委員長 | 名取 憲彦君 |
副委員長 | 倉林 辰雄君 |
副委員長 | 大西由紀子君 |
理事 | 山下 太郎君 |
理事 | 藤井 一君 |
理事 | 松本 文明君 |
矢島 千秋君 | |
長橋 桂一君 | |
酒井 大史君 | |
古館 和憲君 | |
野田 和男君 | |
橋本辰二郎君 | |
鈴木 一光君 | |
山崎 孝明君 | |
木村 陽治君 |
欠席委員 なし
出席説明員知事本部 | 本部長 | 前川 燿男君 |
儀典長 | 伊藤 誠君 | |
次長 | 只腰 憲久君 | |
企画調整部長 | 高橋 道晴君 | |
秘書部長 | 松田 二郎君 | |
政策部長 | 三枝 修一君 | |
政策担当部長 | 河島 均君 | |
参事 | 野口 宏幸君 | |
参事 | 新行内孝男君 | |
参事 | 岩井 壯三君 | |
国政広域連携担当部長 | 野澤 直明君 | |
首都調査担当部長 | 関口 栄一君 | |
自治制度改革推進担当部長 | 平田 章君 | |
国際共同事業担当部長 | 斉藤 一美君 | |
治安対策担当部長 | 久保 大君 | |
参事 | 高嶋 明君 | |
総務局 | 局長 | 赤星 經昭君 |
危機管理監 | 中村 正彦君 | |
理事 | 馬場 正明君 | |
総務部長 | 大橋 久夫君 | |
行政改革推進室長 | 石渡 秀雄君 | |
IT推進室情報企画担当部長 | 木谷 正道君 | |
IT推進室電子都庁推進担当部長 | 永田 元君 | |
人事部長 | 大原 正行君 | |
主席監察員 | 小島 郁夫君 | |
行政部長 | 村山 寛司君 | |
多摩島しょ振興担当部長 | 高橋 敏夫君 | |
参事 | 渋井 信和君 | |
総合防災部長 | 金子正一郎君 | |
情報統括担当部長 | 八木 憲彦君 | |
勤労部長 | 大塚 孝一君 | |
法務部長 | 中村 次良君 | |
特命担当部長 | 川村 栄一君 | |
統計部長 | 古河 誠二君 | |
人権部長 | 和田 正幸君 |
本日の会議に付した事件
知事本部関係
請願の審査
(1)一五第一六号 命の危機にひんしている金子容子さんの早期救出に関する請願
総務局関係
第三回定例会提出予定案件について(説明)
・東京都組織条例の一部を改正する条例
・東京都震災対策条例の一部を改正する条例
報告事項(説明)
・新たな都庁改革アクションプラン中間のまとめについて
・平成十四年度東京都監理団体経営目標の達成状況・経営実績報告について
陳情の審査
(1)一五第一八号 公的宿泊施設等に関する陳情
(2)一五第二七号 住民基本台帳ネットワークシステムへの参加中止に関する陳情
○名取委員長 ただいまから総務委員会を開会いたします。
初めに、第三回定例会中の委員会日程について申し上げます。
先ほどの理事会におきまして、お手元配布の日程表のとおり申し合わせをいたしました。ご了承願います。
本日は、お手元配布の会議日程のとおり、総務局関係の第三回定例会に提出を予定されております案件及び報告事項の説明聴取並びに知事本部及び総務局関係の請願陳情の審査を行います。よろしくお願いいたします。
なお、提出予定案件及び報告事項につきましては、本日は説明を聴取した後、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いたいと思います。ご了承願います。
これより知事本部関係に入ります。
初めに、先般の組織改正及び人事異動に伴い、幹部職員に交代がありましたので、知事本部長から紹介があります。
〇前川知事本部長 先般の東京都緊急治安対策本部設置に伴う人事異動によりまして、異動のありました当本部の幹部職員を紹介させていただきます。
治安対策担当部長の久保大でございます。参事で治安対策担当の高嶋明でございます。
なお、このほかに、八月一日から、外務長を儀典長と名称変更いたしておりますので、あわせてご報告いたします。
以上、どうぞよろしくお願いいたします。
〔理事者あいさつ〕
〇名取委員長 紹介は終わりました。
○名取委員長 次に、請願の審査を行います。
一五第一六号、命の危機にひんしている金子容子さんの早期救出に関する請願を議題といたします。
理事者の説明を求めます。
〇高橋企画調整部長 お手元の請願審査説明表に基づきご説明いたします。
表紙をおめくり願います。
一五第一六号、命の危機にひんしている金子容子さんの早期救出に関する請願についてご説明いたします。
この請願は、金子容子さん救出支援の会代表北島満さんから提出されたものでございます。
その要旨は、中国公安当局によって逮捕された金子容子さんについて、一刻も早く救出するよう、また家族の面会とビザの取得などができるよう、国に対して意見書を提出していただきたいとなっております。
次に、現在の状況でございますが、本件に係る一連の経過につきまして外務省に確認いたしましたところ、金子容子さんは中国籍で、平成十四年五月二十四日に中国に一時帰国した際、北京市内で法輪功の宣伝物を配布したことを理由として中国当局によって拘束され、十五年十一月二十三日までの一年六カ月間の労働矯正処分を受けております。
