総務委員会速記録第十二号

令和二年七月二十日(月曜日)
第一委員会室
午後一時開議
出席委員 十五名
委員長早坂 義弘君
副委員長加藤 雅之君
副委員長本橋ひろたか君
理事藤井あきら君
理事鈴木 邦和君
理事清水 孝治君
山内れい子君
宮瀬 英治君
米倉 春奈君
原 のり子君
のがみ純子君
つじの栄作君
中屋 文孝君
入江のぶこ君
木村 基成君

欠席委員 なし

出席説明員
総務局局長山手  斉君
次長理事兼務西山 智之君
総務部長小平 基晴君
人事部長山口  真君
総合防災部長猪口 太一君
危機管理調整担当部長高島 慶太君

本日の会議に付した事件
総務局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百六十号議案 令和二年度東京都一般会計補正予算(第七号)中、歳出 総務局所管分
・第百六十二号議案 東京都知事の給料等の特例に関する条例の一部を改正する条例
報告事項(質疑)
・緊急事態措置終了後の感染拡大防止対策について

○早坂委員長 ただいまから総務委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、総務局関係の付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 これより総務局関係に入ります。
 初めに、付託議案の審査を行います。
 第百六十号議案、令和二年度東京都一般会計補正予算(第七号)中、歳出、総務局所管分及び第百六十二号議案を一括して議題といたします。
 本件については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○早坂委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○早坂委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。

○早坂委員長 次に、報告事項、緊急事態措置終了後の感染拡大防止対策についてに対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○小平総務部長 七月十六日の当委員会におきまして要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 大変恐れ入りますが、お手元にお配りしてございます総務委員会要求資料の表紙をおめくりいただき、目次をごらんください。資料は六点でございます。
 まず、1、東京都新型コロナウイルス感染症対策審議会の書面開催の結果について(令和二年六月二日開催)から3、東京都新型コロナウイルス感染症対策審議会の書面開催の結果について(令和二年六月三十日開催)まででございます。
 一ページから一八ページにかけまして、新型コロナウイルス感染症対策審議会の六月以降の議事録等について記載してございます。
 続きまして、一九ページをごらんください。4、感染防止徹底宣言ステッカー申請件数(区部・市町村)でございます。
 一九ページから二二ページにかけまして、感染防止徹底宣言ステッカーの申請件数につきまして、区部、市町村別及び業種別に記載してございます。
 続きまして、二三ページをごらんください。5、令和二年七月福祉保健局組織改正でございます。
 七月の組織改正における職員定数につきまして記載してございます。
 最後になりますが、二四ページをごらんください。6、繁華街で感染症対策を呼び掛けた行動についてでございます。
 繁華街で感染症対策を呼びかけた際の日時、参加メンバーや人数等について記載してございます。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○早坂委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○木村委員 連日、新型コロナウイルスの感染者拡大が報じられております。とりわけ基礎疾患がある人、あるいは中高年は感染リスクが高く、感染者の拡大は深刻な問題です。
 中高年の感染者がふえ続けた場合、医療体制の負荷は相当厳しいものになると思います。これまでの自粛によって、私たちは日常生活や経済をとめるリスクというものを経験いたしました。最近では、東京の感染者が多いことから、圧倒的東京問題や諸悪の根源は東京など、東京を非難する声が上がっています。
 しかし、感染症は国全体の問題です。まして東京の経済は、日本全体に影響をします。加えて、東京の経済が崩壊した場合、感染症対策への影響も危惧されます。東京選出の国会議員には、ぜひ東京を助けていただきたいと思います。そして、もういいかげんに東京いじめや小池いじめなるものはやめていただきたい。やめるべきであると思います。
 さて、この先の社会ですが、自粛を繰り返さず、経済活動と感染症対策の両立であるウイズコロナの考え方が必要だと思います。七月十七日の本会議で都知事は、ウイズコロナでは感染拡大防止ガイドラインの徹底的な遵守などがこの感染症に打ちかつための土台であるとおっしゃっていました。
 また、感染拡大を防止しながら経済社会活動を営んでいく上で、事業者にはガイドラインに基づく感染防止策の徹底を求め、消費者、都民へは対策がしっかり行われているお店を利用してほしい、感染防止徹底宣言ステッカーがその目印になるという趣旨の発言がありました。
 私もそのとおりだと思います。知事の発言からも、感染拡大防止対策を実践する店舗に対して、都がお墨つきを与えるものであると思っております。都のお墨つきによって、都民がより安全性の高い店舗を選択して、利用してもらうという考え方、これ自身はとってもよいと思っています。
 都のこれまでの取り組みを見ると、業界全体にガイドラインやステッカーなどの取り組みを周知し、加盟団体への周知を依頼したということでした。短期間で効果的にアプローチするには、業界団体を通すことは理解できます。こうした取り組みは、感染拡大防止に確実に取り組む店舗の増加につなげていく必要があります。
 そこで、業界への周知はどのように行い、また、それによりどれくらいの加盟店が新たに感染拡大防止対策を講じるようになったのか、取り組みの内容と成果を伺います。

○高島危機管理調整担当部長 業界への周知につきましては、六月十九日から二百八十七の業界団体を対象に、傘下の会員に感染拡大防止ガイドラインや感染防止徹底宣言ステッカーなどの感染拡大防止対策の取り組みの周知を依頼しております。
 業界団体への周知に当たっては、全ての団体に文書等の発送により依頼するとともに、必要に応じて電話や個別訪問を行いました。
 周知を開始した六月十九日時点では、ステッカー申請件数は約二千六百件となっておりました。こうした周知活動やさまざまな発信により、七月十三日には一万件を超える申請件数となり、現時点では三万六千件を超えるステッカーの申請件数となっております。
 今後も感染拡大防止と経済社会活動との両立を図るため、引き続き、感染防止徹底宣言ステッカーの普及拡大を図ってまいります。

○木村委員 ステッカーの申請が三万六千件を超え、順調に拡大していると思います。ステッカーが感染防止の啓蒙にとどまっては意味がないと思います。ウイズコロナは、経済と感染防止の両立を実践することですから、都民からステッカーの実効性に関する信頼を得ることが必要です。
 ステッカーを発行する仕組みをつくり、業界団体やホームページに周知したら後は店舗任せと受け取られかねない姿勢では、感染拡大防止対策に協力する店舗の協力は報われないし、都民からステッカーへの信頼は高まっていかないと思います。
 ステッカーを効果的にお知らせすることは重要ですが、それだけでは多くの店舗が協力してくださらないのではないか、そのように考えます。
 東京都として、掲示店舗における感染拡大防止対策の取り組み状況を把握する必要があると思いますが、見解を伺います。

○高島危機管理調整担当部長 感染防止徹底宣言ステッカーは、事業者が必要な感染防止策を講じた上で、チェックシートの全ての項目をチェックすることで取得、これを店舗に掲示することで、感染防止対策を適切に実施していることを宣言するものです。
 ステッカーを掲示している店舗の利用者が、ステッカーに記載されているQRコードを読み取ることにより、事業者の取り組み状況を確認することが可能となっております。
 ステッカーが掲示されている店舗において、都民から苦情が寄せられるなど、取り組みが十分でない店舗がある場合については、必要に応じて職員等が店舗に赴き、適切な感染防止策がとられているか確認することを検討しております。

○木村委員 ご答弁にあった内容だけで、ステッカーの実効性が果たして担保されるのか、そこはちょっと疑問に感じるところであります。店舗にとっては、感染拡大防止対策というのは大きな負担になります。
 その負担に見合うものが必要になってくるんですが、都民にとっては、都知事がステッカーのあるお店を利用しようと、そういったことを記者会見でいっても、そのステッカーの実効性が担保されていなければ、安心してステッカーがあるお店を利用することはできないと思います。
 このやり方だと、都民は東京都のお願いを聞いてくれなくなるんじゃないか、私はそのように危惧をいたします。確実に実効性を持たせなければ意味がないんだと思います。
 店舗側は、店内のソーシャルディスタンスを確保するために、席数を減らすことによって売り上げが減少するかもしれない、また、消毒液だとかマスク、パーティションなどの配備をすることで出費もかさむでしょう。コロナ禍で厳しい経営状況をさらに圧迫することにもなりかねないんだと思います。
 こうした負担もいとわず、感染拡大防止のために真摯に取り組むお店がある一方で、形式的にチェックを入れるだけで、実際にはその内容を実践することなく、都のステッカーを掲示している、もしそういう店舗があるとすれば、これほど不条理な話はないんだと思います。
 今の仕組みでは、宣言さえすればステッカーが掲示されるわけでありますが、店舗みずからが自主的にチェックシートを作成し、発行したステッカーを店頭に張るだけでは、感染拡大防止の実効性を確保する観点からは、その効果は甚だ疑問であるともう一度申し上げます。
 これでは、しっかり感染拡大防止をやっている店舗の努力は報われない。そうなると、何回もいいますけれども、都民からステッカーへの信頼も得られなくなる。
 知事は十五日の臨時記者会見で、利用者の皆様には、ガイドラインを守らないお店は避けていただきたい、ステッカーのあるお店を選んでいただきたいと都民に呼びかけを行いました。まさにステッカーのあるお店とガイドラインを守っているお店はイコールでなければならないんだと思います。
 そのためには、ステッカーに関して幾つかご提案しますが、一つは、店舗が第三者によるチェック、評価というものを受けることだと思います。役所だけでは人手が足らないと思いますから、民間の力も活用して、ステッカーの実効性を担保していくというものです。
 もう一つは、ステッカーを掲示している店舗の中から、より一層感染拡大防止に取り組むような店舗については、申請に基づいて第三者からのチェックを受けていただいて、一定水準以上であれば、プレミアムを付与する。一目でわかるように、ステッカーよりも目立つフラッグや店舗入り口に掲示できる認証書など、そういったものが必要になるかもしれません。
 これは余りにも急な提案なので、もちろんきょうは答弁は求めません。私が申し上げたいのは、今のやり方だと実効性が担保されないので、早急な対応策をとっていただきたいということです。
 常に東京は、国が対処できないことだとか、ほかの自治体が抱えている課題というのを先駆的に解決してきました。ウイズコロナにおいても、何でも東京の責任にする方々に、東京の解決策というものをお見せしてさしあげるべきだと思います。
 そこで、都には、感染防止徹底宣言ステッカーの実効性を高め、ステッカーのあるお店とガイドラインを守っているお店がイコールになるようにしていただきたいと思います。この件について、局長からご答弁をお願いします。

○山手総務局長 都内におけます感染拡大を徹底的に防止するためには、感染防止徹底宣言ステッカーの普及拡大を図ることに加えまして、事業者のお一方、お一方がガイドラインに基づく適切な感染防止対策を確実に実施していただくということが重要となってまいります。
 このため、各事業者がガイドラインの内容を十分に理解した上で、自社の感染防止策がガイドラインを踏まえた適切なものとなっているか、専門家等の民間などの外部の人材も活用しながら、その確認、また改善等を着実に行っていくことが必要であると思います。
 こうした観点から、都が先頭に立ちまして、さまざまな業界団体とも連携をし、事業者のガイドライン遵守に対する効果的な支援のあり方を検討するとともに、委員ご指摘のように、ガイドラインの徹底とステッカーの実効性がともに高まりますよう、全力を挙げて一層その推進に取り組んでまいります。

○木村委員 走りながら考えなきゃいけないウイズコロナの対策なので、大変難しいところもあると思うんですが、ぜひガイドラインの徹底とステッカーの実効性、これが本当にイコールになるよう、そして都民からも事業者からも信頼される、これがウイズコロナを我々が生き抜いていけるための大きなポイントになると思いますので、この先、事業者だけに任せることなく、都が先頭に立って、ぜひ実現していただきたいと思います。その場合にはもう徹底的に応援しますから、よろしくお願いします。
 以上です。

○中屋委員 私の方からも何点か質問させていただきたいと思います。
 令和二年一月二十四日に都内最初の感染者が発生してから半年が経過をいたします。この間、緊急事態宣言下における外出自粛要請や休業要請を経て、都民や事業者が疲弊する中、足元の新規感染者数の急増という事態に直面をして、都民は強い不安を感じているわけです。
 都はこの間、新型コロナウイルス感染症を乗り越えるためのロードマップを策定いたしまして、第二波への対応も見据えたロードマップを描いたはずでありました。
 しかし、六月一日に休業要請をステップツーに緩和したかと思うと、その翌日には東京アラートが発動し、それもつかの間、わずか十日間で東京アラートは解除をされまして、何事もなかったように休業要請はステップスリーへと移行をしたのであります。
 その後、知事は感染拡大要警戒や先日十五日の感染拡大警報など、矢継ぎ早に新しいキーワードを発表いたしましたけれども、東京アラートは二度と発動されることはなかったわけであります。
 そして、東京アラート解除後も新規感染者数は増加傾向が続き、緊急事態宣言下の最大値を上回る日が常態化する事態となっております。
 そこで、まず、こうした状況を踏まえて、東京アラートの効果を都としてどのように評価しているのか、見解を伺います。

○高島危機管理調整担当部長 現在の感染者数の増加は、繁華街等における積極的な疫学調査の結果で、医療提供体制なども東京アラート発令時と異なっていると認識している。
 この東京アラートは、ロードマップに基づき休業要請の緩和ステップを進めていく中で、都民への警戒を呼びかける趣旨で設けられたものであり、六月二日において、当時の感染者数の増加状況を踏まえ、都民、事業者の皆様に警戒を呼びかける観点から発動したものである。
 都民、事業者の皆様には、夜の繁華街など三つの密のリスクが高い場所に十分注意していただくという明確なメッセージが伝わり、一定の効果があったものと考えております。

