当部長
事業調整担当部長調整担当部長多摩島しょ移住定住促進担当部長兼務
近藤 豊久君
総合防災部長高田 照之君
避難所・物資担当部長畠山 宗幸君
デジタルサービス局局長高野 克己君
次長佐久間巧成君
総務部長芹沢 孝明君
デジタル戦略部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務辻  正隆君
DX協働事業部長DX推進統括担当部長兼務芝崎 晴彦君
デジタルサービス推進部長スマートシティ推進担当部長兼務小林 直樹君
デジタル基盤部長村永 伸司君
選挙管理委員会事務局局長川上 秀一君

本日の会議に付した事件
意見書、決議について
総務局関係
付託議案の審査(質疑)
・第二百三十七号議案 災害救助用アルファ化米(個食)の買入れ(令和七年度)について
報告事項(質疑)
・令和六年度東京都内部統制評価報告書について
・東京都過疎地域持続的発展方針・計画(素案)について
選挙管理委員会事務局関係
付託議案の審査(質疑)
・第二百九号議案 東京都議会議員及び東京都知事の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例の一部を改正する条例
デジタルサービス局関係
付託議案の審査(質疑)
・第二百八号議案 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用並びに特定個人情報の利用及び提供に関する条例の一部を改正する条例
政策企画局関係
報告事項(質疑)
・「二〇五〇東京戦略政策レビュー」について
子供政策連携室関係
報告事項(質疑)
・「チルドレンファーストの社会の実現に向けた子供政策強化の方針二〇二五」について
・「少子化対策の推進に向けた論点整理二〇二五」について

○福島委員長 ただいまから総務委員会を開会いたします。
 初めに、意見書、決議について申し上げます。
 委員からお手元配布のとおり、意見書二件、決議一件を提出したい旨の申出がありました。
 お諮りいたします。
 本件については取扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これに異議はありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○福島委員長 異議なしと認め、そのように決定をいたしました。

○福島委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、総務局、選挙管理委員会事務局及びデジタルサービス局関係の付託議案の審査並びに総務局、政策企画局及び子供政策連携室関係の報告事項に対する質疑を行います。
 これより総務局関係に入ります。
 初めに、付託議案の審査を行います。
 第二百三十七号議案を議題といたします。
 本案については既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○こまざき委員 アルファ化米の買入れに関連して質問します。
 令和六年元旦に発生した能登半島地震では、想定を超える避難者数や、避難所における生活環境が課題として上げられています。都が公表している首都直下型地震の被害想定における避難所避難者数は、ピーク時で約二百万人と想定され、この数は様々な要素を加味し、綿密に算定されていると仄聞しています。
 また、都は昨年度末に避難所運営指針を策定、公表しており、避難所を運営する区市町村の取組を支援しています。こうした中、災害時に避難生活を余儀なくされる都民が安心して避難所で生活していくためには、過去の大規模災害の事例を踏まえた適切な備蓄規模を設定することが必要と考えます。
 都は、都民の皆さんに対し、発災後の三日間は、自助、共助の努力により、食料等を備蓄するよう促しており、東京備蓄ナビなどを通じて、家庭での日常備蓄を呼びかけています。
 一方で、避難所での生活を余儀なくされる方々については、都と区市町村等による適切な食料供給が不可欠です。今回買入れする災害救助用アルファ化米七十七万九千食については、東京都地域防災計画に基づく都の食料備蓄を適切に確保するためのものと認識しています。
 そこで、都は、発災時に都民の生命と安全を確実に守るため、十分な量の食料が確保されているのか、伺います。

○畠山避難所・物資担当部長 東京都地域防災計画震災編では、都と区市町村が連携し、避難所避難者及び避難所以外で避難する人のうち、支援が必要な人が発災後三日間に必要となる食料を備蓄することとしています。最大の被害が想定される都心南部直下地震において、発災後三日間に必要とする食数は約一千七百九十四万食と見込んでおります。令和六年十一月時点において、都と区市町村で約二千六百五十万食を確保しており、必要数を上回っております。

○こまざき委員 ご答弁ありがとうございます。十分な量を確保いただいていることが分かりました。備蓄されている食料は、避難者のもとに必要なときに確実に届くことが重要です。過去の大規模災害では、一部の避難所で食料が不足している状況がありました。不足した理由は様々ですが、能登半島地震の際には、道路の寸断が一つの理由として上げられていました。これは半島という特性によるものが大きいと思われますが、東京においても建物倒壊等により道路が閉鎖することは十分に想定しておかなければなりません。
 そこで都は、発災時に迅速かつ実効性のある食料供給を実現するため、どのように取り組んでいるのか伺います。

○畠山避難所・物資担当部長 大規模災害発生時には、救出救助や被災者への物資輸送など、様々な応急対策活動を迅速に実施するため、国や各道路管理者、関係機関等と緊密に連携を図り、主要道路の早期啓開に当たることとしています。
 また、都は、食料を迅速かつ確実に搬出、輸送する体制を構築するため、物流事業者やトラック運送に係る業界団体と協力協定を締結し、発災時には通行可能な道路の情報を提供することとしています。さらに、発災時の道路の被害状況等により、想定どおりに食料輸送が行えない事態に備え、寄託制度を活用し、都が所有する食料を避難所や区市町村の備蓄倉庫にあらかじめ備蓄しております。

○こまざき委員 発災直後の三日間は、備蓄により食料が確保され、避難所に輸送されることが分かりました。災害時の食料供給について、道路の通行確保から運送会社との連携、さらには地域への事前配置まで、きめ細やかな対策を取っていただいていることが分かり、大変心強く思います。
 しかし、大規模災害が発生した場合、避難生活が三日で終わることは考えにくく、長期化することも想定する必要があります。
 そこで、首都直下型地震の場合、発災後四日目以降の食料を、都はどのように確保するのか伺います。

○畠山避難所・物資担当部長 国の首都直下地震における具体的な応急対策活動に関する計画に基づき、発災後四日目以降の食料については、国が調達し、都を経由して区市町村に供給することとなっています。都は、国の新物資システムB-PLoを活用し、調達や供給に関する国や区市町村との調整を効率的に実施することとしております。

○こまざき委員 ご答弁ありがとうございます。発災後四日目以降は、国が調達し、都が新物資システムを活用して効率的に供給調整を行っていただけるとのことでした。災害時に都民に確実に食料が届くよう、今後も工夫しながら取り組んでいただくことを求めて、質問を終わります。以上です。

○高田委員 初めて質問させていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 今回、アルファ化米を含めた備蓄物資の更新に伴い、古くなった災害備蓄食品の処分が必要となります。都はこれまで、食品ロス削減の観点から、賞味期限前の災害備蓄食品を積極的に配布をされてきたと伺っております。今回も同様の措置が取られるものと理解しておりますけれども、これまで具体的にどのような方々に配布をしてきたのか、また、配布を受けた方々がどのように活用してきたのか、まずお伺いいたします。

○畠山避難所・物資担当部長 都は、賞味期限前の災害用備蓄食品を有効活用するため、公益性の高い活動を行う都内の団体等に配布を行ってきております。具体的には、社会福祉法人やNPO、町会、自治会、学校法人等に配布しており、令和六年度の配布先は一千六百二十六団体となっております。
 配布を受けた団体等では、災害時を想定した食事体験、防災イベントでの普及啓発、子供食堂などで活用されております。

○高田委員 今ご答弁あったとおり、こうした取組は食品を無駄にせず、有効に活用する点で評価するものと考えております。その上で、近年の物価高騰の影響により、子供食堂、フードバンクを運営する団体からは、十分に食品が集まらないとの切実な声も伺っております。都は、こうした方々の声に応える必要があると考えます。今回の配布に当たって、フードバンク事業者を含め、希望する団体や関係者に、円滑かつ確実に行き渡るよう取り組むべきと考えますが、見解をお伺いいたします。

○畠山避難所・物資担当部長 都は、都内の多くの団体に災害用備蓄食品をご活用いただけるよう、東京都防災ホームページで毎年度募集をしております。加えて、食品の確保が特に必要なフードバンク活動や、困窮世帯への配布活動を行う団体等には、確実に募集を周知するため、案内文を送付しております。
 今年度の募集については、九月二十六日に案内を開始し、十月六日から一か月程度申込みを受け付けることとなっております。

○高田委員 食品を集めることに苦労しているフードバンク事業者等に対し、案内文を送る、そういうようなご配慮をしていただいていると、今お伺いいたしました。今後とも備蓄食品の有効活用を図り、真に必要な方々に行き渡るよう取り組んでいただくことを要望し、質問を終わります。

○斉藤(ま)委員 日本共産党の斉藤まりこです。よろしくお願いいたします。
 私からも、この災害備蓄用のアルファ化米の買入れについて、有効活用の観点も含めて質問をさせていただきます。
 今回の契約は、災害時に必要な備蓄ですから、速やかに進めていただきたいというふうに思いますけれども、お米の高騰の影響や備蓄品の有効活用についても伺いたいと思います。
 まず、この災害時用のアルファ化米の買入れについて、二〇二二年度から今年まで、それぞれの契約金額と食数について伺います。

○畠山避難所・物資担当部長 本提出議案と同様に、災害救助用アルファ化米個食の買入れについて、令和四年度の契約金額は税込みで九千四百十六万八千二百七十八円であり、種類及び数量は、ワカメご飯が十四万六千四百五十食、五目ご飯は十四万九千九百五十食、白かゆは十一万四千四百食でございます。令和五年度は、税込み一億八千三百五十万千二百八十八円であり、ワカメご飯が五十五万五千食、白かゆは十一万四千四百食でございます。令和六年度は、税込み一億七千六百六十九万六千八百五十六円であり、ワカメご飯が十一万五千二百食、五目ご飯が三十七万三千食、白かゆは十一万四千四百食でございます。令和七年度は、税込み二億五千六百八万八千七百三十六円で、ワカメご飯が四十五万四百食、五目ご飯が三十二万八千六百食となっております。

○斉藤(ま)委員 ありがとうございます。単純計算すると、今回は二〇二二年度の一食当たりの平均単価は二百十三円、そして、今年は三百二十八円と、お米の高騰が始まる前からの比較ですと、やはり五〇%も値上がりとなっているということが分かります。物価高騰、お米の価格高騰は収束が見えない中、都民の暮らしは本当に厳しい状況が続いています。毎週土曜日には都庁の下で食料支援が行われていますけれども、先週は過去最高の九百二十二人が食料品の受け取りに並んだということです。初めて来る方や若い方、女性など、ふだんは支援現場には来られないような属性の方々も多く来ているという状況です。
 私も先日、夜の新宿駅の周辺で、路上生活の方々に食料配布をする活動をしている、私の母校でもあるんですが、慶應義塾大学の学生さんたちの取組に参加をさせていただきました。夕方から集まってカレーづくりを始めて、夜の九時から十一時くらいまで配って回って、お話も聞いて回るという、とても貴重な活動をされています。活動に協賛してくれている団体や企業などもあるようですが、それでも物価高騰の中で、お米や食材を調達するということが大変だというお話も聞いてきました。困窮支援の活動は、都民の命や暮らしを支援する大事な活動だというふうに思います。
 都では災害時の備蓄用の食料について、賞味期限が近づいたものについては廃棄ではなく、有効活用をされています。先ほども質疑がありました。賞味期限が残り数か月となったものは、公募によって配布先を決めているということで、主な配布先について先ほどご答弁ありました。都内の社会福祉法人やNPO、町会、自治会等、また学校法人等などに配布していて、その配布先、トータルでは一千六百二十六団体ということで、先ほどありましたのでちょっと重複は避けて私の方でいわせていただきましたけれども、この一千六百以上の団体に配布しているということですけれども、この物価高騰の中で本当に貴重な有効活用だというふうに思います。今では子供食堂やフードバンクなど多くの取組がありますが、子供食堂だけでも一千か所以上に広がっています。都の備蓄品の有効活動をより多くの団体につなげていけるとよいというふうに思います。
 先日、都は、有効活用のための放出する備蓄品の公募を発表されました。都の防災ホームページで発表しているということで先ほどご答弁ありましたけれども、これ以外のやり方ではどういうお知らせ、広報を行っているのか、伺います。

○畠山避難所・物資担当部長 フードバンク活動ですとか困窮世帯への配布活動を行う団体等に案内文を送付してございます。

○斉藤(ま)委員 事前のお話では、主にこれまでにつながりのある団体などに送っているということでした。まだまだこの備蓄の有効活用について知らない団体も多くあると思いますので、直接の送付だけではなくて、SNSの活用や、福祉局との連携を行いながら、必要なところに届く広報の工夫をしていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。

○畠山避難所・物資担当部長 案内文の送付団体につきましては、福祉局とも連携して取り組んでございます。

○斉藤(ま)委員 今後もまだつながりが持てていないようなところ、知らないようなところもあると思いますので、今後もその連携を行いながら、SNSの活用など、広報の工夫もしながら行っていただきたいというふうに思います。
 以上です。

○福島委員長 ほかに発言がなければお諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○福島委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。

○福島委員長 次に、報告事項、令和六年度東京都内部統制評価報告書について外一件に対する質疑を一括して行います。
 本件についてはいずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○さいとう(和)委員 新しい期を迎えましたので、簡単にご挨拶させてください。都民ファーストの会、さいとう和樹と申します。私は、二十年間近く教育の現場に立ち、子供たち一人一人の可能性に向き合ってまいりました。子供たちは無限の可能性を秘めています。しかし、環境や制度はまだまだ発展向上の余地があります。夢を諦めざるを得ない子供がいるのも現実です。私は、子供たちの未来を切り開きたい、日本の未来を切り開きたいと思ってこの道を歩んでおります。全ての都民に未来は変えられると胸を張っていえる社会をこれから切り開いていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 本日、私からは、東京都過疎地域持続的発展方針・計画の素案と令和六年度東京都内部統制評価報告書の二点を取上げさせていただきます。
 まず、過疎方針・計画に関してお伺いいたします。過疎対策については、昭和四十五年、法律制定以来、五十年余りの長期にわたる対策事業により、過疎地域の基礎整備が図られ、地域住民の生活環境の向上に寄与してきたと承知しております。しかし、これまでの対策だけではいまだ十分とはいえず、過疎地域の持続的発展のためには、引き続き取組を充実させていくことが必要であると考えております。
 まず確認ですが、都が過疎方針・計画を策定する意義と、町村の指定状況についてお伺いいたします。

○近藤小笠原・国境離島担当部長多摩島しょ振興担当部長事業調整担当部長調整担当部長多摩島しょ移住定住促進担当部長兼務 令和三年四月に施行されました過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法におきまして、都道府県は、過疎地域持続的発展方針を定めることができるとされておりまして、市町村は、都道府県が定める方針に基づき、市町村計画を定めることで、支援措置を活用することができるものでございます。
 具体的には、町村において過疎対策事業債の発行が可能となり、この地方債が充当率一〇〇%、かつ、元利償還金の七〇%相当を普通交付税の基準財政需要額に算入できるといったメリットがございます。過疎地域は、人口要件及び財政力要件により市町村単位で指定されておりまして、都内では檜原村、奥多摩町、大島町、新島村、三宅村、八丈町、青ヶ島村の七町村が指定されてございます。

○さいとう(和)委員 令和三年度から十年間、時限立法として制定された過疎法に基づき策定した現行の都の方針・計画の前期分は、令和七年度が最終年度となっています。今回は後期分を策定するということですが、策定に当たってのポイントをお伺いいたします。

○近藤小笠原・国境離島担当部長多摩島しょ振興担当部長事業調整担当部長調整担当部長多摩島しょ移住定住促進担当部長兼務 今回の方針・計画(素案)は、都の長期計画である、二〇五〇東京戦略をはじめ、各局の計画等を踏まえ策定いたしました。具体的には、過疎地域に対するこれまでのハード、ソフト両面からの取組に、空き家を活用した移住、定住の促進等の取組を新たに掲げたほか、地域のブランド化、DXの推進及び再生可能エネルギーの活用など、過疎地域の持続的発展に資する取組を充実させてございます。

○さいとう(和)委員 今回の方針・計画に盛り込まれたポイントは分かりました。ありがとうございます。今後、都の方針・計画を踏まえて、過疎地域に指定されている町村が計画を策定していくことになると思います。町村の計画がより充実したものになるよう、都としてサポートをしていくことが重要だと考えておりますが、見解をお伺いいたします。

○近藤小笠原・国境離島担当部長多摩島しょ振興担当部長事業調整担当部長調整担当部長多摩島しょ移住定住促進担当部長兼務 過疎法では、町村が活動計画を策定する際には、あらかじめ都に協議することとなっております。町村からの協議に先立ち、都の新たな方針・計画のポイントを丁寧に説明するとともに、地域の実情に応じた形で、町村の計画に適切に位置づけられるよう助言するなど、積極的にサポートをしてまいります。

○さいとう(和)委員 ありがとうございます。次に、方針・計画の素案の具体的な内容について何点かお伺いいたします。過疎地域における急激な高齢化は深刻であり、地域特性に応じたきめ細やかな対策が求められると考えております。そのためには、一層介護人材の資質の向上や確保を図っていく必要があるが、過疎地域、とりわけ地理的な特性も相まって、厳しい状況にある島しょ地域での介護人材の確保、育成に、都としてどのように取り組むのか、お伺いいたします。

○近藤小笠原・国境離島担当部長多摩島しょ振興担当部長事業調整担当部長調整担当部長多摩島しょ移住定住促進担当部長兼務 人材確保が特に困難な島しょ地域において、方針・計画(素案)では、介護の仕事に関心のある地域住民に対し、仕事を始める上で基本となる初任者研修等を都が主体となって実施することで、新たな介護職員の確保につなげることとしております。加えて、介護職員を対象に、医療的知識、緊急時の対応などを身につけるスキルアップ研修をオンラインで実施するなど、引き続き、島しょ地域における介護職員の質の向上を図ることとしております。

○さいとう(和)委員 ありがとうございます。方針・計画において、都が介護人材の質向上確保に向けて着実な施策を進めていくことを確認させていただきました。
 しかしながら、人材確保が難しい島しょなどの過疎地域においては、従来の枠組みにとらわれない抜本的な方策が不可欠だと考えております。例えば、自治医科大学では、島しょ地域を含む僻地に医師を派遣する体制を構築しており、複数名の医師がローテーションで常勤勤務を担うことで、地域住民に持続的かつ安定的な医療サービスを提供しているという事例もございます。
 そのほか、日本弁護士連合会においても、僻地に常勤弁護士をローテーションで複数名配置する赴任体制を構築し、司法サービスを地域に提供しています。これらの取組や専門職の使命感と、制度設計の柔軟性が見事に融合したものであり、介護分野においても十分に応用可能と考えております。都におかれましても、こうした画期的な人材確保策について関連団体と連携を図りながら、所轄局とも一体となって検討を進めていただきたいと思っております。
 次に、同様に厳しい状況にある島しょ地域の産業振興についてお伺いいたします。先ほど質疑では、今回の方針・計画の策定に当たっては、地域のブランド化という観点をポイントの一つとしていると答弁がございました。島しょ地域のさらなる活性化を図るためには、このブランド化という視点が重要だと私は考えております。それぞれの島が持つ魅力を最大限活用し、ブランド化を進めていくことで、さらなる振興を図っていくべきだと考えておりますが、都の取組をお伺いいたします。

○近藤小笠原・国境離島担当部長多摩島しょ振興担当部長事業調整担当部長調整担当部長多摩島しょ移住定住促進担当部長兼務 方針・計画(素案)では、東京の島々が有する豊かな自然環境や特色ある特産品、独自の伝統文化などを宝物として磨き上げ、発信する取組を推進するとともに、引き続き積極的に地域を巻き込みながら、島特有の課題解決や新たな関係人口の創出を図っていくこととしております。具体的には宿泊施設の誘致、整備、滞在価値向上のために観光地づくりを実施する町村への支援などを通じて、島しょ地域全体の付加価値をより高め、ブランド化を一層推進してまいります。

○さいとう(和)委員 こうした取組を通じて島しょ地域の魅力をさらに高め、新たな関係人口の創出につなげていってもらいたいと考えております。過疎地域には、死ぬまでに見るべき世界の絶景十三選に選ばれた青ヶ島、火山活動によりダイナミックな地形で形がつくられた大島や三宅島、山々が連なり豊かな森林が広がる奥多摩など、どれも世界に誇れるものでございます。
 しかし、その認知度は都内においても高いとはいえず、人を呼び込むためにも、地域に触れて、そのよさを知ってもらう取組が必要であると考えております。例えば、今こそ、西多摩や島しょ地域へ修学旅行や企業の研修旅行を誘致し、壮大な自然や伝統文化の体験など、ここでしかできない学びや体験を、単なる観光地としてだけではなく、学びと成長の場として新たな価値を創出して、広く社会にその魅力を浸透していくことが期待されております。過疎地域に指定された町村の持続的発展を力強く後押しするためにも、本方針・計画に盛り込まれた施策については、着実かつ迅速に実行を移されることを強く望むとともに、行政、地域、民間が一体となって協働することが重要であり、その取組に大いに期待しております。
 一方で、過疎地域では、依然として厳しい現実が続いており、町村の自治体の減少も深刻な課題となっております。こうした状況下でも、自治体運営を安定に継続するためには、内部統制の仕組みが重要な役割を果たすと考えております。そこで、次に内部統制の取組についてお伺いいたします。都は、令和二年度から、改正自治法に基づく内部統制の取組を推進してきました。令和三年度から、前年度分の報告が始まり、今年度報告で五年目となっておると思います。
 そこでお伺いいたします。今回、令和六年度東京都内部統制評価報告書を見ると、評価対象期間が令和六年四月から令和七年三月末までの一年間とされています。また、対象事務や財務に関する事務として、会計、物品、契約、財産が対象となっております。これらの事務は多くの職員が携わるものであると認識しておりますが、これまで具体的にどのようにミスの防止に取り組んできたのか、お伺いいたします。

○高畠コンプライアンス推進部長主席監察員兼務 都における内部統制は、地方自治法に基づき、総務省が策定している、地方公共団体における内部統制制度の導入・実施ガイドラインを踏まえ、基本方針及び要綱を定めて実施しております。財務に関する事務の規程等を整備した上で、各局等が重要性の大きいリスクの防止に優先的に取り組むため、優先して防ぐべき事務処理の誤りを設定しております。
 具体的には、支払い金額の誤り、重要物品の亡失、損傷、予定価格の漏えい、財産使用料の減免処理の誤りなどがございます。これらの設定項目につきまして、誤りが発生すれば、該当局等は自らミスの発生原因を突きとめ、原因に見合った再発防止策を講じた上で、総務局へ報告を行うこととしております。総務局は、各局等から報告された一年度分について、翌年度に適切な再発防止策になっているか、有効に機能しているか、実際に実行されているかといった視点で検証し、内部統制の有効性を評価しております。
 その上で、総務局と契約や会計等の制度所管部門は、こうした各局等の講じた再発防止策が、他の職場でも同様のミスを効果的に防止できるものである場合には、これを全庁で有効活用しております。全庁に展開した事例といたしましては、契約事務において厳格管理情報の漏えいが発生した事案では、時期ごとの情報の取扱いに誤解が生じないよう、公表の可否を整理して一覧化をしております。また、委託契約の履行管理に初歩的な誤りがあった事案では、経験の浅い職員でも適切に契約事務を処理できるよう、契約の各段階での留意点をまとめておりまして、現場の実態に合わせてミスを防止するよう取り組んでまいりました。
 このように、規程等を整備し、優先して防ぐべき事務処理の誤りを設定し、誤りが発生した場合は原因を究明し再発防止策を講じていく、その再発防止策が適切なものとなっているか等を評価し、必要があれば規程等の改定につなげていく、こうした一連の取組が、地方自治法に基づく内部統制でございます。

