| 委員長 | 平田みつよし君 |
| 副委員長 | 北口つよし君 |
| 副委員長 | 山田ひろし君 |
| 理事 | 吉住はるお君 |
| 理事 | あかねがくぼかよ子君 |
| 理事 | 鈴木 烈君 |
| 藤崎こうき君 | |
| 山口せいや君 | |
| 竹内 愛君 | |
| もがみよしのり君 | |
| 国崎たかし君 | |
| 岩佐ゆきひろ君 | |
| 大松あきら君 | |
| 中田たかし君 |
欠席委員 なし
出席説明員| 主税局 | 局長 | 武田 康弘君 |
| 総務部長 | 入佐 勇人君 | |
| 企画担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 | 浅川健太郎君 | |
| 税制部長 | 渡部 将亮君 | |
| 税制調査担当部長 | 宮崎 正徳君 | |
| 課税部長 | 筒井 宏守君 | |
| 資産税部長 | 齋藤 栄一君 | |
| 徴収部長 | 小笠原裕之君 | |
| 特別滞納整理担当部長 | 上野 正之君 | |
| 収用委員会事務局 | 局長 | 小平 基晴君 |
本日の会議に付した事件
収用委員会事務局関係
事務事業について(質疑)
主税局関係
事務事業について(質疑)
〇平田委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
本日は、お手元配布の会議日程のとおり、収用委員会事務局及び主税局関係の事務事業に対する質疑を行います。
これより収用委員会事務局関係に入ります。
事務事業に対する質疑を行います。
本件については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
発言を願います。――よろしいですか。
発言がなければ、お諮りいたします。
本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇平田委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
以上で収用委員会事務局関係を終わります。
〇平田委員長 これより主税局関係に入ります。
事務事業に対する質疑を行います。
本件については、既に説明を聴取しております。
その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
資料について理事者の説明を求めます。
〇入佐総務部長 去る九月十九日の当委員会におきまして要求のございました資料についてご説明申し上げます。
お手元の資料第1号、財政委員会要求資料の表紙をおめくりください。目次をご覧いただきたいと存じます。
今回要求のございました資料は四件でございます。この順番に従いましてご説明申し上げます。
一ページをご覧ください。要求資料第1号、資本金区分別法人数及び法人都民税・事業税額の推移でございます。
この表は、資本金一億円未満、一億円以上十億円未満及び十億円以上の区分別に、法人数及び法人都民税額、法人事業税額を五年度分お示ししたものでございます。
次に、二ページの要求資料第2号、都税の滞納整理における差押件数でございます。
この表は、都税の滞納整理における差押件数を五年度分お示ししたものでございます。
次に、三ページ及び四ページの要求資料第3号、東京都における超過課税及び主な税制上の軽減措置でございます。
この表は、現在、都で実施している超過課税及び主な税制上の軽減措置について影響額等をお示ししたものでございます。
最後に、五ページの要求資料第4号、主税局における徴収部門の研修でございます。
この資料は、主税局における徴収部門の研修について、その内容や直近の受講人数等をお示ししたものでございます。
要求のございました資料に関する説明は以上でございます。よろしくお願い申し上げます。
〇平田委員長 説明は終わりました。
ただいまの資料を含め、これより本件に対する質疑を行います。
発言を願います。
〇あかねがくぼ委員 都民ファーストのあかねがくぼでございます。
私からは、宿泊税について質問していきたいと思います。
宿泊税の見直しに関して、課税の在り方に関する検討状況ということでございます。
宿泊税は、都が他に先駆け導入をしました、観光財源の確保に向けた法定外目的税であります。昨今、全国的に宿泊税の導入やこれに向けた検討開始などを表明する自治体が増えておりますけれども、課税方式一つを取っても様々な形がございます。
都の制度が創設されました約二十年前は、導入に際して、業界団体などから反発の声もあったというふうに聞いておりますけれども、全国の導入状況を見ていきますと、宿泊税やその税率に対する観光客や世の中の負担感というものも、この二十年の間で変わってきているだろうというふうに思います。
そこでまず、都の宿泊税の税率と制度創設時における税率や課税方式についての考え方を確認しておきます。
〇渡部税制部長 現在の都の宿泊税は、宿泊料金が一人一泊一万円以上の宿泊には百円、一万五千円以上の宿泊には二百円を課す段階式の定額制を採用しております。
現在の都の課税方式や税率は、制度の創設当時、諸外国の例も参考に、担税力も加味した上で、納税者等にとって過度な負担とならないよう簡素で分かりやすい制度としたものでございます。
〇あかねがくぼ委員 諸外国の例を参考に、担税力や簡素性といったところを考慮して、過度な負担にならないように配慮したということでございました。
今となっては、全国に目を転じれば、都を上回るような税率を採用しているような自治体というのが少なくございません。例えば、京都市では、令和八年三月から、一人一泊十万円以上の場合は一万円を課すということとしておりまして、また北海道の倶知安町では、宿泊料金に二%を乗じた額を税額とする定率制を採用し、来年四月からは、税率を道税分、道の税ですね、そちらも含めまして三%へと引き上げていくということを予定しております。
このように、課税の在り方一つ取っても、多くの自治体で宿泊客の負担感に考慮をしつつも、都の最低税率である百円よりも高い税率を採用しておりまして、こうしたことからも、宿泊税の税率について、考え方というのは、この間、いろいろと変化をしているといえるのではないでしょうか。
宿泊税の見直しについては、一昨年度、東京都税制調査会におきまして報告がなされています。
そこで、一昨年度の都税調の報告では、宿泊税の税率についてどのような報告がされていたのか、考え方も含めまして確認いたします。
〇宮崎税制調査担当部長 一昨年度の東京都税制調査会の報告では、宿泊税の税率につきましては、外資系高級ホテルなど高額な宿泊が増加しており、担税力に応じた負担を求める観点から、宿泊料金に応じた新たな税率区分の設定等を検討すべきとの意見が示されております。
その手法につきましては、宿泊料金の変動などへの順応や高価格帯のホテル等への宿泊に応分の負担を求める観点からは定率制が有効としつつ、他方で、宿泊者への分かりやすさや特別徴収義務者の税額計算などの事務コストの観点で定額制にメリットがあるとされているところでございます。
〇あかねがくぼ委員 ありがとうございます。物価高騰の折、都内の宿泊料金というのは高価格化しているという、こういった状況であります。二十年前と変わらない都の宿泊税の税率は、やはり低いというふうにいわざるを得ないのではないかと考えます。
都は、宿泊税の見直しに関して、本年、有識者や宿泊施設事業者と意見交換を実施し、課税の在り方も含め、意見を伺っているということです。この意見交換では、宿泊税の課税の在り方については、どのような意見が出されていたのか、内容を伺います。
〇渡部税制部長 宿泊税の見直しに関しては、本年八月と九月に、宿泊業界関係者、経済界、税制や観光政策の専門家の皆様との間で、都の宿泊税について幅広く意見交換を行いました。
意見交換の場では、課税の在り方について、税負担能力の高い方へ応分の負担を求める応能負担の考え方や、宿泊料金の変動に対する負担の中立性の観点などからは、定率制にメリットがあるといったご意見がございました。一方、受益者負担を重視する観点からは、宿泊者にとって、都の観光施策から受ける便益や都民生活にかかる負荷が同じであるならば、一律定額による課税とすべきではないかとのご意見もいただいております。
また、税率についても、他の自治体や諸外国の宿泊税の状況などに照らして引き上げるべきとのご意見や、変えない方がよいとのご意見がございました。
〇あかねがくぼ委員 ありがとうございます。有識者や業界団体からの意見において、様々、両方の意見があるということが分かりました。
しかし、定額制による課税を続けていく場合は、今後、インフレ基調というものでありますので、それに対応するような形で頻繁な税率の見直しが必要となるという可能性もあろうかと思います。こういった状況を考えますと、例えば、都でも定率の課税へと移行するという考え方が合理的ではないかなというふうにも考えます。
そこで、宿泊税の見直しに関しましては、税負担率や課税方式を見直すべきとの意見もありますけれども、こういった意見に対しては、都はどのように対応していくのか、見解を伺います。
〇渡部税制部長 制度創設以来、高額な宿泊を含む観光客の増加に加え、他自治体における宿泊税の導入など、宿泊税をめぐる状況は大きく変化をしております。
こうした中、制度の見直しに向けては、有識者や宿泊施設事業者の皆様などから、定率制も含めた課税方式など見直しの論点について、様々なご意見をいただいております。こうしたご意見も参考にした上で、年内の素案公表に向け、検討を深めてまいります。
〇あかねがくぼ委員 二十年前に、その後の観光振興に向けた財源というものを確保していくために宿泊税というのを創設した、そういった都の取組というのは、その当時は時代を見据えた取組であったというふうに思います。
今回の見直しにおいては、宿泊料金の変化というのが今後もございますし、今までの時代の変化、こういったものも踏まえた上で、今後も環境変化がありますので、それに対応できるような税制としていくことを求めまして、私の質問を終わります。
〇藤崎委員 私からは、まず都税の手続に係るデジタル化についてお伺いをさせていただきます。
主税局では、税務行政の将来像を示した主税局ビジョン二〇三〇を策定し、納税者のクオリティー・オブ・サービス、QOSの向上や税務事務の効率化に取り組んでいると承知をしております。
このビジョンにおいては、来庁することなく手続が完結できるサービスの提供を一層充実させ、デジタル化への対応を強力に推進し、デジタルと対面を組み合わせたハイブリッド型の都税事務所の実現を目指すとされています。
現在、日常生活のあらゆる場面でスマートフォンが活用されていく中、都税の申告、申請や納税といった手続についても、窓口に足を運ぶことなくデジタルで完結できる環境整備は、多くの都民が望む方向性であり、極めて重要な課題と認識しております。
そこでまず、都税に係る申告、申請、納税等の手続のデジタル化について、これまでどのような取組を進めてきたのかお伺いをさせていただきます。
〇浅川企画担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 主税局では、主税局ビジョン二〇三〇に基づき、PCやスマートフォンから各種手続を行うことができるデジタル化に取り組んでおります。
都税に係る申告、申請につきましては、これまで地方税ポータルシステム、eLTAXの対象税目を順次拡大し、主な申告税目のデジタル化を実現いたしました。例えば、法人事業税、都民税の電子申告では、令和六年度に利用率が八八・四%となるなど、多くの納税者にご利用いただいております。
また、スマートフォン決済アプリによるキャッシュレス納税の推進や納税証明書等の電子申請サービスの導入など、いつでもどこでも手続ができる環境の構築に取り組んできており、納税者の利便性向上を図っております。
〇藤崎委員 納税者の利便性向上に向け、これまで様々なデジタル化の取組を進めてきたことは理解をさせていただきました。
