総務委員会速記録第十九号

平成十五年十二月十二日(金曜日)
第一委員会室
   午後一時二分開議
 出席委員 十四名
委員長土屋たかゆき君
副委員長中屋 文孝君
副委員長藤田 愛子君
理事富田 俊正君
理事長橋 桂一君
理事山田 忠昭君
東野 秀平君
真木  茂君
古館 和憲君
星野 篤功君
橋本辰二郎君
大山  均君
大西 英男君
吉田 信夫君

 欠席委員 なし

 出席説明員
知事本部本部長前川 燿男君
儀典長伊藤  誠君
次長只腰 憲久君
企画調整部長高橋 道晴君
秘書部長松田 二郎君
政策部長三枝 修一君
政策担当部長河島  均君
参事野口 宏幸君
参事新行内孝男君
参事岩井 壯三君
国政広域連携担当部長野澤 直明君
首都調査担当部長関口 栄一君
自治制度改革推進担当部長平田  章君
国際共同事業担当部長斉藤 一美君
治安対策担当部長久保  大君
参事高嶋  明君

本日の会議に付した事件
 知事本部関係
  報告事項(質疑)
  ・平成十六年度重点事業の策定について

○土屋委員長 ただいまから総務委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、知事本部関係の報告事項に対する質疑を行います。
 これより知事本部関係に入ります。
 報告事項、平成十六年度重点事業の策定についてに対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○山田委員 平成十六年度重点事業について、お伺いをいたします。
 知事本部の発表によりますと、今回の重点事業は、第一に、昨年策定いたしました重点施策の基本的な考え方を踏まえつつ、七つの戦略的取り組みの枠組みを引き続き維持すること、第二に、人材や情報、民間資本の集積など東京が持つ潜在力を発揮させるという視点から、これまでの先進的取り組みを、都政の各分野で積極的に展開すること、以上二つの視点で策定したとのことであります。
 平成十一年に石原東京都政が誕生して以来の足跡を見てみますと、十一年十一月に危機突破・戦略プラン、十二年十二月に東京構想二〇〇〇と、幾つかの計画が策定されてきたわけであります。こうした経緯の中で、昨年十一月に、これまでの計画とは全く装いの異なる重要施策が策定され、都政の重要課題の解決に、局横断的、総合的に取り組むという、新たな考え方が示されたわけであります。それまでは、毎年のように計画がつくり直され、議会としても戸惑いを隠せない面もあったと聞いております。
 しかし、今回は、昨年の重要施策の考え方をしっかり引き継いで重点事業を策定したということであり、重点事業方式が定着したあらわれとして、評価いたしたいと思います。
 重点事業は、昨年が二十二事業、ことしは、ややふえたとはいいましても、三十事業にすぎません。事業費は二百十億円ということでありまして、二百億円をやや超える程度であります。
 かつての計画事業のボリュームの大きさに比べますと、けた違いにコンパクトであり、こういうことをとらえて、こんなに少なくては重点事業といえないのではないかとか、あるいは、財政が厳しいから事業を絞り込まざるを得ないのだという、そういう意見、見解も一部にあるようであります。
 しかし、私は、重点事業は、政策の新たな切り口を見出したり、あるいはこれまでの事業の方向転換を促したり、ほかの事業に波及効果を及ぼしていくきっかけをつくるということなど、それぞれのねらいを持ったものが重点事業であると私は理解いたしております。そういう意味で、知事本部には、今後各局に連携をし、重点事業の効果を最大限発揮されるよう努力をしていただくことを、お願いいたしたいと思います。
 そして、次に、今回新たに加わりました東京の潜在力を発揮させるという観点についてでありますけれども、これにつきましては、我が党の樺山政調会長が、代表質問でも申し上げましたように、江戸開府以来四百年間、江戸、そして東京は、これまで幾多の試練を乗り越えてまいりまして、今日に至っているわけでありますけれども、これにつきましては、まさに、先人の労苦のたまものにほかならないと思います。
 翻って現在の東京を見れば、産業は依然として停滞をいたしておりまして、都民生活は悪化する治安の不安にも脅かされているなど、先人の築き上げてきた東京への人材あるいは情報、資本の集積に代表される、他市には例を見ない大都市の活力が生かし切れていないというのが実情でありまして、私といたしましても、歯がゆい思いをいたしております。そういう意味で、今回の重点事業策定に当たりまして、東京の潜在力を発揮させるという視点を新たに加えたということは、まことに適切であると考えるものであります。
 そこで、お伺いいたしますが、今回策定いたしました重点事業を実施することが、なぜ東京の潜在力の発揮につながるのか、具体例を示してお答えいただきたいと思います。

○野口参事 なぜ東京の潜在力の発揮につながるかという点でございますが、ご指摘のように、東京には優秀な人材、豊富な情報、潤沢な民間資本が集積し、日本を牽引する潜在力を有しております。
 しかし、国の全国画一的な公共投資や、既得権益を擁護する過度の規制などに阻まれ、本来の力を発揮できずにいます。
 こうした現状を打開するためには、国に対し、大都市の再生にさらに本腰を入れるよう求めるとともに、都としても、民間の力を活用したまちづくりや福祉改革など先進的取り組みを、都政の各分野で積極的に展開することが必要であります。
 例えば、東京には、大学や研究機関が集積する一方、世界に誇る製造技術を有する中小企業も数多く存在しています。しかし、多くの研究成果が、企業の技術開発に十分結びついておらず、集積のメリットを生かし切れておりません。今回の重点事業では、最先端の科学技術の研究成果を技術開発に結びつける拠点として、ナノテクノロジーセンターを整備することとしておりまして、これにより高度な技術力を有する東京の中小企業の本来の力を発揮させ、競争力を高めることにつながるものと考えます。
 このように、重点事業を推進することによりまして、東京が持つ潜在的な力の発揮につなげてまいります。

○山田委員 この東京の潜在力を発揮させるという視点を加えたこととともに、今回もう一つの大きな特徴は、長期的視点からの取り組みが設けられたことであると思います。
 今回の重点事業では、なぜ長期的視点からの取り組みという項目を設けたのか、お伺いをいたします。

○野口参事 政策の策定に当たりましては、少子化の進行やグローバリゼーションなど社会経済環境の構造的変化を踏まえて、長期的な道筋を明確にした上で、直面する課題に対して取り組み内容を組み立てていく必要がございます。
 平成十六年度事業も、こうした考え方に基づき策定したものでございまして、個別の事業を重点事業として掲げるだけでなく、長期的な視点に立った政策の方向性を明確にするため、七つの戦略的取り組みごとに、長期的視点からの取り組みを掲げました。

○山田委員 継続事業も、十二事業含まれておりまして、施策の連続性というのが確保されていると思います。そういう意味でも、長期的視点からの取り組みを示したことによって、先々の政策的な展望が、より明確になったと思います。しかし、重要なことは、重点事業を選定することではなくて、着実に重点事業の効果を出していくことであります。成果を目に見える形で残せるかは、これからであると思います。
 そこで、各局のかなめとなるべき知事本部は、今後どのような役割を果たしていくのか、知事本部長にお伺いしたいと思います。

○前川知事本部長 私どもの仕事は、なかなか外からご理解いただくのが難しい面があるわけでありますが、一言でいうと、都政全体の総合調整、政策を中心とした総合調整でありますけれど、二つやっているのかなと。
 一つは、日常的な個別課題についての調整をいろんな形でやりながら、局をリードして実施をしていくと。
 もう一つが、この今ご質問があった重要施策とか重点事業という形で、ある程度、体系的に政策の整理をするということであろうと思います。
 後者につきましては、従来、美濃部さんから始まって、いろんな形での計画行政をやってきたんですが、今の日本の状況、東京の状況で、ああいった、いわば総花的な計画をつくっても余り意味がないと。それより、もう少し課題を絞り込んで、重点的に取り組んでいくことが必要であろうということで、現在のパターンを採用したわけでございます。
 なかなか、私ども担っている課題は大きくて、重要でありますが、現実には予算等の権限がない中で、職員、一生懸命やっていると思っていますけれども、今後とも先生方のお力添えも賜りながら、努力していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

○山田委員 都政の構造改革を進めていくに当たっては、これまで以上に縦割り行政を打破して、都庁組織が一体となってやる必要があると思います。知事本部には、その重責にふさわしい働きをするよう期待を込めまして、あと要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。

○富田委員 平成十六年度重点事業について、何点か質問をさせていただきます。
 今回、質問をするに当たりまして、昨年策定された重要施策、これにさかのぼって、少し見直しながらということで、質問を考えさせていただきました。
 昨年のこの重要施策については、ここに副題が、構造改革を推進するための戦略指針というように書かれておりました。構造改革の戦略というからには、これまでの施策を、小手先ではなく根本的なところから変えようという意図が込められているということになります。
 そう思って読み始めたところ、初めに掲げられていたのが、知事本部が実施する先行まちづくりプロジェクトでございました。一読して、これはなかなか考え抜かれたものだなあと、改めて思ったところでございます。
 昨年の重要施策、この九ページを見てみますと、これまでのまちづくりの課題が三点にまとめられておりました。
 その一つは、従来の都市計画が規制中心で、まちを現実に動かしていく機能が十分でなかったということ、もう一つは、制度の適用が画一であるということ、これは容積率や用途地域のことなどを指していると思われますが、確かに、私も新宿というまちに住んで、つくづく感じることは、建築基準法や都市計画法など、法令や基準を一律に適用するだけでは、市場原理に任せた雑然とした街並みを改善することは到底不可能であり、土地の有効活用によって生かされるべき東京の活力も死んでしまうということです。これらの認識は、行政としての自己反省も込められているものだとは思いますが、大きくうなずけるところだというふうに思います。
 三点目に掲げられている縦割り体制、行政としては、これが一番の課題ではないでしょうか。業務のライン化が進み、活用可能な公有地スペースなど、都の有する資源が戦略的に活用されていないという問題点が指摘されており、これが、公有地を活用した先行まちづくりプロジェクトにつながっていくものだと思います。ここで、既にこれまでの仕事のやり方を変えようという意図が十分に伺えるものとなっています。
 そこで、先行まちづくりプロジェクトを実施するに当たり、公有地スペースの活用という点について、どのような考え方で取り組んできたのか、まずお伺いをさせていただきます。

