総務委員会速記録第九号

平成十八年九月十四日(木曜日)
第一委員会室
   午後一時二分開議
 出席委員 十四名
委員長山下 太郎君
副委員長鈴木あきまさ君
副委員長増子 博樹君
理事吉倉 正美君
理事吉原  修君
理事古館 和憲君
宇田川聡史君
後藤 雄一君
高木 けい君
橘  正剛君
倉林 辰雄君
比留間敏夫君
柿沢 未途君
田中  良君

 欠席委員 なし

 出席説明員
総務局局長大原 正行君
危機管理監中村 晶晴君
理事島田幸太郎君
総務部長岳野 尚代君
行政改革推進部長松崎  茂君
行政改革調整担当部長多羅尾光睦君
IT推進室長加島 保路君
首都大学支援部長影山 竹夫君
人事部長中井 敬三君
参事中西  充君
主席監察員齋藤  進君
行政部長前田 信弘君
多摩島しょ振興担当部長松本 栄一君
都区制度改革担当部長森 祐二郎君
参事廣瀬 秀樹君
総合防災部長石野 利幸君
勤労部長野口 宏幸君
法務部長中村 次良君
統計部長金子  優君
人権部長田村 初恵君

本日の会議に付した事件
 総務局関係
第三回定例会提出予定案件について(説明)
・特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
・市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例
・電子署名に係る地方公共団体の認証業務に関する法律施行条例の一部を改正する条例
・東京都消防訓練所条例の一部を改正する条例
報告事項(説明)
・行財政改革実行プログラムについて
・平成十七年度東京都監理団体経営目標の達成状況・経営実績 平成十八年度東京都監理団体経営目標の設定状況について
・平成十七年度公立大学法人首都大学東京業務実績評価書について
・小笠原諸島振興開発計画(変更素案)について
・大規模停電に伴う緊急点検と今後の対策について

○山下委員長 ただいまから総務委員会を開会いたします。
 初めに、謹んでご報告申し上げます。
 桜井良之助委員におかれましては、去る七月十六日、ご逝去されました。まことに哀悼痛惜の念にたえません。故桜井委員のご冥福をお祈りし、黙祷をささげたいと思います。
 恐れ入りますが、全員ご起立願います。
 黙祷。
   〔全員起立、黙祷〕

○山下委員長 黙祷を終わります。ご着席ください。ありがとうございました。

○山下委員長 次に、本委員会の会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 次に、先般の人事異動に伴い、選挙管理委員会事務局、人事委員会事務局、監査事務局、知事本局、青少年・治安対策本部及び東京オリンピック招致本部の幹部職員に交代等がありましたので、ご紹介いたします。
 初めに、選挙管理委員会事務局長に梶原康二さんが就任されましたので、梶原局長よりあいさつ並びに交代のあった幹部職員の紹介があります。

○梶原選挙管理委員会事務局長 去る七月の人事異動で、選挙管理委員会事務局長に就任いたしました梶原康二でございます。
 山下委員長初め、委員の皆様方のご指導、ご鞭撻をいただき、公正かつ公平な選挙管理委員会の事務の執行に全力を尽くしてまいります。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 当委員会との連絡を担当します総務課長の熊谷克三でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者あいさつ〕

○山下委員長 次に、人事委員会事務局長に高橋道晴さんが就任されましたので、高橋局長よりあいさつ並びに交代のあった幹部職員の紹介があります。

○高橋人事委員会事務局長 人事委員会事務局長に就任いたしました高橋道晴でございます。
 山下委員長を初め委員の皆様方には、引き続きご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
 それでは、さきの人事異動により交代のございました当局の幹部職員をご紹介いたします。
 任用公平部長の川村栄一でございます。試験室長の長谷川登でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者あいさつ〕

○山下委員長 次に、監査事務局長に白石弥生子さんが就任されましたので、白石事務局長よりあいさつがあります。

○白石監査事務局長 七月十六日付で監査事務局長に就任いたしました白石弥生子でございます。
 山下委員長初め委員の皆様方のご指導、ご鞭撻を賜り、職務に全力を尽くす所存でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○山下委員長 次に、知事本局長から人事異動に伴い交代がありました幹部職員の紹介があります。