一方で、都税事務所の窓口には、依然として多くの納税者が来所しており、デジタル化が十分に浸透していない面もあると認識しております。
また、地方税の手続に当たっては、申告や届出の内容によって、納税者が国や他の自治体の窓口に赴く場合もございます。その手続の分かりづらさや利便性の低さが課題となっております。
先ほどのご答弁にもありました地方税ポータルシステム、eLTAXの活用をはじめ、こうした状況を踏まえれば、これまで以上に積極的なデジタル化の推進が求められていると考えております。
そこで、納税者の利便性を一層向上させていくため、今後、さらなるデジタル化にどのように取り組んでいくかお伺いをさせていただきます。
〇浅川企画担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 さらなる利便性向上に向け、本年十二月から、eLTAXの対象手続を不動産取得税の申告、申請や固定資産税の住宅用地に関する申告等にも拡充し、地方税法等に基づくほぼ全ての申告等の手続についてデジタル化を実現いたします。
また、令和八年一月から、法人の異動届提出の際などに必要となる登記事項証明書について、法務局に出向いての取得が不要となるよう、国の登記情報連携システムを活用したバックオフィス連携を開始いたします。
さらに、令和九年四月以降に予定するeLTAXを通じた固定資産税等の納税通知書のデジタル化に向け、都の税務基幹システムの基盤を整備するとともに、各種証明書の交付のデジタル化についても、国や他自治体等と連携して、早期の実現を目指し、検討を進めてまいります。
こうしたデジタル化の取組を積極的に進め、納税者へのQOSの一層の向上につなげてまいります。
〇藤崎委員 今後も積極的にデジタル化の拡充に取り組んでいただくとのご答弁をいただき、大変心強く感じました。
都税事務所の窓口に足を運ぶことなく、スマートフォンを通じて簡便に手続ができる、そうした納税者の期待に応えていただけるよう、引き続き税務手続のデジタル化の取組を着実に進めていただきたいと思います。
また、東京都が率先して取り組むことによって、区市町村をはじめとする他の自治体にもよい影響を与え、自治体全体のデジタル化推進にも寄与するものと考えております。こうした観点からも、デジタル化のさらなる推進を強く要望いたします。
それでは、次の質疑に入らせていただきます。
令和六年度の都税収入決算額は六兆七千四百二十三億円となり、四年連続の増収となりました。一方で、都民生活に目を向けてみますと、物価高騰の影響により、実質賃金のマイナスが続くなど、依然として厳しい状況に置かれております。
そこでまず、四年連続で増収となったその主な要因についてお伺いをさせていただきます。
〇渡部税制部長 コロナ禍からの持ち直しの後、緩やかな景気回復が続いたことを背景に、都税収入は四年連続の増収となっております。
主な要因でございますが、法人二税については、緩やかな景気回復が続き企業収益が堅調に推移したこと、個人都民税は、雇用、所得環境が改善し課税所得が増加したこと、固定資産税、都市計画税は、土地の価格が上昇傾向にあるほか、新築家屋が増加したことなどによるものでございます。
〇藤崎委員 主要な税目がいずれも堅調に推移しているとのことで、その状況は理解をしました。
こうした現状を踏まえれば、都民の皆様からお預かりした貴重な税金を様々な施策を通じて確実に還元し、都民生活をしっかりと下支えしていくことが、都政の重要な責務であると考えます。
また、同時に、税金がどのような施策として活用され、都民の暮らしにどのような形で還元されているのか、その点を都民の皆様に実感し、理解していただけるよう広く周知を図っていくことも、極めて重要な取組であると考えます。
そこで、税への理解を深めるために、現在どのような取組を行っているのか伺います。
〇入佐総務部長 都民の税への理解を深め、納税に対する納得感を持っていただく取組は重要なことだというふうに認識しておりまして、主税局では、税の意義や使われ方などについて、積極的な周知を図っているところでございます。
具体的には、都内の教育関係者や税務関係機関、税理士会や法人会といった民間団体と連携して、学校に講師を派遣し、税の役割を未来の納税者である子供たちに伝える租税教育の取組を展開しているところでございます。
また、都税事務所におきましては、納税協力団体と共に、駅周辺や地域のお祭り等において税の大切さをPRする納税キャンペーンを実施するなど、地域に密着した取組を実施しているところでございます。
引き続き、子供から若者、社会人まで幅広い世代の方々に対しまして、教育現場やデジタルツール等を活用して、積極的に情報発信を行ってまいります。
〇藤崎委員 近年、メディアでも連日のように税に関する話題が取り上げられるなど、都民、国民の税に対する関心は非常に高まっております。一方で、税の仕組みや、その税金が具体的にどのように活用されているのかについては、必ずしも納税者の皆様には十分に伝わっていないのではないかと感じております。
主税局におかれましては、引き続き納税者目線に立ちながら、税金の意義や使われ方など、都民の税に対する理解を一層深めていただく取組を丁寧に進めていただきたいと考えております。
また、以前、財政委員会にも在籍しておりました我が会派の川松元都議が度々指摘をさせていただいたように、税は都庁職員のものではなく都民のものであるという原点を改めて確認しておく必要がございます。各局の予算執行において余剰が生じた場合には、その財源を都民への施策としてしっかりと還元していくべきであり、税を負担する都民の皆様に対して、余った予算をどのように活用していくのか、その使途に関する都の考え方を明確にしていくことが求められます。これは、引き続き、適宜適切な場所で私も質疑をさせていただきたいと思っています。以上の点を強く要望し、次の質問に移らさせていただきます。
先ほど、あかねがくぼ理事からも質疑がありました宿泊税について、私からも何点か質問をさせていただきます。
宿泊税の見直しについて、特に課税免除の在り方や税率の設定に関連して質問いたします。
都は、年末までに見直しの素案を示すとしていますが、今後の方向性を検討していく上で重要となるのは、まず東京都が二十年以上前に宿泊税を創設するに至った経緯と、その際に示された根本的な考え方であると考えます。
そこで、都の宿泊税は、どのような考え方に基づいて創設されたのか、課税対象や課税の在り方について、創設当時の基本的な考え方を確認の意味を込めて伺います。
〇渡部税制部長 都は、国際都市東京の魅力を高めるとともに、観光振興を図る施策に要する経費に充当することを目的として、平成十四年度に宿泊税を創設いたしました。
宿泊税は、観光振興施策の受益者である旅行者等に負担を求める応益課税の考え方に基づく法定外目的税であり、二段階の税率区分といたしましたのは、諸外国の例なども参考としつつ、宿泊客の担税力を踏まえた税負担となるよう配慮したことによるものでございます。
また、一人一泊一万円未満の宿泊に対する課税免除は、担税力を考慮して、料金が低廉な宿泊施設への宿泊は課税の対象とせず、また修学旅行生やビジネス客が利用するような施設の宿泊客には課税しないよう配慮したものでございます。
〇藤崎委員 都の宿泊税については、観光客の中でも宿泊客の担税能力に着目して課税を行い、その負担の在り方についても、修学旅行など低廉な宿泊施設を利用する方々には十分な配慮をする一方、一定水準以上の宿泊料金を負担できる利用者には応分の負担を求めるという、いわゆる応能負担の考え方を取り入れて創設されたものであることを、改めて確認をさせていただきました。
しかしながら、現在の都内における宿泊料金の相場は、物価高騰などの影響もあり、創設から二十年が経過して、今、大きく高価格化しています。制度創設時の基本的な考え方を維持するとしても、こうした状況を踏まえれば、課税免除の水準については見直されてしかるべきではないかと考えるところでございます。
都は、宿泊税の見直しに当たり、有識者や宿泊施設事業者との意見交換を実施していますが、こうした意見交換の場において、課税免除の在り方についてはどのような意見が出されているのか伺います。
〇渡部税制部長 先般の有識者及び宿泊施設事業者等との意見交換においては、課税免除についても様々なご意見をいただきました。
観光施策の受益者から広く負担をいただくべきとの考え方からは、都の課税免除基準について、現在の一人一泊一万円未満から引き下げるべきとのご意見がございました。一方で、低廉な宿泊への配慮などのために導入された都の課税免除に関しては、現在の宿泊料金の高騰が続いている状況を鑑み、その水準を引き上げるべきとのご意見も示されております。
〇藤崎委員 引上げと引下げの両面から意見が寄せられているとのことでした。
しかし、観光振興を後押しする目的で創設された宿泊税の役割を踏まえれば、物価高騰が続く現下の状況において、課税免除の引下げによって、低廉な宿泊施設を利用する方々の負担が増えることになれば、多くの方の観光需要を減退させてしまうおそれがあるのではないかと考えます。
一方で、課税免除を引き上げた場合には、課税対象となる宿泊客が減ることとなり、宿泊税収の減少が避けられません。こうした減収の影響を考える上で、東京都の宿泊税率が最大でも一人一泊二百円という比較的低い水準であることにも着目するべきでございます。
そこで、有識者や宿泊施設事業者との意見交換の場では、税率についてはどのような意見が示されているのか伺います。
〇渡部税制部長 先般の有識者及び宿泊施設事業者等との意見交換においては、他自治体においても都を上回る税率を設定する団体も出てきており、都が税率を引き上げることについて理解を得られるのではないかとのご意見をいただいております。
一方で、観光施策の財源確保に関して、日帰り客と宿泊客とで税負担が異なっていることなどを踏まえ、宿泊客の負担ばかりを重くするということは避けるべきとのご意見もいただいております。
〇藤崎委員 税率についても、引上げ、据置き双方の意見が寄せられているとのことでした。
しかし、例えば課税免除額を一万五千円まで引き上げた場合、現在の一万五千円以上は一律二百円という税率を単純に引き上げるだけでは、都内に数多く存在する高級ホテルの宿泊実態を踏まえると、明らかに不公平が生じる可能性がございます。すなわち、一万五千円の宿泊施設を利用する方と一泊数十万円の高級ホテルを利用する方が同じ税率であるというのは、実質的な税負担率が大きく異なり、応分負担の観点から適切とはいえません。この点を踏まえると、例えば一泊三万円以上、五万円以上といった新たな税率区分を設け、高額な宿泊施設を利用する方には、より適切な負担を求める仕組みとすることも、公平性確保の観点から十分に検討に値するものと考えます。
そこで、宿泊税の税率区分について、応分の負担を求めるという観点から、有識者や宿泊施設事業者からはどのような意見が出ているのか伺います。また、他自治体においても、高額な宿泊に対し、東京都より高い税率を設定している事例にはどのようなものがあるかを併せて伺います。
〇渡部税制部長 一昨年度の東京都税制調査会の報告では、宿泊税の税率については、外資系高級ホテルなど高額な宿泊が増加しており、担税力に応じた負担を求める観点から、宿泊料金に応じた新たな税率区分の設定等を検討すべきとの意見が示されております。
また、先般の有識者等との意見交換会においては、税負担能力の高い方へ応分の負担を求める応能負担の観点などからは、定率制や多段階での定額制もよいのではないかとのご意見もございました。
他の自治体の宿泊税については、例えば京都市では、令和八年三月から、一人一泊六千円未満の宿泊について一泊当たり二百円、六千円以上の宿泊について四百円、二万円以上の宿泊に千円、五万円以上の宿泊に四千円、十万円以上の宿泊に一万円の税率を設定している例などがございます。
〇藤崎委員 宿泊料金に応じた税率の設定という考え方については、理論面でも、また自治体の実例から見ても、一定の評価が得られるものと理解をいたしました。