○中屋委員 私はちょっと認識が違いますが、十分にメッセージが伝わったというふうには思っていないんです。
 先日、当委員会で報告のありました緊急事態措置終了後の感染拡大防止対策についてでは、今後の取り組みとして、積極的な検査の拡大による感染拡大の抑制や、地域の実情を踏まえた重点的、ピンポイント対策、年齢層や事態に応じたきめ細かい対応といった聞き心地のいい言葉が並んでおります。
 これらの方針に大きく反対する人はいないと思いますけれども、同じように美辞麗句が並んだ五月のロードマップは、結局ほとんど機能することなく、東京アラートとともにいつの間にか消えていきました。
 そして、その結果が現在の感染拡大であります。きれいごとばかり並べていれば批判は少ないと思いますが、根本的な解決にはならないと、こう思っています。
 東京だけが除外されてしまった国のゴー・ツー・キャンペーンは、関係拡大を助長するのではないかといった賛否の声はありますが、当面の間インバウンドに期待ができない中、国内の人の動きがとまったままでは経済は回りません。経済を回さなければ税収は激減し、新型コロナウイルスとの闘いに必要となる財源も枯渇してしまいます。
 新型コロナウイルスとの長い闘いを勝ち抜くためには、今こそ多少の議論を喚起してでも、現実的で持続可能なロードマップを都民に示すことが重要ではないかと私は思います。そこで、見解を伺います。

○高島危機管理調整担当部長 長期戦となる新型コロナウイルス感染症への対応につきましては、感染拡大防止と経済社会活動の両立を図ることが重要であります。
 新型コロナウイルス感染症を乗り越えるためのロードマップでは、これらの両立を図りながら、新しい日常が定着した社会を実現するための取り組みと手順を明らかにしており、都民、事業者のセーフティーネットの充実、感染症防止と経済社会活動の両立、社会構造の変革などを柱とした必要な施策を展開することとしております。
 今後、こうした考え方に基づき、庁内で連携を図り、コロナ禍においても着実に、経済社会活動の回復を図ってまいります。

○中屋委員 大変今のご答弁、重要なところですから、しっかりとやってもらいたいと思います。
 六カ月に及ぶ新型コロナウイルスとの闘いによって、都内経済は相当に消耗しております。医療、検査体制の整備や感染拡大防止策の推進は非常に重要でありますけれども、それだけでは経済は回らないわけです。
 一人一人がマスクの着用や手洗い、うがいなど適切な感染拡大防止策を講じた上で、観光や人との交流など、これまでの生活を取り戻すことが、地域に活気を与えて、経済を立て直すことにもつながるわけであります。
 今回、東京都はゴー・ツー・キャンペーンから外されてしまいましたけれども、発想を変えて、都内で独自のゴー・ツー・キャンペーンを実施してもいいのかなというふうに私は思っています。
 島しょはどのような判断をするかわかりませんが、感染症の対策を十分に講じた上で、観光を通じて都内間の人の移動、交流を促せば、都民が区部の魅力、多摩の魅力を改めて確認する絶好の機会となると私は思っています。
 観光振興は当委員会の所管ではないということは重々承知をしておりますけれども、今後の新型コロナウイルス対策は、これまでのように守りを固めるだけではなくて、攻めに転じていくべき時期に来ていると私は思います。
 こうしたことを踏まえて、対策本部を統べる総務局の、局長の決意を伺いたいと思います。

○山手総務局長 本年一月に都内で新型コロナウイルスが初めて確認されまして以降、危機管理対策会議や対策本部におきまして、各局及び関係機関と緊密に連携を図りながら、迅速な対応に当たってまいりました。
 また、二カ月近くに及ぶ国の緊急事態宣言のもとにおきましては、より一層の感染拡大防止に向けまして、都民、事業者に対する外出自粛や休業の要請等を行いますとともに、医療提供体制の確保を進めてまいりました。
 そして、ウイズコロナの時代を迎えた今でありますが、都は、積極的な医療提供、検査体制の拡充をさらに進めますとともに、地域の実情を踏まえた重点的対策ということで、感染症対策を講じるとともに、あわせて、新しい日常に対応しました都内中小企業への積極的な支援なども展開することにより、感染拡大防止と経済社会活動の両立に向けて、庁内の各局がまた緊密に連携し、全庁一丸となって、スピード感を持ってこの難局を乗り越えていきたいと考えております。

○中屋委員 この時期ですから、山手局長は新たに局長になったばかりですけれど、ここでやっぱり縦割り行政というのはよくないですよ。やっぱり横串で、やっぱりオープンで、各局が協力をしてこのときを乗り越えなければ、絶対にコロナ対策、勝てないわけですから、ぜひそうした考えを持って、そのリーダー役として総務局が引っ張って、頑張っていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。

○のがみ委員 私の事務所が青戸にあるんですけれども、青戸のいろいろなお店に行ったんですけれども、なかなかステッカーが張ってあるお店が少ないように感じました。聞くと、これから申し込んで、やるという答えだったんですけれども、まだまだステッカーの普及というのは難しいのかなと感じた次第でございます。
 東京都は、休業要請を解除する大前提として、業種別の感染防止ガイドラインに沿った対策の実施を進めてきました。
 現時点で感染防止ガイドラインに沿った対策の実施を行っている事業者は幾つになったのかお聞きいたします。

○高島危機管理調整担当部長 都では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止と経済社会活動との両立を図るため、東京都が作成した事業者向け感染拡大防止ガイドラインの徹底に取り組んでもらうことを目的に、感染防止徹底宣言ステッカーを発行しております。
 令和二年七月二十日時点のステッカーの申請件数は約三万六千五百件となっております。

○のがみ委員 四月七日から緊急事態宣言による休業要請に協力した事業者への第一回目の協力金の支給件数が、六月三十日時点で十一万二百六十二件でございました。その十一万二百六十二件のうちの三万六千件ということで、まだまだ感染防止ガイドラインに沿った対策の実施を行っている事業者は少ないと思っております。
 都として、業種別の団体を通した周知はもちろんのことですけれども、地域の実情に詳しい区市町村と連携をして、感染防止ガイドラインに沿った対策の実施をきめ細かく進めていくべきと考えますが、いかがでしょうか。

○高島危機管理調整担当部長 ガイドライン等の取り組みの徹底に当たりましては、二百八十七の業界団体に対して、傘下の会員に取り組みを周知するように依頼をいたしました。また、必要に応じて電話や訪問による説明も行い、業界団体に積極的に働きかけてまいりました。
 また、区市町村に対して、地域の事業者や住民等に対して、さまざまな広報媒体を通して広く周知するよう依頼しております。
 今後は、各区市町村の状況を踏まえ、地域の事業者団体等に対するより効果的な取り組みを検討するなど、感染拡大防止対策の徹底を図ってまいります。

○のがみ委員 業界によって、ガイドラインが違ってきます。対応も違います。ガイドラインの内容を事業者に対して説明していくことが重要なんですけれども、総務局でアドバイザー事業を実施しておりますが、その取り組み内容についてお伺いいたします。

○高島危機管理調整担当部長 アドバイザー事業は、感染症対策に専門的な知見を有するアドバイザーが業界団体と連携して、事業者向けにウエブ講習会を開催するとともに、現地確認の希望があった店舗については、店舗等の特性に応じた実践的なアドバイスを行うことにより、事業者による感染症拡大防止の取り組みを支援するものであります。
 講習会を実施するに当たっては、業界団体からヒアリングを行い、その団体の要望を踏まえたオーダーメードの講習会を実施しております。

○のがみ委員 今現在、アドバイザーは何人ぐらいいて、どういう立場の方がアドバイザーになっているんでしょうか。

○高島危機管理調整担当部長 講習会の講師として、感染症の専門家の医師一名、現地を確認するアドバイザーとして、感染症に知見のある看護師七名でございます。

○のがみ委員 つまり八名で構成されているということだと思います。
 二百八十七の業界団体があり、多くの業界がこういうアドバイザー派遣を希望した場合、優先順位はどう決めていくんでしょうか。

○高島危機管理調整担当部長 クラスターが発生する可能性が高い業種を優先することとしており、現在は、本アドバイザー事業はフィットネス業界及びエステ業界に対して実施しております。

○のがみ委員 今、希望のあった店舗についてはアドバイザーの派遣がありますということで、どういった業種の希望が多いのかということと、また、どれぐらいの業種が希望をしているのか、これについてお聞きいたします。

○高島危機管理調整担当部長 アドバイザー事業については、現在、フィットネス業界及びエステ業界の協力を得て、当該二業種を対象に実施しており、他の業種につきましては今後検討してまいります。

○のがみ委員 一つの業界に対して、アドバイザー派遣の後、多くの店舗が存在しますね。さっき例えばフィットネス業界だって、東京都内はたくさんございます。フィットネス業界、一つの業界にアドバイザーを派遣した後、同じように展開をしている店舗に対してはどういうふうに広めていくんでしょうか。

○高島危機管理調整担当部長 アドバイザーによるウエブ講習会を実施した業種につきましては、都のホームページ上で映像データの配布の希望をとり、業界内の希望者に配布する予定でございます。

○のがみ委員 今、オンライン、大変に活発に動いておりますけれども、ズーム等で時間を決めて、業界全体の人に知らしめていくということでよろしいでしょうか。

○高島危機管理調整担当部長 ウエブ講習会につきましては、ズーム等のウエブ会議アプリケーションを使用し、業界団体と連携し、加盟事業者の参加希望を募った上で、業界内に広めてまいります。

○のがみ委員 東京都感染拡大防止ガイドラインに沿った対策が進んでいない業種については再度休業要請をかけることについて、どう考えているのか都の認識についてお伺いいたします。

○高島危機管理調整担当部長 都では、事業者に対して、東京都感染拡大防止ガイドラインの徹底を呼びかけ、感染防止徹底宣言ステッカー等の普及啓発を継続して実施することにより、感染拡大防止対策を実施している施設であることを都民が確認できる取り組みを行ってまいりました。
 また、都民に対しては、ステッカーのある施設の利用を勧めております。
 業種全般にわたる再度の休業要請については、感染拡大防止の観点と経済社会活動へ与える影響を考慮して慎重に判断する必要があり、国の方針や専門家の意見等を踏まえて判断してまいります。

○のがみ委員 私自身もその考え方に同感です。感染拡大防止、これはすごく大事なことだと思っております。
 また、経済活動、経済社会活動、やっと緒についたというようなところもありますので、経済社会活動へ与える影響を考慮する必要もあると思います。やはり慎重に判断して、むやみやたらと休業要請をすぐにかけるようなことはしない方がいいと思っております。国の方針もありますし、また、専門家のご意見等をよく踏まえて、慎重に判断していかなければならないと思います。
 ただ、金曜日に過去最高の二百九十三人の感染者が出たこととか、今後感染者数が大幅にふえていくことは考えられますので、これも専門家の方々と判断しなければならないことだと思います。
 地域や業種を限定したとしても、地元経済に与える影響は大きいと思います。今、クラスターの発生が懸念されている歌舞伎町や池袋においても、ガイドラインをしっかり守って一生懸命取り組んでいる店舗もあり、こうした事業者まで休業しなければならないというのは不合理だと思っております。
 これらのエリアで真面目に東京都感染拡大防止ガイドラインに沿った対策を行っている店舗を守るためにも、ガイドラインの一層の普及や、遵守している店舗の後押しを進めていくべきと考えますが、見解をお伺いいたします。

○高島危機管理調整担当部長 都では、事業者が実施すべき感染防止対策を掲載した業種別のチェックシートの取り組みの依頼と、感染防止徹底宣言ステッカーの取得、掲示の協力依頼を行ってまいりました。
 今後は、ステッカーのさらなる認知度向上と利用拡大に向けて、年齢層などターゲットに応じた動画など、さまざまな媒体を通じてPRの充実強化を図ってまいります。
 都民に対しては、ステッカーを掲示していない店舗の利用を避けるよう呼びかけを行うとともに、都や民間の協力企業のホームページにおいて、ステッカーを掲示している店舗のリストを掲載することを検討してまいります。
 こうした取り組みを通じて、感染防止対策を徹底している事業者を支援してまいります。

○のがみ委員 この前、知事に要望に行ったときにですね、加藤さんが行かれたんですけれども、感染防止ガイドラインに沿った対策を行っていない店舗に、対策チームをつくって、しっかり指導しながら取り組んでいくべきであるということを要望したわけでございます。これも一考していただければと思っております。
 地域の実情を最も把握しているのが区市町村です。感染予防対策を進めていくに当たって、都はどういう考え方で区市町村を支援していくのか、局長の決意をお伺いいたします。

○山手総務局長 ウイズコロナの時代にありまして、経済社会活動への影響を最小限に抑えつつ、感染拡大を防止していく上で、お話にありました地域の実情に応じためり張りのある対策が効果的であり、そのためには区市町村との連携による取り組みが重要であると考えております。
 都はこれまで、区市町村と連携いたしまして、商店街等における外出自粛の呼びかけですとか、繁華街におけます感染防止徹底宣言ステッカーのPR活動など、広く都内で取り組んでまいりました。
 さらには、今後、繁華街における積極的なPCR検査の実施や休業に伴う協力金の支給など、豊島区が実施いたします感染防止対策を支援するモデル事業にも取り組むこととしてございます。
 今後とも、都と区市町村が一体となって、感染の拡大を食いとめていくために、区市町村の個別のニーズに応じたきめ細かい支援を充実するなど、感染拡大防止に全力で取り組んでいく考えでございます。