○さいとう(和)委員 ありがとうございます。内部統制では重要性の大きいリスクを優先的に取り組んでいること、また、一つの職場で講じた再発防止策を全庁的に展開してミスを防止していることが分かりました。これはとてもよい取組だと考えております。ご説明の中で、具体的な事案の紹介があったが、例えば先日、本会議でも取り上げられていた消費税申告漏れの事案は、内部統制の対象となるのか、また、内部統制上どのような扱いになっているのか、お伺いいたします。

○高畠コンプライアンス推進部長主席監察員兼務 本事案につきましては、財務に関する事務処理の誤りであるため、内部統制の対象でございまして、不備に該当するものでございます。

○さいとう(和)委員 ありがとうございます。今回の消費税申告漏れの事案は、内部統制の対象になるということでした。対象になるのであれば、今回の消費税申告漏れの事案について、内部統制として今後どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。

○高畠コンプライアンス推進部長主席監察員兼務 本事案につきましては、現在、事実関係を明らかにし、徹底した原因究明を行うため、監察を実施しております。そこで解明された原因も踏まえ、当該局が税務申告も含めた一連の事務処理における効果的な再発防止策を策定し、内部統制の仕組みの中で総務局に報告することとしております。総務局は、報告の翌年度に、適切な再発防止策になっているか、有効に機能しているか、実際に実行されているかといった視点で検証し、当該局において、内部統制が有効に運用されているか評価することとなります。その上で、全庁に共通する組織運営上の課題が明らかになった場合には、全ての職場で課題の解決に取り組んでまいります。

○さいとう(和)委員 ありがとうございます。未申告事案が発生したことは誠に遺憾でございます。今後原因をしっかりと分析し、同様の問題を発生させないという内部統制の取組は極めて重要であると考えております。今後より一層しっかりと取り組んでいただきたいとお願い申し上げて、私からの質問とさせていただきます。

○西崎委員 さきの委員から指摘がありましたところで重複いたしますので、私からは意見にとどめますけれども、都営住宅等事業会計において、消費税の未納があったということで、今定例会でかなりいろいろと指摘があったところでございます。
 また一方で、本事案というものは、今おっしゃったような内部統制でも、これまでいってみればスルーされてしまったというものが今回発覚をしたというものです。
 ただ一方で、それは内部での者も気づかなかった。監査も気づかなかった。我々議会も気づかなかったわけですね。決算特別会計認定しちゃっているわけですから。かつ国税局も気づけなかったと。かなり、今監察をこれからやっていくということで、様々対応が取られていくことかと思います。なので、私もその議会の一員として、あまり皆さんを責める立場にはないような自覚はありますけれども、とはいえ、今後やはり再発防止というところが内部統制の観点からも非常に重要だと思っています。
 多分めちゃめちゃ大変だと思います。これから、部長を筆頭にですね、様々今これからやっていくことかと思いますけれども、大変だと思いますが、勝負どころというか、働きどころだと思いますので、この再発防止策を徹底的にコンプライアンス推進部の皆さんが全庁的に、その再発防止策を進めていくということをここでは求めて、私からの意見表明とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

○佐藤総務局長 今回の事案は、昨日も代表でもご答弁申し上げましたけど、大変重大な問題だと認識しております。ただいま委員の方からありましたけれども、今私どもで監察を行っておりますけど、いろんなことが分かると思いますけれども、詳細な結果を明らかにしまして、徹底した再発防止策を講じまして、必要な措置を講じまして、これにより都民の皆様の信頼回復に努めてまいります。よろしくお願いいたします。

○増山委員 コロナ禍後、東京都は住宅価格の高騰で、都内に住むことが難しいということが連日報道されております。この課題を解消するため、都としても各局で対応策を講じています。
 今年度は新たな施策として、アフォーダブル住宅の供給に百億円投入する予定です。しかし一方、同じ都内にあっても、多摩地域の住宅価格の上昇は緩やかであり、過疎地域まで存在するという、ある意味、矛盾が生じております。そのため、各局における住宅政策、税金の投入につきましては、黙っていても人が流入する都心よりも、この過疎地域への移住定住を進めることが優先ではないかと考えております。高価格で都心に住めない方が、広々とした多摩地域に居住する選択肢を示すことで、同じ都内に住居を確保することができ、同時に過疎地域を解消することにつながります。
 このような前提の下、今回報告のありました東京都過疎地域持続的発展方針・計画(素案)についてお伺いいたします。
 さきの我が党の代表質問におきまして、多摩振興について取り上げました。多摩地域は、同じ都内でも、都心に比べて豊かな自然、良質な住環境、企業や大学の集積など、大きなポテンシャルを有しております。また、平成以降のダイナミックな交通インフラ整備、近年では、地域の特色を生かしたまちづくりなど、都民の生活の基礎ともいえる施策を着実に進めてまいりました。しかし、少子高齢化の進展など、地域を取り巻く状況は厳しさを増しており、一層の取組が求められます。
 そこでお伺いいたします。多摩地域や島しょ地域の生活基盤を確保するためには、生命線ともいえる道路や港湾施設などのインフラ整備をしっかりと進めていくことが重要ですが、今回の方針、計画にどう位置づけられて取り組んでいくのか、お伺いいたします。

○近藤小笠原・国境離島担当部長多摩島しょ振興担当部長事業調整担当部長調整担当部長多摩島しょ移住定住促進担当部長兼務 過疎地域に指定されております檜原村、奥多摩町では、主に土日の交通渋滞の解消が課題となってございます。このため、方針・計画(素案)では、住民の日常生活を支え、観光開発等に不可欠な基盤施設として、道路の拡幅等により、車両が相互に通行できる二車線道路を整備することとしております。また、島しょ地域は、東京の本土と島しょ間及び島しょ相互間の交通の安全性、確実性などが課題となってございます。
 そうしたことから、就航率の向上、船舶の安全な航行などを図るため、各島の地域特性を勘案しながら、岸壁の延伸、防波堤の建設等、港湾施設の整備を積極的に推進することとしております。

○増山委員 多摩、島しょ地域、それぞれの特性に応じた取組を進め、住民が生活する上で基盤となるインフラ整備を今後も着実に進めていただきたいと思います。
 その上で、過疎地域の発展、将来的には解消を目指すには、移住定住を促すことが不可欠です。過疎地域では、人口減少が依然として続いており、それと相まって空き家の増加が進むといった課題が顕在化しております。このような現状を踏まえて、都は、今回の方針・計画に基づき、過疎地域の住宅政策についてどのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。

○近藤小笠原・国境離島担当部長多摩島しょ振興担当部長事業調整担当部長調整担当部長多摩島しょ移住定住促進担当部長兼務 方針・計画(素案)では、町村が地域の実情に応じて、公営住宅の整備や空き家対策などの住宅施策を実施できるよう、技術的支援を行うこととしております。また、町村が公営住宅整備事業を行う際には、国の補助に加えて、都による財政的支援を行ってまいります。あわせて、空き家の利活用を推進するため、町村が行う実態調査や、移住、定住向けに空き家を改修する取組等に対して、財政支援を実施することとしております。

○増山委員 空き家は、所有者の介護や相続を契機に発生し、権利関係も複雑です。そのため、なかなか利活用は進まず、荒廃してしまう状況が見受けられます。また、地元市町村でも課題は把握しているものの、地元の人的資源だけでは人手が回らず、課題解消にはつながっておりません。都の積極的な介入により、てこ入れすることが必要です。技術的、財政的支援を実施するとご答弁をいただきましたので、期待したいと思います。
 冒頭申し上げましたアフォーダブル住宅など、民間活力を期待した新しい施策は、過疎地域の空き家再生にこそ必要ではないでしょうか。こうした住宅施策を起点として、過疎対策としては、地域への移住、定住を促進していくことが重要です。過疎地域への移住が進むよう、都としてどのように進めていくのか、お伺いいたします。

○近藤小笠原・国境離島担当部長多摩島しょ振興担当部長事業調整担当部長調整担当部長多摩島しょ移住定住促進担当部長兼務 方針・計画(素案)では、移住者の確保に向けた新たな取組として、関係人口の創出や、移住者を受け入れるための空き家の活用を進めるとともに、移住者と地域をつなぐ交流促進などに取り組んでいくことで、移住者を増やし、定住により一層つなげていくこととしております。具体的には、企業向けのワーケーション体験や空き家の見学、暮らしを体験できるツアーを実施するほか、移住体験住宅を活用して行う地域交流イベントや、移住者、地元住民、関係人口が交流するコミュニティの活動などを後押しし、地域資源を生かした移住、定住を推進していくこととしております。

○増山委員 過疎地域の課題に対して、具体的な支援策を講じていることが分かりました。計画改定を契機として、今後のさらなる施策の推進により、過疎地域の解消、発展を期待して、質問を終わります。ありがとうございました。

○坂本委員 国民民主党、坂本まさしです。二つ目の東京都過疎地域持続的発展方針・計画(素案)について質問させていただきます。
 過疎地域に指定されている島しょ山村地域では、少子高齢化や人口減少が急速に進行しておりまして、町村役場のリソースも枯渇しているというような状況かと思います。加えて、住民ニーズが複雑化、多様化していることから、職員一人当たりの負担はますます増加しているという状況かと思います。そうした中で、思いやりのある行政サービスを人の手でちゃんと確実に届けていくためには、定型的な業務をデジタルに任せていくということが不可欠なんじゃないかというふうに考えております。
 今回策定する、東京都過疎地域持続的発展方針・計画(素案)では、過疎地域におけるデジタル技術の活用をどのように位置づけて取り組んでいくこととしているのかを伺わせてください。

○近藤小笠原・国境離島担当部長多摩島しょ振興担当部長事業調整担当部長調整担当部長多摩島しょ移住定住促進担当部長兼務 今回策定する方針・計画(素案)では、将来にわたり安定した住民サービスを提供できるよう、デジタル技術を活用した課題解決を推進していくこととしております。具体的には、町村のデジタルツールやシステム開発、ガバメントクラウドへの移行、業務システムを活用した自治体業務の共同処理化などを支援することとしております。

○坂本委員 ありがとうございます。過疎地域の持続的な発展に向けて、DX推進が重要な位置づけとなっているということは理解させていただきました。
 それでは、具体的な取組についても伺っていきたいと思いますが、デジタル技術を活用した取組を推進するには、何よりもまず情報通信環境の基盤整備が大前提として必要だと思います。この過疎地域における情報通信環境の基盤整備について、どのように進めていかれるのか、都の取組について伺わせてください。

○近藤小笠原・国境離島担当部長多摩島しょ振興担当部長事業調整担当部長調整担当部長多摩島しょ移住定住促進担当部長兼務 過疎地域は、山間離島という立地条件から交通不便な地域にあり、中でも島しょ地域は太平洋の外海に面し、各島が孤立したいわゆる外海孤立型離島であるため、海底光ファイバーケーブルの保全や断線対策により、常に通信を確保する環境整備が求められてございます。このため、方針・計画(素案)では、島しょ間の海底光ファイバーケーブル陸揚げ部の強靱化やループ化等の整備を進め、着実に維持管理を行うとともに、通信手段の多重化に向けて、衛星通信等の活用も促進することとしております。

○坂本委員 ありがとうございます。基盤整備については、ぜひ計画的に進めていただきたいと思います。限られた人材で多様なニーズに対応していかなければいけない過疎地域でこそ、町や村役場における業務の質的転換を図ってデジタル化を進めていかなければならないと思います。その推進に向けて、過疎地域における町村のデジタル技術の活用と、デジタル人材の育成をどのように後押しされていかれるのか、都の取組について伺わせてください。

○近藤小笠原・国境離島担当部長多摩島しょ振興担当部長事業調整担当部長調整担当部長多摩島しょ移住定住促進担当部長兼務 方針・計画(素案)では、過疎地域におけるデジタルに関する課題解決のため、都及びGovTech東京のデジタル人材が、DXに関する相談に応じるスポット相談を実施するほか、複数の自治体に共通する課題の解決に向けたサポートを行うこととしております。また、スケールメリットを生かした共同調達を実施することで町村の負担を軽減しつつ、デジタル技術の活用が進むよう支援をしてまいります。加えて、町村の職員全体のDXに関する知識の底上げを図るため、デジタル力の向上に資する研修会を行うなど、人材の育成を支援してまいります。

○坂本委員 ありがとうございます。デジタル技術の活用の後押しと、人材の育成支援を積極的に実施していくということで理解させていただきました。
 過疎地域の持続的発展のためには、デジタルと人の力を生かして、誰も置き去りにしない、そんな仕組みをつくることが重要だというふうに考えております。また、煩わしい業務はなるべく果敢にデジタル技術に委ねていって、人と人との直接的な関わりというか、交流にこそ重きを置くべき時代に入っているんじゃないかというふうに思うんですね。なので人的資源の配置に創意工夫を凝らしていくことで、行政の職員さんの在り方そのものも刷新できるんじゃないか、より住民の皆さんに寄り添う姿勢を実現することが可能となっていくんじゃないか、そんなふうに思います。
 極論すれば、庁舎内には職員さんが常駐する必要すらなくなっていって、むしろ地域のところに足を運んでいただき、現場で人々と向き合っていく、そういった機会を増やしていくことができるようになる。こうした発想の転換と大胆な制度改革こそが、これからの行政に求められる本質的な変革なんじゃないか、そんなふうに考えております。
 ぜひ変化を恐れることなく、過疎地域のDXを強力に推し進めていただきたいと思います。ありがとうございました。

○望月委員 参政党の望月まさのりです。本日は、質問の機会初めてですので、ありがとうございます。感謝申し上げます。
 本日は、東京都過疎地域持続的発展方針・計画についてお尋ねします。本計画の中に掲げられている項目十一、再生可能エネルギーの利用推進において、島しょ地域の洋上風力発電の導入を目指し、検討を進めていくとの記載がございます。
 まず初めに、以下について伺います。今回策定する東京都過疎地域持続的発展方針・計画内、伊豆諸島における浮体洋上風力発電導入推進事業は、国の指定を受けての事業なのか、もしくは都の独自の事業なのか、お答えください。

○近藤小笠原・国境離島担当部長多摩島しょ振興担当部長事業調整担当部長調整担当部長多摩島しょ移住定住促進担当部長兼務 ご質問の本事業は、環境局で所管しており、いわゆる再エネ海域利用法に基づきまして、国が事業者を公募して実施する事業であると聞いております。

○望月委員 ご答弁ありがとうございます。国の事業だということについて確認ができました。
 さて、この洋上風力発電におきましては、海外においても賛否両論あり、特にアメリカにおいては、トランプ大統領が一貫して批判的な立場を取っていたことが知られております。トランプ氏の主張する主な問題点は以下のとおりとなります。
 一つ目は、経済的観点からの懸念です。洋上風力発電は、建設費、維持費ともに高額であり、非効率で高価なエネルギーであると指摘されています。さらに、風況に左右されやすく、安定的な電力供給が困難であるため、国家の基幹エネルギーとはなり得ないとしています。
 二つ目は、環境、生物への影響、海洋生物への影響です。特に、風車建設に伴う海底掘削音や運転時の低周波によって、鯨の座礁を引き起こす可能性があるとされ、また、鳥類が風車に衝突するバードストライクの問題も指摘されています。
 三つ目は、景観、美観の悪化、観光資源でもある自然景観が損なわれる懸念も、住民から多く聞かれる問題です。
 四つ目は、エネルギー安全保障上の問題で、洋上風力の主要な技術や設備が欧州企業や中国企業に依存しているという現状から、エネルギーインフラが海外企業等に握られるリスクがあると警告されています。また、国内製造比率が低く、雇用創出効果にも乏しいという指摘もあります。
 五つ目に、政治イデオロギー的な問題です。洋上風力発電は、民主党的、社会主義的政策と位置づけられ、政治的な対立の象徴ともなっている側面があります。こうした理由から、トランプ大統領は、洋上風力発電を推進すべきではない政策として位置づけました。
 また、スウェーデン政府においても、洋上風力発電が海軍のレーダーや海上監視網、潜水艦運用など、防衛インフラに悪影響を与えるとの理由から、計画を拒否、中止した事例もございます。
 さらに、日本国内においても撤退事例が相次いでおります。令和二年には、宮城県で計画されていた洋上風力発電事業が中止となり、また、本年八月には、三菱商事が千葉県及び秋田県での同様の事業から撤退を発表しております。これらの状況を鑑みると、東京都においても脱炭素政策そのものについて一度立ち止まり、総合的な見直しを行う必要があるのではないかと思います。
 以下、質問します。先般、伊豆諸島における洋上風力発電については、現在調査段階であるとの説明を関係局から受けました。しかし、前述のとおり、世界的にも様々な問題が浮き彫りになっている状況下にあります。浮体式洋上風力発電導入推進事業について、現地、島民への説明状況など、これまでの事業進捗をどのように把握した上で、東京都過疎地域持続的発展方針・計画に位置づけたのか、お答えください。
 また、今回策定する東京都過疎地域持続的発展方針・計画に、浮体式洋上風力の導入を位置づける意義について、ご所感を伺います。

○近藤小笠原・国境離島担当部長多摩島しょ振興担当部長事業調整担当部長調整担当部長多摩島しょ移住定住促進担当部長兼務 本方針・計画(素案)は、事業の進捗や計画等を把握している所管局と連携し、総務局において取りまとめたものでございます。あわせて、位置づける意義等についてでございますが、今般の方針・計画(素案)の根拠となる過疎法では、過疎地域の持続的発展を図るため、地域における再生可能エネルギーの利用の推進に関する方針を定めることとされております。
 島しょ地域においては、そのポテンシャルを最大限に活用したゼロエミッション化により、気候変動対策に貢献するとともに、災害時に燃料供給が停止した際の停電に備え、防災力の向上にもつながることから、再生可能エネルギーの導入拡大が必要でございます。
 こうした考え方のもと、本事業を方針・計画(素案)に位置づけてございます。

○望月委員 ご答弁ありがとうございました。お聞きしたとおりですけれども、都はしっかりと再生可能エネルギーについては推進していくというような方針であるとは承知しております。
 伊豆諸島には、豊かな自然環境や、次世代に引き継ぐべく貴重な生態系が数多く存在しており、こうした環境を守っていくことは、東京都にとって重要な責務であるとも考えます。国内外においても、洋上風力発電からの撤退、中止が相次いでいる現実がある以上、東京都としても、単に国の方針を受け入れるのではなく、主体的に政策の是非を再検討すべき時期に来ているのではないでしょうか。
 以上をもちまして、私の質疑を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。

○福島委員長 発言がなければお諮りいたします。
 本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○福島委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で総務局関係を終わります。

○福島委員長 これより、選挙管理委員会事務局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第二百九号議案を議題といたします。
 本案については既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○福島委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○福島委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で選挙管理委員会事務局関係を終わります。

○福島委員長 これより、デジタルサービス局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第二百八号議案を議題といたします。
 本案については既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○笹岡委員 初めて質問させていただきます。立憲ミネ無の笹岡ゆうこです。よろしくお願いいたします。
 今回の条例改正は、マイナンバーを利用することができる事務の追加について、つまり、マイナンバーの利用拡大についてです。マイナンバーは、国の施策として実施しているものですが、利便性向上や行政効率化などという利点の一方、ひもづけ誤りなどの重大なミスや個人のプライバシー、自己決定権への懸念があるとして、しばしば問題提起をされています。
 そこで、個人情報保護等の観点から伺います。今回の条例改正によるマイナンバーの利用拡大に当たり、都はどのような手続を経て個人情報の保護を担保しているのか伺います。

○芝崎DX協働事業部長DX推進統括担当部長兼務 マイナンバーを含む個人情報、いわゆる特定個人情報の利用に当たりまして、都は、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律、いわゆるマイナンバー法など国の法令に基づいて、あらかじめプライバシー等の権利利益に与える影響を予測した上で、情報漏えいなどのリスクを分析し、リスク対策などを講じてございます。
 また、個人情報保護制度の所管部署におきまして、これらの適合性、妥当性などについて評価を実施するとともに、有識者等による第三者点検を受けております。こうした手続を経まして、評価書を国の個人情報保護委員会に提出し、その承認を得ることで個人情報の保護を図っております。

○笹岡委員 ご答弁ありがとうございます。マイナンバーは、氏名、住所、生年月日等、そして今回は、妊娠高血圧症候群等に罹患した妊産婦に対する医療費助成の事務、また、大気汚染に係る健康障害に対する医療費助成の事務等、そして、東京都の住宅条例による東京都都営住宅及び共同施設の管理に関する事務等の重要な個人情報とひもづいておりまして、セキュリティ対策の徹底が求められております。
 質問といたしまして、特定個人情報の漏えい防止策と情報漏えい事故発生時の対応について伺いたいと思います。

○芝崎DX協働事業部長DX推進統括担当部長兼務 マイナンバーを取り扱う事務におきましては、外部のネットワークとの通信を分離し、情報を厳格に管理することを原則としてございます。また、業務端末からの情報持ち出しを制限する設定や、端末へのアクセス時に本人確認を強化する多要素認証を導入するなど、特定個人情報の保護のために重層的な対策を講じております。その上で万が一情報漏えい等の事故が発生した際には、全庁のセキュリティ対策を統括する東京都CSIRTに速やかに報告し、その指示の下でデジタルサービス局が各局と連携し、被害の拡大防止を図ることとなってございます。

○笹岡委員 ありがとうございます。最後に、マイナンバー利用を望まない方が不利益を受けることなく、今までどおりの書類の申請ができるかどうか、伺います。

○芝崎DX協働事業部長DX推進統括担当部長兼務 申請をする方がマイナンバーの利用を望まない場合は、これまでと同じ方法で手続を行うことが可能となってございます。

○高田委員 今定例会に提出されているマイナンバー条例の一部改正案では、都が管理する住宅に関する事務が、新たにマイナンバー独自利用事務として追加されることになるということだと思います。このことについてお尋ねさせていただきます。
 私自身、これまで都営住宅の入居者、あるいは入居希望者から、提出書類の多さ、あるいは手続の煩雑さ、何とか改善してほしい、このようなお声を伺ってきました。
 そこで、まずお伺いさせていただきたいのは、今回マイナンバーを活用することにより、どのような利便性の向上が期待できるのでしょうか。都の見解をお伺いいたします。

○芝崎DX協働事業部長DX推進統括担当部長兼務 都営住宅の使用に当たりましては、入居時の使用申込みや、入居後に毎年行う収入報告など、様々な手続が必要であり、その都度、住民票や住民税課税非課税証明書などの添付書類が必要となります。マイナンバーを利用することによりまして、こうした添付書類の省略が可能となり、書類の取得にかかる時間や費用が削減されるなど、入居者等にとって大幅な負担軽減が期待できるところでございます。
 また、マイナンバーを活用し、課税情報等と連携することによりまして、職員が今まで行っていたデータ入力の手間が削減されるなど、迅速かつ円滑に審査が行えるようになり、事務の効率化を図ることができるところでございます。

○高田委員 ありがとうございます。今回の改正によりまして、入居者等にとって、マイナンバーを活用することで大きなメリットがある、そのことが分かりました。
 例えば、都営住宅関係の手続の中には、使用申込書、あるいは収入報告書など、年間で十万件を超える申請が行われているものもあります。これらが簡素化されれば、都民の負担軽減や事務の効率化に大きく資するものと期待をされます。ですが、こうした仕組みも都民に利用されなければ意味がない、このように考えております。今回の改正により、都が管理する住宅に関する事務のマイナンバー利用開始は令和九年一月と伺っておりますけれども、そこに向けて、条例改正後も着実に準備を進めていただきたい、このように思います。
 加えて、より多くの入居者等がマイナンバーを利用し、その利便性を享受できるよう、メリットを積極的に周知していく必要がある、このように考えます。併せて見解をお伺いいたします。

