財政委員会速記録第十三号

令和七年十月三十日(木曜日)
第二委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長平田みつよし君
副委員長北口つよし君
副委員長山田ひろし君
理事吉住はるお君
理事あかねがくぼかよ子君
理事鈴木  烈君
藤崎こうき君
山口せいや君
竹内  愛君
もがみよしのり君
国崎たかし君
岩佐ゆきひろ君
大松あきら君
中田たかし君

欠席委員 なし

出席説明員
財務局局長山下  聡君
経理部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務稲垣 敦子君
契約調整担当部長須藤  哲君
主計部長佐伯  亮君
財産運用部長松井  裕君
利活用調整担当部長運営・調整担当部長兼務小西  拓君
建築保全部長金子 陽子君
施設整備担当部長五嶋 智洋君
技術管理担当部長検査技術担当部長兼務三宅 雅崇君
庁舎運営担当部長鈴木 光祐君
会計管理局局長梅村 拓洋君
管理部長女性活躍推進担当部長兼務巻嶋 國雄君
警察・消防出納部長直井 克彰君
会計企画担当部長DX推進担当部長兼務菊地 顕行君

本日の会議に付した事件
会計管理局関係
事務事業について(質疑)
財務局関係
事務事業について(質疑)

○平田委員長 ただいまから財政委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、会計管理局及び財務局関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これより会計管理局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○山田委員 それでは、私から、公金管理について伺っていきたいと思います。
 これまで私たちの会派は、基金をはじめとした公金の運用について、その運用益を東京の未来への投資に充てていこうという積極運用へ転換すべきというふうな主張をしてまいりました。そういった点を中心に、今回伺わせていただきたいと思います。
 今年三月の財政委員会において、我が会派から、令和七年度の基金運用の在り方を中心に、公金管理について質疑しました。そのときの質疑の中で、外部有識者からは、債券運用の拡大など効率的な運用に向けた意見が出ていたとの答弁がありました。
 令和七年度公金管理計画は、これらの意見を踏まえて策定されたものと理解しております。また、計画の策定に当たっては、当時の金融環境も大きく影響を与えたものだろうというふうに考えております。
 そこでまず、今年度の公金管理計画策定時の背景となる金融環境と、それを踏まえて策定した計画のポイントについて伺います。

○巻嶋管理部長女性活躍推進担当部長兼務 今年三月の公金管理計画策定時におきましては、直前の一月に政策金利が〇・五%に引き上げられ、さらなる利上げも見込まれるなど、市場金利の状況も上昇傾向にありました。
 当局は、都民からお預かりした公の財産である公金を管理する責務を踏まえ、最も都民の利益となるよう、金融情勢等を注視し、運用に取り組んでおります。そのため、こうした金融環境の下、外部有識者の意見も踏まえ、預金に比べ相対的に利回りが見込める債券を活用すべく、基金における債券割合を今年度三五%程度、来年度四〇%程度まで段階的に引き上げることとし、それに加え、購入時期の計画的な分散を行うことといたしました。
 これらにより、金融環境の動向を注視しつつ、安全性と流動性を確保した上で、一層の効率性の向上を図りました。

○山田委員 ありがとうございます。市場金利の動向を捉えて、比較的利回りを見込める債券運用の割合を高めていこうという計画になったということでした。
 しかし、今年度に入りまして、いわゆるトランプ関税の影響などによって経済情勢に先行きの不透明感が広がり、公金管理計画策定時に想定していた金融環境からやはり変化があったものというふうに認識しております。
 この点については、先日の第三回の定例会においても、私たちの会派の質問に対し、外部有識者からの助言を得ながら対応しているというふうな答弁をいただきましたが、金融環境の変化を受けて、外部有識者からどのような意見が示されたのかについて伺います。

○巻嶋管理部長女性活躍推進担当部長兼務 公金管理計画策定後の金融環境の変化を受け、本年七月に開催した東京都公金管理アドバイザリー会議において、外部有識者に対し計画変更の必要性について意見をいただきました。
 外部有識者からは、都のポートフォリオにおいては現状まだ債券の割合が低いため、安全性確保と効率性向上の観点から、債券割合を段階的に引き上げる現計画を変更する必要はない旨の意見が示されました。また、預金については、金融機関の預金獲得意欲が高まっており、より高い金利を望める環境となったことから、資金ニーズを把握すべきなどの意見もございました。

○山田委員 ありがとうございます。外部有識者からは、計画で掲げている基金での債券割合の段階的な引上げについて、変更の必要がないというふうな見解が示されたということでした。
 では、こうした外部有識者の意見なども踏まえて、基金における債券運用について、具体的にどのように取り組んできたのかについて伺います。

○巻嶋管理部長女性活躍推進担当部長兼務 債券運用に当たっては、基金所管局とコミュニケーションを取り、各基金の積立てや取崩しのスケジュールをより詳細に把握することで適切な運用期間を設定し、これまで預金で運用していた基金についても債券での運用を導入しました。
 その際、今後の金利上昇を見据え、一年から三年物の比較的短期の債券を中心に運用を拡大いたしました。また、購入時期を分散させることにより、流動性を確保しつつ、さらなる金利上昇を捉えることが可能な短期のラダー型運用を構築しました。
 これらにより、今年度第一・四半期の基金の運用収入は、前年同期の四倍を超える約三十五億円となりました。
 今後も引き続き、各局と連携し、適切な運用期間を設定しつつ、運用収入の拡大に努めてまいります。

○山田委員 ありがとうございます。外部有識者の意見も踏まえながら、着実に取組は進んできているということはよく認識できました。
 外部有識者の方からは、預金についても、金融機関の預金獲得意欲が高まってきており、資金ニーズを把握すべきというふうな意見もあったというふうなことですけれども、では預金については、これまでどのように取り組んできたのかと併せて、運用収入の拡大に向けて、今後どうやって取り組んでいくのかについて伺います。

○巻嶋管理部長女性活躍推進担当部長兼務 外部有識者の意見も踏まえ、市場金利の動向を注視しながら運用を行いました。
 具体的には、専門家から金融経済情勢についての助言を受けるとともに、金融機関から預金金利動向や資金ニーズ等をきめ細かくヒアリングすることで、運用期間や預入金額等を工夫して引き合いを行うなど、安全性と流動性を確保しながら、一層の利回りの向上に取り組みました。
 今後とも、金利上昇の局面にも柔軟に対応できるよう、日銀の政策金利をはじめとする国内外の金融政策や金利動向など、金融環境の変化を的確に捉えながら、運用収入の一層の拡大を目指してまいります。

○山田委員 今の質疑自体はもうおしまいにさせていただきますけれども、今までの質疑を通じまして、外部有識者の方々の意見を伺いながら、効率的な公金管理というのは進んできているということがよく認識できました。
 これからも、やはり経済だったり金融の情勢というのは予測がつかない変化も生じてくる可能性があると思いますが、これに対してしっかりと対応していくためには、これまでと同じように外部有識者の方の様々なご意見、助言を伺うということも当然大事ですけれども、公金管理に従事する都の職員の皆さんもその知識を深めていただいて、その専門性を磨き上げていくということも極めて重要だと考えておりますので、ぜひその点の対応力の強化もお願いしたいと思います。
 引き続き、金融環境の変化にしっかりと対応し、さらなる運用収入の拡大に向けて、的確な公金管理、これを行っていただくことを改めて要望させていただきまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○大松委員 私の方からも、東京都の公金管理につきまして質問をいたします。
 マイナス金利政策が昨年三月解除されまして以降、二度にわたって政策金利が引き上げられるなど、金融環境は大きく変化をしております。いわゆる金利のある世界になりまして、公金管理においても、令和七年度第一・四半期の利回りは前年度同期の〇・〇六六%から〇・三三八%になりまして、約十億円だった運用収入は約五十億円に大幅に増えております。
 こうした公金の運用によりまして新たな資産が増えるということは、都民にとりまして大きな利益でございます。また、四半期で五十億円というのは大変大きな金額でありますけれども、このうちの大半を占めているのが基金の運用収入でありまして、三十五億円を超えております。
 そこで、改めて、基金を運用して収入を増やしていくことの意義につきまして、都の見解をお伺いいたします。

○巻嶋管理部長女性活躍推進担当部長兼務 都は、社会資本等の整備や福祉先進都市の実現など特定の目的の下、将来の事業の原資とするために基金に積立てを行っており、都民からお預かりした公の財産であることを踏まえ、最も都民の利益になるよう、その積立金については、地方自治法などの関係法令や東京都公金管理ポリシーにのっとり、確実かつ効率的に運用を行っています。
 運用による果実として得られた収入は、当該基金に積み立てており、設置された基金の目的のための将来の財源となります。各事業の財源が増えることで、その安定的な発展に寄与しているものと考えております。

○大松委員 経済の動向によりまして税収が大きく増減をする都財政を安定的に運営していくためには、この基金を十分に積み上げておくということは不可欠でございますし、また基金が十分であれば、その基金が担っている都施策の充実にもつながってまいりますので、公金運用には、より着実に積極的に取り組んでいただきたいというふうに思います。
 今、こうした公金の運用には大きな関心が寄せられるようになっておりまして、国の方においても、公金管理につきまして、公明党の提案を受けて政府の骨太方針に政府系ファンドの創設が盛り込まれております。国には、外為特会に約百八十兆円、またGPIF、年金運用法人には約二百五十兆円、また日銀が保有している金融商品八十兆円分など、合計五百兆円の運用可能な資産がございまして、これを一元的に管理、また運用して、仮に一%の運用益を上げられれば年間五兆円の新たな財源を生み出せると、こういう取組の検討が今進められているところでございます。
 既に、このGPIF、年金運用法人では、直近の五年間で約百兆円の運用益を出しておりまして、そこに蓄積されたノウハウや人的資源を活用していこうというのが、この政府系ファンドの構想と伺っております。
 東京都の場合は、国とは金額の規模も違いますから、当然ながら同じコンセプトで運用する必要はないと思いますけれども、金利のある世界になりまして運用益の増加が期待されておりますし、またデフレからインフレの時代に入りまして、現金を運用することの意義というものも大きくなってまいりますから、都としても、この公金の運用には、より力を入れて取り組んでいただきたいというふうに思います。
 ただ、当然のことでありますけれども、運用する原資は、税金など都民の皆様方からお預かりをしている大切な資金でありますから、その管理運用に当たりましては、安全性の確保が極めて重要であることは申し上げるまでもございません。
 そこで、この公金管理におきまして、安全性を確保するためにどのような取組を行っているのかお伺いいたします。

○巻嶋管理部長女性活躍推進担当部長兼務 公金の安全性確保のため、都は、東京都公金管理ポリシーに基づき、格付や自己資本比率等を組み合わせた基準を設定し、一定水準を上回る金融機関の預金や債券発行体の債券で運用を行っております。
 さらに、金融機関や債券発行体の経営状況の把握に努め、外部有識者の助言も得ながら、定期的に経営指標の分析、評価を行うほか、経営悪化の兆候を早期に察知するため、株価の推移等を日常的に監視しております。

○大松委員 預金や債券につきまして、一定の基準を設けて管理されているということでございますけれども、他方、この一定の基準をクリアした金融機関に預け入れることも有効であると思いますけれども、この基金は、一般家庭では貯金に当たるものでありますし、金額も大きいわけでありますから、リスクを避けるためには、やはり特定の金融機関に過度に集中させることなく、預け入れ先を分散させるということが重要であることは、このことも申し上げるまでもございません。この取組状況について伺います。

○巻嶋管理部長女性活躍推進担当部長兼務 預金の安全性の確保に当たりましては、信用力の高い金融機関に預け入れることが重要でございます。外部有識者からは、金利のある世界になったことを踏まえ、安全性のさらなる向上に向け、リスク分散の観点から預金先金融機関の一層の分散化を進めるべきとの意見をいただいております。
 それを踏まえ、基金の定期性預金による運用に当たっては、金融機関の業態や資金ニーズなどを勘案し、多様な銀行に幅広く声をかけて引き合いを実施するなどにより、効率化と分散化を図っております。その結果、第一・四半期実績においては、内訳が、都市銀行四六・八%、信託銀行二二・四%、地方銀行等一七・四%、外国銀行一三・四%となりました。

○大松委員 次に、債券についてでありますけれども、その種類は非常に様々なものがございますから、慎重に見極めていく必要があるというふうに思います。
 先ほども、山田副委員長からもご質問ありましたけれども、この外部有識者からの助言を踏まえまして、安全性に留意をして運用する債券を選んでいくべきと考えますけれども、都の見解を伺います。

○巻嶋管理部長女性活躍推進担当部長兼務 外部有識者からは、超長期債の運用を積極的に行っている一部自治体で中途売却による損失を出したとの報道もある中、都が運用期間を十年までとしていることは妥当であるとの意見をいただいております。
 それ以外にも、外貨建ての運用は為替変動による元本毀損リスクがあるため適切ではないなどの助言を得ております。
 こうした意見を踏まえ、満期保有を前提に、国債、地方債のほか、財投機関債など安全性の高い機関が発行した債券に限定し、運用しています。
 特に、金融環境の改善により国債を積極的に購入したことで、第一・四半期における国債での運用割合は、前年度の一・五%から一一・五%となり、債券種別の分散化を図りました。
 今後も、国内外の金融政策や金利動向に特段の注意を払いつつ、外部有識者の意見を聞きながら、安全性と流動性を確保した上で、一層の効率性の向上を目指した運用を行ってまいります。

○大松委員 公金は、都民の皆様方から負託された大切なお金でございますので、安全性そして流動性を前提に最大限の収益確保が得られますように、より着実に積極的に取り組んでいただくようにお願いをいたします。
 続きまして、東京都の公金収納のデジタル化について質問をいたします。
 近年、スマートフォンの普及とともに、経済のデジタル化、キャッシュレス化が進展をしております。令和六年度に東京都が実施をしたアンケート調査によれば、都内におけるキャッシュレス決済比率は六〇・七%になり、十年前と比べて約三倍に増加し、キャッシュレス化に対する都民や社会のニーズは着実に高まっております。
 こうした社会の変化の中で、税金をはじめ、都営住宅、霊園など都施設の使用料等の公金収納におきましても、多様化する決済手段に対応できるようにいたしまして、都民生活の利便性向上に取り組んでいかなければなりません。
 そこで、都はこれまで、公金収納方法の多様化をどのように進めてきたのか伺います。

○菊地会計企画担当部長DX推進担当部長兼務 都はこれまで、都民ニーズや社会動向を注視しながら、都民の利便性向上を念頭に、ATMやパソコンから二十四時間納付することができるペイジー収納、コンビニエンスストアでの収納、クレジットカード収納など、順次、公金収納方法の多様化を進めてまいりました。
 令和五年四月からは、地方税の一部税目でeL-QRと呼ばれるQRコードを使用した公金収納方法を導入しており、納付者は、納入通知書のQRコードをスマートフォン等で読み取ることにより、銀行窓口等へ訪問せずとも公金を支払うことができるようになっております。

○大松委員 収納方法の多様化が進められてまいりましたけれども、このうちeL-QRにつきましては、地方自治法の改正に伴いまして、今後は使用料など地方税以外の公金につきましても使用可能になると伺っております。
 この地方税以外の公金につきましてもeL-QRを導入することによりまして、どのような効果が見込まれているのか伺います。

○菊地会計企画担当部長DX推進担当部長兼務 eL-QRの対象となる地方税以外の公金収納は年間約百万件あり、これらの納入通知書にQRコードを印字することにより、納付者は銀行窓口等へ訪問せずともスマートフォン等で公金の支払いが行えるため、都民の利便性が高まるものと考えております。
 また、納付情報がデジタル化されるため、納付書の仕分が不要となるなど業務が省力化され、金融機関や都職員の事務負担軽減にもつながると考えております。

○大松委員 例えば、自宅に郵送されてきた請求書に印字をされているQRコードを使って、自宅でスマホから支払うことができると、こういうことだと思います。こうした窓口等への来訪を必要としない決済手段につきまして、より一層利用拡大を図ることは重要でございます。
 地方税以外の公金へのeL-QRの活用を推進すべきと考えますけれども、都はどのように取り組んでいくのか、見解を伺います。

○菊地会計企画担当部長DX推進担当部長兼務 eL-QRは、国が整備する地方税ポータルシステムを活用した収納方法であり、地方税以外の公金に活用が開始される令和八年九月から都は率先して導入し利用を順次拡大するべく、国や関係局との調整のほか、システム改修などを進めております。また、都民が利便性を実感でき、その利用につながるような効果的かつ積極的な普及啓発も検討しております。
 今後とも、eL-QR導入に向けた取組を着実に進め、都民ニーズや社会動向を注視しながら、収納方法の多様化への取組を一層推進してまいります。

○大松委員 このeL-QRを活用した公金収納につきまして、令和八年九月以降、各局と連携して着実に導入拡大を進め、都民の利便性の一層の向上につなげていただきたいと思います。
 そして、報道によりますと、ゆうちょ銀行が来年度デジタル通貨を貯金者向けに発行をするという報道がございます。このデジタル通貨は、金融商品の決済に使えると同時に、将来的には地方自治体の補助金を迅速に支給する手段としても活用することが視野に入っていると、このようになっていることでございますので、いろんな新しい技術の開発に伴いまして、経済のデジタル化、キャッシュレス化、地方行政の中にも今後さらに広がってまいります。こうした変化を先取りしながら、都民サービスの向上、都民生活の向上につながるように、このデジタル化、キャッシュレス化に取り組んでいかれるように求めまして、質問を終わります。

○国崎委員 よろしくお願いします。
 私からは、公金管理、そして公金に関する情報公開について、それぞれお伺いをさせていただきたいと思います。
 まず、公金管理から。
 都は、公金の管理運用の基本的な取組として、安全性の確保、流動性の確保、効率性の追求を三原則として掲げています。元本の安全性の確保を最重要視し、資金元本が損なわれることを避けるため、安全な金融商品での保管及び運用を行うこと、預金に当たっては金融機関の経営健全性に十分留意すること、さらに、支払い等に支障を来さないよう必要な資金を確保するとともに、想定外の資金需要にも対応できるよう資金の流動性を常に確保することとされています。その上で、安全性及び流動性を十分に確保した上で運用収益の最大化を図り、効率的な資金調達に努めることを原則としています。
 そこで、お伺いをさせていただきます。
 公金の区分は、歳計現金等、基金、準公営企業会計資金の三つに分かれていると承知しておりますけれども、令和六年度におけるそれぞれの運用残高と運用益の実績、運用先の内訳についてお示しください。また、前年度から変更点や特徴的な動きがあれば、併せてお答えください。