○山口知事本局長 さきの人事異動に伴い幹部職員の交代がございましたので、紹介させていただきます。
 儀典長の多賀敏行でございます。企画調整部長の秋山俊行です。秘書部長の長谷川均です。調整担当部長の角南国隆です。参事で横田基地共用化推進担当の滝本裕之でございます。参事で企画調整担当の小林清です。参事で特命担当の鈴木賢二です。国政広域連携・首都調査担当部長の吉田長生です。自治制度改革推進担当部長の川澄俊文です。参事で国際共同事業担当の中村長年です。どうぞよろしくお願いいたします。
   〔理事者あいさつ〕

○山下委員長 次に、青少年・治安対策本部長から人事異動に伴い交代のありました幹部職員の紹介があります。

○舟本青少年・治安対策本部長 さきの人事異動に伴い、交代のありました幹部職員を紹介させていただきます。
 治安対策担当部長の八木沼今朝蔵でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
   〔理事者あいさつ〕

○山下委員長 次に、東京オリンピック招致本部長から人事異動に伴う幹部職員の紹介があります。

○熊野東京オリンピック招致本部長 東京オリンピック招致本部の幹部職員に異動がございましたので、ご紹介をさせていただきます。
 七月十六日の人事異動により、東京マラソン事業担当部長となりました真田正義でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 この場をおかりいたしまして、一言御礼を申し上げさせていただきたいと存じます。
 ご案内のとおり、八月三十日、東京都はオリンピックの国内立候補都市として決定をいただきました。この間、先生方には大変ご指導、ご理解をいただき、またさまざまな活動を通じてご支援をいただき、厚く御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
 オリンピック招致はこれからが本番でございます。来月にも招致組織を立ち上げまして、国内での機運の盛り上げ、さらには海外での招致活動を積極的に展開してまいります。
 今後の取り組みにつきまして、詳細が決まり次第、またご報告申し上げ、ご指導いただきたいと思います。今後も本部一丸となって全力で取り組んでまいりますので、引き続きご指導、ご支援のほどをよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者あいさつ〕

○山下委員長 あいさつ及び紹介は終わりました。

○山下委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、総務局関係の第三回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取及び報告事項の聴取を行います。
 なお、提出予定案件及び報告事項につきましては、本日は説明を聴取し、資料要求することにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承を願います。
 これより総務局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い総務局長に大原正行さんが就任されましたので、大原局長よりあいさつ並びに交代のあった幹部職員の紹介があります。

○大原総務局長 去る七月十六日付で総務局長に就任をいたしました大原正行でございます。総務委員会の委員の皆様方におかれましては、平素より総務局の事務事業にご理解とご協力を賜りまして、ありがとうございます。私ども総務局職員一同全力を挙げまして、事務事業の円滑かつ適切な運営に取り組んでまいります。
 山下委員長を初め各委員の皆様方にはご指導、ご鞭撻のほどをよろしくお願い申し上げる次第でございます。
 続きまして、さきの人事異動に伴いまして就任をいたしました当局の幹部職員を紹介させていただきます。
 危機管理監の中村晶晴でございます。総務局理事で人権担当の島田幸太郎でございます。総務部長の岳野尚代でございます。行政改革推進部長の松崎茂でございます。行政改革調整担当部長の多羅尾光睦でございます。人事部長の中井敬三でございます。主席監察員の齋藤進でございます。多摩島しょ振興担当部長の松本栄一でございます。都区制度改革担当部長の森祐二郎でございます。参事で特命担当の廣瀬秀樹でございます。総合防災部長の石野利幸でございます。勤労部長の野口宏幸でございます。統計部長の金子優でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
   〔理事者あいさつ〕

○山下委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。

○山下委員長 次に、第三回定例会に提出を予定されております案件について理事者の説明を求めます。

○大原総務局長 それでは、今定例会に提出を予定しております条例案四件につきまして、概要を説明させていただきます。
 恐れ入りますが、資料第1号、平成十八年第三回東京都議会定例会提出予定条例案の概要をごらんいただきたいと存じます。
 表紙の次に目次がございます。
 番号の1、特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例、及び番号の2、市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例でございます。これらの条例案は、関係法令の改正等に伴い、特別区及び市へ新たに事務を移譲するため、規定の追加等を行うものでございます。
 続きまして番号の3、電子署名に係る地方公共団体の認証業務に関する法律施行条例の一部を改正する条例でございます。この条例案は、関係法令の改正に伴い、所要の規定整備を行うものでございます。
 続きまして番号の4、東京都消防訓練所条例の一部を改正する条例でございます。この条例案は、消防組織法の一部改正等に伴い、所要の規定整備を行うものでございます。
 以上が今定例会に提出を予定しております案件の概要でございます。
 詳細につきましては、総務部長から説明をさせていただきます。どうぞよろしくご審議のほどをお願い申し上げます。