○のがみ委員 今回、総務委員会で質疑するに当たって、間口がすごい狭かったんですね。同じコロナの問題にしても、例えば福祉保健局、PCRをどうするかとか、そういうこととか、あと文教委員会では子供たちに対する対応とか、ウイズコロナもそうですが、ポストコロナのこととか、それから経済・港湾委員会ではいろいろな支援金をどうやってやっていくのかとか、いろんなことがあるんですけれども、先ほど中屋委員もおっしゃっていましたけど、要するにそれぞれの委員会で質疑したことを、横串をしっかりつくって、全体で協議をして深く進めていくことが、総務委員会の大きな役割ではないかなと思っております。
 質疑にしましても、答える人がいないので、この問題は何々委員会ですというふうにすごく狭められてしまうところがありますので、これも局横断的にいろいろな質疑ができるような、大きな問題ですので、今後は対策をとった方がいいんじゃないかということを指摘して、終わります。
 以上でございます。

○原委員 では、質問させていただきます。
 まず、一点目ですけれども、新たなモニタリング項目が設定されたわけですけれども、それにもかかわらず、新型コロナウイルス感染症を乗り越えるためのロードマップの改定は行われず、今回の総務委員会への説明も、総務局でつくったA4のメモ二枚のみでした。
 なぜロードマップを改定するとしなかったのかということをまず最初に伺います。

○高島危機管理調整担当部長 ロードマップでは、休業要請緩和のステップと、医療、検査体制の整備や感染症防止と経済社会活動の両立を通じた新しい日常の定着に向けた各種取り組みなどを記載しております。
 ロードマップは改定しておりませんが、都は六月十九日に、全ての施設について休業要請を緩和し、適切な感染拡大防止策を講じながら、本格的な経済社会活動や都民生活を営むウイズコロナという新たなステージに入りました。
 七月一日からは、新たな項目によるモニタリングを開始したところでございます。

○原委員 なぜ改定しなかったのかという質問には答えていただけていません。ロードマップは廃止になっているのかというふうにもとれますけれども、ロードマップの中で生きている部分はあるのか、それはどこに書かれているのか伺います。

○高島危機管理調整担当部長 今後の検査、医療体制の整備や、感染症防止と経済社会活動の両立を通じた新しい日常の定着に向けた各種取り組みなどでございます。

○原委員 つまり一〇ページ以降は生きていますということですが、ただ、ロードマップ自体は今使われているわけではないので、どこにそれが都民にわかるように書かれているのかなというのがちょっとよくわかりません。
 そもそもロードマップは、緊急事態宣言中だけではなくて、新しい日常に向けての取り組みまで含んでいるものでした。外出自粛、休業要請のステップだけではなくて、再要請する場合の考え方も書かれています。
 今おっしゃったように、一〇ページ以降は生きているということです。本来、それを含めて新しいモニタリングの考え方も加えた改定版ロードマップとして、都民にわかりやすく示すべきなのではないかというふうに思いますが、これは検討すべきではないかと思いますが、いかがですか。

○高島危機管理調整担当部長 ロードマップがステップ三に移行することで、休業要請等はほぼ終了し、経済社会活動が全面的に営まれる新たな局面に入ってございます。
 有効なワクチン開発、普及まで相当の時間を有することを踏まえると、今後我々は新型コロナウイルスとともに生きるウイズコロナという新しいステージに立って、第二波に備えた適切な感染防止対策を講じつつ、経済社会活動や都民生活を営んでいく必要があります。
 このため、感染拡大防止に向けて、検査体制の拡充や積極的な疫学調査の実施により、感染者を迅速に把握するとともに、継続的なモニタリングを実施し、第二波の予兆を的確に捉える取り組みを進めてまいります。

○原委員 ロードマップ改定版として都民にわかりやすく示すべきではないかと、検討すべきではないですかということに直接のお答えはないんですけれども、済みません、一点だけ、この点で確認したいんですが、こういうロードマップというものが前は出されていて、これは都民の皆さんも見ることができたわけですよね。
 それで、これにかわるものというのは、今何があるのか教えてください。

○高島危機管理調整担当部長 モニタリング会議の実施や対策本部において医療体制や感染症の状況を鑑み、対策を実施してございます。

○原委員 この文書にかわるものはないということなんですかね。対策本部会議などで出されている資料がそれに当たりますよという意味でよろしいんですか、ちょっと確認だけしたいと思います。

○高島危機管理調整担当部長 モニタリング会議や対策本部会議で議論され、感染症の拡大防止対策を行ってございます。

○原委員 直接のお答えではないかと思いますが、そこで示されている資料等は公開されているので、それを見れば、このロードマップにかわるものというふうにいえるのかもしれないというふうに思いますが、ちょっと大事なところというか、そんな難しいことではなくて基本的なことなので、そこだけちょっともう一度答弁をお願いできますか。

○高島危機管理調整担当部長 現時点における新型コロナウイルス感染症対策の考え方といたしまして、感染拡大防止と経済社会活動を両立させるウイズコロナという新たなステージに合わせた対策を推進しております。
 三つの方向性といたしまして、積極的な検査の拡大における感染拡大の抑制や、都内共通の対策に加え、地域の実情を踏まえた重点的、ピンポイント対策、年齢層や職業に応じたきめ細かい対応を図っているところでございます。

○原委員 済みません、私は、中身ではなくて、このロードマップにかわる都民の皆さんに見ていただけるものは何かあるんですかというふうに聞いていて、私はロードマップ改定版という形でわかりやすく示すべきだというふうに思っていますので、そのことを改めてちょっと述べておきたいというふうに思います。
 また、実際に何かかわるものがあるということであれば、後でお示しいただければというふうに思います。
 それで、ちょっと時間の関係もあるので進めたいと思うんですけれども、今、これまでのロードマップに基づいて都民から多く寄せられてきた疑問については、東京アラートは何だったのか、意味はなかったのではないかという声だと思うんですね。
 それで、東京アラートの発令と同時にステップを前進させたということについては、特に都民の皆さんからはどういうことなのかというご意見がたくさんありました。このことについてどのような判断だったのか、改めて伺います。

○高島危機管理調整担当部長 ロードマップの骨格を発表した五月十五日から約二週間のモニタリング指標の状況の評価等を踏まえ、六月一日にステップツーに移行いたしました。
 六月二日には、感染者数が病院の集団感染の影響もあり、三十四人と五月十四日以来の三十人以上となり、専門家の意見も踏まえまして東京アラートを発動して、都民に警戒を呼びかけたところでございます。

○原委員 今、三十人以上ということをいわれたんですけれど、本来は、ロードマップでは緩和やアラートの目安となる数値は二十人以上というふうに設定をしているんですね。
 そういうところなども振り返ってみますと、目安となる数値はありながらも総合的判断で行われてきたことによって、非常にわかりにくかったということがいえると思いますし、また、六月十一日にアラートを解除したときも、目安の数値は上回ったのに解除されていると、そういう状況もありました。
 ただ、そういう問題はあったものの、それでも目安の数値は示されていたわけです。
 これが今、廃止をされました。専門家の方々が毎日状況をチェックして、週に一回モニタリングシートにコメントを書き込むというのが基本のスタイルになり、それをもとにモニタリング会議で検討していくということだと思います。
 この新しいモニタリングの方法は、いつどこで決めたのか伺います。

○高島危機管理調整担当部長 専門家や感染症対策審議会のご意見を踏まえ、新たなモニタリングの項目等について、六月三十日に開催した第三十一回東京都新型コロナウイルス感染症対策本部会議で決定いたしました。

○原委員 対策本部会議で決定をした、ご意見を伺いながらということです。
 私は改めて、目安となる数値を持っておくことが必要ではないかと考えているんです。それは科学的な裏づけを持って対応していくことが重要だと思っているからです。
 それを特に実感をしたのは、七月十五日の知事の記者会見で、専門家の先生がここに出席をされて、モニタリングの指標について説明をされているんですね。この中で、こういうふうにおっしゃっています。厚生労働省では、感染拡大防止のための社会の協力要請が必要とされている患者数を示している、それは人口十万人当たり二・五人、週というところでありまして、これは東京都で換算しますと五十人ということですが、この三倍を超えているという状況でございますというふうに説明をされているんですね。
 つまり、厚労省で示している数字を出されていますが、一定の目安の基準を示しながら今こういう状況ですよということを、専門家の先生もやっぱりおっしゃっているんですね。
 ですから、私は改めて、今、目安となる数値というものはなくなったわけですけれども、やはりこれは示していくということが必要だというふうに思っています。これはこの場でこれ以上議論することはできないというふうに思いますので、意見として述べておきたいと思います。
 それで次に、皆さん、都民の中でとても今心配されているもう一つのことは、今どういう状況なのか、第二波に入ったのかという問題だと思います。
 現在の新型コロナウイルス感染症の状況を都としてどう認識をしているのか伺います。

○高島危機管理調整担当部長 先週十五日に開催いたしました第二回東京都新型コロナウイルス感染症モニタリング会議におきまして、専門家からは、感染状況に関しては四段階のうち最高レベルの四段階目の、感染が拡大していると思われるとの総括コメントをいただきました。
 また、医療提供体制につきましては、四段階のうち三段階目の、体制強化が必要であると思われるとのコメントをいただいたところでございます。
 こうした専門家のご意見を踏まえ、感染拡大について都民や事業者に警報を発し、より一層の注意喚起を行ったところでございます。

○原委員 今、感染拡大について警報を発しという言葉がありましたけれども、知事の所信表明でも、感染拡大警報を発出いたしましたという言葉があります。
 記者会見等でもこのことを繰り返し知事はおっしゃっているんですけれども、ちょっとこのことを確認したいんですけれども、この感染拡大警報というのは、何を根拠にどこで決まったものなんでしょうか。
 アラートのときには、審議会にかけられているんですよね、アラートを発動するか、解除するかというのは。
 感染拡大警報というのは、どういう位置づけのものなのかということを教えていただきたいと思います。

○猪口総合防災部長 先般の感染拡大警報というお言葉につきましては、都民に対する注意喚起を図る目的で発言したものでございます。これについては、十五日に開かれました都の対策本部会議で決定したものでございます。

○原委員 済みません、本部会議で感染拡大警報を発出するということを決定したということですか。確認です。

○猪口総合防災部長 十五日の本部会議で感染拡大警報を発出するということを決定したということでございます。

○原委員 それは審議会でかけているものではないですか。確認します。

○猪口総合防災部長 繰り返しになりますけれども、感染拡大警報というお言葉でございますが、都民に対する注意喚起ということを目的として発出しているものでございまして、審議会の中でこういった細かいところの表現までご議論いただいているということではございません。

○原委員 わかりました。
 ただ、都民の受けとめは、東京アラートの発動があったように、今度は知事がパネルを持って、感染拡大警報というふうにやっておられますので、アラートにかわるものはこの警報なのかという声もあるんですね。
 でも、今おっしゃったように、審議会で専門家の先生たちにもんでもらって、これを発動するかどうかということを決めたものではないということですよね。
 私は、やっぱりその辺がとても都民から見ると非常にわかりにくいし、裏づけとか、科学的なものが本当にどうなのかという、とても心配だなというふうに思います。言葉の発し方というのは、発出というふうにも書かれているので、やっぱり慎重にしていく必要があるのではないかというふうに思います。
 そして、今、第二波なのかどうかということについては、いろいろ議論が分かれているというか、いろんな見解があるというふうに思いますけれども、記者会見では、専門家の先生が三月から緊急事態宣言の解除までの時期を第一波と定義をしているというふうに話していらっしゃいます。
 じゃあ今は第二波に入ったのかどうかというのは、そこは議論がいろいろあるところだと思いますけれども、今の感染が広がっている状況を本当に把握をしていただきながら、適切な対策をとっていくということが必要だというふうに思います。
 それで次に、今回新しいモニタリングになり、また、専門家チームがあって、モニタリング会議があって、対策本部会議があって、さらに専門家の先生方の審議会があるという新たな仕組みになっていると思います。
 それで、当初は非公開でモニタリング会議は開催するというふうになっていました。これが今公開になった理由や、また、専門家チームの先生がモニタリング会議に出席をすることになった理由も説明をしていただきたいと思います。

○高島危機管理調整担当部長 モニタリングにつきましては、まず、現場で治療に当たる医師や感染症等の専門家による専門家チームにおいて、都内の感染状況や医療提供体制の各種データをもとに分析、助言をいただいております。
 その分析結果をもとに、都におきましてモニタリング会議を開催し、現状の評価を行っております。その評価に基づき、都としての必要な対応について決定をいたします。
 対応の内容によっては、新型コロナウイルス感染症対策審議会へ諮問し、東京都新型コロナウイルス感染症対策本部会議を経て決定することとしております。
 なお、モニタリング会議につきましては、情報公開の観点から会議を公開しており、また、専門家チームの分析結果を報告するため必要がある場合につきましては、モニタリング会議に専門家が出席しております。

○原委員 私たち共産党都議団としては、七月一日に幹事長コメントを出していまして、新しいモニタリングの指標についてコメントを出しているんですけれども、モニタリング会議が非公開だというふうにいわれていたことについて、その問題点を指摘する内容です。
 結果として、今ちょっと理由までは余りよくわかりませんでしたが、公開になったことについては、また、必要に応じて専門家の先生が出席して説明をするということになったことは、結果としてはよかったというふうに思いますけれども、私はそのように変更していくのであれば、やはりなぜそうしたのかということの説明がきちんとあってしかるべきだというふうに思います。そのことは指摘をしておきたいと思います。
 それで次に、審議会なんですけれども、六月十一日に行われて以降、六月三十日、七月十五日に書面開催となっています。
 今、感染が広がる本当に深刻な状況の中で、審議会の先生方にいろいろと相談をしなければいけない場面が多いはずだと思うんですが、余りに開催が少ないのではないかと、そのように感じますけれども、いかがでしょうか。

○高島危機管理調整担当部長 東京都新型コロナウイルス感染症対策条例に基づきまして、東京都新型コロナウイルス感染症対策審議会を設置し、専門的見地からの意見を聴取しております。
 都は、条例に基づき、新型コロナウイルス感染症対策を実施するに当たり、必要に応じまして審議会の意見を聞いております。