ここまで、宿泊税の課税の在り方について、課税免除と税率という観点から現状を確認してまいりましたが、次に、課税の対象という視点から確認をしたいと思います。
東京を訪れる方々の中には、観光目的だけではなくビジネス目的の宿泊も多く含まれます。都民自身も、業務のため島しょ地域など都内の様々な場所を訪れ、その際に宿泊する場合には、現在の制度では課税対象となっています。宿泊税が観光振興を目的として創設された税であることを踏まえると、ビジネス目的の宿泊にも一律で課税することについては、目的との整合性が必ずしも明確ではないという見方もございます。
一方で、課税の公平性という観点、さらには宿泊目的を確認する際の実務的な困難さといった課題も存在しています。
また、インバウンドの中には、日本のマナーを十分理解しないまま行動し、都民の生活に影響を及ぼしている例が指摘されています。さらに、円安等を背景に、高級ホテルを利用する外国人旅行客も増加しています。こうした状況を踏まえると、外国人観光客に対し、より高い税率を設定するという考え方もあり得るのではないかと考えます。
そこで、東京には、観光客、ビジネス客、外国人旅行客など様々な宿泊者が訪れる中で、ビジネス利用や外国人旅行客への課税に関し、現在の都の宿泊税制度は、どのような考え方に基づいて設けられているのかをお伺いさせていただきます。
〇渡部税制部長 現在の都の宿泊税は、料金が低廉な宿泊施設への宿泊や、修学旅行生やビジネス客が利用するような施設の宿泊客の課税について、一人一泊一万円未満の宿泊に対する課税免除を行い、配慮をしております。また、個々の宿泊に適用される税率については、宿泊客の担税力を踏まえた税負担となるよう配慮したものでございます。
課税の在り方については、有識者や宿泊施設事業者の皆様などからも様々な意見をいただいており、こうした意見も参考にしつつ、検討を深めてまいります。
〇藤崎委員 都民のビジネス利用も含め、課税免除によって一定の配慮を行っているとのことでした。
そうであるならば、現下の宿泊料金高騰の中でビジネスホテルの価格も上昇している現状を踏まえ、課税免除基準については引上げを検討すべきではないかと考えます。
また、高額なホテルを利用するインバウンド旅行客に対しては、現在よりも高い税率を設定し、応分の負担を求めることで、観光施策に必要な財源を確保していくことが重要です。加えて、宿泊税の導入や見直しを検討している全国の自治体に対しても、担税力のある外国人旅行客への正当な課税という観点から、一定の影響を及ぼし得るものと考えます。
東京の観光をさらに発展させていくために、都が取り組むべき課題は山積しています。その財源の一部を、施策の受益者でもある宿泊者にご負担いただくという宿泊税の基本的な考え方は、極めて合理的であり、今も変わらず有効であると考えます。
都は、制度創設以来、宿泊料金を尺度とした担税力に応じた負担という考え方を採用してきました。外資系高級ホテルの増加など、観光の多様化が進む現在において、低廉な宿泊の基準を見直し、配慮が必要な層の税負担を抑える一方で、高額な宿泊が可能な層には追加的な負担を求めることで、より時代に即した宿泊税制度を構築することができると考えます。以上の観点から、低廉な宿泊に対する十分な配慮を求めておきます。
最後に、都は年内に見直しの素案を示すとしておりますが、宿泊税の見直しは、宿泊者や宿泊施設事業者をはじめ、多くの関係者に影響を与える重要な政策であり、民主的なプロセスを踏んだ慎重かつ丁寧な検討が求められます。
そこで、今後の宿泊税見直しに向けた検討の流れについて、都はどのように進めていくか伺います。
〇渡部税制部長 宿泊税の見直しについては、年内をめどに素案を示す予定でございます。その上で、税率など制度を変更する場合は、条例を改正する必要がございますので、しかるべき時期に条例提案をさせていただく予定でございます。
〇藤崎委員 税の見直しは、都民生活にも大きな影響を及ぼす重要なテーマでございます。したがって、都議会においても、十分かつ丁寧な議論を重ねていくことが不可欠であり、宿泊税の見直しに関しても、都には議会との間でしっかりと意思疎通を図りながら検討を進めていただくことを強く求めます。
それでは、次の質問に移らせていただきます。
近年、宿泊の多様化が進む中で、民泊施設が都内でも急速に増加しております。
多様な宿泊ニーズに対応できる環境が整ってきたこと自体は望ましい反面、民泊には、旅館やホテルとは異なる特徴があることを指摘しておきたいと思います。
旅館、ホテルにおいては、従業員が宿泊客の困り事に丁寧に対応し、清掃や安全管理、さらに朝食などの食事提供も含め、施設内で多様なサービスを提供しています。
一方、民泊には、家主不在型の施設も多く、空家やマンションの一室を活用した事例も見られます。こうした施設では、宿泊客自身が食事の確保、ごみ出し等を行うこととなり、必然的に周辺地域との接点が増えます。その結果、飲食店の場所や日本のマナーが分からない外国人旅行客がまち中にあふれ、住民生活に影響が生じているとの声も寄せられています。
宿泊税は宿泊者に課税するものですが、私は、民泊という事業そのものにも新たな税を課すことを検討するべきではないかと考えます。民泊も、地域の支えがあって初めて成り立つものであり、地域住民が民泊によるメリットを実感できる環境を整える必要があります。民泊施設に対し何らかの形で課税を行い、その税収を地域に還元する仕組みを検討することも一案でございます。
もちろん、新たな税目を創設することは決して容易ではなく、法的整理や制度設計など多くの検討が必要です。しかし、その第一歩として、どのような手続が必要になるかを確認しておくことは重要であると考えます。
そこで、民泊に関連する課税について、法定外税の新設や宿泊税との関係性も含め、都としてどのように考えているか伺います。
〇渡部税制部長 民泊に対する新たな税の創設に関しては、法定外税は、地方自治体が課税自主権に基づいて独自に税目を起こして課税を行う制度でございます。法定外税の新設に当たっては、条例の制定に加えて、総務大臣の同意を得ることが必要とされております。
民泊に関連する税は様々ございますが、お話の宿泊税においては、民泊の利用者について、公平性の観点から課税の対象とすべきとのご意見もございます。宿泊税の見直しについては、こうしたご意見も参考にしつつ、検討を深めてまいります。
〇藤崎委員 法定外税の創設に当たっては、条例制定に加え、総務大臣の同意が必要であり、条例を可決すれば直ちに施行できるというものではありません。すなわち、新たな税を課すということは、決して軽々に行えるものではなく、慎重な制度設計と十分な検討が不可欠であると認識しております。
また、民泊と税の関係については、宿泊税の見直しの議論の中でも検討を進めていくとのことであり、その方向性を注視していきたいと考えております。
民泊施設が地域に与える影響を踏まえれば、都として何らかの対応を講じることは必要不可欠です。その手法には様々な可能性があると考えますが、民泊と地域が共存し、地域住民の理解と安心を確保できるよう、東京都として有効な対策をしっかりと講じていただくことを強く求め、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
〇鈴木委員 都議会立憲民主党・ミライ会議・生活者ネットワーク・無所属の会の鈴木でございます。
財務局の事務事業質疑の際にも、予算のつくり方について、いろんな観点から質問をさせていただきました。東京都の予算は保守的過ぎるのではないかな、気づかないうちに消極財政に陥っていないのか、デフレ時代の予算作成の方法からインフレ時代へのそれへと切替えができていないのではないか、そんな問題意識を個人的に持っておりまして、予算のつくり方について、いろいろと伺っています。
今回は、財務局の際に伺えなかった歳入額の見積り方について伺いたいと思います。
令和六年度の一般会計決算見込みによると、歳入総額は約九・〇兆円、歳出総額は八・七兆円、これは令和六年度当初予算と比べると、当初予算は歳入、歳出ともに八・五兆円でしたので、歳入ベースで見ると五千億円も差があるわけですね。つまり、歳入ベースで見ると六%も上振れしているわけです。ちょっと大きいんじゃないのかなと。その何百億、一千億、誤差が生じるのは、都財政の規模を考えるとしようがないとは思うんですけれども、五千億もその当初予算とずれるのは、何か技術的な課題があるのか、もしくは単に保守的に見積もり過ぎなのか、もしくは最近、国の方で議論になっている、税収の見通しを立てる際に使われる税収弾性値の問題みたいなことが都政にもあるのかなというようなことをいろいろと考えまして、そこら辺を明らかにするような質疑をさせていただきたいというふうに思っております。
そこでまず、最初に教えていただきたいのですが、主税局は歳入額の見積りについて、いつから作業に着手をして、どんなプロセスを経て、いつ決めて発表しているのか、具体的な作業、プロセスを教えていただきたいと思います。
〇渡部税制部長 都税の収入実績や経済指標等の動向については、年度を通じて継続的に捕捉しておりますが、翌年度の税収は、十一月末の法人二税の中間申告等の状況を見極めた後、税制改正の動向等も勘案して見込んでおります。
令和七年度においては、令和六年十二月二十七日に発表された国の税制改正の影響額等を織り込んだ上で、令和七年一月に予算案を公表しております。
〇鈴木委員 ご説明ありがとうございます。正直いうと、もう少し早めに内部で何らかの数字を決めているのかなと思っていたんですけれども、十二月二十七日、年末の税制改正の影響等を織り込まないと分からないと。つまり、七月に公表するその前ぐらいまでなかなか具体的な数字が見えない中で、全庁的な予算作成の仕事が進んでいるんだなということが確認できたところでございます。
これを皆さんにいっても、多分意味がないんだとは思うんですけれども、本来であると、予算の見積り作業が全庁的に始まる八月一日の時点で、何らかの数字が翌年度に対して見通しがないと、適正な予算、収入、歳出両方を見据えた予算というのができないんじゃないのかななんていうふうにも感じるんですけれども、そこら辺は皆さんの管轄外だと思いますので、ちょっと次の質問に行かせていただきたいと思います。
その上で、そういったプロセスを経て、毎年予算をつくっていただいているんですけれども、過去五年間で、当初予算で見込んでいた税収額と最後、決算を締めた際に確定した数字、その差額が五年間どれぐらいあったのかということを教えていただけますでしょうか。
〇渡部税制部長 当初予算と決算額の差は、令和二年度がマイナス九百四十八億円、率としてマイナス一・七%、令和三年度がプラス八千二十九億円、率として一五・九%、令和四年度が五千三百三十六億円、九・五%、令和五年度が一千四百三十三億円、二・三%、令和六年度が三千五百五十八億円、五・六%となっております。
〇鈴木委員 たまたま私が最初に問題意識を持った令和六年度については、三千五百五十八億円、歳入を少なく見積もっていたということで、これ、全体の五・六%ということで、やっぱり課題があるのかなというふうに思ったんですけれども、今、ご説明を伺うと、必ずしも毎年少なめに歳入を見込んでいるというわけではないのかなというふうにも感じたところでございます。令和二年度には、実際は九百四十八億円、見込みより実績が少なかったということもあったわけで、また、かつ令和五年度は千四百三十三億円だけ少なく見積もっていたということで、これは予算規模を考えるとほぼ見込みどおりだったということもいえるのかなというところで、ご説明いただいた結果の数字を見ますと、必ずしも保守的に見積もり過ぎているというのはいえないのかなというふうに感じたところでございます。
一方で、近年の傾向を見ると、特に令和三年度から、令和三年、四年、六年と、少なくて三千五百億、多い年は八千億、歳入を少なく見積もっていたわけで、ここら辺の原因がどこにあったのかなということを教えていただきたいと思います。どういう項目で差額が発生しやすいのかというところまで含めて、具体的に教えていただきたいと思います。