金子容子さんの家族は外務省を通じて面会を要請し、十四年八月十五日に夫の金子篤志さんの面会が実現しております。
外務省においては、金子さんが中国籍であるため邦人保護の対象にはならないが、日本人の男性と結婚し、日本で基本的な生活を営んでいるということにかんがみ、事件発生後の十四年五月以降、日本人に準じた扱いをするように、中国側の関係当局に対して申し入れを重ねていると聞いております。
以上で、この請願につきましての説明を終わります。よろしくお願い申し上げます。
〇名取委員長 説明は終わりました。
本件について発言願います。
〇古館委員 それでは、この請願一五第一六号にかかわってですけれども、整理番号1ということで、これは知事本部がまとめたものだと思いますが、それに基づいて今説明がございました。
この請願の原本といいますか、それが二〇〇三年七月一日に提出をされております。それで、問題は、この中で、請願の趣旨の中に、昨年八月に夫の篤志さんが面会をした。それで、容子さんの両手首には拷問の傷跡がありと、あるいは虐待によってかなり命の危険な状態に置かれていることが判明した、こういうことがるる書かれているわけです。この点について、知事本部の担当としては、拷問の事実とか、虐待によってというふうに書かれているんですが、こういうことの事実については確認をしておりますでしょうか。
〇高橋企画調整部長 拷問や虐待の事実関係ということでございますが、これらは外務省を通じまして確認することになりますが、外務省によりますと、このような事実につきましては、確認はできていないとのことであります。
〇古館委員 確認はできていないと。確認はできていないということと、聞いたのかどうかという、そこの問題についてですね。そのことについてはどういうふうにやりとりの中で、外務省の担当とお話しされたと思うんですね、その点で、いわゆる確認をされていないという部分は、聞いて、そこの部分についてはどういう対応だったんでしょうか。
〇高橋企画調整部長 外務省は事件発生当初から、外務省の各職層がありますけれども、その職層で何十回も中国当局と接触、それは日本に駐在している大使館であったり、あるいは北京で中国当局ということもあろうと思いますが、何十回も接触して、早期釈放、面会、ビザ取得などの要請をしていると聞いております。
その中で、虐待あるいは拷問の事実関係についてお聞きになっているかどうかということは、私たちはそこまでは知り得ておりません。
〇古館委員 今の知事本部の担当の--それで、その際に健康状態も聞いていたと思うんですが、その点についてはいかがですか。
〇高橋企画調整部長 健康状態でございます。外務省によりますと、本年六月に、中国政府に容子さんの身体状況について確認しましたところ、中国政府からは、高血圧を患っていたが、投薬治療の結果、病状は安定し、現在、身体的に他の異常はないとの回答を得ているとのことであります。
その後、ことしの六月以降ですが、外務省も情報を入手できていないというふうに聞いております。
〇古館委員 実は、国会の衆議院の法務委員会で、平成十五年五月十三日に、石原(健)委員さんから、この法輪功の信者というか、メンバーらしいんですけれども、このことに関して外務省はどのような状況把握をなさっているのか、ご説明いただけたらと思いますという質問がありまして、これは議事録の写しなんですが、齋木政府参考人が答弁に立ちまして、「金子容子さんでございますけれども、去年の五月に北京で、日本人の女性とともに法輪功の関係のビラの配布を行いまして、中国の公安当局に拘束されたわけでございます。このうち、日本人の女性につきましては国外退去処分となった」と、こういうことをいいつつ、最後の方で、「去年の八月でございますけれども、金子さんと夫の面会が実現したわけでございますけれども、中国側からは、緊密に連絡をとることで、この問題については協力していくことが可能であるという反応も実は得ております」、その中で、「引き続き、粘り強く金子さんの身柄の早期釈放を中国側に働きかけていく」、そういう考えですと。これが国会でのある意味で正式に答弁されたものなんですよね。ですから、ここである意味で淡々と答弁されているわけです。
私は、知事本部の担当者からの先ほどのご答弁のようなことを聞いた上で、実は外務省の担当事務官さんに直接電話でお話しする機会がありました。
この金子容子さんについて、中国当局の拷問や虐待による命の危険にさらされているとの事実関係について問い合わせをいたしましたところ、この事務官は、拷問とか虐待、こういうのをどなたがいったんですかということを最初に聞き返してきたので、いや、それはこの出された請願の文書の中にそのように書いているものですから、非常に大事な問題だと思いまして、事実関係を聞くために、ちょっとこの問題、お尋ねをしているんですと聞いたら、救出支援の会が都議会に提出された文面について、この担当官は、金子さんの夫篤志さんが昨年八月の面会後に自分とお会いしたときも、その後、毎日のように連絡をとり合っているけれども、そのようなことは篤志さんは一言も述べていない、虐待などともいっていない、このことを明言されております。