○原委員 対策本部会議は七月二日、九日にも開かれていますけれども、審議会はこの間は、必要に応じてだから、必要は特になかったというご判断なのかもしれませんが、新規感染者がふえてきている新しい事態になってきている中で、やっぱり審議会の先生方に議論していただく場面というのは必要になってきているのではないかというふうに感じています。そのことは指摘をしておきたいと思います。
 次に、感染防止徹底宣言ステッカーについて伺いたいと思います。
 知事が、会見でパネルを示して、ステッカーのないお店を避けるようにと都民に呼びかけています。記者会見でも、何度も何度もそういうお店を避けるようにというふうにおっしゃっているんですね。
 私は、そのお店を避けるようにというやり方、そういう発信の仕方が適切なのかなというふうに疑問を持っています。見解を伺います。

○高島危機管理調整担当部長 現在、感染拡大につきまして都民や事業者に警報を発し、より一層の注意喚起を行うべき状況にございます。感染拡大を防止するためには、各店舗が適切な感染防止対策を実施することが何よりも重要でございます。
 都民の皆様には、こうした対策を実施している店舗を利用していただく一方で、店舗には、その際の目安として感染防止徹底宣言ステッカーを活用していただくことが有効であると考えております。

○原委員 所信表明でも知事は、対策が不十分な店舗等の利用は避けていただくなど、基本的な取り組みへのご協力をお願いしますというふうにいっていて、お店の利用を避けるというふうに一貫していわれているんですよね。
 それで、所信表明ではその後、二十四条第九項に基づく協力の要請もしているということをいわれていますが、これは、強制力があるわけではもちろんないわけです。ステッカーがない店に行かないように、避けるようにと、知事にそういうふうにいう権限があるのかなと。私はないんじゃないかというふうに思うんですね。
 ステッカーを張ってもらうというやり方を知事が進めたいのであれば、知事がやるべきことは、そういうお店を避けなさいというふうに都民にいうのではなくて、実際に対策をとることが難しいお店、例えばもともと狭くて入った途端に密になってしまうような小さいお店もあります。ソーシャルディスタンスがとれない、そういうお店もあります。その課題をどうクリアするのか、全ての事業者がステッカーを張れるようにするためにはどうしたらいいのかという提案をするのが知事の役割じゃないかなと私は思っているんです。
 どうしても対策がとれないお店などの場合、例えば休業を要請して補償をするというようなことは、想定して検討はしているのでしょうか。

○高島危機管理調整担当部長 現時点では、休業要請して補償することは考えてございません。各店舗に、実情に応じて感染拡大防止対策に取り組んでいただきたいと考えてございます。

○原委員 残念なご答弁なんですけれども、私は、今の知事のやり方だと小さいお店や事業所が淘汰されていってしまうんじゃないかととても危惧をしています。チェックシートに全てチェックがつかないというお店もあるんです、一生懸命やっていても。
 ですから、チェックがつかないから感染防止に取り組んでいないというわけではないということをやっぱり理解する必要があると思うんですね。困難を抱えているところにこそ、一緒に対策を考える、補償を検討するということがやっぱり必要なんじゃないかというふうに思います。
 この期に及んでも補償などは考えないということは、本当に課題だなというふうに思うんですが、こういう例もありました。理美容店の方が、そもそも理美容店はチェックシートがないんですよね、全事業共通のシートを使ってくださいということみたいなんです。そうすると、例えば理美容店などは、大体二メートルぐらいの間隔を置いてくださいといわれても、それ自身が難しかったり、あるいは、対面になったときにガードできるようなものを設置してくださいといわれても、髪の毛を切ったりするのに前に行ったり横に行ったりするわけで、非常に難しいと。
 一生懸命感染の防止の対策をとりながら頑張ってやっている方が、本当に真面目にそのチェックシートを見て、全部にチェックをつけられないというふうにおっしゃっている例もあるんです。
 ですので、私は改めて、小さいお店や、努力をしていてもガイドラインとかみ合わない、そういう方々もいらっしゃるということをぜひ把握していただいて、こういう問題を検討して、改善していくということを進めていただきたい、検討していただきたいと思いますけれども、いかがですか。

○猪口総合防災部長 感染防止徹底宣言ステッカーにつきましては、先ほど来ご議論いただいているように、我々としても鋭意普及に今努めているところでございます。
 根本的な部分で申し上げますと、いかに適切に、十分な感染防止対策をとっていただくかということが一番重要なことなのではないかというふうに我々も考えておりまして、消毒、換気、マスクの着用等をまずやっていただく。そういったことをしていないお店の利用は避けましょうと。それの一つの目印としまして、このステッカーが存在するのではないのかなというふうに我々としては考えております。
 それから、先ほどの休業に対する協力金については、現在のところ、まだそういった形にはなってございませんけれども、適切な感染防止対策を講じる店舗に対する補助制度等につきましては、東京都の方でメニューを用意して、ご利用いただいているところでございます。

○原委員 済みません、確認なんですけれども、今、部長がおっしゃったように、本当に、感染の拡大防止のために、マスクとか、いろいろ消毒とか、努力をされていくということが大事だとおっしゃっていました。
 それはもちろんそうなんですけれども、今問題になっているのは、本当に真面目にチェックシートでチェックしていくと、一生懸命そうやっているけれども、さっきいったようにチェックがつけられないという場合に、具体的には今挙げたのは理美容店の方の例をいったんですけれども、チェックがつけられないと、ステッカーが張れないわけですよね、そういう仕組みになっているから。
 だから、それは、真面目にやっているところがちゃんとステッカーを張れるようにしていかないといけないと思うんですけれども、今、チェックシートがない事業所などは、ちゃんとかみ合うようなものをつくるとか、何かそういう改善はしないといけないのではないかと思いますけれども、その点について検討をされるかどうか、検討していただきたいということで、ご答弁をいただきたいと思います。

○猪口総合防災部長 我々の方にもいろいろな、先生ご指摘以外のご相談も寄せられております。
 現在、我々としましては、先ほど三万五千件以上ということで、まずはこの普及に努めているというところでございまして、先ほどいいましたように、ステッカー以前の部分も含めて適切な感染防止対策を、なるべく多くの店舗に普及していくというところをまず努めていきたいというふうに考えております。

○原委員 そうであればやっぱり、ここに知事はいらっしゃらないから直接はいえないわけですけれども、知事が対策が不十分な店舗等の利用を避けてくださいというふうにいうのは、私はやっぱり改めていただきたいなというふうに思います。
 努力をしている事業者はいっぱいある。それでもまだステッカーは張れないということで悩まれている方もいらっしゃる。そういうことをちゃんと把握して、全ての店舗が安心して営業できるようにしていくと。そこを応援するのが都の仕事なんだということを発信していただきたいというふうに改めて思います。
 ちょっと時間の関係もあるので進めたいと思うんですけれども、今回知事は所信表明の中で、インフルエンザの特措法についても、法律の改正を強く求めるといういい方もしていまして、これもちょっと質問しようと思いましたが、質問はしないで意見を述べておくと、この所信表明のいい方は非常にちょっと、二十四条第九項に基づく云々というふうに書いてあるんですけれども、知事会で提言が出ていて、そこでは、四十五条第二項の規定、また、第四項の公表を行っても営業を継続する事業者が存在するということに触れながら、強力に補償をきちんと事業者に位置づけていくことが大事だということをいいながら、指示に従わない場合の罰則適用を検討してほしいというふうになっているんですね。
 私はまたちょっと意見が違うところもあるんですが、ただここで重要なのは、補償や支援の一層の充実を早急に図ることを知事会でも位置づけているということが明らかなんですね。そういう中で、知事が法律の改正を強く求めると所信表明でおっしゃっているのは、これはどういう意味なのか、ちょっと説明が不十分だというふうに思います。私は、ここは整理が必要なのではないかと、この場ではちょっと指摘をして、次に移りたいと思います。
 それで、今、区市町村が独自に休業要請などをすれば、そこに都が支援をするということで、ただ、区市町村任せでいいかどうかということがあると思います。
 専門家の先生の判断も受けて、きちんと休業補償もして、必要に応じてはエリアごとの対策をとるということについて検討されているのか伺います。

○高島危機管理調整担当部長 豊島区と連携し、区が独自に実施するPCR検査の拡大、休業要請及び協力金の支給が一体となったモデル事業は、夜のまちにおける感染症拡大防止をその目的としております。
 こうした取り組みには、店舗側の協力が不可欠でありまして、地元と密接な関係がある区市町村が主体となって進めることが有効であると考えてございます。

○原委員 豊島区などの例もモデル事業としてあったりするわけですけれども、今後、検査の拡充と、それから事業者の皆さんや都民の皆さんの暮らしをどう支えていくのかというのは、本当に一体的に議論していくことがどうしても必要なわけです。
 先ほど来、ほかの委員の方から指摘もありましたけれども、それぞれ委員会が別々ですので、トータルで今回議論できない。私たちは、特別委員会を設置して、トータルで議論しようということをいいましたけれども、残念ながらそうならなかった。
 やっぱり今回の質疑を通じて、知事が出席をしたもとでトータルで質疑が行える議会の場が必要だということは、改めて指摘をしておきたいと思います。
 次に、組織改正にかかわって、ちょっと伺いたいと思うんです。
 感染症対策部が新設をされました。このことによって、職員の異動なども行われています。資料も出していただきましたが、ちょっと改めて確認のために、感染症対策部設置の目的を伺います。

○山口人事部長 令和二年七月の福祉保健局におけます組織改正でございますが、感染症の拡大期に備え、必要な対策を迅速かつ柔軟に実施できるよう、東京における感染症対策等の基盤を強化することを目的に実施をいたしました。
 具体的には、感染症対策部を設置いたしまして、感染症対策の基礎となる疫学調査、情報管理や発信機能を整理し、区市及び当保健所との連携等を強化するものでございます。

○原委員 そういう形で設置をされましたけれども、このたびの組織改正で、人事異動等も、また兼務の方もたくさんいらっしゃるという中で、他の部署の業務逼迫につながっていく可能性もあると考えられると思います。
 職員採用を実施すべきではないかと思いますが、いかがですか。

○山口人事部長 新型コロナウイルス感染症対策につきましては、新たに発生した業務に各局が即応いたしますとともに、対策の中心となります福祉保健局等の増加業務に対しましては、全庁的な応援体制で対応してまいりました。
 今般の組織改正に伴います体制の整備でございますが、感染症対策の中核を担う組織を充実させることで、応援体制の効率化にも資するものでございます。
 増加した業務でございますが、主に、行政職員としてこれまでに培った知識や経験が不可欠なものが多くございまして、各局は、既存事業の季節的な繁閑や優先度などを考慮しつつ、応援要請等に応じております。
 職員の採用でございますが、これは、社会経済状況、それから職員の退職数や年齢構成、事業執行に必要な人員の確保などを総合的に勘案して実施をしておりまして、今後の採用につきましては、これらの点を踏まえ、適切に対応してまいります。

○原委員 今後については適切に対応していくということです。ぜひ検討を進めていただきたいというふうに思います。
 次に、五月五日の依命通達を受けて、各局がそれぞれコロナの対応にどう取り組んでいくか検討されているというふうに思いますが、総務局としてどういう検討をしたのか伺います。

○小平総務部長 新型コロナウイルスの感染拡大防止対策として、総務局におきましても当面の間、既存事業の執行体制を縮小させ、最小限の人員で執行できる体制を構築し、出勤する職員を最大限抑制することといたしました。
 具体的には、既存事業の分類を行い、各種啓発イベントや講習会を休止、延期するほか、東京都公文書館を臨時休館いたしました。また、庶務事務など内部管理業務につきましては、公印窓口対応時間の短縮を行うなど、局内の行政機能を確保するため、最小限の体制まで縮小し、実施いたしました。
 その一方で、緊急事態措置に基づきます休業要請の実施など、集中的、重点的に取り組む業務につきましては、人的資源等を最大限振り向けることといたしました。
 引き続き、依命通達の趣旨に基づきまして、局内の各事業におきまして適切な執行体制で取り組んでまいります。

○原委員 いろいろ検討されて、工夫をされている面ももちろんあると思うんですが、依命通達では、人的資源や財源を感染症対策に最大限振り向けるというふうになっていまして、各局が、例えばもうこれは思い切って中止をしようとか、そういうことも含めて検討をして、財源もつくっていくということもいわれていると思うんです。そういう検討などについては今触れられていませんでしたけれども、私はこれはまた必要なことかなというふうに指摘をしておきます。
 最後に、私は改めて、知事がいっているいわゆる夜のまち対策、このことについて伺いたいんですけれども、資料も出していただきました。繁華街で、副知事以下、担当の職員の皆さんが感染症対策を呼びかけた、この行動についてどのように評価をしているか伺います。

○高島危機管理調整担当部長 都は、地元自治体等と連携し、繁華街周辺におきまして、都民に対し、繁華街へ出かける際には十分注意していただくよう、職員が街頭で呼びかけを行いました。
 こうした取り組みを通じまして、直接都民の方の意識を高めるとともに、報道等を通じて、さらに多くの都民にメッセージを伝えることができたと評価してございます。

