財政委員会速記録第八号

令和八年六月十九日(金曜日)
第二委員会室
午後一時開議
出席委員 十三名
委員長平田みつよし君
副委員長北口つよし君
副委員長山田ひろし君
理事吉住はるお君
理事岩佐ゆきひろ君
理事あかねがくぼかよ子君
藤崎こうき君
山口せいや君
竹内  愛君
もがみよしのり君
国崎たかし君
大松あきら君
中田たかし君

欠席委員 なし

出席説明員
財務局局長田中 慎一君
経理部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務佐藤 直樹君
契約調整担当部長荒山 英之君
主計部長佐伯  亮君
調整担当部長嵯峨 和道君
財産運用部長須藤  哲君
建築保全部長小野寺弘樹君
庁舎運営担当部長荒田  薫君
主税局局長武田 康弘君
理事総務部長事務取扱入佐 勇人君
企画担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務浅川健太郎君
税制部長渡部 将亮君
税制調査担当部長今井 徳彦君
課税部長筒井 宏守君
課税調査担当部長櫻庭 拓也君
資産税部長宮崎 正徳君
徴収部長小笠原裕之君
特別滞納整理担当部長藤  浩之君
会計管理局局長梅村 拓洋君
管理部長女性活躍推進担当部長兼務巻嶋 國雄君
会計企画担当部長DX推進担当部長兼務高橋 直義君

本日の会議に付した事件
意見書について
会計管理局関係
報告事項(質疑)
・令和七年度公金管理実績(年間)
・令和八年度公金管理計画
主税局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百二十六号議案 東京都都税条例の一部を改正する条例
・地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した東京都都税条例の一部を改正する条例の報告及び承認について
財務局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百二十三号議案 令和八年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、予算総則、歳入、都債
・第百三十三号議案 都立戸山地区学園特別支援学校(仮称)(八)新築工事請負契約
・第百三十四号議案 都営住宅八H−一〇九・一一〇東(江東区東砂二丁目)工事請負契約
・第百三十五号議案 都営住宅八H−一二九東(足立区竹の塚七丁目)工事請負契約
・第百三十六号議案 都営住宅八H−一二七・一二八東(足立区竹の塚七丁目)工事請負契約
・第百三十七号議案 東京消防庁池袋消防署高松出張所(仮称)庁舎(八)改築工事請負契約
・第百三十八号議案 東京消防庁目黒消防署碑文谷出張所庁舎(八)改築工事請負契約
・第百三十九号議案 東京文化会館(八)改修工事請負契約
・第百四十号議案 東京文化会館(八)改修舞台機構工事請負契約
・第百四十一号議案 東京文化会館(八)改修電気設備工事請負契約
・第百四十二号議案 東京文化会館(八)改修給水衛生設備工事請負契約
・第百四十三号議案 東京文化会館(八)改修舞台音響設備工事請負契約
・第百四十四号議案 都庁第一本庁舎(八)防災設備改修工事請負契約
・第百四十五号議案 東京都議会議事堂(八)高圧電気設備その他改修工事請負契約
・第百四十六号議案 都立東高等学校(八)空調設備改修工事請負契約
・第百四十七号議案 新海面処分場(八)Dブロック南側護岸遮水・裏埋工事請負契約
・第百四十八号議案 葛西臨海水族園(仮称)整備等事業契約の変更について

○平田委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書一件を提出したい旨の申出がありました。
 お諮りいたします。
 本件につきましては、取扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○平田委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○平田委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、主税局及び財務局関係の付託議案の審査並びに会計管理局関係の報告事項に対する質疑を行います。
 なお、付託議案中、第百三十三号議案から第百四十三号議案まで、第百四十六号議案及び第百四十七号議案の契約議案並びに第百四十八号議案の民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律に基づく議案につきましては、議長から事業所管の常任委員会に調査依頼を行っているとのことでございます。ご了承願います。
 これより会計管理局関係に入ります。
 報告事項、令和七年度公金管理実績(年間)外一件に対する質疑を一括して行います。
 本件については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○山田委員 それでは、私から、令和八年度の公金管理における取組について伺っていきたいと思います。
 我が会派はこれまでも、基金をはじめとする公金の運用益を未来への積極的な投資へと充てるべく、外部有識者の意見を聞きながら積極運用すべきということを求めてまいりました。
 それを受けて、都は、令和七年度に積極運用に取り組みまして、今回報告されてきた令和七年度の公金管理実績のとおり、利回り、運用収入ともに大きく実績が伸びておりまして、しっかりと成果が上がってきているものと認識しております。
 今年度においても、引き続きそういった取組を継続していただきたいと思いますけれども、先日の本会議においても、我が会派の成清議員から、今年度の取組について質問をさせていただきました。そこでは、基金における中期債等の債券割合の拡大などについて答弁がありました。
 先日、日銀が政策金利を引き上げるなど金融環境も変化し、金利上昇局面が続いておりますので、債券での運用に対する関心も高まっていることと思われます。
 そのような中で、安全で利回りの高い債券を購入し、債券割合を高めるために、どのような工夫を行っていくのか伺います。

○巻嶋管理部長女性活躍推進担当部長兼務 債券の購入に当たっては、金利など市場動向に加え、発行される銘柄や年限、発行額などの情報に基づき、安全かつより有利な債券をより多く確保することが重要でございます。
 そのため、財投機関債等の債券発行体とのコミュニケーションを一層強化し、より詳細な債券の発行予定等の把握に努めます。
 把握した情報をもとに債券発行体との調整を行い、効果的な購入を行ってまいります。

○山田委員 ありがとうございます。ぜひ効果的な債券運用を進めていただいて、さらなる運用収入の拡大につなげていただきたいと思います。
 我が会派は、日々の収入や支払いのための資金管理を行う歳計現金等においても、効率的な運用を求めてまいりました。
 さきの第一回定例会のこの委員会においても、私からも、歳計現金等についても引き合いを活用して、さらなる効率化を着実に進めてもらいたいということを求めてきたところです。
 そこで、歳計現金等の運用における今年度の取組について伺います。

○巻嶋管理部長女性活躍推進担当部長兼務 歳計現金等につきましては、日々の資金管理をきめ細かに行うことで、より多くの運用可能資金を生み出し、一週間単位から迅速に定期性預金の組成に取り組むほか、一か月以上の大口定期預金について、引き合いにより効率化を追求するとともに、分散化を図ってまいります。
 こうした大口定期預金については、運用資金の規模が大きくなることから、突発的な引き出しにも対応できるよう、外部有識者の意見を踏まえ、一定程度の資金量を有し、信用力がある金融機関を対象に引き合いを行ってまいります。

○山田委員 ありがとうございます。成清議員からも、AIを活用した資金管理についても要望したところでありますけれども、答弁にあった取組を進めていく中で、歳計現金等においても一層の効率性を追求していただきたいと思います。
 さて、金融環境が変化していく中で、適切にリスク管理を行いながら収益を拡大させていくためには、金融や運用の知識だけではなく、幅広い専門性を生かし、金融情勢を的確に捉えながら実際の運用に活用していく実行力、これを求められると考えております。
 我が会派はこれまで、公金管理に当たっては、従事する職員の皆さんの専門性を磨くなど現場の対応力を高めること、これを求めるとともに、外部有識者の知見も生かしながら積極運用を進めるべきということを主張してまいりました。
 都は、変化し続けるこういった経済、金融情勢に的確に対応できる力、これを内部で整えていく必要があると思います。
 そこでまず、公金運用に携わる職員の対応力の強化について、人材育成を含めて都の取組について伺います。

○巻嶋管理部長女性活躍推進担当部長兼務 公金の運用に当たっては、金融商品や運用手法、預金先金融機関等の分析評価などの知識、金利動向を踏まえた判断力等が必要でございます。
 このため、都は、公金運用の核となる人材として、金融機関での実務経験が豊富な人材を特定任期付職員として採用するとともに、キャリア活用制度で採用された高い知見や経験を有する職員を配置しております。
 さらに、公金の管理や運用に携わる職員に対して、外部の研修の受講に加え、こうした専門人材を活用した職場研修や勉強会、OJT等を通じて専門性向上を図っております。
 今後とも、積極運用による運用収入の拡大に向け、さらなる対応力の強化に取り組んでまいります。

○山田委員 ありがとうございます。ぜひ、そういったご答弁いただきました取組を進めていただいて、日々の運用力の強化と職員の専門性を磨いていく、これを進めていただきたいと思います。
 また、あわせて、中長期的な見通しだったり、新しい手法などについては、より幅広い知見を持つ専門家の力、これを活用していくことも重要だと思います。
 そこで、公金の管理に当たって、外部有識者の意見をどう活用しているのか伺います。

○巻嶋管理部長女性活躍推進担当部長兼務 公金管理については、金融分野の専門家による東京都公金管理アドバイザリー会議を設置しており、定期的に会議を開催し、公金管理計画の内容や、預金先金融機関及び債券発行体の評価のほか、金融情勢や公金管理に関する諸課題について意見を聴取し、計画や評価等に反映しております。
 さらに、同会議以外にも、随時に金融商品や運用手法、金融機関等の格付評価などの専門家からも個別に意見を得ながら、適切に運用やリスク管理に生かしております。
 今後とも、リスク管理も適切に行いながら、運用収入の一層の拡大に取り組むべく、さらなる対応力の強化に取り組んでまいります。

○山田委員 ありがとうございます。今ご答弁いただいたように、職員の専門性の向上と、あとは外部有識者の知見、これを組み合わせながら、引き続きよりよい運用にしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 さて、最後のテーマですけれども、令和七年度の公金管理実績の公表に合わせて、先月二十九日から、会計管理局のホームページで公金管理実績ダッシュボードが開設されました。こうした情報発信は、都の公金管理の実績を都民に知ってもらうためにも重要だと考えております。
 先日の本会議において、我が会派からの質問に対して、四半期ごとの情報を追加するなど、情報発信を充実させていくというような答弁があったところです。
 そこで、開設された公金管理実績ダッシュボードの内容と、今後どのように充実させていくのかについて伺いたいと思います。