○岩井参事 これまでの都有地の活用につきましては、住宅、学校、公営企業の用地などにつきまして、用地の所管局が、それぞれその利用を検討するというような形で、各局縦割りで管理が行われたという状況でございました。
 これに対しまして、都営住宅の建てかえや都立学校の再編などによりまして生み出された都有地につきまして、全庁的な視点から有効活用を図っていくべきではないかというふうに考えまして、東京のまちづくりに、これを活用していこうというふうに考えたものでございます。

○富田委員 再び昨年の冊子に戻りますけれども、まちづくり等に活用可能な公有地の例として、都立高校再編整備により、平成二十三年度までに全日制高校が二百八校から百八十校に再編、昭和三十年代以前に建築した都営住宅が、約二百団地などとなっています。もちろん、これをすべてまちづくりに活用するというわけではありませんが、大切なのは、これまで、例えば住宅用地は住宅局が使うことが大前提であり、局が行政財産として使用しないと決めた場合に限り、財務局に引き継がれるルールであったものを、政策目的に即して、局横断的に都有地の洗い出しを行うという方式に転換したことです。
 財務局の財産利活用計画も、同じような考え方に立って現在進められていると聞いていますが、組織の縦割りを超えて、都民にとって望ましい都有地の活用を図る、このような方式を今後も続けていってほしいと思います。
 さて、このように都有地を活用し、民間によるプロジェクトを実施していくわけでありますが、この先行まちづくりプロジェクトは、これまでのまちづくりと比べてどのような違いがあるのか、具体的に改めて説明をしていただきたいと思います。

○岩井参事 都は、これまでも都市計画の諸制度を活用するなど、まちづくりを誘導してきたわけでございますけれども、必ずしも、目指すまちづくりが十分にできていなかったという面があったと思います。
 それに対しまして、先行まちづくりプロジェクトは、都有地を活用することによりまして、都みずからが積極的に関与して、目指すべきまちづくりを促進していくものでございます。
 このため、都心居住の推進や福祉機能の充実など、地域の課題に対応したまちづくりの誘導目標を設定してまいります。また、設定した誘導目標を、民間プロジェクトの実施によりまして実現する、こういったことで、民間の資金やノウハウを活用するとともに、都としても新たな財源支出を極力抑制して、まちづくりを推進するものでございます。

○富田委員 地域の課題に応じて誘導目標を定め、それに沿ったプロジェクトを展開していくということで、単に民間に丸投げということではなく、民間のノウハウの活用と、まちづくりの目標を両立させようという考え方であると受けとめさせていただきました。
 都民の貴重な財産である都有地を使おうというのでありますから、都みずからが積極的に関与しながら、民間の自由な発想を活用して、さまざまな政策目的を達していくことは、極めて大事なことだと思います。このことを改めて確認しておきたいと思います。
 次に、今回の重点事業に掲載されている品川区上大崎と東村山本町のプロジェクトでありますが、なぜこの二地区が今回実施地域となったのか、お伺いをいたします。

○岩井参事 先行まちづくりプロジェクトは、近い将来、活用が見込まれる一定規模以上の都有地で、民間プロジェクトの実施によりまして、地域の課題に対応したまちづくりの実現が高く見込まれる地域において実施することとしております。
 今回、取り上げております二地区につきましては、この要件に該当しているということとともに、東村山につきましては、具体的な誘導目標を設定するなど事業の基本的な方針が固まったこと、また上大崎につきましては、関係の地権者等と一定の調整がついたこと、こういったことから、事業化に向けた具体的な取り組みを着手することになったということで、実施地区として指定したものでございます。

○富田委員 この東村山プロジェクトについて見ると、定期借地権制度を活用すると記載されていますが、そもそも先行まちづくりプロジェクトでは、都としては、どのような経費負担が発生するものと考えているんでしょうか。この点について、お伺いをいたします。

○岩井参事 都は、都有地を活用するまちづくりの方向性を誘導目標として設定し、また、その実現に向けた事業手法の検討や、民間事業者の選定を行うものであります。これに必要な調査費等を負担いたします。
 これに対しまして、民間におきましては、都が定めた誘導目標を反映させる民間のプロジェクトを立案するとともに、事業資金の調達を行って事業を展開するわけでございます。
 なお、都といたしましては、都有地活用の見返りといたしまして、民間事業者から定期借地に対する地代や、あるいは床の賃借料などの収入を得ることとなります。
 こうしたことから、都といたしましては、新たな財政負担を最小限に抑えながら、まちづくりを実現することが可能となるというふうに考えてございます。

○富田委員 これまでの論議の中で、先行まちづくりプロジェクトは、都が民間を誘導しながら、最少の経費で地域の課題に応じたまちづくりの目的を達成する取り組みであることが、明らかになったと思います。
 本定例会の冒頭において、知事は、このプロジェクトについて、今後さらに地区を追加し、新しいまちづくりを本格的に展開していくと表明しています。この新たな取り組みが、都内の各地区で展開され、住環境の改善やまちのにぎわい、福祉機能の充足などを地域住民にもたらし、地域に還元される事業となるよう、知事本部は今後、各局をリードして取り組んでいただきたいと期待を申し上げておきます。
 最後に、昨年のこの施策を取り上げさせていただいたわけでございますが、これを見比べますと、昨年の施策には、こう副題がついておりますけれど、ことしのには、ついていない。やっぱり副題をつけて、わかりやすくした方がいいのかなということと、あと、この昨年のものを探したみたんですけれど、なかなか見つからなかったんですが、この背表紙のつくり方が、多少ことしと昨年と違っておりまして、これをとっておく側からしますと、同じような形で整理をしていただいた方がうれしいなということを思いました。
 以上、提案をいたしまして、私の質問を終わりにさせていただきます。ありがとうございました。

○長橋委員 私も、今回の平成十六年度重点事業について、お伺いをいたします。
 今回の重点事業は、昨年の重要施策の考え方を引き継いで策定されたということであります。その中で、新規の事業の選定に当たっては、三つの点を重視をしたということでございます。三つの点というのは、治安の悪化など新たに緊急に対応することが必要なもの、そして次に、解決に長時間を要する課題について、解決の端緒を開くことを目指すもの、そして三番目に、広域的な課題について、自治体が連携した取り組みを推進するものと、この三つの点を重視して、新しい事業については選定をされたということでございますけれども、その中で、解決に長時間を要する課題について、解決の端緒を開くことを目指す事業が挙げられている点について、私もお伺いをしたいと思います。
 今回の重点事業を見ますと、医療改革、それから教育改革など多くの分野で、解決の第一歩を踏み出そうと、こういう事業が幾つか見受けられます。
 こうした長期を要する課題に対して、第一歩を踏み出し、息の長い取り組みを続けるという視点は非常に大切であると思います。知事本部は、各局に対して強いリーダーシップを発揮し、事業推進の旗振り役を務めてもらうよう強く要望をしておきたいと思います。
 その中に、まさに時間のかかる代表として、まちづくりの分野がございます。東京というまちは、高度成長から低成長へ、バブル崩壊から大きな経済変動に翻弄されて、計画的なまちづくりが進まないまま現在に至っている。そういうことで、さまざまな課題を抱えているわけでございます。
 特に、経済活動に支障を来す幹線道路の整備のおくれや、そして防災上も居住環境の上からも問題の多い木造密集地域対策、この対策については、大きな課題でございます。こうした長期を見据えて行う事業、本腰を入れて、いよいよ取り組んでいただきたい。こういうことで、お願いをしたいと思います。
 まず、今回の重点事業となっております幹線道路の沿道まちづくりの中に、道路整備と一体的に進める沿道まちづくりがありますけれども、どのような課題の解決を目指した事業か、お伺いをいたします。

○岩井参事 通常の道路整備のための用地買収に伴う建てかえというような場合には、一般的に、敷地とか建物の共同化などのコーディネートが行われないということがございます。
 それから、道路の整備後に指定される容積率等が、道路の整備の初期段階では適用されないというようなことがございまして、道路沿道にふさわしい街並み、あるいは土地利用が必ずしも実現していないという面がございました。
 これに対しまして、本事業では、道路事業者であります都が、区と連携いたしまして、民間の活力を生かしながら、あるいは、さらに地元の意向を反映したまちづくりと、こういったものをコーディネートすることで、道路の整備と沿道のまちづくり、これを一体的に進めていこうということを目的としたものでございます。

○長橋委員 まちづくりをコーディネートすることで、道路整備と沿道のまちづくりを一体的に進めていく、こういう事業で、新しい試みであると思いますし、地元との協力関係をうまく構築できれば、これからの時代のまちづくりの手法としては、大変有意義な取り組みになると思いますし、今までこういう取り組みがなかったこと自体が、私は、逆におくれていたんではないかというふうにも思うわけでございますけれども、今回、この重点事業にもありますけれども、この取り組みは初めてなのか、それとも先行的な事例があるのか、教えていただきたいと思います。