さらに、血圧については持病であって、体調が悪くなることを心配しており、体調が悪くなるようなことがあれば、大使館を通じて、いつでも外務省に連絡が来ることになっている、こういう返答でした。
私どもがなぜこの問題を重視したかといいますと、採択をするかしないかという問題の重要な中身、こういういわゆる外交関係にあって、そういう国々の問題に対して、いわゆる拷問であるとか、そうした発言ですね。そういうのが、虐待であるとかというのが事実かどうかというのは、非常にこの請願を審議する上で重要なポイントになるということから、この問題を非常に注意深く判断をさせていただいたわけなんです。
そういう点でも、外務省の担当官に、このお話を私は聞いたんですが、その点について、知事本部は私のこういうやりとりの部分について、ご感想なりありましたら、ちょっとお聞かせいただきたいと思うんです。
〇高橋企画調整部長 特に感想もないんですが、なかなか私ども、事実関係をみずからの手で調べるということは、外国にかかわることでもございますし、できないわけでございますが、そういう中では、外務省のお答え、私どもが聞いたお答え以上のことはいえませんので、そういうことだというふうにお願いしたいと思います。
〇名取委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
本件は、起立により採決いたします。
本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
〔賛成者起立〕
〇名取委員長 起立多数と認めます。よって、請願一五第一六号は趣旨採択と決定いたしました。
以上で請願の審査を終わります。
以上で知事本部関係を終わります。
○名取委員長 これより総務局関係に入ります。
初めに、第三回定例会に提出を予定している案件について、理事者の説明を求めます。
〇赤星総務局長 今定例会に提出を予定しております条例案二件につきまして、概要を説明させていただきます。
恐れ入りますが、資料の第1号、平成十五年第三回東京都議会定例会提出予定条例案の概要をごらんいただきたいと存じます。
表紙の次に目次がございます。番号1、東京都組織条例の一部を改正する条例でございます。この条例案は、地方自治法の一部を改正する法律の施行に伴い、規定を整備するものでございます。
番号2、東京都震災対策条例の一部を改正する条例でございます。この条例案は、地震によります災害の発生に際し、速やかな都民生活の再建と都市の復興を図るため、地域協働復興に関する規定を設けるものでございます。
以上が今定例会に提出を予定しております案件の概要でございます。
詳細につきましては、総務部長から説明させていただきます。どうぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。
〇大橋総務部長 それでは、今定例会に提出を予定しております条例案二件の詳細についてご説明させていただきます。
恐れ入りますが、資料第1号、平成十五年第三回東京都議会定例会提出予定条例案の概要の一ページをお開き願いたいと存じます。
番号1、東京都組織条例の一部を改正する条例でございます。
地方自治法の一部を改正する法律の施行に伴いまして、所要の規定の整備を行うものでございます。
施行日は公布の日を予定しております。
番号2、東京都震災対策条例の一部を改正する条例でございます。
地震による災害の発生に際しまして、速やかな都民生活の再建及び安定並びに都市の復興を図るため、今年三月に改訂いたしました東京都震災復興マニュアルを踏まえまして、地域協働復興に関する活動の促進、復興市民組織の育成及び支援に関する事項について定めるものでございます。
施行日は平成十六年四月一日を予定しております。
以上、簡単ではございますが、本定例会に提出を予定しております案件につきましてのご説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
〇名取委員長 説明は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
〇名取委員長 発言がありませんので、資料要求はなしと確認させていただきます。
○名取委員長 次に、理事者から、新たな都庁改革アクションプラン中間のまとめ、外一件について報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。
〇石渡行政改革推進室長 二件、ご報告させていただきます。
最初に、新たな都庁改革アクションプラン中間のまとめについて、ご報告いたします。
まず、この中間のまとめの位置づけでございますが、今回の中間のまとめは、年内を目途とする新たな都庁改革アクションプランの策定に向けまして、改革の基本的考え方と方向性をお示しすることにより、改革の議論の素材を提供することを目的としております。