○原委員 今、評価をしていますということですけれども、実際にはいろいろな声があって、新聞などでも報道されていますけれども、例えば、ホストの方などでも、ホストクラブが、歌舞伎町などでも商店街の皆さんと協力しながら感染対策を一生懸命とってきていると。そういう中で、検査も受けようというふうになってきているわけですが、都が新規感染者が多いとして夜のまちの注意を促すと、こういう行動をやったことによって、非常に風当たりが強まったということを書かれています。
 感染者に責任を押しつけていては、名乗り出づらくなって、感染防止が遠のくのではないかというふうに、また、まちを分断するようなやり方はしないでほしいということもいわれています。私は、そういう点は、今後やはりきちんと受けとめて、取り組んでいく必要があるというふうに思います。
 そしてもう一つこの問題で、六月五日に繁華街での行動、都の職員の皆さん十五人が参加をされてやられているんですが、この日はちょうど総務委員会でロードマップの質疑をやった日です。この参加メンバーを見ますと、担当する部長もこちらの対応をされていたと。時間はもちろん遅いんですけれども、こちらの対応をされていたと聞いています。
 私は、総務局として、今、コロナの状況の中なので、委員会の出席は限定をして出席されているということは十分承知していますけれども、やっぱりコロナの問題で集中的に委員会などで議論をするときに、担当する部長や職員の方がそこに出席をするというのは、本来当然ではないかなというふうに思うんです。
 コロナの問題はこれからも続いていくわけで、私は、これが議会軽視ととられるようなことのないように、今後対応を気をつけていっていただきたいということを、これは一言いっておきたいと思います。
 夜のまちの対策では、私は、定義もはっきりしないままこれがやられていて、危険だから行かないようにと呼びかけて、そして、お店としてはお客さんが減っている、だけれども、補償もないから営業は続けなければいけないという、本当に大変な状況になっていると思うんですね。
 私は、補償もないまま自己責任と自衛を呼びかけるというこれまでのやり方は、これはやっぱり、これで進めてもだめだということははっきりしたんじゃないかというふうに思っていますが、見解を伺います。

○猪口総合防災部長 現在、感染の拡大が続いている中でございますが、特別措置法等を含めて、いろいろな法律上の課題だとか問題点というのもご指摘されておりますし、我々の方も内部でいろいろ検討しているところでございます。
 今後、この感染状況が続く中において、国の方とも調整しながら、さまざまな課題について国の方とも調整してまいります。

○原委員 私は、結局、夜のまちに知事が結構集中していろいろおっしゃってこられた。今、感染が本当に広がっているわけですけれども、でも、今だけじゃなくて、実はもう早い段階から兆候はあって、例えば、都立学校の中で先生が、二人の方が感染をしたけれども、それぞれ濃厚接触者同士ではなかった、これはよく調査しないといけないねとか、いろいろなことが起きていた中で、夜のまちだけ封じ込めればそれで感染拡大防止につながるというわけではないということは、本当にはっきりしていると思うんです。もとからはっきりしていたと思うんです。
 改めて、やはり自己責任ではない、本当に東京都がしっかり都民を支えていく、応援していくという形でのコロナ対策をしていくことが重要だと指摘をして、質問を終わります。

○宮瀬委員 では、私の方からも質問させていただきたいと思います。
 最初に、今回の質疑に当たりまして、十分な意見交換やヒアリングをさせていただきたいと思ったんですけれども、木曜日のお昼時点でお伺いして、きのうも十一時間待ちましたがナシのつぶてだったということで、この場での議論になりますが、ちょっととんちんかんなことをいったら恐縮ですが、その点、ご了承いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 まず、私の方からは、ロードマップの話が先ほど原委員の方からも出ていましたけれども、今どうなっているのかなというのが、都民の皆さんからもいわれます。あれはどうなったのかなというのが、東京アラートもそうですし、新型コロナウイルス感染症を乗り越えるためのロードマップも最近聞かないけどどうなったのと。
 そのロードマップを策定した当初の目的というのをまず教えてください。

○高島危機管理調整担当部長 新型コロナウイルス感染症を乗り越えるためのロードマップは、休業要請緩和のステップ等を盛り込むとともに、感染症防止と経済社会活動の両立を図りながら、新しい日常が定着した社会を実現するための今後の取り組みや手順を示したものでございます。

○宮瀬委員 そのロードマップを見ますと、数値がちゃんと入っていて、数字目標や指標、目安となる数値というのが入っていたんですけれども、これを入れた理由というのはどういう理由なんでしょうか。

○高島危機管理調整担当部長 ロードマップは、事業者に対する休業要請等を段階的に緩和していくために、感染状況や医療提供体制など目安となるモニタリング指標の数値を設定いたしました。

○宮瀬委員 目安が必要だから数値がちゃんと入っていたと。感染状況や医療提供体制など目安が必要だということで、数値を入れたということだと思います。
 そうなりますと、現在のレベル一とか二とか三とか四とかって出ております新たな指標、七月十五日ですか、七月上旬に出した指標ですけれども、どうして数字指標がなくなっちゃったんでしょうか。

○猪口総合防災部長 新たなモニタリング指標につきましては、第二波に備えるという新たなステージに入ったということもございまして、感染状況と医療提供体制との二区分に分けまして、その段階を一段階から四段階ごとにレベルを分けまして、それの客観的な移行の状況に基づいて設定しているものでございます。

○宮瀬委員 状況はわかるんですけれども、どうして数字がないのかという話です。ロードマップのときは、目安が必要だとして数字を入れたじゃないですか。今回どうしてないんですかというのをちょっとわかりやすく教えてください。

○猪口総合防災部長 前回のロードマップにおきましては、休業要請をどの段階で緩和するかということを都民にわかりやすくお知らせする、あるいはどの段階でアラートを発信するかということをわかりやすくお示しするという意味で、数値目標を設けたところでございます。
 現在のモニタリングにおきましては、都民に現在の感染状況だとか医療提供体制を適切にお伝えするという趣旨でございまして、先ほどの二区分に基づいてモニタリングを行っているところでございます。

○宮瀬委員 都民にわかりやすくというのであれば、数字が一番わかりやすいじゃないですか。
 例えば、このモニタリング四段階のもの、私、読み上げますけど、四段階、感染が拡大していると思われる、三段階、感染が拡大しつつあると思われる、二段階、感染拡大の兆候があると思われる、一段階、感染者の増加が一定程度にとどまっていると。医療の方もそうです。逼迫している、強化が必要、準備が必要、対応が可能ということは、人によってその捉え方というのはまちまちで、もう今は感染状況拡大していますよという人から、しつつある段階ですと、いろいろ主観によって変わってしまうじゃないですか。
 だからこそ、都民にわかりやすくとおっしゃるのであれば、都民にわかりやすく数字が必要だと私は聞いているんですが、答弁をお願いします。

○高島危機管理調整担当部長 現在は、緊急事態宣言が解除されまして、ウイズコロナという新たなステージに入りました。
 定量的な数値による目安を設けるのではなく、感染状況及び医療提供体制を専門家の方々にデータに基づき分析していただき、それを踏まえて、都として総合的に判断する仕組みとしたものでございます。

○宮瀬委員 私は矛盾していると思っていまして、だって前は、先ほど答弁あったように、皆さんの口から、都民にわかりやすくという表現もありました。目安が必要だからロードマップに数字を入れたんじゃないですか。わかりやすくするためにということで今のレベルの話になりましたが、そちらの方は設けないと。
 私は矛盾すると思いますよ、正直にいって。となりますと、ロードマップというのは何だったのかなと。
 確認なんですけど、ロードマップというのはもうないんですか。

○猪口総合防災部長 ロードマップ自体は改定はしておりませんけれども、六月十九日に全ての休業要請を緩和いたしまして、ウイズコロナという新たなステージに入ったところでございまして、モニタリングにつきましては、七月一日から新たな項目によるモニタリングを行っているところでございます。

○宮瀬委員 冒頭確認したロードマップを策定した目的は何ですかということで、新しい日常が定着した社会を実現するためですとご答弁されました。その目的がしっかりと達成されて、その次につくるならわかりますよ。でも、ロードマップの当初の目的である新しい日常は、達成したという状況ですか。

○高島危機管理調整担当部長 ロードマップでは、休業要請緩和のステップと、医療、検査体制の整備や感染症防止と経済社会活動の両立を通じた新しい日常の定着に向けた各種取り組みなどを記載している。令和二年六月十九日の休業要請の全面緩和以降は、ウイズコロナという新しいステージに立ち、感染症防止と経済社会活動の両立を図っている段階でございます。

○宮瀬委員 いや、答弁が違いますよ。だって、新しい日常が定着したんですかと簡潔に聞いたんですが、最後、もう一回だけ聞かせてください。

○猪口総合防災部長 新しい日常の定着につきましては、現在も、我々としては鋭意、都民にお願いしているところでございます。

○宮瀬委員 であれば、ロードマップ自体はやはりちゃんと機能させないといけないんじゃないですか。だって今議論していても矛盾しますよね、冷静に聞いていれば。
 つまり何がいいたいかというと、都民の皆さんは混乱するわけですよ。東京アラート、ロードマップ、医療体制のレベル、何がどうなっているんだっけという話になりますから、ちゃんとそこは見直し、整理していただきたいと思います。
 それでお伺いしたいんですけれども、ロードマップに、ステップ一から三、さまざまありました。これをこうしてください、ああしてくださいと、ステップごとに細かくあったということだと思いますが、そういった行動の自粛とか制限のお願い、今後しないということですか。

○高島危機管理調整担当部長 ロードマップにおきまして、休業要請等の緩和に当たってのステップをステップ一からステップ三まで設定したものでございます。
 現在は、ウイズコロナという新しいステージに立ち、感染症防止と経済社会活動の両立を図っている段階であり、医療提供体制も当時とは異なってございます。
 このため、休業要請につきましては、感染拡大防止の観点と経済社会活動へ与える影響を考慮いたしまして慎重に判断する必要があり、国の方針や専門家の意見等を踏まえて判断してまいります。

○宮瀬委員 ちょっとわかりづらいんですが、端的に聞きますが、じゃあ、ステップ一から三までありましたが、もう上げ下げしないという認識でいいんですか。

○猪口総合防災部長 委員お話しのように、ロードマップにおけますステップ一から三につきましては、休業要請をいかに緩和するかという観点から設けられたものでございまして、現在、休業要請につきましては全面的に緩和されているということでございますので、再びステップ一、二、三という、同じような形ということは考えてございません。

○宮瀬委員 一つ矛盾がありまして、緊急事態宣言下での話ということなんですけれども、実際に日付を確認しますと、緊急事態宣言が明けたのは五月二十五日で、ステップ三にしたのは六月十二日です。つまり、緊急事態宣言下じゃなくてもステップを動かしているわけです。今の答弁、私はやっぱり矛盾すると思います。
 いずれにせよ、その状況下の中で、新しいモニタリング、感染状況や医療体制のモニタリングの各段階というのは、誰が決めて、何を基準に決めてというのが、やっぱりわからないわけです。さっきいった拡大しつつある、広がって、まだ大丈夫な状況だとか。
 私は、ここの項目、最後にしますけれども、数字があることで、都民の皆さんは、あともうちょっと頑張れば医療の切迫のレベルが下がるから、ここの数値を頑張りましょうよと、もうちょっとやるとレベル四になっちゃうから、もうちょっと頑張りましょうよと、そういう共通認識が、専門家の中だけではなく、都庁の中だけではなく、わかると思うんです。
 最終的には総合的な判断だとしても、改めて聞きますけれども、参考値としてでも数字基準をちゃんと入れた方がいいと思いますが、見解を伺います。

○猪口総合防災部長 繰り返しになって大変恐縮でございますけれども、現在のモニタリング項目につきましては、都民に医療提供体制あるいは感染状況をわかりやすくお伝えするということで、専門家の方々の知見もいただきながら設定したものでございまして、このモニタリング項目に基づいてモニタリングを続けてまいります。

○宮瀬委員 もうここは全然立ち位置が違って、わかりやすくというためには数字を入れた方がいいという立場と、わかりやすく専門家のというと、私は全然意味がわかりません、申しわけないですが。
 もうこのテーマの話はやめにしますが、あえて意地悪なことをいえば、じゃあ、感染が拡大している状況と、しつつある状況の違いって何ですかと。論理的にいえますか。人それぞれじゃないですか。やっぱりこういうことをいわれないように、共通認識をちゃんと持てるような形がいいと思いますよ。
 次のテーマですけれども、レベルが変わっても、警戒要請や注意喚起で私は終わっていると思っています。感染がこれだけ拡大して、毎日コロナにおびえている方、たくさんいます。東京都の行っている今の対策は、注意してくださいと。でも、都民の皆さんからは、もう警戒しているよ、私、注意しています、それでもやっぱり広がっていることに対して東京都はどうするんですかといった切実な声をいただきます。
 このレベルがありますけれども、やっぱりレベルごとの具体的なひもづいた対策ですとか、また、若者がふえているといわれていますが、若者への具体的な対策、感染不明者への具体的な対策、それぞれ急務だと思いますけれども、見解を伺います。

○高島危機管理調整担当部長 令和二年七月十五日のモニタリング会議の専門家の意見等を踏まえ、都として、都民、事業者の皆様に一層の注意喚起を行うとともに、都としても必要な取り組みを行うため、積極的な検査の拡大による感染拡大の抑制、都内共通の対策に加え、地域の実情を踏まえた重点的、ピンポイント対策、年齢層や業態に応じたきめ細かい対応の三つの方向性を打ち出しました。
 具体的には、都民に対しては、十分な感染防止対策を実施していない店舗の利用を避けること、会食等では大声での会話を避けること、都外への不要不急の外出はできるだけ控えることなどを呼びかけました。
 また、事業者に対しては、ガイドラインに基づく感染防止策を徹底し、ステッカーを掲示すること、イベント開催時は主催者と施設管理者が協働してクラスターの発生を防止することなどを呼びかけました。
 引き続き、年齢等に合わせた呼びかけや広報を行ってまいります。