○岩井参事 この事業は、国土交通省が平成十四年一月に創設いたしました、一体開発誘発型街路事業、この事業を適用して実施するものでございます。
 この制度は、街路事業の立ち上げ時期におけます沿道の関係者間の合意形成を支援するために設けられたものでございまして、これまで荒川区あるいは練馬区などで、三路線四カ所が事業の採択を受けているところでございます。
 しかしながら、今回の重点事業に位置づけました二地区でございますけれども、この箇所は、本年の十月に改定されました防災都市づくり推進計画におけます重点整備地域に位置づけられておりまして、こうした重点整備地域における取り組みということでは初めてのものでございます。

○長橋委員 そこで、今回のこの重点事業で、具体的な実施箇所が記載をされております。一つが、墨田区鐘ヶ淵地区、そして私の地元の豊島区東池袋地区の補助八一号線が上がっております。
 そこで、より具体的にお伺いをしたいと思いますけれども、重点事業によれば、道路整備にあわせて沿道の効率的な土地利用を促すため、建物の共同化等、まちづくりのコーディネートを行うというふうにあります。このコーディネートをどのように行っていくのか、お伺いをいたします。

○岩井参事 まちづくりのコーディネートでございます。これに当たりましては、地元の方々の意向を反映するということが、事業推進のかぎであるわけでございますので、このため、都、区、それから地元の代表者から構成されます、まちづくり協議会というものを設置してまいります。その運営を通じまして、地元あるいは民間の開発事業者の意向、そういったものを調査いたします。その上で、具体的にどのようなまちづくりを進めるのかと、そういった調整を図っていくわけでございます。
 各街区の調整の状況に応じまして、街区ごとに個別の協議会、そういったものに移行し、その中で、敷地とか建物の共同化等々、そういった合意形成を図ってまいります。そういうことによりまして、道路整備にあわせまして、沿道のまちづくりを促進しようというものでございます。

○長橋委員 コーディネートということは、そういうことであるということで、わかりましたけれども、私の地元であるこの東池袋地区、再開発も行われておりますし、また木造密集地域で、私もよく知っているところでございますけれども、ここでは、地下鉄十三号線が今度は平成十九年度に開業して、新たに雑司ケ谷駅ができる予定にもなっております。開業時期とあわせて、環状五の一号線の整備が現在進行中でございます。
 池袋駅東口の明治通りの渋滞は大変ひどい状況でございまして、そういった意味で、駅周辺の渋滞緩和のためには、この環状五の一号線の整備とともに、かねてから地元のまちづくりの機運が高いこの補助八一号線の春日通りから都道五四〇号線区間の早期着工が待たれるところでございます。
 しかしながら、この補助八一号線、都電の軌道でございますし、そういった意味では、これからいろんな課題も出てくるかと思います。そこで、この区との話し合い、また地元の話し合いなど、この調整状況と今後の予定について、お伺いをいたします。

○岩井参事 当該区間につきましては、現在、既に区と都による連絡会を設置しております。その中で、本事業の進め方について調整を行っているところでございます。
 今後、地元の方々を含めました、まちづくり協議会を早期に立ち上げて、十六年度から具体的なコーディネート業務を開始いたします。その中で、まちづくりの合意形成に努めながら、順次、事業化を図っていく予定というふうに聞いてございます。

○長橋委員 ぜひ、合意形成が大事だと思いますので、この合意形成について、ぜひこのコーディネート事業をしっかりとお願いをしたいと思います。
 いずれにしましても、この木密でまちづくりが進みにくい、こういう地域におきましては、民間活力も活用した沿道まちづくりに関するコーディネートが非常に大切であると思います。こうした取り組みを通して、木造密集地域の解消、防災性の向上といった効果が上がってくる、これは間違いないと思います。
 そういった意味で、沿道まちづくりの関係の質問の最後に、こうした取り組みを、二地区、指定したわけですけれども、今後どのように展開していくのか、お伺いをいたします。

○岩井参事 今回の事業で適用いたします一体開発誘発型街路事業、これは街路事業で用地買収に着手する以前に、民間活力を活用したコーディネート業務を通じまして、地元の方々と敷地や建物の共同化など、まちづくりに関する合意形成を図ることによって、街路整備と沿道のまちづくりを一体的に進めようというところに特徴があるわけでございます。
 こうした観点から、この二地区以外につきましても、この事業手法の適用によりまして、木密地域の解消や防災性の向上など、効果的なまちづくりの進展が期待できる地域におきまして、地元の機運なども考え合わせ、本事業の適用について検討していくというふうに聞いております。

○長橋委員 これまで、道路計画があるためにまちづくりが制約を受けて、老朽化した建物がなかなか建てかえが進まない、また、生活にも商売にも支障を来すという例は、数限りなくあるわけでございます。区画整理や再開発などの面的整備が進まないために、木密地域の解消など地域環境の向上に必要なまちづくりがおくれている、こういう現実もあるわけであります。
 そういった意味で、この沿道まちづくり事業は、こうした現実を打開する試みとしては大変有意義な事業であると思います。しかし、これを実現するためには、何といっても、地元区や地域との連携や合意形成が大切であります。事業の実施方において十分地元と調整を図って進めていただくよう、お願いをしておきたいと思います。
 次に、都施設の緊急安全点検について、お伺いをいたします。
 緊急治安対策の重点事業としては、来日外国人犯罪の重点的取り組みの東京湾、東京港の水際対策の強化などに約三十億円を計上するなど、緊迫する財政状況の中に、あえて新たな重点事業として打ち出したことは、高く評価をしたいと思います。
 さて、この中で、緊急安全点検に基づく都施設の緊急対策という項目がございます。これについて、知事本部の治安対策担当が、総合調整をしながら進めていくということでございます。これについて、幾つか質問をさせていただきたいと思います。
 まず、この緊急安全点検でございますけれども、これについては、今年度じゅうにその対策を講ずるとも聞いております。この緊急安全点検は、どのような観点に基づいて、どのような方法で行ったのか、まずお伺いをいたします。

○高嶋参事 都の管理施設に対する緊急安全点検の観点についてでございますが、都民が、安全で安心して暮らせるまちづくりを実現するためには、まず、都が率先して取り組む姿勢を示すことで、区市町村、都民と一緒になった取り組みを全都的に展開していくための契機としたいことから、十月一日の安全・安心まちづくり条例の施行前に、全庁的に点検を実施いたしました。
 また、点検方法についてでございますが、対象施設として、都が管理する公園、空き地、駐車場、道路、駅舎等の公共施設で、不特定多数の者が通常出入りする公共空間といたしました。点検に際しましては、共通の確認表を用いまして、五つのポイントを示し、各局にチェックするよう指示いたしました。
 ポイントの第一は、視認性、これは、死角がないか、照明の明るさは十分か等でございます。第二は、侵入性。これは、フェンスが壊れていないか、団地などの空き部屋などが少年のたまり場になっていないか等でございます。第三は、必要な防犯設備の有無。第四は、緊急時の通報などの管理体制が整備されているか否か。第五は、犯罪が過去に発生していないかどうかでございます。

○長橋委員 この緊急安全点検の結果については、今月の十二月一日には公表されているようでありますけれども、その資料によりますと、点検箇所の総数が四千百九十二カ所、そのうち問題がある、または、今後精査が必要な箇所が、そのうちの約二割に当たる八百二十六カ所ということになっております。この八百二十六カ所というのは、どういう場所なのか、お伺いをいたします。

○高嶋参事 この八百二十六カ所は、先ほど述べました五つのポイントのうち、一つでも問題のある箇所として報告を受けた箇所についてカウントしたものでございます。
 これらの中では、死角がある、暗いなどの視認性の問題が一番多く、問題点の約五割を占めて、続いて防犯設備の不備が約二割を占めております。

○長橋委員 この緊急安全点検、重点事業の資料では、犯罪を誘発するおそれがある都施設の改善を緊急に実施したと、こういうふうに書かれております。
 これに対しまして、実施結果の発表資料では、今後この八百二十六カ所の問題箇所等については、緊急性が高く対応が必要な箇所八百二十六のうち、またさらに四百を、十五年度じゅうに約四億かけて対策を講じると、このようにあります。
 この、緊急性が高く対応が必要な箇所というのは、どのようにして判断をしたのか。また、その他の箇所については、どのように対応していくのか、お伺いをいたします。

○高嶋参事 この約四百カ所につきましては、多くの人が集まる場所かどうかなどの現場の状況や、犯罪の発生の危険性が大きいかどうかなどの問題点の内容を見ながら、所管局からの申し出に基づき、緊急性が高く、今年度対応すべきものと個別具体的に判断した箇所を集計したものでございます。
 その他の箇所につきましては、今後どの程度、あるいはどのような改善が要るかなど、その内容や必要性を含め、さらに精査し、対応を要する箇所には、できるだけ早期に必要な対策を実施する予定でございます。