○岳野総務部長 それでは、今定例会に提出を予定しております条例案四件についてご説明させていただきます。
 恐縮でございますが、お手元の資料第1号、平成十八年第三回東京都議会定例会提出予定条例案の概要の一ページをごらんください。
 番号1、特別区における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例、及び番号2、市町村における東京都の事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 大気汚染防止法の改正に伴いまして、特別区及び市が新たに事務処理を行うための規定を追加するほか、所要の規定整備を行うものでございます。施行日はいずれも公布の日を予定しております。
 二ページをごらんいただきたいと思います。番号3、電子署名に係る地方公共団体の認証業務に関する法律施行条例の一部を改正する条例でございます。
 電子署名に係る地方公共団体の認証業務に関する法律の一部改正に伴いまして、電子申請等の手続において、利用者が電子署名を行ったことを確認することができる者として、新たに団体署名検証者が創設されたことを受け、条例における情報提供手数料の納付を義務づける者の範囲に団体署名検証者を追加するものでございます。施行日は平成十八年十一月一日を予定しております。
 番号4、東京都消防訓練所条例の一部を改正する条例でございます。消防組織法の一部改正等に伴い、所要の規定整備を行うものでございます。
 改正の主な内容につきましては、消防組織法第二十六条を消防組織法第五十一条第一項に改めることなどでございます。施行日は公布の日を予定しております。
 以上、簡単ではございますが、今定例会に提出を予定しております案件につきましての説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○山下委員長 説明は終わりました。
 この際、予定案件について資料要求のある方はご発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○山下委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○山下委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○松崎行政改革推進部長 まず、先般発表いたしました行財政改革実行プログラムにつきましてご報告申し上げます。
 恐れ入りますが、資料第3号、行財政改革実行プログラムの概要をごらんいただきたいと存じます。
 行財政改革実行プログラムは、平成十七年十一月に策定いたしました行財政改革の新たな指針を踏まえ、具体的な数値と手法に裏づけられた行財政システム改革の取り組みを明らかにしたものでございます。
 まず1、計画期間でございますが、平成十八年度から二十年度までの三年間となっております。
 2、実施計画数でございますが、二百十二の実施計画を本プログラムに掲載いたしております。
 3、改革の柱でございますが、多様な主体がかかわる豊かな公の構築、政策対応力の高い執行体制の確立、スリムで効率的な行政運営の実現の三つを掲げております。
 4、改革のポイントでございますが、継続的、長期的な懸案事項の解決と新たな課題解決に向けた体制の整備、多様な経営改革手法を積極的に導入、公営企業改革や監理団体改革の一層の推進、都民の安全・安心を確保する仕組みづくり、公務能率向上のための職場の活性化をポイントといたしまして、今後の行財政改革を推進してまいります。
 5、今後の取り組みでございますが、副知事を委員長とする行政改革推進委員会による進行管理を行うとともに、計画期間中の継続的な改革を推進するため、改革対象事業の洗い出しを行い、さらなる改革が必要な事業を追加実施計画として、今後選定してまいります。
 続きまして6、主な改革事項をご説明申し上げます。
 (1)、都民、地域(自治会、町会など)、企業、NPOなどと協働した取り組みの推進でございますが、行政サービスの提供や公共的課題の解決に向け、豊かな公の担い手となる多様な主体との協働の取り組みを一層推進するとともに、育成、支援する仕組みを構築してまいります。
 続きまして、二ページをごらんいただきたいと存じます。
 (2)、多様な経営改革手法の導入でございますが、〔1〕地方独立行政法人制度の活用、〔2〕都立病院などの新たな経営形態の検討、〔3〕東京都版市場化テストの実施、〔4〕指定管理者制度のさらなる拡大の四点を中心に進めてまいります。
 (3)、監理団体改革でございますが、指定管理者制度の導入など、監理団体を取り巻く環境の変化を踏まえ、改めて団体ごとのミッション、存在意義を検証するとともに、団体経営の戦略的展開を促進するため、さまざまな取り組みを実施してまいります。特に、戦略的経営を進めるため、原則としてすべての監理団体が向こう三年間の中期経営計画をこのたび策定いたしました。
 詳細につきましては、お手元の資料第5号のとおりとなっております。
 (4)、政策対応力の高い執行体制の確立でございますが、都庁の経営資源を一層効率的に活用するため、重要な課題に対して迅速かつ効果的な対応が可能な体制を整え、経営の戦略性を高めてまいります。