○芝崎DX協働事業部長DX推進統括担当部長兼務 デジタルサービス局では、これまでも所管局に対し、マイナンバーの効果的な活用に向けた事務フローの検討や、システムの要件定義などの支援を実施してまいりました。今後、マイナンバーの独自利用に向けた国の個人情報保護委員会との調整や、情報連携に係る技術的助言など、きめ細かな支援を実施してまいります。また、都営住宅の入居者等がマイナンバーの利用によるメリットを認識できるよう、所管局とも連携し、入居者向けの広報紙やホームページ、窓口等での周知を図るほか、より効果的な方法を検討してまいります。

○高田委員 今のご答弁で、今後着実に準備を進めていくとともに、東京都がしっかりと周知広報を行っていく、そのことが分かりました。これまでは、都が管理する住宅に関する事務について伺いましたけれども、様々な手続でマイナンバーが利用できるようにならなければ利用の裾野が広がらない。そのように思います。
 そこで、住宅分野に限らず、様々な行政分野にマイナンバーの活用を広げるべきと考えますが、見解をお伺いいたします。

○芝崎DX協働事業部長DX推進統括担当部長兼務 都では、各局による積極的なマイナンバー活用を促すため、マイナンバーの利活用に関する国の動向や他自治体の活用事例等を共有しております。また、国に対し、マイナンバー利用事務の拡充や、自治体による迅速なマイナンバー利用に向けた諸手続の簡素化等の法整備の要望も行っております。これらを通じまして、都民サービスのさらなる向上に向け、マイナンバー利用事務の拡充を図ってまいります。

○高田委員 マイナンバーの活用により、都民の皆様の生活の利便性が図られるよう、今後の都の取組を期待し、質問を終わります。ありがとうございます。

○望月委員 参政党の望月まさのりです。本日はよろしくお願いいたします。マイナンバー関連事業に関しましては、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律、いわゆるマイナンバー法の成立以降、国及び地方自治体において運用が進められてまいりました。このたびの条例改正につきましては、東京都独自にマイナンバー事業の拡大を行うものである旨、承知しております。
 参政党はこれまで、マイナンバーカード関連事業における外資系企業が情報管理に関与することへの懸念及び情報管理上の脆弱性について指摘してまいりました。また、現行のマイナンバー制度の在り方について、抜本的な改善の必要性を訴えております。さらに、昨今の外国人労働者の受入れ状況に対し、管理体制のずさんさや治安悪化に対する国民の不安の声も多く聞かれるところでございます。
 ここでまず質問しますが、外国人がマイナンバーカードを取得することができる要件について、改めてお示しください。

○芝崎DX協働事業部長DX推進統括担当部長兼務 外国人のマイナンバーカードの取得要件でございますが、まず、住民基本台帳法第五条では、三か月を超えて在留する外国人である中長期在留者のうち、永住者、就労者、留学生など、在留カードを所持している外国人や、特別永住者や一時庇護許可者などについて、住民基本台帳を備えることとしております。
 また、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律、いわゆるマイナンバー法の第十六条の二では、住民基本台帳に記載されている者等の申請に基づき、その者に係る個人番号カードを作成することとしております。

○望月委員 ご答弁ありがとうございます。在留カードの所持や、特別永住者等であることが確認できました。
 最近では、様々問題が例示されたり新聞記事にもなっておりますが、外国人世帯による国民健康保険料の未納問題も大きな社会問題となっております。産経新聞の報道によれば、令和五年十一月末時点の七自治体における政府内部資料において、国民健康保険料の滞納率が、日本人世帯では約九%であるのに対し、外国人世帯では約二八%、永住者世帯では約二九%に上るとされております。また、第二百十七回国会参議院予算委員会における答弁によれば、国内に在住する外国人による国民健康保険料の納付率は、百五十市区町村の平均で六三%にとどまっています。これらの状況は、我が国の国民皆保険制度の持続可能性を揺るがす重大な問題であると認識しております。
 さらに、令和五年度医療機関における外国人患者の受入に係る実態調査によれば、医療機関の五四・三%が外国人患者を受け入れており、そのうち一八・三%の病院で未収金が発生しています。中には、一件当たり約一千八百万円を超える事例も確認されており、医療機関の経営、さらには地域医療体制に深刻な影響を及ぼしかねない事態がございます。
 また、先進諸国においても、移民受入れに伴う財政的、社会的コストの増大を背景に政策転換が進められており、アメリカでは受入れ制限を強化し、ヨーロッパ諸国でも移民政策の見直しに着手しております。
 このような中、制度上の規定や支払い要件に不備があるまま放置されることは、将来的に国民の負担増や制度崩壊を招く危険性があると考えます。今回はマイナンバーの拡大、医療費等に係る問題ですので、以上を踏まえ、次の質問に入ります。
 今回の条例改正において、妊娠高血圧症候群等に罹患した妊産婦に対する医療費の助成に関する事務や、大気汚染に係る健康障害者に対する医療費の助成に関する条例による、大気汚染の影響を受けると推定される疾病にかかった者に対する医療費の助成に関する事務であって、規則で定めるものが、個人番号を利用することができる事務として追加されると伺っております。
 これらの制度設計において、外国の方々も利用できるという点から、制度上の懸念や議論はなされたのか、お答えください。

○芝崎DX協働事業部長DX推進統括担当部長兼務 今回、独自利用事務として追加する事務につきましては、マイナンバーの利用の有無にかかわらず、助成の条件を満たしていれば外国人も利用できる制度と所管局から聞いてございます。

○望月委員 ご答弁ありがとうございます。特にこちらではご議論されたことがないということですが、医療をめぐる国民の社会保障負担率が増加の一途をたどる中で、外国人の受入れと併せて検討すべき課題が多く存在しております。現行のマイナンバー制度に対する制度的課題として、こうした問題について東京都が国に対して問題提起を行うことも重要だと考えます。マイナンバーカード事業の拡大において、問題点があるのであればしっかりと言及していただきたいと思います。
 次に、情報管理の状況について伺います。日本政府が、行政機関や自治体の業務システムを効率的かつ安全に運用するために導入している共通クラウド基盤、ガバメントクラウドについては、我が国のデータ主権及び経済安全保障の観点から、参政党として以前より問題提起をしてまいりました。最大都市である東京都における情報管理の在り方は、国防や安全保障の観点からも極めて重要な意味を持つと考えます。
 そこで伺います。都の独自利用事務の業務システムの一部はクラウドを利用すると伺っておりますが、現時点において、どのプラットフォームを活用する方針か、明確にお示しください。

○芝崎DX協働事業部長DX推進統括担当部長兼務 今回条例に追加する独自利用事務のうち、都営住宅等に関する事務につきましては、国の方針を踏まえ、データセンターが日本国内にあり、国内法が適用されることなどの要件を満たしているクラウドサービスを利用する予定と聞いてございます。

○望月委員 国内法に定められるものを利用するということで確認ができました。ありがとうございます。
 先日、東京都のデータ管理については、基本的にクラウドはAWSを利用していると伺っておりますが、AWSはご存じのとおり、アメリカ企業によるサービスであり、昨今の国際情勢における情報戦の顕在化を踏まえれば、我が国が目に見えない戦争下にあるともいえる状況でございます。このような中、データ主権をめぐる争いは各国で激化しており、今後、どの国が情報インフラを掌握するかが、その国の未来を左右するとの見方も広がっています。
 今後、マイナンバーの活用に関する取組や、業者の選定、プラットフォームの活用に当たっては、本日の質疑で指摘いたしましたような懸念点、すなわち情報管理の脆弱性、外資依存によるリスク、国民皆保険制度への影響など、十分に考慮していただき、都民及び都庁職員の個人情報保護と情報インフラの安全性確保に万全を期していただきますよう、強く要望いたします。
 以上をもちまして質疑を終わります。ありがとうございました。

○福島委員長 ほかに発言がなければお諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○福島委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上でデジタルサービス局関係を終わります。

○福島委員長 これより政策企画局関係に入ります。
 初めに、過日の委員会で紹介できませんでした幹部職員について、政策企画局長から紹介があります。

○佐藤政策企画局長 過日の委員会を欠席させていただきました当局の幹部職員をご紹介させていただきます。
 外務長の関口昇でございます。国際広報担当部長の尾関元でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○福島委員長 紹介は終わりました。
 次に報告事項、二〇五〇東京戦略政策レビューについてに関する質疑を行います。
 本件については既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○本橋委員 では、よろしくお願いいたします。本年三月、都は新たな都政運営の羅針盤といたしまして、二〇五〇東京戦略を策定したところであります。この戦略は、子供、子育てや教育、女性活用、デジタル、インフラ、交通、緑と水、防災など、私たち都民ファーストの会の要望が多く盛り込まれており、多様化する都民ニーズを踏まえた都民目線の戦略になっていると評価しているところでございます。東京がもっとよくなるため、この二〇五〇東京戦略の実現に向けた取組を、スピード感を持って進めていくことがまずは重要でございます。そして、政策レビューは、その実効性を高めるために欠かせない取組であると認識しております。
 そこでまず、改めて政策レビューの意義と目的についてお伺いいたします。

○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略では、二〇五〇年代に東京が目指す姿、ビジョンの実現に向けまして、事業の進捗や成果を調査し、今後の政策展開につなげていくPDCAサイクルを徹底しております。政策レビューは、PDCAサイクルのC、チェックの取組として、政策目標の進捗状況や取組成果、課題の把握などを行い、政策の充実強化につなげていくことを目的に実施しております。

○本橋委員 ただいまのご答弁から、長期戦略を推進するに当たって、PDCAサイクルを組み込むことで、政策を前に進めていることを確認させていただきました。今回の政策レビューですが、二〇五〇東京戦略を策定して、初めて公表するものとなります。事業成果や課題を把握、検証し、その結果を今後の政策展開につなげていくことも大事ではございますが、都が取り組んでいる施策の成果を数値で示すなどにより、都民の皆さんに実感を持って見ていただけるような工夫を行うことも重要であります。
 そこで、どういう視点で政策レビューを取りまとめたのか、お伺いいたします。

○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略の下、都が推進する政策目標や取組成果を都民に分かりやすく伝えていくことが重要でございます。今回策定した政策レビューは、二章構成としております。
 まず第一章に、これまでの取組、成果を新たに設け、都民生活に密接に関わる子供、子育てや教育、産業、ゼロエミッションなどの取組状況を、都民生活にどのような効果があるかという視点で紹介をしております。
 第二章では、二〇五〇東京戦略に掲げます全ての政策目標や主なアクションプランの取組状況を掲載しております。

○本橋委員 第一章のこれまでの取組、成果の部分ですけれども、これまでの施策の成果として代表的な数値を示しているとのことでございます。引き続き、都民目線で分かりやすくなるよう工夫を行っていただきますよう強く要望させていただきます。
 次に、幾つかの戦略について、政策レビューにおける取組の進捗状況をお伺いさせていただきます。
 まずは、長寿についてお伺いいたします。私ども都民ファーストの会は、かねてより介護人材の確保をはじめ、都民の生命と生活を支える介護政策の重要性を訴えてまいりました。高齢化が進展する中、高齢者が安心して介護サービスを受けられる基盤の整備や、介護人材の確保などの取組強化が不可欠であります。
 そこで、二〇五〇東京戦略における介護提供体制に関わる政策目標の進捗状況についてお伺いいたします。

○小松計画調整部長 都内の高齢化率は、二〇五〇年に約三割になることが見込まれるなど、高齢者数が増加を続ける中、二〇五〇東京戦略では、戦略の柱の一つに長寿を位置づけ、その中で介護提供体制の強化を図ることとしております。政策目標に掲げております、特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの高齢者向け福祉施設の定員数が増加するなど、介護サービス基盤の整備が着実に進んでおります。

○本橋委員 ただいまのご答弁から、介護施策について着実に取組が進んでおりますことを確認させていただきました。
 次に、デジタルについてであります。都は、二〇五〇東京戦略において、戦略の柱の一つにデジタルを掲げておりますが、人手不足や都民ニーズの多様化などの課題に対応していくためには、デジタルの積極的な活用は、今や行政にとって欠かせないものとなっておるわけでございます。中でも都民のQOLに貢献するスマートシティの実現は、都民の手取り時間の増加など、都民の生活の質を飛躍的に高める観点から重要な取組であり、着実な事業推進が求められるところであります。
 そこで、二〇五〇東京戦略における島民のQOLに貢献するスマートシティの実現に向けた政策目標の進捗状況についてお伺いいたします。

○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略では、デジタルの力で都民が質の高い生活を送るスマート東京の実現を目指し、政策を推進することとしております。政策目標である行政手続のデジタル化は八四%に向上し、キャッシュレス決済比率は六〇・七%となり、二〇二六年に六〇%という目標を前倒しで達成するなど、着実にデジタルの活用が進んでおります。

○本橋委員 政策目標の進捗状況は、着実に進んでいることを確認させていただきました。
 一方で、行政手続がデジタル化されても、依然として煩雑だという声も聞こえております。都民のQOLを上げるためには、こういった利用者の声を基にしまして、継続的にサービスを改善していくことが極めて大切でございます。デジタルサービス局はユーザーレビューの徹底をガイドラインで提示するとともに、品質基準を定めております。政策目標では、デジタル化の比率を掲げることに加えまして、QOS、つまり手続の質がこれまでと比べてどう変わってきたかを見ていくことも極めて重要でございます。政策企画局が総合調整機能を発揮いたしまして、都民の手取り時間の創出に全庁一丸で取り組んでいただきますよう、これもまた強く要望させていただきます。
 最後に、バリアフリーの取組についてお伺いいたします。東京が世界一の都市になるためには、誰もが安心して生活できるまちづくりを実現することが不可欠であり、私たちは継続して、もっとインクルーシブな東京を目指して提案を続けてまいります。子供や高齢者の方、障害をお持ちの方も安心して暮らしていくためには、バリアフリーを進め、ユニバーサルデザインを取り入れたまちづくりが欠かせません。
 そこで、二〇五〇東京戦略におけるユニバーサルデザインのまちづくりに向けた政策目標の進捗状況についてお伺いいたします

○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略では、高齢者や障害者をはじめ、あらゆる人々の交流、移動の可能性を広げ、誰もが活躍できる社会の実現を目指し、政策を推進することとしております。政策目標でありますホームドア整備率は、二〇二四年度末時点で地下鉄駅が九七・四%、JR、私鉄駅が三八・五%となり、四年間で、地下鉄駅は一三・六ポイント、JR、私鉄駅は七・九ポイント増加するなど、誰もが移動しやすく安心して生活を送ることができる環境の整備が着実に進んでおります。

○本橋委員 ご答弁から、着実にバリアフリーが進んでいることを確認させていただきました。鉄道以外のバリアフリーも含めまして、誰もが安心して暮らせる東京の実現に向けて、引き続き取り組んでいただきたいと思います。そう要望いたしまして、私の質疑を終了いたします。

○笹岡委員 よろしくお願いいたします。
 まず初めに、二〇五〇東京戦略はどのように見直すのか。外部有識者などの意見も踏まえながら、一定期間で包括的に見直すべきだと考えていますが、見解を伺います。

○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略は、二〇五〇年代に東京が目指す姿をビジョンとして掲げ、その実現のために、二〇三五年に向けて取り組む戦略、政策目標、戦略実行のためのアクションプランを盛り込んでおります。
 策定に当たりましては、様々な分野の有識者や多くの都民から意見を聴取し、政策に反映してまいりました。また、戦略推進に当たりましては、毎年度の事業進捗や成果を調査し、その結果を今後の政策展開につなげていくPDCAサイクルを徹底し、施策の充実強化を図っております。

○笹岡委員 ご答弁ありがとうございます。武蔵野市は十年の長期計画を立てますが、五年をめどに調整計画をつくって、社会情勢の変化を踏まえて必要な見直しを行っています。これだけ毎年度PDCAサイクルを徹底することは、大変評価をしています。二〇三五年、二〇五〇年と、都政の羅針盤となる長期戦略の性格上、毎年度だけではなく、包括的な見直しも必要であると考えております。
 次の質問です。人口減少と超高齢化が同時進行する局面を迎えています。二〇五〇東京戦略附属資料東京の将来人口によりますと、高齢化率は二〇三五年に二四・九%、四人に一人が高齢者、そして五〇年以降は二九%、三人に一人が高齢者で推移すると予想されています。また、高齢者の一人暮らし世帯は、二〇二〇年の八十九万世帯から、二〇五〇年には百二十四万世帯へと増加するといわれています。私自身も、子育てと親の介護をするダブルケアの当事者です。
 そこで伺います。健康寿命の延伸に向け、政策目標はどのような進捗になっているのか伺います。

○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略では、都民の健康づくりや介護予防、フレイル予防を推進することとしております。六十五歳健康寿命につきまして、直近の二〇二三年データでは、五年前と比べまして男性がほぼ横ばい、女性が〇・一四歳上昇しておりまして、政策目標であります六十五歳平均余命との差は、男女ともに着実に短縮しております。

○笹岡委員 ありがとうございます。介護施策についての政策目標と進捗を伺う予定でしたが、さきの委員と同じになりましたので省略をいたします。
 健康寿命に向けたフレイル予防はもちろんのこと、介護状態になってから、安心して住み続けられる東京かどうかの視点も大切です。今後、ちょっとした困り事を抱える高齢者、また、要支援、要介護と進んでいき、排せつの問題などで在宅の限界に向き合い、施設か在宅かの選択に直面する高齢者も増えてくると考えています。そのため、レビューにおいては補完的な指標も必要だと考えます。
 また、二〇三五年以降は、就職氷河期世代の高齢化が始まるとされており、高齢者の所得格差も拡大する構造的な課題があると考えており、政策目標としても位置づける必要性を感じています。社会的孤立の程度、相対的貧困率など、多角的な指標を用いながら、実態把握の解像度をより高めて、一層の戦略の推進に努めていただくように要望いたします。
 以上です。

○増山委員 さきの我が党の代表質問で、東京の持続的成長に向けた都の政策推進について見解を伺いましたが、成長戦略を含め、都の政策運営の羅針盤となるのが、二〇五〇東京戦略であると理解しております。この二〇五〇東京戦略には、政策目標が設定されておりますが、政策の成果を示す具体的な指標であり、施策の実効性を高める重要なツールであると考えます。
 今回の二〇五〇東京戦略政策レビューは、政策目標の達成状況を可視化し、今後のさらなる施策の充実強化につながるために有用です。
 そこでまず、政策レビューはどのようなプロセスで取りまとめているのか、お伺いいたします。

○小松計画調整部長 政策レビューの作成に当たりましては、まず政策企画局から各局に対して施策の取組状況や政策目標の進捗について調査依頼を行っております。各局は、事業の実施状況や実績などの洗い出しを行い、調査票を提出いたします。それを踏まえまして、政策企画局が全体を俯瞰する立場から、局とコミュニケーションを図りながら、客観的な目線で分析を行い、政策目標の進捗状況のポイントや取組の成果などをまとめております。

○増山委員 それぞれの局は、自分たちが立てた目標達成のために不断の努力をされていると思いますので、そのため、取りまとめが自己評価ですと、取組状況や達成度合いはどうしても甘くなってしまいがちかと思います。また、局によって、どのような視点で達成度を測るのか、物差しも異なります。
 今お伺いしましたところ、各局への調査を基に、政策企画局が全体を俯瞰する立場からレビューを行っていることが分かりました。各局が自分たちだけで状況を振り返るのではなく、政策企画局が第三者的な立場から取りまとめを行うことで、レビューとしての実効性が高まっていると考えます。
 また、ほかの局と比較して、どの程度の進捗度合いで達成したというべきか、第三者として評価することが重要です。政策ごとにしっかりと進捗度合いと課題をあぶり出し、全庁を挙げて実効性のある対策を講じていかなければなりません。
 そこで、政策レビューを通じて、政策企画局として、施策の充実強化にどのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。

○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略の推進に向け、これまでの取組成果や課題などを整理するとともに、今後の政策推進の方向性を示し、事業を所管する各局と共に実効性ある施策を練り上げてまいります。具体的には、政策レビューにおきまして、政策目標の進捗状況やアクションプランの実施状況などを明らかにし、要因分析や施策強化に向けた方向性を整理し、各局と共有しながら施策の充実強化の検討を進め、来年度の予算要求や予算編成につなげてまいります。

○増山委員 事業進捗が想定どおりに進まない原因はそれぞれだと思いますが、政策目標の達成に向け、丁寧に要因分析を行い、各局としっかりと連携して政策を練り上げていくようお願いいたします。
 さて、二〇五〇東京戦略は、二〇五〇年代の未来像を描き、そこから逆算して道筋を定めるバックキャストの手法を取り入れております。従来の延長線上の発想ではなく、将来のあるべき姿を描き、その実現に向け、取り組んでいる点を評価しております。
 しかしながら、二〇五〇年は今から二十五年後です。戦略の取組は長期間にわたる一方で、現代社会は想定をはるかに超えるスピードで技術革新などが進んでおります。すなわち、長期的な視点を持ちながらも、時代の要請に応えて柔軟に施策を再構築し、戦略を推進していくことが求められます。
 そこで、二〇五〇東京戦略の推進に当たっては、社会変化等を捉え、機動的に取り組んでいく必要があると考えますが、見解を伺います。

○小松計画調整部長 都政を取り巻く社会情勢が一層複雑化、多様化する中にあっても、二〇五〇東京戦略で掲げましたビジョンの実現に向けまして、時代や状況の変化に適切に対応していくことが求められます。そのため、政策レビューにおいて、進捗状況の把握や課題抽出を行うとともに、社会情勢の変化や新たな都民ニーズを踏まえた分析を行い、都がなすべき施策の充実強化につなげてまいります。また、施策強化に合わせまして、時代に合わない制度や仕組みの根源に遡って在り方を見直す構造改革の視点や、DX推進、AI活用の視点を徹底いたしまして、戦略の実効性を高めてまいります。

○増山委員 行政は、目標を設定し、達成に向けて着実に歩みを進めていくことが得意な一方、一度立てた目標を変更し、方向転換することが苦手な側面がございます。今ご答弁いただいたとおり、一度立てた目標に失着することなく、時代のニーズに柔軟に変化していくことを期待しております。そして、大局的な視点から都政を俯瞰し、都政全般を前に進めていくことは、政策企画局の重要な役割です。引き続き、総合調整機能力を発揮し、二〇五〇東京戦略の取組をしっかりと前に進めることで、首都として、あらゆる側面で日本をリードしていくことを期待して、質問を終わります。ありがとうございました。

○高田委員 政策レビューについてお伺いいたします。都政の羅針盤である二〇五〇東京戦略の推進に当たり、二〇二四年度の事業実施状況について、PDCAの観点から政策レビューをまとめられたことにつきましては、今後の施策の充実強化に資するものとして高く評価するものでございます。調査結果によれば、千九百三十七に上る対象アクションプランのうち、九九%が具体的な取組を展開しているとのことであり、全庁を挙げて戦略推進に取り組む姿勢につきましては多としたいと考えております。
 その一方で、政策分野ごとの取組状況を見ると、進捗が一〇〇%に近いものもあれば、三〇%程度にとどまるものもあり、取組に差が見られるのも事実でございます。さらに、政策目標につきましても、大部分は昨年より向上しておりますが、一部につきましては低下している項目も確認することができました。さらなる進捗が求められる政策目標の達成に向け、どのように対応していくのか、都の見解を伺います。