○長橋委員 この問題箇所については、速やかに対応を、ぜひお願いをしたいと思います。
 そのほかにも、この安全点検の実施を促したところがある。例えば、都民の皆さんを対象に、身の回りの安全チェック表を全戸配布をしたとか、また都内の幼稚園から高校まで、すべての子どもたちを対象に、安心・安全チェックリストを配布したというふうにも聞いております。治安の問題、防犯の問題、この意識を、一人一人に重要性を植えつけていく、これは大事なことでありますので、さらに引き続き、啓発については積極的に実施をしてもらいたいと思います。
 今、東京都の安全施設、東京都の施設の安全点検ということでございますけれども、それでは国の施設、東京都は特に国の施設、中でも重要施設が集中しておりますし、また国道とか公園とか、国の施設も多数ございます。この安全点検については、どのようになっているのか、お伺いをいたします。

○高嶋参事 国の施設につきましては、国が独自の判断で、必要に応じて行うものと考えております。現在のところ、都といたしましては、特段の働きかけ等は行っておりません。

○長橋委員 ぜひ国の施設についても、東京は重要施設がありますし、国道等、また地域の方が不安な、またチェックをするような箇所も出てくるかと思います。ぜひ、国の施設についても、東京都として働きかけを検討していただきたいとお願いをする次第でございます。
 もう一つは、区市町村に対しまして、地域の緊急安全点検を十月末までに実施するよう要請をいたしまして、その結果を踏まえて、安全対策重点地区を選定をする、そして防犯対策を積極的に施すよう各区市町村にお願いをしているというふうに聞いております。
 特に、重点地区のネーミングについては、犯罪が多い地区というようなイメージも与えますし、地元の住民の方が、うちの地域が安全対策重点地区というような名前になると、逆に、うちの地域は犯罪が多いのかな、こういう不安を覚える方もいらっしゃるかと思います。そういう意味で、これから東京の治安回復には、地域住民の方々の防犯意識や自助、共助の精神を醸成していくために、基礎的自治体である区市町村の施策を支援していく、これが大きな柱になってくるかと思います。
 そこで、この安全対策重点地区の現在の選定状況と、今後の都としての取り組みについて、お伺いをいたします。

○高嶋参事 区市町村が選定した重点地区につきましては、現在のところ約半分ほどの自治体から、報告あるいは選定の相談を受けているところでございます。
 今後、各地区の現状を、直接区市町村からさらに詳しく伺うなど、重点地区というネーミングの問題も含めて、区市町村と調整を図り、区市町村において適切な対策がとれるよう、都としてもできる限りの支援を行ってまいります。

○長橋委員 まだ半分ぐらいが、安全対策重点地区ですか、報告が来ていないということでございまして、これは各区市町村、それぞれ取り組みの温度差もあるかと思います。引き続き、ぜひ進めていただきたいと思います。
 また、先ほど申し上げましたネーミングにつきましては、ぜひとも検討していただいて、例えば、防犯モデル地区とか安全対策モデル地区などという、地域の方が安心できるようなネーミングを、ぜひ検討をしていただきたいと、こういうふうに思います。
 最後に、この区市町村が選定した重点地区につきましては、都もできる限り支援をしていくということでございますけれども、具体的に区市町村に対してどのような支援を行っていくのか、お伺いをいたします。

○高嶋参事 区市町村が行う安全対策につきましては、都といたしましても、今回の重点事業の中でお示ししたように、防犯カメラ、防犯灯など、地域の防犯設備の設置費補助の支援策を考えております。
 このほか、必要な情報の提供、行政上や法制面での相談、指導など、折に触れ、さまざまな支援を行ってまいります。

○長橋委員 ぜひ区市町村に対しましては、何といっても安心・安全まちづくりの実現に関しては、基礎的自治体であるわけでございますので、大変大きな役割を果たすわけでございます。ぜひ、地域の住民の声を十分反映をいたしまして、治安のよい安全なまちづくりに対しまして、その施策に対して都が積極的に支援をし、推進をしていただきたいことをお願いしまして、質問を終わります。

○古館委員 それでは、私も重点事業にかかわって、質問させていただきます。
 昨年十一月に、東京都は、都政の構造改革を総合的に推進する戦略指針だとして、重要施策を策定しました。それに基づく十六年度の重点事業として提案されてきたのが、ここにあるものであります。
 先ほどのやりとりの中でも、重点事業というからには、課題の絞り込みと、このように本部長が答えられましたけれども、どのようなところに、この絞り込みを置くかということが、非常に大事なことでありまして、私ども日本共産党は、昨年も木村委員、当時ですが、都民のニーズ、昨今のこの不況だとかリストラ、そういう中で、都民の消費の冷え込みを暖める、暮らしとか福祉とか中小商工業だとか、そういうところに、やはり重きが置かれなければならないということも、主張している点であります。
 このことを指摘した上で、以下、質問させていただきたいと思います。
 今回の重点事業ですけれども、全体で三十事業、二百十億円。今回の重点事業の特徴は、特に、一つが東京の再生、二つが、二つ目のこの首都圏のポテンシャルを高める人と物の流れの実現などで、芽出しの予算が今非常に多いというのも、今回の特徴かもわかりません。今後の財政投入が多額になるものが、結構含まれていると思っております。
 関連局で多いのが、やはり港湾局と建設局が非常に多い。次いで、生活文化局と都市計画局、警視庁、こういうような形で取り組んでいく局の中で、大体、公共事業とかあるいは今いった治安とか安全、こういうものに今回、この重点事業がシフトされているということが、関係各局の所管する数の多さでも大体わかるかなと、こんなふうに思います。
 三十項目の最初に取り上げている先行まちづくりプロジェクトについて、何点か伺いたいと思います。
 最初に、先行まちづくりプロジェクトは、どのような仕組みで、何を目指しているのでしょうか。

○岩井参事 このプロジェクトは、都有地を活用することによりまして、都がまちづくりの誘導目標を設定した上で、民間の資金やノウハウを最大限に活用しながら、まちづくりを進めるものでございます。
 これによりまして、良質な住宅の供給促進による都心居住の推進や、駅前保育所の導入促進による子育て支援施設の充実など、地域の課題に対応したまちづくりを行おうとするものでございます。

○古館委員 先ほど、今の答弁に加えて、富田さんの質問に、都みずからが積極的に関与していくという答弁がありましたので、最初にちょっと確認させていただきたいと思います。
 昨日も総務局の質疑で、民間に学ぶという、いわゆる第二次のアクションプランですね、それとか指定管理者制度などで、施設の管理を都にかわって代行する問題などを活発に議論したわけでありますが、この先行まちづくりプロジェクトの最大の特徴が、都有地を活用した民間のプロジェクト、これが最大の特徴といっていいと思います。
 民間の資金やノウハウを最大限活用するとしておりますけれども、この事業は、いわゆる民間事業者が事業を推進することになるわけであって、したがって、都としては、弱い立場の人の声や立場が無視されてはならないと。しかし、この点が非常に懸念されるというのが、やはり偽らざる私どもの実感であります。
 そこで、例えば、私が視察してまいりましたけれども、上大崎、目黒駅のすぐ近くの品川区にあります上大崎のこの先行プロジェクトですけれども、これは、南側に、ちょうど日当たりのいいところで、ただ年期はちょっと入っている住宅なんですが、賃貸住宅で、相互住宅の敷地がありまして、これも使うようになっているんですが、この相互住宅には、現在、これは生命保険会社が管理している、所有している住宅なんですが、一般の居住者が入っています。民間事業者に事業の推進を任せていたのでは、やはり心配なのは、弱い立場にある、こうした居住者の声が、十分にくみ上げられないんじゃないかと、こういうおそれがあります。
 このプロジェクトでは、相互住宅のほかに、目黒通り沿いのみずほ銀行という建物もあります。同時に、交通局の目黒営業所、これは現在でも営業しておりまして、バスが常時駐留しているところであります。この交通局の土地が最も広いんですね。最も広いというよりも、何倍も広い。事業を行う上で不可欠なのは敷地であります。今回の事業は、都有地がなければ全く成り立たない事業でありまして、私は、最も東京都の発言権が強いはずだと思っております。
 そこで質問ですが、都は、計画段階から積極的に関与をして、現在の住民が不利益をこうむることのないように、弱い立場の人の声が十分に届くようにすべきであると考えておりますが、いかがでしょうか。

○岩井参事 上大崎のプロジェクトでございますが、ここでは、先ほども申しましたが、都心居住の推進であるとか、駅前保育所の設置といった、具体的内容で目標を設定してございます。
 このように、計画段階から都が積極的に関与しながら、地域の課題に対応したまちづくりを進めるものでございまして、周辺地域の状況や、それから地元区であります品川区の意見もしんしゃくした上で、進めていくこととしております。
 なお、今お話がございましたけれども、当該地に相互住宅が賃貸住宅をやっておりまして、その居住者に対しましてでございますけれども、既に今回の計画につきまして、相互住宅が概要の説明を行っているところでございまして、今後のこの対応につきましても、基本的に、相互住宅を通じて適切に行われていくものというふうに考えてございます。

○古館委員 恐らくみずほ銀行も生命保険会社も、都有地があると、そこがなければ、再開発だとか、こういうプロジェクトは成り立たないと先ほどいいました。
 そこで、今私が一番心配している、そこに現在居住している、しかも日当たりがいいんですよ、そういう居住者に対して、東京都として、十分なかかわりを持ちなさいということに対しては、今の答弁ですと、家主である生命保険会社が賃貸居住者に説明を行っていると、今後も適切に対処するというふうに、そのようなご答弁でしたね。それで、もう既にこれは行っているというんですが、行っているんですか、既に居住者に対して。