今後、この中間のまとめをもとに、都議会や都民の方々の幅広いご意見をいただき、具体的な改革の取り組みを検討してまいります。
お手元に、資料第3号として中間のまとめの概要が、それから資料第4号として本文を配布させていただいております。本日は概要でご説明させていただきます。
それでは、資料第3号、新たな都庁改革アクションプラン中間のまとめの概要をごらんいただきたいと存じます。
第Ⅰ部の新たな都庁改革アクションプランの考え方からご説明いたします。
1、現行の都庁改革アクションプランについてでは、現行のプランの推進により改革が大きく進展したこと、さらに取り組むべき課題を整理しつつ、継続して改革を推進していく必要性を述べております。
2、都政をめぐる新たな動きでは、先行き不透明な経済状況など社会経済状況の変化、地方独立行政法人制度など、法改正などの動き等を取り上げ、都庁改革に当たっては、これらの動きに適切に対応していく必要があるとしております。
ページをめくっていただきたいと存じます。
3、新たな都庁改革アクションプランの策定に当たってでは、現行の都庁改革アクションプランの成果と課題を踏まえつつ、都庁改革を次のステップに進めていくため、七月に出されました都政の構造改革の視点と方向に基づき、新たな都庁改革アクションプランを策定することといたしました。
策定に当たっての基本的な考え方についてですが、現行アクションプランの改革の視点や改革の柱はなお必要なものとして継承するとともに、新たなアクションプランの策定に当たって特に重視するものとして、財政再建を進めるなど、五つの重点テーマを掲げております。
次のページをごらんいただきたいと存じます。
Ⅲ部の改革の課題と方向性についてです。
今後の都庁改革を進めるに当たっての課題と方向性を大きく三つの柱に沿ってお示ししております。
1、業務改革の一層の推進についてです。ここでは、仕事の進め方の見直しなどにより、効率的、効果的な都政運営の実現を目指していきます。その内容として、仕事の進め方の見直し、ITの活用など、各項目ごとに課題と方向性を記述しております。
次に、2、政策実現を支える執行体制の整備についてです。ここでは、組織、人事制度、監理団体についての改革を一層推進し、より強固で弾力的な執行体制を整備していきます。それぞれの項目ごとに課題と方向性を記載しております。
ページをおめくりください。
最後に、3、行政サービスのあり方の見直しについてです。ここでは、民間活力の活用や都の役割分担の見直しを進め、質の高い行政サービスを提供することを目指しております。その内容として、民間との協働、都の権限の見直しなど、項目ごとに課題と方向性を記述しております。
新たなアクションプランの策定に当たっては、都民の方々のご意見を幅広く募集するとともに、庁内の職員からも提案や意見を募集いたします。
今後、この中間のまとめに対するご意見、ご議論を踏まえまして、おおむね十八年度までに実施する具体的な改革策を盛り込んだ新たな都庁改革アクションプランを年内にお示ししたいと考えております。
なお、詳細につきましては、お手元の資料第4号、新たな都庁改革アクションプラン中間のまとめをごらんいただきたいと存じます。
新たな都庁改革アクションプラン中間のまとめの説明は以上でございます。
引き続き、平成十四年度東京都監理団体経営目標の達成状況と経営実績についてご報告させていただきます。
お手元に、資料第5号として概要版を、また資料第6号として冊子を配布させていただいておりますが、本日は概要の方で説明させていただきます。
恐れ入りますが、資料第5号、平成十四年度東京都監理団体経営目標の達成状況・経営実績報告の概要をごらんいただきたいと存じます。
まず1、経営目標の達成状況についてでございます。
都は十三年度から監理団体改革の一つとして、団体みずからに経営目標を設定させ、その達成度を評価しております。この評価はいわゆる格付といった一般的な経営評価とは異なり、当該年度の目標に対する達成状況を評価するもので、評価結果を翌年度以降の経営改善に反映させ、各団体の自主性やインセンティブを高めることを目的とするものでございます。
なお、評価がより的確かつ実効性あるものになるよう、毎年度、経営目標を厳しく見直すこととしております。
経営目標の指標は、成果、費用対効果、財務、経営改善計画達成状況の四項目でございますが、今回、その達成状況と評価結果がまとまりましたので、ご報告いたします。
ページをめくっていただきたいと存じます。
(2)、目標の達成状況でございます。対象四十九団体中、達成率が九〇%以上の団体は財団法人東京都駐車場公社など二十二団体、達成率七五%以上九〇%未満の団体は財団法人東京都中小企業振興公社など二十四団体、達成率七五%未満の団体は財団法人東京都健康推進財団など三団体となっております。
(3)の役員報酬でございます。達成率九〇%以上の団体の常勤のトップにつきましては、十五年度の役員報酬が五%増となり、七五%未満の場合は五%減となります。
次に、2、経営実績についてでございます。