○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略では、二百九十六の政策目標の達成に向けまして、実践する具体的な施策を三か年のアクションプランとして整理するとともに、毎年度、事業実施状況について調査を行い、進捗状況や取組の成果等を把握しております。進捗に関して、より加速が必要な政策目標につきましては、課題を分析した上で事業を所管する各局と連携して、既存事業の見直しや新規事業の創設、実施方法の工夫など、施策の充実強化を図り、目標達成に向けて取り組んでまいります。

○高田委員 ありがとうございます。今回のレビューによって、課題が可視化されたこと自体は大きな成果だと思います。今ご答弁がありましたとおり、着手済みや、着手に向け進行中の取組を含め、レビュー結果を最大限活用し、施策の一層の充実強化に努めていただきたいと思います。
 また、このような取組について、各局との共有にとどまらず、都民の理解を得る必要があると考えます。
 そこで、都民にも分かりやすい形で進捗確認や、課題抽出を行うべきと考えますが、見解を伺います。

○小松計画調整部長 政策レビューでは、二〇五〇東京戦略に掲げる全ての政策目標の進捗状況を経年変化が分かるように表すとともに、進捗状況のポイントや寄与した主な取組などを整理しております。この調査結果を都民に分かりやすく伝え、東京がよくなっていると実感いただけるよう、BIツールなど、デジタルツールを活用し、政策目標の進捗状況を見える化しております。
 また、今年度は取組成果を分かりやすくまとめたイラストや、ショート動画を新たに作成いたしまして、特設サイトやSNSなど、幅広い媒体を通じ発信するなど、都民への周知を強化しております。

○高田委員 単に冊子として取りまとめるだけでなく、今ご答弁があったとおり、都民の皆様に分かりやすく、調査結果を工夫する、大変重要なことだと考えております。PDCAサイクルを徹底する観点から、政策レビューを毎年継続的に行うことはもちろんのこと、来年度以降、よりきめ細かく都民に分かりやすい形で、進捗確認や課題抽出に努めていただきたいと思います。質問を終わります。

○坂本委員 国民民主党、坂本まさしです。よろしくお願いします。二〇五〇東京戦略の政策レビューについて質問させていただきます。
 まず、産業分野から中小企業への支援について確認させてください。我が会派は、物価高に苦しむ都民の暮らしを守り、東京から日本経済の好循環を生み出すために、都民の手取りを増やすということを重点政策に掲げております。そしてそのためには、都内企業の大多数を占める、多くの都民が働いておられる中小企業の競争力を高めることが重要だと考えております。この二〇五〇東京戦略では、日本、首都東京の強みである中小企業を支え、成長を支援することを掲げておられます。
 そこで、この政策レビューでは、中小企業振興に関する政策目標の進捗状況をどのように捉えておられるのかを伺わせてください。

○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略では、多種多様な経営課題に直面する中小企業の経営基盤や競争力を強化することによって、持続的な成長の実現を目指していくこととしております。政策目標に設定しております、業績が成長している都内中小企業の割合は、四年間で三三%から五〇・八%と、約一八ポイント増加をしておりまして、二〇三〇年の目標五五%に向けて順調に進捗しております。

○坂本委員 ありがとうございます。私の地元、世田谷区では、ある調査によれば、二万七千社の中小企業があります。その七割が赤字だという状況であります。私自身コンサルティング会社を経営しておる立場ではありますが、多くの企業経営者の皆様から、大変厳しい経営環境に直面しているというふうな声はよく伺います。
 この世田谷区をはじめとして、東京都内では日本経済を支える中小企業がたくさん集積しています。ぜひ政策企画の皆様方におかれましては、個別の事業を所管しているわけではないことは承知しておりますけれども、二〇五〇東京戦略の進捗を管理していく中において、しっかりと局を誘導していただきたいというふうに考えて、次の質問に移ります。
 次に、孤独、孤立対策でございます。今後、高齢者ですとか若者をはじめとして、幅広い層で単身世帯のさらなる増加が見込まれていくこの東京において、一人一人の安心な暮らしを支える取組を推進していく必要があるんだと思います。一方で、コロナ禍を経て、人と人とのつながりというものが一層希薄化してしまっています。内閣府の調査では、孤独感が常にあると、または時々あるなというふうな方の割合が約五割ということで、孤独、孤立は深刻な状況であるということで、東京都においても様々な孤独、孤立対策を展開していると思いますけれども、政策目標の進捗状況について、まず伺わせてください。

○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略では、戦略の柱の一つにコミュニティを位置づけ、その中で複雑化、多様化する孤独、孤立の問題に対応することとしております。
 政策目標である、誰もが集える居場所の数は、二〇二〇年度の四百六十六か所から、二〇二四年度は二・四倍の千百四十一か所に大幅に増加しております。また、総合的な相談支援体制を整備した区市町村は、全区市町村の八五%に当たる五十三まで増加するなど、地域の実情に応じた環境整備が順調に進んでおります。

○坂本委員 ありがとうございます。困ったときに寄り添ってくれるのは、最後は近隣地域の身近な方々であり、その基盤となるのが、地域のつながりなんだと思います。これまでの私のビジネス経験とか、経営者としてのマネジメント並びに大学院で教員もやっておりますが、そういった様々な経験を通じて、一貫して人と人とをつなげていく、そんな仕組みづくりに取り組んでまいりました。
 この孤立をなくしていくためには、その地域のつながりに加えて、デジタルを活用して、例えばいろんな申請漏れ、そういったことの支援の空白、こういうことをなくしていくことも必要なんだと思います。このデジタルと人の力、この両方を生かして、誰も一人にしない、そんな東京を実現したいというふうに考えてございます。
 この孤独、孤立に関する事業を広く各局にも分散していることでございますし、ややもするとどうしても都民に分かりづらい。昨日一般質問でも述べさせていただきましたけれども、こうした個別の事業を全ての都民に届いていくような、分かりやすい伝え方というものにもぜひこだわって進めていただきたいと思います。ということで、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○望月委員 参政党の望月まさのりです。よろしくお願いいたします。
 現在、東京都が進めている二〇五〇東京戦略の推進に当たっては、各年度の事業の進捗や成果を把握し、その結果を今後の政策展開に反映させていくため、PDCAサイクルに基づく進捗管理及び課題の抽出を実現されていることと承知しております。この二〇五〇東京戦略政策レビューは、各種政策における客観的な分析と適切な軌道修正を行う上で、極めて重要な取組であると認識しております。
 以下、質問いたします。家事、育児に関する時間の男女差の是正について、差を二時間三十分以下とし、その状態を継続するとありますが、二〇二三年時点では五時間二十六分と、むしろ拡大傾向にあります。この差を縮めていくためには、具体的にどの点を課題と捉え、どのような施策により改善を図っていく方針か、お答えください。

○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略では、子育てに係る負担の軽減や、女性活躍の推進に寄与する政策目標といたしまして、家事、育児関連時間の男女差の短縮を掲げております。直近の実績では、男性の家事、育児関連時間は増加しているものの、依然として女性に負担が偏っておりまして、関係各局と現状や課題を分析し、取組の強化につなげてまいります。

○望月委員 ご答弁ありがとうございます。これ、今のところ目標値からかなりかけ離れているような状況ではありますので、しっかりと連携していただければと思います。
 もちろん、男性の家事、育児参加を促すことについては必要な視点ではあると考えます。ただ、家庭ごとに育児の形態や状況が異なることも事実であり、単に時間だけをもって一律の目標とすることは一定の限界があるのではないかと私は考えます。
 というのも、私自身、かつて法務省に在籍していた際にも、数値目標のみに依存した施策運用にやはり課題を感じた経験があります。もちろん、目標達成に向けて尽力する姿勢は重要ではございますが、同時に、その施策が本当に効果を上げているのかという本質の面から効果検証を怠らないよう、今後も適切な評価と見直しの実施をお願いします。
 次の質問に移ります。現在、我が国の社会保障費は増加の一途をたどっており、その要因の一つとして、誰でも安価に医療を受けられる制度によって、本来であれば国民が、一割負担であれば九割、または三割負担であれば七割を国民が負担している医療費について、過剰な受診が誘発されるなど、いわゆるモラルハザードの存在が指摘されています。現在の医療制度全体に対して、構造的な見直しが必要であると考えます。
 政策企画局からご提示いただきました資料、社会全体で支援する健康づくりでは、六十五歳健康寿命の延伸と不健康な期間、平均余命との差の短縮を目標に掲げられておりますが、二〇二三年までの推移を見る限り、明確な改善が見られない状況にあります。
 さきの質問とかぶるので若干質問を変えますが、政策目標である六十五歳平均余命と健康寿命の差についての成果を教えてください。

○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略では、都民の健康づくりや介護予防、フレイル予防を推進していくこととしております。政策目標である六十五歳平均余命と六十五歳健康寿命の差は、直近の二〇二三年データでは、五年前と比べて、男性は一・七三歳が一・六二歳に、女性は三・五四歳が三・二九歳にそれぞれ短縮をしておりまして、成果が上がっていると考えております、。

○望月委員 ご答弁ありがとうございます。今提示いただきましたデータで計算すると、五年間で、男性で〇・一一歳、女性で〇・二五歳短縮しているというようなことが分かります。ただ、この短縮については、本当に目標としている進捗状況としては、今のところ想定どおりなのかというところはかなり疑問だなというふうに感じております。私が感じているのは、健康寿命の延伸です。特にそっちを注視していただきながら、この今の政策についてのレビューは、しっかりと各局と連携して進めていただきたいなというふうに考えております。
 最後に、新型コロナウイルス対策についてお伺いいたします。昨日の本会議において、一般質問で私は質問しましたが、改めて、二〇一九年から始まったコロナパンデミックについて確認させていただきます。東京都は、国の緊急事態宣言や蔓延防止等重点措置に基づき、飲食店の時短営業やアルコール提供の制限等を実施しました。
 参政党は、一貫してコロナ対策やワクチン政策に関して多くの疑問を提示してきましたが、我が国においては、WHOをはじめとする国際機関や海外の医療機関が推奨する政策が多く受け入れられてきました。東京都においても、これらの政策が経済や都民生活に与えた影響については、十分な検証がなされたとはいいがたい面があるのではないでしょうか。
 また、新型コロナワクチンに関しては、厚生労働省が発表した新型コロナワクチン副反応疑い報告によると、本年七月二十九日時点で、接種後の死亡報告が二千二百九十四件に上っており、これは極めて重大な問題だと認識しております。そのような中、都は、六十五歳以上及び基礎疾患のある六十歳から六十四歳の方を対象に、ワクチン接種一回に当たり千円の独自補助を開始されました。
 一方で、アメリカをはじめとした諸外国では、ワクチンの安全性について再評価を求める声が高まっており、政策の見直しを進める動きも見受けられます。参政党はこれまでも、国会及び地方議会において、コロナ対策とワクチン政策の再検証と見直しを訴えてまいりました。この点を踏まえ、以下お伺いします。
 二〇五〇東京戦略は、新型コロナへの対応を総括して策定し、戦略24、医療の中で感染症対策が位置づけられていると認識しておりますが、それを踏まえ、今回の政策レビューでは、政策目標の進捗状況をどのように分析しておりますでしょうか、見解を伺います。

○小松計画調整部長 二〇五〇東京戦略では、新型コロナ対策のレガシーを発展させるとともに、平時から感染症健康危機管理体制の強化に取り組み、感染症への備えのさらなる充実を図ることとしております。政策目標である新興感染症流行初期以降に発熱外来を行う医療機関の確保は、本年四月時点で五千七十七機関に増加し、目標水準の四千九百機関を超えております。感染症危機に機動的に対応できる体制の整備が進んでおります。

○望月委員 ご答弁ありがとうございます。コロナ対策やワクチン政策については国際的な見解も大きく変わりつつあり、東京都としても、一都市の枠を超えて、他の道府県をリードし、国に対して積極的に働きかけるべき立場にあると強く認識しております。
 また、今後の政策レビューについては、単に取りまとめて公表するだけではなく、各局としっかり連携しながら、実効性のある改善策の推進と、効果検証に基づいた見直しを着実に行っていただくことを強く要望いたします。
 以上をもちまして質疑を終わります。ありがとうございました。

○福島委員長 ほかに発言がなければお諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○福島委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で政策企画局関係を終わります。

○福島委員長 これより子供政策連携室関係に入ります。
 報告事項、チルドレンファーストの社会の実現に向けた子供政策強化の方針二〇二五について外一件に対する質疑を一括して行います。
 本件についてはいずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○さいとう(和)委員 女性の働き方両立支援についてお伺いいたします。私たちは、キャリア形成期と出産、育児の定例期が重なっていることが、仕事と家庭の両立の困難さの根本にある点を今までも指摘してきました。様々な自己実現の形があり、仕事を最優先にしていくのも一つの形であると考えております。
 しかし、子供も望んでいる方が、今のマミートラックの状況などを見て、今後仕事で活躍できないのかと思い、結婚や子供を持つこと自体を敬遠していることもあると考えております。また、男性の長時間労働などの仕事中心の生活も、その状況を助長しているのではないか。仕事と出産、育児の両立を望む全ての方が、仕事と出産、育児を真に両立できるよう、新たな道筋をつくっていくことは行政の責任であると考えております。
 そこで、少子化対策においても、仕事と子育ての両立の推進は重要な観点と考えておりますが、都の課題認識についてお伺いいたします。

○池上少子化対策担当部長 都が今年度実施いたしました意識調査や国の調査では、若い世代ほど男女ともに育児と仕事の両立を望んでいること、また、女性は仕事時間を、男性は育児時間を増やしたいと考えていることが明らかになっております。一方、実態を見ますと、短時間勤務など、育児のための各種制度の利用状況は男女間で大きな差があり、男性の利用状況は女性と比べて低い状況にございます。また、日本の男性の長時間労働割合は欧米に比べ依然として高く、有償労働時間と無償労働時間の男女差も諸外国に比べ大きくなっております。
 育児と仕事の両立について、意識と実態に差があることから、男女ともに子育てと仕事を両立できる環境の整備や、時間、場所にとらわれない柔軟で多様な働き方を推進することが必要であると認識しております。こうした課題認識について、関係局とも共有し、意見交換を行っており、望む人が安心して、結婚、妊娠、出産、子育てできる労働環境の整備の促進に向け、検討を進めてまいります。

○さいとう(和)委員 ありがとうございます。関係局と議論を深めるのはもちろん、検討されている女性活躍条例の制定なども、ぜひ進めていただきたいと考えております。
 次に、経済基盤についてお伺いいたします。若い世代が、結婚、出産、子育てを希望する際、生活費、教育費、住居費などの負担が、物価高騰も相まって大きくのしかかる現状があると考えております。そのためには、家庭の将来設計を後押ししていくことが重要であり、これまでも、結婚、育児、教育費の負担感が軽減されるよう、幅広い分野で施策を展開してきたと考えております。
 そこで、少子化に歯止めをかけるためには、こうした負担軽減策に加え、若い世代、子育て世帯の経済基盤の強化が必要であると考えていますが、都の課題認識についてお伺いさせてください。

○池上少子化対策担当部長 都の意識調査におきまして、望む人が安心して結婚から妊娠、出産、子育てしやすい社会を実現するために有効な取組を聞く設問におきましては、賃上げや正社員への転換支援等、安定した収入の実現との回答が最も多くなっております。また、大学等の研究機関の調査によれば、若い世代ほど実質年収は低下傾向にあるとともに、四十代男性の子供の数は収入が低い層ほど少なくなっております。少子化対策の推進に向けた論点整理二〇二五では、今後の政策検討の課題といたしまして、若年層や子育て世帯の経済基盤の充実を柱の一つに掲げており、引き続き関係局と連携し、検討を進めてまいります。

○さいとう(和)委員 ありがとうございます。経済基盤は最重要な事項と認識しております。若年層や子育て世帯が安心して子供を育てられるよう、関係局と連携し、しっかりと検討を進めていっていただきたいと考えております。よろしくお願いいたします。
 次に、情報発信についてお伺いいたします。仕事と子育ての両立が大変だという声は、まだ結婚や子育てをしていない若い方からも聞かれる声であります。先ほど申し上げたマミートラックもその一つと考えられるのが、子育て罰などの言葉がメディアにあふれ、これから結婚、子育てを迎えていく若い層に、ネガティブなイメージとして刷り込まれてしまうのはとても残念なことであると感じております。
 結婚や子育てを望む人が正しい情報に基づき、自分のライフプランを考えられるようにすべきであり、都が今年度、結婚や子育てに対して安心感やポジティブな機運を醸成することを目指し、戦略的な情報発信に取り組み始めたことを評価させていただいております。情報発信に当たっては、若年層の共感を得ることが重要だと考えておりますが、そのための工夫と、これまでの取組状況についてお伺いいたします。

○池上少子化対策担当部長 都は今年度、若年層の目線で結婚、子育てに関する動画を制作、発信するプロジェクトを立ち上げました。本プロジェクトでは、大学生などをメンバーとしたワーキンググループを設置し、動画の内容や出演するインフルエンサー、発信する際の広報手段などについて議論を行っております。これまで三回のワーキングを開催し、メンバーからは、有名人の方よりも、一般の方の声の方が共感を得やすい、分からないことをクリアにするためには、都の支援などを実際に体験することが重要などの意見をいただいております。現在、ワーキングでの議論を基に、第一弾として公開する動画の制作を進めているところでございます。完成次第、SNSなど若者に届きやすい媒体を活用し、戦略的に発信してまいります。

○さいとう(和)委員 ありがとうございます。多様な価値観を持つ若者世代が偏見を持たず、自分の未来を前向きに考えられるような内容になることを期待しております。
 また、時代が急速に移り変わる中で、機運醸成を担うことは都の重要な役割であり、都が実施している都民目線での切れ目ない支援策についても、分かりやすい紹介をすることで、安心して結婚、子育てができるということを伝えていくことは大変重要であると考えております。
 子供政策強化の方針二〇二五についてお伺いさせてください。都は八月、チルドレンファーストの社会の実現に向けた子供政策強化の方針二〇二五を発表いたしました。私たち都民ファーストの会は、これまで、子供の声とエビデンスに基づいて、子供政策を不断にバージョンアップしていくべきと、様々な機会を捉えて提案してきました。とりわけ、子供たちの実態を定点的に把握するために、毎年度実施している都独自の一万人規模の大規模なアンケート調査、とうきょうこどもアンケートは、都の子供政策を象徴とする中核的な位置づけであると認識しております。
 そこでまず、とうきょうこどもアンケートの中で見えてきた政策課題と基本的な対応方針についてお伺いさせてください。

○山本企画調整部長 都内約一万世帯を対象に当室が実施をしておりますとうきょうこどもアンケートの調査結果によりますと、東京の子供は、今の自分は幸せだという設問に対しまして、六四・四%が肯定的に回答しており、その割合は、アンケート開始後の直近三年間において増加傾向にございます。
 一方、中学生、高校生段階へと学年が上がるにつれまして、幸福度は低下傾向となり、悩みを抱える割合は高くなる傾向がございます。加えまして、中高生世代において、身近な地域に安心して過ごせる居場所が少なくなる傾向もございます。このため、思春期のメンタルヘルス増進や、多様な子供の居場所創出のリーディングプロジェクトを新たに組成し、様々な政策の充実強化を図ることで、調査により明らかとなりました課題に対応してまいります。

○さいとう(和)委員 ありがとうございます。これまで子供政策はどちらかというと、就学前や小学生の子供たちが政策の中心にあったという印象がありますが、中高生を対象に、取組の必要性を新たに見いだしたことは重要であると考えております。先ほどご答弁いただいたように、学年が上がるにつれて幸福度が低下し、悩みを抱える子供の割合が増えるとのことだが、心身の成長が著しい成長期は、自分自身の周囲との関係などに敏感になり、自分らしさを模索するだけではなく、受験を控えていることも大きく影響すると考えております。
 一方、思春期は活動範囲が拡大することで、様々な人と出会い、刺激を受け、考え、実践を重ねることで、主体性や能動性が培われ、自分なら課題を達成できるという自己効力感や他者に必要とされたり、貢献しているという自己有用感、そして、ありのままの自分を認める自己肯定感を養う大切な時期でございます。こうした思春期という大切な時期に着目し、子供たちの幸福度をより高めていくため、政策を強化していくことは大変重要であると考えております。
 一方で、代表質問でも述べたように、日本の子供の自殺が過去最多を更新するなど、対策は急務でございます。今期、私、さいとう和樹を含む若手メンバーで立ち上げた若者政策プロジェクトチームでも重要課題として認識しており、さきの私たちの代表質問でも、生きる支援の重要性を取上げさせていただきました。そのところ、相談窓口などのセーフティーネットの整備に加え、さきに述べた自己有用感や自己肯定感を高めていくことは、メンタルヘルスの不調を防ぐことにつながると考えております。
 そこで、今後、思春期における子供のメンタルを支え、幸福度を高めていくために、どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。

○山本企画調整部長 世界的に深刻な課題となっている思春期のメンタルヘルスは、東京においても子供の自殺者数が増加傾向にあるなど、対策の重要性は増しております。このため、今後、思春期における心身の健康づくりの推進や、子供の心の不調に関する気づきと見守りの促進、子供の日常の過ごし方等を把握し、思春期のメンタルヘルスへの影響等を分析について、政策の強化を検討してまいります。
 また、心身の健康を維持するために必要な要素である自己肯定感や自己有用感を高める上で、居場所は重要な存在となっております。今後、中高生の意見反映や、主体的な参画といった視点を政策の柱に据え、区市町村等と連携した中高生の居場所づくりの在り方について検討を進めてまいります。
 加えて、中高生の活動を日常的に支える人材が果たす役割等を踏まえ、支援のあるべき方向性について、有識者の意見も伺いながら検討してまいります。こうした政策の強化により、子供一人一人に寄り添い、ウエルビーイングを高めてまいります。

○さいとう(和)委員 ありがとうございます。ご答弁の中で、対策として述べられた居場所の在り方については、さきの私たちの代表質問でも、異年齢の交流の重要性やアントレプレナーシップ教育の意義を述べ、参考にするように求めたところですが、中高生の意見反映や主体的な参画を政策の柱に据え、検討を進めると、居場所の性質がそれに沿うものであることを改めて確認させていただきました。思春期の子供が豊かな経験ができ、心身の健康を育むことができる居場所づくりを進めていくことを期待させていただきます。
 とうきょうすくわくプログラム推進事業についてお伺いいたします。就学前の子供の意欲、自己肯定感、社会性などの非認知能力を養うことをコンセプトとするすくわくプログラムも、大変意欲的な取組です。一方で、この非認知能力の伸長というのは、まだ研究段階にあることから、走りながらでも効果検証し、施策のブラッシュアップにつなげる努力は欠かせないと考えております。
 そこで私たちは、令和六年の第一回定例会の代表質問で、すくわくプログラムの全域展開に当たっては、効果検証の仕組みを取り入れていくべきと訴え、知事からは、東京大学CEDEPの連携の下、プログラム実施に伴う効果検証の仕組みの在り方についても検討との答弁を得ております。
 効果検証について、現在の取組状況をお伺いいたします。