○宮瀬委員 今、具体的なことを聞くと、対策していないお店に行かないでください、大声を出さないでください、外出は控えてくださいと。これは、若者だけではなく全ての年代にいえることじゃないですか。私が聞きたかったのは、感染が拡大している若い人に向けた、特化した対策というのは具体的にやらないんですか。ないんですか。
 今、部長がご答弁された内容は、どの世代にもいっていることだと思います、今まで。でも、資源も人もお金も限りがある中で、若い人が拡大しているのであれば、そこにある程度のリソースを投下して、そこを潰していかないといけないんじゃないですか。
 そこを聞いているんですが、全世代の話ではなく、若者対策を教えてください。

○猪口総合防災部長 感染の大部分を占めます若年層に対する対策としましては、今申し上げました具体的な呼びかけに加えまして、新宿や豊島区において、特定の店舗の従業員に対するPCR検査の拡充ですとか、そういった対策で、なるべく早目に感染者を特定しまして拡大を抑える、そういう対策をとっているところでございます。

○宮瀬委員 地域の対策だけではなくて世代の対策を聞いています。だって、新宿、池袋以外にも若者はたくさんいて、渋谷にもいて、みんな、新宿でお勤めの方だって住んでいるのはひょっとしたら板橋区かもしれません。そういう話ですよ。
 だから、ここを明確にお答えいただけないということは、今、明確にメニューがないような、もしあったら恐縮ですけど、ここは強く要望させていただきたいと思います。
 となりますと、今後、加速度的に感染が拡大していったときに、再度、休業要請とか外出自粛をしないのかというものもありますし、今、豊島区と連携をして、今お話ありましたように、対策をやっていきますよと。
 ただ、今いったように都民は移動しています。ということで、区市町村に丸投げでは私はいけないと思っておりますが、見解を伺います。

○猪口総合防災部長 区との連携の取り組みにつきましては、都としても、区と一緒に街頭に出て呼びかけを行う、あるいはPCR検査の実施について協力を行う、あるいは場合によって、休業になったという店舗に対しては、区が休業補償金をお支払いする場合には都の方からも支出すると、そういった取り組みで、区の方とも連携しながら支援しているところでございます。

○宮瀬委員 やっぱり特定の区だけではなくて、区市町村の皆さんも頑張っていますよ、都としてはどうなんですかと。都として休業要請をかけるとか、都民は移動していますから、県外も含めて。そういったことは、今のご答弁だと可能性はあるんでしょうか、ないんでしょうか。簡潔にお願いします。

○高島危機管理調整担当部長 都民や事業者に対する再度の自粛要請等につきましては、感染拡大防止の観点と経済社会活動へ与える影響を考慮して慎重に判断する必要がございます。
 七月十五日のモニタリング会議の専門家の意見等を踏まえ、無症状者が感染させるおそれがあることから、不要不急の都外への移動を自粛するよう呼びかけたところであり、引き続き、国の方針や専門家の意見等を踏まえ、適切に判断してまいります。

○宮瀬委員 慎重に判断をする、いろんな可能性は否定しないということですが、私はお店の人からいわれるんですけれども、都はもうレベルが四、最大限じゃないかと。その際に今の数字、もう出ています。じゃあ、感染者数と医療体制のところもありますが、感染者数が例えば千人になったらどうするんですかと。いろいろ項目がございますが、陽性率が五割とか、入院者数が一万人超えちゃったりとか、そういったときも、やっぱりいろんな要請、行動していかなきゃいけないと思いますけれども、そのときも、レベル四、マックスなんですね。だって、今もうマックスですよね。これからさらに悪化していったら、レベルがもう四以上ないわけですから。
 ちょっと率直に聞きたいんですけれども、そういった意味で、数字があれば、もうレベル五です、五の数字はこうですと論理的にいえますけど、これからどんどん、ひょっとしたら--局の皆さんも休業要請のことはいろいろ慎重に判断をして、やるもやらないも明言されないお立場はわかります。ただ、今の感染者数が一万人になっちゃったり、病院が切迫していったときに、今のレベル四のままでいいんですか。五とか六とか七とか上げていかなきゃいけないんです。それを裏づける根拠を示すのが都民にわかりやすいということなんじゃないでしょうか。
 もう私は、今のレベルがマックスです、偏差値でいえば八十ぐらいですと。でも、実際はもっとバッファーがあったときにどうするのか、ちょっと率直に教えてください。

○猪口総合防災部長 感染状況につきましては四段階、設定してございまして、先生ご指摘のとおり、現在もう四段階目の、感染が拡大しているというレベルに達しているということでございます。
 一方、医療提供体制についてはオレンジ色の状況ではございまして、今後、感染状況の数値が上がった場合、今以上に上がった場合につきましても、現在、専門家等の意見を踏まえてモニタリングを実施しておりますので、そういった場において、専門家の見解も伺いながら対応していきたいと考えております。

○宮瀬委員 今ご答弁あったように、今はまだ大丈夫ですよという根拠が、重症化している人が少ないからと。また、病院の医療体制にまだ余力、入院患者が重症化しているベッドに余裕があるから大丈夫だということを盛んに聞くんですけれども、やっぱり高齢者の方々は重症化しやすいと。
 であればこそ、このモニタリング指標、もちろん、東京ルールの適用件数も大事です。さきの委員会でも質疑しましたが、都民が本当に関心があるのは、なっちゃうことにも関心ありますけど、なったらちゃんと病院で治せるのかということだと思います、おっしゃるとおり。
 であれば、改めていいますけれども、高齢者に関する指標ですとか、ICU、またベッドの占有率など、そういったものを新たな--今度は数字すらないですね。項目として、それは大事だと。皆さん、ベッドの空き状況、高齢者がそんなに出ていない、だから大丈夫だとおっしゃるのであれば、それをちゃんと項目に入れるべきなんじゃないですか。見解を伺います。

○猪口総合防災部長 現在のモニタリング項目につきましては、さまざまな項目等、判断指標の中から、専門家の方々からの意見も伺いながら決定したところでございまして、引き続き、現在の項目について、都民にわかりやすくモニタリングの状況を伝えてまいりたいと思っております。

○宮瀬委員 部長、それはちょっとおかしくて、先ほど、重症化している人、ベッドの話をされたか、医療体制の話をしました。それが重要だっておっしゃったじゃないですか。重要だったら項目に入れましょうよと素直に思いますけど、どうなんですかね。もう同じことを聞いても答弁は同じだと思うので繰り返しませんが、ぜひ入れていただきたいと思います。
 次なんですけれども……(西山次長理事兼務発言を求む)どうぞ。

○西山次長理事兼務 先生、先ほど重症患者の状況ですとか病床の状況も踏まえてモニタリングに入れるべきだというお話がございましたけれども、済みません、お時間をいただいて、少しご説明をさせていただきたいと思います。
 このモニタリングにつきましては、感染状況の迅速な把握と、繰り返しになりますけれども、重症患者に応じた医療体制、これを把握するためのモニタリングでございます。おっしゃるように、ここには感染状況四項目、医療体制四項目で数字は示しておりますけれども、分析に当たりましては、専門家の中では、この数字以外にも、新規陽性者の年齢別の発生状況ですとか、患者の動向、それから病床別の入院患者数等も参照して、そういうものを総合的に把握して、こういう四段階でご説明をさせていただいているということでございますので、言葉足らずでございましたけど、申しわけございません。

○宮瀬委員 それもやっているよということなので、じゃあ、ぜひこの中に入れてほしいと思います。東京ルールの適用数ももちろん大事ですけど、この項目を入れてくださいよというのが趣旨でございます。
 次なんですけれども、先ほど質疑の中でもありましたガイドラインなんですが、やっぱり都民の皆さんが大変危惧されているのは、私、全ての業界を悪くいうつもりもありません。ちゃんとやっているホストクラブ、キャバクラ、スナック、あると思います。ただ、一部のそういった店舗では、お酒の回し飲み、大声を出す、感染対策もマスクもみんなしていないですよといった報道も流れています。
 そうすると、ちゃんとやっている地域、ちゃんとやっているお店も影響を受けて、やっぱり大変お客さんも減ってしまうと思いますけれども、そういった対策を今後どうするのか伺います。

○猪口総合防災部長 事業者向けガイドラインにつきましては、業界団体が作成したガイドラインに基づきまして、東京都の方でわかりやすく取りまとめたものでございます。
 ガイドラインの遵守の徹底につきましては、ご指摘のとおり、しっかりやっているところ、あるいはちょっと不足しているところ等、あるのは承知しております。
 我々としまして、まずはガイドラインに沿った感染防止対策をしっかりやっていただくということを、先ほどのステッカーの普及とあわせて、広く普及していくということをやっていきたいというふうに考えております。

○宮瀬委員 ガイドラインの普及だけじゃなくて、多分、ご答弁間違えられているのかなと思いますけれども、ホストクラブやキャバクラ、スナック等で感染が広がっている、今後の対応をどうするんですかという質問ですけれども、ガイドラインだけの話じゃないと思うんです。

○高島危機管理調整担当部長 ホストクラブ等の店舗に対しましては、業界団体や関係区市町村を通じて、さらなるガイドラインの徹底を依頼してございます。
 また、夜のまちにおける感染症拡大防止のために、豊島区と連携して、区が個別店舗の従業員に対するPCR検査の勧奨を行うとともに、クラスター等が発生した場合は休業の協力要請を行い協力金を支給する事業に、都が技術的、財政的な支援を実施する事業を開始しました。このモデル事業の効果などを検証しながら、施策を検討することとしております。

○宮瀬委員 豊島区は大変すばらしい取り組みをされていて、私も大変評価しております。
 ただ、ホストクラブの数を数えると、池袋は区が把握する数字で九軒、歌舞伎町は二百四十軒といったことがありまして、急がないといけないと思っています。新宿区とこの件、コンタクトをとっているんでしょうか。事実を教えてください。

○猪口総合防災部長 感染防止のための取り組みにおきましては、新宿区と定期的にコンタクトをとって、協議会等において施策のすり合わせ等を行っているところでございます。

○宮瀬委員 大事なことは急がなきゃいけないと思う中で、ご答弁にあった豊島区の検証をして、制度を検討していくということなんですけれども、急がなきゃいけないと思うんですけれども、もう一回いいますよ、今まさに母数が、池袋は九、新宿が二百四十です。三百軒近い。いつ新宿の、全部じゃないです、感染対策をしていない、そういったホストクラブ等への対応ができるんですか。お伺いします。

○猪口総合防災部長 申しわけございません。今、具体的な数値がすぐ出てくる状況になくて、大変申しわけございません。
 新宿区の夜のまち対策につきまして、PCRの数が多いということは十分把握しているところでございまして、現在、新宿の保健所機能の強化だとかを進めているところでございます。そういった中で、なるべく迅速にPCR検査を行うように進めているというふうに福祉保健局の方から聞いているところでございます。

○宮瀬委員 私が聞きたいのは、PCRの検査、もうどこでも今始まっています。新宿でもやっているのは知っています。
 豊島区が先駆的に個別の対応をしっかり始めているわけです。新宿の方が母数が大きいわけですから、でないと新宿は人が来れないまちになっちゃいますよ。ぜひ急いでお願いしたいと思います。
 次に、感染防止徹底宣言ステッカーといったことでございますが、どれだけの施設、店舗を対象としていて、現在のステッカー発行件数といったことをお伺いしたいと思います。これは先ほど質疑に出ていたんですけれども、私が知りたいのは、加えて、そのステッカーの普及率はどうなっているのかお伺いします。

○高島危機管理調整担当部長 ステッカーは、業界のガイドライン等に従って適切に感染防止対策を行っていく事業者の自主的な取り組みを促すものであり、都内の施設またはイベント開催時に発行しております。
 現在の申請件数は約三万六千五百件でございますが、業界団体を通じた周知や、ホームページやSNSなどの手段を通じて、引き続き普及を促してまいります。
 普及率につきましては、対象となる施設やイベントの数が明確でないため、算出することが困難でございます。

○宮瀬委員 ステッカーの普及率を算出することが困難ということでありますが、普及状況を把握するためには、分母を捉えて、分子で何%ぐらい普及したということが大事なんじゃないでしょうか。
 私は、改めて思いますけれども、数字じゃないと、どれだけ普及したのか--百万店舗のうちの一万店舗だと少ないと思います。その分母はどうなんですかということで、算出方法、いろいろ難しいと思いますけれども、いろんな条件や設定を加えて普及率を出すべきだと思いますが、見解を伺います。

○高島危機管理調整担当部長 繰り返しになりまして申しわけございませんが、普及率につきましては、対象となる施設やイベントの数が明確でないため、算出することが困難でございます。

○宮瀬委員 じゃあ聞き方を変えますけれども、東京都が協力金の支給を約十一万件出しています。東京都が五十万から百万円提供して、都がパイプを持って資金提供しています。その十一万件を分母としたときに、どれぐらいのステッカーをそこのお店に張っているか把握されていますか。