まず(1)、公益法人でございます。公益法人三十五団体のうち二十五団体が当期黒字及び収支均衡団体でございます。収入の合計は四千四十四億円、支出の合計は四千十三億円で、収支差額は三十二億円の黒字となっております。
次に(2)、株式会社でございます。株式会社は十九団体中十一団体が当期黒字となっております。また、株式会社ゆりかもめなど三団体が十四年度に累積損失を解消しております。収益の合計は一千九百十億円、費用の合計は二千二十六億円で、当期利益は百十六億円の赤字となっております。
(3)、都財政支出額でございます。監理団体に対する都財政支出額は一千七百七十四億円であり、監理団体改革実施計画で設定した十四年度目標額二千百二億から、さらに三百二十八億円の削減となっております。
ページをめくっていただきたいと存じます。
ただいま申し上げました収支の状況を各団体ごとにお示しした一覧表でございます。ご参照いただければと存じます。
なお、詳細は資料第6号、平成十四年度東京都監理団体経営目標の達成状況・経営実績報告をごらんいただきたいと思います。
説明は以上でございます。よろしくお願い申し上げます。
〇名取委員長 報告は終わりました。
この際、資料要求のある方は発言を願います。
〇藤井委員 一つは、職員定数の推移について、平成十年から十五年度どのように推移したか、わかるものについてお願いいたします。
二番目に、建設コスト縮減の取り組みについてですけれども、コスト縮減がどのように取り組まれたということがわかるような資料があれば、お願いしたいと思います。
三点目、監理団体、平成五年から平成十五年度までの監理団体の改革の推移がわかるもの、団体数、都からの財政支出、役員数、職員数、こういったものがわかるものについての資料をお願いいたします。
それから、人事給与制度ですけれども、一つは東京都の職員の通勤費が幾ら支払われているかについて、十二年から十五年度までの通勤費がわかるもの。同じく退職金、十二年度から十五年度、それから職員の給与費、十二年度から十五年度の額がわかるものについてお願いいたします。
以上です。
〇名取委員長 ほかに。--ただいま藤井理事から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇名取委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求された委員と調整の上、提出願います。
○名取委員長 次に、陳情の審査を行います。
一五第一八号、公的宿泊施設等に関する陳情を議題といたします。
理事者の説明を求めます。
〇村山行政部長 陳情一五第一八号につきまして、説明させていただきます。
恐れ入りますが、資料第7号、請願・陳情審査説明表の一ページをごらんください。
一五第一八号、公的宿泊施設等に関する陳情は、東京都ホテル旅館生活衛生同業組合の理事長でございます山口英次さんから出されたものでございまして、平成十五年三月十四日に受理されております。
陳情の要旨は、東京都内の区市町村に対し、平成十二年五月二十六日の閣議決定、民間と競合する公的施設の改革についての趣旨にのっとり、区市町村営及び第三セクター等による宿泊施設、宴会施設、温浴施設等を早期に廃止するよう強く指導すること、及びこの趣旨にのっとり、今後、都内の区市町村に対し、公営宿泊施設等の建設を認めないことを実現していただきたいというものでございます。
現在の状況でございますが、平成十二年五月二十六日に閣議決定された民間と競合する公的施設の改革については、国または特殊法人等が設置主体となる公的施設につきまして、施設の新設及び増築の禁止、既存施設の廃止、民営化その他の合理化措置を行うことを決定したものでございます。
あわせて、本閣議決定では、上記の措置に準じた措置を講ずるよう、地方公共団体に要請する旨の決定がなされ、同年六月九日付で自治事務次官より、民間と競合する公的施設の改革についてが通知され、本年一月二十日にも同様の趣旨の通知がなされております。
都といたしましては、これらについて区市町村へ通知し、適切に対応するよう助言しております。
また、本年九月二日には、地方公共団体が設置する公の施設の管理運営を民間事業者が行えるようにする地方自治法の一部改正が実施されたところでございます。
区市町村が設置主体となる公的施設のあり方につきましては、各区市町村がこうした動向を踏まえながら、それぞれの地域特性や地域の実情にあわせて、自主的、主体的に対応すべきものと考えてございます。
以上で説明を終わります。
〇名取委員長 説明は終わりました。
本件について発言を願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
〇名取委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
本件は、保留とすることにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇名取委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一五第一八号は保留といたします。