〇渡部税制部長 都税収入の見込みに際しては、国やシンクタンク等が発表する経済指標等を活用するとともに、税制改正の動向等を織り込み、適切な見積りを行えるよう努めております。しかし、都税収入は、法人二税が約四割を占め、景気変動の影響を受けやすい不安定な構造となっていることから、当初の見込み時点から景気の状況等が各種経済予測を超えて変化をいたしますと、決算額は予算額と乖離をする状況となっております。
過去においても、バブル期やリーマンショック、新型コロナウイルス感染症などによる景気変動の影響を受けたことにより、特に法人二税について、大きく上振れや下振れをする場合がございました。
〇鈴木委員 答弁を伺って、確かに都税収入の四割を法人二税が占めていて、ここがなかなか難しいんだと、上振れもするし、大きなショックがあると下振れも大きくしやすいんだろうなということは、非常に理解できたところでございます。
いろいろのお話を教えていただいて、保守的にも楽観的にも偏らないニュートラルな立場で、主税局としては翌年度の歳入を見込まれているんだろうなということが、おぼろげながら理解ができてきたところでございまして、東京都が保守的な、消極的な財政政策に偏っているのは、ほかの理由があるんだろうなということが確認ができたところでございます。
以上で私の質疑は終わりにさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
〇北口委員 私からも、そうしましたら、まず最初に、宿泊税について幾つか質問をさせていただきます。
我々都議会公明党も、令和五年の第二回定例会で宿泊税の見直しを求めたのに対し、当時、知事からは、検討を深めるという答弁をいただいたところでございます。その後、都庁内での議論のほか、都税調もしくはまた専門家や関係者からの意見交換などを行って、この議論を深めてきたというふうに承知をしております。
本年、第一回定例会における我が党の代表質問に対する答弁においては、年内に見通しの素案を示す旨、答弁をいただきました。その際、宿泊税をめぐる状況の変化として、都は他自治体における宿泊税の導入を例として挙げておりました。宿泊税は、二十年以上前に、都が全国に先駆けて導入したもの、法定外目的税ということでございますけれども、昨今、その導入が広がっているというふうにも感じております。
そこでまず、現在、全国でどの程度の数の自治体がこの宿泊税を導入しているのか、総務省との協議を終えているものも含めて、その状況をお伺いいたします。
〇渡部税制部長 全国の宿泊税の導入状況につきましては、令和七年十一月十一日時点で、三都府県、十二市町村、合計十五の自治体で施行しております。このほか、未施行ではあるものの、条例制定及び総務大臣の同意を既に得た団体は二十八団体となっており、合わせて四十三団体となる見込みでございます。
〇北口委員 コロナ禍の前では数自治体でございましたけれども、現時点で十五自治体まで増えて、さらに今後、施行済みの自治体が倍以上に増えることが見込まれる状況であるということでございます。観光振興が大きな可能性を持つ分野である一方、その財源確保も重要であり、多くの自治体がこの宿泊税の導入を検討しているという状況だということを確認しました。
宿泊税は、法定外目的税でありまして、課税の在り方も地域ごとに異なることと思います。昨今の他自治体の状況を把握しておくことは、この宿泊税に対する捉え方を推しはかる一助になるのではないかなというふうにも考えているところです。
そこで、他自治体では、どのような仕組みで課税を行っているのか、課税免除や税率の状況をお伺いしたいと思います。
〇渡部税制部長 他自治体における宿泊税の課税の仕組みについては、各地域における宿泊の状況などに応じて様々な方式が採用されております。
課税免除については、金額による課税免除を設けている場合や、修学旅行など宿泊目的に着目した免除を行っている自治体も見られます。
また、税率についても様々な手法があり、福岡県のように、宿泊料金にかかわらず、原則として一人一泊二百円としている例や、京都市のように、段階式定額制で最大一人一泊一万円を課している例、倶知安町のように、宿泊料金に一定の率を乗じた額を税額とする定率制を採用している例などがございます。
〇北口委員 地域に応じて様々な例があるということでございました。
宿泊税は、課税自主権の一つである法定外目的税であり、その姿形は地域の実情に応じたものとなることが望ましいというふうに考えております。
東京は、宿泊施設だけでも様々な価格帯があり、そして民泊も含めて、その形態も多様であります。訪都の目的も様々ということでございます。
素案の公表に向けて、検討は大詰めを迎えているというふうにも思いますけれども、ぜひとも東京の実情を踏まえ、将来を見据えた税制となるよう検討を深めていくことを求めておきます。
あわせて、主税局の担当ではないかもしれませんけれども、こうした税収増を見込んで、その使い方も含めて、しっかりと都民の皆さんに資するような使われ方がなされますように求めておきたいというふうに思います。
続きまして、次の質問に移らさせていただきます。
税務基幹システムの再構築についてお伺いをいたします。
主税局は、この主税局ビジョン二〇三〇に掲げる納税者へのクオリティー・オブ・サービス、QOSの向上と税務行政の構造改革という税務行政の二つの柱の実現に向けて、税務行政のデジタルトランスフォーメーションを推進しているというふうに承知をしております。
この都税の適正、公平な賦課徴収に欠かせない、この税務基幹システムの再構築は、主税局のDXの根幹をなす重要な取組であるというふうに認識をしております。
現在進められているこの再構築は、複数年にわたる大規模なプロジェクトであり、来年度、令和九年一月に、いよいよ次期システムが稼働するということでございます。
そこで、この現行の税務基幹システムの課題など、再構築に至った経緯と、現在の開発の進捗状況をお伺いいたします。
〇浅川企画担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 現行のシステムは、稼働から二十年以上が経過しており、近年、デジタル技術が著しく進歩する中、こうした技術を活用した国や他自治体等、外部とのデータ連携や各種作業の自動化、ペーパーレス化などに十分に対応することが困難となっております。
こうした課題の解決を図り、税務事務の効率化を実現し、納税者へのQOS向上につなげていくため、システムの在り方について、民間のコンサルタント等の知見も活用しながら調査検討を行い、現行システムの全面再構築を行うことといたしました。
令和四年度から本格的に再構築に着手し、現在、次期システムの骨格となるアプリケーションの開発は、事業者によるテストの最終段階に差しかかっており、サーバー、ネットワークをはじめ、ハードウエアの構築もほぼ完了するなど、令和九年一月の稼働に向け、順調に進捗しております。
〇北口委員 長年運用されてきた現行のシステムは、急速なデジタル化の流れに十分対応できておらず、時代の変化に対応するために再構築が必要ということでございました。また、次期システムの開発が最終段階に入り、ハードウエアの構築もほぼ完了しており、着実に進行しているということを確認しました。
さて、このシステム再構築によって、税務事務の効率化や納税者へのQOS向上につなげていくということでございますけれども、この次期システムでは、納税者である都民や実際にシステムを使用する職員に、具体的にどのようなメリットがあるのかお伺いいたします。
〇浅川企画担当部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 次期システムでは、国や他自治体等、外部とのデータ連携基盤を整備し、納税通知書等のデジタル化や、バックオフィス連携による各種手続のワンストップ化を図ることで、納税者の利便性が向上し、手取り時間の増加につながります。
また、申請書などを電子データとして取り込むAI―OCRや、反復、定型的な業務を自動化するRPA等の先端技術に加え、電子決済機能や電子書庫などを導入し、計算処理や入力確認に係る多くの手入力業務や書面による処理などをなくすことで、職員による事務作業の効率化を図ります。
こうしたメリットを最大限に発揮し、都民、事業者のほか、職員など誰もがDXによる手取り時間の増加を実感して有効に活用できるよう、税務基幹システムの再構築を着実に進めてまいります。
〇北口委員 この新しい税務基幹システムは、納税者のQOS向上や職員の効率的な働き方を支える極めて重要な基盤システムになることが分かりました。
こうした新しいシステムは、稼働直後は多少のバグ等があることも想定されます。年度末の忙しい時期に重なるということも懸念をしているところでございます。
引き続き、令和九年一月の稼働に向けまして、遅滞なく確実に取組を進めていただきたい、そのように要望させていただきます。
最後に、キャッシュレス納税についてお伺いをします。
税務行政のデジタル化を推進することは、自宅やオフィスで税務手続や納税が行えることから、納税者の利便性向上につながるものであり、都税への信頼を確保していくためにも重要であると考えております。
都議会公明党はこれまでも、DXの一環である納税のデジタル化について、様々な発言をしてまいりました。
先日の令和六年度決算特別委員会第一分科会の質疑では、このキャッシュレス納税比率が、昨年度末時点で初めて五割を超えたとの答弁がありました。これまでの取組の成果が表れてきていることというふうに思います。しかし、主税局では、これを二〇三五年に七五%まで引き上げることを目標としており、さらなる取組が求められているところです。
そこで、このキャッシュレス納税の推進に向けた現在の主な取組をお伺いいたします。
〇小笠原徴収部長 今年度は、キャッシュレス納税に関する新たなPR動画を作成し、ユーチューブ広告や電車内モニターを活用した広報など、納税者の行動変容を促すための取組を行っております。
このPR動画は、住宅や自動車の保有率が高い子育て世代をターゲットとして、発信力のある子役を起用し、演出内容を工夫するなど、メッセージ性の高い動画となっており、先般実施したアンケート調査では、約八割の納税者が、キャッシュレス納税の利便性を理解できたと回答しております。
このほかにも、固定資産税や自動車税の納期など、時宜を捉えた広報を行うほか、都税事務所が行う納税キャンペーンを活用したPR活動など、年間を通じて周知に取り組んでおります。
〇北口委員 PR動画の活用や年間を通じた様々な取組を推進するなど、積極的な活動が着実にこのキャッシュレス納税の利用促進につながっているというふうに感じております。
しかし、依然として、デジタルに不慣れな高齢者がキャッシュレス納税をするに当たり、何から着手したらよいか分からない、どのような納付方法を選択したらよいか分からないなど、利用開始手続に苦労している方も多くいるようでございます。
そこで、こうした実態に対する都の認識と今後の取組についてお伺いをいたします。
〇小笠原徴収部長 先般実施したアンケート調査では、引き続き現金での納付を考えている方のうち約二割が、手続や利便性が理解できればキャッシュレス納税を行いたいと回答しております。
今後は、こうした納税者の声を踏まえ、キャッシュレス納税を始めようとしている方やデジタルに不慣れな高齢者などの納付手続を円滑にサポートできる取組を検討し、さらなる利便性向上を図ってまいります。
〇北口委員 納税者の意向を踏まえた新たな取組にも着手しているということでございます。
引き続き、このキャッシュレス納税がさらに利用されるよう取り組んでいただきまして、納税者の利便性向上につながることを期待して、質問を終わります。
〇竹内委員 よろしくお願いします。日本共産党の竹内愛です。
私からは、大きく三点について質問をしたいと思います。
まず、納税者の権利と滞納対策についてです。