○高島危機管理調整担当部長 今のご質問につきましては、把握してございません。

○宮瀬委員 把握していないということなんですが、協力金の事業を開始するに当たって、産業労働局は、経済センサスの統計調査の分類に基づいて、休業要請の対象業種、規模をカウントしたんですよね。それが、今、数字は正確にいえませんが、たしか十五万とか十二万とか、それを分母として、今回十一万だったので、ほぼほぼ行き渡りましたよというお話を聞いています。
 それと同様に、例えば皆さんが夜のまちとか接待を伴う都内の飲食店という表現を使うのであれば、福祉保健局はその対策の予算に、約一万店舗を分母として予算をつけています。つまり、接待を伴う都内の飲食店がクラスターになっているのであれば、そこを分母として、そのステッカーが張ってあるのはどれぐらいなのか。イベントそのものにステッカーが張ってあるかはもちろん大事ですけど、イベントは単発のものです。であるよりも、今一番危機のあるところの業種に絞って、そのステッカー率をちゃんと出すべきだと私は思います。
 少なくとも十一万件の都が協力金を出した企業は、連絡先もお店の名前もわかっているわけですから、本来であれば、協力金を出すときに、対策をちゃんとやっていることがセットであるということをやっぱりチェック項目に一つ入れていただければよかったのかなと思います。
 といいますのも、第二回目の申請がたしか六月十七日からだったと思いますが、ステッカーの発表が六月十二日と。そこを合わせれば、協力金を出すかわりに対策をやってもらうこと、チェックシートにちゃんと記入してもらうこともセットでできたわけじゃないですか。縦割りではなくて、そういったことも今後は検討していただきたいと思います。
 いずれにせよ、ステッカーに関しては、店舗の皆さんが自主的にチェックをして自己申告でやっていますよといったことが挙げられているんだと思います。実効性がどう担保されるのかといったことも大変重要だと思っています。
 しかし、私、地元のお店から聞いたんですけれども、とある協力金を受けている会社、お店が闇営業をやっていると。実際、シャッターは半分閉まっているけど、お店の中でお客さんが深夜まで飲んでいるのがもう明らかにわかると。とあるお店は、私たちはちゃんとやっているのに、営業もやめているのに、特定の、そういった休業もしないのにお金を得ているようなところがあるのは困ると。だから、協力している会社の名前、店舗の名前をしっかりと東京都が公開をして、ここに載っているから、だったら協力していないのはおかしいですよねと、住民の皆さんがちゃんとチェックできるような仕組みが必要だと。なので、一刻も早く店舗の名前をホームページに出してくださいといったことがあったんですが、その名前が出るのが遅かったと。
 今回、ご提案なんですけれども、ステッカーを出している企業、店舗を東京都のホームページ等で公開するのはどうでしょうか。そうすることによって、住民の皆さん、お客さんが、事前にこの店は大丈夫かなと、対策をやっているのかなと。今、店舗の方に行って、どこに張ってあるのか確認しないと確認できない状況です。
 そういうこともございますので、名前を出して、名前が出ているからちゃんとやっているよねと都民の皆さんにチェックしていただく。私はこのお店に行ったけど、対策をやっていないのにステッカーを張ってありましたと都民の皆さんにチェックしてもらって、都に教えてもらって、都がチェックをする、その形が現実的ではないかと思いますが、見解を求めます。

○高島危機管理調整担当部長 まずは、現在、ガイドラインに基づいて感染防止対策の実施、ステッカーの普及に鋭意取り組んで、進めているところでございます。
 また、都のホームページにおいて、ステッカーを掲示している店舗のリストを掲載することを今後検討してまいります。

○宮瀬委員 検討していただけるということで、ありがとうございます。
 ただ、東京都のホームページって、申しわけないですけど、ほとんど見ている人いません。
 そこで、私、さらなる提案なんですけれども、皆さんもそうだと思いますが、ちょっと特定のアプリの名前をいうのは恐縮ですが、店舗に行くときに、食べログとかで検索しますよね。ほかの飲食店検索サービス、そういったサイト、アプリ等の企業と連携をすれば、やっているところにはステッカーマークみたいなものを設けて、この飲食店は対策している会社ですよと、行く前にネットで見て、ちゃんとやっているからここにしようかといったことにすれば、ちゃんと真面目にやっている飲食店も損をしないし、都民の皆さんも、東京都のホームページを見ることなく、そういった検索のところで、お店を探す段階で確認できると思いますけれども、見解を伺います。

○高島危機管理調整担当部長 現在、ガイドラインに基づく感染防止対策の実施、ステッカーの普及拡大を進めております。
 民間サービスとの連携等につきましても、ステッカーの普及拡大とあわせて今後検討してまいります。

○宮瀬委員 ここも検討していただけるということです。ぜひ急いでいただいて、まず、そこがどう普及していくのか、その普及したものをどう都民に知らせていくのか、皆さんの方がプロだと思いますので、ぜひ検討をしていただきたいと思っております。
 次の質問でありますが、もう一つ気になっているのが、自宅療養ですとか宿泊療養の人たちがいて、その人たちの管理がほとんどできていないと。つまり、出入りも自由だし外出も自由で、いっても聞かなくて、とめられないといったことですけれども、どのような行動制限をしているのかお伺いしたいと思います。

○高島危機管理調整担当部長 自宅療養や宿泊施設の患者に対して、感染拡大を防止する観点から、患者に対して丁寧に説明を行い、理解を求めていると福祉保健局から聞いております。

○宮瀬委員 ここは部署が該当する直接の部署じゃないので、突っ込んで聞くと恐縮なので、これは控えたいと思いますけれども、やっぱりガイドラインをちゃんとつくって、そしてそのガイドラインに基づいて、お願いではなく、知恵を絞って、自由に外出できないようにしてほしいなと思います。これは行き過ぎかもしれませんが、いうことを聞かなかった方はお名前を出しちゃうとか、そういったことが最大の抑止になると思います。
 そういった状況の中で、最後の質問になりますけれども、ゴー・ツー・トラブル--トラブルじゃない、ゴー・ツー・トラベルですね、済みません。何かいい間違えていないかもしれませんが、このキャンペーンですが、都民だけ外されてしまったと。
 私の方にいわれるのは、同じ税金を払っているのに、税負担の観点からは都民だけ外されるのはおかしい、私たちもコロナが落ちついたら旅行させてほしい、そのお金を得られるようにしてほしいとか、そのもの直接は産業労働局、ここ、部署はあんまりないと聞いているんですけれども、改めて、同様の補助金が得られるよう国に要望すべきだと思いますが、見解を伺います。

○高島危機管理調整担当部長 ゴー・ツー・トラベルにつきましては、国の政策であり、基本的には国の判断で行われるものであると認識してございます。

○宮瀬委員 こんなばかにした答弁はありませんよ。だって、所管の部署もいろいろ絡み合っていますけど、国の事業だと、国の判断だとわかっていますけれども、その国に、東京都が、皆さん、横串の代表である総務委員会の方で要望を出してほしいと、都民の皆さんの不満を国に上げてほしいといっているのに、国の判断で行われるって、ちょっとおかしくないですか。もう一回答弁を求めます。

○猪口総合防災部長 先生ご指摘のゴー・ツー・トラベルに加えまして、先ほど申しましたように、特措法の改正だとか、さまざまな課題が今現在ございます。そういったさまざまな課題については、今後、国ともいろいろな意見交換を通じて、都の考え方とか、そういったものについてはしっかりと伝え、改善すべきところは改善していくと、そういうふうに考えてございます。

○宮瀬委員 そう最初からいってくださいよ。国の判断によるとか、本当に私もちょっとびっくりしますよ。
 もう時間ですので、本当はやっぱり、最近届いている声として、テレワークを今までやっていたのに、緊急事態宣言が明けて会社がテレワークをさせてくれない、密を避けろといってもどうしても満員電車に乗らざるを得ない、何とかしてほしいという切実な訴え、聞いています。それはもう完全に他局なのでいいませんし、テレワークの補助とかをどうやって企業にお願いするのか、さまざま課題があります。
 ほかの委員の皆さんもおっしゃっていたように、部署が違うとかという話もなるべくせず、そのために対策本部会議と横串を刺してあるわけですから、対応をお願いして、質問を終わります。

○山内委員 私からも、緊急事態措置終了後の感染拡大防止対策についてお伺いしたいと思います。
 新型コロナウイルス感染症の新規感染者数は、七月に入り百人を超え、九日からは二百人超えもあり、感染拡大がとまりません。七月十五日、臨時記者会見で小池知事は、現在の状況は感染拡大警報を発すべき状況だと考えている、都の基本的な方針として、検査、医療体制の強化や、都民や事業者への要請など、多面的な対策を的確に講じていくと述べられました。
 一方、宣言解除後、国も東京都も、感染拡大防止と経済社会活動を両立させるとしてきましたが、イベントの緩和やゴー・ツー・トラベルなど、経済優先にかじを切り過ぎているとの批判もあり、両立のちぐはぐさが目立っていると考えます。緊急事態宣言解除後の東京都の経過は、今後の感染症対策に重要であり、課題を整理する必要があると思います。
 そこで、五月二十二日の新型コロナウイルス感染症を乗り越えるためのロードマップ発表後から、これまでの経緯についてお伺いいたします。

○高島危機管理調整担当部長 緊急事態宣言が五月二十五日に解除されたことに伴いまして、都は、翌日にロードマップのステップ一に移行いたしました。
 その後、ロードマップの骨格を発表した同月十五日から約二週間のモニタリング指標の状況の評価等を踏まえ、六月一日にステップ二に移行いたしました。
 翌六月二日には、感染者数が病院の集団感染の影響もあり、三十四人と五月十四日以来の三十人以上となり、専門家の意見も踏まえまして、東京アラートを発動して都民に警戒を呼びかけました。
 その後、モニタリング指標の感染状況の数値が基準を下回ったことから、六月十一日に東京アラートを解除するとともに、翌十二日にステップ三に移行し、十九日に全ての施設について休業要請を緩和いたしました。
 七月一日からは、新たな項目によるモニタリングを開始したところでございます。

○山内委員 新型コロナウイルス感染症を乗り越えるためのロードマップには、ロードマップのイメージ、これが示されております。現在どの段階にあると捉えているのかお伺いいたします。

○高島危機管理調整担当部長 都は、六月十九日に、全ての施設につきまして休業要請を緩和し、適切な感染拡大防止策を講じながら本格的な経済社会活動や都民生活を営む、ウイズコロナという新たなステージに入りました。
 ロードマップ作成時と現在では、検査、医療体制等が異なっており、以前のロードマップ上における段階を示すことは適切ではないが、七月十五日に開催されましたモニタリング会議では、専門家の方から、現時点における感染状況について、四段階の最高レベルの、感染が拡大していると思われるに位置づけられたところでございます。

○山内委員 このロードマップは、発表された当初から、東京アラートの発令のタイミングなどから、見直しの必要性が指摘されていました。しかし、第二波に備えた体制整備や感染症を乗り越えるためのロードマップの必要がないといっているわけではありません。
 ご答弁の中に、ロードマップ作成時と現在では、検査、医療体制が異なってきており、以前のロードマップ上における段階を示すことは適切ではないというご答弁がありました。適切ではないというのは、どういう意味なんでしょうか。このロードマップは、もう生きていないということなんでしょうか。予測はしがたい、予測は難しいとはいえ、これにかわるロードマップはつくらないということなのでしょうか。
 先ほど来、質疑、答弁を聞いていましたけれども、このロードマップに対する見解についてはとても意味不明でした。急ではありますけれども、答弁お願いできればと思いますが、お願いいたします。

○猪口総合防災部長 ロードマップにつきまして、先ほど来申し上げていますように、当時の休業要請等の緩和の目安としまして都民にわかりやすくお示しすると。そういった中で、東京アラート、あるいは、検査、医療体制の現状につきましても、当時の状況に即しまして場所を示したところでございます。
 現在の段階につきまして、この図面上のどの場所なのかということについては、これはなかなか専門家の方々のご意見もお聞きしなければなりません。なかなか困難である、そういう意味で申し上げたところでございます。
 それに加えまして、先ほど申しましたように、じゃあ現在の段階がどういう段階なのか、危機的な状況なのかということに関しましては、七月十五日のモニタリング会議で、特にこの感染状況については、もう本当に最高レベルの、感染が拡大していると思われるという状況でございますということで、専門家の方々からのご意見をいただいているところでございます。

○山内委員 今の事態ということを捉えてのご答弁だったかと思います。感染予防と経済の両立を図っていくのか、市民にどうやってやっていくのか丁寧に伝えているというのは、今の現状ではなかなかそれがいえないと思っています。
 感染予防と経済活動の間で当惑しているのは市民です。政府は五月二十五日、緊急事態宣言の終了に伴い、イベントや展示会の開催制限の段階的緩和の目安を発表しました。八月一日をめどに、人数の上限を解除する予定といたしました。東京都の新型コロナウイルス感染者数は、先ほども、最初に示しましたけれども、七月に入り二日から連続百人を超え、九日から連続二百人を超える状況など続いているにもかかわらず、政府は経済重視にかじを切り、これまでの予定のまま、八月一日からイベント参加の人数上限を撤廃すると方針を示しています。
 これに対する東京都の見解をお伺いいたします。

○高島危機管理調整担当部長 都は、イベントの規模について、国の方針に合わせて緩和を進めてきました。一方、現在の感染状況は、四段階のうち最高レベルの、感染が拡大していると思われるに位置づけられておりまして、都は、感染拡大警報を発し、最大限の警戒をしているところでございます。
 八月一日からのイベント参加の人数上限の撤廃につきましては、今後の感染状況や医療提供体制のモニタリングの結果などを踏まえ、国と連携しながら適切に対応してまいります。

○山内委員 さらに政府は、ゴー・ツー・キャンペーン、ゴー・ツー・トラベル開始を前倒しして、七月二十二日からにすると発表いたしました。
 近隣自治体などから都の自粛を求める声が相次いだところですが、ゴー・ツー・トラベルの対象から東京を除外することが直前の十七日に決定をいたしました。これについて東京都の見解、お伺いいたします。

○高島危機管理調整担当部長 ゴー・ツー・キャンペーンにつきましては、国の政策であり、まずは国が適切に判断する必要があると考えてございます。
 一方で、現在の感染状況を踏まえ、都外の不要不急の移動につきましても自粛をお願いしているところであり、都民、事業者に対して、改めて感染拡大防止対策を徹底することが重要であると考えてございます。

○山内委員 在宅支援をしている団体からは、感染予防についての研修やPCR検査の要望が届いています。
 これまで都は、専門家による事業者ごとに取り組むべきガイドラインに沿った感染防止策を説明する講習会や、店舗等における運用実態を踏まえた現地アドバイスを実施してきたということです。
 ガイドラインをどのように周知をし、その効果はどうなのか、また、研修、講習会はどのように行われ、効果はどうなのか、教えていただきたいと思います。