○巻嶋管理部長女性活躍推進担当部長兼務 これまでも、公金管理実績については、年間と四半期ごとの実績を公表してまいりましたが、都民により一層分かりやすく伝えられるよう、年度ごとの実績と複数年度の推移をグラフ等で可視化したダッシュボードを先月開設いたしました。
 具体的には、公金全体に加え、各資金の運用収入、利回り、平均残高の直近十年間の推移を可視化するとともに、定期性預金や債券などの運用商品別、金融機関や債券の種類別の内訳等もお示ししております。
 今後、第一四半期の実績公表に合わせて、四半期ごとの情報についても追加し、情報発信をさらに充実させてまいります。

○山田委員 公金は都民の貴重な財産でありますから、運用の成果を都民により分かりやすく伝えていくこと、これは非常に重要だと思っております。
 第一四半期の実績の公表に合わせて、四半期ごとの情報が追加されるということですけれども、さらによりよいコンテンツとなっていくように、情報発信の充実に向けて引き続き工夫がされることを求めておきたいと思います。
 最後に、引き続き職員の専門性の向上と、あと外部有識者の助言を得ながら、様々な工夫を取り入れて、運用収益の最大化、これを目指していただくことを要望いたしまして、私の質問は終わります。ありがとうございました。

○吉住委員 私からも、令和七年度公金管理実績について伺います。
 公金は、都民から預かった貴重な財産です。その運用に当たっては、元本を毀損しないよう適切にリスク管理を行いながら、金融環境の変化などに対応し、都民の財産を増やすため、運用収入を着実に向上させていく必要があります。
 私たち自由民主党は、強い経済の実現に向けて資産運用立国を掲げ、日本経済の持続的成長や家計の所得向上につなげる取組を推進していますが、公金の運用は、東京の成長を促す投資のための資金を増やしていく意味でも重要な取組です。
 今回報告された令和七年度公金管理実績によりますと、運用収入が、公表開始以降最高となる三百億円を超えたということでございました。その要因は、単に政策金利が上昇しただけでなく、運用における様々な努力や工夫があったものだと考えます。
 そこで、今回は、こうした運用の成果を生み出した背景などについて確認していきたいと思います。
 まず、公金管理実績について、特に令和七年度の特筆すべき点について伺います。

○巻嶋管理部長女性活躍推進担当部長兼務 令和七年度の公金全体の運用収入は三百億円を超え、利回りは〇・四九四%となりました。運用収入、利回りともに、令和六年度と比べ四倍以上の実績となり、運用収入は、公金管理実績の公表を開始した平成十四年度以降、最高額となりました。
 資金ごとの実績でございますが、歳計現金等については、運用収入約五十七億円、利回り〇・三四七%となり、運用収入、利回りともに、実績公表開始以降、最高の実績となりました。
 基金につきましては、運用収入約二百十億円、利回り〇・五五三%、準公営企業会計資金については、運用収入約三十四億円、利回り〇・五一四%となり、いずれも前年度比約四倍の実績となりました。

○吉住委員 公金全体の運用収入のみならず、歳計現金などや基金といった資金ごとでも、昨年度と比べて大きく実績を伸ばしていることが分かりました。
 特に、三百億円もの収入を生み出すためには、運用資金の多くを占める基金の運用方法が大きく影響したものと考えます。
 そこで、令和七年度の基金の運用収入拡大につながった具体的な取組について伺います。

○巻嶋管理部長女性活躍推進担当部長兼務 令和七年度においては、外部有識者の意見も聞いた上で、金利上昇の動きなどを的確に捉えながら、運用収益の最大化を図るべく、積極運用に踏み出しました。
 具体的には、債券運用を減債基金以外の基金にも拡大し、流動性を確保しながら効率性を高めるため、三年までの比較的短期の債券を増額するなど、基金における債券割合を、令和六年度の二五・五%から三五・二%に大幅に引き上げました。
 また、預金についても、金融機関とのコミュニケーションにより資金需要の把握に努め、定期性預金の引き合いを積極的に行うなど、より有利な預け入れとなるよう取り組むことで、利回りの向上につなげました。

○吉住委員 令和七年度の実績が大きく伸びたのは、金利上昇など金融情勢の変化を捉えつつ、一層効率的な運用の実現に向け、答弁にあったような効果的な取組を行ったためだということが改めて確認できました。
 さらに、歳計現金などについては、利回り、運用収入ともに、公表開始以降最高の実績とのことでした。
 歳計現金などは、日々の支払いに充てる資金でありますから、基金のような長期的な運用にはなじまないものと思いますが、そうした資金において最高の実績を達成したということには大きな意義があると考えています。
 そこで、歳計現金等における運用収入の拡大に寄与した取組について伺います。

○巻嶋管理部長女性活躍推進担当部長兼務 歳計現金等は、日々の支払いに備える性質を持つ資金であることを踏まえ、きめ細かく資金繰りを精査し、運用可能資金の金額や期間の見通しを立て、新たに安全で利回りの高い国庫短期証券での運用を導入いたしました。
 さらに、一か月以上の大口定期預金を積極的に組むことに加え、下半期からは、一か月未満の運用可能資金についても、定期性預金の一種である譲渡性預金を積極的に活用することで、一層の効率化を図りました。
 こうした取組により、歳計現金等においても、安全性と流動性を確保しつつ、資金状況や金利動向を踏まえた効率的な運用を行い、運用収入の拡大につなげました。

○吉住委員 基金だけでなく、歳計現金などでもしっかりと効率性を追求する努力がなされていることが確認できました。金利上昇局面が続く中で、昨年度取り組んだ積極運用をさらに発展させ、今年度においても効率性を追求した取組を進めてもらいたいと考えます。
 一方で、基金は、東京の成長のために確保していく資金であり、元本を毀損しないようリスク管理を行い、しっかり守った上で、投資すべきところには積極的に取り崩し、活用していくものです。
 また、歳計現金は、都民や事業者などへの支払資金であり、確実に確保していく必要があります。
 そうした観点から、安全性や流動性の確保も十分に考慮し、効率的に運用を行うことが重要です。
 そこで、今後、安全性と流動性を確保しながら、効率的な公金運用にどう取り組んでいかれるのか伺います。

○巻嶋管理部長女性活躍推進担当部長兼務 基金については、関係各局と連携し、資金見通しを把握した上で、特定目的基金について一括運用を導入することで運用可能資金を拡大し、運用の長期化や大口化を図ります。また、格付等が一定水準を上回る金融機関の預金や債券発行体の債券で運用を行うとともに、短期から長期の債券や預金を組み合わせた複合ラダー型ポートフォリオを基金全体で構築し、償還時期を分散しつつ、利回りの向上を図ります。
 歳計現金等については、収支の時期や金額の予定を勘案して必要な資金を確保しながら、一週間単位から迅速に定期性預金等を活用するほか、高い資金力や信用力のある金融機関による引き合いを行い、分散化を進めてまいります。
 こうした取組により、安全性と流動性を確保しつつ、積極運用をさらに進め、一層の運用収入の拡大に向けて取り組んでまいります。

○吉住委員 質疑を通じまして、金融環境の変化に対応するとともに、様々な工夫を凝らしながら、公金が運用されていることが分かりました。
 今年度においても、冒頭で申し上げたように、安全性、流動性に配慮しながら、一層効率的な公金管理が行われることを期待いたしまして、私の質問を終わります。

○北口委員 私の方からは、令和八年度における公金管理について端的に質問をさせていただきます。
 公金は、いうまでもなく、都民の皆様から負託をされた大切なお金でございます。
 運用収入の拡大に向けて取組を進めるに当たっても、安全性を確保することはもちろん、また必要なときに活用できるよう、流動性もしっかりと確保していっていただければと思います。
 令和八年度公金管理計画におきましては、新たに特定目的基金で一括運用に取り組むことがうたわれております。一体的に運用することで大口資金での運用が可能となり、運用期間が長期化できることで運用の効率性が向上すると思いますが、逆にいい換えれば、多くの資金を長く運用するということでございまして、急な取崩しなど資金の需要への対応が気になるところでございます。
 そこで、この一括運用においても流動性がしっかりと確保できているのかお伺いをいたします。

○巻嶋管理部長女性活躍推進担当部長兼務 令和八年度より、二十四の特定目的基金をまとめて一体的にとらえた一括運用を行っております。
 これにより、基金全体で取崩しに対応できるため、運用可能資金を拡大することができ、運用期間の長期化や大口資金での運用が可能となります。
 運用に当たっては、基金所管局と連携し、各基金の積立て及び取崩しの見通しを把握し、運用可能資金を確認した上で、適切な運用商品や運用期間を設定しております。
 また、急な取崩しに対しても、基金全体の預金を活用して柔軟に対応することが可能となります。
 これらにより、流動性を十分に確保し、効率的な運用を行っております。

○北口委員 これまでの基金ごとの対応よりも、一括運用をすることで、逆に急な取崩しにも柔軟に対応できるということでございました。
 むしろ、効率性を高めながらも、流動性も向上する運用手法であるということを確認させていただきました。
 答弁にあった二十四の基金を一体的に運用する場合、運用益についても二十四の基金全体で得たものというふうにいえると思います。
 一括運用において得た運用収入について、どのように各基金に振り分けていくのか伺います。

○巻嶋管理部長女性活躍推進担当部長兼務 各基金の設置根拠となる条例において、基金の運用から生ずる収益は、当該基金に帰属する旨が定められております。
 そのため、一括運用によって生じた運用収入については、各基金の残高に応じて案分を行い、それぞれの基金に積み立てることとしております。