○巻嶋管理部長女性活躍推進担当部長兼務 令和六年度における実績について、歳計現金等の平均残高は一兆七千六百八十一億円、運用収入は十五億六千四百六十三万円、基金の平均残高は三兆八千五百四十一億円、運用収入は四十九億四千四百七万円、準公営企業会計資金の平均残高は七千九百七十六億円、運用収入は八億七千三百九十二万円でございました。
 運用における内訳については、歳計現金等及び準公営企業会計資金については預金で、基金については預金と債券で運用を行いました。
 令和五年度実績と比べて、公金全体で利回りは〇・〇三四%から〇・〇八一ポイント上昇し〇・一一五%、運用収入は二十一億一千四百四十万円から七十三億八千二百六十二万円となり、前年度の三倍を超える実績となりました。

○国崎委員 利回り、そして運用収益ともに三倍を超える堅調な成績であることが確認できました。
 次に、金融環境の変化についてお伺いをさせていただきます。
 日本銀行は、令和六年三月の金融政策決定会合において、長く続いたマイナス金利政策を解除し、十七年ぶりに政策金利を引き上げました。同年七月には〇・二五%、さらに令和七年一月には〇・五%へと引き上げています。
 日銀の植田総裁は、今後の追加利上げについて、経済や物価の動向を踏まえて判断するとしています。現在、このような金利上昇局面では、従来に比べて公金の運用環境は改善しており、より効果的な運用が可能な状況であると考えています。
 都民の貴重な財産である公金をより有効に活用していくためには、安全性を確保しつつも、効率かつ戦略的な資金の運用を検討していくことが重要と考えておりますけれども、局としてはどのような課題認識をお持ちか、お伺いをさせていただきます。

○巻嶋管理部長女性活躍推進担当部長兼務 平成二十五年に日本銀行が量的、質的金融緩和政策を開始してから、超低金利の環境が長きにわたり続きましたが、令和六年三月のマイナス金利政策の解除に続く政策金利の二度の引上げにより、金融環境は大きく好転しております。
 国内経済のリスク要因としては様々なものがありますが、特に各国の通商政策等の今後の展開や、その影響を受けた海外の経済物価動向をめぐる不確実性は高い状況が続いているとされております。
 こうした金融為替市場や国内の経済、物価への影響について十分注視しながら、金融環境の変化を捉え、安全性、流動性、効率性の観点から公金管理に取り組んでいく必要があると認識しております。

○国崎委員 ご答弁ありがとうございました。
 私たち国民民主党は、都民の手取りを増やすことを最重要な公約として掲げ、都政の最重要課題の一つと位置づけています。そのためにも、都が保有する資金を最大限に活用し、運用益を生み出すことで、教育、子育て、住宅、福祉など、都民の暮らしを支える分野にしっかりと再投資をしていくことが重要であると考えています。
 公金の運用力を高めることは、結果として都民の可処分所得を押し上げ、都民の生活のゆとりを生み出す基盤にもつながります。
 安全性を前提としながらも、資金運用の効率化、多様化を進め、都民の手取りを増やす都政の実現に向けて、さらなる工夫と取組を強く要望いたしますが、当局の意気込みをお伺いさせていただきます。

○巻嶋管理部長女性活躍推進担当部長兼務 会計管理局は、管理運用する公金が都民から預かった公の財産であることを踏まえ、最も都民の利益となるよう、金融情勢等を注視し、取り組む必要があると認識しております。
 令和七年度においては、安全性の確保を前提に、基金における債券割合を段階的に引き上げ、比較的短期の債券を組み入れて流動性を確保するほか、金利上昇を的確に捉え、利回り向上につなげるため、購入時期の計画的な分散に取り組んでいるところでございます。また、歳計現金等についても、利回り向上に向けて短期の債券の導入を開始しております。
 こうした方策により、国内外の金融政策や金利動向に特段の注意を払いながら、金利上昇の局面にも柔軟に対応できるよう、一層の安定的かつ効率的な運用に取り組むことで、運用収入のさらなる拡大につなげてまいります。

○国崎委員 ありがとうございました。今の経済環境は、運用益の最大化を図る最大のチャンスだと私たちも考えております。安全性を確保しながらも、これからも運用益の最大化にしっかりと取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げ、次の質問に移ります。
 次に、公金に関する情報公開についてお尋ねをいたします。
 我が会派では、第三回定例会において、現役世代の手取りを増やすことを最重要課題として掲げ、家計の可処分所得を確保し、投資と消費の好循環を生み出すことで東京の持続的成長を実現することが重要であると主張してまいりました。
 この実現のためには、各政策において、適切な予算執行の下で最大限の成果を上げ、その効果を都民に還元していくことが不可欠です。その前提として、都税の使い道をしっかりと情報公開して、予算執行の妥当性を検証できる仕組みを構築することが求められています。
 そのために、都には、補助金の交付先や外注先などの情報を、法律の枠組みを超えて積極的に公開すべきであると、これまでも求めてまいりました。補助金については、各局で一定の取組が進められていますが、引き続き一層の公開を進めていただきたいと考えております。
 本日は、会計管理局の事務事業質疑として、都税の使い道の情報公開という観点から、公金支出情報の公開について伺います。
 都はこれまで、情報公開の一環として、公金支出情報の公開に取り組んできました。
 まず、会計管理局における公金支出情報の公開のこれまでの実績についてお伺いをさせていただきます。

○菊地会計企画担当部長DX推進担当部長兼務 会計管理局では、都政の透明性をより高める情報公開の取組の一環として速やかな公開を進めるため、平成二十九年九月より、一般会計及び特別会計に関する原則全ての公金支出情報について、支出の翌月に公開しております。
 具体的には、支出案件ごとに担当組織、支払日、内容、支払額などの情報をホームページに掲載し、一覧表示することで検索しやすくしているほか、オープンデータとしても公開しております。
 一般会計及び特別会計の年間約五十万件の支出情報を公開しており、公開開始以降、令和七年八月分までで累計約四百万件の情報を公開しております。

○国崎委員 ありがとうございます。支出の翌日に一件ごとに公開し、また一覧表やオープンデータとしても提供している点は高く評価をいたします。
 掲載項目には日付、内容、金額などがありますが、一方で、支払先の情報は含まれていません。より高い透明性を確保するためには、これまでの情報に加えて支払先を公開することが望ましいと考えています。
 公金支出情報において、支払先を公開していない理由について見解を伺います。

○菊地会計企画担当部長DX推進担当部長兼務 公金の支払先は、修学資金の貸付けや用地移転補償の相手方など、個人情報や法人の事業活動に影響を与える情報公開条例上の不開示情報に該当する場合があることから、これに該当するか否かは、膨大な件数の案件ごとにあらかじめ各局の所管部署で確認を行い、厳格に判断する必要がございます。
 不開示情報が公開された場合は、都民の生活や事業活動に悪影響の生じるリスクがあることから、支払先を対象外とした上で情報を公開しております。

○国崎委員 ご答弁いただきました。もちろん、都民の個人情報が誤って公開されることがあってはならず、個人情報保護の観点からも非公開としている点は理解をさせていただきます。
 しかし一方で、都の施策実施に当たっては、法人への事業委託や補助、助成など、法人格を有する相手への支払いも数多くあります。こうした場合には、法人名で公開しても支障はないと考えます。
 支払先が法人の場合に限り、法人名を公開することはできないのか見解を伺います。

○菊地会計企画担当部長DX推進担当部長兼務 法人に対する公金の支払いの中には、例えば不動産賃貸借契約など、公にすることにより、当該法人等の競争性または事業運営上の地位その他社会的な地位が損なわれるおそれがある案件などがあり、支払先について、事業活動情報など、情報公開条例上の不開示情報に該当する場合がございます。
 そうした不開示情報を公開した場合は、法人の事業活動や都の事業運営に悪影響が生じるリスクがございます。そのため、あらかじめ一つ一つの案件ごとに各局の所管部署で確認を行い、厳格に判断する必要がございます。
 こうしたことから、公金支出情報の公開に当たりましては、全ての案件を一律かつ速やかに公開するため、現在、法人を含め支払先を対象外とした上で情報を公開しております。

○国崎委員 ありがとうございます。一連のご答弁もありました。現時点で、迅速な公開と、そしてまた全件一律の公開の両立が難しいとの答弁もありましたが、私は必ずしも両立を目指す必要はないと考えております。丁寧な確認や厳格な判断を行うことは当然であります。そのために時間を要するのも理解しています。
 しかし、だからといって支出先が非公開のままでよいとはなりません。毎月の公表にこだわらず、しっかりと時間をかけて確認し、公開できるものは全て公開していくことが重要だと考えております。仕分には労力を要しますが、不開示情報に該当しない支払先も多くあるはずだと思っております。
 都民が納めた税金の使い道を最後まで追える仕組みを整えることこそ、都政への信頼の基盤であり、予算執行の妥当性を検証できる仕組みづくりは極めて重要だと考えております。したがって、法人への支出については支払先名の公開を原則とし、速やかに制度改正、運用改善に着手するよう強く求めて、質問を終わります。ありがとうございました。

○平田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了といたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○平田委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で会計管理局関係を終わります。

○平田委員長 これより財務局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○稲垣経理部長DX推進担当部長女性活躍推進担当部長兼務 先日の委員会におきまして要求のございました資料につきましてご説明を申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の財政委員会要求資料をお開きいただきたいと存じます。
 最初に、一ページお進みいただきまして、目次をご覧ください。資料は記載のとおり九件でございます。
 一ページをご覧ください。要求資料第1号でございます。
 平成二十七年度からの第二次主要施設十か年維持更新計画におけます令和三年度までの概算事業費の実績と、令和四年度からの第三次主要施設十か年維持更新計画の概算事業費をお示ししたものでございます。
 二ページをご覧ください。要求資料第2号でございます。
 令和三年度から令和七年度までの五年間におけます各種基金の年度別推移を、二ページから三ページにかけましてお示ししたものでございます。
 四ページをご覧ください。要求資料第3号でございます。
 令和二年度から令和六年度までの五年間におけます財務局所管普通財産として引き継がれました土地の件数及び面積をお示ししたものでございます。
 五ページをご覧ください。要求資料第4号でございます。
 平成二十七年度から令和六年度までの十年間におけます財務局所管普通財産のうち、土地の活用実績をお示ししたものでございます。
 六ページをご覧ください。要求資料第5号でございます。
 令和七年九月十九日現在におけます都内の公契約条例等を制定している自治体をお示ししたものでございます。
 七ページをご覧ください。要求資料第6号でございます。
 省エネ・再エネ東京仕様につきまして、令和二年度から令和六年度までの五年間におけます財務局施行の都有建築物の改築等のうち、設計における導入実績と令和六年度の竣功実績などをお示ししたものでございます。
 八ページをご覧ください。要求資料第7号でございます。
 令和二年度から令和六年度までの五年間の工事における総合評価方式競争入札と価格競争入札の契約件数、不調件数、不調率、平均落札率、平均希望者数、平均応札者数及び工事成績評定平均点をお示ししたものでございます。
 九ページをご覧ください。要求資料第8号でございます。
 東京都入札監視委員会におけます業界団体との意見交換会につきまして、令和六年度の開催実績をお示ししたものでございます。
 一〇ページをご覧ください。要求資料第9号でございます。
 工事におけますインフレスライド条項に基づく請求件数につきまして、令和六年度の実績をお示ししたものでございます。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○平田委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含め、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○山口委員 私からは、東京都社会的責任調達指針について伺います。
 都は、令和六年七月に東京都社会的責任調達指針を策定し、本年四月から一部の契約で適用を開始しております。調達指針の趣旨を見ますと、経済合理性のみならず持続可能性にも配慮した調達を行うことを通じて、都の調達にとどまらずに、企業の調達においても、環境、人権などの各分野で望ましい慣行を広げていくことであり、そして公共調達の分野において、こうした取組を都が率先して進めていくこと、これは持続可能な社会実現に向けて大変意義のあるものだと考えております。
 まだ始まったばかりの制度ではありますが、この調達指針の目的、これをしっかりと実現していくためには、指針の不遵守に関する通報を受け付ける通報受付窓口、これを適切に運用していくことが重要だと考えております。
 そこでまず、今年度開設した通報受付窓口の運用状況について伺います。

○須藤契約調整担当部長 都は、調達指針の適用開始に合わせ、調達指針の不遵守に関する通報を受け付け、不遵守を理由として生じた問題に関して改善に向けた取組を促していくための通報受付窓口を開設いたしました。また、個々の通報案件処理の中立性、公平性を高めるため、有識者で構成される助言委員会を設置し、専門的見地から助言をいただくこととしております。
 本年四月以降に公表した財務局契約案件から調達指針の適用を開始したところであり、開設から現在までに寄せられた通報はございませんが、通報があった際に適切な対応が取れる体制を整えております。

○山口委員 ありがとうございます。今、答弁にありましたとおり、通報受付窓口の開設に合わせて、外部有識者からしっかりと助言をいただく仕組み、これも構築しているということで、通報案件の処理に当たっては、中立性、公平性が確保されているんだということが分かりました。
 一方で、指針の不遵守と思われる事実があるのにもかかわらず、通報によって、通報者自身が不利益をかぶってしまうことなどを恐れて通報に踏み出せないということも懸念されます。
 そこで、通報受付窓口の運用に当たって、通報者自身の個人のプライバシーを守るためにどのような配慮を行っているか伺います。

○須藤契約調整担当部長 通報に当たりましては、通報内容の信頼性を担保し、その後の処理プロセスの実効性を確保する観点から、本名及び連絡先等を明記する必要がありますが、通報者に係る情報は、原則外部には公開しないこととしております。また、通報への対応において匿名を希望した場合には、通報者の特定につながり得る情報も含め、調査等の対象となる事業者及びその関係者に対して開示しないこととしております。

○山口委員 ありがとうございます。通報者自身の個人情報や特定につながり得る情報が、適切にしっかりと守られる仕組みとなっていることが分かりました。
 冒頭申し上げたとおり、まだ始まって間もない制度であるということもあり、調達指針の実効性確保に向けては、こうした情報の取扱いも含めて制度の存在や仕組みを広く事業者や都民に知っていただく、こういったことが必要であると考えております。
 そこで、この取組に対する理解促進、これをしっかりと図っていくために、これまでどのような周知を行っていたのか、また今後の展開を伺います。

○須藤契約調整担当部長 令和六年七月に調達指針を策定して以降、その趣旨や背景、望ましい取組事例等を説明した解説版を公表するとともに、オンライン説明会や業界団体等を通じた周知に取り組んでまいりました。また、通報受付窓口の開設に当たりましては、窓口をより利用しやすいものとするため、通報手段や通報に必要な情報のほか、通報者の個人情報の取扱い等についてまとめた概要資料やリーフレットなどをウェブサイトに公開しております。
 今後も、業界団体等を通じた周知を継続するとともに、通報を受け付けた場合には、概要や処理状況等について適切に情報公開を行い、調達指針の一層の理解促進に取り組んでまいります。

○山口委員 ありがとうございます。これまでも、業界団体等への説明会をはじめ、様々なチャネルを使って丁寧な周知に取り組んでおり、そしてまた、今後、通報案件が発生した場合には適切に情報公開も行っていく、そういったことでありました。
 制度の概要を知ってもらうだけではなくて、通報したらどういった処理が行われていくのかについても、しっかりと実例を公開していくこと、これがとても非常に重要であると考えております。
 引き続き、調達指針の実効性確保のため、事業者や都民への理解促進に努めてもらうことを要望して、質問を終わります。

○岩佐委員 立憲民主党・ミライ・ネット・無所属の岩佐です。
 私からは、物価高騰対策と、そして水道料金の無償化についてお伺いをいたします。
 まず、物価高騰対策についてお伺いをいたします。
 この四月から九月までの物価高騰緊急対策事業を、さらに十月から十二月まで延長したというところでございますけれども、今回に関わる補正予算を編成しなかった理由についてお伺いをいたします。

○佐伯主計部長 物価高騰緊急対策事業につきましては、国の経済対策の動向等が不透明である中、価格転嫁が難しい医療機関等の下支えを迅速に行うため、既定の予算で支援期間を十二月末まで延長することといたしました。

○岩佐委員 この十二月までというのは理解をいたしました。
 この中で、まだ物価高が続いていますし、とてもこの十二月末までで今の物価高が急に収まるということは、私はないのではないかなと認識をしています。恐らく、都でも同じ認識なのかなというふうに感じていますけれども、そうした中で、この物価高の緊急対策事業、これ十二月末なんですが、この年度、十二月以降、一月以降のスケジュールだったり、物価高の対策が今、全く見えない状態なんですけれども、この部分というのをどのように考えているのか。私は実施すべきかなと、さらに加えて物価高の対策もすべきかなと感じていますけれども、その見解についてお伺いをいたします。

○佐伯主計部長 都はこれまでも、物価高騰の影響から都民生活や中小事業者等を守るため、当初予算におきましてセーフティーネット支援や賃上げ等の取組への支援など重層的な対策を講じ、着実に実施しております。