○高島危機管理調整担当部長 都は、ガイドラインの内容をイラストを用いてわかりやすく解説した事業者向け東京都感染拡大防止ガイドブックをホームページに掲載するなど、広報に努めていくとともに、業界団体等を通じて感染防止対策のチェックリストの活用を促しております。
 加えて、業界団体と連携し、専門的な知見を有するアドバイザーによる事業者向けウエブ講習会を開催するとともに、現地確認の希望があった店舗については、現地に赴き、より実践的なアドバイスを行っております。
 これらの取り組みを通して、ガイドラインの周知を図り、感染拡大防止の取り組みを進めてまいります。

○山内委員 東京都の新規感染者数が連日注目を集めています。通常は午後五時ごろに発表されると聞いていますが、二百人超えの二百二十四人となった七月九日は午後三時ごろ報道され、ある日は二百八十人を超えそうだと午前中から速報が流れました。しかも、後になってから、新規感染者が多い日は検査数が三千四百人ぐらいだった、あるいは四千人だったとか、少ないときは五百人くらいしか検査をしていないと知らされます。
 定時に、検査件数が何件で、そのうちの集団検査が何件で、感染経路が不明が何件でと、きちんと同じ基準で同じ様式で発表されるなら、情報を受け取る市民も理解しやすいと思います。発表の仕方が統一されていない、このことは非常に問題だと思っています。
 また、新型コロナウイルス感染症発生届、これはいまだにファクスで送られているということを聞いております。問題が指摘されながらも、業務の進め方なんですが、改善されていません。五月二十二日のロードマップにある休業要請等の緩和措置というのは、着々と進められています。ロードマップの第二版には、緩和のステップスリーに、他県への移動の自粛は六月十八日までと期日目標というのを示されているんですね。そういう細かいところまで示されていて、やっぱり緩和ありきという感じが否めないんです。
 一方、都内全体での検査処理能力は、最大一日約一万件を目指すとしていましたけれども、達成できていません。病床数の確保も十分ではありません。宿泊療養のホテルの確保も今、危ぶまれているところです。何がネックになっているのか、どう改善すればよいのか議論していく、このことが重要だと思います。新しい日常についても、熱中症が危惧されている中でどうしたらいいのか、市民にわかりやすく示すことも必要になってきています。
 今挙げたことというのは、皆さん、福祉保健局所管だというふうにおっしゃるかと思いますけれども、総務局に、それを統括するという重要性というものが今までもいわれていたかと思うんです。私が六月五日の総務局の質問のときに、ご答弁の中に、感染症防止と経済社会活動の両立を図りながら、新しい日常が定着した社会を実現すること、その実現に当たっては、各局等の緊密な連携が必要、都では、新型コロナウイルス感染症への対応について、知事を本部長、各局長等を本部員とする東京都新型コロナウイルス感染症対策本部において、総務局が関係各局の総合調整を図るとともに、各局等が相互に連携し、感染症対策や経済支援などを迅速に展開していく、引き続き総務局が総合調整を行い、オール都庁で的確に対策を実施すると答弁していました。
 相変わらず、所管、所管と連呼されているのは非常に遺憾です。この難局を乗り越えるには、対応について答えられる総務局であってほしい。このことを要望いたしまして、私の質問を終わります。

○入江委員 ウイズコロナの時代に、感染拡大防止と経済社会活動の両立を図りながら、新しい日常が定着した社会を実現していくということが何よりも重要です。事業者が営業を継続するに当たり、都が、六月十二日からですが、感染拡大防止のガイドラインやチェックシートをいち早く作成したことは評価いたします。大変簡単なチェックシートではありますけれども、二十一項目ぐらいありまして、それを事業者、店主の方がみずから一つ一つ確認していくことで、非常に意識が高まり、感染拡大防止策の徹底につながると思います。今後一層、都内事業者にこうした取り組みが普及していくように働きかけていただきたいと思います。
 私の地元は港区ですが、ミシュランの星があるレストランから非常にカジュアルなお店まで、飲食店がとても多いので、さまざまなお声が届いております。実際にチェックシートによる感染防止徹底宣言ステッカーの作成を試みた店舗からは、例えばソーシャルディスタンスについて、業界のガイドラインでは、できるだけ二メートル(最低一メートル)と書いてあるのに、都のチェックシートでは、できるだけ二メートルとしか書いていなくて、どこまで取り組めばチェックしてよいのか非常に判断に迷ったという声を聞きました。
 店舗でのソーシャルディスタンスというのは、その距離によって店舗内の客数が決まるわけで、日々の売り上げに影響しますので、重要な問題です。感染拡大防止チェックシートは、店舗が取り組むべき事項を簡潔な文章で二十一項目程度に表記せざるを得ない等、いろいろと制約が多いとは思いますが、さらに都民の感染拡大防止策の基準をわかりやすく示すべきと考えます。見解を伺います。

○高島危機管理調整担当部長 事業者向け東京都感染拡大防止ガイドラインは、新型コロナウイルス感染予防対策を行う際の基本的な取り組みについて整理したものでございまして、ガイドラインをもとに、感染拡大防止チェックシートを作成してございます。
 また、ガイドラインの内容をイラストを用いてよりわかりやすく整理した事業者向け東京都感染拡大防止ガイドブックを作成し、一層の周知に努めているところでございます。
 今後、事業者が感染防止対策に取り組みやすいよう、ご指摘のあったソーシャルディスタンスの考え方も含め、ガイドラインやチェックシートで問い合わせの多い項目について、よくある質問のページを作成し、考え方や取り組みの目安などをわかりやすく示していくということを考えてございます。

○入江委員 よくある質問をQアンドAの形式で説明するページを作成するとのことですので、チェックする事業者の疑問の解決につながると思います。この感染防止徹底宣言ステッカーの発行店舗数は、これまでも三万六千件と出ておりますが、十五日の小池知事の記者会見後に急増しております。港区においてもかなり数がふえております。
 ステッカーを掲示すればよしというわけではなく、これまでも質問にございましたが、その後の毎日の店舗営業や運用において、感染拡大防止策がきっちりと守られているかどうかということが大変大切です。ぜひ、ステッカー掲示後のフォローアップやチェックの仕組みを考えていただきたいと思います。
 この感染防止対策を行っている、安全・安心であるというステッカーを発行するという取り組みは、死活問題にかかわるので、民間も非常に熱心に取り組んでいます。国の省庁がバックとなって、全国二十五万以上の事業所を会員として、講習をし、ステッカーを発行し、研修も行い、お客様の評価を受ける、そういうことを行う一般社団法人の立ち上げなどもあると聞きました。
 行政主導でも民間主導でも、結論は、一店でも多くの店が感染拡大防止策をきっちりとやっていただくということが目標だと思いますので、ぜひさまざまな動向も注意していただいて、例えば連携するとか、そういったこともお考えいただければと思います。
 その一方で、民間はどうしても、会員にする際に少なからず会費を取って研修をしたり指導をするわけですので、そうした会費も払えない、払いたくないという小さな事業者もおりますので、ぜひそういうところにこそ、東京都はしっかりと感染拡大防止の指導徹底を行っていただきたいと思います。
 さて、緊急事態宣言下における要請対象外の業種を除く各業界への一律の休業要請は、感染拡大の抑制という観点から一定の効果があったと考えられますが、一方で、協力金の支給など都による適切なサポートがあったとはいえ、対象業種や個別店舗に与えた経営上の打撃は甚大でした。消費税が一〇%になって客足が減り、そこにコロナによる休業要請で、飲食業は壊滅的になったというお声を経営者、またシェフの方からも多く聞きました。
 その一方で、七月に入ってから新規感染者数が百人、ときには二百人を超える日が続き、再び緊急事態宣言を行い、休業要請をかけるべきではないかといった意見もございます。しかし、いずれの業種においても、採算性を度外視して、都が作成したガイドラインやチェックシートに記載されている感染拡大防止策に真摯に取り組んでいる店舗も多くあります。
 こうした状況を踏まえて、今後、事業者に対して、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく休業要請等を行う場合には、業種ごとの一律の要請ではなく、クラスターを発生した店舗や適切な感染防止対策を講じていない店舗など、ターゲットを絞ったピンポイントでの休業要請を行うべきだと考えます。見解を伺います。

○高島危機管理調整担当部長 最近の感染状況としまして、新規陽性者に、接待を伴う飲食店の関係者が多く、また、会食における感染のケースも目立つようになってまいりました。こうした中、先週十五日には、モニタリング会議や専門家の意見を踏まえて、新型インフルエンザ等対策特別措置法第二十四条第九項に基づき、ピンポイントの対策として、都民に、感染拡大防止ガイドラインに示された十分な感染防止対策がとられていない接待を伴う飲食店等の利用を避けるように呼びかけました。
 また、事業者に対しましては、ガイドラインに基づく感染防止対策を徹底し、感染防止徹底宣言ステッカーの店頭への表示を要請いたしました。
 今後、こうした対策の効果を見きわめつつ、高齢者の感染状況や重症者の状況なども勘案し、ガイドラインを遵守していない店舗に対する休業要請等を講ずることも検討してまいります。

○入江委員 今のご答弁で、ガイドラインを遵守しない店舗など、ターゲットを絞ってピンポイントでの休業要請などは検討するということで、業種ごとに一律での休業要請は行わないということが改めてわかりました。そして、最近の感染者数の増加は、小池知事も発言しているとおり、検査人数の拡大によるところも大変大きいと思います。
 都では、現在、日々の検査人数や重症患者数などを新型コロナウイルス感染症対策サイトに載せるようにするなど情報発信に取り組んでいますけれども、マスコミによる報道の中には、こうした検査状況などの変化を十分には伝えず、新規感染者数の増加のみを報じて、都民の不安をあおる場合もございます。都として、指標に基づくモニタリング状況や都民への呼びかけの内容などをよりわかりやすく、多くの人に届くように発信すべきではないかと考えます。見解を伺います。

○高島危機管理調整担当部長 経済社会活動や都民生活を営みながら感染拡大防止を図るためには、都民に対して正確な情報をわかりやすく発信することが重要でございます。
 このため、検査人数の増大を背景に、新規陽性者数の増加している状況など、モニタリングの状況及びこれを踏まえた都民への呼びかけ等につきまして、新型コロナウイルス感染症対策サイトを初めとしたホームページ、ツイッターのほか、知事による記者会見や動画配信などを通じて発信を行ってございます。
 今後とも、こうしたさまざまなツールを活用し、モニタリングの状況等の正確かつわかりやすい広報に取り組んでまいります。

○入江委員 新規感染者数の推移のグラフは、もうマスコミでも毎日毎日取り上げられるんですけれども、右肩上がりになっている検査人数のグラフというようなものも、ぜひ都民の目によく届くように工夫をお願いしたいと思います。
 さて、新しい日常が定着した社会を実現していく上では、都民一人一人が感染拡大防止に資する行動を毎日確実に実践していただくことが重要です。都は、新しい日常において実践すべき取り組みの一つとして、手洗いの徹底、マスクの着用を挙げています。一般に、日本人は欧米の方に比べてマスクの着装率が高いといわれていますが、都民からは、特にエレベーターの中などで、若者がマスクをせずに大声で会話をしていて大変不安であるといったお声を聞きます。
 マスクの効果についてはさまざまな意見がありますが、飛沫の拡散を物理的に抑止する効果があることは実証されています。小池知事も会見などを通し、手洗いの徹底、三つの密を避ける行動などとともに、マスクの着用などを都民に繰り返し呼びかけているところです。同時に、熱中症にも十分にお気をつけくださいと発信されています。
 今後も、小池知事の発信力なども生かしながら、都民に対してマスクの着用など、お一人お一人がすぐにできる感染拡大防止対策の実践を効果的に働きかけていくべきと考えます。見解を伺います。

○高島危機管理調整担当部長 都におきましては、これまで、知事の記者会見、ホームページやSNSによる情報発信、「広報東京都」や新聞広告などさまざまな方法を用いまして、手洗いの徹底、マスクの着用などの新しい日常の定着に向けた取り組みの実践をお願いしております。
 また、先週末からは、知事みずからが出席し、感染拡大防止ガイドブックの内容を解説したデイリーアドバイスの発信を開始いたしました。
 さらに、若者や高齢者に向けて、会食など感染リスクの高い日常のシチュエーションを例示し、一人一人が感染しない、感染させない行動をとっていただく動画を現在作成中でございます。
 今後とも、さまざまな工夫を凝らした取り組みを重層的に展開していくことで、効果的な広報を行ってまいります。

○入江委員 感染させない行動をとっていただくための動画が間もなくできるということですので、期待したいと思っております。
 続いての質問は、実効性のある感染拡大防止策を実行するためには、地域の実情を理解する地元区市町村との連携が非常に重要だという質問なんですけれども、既に山手局長初め、ご答弁をいただいておりますので、あわせて意見を申し添えさせていただきますと、区市町村との連携が非常に重要なんですけれども、第一波への対応でも明らかなように、保健所を初めとする区の体制も逼迫しております。また、コロナ対策に係る財政的な負担も大きいです。ですので、今後の感染拡大防止を確実にするためには、区市町村との連携を一層深めなければいけないと思いますが、状況に応じて必要な人的または財政的な支援をさらに行っていただくことをお願い申し上げます。
 飲食店、小売業者などあらゆる事業者が、感染拡大防止策を徹底して行いながら営業を継続し、経済の立て直しを行うことが急務です。感染死を防ぐと同時に、経済死、つまり自殺を防がなくてはなりません。都民の安全・安心を担保できるように、迅速で確実な感染拡大防止策がもっともっと浸透する取り組み、その強化を、局を挙げて取り組んでいただきたいということを強く要望しまして、質問を終わります。

○早坂委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○早坂委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で総務局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時五十二分散会

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