○北口委員 今年度からの新たな取組である一括運用が、効率性だけでなく、流動性からも効果的な取組であるということを確認させていただきました。
 今回の二定の補正予算においても、基金から原資として活用されているというふうにも聞いております。
 冒頭述べたとおり、公金は、都民の皆様方から負託された大切なお金でございます。
 安全性、流動性をしっかりと確保した上で、最大限の収益確保に取り組んでいただくようお願いを申し上げまして、質問を終わります。

○竹内委員 それでは、よろしくお願いします。
 まず、令和七年度公金管理実績についてなんですが、実績が公表されまして、公金全体の運用収入が過去最高額の三百億円を超えたということで、新聞などでも大きく報道されました。
 実績にもありますように、金利の上昇とともに積極的な運用を行った結果、利回りが前年比で四倍を超えたということでした。
 公金の管理は、地方自治法等の定めにより、最も確実かつ有利な方法で行うとされております。いうまでもなく、都は投資会社ではありません。運用の原資は公金、税金ですから、元本割れは許されませんし、もうけ優先にすべきでないことは大前提です。都が定めた公金管理ポリシーに沿った安全第一の運用が引き続き求められます。その立場で幾つか質問していきたいと思います。
 まず、令和七年度実績についてです。
 先ほど紹介しましたとおり、利回りが四倍以上となったのは、金利の上昇だけでなく、積極的な運用を行ったためということです。具体的には、債券運用の割合を増やしたことや、定期性預金の引き合いを積極的に行ったとしています。
 そこで伺いますが、引き合いとはどのようなもので、積極的にというのは具体的にどの程度活用したということなのか、答弁を求めます。

○巻嶋管理部長女性活躍推進担当部長兼務 公金の保管、運用に当たっては、東京都公金管理ポリシーに基づき、競争性に優れた引き合い方式または機動性に優れた相対方式のうち、資金状況や金利動向等に留意し、効率性の高い方法を用いております。
 引き合い方式とは、複数の金融機関に金利を提示させ、最も高い金利を提示した金融機関に預け入れを行うものでございます。
 基金及び準公営企業会計資金については、競争性に優れた引き合い方式により、定期性預金の運用を行っております。
 支払いに備える資金である歳計現金等においては、外部有識者の意見を踏まえ、令和八年度公金管理計画において、一か月以上の大口定期預金は、一定程度の資金量を有し、信用力のある金融機関を対象に引き合いを行っていくこととしております。

○竹内委員 金利の上昇だけでなく、こうした専門的なやりとり、見積りによる精査ということでしょうか。よりよい金利で、一つの金融機関だけじゃなくて、よりよい条件で契約できるように努力をされたということだと思います。
 次に、令和八年度公金管理計画について伺っていきたいと思うんですけれども、まず章立ての構成が変わっている点についてです。
 令和七年度計画と比較をしますと、一章の策定に当たっての項目が三項目から五項目に増えていまして、令和七年度から外部有識者の意見というのが項立てされておりました。
 加えて、今回、方向性やポイントについても項立てされまして、基本的考え方については、都の公金管理ポリシーに沿って、安全性の確保、流動性の確保、効率性の追求の順に詳しく説明がされているというふうに思います。
 そこでお伺いしますが、この令和八年度の公金管理計画について、構成を変えた目的や理由をお伺いします。

○巻嶋管理部長女性活躍推進担当部長兼務 公金は都民からお預かりしている貴重な財産であることから、公金管理計画の内容について分かりやすくお伝えできるよう、公金管理の基本的な考え方や、これまでの取組と今後の方向性、今年度における取組のポイントなどについて、図を交えながら工夫したものでございます。

○竹内委員 都がどのように税金を管理し、運用していくのか、都民の皆さんに知ってもらうということは大変重要だというふうに思います。
 専門的な内容ですので、どこまで分かりやすくというのはあると思うんですけれども、やはり少しでも分かりやすく伝える工夫というのは、引き続き取り組んでいただきたいというふうに思います。
 先ほども少しお話がありましたけれども、令和八年度計画でも、引き続きアドバイザリー会議で外部有識者の意見を聞いていくというふうにされています。このアドバイザリー会議は、おおむね年三回の開催が定着しています。特に規定はないようですが、年三回の開催が定着していると。
 今後も、現状のアドバイザリー会議が基本となるのか、金融市場の動きというのは非常に激しいので、即応するには適宜、意見を聞く必要があるんではないかなというふうに思うんですけれども、専門家への聴取の在り方、またその意見の反映について、見解を伺います。

○巻嶋管理部長女性活躍推進担当部長兼務 公金管理については、金融分野の専門家による東京都公金管理アドバイザリー会議を定期的に開催し、公金管理計画の内容や預金先金融機関等の評価のほか、金融情勢などについて意見を聴取し、計画や評価等に反映しております。
 さらに、同会議以外にも、随時に金融商品や運用手法、格付評価などの専門家からも個別に意見を得ながら、適切に運用やリスク管理に生かしております。

○竹内委員 アドバイザリー会議は定期的に今後も開催をしていくと。より専門的な分野については、個別に意見を聴取して活用していくということでした。
 この令和八年度計画のはじめにの部分に、公金を取り巻く金融環境も大きく変化を続けていますというふうに記載されています。高度な専門性が求められますから、専門家の意見を聴取するということは非常に重要だというふうに思います。
 同時に、公金の運用は、最終的には都が判断、決定をするわけですから、公金管理に関わる都職員には、金融や運用についての理解に加えて、公務員としての高い倫理感や公金管理ポリシーへの深い認識が求められるというふうに思います。
 そこで伺いますが、公金管理に関わる都職員の人材育成についてどのように取り組んでいるのか、答弁を求めます。

○巻嶋管理部長女性活躍推進担当部長兼務 公金運用に当たっては、高度な知識と専門的判断を要することから、金融機関での実務経験が豊富な人材を特定任期付職員として採用するとともに、キャリア活用制度で採用された職員を配置しておりまして、公金の管理や運用に携わる職員に対して、外部の研修の受講に加え、こうした専門人材を活用した職場研修や勉強会、OJT等を通じて専門性の向上を図っております。

○竹内委員 特定任期付職員やキャリア活用採用などを行っているということなんですが、専門的な職員を配置しているということなんですが、この特定任期付職員というのは、基本が二年間で最大五年ということです。キャリア活用採用の場合も含めて、民間のようなリスクを負ってでも利益を最大化するということではなくて、公金を取り扱うということをきちんと踏まえた対応、育成が必要だというふうに思います。
 さらに、今いわれたような職場研修がどのように行われていて、職員の専門性がどう向上したのかということについては、どこを見ても示されておりませんでした。
 公金管理計画の実行をはじめ、公金管理に関わる人材育成をどのように行っているのかということを局として明らかにすることは、都の公金管理に対する考えや姿勢を示すことにもなるというふうに思います。
 東京都は、都としての人材育成に加えて、所管局ごとに育成方針を策定するように推奨しています。平成十八年に策定された東京都の人材育成方針に、そのように記載をされております。
 同じ財政委員会の所管では、主税局は人材育成方針を策定していまして、財務局でも職員研修をこういうふうにやっていますよというのを明らかにしております。
 会計管理局においても、公金管理を含む職員の人材育成方針や計画をきちんと示して、都民の大事な税金を預かる環境をこのように整えていますということを、ぜひ明らかにしていただきたいということを重ねて申し上げまして、質問を終わりたいと思います。

○平田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○平田委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で会計管理局を終わります。

○平田委員長 これより主税局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百二十六号議案並びに地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した東京都都税条例の一部を改正する条例の報告及び承認についてを一括して議題といたします。
 本案及び本件については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○藤崎委員 よろしくお願いいたします。
 私からは、固定資産税等に係る都税条例改正案について伺います。
 今回の改正は、いわゆるわがまち特例に関するものと伺っております。
 わがまち特例とは、国が軽減の対象となる資産やその要件などを定めた上で、税負担をどの程度軽減するかという特例割合については、各自治体が地域の実情や政策目的を踏まえ、条例で定めることができる制度です。
 つまり、全国一律の制度設計を基本としながらも、地域ごとの課題や政策の優先度を反映できる、地方自治体にとって重要な仕組みであると認識しております。
 今回の改正では、再生可能エネルギー発電設備とバリアフリー改修工事を行った建築物について、地方税法の改正を受け、都として特例割合を定めることとなっています。
 再生可能エネルギーの普及拡大は、ゼロエミッション東京の実現に向けた重要な取組であり、都議会自民党としても、環境対策の総合的な推進を求めてきました。
 また、高齢化が進む中で、障害のある方を含め、誰もが安心して暮らし、社会参加できる環境を整えるためには、建築物のバリアフリー化をさらに進めていくことも重要です。
 税制は、単に税を課す、あるいは軽減するということだけではなく、政策目的を実現するための大切な手法であります。だからこそ、今回の改定が、どのような考え方に基づき、どのような政策効果を見込んで行われるかを確認する必要があると考えます。
 そこでまず、今回の改正の概要について伺います。

○渡部税制部長 再生可能エネルギー発電設備の特例措置については、地域と共生した国産の再生可能エネルギーの普及拡大を図るため、太陽光発電設備の対象を次世代型太陽電池であるAirソーラーに重点化するなどの見直しが行われました。
 バリアフリー改修の特例措置については、適用実績が全国的に伸び悩んでいるという課題等に対応するため、対象建築物の拡充や国の補助を受けることを新たに要件とするなどの見直しが行われるとともに、新たにわがまち特例の対象とされました。