私は、区議会議員として活動する中で、税金や国保料などの支払いが困難になったり、期限内に納められず滞納となった方の相談をお受けしてまいりました。
納付相談で、分割での納付が認められたり、資力がないことが分かり支払いが免除されたケースもありますが、一方で、生活権を侵害するような取立てや滞納処分が行われたケースも目にしてまいりました。相談者の方と自治体の窓口に行った際には、ここは生活相談の場ではないと、生活状況を聞くことさえ拒絶するなど、丁寧な対応とかけ離れた、人権感覚を疑うような対応を受けることもございました。
税金を納めることは国民の義務とされておりますが、全て国民は個人として尊重される権利があることも憲法で規定をされています。様々な事情により、税金が納められない場合であっても、基本的人権、基本的権利が侵害されることがあってはならないし、申告納税制の下で、国民の自主的な申告権を保障して、納税においても自主的納付を保障することが徹底されるべきというふうに考えております。
そこで、まずお伺いしたいんですが、主税局においては、都税の徴収に当たり、納税者にはどのような権利があると認識をされているかお伺いをいたします。
〇小笠原徴収部長 都税の滞納処分について不服がある場合は、行政不服審査法によって、不服を申し立てる権利が保障されております。
なお、このほかに、滞納者が災害や病気等により、一時的に納税が困難になった場合は、徴収猶予または換価の猶予を申請することができます。
〇竹内委員 納税者の権利ということで、もう少し幅の広い権利、様々な法律にも規定をされているわけですけれども、お答えいただきたいところなんですが、そうはいっても、今、滞納処分に当たっての対応ということで、権利がある、不服申請や猶予制度の申請ができますよということをご紹介いただきました。
主税局のホームページを見ますと、この猶予制度の申請については、軽減制度、そしてトピックスというところを開いていくと出てまいります。それから、不服申請につきましては、Q&Aの税金一般という中に入っておりました。
不服申請につきましては、通知にも記載をされているということなんですが、しかし、納税者の権利として明確にされているかというと、そういったご案内にはなっていないというふうに思います。
国際的には、多くの国々が納税者権利憲章などを制定して、納税者を保護する仕組みがつくられているわけなんですが、OECD加盟国の主要国では日本だけがこの規定がないという状況です。このことが、今現在ある納税者の権利についても積極的な案内がされていないという現状を招いているんではないかというふうに思っています。
二〇一一年の民主党政権下で行われた税制改正の際には、この国際基準になっている権利憲章の制定に期待が非常に高まったわけなんですが、当時の野党から強い反発があって、その規定が削除されて、国税通則法の改正にとどまった経過がございます。その際、国税庁は、税務調査の規定がなくても、新たな規定によって権利は保障されているんだという説明をされているんですが、この税務調査の手続の透明性及び納税者の予見可能性を高めるとして、事前通知などの手続も明記されましたという説明を国会でされております。
都税の徴収というのは、こうした国税法に倣って行われていることから、特に問題が生じる滞納整理について、透明性や予見可能性が高められているのかという視点で確認をしていきたいなというふうに思います。
まず、差押えについてです。
先ほど説明をいただきました要求資料の第2号を見ますと、都税の滞納整理における差押件数を出していただきました。これ、推移を見ますと、令和二年度というのは差押えの総数が四千二百九十三件ということなんですが、これはコロナ禍だったということで非常に少ない、少ないというか、例年にない少ない数字ということなんですが、令和六年度でいうと、一万七千二百六件の差押えが行われているということで、その推移というのは増えてきている、またコロナ前に戻った状況といえるのかなというふうに思います。
この税金の納付というのは期限が定められていて、その期限を過ぎると滞納になるわけなんですが、しかし、だからといって直ちに差押えができるわけではない。主税局の事業概要にも書いてありますけれども、文書、電話、ショートメッセージサービス、臨戸による催告、丁寧な納税相談や財産調査により、個々の納税者の実情を十分に把握し、必要に応じて猶予制度を案内するなど、的確に対応していると書かれております。また、納税の誠意が見られない場合には、速やかに滞納処分を行っているというふうにあります。これが差押えに当たるかなと思います。
そこで、差押えに至るまでに、具体的にどのような働きかけを行っているのか、一連の流れをご説明いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
〇小笠原徴収部長 納税者が納期限までに完納しない場合、督促状を発付し、督促状発付日から起算して十日を経過した日までに納付しないときは、財産を差し押さえなければならない旨、地方税法に規定されております。
都では、督促後も完納しない納税者に対しましては、文書や電話、訪問などの方法で催告し、自主的な納税を求めております。
〇竹内委員 法律では、期限が来たら差し押さえなければならないと規定はあるものの、東京都は、期限を過ぎた場合でも催告書などの送付も行っているということでした。
確認をさせていただきたいんですが、この催告書には、どういった内容が書かれているんでしょうか。お答えいただけますでしょうか。
〇小笠原徴収部長 催告書には、納期限までに納付がない場合には、差押えをする旨が記載されてございます。
〇竹内委員 書いてあるというんですが、滞納している人が、この催告書の中身を見て、差押えされるということを予見できているかということを確認したいんですけれども、その差押えの、もう催告書はあくまでも催告書ですので、納期までに払ってくださいというお知らせだと思うんですね。実際に差押えしますよという予告通知、これはどのように行っているのかということをお伺いします。
〇小笠原徴収部長 地方税法は、督促状発付日から起算して十日を経過した日までに納付しないときは、財産を差し押さえなければならないと規定しております。差押えの前に事前の予告をしているところでございます。
〇竹内委員 法律上は予告は不要ということなんですが、差押えの主な財産として、預金や給与などの債権が中心ということで、こちらの資料にも、債権というのがこの預金や給与だということなんですが、差押えの多くが預金や給与になっているということなんですね。こうしたものというのは、生活とか事業の継続に影響が生じると思います。
差押えに至るまで事前の交渉を丁寧に行っているというふうにいわれるんですけれども、これは都税に限ったことじゃないんですけれども、例えば交渉の中で一括での納入を迫られたりですとか、分割の提案があっても、こちらが払える支払額とか、回数とか、そういった生活実態に見合わないような提示がされて、支払いができないという相談が寄せられてくるわけです。支払う意思を示していても、支払えないじゃないかと、支払わないじゃないかということで差押えが行われているという実態も伺っています。
滞納している方のこうした実情に寄り添うことと同時に、差押えになるということが十分に伝わっているか、分かりやすく、そしてその受け取った方が理解できているか、このことを繰り返し確認をすることが必要だというふうに思います。
催告書もそうなんですけど、行政から届く書面というのは、非常に専門的な用語が並んでいまして分かりにくいですね。例えば、不服申請もそうですし、猶予制度がありますよというふうにいっても、それがどういう制度なのか、自分に適用できるのか、またはどういう場合に使えるのか、これが専門的な言葉で説明をされているので、非常に分かりにくい。ですから、通知をされていますということだけじゃなくて、相手が理解しているかということをしっかり確認をするということを徹底していただきたいというふうに思います。
次に、差し押さえる財産がない場合、これはどのように対応しているのかお伺いをいたします。
〇小笠原徴収部長 地方税法では、滞納者に滞納処分をすることができる財産がないとき、滞納処分をすることによって滞納者の生活を著しく窮迫させるおそれがあるとき、滞納者の所在及び処分可能な財産がともに不明であるとき、地方団体の長が滞納処分の執行を停止することができるとしております。
〇竹内委員 差し押さえる財産が明確になければ、当然、差し押さえはできず執行停止になりますが、今ご説明があったように、多少の財産があったとしても、生活が困窮しているとか、そういったことがあれば、差押えが解除される、執行停止ができるというご説明だったと思います。
こちらの東京税務協会さんで出されている滞納整理の基本事例解説という中に、生活を著しく窮迫させるおそれがある地方税法の規定について、ちょっと詳しく、分かりやすく説明があったんですけど、これを読むと、要は生活保護基準だというふうにいっているんですね。しかし、最近でも、この生活保護の基準を下げ過ぎたということで、最高裁の判決が出て是正が求められていたり、また家庭の状況によってその生活水準というのは違いますので、これについても、一律でそういった対応をするってことはやるべきじゃないし、実態に則さないというふうに思います。
ですので、執行停止の判断については、差押え前に十分に聞き取りを行って、納税者の生活権、その人の生活権を、一般的な水準じゃなくて、その人の生活権を脅かすことのないようにしていただきたいというふうに思います。
滞納者の生活状況を聞き取りした中で、大変だなという状況が起きたときや支払い困難な場合にはどういった対応をしているのか、差押え、執行停止というのはありますけれども、さらにその滞納者の方々にどういう対応をしているのか、相談機関の紹介などを行っているのか、この実績についてお伺いしたいんですが、いかがでしょうか。
〇小笠原徴収部長 滞納された方から生活困窮であるとの申出があった場合には、個々の事情に応じて、区市町村の福祉担当部署等への相談を促しております。
実績につきましては、生活困窮者自立支援法では、都道府県等は、生活困窮者を把握したとき、生活困窮者に対して自立支援制度の利用を勧奨することに努めることとされておりますが、この勧奨につきましては、福祉担当部署に対する報告義務がないため、実績の集計はしておりません。
〇竹内委員 今、自治体の福祉事務所ですとか、自治体につなげるというお話があったんですけれども、東京都が補助をしている東京都多重債務者生活再生事業というのがあります。今ご説明があったように、都道府県も、その実態、生活困窮ですとか状況を把握したら適切なところにつなぐということで必要になっていると思うんですけれども、この東京都の多重債務者生活再生事業というのは、東京都が補助金を出して、生活支援に必要な貸付けを行ったりとか、債務整理のお手伝いをしたりする、その債務整理の中には、税金の滞納とか保険料とかの滞納も含まれているんですね。
先ほど、福祉事務所の方の紹介とかという、地元の福祉関係部署を紹介するというお話だったんですけど、東京都が補助金を出している事業ですから、こういったところにきちんとつなげていくということは、私はやるべきではないかなというふうに思うんですが、なぜこの東京都の多重債務者生活再生事業というのを紹介していないのか。また、生活に困った方、こちらにご相談をみたいな、そういったものをその方にお渡しするとか、もう一歩踏み込んだ具体的な対策ができるんじゃないかなと思うんですが、その点はいかがでしょうか。
〇小笠原徴収部長 納税者への対応につきましては、個々の事情に応じまして、その納税者にふさわしい案内を都税事務所の方でしております。
〇竹内委員 ぜひ、きちんと、それはある意味マニュアル化というか、対応した職員の方が、やっぱりそういうことを即座に行うことができるような仕組みをつくっていただきたい。せっかく東京都が補助してやっている事業ですから、それも直接つなぐということは、ぜひやっていただきたいなというふうに思います。