 (5)、公営企業改革でございますが、さらなる公共性の発揮や一層の効率性を追求するため、バス運転手の給料表の見直しなど、これまでにない抜本的な経営改革を実施してまいります。
 (6)、都民の安全・安心の確保でございますが、民間事業者に対する行政の規制、監視、指導、検査等について、適時適切に見直すなど、都のチェック機能を高めていくとともに、プログラム策定後も施策の追加、既存施策の充実に努めてまいります。
 最後に(7)、マンパワーの動向を踏まえた定数管理の実施でございますが、全庁挙げて、簡素で効率的な執行体制の整備や事務事業の見直しを行うなどの取り組みを進め、今後も四千人程度のさらなる職員定数の削減に取り組んでまいります。
 なお、詳細につきましては、お手元の資料第4号、行財政改革実行プログラムをごらんいただきたいと存じます。
 続きまして、監理団体の平成十七年度経営目標の達成状況と経営実績及び平成十八年度経営目標の設定状況についてご報告を申し上げます。
 恐れ入りますが、資料第6号、平成十七年度東京都監理団体経営目標の達成状況・経営実績、平成十八年度東京都監理団体経営目標の設定状況の概要をごらんいただきたいと存じます。
 まず1、平成十七年度経営目標の達成状況の概要でございますが、都は、監理団体改革の一環として、団体みずからに経営目標を設定させ、その達成度を評価しております。この評価は一般的な経営評価とは異なり、当該年度の目標に対する達成状況を評価するものであります。
 経営目標の指標は、サービスの充実と成果、財務内容の改善・向上、効率性の発揮の三項目でございます。また今後の経営戦略を展望し、より困難な課題等に対する取り組みとして、任意で戦略目標を設定しております。
 評価結果につきましては、翌年度以降の経営改善に確実に反映させるとともに、評価がより実効性のあるものとなるよう、毎年度、経営目標を適切に見直していくことといたしております。
 二ページをごらんいただきたいと存じます。(2)、平成十七年度経営目標の達成状況でございます。
 まず経営目標についてでございますが、対象四十団体中、達成率九〇%以上の団体は東京都住宅供給公社など二十七団体、達成率が七五%以上九〇%未満の団体は財団法人城北労働・福祉センターなど八団体、達成率が七五%未満の団体は財団法人東京都交響楽団など五団体でございまして、達成率九〇%以上の団体が全体の六七%となっております。
 次に、戦略目標についてでございますが、設定した十七団体のうち、達成した団体は財団法人東京都公園協会など十二団体、未達成の団体は財団法人東京都中小企業振興公社など五団体でございまして、達成率は七一%となっております。
 次に(3)、役員報酬でございますが、経営目標を九〇%以上達成し、かつ戦略目標を達成した団体の常勤トップにつきましては、十八年度の役員報酬を五%増とすることができ、九団体が該当いたします。戦略目標を厳しく精査いたしました結果、十六年度と比べ四団体減少しております。
 一方、経営目標の達成が七五%未満の団体の常勤トップにつきましては、十八年度の役員報酬が五%削減となり、五団体が該当いたします。
 三ページをごらんいただきたいと存じます。2、平成十七年度経営実績の概要でございます。
 まず(1)、公益法人でございますが、二十五団体の収入の合計は三千七百三十八億円、支出の合計は三千六百七十九億円で、収支差額の合計は五十九億円の黒字となっております。また、正味財産の合計も四千六百八十六億円となり、当期において七十二億円増加するなど、おおむね堅調な実績となっております。
 次に(2)、株式会社でございます。十七団体の収益の合計は千八百二十一億円、費用の合計は二千九百六十二億円で、当期利益の合計は千百四十一億円の赤字となっております。これは固定資産の減損会計に係る基準の適用に伴い多額の特別損失を計上したことが主因となっております。
 ただいまご説明いたしました収支の状況を団体ごとにお示しした一覧表を四ページ、五ページに掲げてございます。後ほどご参照いただければと存じます。
 最後に六ページをごらんいただきたいと存じます。平成十八年度の経営目標の設定状況の概要でございます。
 まず(1)、制度の概要でございますが、平成十八年度より中期的な視点から戦略的に経営改革を促進するため、経営目標の達成度評価制度の充実を図っております。
 主な改正点は、各団体が策定する中期経営計画を踏まえた経営目標の設定を制度化したこと、経営改革に対する取り組みを総合的に評価する仕組みを導入したことなどでございます。
 なお、役員業績評価制度につきましても、報酬への業績反映割合を拡大するなど、団体の経営改革を一層促進するよう、見直しを行っております。
 次に(2)、平成十八年度経営目標の概要でございますが、経営目標につきましては、三十八団体が都民・利用者、財務、内部管理の三つの視点から、合計で三百七十八指標を設定いたしております。公益還元の拡大や人事給与制度の見直しなど、行財政改革実行プログラムを踏まえた内容となっております。
 詳細につきましては資料第7号、平成十七年度東京都監理団体経営目標の達成状況・経営実績、平成十八年度東京都監理団体経営目標の設定状況をごらんいただきたいと存じます。
 説明は以上でございます。