○藤崎委員 都議会自民党としても、ゼロエミッション東京の実現に向けて、次世代型太陽電池であるAirソーラーの普及拡大をはじめ、環境対策の総合的な推進についても、これまでも提言や要望を重ねてきたところであり、今回の改正の趣旨や背景については理解できるところであります。
 また、近年、エネルギー価格の高騰や国際情勢の変化などを踏まえ、エネルギーの安定供給や脱炭素化の重要性はますます高まっています。
 こうした中で、再生可能エネルギーの導入を促進し、東京の脱炭素化を促進させていくことは、環境政策のみならず、都市の持続的な成長や防災レジリエンスの向上という観点からも重要な取組であると考えています。
 一方で、わがまち特例は、単に税負担を軽減する制度ではなく、税制を活用して政策目的の実現を後押しするための仕組みであります。だからこそ、特例割合を設定する際には、税収への影響や制度の公平性といった税制面での視点だけではなく、その措置によってどのような政策効果が期待できるのか、またどの程度のインセンティブを与えることが適切なのかといった政策的な観点からも、十分な検討が必要であると考えます。
 特に、今回対象となるAirソーラーについては、まだ普及の初期段階にある技術であり、今後の普及促進に向けて、東京都としてどのような方向性を描いているのか、またその実現に向けて、税制面からどのような後押しを行うべきかという視点も重要であります。
 そのためには、主税局で議論を行うだけではなく、事業を所管する環境局をはじめとする関係局と十分に連携しながら、政策の目標や導入状況、今後の普及見通しなどを踏まえて検討を進めることが重要であると考えます。
 そこでまず、再生可能エネルギー発電設備の特例割合を定めるに当たり、東京都として、どのようなプロセスで検討を行ったのか、また関係局との調整や政策効果の検証をどのように行い、その結果として現在の特例割合を設定した理由について伺います。

○渡部税制部長 特例割合の設定に当たっては、事業所管局と調整し、法改正により期待される政策効果について、関連する施策の目標や活用状況などを踏まえつつ検討を行いました。
 具体的には、これまで適用実績はなく、Airソーラーは一部企業で事業化が開始された段階でありますが、ゼロエミッション東京戦略の目標等を踏まえ、再生可能エネルギーの速やかな実装を後押ししていく観点から、軽減幅が最大となるよう設定いたしました。

○藤崎委員 再生可能エネルギー発電設備については、ゼロエミッション東京の実現という明確な政策目標の下、関係各局と連携しながら検討が行われ、その結果として最大の軽減幅を採用したとのことであり、その考え方については理解をいたします。
 一方で、今回の条例改正では、バリアフリー改修工事を行った建築物についても特例割合が定められていますが、こちらについて、再生可能エネルギー発電設備とは異なり、最大の軽減幅は採用されていないとのことです。
 高齢化が進展する中で、高齢者や障害のある方をはじめ、誰もが安心して暮らし、自由に移動し、社会参加できる環境を整備していくことは、東京都にとって極めて重要な課題です。
 特に、東京は世界有数の大都市であり、国内外から多くの方々が訪れる都市でもあります。年齢や障害の有無にかかわらず、誰もが利用しやすい都市環境を整備していくことは、共生社会の実現のみならず、東京の国際競争力の向上という観点からも重要であると考えます。
 また、東京都ではこれまでも、福祉のまちづくり条例をはじめ、様々な施策を通じてバリアフリー化を推進してきました。今後、さらなる高齢化の進展が見込まれる中にあっては、公共施設だけではなく、民間建築物も含めたバリアフリー化を一層推進していく必要があります。
 わがまち特例は、単なる税負担の軽減措置ではなく、税制を活用して政策目的の実現を後押しするための制度であります。こうした意味では、再生可能エネルギーの普及促進と同様に、バリアフリー化の促進についても、税制が果たす役割は決して小さいものではないと考えます。
 一方で、税制による支援は、その政策効果や制度の利用実態なども踏まえながら検討していく必要があります。
 今回、再生可能エネルギー発電設備については最大の軽減幅を採用する一方で、バリアフリー改修工事を行った建築物については異なる判断がなされたということは、そこに何らかの政策的あるいは制度的な理由があったものと考えます。
 そのため、特例割合の設定に当たっては、事業所管局とどのような調整や検討を行ったのか、また制度の利用状況や今後の見通しをどのように評価したのかについて確認しておきたいと思います。
 そこで、バリアフリー改修工事を行った建築物に係る特例割合について、どのような考え方や検討プロセスを経て現在の割合を設定したのか、その理由について伺います。

○渡部税制部長 バリアフリー改修の特例措置について、現時点では、二十三区において、新たに要件となった国の補助を受けるために必要な環境の整備が進んでいないことや、適用実績が一件にとどまるなどの状況を踏まえ、これまでの特例割合を維持することといたしました。
 今後は、施策の進捗状況や特例措置の適用状況などを注視し、事業所管局とも連携しながら、必要に応じて検討を行ってまいります。

○藤崎委員 これまでの説明により、バリアフリー改修工事を行った建築物に係る特例割合については、国の補助制度の活用状況や適用実績などを踏まえ、現時点では従来の割合を維持したという考え方は理解をいたしました。
 一方で、今後、東京都においても高齢化がさらに進展していくことが見込まれております。また、障害のある方々の社会参加が一層進む中で、誰もが安心して移動し、利用できる環境を整備していくことは、ますます重要になっていくものと考えます。
 バリアフリー化は、高齢者や障害者のためだけのものではありません。子育て世代や、一時的に身体機能が低下している方、さらには国内外から東京を訪れる方々にとっても、利便性や安全性の向上につながるものであり、共生社会の実現に向けた重要な基盤であります。
 また、再生可能エネルギーの利用拡大についても、脱炭素社会の実現やエネルギーの安定確保という観点から、その重要性は今後さらに高まっていくものと考えます。
 今後の制度改正が、こうした政策課題の解決に向けた一助となり、再生可能エネルギーの普及拡大やバリアフリー化の促進につながることを大いに期待しております。
 政策課題への対応については、環境局や都市整備局をはじめ、各局が様々な政策を展開しているところですが、税制もまた政策を推進するための重要な手段の一つであります。
 主税局においても、今後とも事業所管局と緊密に連携しながら、東京都が抱える様々な政策課題の解決に向けて税制面から積極的に後押しを行い、その取組を力強く下支えしていくことを要望して、私の質問を終わります。

○竹内委員 それでは、よろしくお願いします。
 まず、議案第百二十六号、いわゆるわがまち特例による固定資産税及び都市計画税の減税、減額制度についてお伺いします。
 今回の改正は、再生可能エネルギー発電設備と、国の基準に適合するバリアフリー改修を行った特別特定建築物に対する特例割合を定めるものです。
 今質問がありましたけれども、重なる部分がありますが、質問をさせていただきたいと思います。
 まず、今回定める特例割合の設定根拠及び理由についてお伺いします。

○渡部税制部長 再生可能エネルギー発電設備の特例措置については、ゼロエミッション東京戦略の目標等を踏まえ、取組を後押しする観点から、軽減幅が最大となるよう設定いたしました。
 バリアフリー改修の特例措置については、新たな制度による適用条件、これまでの適用実績などを踏まえ、法改正前の割合を維持することといたしました。

○竹内委員 再生可能エネルギーの発電設備については、最大値なので、これ以上は設定できないということです。
 バリアフリーについては、国の参酌値が適用されていますので、こちらは減額割合を高めることが可能なんではないかなというふうに思います。
 先ほど、適用実績を踏まえてということだったんですけれども、改めて実績がどうだったのか確認をさせていただきたいんですが、このバリアフリー改修の特例措置について、これまでの実績と併せて、法改正でどのように変わったのか、その内容をご説明ください。

○渡部税制部長 バリアフリー改修の特例措置については、法改正前の二十三区における適用実績は一件でございます。
 今回の改正により、対象建築物の拡充や、国の補助を受けることを新たに要件とするなどの見直しが行われるとともに、新たにわがまち特例の対象とされました。

○竹内委員 先ほど来ありますけれども、過去これまで適用実績が一件だったということなんですけれども、加えてバリアフリー改修の国の補助を受けることが要件に加わったということで、この要件というのが非常に厳しくて、過去の実績にも影響しているというふうにいわれています。
 今回、対象が、ホールや音楽堂などの施設から百貨店ですとか老人ホームなどの特別特定建築物と規定されている全てのものが対象になったと、固定資産税や都市計画税がかかっているものについてはということなんですけれども、しかし、この国の要件をクリアすることが難しいと。そうなると、今後、この特例措置というのが活用できるのか、適用されるのかということについて、今後の見通しをお伺いしたいと思います。

○渡部税制部長 二十三区において、新たに要件となった国の補助を受けるために必要な環境整備が進んでいないことから、正確に適用規模などを見込むことは困難であり、その状況については今後とも注視をしてまいります。

○竹内委員 適用の見通しは見えないということでした。対象が広がったけれども、基準が厳しくなったということで、これはますます厳しくなるんじゃないかなというふうに思います。
 バリアフリー化を進めることというのは、東京都としても非常に重要だというふうに思うんです。この適用が広がるようにするべきだと思います。
 東京都としても、参酌値ということで、実績を踏まえてということなんですが、これは、こういう改正のときに、やはり見通しはないかもしれないけれども、最大値にして促進を図っていくってことが必要だというふうに思いますので、それは引き続き検討していただきたいですし、国に対しても、この要件の緩和、これをぜひ求めていただきたいというふうに思います。
 続いて、再生可能エネルギーについてお伺いします。
 この再生可能エネルギーの発電設備についても、これまでの実績と、改正で変更になった点をご説明ください。

○渡部税制部長 再生可能エネルギー発電設備の特例措置について、法改正前の二十三区における適用実績はございません。
 今回の改正により、太陽光発電設備の対象をAirソーラーに重点化するなどの見直しが行われております。

○竹内委員 今、Airソーラーというふうに重点化されたというご説明だったんですけれども、これ、ペロブスカイトを使った次世代型太陽電池のことで、都としても推進していて、愛称として東京都がAirソーラーと呼んでいるということでした。
 だから、こちら、東京都としても設置を進めていきたいということで、いろいろ支援も行っているということなんですが、実際にこの税制の面で適用になる見通しというのが、今回、三年延長されますけれども、あるのかどうか、その点についてお伺いします。