○名取委員長 次に、一五第二七号、住民基本台帳ネットワークシステムへの参加中止に関する陳情を議題といたします。
理事者の説明を求めます。
〇村山行政部長 陳情一五第二七号につきまして、説明させていただきます。
恐れ入りますが、資料第7号、請願・陳情審査説明表の二ページをごらんください。
一五第二七号、住民基本台帳ネットワークシステムへの参加中止に関する陳情は、住基ネットに反対する都民の会から出されたものでございまして、平成十五年六月十七日に受理されております。
陳情の要旨は、世界で最も徹底した国民監視体制である住民基本台帳ネットワークシステムへの参加を中止すること、及び住民基本台帳ネットワークシステムの運用の中止について、意見書を国に提出することを実現していただきたいというものでございます。
現在の状況でございますが、住民基本台帳ネットワークシステムは、氏名、生年月日、性別、住所、住民票コード及びこれらの変更情報でございます本人確認情報により全国共通の本人確認を可能とする地方公共団体共同のシステムでございまして、例えばパスポート申請で住民票の写しの提出が不要になるなど、住民サービスの向上と行政の効率化に資するものでございます。
住民基本台帳ネットワークシステムは、住民基本台帳法の規定によりまして、地方公共団体の行う事務として義務づけられておりまして、これに参加しないことは違法となります。
以上で説明を終わります。
〇名取委員長 説明は終わりました。
本件について発言を願います。
〇古館委員 それでは、何点か質問します。
最初に、この八月二十五日から住民基本台帳ネットワークシステムが本格稼働しました。それで、その利用者みんなが住基ネットを理解するための「Q&A」というので、総務省の住民基本台帳ネットワークシステム推進協議会が出しているパンフレットがございますが、このリーフの中では住基ネットがさらに便利になると、こういうふうにPRをしております。
最初にお尋ねしたいんですが、現在までの住基カードの交付はどれぐらいになるでしょうか。
〇村山行政部長 二次稼働がされた八月二十五日から二十九日までの五日間のデータでございますけれども、都内区市町村に対して申請のあった住民基本台帳カードの枚数は約八千四百枚ということになってございます。住基カードは、迅速な本人確認を可能といたしまして、行政サービスの効率化に資するものでございます。これを今後、活用したサービスが拡大をしていくことに伴いまして、カードの有効性がより広く認識されるにつれまして、交付枚数も漸次増加し、普及するものと考えてございます。
〇古館委員 九月九日付の「都政新報」でも、やはりこの問題が取り上げられて報道されておりまして、住基ネット伸びないカード交付ということで、その中の見出しで、見えない利用価値ということが書かれていて、さほど伸びてはいないということなんですね。
それで、サービスについてですけれども、例えば、具体的にちょっとお聞かせいただきたいんですけれども、転入転出の手続の簡素化で、この「Q&A」でも、9番目で、引っ越しの手続で窓口に行くのは転入時の一回だけというふうに書いてあるんですけど、転入時の一回だけかということなんですが、いわゆる引っ越しする人が転入先で手続をしたとすると、転出先には何もしなくても済むんでしょうか。これはどういうふうになりますか、具体的なこの……。
〇村山行政部長 この「Q&A」の中でも申し上げておりますように、窓口に行くのは転入時の一回だけになるということで、転出をされるとしますと、A区からB区、A市からB市に転出転入をされる場合には、転出する方については通知を文書か何かで郵送か何かですればいいということで、それで転入されるところに行って手続をとれば、自動的に後の処理は両市、両区の間でなされていく、こういうような形になりますので、窓口に赴いていただくのは転入時の一回だけということになります。
〇古館委員 確かに住基カードの住民票の問題で、今ご答弁されたように一回というふうにいうんですけれども、転出先には郵送で届けなければならない、そういうふうになっているわけですよね。そういうふうにしないとだめなわけですよ。
それから、住基カードは、転出するところで発行されたならば、今度は転入したところで住基カードを使ったとしても、もう一回改めて転入したところで発行しなければならないんじゃないでしょうか。その点はいかがですか。
〇村山行政部長 そのとおりでございます。
〇古館委員 住基カードは、窓口に、住基カード一回ということについて私、いっているんですけれども、例えば国保だとか介護保険だとか、区役所なら区役所で手続するものというのは結構あるわけです、引っ越した場合でもね。そういう場合については、やはり改めて出向いていかないとならないということにもなるかなと思うんですが、その辺はいかがですか。