○岩井参事 既に相互住宅の方から、現在賃貸住宅にお住まいの方にご説明を既にしているというふうに聞いてございます。

○古館委員 これからプロジェクトとしてどうだと、議会でも今審議しているところ、審議というか、このプロジェクトについてどうかということをやっているところで、既に行っているということで、そういう点であれば、やり方自体がどうかというのも一つあることと、もう一つは、大家である生命保険会社に任せるということで、今やらせているわけですね。先ほども私、何回もいいましたけれども、都有地がなければこの先行プロジェクトというのは成り立たないし、この再開発の起案者は、私は東京都だと思います。そうである以上その共同住宅に住んでいる人の声が十分に反映されなきゃならないし、そこで住みたいと思う人はやっぱりそこに住めるような形で計画段階から最大の土地所有者としての東京都がかかわっていく、このことについてはやっぱりきちんと答えていただきたいと思うんですが、いかがですか。

○岩井参事 このプロジェクトにつきましては、相互住宅に現在お住まいの方々のご理解が不可欠でございます。このため、このプロジェクトに参加を表明しております相互住宅におきましても、こうした住民の方々に対する対応は非常に重要であるというふうに認識しておりまして、先ほど申しましたように、既に説明も行ったところでございます。これからも行っていくところでございます。
 都といたしましても、相互住宅の居住者に対しましては、適切な対応が必要であるというふうに認識しておりまして、まだしばらく移転まで時間もありますので、その間に適切な対応が行えるよう都としても相互住宅の方へ十分に話をしてまいりたいというふうに思います。

○古館委員 都も、相互住宅への話もそうですけれども、やっぱり東京都として一番の土地所有で、そこに結局は住宅建つかもしれないんですね、だから、そういうところでいえば、やっぱり都の責任というのは免れないというふうに私は思っているところであります。その点は本当にしっかりやってもらわないとならないなと。結局、これは民間の人に任せちゃだめな部分というのがあるんですね。なぜかというと、交通局のあの土地を、今でも営業しているのに、なぜそれをこういう先行まちづくりに提供するかというと、東京都は東京都の交通局として高く売ってほしいわけですよ。高く利用価値がありたいわけですよ。そうじゃないですか。そうでなかったら、その土地をそういうふうにしましょうなんていう計画にはならないわけでしょう。だって、もともとの発想がそうなんだから。だから、交通局のいわゆる収支勘定が少しでも合うようにということから、この先行プロジェクトとしてこの土地が適用されているというのも、このプロジェクトの一つの大きな目的でもあると思うんですね。
 だから、民間にこの問題を任せていたら、今ある日当たりのいい、もちろんちょっと古い建物ですけれども、なかなか簡素で日当たりのいいところだなと私見てきました。そういう居住者が、高級マンションの中で本当に生活できるのかどうかということだって、当然あるわけですからね。これは単なる民間会社にいいますよということだけじゃだめなんだということです。したがって、東京都が十分にこの問題については直接的にも対応していくということを強く求めておきたいと思います。これは今後とも大いに我々としては関心を深めて、今後とも取り上げていきたいと思っております。
 上大崎地区に限らず、まちづくりを円滑に進めていくためには、まちづくり計画策定の段階から地元自治体の意見を十分に反映していくことが重要だというふうに思いますが、この点についていかがですか。

○岩井参事 おっしゃるように、まちづくりを進めていくためには、地元自治体の理解と協力は不可欠であるというふうに認識しておりまして、今回も地元区でございます品川区の意見もしんしゃくした上で計画を策定しているところでございます。今後もまちづくりの計画の策定に当たりましては、地元区市町村の意見を十分に考慮しながら進めていきたいというふうに考えてございます。

○古館委員 地元自治体の声を考慮するというのは当然のことですし、同時に、そこに住んでいる都民の声、要するに、我々がスタンスとして一番大事にしなきゃならないのは、都民のそこに住んでいる人をどう大事にするかということが、問われているんです。だから、都有地のそういうプロジェクトという形で、それがうまくいくかいかないかというのは、そこに住んでいる人の立場を本当に尊重するということが基本ですから、これは自治体の声を聞くと同時に、やっぱり都民の声を、民間に任せないで、きちんとその居住権なら居住権が保障できる、そういうことで全力を挙げていただきたいと思っています。
 弱い立場ということでいいますと、近年の不況も反映して、住宅困窮者が依然として多い、こういう状況にあります。都営住宅への入居希望者はたくさんいるのが現状であります。東村山のプロジェクトの事業用地がもともと都営住宅用地であったことを考えますと、都民の要望が高い都営住宅のさらなる建設というのが、私は優先されるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○岩井参事 都営住宅の建設につきましては、住宅局が施策を展開しているところでございまして、この東村山におきましては、従前の戸数を確保した都営住宅の建てかえが行われているという状況でございます。今回の東村山本町地区のプロジェクトにつきましては、こうした都営住宅の再編整備により生み出された土地を活用いたしまして、都民の多様なニーズにこたえるために、まちづくりを推進するものでございます。
 このため、周辺地域の状況や地元市であります東村山市の意見もしんしゃくした上で、低廉な価格で広く質の高い住宅の供給や活力ある地域コミュニティの形成といった、具体的な誘導目標を設定し、まちづくりを進めることとしたものでございます。

○古館委員 今、市の方の意見もしんしゃくをしてということですが、やっぱり依然として、これは各政党でいろいろ意見が出ているようですけれども、都営住宅というのは非常に都民要望の強いものでありまして、しかも、それが新設を全然しないわけですから、こういうところについては、市がどうだという問題ではなくて、やっぱりどのように都民の住居を確保していくのかということもきちんととらえた上で、そうした計画をしていくということを強く求めておきたいというふうに思います。
 東村山プロジェクトにつきましては、これは定期借地権制度というのを活用するというふうに書いてあります。先ほど質問がちょっとありました。その内容いかんによっては、住民にとって将来的な不安要素となりかねないものだというふうに考えております。定期借地権制度の先行事例である南青山一丁目のプロジェクト、これはここにもありますけれども、この南青山一丁目のプロジェクトというのは、定期期間が七十年ということになっております。定期期間が七十年というから、お互いに、私も含めてそのときはいないかな、社会体制もどうなっているかな、こういうような状況に、長い長い七十年なんですが、東村山ではどうなっているでしょうか。

○岩井参事 東村山本町プロジェクトにおきます定期借地権の内容でございますけれども、これにつきましては、まだ住宅局の方で検討を進めているところでございまして、まだ具体的なものは決まってないというふうに聞いております。

○古館委員 具体的なものは決まってないということで、先行まちづくりのプロジェクトではないんですけれども、この南青山については、そういう七十年という形で貸そうと、しかしこの問題については単なる簡単な協定書を結んでいるだけなんです。それで七十年経営する。じゃ、倒産した場合にどうなるのかということなんか、何もはっきりしてないわけですよ。そういう点でいうと、将来の不安要素というのは非常に大きいということをいわざるを得ないんです。住宅局によって検討中であるということなんですけれども、私は今から検討するということ自体が本当に驚きであります。
 しかも、これも都有地でしたから。都有地を片っ方はでっかいビルを、四十五階でしたでしょうか、三井系列で大成建設がかかわってつくって、そこには一定程度の今までの戸数分の都営住宅を確保すると。七十年貸すんだけれども、じゃ、その会社が永久不滅にあるかどうかというのはだれもわからない。絶対倒産しないだろうと思った銀行だって、あんなふうに公的資金導入しちゃうという状況の中で。だから、そういう点でいえば、私は、今後にとっても非常に重要な問題を抱えていると。したがって十分な対策を講ずること、この点については、単に住宅局の問題というふうにとどめないで、知事本部としても十分にこうしたことを考えていくということを私は強く求めておきたいと思います。
 木造住宅密集地域についても、先行プロジェクトの中にきちんと書かれているという点を、私は今回非常に注目をいたしました。木造住宅密集地域については、それこそ永遠のテーマのような問題であります。それがこの先行プロジェクトの中に書かれているんですね。
 そこで、お伺いしたいんですが、都庁改革のアクションプランの中に、木造住宅密集地域の解消ということも触れられております。地域の課題に対応したまちづくりを進めていくというふうに書かれているんですが、そもそも都有地が存在しなければプロジェクトが成り立たない、そういうような地域では、木密は、正直いってどういうふうにできるのかなという点では、私はむしろ知事本部の方にお伺いしたいんですけど、どういう形で、これはなるんでしょうか。

○岩井参事 木密地域の近傍に都有地が存在するような場合には、こうした先行まちづくりのプロジェクトを実施することによりまして、これまで以上に木密整備の推進を図れるのではないかというふうに考えているものでございまして、基本的には木造住宅密集地域の整備につきまして、例えば、都市防災不燃化促進事業であるとか、あるいは木造住宅密集地域整備促進事業など、こういった事業を着実に展開していくことにより、その解消を図っていくことが必要だというふうに考えてございます。
 こうしたものに関連しまして、国においても、ことしの六月でございますが、密集市街地整備法が改正されまして、その中で防災街区整備事業といったものも創設されまして、より弾力的に進めていこう、そういうふうな制度の拡充も図られているところでございます。
 今回、重点事業で位置づけました、先ほども議論ございましたけれども、道路整備と一体的に沿道まちづくりをしていく、こういった事業も木密整備に対する一つの有力な手段になるのではないかというふうに考えております。