○渡部税制部長 今回の改正により対象設備が変更され、特に重点化されたAirソーラーは一部の企業で事業化が開始された段階であり、正確に適用規模などを見込むことは困難でございます。

○竹内委員 実証段階ということと、一部実用化に向けた取組が進み始めているところなので、この税制が適用できるのは実際に設置をされてということになってくるので、本当に本格的な実用化に至らないと、なかなか適用は難しいのかなというふうに思います。
 そうなんですけれども、ただ、やはり再生可能エネルギーの開発や活用というのは、東京都としても非常に重要だと思いますし、特にこのペロブスカイトを使った次世代型太陽電池については、東京都としても推進しているということで、今回の補正予算でも実用化に向けた補助金が計上されているということで、こういった取組を図りながら、さらに今回の規定だけでなくて、税制の面でも後押しするということを、引き続き検討を求めていきたいというふうに思います。
 続けて、専決処分について伺っていきたいと思います。
 今回の専決処分というのは、自動車税の環境性能割と軽油引取税の当分の間税率を廃止するというもので、国による地方税法等の一部を改正する法律の施行に伴うものということです。
 そこで、まずお伺いしますけれども、国でこの自動車税環境性能割と軽油引取税の暫定税率を廃止した理由や背景についてご説明いただきたいと思います。

○渡部税制部長 環境性能割は、米国関税措置の影響を緩和し、国内自動車市場の活性化を図るとともに、自動車ユーザーの取得時における負担を軽減、簡素化するため、令和八年度税制改正において廃止することが示されました。
 また、軽油引取税における税率の特例は、令和七年十一月五日の与野党六党での合意に基づき廃止されたものでございます。

○竹内委員 環境性能割についてはアメリカの関税の影響だということで、こちらは自動車メーカーからの要請により廃止されたということなんですね。これは環境によい車の購入を進めるための政策でしたから、その面では後退するというふうに指摘をされていまして、非常に問題があるなというふうに思っています。
 軽油引取税の暫定税率については国民の要求でもあって、この廃止は当然かなというふうに思っているんですが、どちらも都税収入に影響があるというふうに思います。
 今回の改正によって、都税収入にどのような影響が生じるのか、答弁を求めます。

○渡部税制部長 令和八年度における都税収入への影響は、環境性能割の廃止により百八十二億円、軽油引取税における税率の特例廃止により百七十一億円を見込んでおります。
 なお、減収分については、地方特例交付金によって全額補填される仕組みとなっております。

○竹内委員 今年度分については補填されるということで、国の方は、当分の間は補填すると、安定した財源が確保できるまではといういい方をされておるんですが、この点については後ほどちょっと最後に確認をしたいと思いますが、今回、環境性能割が廃止になることで、環境政策に影響があるんではないかなというふうに思っているんですが、一方で東京都の方でも環境政策を進めるための税制、様々な取組をやっていると思うんですけれども、この環境性能割に代わる都独自の税制についてはどのようなものがあるのか、またその内容についてお伺いをしたいと思います。

○渡部税制部長 都では、ZEV導入促進税制を実施しており、電気自動車等の環境負荷の小さい自動車の取得を税制面から支援するため、都が独自に国のグリーン化特例に上乗せし、自動車税を六年度分免除しております。

○竹内委員 今やっている制度についてご説明いただいたんですけれども、今回の廃止に代わる新たな制度というのはないというふうに認識しています。国の方の税制としては廃止になって、東京都としても直接的な環境性能割自体は廃止ということになっているんですけれども、やはり東京都の環境政策をどういうふうに進めていくかというときに、やっぱり様々な形で考えていく必要があるのかなというふうに思います。
 先ほども少し触れましたけれども、減収に対する補填についてなんですけれども、当面は国が地方財政措置で対応するというふうにいっていますが、それがいつまで補填されるのかということについては見えておりません。
 今後、東京都としてどのように働きかけを行っていくのか、国による財政措置について、都の見解と今後の取組をお伺いします。

○渡部税制部長 環境性能割の廃止に伴う今後の対応については、安定財源を確保するための具体的な方策を検討し、それまでの間、国の責任で手当てすることとされております。
 都は、引き続き、地方自治体に減収が生じることのないよう、国に対し求めてまいります。

○竹内委員 国の方針による廃止ですので、補填を国がするのは当然だというふうに思いますし、引き続き国に要望といいますか、補填を求めていくってことについては、しっかりやっていく必要があるというふうに思います。
 一方で、先ほどもいいましたけれども、環境性能割の廃止については、やはり環境政策を後退させるということで、先ほども確認しましたけれども、都としてもこれに代わる制度というのは新たにつくられるものではありませんし、国の方もそれをどういうふうに環境政策で新しい対策をどうするのかということについては全く示されていないで、廃止だけされるということでした。やはり、これは都の方針とも逆行する動きだというふうに思うんです。
 なので、今回、専決ということで既に法律自体は廃止をされているんですけれども、やはり国に対して環境政策という視点から見直しを求めるということと、東京都としても既存の制度に加えて何かその対応をすることができないのかどうか、それは引き続き検討をしていただいて、環境政策が後退することのないようにぜひ行っていただきたいということをお願いしまして、質問を終わりたいと思います。

○もがみ委員 私からは、再生可能エネルギー発電設備への固定資産税の課税標準特例措置について、都民負担、公平性、費用対効果の観点から質問いたします。藤崎委員や竹内委員と少し重なる部分があるかもしれませんが、よろしくお願いいたします。
 まず、再生可能エネルギー設備への固定資産税軽減の費用対効果についてです。
 この減税措置による東京都の減収見込みは幾らなのか、減収額に見合う効果があると判断したのか、根拠を伺います。

○渡部税制部長 国によれば、特例措置による影響額は全国で十億円と示されております。
 改正により重点化されたAirソーラーは、一部企業で事業化が開始された段階であるなど、都の影響額の正確な試算が困難であることから、その範囲内であると想定しております。
 この措置により、地域と共生した国産の再生可能エネルギーの普及拡大や、ゼロエミッション東京戦略で目指す再生可能エネルギーの拡大の後押しとなることが期待できるものと考えております。

○もがみ委員 また、次世代型の太陽光発電設備に関わる固定資産税の軽減措置についてお伺いします。
 東京都は、課税標準の特例割合を三分の一、風力は二分の一とする提案をしております。
 この割合を決定するに当たり、三分の一だけではなく、例えば三分の二とした場合の減税効果や税収影響額について試算、積算を行ったのか伺います。

○渡部税制部長 ゼロエミッション東京戦略では、Airソーラーをはじめとした再生可能エネルギーの速やかな実装を進めており、その取組を後押しする観点から、軽減幅を最大に設定しております。
 そのため、軽減割合による影響額の試算は行っておりません。

○もがみ委員 再生可能エネルギー補助と二重支援になっていないのかということと、財政規律の観点を伺います。
 東京都では、補助金や基金事業などを通じて再エネ導入支援を行っております。その上で、今回さらに固定資産税の軽減措置を講じることになりますが、結果として同一事業者への二重、三重の支援にならないのか、主税局としての他局との補助制度も含めた総合的な支援状況を把握した上での特例割合の設定を行っているのか伺います。

○渡部税制部長 特例割合の設定に際しては、事業所管局と調整を行い、関連する施策の状況や目標等も踏まえた上で判断を行っております。

○もがみ委員 次に、物価高や人件費高騰に苦しむ中小企業や商店街の税負担の軽減だけではなくて、再エネ事業者を優遇する理由は何なんでしょうか。主税局として税負担の公平性をどのように整理したのか、併せて伺います。

○渡部税制部長 今回の特例措置については、公平、中立といった税の原則の例外として、国において措置されたものと認識しております。
 また、国では、再生可能エネルギー電気の固定価格買取制度が開始されたことを受けて、その設備導入初期に係るコスト縮減を図る観点から、税制でも支援するため創設されたものとしており、中小企業等を含む、設備を導入する事業者に対する軽減策となっております。

○もがみ委員 ありがとうございます。
 都民負担への影響について伺います。
 固定資産税の減額が、都税収入の減少につながりませんでしょうか。その不足分は、将来的な都民や他事業者の負担増、あるいは行政サービスの抑制によって補われる可能性があると考えます。
 今回の改正で、都民のメリットが何であるかを伺わせてください。

○渡部税制部長 都では、再生可能エネルギーの拡充を推進しており、本制度により、税制面からその取組の後押しにつながると認識しております。
 また、今回の特例措置により、都内をはじめとする事業者がAirソーラーなど再生可能エネルギーを導入する際の初期費用の低減につながるものと認識しております。