〇村山行政部長 住民基本台帳ネットワークの中の住基カードというのは、行政のIT化全体の中におけるあるインフラという性格がありますので、これがなければできない。問題なのは、じゃ、その後行かなくて済むようにどうすればいいかというのは、自宅で、例えばパソコンを通じて申請するような仕組みを、その上にまた新しいインフラとしてつくというふうなことがこれからなされていく。そのためのベースとなるインフラが、現在行っている住民基本台帳カードであるということで、ご認識をいただきたいと思います。
今後は自宅などのパソコンを通じて行政手続をする際にも役にも立ちますし、また、区市町村がこのカードを活用して条例をつくれば、例えば証明書の自動交付機、施設の予約などのサービスアップもそういうような形でできるようになる。
いずれにしても、これは活用するためのベースとなるインフラでございますので、今、これから我々行政、あるいは区市町村に問われているのは、これをどう活用して住民に対する行政サービスのアップにつなげるかということが、前向きに検討されなければならないというふうに考えてございます。
〇古館委員 先ほど伸びないカードというふうにいいましたけれども、これ自体、国民の方から望まれてつくられたものじゃないんですよね。要するに総務省というところで、こういうことをやりましょうと。地方分権ということを表向き非常に強調しまして、その中で財源はどこが出すかといったら、都道府県とか市町村が出す、国は出さないけれども。ところが、管理は一括国の方で管理できるようなシステムになっているわけですよね。
そういう中でカードの問題があって、問題として非常に心配で出されているのが、プライバシーの保護の問題が出されているわけです。やはりこの「Q&A」のQの5番では、利用者の中で、住基ネットで私の情報がどのように使われたのか知りたいと、これは当然の声だと思うんですね。この住基ネットの情報がどのように使われたか知りたいんですけれどもと。それに対して答えは、ちゃんとしていますよというんではなくて、都道府県の窓口で開示する仕組みを現在つくっている、こういうふうに書いているんですが、これはもう完了、できたんでしょうか。
〇村山行政部長 今、住基ネットに保存している本人の確認情報をどの行政機関が利用したのかというようなことについて住民から開示請求があった場合には、都道府県は開示するという制度をつくるというためのシステム開発を行ってきているところでございまして、このほどシステム開発が大体完了したというのが現在の段階で、今後、準備が整い次第、住民からの開示請求があった場合には対応させていただく予定でございます。
〇古館委員 話はまだできていない、それでいて、こういうもののシステムの稼働だけは進んでいくというんですね、状況に今なっているわけですね。
本当に国民が--総背番号制という話もあります。モーって牛が鳴いて生まれると十けたの番号がその牛につくんですよね。人間は生まれると十一けたの番号がつく。この番号は、いや、何かあったら番号を変えることができるよというふうには建前はなっているんですけれども、八十年ぐらいの保管期間はその前の番号も全部保管される仕組みになっている。だから、その人に一回ついた番号というのはほとんどその人の一生涯、番号としては変わらない。表面的には変わる番号にはなるんだけれども、そういうシステムになっていると思うんですよね。だからこそ自己情報なんかのプライバシーをどう守るのかという点が、やっぱりきちんと確保されなければいけないということはいうまでもありません。
その点で、従前のシステムが庁内のLANと通じてインターネットと結ばれている区市町村が--前に長野で調査をした、ここに長野の調査のいろんなあれがありますけれども、そこでは、ここに書かれているやつですが、九九%が、県の二十二の自治体ですね、インターネットからの分離が要請されている。これはちょっと前の話ですので、解消しているのもあると思うんですけれども、長野県で各市町村にこの基本台帳ネットワークシステムによって情報の漏えいの心配があるかということに対して、九九%の自治体が心配がある、こういうふうに回答しているわけですね。
総務省の調査でも、この従前のシステムが庁内LANを通じてインターネットと結ばれているというのが少なくなくありますということも、総務省もお認めになっているんですが、東京の区市町村ではこうした状況というのは把握しているんでしょうか。
〇村山行政部長 各区市町村のネットワークの具体的な仕組みがどうなっているのかということにつきましては、住基ネットを含むセキュリティーの維持確保という問題について非常に密接に、かつ微妙にかかわる内容でございますので、回答させていただくのは控えさせていただきたいと思います。
住基ネットにかかわる安全確保につきましては、東京都の場合について申し上げれば、住基ネット用のサーバーと庁内の住基ネット用のLANとの間、二番目に住基ネット用のLANとその他の庁内LANとの間、三番目に庁内LANとインターネットの間、四番目に各区市町村と全国ネットの間、それぞれ四つの場面それぞれについて切り離しやファイアウオールの設置など、二重、三重、四重のセキュリティー対策を講じているところでございまして、先ほど委員が長野県の例を引かれましたけれども、そういう心配には及ばないと思います。
〇古館委員 意見も述べるということでいいでしょうか。