○岩佐委員 この一月以降のスケジュールを聞いたところでございますけれども、今までの当初予算という部分のところで、なかなか答弁がかみ合わないなというところであります。
 ただ、今、一つ重要な答弁があったんですが、当初予算においていろいろな取組をしましたよというものがありました。この当初予算というのは、都民が納めた税金を、都民が選んだ都議会がしっかり使われているか精査をして、かつその中で進めているものになります。今回の四月から九月までの物価高騰緊急対策事業、これが大体百五十三億円、その中でさらに十月から十二月までということで、単純計算でいうと七十億から八十億ぐらいかかるわけであります。
 その金額部分というのは、この七十億、八十億は補正予算で計上していないので、どこからこの部分を持ってくるかというのも、これもなかなか見えないところであります。やはり都民サービスが減るかもしれないですし、この部分というのが全く見えない中で、やっぱり今回のように七十億から八十億というのが議会を通さずに動かしてしまうのであるならば、やっぱり民主主義の根幹にも関わるところで、例えばこの当初予算で決めたものが動かしてしまうわけになってしまうわけですね。そういった部分で、今後もより丁寧な行政運営をしていただきたいと、この部分は要望いたします。
 もう一点、今、この物価高騰、続いているところでございますけれども、先週から新たな内閣が発足をいたしました。国の経済対策の動向があって、その中で足りない部分に関しては各地方自治体で、さらにこの東京都だったら東京都二十六市、各地方自治体だったらさらに二重三重で物価高の対策を地域に合わせてしていくというのが私の中でベストだと考えていますけれども、まだこの国の経済対策というのが全く見えない中で、今後、例えばもうこれはやってくれるとは思うんですが、都としてもしっかりこの物価高の対策、していくべきだなと感じているんですが、どのような形で、講じる場合には、スケジュールとして進めていくのかお伺いをいたします。

○佐伯主計部長 都はこれまでも、都民や事業者が不安を抱えている状況を踏まえ、物価高騰緊急対策事業の支援期間の延長など、重層的な物価高騰対策を講じてきております。
 こうした対策を着実に実施することで、都民生活等を支えてまいります。

○岩佐委員 この国の状況も注視をしながら、連携するところは連携をしながら、できる限り早急に、また物価高対策、お願いをいたします。
 もう一点、水道料金の基本使用料の無償化についてお伺いいたします。
 今、物価高の対策も、この手続論という部分では、ちょっと私としてはもっと丁寧な必要があるのかなと思いましたが、この部分は予算がついたという部分ではいいと思うんですが、水道料金の基本使用料の無償化に関しては、この十月で基本的には一回切られると。
 東京都としては物価高が続いているという認識ですが、一方のこの部分は切って、一方のこの部分は続けて、この水道料金の部分はなくなってしまうというところでありますので、今回もちょっとまず、今回の基本料金の無償化によって、まず具体的にどのような政策効果を見込んでいたのか、これ、補正でも伺っているところですが、改めて伺いたいと思います。

○佐伯主計部長 今回の水道料金の基本料金を無償とする取組につきましては、熱中症の発生場所として住居が最も多い中、都民のエアコンの適切な利用を促進し、この夏に予想された猛暑におきましても、都民が安心して暮らせる環境を整えていくことを目的に実施することとしたものでございます。
 具体的には、今回の取組によりまして、多くの家庭が利用する口径二十ミリメートルの場合、四か月で一世帯当たり五千円程度の軽減効果を見込んでおりまして、これは、仮に十八畳用のエアコンを夜間に一時間追加で利用する場合に負担する金額と同程度と試算をしております。

○岩佐委員 ありがとうございます。あしたで一応終わるというところでございますけれども、エアコンを夜間に一時間追加で利用する場合の金額と同程度の試算というのが、これ、都の考えである部分だと思うんですが、最終的にあしたで終わるので、これから検証していただきたいと思うんですけれども、私、あくまで私見では、都民のほとんどの方は、あくまでこの物価高の対策として認識しているのかなと。水道料金が無償化になったから、エアコンを夜一時間使おうという方はなかなか少ないのかなというふうに感じています。
 そういった意味で、物価高の対策でありますから、その認識として、この水道料金の引下げ、暑さ対策というところですけれども、この物価高対策という観点から、今後も継続すべきと、私は実施するべきと考えていますけれども、この部分の都の見解をお伺いいたします。

○佐伯主計部長 水道料金の基本料金を無償とする取組につきましては、物価高騰の影響により、実質賃金がマイナスの状況が続く中、この夏の猛暑から都民の命と健康と暮らしを守るため、この夏場の四か月分に限った臨時的な特別措置として実施しているものでございます。

○岩佐委員 ありがとうございます。今、猛暑から都民の命と健康と暮らしを守るために四か月分にしましたよというのは分かったところです。これから寒くなるんですが、当然寒さであったり、例えば高齢者であったり、障害者であったり、本当に命に関わるところであると思いますので、今後の部分もしていただきたいという部分もありますし、あと今までずっと、夏は毎年暑かったのですが、今回に限ってやったという部分に関しても私は気になるところです。
 この部分がなぜこのタイミングでの補正予算の打ち出しになったのかというのと、今後、そういった物価高の対策も含めてこういった対策というのはしていかないのかどうか、この部分も含めてお伺いをいたします。

○佐伯主計部長 熱中症予防のためには、この夏に予想されていた猛暑におきまして、都民がエアコンを適切に利用することが重要でございまして、物価高騰の影響により、実質賃金がマイナスの状況が続く中、都民の光熱水費の負担にも配慮が必要でございました。
 こうした観点から、都が独自になし得る迅速な対策といたしまして、この夏に限った臨時的な特別措置として四か月分の水道料金の基本料金を無償とし、家庭の光熱水費を軽減することといたしました。

○岩佐委員 そういった、今、答弁にありましたけれども、この物価高騰の影響により、実質賃金がマイナスの状況が続く中、都民の光熱費の負担にも配慮が必要だったというところで、当然それはこれからも必要なところだろうと思いますので、ぜひとも今、都民が苦しい中で、来月からまた水道料金上がるというのはちょっと厳しいところだと思いますので、都民の生活を下支えする物価高の対策、それから議会に対しても丁寧な行政運営をお願いいたします。
 以上で終わります。

○藤崎委員 よろしくお願いいたします。
 私から、工事契約における不調対策について、さらには都有地の活用について、この二点、大枠二点についてご質問をさせていただきます。
 まず初めに、工事契約における不調対策についてお伺いをさせていただきます。
 私の地元の墨田区でも、公共工事の不調が増えているとの声がございます。
 公共工事は、民間工事の需要の影響も受けると思いますが、人手不足や物価高騰など、不調となる要因は工事案件ごとに様々であると思います。社会動向も捉えながら、公共発注者として適切に対応していくことが重要であると考えます。
 そこでまず、都発注工事における近年の不調率の推移と、不調を防ぐためにどのような対応を取っているのかお伺いをさせていただきます。

○須藤契約調整担当部長 知事部局等において発注した工事の近年の不調率は、令和元年度の一八・五%をピークに低下傾向にありましたが、令和五年度以降上昇に転じており、令和六年度の不調率は、前年度から二・六ポイント増の一六・五%となっております。
 都は、不調対策として、工事の施工時期の平準化や、最新の実勢を踏まえた予定価格や適正な工期の設定など、事業者が入札に参加しやすい環境づくりに取り組んでおります。

○藤崎委員 今、答弁がございましたとおり、都の工事においても、ここ数年不調率が高まっているとの状況であることが分かりました。
 こうした状況も踏まえ、都は不調対策として、施工時期の平準化や、最新の実勢を踏まえた予定価格、適切な工期の設定などに取り組んでいるとのことでしたが、これらの取組内容について、それぞれ詳細に伺っていきたいと思います。
 まず、工事の施工時期の平準化について、これまでの取組状況と今後の取組状況についてお伺いさせていただきます。

○須藤契約調整担当部長 施工時期の平準化につきましては、現場の稼働状況に着目し、年度の平均稼働件数に対する閑散期に当たる四月から六月の平均稼働件数の割合を指標とし、令和八年度に建築業種及び土木業種は九〇%、設備業種は八〇%とする目標を設定しております。
 令和六年度の実績を現在の目標値を設定した令和三年度と比べますと、債務負担行為や繰越しの活用などにより、建築業種が七九%から八八%と九ポイントの上昇、土木業種が八九%から九一%と二ポイントの上昇、設備業種が七四%から七九%と五ポイントの上昇となっており、三業種ともに目標達成に向けて着実に取組が進んでおります。
 引き続き、各局と連携しながら、平準化の取組を推進してまいります。

○藤崎委員 工事の施工時期の平準化については、技術者や資機材の効率的な活用や中長期的な担い手の確保などにも資する取組であり、都が数値目標を定め、これまで着実に取り組んできたことを評価させていただきます。引き続き、全庁を挙げて取組を進めていただきたいと思います。
 次に、予定価格や工期の設定についてですが、昨今の資材価格の高騰や過去に例のない猛暑等、建設業界を取り巻く厳しい状況を踏まえて不調対策をすることが重要ではないかと考えております。
 不調対策として、都は予定価格や工期を具体的にどのように設定しているのか、また今後どのように取り組んでいくのかお伺いをさせていただきます。

○三宅技術管理担当部長検査技術担当部長兼務 予定価格につきましては、可能な限り実勢を反映することが重要であり、最新の公共工事設計労務単価、資材単価及び見積価格等を用いて設定しております。
 このうち、資材単価につきましては、令和六年からは、コンクリートなどの主要資材に加え、内装材などの一般資材についても毎月改正することとしております。
 工期につきましては、工事内容や施工条件などを適切に反映することが必要でございまして、国の工期に関する基準を踏まえ、週休二日の確保や猛暑による作業不能日数等も考慮して設定しております。
 このような基準類の改正につきましては適宜周知を図ってまいりましたが、今後は、これに加えまして、積算や工期等の設定に当たり注意すべきポイントの整理を行い、関係局や区市等で構成される協議会を通じて共有してまいります。

○藤崎委員 都が、不調対策のため様々な取組を行っていることが分かりました。
 建設業界では、深刻な人手不足や資材高騰など、近年の建設業界を取り巻く厳しい状況が続いているため、引き続き事業者が入札に参加しやすい環境づくりを都が率先してやっていただくことで、各自治体にも波及していくと思いますので、取り組んでいただくことを要望させていただきます。
 続きまして、都有地の活用についてお伺いをさせていただきます。
 東京都においては、有効に活用できる土地が限られており、とりわけ未利用公有地は、今後の都市政策や地域の行政需要に応えていく上で極めて重要な資源でございます。私もこれまで、区議会議員として公有地の有効活用に力を入れてまいりました。その際、区との様々な意見交換を通じて、活用の在り方や手続の課題など、幾つかの問題意識を持つようになりました。
 こうした経験を踏まえて、本日は、都有地の活用について質問をさせていただきます。
 いうまでもなく、都有地は都民共有の貴重な財産であり、その時々の行政需要に的確に対応させつつ、財産としての価値を最大限に発揮させることが重要でございます。
 そこでまず、確認をさせていただきますが、財務局に引き継がれた都有地を活用するに当たっての基本的な検討の流れについてお伺いをさせていただきます。

○松井財産運用部長 庁内各局における行政利用を終え、財務局に引き継がれた都有地は、原則として都の行政施策としての利活用を検討し、庁内各局に対して利用意向を照会いたします。照会の結果、利用意向のある局があれば当該局へ所管替えし、引き続き庁内での行政利用に供しますが、庁内での利用の見込みがなければ地元区市町村へ情報提供し、公用、公共用途での活用意向を確認いたします。その上で、区市町村における需要もない場合には、民間への貸付け等を検討いたします。

○藤崎委員 財務局に引き継がれました土地につきましては、まず都庁内における行政利用の可能性を検討し、都として活用の予定がない土地については、地元の区市町村に情報提供を行い、活用の意向を確認するということが分かりました。
 私の地元でもございます墨田区にも、都が活用の予定を持たない土地として情報共有された箇所が幾つかございます。
 そこで、次にお伺いしますが、地元区市町村が都有地の購入意向を示した場合、都はどのような手続で進めるのか、具体的に伺います。

○松井財産運用部長 都における具体的な利用計画がない都有地につきまして、地元区市町村から購入希望があった場合には、随意契約により売却を行っております。
 このため、まず対象となる都有地の具体的な活用用途の公共性について当該区市町村に確認いたします。また、並行して、対象となる都有地の境界や地歴を確認し、必要に応じて土壌汚染や地下埋設物の有無の調査を行うなど、売却に当たり必要な事項の確認を進めます。
 こうした経過を経て、区市町村への売却が妥当である場合には、改めて当該区市町村から用途を明示した申請を受けまして、土地売買契約を締結いたします。

○藤崎委員 まず、具体的な活用用途の公共性を確認し、並行して土地に関する各種の調査を行い、その後に売買契約を締結という手続の流れであることを確認させていただきました。
 ただいまのご答弁にあったとおり、都有地を区市町村に売却する際の契約は随意契約であるため、活用用途を確認しながら丁寧に手続を進める必要があることは理解をさせていただいています。一方で、地元の区からは、この点に関して悩ましい課題があるとの声も聞いております。
 都は、あらかじめ区市町村に対して活用用途の確認を行うということなんですけれども、区市町村の立場からすると、そもそも都有地を活用できるのか、その見通しが立たなければ具体的な行政計画を立てることが難しいとの意見がございます。
 こうした区市町村側の意見について、都としてはどのように考えているかお伺いをさせていただきます。

○松井財産運用部長 都といたしましては、庁内において具体的な活用予定がない土地のうち、一定規模以上のものにつきましては、都有地活用推進本部を通じて、地元区市町村に対して定期的に情報提供しております。
 こうした土地につきまして、区市町村から活用に向けた事前相談があった際には、計画構想段階の事案であった場合でも適切に対応しております。
 今後とも、地域における行政課題の解決に資するよう、区市町村との連携を密にし、都有地の有効活用に取り組んでまいります。

○藤崎委員 区市町村に情報提供した土地の活用に関する事前相談については、計画構想段階であっても適切に対応していただけるとご答弁をいただきました。
 都が最終的に売却を決定するに当たっては、具体的な活用用途を確認していることが当然の前提ではありますが、まだ計画が固まっていない段階からでも都が相談に応じる姿勢を示していくことは、区市町村にとっても大変有益なことであると思います。
 今後とも、都有地を可能な限り都区双方のメリットにつなぐ形で有効に活用していただくためにも、区市町村との緊密な連携を一層図っていただくことを強く求めまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○北口委員 それでは、私からは、新公会計制度について少しお伺いをさせていただきます。
 さきの第三回定例会における委員会におきましては、都議会公明党が導入を主導した、この新公会計制度を活用した事業評価について質疑を行いました。その中で、都から、今後さらに活用を推し進めていくとの答弁をいただいたところでございます。
 本日は、その議論をもう一歩進めて、具体的な事例を交えながら、この新公会計制度の実際の活用状況や、さらなる活用促進に向けた取組について、より掘り下げてお伺いをしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 道路や橋梁、上下水道、庁舎をはじめとする都の公共インフラにつきましては、その多くが高度経済成長期や平成初期に整備をされたものでございます。都の公有財産の築年数を見ると、令和六年度末時点で築三十年超えが六割を超えるなど、今日その老朽化が進行しております。その計画的な維持管理、更新を進めていくことが極めて重要でございます。
 その際に鍵となるのが、この新公会計制度の視点から把握可能となる減価償却費を用いた老朽化率などの客観的なデータを踏まえて、維持更新の必要性やその時期を判断していくことが重要であろうというふうに考えております。
 そこで、都有施設の維持更新に当たりまして、事業評価において新公会計制度をどのように活用しているのか、具体的な事例も交えてお伺いをしたいと思います。

○佐伯主計部長 都有施設は、都民サービスの拠点であるとともに、災害発生時には防災拠点となるなど重要な役割を果たしており、将来の財政負担を踏まえつつ、計画的かつ効果的に維持更新を行っていくことが重要でございます。
 こうした観点から、都は、新公会計制度によって得られる資産のストック情報や減価償却費などのフルコスト情報を事業評価の分析ツールといたしますことで、都有施設の適切な維持更新の促進に活用してまいりました。
 具体的には、これまでも、令和四年度予算におけます福祉園の改築や令和六年度予算におけます東京武道館の改修ではストック情報を活用し、老朽化率の分析結果などを踏まえ、計画的な維持更新を図ることといたしております。

○北口委員 具体的な事例を交えてのご答弁ありがとうございました。
 公共インフラの維持更新に当たりましては、新公会計制度の活用により得られた客観的なデータを踏まえながら進めているとのことであります。
 こうした客観性の高い判断を積み重ねていくことは、限られた財源を有効に活用し、都民生活の安全を確実に守る上で不可欠でございます。
 今後とも、この新公会計制度の活用を一層推進し、公共施設の的確なマネジメントと持続可能な都市基盤の整備へとつなげていただきたいというふうに考えております。
 今年で、この新公会計制度の導入から二十年を迎えることになります。この間、財務局が主体となり、この事業評価のプロセスを通じて各局における財務諸表の活用を促し、その成果は予算編成や事業運営に着実に生かされているものというふうに承知をしております。一方で、担当者の習熟度の差なども影響し、各局における活用状況については一定の濃淡も見受けられるところでございます。
 そこで、この新公会計制度の活用をさらに進めていくためには、各局の活用レベルを底上げしていくということが重要というふうに考えます。事業評価において、財務局としてどのように各局の取組を推進しているのか見解を伺います。

○佐伯主計部長 効率的で実効性の高い施策の構築に当たりましては、事業評価の取組におきまして、ストック情報やフルコスト情報に基づく分析など、新公会計制度の活用に一層取り組んでいくことが重要でございます。
 こうした観点から、各局におけます新公会計制度のさらなる活用に向けまして、財務局では、会計管理局と連携した職員向けの説明会などを開催し、新公会計制度を活用した分析手法などをまとめたマニュアルの周知を行うほか、評価の取組による優良事例を展開しております。
 今後とも、こうした取組を通じまして、新公会計制度の一層の浸透のため、各局の取組を後押ししてまいります。

○北口委員 各局の活用レベルの一層の底上げこそが、この新公会計制度のさらなる活用の成否を左右する大きな要素であるというふうに考えております。
 財務局におかれましては、会計管理局とも連携をし、効果的な制度の活用促進に向けた取組を一層推進していただきまして、各局が効果的に施策を構築できるよう、さらなる取組を求めまして、質問を終わります。

○竹内委員 よろしくお願いします。日本共産党の竹内愛です。
 まず、社会的責任調達指針についてお伺いをいたします。
 東京都が令和六年七月に策定いたしました東京都社会的責任調達指針は、都が発注する工事や物品などの全ての契約を対象に、契約の際に元請事業者が誓約書を提出することで、元請事業者も下請事業者も含めて、各種法令遵守と併せて、この本指針が示します水準の遵守を求めるものとなっています。
 また、東京都としてもその責任を果たすということで、先ほどもありましたけれども、今年四月以降の契約に適用をされております。現在は経過措置として、段階的にということで、財務局契約第一課及び第二課における案件のみが対象となっているということでした。
 まだ始まったばかりということではありますけれども、運用開始からこれまでに遵守のない事業者などについて通報があったかどうか、まずここから確認をさせていただきたいと思います。