○もがみ委員 ご答弁ありがとうございます。今回の再生可能エネルギーの発電設備に対する固定資産税の特例について、都は、再生可能エネルギー導入の後押しになると説明されました。
 ただ、質疑を通じて明らかになっていることは、減収額が正確な試算でできていないことや、軽減割合ごとの効果検証を行っていないこと、さらには都民への具体的なメリットを定量的に示せていないことにございます。都民からお預かりした税金を減額する以上、この政策によってどのような効果が生まれるのか数字で示すことは、行政の最低限の責任であると考えます。
 本年三月二十六日、参議院総務委員会において、参政党の神谷宗幣議員は、再生可能エネルギーの設備への固定資産税特例措置について、本来は導入初期の支援策であったはずだと指摘されていました。制度開始から長い年月が経過し、再生可能エネルギーは既に全国各地に導入も進んでいます。それにもかかわらず、なぜ支援を続けるのか、いつまで続けるのか、どのような状態になれば終了するのか、その出口戦略が依然として示されておりません。
 今後は、Airソーラー並びにペロブスカイトなどの国内産技術への転換が期待されていますが、これまで私たちは、外国資本や海外製パネルの依存が進んできたことに対し、国益やエネルギー安全保障の問題についても警鐘を鳴らしていました。
 東京都においても、税制優遇によって、実際にどのような企業が恩恵を受けるのか、都民の税負担の軽減につながるのか、あるいは海外企業への利益供与となっていないのかについて、より丁寧な検証をする必要があります。
 さらに忘れてはならないのは、再生可能エネルギー設備は設置して終わりではないということです。景観への影響であったり、災害リスク、設備の更新費用、撤去費用など、将来世代に引き継がれる負担についても十分に考慮しなければなりません。神谷宗幣参議院議員が国会で指摘されているように、導入効果だけではなく、自治体や住民の負担するコストについても総合的に評価する必要がございます。
 今回の質疑では、軽減割合を変更した場合の効果試算も行われていないことが明らかになっています。費用対効果を検証しないまま税制優遇を拡大することは、財政規律の観点から見ても極めて慎重であるべきです。
 今、都民は物価高騰やエネルギー価格の上昇に苦しんでいる、中小企業や商店街も厳しい経営環境に置かれております。そのような中で、特定の事業分野だけを優遇するのであれば、都民が納得できるだけの根拠と説明責任が求められます。
 都に対しては、減税措置による税収減額と導入効果を定量的に検証することを要望しまして、私の質問を終わります。

○平田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○平田委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で主税局関係を終わります。

○平田委員長 これより財務局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百二十三号議案、令和八年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、予算総則、歳入、都債及び第百三十三号議案から第百四十八号議案までを一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○山田委員 では、私から、補正予算について伺います。
 中東情勢に端を発する世界的な資源、エネルギー需給の逼迫や価格の高騰、これは都民生活や事業者の経営に幅広い影響を及ぼしております。
 こうした状況を踏まえまして、我が会派は、都民生活と地域経済を守り抜くための補正予算の編成、これを要望いたしました。これを受けて、都は、中東情勢を踏まえた補正予算を今、提案しております。
 先日の代表質問では、知事からも、都民生活を守り、事業活動を下支えするとともに、石油のみに頼らない社会の実現に向け、エネルギー構造の転換等を加速化していく旨の決意を伺ったところであります。
 今般の補正予算には、都独自の取組も多く盛り込まれておりますので、改めて予算編成の考え方について確認していきたいと思います。
 初めに、エネルギー構造の転換についてです。
 都は、二〇五〇年のゼロエミッション達成に向けまして、再エネの利用拡大や省エネの推進など、様々な取組を進めているところです。これらの施策は、都内でエネルギーを生み出し、従来の化石燃料に依存する仕組みからの転換を進めていく上で非常に効果的で重要だと捉えておりますので、現在の状況を踏まえまして、さらに積極的に進めていく必要があると考えております。
 補正予算においては、エネルギー構造の転換等に向け、取組の加速化を進めるとされておりますけれども、その狙いについて伺います。

○佐伯主計部長 都は、令和八年度当初予算におきましても、再生可能エネルギーの基幹化の促進など、エネルギー構造の転換に向けた様々な施策を着実に推進しております。
 一方、当初予算案発表以降の中東情勢の変化によりまして、資源やエネルギーに乏しい我が国の構造的な課題が浮き彫りになりました。
 この厳しい局面をむしろチャンスと捉えまして、石油のみに頼らない社会の実現に向けたさらなる取組を、時期を逸することなく推進していくことが重要であると考えております。
 こうした観点から、今般の補正予算では、エネルギー構造の転換等の加速化に向けまして、脱炭素化に資する取組の強化や、都市に眠る資源の有効活用の推進など、先駆的施策に前倒しで着手していくことといたしました。

○山田委員 ありがとうございます。依然として、エネルギー危機による影響というのは予断を許さない状況だというふうに認識しております。
 また、来年度の予算編成を待つことなく、こういった構造的な課題に取り組んでいくことは、都民や事業者に早期に政策を届けるという観点でも非常に重要だと、時期を捉えた取組であるというふうに受け止めております。
 国際的なエネルギー資源の争奪戦がまた激しくなっていく中で、エネルギー供給の多くを中東からの石油に依存している我が国の状況、これを踏まえると、エネルギー安全保障上の観点からも、こういった状況は改善していかなければなりません。
 今後も、変化の激しい国際情勢、これを踏まえながら、石油のみに頼らない社会の実現に向けて、構造的な課題に引き続き積極的に取り組んでいただきたいというふうに要望させていただきます。
 次に、都民と事業者を取り巻く喫緊の課題への対応について伺います。
 都民の暮らしを支える中小事業者の現場では、原材料価格の急激な上昇であったり資材不足が経営を圧迫し、事業継続そのものに大きな影響を及ぼしております。多くの事業者の方々からは、既に手元の資金が枯渇してきているというふうなお声であったり、今後に備えて融資を受けたいというような切実なお声、我々の元にも多く届いておりまして、こういった事業継続に不可欠な資金繰りへの一刻も早い支援、これが求められております。
 そこで、補正予算において、中小事業者の資金繰り支援についてはどのような考え方で編成をしたのか、具体的な取組とともに伺います。

○佐伯主計部長 原材料の価格高騰など、中東情勢の影響を受ける中小企業等の経営安定化に向けて、資金繰りへの機動的な支援が重要であると考えております。
 こうした考えの下、まず令和八年度当初予算に計上しております予備費の活用によりまして、つなぎ融資メニューを創設し、当面の資金需要への緊急的な対応を行っております。
 加えまして、補正予算におきまして、事業活動に影響が生じております中小企業等を対象に信用保証料補助を拡充し、今年度末まで支援を強化しております。
 予備費と補正予算を組み合わせたこれらの取組によりまして、資金繰りを迅速かつ切れ目なく支援することで、事業者の足元の不安を払拭してまいります。

○山田委員 ありがとうございます。資金繰りが事業経営にもたらす影響というのは急激かつ甚大なものでございまして、補正予算編成のスピード感とは合わない面もあるというふうに考えております。こうした緊急性を踏まえまして、予備費を迅速に活用しつつ、同時に事業者が安心して事業活動を継続できるように、補正予算において長期間の支援にも取り組んでいくというふうなご答弁でありました。
 我が会派の要望でも、制度融資の拡充と迅速な給付体制の構築、これは求めておりまして、都としても、こうした要望に応えるべく、当初予算と補正予算、これを組み合わせて、シームレスな支援体制、この取組を実現してきているというふうに評価をしておるところでございます。
 今、質疑させていただいたように、都政を取り巻く状況、これは刻一刻とまた変わっていくものでございまして、そういった中で都民生活と事業者の経営を守っていくためには、その対応のスピード感、これが求められるところです。
 今後も、臨機応変な対応、取組、これを行っていただくことを改めて要望いたしまして、私の質問は終わらせていただきます。ありがとうございました。

○北口委員 私の方からも、補正予算について質問をさせていただきます。
 中東情勢の影響で、エネルギー価格、物価高騰が長引いております。中小企業からは、窮状を訴える声が日増しに高まっております。
 都議会公明党は、この中小企業等が置かれている厳しい現場の実情を踏まえまして、補正予算を編成し、速やかな対応を行うようにということで、四月三十日、そして五月十二日の二度にわたって、知事に対して緊急要望をさせていただきました。
 今回の補正予算には、この物価高騰の影響を受ける事業者の経営を下支えする中小企業等の資金繰り、価格転嫁等を後押しする取組に加えて、エネルギー構造の転換などの中長期的な視点に立った取組も盛り込まれたところでございます。こうした様々な施策を推進していくに当たりまして、その目的や性格に応じて適切な財源を活用していくことが重要だというふうに思っております。
 その点、今回の補正予算では、財政調整基金に加えまして、二つの特定目的基金が活用されております。
 そこで、今回の補正予算における財源の内訳と、このような財源構成とした考え方についてお伺いをいたします。

○佐伯主計部長 今回の補正予算におきましては、中東情勢の影響を踏まえ、必要な対策を時期を逸することなく講じるため、これまで積み立ててきました特定目的基金を可能な限り有効活用した上で、その残余に財政調整基金を充当しております。
 具体的には、エネルギー構造の転換等を加速化するため、脱炭素化に向けた取組の強化や身近な資源の循環利用、省エネの推進に資する取組、これらの財源といたしまして、ゼロエミッション東京推進基金を百四十一億円充当しております。
 また、都市のレジリエンス向上にも資する地産地消型の再エネ発電設備等の導入を促進する事業、この財源に、東京強靱化推進基金、こちらを二十二億円充当しております。
 その上で、非石油由来製品の開発利用支援、中小企業等の経営安定化に資する取組、物価高騰緊急特別対策事業、それから麻疹対策、これらの財源といたしまして、財政調整基金を三百七十九億円充当しているところでございます。

○北口委員 今ご答弁いただきましたとおり、突発的な事態に迅速に対応するために、これまで積み立ててきた特定目的基金、これを有効に活用しつつ、財政調整基金を充当しているということでございました。都民生活や事業者を守るための危機管理と、また持続可能な財政運営、この両面に配慮した、工夫された内容であるというふうに評価をしているところでございます。
 次に、物価高騰緊急特別対策事業についてお伺いをいたします。
 都議会公明党は、この間、価格転嫁が困難な医療、介護、障害などの福祉施設や、燃料費高騰に直面するバスやトラック、タクシーなどの運輸事業者に対しまして、支援の継続、拡充を行うべきことを求めてまいりました。今回、都がその求めに応じまして支援の延長を行ったことを評価いたします。
 苦境に立たされている事業者が、先行きの過度な不安を抱えることなく、一定の予見性を持って、安心して事業を継続できる環境を整備していくことが重要でございます。
 そこで、今回の補正予算では、保育所や医療機関など価格転嫁が困難な事業者に対する物価高騰対策について、どのような考え方で支援期間を継続にしたのか伺います。