今のご答弁ですけれども、さまざまなところで、こういう本格的な住基ネットの稼働の中で、例えば既に具体的に出てきている、新聞にも出されたんですが、全国銀行協会なんかが金融庁と協議して、住民票コードを本人確認に使える、こんなような文書を誤って配布して、その作業に入ろうとしていたとか、あるいは自衛隊が自治体を通じて自衛官の募集の適齢年齢を抽出しようという動きがあるとか、つまりいろんな形で住基ネットに集められた情報が、ともするとさまざまな形で使われていくということを国民はやはり危惧しているわけなんですね。
そうした点で、この陳情一五第二七号について私どもの意見を述べさせていただきたいと思います。
全国の市区町村を回線で結んで個人情報を受信する住民基本台帳ネットワークシステムが八月二十五日から本格稼働しました。住基ネットについて政府などは、住民の利便性の向上が目的だといいますけれども、本格稼働後、東京の場合でも、現在までの発行枚数、これは「都政新報」九月九日付で、住基ネット伸びないカード交付、見えない利用価値と報じているとおりで、先ほどもいいましたが、引っ越しの手続についても住基カードを持っていても転入先の一回では済まない。転入先にはさまざまな、直接出向くということも、あるいはインターネットでも、先ほどいいましたけれども、いずれにしてもそういう手続が必要になっていくということは、先ほどの質疑の中でも明らかになったことだと思います。
住基カードがなくても、実は免許証や、郵送などの別の方法が既に行われていることでも明らかなように、利便性が即住基ネットシステムの導入でなければならないといういい分は当たらないと思っております。
稼働から一年がたち、個人情報が漏れる、目的外に使われるなどの人権侵害にかかわる住民の不安は依然として解消されておりません。
杉並区でも、国立市、横浜市、長野県などの少なくない自治体が、離脱などを打ち出していますけれども、例えば、先ほどいいましたが、全国銀行協会が金融庁と協議した上で、住民票コードを本人確認に使えると誤った文書を配布したとか、自衛隊が自治体を通じて自衛官の適齢者情報を集めていた問題などの事実は、行政が個人情報を不当使用するのではとの危険性を現実に示したものであります。
総務省は、個人情報保護法が成立し、対策は講じたとしていますけれども、しかし、最大の問題である個人情報の取り扱いに本人が関与できる自己情報コントロール権、これらも保障されていませんし、また、先ほど質疑でありましたけれども、そうした、どういうものに自分の情報が使われているかという取り扱いについても、まだできていない前にこういう稼働だけが先行しているという問題もあります。
しかも、重要なことは、住基ネットが庁内通信網でインターネットと結ばれ、外部侵入のおそれがある自治体が多数あること。これは、先ほどもいいましたが、九九%の市町村が情報漏えいの心配があると答えた長野県だけの問題ではありません。総務省の調査でも、数少なくない市町村が同様の問題があるといっています。
いうまでもなく、国民主権を柱とする基本的人権は、人類普遍の原理として憲法が明確にしています。主権者である国民は、人身の自由はもちろん、思想信条の自由が保障され、プライバシーが守られてこそ主権者たり得るし、人間の尊厳も守られるものだと確信をしています。
総務省は、住基ネットは電子政府・自治体、電子商取引の基盤となるなどと強調していますけれども、これらは届け出や取引をインターネットで可能にする構想で、その際必要な個人認証を住基ネットを使って行うことや、現在認めていない住基ネットの民間利用も視野に入れている、こういうことも明らかにされているところであります。もちろん今、まだそういうふうにはなっていませんけれども、しかし、安全性の問題を初め、この構想自体が国民的合意などないものであって、財政難の中でしゃにむに進める必要はないと考えています。
日本共産党は、八月初旬に、本格稼働を中止し、稼働を始めようとした際に中止を求め、住基ネットを基盤とした電子政府・電子自治体構想を白紙に戻すことなどを総務省に申し入れております。
したがいまして、この一五第二七号、住民基本台帳ネットワークシステムへの参加中止に関する陳情は、採択を主張いたします。
以上です。
〇名取委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
本件は、起立により採決いたします。
本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
〔賛成者起立〕
〇名取委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一五第二七号は不採択と決定いたしまし
た。
以上で陳情の審査を終わります。
以上で総務局関係を終わります。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後一時五十九分散会
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