○須藤契約調整担当部長 本年四月以降に公表した財務局契約案件から調達指針の適用を開始したところであり、開設から現在までに通報受付窓口に寄せられた通報はございません。

○竹内委員 まだ始まったばかりと、四月の契約からの適用ということなので、そうかなと思います。
 指針では、この運用や通報への対応として、有識者から助言を受ける助言委員会とともに通報受付対応点検委員会を開催するとなっておりますが、点検委員会のメンバーというのは現在も公表されておりません。現場の実態を把握しており、労働分野に詳しい団体や個人の任命をぜひ進めていただきたいなというふうに思っています。既に制度の運用が始まっておりますので、早急に体制を取っていただいて公表していただきたいなというふうに思っています。
 まだ通報がない状況ではありますけれども、じゃ通報があった場合、どういう対応をするのかということで、賃金や工事費の未払いなど、その社会的責任調達指針の不遵守に関する通報があった場合はどのような対応を行うのか、具体的にお示しください。

○須藤契約調整担当部長 建設業者における不払い等の法令違反行為の事実確認は、所管行政庁の権限と責任の下で行われるものでございます。その上で、調達指針においては、下請法などの取引関係法令等の遵守を義務的事項に設定しております。
 通報受付窓口を通じて不遵守の事実が確認された場合には、都は受注者に対し、不遵守の改善に向けた取組を求めることとしております。

○竹内委員 この指針では、東京都が受注者に対して、不遵守があった場合にどのように働きかけを行うのかということを具体的にしている、明確にしているということが非常に重要だというふうに思っています。
 そこで、先ほどもありましたけれども、周知について、私も大事だなというふうに思っていたので、どうなっていますかということをお聞きしようと思っていたんですが、先ほど質問がありましたので、こちら割愛をさせていただいて、ただ周知について、今現在、様々やられているというお話だったんですけれども、受注事業者だけでなく下請や現場従事者に届くことが大事だというふうに思いますので、やはりそういう人たちにちゃんと届いているかどうかということも確認をしていただきたいなというふうに思いますし、指針にあります、例えば廃棄物処理ですとか汚染などは、工事現場の周辺で被害を受けた方が通報できるようにするということが大事だというふうに思っていますので、現在も担当部署で対応されていると思うんですが、これは関係する方だけじゃなくて、やっぱり広く都民の方々が知っているということが大事だと思いますので、幅広い周知をぜひ検討していただきたいということをお願いしておきたいと思います。
 次に伺うんですけれども、調達指針の不遵守に関わる通報手段についてなんですが、これ、メールと郵送でということなんですけれども、電話での受付も検討するべきではないかなと思うんですが、その辺はいかがでしょうか。

○須藤契約調整担当部長 通報受付窓口への通報につきましては、通報内容の信頼性を担保し、その後の処理プロセスの実効性を確保することが重要であることから、氏名等や該当する契約に関する情報、不遵守の具体的事実などの必要事項を記載して、専用のメールアドレスに送信、または都の指定する場所へ郵送していただくこととしております。

○竹内委員 確実性がある通報を受けるということでは、電話だとその後の連絡の取り方が難しくなったりするということもあると思うんですけれども、やはり相談する側からすると、通報する側からすると、まずは、こういうことが起きているんですけどということで、話を聞いてもらいたいってことがあると思うんです。それが通報に値するのかどうかということも知りたいというふうに思うんです。なので、やはりいろいろな手段を考えていただきたいなというふうに思います。
 郵送した後、恐らく電話でのやり取りもすると思うんです。なので、その第一報のときも電話での対応もできるように、対面での通報窓口、ここもぜひ設置していただきたいと思うのと、こちらのホームページで社会的責任調達指針というのを検索すると、Q&Aが出てくるんですね。このQ&Aが、昨年の十月十日付になっているんです。この間、その説明会なども開いているとのことなので、そこで出てきた質問なんかもこのQ&Aに加えていただくとか、変わっている、新しく規定されている、そのときには決まっていなかったことが決まっているということもあると思うので、ぜひこうしたことも随時更新をしていただきたいなということをお願いしておきたいと思います。
 次に、要求した資料から幾つか質問をしたいと思います。
 まず、公契約条例についてです。
 公契約条例は、公共工事や様々な公共サービスを行うために、国や自治体などが民間事業者と結ぶ契約の際、その業務に従事する労働者の賃金や労働条件を適正に保障する制度として全国での導入が広がっています。公共工事で働く建設労働者の低賃金や公務労働を担う非正規雇用の職員など、不安定かつ低処遇という実態が浮き彫りとなって、この官製ワーキングプアを改善するということも期待をされております。
 こうした課題を改善する取組として条例の制定が進んでいるんですけれども、今日、要求した資料にありますが、都内でも市区での導入が拡大をしております。私の地元の板橋区でも、記載ないんですけれども、今、制定に向けた検討が始まっていまして、ほかの自治体でも恐らく数は増えていくんではないかなというふうに思っています。
 この賃金の適正化などを目的とする公契約条例の制定が都内の自治体で増えていることについて、東京都としてどのように認識をされているかということをお伺いしたいと思います。

○須藤契約調整担当部長 いわゆる賃金条項は、当該自治体が締結する契約案件に関して、従事する労働者に相当程度以上の賃金を支払うことを義務づけるものであり、当該条項を有する公契約条例が、各自治体の権限の下で、地域の実情を踏まえ独自に制定されているものと認識しております。

○竹内委員 地域の実情を踏まえということですが、都内の自治体で増えているということなんです。なので、これはやはり全都的な課題だということだと思うんですよ。そうなると、やはり東京都はどうなのかということが問われると思うんです。
 各自治体では、この下請や現場従事者に対して最低賃金以上の賃金を保障するために導入しているわけで、東京都の公共事業においては、それをやらなくていいのかということになります。
 先ほども質疑しましたけれども、社会的責任調達指針では、最低賃金以上の賃金の支払いを義務とするとありまして、また推奨事項として、調達関連事業者は、労働の価値に見合った、生活に必要なものを賄うことができる水準の賃金、報酬の支払いに努めるべきというふうに書かれていまして、東京都自身が最低賃金では不十分であるんだということを求めているわけです。これは、推奨するだけじゃなくて、やはり東京都として公契約条例で担保するということが東京都の社会的責任を果たすことになると考えますので、これ、ぜひ検討していただきたいというふうに思います。強く求めておきたいと思います。
 次に、工事における入札状況についてです。
 まず、先ほどもありましたけれども、入札不調についてお伺いしたいと思います。
 資料を見ますと、不調件数、先ほどもありましたけれども、ばらつきはあるんですけれども、不調率でやや増加傾向にあるということが分かります。特に、競争入札の令和六年度は、件数でも前年比で八十四件の増、不調率も約三ポイント上昇しています。総合評価方式では、件数は前年を下回っているんですけれども、不調率では令和五年度と比べるとやや上回る結果となっています。
 こうした不調率の高まりについて、都はどのように分析をしているのかお伺いをいたします。

○須藤契約調整担当部長 不調の要因は、案件ごとに様々であり、例えば資材価格の高騰や技術者及び技能者の人手不足なども影響しているものと認識しております。

○竹内委員 先ほども、ほかの委員の方からもありましたけれども、やっぱりその資材の価格の高騰ですとか人手不足というのが、もう本当に深刻な状況だというふうに思うんです。そのことが、やはり不調率にも表れているんじゃないかなというふうに思います。都の方も、そう認識しているということでした。
 今後、適正な競争が担保されないことですとか、まあまあ、そういうことが起きているわけですけれども、また工事そのものが施工できないということにもなりかねないと、今はそういうことで分析しているわけですから、それをどう施策に生かすのかということが問われていると思います。
 続けてお伺いしますけれども、工事成績評定平均点というのも出していただいています。こちらは、総合評価方式と価格競争で三ポイントほどの差が出ているわけなんですが、この差について、どういう認識をお持ちなのかお伺いをいたします。

○須藤契約調整担当部長 総合評価方式は、特に履行品質の確保が必要な案件などについて、価格に加え、事業者の技術力を踏まえて落札者を決定する方式でございますので、総合評価方式を適用した案件は、価格競争による案件と比較し、工事成績評定点が相対的に高くなる傾向にあると認識しております。

○竹内委員 総合評価方式の方は、そもそもが品質管理、品質の確保ということがもう入っているから、評定として高くなるのは当然だということなので、それはそうなのかなと思うんですけど、要するに、やはり品質の確保ということを位置づけることで、よりよい工事ができるということだと思うんです。
 先ほど紹介しましたけど、不調率の改善ということで、入札に参加しやすい環境の整備というのを進めていると思います。この中で、総合評価方式の適用拡大ですとか、制度の見直しも図られてきました。今いわれたように、やはり品質の確保については、総合評価方式の方が高い傾向にあるということが分かっているわけですので、さらにこの総合評価方式の拡大、適用拡大、これを進めていただいて、事業者支援や人材確保、育成のための取組を急いで進めていただく必要があると思います。
 ぜひ、今後さらに深刻化することが懸念されますので、どうするのかということでいうと、やはり社会的責任調達指針というのは大変重要なものなので、この対象拡大、四月から始まったばかりということで、経過措置ということで二つの部署だけになっているんですけれども、これは対象拡大を早急に進めていただきたいということと、やはり賃金確保に責任を持つ公契約条例の制定に踏み出していただきたい、このことを重ねてお願いをいたしまして、次の質問に移りたいと思います。
 次は、受益者負担について質問をしたいと思います。
 区部の火葬料の高騰問題が大きな課題となりました。第三回定例会でも、この民間火葬場の料金が高いということが大きな議論になりました。知事は、料金を含む火葬場の経営管理に対する指導が適切に行えるよう、法の見直しを国に求めるというふうに表明いたしました。
 一方で、民間の火葬料の引下げを求めることは必要なんですけれども、都立の火葬料は下げないというのは言及がありませんでした。これは説得力がないということを私たちは指摘をしました。都内でも、多摩地域の火葬料はゼロ円から一万円なんですよ。都立の瑞江葬儀場の料金が約六万円となっています。それで、その理由として持ち出されているのが、受益者負担の適正化を図る観点からということなんです。施設整備に要した費用や維持管理に要する費用など、原価相当分を基に設定をするという答弁だったわけです。
 墓地埋葬法と条例によって、亡くなった方は火葬することが原則となっているわけです。これ、選択の余地はありません。火葬しないで土葬にしたら捕まっちゃうよという話ですから、だからこそ多摩地域では、受益者負担の考え方を取らずに、ゼロ円から一万円の費用にしているわけです。
 そこで、まず伺いたいんですけれども、この受益者負担の考え方というのは何に基づいているのか、受益者負担の制度趣旨及び適用根拠についてお伺いをいたします。

○佐伯主計部長 都の使用料及び手数料は、サービスと受益が明確に対応する事務事業につきまして、サービスを利用する住民としない住民との間の負担の公平を図る観点から、地方自治法に基づき、そのサービスの提供に必要な経費を利用者に負担していただくものでございます。

○竹内委員 地方自治法に基づいてということでした。地方自治法に基づいて、同じ都内の自治体ではゼロ円から一万円でやっているということなんですね。自治体として判断しているということなんです。
 そこでちょっと確認をしたいんですけれども、使用料というのは二年に一度改定をされていると思うんですけれども、その都度、原価について計算したものを財務局に提出することになっていると思いますが、そういう仕組みで間違いないか確認をさせてください。

○佐伯主計部長 使用料及び手数料につきましては、財務局の方に、各局からその原価計算に基づいたそうした資料を、受益者負担の適正化の調査の一環で提出をしていただいております。

○竹内委員 ありがとうございます。つまり、財務局は、その原価を基に計算をしたものの提出を受けて、そして確認をするという関わりになっているということでした。
 次に、受益者負担の適用に当たって、じゃあどういう検討をしているのか、このことについてもお伺いをしたいと思います。

○佐伯主計部長 個々の使用料及び手数料の料額は、原価を基本といたしますとしつつ、国や他団体、類似施設の料額などを勘案し、それぞれ条例で定めております。
 なお、各局におきましては、必要に応じて条例や規則等に基づく減免措置の規定を設けております。

○竹内委員 最終的には条例で定めているわけですけれども、火葬料についていえば、公営でやっているところは無料か低額の料金になっているということですね。
 私たちは、受益者負担の考え方そのものについて、例えば先ほどの原価計算、この原価の中に減価償却費が含まれているですとか、これ、自治体によっては減価償却費をこの原価計算の中に入れないという対応をしている自治体もありますので、そういったことも含めて課題があるなというふうに思っているんですけれども、火葬の問題でいうと、受益者というのは広く国民の利益だと、これを厚労省もいっているわけです。
 一方で、建設局は、葬儀場を使用する申込者、多くの場合はご家族ということになると思うんですけれども、その人たちが受益者なんだと、だから負担すべきなんだと主張しているわけです。これ、はっきりいって、やっぱり筋違いじゃないかなと思います。
 受益者負担の考え方を火葬料に持ち込むこと自体がやっぱりなじまないんじゃないかということで、やはりこの受益者負担については、事業局だけでなくて、東京都として全庁の方針を持つ必要があると思いますし、そうした検討を財務局が責任をきちんと果たして行っていくということを求めておきたいというふうに思います。
 次に、都有施設の保全について質問をしたいと思います。
 東京都では、三千九百という都有施設を保有して、現在、第三次主要施設十か年維持更新計画に基づいて施設の整備が進められております。建築保全部では、この計画策定や進捗管理とともに、都有施設の整備に際し、公共建築物整備の基本指針というのを示して、各局との調整を行っているということです。
 そこでまず、この建物の保全に関する基準や考え方について見解をお伺いしたいんですが、いかがでしょうか。

○五嶋施設整備担当部長 都有施設におきましては、機能不全や安全性の低下により都民サービスに影響を与えることがないよう、計画的な維持保全が不可欠でございます。また、計画的な維持保全を適切に実施していくためには、施設を所管する各局等におきまして、日常管理に加えて、定期的に建物、設備の点検を実施し、修繕を行うとともに、耐用年数を考慮した設備機器等の更新計画を立てることが有効でございます。
 こうした計画を基に、設備機器等が更新時期を迎えるタイミングで、部分改修や施設全体の大規模改修を実施していくことが重要でございます。

○竹内委員 要するに、全ての都有施設について、やはり計画的な維持保全を適切に進めていくことが重要だというお話だと思います。それと、耐用年数や設備機器の更新計画、これも大事だよということでした。
 そこで、この第三次主要施設十か年維持更新計画、こちらの計画を見ますと、維持更新を検討するものとして、おおむね築十年を経過した一万平米以上の施設を対象にしている。ほかにも対象となっている項目があるんですけれども、その中で、この対象を一万平米以上としている理由と、対象となる一万平米以上の都有施設の数についてもお伺いをしたいと思います。

○五嶋施設整備担当部長 都の大規模施設は、施設の特性上、改修に当たりまして高度な技術力を要し、また工事の実施に伴う利用休止の調整を十分に行う必要があり、計画的に維持更新を進めることが重要でございます。また、建築後おおむね十年を経過すると設備機器の更新時期を迎えますことから、本計画では、設備機器の改修を検討する大規模施設の目安として、おおむね築十年を経過した一万平方メートル以上の施設としております。
 本計画で対象としている、おおむね築十年を経過した一万平方メートル以上の一般会計で所管する施設は、第三次計画を策定した令和三年度の時点で約三百施設でございます。

○竹内委員 三千九百施設のうち、今回の第三次で策定をした施設というのは、一万平米以上の施設というのは三百施設ということです。
 この計画に示されている施設以外の都有施設についてはどのように進められているのか、それも併せてお聞きします。

○五嶋施設整備担当部長 計画に位置づけられていない施設につきましても、施設所管局におきまして、老朽化対策だけでなく、日頃の使い勝手など求められる機能、性能を整理し、その内容を維持更新の工事に反映しております。
 その際、財務局が必要に応じて現場調査や助言を行うなど技術的支援を行っており、各局と連携し、適切に維持更新が行われるよう努めております。

○竹内委員 今回、計画に載っている施設もあるんですけれども、先ほどもいいました三千九百施設のうち、築三十五年以上で三千平米以上の施設というのが二百六十施設あると。そのうち、この第三次の計画となっているのが百四十施設ということでした。築十年以上で一万平米以上の施設というのは、先ほどありましたように三百施設ということで、そのうち、この第三次計画で位置づけられている施設というのは百施設あるというふうに伺いました。
 その三千平米以上と一万平米以上の施設というのは重複している施設もあるので、それが百四十施設あると。そのうち、この第三次では七十施設が対象になっているということでした。
 第三次計画のその他の施設というのが二百三十施設、その他の施設というのが差引きをしますと約百十施設あるということなんです。三千九百の施設数からすると、第三次計画施設ですから、第一次、第二次があったので、もう少し、もっと進んではいると思うんですけれども、まだまだその全施設を対象にしたときに、進まないというか、まだまだ足りていないんじゃないかなというふうに思うんです。
 そこで、その対象にならない施設については、その性能や機能、この更新を具体的にどのように行っているのかお伺いをしたいと思います。

○五嶋施設整備担当部長 先ほどご答弁申し上げましたが、計画に位置づけられていない施設につきましても、施設所管局におきまして、老朽化対策だけでなく、日頃の使い勝手など求められる機能、性能を整理し、その内容を維持更新の工事に反映しております。
 その際、財務局が必要に応じて現場調査や助言を行うなど技術的支援を行っており、各局と連携し、適切に維持更新が行われるよう努めております。