○山本企画調整部長 とうきょうすくわくプログラムの効果検証に向けまして、本プログラム実施の保育者等に対しまして、子供や保育者自身の変化を分析、検証するためのアンケートを行い、回答結果の分析を進めてございます。
 例えば、保育者に対して、探究活動を重ねることで日常の幼児教育、保育の中で、子供の姿に変化があったかと尋ねた設問では、保育者のうち七三%が子供の物事への興味、関心が高まったと回答し、また、六三%が自分からこれがやりたい、試したいと積極的に発言、行動するようになったとの回答がございました。
 この結果から、本プログラムの取組により、子供の好奇心や探究心、意欲が高まっている姿が見られております。また、約九割の保育者が、取組の中で子供の姿に驚くことがあったと回答してございまして、子供がやってみたいと目を輝かせることが多くなった、試したい、やってみたいといった言葉を発する姿が見られたなど、プログラムに取り組む子供の姿について回答を得てございます。今後、東京大学CEDEPと連携し、回答結果の詳細な分析を進め、各園における質の高い実施につなげてまいります。

○さいとう(和)委員 ありがとうございます。保育者を対象にしたアンケート結果では、肯定的な反応が多いと確認させていただきました。研究機関と連携しているのであれば、これまでも述べてきたように、子供の育ちを与える長期的な評価にも取り組むことを要望してまいります。
 また、研究段階にあるからこその対策として、令和六年第三回都議会定例会総務委員会において、我が会派、福島都議より、学校教育で実績のある研究事業などを参考にするよう求め、翌年の予算特別委員会の総括質疑では、ナビゲーター園制度を立ち上げ、相互に学び合う仕組みを構築するとの答弁を得ました。保育者からは、園同士の学び合いに期待する声などをいただいております。
 そこで、ナビゲーター園制度の意義と、その取組内容についてお伺いいたします。

○山本企画調整部長 幼稚園や保育所等におけるとうきょうすくわくプログラムの探究活動の質の向上を後押しするため、プログラムを実施する園同士のネットワークを創出し、相互に学び合う環境を整えてまいります。このため、今後、プログラム実施園全体の探究活動をリードする、すくわくナビゲーター園制度を創設いたします。ナビゲーター園は、園同士のネットワークの中心となり、他園からの見学を受け入れる中で、交流や取組の紹介等を行います。これにより、すくわくプログラムを実施する園同士の活発な学び合いを促進してまいります。

○さいとう(和)委員 ありがとうございます。私自身も保育士として約二十年間、幼児教育現場に携わってきました。令和七年度は約四十二億円、一園当たり最大百五十万円の予算をかけて取り組んでいる事業であり、就学前の子供たちの非認知能力を育む効果的な事業へとブラッシュアップを重ねていただきたいと、ここにお願い申し上げます。
 東京都こどもホームページについてお伺いいたします。東京都こどもホームページについてですが、子供政策強化の方針二〇二五、一九ページ、二〇ページによると、このホームページは、子供たちと一緒につくる、一緒に育てるをコンセプトとして、子供の声を聞きながら、継続的にアップデートをしてきたことであると考えております。これに加えて、公立小学校一人一台端末の接続は年々拡大していることも相まって、昨年度、年間閲覧数は一億PVを突破しています。主に東京こどもタイピングレースが、その人気を牽引しているとはいえ、行政の子供向けサイトとしては異例の数字であり、評価するものと考えております。これだけのポテンシャルのあるホームページであれば、これを入り口に、各局が子供を対象にした、個別に作成してきた、例えば消費者教育、がん教育、環境、防災などの様々なコンテンツを必要とする子供に伝えられる可能性があると考えております。
 そこで、都として周知を図りたい情報やコンテンツについて、各局の連携を強化し、こどもホームページを活用して発信することで、さらなる効果が期待できると考えておりますが、見解をお伺いいたします。

○臼井プロジェクト推進担当部長 東京都こどもホームページには、一日当たり最大約七万人の子供が訪れておりまして、閲覧数は、九月末までの半年間で九千六百万ページビューを超え、昨年度実績を大きく上回る見込みでございます。現在、東京都こどもホームページの中に、各局が作成した子供向けの学習コンテンツ等を掲載するページ、こどもリンク集を設けており、約七十件のリンクを掲載しているところでございますが、閲覧数の増加に伴い、こどもリンク集から各局等のコンテンツに送客された回数につきましても、昨年の同期間と比較しまして、約一・四倍の約三万二千回となっております。
 今後、こうした実績を基に、各局に対してこどもホームページへのリンクの掲載効果を丁寧に説明し、子供とつながる情報プラットフォームとして戦略的に活用することで、庁内各局の施策やコンテンツの広報、PRに寄与してまいります。

○さいとう(和)委員 ありがとうございます。こどもリンク集に掲載したことで送客が増えたというエビデンスは重要だと考えております。答弁にもあったとおり、各局の情報を共有し、より政策効果を高めるように要望させていただきまして、私からの質問と代えさせていただきます。ありがとうございました。

○福島委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩をいたします。
   午後三時二十一分休憩

   午後三時三十五分開議

○福島委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○笹岡委員 よろしくお願いいたします。チルドレンファーストの社会の実現に向けた子供政策強化の方針二〇二五について伺いたいと思います。
 このチルドレンファーストの社会の実現に向けた子供政策強化の方針二〇二五を読みながら、行政が立てる計画の中で、こんなにうなずきながら読んだのも珍しいぐらいうなずきながら読んでおりました。特に、新たな三つのリーディングプロジェクトについて高く評価しています。
 まず初めに、多様な子供の居場所創出について伺います。若者の居場所づくりについては、自治体によって財政状況に差があるため、実際の施策に移す段階で格差が生じやすいのが課題だと考えます。都の課題認識と今後の方向を伺います。

○山本企画調整部長 自宅以外の居場所は、子供の幸福度や自己肯定感を高める上で重要な存在でございます。とりわけ、中高生になると地域に安心できる居場所が少なくなる傾向がございます。このため、子供政策強化の方針二〇二五では、子供のウエルビーイングを高めていくための政策強化の方向といたしまして、市区町村等と連携した、地域における中高生の日常的な居場所づくりなどを掲げてございます。

○笹岡委員 ご答弁ありがとうございます。これはぜひ進めていただきたいと考えています。
 武蔵野市で行いました長期計画の調整計画における中高生との意見交換会においても、全てのグループで、まちに中高生の居場所が欲しい、ないんだという声が上がりました。勉強する場所、目的なく行ける場所、地域の場所はなかなか入りづらい、どこに行くにもお金がかかるなど、多くの声が上げられました。加えて、昨今の外が猛暑ということも非常に関連してくると思っています。今求められている環境整備の一つだと思います。都が市区町村に対して、居場所づくりへの取組については、財政的な補助メニューを単独で創設していただきたいと思っています。若者の居場所づくりに取り組む自治体に財政的な支援をしていくことで、チルドレンファーストの東京都を実現できると考えて、強く要望させていただきます。
 次に、思春期のメンタルヘルス増進について伺う予定でございましたが、さきの委員と内容がかぶっておりますので、省略いたします。私の思いといたしましては、昨年、武蔵野市において痛ましい事案がありました。同じような年齢を持つ親としても、胸が張り裂けそうになりました。制度が存在しても、子供たちの命を守り切れないという現実があります。既存の仕組みを前提としつつ、子供の命を守る確かな実行につなげるために、都は、政策を強化していっていただきたいと思っております。こちらは要望にさせていただきます。
 次に、グローバルな感覚を育む機会の創出について伺います。グローバルな感覚を育む視点を掲げ、実行されていることを高く評価しています。しかし、実際に利用できるのは限られた人数にとどまり、子供や保護者に情報が届かずに、機会を逃してしまうケースも少なくありません。事経済格差がそのまま情報格差につながることがあります。
 制度はあるが、全ての子供に届かないという溝を埋める工夫が必要です。広報、多文化交流、デジタルを活用した交流や学習支援など、裾野を広げていく取組が必要だと考えます。都の課題認識と今後の方向を伺います。

○山本企画調整部長 子供がグローバルな素養を磨くことで可能性を広げ、世界を舞台に活躍できるよう、幼少期も含め早期から日本や世界の文化に親しみ、豊かな国際感覚を育む機会を創出することが必要と考えてございます。このため、子供政策強化の方針二〇二五では、政策強化の方向として、子供の成長、発達段階に応じて、学校内外で国際感覚を育む取組を切れ目なく展開していくこととしてございます。

○笹岡委員 ご答弁ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 次に、とうきょうすくわくプログラム推進事業について、都としての取組の現況と方向性を伺う予定でございましたが、さきの委員と内容が同じでしたので、省略させていただきます。
 こちらは、武蔵野市の現場の話を伺ったところ、当初はよく分からずに、導入に踏み切れなかった園もございましたが、市の独自の研修の機会をきっかけに、取組が広がり始めたと聞いています。今後、広域で実践共有を行う取組を進めるに当たっては、都がしっかりと指導していただきたいと思っています。こども未来アクション二〇二六に向けて、すくわくプログラムの横展開を強化し、支援体制をさらに広げていただきたい。また、補助の継続性を担保し、制度が断続的にならないようにとの現場からの期待と要望の声がありますことをお伝えさせていただきます。
 続きまして、ギュッとチャットについて伺いたいと思います。匿名で子供が安心して相談できて、心理士と専門員が対応するギュッとチャットについて注目しています。匿名性を重視するため、武蔵野市などの自治体で行っている子どもの権利擁護センターや、地域の相談窓口と十分に連携できないという課題があると考えています。もちろん、匿名性を失えば、子供が利用をためらうおそれがあり、これは避けなければなりません。匿名性を担保しつつ、必要に応じて、自治体との連携の仕組みを工夫していただきたい、そう思っています。ギュッとチャットの相談件数や主な内容、相談後の支援につなぐ仕組みについて伺います。

○山本企画調整部長 ギュッとチャットの運用開始から七か月が経過しました八月末時点におきまして、三千八百九十九件の相談が寄せられており、子供からは学校生活、心身の健康、家庭環境に関する相談、子育て家庭からは、子育て、家庭環境、心身の健康に関する相談が多い傾向にございます。ギュッとチャットの運営に当たりましては、関係各局、市区町村等と連携してございます。相談の中で、教育や健康に関する相談など、専門的な対応が必要な場合には、各局や市区町村が設置している相談窓口や専門機関を紹介するなど、子供や子育て家庭が求めるニーズに適切に応えてございます。

○笹岡委員 ご答弁ありがとうございます。こちらは自治体にヒアリングをした上で伺っております。ギュッとチャットについて、生成AIとの差というものを考えています。デジタルネーティブの子供たちは生成AIの存在も非常に近く、既に学校の探究授業などでも生成AIが用いられることもあり、既に利用している子供たちも多くおります。しかしながら、そういった生成AIとギュッとチャットの差というのは、そこに人がいて、人の判断が入ることだと思っています。生成AIとの優位性を意識しながら、各局、各市区町村との連携を図っていただくことを要望いたします。
 最後に、ファミリー・アテンダント事業について、現況と方向性について伺います。

○山本企画調整部長 ファミリー・アテンダント事業は、令和六年度に本格展開を開始し、今年九月末時点で八市区が取組を実施してございます。都は、市区町村が各地域の特徴を生かし、地域団体、NPO、民間事業者等の多様な担い手と連携した事業を展開できるよう後押しをしております。これまでも補助制度の改善を図るとともに、支援の担い手を対象とした研修などを行っておりまして、引き続き地域における支援体制の構築をサポートしてまいります。

○笹岡委員 その上で要望いたします。現場からは支援の受皿となる市民社協など、地域資源にばらつきがあるため、地域差が出てしまうという声があります。事業の趣旨には賛同いたしながら、アウトリーチの方法については、多様な主体や手法を一層組合せた仕組みへと発展させていただきたいと考えています。こども未来アクション二〇二六に向けて、一層の皆様の取組を期待して、私の質疑を終わります。

○増山委員 八月に公表されました子供政策強化の方針二〇二五の中から、子供を事故から守る環境づくりの取組についてお伺いいたします。
 東京消防庁によりますと、零歳から五歳までの乳幼児だけでも、令和元年から令和五年までの五年間で約四万五千人、毎年八千人を超える子供たちが救急搬送されております。また、都内に限らず、昨今、ベランダからの転落や、海や川で溺れる事故、うつ伏せ寝による死亡事故など、重篤な事故が毎年のように発生しています。
 子供たちの尊い命を守り、健やかな成長を育んでいける環境を整えるために、こうした痛ましい事故が二度と起きることがないよう、実効性のある取組を行っていく必要があります。
 そこで、子供を事故から守る環境づくりについて、都はどのような考え方に基づき、どのような取組を進めているのか、お伺いいたします。

○山本企画調整部長 子供の事故は、年齢や発達に応じて、発生しやすい事故の種別が変化するため、都では、保護者等がそばで見守るという視点に加えまして、子供の成長、発達段階に応じて危ないところを変えるという視点に立って、関係局が連携し、子供の事故が起きにくい環境づくりに取り組んでおります。
 この事故予防の取組の実効性を高めるためには、エビデンスに基づくことが重要でございます。そのため、まず、データの収集を行い、集めたデータを調査研究により分析し、予防策の開発を行います。
 最後に、こうした取組の成果を保護者等へ戦略的に発信し、普及啓発する一連のサイクルに基づき、事業者や研究機関、保護者など、子供に関わる様々な主体と連携しながら、エビデンスベースで取組を進めてございます。

○増山委員 保護者や保育士、教員が、子供から片時も離れず、常に目を離さずに見守るということには限界があると思います。事故を防ぐために、危ないところを変えようという環境改善のアプローチは、痛ましい事故を未然に防ぐ上で重要な視点であると思います。また、データや事例の収集を起点としたサイクルを構成し、様々な取組をエビデンスに基づいて進めていくという姿勢は、取組の実効性を高めることにつながるものと考えます。
 子供政策強化の方針二〇二五においても、このサイクルに即してデータ収集、調査研究と予防策の開発、普及啓発の三つについて、これまでの主な取組が示されております。それぞれのフェーズについて具体的に伺ってまいります。
 まず、データ収集の取組について、都は、本年三月に、子供の事故情報を一元的に集約したオープンデータベースを公開しました。都がこのデータベースの開発に取り組んだ目的についてお伺いいたします。

○山本企画調整部長 子供の事故は、年齢や発達段階により大きく異なり、事故種別も変わることから、予防策を検討する上で、幅広い事故情報を収集し、分析することが必要でございます。これまで製品事故や学校等での事故、日常生活における事故など、様々な子供の事故情報は、所管する機関が個別に管理し、公表しておりました。このため都は、警視庁や東京消防庁に加え、経済産業省やこども家庭庁、日本スポーツ振興センターなど都、国、独立行政法人から成る八つの関係機関と連携し、様々な主体が必要な情報に容易にアクセスできるよう、事故情報を一元的に集約したデータベースを構築することといたしました。

○増山委員 国でこども家庭庁を発足させるときの準備会の会議に私も参加しておりましたが、各省庁がそれぞれ個別に保有していた子供の事故について、子供という一つの観点から一元化させる必要があるということが議論されておりました。都でも同様に、それぞれの省庁や関係機関が個別に公表していた事故情報について、子供を切り口として、都が組織の垣根を越えて、一元的に集約したことを高く評価いたします。
 そこで、このデータベースにはどのような情報が蓄積されているのか、お伺いいたします。

○山本企画調整部長 子供の事故情報データベースでは、様々な子供の事故について、発生時の状況や発生場所、重症度などの詳細な情報が含まれた約四万件の事故データ等を掲載しております。これらは、警視庁等が持つ交通事故などに関する都内のデータに加え、全国で発生した製品事故や学校等での事故のデータなど、国等から提供を受けたものもございます。さらに、子供の事故に関連する約二万件の学術論文を検索できる機能を備えるとともに、日常生活におけるヒヤリハット情報等のリンク集も掲載してございます。

○増山委員 都内の情報だけでなく、全国の情報を掲載しているというのは、非常に画期的な取組であると思います。東京はもとより、全国でデータベースの活用が進めば、地方との共存共栄につながるものと考えます。このデータベースを都内のみならず、全国の子供の事故予防に役立てる観点から、国と連携すべきと考えますが、都の見解を伺います。

○山本企画調整部長 都は、こども家庭庁と定期的に意見交換を行うなど、国と連携して子供政策を推進してございます。子供の事故情報データベースにつきましても、国と緊密な情報交換を行っており、本年四月に、こども家庭庁が都のデータベース開設を全国の自治体へ周知し、活用の促進を図ってございます。

○増山委員 都は、いろいろな面で一極集中批判されておりますが、都がリードした施策を全国に広げる好事例になると思います。引き続き、国とも連携し、全国的な活用につなげていくようお願いいたします。
 私も、このデータベースを拝見しましたが、製品事故や学校、保育施設での事故など、様々な事故の情報を、ここに来れば横断的に検索できる点において、利便性が高く、よくつくり込まれていると感心しております。データベースに蓄積された様々な情報は、育児関連製品の開発や、子供の事故に関する研究などにおいても役立つものであると考えます。企業や研究機関が製品開発等において、このデータベースを積極的に活用するよう、都として働きかけていくべきと考えますが、その見解をお伺いいたします。

○山本企画調整部長 都は、データベースの認知度向上に向け、ウェブサイトやSNS等により、広く都民や企業、研究機関などへ情報発信を行っております。また、事故予防に携わる研究者や医療従事者、子供向け製品の開発を行うものづくり企業等が集まる学会などの機会を捉え、広報を実施してございます。今後、産学の連携によるデータベースの情報を活用した安全・安心な製品づくりや、事故予防につながる新たな知見の創出を促進し、社会全体での子供の事故予防につなげてまいります。

○増山委員 企業や大学等が、製品開発や研究にこのデータベースを活用し、子供が使用する観点で、安全・安心な製品を生み出すことができるよう、都の後押しを期待しております。
 子供の事故予防には、子供にとって身近な保護者や市区町村なども重要な役割を果たすものと考えます。データベースと聞くと、専門的なイメージを持ち、敬遠してしまう方もいるかもしれませんが、過去の事故事例や統計的なデータを理解することは、家庭やお祭りなど地域の行事での事故を未然に防ぐ上でも重要な視点であり、保護者や市区町村、地域の方々にもぜひ使ってもらいたいと考えております。
 そこで、子供の事故予防の専門家ではない保護者や自治会の役員などが、データベースをさらに活用しやすくなるような工夫も必要だと考えますが、見解を伺います。

○山本企画調整部長 子供の事故情報データベースでは、グラフや図表により、事故事例や統計データを視覚的に分かりやすく表示できるなど、専門家でなくても利用しやすい機能を備えてございます。また今年度、AIを活用し、日常的な話し言葉を用いて検索可能にするなど、利便性の向上を予定してございます。さらに今年度、保護者や市区町村職員など、ユーザーの関心が高いテーマごとに事故の傾向や有効な予防策等をまとめたガイドブックを制作いたします。これらを通じて、データベースの利活用促進を図ってまいります。

○増山委員 AIの活用も予定しているということで、大変期待しております。技術の進歩は日進月歩であり、急速に発展しております。デジタルサービス局等とも連携し、技術動向を注視しながら、利用者目線でのバージョンアップを図っていくようお願いいたします。
 続いて、事故予防の次のサイクルである調査研究と予防策の開発の取組についてお伺いいたします。子供政策強化の方針二〇二五によれば、都はこれまで、子供の事故に関する調査研究と、得られたエビデンスに基づいた予防策の取りまとめを行ってきたということです。昨年度の調査研究の具体的な取組内容と、実効性のある予防策を導き出すために行った工夫を伺うとともに、今年度の調査研究のテーマについてもお伺いいたします。

○山本企画調整部長 都では、子供の事故に関する社会的なトピック等を踏まえ、毎年度具体的なテーマを選定し、関連するデータや事例の調査、子供の行動に関する再現実験等を行いながら、事故予防策を提言として取りまとめております。昨年度は、睡眠環境における事故をテーマとし、子供の傷害予防の専門家等の協力の下、調査研究を進め、予防策を開発いたしました。具体的には、睡眠時の乳幼児の挙動を一晩撮影し、動作範囲等を解析することで得られた子供の行動特性に関するエビデンスから予防策を導き出しております。今年度は、誤飲、誤嚥による事故をテーマに、過去の事故やヒヤリハット事例のデータ分析等を行っており、今後、予防策の取りまとめにつなげてまいります。

○増山委員 取りまとめた予防策は、保護者にしっかりと届き、家庭で実践してもらってこそ意味があります。保護者などの大人の理解や関心を深め、予防策の実践につなげていくためには効果的な広報が必要と考えます。
 そこで、事故予防のサイクルの最後に位置づけられている普及啓発の取組をどのように進めていくのか、お伺いいたします。

○山本企画調整部長 睡眠環境における事故の予防策につきましては、写真やイラストを用いて分かりやすく編集したポケットブックを作成し、ウェブサイトやSNSを通じて広く発信するとともに、オンラインセミナーで紹介するなど、子育て家庭などに向け、様々な機会を捉えて普及啓発を行ってございます。また、水難事故やベランダからの転落事故など、特定の時期に多く発生する事故について、多発する季節に注意喚起のメッセージや予防策を、SNSによりタイムリーに発信しております。こうした取組を通じて、事故が起こりにくい環境づくりや、事故予防の重要性について理解促進を図ってまいります。

○増山委員 やはり、小さな子供の事故の報道を聞きますと胸が痛みます。子供の事故の防止は誰もが願うことです。社会的に意義の大きな取組であるからこそ、必要としている方に確実に情報が届くよう、普及啓発についても、これまで以上に力を入れて取り組んでいただくようお願いいたします。
 子供たちは、時に大人の想定を超えた行動をします。安心して暮らせる社会を実現するためには、行政だけでなく、保護者や企業、研究機関など、子供に関わる全ての者が一丸となって取り組み、不慮の事故を未然に防いでいかなければなりません。これまでの事故の教訓から得られた知見や科学的なエビデンス等を生かしながら、様々な主体と連携した実効性の高い取組を展開し、子供の命を守る対策につなげていただくよう要望いたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。

○高田委員 初めに、私もとうきょうすくわくプログラム推進事業について、何問か質問をさせていただきます。
 都議会公明党はこれまでの間、乳幼児期の集団保育において培われる共感力や忍耐力といった非認知能力の大切さについて、繰り返し提案をしてきました。これを受けて東京都では、とうきょうすくわくプログラム推進事業を立ち上げ、非認知能力を育むことを目的に、乳幼児の興味、関心に応じた探究活動を実施していることについて評価するものでございます。一方、二〇二四年度から本格実施されたばかりであり、現場では、より質の高い活動の提供に向けて試行錯誤が続いているのが現状だと認識しております。
 初めに、本事業の昨年度の実績と今年度の実施状況についてお聞きします。まず、昨年度と今年度の実施園数と実施自治体数について伺います。また、そのうち市区町村を経由して補助を行う認可保育所等に関わる実施自治体についても、併せてお伺いさせていただきます

○山本企画調整部長 すくわくプログラムの都内全域展開の初年度に当たります令和六年度は三十市町村、二十三区、計五十三自治体、一千五百九十一の幼稚園や保育所等でこのプログラムが実施されました。今年度は二千七百五十園での実施を見込んだ予算を計上してございまして、事前の意向調査によれば、三十二市町村、二十三区、計五十五自治体での実施を見込んでございます。また、市区町村を経由して補助を行う認可保育所等に関わる実施自治体数は、昨年度は十七市、二十区、計三十七自治体、今年度は二十七市町村、二十三区、計五十自治体の見込みでございます。

○高田委員 実施自治体、また実施園が増えてきたことが分かりました。その上で、取組を広げるのと同時に、取組の質を確保していくことが重要だと考えます。
 そこで、このとうきょうすくわくプログラム推進事業について、各事業者の努力に応えるためにも、事業者に寄り添い、活動がより質高く、効果的なものとなるよう、東京都が積極的にサポートすべきと考えます。見解をお伺いします。