○影山首都大学支援部長 平成十七年度公立大学法人首都大学東京の業務実績評価につきましてご報告申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料第8号、平成十七年度公立大学法人首都大学東京業務実績評価書の概要をごらんいただきたいと存じます。
 まず、地方独立行政法人制度につきまして簡単にご説明させていただきます。
 三ページをごらんください。
 1、定義でございますが、地方独立行政法人法に基づき、地方公共団体の対象事業のうち、民間の主体にゆだねては確実な実施が確保できないおそれがあるものを効率的、効果的に行わせるため、地方公共団体が設置する法人でございます。
 次に2、議会との関係でございますが、議決事項、報告事項、条例事項など議会の関与する事項が列挙されております。今回は、このうち〔3〕の二つ目、評価委員会による法人の業務実績の評価が実施され、知事に報告されたので、当委員会に報告し、ご説明させていただくものでございます。
 一ページに戻っていただきまして、評価制度の概要でございますが、今申し上げました根拠に基づきまして、東京都地方独立行政法人評価委員会による初めての評価でございます。
 次に2、評価方針と手順でございます。中期計画の事業の進行状況を確認すること、法人の業務運営の向上、改善に資することなどを評価の基本方針といたしまして、法人から提出された業務実績報告書をもとに、法人に対するヒアリング等を実施いたしました。
 次に3、評価の概要でございますが、評価には項目別評価と全体評価がございます。項目別評価は、教育研究、社会貢献など三十六項目につき四段階で評価いたしました。
 年度計画を順調に実施している評定一とされたものが研究の内容、都政との連携、教育研究組織の見直しの三項目。年度計画をおおむね順調に実施している評定二とされたものが入学者選抜、産学公連携などの二十九項目、年度計画を十分に実施できていない評定三とされたものが、外部資金等、剰余金の適切な活用による戦略的な事業展開などの四項目となっております。三十六項目中三十二項目が評定二以上ということで、業務実績はおおむね当初の計画どおり適切に実施されたことが認められたという評価になっております。
 次に、二ページに全体評価が記載してございます。
 総評といたしましては、公立大学法人の設立と首都大学東京の開学を同時に実施するという困難な状況の中、設定した年度計画をおおむね順調に実施していると認められる。今後、新しい理念の大学の実現と中期計画の達成に向け、さらなる努力を望むとなっております。その他、意見と要望が出されております。
 今後、今回の評価結果を法人に通知するとともに公表し、より効果的、効率的な法人運営及び大学運営が図られるよう活用してまいります。
 以上が主な内容でございますが、詳細はお手元の資料第9号、平成十七年度公立大学法人首都大学東京業務実績評価書をごらんいただきたいと存じます。
 報告は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○松本多摩島しょ振興担当部長 小笠原諸島振興開発計画(変更素案)につきましてご報告をさせていただきます。
 お手元に資料第10号として変更素案の概要版を、また資料11号といたしまして、本文及び新旧対照表を配布してございますが、本日は概要版でご説明をさせていただきたいと存じます。
 お手元の資料第10号、小笠原諸島振興開発計画(変更素案)の概要をごらんいただきたいと存じます。一ページ目のⅠの計画の変更についてでございます。
 まず、1の小笠原諸島振興開発計画でございますが、本計画は、小笠原諸島におけます平成十六年度から二十年度の五年間の振興開発の方向を示すものでございます。
 本計画は小笠原諸島振興開発特別措置法を根拠としており、国が小笠原諸島振興開発基本方針を定め、都はその基本方針に基づきまして、村の作成した計画案の反映に努めながら本計画を定めることとなってございます。
 計画の効果でございますが、計画に沿って実施される事業は、国庫補助の対象となった場合、補助率のかさ上げなどの特例措置を受けることでございます。
 次に、2の計画の変更でございます。去る五月二十三日、国はTSLの就航が困難となったことを受け、高速交通アクセス手段や観光、地上波テレビ放送のデジタル化対応などについて、基本方針を変更いたしました。都は、この国の基本方針の変更の範囲内で計画を変更することになります。