○竹内委員 先ほども確認させていただきましたように、冒頭で、建物の保全については計画的に進めることが必要なんだというふうにおっしゃいました。対象にならないというか、計画に載っていない施設についても各局で対応しているということなんですが、各局を見ても、その管理している建物についての整備計画というのは出ていないんです。この東京都の建物の管理の計画というのが、この十か年の計画しかないですね、知事部局でいうと。
 そうすると、じゃあ本当に、本当にといったらいい方おかしいですけど、ちゃんとその計画どおりに進んでいるのかなというふうに思うわけです。
 この計画施設、だから計画に上げる、上げてくる、どれを計画施設にするかという選定については、優先順位というのがあるのか、考慮する優先順位、この考え方についてお伺いをしたいと思います。

○五嶋施設整備担当部長 本計画の施設の選定に当たりましては、改修や改築を予定している施設のうち、本計画に位置づけを希望する施設につきまして、各局から情報を収集し、その後、ヒアリングを行うなどして、個々の施設が抱える課題や状況の把握に努めております。その上で、行政ニーズや事業動向、施設の劣化状況、さらには都有財産の効果的な活用など、総合的に勘案し、計画施設を選定しております。

○竹内委員 これを計画事業にというのは、恐らく局の方から上がってきて、それをどうするかというのを全体のバランスと勘案をして精査していくということなので、局の方から上がってこないと、それは分からないと思うんです。
 やはり、私なんかも、まちでお声を聞くのは、ここの建物はいつ新しくなるのかな、エアコンの調子が悪いんだけどという声をたくさん聞くわけです。特に、都立高校なんかは非常に老朽化が進んでいて、常に雨漏りしているような状況もあるわけです。
 でも、それも上がってこないと、それは計画にも入らない。なので、局の考え方というのが非常に重視されているわけです。でも、その局を見ると、その局で管理している建物の計画というのは出てこないわけです。
 最初に確認したように、財務局建築保全部の方で基本方針というのを持っているわけですから、各局にちゃんと計画をつくってねと、計画をつくってもらって、その計画に基づいて全庁的な計画をつくっていくということを私はやるべきだというふうに思っていますので、ぜひ、その基本方針に位置づけられている、計画的に保全をしていくということを徹底する。そのためにも、各局にきちんと計画をつくっていただいて、その計画に基づいて、かつ老朽化が著しいので、やっている間にどんどん老朽化していくわけです。なので、やっぱり予算と人をきちんと確保して、工事を進められるようにしていただきたいということをお願いしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○国崎委員 よろしくお願いします。
 私からは、都税について、都の予算の情報公開について質問させていただきます。
 私たち国民民主党は、現役世代の手取りを増やすことを最重要課題に捉え、家計の可処分所得を確保し、消費、投資の好循環を生み出すことで、東京の持続的な成長を実現することを訴えてまいりました。
 現在、都財政を取り巻く環境を見ますと、都の税収はここ数年上振れが続いており、その上振れ分については、しっかりと都民に還元されるべきであります。好調な財政状況の下で、都民の手取りを増やす減税の実現について、議論を深める必要があると考えております。
 そこでまず、令和六年度普通会計決算の歳入における都税収入の状況についてお伺いいたします。

○佐伯主計部長 令和六年度普通会計決算におきます都税収入は、企業収益が堅調に推移したことなどにより、前年度比八・五%の増、五千三百九十八億円の増となる六兆八千八百四十八億円となっております。

○国崎委員 ありがとうございました。ご答弁で、令和六年度決算においても、税収は引き続き好調であることが分かりました。
 一方で、年次財務報告書によれば、都は、直面する課題に積極的に対応する一方、将来に向けても膨大な財政需要を抱えています。このため都は、将来を見据えた財政対応力として、基金を戦略的に活用していくとしています。とはいえ、この財政対応力を、原資となる税収の上振れ分を都民に直接還元することができれば、都民の手取りを増やすことは十分に可能であります。
 そこで、確認の意味で、財政調整基金のそもそもの位置づけ、そしてまた積立ての仕組み、残高の状況についてお伺いをさせていただきます。

○佐伯主計部長 景気変動の影響を受けやすい歳入構造にあります都におきましては、税収の減収局面や突発的な財政需要の発生などに対応するため、年度間の財源調整機能を持つ財政調整基金が財政運営上重要な役割を果たしております。
 財政調整基金の積立てにつきましては、地方財政法で決算剰余金の二分の一以上の積立てが規定されていることに加えまして、都独自の制度として、税収増が見込まれる場合に、条例に基づき、その一部を基金に積み立てることを義務づけております。また、令和六年度末の残高は、七千百五十八億円となっております。

○国崎委員 ありがとうございました。都として、将来に向けた財政対応力を十分に備えていることが確認できました。これだけの財政的余力があるのであれば、その一部を都民への還元に充てることは十分可能であると考えています。
 私たちは、単に減税を声高に主張しているわけではありません。都と議会が知恵を出し合えば、財政の健全性を維持しながら都民の手取りを増やす減税の実現は十分に可能であると申し上げています。
 ご承知のとおり、日本全体で物価高が進行し、都民の生活は依然として厳しい状況にあります。本来であれば、国が先頭に立ち、迅速に対応すべきところですけれども、参議院選挙から三か月経て、ようやく臨時国会が召集されるという現状でございます。東京都が様々な物価高対策を講じていることは理解しておりますけれども、このように国の対応が遅れる中では、都民の暮らしを守るため、東京都が自ら先んじて実効性ある対策を講じる必要があると考えております。都の財政が健全である今こそ、都民生活を直接的に支える施策を検討すべき時期であります。
 国民民主党東京都議団は、物価高対策として、都民の手取りを増やすことを重要な公約として掲げてまいりました。都としても、都民の生活に直結する負担軽減策という観点から、都民税減税の実施を検討すべきと考えております。
 そこで、制度や財政面から見て、自治体独自の減税に対する都の見解についてお伺いをさせていただきます。

○佐伯主計部長 都財政の自主、自立性の観点から申し上げますと、都は、地方交付税の不交付団体であり、他の自治体以上に自立的な財政運営が求められております。
 仮に、普通税を標準税率未満とする減税を行った場合、地方財政法の規定によりまして、現在届出制となっている地方債の発行が国の許可制に移行いたします。いわば、実質的には都債の発行が国の管理下に置かれることになり、地方自治体としての財政運営の自主性や主体性を大きく損なうリスクが懸念されます。
 また、財政運営の観点からは、都は、社会保障関係経費や社会資本ストックの維持更新経費の増加など、今後避けることのできない膨大な財政需要を抱える中、都政に課せられた使命を確実かつ安定的に果たしていくためには、将来にわたり持続可能な財政基盤を確保していくことが重要であると考えております。

○国崎委員 ご答弁ありがとうございました。都民税減税には、制度上及び財政運営上の課題があることは承知をしております。しかし、現下の経済環境においては、都民の実質的な手取りを増やすことが最大の景気対策であり、生活支援策であると考えています。都の財政が健全である今こそ、都民に直接的に還元する姿勢が求められています。都民税減税は、都民の生活を支えるとともに、消費を喚起し、地域経済の循環にも寄与します。
 国民民主党東京都議団として、都民の可処分所得を高める視点から、都民税をはじめとする負担軽減策の検討、そして実施を強く要望し、次の質問に移らせていただきたいと思います。
 続いて、都の予算の情報公開についてです。
 私たちが今期から東京都議会の一員となり、各局でどんな事業に予算がついているのか調べようとしたところ、情報を探すのに大変苦慮をしました。財務局の皆さんが作成している緑色の冊子、予算案の概要は、分野別に事業が整理され、これはこれで活用をさせていただいておりますけれども、局単位で探そうと各局のホームページを見ても、予算に関する記載があったりなかったりと、欲しい情報にたどり着くのに苦労しております。
 こうした都の予算が、各局のどういった事業に使われているのか、どのような施策に予算が措置されているのかを積極的に発信するとともに、各局に対しても広報の取組を促すことは、予算を統括する財務局だからこそ可能であると考えています。
 そこで、財務局として、都の予算に関する情報の発信や、執行段階における各局の情報発信について、現在どのように取り組んでいるのかお伺いをさせていただきます。

○佐伯主計部長 都は、地方自治法に基づきまして、歳入歳出予算について、款項目の金額に加え、目ごとの節の金額や関連する事業の経費を明らかにした予算説明書を議会に提出いたしますとともに、財務局のホームページにおきましても公表をしております。
 加えまして、都財政に関するアカウンタビリティー確保の観点から、予算の全体像や財政運営の工夫を、東京都予算案の概要でイラストなどを用いて紹介をしております。さらには、財政に関する様々なデータをグラフなどによりまして視覚化した都財政の見える化ボード、これをホームページで公開するなど、都財政に関する情報を広く都民に公表をしておるところでございます。
 また、予算執行に関する副知事依命通達におきましても、施策の内容を確実に周知し、利用されるものとするため、全庁を挙げて、都民目線に立った伝わる広報を戦略的に推進するよう、各局に通達をしているところでございます。

○国崎委員 ご答弁ありがとうございます。財務局の取組状況は理解いたしました。ただ、現状での各局の取組状況にはばらつきがあるようなので、各局にも取組を促しながら、予算情報に対して都民の皆様が簡単にアクセスできる環境構築に積極的に取り組んでいただくことを要望して、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○平田委員長 この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後二時五十九分休憩

   午後三時十九分開議

○平田委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○もがみ委員 よろしくお願いします。
 私自身、日頃、活動を通じまして有権者の皆様と向き合う中で、都政運営の関心が一層高まっていることを実感しております。
 そこで、膨大な予算規模を持つ東京都は、その財源の使い方に着目されることが多く、我々参政党としても、その点をしっかりと注視していきたいと考えております。
 そこで、本日は、都の財源の用途とその検証の在り方について着目をして質問を行ってまいります。
 都には、税収をはじめ、様々な形の財源があると認識しておりますが、その中でも都民にとって身近な存在の一つが宝くじです。
 宝くじは、その収益が公共事業の貴重な財源として活用されており、政権によらずに住民サービスを支える仕組みとして様々な分野で社会に還元される点に大きな意義があります。しかしながら、そうした意義や仕組みは、必ずしも都民に十分に伝わっていないと考えます。
 そこでまず、宝くじの売上げは、どのような事業に活用されることが可能なのか、都における充当事業も含めて伺わせていただきます。

○佐伯主計部長 宝くじの収益金は、地方財政法第三十二条及び総務省が定める省令に基づきまして、公共事業のほか、地域における人口の高齢化、少子化等に対応するための施策に係る事業など、合計十一の事業に充当することが可能となっております。
 都におけます令和六年度の収益金三百六十三億円の主な充当先とその金額は、保育従事職員宿舎借り上げ支援事業に六十億円、市町村振興宝くじ交付金に四十億円、公園整備に三十五億円、ケアハウス運営費補助に三十四億円となっております。

○もがみ委員 ありがとうございます。今、答弁いただいたように、都においては、幅広く、都民にとっても重要な分野に多く充当されていることであり、宝くじの売上金という財源が、行政サービスという形で都民にしっかり還元されていることが分かりました。
 宝くじのこうした公共的側面やその財源の使い方については、これからも着目していきたいと考えております。
 一方、財源の使い道という観点は、宝くじのみならず、都の予算編成において重要な視点でもあります。さきの第三回定例会の財政委員会において、令和八年度予算編成に関してさらなる見直しが必要な事業については、原則マイナス一〇%シーリングを設定するとともに、事業の事後検証のため事業評価を実施と答弁がございました。都政の新陳代謝を進めるためにも、様々な視点、手法により、時代の要請に即した不断の予算の精査を進めることに加えて、逆に必要性が高い分野にしっかりと新規投資を行うことが重要であると考えます。考えられた財源をどう生かすかこそ、真の財政運営の核心でもあります。
 そこで伺わせていただきます。
 現在進めている予算編成の中で、優先度や成果を踏まえた政策の見直しをどのように促しているんでしょうか。特に、子育て支援や防災対策など、都民生活に直結する政策分野への重点配分をどのように可能にしているのか伺わせていただきます。

○佐伯主計部長 令和八年度予算編成におきましては、八月一日に各局に対しまして予算の見積り方針を発出し、来年度予算の方針や各局が見積りに当たって留意すべき点などを示しております。
 具体的には、原則ゼロシーリングとし、前年度予算額の範囲内で所要額を見積もることとした上で、事業実績が目標を大きく下回るなど、さらなる見直しが必要な事業は原則マイナス一〇%のシーリングとすることで、各局の主体的な事業見直しを促しております。
 一方、都が抱えます諸課題の解決に向けまして、子育て支援や防災対策を含む二〇五〇東京戦略に係る新規事業の所要額などはシーリング対象外として取り扱うことで、各局の予算要求におけます積極的な事業案の構築につなげております。
 こうした取組を通じまして、めり張りをつけた予算編成を図ってまいります。

○もがみ委員 ご答弁ありがとうございます。予算編成の過程においては、一律シーリングではなく、政策の重要性や緊急性に応じて、めり張りをつけた仕組みを着実に構築していると確認しました。
 限られた財源を効果的に活用するためには、時代の要請に応える分野には思い切った重点投資を行う一方、成果の上がらない事業に対しては不断の見直しを進め、効率化を徹底しなければなりません。まさにこの選択と集中の姿勢こそが、都民の負託に応える責任ある財政運営にもつながると考えております。
 他方では、都が進める事業の成果について、不断の検証は欠かせません。中には、これは他局かもしれませんが、令和五年度に約七億円を投じた都庁のプロジェクションマッピング事業、東京ライトアップ事業など、十分な効果が見えにくいものがあると想定されていることから、その効果検証を徹底していくことが極めて重要でもあります。その効果検証を通じた不断の見直しの改善の積み重ねによってこそ、都の予算が真の都民の福祉向上につながっていくものと考えております。
 今、都政に必要なのは、エビデンスに基づく柔軟かつ戦略的な予算編成の推進です。すなわち、成果の見える分野には積極的に資金を投じ、効果の乏しい事業には勇気を持って見直す、数字の裏づけと透明性とともに、都民の税金を真に都民生活に還元する、その姿勢を都民の方に示していくことを要望しまして、私の質問を終わらさせていただきます。ありがとうございます。

○あかねがくぼ委員 三期目の都議となりまして、こちらの財政委員会、初めての常任委員会でございますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 私からは、事業評価について伺ってまいります。
 私たち都民ファーストの会東京都議団は、これまで発足後八年間にわたりまして、数々の国をリードしていくような画期的な施策を小池都知事と共に取り組み、実現をしてまいりました。例えば、第一子からの保育料無償化や私立高等学校授業料実質無償化、また生殖補助医療に対する支援など、家庭の所得で制限をしないような形での子育て、教育への大胆な予算措置、これは子育て世代をはじめまして、多くの都民からご支持をいただいた結果だと思っております。
 こうした前例のない未来に向けた投資を実現できているのは、まさに私たちが知事と共に進めてまいりましたワイズスペンディング、賢い支出があってこそでございます。その中でも、特に事業評価の取組を通じた財源確保、こちらを毎年着実に進めてきたということが、大胆な投資をしていく上で不可欠な取組でございます。
 そこでまず、事業評価の取組を通じ、どのように財源を確保し、積極的な施策展開につなげてきたのか伺います。

○佐伯主計部長 都の事業評価の取組におきましては、平成二十九年度予算編成から、全ての事業に終期を設定し、事後検証を徹底するとともに、スクラップ・アンド・ビルドの視点から不断の事業見直しを進め、九年間で九千四百億円の財源を確保してまいりました。
 令和七年度予算では、こうして生み出した財源も活用し、例えば新たに保育料の第一子無償化に踏み出すなど、チルドレンファースト社会の実現に向けた施策全体で約二兆円を計上しております。
 また、都民の命と暮らしを守るため、中小河川の整備をはじめとしたTOKYO強靱化プロジェクト全体で約八千億円を計上するなど、積極的な施策展開につなげております。

○あかねがくぼ委員 東京の未来に向けた大胆な施策展開を実現できているという裏で、財源確保に向けた事業評価の取組という地道な努力があったからだということを理解いたしました。
 私は、今年夏の都議選における争点の一つとして、この事業評価の取組成果というものも挙げてまいりました。九年間で、今ご答弁ありましたが、約九千四百億円の財源を確保してきた、こういった実績があることから、今後もさらに都政の新陳代謝を高め、より時代に即した事業に予算を迅速にシフトさせていくということを推進する、そういった主張を、お約束を都民の、区民の方に行いまして当選させていただいたところでございます。
 ややもすると、東京は税収が多いから財布のひもが緩いんだというような批判的な文脈で語られることもあるんですが、こういった事実、先ほどご答弁いただいた事実等を見ていけば、不断の財政努力をしてきている結果であるということが理解をいただけるはずだと思います。
 さて、AIをはじめとするデジタル技術が急速に進歩するなど、都政を取り巻く課題というのは、環境変化はさらに激しさを増しております。当然ながら、都の事業評価の制度も、このような時代の変化に伴いまして、スピード感を持ってアップデートさせていかなければならないと考えます。そのために必要な要素というのは、外部の視点であると思います。
 私は、二〇一七年、都議会議員の一年目でありましたけれども、各会計決算委員会に所属しまして、その中で事業評価についても取り上げまして、その際に、外部評価を取り入れるべきであるということを当時から指摘しておりました。
 行政における自主的な点検だけでなく、専門的な知見に基づいた意見を取り入れた見直しを進めるということは、政策展開のPDCAサイクルの一層の強化につながってまいります。当時は、外部評価はほとんど実施されていなかったと認識しておりますが、八年の間に様々な分野で外部の視点を取り入れていただいているというふうに伺っております。
 そこで、評価制度において、これまでどのような考え方に基づいて外部有識者の活用を進めてきたのか、具体的な活用実績も含めてお伺いします。

○佐伯主計部長 都の評価制度におきましては、質の高い行政サービスを提供していくため、外部有識者の専門的な知見も活用しながら事業の見直しに取り組んでまいりました。
 令和七年度予算編成におけます政策評価では、十の事業ユニットを対象に各施策分野の専門家の方々にご意見をいただきまして、翌年度の取組に反映をさせております。例えば、良好な自然地の保全と活用の推進では、ボランティアの担い手確保には若い時期からの興味づけが有効であるとの有識者意見を踏まえまして、大学生を対象といたしました東京グリーン・キャンパス・プログラムの取組を小中高生まで拡大するなど、事業の見直しにつなげております。
 また、デジタル関係予算の事業評価におきましても、例えば東京都災害情報システムの再構築に際しまして、災害時におけます都の事業継続性が重要であるとの有識者意見を踏まえまして、システムのフルクラウド化を図るなど、事業の有効性や実効性の向上を図っております。
 こうした取組を含め、令和七年度予算編成におきましては、評価制度全体で二百二十二事業につきまして外部有識者からご意見をいただき、評価結果に反映をしております。