続けて、都民住民税における自治体連携についてお伺いしたいんですけれども、数を聞きましたところ、令和六年度については四百七十三件引継ぎをしていると。これは、東京都が区市町村から、いわゆる困難事案というものを引き受けて住民税の徴収を行うというか、滞納整理を行うということだと伺っております。
この自治体から引き継ぐ事案の基準について、何かございましたら教えていただければと思います。
〇上野特別滞納整理担当部長 都は、地方税法第七百三十九条の五の規定に基づき、区市町村からの要望に応じ、滞納が長期にわたり累積化した事案や高額事案など、早期の解決が難しい滞納事案の引継ぎを受けております。
〇竹内委員 自治体では早期解決が難しい事案ということで、都が引き受けるわけなんですが、それ、どうやって東京都が解決しているのかということなんですね。市区町村にはそのノウハウがなくて、東京都にはあるということだと思うんですけれども、そのノウハウというのは一体どういうものなのかということを教えてください。
〇上野特別滞納整理担当部長 都は、二十五所の都税事務所を有し、職員が継続的に滞納整理に従事できる体制を整えているため、専門性とノウハウの蓄積、継承がなされております。
こうした強みを生かし、区市町村では対応が困難な事案につきまして、差押えや捜索などの法的手続を積極的に実施し、解決を図っております。
〇竹内委員 滞納整理を専門とする人材の育成や配置が可能だということです。
実際に現場で働いている皆さんがバイブル的にしている、こちら、東京税務協会が発行していて、主税局の徴収部が監修している滞納整理事務の手引というものがございますけれども、こちらにも徴税吏員の心構えという項目があって、ここには地方税、国税徴収法はもちろんのこと、民法、会社法、簿記会計等の幅広い知識を身につけることが求められるというふうに書かれております。加えて、納税交渉の基本という章もありまして、相手の立場を理解する姿勢を持つ、納税者対応には節度を持って行う、相手にとっては対応する職員が行政を代表しているということが強調されていて、非常に専門性と人間性が問われる、こういった職種なんだなということを感じました。
こういったことというのは、非常に重要な記述だなというふうに思うんですが、なぜこうしたことの徹底が必要か、相手に対してきちんと丁寧に対応するということをなぜ強調しているのかということでいうと、やはり過去に問題がある事例があったからではないかなというふうに思うんです。
実際に私も経験をいたしまして、その中から一例紹介をさせていただくんですけれども、これ、私の地元の板橋から東京都に引き継がれた案件なんですけれども、この方は、主税局の職員との間で分納の相談を行っておりました。納付書を受け取って、そのとおりに納付を実施しておりました。しかし、突然、お店の営業中に五、六人の職員が来て、お客さんがいる目の前で、捜索と差押えを行うといいまして、協力するなら十分から十五分で終わる、協力しなくても強制的に行うと。かばん、財布を出すように促され、またレジを開けるように、お店の、この店主の方に迫ったということでした。さらに、強制執行のためにこれだけの人数で来たんだから容赦はしないと、全額差し押さえるというふうにいわれたそうです。店主の方もいろいろお話をしたんですけれども、それに対して、だから駄目なんだと、その人を否定するような発言をしたり、本当なら法的に全部、有無もいわさず強制的に差し押さえられるんだと、あなたの事情など考慮する余地もないなどと、極めて強権的な対応がなされておりました。
ここに至るまでもいろいろあって、ほかにもたくさんいろんなことがあるんですけれども、結果として、こうした対応について行政側が謝罪をするということがありました。つまり、こういったことに対しては問題があったということを認めていただいたということなんですね。
こういう事態を繰り返してはならないと思うんです。そのためには、こうした差押禁止財産の差押えなど誤った対応などについて、具体的な事例として共有、継承することが必要だというふうに思うんですが、そういった共有や継承というのが行われているのかどうか、この点についてお伺いをいたします。
〇小笠原徴収部長 国税徴収法、児童手当法、生活保護法などの規定により、差押えが禁止されている財産については、差押えを行うことはございません。
適正な事務執行のため、定期的に事務指導や各種会議などを行い、日頃から法令遵守を徹底しております。
〇竹内委員 差押禁止財産の差押えは行わないということは非常に当然なんですけれども、先ほどもいったように、差押禁止財産というのが何なのかというところで、やっぱりいろいろな問題があるということ、さらには実際にはこういった誤った対応が過去に行われているということを鑑みたときに、このような事例を繰り返さないためにも、権力を行使する側の職員の皆さんが納税者の権利を脅かさないようにするということが必要ですので、ぜひこういったことをきちんと共有をしていただきたいと思います。
皆さんもご存じだと思うんですが、租税徴収制度調査会の会長を務めていらっしゃった我妻栄さんという方が、国税徴収法の制定に当たって発行された精解の序文の中で、強制力の実施も――強制力の実施というのは差押えですよね、こういったことも、真にやむを得ない場合の最後の手段として考えたものなんだと、そしてその結論だけを理解して、そこに到達するまでの議論や配慮を知ることを怠ることは、この調査会の苦労は生命を失うと、命を失うというふうにいわれていまして、さらに、よく切れる刀を持つ者が必要以上に切らないように自制することは、すこぶる困難であるとまでいっておられます。不必要に切ってみたい誘惑さえ感ずるものなんだと。だからこそ、この精解を戒めのために役立てることを希望してやまないという言葉で締めくくっておられました。常に戒めが必要だということなんですね。
先ほど来ありますように、こうした過ちを起こさないようにするのはもちろん大事なんですけれども、過去から学ぶということも大事だというふうに思います。問題があった事例をきちんと検証して、誤りを認めて、そして次の方々にも継承すべきだというふうに思います。その際に、納税者の権利の視点というのをしっかりと踏まえることが大事だということを、再度強調しておきたいと思います。
続いて、この引き継いだ事案について、個人情報をどのように取り扱っているのかということをお伺いしたいんですが、いかがでしょうか。
〇上野特別滞納整理担当部長 地方税法の規定に基づき引き継いだ事案の個人情報は、厳格に管理しており、事案の処理が終了した後は、関係する書類等は全て当該区市町村に返還しております。
〇竹内委員 そういったことがやられているということは、納税者の方は知っているんでしょうか。引き継いだ案件について、自分の個人情報がどうなっているのかとか、そういったことについて説明はされているのかどうか、その点について確認をさせてください。
〇上野特別滞納整理担当部長 地方税法の規定に従い、引継ぎや返還の際には、引継ぎを受ける都または区市町村が、納税者本人に通知を行っております。
〇竹内委員 先ほど紹介した事例の方も、東京都の主税局の方に移管をされましたというか、移譲されましたという通知はあったんですけど、今のような取扱い、それから、なぜ東京都の方に自分の債権が移譲されたのかということの説明などなど、その後どうなるのかということについては、当初何にも説明がなかったというふうに伺っております。
法律でできるからいいということではなくて、やはり移譲された内容ですとか、個人情報の取扱いについても、ご本人にきちんと理解できるように説明をしていただきたい。分かりやすく伝えるということを、文面も含めて、ぜひ徹底していただきたいというふうに思います。
最後になりますけれども、滞納整理に当たってのプロセス、先ほど最初の方に質問をいたしましたけれども、どういう流れで滞納整理やっていくんですか、差押えやっていくんですかといったようなプロセス、これを都民に対して公開することが必要ではないかなというふうに思うんですが、その点いかがでしょうか。
〇小笠原徴収部長 徴収部門は、税負担の公平性の確保と納税秩序の維持を図りつつ、着実な都税収入の確保に努めております。
都民から納税相談があった場合は、個々の状況に応じた丁寧な対応を心がける一方、納期内納税者との均衡を確保する観点から、財産があるにもかかわらず納税しない者に対しましては、法の規定に基づき差押えなどの処分を行っております。
このように、差押えなど滞納整理に係る事務は、一人一人の納税者によって状況が異なっております。
なお、期限までの納付が難しい場合は、納税者に対して、必ず都税事務所等に相談するよう案内を行っております。
〇竹内委員 どういう流れで滞納処分を行っていくのかということについては、正直、法律に定められておりますので、それをホームページで公開するということは特段の問題がないというふうに思うんですね。
先ほども紹介しましたけれども、こちらの滞納整理事務の手引の中にも、滞納整理事務の流れということでフローチャートが紹介をされております。これは全て、法律に、何々法に基づく、何条に基づくものという規定も書かれていて、この流れというのは、別に個人がどうのこうのというのは関係のない流れじゃないかなと。ここにプラスして、行ったり来たりがありますよということは当然あると思うんですが、こういったもの、この本は、私も個人で購入することができますし、そういう情報を一個一個確認をして探して見つけないとたどり着かないというのが今の状況なんですよ。ですから、主税局のホームページできちんと見られるようにするということが、私は必要ではないかなというふうに思うんですね。
また、納期限前の自主納付を呼びかけるということは大事なんですけれども、そうできないということもあり得るわけです、様々な事情があって。納期限を過ぎてしまっても、安心して相談できるようにする、そのためには、やはりこういった流れになりますよですとか、調査とかこういう対応していますよということを分かりやすく伝える努力というのが私は必要だというふうに思います。
国税庁が昭和五十一年の四月一日に発行した税務運営方針、これは皆さんご存じだと思いますけれども、この中には、常に納税者と一体となって税務を運営していく心がけを持たなければならないというふうに書かれています。
冒頭に述べましたけれども、国際的に見ると、日本の納税者保護というのは非常に遅れているわけですが、少なくとも法の制定時の、先ほどの我妻さんのお話にもありました。それから、この税務運営方針にもありますことというのは、税務に関わる職員の皆さんはもとより、主権者である国民の皆さんにも広く知らせることが必要だということなんですね。
この税務運営方針にもありますのは、皆さんが、それを納税者、国民の皆さんに知らしめる、知らせていく義務がありますよと、役割があるんですよと、こういうことも位置づけられているわけです。
繰り返し、この手引の中でも丁寧な対応というふうにあるんですけれども、納税者の権利について明記をされておりません。私もこれ全部、一応目を通しました。こちらも一応目を通したんですが、権利という言葉自体はありませんで、こちらの滞納整理の手引の中に一か所だけ、守秘義務の項目で、情報漏えいについて人権の侵害になるとの記載があっただけで、納税者の権利につながるような記述というのは、権利という文言はありませんでした。
OECDの税に関する報告書では、納税者権利憲章の定義として、納税者の税務に関する権利、義務を分かりやすい言葉で要約し、かつ説明して、こうした情報をより多くの納税者に周知させ、理解させようとする取組なんだというふうにいわれております。こちらは、国の方で制定について具体化すべきだというふうに思いますけれども、現状においても、納税者を主権者として認識をして、都税の徴収に当たっても、この権利を明文化して、侵害することのない対応というのを強く求めて、次の質問に移りたいというふうに思います。
次に、住み続けられる東京のために、固定資産税についてお伺いをしたいと思います。