○佐伯主計部長 都はこれまでも、物価高騰の影響を受けます都民、事業者を支援するため、機動的に対策を講じてまいりました。
 従来、国の重点支援地方交付金を活用して実施をしてまいりました保育所や医療機関などの中小事業者等への支援につきまして、今回の補正予算では、公定価格等に反映されていない物価高騰分を支援するため、都独自に物価高騰緊急特別対策事業といたしまして継続、拡充をいたします。具体的には、従前六か月間としておりました支援期間を、令和八年七月から令和九年三月末までの九か月間、こちらに延長いたしまして支援を強化いたします。
 これによりまして、中東情勢の経済に与える影響が不透明な中にありましても、価格転嫁が困難な中小事業者等が安心して事業を続けられる環境整備を図ってまいります。

○北口委員 前回は国の交付金を活用して支援を行ってまいりましたけれども、今回は、事業者が置かれている厳しい状況を踏まえまして、都独自に財政調整基金を活用して、支援期間を九か月間に延長し、支援を強化しているということでございました。
 支援を受ける事業者から見れば、大変心強い支援だなというふうに評価をしているところでございます。この現下の状況を踏まえまして、物価高騰に苦しむ事業者への支援を今年度末まで延長したということでございます。大変評価をしております。
 ただ、今後の先行きは、依然として予断を許さない状況でございます。
 都におかれましては、今後の物価動向や事業者を取り巻く環境の変化を的確に捉えまして、今後も必要な支援を機動的に講じていただくことを要望しまして、質問を終わります。

○竹内委員 それでは、よろしくお願いいたします。
 私からも、まず補正予算第一号についてお伺いをしていきたいというふうに思います。
 東京都が毎年行っている都民生活世論調査、昨年度、五十年ぶりに、五割を超える方々が暮らしが厳しくなったと答えておりました。長引く物価高騰が家計に大きな影響を与えているという状況に、さらに加えて、イラン攻撃によって資材不足などに陥り、都民の暮らしや営業に深刻な影響が現れたという状況です。
 私たち日本共産党は、四月と五月に緊急申入れを行いまして、補正予算の編成を求めてまいりました。
 このたび、補正予算が示されたことは大変重要だというふうに考えています。
 そこで、まずお伺いしますが、今回、補正予算を編成するに当たり、東京都としては何を根拠に補正予算を組むということに至ったのか、その背景をお伺いいたします。

○佐伯主計部長 中東情勢や長引く物価高騰の影響などを踏まえ、必要な対策の検討につきまして、知事より指示がございました。
 その後、各局におきまして対策を検討し、その状況を財務局が取りまとめた上で知事に報告をし、都として補正予算を編成することといたしました。

○竹内委員 知事の指示で取りまとめに至ったということです。
 問題になるのは、影響に対する認識と、その現状にふさわしい内容、規模になっているのかということだというふうに思います。
 補正予算の考え方の中に、都民や事業者の不安を払拭しますというふうにされております。
 都民や事業者のどのような不安に対し、どのように払拭しようと考えて補正予算を示されたのか、その点についてお伺いします。

○佐伯主計部長 中東情勢の経済に与える影響が不透明な中、原材料不足や価格高騰等の課題を抱え、事業活動に影響が生じている中小企業等がございます。
 加えまして、麻疹の患者数、こちらが都内におきましても過去十年で最多の数となっております。
 こうした状況を踏まえまして、今回の補正予算では、中東情勢の影響を受ける企業、中小企業等に対し、資金繰りや適切な価格転嫁を支援するなど、経営安定化を後押しいたします。
 また、保育所や医療機関など価格転嫁が困難な中小事業者等が安心して事業を続けられるよう、都独自の物価高騰対策を九か月間継続、拡充をし、公定価格等に反映されていない物価高騰分を支援いたします。
 さらに、都民の健康を守る観点から、麻疹の感染拡大を防止するため、対策を充実いたします。
 これらの取組によりまして、都民や事業者の不安を払拭してまいります。

○竹内委員 今回の補正予算の中で様々示されているんですが、やはり核となるのは物価高騰対策だというふうに思うんです。その影響というのは、不安という水準ではないんじゃないかなというふうに思っています。
 私たち日本共産党としても、様々な事業者ですとか、個人の方、団体の皆さんにお話を伺いましたけれども、本当に深刻な状況が広がっているなというふうに感じています。
 例えば、建設業では、同じ建設業でも、影響が深刻に現れている業種と、そうでもない業種があって、なかなか見えにくいということをいわれておりました。
 一方で、深刻に現れている業種では、もう死活問題だと、廃業も視野に入っているという事業者の方もおりましたし、実は専門職の方については、資材が入ってこないので、もう仕事ができないということで、既に転職をされたというお話も聞いております。
 また、歯医者さんからは、麻酔がなかなか入手できない、手袋もそうなんですけれども、そういう状況で、麻酔がない状態で歯医者の治療ができないということで、もう閉所というんですか、閉めざるを得ないと、休診せざるを得ないんです、そういう声も聞いています。
 ですので、広い意味では不安というふうにおっしゃるのかもしれないんですけれども、やはり中身を見ますと、相当深刻な事態になっているんじゃないかなと。そういうことに対して、今回の補正予算が向き合えているのか、このことが、非常に私たちとしては疑問が残るというふうに思っています。
 そこでお伺いしますけれども、補正予算の編成に当たって、財務局は各局との調整をどのように行ったのかお伺いをいたします。

○佐伯主計部長 補正予算の編成に当たりましては、各局からの要求に基づきまして、一つ一つの事業について各局と議論を重ね、社会的要請や事業の必要性はもとより、有効性や費用対効果、見積りの妥当性など、様々な角度から分析と検証を行い、必要な予算を計上しております。

○竹内委員 先ほどお話がありました、保育所ですとか医療機関などに対して、物価高騰対策を九か月間継続をするということも今回盛り込まれているんですけれども、物価高騰対策っていうんであれば、やはり単価を上げないと今の現状にはそぐわないんじゃないかなというふうに思いますし、例えばクイック融資についても、新規で今回つなぎ融資が創設をされましたけれども、これも融資期間が二年間ということ、さらに上限が一千万円ということで、しかも金融機関の審査もありますから、特に小規模になればなるほど、これは使えないわけですよ。多くの事業者さんから、制度はあっても使えないということも聞いております。
 各局から要求が上がってきて精査をしているということなんですが、やはりその局で聞き取った内容が本当に精査する段階で共有できているのか、さらには本当はもっとやることがあるんじゃないかという議論はきちんとなされたのかということを、今回の補正予算を見て疑問を抱かざるを得ないというふうに私たちは思っています。
 ですので、今回の補正予算で終わりということではなしに、ぜひ引き続き全庁的に声を聞いていただいて、さらに充実をしっかり図っていただきたいということをお願いいたしまして、次の質問に入りたいと思います。
 次に、契約議案についてお伺いします。
 財政委員会では二件の議案を審議いたしますけれども、契約議案自体は十五件ございまして、そのうち都庁第一庁舎の設備改修工事を含め、六件が一社のみの応札というふうになっています。
 一般競争入札は、入札参加を希望する事業者を広く公募することによって競争性を高めることを目的にするというものです。東京都は、入札不調が増加傾向にある下で、入札参加を増やす取組を進めてきました。
 建設業界をめぐっては、先ほども紹介しましたように、長引く物価高騰や人手不足に加えて、今回のイラン攻撃の影響で資材不足やさらなる価格高騰で、さらに深刻な状況となっています。
 公共事業においても、こうした影響が起きているのではないかと、こうした視点も含めて幾つか質問をしていきたいというふうに思います。
 先ほども触れましたけれども、財政委員会で審議する二議案についてお伺いします。
 第一庁舎の防災設備改修工事は一社のみの応札でした。都議会議事堂の高圧電気設備その他改修工事は二社となっているんですが、一社は辞退をしております。
 それぞれ応札が少ない理由について、東京都の見解をお伺いします。

○荒田庁舎運営担当部長 ご指摘の案件につきまして、それぞれ法令、規則等に基づく適正な契約手続により入札が行われ、それにより事業者が決定された結果と認識しております。

○竹内委員 入札は適正に実施されたという答弁なんですけれども、私はなぜ応札が少ないのかという理由についても伺っているんです。
 特に、今回の議案でいうと、いずれの工事も結果として元施工の事業者が落札をしています。元施工の事業者に有利になるような入札になっているのか、工事であったのか、その点についてご説明を願います。

○荒田庁舎運営担当部長 今回の案件は、一般競争入札として、東京都電子調達システムにおいて工事概要及び特記仕様書等の詳細を公表し、同一の条件の下で入札参加希望者を広く募っており、入札の参加者には発注図書を提示するなど、公平性を担保しております。

○竹内委員 つまり、元施工であるから有利というものではないということをおっしゃっていると理解しました。であればなおのこと、応札が少ない理由はほかにあるんじゃないかなというふうに思うんです。
 この応札が少ないことについて分析をされているのかどうかお伺いします。

○荒田庁舎運営担当部長 今回の案件では、一般競争入札による契約手続が行われており、広く事業者が参入できるような発注図書を作成しております。
 こうしたことから、適正な手続により入札が行われた結果と認識しております。

○竹内委員 繰り返し、入札は適正だということをおっしゃっているんですが、私はなぜ応札が少ないのかという、その理由について伺っているんです。
 入札の手続や方法に瑕疵がないとしても、入札参加者が増えて競争性が働くことを期待して一般競争入札にしているわけですから、可能性の問題として、応札が多ければ、最低制限価格を下回らない範囲で、より契約金額が下がったかもしれないわけですから、今回の発注において、そもそも価格の設定が適切だったのかということについても確認をしたいというふうに思います。
 先ほども述べましたように、建設業については、物価高騰に加えて、資材不足、価格高騰の影響を受けているわけです。
 都が予定価格を定めるに当たって、価格というのをどのように設定をしているのかお伺いをいたします。