○あかねがくぼ委員 令和七年度の予算につきましては、二百二十二の事業で外部評価を導入されているということで、この八年間で大きく前進をしているということを確認できました。特に、デジタル分野などは、民間の専門的知見を取り入れるということが有効な分野であります。外部の有識者の視点を踏まえた事業や政策の見直しに積極的に取り組んできていただいているということでございます。
 一方で、より多様な政策分野においても外部の視点を取り入れていただいて、アカウンタビリティーをさらに高めていくということが求められると思います。
 先日の第三回定例会でも、我が会派の質問に対して、令和八年度の予算編成では外部有識者の活用の拡大を進めていくとご答弁がありました。
 そこで、今後、令和八年度の予算編成において、評価制度について、どういった観点から外部有識者のさらなる活用を進めていくのか伺います。

○佐伯主計部長 都民ニーズや社会の変化に的確に対応しながら実効性の高い施策を構築していくためには、専門的な知見を踏まえ、事業の妥当性や有効性を検証していくことが重要でございます。そうした観点から、令和八年度予算編成における評価制度におきましては、外部有識者の活用を拡大してまいります。
 具体的には、事業評価におきまして、デジタル、広報、都の施策に関する政策連携団体への出捐金、この三つを重点テーマとして設定をいたしまして、各分野に精通した有識者の方々からKPIの妥当性や事業の見直しの方向性等を検証していただきます。
 こうした取組を通じまして、より客観性の高い評価を実現することで事業の見直しを促進するとともに、アカウンタビリティーの向上を図ってまいります。

○あかねがくぼ委員 評価制度のバージョンアップを今後していただけるということでございます。これを通じてアカウンタビリティーの向上に努めていくという、それに加えまして、デジタルのほかに新たに広報などの分野においても外部の視点の活用を拡大させていただけるということが分かりました。KPIの妥当性なども客観的にご指摘いただくということは、本当に非常に重要な視点だと思います。
 広報は、東京都が広域の自治体として特に重要な役割を担っていると考えます。一方で、情報が氾濫をしている時代になっておりますので、必要な人に必要な情報をしっかり届けていくというのが非常に困難になっておりまして、現状の東京都の広報のやり方は、もっと改善の余地が大きいだろうと思います。
 こうした観点で、専門家の意見を都政改革に活用し続けるということが必要不可欠でありますので、評価制度も活用しながらブラッシュアップにつなげていただきたいと思います。
 また、このように外部の有識者を取り入れて、令和八年度予算編成で拡大をしていただくということではあるんですけれども、対象となるような事業というのはやはり東京都全体の事業の中でどうしても一部になりますので、これをその対象だけにとどめずに全庁的に横展開していただけるノウハウ、たくさんあると思いますので、そのように活用していくことが有効であろうと考えます。
 これから本格化をしていく令和八年度予算編成におきましても、早速この重点テーマに関してヒアリングをしていただいた外部有識者の意見を全庁的に活用できるような取組を一緒にしていただくことを要望いたしまして、私の質問を終わります。

○中田委員 それでは、よろしくお願いいたします。
 私からは、都有地の活用について様々な観点から質問させていただきます。
 まず初めに、私の地元でもあります神宮前五丁目のまちづくりに関して質問をさせていただきます。
 今年の四月に、都がまちづくり方針を発表しました。このまちづくりは、旧こどもの城があったことなどもあり、地元の関心度が高く、私も委員会質疑や文書質問などで取り上げてまいりました。まちづくりについては、外部の専門家の意見を聞くことはもちろんのこと、特に地域に与える影響も大きいので、地元の意見を大切にしながら合意形成を図っていくことが重要です。
 そこで、検討会においてどのような議論を得てまちづくり方針が策定されたのか、まちづくり方針の策定に当たって、検討会の目的とまちづくり検討会の委員構成はどのようなものだったのか、まず伺います。

○小西利活用調整担当部長運営・調整担当部長兼務 都は、旧こどもの城と周辺の都有地である青山病院跡地、コスモス青山の敷地及び国連大学の敷地を対象とします神宮前五丁目地区まちづくり方針を、本年四月に策定いたしました。
 策定に当たりましては、神宮前五丁目地区まちづくり検討会におきまして、都有地の一体活用に向けた具体的なまちづくりの検討を行い、まちの将来像を整理しております。また、まちづくり検討会は、都市計画や文化政策など各専門分野の有識者と渋谷区及び都の行政関係者で構成されておりました。

○中田委員 まちづくりを進めるに当たって、まず大切にしていかなければいけないのは、そのエリアが持っている顔や特性、歴史などにマッチングしているか、そういう視点が不可欠だと思っています。この神宮前五丁目は、渋谷と表参道の両方から歩いていける位置に位置をしており、さらには向かいに青山学院大学もあり、そして国連大学もある。その裏には住宅街が広がっており、さらには店舗などもあるような、様々な顔を持つエリアであります。
 この地区を含む神宮前エリアの地域特性について、これまで検討会においてどのような整理がされたのか伺います。

○小西利活用調整担当部長運営・調整担当部長兼務 検討会におきましては、神宮前エリアは、芸術、文化などに触れることができる施設の集積、エンターテインメントなどの文化の発信、閑静な環境、文教地域の形成などの特徴を有していることから、その地域特性を、文化、交流、教育施設などが集積し、渋谷と表参道などの結節点として、多様な人が行き交うまちと整理いたしました。

○中田委員 今、地域特性についてどのように捉えていたのかお聞きをさせていただきましたが、その上で、昨年度は方針の策定に向け二回の検討会が開催をされています。昨年度実施された検討会では、何をテーマに議論をし、まちづくりの将来像やその実現のための主な機能としてどのような意見があったのか伺います。

○小西利活用調整担当部長運営・調整担当部長兼務 昨年度の検討会では、このエリアの地域特性などを踏まえ、当地区の将来像及び将来像を実現するための導入機能について議論を行ってまいりました。
 具体的には、まちづくりの将来像である智の創造拠点につきましては、その実現に向けては、体験や交流から新しいものを生み出していくことが大切などの意見がございました。また、主な機能につきましては、創造・交流図書館の内容をより深く具体的に検討することが必要という意見や、図書館、劇場などで子供が能動的に参加できる場があるとよいといった意見などがございました。

○中田委員 今、答弁にあったように、こういうような意見が出たことから都立図書館の移転が決まったのだと認識をしています。
 今回のまちづくりの対象の中に、青山通りに面したところに、先ほども述べましたけれども、国連機関の一組織である国連大学があります。国連大学については、このまちづくり検討会においてどのような位置づけであったのか、具体的な内容とともにお伺いをいたします。

○小西利活用調整担当部長運営・調整担当部長兼務 国連大学につきましては、我が国と国際連合との条約に基づき、大学本部施設の取扱いが定められております。このことを踏まえ、検討会におきまして、国連大学は現在地で将来像実現に向け、まちづくりに連携協力する取組を行うこととなっております。
 具体的には、国連大学は、様々な国際課題解決の研究などを実施していることから、世界中から集まる研究者や学生との交流を通じて国際的な視野を醸成し、その知見を広く都民に還元していくこととしております。

○中田委員 国連大学は、政府と国連の条約の問題などもあって、建物は現存のまま残った上でまちづくりに協力していくということだと理解をしましたが、最初は四敷地で再開発という話も出ておりました。この国連大学が建っている土地は都有地であるわけですから、国ともしっかり話をしつつ、都心部の貴重な都有地の在り方については考えてほしいと要望をさせていただきます。
 また、まちづくりの対象地域の中に入っている青山病院跡地に関してですが、今現在、渋谷区に貸付けを行っており、今年の九月から仮設の小中学校として使われております。その中で、来年度からは青山病院跡地には地元の神南小学校が入る予定にもなっておりますが、今、この建て替えが遅れているというような報道なども出ています。この小学校の戻り先の建て替えが遅れるということは、この土地が東京都に返ってくるということが遅くなる可能性もあるということになります。
 そこで確認をさせていただきますが、青山病院跡地について、現行の契約で渋谷区にいつまで貸し付ける契約となっているのか伺います。

○小西利活用調整担当部長運営・調整担当部長兼務 青山病院跡地につきましては、渋谷区に対し、区立学校施設の仮校舎整備用地として一時貸付を行っており、令和十一年三月まで更新できる契約の内容でございます。

○中田委員 今の契約では、令和十一年三月までというようなことなんですけれども、改めて確認させていただきますが、貸付けは令和十一年の四月以降も更新できるような契約になっているんでしょうか。

○小西利活用調整担当部長運営・調整担当部長兼務 繰り返しになりますが、令和十一年三月まで更新できる契約内容でございます。

○中田委員 今の答弁を聞いていると、令和十一年の三月までは更新できるけれども、今の契約では、四月以降は更新できないというものであるということで認識をさせていただきました。これ以上は、地元の小学校の建て替えの話と関係してくるので聞きませんが、都としてもこの辺りはしっかりと注視していただき、神宮前五丁目のまちづくりの方針としてしっかりと進んでいくようなところで、地元区とも話合いを続けていただければと思います。
 ここまで質疑を通じて、今回のプロジェクトについて、図書館や劇場を中心に智の創造拠点をつくっていくというコンセプトだということを確認させていただきましたが、やはり一番重要となってくるのは、地元の住民の方々が望まれるまちづくりだと考えております。
 今後の進め方について、どういう形で地元区の声を聞き入れていくのか伺わせていただきます。

○小西利活用調整担当部長運営・調整担当部長兼務 今後、民間事業者からの創意工夫を生かした提案を受けることを想定しており、地元の方々のご意見を丁寧に聞きながら、将来像の実現を目指してまちづくりの検討を進めてまいります。

○中田委員 地元の意見を聞きながらということでした。先ほど、渋谷の特性として、にぎわいやエンターテインメントというまちの特性を持っているというような話もありました。地元の区長も、渋谷のまちの強みであるエンターテインメント、クリエイティブコンテンツ産業がさらに発展するような機能が最もふさわしいと区議会でも答弁をしております。
 今後、検討を深めていくに当たって、そうした地域の特性を十分に酌み取った上で、様々な声を聞き、丁寧なまちづくりを進めていただくことを要望させていただきます。
 さらに、令和十一年まで青山病院跡地を貸し付けるわけですから、この再開発は進んではいきません。その間、今の旧こどもの城のところは廃墟となっており、やはり地域住民からも治安の不安など出ているようなところもあります。先に取り壊して公園にするなど、そうした都有地の活用というところもさらに考えていただきたいことを要望させていただき、次の質問に移らせていただきます。
 続いて、また都有地の質問になりますが、代々木警察署の建て替えについて質問をさせていただきます。
 代々木警察署は、築五十年を迎えており、老朽化が著しいことから早期の建て替えが必要であり、第二回定例会でも議決をされたように、令和九年度に仮設庁舎を新宿区の角筈アパート跡地に移転する計画となっています。
 しかしながら、ここで問題なのが、本設の代々木警察署の建設計画が未定であり、渋谷区に戻る時期が未定だというところであります。現存の代々木警察署の土地では敷地面積が狭く、新設の代々木警察署は建てられず、また代々木警察署管内にも空いている都有地もなく、さらには民間の土地も高騰しており購入に至っていない現状があります。この間、本会議でもこの問題を何度も取り上げてきましたが、警視総監からの答弁では、代々木警察署は、耐震性や狭隘化の問題から改築が必要であり、現在の土地では必要な広さが確保できないことから、管内の用地の確保に向け情報収集を行っていると答弁がありました。
 そこで今回は、都有地を所管している財務局に対して、先ほどの警視総監の答弁にもありましたように、用地確保に向けて財務局がどのように関わってきたのか質問をしたいと思います。
 警視庁の代々木警察署の建て替えに当たり、財務局は警視庁からこれまでどのような相談を受け、どのように対応してきたのか、そして今後の対応と併せて、どのように行っていくのか伺います。

○松井財産運用部長 都有施設の整備におきましては、所管の局が事業内容に応じて建設予定地を選定し、確保するものでございます。
 お尋ねの代々木警察署につきましては、管轄区域内で条件に合う都有地がないことから、警視庁におきまして複数の民間土地所有者と買収交渉を重ねてきたと聞いております。
 財務局は、各局が用地を確保するに当たり、活用可能性のある都有地情報の提供や民有地を買収する際の契約手法など、制度面からの助言を行っておりますが、本件につきましては、都営住宅跡地を現在建設中の仮設庁舎の用地として利用できるよう、積極的に庁内調整を行いました。
 今後も、管轄区域内におけます土地の動向を注視し、警視庁が移転用地を確保できるよう、関係部署等とも連携しながら対応してまいります。

○中田委員 今、答弁にあったように、基本は所管の局が自ら事業内容に応じて建設予定地を選定、確保すべきであるものということは認識をしておりますが、先ほども話をさせていただきましたが、所管局で見つけられない状況、さらには警察署は都民生活の中ではなくてはならない施設ですから、都を挙げて早期に建て替えが行われるよう努めていただきたいです。
 その中で、先ほどの答弁にもありましたが、複数の民間土地所有者と買収交渉を重ねてきたとのことでしたが、土地を購入する際には、取得価格を財産価格審議会にかけるものだと認識をしています。
 代々木警察署の建て替え用地として、土地の取得価格を財産価格審議会に付議をした件数についてお伺いをいたします。

○松井財産運用部長 土地の取得に当たりましては、売買契約を予定している案件で特別区内の土地につきましては、評価額が二億円以上のものを東京都財産価格審議会に付議し、学識経験者等の委員により、適正な価格であるかの審議を経ることとなってございます。
 代々木警察署の建て替え用地につきましては、売買契約を予定する段階になかったことから、財産価格審議会に付議した案件はございません。

○中田委員 財産価格審議会にかかった案件はなかったということで、この問題、前期から取り組んできておりますが、民間の土地の取得のめどが全く立っていないということがはっきりと分かりました。都有地のローリングなどで警察署を建て替えていくことも考えなければいけない段階に来ているのではないでしょうか。もちろん、都有施設、どれもこれも大切だということは分かっておりますが、警視庁が単独で他の局に施設を交換してほしいということも、いうことは厳しいとも考えますし、そもそも渋谷区において空き都有地が少ないわけですから、都として各局横断のプロジェクトチームをつくるなどして、しっかりと地元の警察署を地元に建て替えるということを、都としてしっかりと取り組んでいただきたいことをまず要望をさせていただき、次の質問に移ります。
 続いて、神南一丁目北地区の再開発について質問をいたします。
 ここは、渋谷のパルコの斜め向かいにある都有地で、現在は都営住宅の神南一丁目アパートや都所有の公園通りギャラリー、さらには渋谷区の勤労福祉会館などが合築された建物がある約千平米の所有面積を超える都有地となっています。そこで今回再開発の検討が進められており、先日、国家戦略特区の都市再生プロジェクトに追加提案されました。
 ここで問題となるのが、我が会派としても住宅問題に取り組んでいますが、都心中心部で住宅価格が高騰して、これから住宅をどうしていくのかといっている中で都営住宅がなくなってしまうこと、さらには再開発で都市計画の網にかかってしまうと、都心の一等地で持っている都有地が再開発のビルの床に変わってしまうことに対してあらがうことができないということです。
 そこでお伺いをいたしますが、過去十年間で組合施行の第一種市街地再開発事業の事業区域内に都有地が入っていた事例はどれだけあるのか、対象となった都有地の件数と面積についてお伺いをいたします。

○松井財産運用部長 財務局所管の保有財産におきまして、過去十年間で組合施行の第一種市街地再開発事業に地権者として参加している事例は五件ございまして、対象となった都有地の合計面積は二千五百十四平方メートルでございます。

○中田委員 今お答え――今日は財務局の事務事業質疑なので財務局分だけということになりましたが、五件もあり、延べ床面積もかなり大きいということです。かなりの都有地が再開発事業に巻き込まれているということが分かりました。
 今、話をさせていただいている神南一丁目のこの都有地は、生活文化局の所管となります。この通りに面した一等地であるからこそ、公園通りギャラリーの意義があるわけであり、それが再開発によって、その都有地がビルの何階に入るかも分からない現状は、やはりほっておくわけにはいきません。
 その上で、財務局は、財産制度所管として神南一丁目北地区再開発事業にこれまでどのように関わってきたのか伺います。

○松井財産運用部長 お尋ねの再開発事業は、現在、再開発準備組合における検討が行われている段階と認識しております。
 こうした中で、財務局は、都有財産が市街地再開発事業の施行区域内に含まれた場合に、再開発事業の段階に応じて取るべき実務的な手続等につきまして、財産所管局に対して必要な助言を行っております。

○中田委員 財産所管局に対して必要な助言を行っているということでしたが、先ほども述べたように、この土地の所管は生活文化局です。生活文化局ができないとはいいませんが、契約案件や財産制度所管の財務局でもなければ、都市整備制度に精通している都市整備局でもありませんので、その辺りをしっかりと勘案していただき、都民の大切な都有地の取扱いについてしっかりと行っていただくこと、そして、さらに先ほど来ずっと述べておりますが、都有地がどんどんどんどん、いろんな民間事業の床に変わってしまったり、今、特に渋谷区では、先ほど来述べているように再開発に当たっての土地が足りなく、今、警察署も建てられないような状況にもなっております。
 そうしたことも含めて、都民の大切な都有地の取扱いについて、しっかりと都民の財産だということを認識していただき、これからも事業を行っていくことを要望させていただき、質問を終わります。

○吉住委員 私は、まず東京都の財政需要について伺います。
 昨今、都の税収の堅調な伸びを捉え、都は必要以上に裕福であるといった指摘、いわゆる東京富裕論が一部でなされています。こうした主張に対して、都はこれまで東京には首都特有の財政需要があると説明していますが、具体的にはどのようなものがあるのか、都民においてもなかなか分かりづらい部分もあるように感じています。
 そこで、改めて、都が抱える首都特有の財政需要について、具体的な数字と併せて伺います。