○古館委員 それで、この木造住宅密集地域というのは、私の板橋も木造密集地域が結構あるんですね、何とかしなきゃいけないと思うんです。今、木造密集地域はどこでも同じかと思うんですが、こういうことをいってはあれなんですが、高齢者の方が多かったり、土地もそんなに大きくないというような状況というのが現実で、そこでしっかり生活している人がいっぱいいるわけです。だから、木造密集地域はそういうような都民がいるということを考慮しなければならないということもあります。ですから、この点はやっぱり、そこが木密の問題としてはなかなか難しいという課題がずっとあったというふうに思います。
 しかし、一たび地震だとかが発生した際に、被害が甚大になるというのも、こういう地域の特性でもありますから、非常に難しいんですが、弱い立場にある住民に配慮しつつ、木密整備を着実に進めていく、こういう点では、それこそ知事本部は、政策部門で優秀なスタッフもたくさんおられるというふうに思いますから、本当に英知を結集して、何とか地権者やそこに住んでいる人の住まい、そういう権利を守りつつ、木密の問題については大きな課題として鋭意取り組んでいってもらいたいと思うんですが、その点について決意はいかがでしょうか。

○只腰次長 ご指摘いただきました木造住宅密集地域、我々、木密、木密と呼んでおりますが、これは東京のちょうど山手線の外側に、環七ぐらいまでのところでございましょうか、環状に位置しまして、東京の防災上あるいは都市機能上の弱点といっていい地域かと思います。これらの地域につきましては、ご指摘ございましたように、住んでいる方が高齢化している、あるいは土地の権利関係が大変錯綜しているというようなことから、なかなかその整備が難しい地域というふうにいわれております。
 現在、先ほどもご答弁申し上げましたけれども、住宅局が木造住宅密集地域整備促進事業あるいは都市計画局が都市防災不燃化促進事業、こういうふうな事業を個々に取り組んできているわけでございますが、一部地域を除いては実態がなかなか進まないということも事実でございます。
 こういう取り組みに加えまして、最近、新防火地域というふうにいっておりますが、防火と準防火地域の中間で、自主的な建てかえによりまして、不燃に近いような建物を建てることによりまして、木造住宅を再生産させないというような取り組みも今年度から始まってございます。
 今回、これに加えまして、先行まちづくりプロジェクトというのをつくったわけでございますが、この取り組みによりまして、木密の整備にも、一部かもしれませんが、効果的に取り組むことができるのではないかというふうに考えております。今後とも、都市基盤整備とまちづくりを連携させる、あるいは今申し上げたような手法を組み合わせるというようなことで、各局と連携体制を組みまして、木造住宅密集地域の整備に着実に取り組んでまいりたいと思います。

○古館委員 そういう課題もるるあります。したがって、都民の暮らしやそこに住んでいる、そうした人権などもきちっと守りつつ、こういうなかなか難しい課題でありますけれども、大いにお互いに知恵を絞っていきたい、こんなふうに思っております。
 次に、重点事業で、防犯ボランティアの結成、拡大の支援や、地域住民の自主的な犯罪防止活動の推進ということが掲げられております。これに関連して、幾つか質問したいと思います。
 ぜひ紹介させていただきたいと思っているんですが、ほとんどマスコミの各紙が取り上げているんですが、葛飾区の亀有での経験についてでございます。ほとんどの新聞がこの経験を取り上げておりますが、私、日本経済新聞がことしの七月十八日に取り上げたものをちょっと紹介させていただきたいと思います。
 日本は先進国の中で類を見ない極めて安全な社会から、犯罪多発国の仲間入りをしようとしている。警察が認知した刑法犯だけでも二〇〇二年は三百万件に迫り、一日平均では八千件近い。親の世代が子どものころとは比較にならないほど、今の子どもたちの環境は危険になっている。それで、首都圏の小学校の四年から六年生、一万五千人以上にアンケートした筆者の--これは中村先生という千葉大学の教授なんですが、一万五千人の子どもさんにアンケートしたら、中学生になるまでに、変な人に追いかけられた、男の人に体を見せられたなど、何らかの危険に遭遇した子どもが四割前後の確率で存在している。人口流動の激しいある地域では三割以上の確率で、地方都市でも三人に一人が危ない目に遭っている。子どもたちは危険と背中合わせで生活しており、いつ大きな犯罪に巻き込まれても不思議ではない。
 こういうふうに述べまして、これはどういう要因から来るか。第一の要因は、生活空間が犯罪の発生など全く考えずにつくられてきたことだ。これは、それこそ日本人のいいところかもしれないですが、学校も公園も団地も道路も、犯罪など起こるべくもない、こういう前提のもとにつくられた。犯罪発生を前提にしている欧米とは違っている。
 第二は、地域コミュニティの衰退だ。多くの大人たちは足元のコミュニティなどなくても生きていけると思っている。ところが、子どもたちは地域の学校に行き、地域の友達と地域の公園で遊ぶ。そこで犯罪に遭っているのである。地域とかかわらなくても生活できるという考えは錯覚で、そんな生活では我が子も安全に育てられない。
 第三は、警察機構の変化だ。地域に網の目のように張りめぐらされた交番は日本の安全のシンボルだった。しかし多くの交番が無人化し、交番と住民との関係は疎遠になり、警察への信頼は希薄化した。その状況を克服する安全な取り組みを強める必要がある。
 どういうふうにしたらいいかというと、これが実際に葛飾区の亀有で行っている実践なんですが、子どもたちが犯罪の危険に遭った場所を調べて、犯罪危険地図をつくる活動だと。何しろどこが危ないかすらわからないわけだから、まずはここからスタートしようということで、犯罪危険地図というのをつくったんです。地図に示された犯罪危険箇所の多さは、大人たちの目を足元の地元にいやが上でも向けさせる。この活動はまだまだ不十分とはいえ、全国的に広がり始めている。
 次の段階は、地図を手に危険個所を一つ一つ歩いて確認し、安全策を検討する。PTAや子ども会、町会などでできるだけ多くの住民の参加が望ましい。特に子どもと同様に地域を主な生活の場とする高齢者の参加は有効だ。参加した住民や教師の地域を見る目が変わってきた。
 第三には、地域を歩いて考えた安全対策の実現を具体的に検討する。対策は死角をつくる公園の樹木の移植やパトロールの強化など多岐にわたり、予算や法律、権限の問題が絡んでくるから、行政や警察などの協力が必要。意識ある住民や行政は既にその方向にカーブを切っている。先駆例は東京都葛飾区。犯罪危険地図をもとに地域の環境改善策を働きかけた母親らに対し、区なども担当窓口を設けるなど協力している。葛飾では、これこそ地域再生だというふうに非常に評価されているというものであります。
 このように各紙が一斉に亀有の経験を紹介しています。これは亀有の社会教育館での、子どもが犯罪の被害者にならないための地域からの取り組み状況が紹介されているんです。このように、地域住民、行政、警察が共同して、自主的に安全・安心まちづくりを実践していることはすばらしいことです。
 今紹介したような活動をしている団体があることを知っているでしょうか。都としてはこのような活動をどのように評価しているでしょうか。

○高嶋参事 マスコミで紹介されました葛飾区亀有社会教育館の取り組みにつきましては、十一月の初めに葛飾区より取り組みの概略は聞いておりました。
 また、このような子どもを犯罪から守る取り組みにつきましては、この葛飾区以外にも千代田区の千代田小学校の生徒によります地域の犯罪発生箇所等を調査した安全・安心マップづくりや、八王子市の学校安全ボランティア制度、江東区の深川小学校のインターネットを利用した防犯情報の提供など、幾つか把握しております。
 治安を回復して、安全で安心して暮らせるまちを実現するためには、自治会や商店街あるいは学校のPTAなどを中心に、地道に活動を行っているボランティア等の団体の役割が重要であると考えております。

○古館委員 今重要だという評価でございます。地域の視点で子どもを守るという点での非常にすぐれた実践例だというふうに思って、全国からも非常に注目されて、かなりの形で、見学だとか視察だとかいう状況が起こっているようであります。問題は、これをどのように東京全体のものにしていくかということだと思います。このような地域での取り組みをどこでも実践できるように、都として積極的に支援していくべきと考えますが、いかがでしょうか。

○高嶋参事 このような活動を行っておりますボランティアやNPOにおきましては、防犯情報やそれぞれの経験などを相互に交換し合うなどして、連携、協力することにより、さらに大きな力が生まれ、犯罪防止の成果が、より期待できるものと考えております。
 都といたしましては、広域的かつ総合的な観点から、こうしたボランティア、NPOのネットワークづくりを支援しております。既にこの十一月二十八日からネットワークの登録の募集を行っております。また、この十二月二十日には、都庁においてボランティアやNPOを集めた交流会を開催する予定でございます。
 また、個々の団体に対する支援、各種の便宜供与などの身近で具体的なものにつきましては、基本的には区市町村の役割と考えております。このような区市町村に対しまして、他の自治体の先進的な事例の紹介などの情報提供を積極的に行うなど、地域住民の自主的な犯罪防止活動の促進をさまざまな機会をとらえて働きかけてまいります。

○古館委員 区市町村でこうしたことをやっていくというのは、ある意味で当然のことだと思うんですけれども、それを全体的に広げていくための東京都の役割というのは非常に大事だと思っているんです。ですから、そういう意味で、どういう支援をしたら、最も有効で実現性があるかということは、ぜひ英知を結集して考えていただきたいと思っています。
 そこで、東京都安全・安心まちづくり協議会というのがありますね。これは東京都の石原知事が会長なんですね。会長代行は警視総監、副会長は竹花副知事なんでしょうか。そうそうたる団体、地域の団体とか、業者団体とかいう形で、相当の団体で構成されているところでございます。ここではどういう活動をやるかというと、本会の目的ということでまず一番先に出ているのが、安全・安心まちづくりに関する広報及び普及で、次が自主的な犯罪防止活動の促進、私は、これにも該当してもいいんじゃないかというふうに思っているんです。こういうところでこそ、協議会でこそ、私は、こういう話は大いにして、東京全体のものにしていくというふうにぜひしてほしいと思うんですが、いかがでしょうか。

