総務委員会速記録第十一号

平成二十九年十月三日(火曜日)
第一委員会室
午後一時開議
出席委員 十五名
委員長菅野 弘一君
副委員長谷村 孝彦君
副委員長中山ひろゆき君
理事内山 真吾君
理事中屋 文孝君
理事荒木ちはる君
山内れい子君
奥澤 高広君
斉藤やすひろ君
福島りえこ君
西沢けいた君
原 のり子君
山田ひろし君
とくとめ道信君
早坂 義弘君

欠席委員 なし

出席説明員
政策企画局局長長谷川 明君
次長理事兼務岩瀬 和春君
総務部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務横山 英樹君
青少年・治安対策本部本部長大澤 裕之君
総合対策部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務森山 寛司君
総務局局長多羅尾光睦君
次長榎本 雅人君
総務部長矢田部裕文君
選挙管理委員会事務局局長浜 佳葉子君
人事委員会事務局局長松山 英幸君
任用公平部長矢岡 俊樹君
監査事務局局長岡崎 義隆君

本日の会議に付した事件
意見書について
付託議案の審査(決定)
・第百三十二号議案 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用並びに特定個人情報の利用及び提供に関する条例の一部を改正する条例
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について

○菅野委員長 ただいまから総務委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 過日の委員会で理事会にご一任をいただきました意見書一件につきましては、調整がつかなかった旨、議長に報告すべきであるとの結論になりましたので、ご了承願います。

○菅野委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 それでは付託議案の審査を行います。
 第百三十二号議案を議題といたします。
 本案につきましては、既に質疑を終了しております。
 この際、本案に対し発言の申し出がありますので、これを許します。

○原委員 私は、日本共産党都議団を代表して、議案百三十二号について反対する立場から意見表明を行います。
 本議案は、特別支援学校への就学のための経費支弁事務におけるマイナンバー制度による情報連携の項目に生活保護関連情報を追加するものです。
 質疑を通じて、マイナンバー提示でなくても、従来どおり、生活保護受給証明書の提出による申請も可能であることが確認されました。このことについては、現場に周知徹底を丁寧にしていただき、混乱や戸惑いが起こらないように十分な配慮を求めます。
 私たちは、一人一人のプライバシーを危険にさらすマイナンバー制度自体に反対しています。また、都が独自に情報連携の項目をふやすことについては慎重にすべきであると考えます。
 二〇一七年六月八日の参議院総務委員会において、我が党の山下芳生参院議員がマイナンバー制度について質疑を行いました。その中で、アメリカのSSN、ソーシャルセキュリティーナンバーの被害について指摘しています。アメリカでは、このSSNをさまざまな用途に使用できるようになっていました。それが、情報漏えいによる成り済まし被害が深刻になり、二〇一四年には、アメリカの十六歳以上の人口の七%に当たる延べ一千七百六十万人が被害に遭っています。他人に成り済ましてクレジットカードを発行し、買い物をするなどの被害です。
 このSSNとマイナンバーに共通しているのは、一つの番号でその用途を広げていくことの危険性です。用途が広いために情報漏えいのリスクが高まり、被害も大きくなるのです。アメリカでは、共通番号をやめて分野別番号への転換が始まっています。
 こうした例を見ても、マイナンバーの適用拡大は慎重にすべきであり、とりわけ今回の議案のように、最もプライバシーに配慮が必要な方を対象にしていくことについては、慎重の上にも慎重にすべきと指摘します。
 あわせて、マイナンバー制度は施行から二年ほど経過していますが、経年によるリスクも指摘しなければなりません。年数がたつことにより、それだけマイナンバーの取り扱いにかかわる人がふえます。ヒューマンエラーが心配されます。
 ことしの二月、静岡県湖西市で、ふるさと納税をしていた人のうち、千九百九十二人について、別人のマイナンバーを他の自治体に送付するという過去最大規模の個人情報流出事故が起きました。改めて、制度開始前から指摘されていたマイナンバー制度自体の問題を露呈しました。
 こうしたマイナンバー制度そのものの問題点もあわせて指摘し、本議案には反対をいたします。

○菅野委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 第百三十二号議案を採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○菅野委員長 起立多数と認めます。よって、百三十二号議案は原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○菅野委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項については、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○菅野委員長 ご異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○菅野委員長 次に、今後の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせしましたので、ご了承願います。

○菅野委員長 この際、所管六局を代表いたしまして、多羅尾総務局長から発言を求められておりますので、これを許します。

○多羅尾総務局長 本定例会にご提案申し上げておりました議案につきましてご決定を賜り、まことにありがとうございました。
 この間に頂戴いたしました貴重なご意見、ご提言等につきましては十分尊重させていただき、今後の都政運営に生かしてまいります。
 今後とも、より一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願いを申し上げまして、簡単ではございますが、御礼の言葉とさせていただきます。ありがとうございました。

○菅野委員長 発言は終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時五分散会

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