○佐伯主計部長 都が担います行政サービスの範囲は、現行の地方自治制度上、他の道府県と比べて格段に広く、また大都市であり、日本の首都でもある東京は、特有の財政需要を多く抱えております。
 令和六年度決算ベースで申し上げますと、例えば他の道府県では一般的に市町村が行っております消防や水道、公共下水道の事務を担っており、合計約四千五百億円を要しております
 また、警視庁におきましては、三百万人を超える昼間流入人口や大規模な繁華街の集中といった大都市特有の需要への対応を含む自治体警察業務に加えまして、国会、総理官邸等の重要施設の警戒や要人警護などの首都警察業務も担っており、警察費は約六千五百億円を要しております。
 さらには、首都東京の国際競争力の強化に向けた道路整備や東京港の機能強化といったインフラ整備には、土木費及び港湾費といたしまして合計約六千億円を投じております。

○吉住委員 市町村が担う事務や首都を守る警察業務、国際競争力強化にも資するインフラ整備といった東京特有の需要に対応しているということを確認いたしました。
 一方で、特に都心部で顕在化しつつありますオーバーツーリズムや、まさにあしたはハロウィンですが、渋谷区や私の地元の新宿区では混雑対策が行われるなど、住民が安心して暮らすための行政課題も存在します。こうした課題に対しては、住民との距離が近い区市町村が中心となって対応していますが、都としても適切な財政支援を行うことが重要だと考えます。
 区市町村に対する財政支援の考え方について、住民の安全・安心の確保に関する事例とともにお伺いをいたします。

○佐伯主計部長 都は、他の道府県と同様の広域にわたる事務のほか、特別区の区域におきましては、一体的に処理することが必要な市町村事務も担っております。一方、区市町村は、基礎的な地方公共団体といたしまして、住民の日常生活に直結する事務を行っております。
 このような役割分担の下、区市町村は、区市町村税のほか、特別区財政調整交付金、地方交付税などの一般財源を主要な財源といたしまして事務を行っております。
 こうした前提の下、都は、様々な政策課題の解決に向けまして、区市町村の取組を促進する観点から財政支援を行っております。例えば、令和七年度予算におきましては、家庭の防犯対策を支援する防犯機器等購入緊急補助事業に四十七億円、避難所環境整備・災害時トイレ確保等区市町村支援に十億円などを計上しております。
 このように、様々な行政課題に対応する区市町村の取組に対しまして財政支援を行ってきており、今後とも都と区市町村の役割分担を踏まえ、適切に取り組んでまいります。

○吉住委員 東京には様々な財政需要が存在することが分かりました。
 先ほど挙げましたオーバーツーリズムが代表例ではありますが、区市町村の区域外から多くの人が押し寄せることによる問題も近年大きくなっております。地域住民を守る観点から区市町村が対応する部分もあるとは思いますが、外部からの影響による課題の解決に向けては、観光振興を積極的に行っている東京都も、財政支援などを通じて責任の一端を担うべきだと考えます。
 これから令和八年度予算編成が本格化してまいりますが、関係各局と連携し、東京都が抱えている地域の課題解決に向けた取組を積極的に支援していただくことを要望し、次の質問に移ります。
 次に、私からは、都庁舎における節水、省エネ対策について伺います。
 東京都では、今年の夏、猛暑日が十日間連続で観測されるなど過去最長記録を更新し、史上最も暑い夏となりました。近年、記録的な猛暑が続き、地球温暖化による気候変動は、都民の生活や生物の生態系などにも深刻な影響を及ぼしています。また、今年は梅雨の時期は雨も少なく、国では七月末から十月初めにかけて渇水対策本部を設置するなど、節水についても考えていく必要があります。
 都は、二〇五〇年ゼロエミッション東京の実現に向け、二〇三〇年までに温室効果ガス排出量を五〇%まで削減することに加え、二〇三五年までに温室効果ガス排出量を六〇%以上削減する目標を設定しています。このような状況の中、トイレなど多くの水を使用するとともに、空調設備や照明など多くのエネルギーを消費する都庁舎において、節水や省エネ対策を行っていると思います。
 そこで、確認も含めて何点か質問をいたします。
 最初に、節水対策についてですが、節水は、水の使用量を減らすことで地域の水資源を守るとともに、浄水場や水再生センターに係るエネルギーの消費を抑え、環境への負荷の低減につながるものと考えます。
 そこで、まずは、これまで都庁舎で実施した節水の取組とその効果について伺います。

○鈴木庁舎運営担当部長 都庁舎では、主に飲料用の上水とトイレの洗浄水などに利用される下水道の処理水を用いた中水及び敷地に降った雨水を使用しており、開庁当初から中水と雨水を利用して上水の節水に努めております。
 また、上水につきましては、平成二十一年度から始まった都庁舎改修プロジェクトに合わせて、手洗い水栓を手動から自動に切り替えたことなどにより、開庁時に比べて約六四%削減し、令和五年度では約五万九千立方メートルとなっております。
 さらに、中水などにつきましては、使用量の多くを占めるトイレ洗浄水において、従前より大幅に使用水量を減少する最新の節水型の機器に切り替えることなどにより、開庁時に比べて約二〇%削減し、令和五年度では約十万五千立方メートルとなっております。
 これらの取組によりまして、都庁舎の水使用量につきましては、開庁時に比べて約四七%の節水となっております。

○吉住委員 都庁舎がこれまで実施してきた節水対策の状況とその成果について確認をしました。ありがとうございます。特に、水の使用量が多い都庁舎における節水対策として、中水、雨水利用を行うことは効果的な対策だと思います。また、トイレの洗浄水などに中水や雨水を利用することは、上水の節水につながるものであるため、重要な取組であると考えます。
 次に、都庁舎で実施した省エネ対策の具体的な取組について伺います。

○鈴木庁舎運営担当部長 都庁舎における省エネ対策といたしましては、開庁当初から、地域冷暖房の活用のほか、昼休みや夜間の事務室の一斉消灯、エレベーターの夜間運行停止など、様々な対策に取り組んでまいりました。
 また、東日本大震災発生後の電力供給不足や令和四年度の電力需要逼迫時は、執務室照明の消灯、エレベーターの一部運行停止や空調送風量を小まめに調整するなど、省エネ、節電対策を一層強化いたしました。
 さらに、都庁舎改修プロジェクトでは、LED照明、高効率モーターや大温度差空調システムの採用といった省エネ設備の導入を実施してまいりました。

○吉住委員 都庁舎の省エネ対策についても様々な取組を実施していることを確認いたしました。都庁舎では、開庁以来、様々な節水、省エネ対策に取り組んできており、水の使用量やエネルギー消費量を減らす取組を推進していることは重要だと考えます。
 最後に、都庁舎が取り組んできた省エネの成果と今後の省エネ対策について伺います。

○鈴木庁舎運営担当部長 都庁舎が率先して、ゼロエミッションの実現に向け、これまでもその特性を踏まえ省エネを徹底するとともに、再エネの導入など様々な取組を推進してまいりました。これらの取組の結果、電力使用量は約五三%節電し、温室効果ガス排出量につきましては約九〇%削減したことに加え、エネルギー消費量を約五六%削減いたしました。
 今後、従来の取組の継続に加え、ワークスタイルの変化などと合わせた照明及び空調の効率化など、さらなる省エネ対策に取り組んでまいります。

○吉住委員 都庁舎においては、節水、省エネ対策により、着実に成果を上げていることが確認できました。
 環境への配慮は、今後、都民が将来にわたって快適に生活していく上で大切なことであり、東京のシンボルである都庁舎から率先して行動していくことが重要です。今後とも、引き続いて都民や事業者などの取組を牽引し、加速させていけるよう頑張っていただきたいと要望を申し上げて、質問を終わります。

○大松委員 私からも、都有地の活用につきまして、主に庁内各局における活用につきまして質問をいたします。
 都有地は、都が行政サービスを提供する上で最重要の基盤となります。その都有地の管理について、財務局は庁内の各局での用途を終えたものを普通財産として引き継ぎ、一元的に管理しながら有効活用を図っています。また、未利用の都有地につきましては、売却したり、貸し付けたりなどして、様々な手法による活用も行っております。
 そこでまず、現在の都における土地の利活用についての考え方を伺います。

○松井財産運用部長 都有地は、都民からの負託を受けた貴重な財産であり、都政の課題解決のために最大限有効活用していくことが必要でございます。昨今では、特に都心部のまとまった規模の未利用都有地につきましては、民間の開発意欲が旺盛であることなどから、売却により一度手放すと、今後、行政需要が生じた際に再取得することが困難でございます。
 このため、未利用都有地の利活用に当たりましては、個々の土地の立地条件、周辺の状況等も総合的に勘案した上で、引き続き都が保有して定期借地権を設定するなど、将来の行政需要に備えた効果的な活用を検討することとしております。

○大松委員 将来の需要に備えて、都有地は基本的には保有しておくということは極めて重要であると思います。都は、現在の都民だけではなく次の世代に対しても、行政サービスを安定的に提供していく責任を負っていると思いますから、一時的な収入が必要になったからといって、都有地は安易に売却をするべきではないことは、もういうまでもございません。
 その上で、今日に至るまでには、都財政が逼迫し、財政再建に取り組まなければならない時代もございました。その間、この都有地の利活用、どのように変遷をしてきたのかを伺います。

○松井財産運用部長 都はこれまで、その時々の時代状況に合わせた財産利活用を進めてまいりました。財政再建期に当たる平成十二年及び平成十五年には、二次にわたる財産利活用総合計画を策定し、財産の積極的な売却を進めました。
 具体的には、港区の交通局自動車工場跡地約四・二ヘクタールや、世田谷区の都立大学跡地約三・九ヘクタールなどを売却し、約二千百億円に上る収入を確保いたしました。
 財政再建の達成後は、都政の諸施策の実現などの観点から、未利用都有地につきまして、福祉インフラ整備事業をはじめとする施策と連動した貸付けなどを積極的に推進しております。

○大松委員 財政再建期を経て、達成後では財産利活用の考え方が大きく変わってきたということでございまして、財源確保のために売却していた時代から、様々な都の施策を実現するために活用する時代に変わってきているということでございます。
 そこで、都の施策の実現のために有効活用できるようにするためには、都庁内の各局がその施策に適した財産を確保できるように、それに適した仕組みが重要と考えますけれども、都の見解を伺います。

○松井財産運用部長 財務局では、都有地につきまして、行政課題の解決はもとより、都財政や将来の都市づくり等を見据え、戦略的に有効活用を図っていくため、未利用地をはじめとした活用可能性のある土地の見える化を全庁的に推進しております。
 具体的には、庁内各局における多様な都政ニーズに迅速に活用できるよう、年に二回、公営企業局の財産も含めまして、現在または将来的に活用可能性のある都有地情報を集約しており、令和七年四月時点で四百十七件の情報を庁内に周知しております。

○大松委員 未利用地の情報を集約して、各局が都有地を活用した事業計画を立てやすくしているということでございます。
 都有地は、それぞれの施策に活用するという視点も重要でありますけれども、学校、警察署、消防署など、いっときも欠かすことのできない行政サービスを提供する拠点の用地としても活用されております。こうした都有施設の機能が中断されることなく、計画的な改築、改修ができるように活用をしていくということも、そういう視点も重要でございます。
 そして、都はこれまでに、都有施設の計画的な維持更新を進めてまいりましたけれども、先ほど中田委員からも代々木警察署のお話もございましたけれども、近年ではそのための用地を確保することに苦慮する事例もあると伺っております。
 こうした都有施設の更新需要を踏まえた財産利活用を進めていくべきであると考えます。都の見解を伺います。

○松井財産運用部長 財務局は、都有施設の計画的な維持更新を行うため、庁内各局との連携を密にし、都有施設の中長期的な更新または再編の見通しと、その際の用地確保の必要性について把握するよう努めております。その上で、都営住宅の建て替えに伴う創出用地など、まとまった規模の活用可能な都有地が生じる際は、庁内各局における用地需要を踏まえながら計画的な用地確保を図り、周辺都有施設の改築、改修時における仮設用地として活用を図るなど、円滑な維持更新に向け取り組んでおります。
 今後とも、将来の行政需要を踏まえました効果的な財産利活用を推進してまいります。

○大松委員 終わります。以上です。

○鈴木委員 立憲民主党の鈴木でございます。
 本日は、私から、三つのテーマ、予算のつくり方、東京都社会的責任調達指針、コンテンツ版バイ・ドール契約の三つのことについて質問をさせていただきたいと思います。
 まず、予算のつくり方について教えていただきたいと思います。
 前回の委員会で、年次財務報告書の質疑の際にも、東京都の予算は本当に収支均衡なのだろうかという問題意識から質問をさせていただきました。今回も、同様の問題意識から、もう少し詳細を深掘りさせていただきたいと思います。
 まず、毎年の予算規模をどうやって決めているのかという点について伺いたいと思います。
 令和六年度の一般会計の決算見込みによると、歳入総額は約九・〇兆円、歳出は八・七兆円、これは当初予算と比べると、当初予算は歳入歳出ともに八・五兆円でしたので、大分大きな差があります。歳入ベースで見ると、約五千億円、六%も上振れしているわけです。
 これを見ると、当初の歳入の見込みに何か技術的な課題があるとか、もしくは保守的に歳入を見積もり過ぎなんじゃないかとか、何らかの課題があるように感じてしまうんですけれども、この差額について、財務局の見解を教えていただきたいと思います。

○佐伯主計部長 都税収入が大宗を占めます一般会計の歳入につきましては、前年度時点で見積もる当初予算の編成以降、社会経済情勢の変化など様々な要因に連動いたしまして、実績段階の決算額と差が生じるものであり、通常想定されることと認識をしております。
 なお、令和六年度におきましては、当初予算の歳入総額は八兆四千五百三十億円、その後の社会経済情勢の変化等を見積りに反映した最終補正後の予算額は九兆一千六百三十億円でございまして、決算額との差は二千二億円となっております。

○鈴木委員 五千億円程度の差額は、通常想定される範囲ということかと思います。私は大分大きいなと思うんですけれども、この点については、今後、主税局の質疑の際に深掘りさせていただきたいと思います。
 次に、基金について伺いたいと思います。
 私もずっと企業の経営者をやってきて、なかなか基金が支出になるというのが分かりにくい、非常に難しく感じているところでございます。先ほど、国崎委員が財調基金について質疑されましたけれども、私は三つのシティ実現に向けた基金について伺いたいと思います。
 まず、この基金の対象が、東京の強靱化からゼロエミ、グリーン、福祉とか、もうぶっちゃけ何でも使える基金なんです。金額も令和六年度末で一・七兆円残高があると、非常に巨額が積み上がっているわけでございます。何だかこの基金の動きを見ていると、毎年予算を組んで、決算を上げてみて、お金が余ると取りあえずここに積み立てて、収支均衡しましたといっているだけなんじゃないのかなと、つじつま合わせに使われるように思われてならないんです。
 そこで、ちょっと質問させていただきたいんですが、令和六年度予算では、この三つのシティ実現に向けた基金は、令和五年度末から七千億円取り崩して九千億円にすると、七千億減る予算を組んでいたんですけど、年次財務報告書によると、今の見通しで年度末残高は一兆七千億、八千億も増えているんです。九千億減らす予定の予算が八千億も増えるという結果になっていて、ここで一兆五千億も差額が出ているんです。何とも大ざっぱな使い方をしているなというふうに率直に感じてしまうんですけれども、この三つのシティ実現に向けた基金の積立額というのは、どうやって決められているのか、一定のルールとか方針、ガイドラインみたいなものがあるのか教えていただきたいと思います。

○佐伯主計部長 令和六年度普通会計決算ベースで見ますと、令和六年度末の三つのシティ実現に向けた基金の残高は、前年度末と比べまして一千五百六十二億円の減となります一兆六千六百七十三億円となっております。
 一方、三つのシティ実現に向けた基金の積立てでございますが、毎年度の歳入歳出全体の見通しや基金設置の目的に応じた将来の財政需要等を勘案いたしまして、予算編成や決算時において適切に判断をしております。
 なお、令和六年度におきまして、基金残高が当初予算発表時の見込額と比べて増となった要因といたしましては、基金の充当事業の執行額の減などにより、基金の取崩し額が減少したことに加えまして、六年度最終補正予算で、東京地下鉄株式会社の株式の売払い収入額を基金へ積み立てたことなどが挙げられます。

○鈴木委員 率直に、丁寧にご説明をいただきまして、ありがとうございます。結局、目的が広い中で、将来の財政需要等を勘案し、予算編成や決算時において適切に判断と、つまり何でも使えるんだけど、それを決算、予算のときに判断していますよということは、財調のような決まったルールとかガイドラインに基づいて積み上げているものではないんだという実態なんだろうというふうに理解をいたしました。
 そうすると、結局、収支が黒字の場合はこちらにお金を積み立てて支出を増やして、もしくは、最近はないんでしょうけど、収支が赤字の場合はこちらのお金を取り崩して、最後は収支均衡といっているんじゃないのかなという、私の仮説どおりの実態なんじゃないかなというふうに受け止めた次第でございます。こうすると、毎年毎年収支均衡といっている意味ってあるのかなということを改めて感じるところでございます。
 次の質問に移らせていただきたいと思います。
 都は、毎年の収入超過、つまり黒字を正当化するためなんだろうかなというふうに感じているんですけれども、少子高齢化の影響とか社会資本の維持といった将来的な行政ニーズがあるから、その分お金をためていかなきゃいけないんだという趣旨のことを、皆さん繰り返しご説明いただいているわけでございます。
 そこで、改めてお伺いしたいんですが、将来的な行政ニーズの内容と、そのおおよその金額についてご説明いただきたいと思います。

○佐伯主計部長 理事お尋ねの将来的な行政ニーズといった今後の財政需要につきましては、都は、社会保障関係経費の増大や社会資本ストックの維持更新など、将来避けることのできない中長期にわたる財政需要を想定しておりまして、令和六年度年次財務報告書におきましても掲載をさせていただいております。
 具体的には、今後三十年間の累計の試算といたしまして、社会保障関係経費は毎年約五百億円のペースで増加をし、三十年間で約二十一兆円増加、公共施設など社会資本ストックの維持更新経費は毎年度平均約二千九百億円の追加経費が上乗せとなり、三十年間で約九兆円増加すると見込んでおります。