 計画変更の主な内容は、航空路の開設、観光客増加に向けた振興策及び世界自然遺産登録への取り組みなどとなってございます。
 次に、3の変更スケジュールでございますが、今回の変更素案をもとに、都議会を初め都民の皆さん方のご意見、ご提案をいただくとともに、国の協議を経まして、本年十一月下旬を目途に変更計画を決定する予定でございます。
 続きまして、二ページ目のⅡの計画(変更素案)の概要をごらん願います。なお、下線を引いた部分は今回、計画を変更した部分でございます。
 第1に、小笠原諸島振興開発の基本的考え方でございます。
 まず1、小笠原諸島の特性でございますが、地理的、自然的特性と歴史的、社会的特性について述べてございます。なお、基本方針の変更を反映いたしまして、「海洋資源の調査・開発等を行う上での活動の拠点となるべきもの」との記述を追加してございます。
 次に、2の成果及び課題でございますが、成果としては、住宅、道路等生活・産業基盤の整備を重点的に行い、島民が生活するために必要な基盤整備を進めてまいりました。
 課題といたしましては、第一に、農水産業や観光業などの産業の低迷でございます。
 第二に、外来生物の持ち込みなどが希少な自然環境に与えた影響でございます。なお、世界自然遺産登録推薦に当たっての課題について記述を追加してございます。
 第三に、本土との交通アクセスでございますが、基本方針の変更に基づき「高速交通アクセス手段の確保は、喫緊の課題である」との記述を追加してございます。
 第四に、今後予想される高齢化や高度情報化社会への対応など生活環境の整備でございます。
 次に、3の今後の方向についてでございますが、自然環境の保全と観光振興の両立による自立的発展を目指すことを振興開発の基本理念としてございます。
 振興開発施策の方向といたしましては、一つは、エコツーリズムを機軸とした島内産業の振興や、環境と調和した景観の創出など、ハード施策とソフト施策を一体とした施策の展開でございます。なお、新規観光客の開拓に向けて新たな観光振興について追加してございます。
 二つは、世界自然遺産の登録への取り組みでございます。
 三つは、本土との交通アクセスの改善、これは変更点でございます。
 四つは、生活環境の改善でございます。
 第2に、振興開発事業計画といたしまして、1の土地の利用に関する事項を初め、全部で十一事項の概要を三ページから五ページにつけさせていただいてございます。
 主な変更内容といたしましては、三ページにございますように、2の道路、港湾等の交通施設及び通信施設の整備に関する事項の中で、航空路については、将来の開設を目指して検討を行うため、村民合意を前提に、都と村で協議会を設置し、情報公開を行いながら、関係者間の円滑な合意形成を図り、PIを実施すること。都は、自然環境への影響、費用対効果、運航採算性、安全性等について総合的に調査、検討を行い、PIに反映させることの記述が追加されてございます。
 四ページから五ページにかけて記載してあります8の観光の開発に関する事項の中で、幅広い年齢層から成る観光客の開拓により閑散期の集客を図ること、観光情報を広く国内外に発信、提供し、観光地としての知名度、評価の向上を図ること、小笠原航路について、利用者の利便性や快適性の向上のため、所要時間短縮に向けた取り組みなどを関係機関と協力し、改善を目指すことなどの記述を追加してございます。
 以上、簡単でございますが、小笠原諸島振興開発計画(変更素案)の概要の説明をさせていただきました。
 なお、詳細につきましては、資料11号の変更素案本文及び新旧対照表をごらんいただきたいと存じます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○石野総合防災部長 大規模停電に伴う緊急点検と今後の対策につきまして、ご報告申し上げます。
 お手元の資料第12号をごらんください。
 まず、一ページをお開きください。
 大規模停電に伴う緊急点検の概要でございますが、停電発生の翌日、八月十五日から二十八日にかけまして、行政委員会を含みます二十五局を対象に実施しております。停電時の対応を含みますマニュアルにつきましては、二十一局で整備済みとなっております。
 二ページをごらんください。1、停電事故の概要でございます。