○山本企画調整部長 幼稚園や保育所等における質の高いプログラムの実施をサポートするために、都は、都内全ての園を対象に、取組事例等を用いた実践的な研修会を開催してございます。また、本年三月に開設した専用サイト、すくわくポータルのプログラム実施園向けページに、取組のポイントを紹介する動画や探究活動の実践に携わる専門家のアドバイスをまとめたヒント集などを掲載しております。さらに、今年度新たに、保育者を対象として、専門家の講義等を盛り込んだワークショップを六回開催し、探究活動のさらなる充実を目指す園を後押ししております。今後、プログラム実施園全体の探究活動をリードするすくわくナビゲーター園制度を創設いたします。ナビゲーター園にはすくわくプログラムに積極的に取り組む園や、特徴的な取組を行う園を位置づけてまいります。

○高田委員 今ご答弁にありましたすくわくナビゲーター園の取組には、大いに期待をするところでございます。その上で、この制度の趣旨に賛同し、ナビゲーター園を希望する事業者は、日々の園の様々な運営を行う中で、あえて都に協力をして、ナビゲーター園としての活動を行うことになります。
 そこでまず、すくわくナビゲーター園の募集時期はいつになりますでしょうか。また、ナビゲーター園となることがメリットであると感じるきめ細かい支援を行うとともに、そうしたメリットについては、募集の際に明確にして周知すべきと考えます。見解をお伺いします。

○山本企画調整部長 すくわくナビゲーター園は、今月募集を開始する予定でございます。都では、すくわくナビゲーター園が円滑な活動を行えるよう、様々な後押しを行うこととしておりまして、募集の際にはその内容を動画等にまとめ、分かりやすい周知に努めます。
 具体的な支援としましては、ナビゲーター園に対し、探究活動の専門家へオンライン形式で相談できる機会や、探究活動の質の向上につながる東京大学CEDEP主催の研修に参加できる機会を提供いたします。これらに加え、すくわくポータルの保護者等向けページにおきまして、ナビゲーター園が実施するすくわくプログラムの具体的内容を紹介する特設サイトを設けまして、写真などを効果的に活用しながら、活動状況を分かりやすく発信してまいります。

○高田委員 ぜひ、ナビゲーター園へのきめ細かい支援を行っていただきたい、要請をさせていただきます。その上でナビゲーター園が持つ知見やノウハウを広く共有をし、多くのほかの幼稚園、保育所等のすくわくプログラムの質の向上につなげていくべきと考えますが、見解を伺います。

○山本企画調整部長 ナビゲーター園は、すくわくプログラムを実施する際、都と連携して、他の園が探究活動の進め方の工夫などを直接学ぶことができる見学会を開催いたします。また、ナビゲーター園は、他の園からの相談を受け、探究活動を行う際の疑問や悩みの解消に向けた助言を行います。これらにより、ナビゲーター園の知見の他園への共有を図り、すくわくプログラム全体の取組の充実へつなげてまいります。

○高田委員 ありがとうございました。ぜひナビゲーター園の知見を生かし、全体の質の向上につながるよう取組を進めていただきたい、このように思います。その上で、今後、これから新たにプログラムの実施を検討している事業者に対して、その情報が漏れなく届くよう、丁寧に周知広報すべきと考えますが、ご見解をお伺いします。

○山本企画調整部長 令和六年度のすくわくプログラムの全域展開以降、関係各局とも連携し、市区町村の担当課長会や、関係団体の会議の場など、様々な機会を捉え、本プログラムの意義や、都の支援内容等を継続的に説明しており、幼稚園や保育所等へ確実に情報が届くよう、周知や広報を実施してまいります。
 これに加え、新規採択の最終年度である来年度に向け、園がプログラムの実施機会を逸することのないよう、プログラム実施園の具体的な取組内容等を、幼児教育や保育の専門誌にPR記事として分かりやすく掲載し、プログラム未実施の園に対して新たな参画を促してまいります。

○高田委員 ありがとうございました。要望となりますが、希望する全ての事業者が採択を受けられるよう求めまして、次の質問に移らせていただきます。
 こどもスマイルムーブメントについてお尋ねをいたします。この取組は、官民一体となって、子供の社会参画の機会を創出し、社会全体で子供を大切にする機運を醸成する取組として評価するものでございます。子供政策強化の方針二〇二五、四七ページを見ますと、本ムーブメントの趣旨に賛同する企業や団体の数は、事業を開始した令和三年十二月には八百六十八事業者であったところ、本年七月には、二千五十二事業者となり、二・四倍となっております。五月の連休や夏休み期間には、市区町村や企業、団体による様々な子供向けのイベントが開催され、その数や内容も年々拡充していると伺っております。
 こうした中、東京都は、公募で選ばれた中高生による知事への政策提案を受け、今年度新たに、中高生のための職業体験サイト、Job EXを開設し、中高生のニーズと企業、団体とのマッチングを行って、これまでにないリアルな職業体験機会を提供する事業を開始しました。本事業では、こどもスマイルムーブメントに参画する企業や団体が、中高生のニーズに応える多種多様な興味深い職業体験プログラムを提供している点で、大変意義のあるものと考えております。
 そこでまず、今年度実施したJob EXの実績、また、参加した中高生や体験機会を提供した企業、団体からは、どのような声や反響があったのか、お伺いいたします。

○臼井プロジェクト推進担当部長 本年七月から八月まで、夏季休業期間中に実施いたしましたJob EXでは、大企業からスタートアップまで、幅広い業種の企業、団体をはじめ、都の政策連携団体など、四十団体が提供する職業体験プログラムに、計三百五十五名の中高生が参加しました。実施後のアンケートでは、参加したプログラムに対する肯定的な評価が九五%を占め、体験した仕事への関心が高まったとする回答も九〇%を超えるなど、高い満足度が示されました。受入れ企業、団体からは、職業体験を実施してよかったことといたしまして、社員のモチベーション向上につながった、中高生の意見から自社の強みを再認識した、新たな商品開発への気づきになったなど、極めて高い評価を得たところでございます。

○高田委員 ありがとうございました。中高生、企業、団体双方にとってメリットが非常に大きく、まさにウイン・ウインとなる取組であることが、今のご答弁で確認をさせていただきました。
 私の地元、東大和市に拠点を置くプロアイスホッケーチーム、東京ワイルズも実はこの本事業に手を挙げ、中高生にアイスホッケーのスピードや魅力、チームの運営への理解を深めてもらうプログラムを提供したと伺っております。先日も、東京ワイルズの皆様からお話を伺ったところ、中高生が公式SNSを上げるといった体験活動を行ったことをご紹介いただきました。大変興味深いお話でございました。そして、中高生から観客増員や応援グッズに関する斬新な意見をもらい、非常に満足している、そのようなお声を直接お伺いをさせていただきました。
 職業体験を希望する中高生のニーズに応えていくためには、プログラムの選択肢の充実と的確なマッチングが重要であり、そのために多くの企業、団体の協力が不可欠と考えております。企業、団体の視点に立てば、中高生の受入れは一定の負担は伴うものの、将来の働き手や消費者となる世代に自社の魅力や事業内容を知ってもらったり、意見をもらえる絶好の機会にもなり得ます。Job EXの推進に当たって、中高生に対して充実した職業体験プログラムが提供できるよう、幅広い企業、団体の参画を促していく必要があると考えます。そのためには、企業、団体のメリットとなる様々な情報をしっかりと発信していくべきと考えます。東京都の見解をお伺いいたします。

○臼井プロジェクト推進担当部長 中高生の募集に当たりましては、Job EXのサイト内に企業、団体が提供するプログラム内容などを分かりやすく掲載するとともに、こどもスマイルムーブメントのSNSを活用して情報発信するなど、戦略的な広報を展開してきました。さらに、職業体験の様子を分かりやすく伝えるレポートや、中高生自身が経営者等に取材した記事をホームページに掲載するなど、効果的な発信を行ってまいります。企業、団体にとりましてもメリットとなり得る丁寧な情報発信を通じまして、取組内容を幅広くPRしてまいります。

○高田委員 ありがとうございます。こうしたメリットを伝えることで、参画する企業、団体にとっても、積極的に中高生を受け入れたい、そう思える事業となるよう取組を推進していただきたい、このように思います。
 今年度は四十社の規模でスタートしました。今後はさらに、より多くの企業、団体がJob EXに参加することによって、東京で学ぶ中高生が将来を見据えて様々な職業を体験し、成長できる機会をより一層拡充していく必要があります。本事業を契機として、こどもスマイルムーブメントが、社会貢献活動など、従来の官民連携の枠を超え、企業、団体にとってもメリットのある取組として広がっていくことを期待し、次の質問に移らせていただきます。
 こどもワークショップについて質問をさせていただきます。現在、都は、チルドレンファーストの理念の下、子供の意見を直接聞き、都政に反映する取組を進めております。その一環として実施されたこどもワークショップでは、昨年、多摩都市モノレール延伸部のまちづくりをテーマに、地域の子供たちを含め、都内の子供たちから意見をお聞きした、そのようにお伺いをしました。このテーマ以外でも、こどもワークショップでは、様々開催されたものと聞いております。
 どのようなテーマで開催し、また、実際にどのような雰囲気で行われたのか、お伺いをいたします。

○山本企画調整部長 こどもワークショップは、各局施策をテーマに、子供の意見を聞き、施策の充実に活用する取組でございます。昨年度は、未来の東京、東京二〇二五世界陸上、多摩都市モノレール延伸部のまちづくりの三テーマで、また今年度は、神宮前五丁目地区のまちづくり、自然豊かな東京、もっと学びたくなる新しい高校のアイデアの三テーマで子供を公募し、ワークショップ型のヒアリングを実施しております。
 ワークショップ当日は、子供との対話経験が豊富なファシリテーターが議論をサポートし、参加者同士がニックネームで呼び合うなど、子供たちが安心して自由に話せる雰囲気づくりに工夫を凝らしてございます。
 その結果、子供たちは活発に意見を交わし、率直で多様な意見やアイデアが数多く出されております。参加者からは、自由に話し合えたのは初めてで楽しかった、あるいは、いろいろな人と意見交換できて新しい視点を見つけられたといった声が寄せられております。

○高田委員 ありがとうございました。ワークショップでは、子供たちから、活発で傾聴に値する意見が数多く出された、そういう今ご答弁でございまして、大いに評価するものでございます。私の地元、武蔵村山市では、多くの市民が多摩都市モノレールの延伸を心待ちにしております。そして、大人はもとより、子供たちにとっても、多摩都市モノレールの延伸によってどのようにまちづくりが進んでいくのかは、大きな関心事でございます。
 そこで、昨年度実施された多摩都市モノレール延伸部のまちづくりのワークショップでは、子供たちからどのような意見が出たのか、そして、その子供たちの意見が都の政策にどのように反映されたのか、お尋ねをいたします。

○山本企画調整部長 多摩都市モノレール延伸部のまちづくりに関するワークショップでは、参加した子供たちから、こうだったらいいな理想のまちという視点で自由な意見やアイデアをいただきました。例えば、子育てしやすいまちであることも大事、安らぎがあるまち、遊び場が欲しい、モノレールをまちの誇れるシンボルにといった意見が出ました。
 これらの意見は、令和七年三月策定の多摩のまちづくり戦略に反映しております。具体的には、地域の特徴を生かしたまちづくりの方向性や特徴のある駅デザインの検討に取り入れてございます。

○高田委員 ありがとうございました。子供たちの意見が実際に、本年三月に策定された多摩のまちづくり戦略に反映されたこと、高く評価するものでございます。
 今回の知事の所信表明で、多摩都市モノレール延伸部のまちづくりについて、大胆かつ斬新な発想で検討を進めていく旨、表明がございました。今後、多摩都市モノレール延伸部のまちづくりを進めていくに当たり、子供たちの率直な意見を十分に踏まえるべきと考えます。
 例えば、遊び場の確保や駅デザインをまちの象徴として、モノレールを地域の誇れるシンボルとする取組が求められます。子供たちの意見を都政に反映していくという視点を、関係各局と連携して推進すべきと考えますが、いかがでしょうか。

○山本企画調整部長 子供を権利の主体として尊重するという、東京都こども基本条例に込められた理念を実践していくためには、当事者である子供との対話を通じて、その声や思いを酌み取ることが重要でございます。これまで都は、年代別に公募した一千二百人のこども都庁モニターに対して、各局施策に関するアンケートを行うほか、SNSアンケートや学校での出前授業など、多様な手法を用いて幅広い子供の声を把握するとともに、様々な分野の計画や施策に反映してございます。こうした子供の声を聞き、政策に反映する仕組みは、都庁内にも着実に浸透してきてございます。
 子供との対話が各局で円滑に実践されるよう、これまでの取組を通じて培ってきた子供政策連携室のノウハウを活用し、伴走型の支援を行うことで子供の声を聞き、政策に反映する取組を都庁内に一層浸透させてまいります。

○高田委員 ありがとうございました。都は、こどもワークショップをはじめ、様々な手法で子供の声を聞き、政策に反映をされようとしています。今後、都庁全体で子供の意見を適切に反映し、実効性のある子供政策を進めていただくことを期待して、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○斉藤(ま)委員 私からはまず、チルドレンファーストの社会の実現に向けた子供政策強化の方針二〇二五、この中から不登校の対応について、支援について質問をしたいというふうに思います。子供の不登校はこの十年間で急増加して、東京都でも、公立小中学校の合計で二〇一三年度の九千五百三十人から、二〇二三年度は三万一千七百二十六人と、約三倍になっています。これまで少なかった、小学校低学年でも増えているということも特徴です。不登校について、子供も親も安心できる対策が今求められているというふうに思います。
 子供は、学校や社会の中で違和感を抱え、傷つき、我慢に我慢を重ねた末に登校できなくなってしまいます。こうした子供たちの心の傷が理解され、安心して休息し、ありのままの自分で大丈夫だと自己肯定感を育み、やがて回復することを保障する支援が求められているというふうに思います。
 今日、主に取り上げたいのは、子供の休息と回復を支える親への支援です。親は子供の不登校に戸惑い、育て方に問題があるのではという目で見られてしまう、また、自分で自分を責めてしまう、自己責任論に傷つくこともあります。子供を家に一人で置いておけない、平日の昼間に何度も相談に出向かなければならず、有給休暇だけでは足りないなどのことから離職せざるを得なくなり、経済的困難に直面する方も少なくありません。チルドレンファーストの社会の実現に向けた子供政策強化の方針、二八ページには、不登校に悩む家庭に対して、保護者への支援が不可欠とあります。これは、今年一月に発表されたこども未来アクションに新規に加えられたもので、重要な視点だと思います。認識と対応について伺います。

○山本企画調整部長 学校生活になじめない子供はもとより、その保護者も不安や悩みを抱えております。都では、保護者を対象に、子供との接し方等をテーマとした有識者等による講演会や、保護者同士の交流会等を令和六年度から実施しております。また、不登校支援等に関する様々な情報を一元的に入手できるポータルサイトを開設いたします。

○斉藤(ま)委員 お子さんの不登校は親にとって、最初はショックであり、心配は尽きません。助けになる情報を入手できるということは重要だと思います。講演会や交流会、またポータルサイトを開設するとのことですが、ぜひ、保護者に寄り添ったものにしていただきたいというふうに思います。
 その中で一点、あまり知られていなくて、ぜひ周知していただきたいと思っているものがあります。不登校は介護休業の対象になるということなんです。今年一月に適用され、通算九十三日までで賃金補償もあります。十分ではありませんが、活用することで、不登校離職を防げる可能性があります。ぜひポータルサイトでも情報提供していただきたいと思いますが、いかがですか。

○山本企画調整部長 ポータルサイトでは、都や区市町村の不登校支援策や窓口などの公的支援など、様々な情報を提供してまいります。

○斉藤(ま)委員 様々な情報を提供していくということですので、ぜひこのことも掲載していただきたい、周知していただきたいと思うんです。ご本人にとっても、企業にとっても大事なことであり、特に企業の方が制度を知らないと、ご本人が申請しづらくなってしまいますので、企業への周知も含めて、都民全体に広報してほしいというふうに思います。よろしくお願いします。
 また、行政の支援体制が、共働きの保護者を想定していないという課題もあります。教育相談センターなどでの相談が平日の昼間なので、有給休暇が足りなくなってしまうという問題は、夜や土日に相談できる体制を取るか、また、自治体に一か所しかないセンターには行くのに時間もかかるので、できるだけ身近な場所に複数のセンターを設けるとか、アウトリーチ相談を受けるとか、自治体が工夫することで改善できる場合もあると思います。
 親への支援という点では、東京都のいろいろ取り組んでいることがあると思いますので、この中で共働きの親の意見を区市町村に届け、改善を促すことも有効だというふうに思いますが、いかがでしょうか。

○山本企画調整部長 ポータルサイトでは、都や区市町村の様々な支援を情報提供していますように、区市町村と連携して適切に対応してまいります。

○斉藤(ま)委員 区市町村と連携して対応していくということですので、ぜひ進めていただきたいと思います。さらに、子供に合った形で介護休暇、看護休暇などの制度を活用しやすくすることや、年単位で休める制度をつくること、テレワークや短時間勤務など、育児と働き方の両方ができるような制度の拡充を、国とも連携しながら目指していただきたいというふうに思います。
 また、親の会などで親同士が悩みを語り合い、支え合うことは、子供への理解を深める上でもとても大切です。ポータルサイトでも親の会の情報を提供すると聞いていますが、親の会の活動を支えていくことも重要だというふうに思います。親の会を運営している方に、行政にどんなことを支援してほしいか伺いました。親の会は、自助グループとして自分たちに必要なことをやっているので、それを支援してほしいということでした。
 例えば、親の会の中で、自治体の不登校支援について知りたいという要望が多かったので、みんなで集まる機会をつくり、そこに自治体の職員に来てもらって説明をしてもらえないかという話になって連絡したことがあったそうです。ところが、自分の部署の担当ではないとたらい回しにされ、待たされた末に、そういうことはやっていませんといわれてしまったということでした。結局、代表の方が、電話でその自治体の支援策を聞き取って伝えたということなんですが、やはり正確な情報を伝える、また、不登校の家庭を自治体が支えようとしているということを伝えるためにも、職員の方が直接出向いて説明するのが寄り添った支援だというふうにいえるんではないでしょうか。
 また、東京都の作成の中学三年生向けの進路案内を配布したいので郵送してもらえないかと連絡したところ、着払いなら送るといわれて、財政が豊かな会ではないので困ってしまったという話もありました。こうした対応は自治体により様々で、親の会を理解して対応してくれるところもあれば、冷たいところもあるということなんですね。行政が親の会の状況をよく理解して、寄り添った支援をしていくことが重要だと思いますけれども、見解を伺います。

○山本企画調整部長 保護者向けに情報提供を行いますポータルサイトでは、フリースクール等、民間支援に関する情報についても提供いたします。

○斉藤(ま)委員 ポータルサイトのお話をされているんですけれども、区市町村と連携して、そして親の会の状況をよく理解して、寄り添った支援ということを東京都が率先して区市町村と一緒にやっていくということを進めていただきたいというふうに思います。
 ポータルサイトで親の会を紹介する場合でも、親の会にあれこれやってほしいと求めたり、つまり行政の下請のようにして扱うのではなくて、自助グループとしての活動を支援するスタンスが大切だというふうに思います。親同士がつながることができ、安心できるネットワークを構築できるよう、温かい支援をお願いしたいというふうに思います。
 不登校の低年齢化についても伺います。こども未来アクションでは、小学一年生の不登校が二〇一九年度には二百四十六人だったのが、二〇二三年度には一千二人と、四倍以上にも増えているということが掲載されています。政策強化の方向として、不登校の児童生徒の低年齢化に対応するということが示されていますが、具体的にはどのような取組を行うのか伺います。

○山本企画調整部長 不登校児童生徒の低年齢化が見られることから、小学生やその保護者に対するアンケート調査を行うとともに、フリースクール等、学校外の場所で過ごす小学生や、支援に携わる従事者に対するヒアリング調査を実施してございます。

○斉藤(ま)委員 低学年の場合、親の相談だけでなく、スクールソーシャルワーカーや臨床心理士などの行政の職員がグループ活動などを通じて直接子供に働きかけてほしい、低年齢の場合、子供も大人の働きかけを受け入れやすく、元気になるし、親も抱え込まずに済むというお話も伺っています。まずはアンケート調査やヒアリングを行うことで、しっかり取り組んでいただきたいというふうに思います。
 次に、フリースクールの利用についてです。フリースクールの利用料補助について、我が党も創設、拡充を求めてきました。昨年度から子供政策連携室の事業として、私立や国立の学校の児童生徒にも対象が拡大され、フリースクールに対する補助も開始されました。フリースクール等への補助の取組状況と実績について伺います。

○山本企画調整部長 都では、令和六年度から月額二万円を上限とする利用料助成と、子供目線に立った取組を行うフリースクール等に対する支援を実施しております。令和六年度は利用料助成について三千百五十四件、フリースクール等への補助事業については四十八件の交付決定を行いました。

○斉藤(ま)委員 利用料助成は三千件以上の実績があったとのことです。子供がフリースクールに行ってみたいと思ったときに行けるような支援をお願いしたいというふうに思います。また、高校生年齢の子供を支援しているフリースクールもあり、高校生年齢の子供への補助も検討していただきたいというふうに思います。
 フリースクール利用料の補助は大変重要な取組ですが、一方で、利用料を助成するだけでは解決しない矛盾が生じているとのお話も伺っています。例えば、フリースクールによっては、週に何日通うかで料金が異なるところもあります。経済的に苦しい家庭では、本当は週五日間通いたいけれども、二万円で通えるのは週一日なので、週一日だけというところもあるそうです。さらに、月一日以上行かないと二万円の補助ももらえないので、何とか一日とか一時間とか、一瞬でもいいから行ってほしいと、つい子供にプレッシャーを与えてしまうということもあるということです。
 これは単純に補助額を増やせば解決するという問題でもない側面があるかとも思います。子供の教育を受ける権利を、行政としてどう保障するかという視点で考えていく必要があるというふうに思います。学校生活になじめない子供の学び、居場所の選択の多様化をということで施策を進めているわけですけれども、最近、私たち保護者の声として聞こえてくるのは、子供が不登校になると、担任の先生からすぐに、学校や教室以外のこういうメニューもあるよと提示され、そちらに行けばよいといわれてしまうということもあるそうなんです。子供が自分を苦しめる学校に行かない選択をするというのは、権利としてもちろんあるわけですけれども、行政が簡単に、学校が合わないなら来なくてよいと、そう子供や親に感じさせるというのもどうなのかという声も届いております。
 学校は本来、子供自身の要求として、こうありたいと思う自分に成長していける学びを保障して、人格の完成を保障する場であるはずです。多様な選択肢を用意することも重要ですが、同時に、行政のなすべきことは、親としてもちろん子供の声に耳を傾け、困り事を丁寧にすくい上げ、学校を、子供が行きたくなる場所に変えていくことだと思います。
 子供政策連携室として、学校の居心地向上にも取り組んでいますが、学校を変えるこの取組も、ぜひ力を入れていただきたいということを申し上げまして、この質問のテーマは終わりとさせていただきます。
 次に、少子化対策の推進に向けた論点整理二〇二五について質問いたします。子供が生まれる数が減り、人口減少社会になったのは、労働法制の規制緩和による人間らしい雇用の破壊、教育費をはじめ、子育ての重い経済負担、ジェンダー平等の遅れなど、暮らしと権利を破壊する政治が、日本を、子供を産み育てることが困難な社会にしてしまったからだと、私たちはこれまでも訴えてきました。全ての人権を尊重し、誰もが希望を持って生きられる社会をつくっていくことが何よりも求められていると思います。この観点から伺っていきたいと思います。
 まず、この人口減少社会になっていることについて、都がどのような問題として捉えているのかということから伺いたいと思います。論点整理の三ページにありますけれども、都は、基本スタンスとして、少子化は、社会の存立基盤を揺るがす国家的な課題と示していますが、国の存立を出発点に少子化を問題にしているという認識でしょうか。