○高嶋参事 協議会のメンバー等につきましては、議員ご指摘のとおりでございまして、その具体的な活動は東京都のレベル、区市町村のレベル、地域、地区のレベルでと、幾つもの階層に応じて、犯罪防止の目的のために行政機関や団体、住民の方々などがそれぞれ取り組むことを前提としております。したがいまして、ご紹介があったような地域の活動は協議会の設立した目的にも合致していると考えております。

○古館委員 「都政新報」では、先ほどの取り組みについて、重要な教訓として、子どもが犯罪に遭った場所へのフィールドワークへの参加は、PTAだけでなく、老人会や商店会など、地域のさまざまな人々に呼びかけると。次が、私は、ああ、そうかとすごく思ったんですが、監視カメラなど、ハードが幾ら整備されても、子どもを守る地域の目がなければ犯罪被害は減らない。取り組みが継続され、参加経験のある人がまちの中にふえれば、地域の雰囲気が変わっていくはずだ、こういうことで「都政新報」がこの取り組みを評価しているわけです。これ読んで、ああ、そうかと。
 これ、記事でも見たんですが、新宿の歌舞伎町で監視カメラをつけたときは、つけた当初はかなり減ったんだけれど、また多くなってきている。要するに、そういう監視カメラなどのハードと同時に、やっぱりこれは地域や子どもを守ろうとかという、そういう視点、そういうのが地域で根づいていくかどうかということが非常に大事なんだということをいわれています。
 他のマスコミでも同様の指摘を行っておりますけれども、監視カメラなどのハードが幾ら整備されても、やはり子どもを守る地域の目がなければ、犯罪被害は減らない。私はこの指摘は極めて示唆に富んだものだと思っています。
 最後に、子どもを犯罪から守る取り組みを通して、まちの治安も守っていける、こうした取り組みの経験は、東京都安全・安心まちづくり協議会でも議論の対象として今取り上げていただけるということですから、私はぜひお願いしたいと思っています。紹介した事例のような草の根からの盛り上がりを大いにさらに支援をしていただきたいと思いますが、最後にご決意を述べていただきたいと思います。

○高嶋参事 この十月一日から施行されました安全・安心まちづくり条例におきましても、防犯カメラ等のハードの面と、それから議員ご指摘のような犯罪防止のための自主的な活動の促進というのが、いわば二つの大きな柱となっております。したがいまして、協議会でもそのようなことを推進していこうというわけでござまして、治安を回復して、安全で安心して暮らせるまちを実現するためにはそれぞれの地域における活動の役割が重要であるということにつきましては、先ほどお答えしたとおりでございます。
 都といたしましても、先ほどの東京都安全・安心まちづくり協議会の活動や、あるいはボランティアのネットワークづくりなどを通じて、このような地域での取り組みがより一層活発化されるよう、区市町村とともに働きかけてまいりたいと考えております。

○藤田委員 私は、知事本部の質問でございますので、今まで個々の問題が話されてまいりましたけれども、この重要施策はこれからまた予算の中でいろいろと質疑ができるかと思っておりますので、知事本部としての考え方をお尋ねをいたしたいというふうに思っています。
 財政再建と経常収支比率が九〇%を超える中で、新しい課題になかなか取り組むことができないということで、十四年度からこの重要施策方式が始まり、十四年度は百二十五事業で、そしてこれには一〇%のシーリングをかけないというようなことで始まったわけでございます。昨年は大きく二つの点をねらいとして、一つは、都政の取り組みの方向を戦略的に示すことで、そのためには活力ある都市活動や、安全で豊かな都市生活を実現するための課題を取り上げた。二つ目は、こういう政策課題の解決に向けて、都庁全体で横断的、総合的に取り組むこととしたというふうになっているわけであります。では、今回十六年度の重点事業、昨年の重点施策の基本的考え方を踏まえていると思いますけれども、今回の三十事業の選定の過程はどういうふうにして行ってきたのか。特に、知事本部と各局とがどのように連携をしてきたのかをまず伺いたいと思います。

○野口参事 昨年の重要施策の選定につきましては、今、先生のおっしゃったとおりでございます。三十事業の選定の過程はどのようなものであったかということでございますが、知事本部は都政の重要課題の解決に向けまして、各局の課題を総合的、横断的に調整する役割を担っておるという認識から、重点事業はこうした政策課題に関する各局との日常的な議論の蓄積をもとに、知事本部と現場を抱える事業局が、発案の段階から意見交換を積み重ねて、相互にフィードバックを繰り返しながら、共同作業によってつくり上げてまいりました。

○藤田委員 先ほどもおっしゃいましたし、今年度の重点事業の中にも書いてあるのですけれども、これまでのような網羅的に事業メニューを示す中長期計画は、直面する危機を克服して、改革を進めていく上では有効性を失いつつあるというふうに述べていらっしゃいますけれども、では、今、都が目指すべき目標というものは何でしょうか。

○野口参事 重要施策のねらいでございますが、第一は、都政の取り組み方向を戦略的に示すことということで、そのため活力ある都市の活動や安全で豊かな都民生活を実現するための課題を重点的に取り上げております。
 第二は、これらの政策課題はライン化した縦割りの政策では対応できないことから、課題の解決に向けて都庁全体で横断的、総合的に取り組む、こういった考え方でございます。

○藤田委員 やり方についてはそうだと思います。目標は何でしょうか。

○野口参事 重点事業にも、この冊子のところにも書いておりますが、東京の再生と都民サービスをより充実させていくというのが大きな目標でございます。

○藤田委員 それでは、二〇〇〇年の東京構想はなくなっちゃったんですか。

○野口参事 二〇〇〇年の東京構想の件でございますが、東京構想二〇〇〇の性格は都の基本構想、いわばビジョンであるというふうに考えております。その総論部分につきましては、策定時点の一つの将来の見通しを示したもので、各論で示したこれからの取り組みや三カ年推進プランは都の取り組みを具体的に示した計画ということで考えております。ただ、計画に掲げられております多くは個別の課題に応じて既に経常的に実施してきておるものでございます。
 今回重要施策という形でまとめておりますが、こういった多くの課題の中で、特に重点的に取り組まなくてはいけない課題を厳選いたしまして、十六年度重点事業ということでまとめたわけでございます。

○藤田委員 千客万来の世界都市東京というのはどういうふうになっていますか。

○野口参事 東京構想二〇〇〇につきましては、先ほど申しましたように、都の基本構想、ビジョンということで、基本的な考え方は生きておりますが、現在具体的な考え方については、そういった多くの課題の中で、今特に重点的に取り組まなくてはいけない方向を政策的に示してそれに取り組むということで、七つの戦略的取り組みを示して、それに基づきます具体的な戦術を重点事業として掲げておるということでございます。

○藤田委員 だから、わからなくなっちゃうんですよね。やっぱりきちっとした目標があって、そしてそれに対して、ある意味で、もちろんこういう時代ですから、五年から十年、今まで長期計画といえば十年ですから、それをやるというのは、こういう変化の時代ですから、難しいのはよくわかります。ただ、千客万来の世界都市というのは、私はある意味では一度もおろしたということは聞いておりませんし、都政の今目標としているところはそこであろうというふうに思っているんです。これについて、別に賛成しているとか何とかではないです。よくこの三角形の図が使われますけれども、そういう目標がある、そしてそれに向けて、政策としてどういう政策をつくる、それからその下が施策になって、そして個別事業が出てくるというのが、いわゆる政策づくりのときにそういうふうになってくると思うんです。
 ですから、重点事業というふうになると、本来は、一番下のラインになってくるわけなんですけれども、達成させるために何をやるかということであれば、先ほどお答えをいただいて、知事本部が、常に政策課題に対して各局と日常的な議論をして、そして蓄積をもとにというふうにしてつくられたとありますけれども、この目標のためにどういうアイデアがあるかというのを常に各局から、そして知事本部の中でも議論されているでしょうし、あるいは都民からも議員からも集めておいて、新しいアイデアについて、変化が目に見えるように、今までの政治も同じようで、余り大きなことはいえませんけれども、やはりこれをやるんだといったら、期間を限って、そして変化が見えたときに、あ、やっているなというのが、今の時代には特に必要なんだというふうに思うわけなんです。
 そうすると、今回の、例えば重点事業というようなものについては、いみじくも昨日のアクションプランなど、総務局の質疑の中で、局長は、このアクションプラン、どうしてやるのだというふうにいったら、従来にない発想で、少子高齢化の進展や悪化する治安などを克服していくために、実践するんだというふうにいわれたんです。従来にない発想って、何ですかと聞いたら、前例の踏襲型、それから縦割りを廃する、オール都庁としてやるべきことをやると、何年前からといいますか、ずっといわれていることを、従来にない発想でなんていわれたら、がっくりしてしまうんです。そういうことをやるためには、私はある意味では、今回のこういうものについても、それぞれの各局が頭に、住み、働く場としての東京の再生となったら、関係局はこういうふうにやりますよというふうになっているけれども、それはある意味ではその人たちがプロジェクトをつくるような形で、全面的にそこに携わる、そしてそれを期間を決めてやってしまう、そういうような覚悟の中でやっていく必要があるんじゃないかというふうに思うんです。いかがでしょうか。