○鈴木委員 ありがとうございます。社会保障関係経費が毎年五百億円ずつ増え続けるんだと、加えて社会資本ストックの維持更新経費で毎年度二千九百億円かかってくるんだということで、今のように余裕があるときは数千億円ずつためていくんだということなんだろうなと。それは一定の合理性があるかなと、ご説明を伺って感じたところでございます。
 ただ一方で、私が感じるのは、今、税金を払っている納税者の観点からすると、自分が生きていない三十年後のためにこのお金をためていくんだといわれても、それって公平なのかなと、世代間の税の公平性の観点から、ちょっと問題があるんじゃないかなというふうにも思うところでございます。ぜひこういった観点も今後検討して、予算編成の際に考えていただければというふうに思うところでございます。
 ややこしいんですけど、ここまでは旧来の現金主義に基づく一般会計予算の観点から質問をしてまいりましたけれども、次は発生主義に基づく新公会計制度の観点から質問をさせていただきたいというふうに思います。
 発生主義に基づく令和六年度の行政コスト計算書によると、企業会計でいう純利益に当たる当期収支差額が五千九百八億円、貸借対照表によると、企業会計でいう内部留保の増加額、これ、正味財産の増加額と呼ばれていますけど、六千五百七億円、膨大な金額が計上されています。確認すると、ここ数年ずっと同じ結果が続いています。発生主義で整理すると、現金主義のように、余ったから基金に積み立てて支出を増やして収支均衡ですといえないもんですから、結局こういうふうに歳入超過の実態が明らかになってしまうんだろうなというふうに理解をしています。
 改めて、発生主義に基づくPLなりBSを見ると、都は明らかに歳入に対して支出を絞り過ぎているんじゃないかと、緊縮財政に陥っているんじゃないかと思いますけれども、改めて都の見解を教えていただきたいと思います。

○佐伯主計部長 令和六年度の行政コスト計算書におけます当期収支差額五千九百八億円や、正味財産変動計算書におけます正味財産の増加額六千五百七億円の主な要因は、地方消費税の清算時期の違いによる収支差額など、最終的に都に帰属するものばかりではございません。加えまして、法令に基づく財政調整基金への積立てや、当年度に限った要因となります東京地下鉄株式会社の株式の売払い収入額の積立金などによるものでございます。
 元来、都は、地方交付税の不交付団体で、景気変動の影響を受けやすい歳入構造にありますことから、持続可能な財政運営を行うに当たって、年度間の財源調整機能を持つ基金が重要な役割を果たしております。こうした基金の残高を含んでいる正味財産、この金額の多寡という一面をもって都財政を評価することは適切ではないと考えております。
 なお、都はこれまでも、物価高騰など足元の課題に迅速に対処するとともに、積み立ててきた基金も活用しながら、子供、子育て家庭への支援や都市の強靱化など、将来を見据えた施策を積極的に展開をしております。

○鈴木委員 今まで以上に詳しくお考えをご説明いただきまして、ありがとうございます。お考えが何となく分かってきてうれしく思う反面、なるほどと思えるような納得できる部分は、個人的にはなかったなというふうに感じているところでございます。
 都財政の責任者として持続可能な財政運営にこだわるという姿勢は理解できますし、かつてのような財政難を二度と招いてはいけないという皆さんの高い使命感もあるんだろうなというふうに推察をいたします。
 ただ、先ほど申し上げましたとおり、世代間の税の公平性の観点からも、また現在が好況でみんなハッピーだったらいいんですけれども、今、実質賃金の上昇率が、ご存じのように物価上昇率を下回ってしまっていて、実質経済成長率もゼロ近辺プラスマイナスをさまよっているところなわけでございます。
 そういう中で、都が経済や都民生活を下支えする必要が、経済情勢の観点からもあるんじゃないのかなと。もう少し、来年の予算編成に当たっては、積極的な財政政策に転換することを求めさせていただきたいと思います。
 一つ目のテーマについて、最後の質問になります。
 今回質問していて、改めて実感をしたんですけれども、現在のように現金主義の観点でつくられた予算だけで、予算審議の際に予算の適正規模とか収支均衡を議論するのはもう無理があるなと正直思うんです。
 現状、新公会計制度というのは、なぜか決算のときしか使われないわけでございます。先ほど、公明党の委員からもご指摘ありましたけれども、私も非常にこの新公会計制度、すばらしいものだと思っているんですけれども、何でこれを、予算のときに、予算をつくるときにこそ使うべきだと思うんですけれども、それが使われないのかなと。
 予算をつくる際にこそ、発生主義に基づいた新公会計制度を導入して、正確なコスト情報に基づく予算づくりと予算の審議に生かすべきと考えますが、いかがでしょうか。

○佐伯主計部長 新公会計制度に基づいたPL、BSを作成すべきではないかというご質問でございますが、予算編成時点の損益計算書と貸借対照表につきましては、水道局や下水道局などの一般的な地方公営企業の方では作成をしております。
 こちらとの比較をしながら、ちょっとご説明をさせていただきますと、一般的に地方公営企業では、主に事業の対価となります料金収入をもって事業の経営に要する経費を賄うために、料金水準を含めた将来にわたる経営の持続性、あるいは事業の継続性に、より着目する必要があると、こういう観点で、公営企業では作成をしておるところでございます。
 こうした観点から、法令の規定に基づき、当年度に予測される収益や資産状況を示すものとして、地方公営企業の方では予定財務諸表を作成しております。
 一方、一般会計の方でございますけれども、住民福祉の向上などを目的といたします一般会計等は、その主たる収入でございます税収と個々の施策や行政活動との間に直接的な対価性はございません。こういうわけで、とりわけ予算編成段階では、毎年度の税収をどう配分するかが、これが重要であるというふうに考えています。そのため、予算案の概要などを用いまして、主な施策や予算額の説明に重点を置くことといたしまして、東京都においては予定財務諸表は作成をしておりません。
 なお、一般会計等におきましても、ストック情報やフルコスト情報を適切に把握をし、アカウンタビリティーの向上をさせる観点から、決算におきまして新公会計制度に基づく財務諸表を公表しているところでございます。

○鈴木委員 ご丁寧な踏み込んだ答弁、ご説明ありがとうございます。確かに、いわれて思ったんですけれども、地方自治体と一般の企業というのは、支出と収入の間に対価性がなくて、なかなか、特にPLなんかをつくる意味というのが感じにくいんだろうなと。それは私もなるほどなというふうに思ったところでございます。ですから、一般企業のように予算のPL、BSをつくる意味があるのかというと、感じにくいんだろうなということは合点がいったところでございます。
 ただ一方、それをいい出すと、だったら決算のときもつくる意味がないんじゃないのとかっていう話にもなってしまうので、私は、確かに一般企業ほどPL、BSをつくる価値は低いのかもしれませんけれども、発生主義の観点から、毎年予算を決める際に支出額を発生主義でつくって、それが収入額に見合った適正規模になっているのかということをきちんと確認する、そのためにも、ぜひ予算作成時から新公会計制度の導入を検討いただきたいというふうに思うところでございます。
 次に、二つ目のテーマに移らせていただきたいというふうに思います。
 東京都の社会的責任調達指針についてお伺いをさせていただきたいというふうに思います。
 この社会的責任調達指針、我々の会派がずっと提案を続けてまいりました公契約条例につながり得るすばらしい試みだというふうに評価をし、注目をさせていただいているところでございます。
 私も、今回の質問に当たって、改めてこの指針を読み直して、本当にすばらしいことが書かれているなと、多岐の分野にわたってすばらしいことが書かれているなと思う一方で、初めの一歩ですから当然なのかもしれないんですけど、実効性に疑問が残るなということを率直に感じたところでございます。
 そこで、いろんな分野があるので、この議論では労働分野に絞ってちょっと教えていただきたいんですが、この調達指針において、労働分野ではどのような遵守事項を掲げているのか、そして不遵守があった場合にどのように対応していくのか教えていただきたいと思います。

○須藤契約調整担当部長 東京都社会的責任調達指針では、労働分野におきまして、労働者に対して、労働条件等の面でのいかなる不当な差別もしてはならないことや、法令等で定める最低賃金額以上の賃金及び適切な手当を支払わなければならないことなどを義務的事項に設定しております。
 こうした義務的事項につきましては、遵守に係る誓約書の提出を受注者に義務づけるとともに、不遵守に関する通報受付窓口を通じて不遵守の事実が確認された場合には、都は受注者に対し、改善に向けた取組を求めることとしております。

○鈴木委員 ありがとうございます。ご説明を伺っていて、この通報受付窓口がうまく機能すれば、大きな効果が期待できるんじゃないかなというふうに感じたところでございます。
 さきに山口委員からも質問があって、ちょっと重なってしまって恐縮なんですけれども、この不遵守に関する通報受付窓口をつくるということでしたけれども、今、実際やってみてどうなのかなという点について、実施状況、今明らかになってきた課題について、あれば教えていただきたいと思います。

○須藤契約調整担当部長 都は、調達指針の適用開始に合わせ、調達指針の不遵守に関する通報を受け付け、不遵守を理由として生じた問題に関して改善に向けた取組を促していくための通報受付窓口を開設いたしました。
 本年四月以降に公表した財務局契約案件から調達指針の適用を開始したところであり、開設から現在までに寄せられた通報はございませんが、個々の通報案件の処理の中立性、公平性を高めるため、有識者で構成される助言委員会を設置するなど、通報があった際に適切な対応が取れる体制を整えております。
 調達指針の実効性確保に向けましては、調達指針の趣旨や意義について、中小事業者をはじめとする調達関連事業者の理解促進が必要と認識しており、引き続きウェブサイトや業界団体等を通じた周知を図ってまいります。

○鈴木委員 まだ始まったばかりで通報はないということですけれども、しっかりとした体制を準備していただいているんだなということが確認できました。ぜひ頑張っていただきたいというふうに思います。
 このガイドラインをつくるために開かれていた有識者会議の第三回、二〇二三年の八月三十一日に行われた有識者会議の議事録を拝見いたしましたら、非常にいい議論をしていただいていたんだなということを感じました。この中で、連合東京さんから、公契約条例で、最低賃金とは別に、都が発注する事業において労働報酬下限額を定めることについての意義や効果について説明があり、提案があり、多くの委員がなるほどというような反応を示されているという議事録になっておりました。
 これ、ぜひ、すばらしい提案で私も全く同意見なんですけれども、今、東京都の中ではこの提案をどのように検討されていらっしゃるのか、見解を教えていただきたいと思います。

○須藤契約調整担当部長 賃金等の労働条件は、最低賃金法や労働基準法などの労働関係法令による下支えの上で、各企業において対等な労使間での交渉により自主的に決定されるべきものと認識をしております。
 都の契約制度もそうした考え方に立脚してございまして、公契約条例により労働報酬下限額を定めることにつきましては、労働関係法令との整合や入札契約制度の前提である公正性、競争性の確保などから課題があると認識をしております。

○鈴木委員 ありがとうございます。都のお考えは分かりました。
 ただ一方で、最低賃金についても、日本の最低賃金制度っていろいろと課題が指摘をされているところです。そもそも金額が少な過ぎて、それをもらっても東京で生活できないじゃないかとか、業態別の定めがほとんどなくて実質的にあまり使えないじゃないかとか、いろんな問題提起がされているところでございます。国の方で最低賃金制度を見直すべきじゃないかという考え方もあろうかと思いますけれども、東京都の方でも引き続きこういった提案をご検討いただければと思うところでございます。
 加えて、先ほど申し上げました有識者会議において、同じく連合東京さんから、総合評価方式における加点項目で、労働分野等の前向きな取組をしている企業を評価したらいいのではないかというような提案がされていて、多くの委員も賛成の意向を示しているようでした。
 現在の労働分野等の加点に関して、東京都は工事契約ではどのような取組を行っているのか、改めて現状を教えていただきたいと思います。

○須藤契約調整担当部長 総合評価方式は、価格点と技術点を総合的に評価するものであり、工事契約におきましては、技術者の資格や過去の工事成績評定の実績など企業の技術力に加え、企業の信頼性、社会性についても技術点の評価項目に設定しております。
 都においては、企業の信頼性、社会性の評価項目として、障害者雇用や女性活躍推進、ライフ・ワーク・バランスなどの実績等を設定しております。

○鈴木委員 そういった、今やっていただいている項目も非常に重要で大切で、続けていただきたいと思うんですが、加えて重層下請構造解消のための取組をしているとか、もしくは非正規雇用ではなくて正規の社員を直接雇用して都の業務を請け負っているとか、そういったことなども総合評価方式の評価項目に加えることで、よりサステーナブルな東京都の経済というものができてくると思うんですけれども、いかがでしょうか。

○須藤契約調整担当部長 企業の信頼性、社会性における評価項目につきましては、総合評価方式の本来の趣旨である品質確保に留意しつつ、入札や契約手続の公平性、公正性の観点に加え、個別法令の要請等があり、認定、認証など、都が客観的に事実内容を確認できる項目などを設定しております。
 ご指摘の項目につきましては、こうした考え方を踏まえ、慎重な検討が必要と認識してございます。

○鈴木委員 やっぱり、自治体は民間の企業と違って民主的なチェックが入るので、客観的な項目じゃないと入れにくいんだということなんだというふうに理解をいたしました。とはいえ、難しいとは思うんですけれども、いろんな評価項目を新設していくことって、技術的にはできるんじゃないかなと思いますので、ぜひ検討していただければというふうに思います。
 最後、三つ目のテーマです。コンテンツ版バイ・ドール契約について質問をさせていただきたいというふうに思います。
 東京都と取引をされている、特に印刷関係等の事業者の方々から、東京都から委託を受けて行った事業で生まれる中間生成物とか、出来上がったコンテンツの知的所有権の帰属がとても曖昧で困っているというお声を伺っております。平たくいうと、一回限りで出来上がった完成品だけ東京都の方で使うんだと思って納入したら、それを何回も使い回されたり、その一部のトレードマークだったり、イラストだったりをまた別で使われたりして、何だか思っていたのと違うなと、もやもやとした思いがあるというような問題提起をいただいているんですが、現状、そういう東京都が発注した事業で生まれた中間生成物とか、コンテンツの知的財産権の帰属というのはどうなっているのか教えていただきたいと思います。

○松井財産運用部長 財務局が定める東京都著作権取扱要綱では、委託等の契約により著作物を第三者に作成させる際に、仕様書等に記載しなければならない事項を明示してございます。
 具体的には、都が著作権を取得する必要がある場合には、契約の対価の支払いをもって都に著作権を移転する旨を仕様書に記載することとしてございます。
 一方、著作権を受託者に留保する場合には、当該著作権の保有者、権利内容及び権利範囲の内訳を明らかにした上で、契約の対価の支払いをもって都において必要な範囲の利用許諾を受ける旨を記載することとしてございます。

○鈴木委員 ありがとうございます。答弁を伺って、実は財務局さんの方では要綱を定めて、そこの知的所有権の扱いははっきりしなさいよと、発注時にしなさいよということを定めていただいているということが改めて確認できてよかったなというふうに思います。
 一方で、どうもこれ、都庁全体でまだまだ共有されていない部分があるんじゃないかなと。もちろん、事業者さんの方で分かっていない部分もあるのかもしれないし、契約書をきちんと理解できていない部分もあるのかもしれませんけれども、ぜひ都庁内で周知徹底をいただければというふうに思うところでございます。
 受け手の事業者の方々というのは、やっぱり弱い立場だと思うんです。なかなか、じゃ、これは全部買い取っていただける契約なんですか、今回一回限りなんですか、それによって値段が変わりますけど、どうなんですかって、向こうから聞きにくいと思うんです。
 ですから、例えば我々もよく都議会のレポートとかを外部に発注するときにも、イラストをつくっていただいたり、このイラストは買取りですから、いつもよりちょっと高く値段払いますから、その分ほかでも使わせてもらいますねとか、一応相手に配慮しながら、恐らく私以外の皆さんもそういうふうに対応されているんだと思うんです。
 ぜひ、東京都としても、そういう姿勢で取引先の事業者の皆さんに臨んでいただければと思うところでございます。
 最後の質問です。
 国は、コンテンツ版バイ・ドール契約を積極的に活用するように各地方公共団体に求めているところでございます。国の趣旨としては、国が発注をした事業で生まれたコンテンツや知的所有権については、積極的に国が持っていてもあまり生きないので、つくった事業者に帰属をさせて使ってもらった方が経済の発展につながるんじゃないかという考えのようでございます。
 都としても、こういった国の、経産省の姿勢に合わせて、都の委託事業で生まれた知的財産権を受託企業に帰属させるように、積極的にやっていくべきじゃないかと思うんですけれども、見解を伺いたいと思います。

○松井財産運用部長 都の著作物は、主として都の施策等の周知啓発を目的として作成されており、他自治体や民間事業者への利用許諾が数多く見込まれるという特徴がございます。
 こうした中で、都が著作物の作成を委託する際は、国の通知の内容も踏まえながら、当該契約の目的が達せられるよう、必要な著作権の取得の範囲を案件ごとに検討し、仕様書等に記載することとしております。
 引き続き、契約に当たり適正な著作権の取扱いが図られるよう、庁内に周知を図ってまいります。

○鈴木委員 ありがとうございます。ご説明伺って、確かに都がつくったもの、例えばパンフレット、基礎自治体の皆さんがちょっと加工して使われるとかっていうケースは容易に想像できますので、なるほどなというふうに思ったところです。バイ・ドール契約で受託した側に帰属させるというわけにもいかないんだろうなという事情は理解できるところでございます。
 そうやって、こちら側で買い取って、東京都と協力をしてくれるいろんな自治体や企業さんに使っていただくということが多くの契約で前提になるのであれば、その分の価格もしっかりと織り込んでお支払いをすべきだろうなと、ご説明を伺って思ったところでございます。
 引き続き、適正な著作権の取扱いが図られるように庁内で周知をしていただくということでしたので、ぜひしっかりそこはやっていただきたいというふうに思います。
 以上で私の質問を終了させていただきます。ありがとうございました。

○平田委員長 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○平田委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で財務局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時五十三分散会