○池上少子化対策担当部長 昨年の我が国の出生数は、将来推計よりも約十五年早く七十万人を下回り、少子化が加速しております。若年人口が大幅な減少局面を迎える二〇三〇年までに少子化に歯止めをかけなければ、今後の生産年齢人口の減少を通じて、例えば地域の担い手の減少や、現役世代の負担の増加といった影響があるものと承知しております。同時に、子供を持ちたいと望む方が、様々な不安等により、理想の数の子供を持ちたくてもためらう状況があることについても課題と捉えております。都では、望む人が安心して子供を産み育てることができる社会を実現することが、加速する少子化に歯止めをかけることに寄与するとの考えの下、都民一人一人の思いに寄り添った施策を展開しております。

○斉藤(ま)委員 今のご答弁に、都がこの問題をどういう角度から捉えているのかということが見えてくると思うんですね。少子化に歯止めをかけなければ、地域の担い手の減少、あるいは現役世代の負担増加という影響が出てくる。だから問題なんだということなんですね。人権の観点、性と生殖に関する健康と権利の視点が欠けている。社会や国のために子供を産んでもらわないといけないという発想だと思うんですね。
 さらに伺いたいんですが、この論点整理の中で、少子化に関する様々な指標というのが六ページにありますが、この中で、特に女性の人口を基にして、合計特殊出生率や有配偶者出生率という指標を並べています。これはなぜでしょうか。

○池上少子化対策担当部長 今回の論点整理では、今後の政策検討の課題の整理に向け、婚姻数の減少と、夫婦が持つ子供の数の減少といった少子化の要因を定量的に把握できるものとして、国の年次経済財政報告等を基に掲載をしているものでございます。

○斉藤(ま)委員 国が使っている指標を基にしているということなんですけれども、そもそも、女性だけで子供が産めるものではありません。それに、女性が何人の子供を産むのかということを指標にするのは、女性の権利の視点がなく、女性に問題があるかのような印象を与えるものだというふうに思います。都が出生数の増加を指標にしたり、少子化の要因として有配偶率や有配偶者出生率などの指標を用いて少子化を問題にするということは、個人の人生に踏み込むものであり、結婚しないことや結婚が遅いこと、子供を持たない夫婦の増加を問題にすることは、人権に関わる問題だと思いますが、いかがでしょうか。

○池上少子化対策担当部長 都は、望む人が結婚をしたり、子供を産み育てやすい社会の実現に向け、多様な価値観や考え方を尊重しながら、多面的な取組を推進しております。

○斉藤(ま)委員 今ご答弁おっしゃいましたけれども、しかし、出生率の指標などについてお答えがありませんでした。世界人口白書が、出生率目標や出産祝い金のような、出産率低下に対して単純化された対策、あるいは強制力を伴う対応は、多くの場合、効果が乏しく、人権を侵害するおそれがあると警鐘を鳴らしていることはご存じでしょうか。

○池上少子化対策担当部長 世界人口白書におきまして、そういった施策として、かつてのルーマニアであった中絶の禁止であるとか、中国でありましたいわゆる一人っ子政策などが例として挙げられていたものというふうに認識しております。
 都は、望む人が結婚したり、子供を育てやすい社会の実現に向け、多様な価値観や考え方を尊重しながら多面的な取組を推進しております。

○斉藤(ま)委員 私がいったのは、出生率目標や出産祝い金、こうした指標を使うということに警鐘を鳴らされているんだということをいったんですね。ここはよくつかんでおいていただきたいというふうに思うんです。
 私たちは、前期のときから世界人口白書について取り上げ、都の少子化対策の問題点について指摘をしてきました。二〇二三年の世界人口白書には、人口操作に焦点を絞った政策、これは人権に影響を及ぼしかねないとして回避するように求め、そして、生殖に関する権利と選択の実現をするように求めています。つまり、妊娠や出産を含む性や健康全般に関わることについて、本人の意思が尊重され、自分らしく生きる権利、リプロダクティブ・ヘルス・アンド・ライツが保障される社会の実現をしていくことを各国に求めているんですね。結婚するかしないか、子供を産むか産まないかは、本来その本人が決めることであって、社会から圧力をかけてはいけないということです。求められているのは、子供を産み育てることを選択できる社会的な環境を保障するということなんですね。
 その点でとても気になるのが、都が強調している出会い、結婚、妊娠、出産、乳幼児期、学齢期以降十八歳と、この切れ目ないシームレスの支援です。出会いや結婚を支援しているのは、子供を産んでもらうことを目的としているからでしょうか。

○池上少子化対策担当部長 結婚支援は、個人の価値観や人生観が異なることに十分配慮しながら、結婚を希望しながらも一歩を踏み出せない人を後押しする取組でございます。一方、未婚化や晩婚化が少子化の要因の一つとなっていることは事実でございまして、こうした方々への支援が少子化に歯止めをかけることに寄与するものと考えられることから、少子化対策の一つと位置づけております。

○斉藤(ま)委員 今のご答弁にありましたように、やはり少子化対策に寄与するものとして、結婚支援があるというわけなんですね。そもそも都の結婚支援というのは、異性間の結婚が前提になっていて、同性間は対象にしていませんね。結局子供を生むためのものとして位置づけられていると捉えられてしまうわけですね。今年の世界人口白書で示されたデータには、子供を持つことをめぐる厳しい状況が映し出され、その一つに、五人に一人が自分が望んでいないにもかかわらず、子供を持つように迫られたことがあると答えたということがあります。まさに行政が子供を産むこと、生まれることを、数値や目標にして、個人にプレッシャーをかけ、追い詰めるような発信の仕方、問題の捉え方は改めるべきだと思いますが、いかがですか。

○池上少子化対策担当部長 結婚、妊娠、出産、子育ては、個人の意思決定に基づくものでございます。都は、多様な価値観や考え方を尊重しながら、都民一人一人の思いに寄り添い、結婚したい、子供を持ちたいと望む人を後押ししております。

○斉藤(ま)委員 結婚、妊娠、出産、子育ては、個人の意思決定に基づくものというのは大事な視点だというふうに思うんですね。しかし、多様な価値観や考え方を尊重といいながら、施策の評価に少子化対策にどれだけ資するかという指標や目標を結びつけるやり方、あるいは少子化対策として位置づけるやり方では、多様な生き方を尊重するものにはならないんだということ、これを世界人口白書は指摘しているんですね。自分が望んでいないのに、子供を持つように迫られたということは、身近にも経験されている方も多いんじゃないでしょうか。私自身も、いつ結婚するのか、子供はまだか、あるいは一人生まれた後は、二人目もいた方がいいよとかいろいろいわれるわけですね。
 しかし、自分の望みとは違ったり、そのとおりにはならないという現実もあります。政治や行政が少子化の克服のために支援するモデルライフのようなものをつくるのは、子供を産むことが社会から望まれているというプレッシャーをかけられるということになると思います。多様性を尊重するということに逆行することだというふうに思います。
 都がこうした政策を強く進めている背景には、小池都知事の考え方が大きく影響しているんじゃないかと思います。知事が国会議員の時代、二〇一三年に書いた本の中では、国力の最も重要な要素が人口であるとし、出生率を二・一にするということを目標にすべきだと述べています。小池都知事になってから、この二〇二一年の「未来の東京」戦略で、出生率が先進国最高水準の二・〇七となり、少子化からの脱却に成功と、具体的に数字として、都の基本計画に書き込まれました。先ほどもいいましたけれども、人口操作に焦点を絞った政策はやってはならないと、これが世界の考えなんですね。世界人口白書では私たちが問うべきは、人口が多過ぎるのか少な過ぎるのかではなく、一人一人が性と生殖に関する自己決定権を含め、基本的人権を行使するすべを持っているかどうかだとしています。
 つまり、子供を産むか産まないか、何人産むのか、そうした選択ができる、生きたい人生を生きることができる社会にする、人権の問題なんだということなんです。都として少子化の問題を国家存立の問題にするのではなく、子供を産むか産まないか、何人産むのか含めて、選択できる権利と環境を保障する、つまり人権の問題なんだということを基本にして考える必要があると思いますが、いかがですか。

○池上少子化対策担当部長 都におきましては、望む人が子供を産み育てやすい社会の実現に向け、多様な価値観や考え方を尊重しながら多面的な取組を推進しております。少子化対策の推進に向けた論点整理二〇二五におきましては、女性が安心して妊娠、出産できる環境の整備や、男女ともに子育てと仕事を両立できる就労環境の整備、あるいは柔軟で多様な働き方の推進、若年層や子育て世帯の経済基盤の充実など、人権尊重を踏まえた政策を、今後の政策検討課題として掲げているところでございます。

○斉藤(ま)委員 いろいろ今ご答弁していただきましたけれども、しかし、結局今の東京都のやり方では、まさに世界人口白書で指摘されている問題をはらんだ人権の尊重ということを侵害するプレッシャーを与える、そういう状況になっていると思うんですね。そこから脱却していくことが必要だというふうに思います。
 都は、この論点整理の中で、解決策として、就業雇用環境の改善、教育費の負担軽減、住宅費の問題などを上げています。これらを改善していくということはとても重要なことだと思います。ジェンダー平等を進めていくということも欠かせない課題です。大切なことは、これらの抜本的な政策の転換を、少子化の克服のための政策とするのではなくて、全ての人が人間らしく豊かに幸せに生きていくことができる、人権の問題として捉えるということだと思います。その先に、望む数の子供を産むことができる社会が実現できるということではないでしょうか。都がその視点に立つことを求めて、質問を終わります。

○坂本委員 国民民主党、坂本まさしでございます。よろしくお願いします。少子化対策の推進に向けた論点整理二〇二五に関して伺わせていただきます。
 少子化は、我が国の社会経済の持続可能性に深く関わる国家的な課題であります。地域の活力や経済の成長力を維持していくためには、安心して子供を産み育てられる社会の実現が不可欠であります。東京都では、これまでも子育て支援の充実に向けて、様々な先駆的な取組を進めてきたと承知させていただいておりますけれども、より一層の取組の強化が求められております。とりわけ、子育て世帯にとっての大きな関心事項である住宅に関してと、育児と仕事の両立に関して伺わせていただきます。
 まず、住宅に関しては、子供の健やかな成長や家庭の安心といった生活の基盤でございまして、とりわけ都内の住宅価格や家賃が上昇傾向にある中、子育て世帯にとっては、安心して暮らせる住まいの確保は極めて重要な課題となっています。昨日の一般質問でも、低廉な家賃によるアフォーダブル住宅について、その意味性や意義性について、産業労働局や、住宅政策本部に対して質問させていただきました。改めて、子供政策連携室にも伺わせていただきますが、子育て世帯が安心して生活できる住環境の確保を進めるべきであると思いますけれども、その見解をお聞かせいただきたいと思います。

○池上少子化対策担当部長 望む人が安心して子供を産み育てることができる社会の実現には、子育て世帯等に対し、安心した暮らしの基盤となる住まいを確保することが重要でございます。このため都では、結婚予定者や子育て世帯等に対して、都営住宅や公社住宅を優先的に提供するほか、子供の安全性の確保をはじめ、快適な子育てやコミュニティの形成に配慮された住宅を独自に認定するなどの取組を進めてまいりました。
 また、住宅価格や家賃が上昇する中、民間活力を活用し、子育て世帯等が手頃な価格で安心して住むことができるアフォーダブル住宅の供給に向けた取組も開始しております。引き続き、子育て世帯等が安心して生活できる住宅の確保に向けて、関係局と連携しながら、支援のあるべき方向性について、多角的に検討してまいります。

○坂本委員 ありがとうございました。機能面とか価格面で、子育て世帯が安心して住めるような、積極的な検討を各局とも連携していただきながら、ぜひ進めていただきたいと思います。
 次に、育児と仕事の両立について伺わせてください。近年、共働き世帯が増加しているわけですけれども、女性が社会の様々な分野で能力を発揮し、活躍することが当たり前となりつつございます。自己実現ですとかキャリア形成を望む女性が増加しておられ、その中で子育ても両立したいといった思いを、東京都としてもしっかりと支えていく必要があるんだと思います。東京都では、育児と仕事の両立を支える環境整備として、保育の待機児童の解消に向けた取組を進めてきておられ、成果を上げていることは評価すべき点だなというふうには感じます。
 一方で、子供が小学生になった後の環境整備については、取組を進めてきてはおられますが、まだまだ課題が残っているのではないでしょうか。いわゆる小一の壁といわれるような問題は、共働き家庭が育児と仕事の両立で直面する深刻な問題だと思います。保育園のような長時間の預かりがなくなってしまって、学校時間外の子供の居場所が見つからないことによって、親の就労継続が困難になるケースも少なくないんであろうということであります。
 そこで、子供が小学生になっても、安心して両親が働くことができるように、子供の居場所づくりを進める必要があるというふうにも考えますが、その見解について改めて伺わせてください。

○池上少子化対策担当部長 都におきまして、小学生までの子供を養育する両親のいる世帯では、共働きが六割を超えております。学童保育は必須のインフラともいえるものでございます。都内では学童クラブの整備が進み、登録児童数が増加している一方、待機児童数は三千名程度で推移しております。また、学童クラブを利用する保護者のニーズは多様でございまして、都の調査では、長期休業期間中のお弁当作りや、預かり時間のミスマッチによる負担感に関する回答が多く寄せられております。都では今年度、都独自の国を上回る運営基準を満たす東京都認証学童クラブのほか、民間事業者やNPO等を活用した朝の居場所づくりなど、質と量の両面から子供の居場所づくりを進めております。
 令和九年度末までの学童保育の待機児童解消に向けまして、関係局と連携し、区市町村の課題認識なども把握しながら、多様なニーズに応えた子供の居場所づくりを進めてまいります。

○坂本委員 ありがとうございます。子育て世帯の切実な声を受け止めていただきまして、子供の居場所づくりをしっかりと進めていただきたいというふうなことだと思います。
 以上で私の質問は終わります。ありがとうございました。

○望月委員 参政党の望月まさのりです。よろしくお願いいたします。近年の子供政策については、数値達成が目的となっている印象を受けます。少子化の原因は複合的ではありますが、中でも経済的要因が大きな割合を占めていることは明らかです。一方で、国においては、労働力不足を補う目的で育成就労制度を導入するなど、外国人材の受入れに重きを置いた政策が顕著になってきております。しかしながら、今まさに日本人の出生数が減少し続け、歯止めがかからない状況にある中で、外国人材に依存する前に、国内の出生率回復に向けた根本的な対策を講じるべきではないでしょうか。
 また、国政、都政においても、女性の社会進出に重点が置かれる一方、働き方改革による労働時間削減の影響により、若年層の実質収入が減少し、結果的に少子化を加速させているのではないかという指摘もあります。
 私の経験でもありますが、かつて法務省東京地検に勤務していた際、働き方改革により、残業時間の削減や年次有給休暇の取得目標などを人事評価の対象とすることが推奨され、ほとんどの職員がそのように記載しておりました。しかしながら、実際の業務量は増加の一途をたどっており、長時間働かないことが評価され、出世する。この仕組みにより、若者の働く意欲がそがれている現場の声を耳にしてまいりました。そして、目撃してまいりました。これは、都庁の職員の皆様の中にも同様の課題意識を持たれている方が少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。
 ここで、以下質問させていただきます。少子化対策の推進に向けた論点整理二〇二五について伺いますが、男性の育児休業取得率は、昨年度、過去最高を記録したと承知しております。男性の育業取得に関する各種データが記載されておりますが、男性の育業推進によって、具体的にどのような効果があったのか、定量的、定性的な観点からお示しください。

○池上少子化対策担当部長 都が昨年度、就職を予定する大学生等を対象に実施した調査では、育業取得率が高い企業に対するイメージとして、働きやすそうが四割強、社員のことを考えているが約四割を占めるなど、これから企業を選択する学生に対してプラスの印象を与えていることが示されております。また、民間等の調査では、育業期間が長くなるほど、企業にとって業務の見直しや属人化の解消につながっていることなど、職場にとっても好影響がもたらされていることなどが示されております。

○望月委員 今、就職や企業に対するご答弁をいただきましたが、私は育業の推進がどれだけ少子化に貢献しているのかという点はかなり重要な点だと思っております。ただ、実際にどれだけ少子化対策に貢献できたかについて答弁することはかなり難しいと、複合的な原因がありますから難しいとは思いますが、その政策一つがどれだけの影響を与えることができたかについては、ぜひとも分析していただきたいと思います。推し進める以上、それはお願い申し上げます。
 続いて、男性の育業推進により、若年層の収入が減少し、働く女性の増加につながる。男性の育業取得は、企業経営に悪影響を及ぼし、ひいては、給与の減少にもつながる。こうしたことが結果的に少子化を助長している可能性について、ご見解を伺います。
 また、妊娠、出産のパートにおいて、出産にかかる費用が年々増加しているとの記載がありますが、その主な要因は何と分析されているのか、お示しください。

○池上少子化対策担当部長 まず、男性育業についてでございます。男性が育業することにより、育業後も男性の家事、育児時間を増加させる効果があること、また、男性の家事育児時間が長い夫婦の方が、第二子以降の出生数が多いことを示す国等の調査結果がございます。また、働く女性の増加に関しましても、共働き世帯の方が、専業主婦世帯よりも子供の数が多いとの国勢調査の結果がございます。
 さらに、男性育業の推進は、企業経営にとっても、労働生産性や企業イメージの向上などの効果があったことが、民間の調査において示されております。引き続き、男性女性を問わず、望む人誰もが育業できる社会の実現に向けた取組を進めてまいります。
 続きまして、出産にかかる費用の増加についてでございます。こちらにつきましては、参議院厚生労働委員会におきまして、出生数の動向や分娩年齢の変化、医療費水準、所得水準、物価の動向などが関連しているのではないかとの指摘はあるものの、その中で出産費用の上昇要因を一概に定量的に答えることは難しいとの見解が示されていると承知しております。

○望月委員 私、実際に公務員として働いていたときに、男性の育児休暇の実態を見てまいりました。確かに、収入については減らないような措置が取られてはおりますが、ただ、その期間残業できないということがかなり大きな収入減にもつながっています。確かに、定額の給与は与えられるかもしれないし、九十日以降、八割とか減額された額をもらうこともあるかもしれませんが、そもそも若い子たちで働きたいと思っている子たちの残業時間を削ってしまうということは、一概によい政策だとはいえないのではないでしょうか。
 また、今ご答弁いただいたとおり、様々要因はあるとは思いますけれども、共働き世帯の方が専業主婦よりも子供が多いというのは、昨今の世帯収入からすると、二人で二馬力で働いた方が収入が多いという原因が大きくあると思います。また、出産費用の増大によって、さきに述べたとおり、経済的要因が本当に大きい要因なんだろうなというふうに思われます。ですので、私は、従来型の働き方を望む声や働き方改革と相入れない業態も存在することも事実でありますし、また、女性が社会進出をせざるを得ない状況というものの改善もしっかりと取り組むべきじゃないかというふうに私は思っております。そういった形で、制度の柔軟な見直しというものも求められているのではないでしょうか。東京都におかれましても、国の政策をただ踏襲するだけではなく、都民の実情に即した独自の政策立案と情報収集、そして反映を強く要望いたします。
 この後、不登校やメンタルヘルスの増進についての質問を準備しておりましたが、前の委員の質問とかぶりますので省略いたします。
 次に、現在の教育環境や教育内容に対して、グローバルな感覚を育む機会の創出が強調されておりますが、その前提として、まずは自分に自信を持ち、自国に誇りを持てるような歴史観教育の充実などが必要なのではないかと考えます。
 そこで質問します。子供政策連携室として、今後どのように教育庁と連携をして、政策の実効性を高めていく方針か、具体的な取組方針をお示しください。

○山本企画調整部長 今般策定いたしました子供政策強化の方針二〇二五に基づき、教育庁をはじめ、庁内各局と政策強化の方向を共有し、連携しながら今後の子供政策を検討してまいります。

○望月委員 ご答弁ありがとうございます。しっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。
 ここまで様々な質疑をさせていただきましたが、都政においては、近年、多様性という言葉が頻繁に用いられております。しかし、多様性というのであれば、キャリアアップを望む女性だけではなく、経済的な事情から共働きを余儀なくされる子育て世代の女性にもしっかりと光を当て、育児に専念できるような選択肢及び支援制度を整備するべきではないでしょうか。それが本当の多様性だと思います。
 また、少子化対策に真剣に取り組むのであれば、さきにお話ししたとおり、経済的な要因が強く一つありますので、国や都庁各局と連携し、例えば〇一八サポートの金額を、現在の月額五千円から十万円程度にまで抜本的に引き上げるなど、思い切った支援策を検討するべきです。あわせて、子供たちが自らの生まれ育った国や地域に愛着と誇りを持てるよう、学校教育の在り方や教育環境、例えば、石原都政で行った子供の道徳心、公共心、思いやりの心、自立心を育むことを目的とした心の東京ルールの復興など、心を育む教育の再構築により、各局としっかりと連携をし、少子化対策に本気で取り組んでいただくことを要望いたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。

○こまざき委員 都民ファーストの会のこまざき美紀です。私からは、チルドレンファーストの社会の実現に向けた子供政策強化の方針二〇二五について質問します。
 都は、子供を権利の主体として尊重し、子供の最善の利益を第一に考えるチルドレンファーストの社会の実現を目指しています。その具体的な筋道を示すものとして、チルドレンファーストの社会の実現に向けた子供政策強化の方針二〇二五が策定されました。子供政策を進めるに当たりまして、当事者である子供の声を聞き、政策に反映することは、子供の権利を保障する上で極めて重要であると考えます。子供は保護の対象であるだけでなく、自らの意見を表明し、社会に参画する権利を有する主体です。政策強化の方針二〇二五では、都が一万八千人もの子供の声を聞いたと記されており、子供の意見聴取に積極的に取り組んでいる姿勢が示されております。これは本当にすばらしいことだと思います。
 しかし、数の多さだけでなく、多様性の確保が求められます。経済的に困窮な状況にあるお子さん、不登校の子供、児童養護施設で暮らす子供、外国にルーツを持つ子供など、様々な環境下に置かれた子供の意見を都がしっかりと把握することが重要であると考えています。
 そこで、チルドレンファーストの社会の実現に向けた子供政策強化の方針二〇二五における子供の意見聴取の取組について質問します。まず、都における子供の意見聴取の取組の状況、中でも、今年度の取組の工夫について伺います。

○山本企画調整部長 都は、子供の声や思いを反映した子供政策を推進するため、子供の居場所におけるヒアリングや、こども都庁モニター、SNSアンケートなど、多様な手法を活用し、幅広い子供の意見を聞き、政策に反映する取組を実施しております。これらに加えて、各局施策をテーマに、子供の生の声やニーズを把握するこどもワークショップや、子供自らが子供政策について議論、提案する中高生政策決定参画プロジェクトなど、子供が都政に直接参画できる先駆的な取組も進めております。
 今年度の取組の工夫についてでございますが、子供の居場所におけるヒアリングにおきまして、困難な状況にある子供の意見を重点的にヒアリングし、声を上げにくい子供の意見の把握に努めてございます。