○前川知事本部長 今お話があった問題は、いろんな面があるわけですけれども、一つは、行政の政策体系をどうやって示すかということだろうと思います。それは、私も個人的なことを申し上げると、美濃部都政の中期計画から始まって、鈴木さんの長期計画、総合実施計画、それからずっとやってきて、ある意味では考え続けているわけです。役人にとってはある種の抽象的なきれいな体系をつくることは簡単なんです。ただ、そういう本当の意味を持たせるのはなかなか難しいわけです。
 私どもはそういう意味で、この重要政策、重点事業で今示しているのは、行政の施策トータルがあった中で、こういうところに今一番問題意識を持っているんだよと、その問題意識を持っている部分については、こういう方向でこういうことをやっていく、その今までやっていない部分だけを上げている、あえてそういうふうにしているわけです。本来、ある程度状況が落ちつけば、今おっしゃったように、ここの個別のいわば経常化している施策についても、行政目標としての、例えば整備率とか整備数とか上げながらやっていくのが正しいだろうと思っています。しかし、これはある意味で経過的な措置としてこういう体系をとりながらそれを考えていこうというふうに努力をしているということはぜひご理解をいただきたいと思います。
 もう一つは、その体制ですが、おっしゃるように、庁内、人材たくさんいるわけですけれども、それをできるだけ局を越えて横断的に使いたいということで、現実に日常のいろんな問題については、場合によって私のところに関係の部長とか、必要に応じては局長も集めたりしていろんな議論をしておりますけれども、それはある意味では、今までよりは進んだ形で仕事をしていると思っています。ただ、それを現実に常時兼務にするとかいうことになりますと、それは本来業務との関係もあれば、人事制度との関係もあってなかなか難しいわけですけれども、今おっしゃった点についてはそういう工夫をしながら努力をしていきたい、こう考えています。

○藤田委員 それでは、この重要施策の問題については、昨年のものには平成十四年からおおむね平成十六年までを展望してというふうに書いてあるわけであります。来年のことというか、今ようやく十六年度が制定されているわけなんですが、その次の段階はどんなふうに考えていらっしゃいますでしょうか。

○野口参事 今後のということでございますが、今回の重点事業の策定に当たりましては、昨年の枠組みを引き続き維持することといたしましたが、来年度以降の取り組みにつきましては、これから進めます重点事業の成果や、今後の社会状況の変化に伴う都政の課題を踏まえまして、現在の重点施策、重点事業の有効性を改めて検証した上で検討を行うという考え方でございます。

○藤田委員 だとすると、今回の選定に当たっては、三つの点を重視したというふうになっているんですが、その一つに解決に長時間を要する課題について、解決の端緒を開くことを目指すというふうにしているわけです。今本部長もおっしゃいましたように、ある意味では今は経過的措置といいますか、こういうことが足りないから、全庁的に上げていくというふうにいって、その後は年次をきちっとというようなお話もありました。この長期間を要する課題について、芽出しをしたというふうにしているわけですけれども、今後はこの施策についてはどんなふうな考え方になっていきますでしょうか。

○野口参事 解決に長時間を要する課題について芽出しをしたということの、今後どういうふうに進めていくかということでございますが、当然、解決に長時間を要するということで、すぐに結果が出るというものではない重い課題だというふうに考えておりますので、こういったものについては、着実に一歩ずつ施策を前進していくという形になろうかというふうに考えております。
 解決に長時間を要する課題について、解決の端緒を開くことを目指すものといたしましては、例えばでございますが、先ほどもご議論ございました木造住宅密集地域の整備ですとか、おくれている環状方向の道路整備など、将来を見越したまちづくりを推進していくための事業ということで、今回は幹線道路の沿道まちづくりや、未完の環状道路の整備促進等の事業を掲げております。また、都民が医療サービスをみずから評価、選択できるようにするための医療機関の情報提供推進等を行っていくというふうな事業を掲げておりますが、これらについては着実に一歩ずつ前進をさせていきたいという考え方で検討させていただきます。

○藤田委員 大変難しいことは重々わかっておりますけれども、やはり法律改正まで含めてあらゆる手だてをして、今のような問題についてもやっていかないといけないわけですので、それこそ手をこまねいているというような状況では、今の東京の問題はそうはなっていないと思いますので、収用についても、例えば本当にある意味で大きな特典がなければ、なかなかそこは難しいというのは大いにあるわけでありますので、そんなことも考える中でぜひ進めていただきたいと思っています。
 それから、重点事業に選定された事業や法律でルーチンに実施していかなければいけない建築確認などの業務は別としても、重点事業を掲げたことによって、その中にある意味で吸収されるといいますか、そういう事業もあると思いますし、重点事業は縦割り行政を廃するために、ある意味で全庁的なことでやろうというふうにしていると、例えば、各局で似通った事業ですとか、あるいは省庁別で縦割りで来ていて、違うように見えるけど、あら、同じだわというようなのが結構あるというふうに思います。こういう重点事業やルーチンの事業じゃない事業について、今後どうするかということは、大変大きな問題になっていくんではないかと思っているんです。
 私が行政評価をやってほしいというようなことを提案したときに、じゃ、まず何をやるかといったら、最低重点事業やったらというようなお話をさせていただいたのですが、先般の質疑の中でも、行政評価の冊子を見ますと、あそこに上がってきている事業は、おおよそみんなが頑張ってやりたいと思うもので出ているものですから、評価は全部四ばっかりなんです。一から四までで四が一番よいというので、積極的にこの事業を進めましょうというのが、その中で改めて提案されている、書かれているというような状況でした。
 私はやはり、今後はこういう重点事業やルーチンの事業以外のところで、もちろん本当の意味で都民にとってどうかという判断でやってもらわなければ困るわけでありますけれども、行政評価をそういう部分に当てていくということで、さらに事業を精査をしていく、そして、これは分権化をして、市区町村に実際やってもらおうじゃないか。あるいはもう国に返しちゃおう。あるいはこの事業はもういいんじゃないかという、本当の意味で、それぞれの事業を万の単位であるということでありますけれども、かなり精力的に精査をしていく必要があるというふうに思っています。いかがでしょうか。

○新行内参事 知事本部では、十三年度から行政評価を本格実施いたしまして、事業の廃止や抜本的見直しを含む多くの事業の見直しを行ってまいりました。先ほど委員ご指摘の行政評価の結果でございますが、例えば平成十四年度を例にとりますと、五段階で評価してございますが、積極的推進が三件、着実実施が二十一件、見直しが十七件、抜本的見直しが六件、廃止または休止が一件と、全体四十八のうち二十四が見直し等の評価ということになってございます。
 ご指摘のとおり、今後とも行政評価を活用しながら、既に役割を終えた事業あるいは時代に合わない事業、ご指摘の似通った事業等、そういった見直すべきものについては見直しを進めてまいりたいと思っております。

○藤田委員 最後に、昨年のものといろいろ比べて見てまいりましたが、カジノの問題はどうしたのかなと、十四年度の中には入っていますよね。とにかく重要施策の中で、あるいは突発的にあれやろう、これやろうというようなのが最近は非常に多いような気がいたします。もちろん、それも、一つは財政再建のためであるとか、あるいは東京の活力をというような意味では、アイデアとしてはいいかもしれませんが、何か掲げられれば、それは知事本部としては調査をしなければいけないというところもあろうかと思います。
 やはり、地道な行政の施策、そして地域の人々の活動はもっと先を進んでいるというようなことで、ぜひとも現場に出ていただきたいというふうに思いますし、先般知事本部のメンバーをもっとふやして、ぜひ見ていただきたいというようなお話もいたしました。この例がいいかどうかは別でございますが、鳥取県では議員と行政との答弁調整をやめまして、主計もすべて現場へ出て、本当にこの事業にこれだけの予算を充てるのがいいかどうかというのを一件一件全部チェックをしているというようなことが書かれておりました。ますます東京都が大きくなるに従って、本当の意味で都民にやっていることがなかなか見えないというような状況になっておりますので、そういう意味では現場へ出る、持っているといいながらも、市区町村からすれば、当たり前の現場ではないというふうに思いますし、都民にとっても中二階の見えにくいところでございますので、アピールも含めて現場主義を徹底していただきたいと思いますが、最後に本部長のお話を伺えればというふうに思います。

○前川知事本部長 ぜひご理解をいただきたいと思うのでありますが、私どもは、何か奇をてらったり、トピック主義で仕事をしようとは毛頭思っておりません。当然ですが、都市計画であれば、先ほどご質問があった、例えば木密の話であるとか、あるいは福祉であれば、それこそ高齢者のグループホームや保育所等、そういったものを地道にきちんとやっていくことが行政本来の道であろうと確信をしております。
 ただ、当然話題づくりも必要ですし、そういう面での配慮も必要であろうと思っていますから、それについてはそれ相応のスペースなりエネルギーも使っておりますけれども、長い目で見て都民のためになる東京のまちづくりに資する仕事を、これも大きく見てオーソドックスにやっていきたい。ただ、その表現方法はいろいろありますから、その辺はぜひご理解をいただきたい。東京都はなかなか膨大な仕事を持っておりますけれども、ただ、今お話があったような鳥取県であるとか、いろんな地方の県の方々が努力されているのは知っておりますけれども、私どもから見ると、僣越ながら、そういう意味での問題意識は東京都の方がはるかに先行しているんじゃないかというふうに確信をしております。

○土屋委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○土屋委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で知事本部関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時五十一分散会

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