○荒田庁舎運営担当部長 工事の発注に当たりましては、可能な限り実勢を反映するため、最新の資材単価及び見積価格等を採用し、予定価格を設定しております。

○竹内委員 最新の単価を採用しているということなんですけれども、ただ都が予定価格を設定する時点と実際の入札時点では、既に単価が変わっているということもあると思います。
 今は、さらに資材不足も相まって、週単位で単価が変わるという、そういう資材もあるというふうに、私たちも話を伺っています。
 そこで、契約後、物価高騰の影響があった場合にどのように対応をするのかお伺いします。

○荒田庁舎運営担当部長 契約後に物価高騰が生じ、契約金額が不適当となった場合に変更を行う制度といたしまして、工事請負契約書にインフレスライド条項が規定されております。
 今回の案件につきましても、受注者からの契約変更の申出に応じ協議を行い、対応していくこととなります。

○竹内委員 特に今回の議案については期間も長いですので、このインフレスライドが適用される可能性が高いんではないかなというふうに思います。
 以前いただいた資料によりますと、令和六年度のインフレスライド条項の活用実績というのは二百四十五件ということでした。これ、年間でです。
 東京都の工事、これ自体は、工事件数とか、規模とか、期間によって、実際に活用される状況というのは、数は変わっていくので、多い少ないというのは一概にいえないんですけれども、ただ東京都の公共発注の規模からすると、やはりごく一部なんではないかなというふうに思います。
 そこでお伺いしますが、公表に当たって、インフレスライドや単品スライド制度について、事業者の方々にどのように周知をされているのかお伺いをいたします。

○荒山契約調整担当部長 スライド条項については、制度の概要や同条項を明記した標準契約書を、発注案件を公表しています電子調達システムに掲載し、事業者に周知をしております。
 さらに、現下の中東情勢を踏まえ、スライド条項の活用を全庁に改めて徹底するとともに、監督員からも受注者に直接案内をしております。
 こうした取組により、受注者は、スライド条項を理解した上で、工事の状況に応じて適切に制度を活用しているものと認識しております。

○竹内委員 都としては受注者への周知を行っていて、また事業者は東京都のそういった資料を見ることができますので知っているということですし、東京都としても適切に活用していると認識しているというご答弁だったんですけれども、しかし、活用できているかどうかっていうのは、これは調査されていないんです。
 今年三月の入札監視委員会でも、スライド条項の活用について指摘をされております。委員の方から、このスライド条項が実際にどのように運用されていて、課題はどうなのかと、どう改善されているのか確認が必要ではないですかということを意見されていて、担当課長さんは、引き続き契約制度の改善に努めていきたいと、このように答えているんです。
 やはり制度はあっても、この委員の方もおっしゃっているんですけれども、制度があっても実際に使えているのかどうか、その制度に課題がないのかどうか、これはやはり制度を運用している東京都として、ぜひ調査をしていただきたいというふうに思います。
 東京都が通知をするのは受注者なので、いわゆる元請なんです。しかし、その下請や孫請の人たちにそれが周知されているのかということは、期待はしているんですけれども、受注者の責任として、東京都としては受注者にあくまでもお願いをするという立場に立っていますので、そこも下請や孫請の方々にスライド条項が使えるよという通知をちゃんと行っているのかどうか、ここも確認をするってことは、やはり東京都として、発注者の責任でやるべきだというふうに思います。
 さらに、応札が少ないという点についても、東京都の方針として応札が少ないということは課題だと。それについては、やはり入札参加の数が増えていくように、いろいろ取組をしていくといっているわけですから、やっぱり一件一件、応札が少なかったということについて、もちろん入札監視委員会でも一件一件について議論されていますけれども、やはり東京都として、きちんとその応札が少ないということについて検証をし、さらなる改善というのを図っていただきたいというふうに思います。
 工事案件の議決というのは、こうした入札方法や契約金額の妥当性を問うものですから、その背景や根拠、契約の内容について確認をさせていただきました。
 繰り返しになりますけれども、インフレスライドの活用を含めて、引き続き入札制度や条件について検証し、改善を図っていただくことを求めて、質問を終わりたいと思います。
 以上です。

○もがみ委員 私からも、令和八年度東京都一般会計補正予算第一号について伺います。
 補正予算とは、地方自治法第二百十八条で、予算の調製後に生じた事由に基づいて、既定の予算に追加、変更を加える必要が生じたときに編成することとされています。したがって、今回、来年度の当初予算の調整を待たずに前倒しで補正予算を編成する以上、その前提となる必要性を明確に認めるものでなければなりません。
 現在、中東情勢の影響を踏まえ、都民の皆様の生活は、電気料金の高騰や食料品の価格の上昇など、厳しい状況に見舞われております。
 一方、今回の補正予算を見ますと、都民生活に対する直接的な負担軽減策ではなく、エネルギー構造の転換や脱炭素化の推進を目的とした事業に多くの予算が配分されています。
 そこで、今回の補正予算に、都民への直接的な支援策ではなく、エネルギー構造転換や脱炭素関連施策を数多く計上したのは、どのような考えによるものなのか伺います。

○佐伯主計部長 今回の補正予算は、中東情勢の経済に与える影響が不透明な中、足元の都民、事業者の不安を払拭すると同時に、資源に乏しい我が国の構造的課題の解決に前倒しで着手をすることを目的に編成をいたしました。
 こうした考えの下、石油のみに依存しない社会の実現に向け、非石油由来の新技術の開発等に取り組む事業者への支援など、先駆的施策を進めるとともに、電気自動車などのさらなる普及促進に取り組むなど、エネルギー構造の転換等を加速化してまいります。
 あわせて、価格高騰等の影響を受ける中小企業等に対しまして、資金繰りや適切な価格転嫁を支援するなど、事業者の経営安定化を後押ししてまいります。
 こうした取組に加えまして、現在実施しております水道料金に係る基本料金無償臨時特別措置などを通じて、都民生活や事業活動を重層的に支援してまいります。

○もがみ委員 ご答弁ありがとうございます。今般の補正予算や当初予算において、物価高騰対策が一定程度、重層的に講じられていることは理解しました。
 他方で、答弁のあった中長期的に見据えた取組は、その効果が都民、事業者に還元されるまでにタイムラグが生じております。また、そもそもどの程度効果に結びつくのか、現時点では見通せません。
 大切なのは、そうした意欲的な試みを着実に成果に結びつけ、都民に実感していただくことです。
 今回の補正予算案に計上されたこれらの事業については、財政当局としてしっかりと進行管理に取り組んでいただくことを要望いたします。
 同時に、電気料金がいつ下がるのか、ガソリン代がいつ下がるのか、都民の可処分所得はどれだけ改善するのかなどの観点も踏まえ、今後、議論を進めていければと思っております。
 次に、補正予算の編成過程について伺います。
 補正予算において重要であるのは、計上されている事業について、しっかりとその必要性や緊急性が精査されているかです。
 さきの第四回定例会の財政委員会でも指摘しているとおり、補正予算は迅速な対応が求められるがゆえに、チェックが甘くなってしまう懸念がございます。確実に財政規律を守る観点からも、財務局が歳出予算の妥当性をしっかりと担保していくことが重要でございます。
 加えて、歳入面に目を向けますと、今回の補正予算案においては、財源のほぼ全額が基金繰入金となっております。
 いうまでもなく、財務局は、財政運営の中で、将来の景気後退や大規模災害への備えとして、将来を見据えて基金の残高を確保する役割があると認識しております。その一方、今回のような基金の取崩しや補正予算の財源としての考え方についても確認していきたいと思います。
 そこで、今回の補正予算案において、各局の事業の妥当性をどのように判断しているのか、基金の取崩しによって対応することとした理由を併せて伺います。

○佐伯主計部長 今回の補正予算の目的を達成するため、予算編成におきまして、一つ一つの事業について各局と議論を重ね、事業の緊急性や必要性はもとより、社会的要請や有効性、費用対効果など、様々な角度から分析と検証を行った上で、必要な予算を計上しております。
 また、補正予算の財源でございますが、必要な対策を時期を逸することなく講じるため、これまで積み立ててきた特定目的基金を可能な限り活用した上で、その残余に財政調整基金を充当することとしております。
 具体的には、まず脱炭素化に向けた取組の強化や身近な資源の循環利用、省エネの推進に資する取組の財源といたしまして、ゼロエミッション東京推進基金等を充当しております。
 その上で、中小企業等の経営安定化に資する取組や物価高騰緊急特別対策事業等の財源に、財政調整基金を充当しております。

○もがみ委員 ご答弁ありがとうございます。今般の補正予算の内容については、財務局において各局と議論を重ねた上で、必要性や費用対効果など、様々な角度から検証を行っていることを確認いたしました。
 しかしながら、事業を的確に成果に結びつけるためには、各事業の数値目標を定めることも重要です。そして、数値目標の達成状況を踏まえ、次年度以降の予算編成に反映させるなど、財務局として予算を優先的に配分する事業を適切に判断することが重要です。
 また、日本全体では出生数が七十万人を割り込み、少子化という国家的な危機にも直面しています。
 このような中で、基金を取り崩してまで実施する補正予算である以上、事業の必要性や緊急性について、しっかりと説明責任を果たすことが求められると考えます。
 特に、今回の補正予算では、脱炭素関連事業に多くの予算が配分されております。今困っている都民の生活をどう支えるかの視点をより重視することが必要ではないでしょうか。
 財務局におかれましては、今後も補正予算の編成に当たり、事業の効果や優先順位をより明確に示し、真に都民の利益につながる予算編成に努めていただくことを要望しまして、私の質問を終わらせていただきます。

○平田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○平田委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で財務局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時四十六分散会