○こまざき委員 ご答弁ありがとうございます。様々な環境下にある子供、特に不登校、児童養護施設入所者、外国ルーツなど、声を上げにくい子供の声に耳を傾けることは重要です。声を上げにくい子供への意見聴取はどのように行っているのか。自分の思いを表現することが苦手な子供や、傷つきやすい状況の子供への配慮についても併せて伺います。

○山本企画調整部長 子供の居場所におけるヒアリングでは、子供が日常を過ごす多様な居場所へ、子供との対話経験が豊富なファシリテーターが訪問し、一人一人の実情に寄り添ったきめ細やかなヒアリングを、約五百名の子供に対して行っております。
 今年度は、子供食堂、日本語教室、フリースクール、児童養護施設、放課後等デイサービスを重点施設として、声を上げにくい子供の声や思いを丁寧に聞き取っております。ヒアリングに当たりましては、子供が緊張せず、リラックスできる雰囲気づくりに努めるとともに、年齢、発達段階に応じたファシリテートを行うなど、子供が安心して本音を話しやすい環境づくりに取り組んでおります。
 また、発言者が特定されないよう匿名性を担保するとともに、話したくないことを無理に聞き出さないなど、ヒアリングを通じて子供に不利益が生じることのないよう、配慮を徹底しております。

○こまざき委員 声を上げにくい子供の声にも寄り添い、丁寧に聞き取るなど、様々な工夫を凝らして子供の意見を聞いていることが分かりました。ありがとうございます。
 意見を述べてくれた子供たちに、自分の意見がどのように施策に反映されたのか、伝えていくことも重要です。意見の反映状況について、反映されなかった意見も含めて、子供たちへのフィードバックをすべきと考えますが、見解を伺います。

○山本企画調整部長 意見聴取の取組を通じて寄せられた子供の意見や、その反映状況につきましては、子供の成長、発達段階に応じて、分かりやすくまとめた冊子やリーフレットを作成し、参加した子供たちにフィードバックをしております。この取組の中では、施策に反映した意見だけでなく、反映に至らなかった声や思いも丁寧に受け止め、フィードバック資料には様々な子供の声を幅広く掲載してございます。こうしたフィードバックを通じて、子供の社会への参画意欲や、自己肯定感の向上につなげております。

○こまざき委員 ご答弁ありがとうございます。子供の年代に合わせて、丁寧にフィードバックをしていただいていることが分かりました。
 一方、区市町村においても、子供の声を聞き、ニーズを踏まえた取組を進めていくことが重要と考えます。こうした仕組みを、区市町村でも取り入れていくことが必要だと考えますが、都の見解を伺います。

○山本企画調整部長 子供にとって身近な存在である区市町村が、様々な環境下にある子供の意見を聞くとともに、施策への反映状況等をフィードバックすることは重要でございます。今後、都は、地域レベルでさらに子供の声を聞く取組を広げていくため、区市町村への総合的な支援を検討してまいります。

○こまざき委員 区市町村への総合的な支援を検討していただいているとのことで、期待をしたいと思います。
 子供の声を政策に反映する取組が都全域に広がるよう、しっかりと政策を進めていただきたいと思います。子供の声を聞くことは、チルドレンファーストの社会を実現する上での出発点であります。しかし、聞くだけでは十分ではないと考えます。聞いた声を実際の政策にどう反映させるか、実施した政策が子供たちにとって本当によいものとなったのか検証すること、そして政策実施後に改めて子供からもフィードバックを得ることまでが一連のプロセスとして重要と考えています。これらを総合的に捉え、子供の声が都政に生きる取組を進めていただきたいと思います。
 子供たちからは、例えば学校のルールがまだまだ一方的なものである、自分たちの声が届いていない、そういった声も聞こえてきます。子供の声を政策に反映する取組が都全体に広がり、真に子供を中心に据えた政策が展開されるよう、総合的かつ継続的に取り組んでいただくことを求めまして、質問を終わります。ありがとうございます。

○西崎委員 まず、論点整理の方から伺いたいと思います。今年も今回これ出されたということですけれども、改めて広範にわたる分野から取りまとめていただいている労を多としたいと思います。本当にすばらしいものを毎回つくっていただいていると思っております。
 もちろん最も重要なのは、それぞれ一人一人の価値観が実現をされる、子供を持ちたい、家庭を持ちたいと思ったときに、それが、様々な要因で阻害されないという環境をつくっていくことが非常に重要だということが大前提でありますけれども、そうはいっても、皆様の取組がやみくもにやっていてはこれはいけないわけで、しっかりと効果が図られ、そしてまた、政策のブラッシュアップがされていくということは非常に重要だと思っております。その観点から、効果検証について伺いたいと思います。
 私は、二年前の予算委員会のときに、少子化の状況を測る数値についての質疑を行いました。ここでは、今でもそうですけども、全国最低であった合計特殊出生率について、都は当時、とりわけ深刻という見解を示していました。二年前です。ただ私はそのとき、合計特殊出生率、この後TFRと呼ばせていただきますが、これが女性の人口移動で影響を受けること、東京都でいえば大量に流入をしてくるということによって低く出るということを指摘し、東京都もその可能性はそのときお認めをいただいたという経緯がございました。
 その後、昨年の論点整理あたりから論調が変わってきたところがございまして、今回もというか前回もそうですけれども、TFRについて、様々な要素の影響を受けて変動します、都道府県間で単純に比較することに意味はありませんと明言されているということで、数字の意味をきちんと捉えるということで進化をしているというふうに受け止めました。
 さらに、当時の予算委員会で私は、東京都だけの完結出生児数の統計が取れていないということを指摘させていただき、その上で、少子化対策の効果をデータによって検証していくことを求めましたけれども、今回、去年からですけれども、東京都独自の完結出生児数も算出が始まっているということでございます。
 そこで改めて伺いますけれども、東京都の少子化対策の効果検証について、今後の取組をどうしていくのか伺います。

○池上少子化対策担当部長 少子化の要因は複合的でございまして、何か一つの手だてを講じれば解決するものではなく、対策の効果が現れるまで一定程度の期間を要するものでございます。このため、効果検証につきましては、統計的手法を用いて分析するなど、長期的な視点に立った仕組みの構築に向けた検討を進めてまいります。

○西崎委員 まだ確立をしていく途上ということだと思います。おっしゃるように少子化の要因は、今日も何度も出ていますけれども、複合的であるということで、この論点整理でも様々示していただいておりますけれども、いわゆるそのインプットの部分も相当いろいろあるんだろうなということかと思いますけれども、これをどういわゆる施策が影響して、そして結果につながったのかという評価、検証のモデルをつくるというのはかなり苦労があるかと思いますけれども、引き続きぜひ検討を進めていただきたいということを申し上げておきます。
 次に、住宅の課題について伺います。私の地元の目黒区は、長らく若い世代が多く転入してくるんですけれども、結婚して子供ができて大きくなり始めると、どんどん外に出ていっちゃうという、こういう構造が課題となってまいりました。
 そこで、住み続けられる支援として、ファミリー世帯への家賃補助を独自に実施をしてきたという経緯がございます。ただ、目黒区が長らく直面してきた構図というのが、今多分東京全体の課題になっているという印象を持っています。
 論点整理でも示されているように、全東京で見ればストックはあるんですよね。ストックはある。だけれども、特に子育てをしようという世帯にとって、ミスマッチが起こっているという状況なんだと思います。すなわち、子育てをしながら働くのに便利な都心付近の駅近物件、これも非常に今高くなっているという一方で、これも買うにも借りるにもなかなか手が出ないという一方で、逆に今度職場から遠くて、かつ駅からも遠いような物件というのは、相対的に手頃ではあるんですけれども敬遠されがちだというような、このミスマッチをどう解消していくかということが大きな課題の一つとして捉えられると私は考えています。
 あまり施策の詳細になるとまた所管が変わってしまうと思いますけれども、そういった子育て世帯の住環境についての課題を、どのように整理をしているか伺います。

○池上少子化対策担当部長 今年度実施いたしました都の意識調査におきましては、子育てする上での住環境、教育についての課題として、住宅に係る家賃や購入費が高いとの答えが最多となっております。また、民間調査では、都内のマンション価格や賃料が近年上昇していることが示されております。こうしたことを踏まえまして、住宅に係る政策検討の課題として、子育て世帯等が安心して生活できる住宅確保策の推進を示しております。

○西崎委員 この住宅については今日もかなりいろいろと議論があったところでありますけれども、やはり東京で子供を産み育てる環境づくりとして、肝の一つであるというふうに私は考えています。
 これはいうまでもありませんが、求められているのは、そうした子育て世帯にとって便利でリーズナブルなファミリー向け物件というものでありますけれども、これが不足しているという状況なんだと思います。いまだ都内各地でタワマン建設というのが続いていますけれども、それは住宅供給数にはカウントされますが、高額過ぎて普通には手が出ないという状況になっているかと思います。都市開発諸制度においては、仕組みとして住宅を供給した場合にも容積率の緩和って行われるわけですよね。だけれども、それが高過ぎて手が出ないんだったら、本来制度が求める公共的な貢献に全くなっていないと思っています。むしろこれ逆ですよね。そうやって住みやすいまちを壊して容積率得ているみたいな状況になってしまっていると思います。これも話していくと完全に所管が別の話になってしまうので、別の場で議論したいと思いますけれども、この住宅の事情というのは、やはり様々な部署を超えて取り組んでいただきたいと思いますので、皆さんも非常に課題感を持っているということが確認できましたので、引き続き注視をしていきたいと思っております。
 次に、プレコンセプションケアについて伺います。国では本年五月、プレコンセプションケア五か年計画が公表されました。プレコンそのものは、少子化対策とは必ずしもイコールでないということは承知しておりますけれども、同計画でいうところのプレコン、性別を問わず、適切な時期に性や健康に関する正しい知識を持ち、妊娠、出産を含めたライフデザイン、将来設計や将来の健康を考えて健康管理を行うと説明がされているわけでございます。やっぱりこの中のライフデザインという部分に注目をしたいと思っています。
 すなわち、子供を持ちたいという希望が、職場におけるキャリアへの懸念など、そういった社会的な要因によって阻まれることがあってはならないと思います。そのためには、自分自身ももちろんそうなんですけれども、周囲も含めて、妊娠や健康に関する正しい知識を身につけるということは非常に重要だと思っています。
 このプレコンの取組自体は、むしろ国よりも東京都の方が率先して取り組んできたということも承知をしておりますけれども、少子化対策に関連するプレコンセプションケアの重要性について、見解を伺います。

○池上少子化対策担当部長 都は、多様な価値観や考え方を尊重しながら、望む人が安心して子供を産み育てることができる社会の実現に向け、多面的な取組を進めております。その一つとして、性や妊娠に関する正しい知識を身につけ、将来のライフプランを考えて、健康管理を行えるよう、プレコンセプションケアを推進しております。

○西崎委員 ありがとうございます。繰り返しになりますけれども、当事者だけじゃなくて、周囲社会の理解もどうしても必要になるということかと思います。そう考えると、いわゆる男女ともに、特に仕事におけるキャリアプランを柔軟に描けることも非常に重要だと思います。これは先ほど別の委員からも指摘があったところでありますけれども、やはりそうすると、働き方の見直しというものも引き続き必要なんだろうなと私は考えています。
 今年度から、子供たちの小学校の朝の居場所の確保、子供が学校に行くよりも前に出社しなきゃいけないご家庭のお子さんを、朝の居場所の確保として支援をするということが始まっていますけれども、非常に重要だと思います。すばらしいことを始めていただいたと思っていますけれども、あわせて、お仕事の勤務時間とか形態、内容で、当然その時間に行かなきゃいけないっていう方は一定いるわけですから、それはしょうがないというか、そういった方に対してそういったサービスがあるということはすばらしいことだと思いますが、一方で、何とかすれば、その時間は必ずしもその人が、その親が行かなくてもいいという状況もあるのにもかかわらず、それを社会が許さないみたいな状況って、やっぱりこれも変えていかなきゃいけないと思うんです。
 そういった観点から、働き方というのは引き続き見直しを推進していかなければならないと思っています。特に男性側もそうでありますけれども、長時間労働や育休の取り方であったり時短勤務の理解ということを進めていかなければならないと思います。
 そこで、少子化対策の観点からも、多様な働き方、これが推進されるべきと考えますけれども、見解を伺います。

○池上少子化対策担当部長 育児と仕事の両立に向けては、時間や場所にとらわれない柔軟で多様な働き方の推進が重要でございます。このため都は、従業員のライフワークバランスの推進に取り組む中小企業への支援等にも取り組んできております。

○西崎委員 引き続き、他の部局等とも連携して進めていただきたいと思っております。
 本当に少子化対策というところの複合的な課題が様々あるということで、今ちょっと一部だけ議論してまいりましたけれども、少子化対策について本当に長期的な取組が必要となると思いますので、最初に申し上げた検証の部分も含めて、絶えずブラッシュアップしていくことが必要かと思いますので、引き続き私からも様々皆様と意見交換、議論を深めさせていただきたいと思っております。
 それでは、ここからは強化の方針の方に移ってまいります。まず、子供の意見の反映ということで、これも今日も何度も出てきているところでありますけれども、子供の声を政策に反映させるということが重要であることはいうまでもないお話でありまして、ここでも示されているような様々な皆様の取組というものは本当にすばらしいものであるというふうに受け止めております。
 一方で、例えば子供たちの学校であるとか、保育園であるとか、子供たちがふだんから関わる場面において、何か別に特別に企画をしなくても、日常的に子供の意見が聞き入れられるという、こういうことが重要だと思うんですけれども、見解を伺います。

○山本企画調整部長 東京都こども基本条例第十条にありますとおり、子供が社会の一員として意見を表明することができ、かつ、その意見が適切に反映されるよう環境の整備を図ることは重要でございます。このため、都は学校での出前授業や、児童館や学童クラブ等での子供の居場所ヒアリングなど、子供の声を聞き、政策に反映する取組を実施してございます。

○西崎委員 様々な角度から取り組んでいただいているということは、本当にすばらしいものと承知をしております。これがさらに広がっていくということを期待もしております。究極にいうと、皆さんがその仕事をしなくてもいいみたいに、要は、これをわざわざやらなくても、子供の声を聞くことが当たり前になる、一足飛びにそこに行くことはなかなか難しいのは現実でありますけれども、そういうような社会を目指して、引き続き皆様には頑張っていただきたいと思っております。
 次に、子供の居場所について伺います。新たなリーディングプロジェクトとして、多様な子供の居場所、これが掲げられたことは非常に意義深いと思っております。二〇二二年度の内閣府のこども・若者の意識と生活に関する調査によれば、安心できる場所の数が多ければ多いほど自己肯定感、チャレンジ精神、今の幸福感、将来への希望、社会貢献意欲が増すという結果が示されています。
 一方で、子供が多くの時間を過ごす学校という居場所の課題も、これ引き続き重要であると思います。これについてはこれまでもリーディングプロジェクトの一つとして取組が行われてきたわけでありますけれども、学校の居心地を向上させるための今後の取組について伺います。

○山本企画調整部長 都は、学校風土を改善し、いじめや不登校など、子供が直面する様々な問題を未然に防ぐ仕組みを構築するため、学校の居心地向上検証プロジェクトに取り組んでおります。このプロジェクトでは、生徒の意見を取り入れた居心地向上に資する活動を、PDCAの視点を取り入れながら継続的に行い、その活動の前後で生徒が感じる居心地の変化を数値化するなど、科学的見地から取組の効果を検証してございます。今年度は取り組む学校数を二校から九校に拡大しておりまして、生徒自らの発案による活動等を各学校において展開し、検証を深めてまいります。

○西崎委員 ありがとうございます。これも、拡充拡大していっているというようなお答えでございました。
 その居心地という意味でいうと、居場所という意味でもそうですけれども、二つあると思うんです。学校という非常に長い時間を過ごすところの居心地の向上、そして、それ以外の居場所の充実と。今回は、皆様これ両方やっていこうというお話になっているわけでございます。学校はもう小中高合わせて不登校四十一万人時代といわれておりますけれども、これはちょっと余談になってしまいますけれども、やっぱり学校というシステムそのものにかなり無理が来ているというふうに、個人的には思っています。子供と接していると、もう皆さんお分かりになると思いますけれども、例えば性格も発達段階も一人一人違う多様な子供たちに、大人数が同じ方法で一斉に学習をさせるというのはほぼ無理ゲーだと思っています。
 そういう意味では教育庁の方ですけれども、次世代の学びの基盤プロジェクトというものもスタートしたというふうに承知はしておりますけれども、こういった学校の在り方、これについても再考していく必要があるんだろうなということをこの場では申し上げておきます。
 次に、子供の事故予防について伺います。私自身が子供の安全管理士という資格を取らせていただいておりまして、この子供の事故予防についてはライフワークの一つとして、これまでも、前期も相当いろいろと議論をさせていただいた経緯がございます。
 初めに、子供の事故に関するデータベースでありますけれども、これは先ほども質問がありましたのでここではお聞きはいたしませんけれども、本当に有識者の方々が望んでいたものが完成したということでして、山中先生も相当喜んでいると思いますけれども、これがさらに活用されることを非常に期待をしております。
 そしてまた次に、セーフティ・レビュー事業も、これも先ほど質問がありましたので質問はいたしませんが、これまで転落、そして睡眠環境の事故というふうに、非常にしっかりとした検証や分析を行われておりましてすばらしいなと、毎年大変感服をして、拝見、拝読をさせていただいております。実際いまだに、ふかふかの布団で寝かされている赤ん坊とかがいるんですよね。ベビーベッドは硬いですけど、例えば両親、お父さんお母さんの間で、大人の布団で寝るとか、本当にまだあるわけでありますから、こういった皆さんの提言が広く社会に認知をされることが非常に重要だと思っています。
 今年度は誤飲、誤嚥ということと、先ほど別の委員の答弁にありましたけれども、これも重要な切り口だなと思っております。ブドウであるとかウズラの卵による死亡事故というものも現に発生しています。ブドウは八王子、都内で発生したということもありましたし、かつては節分の豆による事故と。近年では松江市がありましたけれども、それ以前も繰り返し繰り返し発生しているということです。
 私、目黒区議会議員時代に、五、六年前ですけれども、この節分の豆を、保育園とか幼稚園ではもう使わせるなという提案をしたところ、議会の嘲笑を買うぐらいの、そういうような記憶がありました。でもその後、消費者庁は、五歳以下には実際の豆を与えるなという通知もそうですし、様々周知もしているということで、まさに皆さんが様々研究していく上で、エビデンスに基づいて、これまでの当たり前を変えていくということが非常に重要なんだろうなと思っております。今回の研究にも期待するところでありますし、さらにいえば、やはり都の具体的な施策に発展をつなげていくべきだと思っています。
 転落事故のときもこれお聞きいたしましたけれども、子供の補助錠の、赤ちゃんが生まれたときのギフトに入っているよみたいなお答えもいただきましたけれども、今回誤飲ということであれば、例えばチャイルドレジスタンス容器や包装などを推進するという考え方もあろうかと思いますし、国では以前、消費者庁が子供では容易に開けられない特殊な袋、こういったものを配っていたというような取組もありましたので、ぜひ様々な検討を、これは部局が違っちゃうかもしれませんけれども、いただきたいなと思っているところでございます。
 本当に子供政策連携室の皆様はすばらしい旗を掲げて取り組んでいただいていると思うんですけれども、どうしても都の各事業を実施する各局レベルになると、温度差が出てきてしまうなということを常に感じております。例えば、建設局の都立公園は、いまだに保護者の見守りを前提とした国交省のガイドラインで子供の遊具を設置しているわけですね。あと、これももう何度もいってきましたけれども、ちょうど今回の強化の方針でも示していただいているライフジャケットの事例も、いわゆる子供の事故予防におけるABC理論、変えたいものがあるんだったら、変えられるものと変えられないものを整理して、この水の事故を防ぐという意味でいえばライフジャケットを着用させようということも、毎回毎回皆さんお示しをいただいておりますけれども、これも教育庁に、水辺で活動するときはライフジャケットを義務化すべきだといっても全然動かないという状況がこの間続いてきておりまして、ぜひ皆様の、こういった子供を事故から守る意識というものを、引き続きになりますが、全庁的に共有をしていただきたいと思うんですけれども、見解を伺います。

○山本企画調整部長 都は、子供の事故予防について、保護者等がそばで見守るという視点に加えて、子供の成長、発達段階に応じて、危ないところを変えるという視点に立って取組を進めているところでございます。こうした事故予防に関する基本スタンスについては、子供政策強化の方針二〇二五等に盛り込んでおりまして、子供政策を総合的に推進するための全庁的な会議の場で共有を図ってございます。

○西崎委員 ありがとうございます。本当にご答弁の最初の方でおっしゃったことも、ぜひ各局に受け止めていただきたいというふうに思っています。皆様が奮闘していることは承知しておりますので、引き続きどうか努めていただきたいと思っております。
 これで最後にいたしますけれども、一連の子供に関する施策の中で、子どもの権利条約があって、こども基本法が今はあって、そしてまた東京都のこども基本条例もあるということで、本当にすばらしい取組であると思いますけれども、その具体の取組というのはまだまだ余地があるというふうに思っています。子供の権利を実現していくという観点から、これちょっとつい最近私は人から聞いてなるほどなと思ったんですけれども、例えば、普通に働いている大人の労働者であれば、かつて八時間は働いて、八時間は休息で、八時間は自分の時間だというような行動を始めて、組合やったり労働運動やったりして労働法制を勝ち取ってきたというような歴史があります。そして、それは今でも絶えず見直されています。
 一方で、子供たちが、今例えば、朝から学校に行って、その後塾に行って、習い事行ったりして、そういった子供たちの本当に望むことが、子供たちの権利が実現をされているのかというと、なかなかまだまだ課題があるんだろうなと思っています。子供たちが何か団体を組んで、八時間は自分の時間にとかいうのがなかなか現実的にない。だからこそ皆様は子供の意見を様々な場所で酌み取っていただいていると思いますけれども、やはりそうはいっても、我々大人たちが子供の権利をしっかりと責任を持って守っていかなければならないと思っています。
 そこで最後に、そういった強い思いを持って子供の権利の実現に向かっていただきたいと思っておりますが、最後にお考えを伺って、私の質問を終わります。お願いいたします。

○山本企画調整部長 東京都こども基本条例の第三条では基本理念を定めておりまして、子供は大いなる可能性を秘めたかけがえのない存在であるとの認識の下、こどもの権利条約の精神にのっとり、子供を権利の主体として尊重し、子供の最善の利益を最優先とすることで、全ての子供が、今と将来への希望を持って伸び伸びと健やかに育っていけるよう、社会全体で子供を育む環境を整備していかなければならないとしております。この条例の基本理念を、子供はもとより、大人も含めて理解することが重要であると考えてございまして、広く都民へ条例の普及啓発を図っておるところでございます。
 具体的には、条例の基本理念や子供の権利の重要性を伝えるため、教員や民生委員等、日常的に子供と接する大人に対しまして、座学とワークショップ形式による出前講座を、今年度二十回実施をしてございます。また、条例ハンドブックや条例解説動画をより多くの方にご覧いただくため、SNS広告等を通じて、戦略的な広報も展開してございます。これらの取組を通じて、条例の基本理念を着実に都民へ浸透させてまいります。

○福島委員長 発言がなければお諮りいたします。
 本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了したいと思いますが、これに異議はありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○福島委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で子供政策連携室関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時三十九分散会