住まいは生活の基本でありまして、憲法二十五条が保障する生存権の土台となるものです。安心して暮らせる住まいの提供というのは、政治が国民に果たすべき責任であると考えております。
住まいに関わる税金としては固定資産税がございますが、東京都における固定資産税の収入というのは、二〇二五年度当初予算の見込みが一兆五千二百八十四億円、十年前の二〇一五年の決算額というのが一兆一千六百七十三億円ということで、十年間で三千六百十一億円、一・三倍に増えているということでした。
そこで、この固定資産税が増収になっている理由についてお伺いしたいんですが、いかがでしょうか。
〇渡部税制部長 固定資産税の収入額が増加しておりますのは、土地の価格が上昇傾向にあるほか、新築家屋や設備投資の増加など、様々な要因が考えられます。
〇竹内委員 地価の上昇や新築住宅などが増えているということなんですけれども、二十三区の新築マンションの発売平均価格が、二〇二四年度で一億一千百八十一万円と、十年間で一・七倍、多摩地域でも一・三倍に値上がりしていて、中古マンションでさえ二十三区で一・七倍、多摩地域で一・五倍になっているということで、こうした住宅価格の異常な高騰というのは、やはり都内でもあちこちで大規模な再開発が行われていて、タワーマンションが次々とつくられたことが原因の一つだというふうにいわれておりますので、こうした大規模な再開発を推進している東京都と国の政治に大きな責任があるというふうに思っています。
私たちは、普通に働いて暮らす人たちがこの東京に住み続けられるようにするということで、この住宅の価格高騰を招いた規制緩和というのを抜本的に見直すことですとか、住宅の登記を規制する、また住宅への家賃補助、それから家賃減税制度が必要だと、公的住宅も必要だということで、街頭などでも訴えてまいりました。
こうした中で、固定資産税についても減税をしてほしいという声が、少なからず、むしろ多数寄せられたんです。年金生活の方々とか、非常に負担が重くなっていると。家は新しくなっていないのに固定資産税が上がっていくということが起きているということで、私たちもその負担軽減というのを求めてまいりました。
そこで伺いたいんですが、東京都は現在、資料でもありますけれども、個人住宅に関わる税金の軽減制度、軽減措置というのを幾つか行っています。
その中で、住宅用地等を対象に、固定資産税及び都市計画税の前年度比一・一倍を超える額について軽減する制度を実施されております。この制度について、目的と効果についてお伺いしたいんですが、いかがでしょう。
〇渡部税制部長 税額が前年度の一・一倍を超える住宅用地等に係る固定資産税等の軽減措置は、二十三区における過重な負担の緩和を目的とし、土地価格の上昇により固定資産税等の負担が増加する場合に、税額の上昇を前年度税額の一・一倍までに軽減するものでございます。
〇竹内委員 負担の緩和が目的ということで、やはり誰にでも保障されるべき住宅に関わる税金については配慮が必要だということだと思います。しかし、今行っている前年度の一・一倍に抑えられる制度があったとしても、都民の皆さんからは、さらに減額をしてほしいという声が上がっているのが今の実態です。東京都として、固定資産税の減免に踏み出すときではないかというふうに考えております。
実は、東京都というのは、これまでも百二十平米までの個人住宅に係る固定資産税と都市計画税の減免を行っていたことがあります。新築住宅が対象でしたけれども、二〇〇〇年度から二〇〇九年度まで新築された住宅について、固定資産税は、国の二分の一減額の対象となる住宅については残りの税額の全部、それ以外の住宅については二分の一の減免を行い、また都市計画税については全額を免除すると、こういう制度を行いました。
この都が行った新築住宅への固定資産税等の減税について、当時の目的と景気面での効果、どのような効果があったのかということについてお伺いをしたいと思います。
〇渡部税制部長 新築住宅に係る固定資産税等の減免は、景気対策及び良質な住宅ストック形成に資することを目的として平成十二年度に創設をし、平成二十年までに新築された住宅を対象とした制度でございます。制度創設以降、東京における新設住宅着工戸数は、趨勢として高い水準で推移をし、創設時の目的をおおむね達成したものと認識しております。
〇竹内委員 目的の一つに景気対策があったということなんですけれども、過去の都議会では、私の先輩に当たります板橋選出の古館和憲元都議会議員がこの問題を取り上げて質問をしておりまして、当時の税制部長から、景気対策としては高い効果が期待できるという答弁も行われました。
今、物価高騰によって個人消費が落ち込んで、都民生活というのは本当に深刻になっていると、こうした状況の中で、この景気対策としての固定資産税の減税というのは、踏み出すときではないかなというふうに思っています。
同時に、この当時も問題になったのが、固定資産税を東京都が減免できるのは二十三区だけということで、多摩地域や島しょ地域の市町村については東京都が直接減免を行うことができないということで、大問題になりました。当時、特別区以外の自治体からどのような要望が出ていたのかということについてお答えいただきたいと思います。
〇渡部税制部長 都内市町村が都と同様の減免措置を取ることとした場合に生じる税収減によって、市町村財政に支障を来すことがないように配慮してほしい旨、市長会及び町村会の連名で要望がなされたと伺っております。
〇竹内委員 当時の市長会、町村会から、また多摩格差が広がるということで、減免措置が受けられるようにしてほしいと、十分な配慮をしてほしいと、財政支援をしてほしいという要望が出されたということなんですね。これは今も制度が、固定資産税というのは東京都ができるのは二十三区だけですので、通じる当然の要望ではないかなというふうに思いますが、その当時、この要望について都はどう考えたのかお答えください。
〇渡部税制部長 固定資産税及び都市計画税は、二十三区においては東京都が、市町村においては各市町村が賦課徴収することから、市町村の課税自主権に配慮する必要があり、減免措置の実施はそれぞれの市町村の判断に基づいて行われるべきものと認識しておりました。
〇竹内委員 当時も、こうした要望を受けて、都議会でも共産党だけじゃなくてほかの会派さんも、手当てすべきだと大きな議論になったんですけれども、結局、都から財政支援が行われることはなかったということです。
現在、多摩地域の住宅価格も、先ほど紹介しましたように上昇して、住宅支援を求める声というのは広がっております。ですから、二十三区に限らず、多摩地域も取り残さない対応、支援というのは、本当に重要になってくるんではないかなと思っています。
やはり、過去にやった経験、これをもう一度おさらいをしていただいて、今何をするべきかということでは、やはりその景気対策や、住まいを失うようなこと、また東京に住めないということを防ぐためにも、固定資産税の減税、負担軽減というのをぜひ真剣に検討していただきたいと、そして市町村に対する財政支援についても検討いただきたいということをお願いして、次の質問に移りたいと思います。ありがとうございます。
最後は、都税事務所などの施設改修、改築についてお伺いしたいと思います。
主税局が所管する施設としては、二十三区の全区と市部二か所の都税事務所、そして市部に四か所の支所、そして自動車税の事務所五か所ということを伺っております。
都有施設の整備というのは、主要施設十か年維持更新計画において進められているということを理解しておるんですが、現在の十か年計画では、第一次で四か所、第二次で四か所の都税事務所などの改築が計画をされております。第三次ではゼロか所となっておりました。
主税局のホームページを探してみたんですけれども、この計画に載っていない各施設がどのような状況にあるのかということを、私どもでは確認することができませんでしたので、お伺いしたいんですが、主税局が所管をする全施設の改修、改築状況について、現状を教えていただきたいと思います。
〇入佐総務部長 主税局の出先機関である三十五所の都税事務所等については、建築から一定の期間が経過し、更新が必要となる施設に関して、計画的に建て替えや大規模改修を行っております。
建て替えに当たっては、財務局が策定する主要施設十か年維持更新計画に基づき建て替えを行っている施設と、それに該当しない施設は、主税局が計画的に施設の整備を実施しているところでございます。
〇竹内委員 計画的に行っているということなんですが、その計画というのは公表されていないと認識しております。
そもそも計画的とおっしゃるんですけれども、施設整備に関する計画というのはあるんでしょうか。お答えいただきたいと思います。
〇入佐総務部長 繰り返しになりますが、建て替えに当たっては、財務局が策定する主要施設十か年維持更新計画に基づき建て替えを行っております施設と、それに該当しない施設は、主税局が施設の整備を実施しているところでございます。
〇竹内委員 計画的に整備しているということなんですが、計画的になので、計画ではないということだと思うんですね。
なぜ私がこのことを問題にするかというと、それは都税事務所ですとか自動車税事務所というのは都民の財産なわけですよ。準備が整って、計画の見通しが立って、予算措置が行われたときに初めて示されるということでは、都議会としてもチェックもできませんし、意見をいうこともできないと。
具体的な整備計画に至らなくとも、少なくとも所管する施設の築年数ですとか整備の更新状況などは、やはり都民の皆さん、私たち都議会議員もそうですけれども、見えるようにしていただきたいと。それが適正な管理が行われているという担保にもなりますので、そうした情報公開を徹底して行っていただきたい。そして、具体的な整備計画をきちんと持って、何年までに改修をする、改築をするという全体的な計画をしっかりと示していただきたいということをお願いしまして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございます。
〇国崎委員 国民民主党東京都議団の国崎たかしです。
私からは、宿泊税について、これまでも他の委員から質問ありましたけれども、重複しない限りで質問をさせていただきたいと思います。
まず、観光需要の回復が顕著であり、外国人宿泊者数はコロナ前を上回る勢いとなっています。我々国民民主党東京都議団は、第三回定例会において、宿泊税を国際都市にふさわしい水準に適正化させることを要望しました。
東京都は、現在、宿泊税の見直しについて、年内に素案を示すとしています。
宿泊税は、東京の観光振興及び国際都市としての魅力向上を目的に創設された法定外目的税であり、平成十四年十月の導入以来、宿泊者の負担により、東京の魅力を高める施策の財源として位置づけられてきました。
確認の意味で、宿泊税の課税対象、税率、これはもう先ほど出ましたので、直近の税収実績についてお伺いをしたいと思います。
〇渡部税制部長 令和六年度の宿泊税の税収は、約六十四億円でございます。
〇国崎委員 質疑や応答を聞きまして、この宿泊税、国際的に見ても、東京の宿泊税は主要都市に比べて低い水準にあるということを確認しました。
国際都市東京にふさわしい税率水準への適正化を目指すべきだと我々は考えておりますけれども、税率の適正化について、現時点でどのような議論が交わされているのかお伺いします。
〇渡部税制部長 宿泊税の税率については、東京都税制調査会からは、宿泊料金に応じた新たな税率区分の設置等を検討すべきとの意見が示されており、有識者や宿泊施設事業者の皆様などからは、定率制も含めた課税方式の見直しなど様々なご意見をいただいております。
こうしたご意見も参考にした上で、年内の素案公表に向け、検討を深めてまいります。
〇国崎委員 ぜひ、国際都市東京にふさわしい税率水準への適正化をよろしくお願いします。
次に、宿泊税の使途について、具体的な充当事業を公表すべきとの意見もありますけれども、これについて都の見解をお伺いさせていただきます。