 今回の大規模停電は八月十四日の早朝、旧江戸川を航行するクレーン船が送電線に接触し、電線が損傷したため発生したものであります。停電発生から約一時間後の午前八時三十七分には送電が復旧しておりますが、全面復旧は十二時二十分で、停電は一都二県にわたり、全体で約百三十九万軒、うち都内では約九十七万軒に及んでおります。
 停電に伴う被害でございますが、交通機関の運行停止や信号機停止などの被害が発生しております。
 三ページをお開きください。2、都の施設等への影響と対応でございます。
 (1)、鉄道につきましては、浅草線など都営地下鉄三線で最大五十五分、りんかい線で最大一時間十六分、「ゆりかもめ」で最大二時間五十三分のおくれが生じ、合わせて六万一千人に影響が出ましたが、他の交通機関への振りかえ輸送や送電切りかえによって速やかな運行再開に努め、十分から最大二時間五十三分で復旧しております。
 四ページをごらんください。
 (6)の病院につきましては、広尾病院など三病院で停電がありましたが、自家発電機等の稼働によりまして、患者への影響はありませんでした。
 五ページをお開きください。
 (8)、都営住宅につきましては、エレベーター十七基で閉じ込めが発生しましたが、五基は保守会社が対応し、十五分から三十八分で救出し、他のエレベーターにつきましては、復電により復旧しております。
 六ページをごらんください。3の今後の対策でございます。
 今回の大停電を受け、全庁的な対策として、まず長時間停電に備えた自家発電機燃料の確保や厳密な電力供給の優先順位をあらかじめ定めておくことといたします。
 エレベーターの閉じ込めにつきましては、現在、地域防災計画の見直しの中で検討中でありますが、今回の停電対策としては、停電時着床装置つきエレベーターにつきまして、バッテリーの点検強化を保守点検業者に指導するなどしてまいります。
 また、各局では停電時対応マニュアルなどを整備しておりますが、必ずしも長時間停電への対応が十分でないことから、今後は大規模停電への対応を盛り込むなど、マニュアルの一層の整備、充実を図るとともに、停電時を想定した訓練を実施し、危機管理体制の強化を図ってまいります。さらに、停電が長時間にわたっても事業の継続が円滑に行えるよう対応策を検討してまいります。
 七ページをお開きください。各局の主な対策でございます。
 アの交通のうち都営地下鉄につきましては、今後、運転再開まで長時間にわたる場合、振りかえ輸送のための臨時配車マニュアルの整備などの対応策を検討してまいります。
 「ゆりかもめ」につきましては、今後、自家発電機により、現行より速い速度での運転が可能かどうかの検証を行い、全線復旧までの時間を最短にするためのマニュアルを整備するとともに、停電時対応訓練を強化してまいります。
 八ページをごらんください。
 ウの病院につきましては、今後、長時間停電に備え、自家発電用燃料の確保に努めていくとともに、システムダウン時の対応マニュアルを活用し、訓練等を行い、対応能力の向上を図ってまいります。
 以上が、大規模停電に伴う緊急点検と今後の対策の概要でございますが、今回の停電事故に伴い、国及び電力事業者に対して、大地震やテロなどにより、大規模停電が発生するおそれもあることから、停電対策、さらにはテロ対策を推進するよう要請を行っているところでございます。
 以上で説明を終わらせていただきます。

○山下委員長 報告は終わりました。
 この際、報告事項について資料要求のある方は発言を願います。

○後藤委員 一点お願いしたいんですけれども、資料の6号の二ページ目の役員報酬なんですけど、この役員報酬の額と決定の過程をできたらば教えていただきたいと思います。額に関しては、できたらば十年間ぐらいのものを出していただけたらばと思うんですけれども、いかがでしょうか。

○山下委員長 ほかにございませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○山下委員長 ただいま後藤委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○山下委員長 異議なしと認めます。
 理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
 以上で総務局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時四十七分散会

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