〇渡部税制部長 国際都市東京の魅力を高めるとともに、観光の振興を図る施策に要する経費に充当することを目的として創設をされており、その税収の全額を観光振興施策に活用しております。また、観光施策の例については、東京都ホームページなどで公開をしております。
宿泊税の見直しに関しては、有識者や宿泊施設事業者の皆様などからも、使途について積極的に公開すべきとのご意見もいただいており、こうしたご意見も参考にしつつ検討を進めてまいります。
〇国崎委員 検討されているということで、こういった使途の具体的な情報については積極的に公開していただくことを要望させていただきます。
国民民主党東京都議団は、宿泊税の使途に関する解釈を拡大し、上振れ分を都民に、より還元することを求めています。
宿泊税の使途については、地域や商店会の活性化につながるイベントや事業の支援など観光振興の観点からも、都民への還元という観点からも、効果のある施策を対象にするよう検討すべきだと考えております。
宿泊税率の適正化を単なる増税にとどめず、東京の未来への投資、そして都民への実感ある還元として位置づけるべきだと考えておりますけれども、都の見解をお伺いさせていただきます。
〇渡部税制部長 宿泊税をめぐる状況は大きく変化をしている中で、制度の見直しに向けては、課税の在り方に加えて、使途に関しましても、観光の持続的発展に向けた施策への活用など様々なご意見をいただいております。こうしたご意見も参考にした上で、年内の素案公表に向け、検討を深めてまいります。
〇国崎委員 年内の素案公表ということで、議論も今大詰めだと認識しております。ぜひ、先ほども申しましたけれども、地域や商店会の活性化につながるイベントや事業の支援など観光振興の観点からも、都民への還元という観点からも、効果のある施策を対象にしていただけるよう強く要望しまして、質問を終わらせていただきます。よろしくお願いします。ありがとうございます。
〇もがみ委員 私からは、個人都民税の在り方について伺います。
都民生活を直撃する物価高、社会保障負担の増加、円安による輸入コストの上昇など、家計への圧迫が続いております。可処分所得が減少し、都内の実質消費支出もコロナ禍前を依然として下回る水準にある中、東京都が今こそ検討すべきは、集めて配るよりも還元へと転換する税制運営であると考えております。
その一例として注目されるのが、名古屋市における市民税減税の取組であります。名古屋市では、当時の市長主導により、平成二十二年度、単年度で一〇%減税を行い、その後平成二十四年度に、市民税五%減税条例が制定されました。景気回復と市民の負担軽減を目的とした恒久的な減税という全国初の試みでした。結果として、市民一人当たり年間数千円規模の軽減効果があり、名古屋市のプロジェクトチームにおいて、地域経済への波及効果が認められたと報告もされております。減収分は、財政調整基金の一部を活用するなど、行政改革等の取組により賄うこととされております。
東京都においても、個人都民税は、年間約一兆二千億円規模で、歳入全体の一八%を占めております。一方で、都の基金残高は、令和六年度末のおよそ二兆円超と、全国自治体の中でも突出した余力を有しております。こうした財政基盤を生かし、物価高対策として時限的都民税減税を検討することは十分に可能であります。
都民税を仮に五%減税した場合でも、減収はおおむね六百億円程度にとどまり、基金の一割未満で対応ができます。都として大胆な減税策を講じることで、消費喚起、経済循環の起点をつくることができ、結果的に法人事業税や地方消費税の増収を通じて財源が一定程度戻ってくる、いわば再循環型減税政策が成立するのではないでしょうか。
また、名古屋市の事例では、減税により納税者の納得感を高め、税に対する信頼を再構築した点も見逃せません。減税は単なる景気対策ではなく、行政と住民の信頼を結び直す政策でもあります。都民が実感できる形での税の還元を行うことは、納税意欲や地域経済への貢献意識を高め、長期的には安定した税収基盤をもたらすと考えます。
そこで伺います。名古屋市のような減税措置を東京都が独自に行うことは可能なのか。可能であるならば、どのような手続が必要なのでしょうか、伺います。
〇渡部税制部長 都は、地方税法で定められている標準税率を個人都民税の税率として都税条例で規定をしており、税率を変更する場合には条例の改正が必要となります。
〇もがみ委員 ありがとうございます。都税条例を改正すれば、都民税減税が可能であることが分かりました。
であるならば、今こそ、都民生活を守るために、基金の一部を原資に都民還元型減税を行うべきであると考えますが、都の見解を伺わせていただきます。
〇渡部税制部長 個人都民税の減税については、非課税の方に対して効果が及ばない、都内全区市町村でシステムの改修が必要となるといった課題のほか、財政運営上の課題があると認識をしております。
〇もがみ委員 ご答弁ありがとうございます。
最後になりますが、日々膨大な都税を公正かつ的確に徴収し、都政の根幹を支えている主税局の皆様には心から敬意を表します。安定した財源があってこそ、教育、福祉、防災などの都民生活の基盤が成り立ってまいります。徴収は、単なる税金の取立てではなく、社会の信頼を支える行為であり、行政サービスを循環させるための心臓部です。その使命感と努力には深く感謝を申し上げます。
その上で、私は、徴収の徹底と減税の検討を車の両輪として考えるべきだと申し上げます。
仮に、個人都民税を〇・一%でも減税すれば、それは単なる数字ではなく、都民への信頼のメッセージとなり得ます。企業経営に例えるならば、利益配分だけではなく社員への信頼表明でもあります。都政もまた、都民に対して、あなたを信じ、努力に報いているという姿勢を示すことで納税意欲を高め、結果として長期的な税収安定を生み出してまいります。
経営者の視点から見れば、健全な財政とは、支出を削ることではなくて、投資と還元の最適化と考えます。社員を信頼し、余裕を与えることで意欲と生産性を引き出す、その循環こそが成長を生み出します。東京都もまた、都民を顧客であると同時に、共に未来をつくるパートナーとして位置づけ、小さな減税を通じて活力を引き出すべきだと考えております。
僅かな減税が、消費を喚起し、地域経済を回し、結果として大きな税収を生む、それこそが現場感覚に根差した、生きた財政運営であります。
今、国民や都民は厳しい現実に直面しています。消費税やインボイス制度など、国策、施策が中小企業や若年層を圧迫し、賃金は三十年以上ほとんど上がっておりません。こうした中で、東京都こそ、最後の防波堤として都民の暮らしを守る柔軟な政策運営を発揮すべきであります。国が苦しいから仕方がないではなく、都民の笑顔を守るために東京ができることをやる、その象徴が個人都民税の減税検討であります。
我々参政党は、こうした政策姿勢を日本人ファーストとして掲げてまいりました。行き過ぎたグローバリズムがもたらした多国籍企業への、裕福層への富の集中、格差の拡大、文化や主権の希薄化です。グローバリズムとは、人や物、金の自由な移動の名の下に、国境を越えた利益追求が優先される仕組み、しかしその影で疲弊してきたのは地域社会と中間層であります。反グローバリズムとは、排外ではなくて、地域を基盤とし、人間らしく生きる経済を取り戻すということ、都民一人一人が豊かに暮らせる東京をつくること、これが日本人ファーストの根幹であります。
徴収を支える主税局の努力を最大限に評価しながらも、同時に私は、都政がワイズスペンディングを徹底し、徴収、配分、還元などの循環をより効率よく回すことを提案いたします。無駄を省き、効果を測り、都民に成果を実感してもらう賢い財政運営の中で、ほんの僅かでも減税という選択肢を示すことが、都民の信頼と希望を取り戻す最良のメッセージとなるはずであります。
都が都民を信じ、都民が都を信頼する。その双方向、その信頼こそ、最も強固な財源であります。徴収の誇りと減税の勇気、そして賢い支出を両立させる。それが次世代の東京にふさわしい活力ある財政運営であると確信しております。
個人都民税の減税を強く要望し、私の質疑を終えます。ありがとうございます。
〇岩佐委員 私からは、宿泊税についてお伺いをするんですが、まず多々質問が出て重複する点もございますので、簡潔に確認も含めて二点お伺いをいたします。
都は、宿泊税の見直しについて、一定で、この年内にも素案を示すとしており、宿泊税は、都が条例で独自に定めた税であり、今から二十年以上前、観光施策の財源確保に向けた税として、東京都税制調査会から提案を受け、平成十四年、創設されたとのことでありました。
都の宿泊税は、創設以来、制度の大きな見直しはされていないとのことであり、今回見直しについて検討するに当たり、何を課題としているのか確認をさせていただきます。
都は、現在の宿泊税制度について、現状に即していると考えているのか、都の見解をお伺いいたします。
〇渡部税制部長 宿泊税は、創設以来、都の観光施策を財政面から支える重要な役割を担ってまいりました。一方、高額な宿泊を含む観光客の増加に加え、地域における生活と観光の調和を図る視点が重要性を増すなど、宿泊税をめぐる状況は大きく変化をしております。
こうした状況も踏まえ、年内の素案公表に向け、検討を進めるところでございます。
〇岩佐委員 この制度創設から状況が変わったこともありまして、制度の見直し、検討を進めていくとのことですが、都は税率を上げるのかどうかなど、この見直しの方向については、まだしっかりと見えないところでもあります。
さっきの答弁で、観光施策の財源確保ということで始めたというところもございましたが、この二十年間で大きく状況は変わっております。特に近年、例えば京都では、先ほどあったように、宿泊税が最大でも一万円となり、それからオーバーツーリズムの問題、こういった部分がいろいろとあります。
そうした中で、この都の見直しには、観光客はもとより、宿泊施設の皆様など多くの方が注目をしているところであります。この税率の見直しについては、一昨年度の東京都税制調査会の報告や、今年に入り、有識者及び事業者等の意見交換においても、様々な観点からご意見をいただいており、こうした意見も参考としながら検討を進めていくとのことでした。課税の在り方や使途の在り方について、様々な意見を参考に検討するとのことですが、具体的な内容について確認をさせていただきます。
有識者や宿泊施設事業者等との意見交換について、宿泊税について見直しを図るべき意見と見直しをすべきではないという意見、それぞれどのような声があったのかお伺いをいたします。
〇渡部税制部長 宿泊税の見直しに関する意見交換の場では、制度の見直しに関する意見として、課税方式や税率の変更などを行うべきとの意見がございました。
一方、宿泊税は、宿泊者のみに課税する税であり、その取扱いは慎重であるべきとの意見もございました。
〇岩佐委員 見直すという意見も、また慎重であるべきという意見もあったとのことですが、多くの方に納得感を得られる見直しとするよう求めておきます。
また、この素案を公表した後のプロセスというのも重要になります。
宿泊税は、条例を課税の根拠としており、その実施には、当然条例改正が必要となり、議会も関わってくるところであります。この税率がどうなるのか、この部分が注目をされているところですが、都として、税を預かるという立場なわけでもあります。事業者の負担をなるべく減らす方法、また徴収の在り方等も鑑み、進めていただきたいと思います。意見です。
〇平田委員長 よろしいですか。――ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
本件に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
〇平田委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
以上で主税局関係を終わります。
これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
午後三時七分散会
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